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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】ズームレンズおよび撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20240805BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20240805BHJP
【FI】
G02B15/20
G02B13/18
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022136475
(22)【出願日】2022-08-30
(65)【公開番号】P2024033086
(43)【公開日】2024-03-13
【審査請求日】2023-05-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】黒川 周一
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-091480(JP,A)
【文献】特開2011-053663(JP,A)
【文献】特開2011-013469(JP,A)
【文献】特開2010-266577(JP,A)
【文献】特開2001-350094(JP,A)
【文献】特開2004-133338(JP,A)
【文献】特開2009-020283(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含む後続群とを有し、ズーミングのためには前記第1レンズ群は移動せず、ズーミングのために隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は、アッベ数が75以上である負レンズを2つ以上含み、
前記第1レンズ群に含まれる全ての負レンズの平均アッベ数をνd1n_ave、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記ズームレンズの広角端での焦点距離をfw、前記ズームレンズの望遠端での焦点距離をftとするとき、
1.9≦ft/fw≦4.0
-0.85≦f1/f2≦-0.55
62≦νd1n_ave≦95
なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記第2レンズ群は2つ以上の正レンズを含み、
前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズの平均アッベ数をνd2p_aveとするとき、
58≦νd2p_ave≦80
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての負レンズの平均焦点距離をf1n_aveとするとき、
1.10≦f1n_ave/f1≦4.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項4】
前記第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての負レンズのうち少なくとも1つは、正レンズと接合されていることを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
前記正レンズのアッベ数をνd1pとするとき、
20≦νd1p≦40
なる条件を満足することを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記第2レンズ群は、アッベ数が75以上である2つ以上の正レンズを含むことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項7】
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての正レンズの平均焦点距離をf2p_aveとするとき、
0.30≦f2p_ave/f2≦3.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての正レンズのうち少なくとも1つは、負レンズと接合されていることを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
【請求項9】
前記負レンズのアッベ数をνd2nとするとき、
20≦νd2n≦40
なる条件を満足することを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
【請求項10】
前記後続群は、フォーカシングのために移動する負の屈折力のレンズ群を含むことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項11】
物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含む後続群とを有し、ズーミングのためには前記第1レンズ群は移動せず、ズーミングのために隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は2つ以上の負レンズを含み、
前記第2レンズ群は2つ以上の正レンズを含み、
前記第1レンズ群に含まれる全ての負レンズの平均アッベ数をνd1n_ave、前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズの平均アッベ数をνd2p_ave、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記ズームレンズの広角端での焦点距離をfw、前記ズームレンズの望遠端での焦点距離をftとするとき、
1.9≦ft/fw≦4.0
-0.85≦f1/f2≦-0.55
62≦νd1n_ave≦95
58≦νd2p_ave≦80
なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項12】
前記第2レンズ群は、アッベ数が75以上である2つ以上の正レンズを含むことを特徴とする請求項11に記載のズームレンズ。
【請求項13】
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての正レンズの平均焦点距離をf2p_aveとするとき、
0.30≦f2p_ave/f2≦3.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項12に記載のズームレンズ。
【請求項14】
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての正レンズのうち少なくとも1つは、負レンズと接合されていることを特徴とする請求項12に記載のズームレンズ。
【請求項15】
前記負レンズのアッベ数をνd2nとするとき、
20≦νd2n≦40
なる条件を満足することを特徴とする請求項14に記載のズームレンズ。
【請求項16】
前記後続群は、フォーカシングのために移動する負の屈折力のレンズ群を含むことを特徴とする請求項11に記載のズームレンズ。
【請求項17】
請求項1から1のいずれか一項に記載のズームレンズと、
前記ズームレンズによって形成された像を撮る撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項18】
請求項1に記載の撮像装置と、
前記ズームレンズを制御する制御部とを有することを特徴とする撮像システム。
【請求項19】
前記制御部は、前記ズームレンズを制御するための制御信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【請求項20】
前記制御部は、前記ズームレンズを操作するための操作部材を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【請求項21】
前記ズームレンズのズームに関する情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズおよび撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
監視カメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラおよび放送用カメラ等に用いられるズームレンズには、広画角化が求められている。また、カメラの取り回しや設置等の観点から、ズームレンズの小型化も求められている。
特許文献1、2には、広画角で小型のネガティブリード型ズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-047813号公報
【文献】特開2014-109761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カメラに備えられる撮像素子の高解像度化に伴い、ズームレンズにも広角化および小型化だけでなく、例えば映像規格8Kの高解像度に対応する解像力を含めた高い光学性能が求められている。
【0005】
本発明は、例えば、広角、小型および高い光学性能の点で有利なズームレンズを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としてのズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含む後続群とを有し、ズーミングのためには前記第1レンズ群は移動せず、ズーミングのために隣り合うレンズ群の間隔が変化する。第1レンズ群は、アッベ数が75以上である負レンズを2つ以上含む。第1レンズ群に含まれる全ての負レンズの平均アッベ数をνd1n_ave、第1レンズ群の焦点距離をf1、第2レンズ群の焦点距離をf2、ズームレンズの広角端での焦点距離をfw、ズームレンズの望遠端での焦点距離をftとするとき、
1.9≦ft/fw≦4.0
-0.85≦f1/f2≦-0.55
62≦νd1n_ave≦95
なる条件を満足することを特徴とする。なお、上記ズームレンズを備えた撮像装置やズームレンズを制御する制御部を備えた撮像システムも、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、広角、小型および高い光学性能の点で有利なズームレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のズームレンズの断面図。
図2】実施例1のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図3】実施例2のズームレンズの断面図。
図4】実施例2のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
【0009】
実施例2のレンズ断面図。
図5】実施例3のズームレンズの断面図。
図6】実施例3のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図7】実施例4のズームレンズの断面図。
図8】実施例4のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図9】実施例5のズームレンズの断面図。
図10】実施例5のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図11】実施例6のズームレンズの断面図。
図12】実施例6のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図13】実施例7のズームレンズの断面図。
図14】実施例7のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図15】実施例8のズームレンズの断面図。
図16】実施例8のズームレンズの広角端、中間焦点距離および望遠端での収差図。
図17】各実施例のズームレンズを備えた撮像装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。まず具体的な実施例1~8の説明に先立って、各実施例に共通する事項について説明する。
【0011】
各実施例のズームレンズにおいて、レンズ群は、広角端と望遠端との間での変倍(ズーミング)に際して一体で移動する1または複数のレンズのまとまりである。すなわち、ズーミングに際して隣り合うレンズ群間の間隔が変化する。レンズ群は、開口絞りを含んでもよい。また、広角端と望遠端はそれぞれ、ズーミングに際して移動するレンズ群が光軸上を機構上または制御上、移動可能な範囲の両端に位置したときの最大画角(最短焦点距離)と最小画角(最大焦点距離)のズーム状態を示す。
【0012】
各実施例のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含む後続群とから構成されるネガティブリード型ズームレンズであり、広角化に適した構成を有する。ズーミング(変倍)に際して第1レンズ群は移動せず、隣り合うレンズ群の間隔が変化する。すなわち、第2レンズ群以降のレンズ群にズーミング作用を持たせて、ズーミング時の各種収差の変化を補正しつつ、ズーミングに伴う像面移動を補正する。具体的には、第2レンズ群が主としてズーミングを担い、後続群に含まれるレンズ群のうち少なくとも1つのフォーカスレンズ群が主として像面移動の補正を担う。フォーカスレンズ群は、各距離に位置する被写体に対するフォーカシングの際にも移動する。また、後続群のうちフォーカスレンズ群以外のレンズ群は、ズーミング時の収差変化をより高精度に補正する。
【0013】
各実施例のズームレンズは、該ズームレンズの広角端での焦点距離をfw、望遠端での焦点距離をftとするとき、以下の式(1)の条件を満足する。
1.9≦ft/fw≦4.0 (1)
式(1)中のft/fwはズームレンズのズーム比を示す。ft/fwが式(1)の下限を下回る場合には、変更可能な焦点距離の範囲が小さすぎてズームレンズとしての機能が損なわれるため、好ましくない。ft/fwが式(1)の上限を上回る場合には、望遠端の焦点距離が長くなりすぎて望遠端での光学性能の低下を招くため、好ましくない。
【0014】
ズームレンズを小型化するためには、主としてズーミングを担う第2レンズ群のズーミングに際しての移動量を小さく抑えることが必要であり、このためには第2レンズ群の屈折力を強くする(焦点距離を短くする)必要がある。そのうえで良好な光学性能を達成するためには、第2レンズ群とは反対符号の屈折力を有し、第2レンズ群と収差を打ち消し合う第1レンズ群の屈折力(焦点距離)も合わせて変化させる必要がある。各実施例では、第1レンズ群の焦点距離をf1、第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、以下の式(2)の条件を満足する。
-0.85≦f1/f2≦-0.55 (2)
これにより、第2レンズ群の屈折力を強くしてズームレンズを小型化しつつ、良好な光学性能を得ることができる。f1/f2が式(2)の下限を下回る場合には、第1レンズ群の屈折力の絶対値が小さくなりすぎて第2レンズ群で発生する収差を打ち消して十分に補正することができなくなり、光学性能の低下を招くため、好ましくない。f1/f2が式(2)の上限を上回る場合には、第1レンズ群の屈折力の絶対値が大きくなりすぎて収差補正が過剰となり、光学性能の低下を招くため、好ましくない。
【0015】
ここで、第2レンズ群の屈折力を強くしつつ式(2)の条件を満足すると、第1レンズ群の屈折力の絶対値も相応に大きくなる。第1レンズ群は負の屈折力を有するので、第1レンズ群の屈折力の絶対値を大きくすると、第1レンズ群に含まれる負レンズの屈折力の絶対値も大きくなる。第1レンズ群に含まれる負レンズが1つだけである場合は、この負レンズの屈折力の絶対値が大きくなることを意味し、レンズ面の曲率を大きく(曲率半径を小さく)することになるため、特に球面収差やコマ収差の増加を招く。したがって、良好な光学性能を達成するためには、第1レンズ群に含まれる負レンズの数を2つ以上とすることが好ましい。
【0016】
また、各実施例において、第1レンズ群はズーミングに際して移動しないため、例えば第1レンズ群で発生する軸上色収差は第2レンズ群以降のレンズ群のズーミング作用によって望遠端で拡大される。したがって、第1レンズ群の色収差を低減することが重要である。このため、第1レンズ群に含まれる全ての負レンズのd線を基準としたアッベ数の平均をνd1n_aveとするとき、以下の式(3)の条件を満足する。
62≦νd1n_ave≦95 (3)
この条件を満足することで、良好な光学性能を達成することができる。
【0017】
d線におけるアッベ数(以下の説明では単にアッベ数という)νdは、フラウンホーファ線のd線(波長587.6nm)、F線(波長486.1nm)、C線(波長656.3nm)における屈折率をnd、nF、nCとするとき、
νd=(nd-1)/(nF-nC)
で表される。
【0018】
第1レンズ群に含まれる負レンズの数をN、第1レンズ群に含まれる負レンズのうち物体側から数えてi番目の負レンズのアッベ数をνd1n_iとするとき、
【0019】
【数1】
【0020】
である。第1レンズ群に接合レンズが含まれる場合には、接合されていない状態での単レンズとしての屈折力が負である場合に該単レンズを負レンズとする。
【0021】
第1レンズ群は負の屈折力を有するので、色収差を低減するためには、第1レンズ群に含まれる負レンズを全体として低分散にする必要がある。νd1n_aveが式(3)の下限を下回る場合には、第1レンズ群に含まれる負レンズが全体として高分散になりすぎて色収差の増加を招くため、好ましくない。νd1n_aveが式(3)の上限を上回る場合には、実質的に選択できる硝材がなくなるため、好ましくない。
式(1)~(3)の数値範囲を以下のようにするとより好ましい。
1.94≦ft/fw≦3.50 (1a)
-0.84≦f1/f2≦-0.60 (2a)
64≦νd1n_ave≦90 (3a)
式(1)~(3)の数値範囲を以下のようにするとさらに好ましい。
1.98≦ft/fw≦3.00 (1b)
-0.83≦f1/f2≦-0.65 (2b)
65≦νd1n_ave≦85 (3b)
各実施例のズームレンズは、さらに以下の条件のうち少なくとも1つを満足することがより好ましい。
【0022】
第2レンズ群に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均値をνd2p_aveとするとき、以下の式(4)の条件を満足することがより好ましい。
58≦νd2p_ave≦80 (4)
第2レンズ群は正の屈折力を有するので、第2レンズ群に含まれる正レンズを全体として低分散にすることが好ましい。第2レンズ群は主としてズーミングを担い、ズーミングのために大きく移動する。このため、第2レンズ群で発生する色収差を低減することで、ズーミング時の色収差の変動を、より低減することができる。第2レンズ群に含まれる正レンズの数をN、該Nの正レンズのうち物体側から数えてi番目の正レンズのアッベ数をνd2p_iとすると、
【0023】
【数2】
【0024】
である。第2レンズ群に接合レンズが含まれる場合には、接合されていない状態での単レンズとしての屈折力が正である場合に該単レンズを正レンズとする。νd2p_aveが式(4)の下限を下回る場合には、第2レンズ群に含まれる正レンズが全体として高分散になりすぎて色収差が増加するため、好ましくない。νd2p_aveが式(4)の上限を上回る場合には、色収差の低減には有利であるが、低分散の硝材は一般的に低屈折率である。このため、実質的に第2レンズ群に含まれる正レンズの屈折率が全体として小さくなり、球面収差やコマ収差が増加するため、好ましくない。
【0025】
また、第1レンズ群は、アッベ数が75以上の負レンズを2つ以上含むことがより好ましい。これにより式(3)の条件を満足するように第1レンズ群を構成し易くなる。この場合において、第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の2つ以上の負レンズの平均焦点距離をf1n_aveとするとき、以下の式(5)の条件を満足することがより好ましい。
1.10≦f1n_ave/f1≦4.00 (5)
なる条件を満足することがより好ましい。平均焦点距離f1n_aveは、第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の負レンズの数をN、該Nの負レンズのうち物体側から数えてi番目の負レンズの焦点距離をf1n_iとすると、
【0026】
【数3】
【0027】
である。
【0028】
f1n_ave/f1が式(5)の下限を下回る場合には、第1レンズ群に含まれる負レンズのうち低分散の負レンズの屈折力の絶対値が大きくなりすぎて色収差が増加するため、好ましくない。f1n_ave/f1が式(5)の上限を上回る場合には、第1レンズ群に含まれる負レンズのうち低分散の負レンズの屈折力の絶対値が小さくなるため、高分散の負レンズの割合が増えることになる。この結果、色収差が増加するため、好ましくない。
【0029】
収差をさらに低減するためには、第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の負レンズのうち少なくとも1つは正レンズと接合されていることがより好ましい。この場合に、負レンズと接合された正レンズのアッベ数をνd1pとするとき、以下の式(6)の条件を満足することがより好ましい。
20≦νd1p≦40 (6)
νd1pが式(6)の下限を下回る場合には、負レンズと接合された正レンズが高分散になりすぎて色収差が増加するため、好ましくない。νd1pが式(6)の上限を上回る場合には、負レンズと接合された正レンズが低分散になりすぎて、負レンズで発生する色収差を打ち消して補正する効果が得られ難くなるため、好ましくない。
【0030】
第2レンズ群は、アッベ数が75以上の正レンズを2つ以上含むことがより好ましい。これにより、式(4)の条件を満足するように第2レンズ群を構成し易くなる。この場合において、第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の2つ以上の正レンズの平均焦点距離をf2p_aveとするとき、以下の式(7)の条件を満足することが好ましい。
0.30≦f2p_ave/f2≦3.00 (7)
平均焦点距離f2p_aveは、第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の正レンズの数をNとし、該Nの正レンズのうち物体側から数えてi番目の正レンズの焦点距離をf2p_iとすると、
【0031】
【数4】
【0032】
である。f2p_ave/f2が式(7)の下限を下回る場合には、第2レンズ群に含まれる正レンズのうち低分散の正レンズの屈折力が大きくなりすぎて色収差が増加するため、好ましくない。f2p_ave/f2が式(7)の上限を上回る場合には、第2レンズ群に含まれる正レンズのうち低分散の正レンズの屈折力が小さくなって高分散の正レンズの割合が増えることになる。この結果、色収差が増加するため、好ましくない。
【0033】
また、色収差をさらに低減するために、第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の2つ以上の正レンズのうち少なくとも1つは負レンズと接合されていることがより好ましい。この場合において、正レンズと接合された負レンズのアッベ数をνd2nとするとき、以下の式(8)の条件を満足することが好ましい。
20≦νd2n≦40 (8)
νd2nが式(8)の下限を下回る場合には、正レンズと接合された負レンズが高分散になりすぎて色収差が増加するため、好ましくない。νd2nが式(8)の上限を上回る場合には、正レンズと接合された負レンズが低分散になりすぎ、正レンズで発生する色収差を打ち消して補正する効果が得られ難くなるため、好ましくない。
【0034】
式(5)~(8)の数値範囲を以下のようにするとより好ましい。
59≦νd2p_ave≦75 (4a)
1.30≦f1n_ave/f1≦3.50 (5a)
25≦νd1p≦36 (6a)
0.40≦f2p_ave/f2≦2.50 (7a)
24≦νd2n≦38 (8a)
式(5)~(8)の数値範囲を以下のようにするとさらに好ましい。
60≦νd2p_ave≦70 (4b)
1.50≦f1n_ave/f1≦3.00 (5b)
28≦νd1p≦34 (6b)
0.50≦f2p_ave/f2≦2.00 (7b)
27≦νd2n≦36 (8b)
以下、実施例1~8について説明する。図1、3、5、7、9、11、13および15はそれぞれ、実施例1~8(後述する数値実施例1~8)のズームレンズの広角端での断面を示している。Bi(i=1,2,3,…)は物体側から像側へ数えたときのi番目のレンズ群を示し、APは開口絞りを示す。Liは物体側から像側へ数えたときのi番目のレンズを示している。DPはCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子に設けられたカバーガラス、ローパスフィルタおよびIR(赤外光)カットフィルタ等のガラスブロックを示す。IMは像面である。像面IMには、撮像素子の受光面(撮像面)が配置される。なお、像面IMに、銀塩フィルムの感光面(フィルム面)が配置されてもよい。
【0035】
監視カメラのように昼間撮像モードと夜間撮像モードを切り替ることが可能なものでは、撮像モードに応じて不図示の挿抜機構によりIRカットフィルタまたは可視光カットフィルタが挿抜される。
【0036】
実施例1~4、6、7、8のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群B1と、正の屈折力の第2レンズ群B2と、3つのレンズ群を含む後続群(第3~第5レンズ群B3~B5)により構成される。第3、第4および第5レンズ群B3、B4、B5はそれぞれ、正、負および正の屈折力を有する。実施例5のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群B1と、正の屈折力の第2レンズ群B2と、4つのレンズ群を含む後続群(第3~第6レンズ群B3~B6)により構成される。第3、第4、第5および第6レンズ群B3、B4、B5、B6はそれぞれ、正、正、負および正の屈折力を有する。
【0037】
各実施例のズームレンズでは、ズーミングに際して第1レンズ群B1は移動せず、隣り合うレンズ群の間隔が変化することでズーミングが行われる。各図中の移動する各レンズ群の下の矢印は、広角端から望遠端へのズーミングでの各レンズ群の移動軌跡を示している。実施例1~4、6、7、8の第4レンズ群B4と実施例5の第5レンズ群B5の下の実線矢印と破線矢印はそれぞれ、無限遠物体と近距離物体に合焦しているときにズーミングに伴う像面変動を補正するための各レンズ群の移動軌跡を示している。
【0038】
なお、実施例1~4、6、7、8の第4レンズ群B4と実施例5の第5レンズ群B5は、フォーカスレンズ群を兼ねており、フォーカシング時にも移動する。後続群に含まれるレンズ群のうち負の屈折力のレンズ群をフォーカスレンズ群とすることで、フォーカシング時のフォーカスレンズ群の移動量を小さくすることができ、ズームレンズの小型化の観点から好ましい。
【0039】
実施例1~7において、第1レンズ群B1は、負レンズL1、L2、L3、L5と正レンズL4により構成されている。実施例8において、第1レンズ群B1は、負レンズL1、L2、L3と正レンズL4により構成されている。
【0040】
実施例1~6において、第2レンズ群B2は、正レンズL6、L7、L9、L11と負レンズL8、L10により構成されている。実施例7において、第2レンズ群B2は、正レンズL6、L7、L9、L10、L12と負レンズL8、L11により構成されている。 実施例8において、第2レンズ群B2は、正レンズL5、L6、L8、L10と負レンズL7、L9により構成されている。
【0041】
実施例1、2、3、4、6において、第3レンズ群B3は、負レンズL12と正レンズL13、L14、L15により構成されている。実施例5において、第3レンズ群B3は、負レンズL12と正レンズL13、L14により構成されている。実施例7において、第3レンズ群B3は、負レンズL13と正レンズL14、L15、L16により構成されている。実施例8において、第3レンズ群B3は、負レンズL11と正レンズL12、L13、L14により構成されている。
【0042】
実施例1、2、3、4、6において、第4レンズ群B4は、負レンズL16により構成されている。実施例5において、第4レンズ群B4は、正レンズL15により構成されている。実施例7において、第4レンズ群B4は、負レンズL17により構成されている。実施例8において、第4レンズ群B4は、負レンズL15により構成されている。
【0043】
実施例1、2、3、4、6において、第5レンズ群B5は、正レンズL17により構成されている。実施例5において、第5レンズ群B5は、負レンズL16により構成されている。実施例7において、第5レンズ群B5は、正レンズL18により構成されている。実施例8において、第5レンズ群B5は、正レンズL16により構成されている。
【0044】
実施例5において、第6レンズ群B6は、正レンズL17により構成されている。
【0045】
表1~8は、実施例1~8のそれぞれに対応する数値実施例1~8の諸数値を示している。各数値実施例において、fは広角端、中間焦点距離および望遠端でのズームレンズの焦点距離(mm)を、FnoはFナンバーを、ωは半画角(°)をそれぞれ示す。各数値実施例のズームレンズのズーム比は、2.00または2.80である。
【0046】
面番号iは物体側から数えたときの面の順番を示す。rは物体側からi番目の面の近軸曲率半径(mm)を示し、dはi番目と(i+1)番目の面間の間隔(レンズ厚または空気間隔)(mm)を示す。ndは第i面と第(i+1)面間の光学材料のd線における屈折率である。νdは第i面と第(i+1)面間の光学材料のd線を基準としたアッベ数である。APは開口絞りを示す。また、広角端、中間焦点距離および望遠端での隣り合うレンズ群の間隔(mm)も示している。
【0047】
表8において、面番号の左側に付された*は、その面が以下の式で表現される非球面形状を有することを示している。
【0048】
【数5】
【0049】
上記式において、yは光軸からの径方向の距離、zは光軸方向におけるサグ量、rは近軸曲率半径、kはコーニック係数、Bjは非球面係数である。zの符号は、物体側から像面へ向かう方向を正とする。非球面係数において、「E±x」は、「×10±x」を意味している。表記されていない非球面係数については、全て0である。
【0050】
表9に、各数値実施例の数値と各条件式との関係を示す。第1レンズ群B1に含まれる負レンズのうちアッベ数が75以上の負レンズの平均焦点距離f1n_aveは、数値実施例1、2、3、6、7では負レンズL2、L3、L5について計算した値である。また数値実施例4、5では負レンズL3、L5について計算した値であり、数値実施例8では負レンズL2、L3について計算した値である。
【0051】
第2レンズ群B2に含まれる正レンズのうちアッベ数が75以上の正レンズの平均焦点距離f2p_aveについては、数値実施例1~6では正レンズL9、L11について計算した値である。また数値実施例7では正レンズL7、L10、L11について計算した値であり、数値実施例8では正レンズL8、L10について計算した値である。
【0052】
第1レンズ群B1に含まれるアッベ数75以上の負レンズのうち正レンズと接合された負レンズの接合相手である正レンズのアッベ数ν1pは、各数値実施例において正レンズL4のアッベ数である。
【0053】
第2レンズ群B2に含まれるアッベ数75以上の正レンズのうち負レンズと接合された正レンズの接合相手である負レンズのアッベ数ν2nは、数値実施例1~6では負レンズL10のアッベ数である。また、数値実施例7では負レンズL11のアッベ数であり、数値実施例8では負レンズL9のアッベ数である。
【0054】
図2、4、6、8、10、12、14および16はそれぞれ、数値実施例1~8の(A)広角端、(B)中間焦点距離および(C)望遠端での諸収差(球面収差、非点収差、歪曲および色収差)を示している。球面収差図において、FnoはFナンバーを示し、実線はd線(波長587.6nm)に対する球面収差を、二点鎖線はC線(波長656.3nm)に対する球面収差を、一点鎖線はg線(波長435.8nm)に対する球面収差をそれぞれ示している。非点収差図において、ωは半画角(°)であり、実線Sはサジタル像面を、破線Mはメリディオナル像面を示している。歪曲収差はd線に対するものを示している。色収差図はC線とg線における倍率色収差を示している。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】
【表8】
【0063】
【表9】
【0064】
以上説明した各実施例によれば、高解像度に対応する良好な光学性能を有し、小型で広画角なズームレンズを実現することができる
図17は、各実施例のズームレンズを撮像光学系として用いた撮像装置としての監視カメラを示している。図17において、16は撮像光学系、11はカメラ本体、12は撮像光学系16によって形成された被写体像を受光(撮像)するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。13は撮像素子12からの出力に基づいて生成された画像データを記録する記録媒体、14は画像データを外部に転送するための転送ケーブルである。
【0065】
各実施例のズームレンズを用いることで、広角で高解像度に対応する良好な光学性能を有する小型の監視カメラを実現することができる。
【0066】
なお、各実施例のズームレンズと、該ズームレンズを制御する制御部とを含む撮像システム(監視カメラシステム)を構成してもよい。この場合、制御部は、ズーミングやフォーカシングに際して各レンズ群が上述したように移動するようにズームレンズを制御する。このとき、制御部がズームレンズと一体的に構成されている必要はなく、制御部をズームレンズとは別体として構成してもよい。例えば、ズームレンズの各レンズ群を駆動する駆動部に対して遠方に配置された制御部(制御装置)が、ズームレンズを制御するための制御信号(命令)を送る送信部を備えてもよい。このような制御部によれば、ズームレンズを遠隔操作することができる。
【0067】
また、ズームレンズを遠隔操作するためのコントローラーやボタン等の操作部を制御部に設けることで、ユーザの操作部への入力に応じてズームレンズを制御してもよい。例えば、操作部として拡大ボタンや縮小ボタンを設け、ユーザが拡大ボタンを押すとズームレンズの倍率が大きくなり、ユーザが縮小ボタンを押すとズームレンズの倍率が小さくなるように、制御部からズームレンズの駆動部に信号が送られるようにしてもよい。
【0068】
また、撮像システムは、ズームレンズのズームに関する情報(移動状態)を表示する液晶パネル等の表示部を有していてもよい。ズームレンズのズームに関する情報とは、例えばズーム倍率(ズーム状態)や各レンズ群の移動量(移動状態)である。この場合、表示部に示されるズームレンズのズームに関する情報を見ながら、操作部を介してユーザがズームレンズを遠隔操作することができる。このとき、例えばタッチパネル等を採用することで、表示部と操作部とを一体化してもよい。
【0069】
また、監視カメラに限定されることはなく、ビデオカメラやデジタルカメラ等の各種撮像装置においても各実施例のズームレンズを用いることができる。また、撮像装置は、画像データに対する電気的な収差補正処理を行う画像処理回路を有していてもよい。
【0070】
以上の実施の形態は、以下の構成を含む。
【0071】
(構成1)
物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含む後続群とを有し、ズーミングのためには前記第1レンズ群は移動せず、ズーミングのために隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は2つ以上の負レンズを含み、
前記第1レンズ群に含まれる全ての負レンズの平均アッベ数をνd1n_ave、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記ズームレンズの広角端での焦点距離をfw、前記ズームレンズの望遠端での焦点距離をftとするとき、
1.9≦ft/fw≦4.0
-0.85≦f1/f2≦-0.55
62≦νd1n_ave≦95
なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
(構成2)
前記第2レンズ群は2つ以上の正レンズを含み、
前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズの平均アッベ数をνd2p_aveとするとき、
58≦νd2p_ave≦80
なる条件を満足することを特徴とする構成1に記載のズームレンズ。
(構成3)
前記第1レンズ群は、アッベ数が75以上である負レンズを2つ以上含むことを特徴とする構成1または2に記載のズームレンズ。
(構成4)
前記第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての負レンズの平均焦点距離をf1n_aveとするとき、
1.10≦f1n_ave/f1≦4.00
なる条件を満足することを特徴とする構成3に記載のズームレンズ。
(構成5)
前記第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上75以上である全ての負レンズのうち少なくとも1つは、正レンズと接合されていることを特徴とする構成3または4に記載のズームレンズ。
(構成6)
前記第1レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の前記負レンズと接合されている前記正レンズのアッベ数をνd1pとするとき、
20≦νd1p≦40
なる条件を満足することを特徴とする構成5に記載のズームレンズ。
(構成7)
前記第2レンズ群は、アッベ数が75以上である2つ以上の正レンズを含むことを特徴とする構成1から6のいずれか1つに記載のズームレンズ。
(構成8)
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての正レンズの平均焦点距離をf2p_aveとするとき、
0.30≦f2p_ave/f2≦3.00
なる条件を満足することを特徴とする構成7に記載のズームレンズ。
(構成9)
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上である全ての正レンズのうち少なくとも1つは、負レンズと接合されていることを特徴とする構成7または8に記載のズームレンズ。
(構成10)
前記第2レンズ群に含まれるアッベ数が75以上の前記正レンズと接合されている前記負レンズのアッベ数をνd2nとするとき、
20≦νd2n≦40
なる条件を満足することを特徴とする構成9に記載のズームレンズ。
(構成11)
前記後続群は、フォーカシングのために移動する負の屈折力のレンズ群を含むことを特徴とする構成1から10のいずれか1つに記載のズームレンズ。
(構成12)
構成1から11のいずれか1つに記載のズームレンズと、
前記ズームレンズによって形成された像を撮る撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
(構成13)
構成12に記載の撮像装置と、
前記ズームレンズを制御する制御部とを有することを特徴とする撮像システム。
(構成14)
前記制御部は、前記ズームレンズを制御するための制御信号を送信することを特徴とする構成13に記載の撮像システム。
(構成15)
前記制御部は、前記ズームレンズを操作するための操作部材を有することを特徴とする構成13または14に記載の撮像システム。
(構成16)
前記ズームレンズのズームに関する情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項13から15のいずれか1つに記載の撮像システム。
【0072】
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0073】
B1 第1レンズ群
B2 第2レンズ群
B3 第3レンズ群
B4 第4レンズ群
B5 第5レンズ群
B6 第6レンズ群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17