(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240806BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20240806BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240806BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V19/00 200
F21V23/00 120
(21)【出願番号】P 2020101527
(22)【出願日】2020-06-11
【審査請求日】2023-03-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【氏名又は名称】伊達 研郎
(72)【発明者】
【氏名】坂本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】樋口 暁紀
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-133754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 23/00
F21V 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のアーム主部と、前記アーム主部の両端側から対に突設するよう設けられたアーム支持部を有するアームと、
一方の面に発光部が取り付けられたベース部を有し、対に設けられた前記アーム支持部の間に配置されるように前記アームに取り付けられる光源ユニットと、
を備え、
前記光源ユニットは、
対に設けられた前記アーム支持部の対向する方向において前記ベース部よりも短く形成された電源装置と、
所定間隔を隔てて前記電源装置を前記ベース部に取り付ける電源保持部とを有し、
前記所定間隔を隔てた上下方向に直交する巾方向における前記電源保持部と
前記アーム支持部の間に、前記アーム主部まで連通する作業空間が形成されている照明装置。
【請求項2】
前記電源保持部は、前記所定
間隔を形成するように前記ベース部から対に立設するように設けられた保持脚部を有する請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記アーム主部は、前記アームを被取付部に取り付けする為の主部貫通孔が設けられており、
前記主部貫通孔は、前記ベース
部と対向している請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、天井など被取付部に取り付けられたアームに光源ユニットが取り付けられる照明装置がある。
【0003】
例えば、照明装置は、アームが被取付に取り付けられる板状の水平部位と、この水平部位の両端から垂直方向へ突出するよう対に設けられた板状の垂直部位を有しており、光源ユニットはこの対に設けられた垂直部位に取り付けられている。照明器具は、水平部位に貫通孔が形成されており、この貫通孔に被取付部に設けられた吊りボルトが挿し込まれた後に、吊りボルトにナットを締め込むことによって水平部位が被取付部とナットに挟持され被取付部に固定されている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この照明装置は、アームが光源ユニットより水平部材側で電源装置を挟持している。その為、アームを被取付部に取り付けする為の作業空間を水平部材と電源装置空間の間に設けなくてはならなく、照明装置が大型化するおそれがある。
【0006】
そこで、本開示は、上記のような課題を解決する為になされたもので、大型化を抑制した照明装置を提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示の照明装置は、大型化を抑制できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1における照明装置の斜視図である。
【
図2】実施の形態1における照明装置の分解斜視図である。
【
図3】実施の形態1における照明装置の分解斜視図である。
【
図4】実施の形態1におけるベース部の斜視図である。
【
図5】実施の形態1における連結部の斜視図である。
【
図6】実施の形態1における連結部の取り付けに関する参考図である。
【
図7】実施の形態1における電源保持部の斜視図ある。
【
図8】実施の形態1における電源部の斜視図である。
【
図9】実施の形態1におけるアームの斜視図である。
【
図10】実施の形態1におけるアームの展開図である。
【
図11】実施の形態1における照明装置1のA―A′断面図である。
【
図12】実施の形態1における照明装置1のB部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
本開示は、大型化を抑制した照明器具に関するものである。
以下、本開示に係る実施の形態として、天井等の被取付部に取り付けられる照明装置1について説明する。
なお、以下の説明において方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は照明器具を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」または「後」等が挙げられる。また、以下に説明する各図において、Z軸は上下方向を示し、X軸は、左右方向すなわち横方向を示し、Y軸は、前後方向すなわち奥行方向を示す。X軸、Y軸、Z軸は、直交しており、X軸と、Y軸とは水平方向であり、Z軸は垂直方向である。なお、これらの呼称は説明のために便宜上定めたものであり、装置および部品等の配置および向き等を限定するものではない。
【0010】
図1から
図12を用いて照明装置1の各部の構成を説明する。
図1は、照明装置1の斜視図である。
図2は、
図1に示す照明装置1の下方向Z2側から視た分解斜視図である。
図3は、
図1に示す照明装置1の上方向Z1側から視た分解斜視図である。
図4は、
図2に示すベース部13の斜視図である。
図5は、
図2に示す連結部14の斜視図であり、
図5の(a)は右方向X1側から視た斜視図であり、
図5の(b)は左方向X2側から視た斜視図である。
図6は、
図5に示す連結部14をベース部13に取り付けする工程を示した参考図であり、
図6の(a)は連結部14とベース部13が別々の状態を示した参考斜視図であり、
図6の(b)は連結部14がベース部13に取り付けられた状態を示した参考斜視図である。
図7は、
図2に示す電源保持部15の斜視図であり、
図7の(a)は上方向Z1側から視た斜視図であり、
図7の(b)は下方向Z2側から視た斜視図である。
図8は、
図2に示す電源装置16のケース蓋部1632が取り外された状態において、後方向Y2側から視た斜視図である。
図9は、
図2に示すアーム20の斜視図である。
図10は、
図9に示すアーム20の展開図であり、
図10の(a)は上方向Z1から視た平面図であり、
図10の(b)は前方向Y1から視た正面図であり、
図10の(c)は右方向X1から視た側面図である。
図11は、
図1に示す照明装置1のA-A′を通りX軸とZ軸に直交する平面で切断した断面図である。
図12は、
図11に示すB部の拡大図である。
【0011】
照明装置1は、光源ユニット10と、被取付部に取り付けられるアーム20と、光源ユニット10とアーム20を連結する接続部材30を備えている。照明装置1は、光源ユニット10が接続部材30により、アーム200に奥行方向Yへ回転可能に保持されている。
【0012】
光源ユニット10は、発光部11と、カバー部12と、ベース部13と、連結部14と、電源保持部15と、電源装置16とを備えている。
【0013】
発光部11は、複数の発光素子111と、複数の発光素子111が実装される基板112とを備えている。
基板112は、平板形状の電子基板である。実装基板112の一方の面である実装面1121には複数の発光素子11が実装されている。また、基板112には複数の発光素子111の電極を電気的に接続する図示を省略した配線用の導体が設けられている。また、基板112の一端側には給電用の基板端子113が設けられている。基板端子113は、電源装置16からの電力供給を受ける為に電線50が接続される。なお、基板端子113は
図2において実装基板112の後方向Y2側に配設されている。
【0014】
カバー部12は、透過性を有する材料で形成され、発光部11を保護するものである。カバー部12は、発光部11を覆うようにベース部13に取り付けられる。
カバー部12は、上方向Z1側が開口する箱状のカバー主部121と、カバー主部121の開口の周部から水平方向XYに突出するカバー鍔部122とを有する。カバー鍔部13bには、カバー部12をベース部13に固定する為にカバー貫通孔123が形成されている。
なお、カバー部12は、カバー主部121の発光部110と対向する面に、発光素子111からの光を所定の配光に制御する図示しないレンズを設けても良い。
【0015】
ベース部13は、発光部11が取り付けられるものである。ベース部13は、発光部11が発光する際に発生する熱が伝熱され、伝熱された熱を放熱するものである。ベース部13は、ベース主部131と、ベース鍔部132とを有している。
ベース部13は、アルミニウムなどの放熱性が良く、鉄などより軽い材料の板材をプレス加工などにより曲げて形成されている。
【0016】
ベース主部131は、光源部110が取り付けられている。ベース主部131は、板状の金属部材を矩形状に形成したものであり、基板112の実装面1121と反対側の面が当接するよう取り付けられている。ベース主部131は、ベース貫通孔1311と、ベース凸部1312、ベース電線挿通部1313が設けられている。
ベース貫通孔1311は、ベース主部131を上下方向Zに貫通する開口であり、ベース主部131の側辺に隣接するように設けられている。ベース貫通孔1311は、カバー部12がベース部13に配置された際にカバー貫通孔123と連通するように設けられている。ベース主部131の側辺は、
図4において点線Aで図示する。
ベース凸部1312は、ベース主部131の上方向Z1側の面であるベース上面131aに上方向Z1側に突出するように設けられている。ベース凸部1312は、ベース主部131の側辺に沿ってベース貫通孔1311を挟むように配設されている。
ベース電線挿通部1313は、ベース主部131を上下方向Zに貫通する開口であり、電線50が挿通される。ベース電線挿通部1313は、ベース部13に発光部11が配置された状態において、発光部11の基板端子113が配置された側の端部と隣接するように設けられている。なお、
図2において、ベース電線挿通部1313は後方向Y2側に設けられている。
【0017】
ベース鍔部132は、ベース主部131の各側辺より下方向Z2側への面側に突出した部分である。ベース鍔部132は、ベース主部131に対して直交するよう設けられており、ベース主部131の剛性を補強するものである。
ベース鍔部132は、鍔本体部1321と、嵌め込み部1322を有している。鍔本体部1321は、ベース主部131の一つの側辺において間を設けて2つ配設されている。嵌め込み部1322は、2つの鍔本体部1321の間の箇所であり、連結部14および電源保持部15の一部が嵌め込まれる。
また、ベース鍔部132は下方向Z2側に突出しているため、上方向Z1側に突出する場合と比較してベース13に埃または水が溜まるのを抑制することができる。
【0018】
連結部14は、アーム20が接続されるものであり、巾方向Xにおいて対向するようにベース部130に対に配置されている。連結部14は、柱部141と、柱側部142と、ベース固定部143と、カバー保持部144とを有する。
また、連結部14は鉄またはステンレスなどのベース部12と比較して強度の高い金属部材が用いられている。
【0019】
柱部141は矩形の板形状であり、ベース主部131から上方向Z1側へ突設するよう設けられている。柱部141には、接続部材30が接続される柱接続部1411を有している。柱接続部1411は、
図5において柱主部141の外側である右方向X1側から内側である左方向2へ向かって突設するように設けられており、巾方向Xに貫通するよう開口を有している。柱接続部1411の開口の内面は螺旋状の溝が形成されており、接続部材30が螺号して取り付けられる。
【0020】
柱側部142は、柱主部141の奥行方向Yの両側辺に形成されており、
図5において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出している。柱側部142は、取付用側部1421と、接触用側部1422を有している。
取付用側部1421は、巾方向Xにおける柱主部141の一方側から突出し、落下防止用のワイヤーが取り付けられるものである。
接触用側部1422は、巾方向Xにおける柱主部141の取付用側部1421と反対側の側辺から突出しており、連結部14がベース部13に取り付けられた状態においてベース主部131と当接するように設けられている。
【0021】
ベース固定部143は、柱部141の下方向Y2側の側辺に形成されている。ベース固定部143は、柱側部142と同じように
図5において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出している。ベース固定部143には、上下方向Yに貫通する連結部固定部1431が設けられている、連結部固定部1431は、内面が螺旋状の溝が形成されており、ネジ形状をしたカバー固定部材40が下方向Z1からカバー貫通孔123およびベース貫通孔123に挿し込まれて螺号され、カバー部12とベース部13と連結部14が一体になるように接続される。
【0022】
カバー保持部144は、柱主部141の下方向Z2方の側辺から、ベース固定部143よりも下方向Z2側へ突出するように設けられている。カバー保持部144は、保持垂直部1441と、保持水平部1442を有している。
保持垂直部1441は、ベース固定部143よりも下方向Z2側へ突出し、嵌め込み部1322に嵌め込まれるものである。
保持水平部1442は、保持垂直部1441の下方向Z2側の端部から、
図5において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出したものである。保持垂直部1442は、カバー部12および連結部14がベース部13に取り付けられた状態において、カバー鍔部122の下方向Y2側に配置されており、カバー部12の落下を抑制している。
【0023】
連結部14のベース部13への取り付け方法を
図6を用いて説明をする。
図6の(a)はベース部13と連結部14は別々の状態である。なお、カバー部12はベース部13に配置されて状態である。
図6の(b)は連結部14がベース部13に取り付けられた状態である。
連結部14は、
図6の(a)の状態から、巾方向Xにおいて外側である右方向X1側から内側である左方向X2に向かって移動し、ベース固定部143は対に設けられたベース凸部1312の間に嵌め込まれ、保持垂直部1411は嵌め込み部1322に嵌め込まれる。また、連結部固定部1431は、カバー貫通孔123およびベース貫通孔123と上下方向Zで連続する。連結部14は、この状態においてカバー固定部材40が下方向下方向Y2側からカバー貫通孔123およびベース貫通孔123に挿通され連結部固定部1431に螺号し、ベース部13にカバー部12とともに固定される。このとき、接触用側部1421は下方向Y2側端部がベース主部131と当接する。
なお、
図6に示す連結部14の取り付け方法は、対にベース部13に配設される連結部14の一方側を図示して説明しているが、他方側の連結部14も同様の方法で取り付けられる。
【0024】
連結部14は、ベース固定部143が対に設けられたベース凸部1312の間に嵌め込まれ、保持垂直部1411が嵌め込み部1322に嵌め込まれることで、奥行方向Yへの移動が抑制されベース部13に安定して取り付けられる。また、ベース部13への取り付けの際の位置決めとなり組み立てし易くなる
また、連結部14は、接触用側部1421がベース主部131と当接することで、柱部141とベース主部13に対して筋交いの効果を果たし、振動など外部から負荷があった際に柱部141が巾方向Xに変形するのを抑制することができる。よって、照明器具1の剛性を向上することができる。
【0025】
電源保持部15は、電源装置16をベース部13に間隔を設けて固定するものであり、長尺状の保持主部151と、保持主部151の長手方向の端部それぞれから突設した保持脚部152を有している。
電源保持部15は、保持主部151の長手方向が奥行方向Yになるようにベース部130に配置されており、対に設けられた連結部14が対向する方向と直交するように電源装置16をベース部13に固定するものである。電源保持部15は、巾方向Xにおいてベース部13よりも短く形成されており、奥行方向Yにおいてはベース部13と同じ長さになるように形成されている。電源保持部15は、ベース部13の上方向Z1側の面が露出するように電源装置16をベース部13に固定する。
【0026】
保持主部151は、電源装置16が取り付けられるものであり、長尺の板状に形成されている。保持主部151は、主部開口部1511と、主部切り欠き部1512を有ししている。
主部開口部1511は、電源装置16が外気へ露出する面積が増やせるように矩形状に形成されている。また保持主部151は、放熱用開口111を設けることで軽量化をすることができる。
主部切り欠き部1512は、発光部11と電源装置16を電気的に接続する為の電線50が挿通される箇所であり、保持主部151の奥行方向Yの一端側に設けられている。主部切り欠き部1512は、
図7において保持主部151の後方向Y2側に設けられている。主部切り欠き部1512は、保持主部151の巾方向Xの一方の側部から巾方向Xにそって長尺に開口するよう設けられており、電線50を巾方向Xの一方の側部から挿し込み引っ掛けることができる。
【0027】
保持脚部152は、保持主部151の長手方向である奥行方向Yの両端側から下方向Z2側へ突出するように設けられており、脚主部1521と、脚水平部1522と、脚突部1523を有している。
【0028】
脚主部1521は、保持主部151から下方向Z2側へ板状に突設するよう設けられており、図示しない通信ユニットや防護ネットなど機能部品が取り付けられる部品取付孔1524が設けられている。
【0029】
脚水平部1522は、脚主部1521の下方向Z2側の側辺から奥行方向Yにおける内側へ直交するように突出して設けられている。脚水平部1522は、上下方向Zに貫通するように設けられた脚固定部1525を有している。脚固定部1525は、内面が螺旋状の溝が形成されており、ネジ形状をしたカバー固定部材40が下方向Z1からカバー貫通孔123およびベース貫通孔123に挿し込まれて螺号され、カバー部12とベース部13と電源保持部15が一体になるように接続される。
【0030】
脚突部1523は、脚主部1521の下方向Z2方の側辺から、脚水平部1522よりも下方向Z2側へ突出するように設けられている。脚突部1523は、電源保持部15をベース部13に取り付けする際に、嵌め込み部1322に嵌め込まれるものであり、電源保持部15の巾方向Xへの移動を抑制するものである。また、電源保持部15をベース部13に取り付ける際の位置を決める部位になり、取り付けを容易にすることができる。
【0031】
電源装置16は、外部から供給される電力を変換して発光部11の点灯制御をするものであり、電源保持部15によりベース部13に固定されている。電源装置16は、巾方向Xにおいてベース部13よりも短く形成されており、奥行方向Yにおいてはベース部13と同じ長さになるように形成されている。電源装置16は、点灯回路161と、端子台162と、電源ケース163と、端子台ケース164とを有する。
【0032】
点灯回路161は発光部11に電力を供給するための回路であり、長尺形状をした板状の電源基板1611にコンデンサなどの電子素子が実装さている。点灯回路161は、商用電源などの外部電源から供給される電力を発光部11が点灯するために必要な直流電流に変換する電力変換回路と、電力変換回路を制御する制御回路を有する。電力変換回路は、例えば、全波整流器、昇圧チョッパ回路及び降圧チョッパ回路などで構成される。制御回路は、ユーザーの操作を受け付ける操作端末などより入力された調光に関する操作情報を取得し、取得した操作情報に応じて電力変換回路を制御することで発光素子10から発する光を調光する。
点灯回路161は、電源基板1611に入力用コネクタ1612と、出力用コネクタ1613を有する。入力用コネクタ1612は、電源基板1611の端子台162側に配されており、端子台162と接続している内部電線1614が接続されるものであり。入力用コネクタ1612は、内部電線1614を介して供給される商用電源を電力変換回路に入力するものである。
出力用コネクタ1613は、奥行方向Yにおいて電源基板1611の入力用コネクタ161とは反対側の端部に配置されている。出力用コネクタ1613は、電線50が接続されるものであり、電力変換回路および制御回路で制御された電力を出力するものである。
【0033】
端子台162は、商用電源と電気的に接続された図示しない電源線が固定されるものであり、
図1において電源装置16の奥行方向Yの一端側であり前方向Y1側に配設されている。
端子台162は、電源線差し込み口1621が設けられており、電源線差し込み口1621に電源線の端部が差し込まれることによって電源線が固定される。端子台162と点灯回路161は電気的に接続されており、端子台162と電源線を介して点灯回路161と外部電源とは電気的に接続される。端子台162は、電源線差し込み口1621が
図2において奥行方向Yの前方向Y1側に向くように配設される。
【0034】
電源ケース163は、点灯回路161を覆う金属製のケースであり、ケース主部1631と、ケース蓋部1632を有している。
ケース主部1631は、奥行方向Yに沿って長尺状に形成されており、奥行方向Yの一端側である前方向Y1側に端子台162を保持する端子台取付部1631aが設けられ、奥行方向Yの他端側である後方向Y2側に電源50が挿通されるケース切り欠き部1631bが設けられている。ケース切り欠き部1631bは、
図8において奥行方向Yの後方向Y2部の端部から奥行方向Yにそって長尺に開口するよう設けられており、電線50を後方向Y2から挿し込み引っ掛けることができる。
ケース蓋部1632は、点灯回路部161を上方向Z1側から覆うように設けられており、点灯回路162に埃または水が溜まることを抑制している。
【0035】
端子台ケース164は、端子台162を覆う金属製のケースであり、端子台162は、電源線差し込み口1621が露出できるようにケース蓋部1632に回動可能に取り付けられている。端子台ケース164は端子台162に固定された電源線が下方向Y2側から引き出せるように切り欠きが形成されている。
【0036】
電源保持部15および電源装置16は、主部切り欠き部1512とケース切り欠き部1631bが直交するように設けられている。電線50は、後方向Y2側からケース切り欠き部1631bに挿し込まれた後に、左方向X2側から主部切り欠き部1512に挿し込むことで水平方向XYへの移動を抑制するように保持される。このように、電線50を保持することで、部材を円形状の貫通した穴に電線50の端部から挿し込むよりも作業が容易にでき、組み立て性が向上する。
また、電線50は、主部切り欠き部1512とケース切り欠き部1631bがベース部13のベース電線貫通孔1311と上下方向Zに併設するように設けられており、発光部11の基板端子113がベース電線貫通孔1311と隣接するように設けられていることで、出力用コネクタ1613から基板端子113へ上下方向Yにおいて直線状に配置することができ、長くなるのを抑制することができる。
【0037】
電源保持部15および電源装置16は巾方向Xにおいてベース部13よりも短く形成されていることで、電源装置16はベース部13の上方向Z1側の全面を覆わずにベース部13に取り付けられることができ、ベース部13が発光部11からの熱を放熱するのを遮られることなく効率良く放熱することができる。ベース部13は、上方向Z1からみた平面において、電源保持部15および電源装置16に覆われず露出する箇所があるの、電源保持部15および電源装置16の間に熱が籠るのを抑制し放熱することができる。
また、電源装置16は、電源保持部15によりベース部13に取り付けられていることで、ベース部16と間を設けて配設され、ベース部13と互いに熱の影響を受けるのを抑制することができる。光源ユニット10は、ベース主部131から上方向Z1へ立設するような放熱フィンを設けなくても放熱性を確保することができる。
【0038】
アーム20は、照明装置1を被取付部に固定するための部材であり、被取付部と当接するアーム主部21と、光源ユニット10を保持するアーム支持部22と、アーム20の強度を向上するアームフランジ部23とを有している。アーム20は、アーム主部21とアーム支持部22の各部が板状の金属部材を加工して一体に形成されており、鉄、ステンレスなどの強度の強い金属部材で形成されている。
アーム20は、巾方向Xに延びるよう形成されたアーム主部21と、アーム主部21から下方向Z2に向かって延びるように形成されてアーム支持部22と、奥行方向Yにおけるアーム10の両側に設けられたアームフランジ部23を有している。
【0039】
アーム主部21は、巾方向Xに長い矩形状に形成されており、固定金具である吊りボルトが挿し込まれる主部貫通孔211が対に設けられている。
主部貫通孔211は、アーム20が光源ユニットに取り付けられた状態において、ベース部13と対向する位置に設けられている。
主部貫通孔211は、第一の主部貫通孔2111と、第二の主部貫通孔2112を有している。第一のアーム主部貫通孔2111は、アーム主部21の巾方向Xにおける中央よりも右方向X1側に形成されている。第一の主部貫通孔2111は、巾方向Xに伸びる長孔と、円形の孔とが組み合わさった形状である。
第二のアーム主部貫通孔2112は、アーム基部21の奥行方向Xにおける中央よりも左方向X2側に第二の主部貫通孔2112が形成されている。第二の主部貫通孔2112は奥行方向Yに延びる長孔である。
主部貫通孔211に吊りボルトが挿し込まれ、アーム主部21が被取付部と吊りボルトと螺号するナットに挟みこまれることによって、照明装置1は被取付部に固定される。なお、第一の主部貫通孔2111と第二の主部貫通孔2112は異なる形状を説明したが、同じ形状であっても良い。
【0040】
アーム支持部22は、アーム主部21の巾方向Xの両端それぞれから下方向Z2にむかって対に突設して形成されている。
アーム支持部22は、アーム主部2の巾方向Xの端部から下方向Z2にむかうよう板状に突設している。アーム支持部22は、上方向Z1側から下方向Z2側に向かって順にアーム屈曲部221、アーム垂直部222、アーム接続部223を有している。
【0041】
アーム屈曲部221は、アーム主部21の巾方向X側の端部から、アーム主部210と離れるよう巾方向Xへ突出し、巾方向Xへ突出するに従って下方向Z2にむかう円弧を描くよう突設している箇所である。
アーム屈曲部221は、アーム主部21から巾方向Xへ延長し、アーム垂直部222から上下方向Zへ延長し交差する箇所を円弧状に形成したものである。
アーム屈曲部221は、上方向Z1側の端部側に矩形状に貫通した屈曲部貫通孔2211が設けられている。屈曲部貫通孔2211は、巾方向Xから挿し込まれる固定金具により被取付部に取り付けられるものである。
【0042】
アーム垂直部222は、アーム屈曲部221の下方向Z2側の端部から下方向Z2に向けて突設している箇所であり、アーム屈曲部221とアーム接続部223をつなぐように設けられている。
【0043】
アーム接続部223は、アーム垂直部222の下方向Z2側の端部から下方向Z2に向けて突設している箇所であり、丸穴形状をしたアーム挿通孔2231が設けられている。
アーム接続部223は、光源ユニット10の連結部14に接続部材30により連結される箇所である。アーム接続部223は、接続部材30がアーム挿通孔2231に挿通された状態で柱接続部1411に締結させることで、連結部14の柱主部141と当接して接続する。
アーム接続部223は、アームが光源ユニット10に取り付けられた状態において、ベース主部131よりも下方向Z2側に突出してベース鍔部132と当接するように設けられている。
【0044】
アームフランジ部23は、アーム20の強度を向上させるものであり、アーム支持部22、アーム屈曲部221およびアーム垂直部222の奥行方向Yの側辺より巾方向Xにおける内側に突出するように一体に設けられている。
アームフランジ部23は、アーム20が水平方向XYにねじれるように変形するのを抑制する。アームフランジ部23は、アーム20に光源ユニット10が取り付けられた状態において、振動などの外部からの負荷により光源ユニット20が巾方向Xに揺動しようとした際に、アーム20が巾方向Xへ変形するのを抑制することができる。特に、アームフランジ部23のアーム屈曲部221から突出する箇所がアーム支持部22とアーム垂直部222の筋交い役割となり、アーム20が変形するのを抑制することができる。
【0045】
アーム20は、対に設けられたアーム支持部22により、光源ユニット10を巾方向Xで挟むように保持する。アーム20は、アーム接続部223が第一の連結部1401の柱主部1411を押圧するように、接続部材30が接続部1411に締め込まれることで光源ユニット20を回動しないよう保持する。そして、アーム20は、接続部材30の接続部1411の締め込みを緩めることで、光源ユニット20を奥行方向Yに回動できるように保持する。
【0046】
アーム20は、光源ユニット10に取り付けられた状態において、アーム接続部223がベース主部131よりも下方向Z2側に突出してベース鍔部132と当接するように設けられていることで、ベース部13と連結部14の接続している箇所を巾方向X側から覆い、ベース部13を挟持することできる。
よって、アーム20は、振動などの外部から負荷によりベース部13が水平方向XYへ可動するのを抑制することがでる。また、ベース部13と連結部14の接続している箇所に負荷がかかり破損するのを抑制することができる。
アーム20が、ベース部13と連結部14の接続している箇所を覆うことで光源ユニット10への負荷を抑制できることで、ベース部13と連結部14を別々に設けることができ、ベース部13をアルミニウムなで軽量の部材で形成することができる。
照明装置1は、奥行方向Yにおいて連結部14がベース部13より短く形成されているので、ベース部13の側方の全長に連結部が設けられるよりも材料を少なくすことができ、軽量化することができる。
【0047】
アーム20は、光源ユニット10に取り付けられた状態において、アーム接続部223がベース主部131よりも下方向Z2側に突出して光源ユニット10を挟持することにより、ベース部13、連結部14や電源装置16などアルミニウムや鉄およびステンレスで形成された部材を有する構成をアーム主部21およびアーム支持部22で囲まれた範囲に収めることができ、光源ユニット10の重心がアーム20よりも下方向Z2側にならないようにすることができる。
【0048】
接続部材30は、円柱形状をした螺号部310と、螺号部310の一端側に設けられた頭部320とを備えたボルト形状をしたものである。
螺号部310は、円柱形状であり外周にネジ加工がされており、接続部1413に締め込まれるものである。
頭部320は、螺号部310の径よりも大きく形成された六角柱形状をしている。頭部320は、螺号部310が接続部1413に締め込まれることにより、螺号部320側の面でアーム接続部223を柱主部1411に押圧する。
なお、頭部320は、六角中形状でなく多角形をした柱形状でも良く、ドライバーなどの工具が挿し込める窪みが設けられたものでも良い。
また、接続部材30は、頭部320がワッシャーなどを介して柱主部144を押圧するようにしても良い。
【0049】
照明装置1は、
図11に示すように、光源ユニット10にアーム20が巾方向Xより挟持するように取り付けられた状態において、電源装置16が電源保持部15により奥行方向Yに沿ってベース部13に取り付けられることで、アーム20の主部貫通孔211が対向した状態にすることができる。よって、
図11の点線Cで示すように、巾方向Xにおいて電源装置16のケース主部1631より下方向Z2側の空間もアーム20を被取付部に固定する為の作業空間にすることができ、照明装置1を大きくすることなく作業性を向上することができる。
【0050】
照明装置1は、巾方向Xにおいて保持脚部152がベース部13よりも短く形成され、奥行方向Yにおいて連結部14およびアーム支持部22がベース部13より短く形成されているとともに、電源装置16がベース部13より上方向Z1側に離れて配設されていることで、ベース部13の上方項Z1側を巾方向X、奥行方向Yおよび水平方向XYのおける斜めに空気が通過することができ、ベース部13からの放熱を効率良くすることができる。照明装置1は、水平方向XYにおいて、ベース部13の4つの隅が他の部材に覆われないように設けられており、電源装置16がベース部13から上方向Z1方向に離れて配設されていることでベース部13の上方向Z1側を斜めに空気が通過するするでき、ベース部13からの放熱を効率良くすることができる。
【0051】
本開示は、一方の面に発光部11が取り付けられた板状のベース主部131を有する光源ユニット10と、板状のアーム主部21とアーム主部21の両端側から下方向Z2側へ対に突設するよう設けられたアーム支持部22を有するアーム20とを備えた照明装置1である。この光源ユニット10はベース主部13の他方の面がベース主部13と対向するように対に設けられたアーム支持部22の間に挟まれ保持されており、アーム20はアーム支持部22がベース主部131より下方向Z2側に突設していることで、振動などの外部から負荷によりベース部13が水平方向XYへ可動するのを抑制することができる。よって、光源ユニット10の変形を抑制し、箱形状の構造部材を用いずに光源ユニット1の剛性を保つことができ、光源ユニット10が大型化するのを抑制することができる。
【0052】
本開示は、ベース主部131が側辺から下方向Z2側へ突設するベース鍔部132を有しており、アーム支持部22ベー
ス鍔部132と面で接触していることで、アーム20は光源ユニット10を安定して保持することができる。
【0053】
本開示は、光源ユニット10はベース主部1311の他方の面に接続部材30によりアーム20が取り付けられる連結部14が配設されており、アーム20はアーム接続部22がベース主部132と連結部14の接続している箇所を巾方向X側から覆っていることで、ベース部13と連結部14の接続している箇所に負荷がかかり破損するのを抑制することができる。
【0054】
本開示は、一方の面に発光部11が取り付けられたベース部13を有する光源ユニット10と、板状のアーム主部21とアーム主部21の両端側から下方向Z2側へ対に突設するよう設けられたアーム支持部22を有するアーム20とを備えた照明装置1である。この光源ユニット10は、対に設けられたアーム支持部22の間に配置されるようアーム20に取り付けられるとともに、対に設けられたアーム支持部22の対向する方向においてベース部13よりも短く形成された電源装置16と、電源装置16を対に設けられたアーム支持部22の対向する方向と直交するようにベース部13に取り付ける電源保持部15とを有していることで、アーム主部21に設けられた主部貫通孔211と電源装置16が対向するのを抑制することができ、電源装置16とアーム支持部22の間を被取付部にアーム20を取り付けるための作業空間にすることができる。よって、電源装置16とアーム主部21との間を大きくしなくとも作業空間を大きくすることができ、照明装置1が大型化するのを抑制することができる。
【0055】
本開示は、電源保持部15は、対に設けられたアーム支持部22の対向する方向にベース部13から立設するように設けられた保持脚部152を有しており、電源装置16がベース部13と上下方向Zへ間を設けてベース部13に配設されている。よって、照明装置1は、電源装置1とアーム支持部22との間において、電源装置14よりも下方向Z2側を作業空間にすることができ、より照明装置1の大型化を抑制することができる。
【0056】
なお、本開示にて、照明装置1はカバー部12およびベース部13は、下方向Z2側からの平面視において矩形状に構成された形状を説明したが、円形状に形成しても良い、例えば、カバー部は、カバー主部が円柱状に形成され、カバー鍔部が円盤状に形成されていても良い。ベース部はベース主部が円板状に形成され、その周部からベース鍔部を設けるようにしても良い。また、カバー主部が半球形状に形成されても良い。
【0057】
本開示の実施形態に照明装置について説明したが、上記の実施形態は本発明の技術思想を具体化するための照明装置を例示するものであって、本発明をこれらに特定するものではなく、各実施形態や各実施例に適宜変更を加えたものや、これらを組み合わせたもの等、その他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
【符号の説明】
【0058】
1 照明装置、10 光源ユニット、11 発光部、111 発光素子、112 基板、1121 実装面、113 基板端子、12 カバー部、121 カバー主部、122 カバー鍔部、123 カバー貫通孔、13 ベース部、131 ベース主部、1311 ベース貫通孔、1312 ベース凸部、1313 ベース電線挿通部、132 ベース鍔部、1321 鍔本体部、1322 嵌め込み部、14 連結部、141 柱主部、1411 柱接続部、142 柱側部、1421 取付用側部、1422 接触用側部、143 ベース固定部、1431 連結部固定部、144 カバー保持部、1441 保持垂直部、1442 保持水平部、15 電源保持部、151 保持主部、1511 主部開口部、1512 主部切り欠き部、152 保持脚部、1521 脚主部、1522 脚水平部、1523 脚突部、1524 部品取付孔、1525 脚固定部、16 電源装置、161 点灯回路、1611 電源基板、1612 入力用コネクタ、1613 出力用コネクタ、162 端子台、1621 電源線差し込み口、163 電源ケース、1631 ケース主部、1631a 端子台取付部、1631b ケース切り欠き部、1632 ケース蓋部、164 端子台ケース、20 アーム、21 アーム主部、211 主部貫通孔、2111 第一の主部貫通孔、2112 第二の主部貫通孔、22 アーム支持部、221 アーム屈曲部、2211 屈曲部貫通孔、222 アーム垂直部、223 アーム接続部、2231 アーム挿通孔、23 アームフランジ部。