(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240808BHJP
H02J 7/10 20060101ALI20240808BHJP
H02M 7/48 20070101ALI20240808BHJP
B60L 53/24 20190101ALI20240808BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20240808BHJP
【FI】
H02J7/00 L
H02J7/10 P
H02J7/00 P
H02M7/48 E
B60L53/24
B60L50/60
(21)【出願番号】P 2022178334
(22)【出願日】2022-11-07
【審査請求日】2022-11-07
(32)【優先日】2021-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521279527
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廖志家
(72)【発明者】
【氏名】李正中
(72)【発明者】
【氏名】蔡文傑
(72)【発明者】
【氏名】鄭謝雄
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-158344(JP,A)
【文献】特開2013-121290(JP,A)
【文献】特開2021-158739(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 7/10
H02M 7/48
B60L 53/24
B60L 50/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給
し、
前記充電ユニットは、前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記エネルギー蓄積インダクタは、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、
前記サブ回路は、第1スイッチと第2スイッチとを含み、前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にHブリッジアームを形成し、
前記エネルギー蓄積インダクタの第1端は、前記上スイッチと前記下スイッチの前記共通接続端に接続され、前記エネルギー蓄積インダクタの第2端は、前記第1スイッチと前記第2スイッチの共通接続端に接続され、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧が基準電圧値よりも高い場合、昇圧した電圧を供給して前記電池を充電し、前記電池の電圧が前記基準電圧値よりも低い場合、降圧した電圧を供給して電池を充電し、
前記電池は、前記充電器を介して受電装置が必要とする電力を供給する、又は前記受電装置は、前記充電器を介して前記電池に充電し、
前記充電ユニットは、前記受電装置が必要とする電力に応じて、前記電池を前記受電装置に放電させるように昇圧又は降圧を供給する、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項2】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記エネルギー蓄積インダクタは、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、
前記サブ回路は、第1スイッチと第1ダイオードとを含み、前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にHブリッジアームを形成し、
前記エネルギー蓄積インダクタの第1端は、前記上スイッチと前記下スイッチの前記共通接続端に接続され、前記エネルギー蓄積インダクタの第2端は、前記第1スイッチと前記第1ダイオードの共通接続端に接続され、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧が基準電圧値よりも高い場合、昇圧した電圧を供給して前記電池を充電し、前記電池の電圧が前記基準電圧値よりも低い場合、降圧した電圧を供給して前記電池を充電
し、
前記電池は、前記充電器を介して受電装置が必要とする電力を供給する、又は前記受電装置は、前記充電器を介して前記電池に充電し、
前記充電ユニットは、前記受電装置が必要とする電力に応じて、前記電池を前記受電装置に放電させるように昇圧又は降圧を供給する、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項3】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記エネルギー蓄積インダクタは、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、
前記サブ回路は、前記下スイッチに接続される第1スイッチを含み、前記上スイッチ又は前記下スイッチを介して前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にハーフブリッジアームを形成し、
前記第1スイッチは、前記下スイッチを介して前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧に応じて、前記電池を充電するための昇圧又は降圧を供給する
、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項4】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記エネルギー蓄積インダクタは、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、
前記サブ回路は、第1スイッチを含み、前記上スイッチ又は前記下スイッチを介して前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にハーフブリッジアームを形成し、
前記第1スイッチは、第1端が前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、第2端が前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧に応じて、前記電池を充電するための昇圧又は降圧を供給する
、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項5】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記エネルギー蓄積インダクタは、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、
前記サブ回路は、前記下スイッチに接続される第1ダイオードを含み、前記上スイッチ又は前記下スイッチを介して前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にハーフブリッジアームを形成し、
前記第1ダイオードは、前記下スイッチを介して前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧に応じて、前記電池を充電するための昇圧又は降圧を供給する
、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項6】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記エネルギー蓄積インダクタは、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、
前記サブ回路は、第1ダイオードを含み、前記上スイッチ又は前記下スイッチを介して前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にハーフブリッジアームを形成し、
前記第1ダイオードは、第1端が前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端に接続され、第2端が前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧に応じて、前記電池を充電するための昇圧又は降圧を供給する
、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項7】
前記電池は、前記充電器を介して受電装置が必要とする電力を供給する、又は前記受電装置は、前記充電器を介して前記電池に充電し、
前記充電ユニットは、前記受電装置が必要とする電力に応じて、前記電池を前記受電装置に放電させるように昇圧又は降圧を供給する、請求項
3~
6のいずれか1項に記載のモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項8】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、複数の前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記複数の前記エネルギー蓄積インダクタは、前記多相ブリッジアームの前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端にそれぞれ対応して接続され、
前記サブ回路は、第1スイッチと第2スイッチとを含み、前記複数の前記エネルギー蓄積インダクタに接続され、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチ及び前記下スイッチと共にHブリッジアームを形成し、
前記第1スイッチと前記第2スイッチの共通接続端は、それぞれ前記複数の前記エネルギー蓄積インダクタに接続される
、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項9】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
少なくとも1つのエネルギー蓄積インダクタを備える充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記充電ユニットは、複数の前記エネルギー蓄積インダクタと、サブ回路と、を備え、
前記複数の前記エネルギー蓄積インダクタは、前記多相ブリッジアームの前記上スイッチと前記下スイッチの共通接続端にそれぞれ対応して接続され、
前記サブ回路は、接続される前記複数の前記エネルギー蓄積インダクタを介して前記上スイッチと前記下スイッチとにそれぞれ接続され、前記充電器及び前記インバータで共用する前記上スイッチ及び下スイッチと共にハーフブリッジアームを形成する第1スイッチと第2スイッチとを含む
、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項10】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームが前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記充電ユニットは、共用する前記下スイッチに接続されるエネルギー蓄積インダクタと、前記エネルギー蓄積インダクタに接続されるサブ回路と、を備え、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給
し、
前記サブ回路は、前記エネルギー蓄積インダクタと前記下スイッチとに接続される第1スイッチを含み、共用する前記上スイッチ及び前記下スイッチと共にハーフブリッジアームを形成し、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧が基準電圧値よりも高い場合、昇圧した電圧を供給して前記電池を充電し、前記電池の電圧が前記基準電圧値よりも低い場合、降圧した電圧を供給して前記電池を充電し、
前記電池は、前記充電器を介して受電装置が必要とする電力を供給する、又は前記受電装置は、前記充電器を介して前記電池に充電し、
前記充電ユニットは、前記受電装置が必要とする電力に応じて、前記電池を前記受電装置に放電させるように昇圧又は降圧を供給する、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【請求項11】
モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含む電源統合システムであって、
前記電源統合回路は、
多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームが前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、
充電ユニットを含む充電器と、を備え、
前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、
前記充電ユニットは、共用する前記下スイッチに接続されるエネルギー蓄積インダクタと、前記エネルギー蓄積インダクタに接続されるサブ回路と、を備え、
前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給し、
前記サブ回路は、前記エネルギー蓄積インダクタと対応する前記下スイッチとにそれぞれ接続される第1スイッチと第2スイッチとを含み、共用する前記上スイッチ及び前記下スイッチと共にブリッジアーム回路を形成し、
前記充電ユニットは、前記電池の電圧が基準電圧値よりも高い場合、昇圧した電圧を供給して前記電池を充電し、前記電池の電圧が前記基準電圧値よりも低い場合、降圧した電圧を供給して前記電池を充電し、
前記電池は、前記充電器を介して受電装置が必要とする電力を供給する、又は前記受電装置は、前記充電器を介して前記電池に充電し、
前記充電ユニットは、前記受電装置が必要とする電力に応じて、前記電池を前記受電装置に放電させるように昇圧又は降圧を供給する、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源統合システムに関し、特にモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の軽量電気車両システムにはモータドライバ及び充電器が含まれており、充電器には車載式(on-board)と非車載式(off-board)がある。充電器は電池の仕様が異なるため、各メーカーが専用の非車載式充電器を発売しているが、異なる車両で充電器を共用できず、持ち運びにくいという欠点がある。
【0003】
そこで、従来技術の問題やボトルネックを解決するためのモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムをどのように設計するかが、本願発明者によって検討された重要な課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムは、モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含み、前記電源統合回路は、多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームは前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、充電ユニットを含む充電器と、を備え、前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給する。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムは、モータと、電源統合回路と、前記電源統合回路に接続される電池とを含み、前記電源統合回路は、多相ブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは上スイッチと下スイッチとを含み、各相のブリッジアームが前記モータの各相の巻線に接続されるインバータと、充電ユニットを含む充電器と、を備え、前記充電器及び前記インバータは、前記多相ブリッジアームの少なくとも一相のブリッジアームの前記上スイッチ及び前記下スイッチを共用し、前記充電ユニットは、共用する前記下スイッチに接続されるエネルギー蓄積インダクタと、前記エネルギー蓄積インダクタに接続されるサブ回路と、を備え、前記電源統合回路は、直流電源装置から供給される直流電源を受け、前記充電器は、前記直流電源を変換して前記電池を充電し、前記電池は、前記インバータを介して前記モータを駆動するのに必要な電力を供給する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムによれば、三相モータドライバのパワースイッチを充電器に共用することで、追加素子数を減らすことができ、その結果、小型化と高効率化を実現することができる。
【0008】
本発明の目的を達成するためになされた本発明の技術、手段、及び効果をより良く理解するために、本発明の目的及び特徴は、本発明の詳細な説明及び添付図面を参照することによってより良く理解されると考えられるが、添付図面は、参照及び説明のみを提供するものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムと、直流電源装置及び受電装置と組み合わせて使用するブロック図である。
【
図2】本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムと、直流電源装置と組み合わせて使用するブロック図である。
【
図3】本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第1実施形態を示すブロック図である。
【
図4】
図3の充電器の第1実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図5】
図3の充電器の第2実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図6】
図3の充電器の第3実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図7】
図3の充電器の第4実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図8】
図3の充電器の第5実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図9】
図3の充電器の第6実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図10】本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第2実施形態を示すブロック図である。
【
図11】
図10の充電器の第1実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図12】
図10の充電器の第2実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図13】本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第3実施形態の充電器の第1実施形態を示す回路ブロック図である。
【
図14】本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第3実施形態の充電器の第2実施形態を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の技術的内容及び詳細な説明について、図面を参照しながら以下に説明する。
【0011】
本発明は、Type-Cケーブルの汎用性とUSB-PD(USB Power Delivery)充電器の利便性から、
図1に示すように、従来の三相モータドライバ及び充電器を組み合わせた統合システムである統合型(共用素子)双方向充電器構造を提供する。このシステムは、Type-Cケーブルを介して外部のUSB-PDを直接接続して充電することができる。また、充電機能に加えて、Type-Cケーブルを介して、外部設備(又は受電装置と称する)に電池エネルギーを供給することも可能である。ここで、外部設備は例えば、電動オートバイ、電動自転車、電動車椅子、電動キックボード等の軽量電気車両であってもよいが、これらに限定されない。そのため、三相モータドライバのパワースイッチを充電器に共用することで、追加素子数を減らすことができ、その結果、小型化と高効率化を実現することができる。
【0012】
図1は、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムと、直流電源装置及び受電装置と組み合わせて使用するブロック図である。同図を参照すると、モータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システム(以下、電源統合システム)は、モータ10と、電源統合回路20と、電池30とを含む。電源統合回路20は、インバータ21と充電器22とを備える。インバータ21は、多相(例えば三相)のブリッジアームを有し、各相のブリッジアームは、上スイッチと下スイッチを含み、モータの各相の巻線に対応して接続される。充電器22は、少なくともスイッチ、インダクタ又はダイオードからなる充電ユニットと、インバータと共用する少なくとも一相のブリッジアームの上スイッチ及び下スイッチとを含む。言い換えれば、電源統合回路20は、インバータ21及び充電器22に共用素子を有する構造である。具体的に、上記共用素子は、少なくとも一相のブリッジアームの上スイッチ及び下スイッチであるが、詳細は後述する。電池30は、電源統合回路20に接続される。
【0013】
図1に示す電源統合システムは双方向構造であるため、電源統合回路20は、直流電源装置40から供給される直流電源を受け、電源統合回路20の充電器22は、直流電源を変換して電池30を充電することで、直流電源から電池30を充電することができる。本実施形態において、直流電源装置40は、USB-PDであるが、これに限定されない。例えば、軽量電気車両である電動自転車を例にとると、電動自転車の車体内部にモータ10、電源統合回路20及び電池30を設け、直流電源装置40から供給される直流電源を外部のUSB-PD直流電源とする。このため、電動自転車をUSB-PD直流電源に接続して充電すると、電源統合回路20の充電器22は、USB-PD直流電源を変換して、車体内部に設けられた電池30を充電する。
【0014】
また、電池30は、充電器22を介して受電装置50に必要な電力を供給する。上述したように、受電装置50は、携帯型モバイル機器(例えば、携帯電話、タブレット、ノートパソコン等)であるが、これらに限定されない。ユーザが屋外にいるとき、携帯電話、モバイル電源又は電動自転車(すなわち受電装置50)を、別の電動自転車に配置された電源統合回路20の充電器22に差し込んで充電すると、電池30は、充電器22を介して携帯電話、モバイル電源又は電動自転車に必要な電力を供給して携帯電話を充電する。
【0015】
また、電池30は、インバータ21を介してモータ10の駆動に必要な電力を供給する。ユーザが屋外で電動自転車に乗っている場合、モータ10を駆動するために必要な電力は、電池30から供給される。
【0016】
また、受電装置50は、充電器22を介して電池30を充電する。電動自転車が走行状態になく、電池30を充電するための直流電源装置40による直流電源(USB-PD直流電源)がない場合には、受電装置50(携帯電話、モバイル電源又は電動自転車)から供給される電力により電池30を充電することで、電動自転車が短時間走行することができる。例えば、ユーザが屋外で電動自転車に乗っているとき、電池30が電動自転車に必要な電力を供給できないことが発生した場合、受電装置50から供給される電力により電池30を充電して、フル充電が可能な直流電源装置40を備えた最寄り場所への電動自転車の短時間走行に電力を供給することができる。
【0017】
説明をまとめると、
図1に示す電源統合システムは、直流電源装置40から電池30への充電又は受電装置50から電池30への充電、及び電池30から受電装置50への電力供給又は電池30からモータ10への電力供給を含む双方向の電力経路を提供する。
【0018】
図2は、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムと、直流電源装置と組み合わせて使用するブロック図である。
図2に示す第2実施形態は、
図1に示す第1実施形態との主な違いは、受電装置50を備えていないことである。言い換えれば、第2実施形態の電源統合システムは、受電装置50を備えていない状態に適用(動作)するため、
図2に示す電源統合システムは、直流電源装置40から電池30への充電、及び電池30からモータ10への電力供給を含む一方向の電力経路を提供する。他の動作内容については
図1に示す第1実施形態と同様であり、ここでは省略する。
【0019】
以下、
図1に示す第1実施形態の電源統合回路の異なる実施形態について説明する。
【0020】
図3は、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第1実施形態を示すブロック図である。同図を参照すると、充電器22の充電ユニット22Aは、エネルギー蓄積インダクタL
4とサブ回路221とを備える。エネルギー蓄積インダクタL
4は、共用する上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端に接続される。サブ回路221は、エネルギー蓄積インダクタL
4に接続され、共用する上スイッチQ
5及び下スイッチQ
6とHブリッジアームを形成する。
【0021】
図4は、
図3の充電器の第1実施形態を示す回路ブロック図である。同図を参照すると、充電ユニット22Aのサブ回路221は、第1スイッチQ
7と第2スイッチQ
8とを含む。エネルギー蓄積インダクタL
4の第1端は、上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端に接続され、エネルギー蓄積インダクタL
4の第2端は、第1スイッチQ
7と第2スイッチQ
8の共通接続端に接続される。
【0022】
図5は、
図3の充電器の第2実施形態を示す回路ブロック図である。同図を参照すると、充電ユニット22Aのサブ回路221は、第1スイッチQ
7と第1ダイオードD
1とを含む。エネルギー蓄積インダクタL
4の第1端は、上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端に接続され、エネルギー蓄積インダクタL
4の第2端は、第1スイッチQ
7と第1ダイオードD
1の共通接続端に接続される。
【0023】
図4及び
図5に示す回路構造(すなわち、Hブリッジアーム構造)において、充電ユニット22Aは、電池30の電圧が基準電圧値よりも高い場合、昇圧した電圧を供給して電池30を充電する。充電ユニット22Aは、電池30の電圧が基準電圧値よりも低い場合、降圧した電圧を供給して電池30を充電する。また、電池30は、充電器22を介して受電装置50に必要な電力を供給するか、或いは、受電装置50は、充電器22を介して電池30を充電する。さらに、充電ユニット22Aは、受電装置50が必要とする電力に応じて、電池30を受電装置50に放電させるように昇圧又は降圧を供給する。
【0024】
本発明は、Hブリッジアーム構造に加えて、ハーフブリッジアーム構造も提供し、これに対応して、充電ユニット22Aは、エネルギー蓄積インダクタL4とサブ回路221とを備える。エネルギー蓄積インダクタL4は、共用する上スイッチQ5と下スイッチQ6の共通接続端に接続される。サブ回路221は、上スイッチQ5又は下スイッチQ6を介してエネルギー蓄積インダクタL4に接続され、共用する上スイッチQ5及び下スイッチQ6と共にハーフブリッジアームを形成する。
【0025】
図6は、
図3の充電器の第3実施形態を示す回路ブロック図である。同図に示すように、充電ユニット22Aのサブ回路221は、第1スイッチQ
7を含む。第1スイッチQ
7は、下スイッチQ
6に接続され、下スイッチQ
6を介してエネルギー蓄積インダクタL
4に接続される。
【0026】
図7は、
図3の充電器の第4実施形態を示す回路ブロック図である。同図に示すように、充電ユニット22Aのサブ回路221は、第1スイッチQ
7を含む。第1スイッチQ
7の第1端は、直流電源装置40と受電装置50とに接続され、第1スイッチQ
7の第2端は、エネルギー蓄積インダクタL
4を介して上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端に接続される。
【0027】
図8は、
図3の充電器の第5実施形態を示す回路ブロック図である。同図に示すように、充電ユニット22Aのサブ回路221は、第1ダイオードD
1を含む。第1ダイオードD
1は、下スイッチQ
6に接続され、下スイッチQ
6を介してエネルギー蓄積インダクタL
4に接続される。
【0028】
図9は、
図3の充電器の第6実施形態を示す回路ブロック図である。同図に示すように、充電ユニット22Aのサブ回路221は、第1ダイオードD
1を含む。第1ダイオードD
1の第1端は、直流電源装置40と受電装置50とに接続され、第1ダイオードD
1の第2端は、エネルギー蓄積インダクタL
4を介して上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端に接続される。
【0029】
図6~
図9に示す回路構造(すなわち、ハーフブリッジアーム構造)において、充電ユニット22Aは、電池30の電圧に応じて、昇圧又は降圧を供給して電池30を充電する。また、充電ユニット22Aは、電池30の電圧に応じて、電池30を受電装置50に放電させるように昇圧又は降圧を供給する。
【0030】
図10は、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第2実施形態を示すブロック図である。同図に示すように、充電器22の充電ユニット22Bは、複数のエネルギー蓄積インダクタL
4とサブ回路222とを含む。複数のエネルギー蓄積インダクタL
4は、多相ブリッジアームの上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端にそれぞれ対応して接続される。サブ回路222は、複数のエネルギー蓄積インダクタL
4に接続される。
【0031】
図11は、
図10の充電器の第1実施形態を示す回路ブロック図である。同図を参照すると、充電ユニット22Bのサブ回路222は、第1スイッチQ
7と第2スイッチQ
8とを含む。第1スイッチQ
7と第2スイッチQ
8の共通接続端は、複数のエネルギー蓄積インダクタL
4にそれぞれ接続され、共用する上スイッチQ
3、Q
5及び下スイッチQ
4、Q
6とHブリッジアームを形成する。
図11に示すように、一方のエネルギー蓄積インダクタL
4は上スイッチQ
3と下スイッチQ
4とに接続され、他方のエネルギー蓄積インダクタL
4は上スイッチQ
5と下スイッチQ
6とに接続される。
【0032】
図12は、
図10の充電器の第2実施形態を示す回路ブロック図である。同図を参照すると、充電ユニット22Bのサブ回路222は、第1スイッチQ
7と第2スイッチQ
8とを含む。第1スイッチQ
7及び第2スイッチQ
8は、それぞれ対応するエネルギー蓄積インダクタL
4を介して上スイッチQ
3、Q
5と下スイッチQ
4、Q
6とに接続され、共用する上スイッチQ
3、Q
5及び下スイッチQ
4、Q
6とハーフブリッジアームを形成する。
図12に示すように、一方のエネルギー蓄積インダクタL
4は、上スイッチQ
3と下スイッチQ
4の共接続端に接続され、他方のエネルギー蓄積インダクタL
4は、上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共接続端に接続される。
【0033】
図13及び
図14は、本発明に係るモータ駆動機能と電池充放電機能とを有する電源統合システムの第3実施形態の充電器の第1実施形態及び第2実施形態を示す回路ブロック図である。同図を参照すると、充電器22の充電ユニット22Cは、エネルギー蓄積インダクタL
4とサブ回路223とを含む。エネルギー蓄積インダクタL
4の第1端は、電池30と直流電源装置40と受電装置50とに接続され、エネルギー蓄積インダクタL
4の第2端は、上スイッチQ
5と下スイッチQ
6の共通接続端に接続される。サブ回路223は、下スイッチQ
6を介してエネルギー蓄積インダクタL
4に接続される。
図13に示すように、充電ユニット22Cのサブ回路223は、第1スイッチQ
7を含む。第1スイッチQ
7は、直流電源装置40と、受電装置50と、下スイッチQ
6とに接続され、共用する上スイッチQ
5及び下スイッチQ
6とハーフブリッジアームを形成する。
図14に示すように、充電ユニット22Cのサブ回路223は、第1スイッチQ
7と第2スイッチQ
8とを含む。第1スイッチQ
7及び第2スイッチQ
8は、それぞれ直流電源装置40と、受電装置50と、下スイッチQ
4、Q
6とに接続され、共用する上スイッチQ
3、Q
5及び下スイッチQ
4、Q
6とブリッジアーム回路を形成する。
図13、
図14に示す回路構造では、充電ユニット22Cは、電池30の電圧が基準電圧値よりも高い場合、昇圧した電圧を供給して電池30を充電し、電池30の電圧が基準電圧値よりも低い場合、降圧した電圧を供給して電池30を充電する。また、電池30は、充電器22を介して受電装置50に必要な電力を供給するか、或いは、受電装置50は、充電器22を介して電池30を充電する。さらに、充電ユニット22Cは、受電装置50が必要とする電力に応じて、電池30を受電装置50に放電させるように昇圧又は降圧を供給する。
【0034】
以上をまとめると、本発明は、三相モータドライバのパワースイッチを充電器に共用することで、追加素子数を減らすことができ、その結果、小型化と高効率化を実現することができるという利点がある。
【0035】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもなく、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の全ての範囲は以下の特許請求の範囲に基づくものであり、本発明の特許請求の範囲を満たす精神とその類似の変形例は、本発明の範囲に含まれるべきであり、当業者であれば、本発明の技術的範囲内において、容易に思いつくことができ、また、その変形例や修正例も、以下の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
10 モータ
20 電源統合回路
30 電池
40 直流電源装置
50 受電装置
21 インバータ
22 充電器
22A、22B、22C 充電ユニット
221、222、223 サブ回路
Q1、Q3、Q5 上スイッチ
Q2、Q4、Q6 下スイッチ
Q7 第1スイッチ
Q8 第2スイッチ
L4 エネルギー蓄積インダクタ
D1 第1ダイオード