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特許7540734動脈瘤を治療するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】動脈瘤を治療するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
A61B17/12
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021568693
(86)(22)【出願日】2020-05-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(86)【国際出願番号】 US2020034450
(87)【国際公開番号】W WO2020243039
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】62/852,988
(32)【優先日】2019-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/914,442
(32)【優先日】2019-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/975,741
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/975,744
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/840,410
(32)【優先日】2020-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/840,412
(32)【優先日】2020-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/840,415
(32)【優先日】2020-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/840,421
(32)【優先日】2020-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521500568
【氏名又は名称】ギャラクシー セラピューティクス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GALAXY THERAPEUTICS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ペレイラ, エドガード ルイス ラモス
(72)【発明者】
【氏名】ザイダット, オサマ オー.
(72)【発明者】
【氏名】フォルマ-, ブレット
(72)【発明者】
【氏名】ウォルフ, トーマス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ロスクエタ, アルトゥロ
(72)【発明者】
【氏名】バドラディン, アーミル
(72)【発明者】
【氏名】リリー, リチャード
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0172056(US,A1)
【文献】特開2015-196092(JP,A)
【文献】特開2017-060744(JP,A)
【文献】特表2013-509914(JP,A)
【文献】特表2018-506370(JP,A)
【文献】特表2015-512274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00-18/00
A61F 2/01
A61N 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内の動脈瘤を治療するための装置であって、
細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を備え、前記閉塞要素が、畳まれた形態で送達カテーテルの内腔内を送達されるように構成され、前記内腔が近位端部および遠位端部を有し、前記閉塞要素が、拘束されていない拡げられた形態をさらに有し、前記閉塞要素が、カバーおよび第1の管状メッシュを備え、
前記カバーが、メッシュ材料を含み、前記カバーが、前記閉塞要素が前記拘束されていない拡げられた形態であるときに前記動脈瘤の首部分の最大横方向寸法よりも大きい横方向寸法を有し、前記カバーが、カバー管腔を有するチューブから形成され、
前記第1の管状メッシュが、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有前記第1の管状メッシュの前記第1の端部および前記第2の端部が、前記カバー管腔に挿入されるように構成され、前記第1の管状メッシュの前記第1の端部と前記第2の端部とが、前記第1の管状メッシュの前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間部分が180度折り返されるように前記閉塞要素の近位端部で一緒に結合され、前記第1の管状メッシュの前記中間部分が、前記閉塞要素の前記近位端部から遠位側に延び、前記第1の管状メッシュの前記中間部分が、第1の脚部および第2の脚部を備え、前記第1の脚部が、前記閉塞要素が前記拘束されていない拡げられた形態であるときに中心軸に沿って前記第2の脚部に接し、前記第1の管状メッシュの前記中間部分が、前記カバーの中央部分から遠位側に延びる、装置。
【請求項2】
前記カバーが、遠位凹面を有する反転形状にヒートセットされるメッシュチューブを備え、それにより、前記カバーが2つのメッシュ層を有し、前記2つの層が、外向き面を提供する外層および前記遠位凹面を規定する内向き面を提供する内層を備える、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の管状メッシュの前記中間部分が前記カバーよりも先に前記送達カテーテルの前記内腔の前記遠位端部から出始めるように構成されるように、前記閉塞要素が構成される、請求項またはに記載の装置。
【請求項4】
前記第1の管状メッシュの前記第1の端部および前記第2の端部が、畳まれた状態で隣り合って前記カバー管腔内に固定されるように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の管状メッシュの前記第1の端部の前記壁に少なくとも部分的に長手方向に延びる切り込みをさらに備え、前記第2の端部が、畳まれた状態で前記第1の端部によって囲まれ、前記第1の端部および前記第2の端部が、前記カバー管腔内に固定される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
前記閉塞要素が前記拘束されていない拡げられた形態であるときに、前記第1の管状メッシュの前記中間部分が、前記カバーの最大横方向寸法よりも大きい最大横方向寸法を有する、請求項またはに記載の装置。
【請求項7】
前記カバーが前記メッシュ材料に開口を含み、前記第1の管状メッシュの前記中間部分が前記開口を通過する、請求項またはに記載の装置。
【請求項8】
前記カバーが円形の外形を有する、請求項またはに記載の装置。
【請求項9】
前記閉塞要素が、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュをさらに備え、前記第2の管状メッシュの前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間部分が180度折り返されるように、前記第2の管状メッシュの前記第1の端部および前記第2の端部が、前記カバーの前記中央部分に結合され、前記第2の管状メッシュの前記中間部分が、前記カバーの前記中央部分から延びる、請求項またはに記載の装置。
【請求項10】
前記第1の管状メッシュの前記180度の折り返しが、第1の平面を概ね規定し、前記第2の管状メッシュの前記180度の折り返しが、第2の平面を概ね規定し、前記第2の平面が前記第1の平面に平行でない、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の管状メッシュの前記壁が、第1の開口部と第2の開口部を有し、前記第2の管状メッシュが、前記第1の開口部に入り、前記第2の開口部から出る、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記閉塞要素が前記拘束されていない拡げられた形態であるときに、前記第1の管状メッシュの前記中間部分が、前記第2の管状メッシュの前記中間部分の最大横方向寸法よりも大きい最大横方向寸法を有する、請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記閉塞要素が、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュをさらに備え、前記第2の管状メッシュの前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間部分が180度折り返されるように、前記第2の管状メッシュの前記第1の端部および前記第2の端部が、前記閉塞要素の前記近位端部に結合され、前記第2の管状メッシュの前記中間部分が、前記閉塞要素の前記近位端部から遠位側に延びる、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記カバーが、前記遠位凹面に開口する遠位開口部を含み、前記閉塞要素が前記拘束されていない拡げられた形態であるときに、前記遠位開口部が、前記カバーの前記横方向寸法よりも小さい直径を有する、請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明の分野は、一般に、脳動脈瘤または左心房付属器を含む血管系の空間を充填するための塞栓装置に関する。場合により、塞栓装置は、在来血管を塞栓するために使用され得る。
【背景技術】
【0002】
[0002]塞栓装置は、閉塞および動脈瘤のためのスタンドアロン装置として使用することができ、または補助装置もしくは材料とともに使用することができる。
【発明の概要】
【0003】
[0003]本開示の一実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成され、かつ遠位端部と、近位端部と、遠位端部および近位端部の間に延びる長手方向軸線とを有する閉塞要素を備え、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、反転折り目は第1の内径を規定し、内層は最大内径を規定し、外層は最大外径を規定し、最大内径および最大外径は両方とも、長手方向軸線を横切る第1の平面内にあり、第1の内径は、長手方向軸線を横切る第2の平面内にある。
【0004】
[0004]本開示の別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成され、かつ遠位端部と、近位端部と、遠位端部および近位端部の間に延びる長手方向軸線とを有する閉塞要素を備え、閉塞要素は、送達カテーテルの内腔を通って畳まれた形態で送達されるように構成され、内腔は近位端部および遠位端部を有し、閉塞要素はさらに、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成され、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを備え、外層は、閉塞要素の遠位端部に、または遠位端部に隣接して位置する反転折り目で内層に移行し、反転折り目は内径を規定し、閉塞要素は最大外径をさらに含み、内径は、最大外径の約35%~約85%であり、閉塞要素の外径は長手方向軸線に沿って最大外径まで増加する。
【0005】
[0005]本開示の別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、メッシュ材料を有し、かつ送達カテーテルの内腔を通って畳まれた状態で送達されるように構成されたカバーであって、内腔が近位端部および遠位端部を有し、カバーが送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、カバーが動脈瘤の首部分の直径または最大横方向寸法よりも大きい直径を含み、カバーが動脈瘤の首部分とは反対側を向くように構成された遠位凹面を含む、カバーと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュであって、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第1の管状メッシュの中間部分がカバーの遠位凹面から延び、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第1の管状メッシュと、を含む。
【0006】
[0006]本開示の別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、メッシュ材料を有し、かつ送達カテーテルの内腔を通って畳まれた状態で送達されるように構成されたカバーであって、内腔が近位端部および遠位端部を有し、カバーが、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、カバーが、動脈瘤の首部分の直径または最大横方向寸法よりも大きい直径を含む、カバーと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュであって、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第1の管状メッシュの中間部分が、カバーの遠位凹面から延び、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第1の管状メッシュと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュであって、第2の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第2の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第2の管状メッシュの中間部分が、カバーの遠位凹面から延び、第2の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第2の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第2の管状メッシュと、を含む。
【0007】
[0007]本開示のさらに別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、メッシュ材料を有し、かつ送達カテーテルの内腔を通って畳まれた状態で送達されるように構成されたカバーであって、内腔が近位端部および遠位端部を有し、カバーが、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、拡げられた形態であるカバーが、動脈瘤の首部分の最大横方向寸法よりも大きい横方向寸法を有する、カバーと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュであって、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むように、カバーの中央部分に結合され、第1の管状メッシュの中間部分が、カバーの中央部分から遠位側に延び、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されたときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第1の管状メッシュと、を含む。
【0008】
[0008]本開示のさらに別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、第1の端部と、第2の端部と、壁と管腔とを有する第1の管状メッシュを含み、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むように、閉塞要素の近位端部で一緒に結合され、第1の管状メッシュの中間部分は閉塞要素の近位端部から遠位側に延び、第1の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されたときに拡げられた形態に拡張するように構成される。いくつかの実施形態では、装置は、第1の端部と、第2の端部と、壁と管腔とを有する第2の管状メッシュをさらに含み、第2の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第2の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むように閉塞要素の近位端部に結合され、第2の管状メッシュの中間部分は閉塞要素の近位端部から遠位側に延び、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される。
【0009】
[0009]本開示の別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、送達カテーテルの内腔を通して畳まれた形態で送達されるように構成されたメッシュ本体を含み、内腔は近位端部および遠位端部を有し、本体は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、本体は、近位最大横方向寸法Aおよび遠位最大横方向寸法Bを有する近位部分と、近位最大横方向寸法Aと遠位最大横方向寸法Bとの間に延びる円錐台状部分とを含み、本体は、最大横方向寸法Cを有する遠位部分と、近位部分と遠位部分との間のウエスト部分とをさらに含み、寸法Aは、寸法Bの約50%~約100%である。
【0010】
[0010]本開示の別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、少なくとも外層は、第1の直径を有する近位セクションと、第2の直径を有する遠位セクションと、第3の直径を有するウエスト部分とを有する拡張形状に形成され、第3の直径は第1の直径よりも小さく、第3の直径は第2の直径よりも小さい。
【0011】
[0011]本開示のさらに別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、少なくとも外層は、第1の直径を有する近位セクションと、第2の直径を有する遠位セクションと、第3の直径を有する第1のウエスト部分と、第4の直径を有する中間セクションと、第5の直径を有する第2のウエスト部分とを有する拡張形状に形成され、第1の直径、第2の直径、および第4の直径はそれぞれ第3の直径よりも大きく、第1の直径、第2の直径、および第4の直径はそれぞれ第5の直径よりも大きい。
【0012】
[0012]本開示のさらに別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置を形成するための方法は、メッシュチューブを形成することと、メッシュチューブを反転させて外層および内層を形成することであって、外層が反転折り目で内層に移行することと、少なくとも外層を、第1の直径を有する近位セクションと第2の直径を有する遠位セクションとを有する拡張形状に形成することと、遠位セクションをエッチングしてその剛性を低下させることとを含む。
【0013】
[0013]本開示のさらに別の実施形態では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、閉塞要素は送達カテーテルの内腔を通して畳まれた形態で送達されるように構成され、内腔は近位端部および遠位端部を有し、閉塞要素は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、拡げられた形態において、反転メッシュチューブの少なくとも外層は、第1の横方向寸法を有する近位セクションと、第2の横方向寸法を有する遠位セクションと、第3の横方向寸法を有するウエスト部分とを含む拡張形状に形成され、第3の横方向寸法は第1の横方向寸法よりも小さく、第3の横方向寸法は第2の横方向寸法よりも小さく、拡げられた形態において、ウエスト部分は、遠位セクションと近位セクションとの間の距離が減少するように外部から加えられる力によって変形されるように構成される。
【0014】
[0014]本開示の別の実施形態では、血管閉塞システムは動脈瘤を塞栓するように構成され、動脈瘤は首部および嚢を有し、システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを有する、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔から動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に対して動脈瘤の嚢の下部壁部分に対して着座するように構成された近位面と、近位面の反対側の凹面とを含み、嚢に入り、動脈瘤の首部から離れて延びる周囲を有し、凹面は長手方向軸線の周りに配置され、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、プッシャの遠位端部は、中心長手方向軸線と形成される約30度から約120度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0015】
[0015]本開示の別の実施形態では、血管閉塞システムは動脈瘤を塞栓するように構成され、動脈瘤は首部および嚢を有し、システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを有する、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が、動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔から動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に対して動脈瘤の嚢の下部壁部分に対して着座するように構成された近位面と、近位面の反対側の凹面とを含み、嚢に入り、動脈瘤の首部から離れて延びる周囲を有し、凹面は長手方向軸線の周りに配置され、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、解放可能なジョイントは、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットする血管閉塞装置の近位面の位置で結合される。
【0016】
[0016]本開示のさらに別の実施形態では、血管閉塞システムは動脈瘤を塞栓するように構成され、動脈瘤は首部および嚢を有し、システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを含む、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔を出て動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に対して動脈瘤の嚢の下壁部分に対して着座するように構成された近位面と、近位面の反対側の凹面とを含み、動脈瘤の首部から離れて嚢内に延びる周囲を有し、凹面は、長手方向軸線の周りに配置され、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、解放可能なジョイントは、(1)プッシャの遠位端部が、中心長手方向軸線と形成される約30度から約120度の角度で解放可能なジョイントから延びる、および(2)解放可能なジョイントは、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットする血管閉塞装置の近位面上の位置で結合される、からなるリストから選択される特性を有する。
【0017】
[0017]本開示のさらに別の実施形態では、動脈瘤を塞栓するためのシステムは、動脈瘤内に配置するように構成された拡張可能なインプラントであって、インプラントが、畳まれた形態と拡げられた形態とを有し、拡げられた形態が長手方向軸線に対して非対称の形状を有する、拡張可能なインプラントと、近位端部と遠位端部と近位端部から遠位端部まで延びる管腔とを有し、管腔が送達カテーテルの遠位端部に隣接する少なくとも遠位領域において非円形断面を有する送達カテーテルと、を含み、畳まれた形態の拡張可能なインプラントは、拡張可能なインプラントが長手方向軸線に対する特定の回転位置で送達カテーテルの遠位端部の管腔から送達可能であるように、鍵付きの方法で遠位領域の管腔に適合するように構成される。
【0018】
[0018]本開示のさらに別の実施形態では、拡張可能なインプラントを挿入するための方法は、近位端部と、遠位端部と、イントロデューサの近位端部とイントロデューサの遠位端部との間に延びるイントロデューサ管腔とを有するイントロデューサを供給することであって、イントロデューサ管腔は、拡張可能インプラントが送達カテーテルの内腔にその近位端部で導入されている間に、拡張可能インプラントをその畳まれた形態に保持するように構成され、送達カテーテルの内腔が非円形を有し、畳まれた形態の拡張可能なインプラントが実質的に非円形の形状を有することと、畳まれた形態の拡張可能なインプラントの実質的に非円形の形状が、送達カテーテルの内腔の非円形の形状と鍵付きの方法で方向付けられるように、拡張可能なインプラントをイントロデューサ管腔から送達カテーテルの内腔に押すことと、拡張可能なインプラントが完全に送達カテーテルの内腔内にあるように、拡張可能なインプラントを前進させることとを含む。
【0019】
[0019]本開示のさらに別の実施形態では、血管閉塞システムは動脈瘤を塞栓するように構成され、動脈瘤は首部および嚢を有し、システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを含む、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔を出て動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に隣接して動脈瘤に対して着座するように構成された近位端部と、動脈瘤の首部から離れて嚢内に延びるように構成された遠位端部と、中央長手方向軸線とを含み、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、解放可能なジョイントは、(1)プッシャの遠位端部が、中心長手方向軸線と形成される約30度から約120度の角度で解放可能なジョイントから延びる、および(2)解放可能なジョイントが、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットする血管閉塞装置の近位端部上の位置で結合される、からなるリストのいずれか1つまたは両方の構成を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本開示の一実施形態による閉塞装置の断面図である。
図2】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図3図2の閉塞装置の斜視図である。
図4図2の閉塞装置の斜視図である。
図5図1の閉塞装置の斜視図である。
図6】末端動脈瘤に送達された図2の閉塞装置の部分断面図である。
図7】本開示の一実施形態による、末端動脈瘤に送達された閉塞装置を示す。
図8】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図9】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図10A】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図10B】本開示の実施形態による、図10Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図10C】本開示の実施形態による、図10Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図10D】本開示の実施形態による、図10Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図10E】本開示の実施形態による、図10Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図11A図10Aの閉塞装置の側面図である。
図11B】取り外し前の、図10Aの閉塞装置の取り外し部分の詳細図である。
図11C】取り外し中の、図10Aの閉塞装置の取り外し部分の詳細図である。
図12】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図13】動脈瘤に送達された図12の閉塞装置の斜視図である。
図14】本開示の一実施形態による、動脈瘤に送達された閉塞装置の斜視図である。
図15図14の閉塞装置の斜視図である。
図16】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図17】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図18】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図19】送達カテーテル内の図18の閉塞装置の断面図である。
図20】線20-20を通して取られた図18の閉塞装置の断面図である。
図21】本開示の代替の実施形態の断面図である。
図22】線22-22を通して取られた図18の閉塞装置の断面図である。
図23】患者の血管の動脈瘤における図18の閉塞装置の移植を示す図である。
図24】患者の血管の動脈瘤における図18の閉塞装置の移植を示す別の図である。
図25】患者の血管の動脈瘤における図18の閉塞装置の移植を示すさらに別の図である。
図26】患者の血管の動脈瘤における図18の閉塞装置の移植を示すさらに別の図である。
図27】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図28】送達カテーテル内の図27の閉塞装置の断面図である。
図29】線29-29を通して取られた図27の閉塞装置の断面図である。
図30】線30-20を通して取られた図27の閉塞装置の断面図である。
図31】患者の血管の動脈瘤における図27の閉塞装置の移植を示す図である。
図32】患者の血管の動脈瘤における図27の閉塞装置の移植を示す別の図である。
図33】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図34】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図35】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図36】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図37】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図38】本開示の代替の実施形態による閉塞装置の長手方向断面図である。
図39】本開示の一実施形態による、動脈瘤内に埋め込まれた閉塞装置の図である。
図40】本開示の一実施形態による、動脈瘤内に埋め込まれた閉塞装置の図である。
図41】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図42図41の閉塞装置の断面図である。
図43】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図44】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図45】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図46】患者の血管の動脈瘤における図41の閉塞装置の移植を示す図である。
図47】患者の血管の動脈瘤における図41の閉塞装置の移植を示す別の図である。
図48】患者の血管の動脈瘤における図41の閉塞装置の移植を示すさらに別の図である。
図49】患者の血管の動脈瘤における図41の閉塞装置の移植を示すさらに別の図である。
図50】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図51】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図52】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図53】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図54】動脈瘤内に埋め込まれた本開示の実施形態による閉塞装置である。
図55】動脈瘤内に埋め込まれた本開示の実施形態による閉塞装置である。
図56】動脈瘤内に埋め込まれた本開示の一実施形態による閉塞装置を示す。
図57】動脈瘤内に埋め込まれた本開示の一実施形態による閉塞装置を示す。
図58】本開示の一実施形態による閉塞装置を示す。
図59】本開示の一実施形態による、拘束されていない閉塞装置の断面図である。
図60】送達カテーテル内に拘束された図59の閉塞装置である。
図61】動脈瘤内に拘束されて送達された図59の閉塞装置である。
図62】本開示の一実施形態による閉塞装置の断面図である。
図63】本開示の一実施形態による閉塞装置の側面図である。
図64】本開示の一実施形態による閉塞装置の平面図である。
図65】本開示の一実施形態による、プッシャに解放可能に結合された図64の閉塞装置の平面図である。
図66】本開示の一実施形態による、シミュレートされた動脈瘤内に埋め込まれた図64の閉塞装置の斜視図である。
図67】本開示の一実施形態による、シミュレートされた動脈瘤内に埋め込まれた図64の閉塞装置の斜視図である。
図68】本開示の一実施形態による、代替の閉塞装置の断面図である。
図69】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図70】本開示の一実施形態による閉塞装置の断面図である。
図71】マイクロカテーテル内に送達される図70の閉塞装置の断面図である。
図72】マイクロカテーテルから展開されている図70の閉塞装置の断面図である。
図73図70の閉塞装置の遠位端部の詳細な断面図である。
図74A】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する断面図である。
図74B】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する別の断面図である。
図74C】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達するさらに別の断面図である。
図75A】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する断面図である。
図75B】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する別の断面図である。
図75C】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達するさらに別の断面図である。
図76A】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する断面図である。
図76B】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する別の断面図である。
図76C】本開示の実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達するさらに別の断面図である。
図77】本開示の一実施形態による閉塞装置の平面図である。
図78】本開示の一実施形態による閉塞装置の平面図である。
図79】本開示の一実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する斜視図である。
図80】本開示の一実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する斜視図である。
図81】本開示の一実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する斜視図である。
図82】本開示の一実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する斜視図である。
図83】本開示の一実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する斜視図である。
図84】本開示の一実施形態による、閉塞システムの閉塞装置を動脈瘤に送達する斜視図である。
図85】本開示の一実施形態による送達カテーテルの上面図である。
図86図85の送達カテーテルの側面図である。
図87図86の線87に沿って取られた拡大断面図である。
図88】本開示の一実施形態による送達カテーテルの上面図である。
図89図88の送達カテーテルの側面図である。
図90図89の線90に沿って取られた拡大断面図である。
図91】本開示の一実施形態によるローディングシースの斜視図である。
図92】畳まれた形態で拘束された閉塞装置を備えた図91のローディングシースの斜視図である。
図93】別の構成に変更されている図91のローディングシースの斜視図である。
図94】閉塞装置を送達カテーテルの近位端部に装填するために使用される図91のローディングシースの斜視図である。
図95A】本開示の実施形態による、送達カテーテルの管腔の代替構成である。
図95B】本開示の実施形態による、送達カテーテルの管腔の別の代替構成である。
図95C】本開示の実施形態による、送達カテーテルの管腔のさらに別の代替構成である。
図95D】本開示の実施形態による、送達カテーテルの管腔の代替構成である。
図95E】本開示の実施形態による、送達カテーテルの管腔のさらに別の代替構成である。
図96A】本開示の一実施形態による閉塞装置の斜視図である。
図96B】本開示の実施形態による、図96Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図96C】本開示の実施形態による、図96Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図96D】本開示の実施形態による、図96Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図96E】本開示の実施形態による、図96Aの閉塞装置の代替遠位端部の詳細図である。
図97A図96Aの閉塞装置の側面図である。
図97B】取り外し前の、図96Aの閉塞装置の取り外し部分の詳細図である。
図97C】取り外し中の、図96Aの閉塞装置の取り外し部分の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0122]動脈瘤は、血管、多くの場合動脈の、異常な膨らみまたは衰弱であり、多くの合併症を引き起こす可能性がある。血管の膨隆は、周囲の組織を破壊したり、圧力をかけたりする可能性がある。脳動脈瘤は、視力障害、言語障害、バランス障害などのさまざまな副作用を引き起こす可能性がある。さらに、動脈瘤は、血管を通る血液の主な流路に沿っていない容積を作り出す。したがって、血液が停滞する場所として機能する可能性があり、渦流が渦巻くために血栓塞栓症の形成に寄与し得る。動脈瘤が破裂すると、重度の内出血を引き起こす可能性があり、脳動脈ではしばしば致命的になり得る。
【0022】
[0123]動脈瘤は切開手術で外部から治療することができる。このような手順は、通常、血管クリップ、クランプ、または結紮糸などの装置で動脈瘤の入口または「首」を閉じることを伴う。しかし、そのような開腹手術は侵襲性が高く、隣接する組織への外傷やその他の副作用を引き起こす可能性がある。
【0023】
[0124]動脈瘤は、血管内治療によっても治療できる。1つの手順では、取り外し可能な長さのワイヤ(例えば、コイル)が、カテーテルを使用して動脈瘤の内部容積に挿入される。コイルは、動脈瘤の容積を満たして、動脈瘤への血流を減少させ、流れの停滞を誘発し、動脈瘤内の凝固を刺激することを目的とする。大脳動脈瘤の設定では、動脈瘤を複数のコイルで満たすと、脳の腫れを誘発し、新しい症状の独立した原因となり得る質量効果を引き起こす可能性がある。別の手順では、首部が比較的大きい動脈瘤の場合、ステントの補助的使用が動脈瘤内のコイルの保持を支援する。このアプローチは、追加の抗血栓薬が必要なため、破裂した動脈瘤の治療に使用する場合には禁忌となる可能性がある。別の手順では、コイルは、血管内で膨張する一時的なバルーンで動脈瘤の容積に保持される。コイルの塊が固定されると、バルーンは収縮して取り外される。さらに別の手順では、動脈瘤を通る血流を促進するために、ステント装置が動脈内に配置される。これは、動脈瘤内の血液の停滞および動脈瘤容積内の血栓症につながる。しかしながら、ステント装置が配置されている主動脈の側枝は、せき止められるか、または「拘置」される可能性があり、これは、側枝へのアクセスを妨げる可能性がある。他の例では、側枝が凝固し、脳卒中を引き起こす可能性がある。さらに、そのような手順は、一般に、追加の抗血栓薬の使用を必要とし、これにより、破裂した動脈瘤の治療の設定におけるそのような装置の使用が制限される。ステント装置は、多くの場合、比較的隙間のない織り方で形成される。隙間のない織り方は、血流をそらす際のステント装置の有効性を高める一方で、動脈瘤または拘置された動脈の容積へのアクセスを妨害または防止する。動脈瘤が凝固しない場合、ステント装置による動脈瘤の閉塞は、動脈瘤内に塞栓装置を配置する可能性を妨げる。その後、残りを治療するために追加のステントの留置や開腹手術などの追加の手順が必要になる場合がある。
【0024】
[0125]動脈瘤の容積を包装することを含む手順は、いくつかの一般的な欠点に煩わされる可能性がある。第1に、動脈瘤の容積を満たすのに多くのワイヤコイルが必要になる可能性があり、これは時間がかかり、手順を完了するのにかかる時間が長くなる。さらに、コイルは、動脈瘤の総体積のより小さなパーセンテージを占めるように、時間とともに圧縮され得る。コイルの十分な圧密は動脈瘤の再発と見なすことができ、さらなる治療が必要になる場合がある。
【0025】
[0126]図1および図5は、二重層メッシュを有し、D字形状の長手方向断面を有する単一のD字形状要素422を含む、閉塞装置420を示す。閉塞装置420は、第1の端部426と、第2の端部428と、壁429とを有する反転メッシュチューブ424から構成される。反転メッシュチューブ424は、外層430上で、第2の端部428からD字形状要素422の近位端部432を通り過ぎて、半球形状434に沿って、鋭角部438を有する最大直径部分436まで延びる。最大直径部分436から、外層430は、横断面を実質的に覆っている実質的に平坦化された部分440に沿って半径方向内側に延び、外層430から内層444への反転折り目442に至り、内層は、遠位開口部446から第1の端部426まで外層430の輪郭に沿う。閉塞装置420は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ424として製造され、その後、図1および図5に示す形状に形成され、この形状にヒートセットされる。例えば、反転メッシュチューブ424は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ424は、D字形状要素422の形状に保持するために、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置され得る。次に、D字形状要素422は、高温にさらされた後、冷却されて形状が固定され、その結果、少なくともいくつかの超弾性特性を有するD字形状要素422が得られ得る。本明細書に記載のすべての閉塞装置と同様に、閉塞装置420は、圧縮された形態で、送達カテーテルの管腔を通って、管腔の遠位端部から動脈瘤に送達されるように構成される。閉塞装置420が管腔の拘束から解放されると、閉塞装置は動脈瘤内で拡げられた形態に自己拡張する。マーカバンド448は、第1の端部426および第2の端部428を一緒に保持し、白金または白金合金、例えば、90%白金および10%イリジウム、または80%白金および20%イリジウム、または75%白金および25%イリジウムなどの放射線不透過性材料を含むことができる。D字形状要素422は、動脈瘤の首部分を覆うように構成される。最大直径部分436は、閉塞装置420を所定の位置に維持するために動脈瘤の壁部分と係合するように構成することができる。例えば、最大直径部分436の直径は、標的動脈瘤の直径に対して、例えば、10%大きい、20%大きいなど、大きくすることができる。いくつかの実施形態では、その拡げられた形態の閉塞装置420は、長手方向軸線を含む平面内の略断面等脚台形状を有する。いくつかの実施形態では、その拡げられた形態の閉塞装置420は、長手方向軸線を含む平面内で略断面三角形状を有する。
【0026】
[0127]遠位開口部446は、実質的に平坦化された部分440の全幅を制御するようなサイズにすることができる。遠位開口部446が小さいほど、実質的に平坦化された部分440の幅(開口部446の両側)が厚くなる。この部分の幅が厚いほど、最大直径部分436によって、より多くの半径方向の力(動脈瘤把持力)を動脈瘤壁に加えることができる。いくつかの実施形態では、開口部446の内径は、最大外径部分463の直径の約35%~約85%である。いくつかの実施形態では、開口部446の内径は、最大外径部分463の直径の約45%~約75%である。いくつかの実施形態では、開口部446の内径は、最大外径部分463の直径の約50%~約70%である。いくつかの実施形態では、開口部446の内径は、最大外径部分463の直径の約55%~約65%である。いくつかの実施形態では、開口部446は、最大外径部分463と同じ平面にある。他の実施形態では、開口部446は、一般に最大外径部分463を運ぶ平面の遠位側にある平面にある。他の実施形態では、開口部446は、一般に最大外径部分463を運ぶ平面に近接する平面にある。
【0027】
[0128]図2図4は、反転メッシュチューブ803から構築され、その遠位端部807に凹面805を有する、ボウル形の閉塞装置801を示す。レーザーカットテーパーコイル809は、ニッケルチタンシート材料またはニッケルチタンチューブから構築され得る。コイル809の詳細を示すために、反転メッシュチューブ803は図2図4には示されていない。反転メッシュチューブ803は、図6のコイル809を覆って示され、閉塞装置801は、末端動脈瘤471に配置されている。いくつかの実施形態では、コイル809は、反転メッシュチューブ803の外層461と内層463との間にあり、外層461に、したがって動脈瘤471に外向きの半径方向の力を加える。他の実施形態では、コイル809は、反転メッシュチューブ803の外層461および内層463の両方内にあり、内層463および外層461に一緒に、したがって動脈瘤471に外向きの半径方向の力を加える。コイル809は、小径端部811および大径端部813を有し、両端811、813の間で直径が先細りまたは変化し、したがって、閉塞装置801のボウル形状に一致する。いくつかの実施形態では、コイル809は、ボウル形状を少なくとも部分的に外層461、または内層463および外層461に押し込む。いくつかの実施形態では、コイル809は、内層463および外層461の両方の外側にさえあり得、接着剤結合、エポキシ結合、ホットメルト、結束、縫製、織り、溶接、はんだ付け、ステープル留め、ろう付け、またはその他の方法によって、内層463または外層461の一方または両方に結合され得る。したがって、コイル809によって加えられる外向きの半径方向の力は、外層461および/または内層463を外向きに引っ張る。閉塞装置801の最大直径(例えば、大径端部813で)は、閉塞装置801を所定の位置に維持するために、動脈瘤471の壁部分491と係合するように構成することができる。例えば、最大直径は、標的動脈瘤の直径に対して、例えば、10%大きい、20%大きいなど、大きくすることができる。いくつかの実施形態では、その拡げられた形態の閉塞装置801は、長手方向軸線を含む平面に略断面等脚台形状を有する。いくつかの実施形態では、その拡げられた形態の閉塞装置801は、長手方向軸線を含む平面内で略断面三角形状を有する。
【0028】
[0129]閉塞装置801は、プッシャワイヤ481に結合され、主動脈495を通して配置されたマイクロカテーテル485を通して送達される。所望の位置に展開された後、閉塞装置801は、取り外し可能なジョイント489での取り外しによってプッシャワイヤ481から解放される。取り外し可能なジョイント489は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連動分離機構、化学的分離機構、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない、いくつかの分離システムのうちの1つを含み得る。送達中、プッシャワイヤ481は、閉塞装置801を送達カテーテル(マイクロカテーテル)485の遠位端部493に前進させるために、使用者によってその近位端部(図示せず)に保持され、前方長手方向に押される。
【0029】
[0130]図7は、動脈瘤内に配置され、ループバックして、それぞれの端部(第1の端部475、第2の端部477)で閉塞装置815の近位端部819に取り付けられるいくつかのワイヤ形態817(3つを示す)を有する閉塞装置815を示す。ワイヤ形態817のループ部分479は、動脈瘤壁483とインターフェースすることによって動脈瘤829内で把持するように構成される。近位メッシュ821は、湾曲した矢印で示されるように、血流を側動脈825、827に向けて迂回または誘導するように構成された、円周方向に延びる凹状部分823を含む。閉塞装置815は、末端動脈瘤829(例えば、脳底動脈先端または他の末端動脈瘤)内で図7に示されている。閉塞装置815は、脳底動脈487を通して配置されたマイクロカテーテル485を通して送達され、所望の位置に展開された後、取り外し可能なジョイント489での取り外しによってプッシャワイヤ481から解放される。取り外し可能なジョイント489は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連動分離機構、化学的分離機構、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない、いくつかの分離システムのうちの1つを含み得る。送達中、プッシャワイヤ481は、閉塞装置815を送達カテーテル(マイクロカテーテル)485の遠位端部493に前進させるために、使用者によってその近位端部(図示せず)に保持され、前方長手方向に押される。
【0030】
[0131]図8は、図7の閉塞装置815の一般的な構造を有するが、動脈瘤のドームに一致するように構成され、また動脈瘤の首部分に対して近位メッシュ部分835を強制するように構成された丸いワイヤ形態833を有する、バスケット形状の閉塞装置831の斜視図である。
【0031】
[0132]図9は、二重層メッシュを有し、円盤状の長手方向断面を有する円盤状要素552を含む閉塞装置550を示す。閉塞装置550は、第1の端部556および第2の端部558を有する反転メッシュチューブ554と、壁560とから構成される。反転メッシュチューブ554は、外層562上で、第2の端部558から円盤状要素552の近位端部564を通り過ぎて、半球形状566に沿って最大直径部分568まで延びる。最大直径部分568から、外層562は、円錐台状部分570に沿って、および隣接する丸みを帯びた部分572に沿って、半径方向内側および遠位方向に延び、外層562から内層576への反転折り目574に延び、遠位開口部578から第1の端部556まで外層562の輪郭に沿う。閉塞装置550は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ554として製造され、続いて、図9に示す形状に形成され、この形状にヒートセットされる。例えば、反転メッシュチューブ554は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ554は、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置されて、それを円盤状要素552の形状に保持することができる。次に、円盤状要素552は、高温にさらされた後、冷却されて、その形状に固定され得、その結果、少なくともいくつかの超弾性特性を有する円盤状要素552が得られる。内部マーカバンド580は、その近位端部582で第1の端部556および第2の端部558に取り付けられ、白金などの放射線不透過性材料、または90%白金および10%イリジウム、または80%白金および20%イリジウム、または75%白金および25%イリジウムなどの白金合金を含むことができる。内部マーカバンド580は、遠位端部584および中空管腔586を有する。プッシャワイヤ588は、内部マーカバンド580の管腔586を通して挿入され、半径方向に延びる突起592を有する遠位端部590を有する。円盤状要素552は、動脈瘤の首部分を覆うように構成される。最大直径部分568は、動脈瘤の壁部分と係合して閉塞装置550を所定の位置に維持するように構成することができる。例えば、最大直径部分568の直径は、標的動脈瘤の直径に対して、例えば、10%大きい、20%大きいなど、大きくすることができる。
【0032】
[0133]図10Aおよび図11A図11Cは、遠位凹面1044を含むメッシュカバー1042を備える閉塞装置1040を示す。管腔1048と外壁1050とを有する内部チューブ1046は、その近位端部1052がメッシュカバー1042の近位端部1054と同一平面であるかまたは近接して隣接するように、メッシュカバー1042内に固定されている。プッシャ1056は、遠位端部1058から延びる半径方向に延びる複数のフィンガー1060を含む遠位端部1058を有するワイヤを備える。フィンガー1060は、溶融可能、分離可能、屈曲不可、破壊可能、研磨可能、変形可能、またはその他の方法で変更可能であるように構成される。分離する前に、半径方向に延びるフィンガー1060は、プッシャ1056のワイヤを牽引することによりフィンガー1060が内部チューブ1046の外壁1050の遠位端部を引っ張り、したがって閉塞装置1040全体を引っ張るように、内部チューブ1046の管腔1048の直径よりも大きい最大直径を作り出す。例えば、閉塞装置1040を動脈瘤内に前進させることができ、使用者が動脈瘤内の閉塞装置1040の適合または構成が望ましいと思わない場合、使用者は、プッシャ1056を引っ張って閉塞装置1040を動脈瘤から送達カテーテルの内腔へ引っ張ることができる。しかしながら、その後、閉塞装置1040は、許容可能な方法で動脈瘤に送達され、使用者は、加圧分離、電解分離メカニズム、油圧分離メカニズム、機械的または連動分離メカニズム、化学的分離メカニズム、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されないモードを介して、任意の分離方法(フィンガー1060を変形、損傷、または破壊するため)によって分離することができる。一実施形態では、機械的分離は、プッシャ1056を引っ張っている間にマイクロカテーテルの遠位端部をメッシュカバー1042の近位端部1054に対して押し、したがってフィンガー1060を曲げ、そしてプッシャ1056を閉塞装置1040から取り外すことによって達成される。内部チューブ1046は、メッシュカバー1042の滑らかな近位端部1054を提供し、したがって、近位に突出する残留ワイヤがない。残留する突出するワイヤは血栓症を引き起こす可能性があり、血栓症は塞栓性脳卒中を引き起こし得る。いくつかの実施形態では、プッシャ1056の遠位端部1058は、例えば、遠位端部1058がステンレス鋼ワイヤを含む場合、0.001インチまたは0.002インチまで先細になり得る。内部チューブ1046は、ポリイミドチューブを含み得、0.002インチから0.010インチの小さい内径、および約0.003インチから約0.014インチの外径を有し得る。いくつかの実施形態では、2本のフィンガー1060、または3本のフィンガー1060、または4本のフィンガー1060、5本のフィンガー1060、または6本のフィンガー1060、またはそれ以上のフィンガー1060があり得る。
【0033】
[0134]内部チューブ1046の近位端部1052とメッシュカバー1042の近位端部1054との同一平面または隣接関係は、メッシュカバー1042の近位端部1054の実質的に近位に(および親動脈に)延びる分離残留物がないことを保証する。したがって、そのような残留物がリスクになり得るケースにおいて、関連する可能性のある血栓塞栓性イベントを回避することができる。いくつかの実施形態では、メッシュカバー1042の最小外径は、メッシュカバー1042の最大外径の約70%~約90%である。図10Bは、球形または球状の形状を有するボール1062を備える代替の遠位端部1058bを示す。分離は、ボール1062、またはボール1062に近位の遠位端部1058bの部分1064、あるいはその両方で起こり得る。ボール1064は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ1056に取り付けられ得るか、または溶接によって遠位端部1058bの材料から形成され得る。図10Cは、平坦化された円形の形状を有するディスク1066を備える代替の遠位端部1058cを示している。分離は、ディスク1066で、またはディスク1066に近位の遠位端部1058cの部分1068で、あるいはその両方で起こり得る。ディスク1066は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ1056に取り付けられ得るか、または溶接によって遠位端部1058cの材料から形成され得る。図10Dは、円錐台形状の先端1070を備える代替の遠位端部1058dを示す。分離は、先端1070、または先端1070に近位の遠位端部1058dの部分1072、あるいはその両方で起こり得る。先端1070は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ1056に取り付けられ得るか、または溶接によって遠位端部1058dの材料から形成され得る。図10Eは、平坦化された逆槍形状を有する先端1076を備える代替の遠位端部1058eを示す。分離は、先端1076、または先端1076の近位の遠位端部1058eの部分1078、あるいはその両方で起こり得る。先端1076は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ1056に取り付けられ得るか、または溶接によって遠位端部1058eの材料から形成され得るか、または、例えば圧延または押圧による、プッシャ1056ワイヤの平坦化された部分であり得る。代替の実施形態のそれぞれにおいて、ボール1062、ディスク1066、先端1070の近位端部1074、または先端1076の遠位端部1080の直径(または最大横方向寸法)は、内部チューブ1046の管腔1048の直径よりも大きく、したがって、閉塞装置1040が、押された1056に取り外し可能にロックされることを可能にする。
【0034】
[0135]図12は、二重層メッシュを有し、台形形状の長手方向断面を有する単一のボウル型要素602を備える、閉塞装置600を示す。閉塞装置600は、第1の端部および第2の端部(図示せず)を有する反転メッシュチューブ604から構築され、両方とも挿入され(畳まれた状態で)、マーカバンド606内に結合される。反転メッシュチューブ604は、外層608上で、反転メッシュチューブ604の第2の端部からボウル型要素602の近位端部610を通り過ぎて、横断面を実質的に覆う第1の実質的に平坦化された部分612に沿って、鋭角部616を有する最大直径部分614まで延びる。最大直径部分614から、外層608は、円錐台状部分618に沿って遠位および半径方向内向きに、鈍角620、第2の実質的に平坦化された部分622に延び、外層608から内層626に反転折り目624に延び、遠位開口部628から反転メッシュチューブ604の第1の端部まで外層608の輪郭に沿う。閉塞装置600は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ604として製造され、続いて、図12に示す形状に形成され、この形状にヒートセットされる。例えば、反転メッシュチューブ604は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ604は、それをボウル型要素602の形状に保持するために、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置され得る。次に、ボウル型要素602は、高温にさらされた後、冷却されて、その形状に固定され得、その結果、少なくともいくつかの超弾性特性を有するボウル型要素602が得られる。マーカバンド606は、反転メッシュチューブ604の第1の端部および第2の端部を一緒に保持し、白金または白金合金、例えば90%白金および10%イリジウム、または80%白金および20%イリジウム、または75%白金および25%イリジウムなどの放射線不透過性材料を含むことができる。
【0035】
[0136]ボウル型要素602は、動脈瘤の首部分を覆うように構成される。最大直径部分614は、動脈瘤の壁部分と係合して閉塞装置600を所定の位置に維持するように構成することができる。例えば、最大直径部分614の直径は、標的動脈瘤の直径に対して、例えば10%大きい、20%大きいなど、大きくすることができる。図13に示すように、最大直径部分614は、動脈瘤630の首部634のすぐ遠位の近位部分632で動脈瘤630と係合する。最大直径部分614は、動脈瘤630の近位部分632の直径に比べて大きく、最大直径部分614は、ボウル型要素602の近位部分にあるため、第2の実質的に平坦化された部分622および/または円錐台状部分618は、ボウル型要素602がその形状を動脈瘤630の形状に調整するように、必要に応じて変形することができる。閉塞装置600は、プッシャワイヤ636に取り外し可能に結合され、それは取り外し可能なジョイント638である。いくつかの実施形態では、ボウル型要素602の最小外径は、ボウル型要素602の最大外径の約70%~約90%である。
【0036】
[0137]図14図15は、反転メッシュチューブ839から構築され、近位端部715と、その遠位端部845に凹面841とを有する閉塞装置837を示す。図14は、本明細書で前述したように、マイクロカテーテル714とプッシャ716とを備えた、首部710とドーム712とを有する動脈瘤847内に埋め込まれた閉塞装置837を示す。反転メッシュチューブ839は、反転メッシュチューブ839の外層720と内層722との間に固定された支持ステント718を含む。ステント718は、動脈瘤847の壁724に対して補助的な半径方向の力を加えて、首部710に隣接する動脈瘤847内の閉塞装置837のグリップを増大させるように構成される。ステント718は、ステントのない反転メッシュチューブ839よりも大きな半径方向の力、およびより良好なぴったりフィットを可能にする。ステント718は、ニッケルチタン合金を含み得、ニッケルチタン合金チューブからレーザー加工され得る。チューブは、壁にスロットパターンを形成できるようにする他の技術によって機械加工されてもよい。ステント718は、機械加工後、熱成形されて、超弾性特性を備えた拡張直径を作り出すことができる。「ジグザグ」形状726が図14図15に示されているが、代替的に、ステント718は、オープンセルまたはクローズドセル設計のモジュール式セクションを含み得る。いくつかの実施形態では、ステント718は、編組リングを含み得る。他の実施形態では、ステントはワイヤコイルを含み得る。代替の実施形態では、ステントは、外層720および内層722の両方内に固定され、これらの層の両方をより大きな直径に向けて強制するのに役立つ。いくつかの実施形態では、ステント718は、外層720および内層722の両方の外側に固定することさえでき、これらの層の両方を増加した外径に向かって「引っ張る」ように機能する。ステント718は、結束、波打つ、編組、はんだ付け、溶接、ろう付け、接着剤、エポキシ、または他のタイプの結合または取り付けによって、外層720および内層722の両方のいずれかに固定され得る。いくつかの実施形態では、ステントは、メッシュまたはいずれかの層のいずれかに直接固定されることなく、外層720および内層722内に捕捉される。
【0037】
[0138]図16は、単層または二層メッシュカバー732を備え、閉塞装置730の近位端部740に両方とも固定された第1の端部736および第2の端部738を有する放射線不透過性ワイヤリング734を有する、閉塞装置730を示す。放射線不透過性ワイヤリング734は、閉塞装置730の遠位端部744で中間部分742にループする。メッシュカバー732は、ニッケルチタン合金、および/またはDFT、および/または白金フィラメント/ワイヤを含み得る。メッシュカバー732は、DFT、白金、または他の放射線不透過性材料を含む必要はない。なぜなら、放射線不透過性ワイヤリング734は、放射線不透過性材料を含み、その形状のために、閉塞装置730の一般的なサイズおよび形状を表すからである。いくつかの実施形態では、放射線不透過性ワイヤリング734は、白金フラットワイヤを含み、蛍光透視法またはX線ではっきりと見えるのに十分な質量を与えるが、閉塞装置がマイクロカテーテルの内腔を通る配置のために畳まれているとき、小寸法で畳まれたときは薄型である。他の実施形態では、放射線不透過性ワイヤリング734は、平坦な形状を有する放射線不透過性ストランドの織られたロープを含み得る。
【0038】
[0139]図17は、閉塞装置730と同様であるが、第1の放射線不透過性ワイヤリング851と第2の放射線不透過性ワイヤリング853とを有する、閉塞装置849の代替バージョンを示す。図17に示すように、2つの放射線不透過性ワイヤリング851、853は、概して互いに直交し得る。図16の閉塞装置730の場合と同様の方法で、2つの放射線不透過性ワイヤリング851、853が単層または二層メッシュカバー855に固定される。2つの放射線不透過性ワイヤリング851、853は、例えば、バイプレーン透視が使用されていない場合、またはバイプレーン透視にさらなる精度を追加するために、複数の軸で閉塞装置849の一般的なサイズおよび形状を表すように構成される。図16および図17の閉塞装置730、849はまた、DFTワイヤを含むメッシュカバー732、855内のそれらのフィラメントのすべてのいくつかを用いて構築され得る。放射線不透過性を高めるために、近位マーカバンド(図示せず)を追加することもできる。
【0039】
[0140]いくつかの実施形態では、編組要素をその後エッチングして(化学エッチング、光化学エッチング)、全体のワイヤ直径を減少させ、剛性を低下させることができる。
【0040】
[0141]図18は、動脈瘤内に配置するように構成された閉塞装置100を示す。閉塞装置100は、外径Dを有するカバー102を備える。いくつかの実施形態では、カバー102は円形であり、周囲の任意の横方向測定で実質的に同じ直径Dを有する。他の実施形態では、カバー102は非円形であり、楕円、卵形、多角形または他の形状を含み得る。非円形の実施形態では、カバー102は、最小横方向寸法および最大横方向寸法を含む。楕円形または卵形の特定のケースでは、カバー102は、長径および短径を含む。短径または最小横方向寸法は、動脈瘤(首部分)への開口部の最大横方向寸法よりも大きくなるように構成される。したがって、カバー102は、首部分を完全に覆うように構成され、したがって、動脈瘤内の血液の停滞を引き起こし、閉塞をもたらす。カバー102は、それ自体に反転されたメッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブ105から構築される。メッシュチューブ105は、第1の端部104および第2の端部106を有する(図20を参照)。第2の端部106は、第1の端部104の外径上に折り返され、したがって、外向き面108および内向き面110を提供する。メッシュチューブ105は、カバー102が拡張部分を含み、第1の端部104および第2の端部106が非拡張(または部分的に拡張)部分を含むように熱成形される。滑らかな折り目112は、カバー102の円周114の周りに延び、外向き面108と内向き面110との間の移行を表す。折り目112は、動脈瘤壁の破裂または他の解剖学的損傷の危険を冒す可能性のある鋭いエッジを回避する。カバー102は、閉塞装置100の遠位端部118に面し、かつ閉塞装置100の近位端部120から離れる、凹面116を含む。カバー102は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ105として製造され、その後、図18に示す形状に成形され、この形状にヒートセットされる。例えば、反転メッシュチューブ105は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ105は、それをカバー102の形状に保持するために、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置され得る。次に、カバー102は、高温にさらされ、次に冷却されて、その形状に固定され得、その結果、カバー102は、少なくともいくつかの超弾性特性を有する。カバー102は、折り目112の反対側の下部107を含む。下部170は実質的に平坦であり、一般に平面を規定するが、他の実施形態では、より円錐台状または半球状であり得る。
【0041】
[0142]形成されると(例えば、熱成形されると)、カバー102は、図19に示すように、拡げられた形態(図18に示す)および畳まれた形態を有する。カバー102は、外向き面108および内向き面110によって提供される、2つのメッシュ層を含む。いくつかの実施形態では、カバー102は、いくつかのニッケルチタン合金フィラメントと、白金、金、タンタル、もしくはこれらのいずれかの合金または他の放射線不透過性材料を含むいくつかの放射線不透過性要素とを含み得る。いくつかの実施形態では、フィラメントは、ニッケルチタン合金の外壁および白金コアを含むものなどの引抜充填管(DFT)を含み得る。放射線不透過性材料は、カバー102がX線写真または蛍光透視法で見えることを可能にする。閉塞装置100は、放射線不透過性フィラメントと非放射線不透過性フィラメントとの比率、または引抜充填管内の白金コアの量のいずれかによって、使用される放射線不透過性材料の量を制御することによって構成され得る。このようにして、カバー102は、他の物体が不明瞭になるように、十分に見えるが過度に見えない、例えば過度に明るくないように、選択的に製造することができる。いくつかの実施形態では、フィラメントのいずれかが放射線不透過性材料を含むかどうかにかかわらず、マーカバンドは、接着剤またはエポキシ結合、またはかしめ、溶接または他の機械的取り付けによって、閉塞装置100の近位端部120に取り付けられ得る。
【0042】
[0143]凹面116から延びるのは、動脈瘤の内壁に安全に接触するように構成された滑らかな頂点124を有する二重またはループ状の管状メッシュ122である。管状メッシュ122は、第1の端部126および第2の端部128と、第1の端部126と第2の端部128との間に延びる中間部分130とを有する。図18に示す実施形態では、第1の端部126および第2の端部128は実質的に拡張されておらず、特に、カバー102を形成するメッシュチューブ105の第1の端部104および第2の端部106において(図20)、カバー102を形成する反転メッシュチューブ105内の管腔132内に挿入される。管状メッシュ122の第1の端部126および第2の端部128は、接着剤134、あるいはエポキシで管腔132に結合するか、または他の任意の固定技術で溶接または結合することができる。第1の端部126および第2の端部128は、それぞれ、卵形、楕円形、またはD字形状に圧縮または変形され得、その結果、それらは、管腔132の円形断面により効率的に適合し得る。代替構成が図21に示され、第1の端部126は、その壁144に切り込み142を含み、これにより、第2の端部128を第1の端部126で内部空間146に挿入することができる。したがって、第2の端部128は、第1の端部126内に保持され、第1の端部126および第2の端部128は、例えば、接着剤、エポキシ、溶接または他の固定技術によって管腔132内に固定される。管状メッシュ122は、メッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブから構築され、白金または他の放射線不透過性材料のフィラメント、ならびにニッケルチタンフィラメントも含み得る。引抜充填管も利用することができる。
【0043】
[0144]中間部分130の頂点124と第1および第2の端部126、128との間で、管状メッシュ122中間部分130はまた、そこから延びる第1の脚部136および第2の脚部138を備える。第1の脚部136および第2の脚部138のそれぞれは、管状メッシュ122の異なるセクションを含む。したがって、管状メッシュ122は、その第1の端部126から第1の脚部136を通って頂点124の周りに延び、次に第2の脚部138を通って第2の端部128まで延びる、単層メッシュ(編組)チューブである。図18に示す実施形態では、第1の脚部136および第2の脚部138は、実質的に拘束されていない拡張状態で示され、この実施形態では、第1の脚部136および第2の脚部138はそれぞれ、それらが互いに中心軸140で接触するのに十分な大きさの直径を有する。図22を参照すると、第1の脚部136および第2の脚部138はそれぞれ、中心軸140で互いに反対であるため、円形ではなく、より卵形または楕円形の断面形状を形成することが理解され得る。また、第1の脚部136および第2の脚部138は一緒になって、第1の横方向寸法TDおよび第2の横方向寸法TDを形成する。この実施形態では、第1の横方向寸法TDは、第2の横方向寸法TDよりも大きい。他の実施形態では、第1の横方向寸法TDは、第2の横方向寸法TDよりも小さい。いくつかの実施形態では、第1の横方向寸法TDは、第2の横方向寸法TDに等しい。場合によっては、第1の横方向寸法TDは、動脈瘤内の閉塞装置100を安定化するために動脈瘤の内壁に接触するように構成されるが、第2の横方向寸法TDはそうではない。場合によっては、第2の横方向寸法TDは、動脈瘤内の閉塞装置100を安定化するために動脈瘤の内壁に接触するように構成されるが、第1の横方向寸法TDはそうではない。場合によっては、閉塞装置100を非円形動脈瘤に配置することができ、これらの場合、動脈瘤の断面がより卵形または楕円形、あるいは別の非円形の形状であり得るため、第1の横方向寸法TDおよび第2の横方向寸法TDはそれぞれ、異なる円周位置で動脈瘤の内壁に接触するように構成され得る。
【0044】
[0145]図19に戻ると、閉塞装置100は、遠位端部162および近位端部164を有する送達カテーテル150の管腔148に配置されている間、畳まれたまたは圧縮された形態のカバー102および管状メッシュ122の両方を備えて示されている。送達カテーテル150は、0.017インチまたは0.021インチ、0.025インチ、または0.028インチ、または他のサイズの管腔直径を有するマイクロカテーテルであり得る。遠位端部154および近位端部156を有する細長いプッシャ152は、ワイヤ、ハイポチューブ、または柱支持を有する別の細長い構造を含み得、その遠位端部154で閉塞装置100の近位端部120に取り外し可能に結合される。取り外し可能なジョイント158は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連動分離機構、化学的分離機構、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない、いくつかの分離システムのうちの1つを含み得る。送達中、プッシャ152は、閉塞装置100を送達カテーテル150の遠位端部162に前進させるために、使用者によってその近位端部156に保持され、前方長手方向160に押される。
【0045】
[0146]図23図26には、首部分16を有する動脈瘤10が示されている。閉塞装置100は、血管12と動脈瘤10の内部容積14との間の血流の流れを妨害または停止し、それにより動脈瘤10が破裂する可能性を低減するために、使用中、使用者(例えば、医師)によって送達カテーテル150を介して動脈瘤10に埋め込まれることが示されている。または、動脈瘤10がすでに破裂している場合、閉塞装置100は、破裂を治癒するのを助けるために、および/または再破裂を防ぐために、埋め込まれている。閉塞装置100は、血管12の側枝18などの周囲の身体への混乱を最小限に抑える目立たない装置であるように構成される。血管12は血管壁13を有し、動脈瘤10は動脈瘤壁11を有する。図23では、送達カテーテル150は、大腿動脈、上腕動脈、または橈骨動脈などの末梢血管の穿刺または切断を通して、シースおよび/またはガイディングカテーテル(図示せず)を通って前進される。送達カテーテル150の遠位端部162は、閉塞装置100を送達するときのバックアップサポートの改善を可能にするために、および動脈瘤10への送達を助けるために、製造業者によって、または使用者による手順の前に、図示のように曲線で成形され得る。送達カテーテル150の遠位端部162は、動脈瘤10の首部分16に隣接して配置される。送達カテーテル150は、最初に、管腔148を通過するガイドワイヤ(図示せず)上を前進させることができる。次に、ガイドワイヤを取り外して、管腔148を送達導管として残し、送達カテーテル150を支柱として残すことができる。
【0046】
[0147]図24では、閉塞装置100は、記載されるように、送達カテーテル150の管腔148を通って前進され、(管状メッシュ122の曲線の)滑らかな頂点124を有する閉塞装置100の遠位端部118は、管腔148から動脈瘤10の内部容積14に前進される。滑らかな頂点124は、管腔148を出る閉塞装置100の第1の部分であり、したがって、動脈瘤10に入る閉塞装置の第1の部分である。滑らかな頂点124は、湾曲した起伏のある表面ならびにその可撓性のあるメッシュ壁のために、動脈瘤10の内面15に最初に接触するように構成された鈍く、柔らかく、非外傷性の要素である。滑らかな頂点124は、内面15に接触し、内面15の周りをスライドすることができ、小径の取り外し可能なコイルなど、動脈瘤に移植するように構成されたほとんどの装置よりも外傷性が少ない。滑らかな頂点124の非外傷性の特徴により、破裂していない脳動脈瘤だけでなく、他の特定の装置が禁忌となる可能性がある破裂した脳動脈瘤にも完全に展開可能になる。図25では、閉塞装置100は、動脈瘤10の内部容積14内で実質的に拡げられた形態で示されている。カバー102は、動脈瘤10の内面15に対して拡張され、動脈瘤の首部分16を覆う。管状メッシュ122は、動脈瘤10の内面15に対して、少なくとも1つまたは複数の部分で拡張され、動脈瘤10内に首部分16に隣接してカバー102を固定または安定化するのに役立つ。
【0047】
[0148]また、図25では、取り外し可能なジョイント158が取り外されており、したがって、プッシャ152の自由端154を、送達カテーテル150の管腔148に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、送達カテーテル150は、動脈瘤10をさらに保護するために、取り外し手順の間、取り外し可能なジョイント158上に維持される。図26では、送達カテーテル150が取り外され、展開された閉塞装置100が適所に配置されて、動脈瘤10の内部容積14を閉塞し始める。拡張された管状メッシュ122はまた、カバー102を首部分16および/または内面15に対して押し付けるように機能する(図26の直線矢印を参照されたい)。下部107(図18および図26)のカバー102内のメッシュの二重層は、動脈瘤10への血流の妨害を助け、したがって、血栓症を引き起こして、血管12を通る血流から動脈瘤10の内部容積14を隔離する。カバー102を所定の位置に維持する力(直線矢印)は、このプロセスをさらに保証し、また、それが長手方向の圧縮であろうと、横方向または半径方向の圧縮であろうと、閉塞装置100の経時的な望ましくない圧縮から保護する。
【0048】
[0149]図27は、動脈瘤内に配置するように構成された閉塞装置500を示す。閉塞装置500は、図18の閉塞装置100の代替構成であり、外径DDを有するカバー502を備える。いくつかの実施形態では、カバー502は円形であり、各横断面の周囲の任意の測定で実質的に同じ直径DDを有する。他の実施形態では、カバー502は非円形であり、楕円形、卵形、多角形または他の形状を有する断面を含み得る。非円形の実施形態では、カバー502は、最小横方向寸法および最大横方向寸法を含む。楕円形または卵形の特定のケースでは、カバー502は、長径および短径を含む。短径または最小横方向寸法は、動脈瘤(首部分)への開口部の最大横方向寸法よりも大きくなるように構成される。したがって、カバー502は、首部分を完全に覆うように構成され、したがって、動脈瘤内の血液の停滞を引き起こし、閉塞をもたらす。カバー502は、それ自体に反転されたメッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブ505から構築される。メッシュチューブ505は、図20の第1の端部104および第2の端部106と同様に、第1の端部504および第2の端部506(図28)を有する。第2の端部506は、第1の端部504の外径上に折り返され、したがって、外向き面508および内向き面510(図30)を提供する。メッシュチューブ505は、カバー502が拡張部分を含み、第1の端部504および第2の端部506が非拡張(または部分的に拡張された)部分を含むように熱成形される。熱成形は、図18の閉塞装置100に関連して説明したように行うことができる。カバー502は、外向き面508によって定義される一般的なディスク形状を有する。いくつかの実施形態では、カバー502は、トロイダル、部分的にトロイダルな形状を含み得る。閉塞装置500は、遠位端部518および近位端部520を含む。形成されると(例えば、熱成形されると)、カバー502は、拡げられた形態(図27に示す)および畳まれた形態(図28に示す)を有する。カバー502は、外向き面508および内向き面510によって提供される、2つのメッシュ層を含む。いくつかの実施形態では、カバー502は、いくつかのニッケルチタン合金フィラメントと、白金、金、タンタル、もしくはこれらのいずれかの合金または他の放射線不透過性材料を含むいくつかの放射線不透過性要素とを含み得る。いくつかの実施形態では、フィラメントは、ニッケルチタン合金の外壁および白金コアを含むものなどの引抜充填管(DFT)を含み得る。放射線不透過性材料は、カバー502がX線写真または蛍光透視法で見えることを可能にする。閉塞装置500は、放射線不透過性フィラメントと非放射線不透過性フィラメントとの比率、または引抜充填管内の白金コアの量のいずれかによって、使用される放射線不透過性材料の量を制御することによって構成され得る。このようにして、カバー502は、他の物体が不明瞭になるように、十分に見えるが過度に見えない、例えば過度に明るくないように、選択的に製造することができる。いくつかの実施形態では、フィラメントのいずれかが放射線不透過性材料を含むかどうかにかかわらず、マーカバンド521は、接着剤またはエポキシ結合、またはかしめ、溶接または他の機械的取り付けによって、閉塞装置500の近位端部520に取り付けられ得る。
【0049】
[0150]遠位部分519の開口部503から延びるカバー502は、第1の二重またはループ状管状メッシュ522および第2の二重またはループ状管状メッシュ523である。第1のループ状管状メッシュ522は、動脈瘤の内壁に安全に接触するように構成された滑らかな頂点524を有する。第2のループ状管状メッシュ523は、第1の管状メッシュ522の中心軸540内に適合するように構成された頂点525を有する。第1の管状メッシュ522および第2の管状メッシュ523は、互いに非平行平面に向けられている。図29に示すように、一実施形態では、第1の管状メッシュ522および第2の管状メッシュ523は互いに直交し、直交する平面、または互いに直角の平面に実質的に沿う。第1の管状メッシュ522は、第1の端部526および第2の端部528と、第1の端部526と第2の端部528との間に延びる中間部分530とを有する。図27に示す実施形態では、第1の端部526および第2の端部528は、実質的に拡張されておらず、図20の第1の端部104および第2の端部106と同様の方法で、カバー502を形成する反転メッシュチューブ505内の管腔(図示せず)内に挿入される。同様に、第2の管状メッシュ523は、第1の端部527および第2の端部529と、第1の端部527と第2の端部529との間に延びる中間部分531とを有する。図27に示す実施形態では、第1の端部527および第2の端部529は実質的に拡張されておらず、カバー502を形成する反転メッシュチューブ505内の管腔(図示せず)内に挿入される。第1の管状メッシュ522、523の第1の端部526、527および第2の端部528、529は、接着剤、あるいはエポキシで管腔に結合するか、または他の固定技術で溶接または結合することができる。第1の端部526、527および第2の端部528、529は、それぞれ、卵形、楕円形、またはD字形状に圧縮または変形され得、その結果、それらは、管腔の円形断面により効率的に適合し得る。図21の代替構成を使用することもできる。第1の管状メッシュ522および第2の管状メッシュ523は、それぞれ、メッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブから構築され得、白金または他の放射線不透過性材料のフィラメント、ならびにニッケルチタンフィラメントを含み得る。引抜充填管も利用することができる。
【0050】
[0151]中間部分530の頂点524と第1および第2の端部526、528との間で、管状メッシュ522中間部分530はまた、そこから延びる第1の脚部536および第2の脚部538を備える。中間部分531の頂点525と第1および第2の端部527、528との間で、管状メッシュ523中間部分531はまた、そこから延びる第1の脚部537および第2の脚部539を備える。図27に示す実施形態では、第1の脚部536、537および第2の脚部538、539は、拡張状態で示されている。図29を参照すると、第1の脚部536、第1の脚部537、第2の脚部538、および第2の脚部539の間の間隔を理解することができる。各脚部536、537、538、539は、それらが互いに反対であるか、または互いにインターフェースするために、拡張されると円形の断面形状を形成するか、またはより卵形または楕円形の断面形状を形成することができる。各脚対536/538、537/539は、それぞれ、第1の横方向寸法TDおよび第2の横方向寸法TDを形成し得る(図29を参照)。例えば、いくつかの実施形態では、第1の横方向寸法TDは、第2の横方向寸法TDよりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の横方向寸法TDは、第2の横方向寸法TDよりも小さくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の横方向寸法TDは、動脈瘤内の閉塞装置500を安定化するために動脈瘤の内壁に接触するように構成されるが、第2の横方向寸法TDはそうではない。いくつかの実施形態では、第2の横方向寸法TDは、動脈瘤の内壁に接触するように構成されるが、第1の横方向寸法TDはそうではない。いくつかの実施形態では、第1の横方向寸法TDおよび第2の横方向寸法TDの両方が、動脈瘤の内壁に接触するように構成される。あるいは、カバー502は、図18の閉塞装置100のカバー102のように、遠位の凹面を有し得る。さらに、図18の閉塞装置100のカバー102は、図27の閉塞装置500のように、遠位凹面がなく、代わりに開口部503を備えたカバー502を利用することができる。
【0051】
[0152]図28を参照すると、閉塞装置500は、遠位端部162および近位端部164を有する送達カテーテル150の管腔148に配置されている間、畳まれたまたは圧縮された形態のカバー502および管状メッシュ522、523の両方を備えて示されている。送達カテーテル150は、0.017インチまたは0.021インチ、0.025インチ、または0.028インチ、または他のサイズの管腔直径を有するマイクロカテーテルであり得る。遠位端部859および近位端部861を有する細長いプッシャ857は、ワイヤ、ハイポチューブ、または柱支持を有する別の細長い構造を含み得、その遠位端部859で閉塞装置500の近位端部520に取り外し可能に結合される。取り外し可能なジョイント863は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連結分離機構、化学的分離機構、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない、いくつかの分離システムのうちの1つを含み得る。送達中、プッシャ857は、閉塞装置500を送達カテーテル150の遠位端部162に前進させるために、使用者によってその近位端部861に保持され、前方長手方向160に押される。
【0052】
[0153]図31では、閉塞装置500は、動脈瘤10の内部容積14(図23を参照)内で実質的に拡げられた形態で示されている。カバー502は、動脈瘤10の内面15に対して拡張され、動脈瘤の首部分16を覆う。第1の管状メッシュ522および第2の管状メッシュ523の一方または両方は、動脈瘤10の内面15(図23を参照)に対して拡張され、動脈瘤10内に首部分16に隣接してカバー502を固定または安定化するのに役立つ。また、図31では、取り外し可能なジョイント863が取り外されており、したがって、プッシャ857の自由端859を、送達カテーテル150の管腔148に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、送達カテーテル150は、動脈瘤10をさらに保護するために、取り外し手順の間、取り外し可能なジョイント863上に維持される。図32では、送達カテーテル150が取り外され、展開された閉塞装置500が所定の位置に配置されて、動脈瘤10の内部容積14を閉塞し始める。拡張された第1の管状メッシュ522および拡張された第2の管状メッシュ523はまた、カバー502を首部分16および/または内面15に対して押し付けるのに役立つ(図32の直線矢印を参照)。下部507のカバー502内のメッシュの二重層は、動脈瘤10への血流の妨害を助け、したがって、血栓症を引き起こして、血管を通る血流から動脈瘤10の内部容積14を隔離する。12.カバー502を所定の位置に維持する力(直線矢印)は、このプロセスをさらに保証し、また、閉塞装置500の経時的な望ましくない圧縮から保護する。
【0053】
[0154]図33は、第1の二重またはループ状の管状メッシュ867および第2の二重またはループ状の管状メッシュ203を含む閉塞装置865を示す。閉塞装置865は、図27の閉塞装置500と同様であるが、カバー(例えば、カバー502)がない。第1の管状メッシュ867は、第1の端部869および第2の端部871を含み、第2の管状メッシュは、第1の端部873および第2の端部875を有する。4つの端部869、871、873、875はすべて、円筒形のマーカバンド877内に、管状メッシュ867、203の畳まれたまたは拘束された形態で保持されている。マーカバンド877は、ステンレス鋼または白金などの放射線不透過性材料を含み得、端部869、871、873、875は、マーカバンド877の管腔内で接着剤またはエポキシで結合され得るか、またはろう付け、はんだ付け、または溶接され得る。第1のループ状管状メッシュ867は、動脈瘤の内壁に安全に接触するように構成された滑らかな頂点879を有する中間部分211を有する。第2のループ状管状メッシュ203は、第1の管状メッシュ867の中心軸883内に適合するように構成された頂点881を有する中間部分213を有する。第1の管状メッシュ867および第2の管状メッシュ203は、互いに非平行平面に向けられている。図33に示すように、第1の管状メッシュ867および第2の管状メッシュ203は、互いに実質的に直交しており、直交する平面、または互いに直角の平面に実質的に沿う。カバーがないため、第1の管状メッシュ867の第1の近位部分885および第2の近位部分887、ならびに第2の管状メッシュ203の第1の近位部分889および第2の近位部分891は、動脈瘤の首部に隣接する動脈瘤の近位部分に対して配置され、実質的に首部の閉塞を提供するのに役立つように(カバー502がそうであるように)形成され、構成される。
【0054】
[0155]図34は、二重またはループ状の管状メッシュ895およびカバー897を備える閉塞装置893を示す。カバー897は、本明細書に記載されるように熱成形された単層メッシュチューブ900を備える。カバー897は、近位端部899(マーカバンド901内に結合されている)と、自由に拡張することができるフレア遠位端部902とを備える。管状メッシュ895は、同じくマーカバンド901内に結合されている第1の端部903および第2の端部904と、滑らかな頂点906を有する中間部分905とを備える。管状メッシュ895の第1の脚部251の内面907は、管状メッシュ895がその拡げられた形態であるときに、管状メッシュ895の第2の脚部253の内面908に接触するように構成され得る。他の実施形態では、管状メッシュは、内面907、908が通常、管状メッシュがその拡げられた形態であることで互いに接触しないようなサイズおよび構成であり得る。カバー897の近位面909は、実質的に首部の閉塞を提供するために、動脈瘤の首部に隣接する動脈瘤の近位部分に対して配置されるように構成される。カバー897の最大直径部分910は、動脈瘤の壁面と係合するように構成され得る。さらに、メッシュチューブ895の中間部分905の最大横方向寸法部分258は、動脈瘤の壁と係合するように構成される。
【0055】
[0156]図35は、カバー302の遠位端部306に面し、カバー302の近位端部308から離れる、凹面304を含むカバー302を備える閉塞装置300を示す。カバー302は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ310として製造され、その後、図35に示す形状に形成され、本明細書で前述したように、この形状にヒートセットされる。滑らかな折り目316は、遠位端部306カバー302の周りに延び、外向き面318と内向き面320との間の移行を表す。閉塞装置300は、図18の閉塞装置100と同様であるが、凹面304に開口する開口部312は、カバー302の最大直径314よりも小さい。開口部312は、最大直径314の約35%~約85%、または約45%~約75%、または約50%~約70%、または約55%~約65%の直径を有する。凹面304から延びるのは、動脈瘤の内壁に安全に接触するように構成された滑らかな頂点324を有する二重またはループ状の管状メッシュ322である。管状メッシュ322は、第1の端部326および第2の端部328、ならびに第1の端部326と第2の端部328との間に延びる中間部分330とを有する。カバー302および管状メッシュ322は、それぞれの性能特性を最適化するために、互いに異なる特性を有し得る。特定の実施形態では、カバー302は、それぞれが約0.00075~0.001インチの直径を有する36個~144個のフィラメントを含み得る。特定の実施形態では、カバー302は、それぞれが0.00085インチの直径を有する72個のニッケルチタンフィラメントを含み得る。
【0056】
[0157]特定の実施形態では、管状メッシュ322は、それぞれが約0.00075~0.00125インチの直径を有する18個から36個のフィラメントを含み得る。カバー302に関して説明された特定の実施形態では、管状メッシュは、それぞれが0.00093インチの直径を有する24個のニッケルチタンフィラメントから構築される。0.00085インチおよび0.00093インチの特定の直径は、この直径を有するフィラメントを作製することによって達成することができ、またはわずかに大きい直径(例えば、0.001インチ)を有するフィラメントを所望の直径に達するまでエッチングすることによって達成することができる。特定の実施形態では、カバー302は、約4mm~約8mm、または約5mm~約7mm、または約6mmの最大直径314(拡張状態)を有する。管状メッシュ322は、約2mm~3mm、または約2.5mmの直径(拡張状態)を有する。いくつかの実施形態では、フィラメントのいくつかまたはすべては、約10%~約70%、または約51%~約70%の放射線不透過性断面充填面積比を有する引抜充填管(DFT)を含み得る。充填材料は、白金、金、タンタル、またはこれらのいずれかの合金であり得る。記載された特定の実施形態は、小さなカテーテル内腔を通して送達するための小さな直径への優れた圧縮を有し、拡張されて動脈瘤に送達されたときに安全な特性を有する。
【0057】
[0158]図36は、図35の閉塞装置300のカバー302と同様のカバー334を備える閉塞装置332を示す。ただし、3つの二重またはループ状の管状メッシュ336、338、340があり、それぞれが滑らかな頂点342、344、346を有する。3つの二重またはループ状の管状メッシュ336、338、340は、本棚上の本のように互いに隣接して配列されている。拡げられた形態では、それらの中間部分337、339、341の直径は、それらの端部の直径よりも大きいため、3つの二重またはループ状の管状メッシュ336、338、340が扇形に広げられている。いくつかの実施形態では、3つの二重またはループ状管状メッシュ336、338、340は一緒になって、約15°~約90°、または約20°~約75°の間、または約30°~約60°である扇形角度αを形成する。代替の実施形態では、3つの二重またはループ状管状メッシュ336、338、340は、互いに同一平面にない3つの実質的に平行な平面に生息し、したがって、3つの二重またはループ状管状メッシュ336、338、340はカバー334の長手方向軸線348に対して横方向の寸法で線形に配列されている。
【0058】
[0159]図37は、凹面351を有するカバー352を備える閉塞装置350を示しており、カバー352は、図35の閉塞装置300のカバー302と同様である。ただし、3つの二重またはループ状の管状メッシュ354、356、358があり、それぞれが滑らかな頂点360、362、364を有する。3つの二重またはループ状の管状メッシュ354、356、358は、開いた畳み式扇子のリブのように互いに隣接して配列されている。いくつかの実施形態では、ループ状管状メッシュ354、356、358の3つすべてが一緒になって単一の平面を近似する。他の実施形態では、ループ状管状メッシュ354、356、358はそれぞれ、異なる平面を近似し、合わせて開いた3枚続きの絵画に近い。いくつかの実施形態では、ループ状管状メッシュ354、356、358は一緒になって、第1の外側管状メッシュ354の中心線355と第2の外側管状メッシュ358の中心線357との間に扇形角度βを形成し、この角度は約15°~約120°、または約20°~約90°、または約25°~約75°、または約30°~約60°の間である。いくつかの実施形態では、ループ状管状メッシュ354、356、358は一緒になって、第1の外側管状メッシュ354の一般的な外側輪郭線359と第2の外側管状メッシュ358の一般的な外側輪郭線361との間に扇形角度γを形成し、この角度は約20°~約150°、または約30°~約120°、または約30°~約90°である。外側輪郭線359、361は、管状メッシュの第1および第2の端部のアタッチメント366と最大横方向延長点368、369との間に延びる。最大横方向寸法Tは、3つのループ状管状メッシュ354、356、358によって形成され、動脈瘤内の閉塞装置350を安定させるために、両側で動脈瘤の内面に接触するように構成される。カバー352は、本明細書に提示される他のカバーのように、首部に隣接する動脈瘤を密封または閉塞するように構成される。
【0059】
[0160]図38は、外側カバー372と内側カバー374とを備える閉塞装置370を示す。外側カバー372は、外側カバー372の遠位端部378に面し、外側カバー372の近位端部380から離れる、凹面376を含む。内側カバー374は、外側カバー372の凹面376内に配置され、内側カバー374の遠位端部388に面し、外側カバー374の近位端部390から離れる、凹面386を含む。外側カバー372は、遠位フレア392を有し、内側カバー374は、最大直径394および減少した直径の遠位開口部396を有する。カバー372、374はそれぞれ、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ382、384として製造され、その後、図38に示す形状に形成され、本明細書で前述したように、これらの形状にヒートセットされる。カバー372、374のいずれかは、本明細書に記載されている他のカバーのいずれかの材料または寸法特性を有し得る。重複寸法Dは、実質的に2つのカバー372、374を組み合わせた編組密度(例えば、インチあたりのピック)であるため、編組密度が増加している。したがって、血流の実質的な停滞は、動脈瘤を血栓化および閉塞するために、動脈瘤の首部で達成することができる。凹面386から延びるのは、動脈瘤の内壁に安全に接触するように構成された滑らかな頂点399を有する二重またはループ状の管状メッシュ398である。管状メッシュ398は、第1の端部397および第2の端部395と、第1の端部397と第2の端部395との間に延びる中間部分393とを有する。外側カバー372、内側カバー374、および管状メッシュ398は、それぞれの性能特性を最適化するために、それぞれ互いに異なる特性を有し得る。一実施形態では、内側カバー374は、第1の編組密度を有し、外側カバー372は、第1の編組密度よりも大きい第2の編組密度を有する。管状メッシュ398は、第1の編組密度よりも小さい第3の編組密度を有する。いくつかの実施形態では、第2の編組密度は、第1の編組密度の110%~200%である。いくつかの実施形態では、第1の編組密度は、第3の編組密度の110%~200%である。特定の実施形態では、外側カバー372は24本から48本のフィラメントを含み得、内側カバー374は12本から36本のフィラメントを含み得、管状メッシュ398は6本から24本のフィラメントを含み得る。各フィラメントは、約0.0006から約0.0015インチの間、または約0.00075から約0.00125インチの間の直径を有し得る。特定の実施形態では、外側カバー372は36本のフィラメントを含み得、内側カバー374は24本のフィラメントを含み得、管状メッシュ398は12本のフィラメントを含み得る。フィラメントは、ニッケルチタン合金、またはDFTワイヤ、またはそれらの組合せを含み得る。内側カバー374はさらに、そのループが実質的に直立したままであるように、管状メッシュ398を安定化するのに役立つことができる。外側カバー372は、その遠位フレア392で、動脈瘤の内壁を把持するように構成される。すべての閉塞装置と同様に、マーカバンド379は、閉塞装置370の端部に搭載され、端部395、397を保持し、x線または蛍光透視法で閉塞装置370の近位端部の放射線不透過性インジケータとなるように構成され得る。
【0060】
[0161]本明細書に提示される実施形態のいずれかにおいて、二重またはループ状の管状メッシュは、動脈瘤嚢全体の壁の大部分を含むまで、動脈瘤の内壁の一部と係合するように構成され得る。カバーを含む本明細書に提示される実施形態のいずれにおいても、カバーは、動脈瘤の首部またはそれに隣接する動脈瘤の内壁と係合するように構成され得る。係合は、半径方向の力を含み得る。いくつかの実施形態では、カバーは、半径方向の力で動脈瘤壁に有意に係合することなく、動脈瘤の首部を覆うように構成され得る。
【0061】
[0162]動脈瘤の首部の治癒を容易にするために、追加の材料をカバーの近位部分、または動脈瘤の首部に隣接する閉塞装置の任意の部分に運ぶことができる。図39は、第1の脚部307および第2の脚部309を有する二重またはループ状の管状メッシュ305に結合されたカバー303を備える閉塞装置301を示す。カバー303は、成長を促進するように構成された生物学的層311を含む。いくつかの実施形態において、生物学的層311は、例えば内皮前駆細胞(EPC)を引き付けることによって、内皮層の形成を加速するために、抗体を含み得る。いくつかの実施形態では、生物学的層311は、耳からの膜、角膜、または極薄の靭帯、あるいは血管壁などの膜などの天然の膜または構造を含み得る。
【0062】
[0163]図40は、第1の脚部319および第2の脚部321を有する二重またはループ状の管状メッシュ317に結合されたカバー315を備える閉塞装置313を示す。カバー315は、シミュレートされた動脈壁として機能するように構成されたポリマー層323を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー層323は、グラフトで使用されるものなどの発泡ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)などのポリテトラフルオロエチレンを含み得る。
【0063】
[0164]以下の節は、本開示の装置の例を含む。
【0064】
[0165]条項1:一例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、メッシュ材料を含み、かつ送達カテーテルの内腔を通って畳まれた形態で送達されるように構成されたカバーであって、内腔が近位端部および遠位端部を有し、カバーが、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、カバーが、動脈瘤の首部分の直径または最大横方向寸法よりも大きい直径を含み、カバーが、動脈瘤の首部分とは反対側を向くように構成された遠位凹面を含む、カバーと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュであって、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第1の管状メッシュの中間部分がカバーの遠位凹面から延び、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第1の管状メッシュと、を含む。
【0065】
[0166]条項2:いくつかの例では、装置は条項1を含み、閉塞要素は、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から送達される第1の部分であるように構成される。
【0066】
[0167]条項3:いくつかの例では、装置は条項2を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態であるとき、第1の脚部および第2の脚部を含み、第1の脚部は第2の脚部に接触するように構成される。
【0067】
[0168]条項4:いくつかの例では、装置は条項1~3のいずれか一項を含み、カバーは、カバー管腔を有する管から形成され、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、カバー管腔に挿入されるように構成される。
【0068】
[0169]条項5:いくつかの例では、装置は条項4を含み、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、カバー管腔内で畳まれた状態で互いに隣接して固定されるように構成される。
【0069】
[0170]条項6:いくつかの例では、装置は条項4を含み、第1の端部に第1の管状メッシュの壁への切り込みをさらに含み、第2の端部は畳まれた状態で第1の端部内に保持され、第1の端部および第2端部はカバー管腔内に固定される。
【0070】
[0171]条項7:いくつかの例では、装置は、条項5または6のいずれか一項を含み、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、カバーの遠位凹面に近位の位置でカバー管腔内に固定される。
【0071】
[0172]条項8:いくつかの例では、装置は条項7を含み、近位端部および遠位端部を有するプッシャをさらに含み、閉塞要素は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成される。
【0072】
[0173]条項9:いくつかの例では、装置は条項8を含み、解放可能なジョイントは、カバーの遠位凹面に近位の位置に隣接するカバー管腔内に配置される。
【0073】
[0174]条項10:いくつかの例では、装置は条項1~3のいずれか一項を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態であるとき、カバーの直径よりも大きい最大横方向寸法を有する。
【0074】
[0175]条項11:いくつかの例では、装置は条項1~10のいずれか一項を含み、カバーが円形である。
【0075】
[0176]条項12:いくつかの例では、装置は条項1~10のいずれか一項を含み、カバーは楕円形または卵形であり、カバーは、動脈瘤の首部分の直径または最大横方向寸法よりも大きい小直径または最小横方向寸法を有する。
【0076】
[0177]条項13:いくつかの例では、装置は条項1~12のいずれか一項を含み、カバーは2層のメッシュを含む。
【0077】
[0178]条項14:いくつかの例では、装置は条項13を含み、カバーは反転メッシュチューブから構成される。
【0078】
[0179]条項15:いくつかの例では、装置は条項1~14のいずれか一項を含み、カバーはニッケルチタン合金を含む。
【0079】
[0180]条項16:いくつかの例では、装置は条項1~15のいずれか一項を含み、第1の管状メッシュはニッケルチタン合金を含む。
【0080】
[0181]条項17:いくつかの例では、装置は条項1~16のいずれか一項を含み、閉塞要素は放射線不透過性材料を含む。
【0081】
[0182]条項18:いくつかの例では、装置は条項1~17のいずれか一項を含み、放射線不透過性材料はマーカバンドを含む。
【0082】
[0183]条項19:いくつかの例では、装置は条項1~18のいずれか一項を含み、マーカバンドは第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部に結合されている。
【0083】
[0184]条項20:いくつかの例では、装置は条項18または19のいずれかを含み、マーカバンドはカバーの近位端部に結合されている。
【0084】
[0185]条項21:いくつかの例では、装置は、条項1または2のいずれか一項を含み、閉塞要素は、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュをさらに含み、第2の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第2の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第2の管状メッシュの中間部分はカバーの遠位凹面から延び、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される。
【0085】
[0186]条項22:いくつかの例では、装置は条項21を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態であるとき、第1の脚部と第2の脚部を含み、第2の管状メッシュは第1の管状メッシュの第1の脚部と第2の脚部との間を通る。
【0086】
[0187]条項23:いくつかの例では、装置は条項22を含み、第1の管状メッシュの実質的に180度の折り返しは一般に第1の平面を規定し、第2の管状メッシュの実質的に180度の折り返しは一般に第2の平面を規定し、第2の平面は第1の平面に平行ではない。
【0087】
[0188]条項24:いくつかの例では、装置は条項23を含み、第2の平面は一般に第1の平面に垂直である。
【0088】
[0189]条項25:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、メッシュ材料を含み、かつ送達カテーテルの内腔を通って畳まれた形態で送達されるように構成されたカバーであって、内腔が近位端部および遠位端部を有し、カバーは、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、カバーが、動脈瘤の首部分の直径または最大横方向寸法よりも大きい直径を含む、カバーと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュあって、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第1の管状メッシュの中間部分が、カバーの遠位凹面から延び、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成された、第1の管状メッシュと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュであって、第2の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第2の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第2の管状メッシュの中間部分が、カバーの遠位凹面から延び、第2の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第2の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第2の管状メッシュと、を含む。
【0089】
[0190]条項26:いくつかの例では、装置は条項25を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態であるとき、第1の脚部と第2の脚部を含み、第2の管状メッシュは第1の管状メッシュの第1の脚部と第2の脚部との間を通る。
【0090】
[0191]条項27:いくつかの例では、装置は条項25を含み、第1の管状メッシュの壁は第1の開口部および第2の開口部を有し、第2の管状メッシュは第1の開口部に入り、第2の開口部から出る。
【0091】
[0192]条項28:いくつかの例では、装置は条項25~27のいずれか一項を含み、カバーはメッシュ材料に開口を含み、第1の管状メッシュおよび第2の管状メッシュは開口を通過する。
【0092】
[0193]条項29:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素が、メッシュ材料を含み、かつ送達カテーテルの内腔を通って畳まれた形態で送達されるように構成されたカバーであって、内腔が近位端部および遠位端部を有し、カバーが、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、拡げられた形態であるカバーが、動脈瘤の首部分の最大横方向寸法よりも大きい横方向寸法を有する、カバーと、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュであって、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部が、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むように、カバーの中央部分に結合され、第1の管状メッシュの中間部分が、カバーの中央部分から遠位側に延び、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分が、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される、第1の管状メッシュと、を含む。
【0093】
[0194]条項30いくつかの例では、装置は、条項29を含み、閉塞要素は、第1の管状メッシュの中間部分がカバーの前に送達カテーテルの内腔の遠位端部から出始めるように構成されるように、構成される。
【0094】
[0195]条項31:いくつかの例では、装置は条項30を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態において、第1の脚部および第2の脚部を含み、第1の脚部は第2の脚部に接触するように構成される。
【0095】
[0196]条項32:いくつかの例では、装置は条項29を含み、カバーはカバー管腔を有するチューブから形成され、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部はカバー管腔に挿入されるように構成される。
【0096】
[0197]条項33:いくつかの例では、装置は条項32を含み、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、カバー管腔内で畳まれた状態で互いに隣接して固定されるように構成される。
【0097】
[0198]条項34:いくつかの例では、装置は条項33を含み、カバーは、動脈瘤の首部分とは反対側を向くように構成された遠位凹面を含む。
【0098】
[0199]条項35:いくつかの例では、装置は条項34を含み、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、カバーの遠位凹面に近位の位置でカバー管腔内に固定される。
【0099】
[0200]条項36:いくつかの例では、装置は条項32を含み、第1の端部で第1の管状メッシュの壁に少なくとも部分的に長手方向に延びる切り込みをさらに含み、第2の端部は、畳まれた状態で第1の端部によって囲まれ、第1の端部および第2の端部はカバー管腔内に固定されている。
【0100】
[0201]条項37:いくつかの例では、装置は条項29を含み、近位端部および遠位端部を有するプッシャをさらに含み、閉塞要素は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合される。
【0101】
[0202]条項38:いくつかの例では、装置は条項29を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態において、カバーの最大横方向寸法よりも大きい最大横方向寸法を有する。
【0102】
[0203]条項39:いくつかの例では、装置は条項29を含み、カバーは2層のメッシュを含む。
【0103】
[0204]条項40:いくつかの例では、装置は条項39を含み、カバーは反転メッシュチューブから構成される。
【0104】
[0205]条項41:いくつかの例では、装置は条項29を含み、閉塞要素は、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュをさらに含み、第2の管状メッシュの第1の端部と第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第2の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むようにカバーの中央部分に結合され、第2の管状メッシュの中間部分は、カバーの中央部分から延び、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される。
【0105】
[0206]条項42:いくつかの例では、装置は条項41を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態であるとき、第1の脚部と第2の脚部を含み、第2の管状メッシュは第1の管状メッシュの第1の脚部と第2の脚部との間を通る。
【0106】
[0207]条項43:いくつかの例では、装置は条項42を含み、第1の管状メッシュの実質的に180度の折り返しは一般に第1の平面を規定し、第2の管状メッシュの実質的に180度の折り返しは一般に第2の平面を規定し、第2の平面は第1の平面に平行ではない。
【0107】
[0208]条項44:いくつかの例では、装置は条項43を含み、第2の平面は一般に第1の平面に垂直である。
【0108】
[0209]条項45:いくつかの例では、装置は条項41を含み、第1の管状メッシュの壁は第1の開口部と第2の開口部を有し、第2の管状メッシュは第1の開口部に入り、第2の開口部から出る。
【0109】
[0210]条項46:いくつかの例では、装置は条項45を含み、第1の開口部は第1の管状メッシュの壁に第1の切り込みを含み、第2の開口部は管状メッシュの壁に第2の切り込みを含む。
【0110】
[0211]条項47:いくつかの例では、装置は条項41を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態において最大の横方向寸法を有し、第2の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態において最大の横方向寸法を有し、第1の管状部材の中間部分の最大横方向寸法は、第2の管状部材の中間部分の最大横方向寸法よりも大きい。
【0111】
[0212]条項48:いくつかの例では、装置は条項47を含み、第1の管状メッシュの中間部分の最大横方向寸法および第2の管状メッシュの中間部分の最大横方向寸法はそれぞれ、カバーの最大横方向寸法と異なる。
【0112】
[0213]条項49:いくつかの例では、装置は条項41を含み、カバーはカバーの遠位端部にメッシュ材料の開口を含み、第1の管状メッシュの中間部分および第2の管状メッシュの中間部分が開口を通る。
【0113】
[0214]条項50:いくつかの例では、装置は条項41を含み、第1の管状メッシュの中間部分は、その拡げられた形態であるとき、第1の脚部と第2の脚部とを含み、第2の管状メッシュは、その拡げられた形態であるときに、第1の脚部および第2の脚部を含み、第1の管状メッシュの第1の脚部は、第2の管状メッシュの第1の脚部に隣接して、第2の管状メッシュの第1の脚部の第1の側にあり、第1の管状メッシュの第2の脚部は、第2の管状メッシュの第2の脚部に隣接して、第2の管状メッシュの第2の脚部の第1の側にある。
【0114】
[0215]条項51:いくつかの例では、装置は条項29を含み、カバーはメッシュ材料に開口を含み、第1の管状メッシュの中間部分は開口を通過する。
【0115】
[0216]条項52:いくつかの例では、装置は条項29を含み、カバーは円形の外形を有する。
【0116】
[0217]条項53:いくつかの例では、装置は条項29を含み、カバーは実質的に台形の形状を有する長手方向断面を有する。
【0117】
[0218]条項54:いくつかの例では、装置は条項29を含み、少なくともカバーのメッシュは、放射線不透過性コアおよびニッケルチタン合金を有する引抜充填管を含む。
【0118】
[0219]条項55:いくつかの例では、装置は条項54を含み、引抜充填管の少なくともいくつかのそれぞれの放射線不透過性コアは、引抜充填管の少なくともいくつかのそれぞれの全断面積の約51%から約70%の間の断面積を有する。
【0119】
[0220]条項56:いくつかの例では、装置は条項29を含み、カバーのメッシュはフィラメントから織られており、フィラメントの約50パーセントから約100パーセントが引抜充填管を含む。
【0120】
[0221]条項57:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第1の管状メッシュを含み、第1の管状メッシュの第1の端部および第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第1の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むように、閉塞要素の近位端部で一緒に結合され、第1の管状メッシュの中間部分は、閉塞要素の近位端部から遠位側に延び、第1の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第1の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される。
【0121】
[0222]条項58:いくつかの例では、装置は条項57を含み、閉塞要素は、第1の端部、第2の端部、壁および管腔を有する第2の管状メッシュをさらに含み、第2の管状メッシュの第1の端部と第2の端部は、第1の端部と第2の端部との間の第2の管状メッシュの中間部分が実質的に180度の折り返しを含むように閉塞要素の近位端部に結合され、第2の管状メッシュの中間部分は、閉塞要素の近位端部から延び、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔を通って送達されるように構成された畳まれた形態を有し、第2の管状メッシュの中間部分は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するように構成される。
【0122】
[0223]図41は、動脈瘤内に配置するように構成された閉塞装置200を示す。閉塞装置200は、近位セクション202および遠位セクション204を含み、それぞれが単一の連続した二重層メッシュで構成されている。図42を参照すると、閉塞装置200は、第1の端部208と、第2の端部210と、壁209とを有する反転メッシュチューブ206から構築される。反転メッシュチューブ206は、外層212上で、第2の端部210から近位セクション202の近位端部214を通り過ぎて、近位半球形状216に沿って、鋭角部219を有する最大直径部分218まで延びる。最大直径部分218から、外層212は、実質的に平坦化された部分220に沿って半径方向内側に延び、中央ウエスト222まで延びる。次に、外層212は、遠位セクション204の実質的に平坦化された部分224に沿って半径方向外向きに延び、鋭角部227を有する最大直径部分226、遠位半球形状228、および閉塞装置200の遠位端部230に延びる。半球形状228は、動脈瘤ドームの少なくとも一部に接触するように構成される。最大直径部分226は、最大直径部分218の直径にほぼ等しい直径を有するが、他の実施形態では異なっていてもよい。閉塞装置200は、中心軸Zの周りで実質的に円筒対称である。しかしながら、代替の実施形態では、周囲の特定の位置に1つまたは複数のインデントまたは拡張された特徴など、非対称の特定の部分があり得る。遠位端部230において、壁209は、反転折り目232で内側に反転され、遠位開口部234および内部容積236を作成する。壁209は、反転折り目232で、外層212から内層238に移行し、遠位開口部234から第1の端部208まで外層212の輪郭に沿う。内層238は、半球形状240、鋭角部244を有する最大直径部分242、遠位セクション204の実質的に平坦化された部分246、中央ウエスト248、近位セクション202の実質的に平坦化された部分250、鋭角部254を有する最大直径部分252、および半球形状256に沿う。閉塞装置200は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ206として製造され、その後、図41および図42に示す形状に形成され、この形状にヒートセットされる。例えば、閉塞装置200は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ206は、閉塞装置200の形状にそれを保持するために、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置され得る。次に、閉塞装置200は、高温にさらされた後、冷却されて、その形状に固定され、少なくともいくつかの超弾性特性を有する閉塞装置200をもたらすことができる。近位セクション202および遠位セクション204のそれぞれは、送達カテーテル150(例えば、マイクロカテーテル)の管腔148内で圧迫または圧縮されるように構成される。
【0123】
[0224]いくつかの実施形態では、近位セクション202または遠位セクション204の一方または両方は、いくつかのニッケルチタン合金フィラメントと、白金、金、タンタル、もしくはこれらのいずれかの合金または他の放射線不透過性材料を含むいくつかの放射線不透過性要素とを含み得る。いくつかの実施形態では、フィラメントは、ニッケルチタン合金の外壁および白金コアを含むものなどの、引抜充填管を含み得る。放射線不透過性材料は、閉塞装置200がX線写真または蛍光透視法で見えることを可能にする。閉塞装置200は、放射線不透過性フィラメントと非放射線不透過性フィラメントとの比率、または引抜充填管内の白金コアの量のいずれかによって、使用される放射線不透過性材料の量を制御することによって構成され得る。このようにして、閉塞装置200は、他の物体が不明瞭になるように、十分に見えるが過度に見えない、例えば過度に明るくないように、選択的に製造することができる。いくつかの実施形態では、フィラメントのいずれかが放射線不透過性材料を含むかどうかにかかわらず、マーカバンドは、接着剤またはエポキシ結合、またはかしめ、溶接または他の機械的取り付けによって、近位セクション202の近位端部214に取り付けられ得る。
【0124】
[0225]図43は、反転メッシュチューブ262も含み、外層264と内層266と反転折り目268とを有する、閉塞装置260を示し、反転折り目は遠位開口部270を作成し、外層264と内層266との間の移行として機能する。反転メッシュチューブ262は、第1の端部284および第2の端部286を有する。閉塞装置260は、近位セクション272および遠位セクション274を含む。近位セクション272および遠位セクション274は、実質的に平坦化された部分276、278を有し、遠位セクション274は、動脈瘤ドームに接触するように構成された遠位半球形状280を有する。実質的に平坦化された部分276、278の間にウエスト281が存在する。最大直径部分279は、最大直径部分277の直径にほぼ等しい直径を有するが、他の実施形態では異なっていてもよい。近位セクション272は、凹状円錐形状282または円周方向に延びる凹面を含み、これは、特に閉塞装置260が分岐動脈瘤または末端動脈瘤内に埋め込まれる場合に、血流を方向付けるように構成され得、血流が矢印288または矢印290の経路に沿って方向付けられる。閉塞装置260は、任意の材料を含み得、閉塞装置200に関連して説明されたプロセスのいずれかで作製され得る。
【0125】
[0226]図44は、反転メッシュチューブ913も含み、外層914と内層915と反転折り目916とを有する、閉塞装置911を示し、反転折り目は遠位開口部917を作成し、外層914と内層915との間の移行として機能する。反転メッシュチューブ913は、第1の端部918および第2の端部919を有する。閉塞装置911は、近位セクション920および遠位セクション921を含む。近位セクション920および遠位セクション921は、実質的に平坦化された部分922、923を有し、遠位セクション921は、動脈瘤ドームに接触するように構成された遠位半球形状924を有する。実質的に平坦化された部分922、923の間にウエスト912が存在する。遠位セクション921上の最大直径部分926は、近位セクション920上の最大直径部分925の直径よりも大きい直径を有し、したがって、閉塞装置911は、動脈瘤嚢のより大きなドーム(遠位)部分とより小さな近位部分とを有する動脈瘤に埋め込まれるように構成される。閉塞装置911の近位セクション920は、部分的に凸状で部分的に凹状の形状927を含み、これは、凹状部分928に沿って血流を方向付けるように構成され得、また、凸状部分929で動脈瘤の近位部分とインターフェースするように構成され得る。凹状部分928および凸状部分929の両方は、実質的に近位に面している。閉塞装置911は、任意の材料を含み得、閉塞装置200に関連して説明されたプロセスのいずれかで作製され得る。
【0126】
[0227]図45は、反転メッシュチューブ932も含み、外層933と内層934と反転折り目935とを有する、閉塞装置931を示し、反転折り目は遠位開口部936を作成し、外層933と内層934との間の移行として機能する。反転メッシュチューブ932は、第1の端部937および第2の端部938を有する。閉塞装置931は、近位セクション939および遠位セクション940を含む。近位セクション939および遠位セクション940は、互いに向き合う曲線部分941、942を有し、近位セクション939は、動脈瘤の近位壁に接触するように構成された半球形状943を有する。遠位セクション940の最大直径部分945は、近位セクション939の最大直径部分944の直径よりも小さい直径を有し、したがって、閉塞装置931は、動脈瘤嚢のより小さなドーム(遠位)部分とより大きな近位部分とを有する動脈瘤に埋め込まれるように構成される。遠位セクション940は、より小さな半球形状946を含む。閉塞装置931は、任意の材料を含み得、閉塞装置200に関連して説明されたプロセスのいずれかで作製され得る。
【0127】
[0228]図46図49には、首部分16を有する動脈瘤10が示されている。閉塞装置200は、血管12と動脈瘤の内部容積14との間の血流の流れを妨害または停止し、それにより動脈瘤10が破裂する可能性を低減する(または以前に破裂した場合、再破裂の可能性を低減する)ために、使用中、使用者(例えば、医師)によって、送達カテーテル150を介して動脈瘤10に埋め込まれることが示されている。閉塞装置200は、血管12の側枝18などの周囲の身体への混乱を最小限に抑える目立たない装置であるように構成される。血管12は血管壁13を有し、動脈瘤10は動脈瘤壁11を有する。図46では、送達カテーテル150は、大腿動脈、上腕動脈、または橈骨動脈などの末梢血管の穿刺または切断を通して、シースおよび/またはガイディングカテーテル(図示せず)を通って前進される。送達カテーテル150の遠位端部162は、閉塞装置200を送達するときの改善されたバックアップサポートを可能にするために、製造業者によって、または使用者による手順の前に、示されるように曲線で成形され得る。送達カテーテル150の遠位端部162は、動脈瘤10の首部分16に隣接して配置される。送達カテーテル150は、管腔148を通過するガイドワイヤ(図示せず)上を前進させることができる。次に、ガイドワイヤを取り外して、管腔148を送達導管として残し、送達カテーテル150を支柱として残すことができる。
【0128】
[0229]図47では、閉塞装置200は、説明したように、送達カテーテル150の管腔148を通って前進され、閉塞装置200の遠位セクション204は、管腔148から動脈瘤10の内部容積14内に前進される。遠位端部230は、管腔148を出る閉塞装置200の第1の部分であり、したがって、動脈瘤10に入る閉塞装置の第1の部分である。遠位端部230は、鈍く、柔らかく、非外傷性であり、動脈瘤10の内面15に最初に接触するように構成される。図48では、閉塞装置200は、動脈瘤10の内部容積14内で実質的に拡げられた形態で示されている。近位セクション202は、動脈瘤10の内面15に対して拡張され、動脈瘤の首部分16を覆う。遠位セクション204は、動脈瘤10の内面15に対して拡張され、動脈瘤10内に首部分16に隣接して近位セクション202を固定または安定化するのに役立つ。
【0129】
[0230]また、図48では、取り外し可能なジョイント158(図47を参照)が取り外されており、したがって、プッシャ152の自由端154を、送達カテーテル150の管腔148に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、送達カテーテル150は、動脈瘤10をさらに保護するために、取り外し手順の間、取り外し可能なジョイント158上に維持される。図49では、送達カテーテル150が取り外され、展開された閉塞装置200が所定の位置に配置されて、動脈瘤の内部容積14を閉塞し始める。遠位セクション204はまた、近位セクション202を首部分16に対して、および/または内面15に対して強制するように機能する(図49の直線矢印を参照されたい)。下部231(図42および図49)の近位セクション202のメッシュの二重層は、動脈瘤10への血流の妨害を助け、したがって、血栓症を引き起こして、血管を通る血流から動脈瘤10の内部容積14を隔離する。12.ウエスト222は、遠位セクション204が近位部分202に力を伝達するのを助けるが、最大直径部分218、226はまた、ウエスト222が長手方向で圧縮されるときに、実質的に平坦化された部分220、224に力を伝達するように構成され、または実質的に平坦化された部分220、224は互いに力を伝達する。近位セクション202を所定の位置に維持する力(直線矢印)は、このプロセスをさらに保証し、また、閉塞装置200の経時的な望ましくない圧縮から保護する。遠位セクション204のメッシュの二重層は、ドームの治癒を助けることができる。破裂していない動脈瘤では、ドームとの接触が治癒を引き起こし、ドームが最も薄く、最も伸びた状態であることが多いこの部分でドームを厚くすることができる。破裂した動脈瘤では、ドームとの接触が包帯のように機能し、治癒プロセスを加速または増加させて、再破裂をさらに回避することができる。
【0130】
[0231]図43図45の閉塞装置260、911、931は、図46図49の移植手順に関連して説明した閉塞装置200と同様の方法で動脈瘤10に移植される。図41図45からの閉塞装置200、260、911、931の代替の実施形態が、図50図53に示されている。閉塞装置947、950、954、958は、内層948、951、955、959が外層949、952、956、960の輪郭に従わず、代わりに実質的に真っ直ぐな管状の柱であることを除いて、それぞれ閉塞装置200、260、911、931に類似している。これらの柱は、元の管状メッシュの直径(編組)または拡張直径(熱成形)であり得る。内層948、951、955、959はそれぞれ、追加の柱強度および長手方向の支持を提供することができ、これは、近位セクション391、953、957、961で動脈瘤首部分16に対して力を加えるのを助けることができる。
【0131】
[0232]図54は、首部分16から軸外にあるドーム21を有する角のある側壁動脈瘤19内に埋め込まれている閉塞装置400を示す。これは、角度Aによって近似することができる。閉塞装置400は、閉塞装置200と同様であり、細長い可撓性延長部406によって遠位セクション404から分離された近位セクション402を有する。可撓性延長部406は、閉塞装置200の中央ウエスト222と同様であり得るが、その可撓性特性を変更し、近位セクション402と遠位セクション404との間で可能な角度の総量に変更するために、直径および長さを変えることができる。閉塞装置400の構造は、図42図45および図50図53の閉塞装置200、260、911、931、947、950、954、958に関連して説明した実施形態のいずれかと同一であり得るが、より長く、より可撓性のある延長部406は、遠位セクション404が近位セクション402に対してより容易に角度を付けることを可能にする。それはまた、近位セクション402と遠位セクション404との間のより大きな量のスペースのために(例えば、増加した長手方向距離のために)、近位セクション402と遠位セクション404との間のより大きな量の角度を可能にする。したがって、閉塞装置400は、多数の異なる動脈瘤の形状または動脈瘤の角度の離陸角度または一般的な角度に適合することができる。閉塞装置400は、90°から180°、または約135°から約180°の間の角度Aを可能にするように構成され得る。したがって、角度Aは、約90度から約135度の間の最小角度に変更可能である。細長い可撓性延長部406が十分に長い場合、90°未満の角度でさえ可能であり得、これは、非常に奇妙な形状のいくつかの動脈瘤において起こり得る。実質的に平坦化された部分は、図42図43の実質的に平坦化された部分220、224、276、278または図50図51の部分と同様に、わずかな角度またはテーパを有し得、長手方向空間は、外径に向かって増加し、角度A(図54)はさらに減少する。可撓性延長部406の全長は、約0.5mm~約30mm、または約0.5mm~約25mm、または約1mm~約10mm、または約1mm~約6mm、または約1mm約3mmであり得る。脳動脈瘤の場合、閉塞装置400は、近位セクション402および遠位セクション404がそれぞれ実質的に半球形であるように、しかし、真っ直ぐな場合には可撓性延長部が細長い回転楕円形の形状を提供するように、構成され得る。例えば、近位セクション402および遠位セクション404がそれぞれ直径約6mmの半球形状を有する場合、1mmの長さの可撓性延長部406は、長さ7mm×直径6mmのインプラントを生む。長さ2mmの可撓性延長部406は、長さ8mm×直径6mmのインプラントを生む。長さ3mmの可撓性延長部406は、長さ9mm×直径6mmのインプラントを生む。広範囲のサイズが可能であり、近位セクション402の直径は、遠位セクション404の直径と異なっていてもよく、またはそれらは互いに実質的に同じであってもよい。
【0132】
[0233]図55は、送達カテーテル417を介して角のある側壁動脈瘤19内に埋め込まれた閉塞装置410を示す。閉塞装置410は、近位セクション412と遠位セクション414との間に延びる細長い延長部416が、その屈曲性をさらに補助するベローズ構成を有することを除いて、図54の閉塞装置400と同様である。メッシュチューブの内層と外層の両方にベローズタイプの機能を含めることも、外層のみにこの機能を含めることもできる。代替の実施形態では、可撓性セクション406または細長い延長部416(例えば、ベローズタイプの特徴を含む)は、その長手方向軸線に沿って変化する外径を有することができる。例えば、外径は、中央で徐々に小さくなり、端で大きくなり、したがって、凹状の円筒形または砂時計形を有する場合がある。あるいは、外径は、中央で徐々に大きくなり、端で小さくなり、したがって、凸状の円筒形またはアメリカンフットボールの形を有する場合がある。図56は、動脈瘤452内に埋め込まれた閉塞装置450を示す。動脈瘤452は、主動脈454、およびいくつかの接続動脈456、458、460、462の末端にある。図56の閉塞装置450は、細長い可撓性延長部468によって分離された近位セクション464と遠位セクション466とを有する。近位セクション464は、半球状の近位端部470と、近位端部470の反対側の遠位側の凹面472とを含む。遠位セクション466は、半球状の遠位端部474と、遠位端部474の反対側の近位に凹面476とを含む。遠位セクション466および近位セクション464はそれぞれ、細長い可撓性延長部468に対して(長手方向軸線から離れて)旋回することができ、これにより、閉塞装置450は、動脈瘤452に送達されると、動脈瘤452の内部輪郭の形状に一致することができ、したがって、動脈瘤452によりぴったりと適合する。図56に示すように、閉塞装置450の遠位セクション466の頂点478は、わずかに後方に、そして右に旋回する。近位セクション464は、わずかに前方に旋回する。近位セクション464は、動脈瘤首部480の直径または横方向寸法よりも大きい最大直径を有する。近位セクション464の最大直径はまた、把持半径方向力を適用するために、動脈瘤嚢に対して大きくなるように構成され得る。同じことが遠位セクション466にも当てはまる。動脈瘤452内の好ましい位置に入ると、閉塞装置450は、次に、プッシャ415から取り外される。
【0133】
[0234]図57は、動脈瘤484内に埋め込まれている閉塞装置482を示す。図57の閉塞装置482は、図41図42の閉塞装置200に類似しているが、わずかに異なる寸法を有する。閉塞装置482が動脈瘤内に埋め込まれると、遠位セクション486および近位セクション488は、一緒に長手方向に圧縮される。ウエスト490は、動脈瘤484に埋め込まれたときに閉塞装置482の動的成形が起こることを可能にするために、いくらか変形する(例えば、短くし、広げる)ことができる。近位セクション488は、首部492に対して押し付けられる(直線矢印)。近位セクション488の実質的に平坦化された部分494および遠位セクション486の実質的に平坦化された部分496は、それぞれ屈曲してリング状の凹みを形成することができる。屈曲はばねとして機能し、首部492に対する近位セクション488の力を維持する。その近位セクション407とその遠位セクション409との間に比較的広いウエスト403および比較的長い可撓性延長部405を有する閉塞装置401が図58に示されている。図58の閉塞装置のウエスト403は、円周方向に延びる凹面(砂時計形状)を有し、半球状の近位面411および半球状の遠位面413を備える。図56図58の閉塞装置は、依然としてプッシャ415に結合されており、送達カテーテル417を介して送達されていることが示されている。図59図61は、閉塞装置962の3つの異なる構成を示す。図59では、熱成形された閉塞装置962は、完全に拘束されていない、拡げられた形態である。図60では、閉塞装置962は、マイクロカテーテル管腔980内に拘束されている。図61では、閉塞装置962は、動脈瘤748に送達されている。
【0134】
[0235]図59は、近位セクション963および遠位セクション964ならびにウエスト971を含む閉塞装置962を示しており、これらはすべて、単一の連続した二重層メッシュで構成されている。閉塞装置962は、(図41図42の閉塞装置のように)第1の端部と、第2の端部と、壁とを有する反転メッシュチューブ965から構築される。反転メッシュチューブ965は、外層966上で、近位セクション963の近位端部967を通り過ぎて、半球形状968に沿って、鋭角部719を有する最大直径部分969まで延びる。最大直径部分969から、外層966は、実質的に平坦化された部分970に沿って半径方向内向きに中央ウエスト971まで延びる。次に、外層966は、遠位セクション964の実質的に平坦化された部分972に沿って半径方向外向きに延び、鋭角部727を有する最大直径部分973、半球形状728、および閉塞装置962の遠位端部974に延びる。半球形状728は、動脈瘤ドームの少なくとも一部に接触するように構成される。最大直径部分973は、最大直径部分969の直径にほぼ等しい直径を有するが、他の実施形態では異なっていてもよい。遠位端部974において、壁709は、反転折り目975で内側に反転され、これにより、遠位開口部976および内部容積977が作成される。壁709は、反転折り目975で、外層966から内層978に移行し、遠位開口部976から第1の端部まで外層966の輪郭に沿う。閉塞装置962は、細長いプッシャ701およびマーカバンド705に結合されて示されている。
【0135】
[0236]図59では、閉塞装置962は、拘束されていない状態で示されている。したがって、メッシュチューブ965が少なくともいくらかのニッケルチタン、または形状記憶合金、フィラメントで形成され、一緒に編まれている場合、図59に示す形状は、本明細書に記載されるように熱形成され得る。遠位端部981と近位端部746とを有する送達カテーテル979の管腔980を通して挿入された圧縮構成の閉塞装置962が図60に示されている。図61は、首部982とドーム983とを有する動脈瘤748内の閉塞装置962を示す。近位セクション963および遠位セクション964はそれぞれ、動脈瘤壁984との接触から変形され、したがって、動脈瘤壁984に対してぴったりと確認される。閉塞装置962の全長Lは、動脈瘤壁984によって返される長手方向の圧縮力Fのために、元の長さL図59)よりも短くなる。したがって、図61の動脈瘤748内の閉塞装置の全体的な形状は、図59の拘束されていない形状よりも球形になる。近位端部967およびマーカバンド705は、動脈瘤748の首部982にあるかまたはそれに隣接しており、一方、遠位セクション964は、ドーム983に隣接している。図61はまた、分離が起こった後のプッシャ701の残留物703を示す。いくつかの実施形態では、プッシャ701の残留物は、分離後に残っていない。閉塞装置962は、異なる動脈瘤の形状およびサイズに非常に適合する。このため、閉塞装置962はまた、図61の動脈瘤748よりも長手方向に長く、直径方向に狭い動脈瘤に適合し得る。閉塞装置962は、著しく非対称な形状を有する動脈瘤にも適合し得る。
【0136】
[0237]図62を参照すると、閉塞装置985は、第1の端部987と、第2の端部988と、壁989とを有する反転メッシュチューブ986から構築される。反転メッシュチューブ986は、外層990上で、第2の端部988から近位セクション992の近位端部991を通り過ぎて、下部キノコ形状993に沿って最大直径部分994まで延びる。最大直径部分994から、外層990は、キノコ形状988に沿って半径方向内側に第1の中央ウエスト995まで延びる。次に、外層990は、最大直径部分997を有する球状部分996に沿って半径方向外向きに延び、次に第2の中央ウエスト998まで延びる。閉塞装置985の球状部分996は比較的短く幅が広いが、他の実施形態では、反対のことが当てはまる可能性があり、球状部分996はよりアメリカンフットボールの形を有する。他の実施形態では、球状部分996は、概して球形であり得る。次に、外層990は、最大直径640を有する上部キノコ形状999を形成し、閉塞装置985の遠位端部641に至る。上部キノコ形状999の半球形状642は、動脈瘤ドームに接触するように構成される。最大直径640は、最大直径997にほぼ等しいが、他の実施形態では異なる場合がある。閉塞装置985は、中心軸Zの周りで実質的に円筒対称である。しかしながら、代替の実施形態では、周囲の特定の位置に1つまたは複数のインデントまたは拡張された特徴などの非対称の特定の部分があり得る。遠位端部641において、壁989は、反転折り目643で内側に反転され、これにより、遠位開口部644および内部容積645が作成される。壁989は、反転折り目643で、外層990から内層646に移行し、遠位開口部644から第1の端部987まで外層990の輪郭に沿う。閉塞装置985は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ986として製造され、その後、図62に示す形状に形成され、この形状にヒートセットされる。3つのセクションである近位セクション594、中央セクション596、および遠位セクション598のそれぞれは、それらの拡げられた形態で図62に示されているが、送達カテーテル150(例えばマイクロカテーテル)の管腔148内で圧迫または圧縮されるように構成されている。近位セクション594の下部に位置する近位端部991は、平坦な表面599または実質的に平坦な表面を有し、動脈瘤の内部で動脈瘤の首部に係合し、さらには把持するように構成される。平坦な表面599または実質的に平坦な表面による動脈瘤首部の係合は、動脈瘤を密封し、エンドリークを防止するのに役立つ可能性がある。球状部分996/中央セクション596は、近位セクション594と遠位セクション598との間の角度を可能にするように構成され、一方で、いくらかの本体、またはその間の停止/制限を提供する。
【0137】
[0238]いくつかの実施形態では、近位セクション594、中央セクション596、または遠位セクション598のうちの1つまたは複数は、いくつかのニッケルチタン合金フィラメントと、白金、金、タンタル、もしくはこれらのいずれかの合金または他の放射線不透過性材料を含むいくつかの放射線不透過性要素とを含み得る。いくつかの実施形態では、フィラメントは、ニッケルチタン合金の外壁および白金コアを含むものなどの、引抜充填管を含み得る。放射線不透過性材料は、閉塞装置985がX線写真または蛍光透視法で見えることを可能にする。閉塞装置985は、放射線不透過性フィラメントと非放射線不透過性フィラメントとの比率、または引抜充填管内の白金コアの量のいずれかによって、使用される放射線不透過性材料の量を制御することによって構成され得る。このようにして、閉塞装置985は、他の物体が不明瞭になるように、十分に見えるが過度に見えない、例えば過度に明るくないように、選択的に製造することができる。いくつかの実施形態では、フィラメントのいずれかが放射線不透過性材料を含むかどうかにかかわらず、マーカバンドは、接着剤またはエポキシ結合、またはかしめ、溶接、またはその他の機械的取り付けによって、反転メッシュチューブ986の第1の端部987および/または第2の端部988に取り付けられ得る。
【0138】
[0239]図63は、逆キノコ形の近位セクション648と、球状の中央セクション649と、遠位頂点81を有するキノコ形の遠位セクション650とを有する閉塞装置647を示す。セクション648、649、650のそれぞれは、中央ウエスト651、653によって分離されている。セクション648、649は中央ウエスト651によって分離され、セクション649、650は中央ウエスト653によって分離されている。セクション648、649、650のそれぞれは、互いに異なる剛性特性を有する編組メッシュ607から形成されている。セクション648、649、650は完全に編組されているが、簡単にするために、編組はウィンドウ654、655、656にのみ示されている。近位セクション648は、中央セクション649または遠位セクション650のいずれよりも剛性が高くなるように編組されている。近位セクション648は、より大きな直径のフィラメントによって編組されてもよく、および/またはより大きな編組角度で編組されてもよく、増加した剛性を達成し得る。増加した剛性は、例えば動脈瘤への入口でより良好な閉鎖または破壊を達成するために、動脈瘤の首部に対して確実にくさびまたは設置するように構成されている。遠位セクション650は、中央セクション649または近位セクション648のいずれよりも剛性が低く/可撓性が高いように編組されている。遠位セクション650は、より小さな直径のフィラメントによって編組されてもよく、および/またはより小さな編組角度で編組されてもよく、剛性の低下を達成し得る。低下した剛性は、動脈瘤ドームに対して柔らかく固まるように構成されている。これは、高リスクの動脈瘤などの動脈瘤の破裂を回避するのに特に役立つ。高リスクの動脈瘤は、ドームに実質的に大きな直径、または実質的に薄い壁を有し得る。別の高リスクの動脈瘤は、少なくとも部分的に治癒したが再破裂する傾向があり得る、以前に破裂した動脈瘤であり得る。中央セクション649は、フィラメントによって編組され得、および/または近位セクション648および遠位セクション650に対して中間の剛性を達成する編組角度で編組され得る。ワイヤ/フィラメントの直径の変化は、編組交差を調整または再配置することによって、単一のワイヤの集合から編組メッシュ607を形成した後に作成することができる。いくつかの実施形態では、遠位セクション650をその後エッチングして(化学エッチング、光化学エッチング)、全体のワイヤ直径を減少させ、剛性を低下させることができる。いくつかの実施形態では、遠位セクション650および中央セクション649の両方が、第1のエッチング操作でエッチングされる。次に、遠位セクション650のみが、第2のエッチング操作でエッチングされる。これは、最初に形成されたように、近位セクション659、中央セクション649、および遠位セクション650は、同じ直径を有するワイヤから形成されるが、2回のエッチング操作後、遠位セクション650は中央セクション649よりも小さい直径のワイヤを有し、中央セクション649は近位セクション648よりも小さい直径のワイヤを有する。したがって、いくつかの実施形態では、遠位セクション650は、エッチングのみによって近位セクション648よりも可撓性をもたせることができる。
【0139】
[0240]図64は、近位端部1002および遠位端部1004を有し、動脈瘤内に配置するように構成された閉塞装置1000を示す。閉塞装置1000は、近位外径Aおよび遠位外径Bを有する下部1006と、直径Aと直径Bとの間に延びる先細の円錐台状セクション1008とを備える。いくつかの実施形態では、下部1006は円形であり、(周囲の周りの)任意の横方向スライスにおいて実質的に同じ直径を有する。他の実施形態では、下部1006は非円形であり、楕円、卵形、多角形または他の形状を含み得る。先細の円錐台状セクション1008は、AとBとの間の少なくともある部分において、動脈瘤(首部分)への開口部の最大横方向寸法よりも大きくなるように構成される。いくつかの実施形態では、直径Aは、動脈瘤(首部分)への開口部の最大横方向寸法よりも大きくなるように構成される。したがって、下部1006は、首部分を完全に覆うように構成され、したがって、動脈瘤内の血液の停滞を引き起こし、閉塞をもたらす。閉塞装置1000は、それ自体に反転されたメッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブ1005から構築される。メッシュチューブ1005は、第1の端部および第2の端部を有する。第2の端部は、第1の端部の外径上に折り返され、したがって、外向き面1003および内向き面(図64では見えない)を提供する。メッシュチューブ1005は、閉塞装置1000がいくつかの拡張部分、すなわち下部1006、上部1010、および中間ウエスト部分1012を含むように熱成形されている。上部1010は、長さL、最大直径CMAXおよび最小直径CMINを有する。ウエスト部分1012は、直径Dおよび長さgを有する。
【0140】
[0241]閉塞装置1000の寸法の特定の比率は、単純で容易に形成される構造(本体)を作成するのに効果的であることが見出されており、これは、少なくとも1つの細長い寸法を有し得る動脈瘤内に配置するのに特に適している。これは、例えば深くて狭い動脈瘤、または広くて短い動脈瘤である。上部1010の長さLは、約1mm~約25mmの範囲であり得る。直径Cは、約1mm~約25mmの範囲であり得る。直径Bは、約1mm~約25mmの範囲であり得る。直径Aは、約1mm~約24mmの範囲であり得る。一般に、直径Cは、直径Bの約50%~約100%である。さらに、一般に、直径Aは、直径Bの約50%~約100%である。いくつかの実施形態では、直径Aは、直径Bの約70%~約90%である。
【0141】
[0242]形成されると(例えば、熱成形されると)、閉塞装置1000は、拡げられた形態(図64に示す)および畳まれた形態を有し、送達カテーテル(例えば、マイクロカテーテル)の管腔を通して送達するように構成される。閉塞装置1000は、外向き面1003および内向き面によって提供される、2つのメッシュ層を備える。いくつかの実施形態では、閉塞装置1000は、いくつかのニッケルチタン合金フィラメントと、白金、金、タンタル、もしくはこれらのいずれかの合金または他の放射線不透過性材料を含むいくつかの放射線不透過性要素とを含み得る。いくつかの実施形態では、フィラメントは、ニッケルチタン合金の外壁および白金コアを含むものなどの引抜充填管(DFT)を含み得る。放射線不透過性材料は、閉塞装置1000がX線写真または蛍光透視法で見えることを可能にする。閉塞装置1000は、放射線不透過性フィラメントと非放射線不透過性フィラメントとの比率、または引抜充填管内の白金コアの量のいずれかによって、使用される放射線不透過性材料の量を制御することによって構成され得る。このようにして、閉塞装置1000は、他の物体が不明瞭になるように、十分に見えるが過度に見えない、例えば過度に明るくないように、選択的に製造することができる。いくつかの実施形態では、フィラメントのいずれかが放射線不透過性材料を含むかどうかにかかわらず、マーカバンドは、接着剤またはエポキシ結合、またはかしめ、溶接または他の機械的取り付けによって、閉塞装置1000の近位端部1002に取り付けられ得る。引抜充填管(DFT)はそれぞれ、DFTの総断面積の約10%~約70%の断面積を有する白金コアを有し得る。いくつかの実施形態では、フィラメントのすべて(100%)がDFTを含み得る。他の実施形態では、フィラメントの50%~100%がDFTを含み得、フィラメントの残りはニッケルチタン合金のみを含む。
【0142】
[0243]図65を参照すると、閉塞装置1000は、その近位端部1002で、またはその近くで、遠位端部154と近位端部156とを有するプッシャ152に結合され得る。プッシャ152は、ワイヤ、ハイポチューブ、またはその遠位端部154で閉塞装置1000の近位端部1002に取り外し可能に結合された柱支持体を有する別の細長い構造を含み得る。取り外し可能なジョイント158は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連動分離機構、化学的分離機構、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない、いくつかの分離システムのうちの1つを含み得る。送達中、プッシャ152は、閉塞装置1000を、送達管腔を有する送達カテーテル(例えば、マイクロカテーテル)の遠位端部に前進させるために、使用者によってその近位端部156に保持され、前方長手方向に押される。送達カテーテルはまた、ルアーコネクタなどの近位ハブを含み得る。
【0143】
[0244]図66は、動脈瘤1022、首部1024、第1の親血管アーム1026、第2の親血管アーム1028、および追加の接続血管1030を含む第1の動脈瘤構成1020に送達された閉塞装置1000の第1の図を示す。図67は、異なる図を示す。ウエスト部分1012は、図66および図67に見られるように、上部1010と下部1006との間のいくらかの屈曲を可能にし、したがって、上部1010は、下部1006内にいくらか圧縮することができる。したがって、下部1006は、動脈瘤1022の首部1024を保護し、覆い、上部1010は、閉塞装置1000が安全な適合によってぴったり合うように動脈瘤1022の形状に適応することを可能にする。ウエスト部分1012は、衝撃吸収材としても機能する。
【0144】
[0245]図68は、反転メッシュチューブ802も含み、外層804と内層806と反転折り目808とを有する、閉塞装置800を示し、反転折り目は遠位開口部810を作成し、外層804と内層806との間の移行として機能する。反転メッシュチューブ802は、第1の端部812および第2の端部814を有する。閉塞装置800は、近位セクション816、遠位セクション818、および中間セクション820を含む。近位セクション816は、実質的に平坦化された部分822を有し、遠位セクション818は、動脈瘤ドームに接触するように構成された球状形状824を有する。中間セクション820もまた、球状形状826を有する。近位セクション816と中間セクション820との間にウエスト828があり、遠位セクション818と中間セクション820との間に円周方向に延びる凹面830がある。近位セクション816は、マーカバンド834をクリアするように構成された近位凹面832の凹面を含む。近位セクション816は、動脈瘤の内壁を把持するように構成された最大直径836を有する。閉塞装置800は、動脈瘤の首部に隣接して着座するように構成されたカバー838を備える。いくつかの実施形態では、カバー838は円形であり、周囲の任意の横方向の測定で実質的に同じ直径を有する。他の実施形態では、カバー838は非円形であり、楕円、卵形、多角形または他の形状を含み得る。非円形の実施形態では、カバー838は、最小横方向寸法および最大横方向寸法を含む。楕円形または卵形の特定のケースでは、カバー838は、長径および短径を含む。短径または最小横方向寸法は、動脈瘤(首部分)への開口部の最大横方向寸法よりも大きくなるように構成される。したがって、カバー838は、首部分を完全に覆うように構成され、したがって、動脈瘤内の血液の停滞を引き起こし、閉塞をもたらす。カバー838は、それ自体に反転されたメッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブ840から構築される。メッシュチューブ840は、第1の端部842および第2の端部844を有する。第2の端部844は、第1の端部842の外径上に折り返される。メッシュチューブ840は、カバー838が拡張部分843を含み、第1の端部842および第2の端部844が非拡張(または部分的に拡張された)部分を含むように熱成形される。カバー838は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ840として製造され、その後、図68に示す形状に成形され、この形状にヒートセットされる。例えば、反転メッシュチューブ840は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ840は、それをカバー838の形状に保持するために、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置され得る。次に、カバー838は、高温にさらされた後、冷却されて、その形状に固定され得、その結果、カバー838は、少なくともいくつかの超弾性特性を有する。
【0145】
[0246]閉塞装置800は、任意の材料を含み得、閉塞装置200に関連して説明されたプロセスのいずれか、または本明細書に記載された他の任意の閉塞装置で作製され得る。閉塞装置800は、ウエスト828および円周方向に延びる凹面830で屈曲または関節運動機能を有するように構成され、したがって、近位セクション816、遠位セクション818、および中間セクション820が曲がり、複雑で不規則な形の動脈瘤に適合することを可能にする。最大直径836は、閉塞装置800を所定の位置に維持するために動脈瘤壁に半径方向の力を加えるように構成され、一方、カバー838は、首部における血栓症および動脈瘤の閉鎖を容易にする。
【0146】
[0247]前述の内容は本開示の実施形態を対象としているが、その基本的な範囲から逸脱することなく他のさらなる実施形態を考案することができる。本明細書に記載のメッシュ材料(例えば、反転メッシュチューブを含むメッシュチューブ)のいずれかを含むフィラメントのフィラメント直径は、約0.0004インチ~約0.003インチ、または約0.0005インチ~約0.002インチ、または約0.0006インチ~約0.002インチ、または約0.0006インチ~約0.0015インチであり得る。引抜充填管(DFT)は、編組/メッシュチューブのいずれかのストランド/フィラメント全体の0%~100%を構成し得る。いくつかの実施形態では、引抜充填管(DFT)は、カバーの全フィラメントの約50%~約100%、および二重またはループ状の管状メッシュのそれぞれの全フィラメントの約50%~約100%を構成する。引抜充填管の少なくともいくつかのそれぞれの放射線不透過性コアは、引抜充填管の少なくともいくつかのそれぞれの総断面積の約10%~約70%の断面積、または引抜充填管の少なくともいくつかのそれぞれの総断面積の約51%~約70%の断面積を有する。いくつかの実施形態では、Fort Wayne Metals Research Products Corp(米国インディアナ州フォートウェイン)によって製造されたNiTi#1-DFT(登録商標)ワイヤを利用することができる。フィラメントは、フィラメントの以下の比率:1x1、1x2、2x1、2x2、2x3、3x2、3x3など(例えば、縦糸および横糸)のいずれか1つまたは複数であるフィラメント交差を有するパターンで編むことができる。任意の低、中、または高のピックカウントを使用することができ、例えば、1インチあたり約15ピック~1インチあたり約300ピック、または1インチあたり約20ピック~1インチあたり約160ピックを使用することができる。フィラメントのいずれかまたは閉塞装置の任意の部分は、内皮化を増強する化合物でコーティングすることができ、したがって、動脈瘤内に移植されたときの治癒プロセスを改善し、閉塞を最適化する。本明細書に提示されるプッシャおよび閉塞装置構成はまた、ステント、分流装置、フィルター、および構造的心臓欠陥のための閉塞装置など、他のタイプの埋め込み型装置に使用することができる。
【0147】
[0248]いくつかの実施形態では、編組要素をその後エッチングして(化学エッチング、光化学エッチング)、全体のワイヤ直径を減少させ、剛性を低下させることができる。
【0148】
[0249]追加の材料は、閉塞装置のカバー、または閉塞装置の他の任意の近位部分に運ばれ、動脈瘤首部の反対側に面するように構成され得る。いくつかの実施形態では、閉塞装置上の材料は、成長を促進するように構成された生物学的層を含み得る。いくつかの実施形態では、生物学的層は、例えば、内皮前駆細胞(EPC)を引き付けることによって、内皮層の形成を加速するために、抗体を含み得る。いくつかの実施形態では、生物学的層は、耳からの膜、角膜、または極薄の靭帯、あるいは血管壁などの膜などの天然の膜または構造を含み得る。いくつかの実施形態では、閉塞装置上の材料は、シミュレートされた動脈壁として機能するように構成されたポリマー層を含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマー層は、グラフトで使用されるものなどの発泡ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)などのポリテトラフルオロエチレンを含み得る。本明細書に記載の閉塞装置には、生物学的層またはポリマー層を組み込むことができる。
【0149】
[0250]以下の節は、本開示の装置の例を含む。
【0150】
[0251]条項101:一例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、送達カテーテルの内腔を通って畳まれた形態で送達されるように構成されたメッシュ本体を含み、内腔は近位端部および遠位端部を有し、本体は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、本体は、近位最大横方向寸法Aおよび遠位最大横方向寸法Bを有する近位部分と、近位最大横方向寸法Aと遠位最大横方向寸法Bとの間に延びる円錐台状部分とを含み、本体は、最大横方向寸法Cを有する遠位部分と、近位部分と遠位部分との間のウエスト部分とを含み、寸法Aは、寸法Bの約50%~約100%である。
【0151】
[0252]条項102:いくつかの例では、装置は条項101を含み、寸法Aは寸法Bの約70%~約90%である。
【0152】
[0253]条項103:いくつかの例では、装置は条項101を含み、寸法Cは寸法Bの約50%~約100%である。
【0153】
[0254]条項104:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、少なくとも外層は、第1の直径を有する近位セクションと、第2の直径を有する遠位セクションと、第3の直径を有するウエスト部分とを有する拡張形状に形成され、第3の直径は第1の直径よりも小さく、第3の直径は第2の直径よりも小さい。
【0154】
[0255]条項105:いくつかの例では、装置は条項104を含み、内層は、外層の拡張形状と一致する拡張形状を有する。
【0155】
[0256]条項106:いくつかの例では、装置は条項104または105のいずれか一項を含み、第1の直径は第2の直径にほぼ等しい。
【0156】
[0257]条項107:いくつかの例では、装置は条項104または105のいずれか一項を含み、第1の直径は第2の直径よりも大きい。
【0157】
[0258]条項108:いくつかの例では、装置は条項104または105のいずれか一項を含み、第1の直径は第2の直径よりも小さい。
【0158】
[0259]条項109:いくつかの例では、装置は条項104~108のいずれか一項を含み、遠位セクションは実質的に半球形である。
【0159】
[0260]条項110:いくつかの例では、装置は条項104~109のいずれか一項を含み、近位セクションは実質的に半球形である。
【0160】
[0261]条項111:いくつかの例では、装置は条項104~109のいずれか一項を含み、近位セクションは、凹状の円錐形を有する近位部分を含む。
【0161】
[0262]条項112:いくつかの例では、装置は条項104~111のいずれか一項を含み、反転折り目は、閉塞要素の内部容積と連絡する開口部を囲む円形である。
【0162】
[0263]条項113:いくつかの例では、装置は条項111を含み、凹状の円錐形は、閉塞要素が動脈瘤内に実質的に埋め込まれるときに、動脈瘤に隣接する天然血管内の血流を案内するように構成される。
【0163】
[0264]条項114:いくつかの例では、装置は条項104~113のいずれか一項を含み、近位セクションと遠位セクションは、それらが同じ長手方向軸線を共有しないように互いに屈曲するように構成される。
【0164】
[0265]条項115:いくつかの例では、装置は条項114を含み、ウエスト部分は細長い管状セクションによって提供される。
【0165】
[0266]条項116:いくつかの例では、装置は、条項114または115のいずれか一項を含み、ウエスト部分はベローズ形状の要素によって提供される。
【0166】
[0267]条項117:いくつかの例では、装置は、条項114~116のいずれか一項を含み、近位セクションの長手方向軸線および遠位セクションの長手方向軸線は、90°~180°で移動可能であるように構成される。
【0167】
[0268]条項118:いくつかの例では、装置は条項117を含み、近位セクションの長手方向軸線および遠位セクションの長手方向軸線は、135°~180°で移動可能であるように構成される。
【0168】
[0269]条項119:いくつかの例では、装置は条項115を含み、管状セクションは約1mm~約10mmの長さを有する。
【0169】
[0270]条項120:いくつかの例では、装置は条項115を含み、管状セクションは約1mm~約6mmの長さを有する。
【0170】
[0271]条項121:いくつかの例では、装置は条項115を含み、管状セクションは約1mm~約3mmの長さを有する。
【0171】
[0272]条項122:いくつかの例では、装置は条項104~121のいずれか一項を含み、閉塞要素はニッケルチタン合金を含む。
【0172】
[0273]条項123:いくつかの例では、装置は条項104~122のいずれか一項を含み、閉塞要素は放射線不透過性材料を含む。
【0173】
[0274]条項124:いくつかの例では、装置は条項123を含み、放射線不透過性材料はマーカバンドを含む。
【0174】
[0275]条項125:いくつかの例では、装置は条項124を含み、マーカバンドは近位セクションに結合されている。
【0175】
[0276]条項126:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、少なくとも外層は、第1の直径を有する近位セクションと、第2の直径を有する遠位セクションと、第3の直径を有する第1のウエスト部分と、第4の直径を有する中間セクションと、第5の直径を有する第2のウエスト部分とを有する拡張形状に形成され、第1の直径、第2の直径、および第4の直径はそれぞれ第3の直径よりも大きく、第1の直径、第2の直径、および第4の直径はそれぞれ第5の直径よりも大きい。
【0176】
[0277]条項127:いくつかの例では、装置は条項126を含み、近位セクションは第1の剛性を有し、遠位セクションは第2の剛性を有し、第1の剛性は第2の剛性よりも大きい。
【0177】
[0278]条項128:いくつかの例では、装置は条項127を含み、中央セクションは第3の剛性を有し、第3の剛性は第2の剛性よりも大きく、第1の剛性は第3の剛性よりも大きい。
【0178】
[0279]条項129:いくつかの例では、装置は条項126~128のいずれか一項を含み、近位セクションは、それぞれが遠位セクションのフィラメントよりも大きい直径を有するフィラメントの集合を含む。
【0179】
[0280]条項130:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置を形成するための方法は、メッシュチューブを形成することと、メッシュチューブを反転させて外層および内層を形成することであって、外層が反転折り目で内層に移行することと、少なくとも外層を、第1の直径を有する近位セクションと第2の直径を有する遠位セクションとを有する拡張形状に形成することと、遠位セクションをエッチングしてその剛性を低下させることとを含む。
【0180】
[0281]条項131:いくつかの例では、この方法は条項130を含み、エッチングステップの後、遠位セクションは近位セクションの剛性よりも低い剛性を有する。
【0181】
[0282]条項132:別の例では、血管内の動脈瘤を治療するための装置は、細長い送達シャフトに解放可能に結合されるように構成された閉塞要素を含み、閉塞要素は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は反転折り目で内層に移行し、閉塞要素は、送達カテーテルの内腔を通して畳まれた形態で送達されるように構成され、内腔は近位端部および遠位端部を有し、閉塞要素は、送達カテーテルの内腔の遠位端部から動脈瘤内に前進されるときに拡げられた形態に拡張するようにさらに構成され、拡げられた形態において、反転メッシュチューブの少なくとも外層は、第1の横方向寸法を有する近位セクションと、第2の横方向寸法を有する遠位セクションと、第3の横方向寸法を有するウエスト部分とを含む拡張形状に形成され、第3の横方向寸法は第1の横方向寸法よりも小さく、第3の横方向寸法は第2の横方向寸法よりも小さく、拡げられた形態において、ウエスト部分は、遠位セクションと近位セクションとの間の距離が減少するように外部から加えられる力によって変形されるように構成される。
【0182】
[0283]条項133:いくつかの例では、装置は条項132を含み、ウエスト部分は、実質的に変形していない状態で、約0.05mm~約25mmの長手方向の長さを有する。
【0183】
[0284]条項134:いくつかの例では、装置は条項132を含み、遠位セクションは約1mm~約25mmの長さを有する。
【0184】
[0285]条項135:いくつかの例では、装置は条項132を含み、遠位セクションは第1の長手方向軸線を有し、近位セクションは第2の長手方向軸線を有し、拡げられた形態において、ウエスト部分は、第1の長手方向軸線と第2の長手方向軸線との間の角度が変化するように外部から加えられるモーメントによって変形するように構成される。
【0185】
[0286]条項136:いくつかの例では、装置は条項135を含み、第1の長手方向軸線と第2の長手方向軸線との間の角度は、約90度~約135度の最小角度に変更可能である。
【0186】
[0287]条項137:いくつかの例では、装置は条項132を含み、ウエスト部分はベローズ形状を含む。
【0187】
[0288]条項138:いくつかの例では、装置は条項132を含み、ウエスト部分は円周方向凹面を含む。
【0188】
[0289]条項139:いくつかの例では、装置は条項132を含み、近位部分は近位直径Aおよび遠位直径Bを含み、遠位部分は直径Cを含み、直径Aは直径Bの約50%~約100である。
【0189】
[0290]条項140:いくつかの例では、装置は条項139を含み、直径Aと直径Bとの間に延びる円錐台状部分をさらに含む。
【0190】
[0291]条項141:いくつかの例では、装置は条項139を含み、直径Aは直径Bの約70%~約90%である。
【0191】
[0292]条項142:いくつかの例では、装置は条項139を含み、直径Cは直径Bの約50%~約100%である。
【0192】
[0293]条項143:いくつかの例では、装置は条項132を含み、内層は、外層の拡張形状と一致する拡張形状を有する。
【0193】
[0294]条項144:いくつかの例では、装置は条項132を含み、第1の横方向寸法は第2の横方向寸法にほぼ等しい。
【0194】
[0295]条項145:いくつかの例では、装置は条項132を含み、第1の横方向寸法は、第2の横方向寸法よりも大きい。
【0195】
[0296]条項146:いくつかの例では、装置は条項132を含み、遠位セクションは実質的に半球形である。
【0196】
[0297]条項147:いくつかの例では、装置は条項132を含み、近位セクションは実質的に半球形である。
【0197】
[0298]条項148:いくつかの例では、装置は条項147を含み、遠位セクションは実質的に半球形である。
【0198】
[0299]条項149:いくつかの例では、装置は条項132を含み、反転折り目は、閉塞要素の内部容積と連絡する開口部を取り囲む円形である。
【0199】
[0300]条項150:いくつかの例では、装置は条項132を含み、遠位セクションは概して円筒形であり、鈍い遠位端部を有する。
【0200】
[0301]条項151:いくつかの例では、装置は条項132を含み、遠位セクションは、第2の横方向寸法よりも長い長さを有する。
【0201】
[0302]条項152:いくつかの例では、装置は条項132を含み、反転メッシュチューブは複数のフィラメントから形成される。
【0202】
[0303]条項153:いくつかの例では、装置は条項152を含み、遠位セクションの外層にある複数のフィラメントの少なくともいくつかのフィラメントは、エッチングされた表面を有する。
【0203】
[0304]条項154:いくつかの例では、装置は条項152を含み、複数のフィラメントの約50パーセント~約100パーセントは、引抜充填管を含む。
【0204】
[0305]条項155:いくつかの例では、装置は条項154を含み、引抜充填管の少なくともいくつかは、総断面積の約51%~約70%の断面積を有する放射線不透過性コアを含む。
【0205】
[0306]条項156:いくつかの例では、装置は条項132を含み、近位端部と遠位端部を有するプッシャをさらに含み、閉塞要素は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成される。
【0206】
[0307]条項157:いくつかの例では、装置は条項156を含み、閉塞要素の近位端部と実質的に同一平面にある近位端部と、閉塞要素内に延びる遠位端部と、内腔とを有する接続管をさらに含み、プッシャの遠位端部は、接続管の内腔を通って延び、接続管の遠位端部の遠位側に位置する半径方向に延びる複数の突起を含み、半径方向に延びる複数の突起は、接続管の内腔の最大直径よりも大きい最大横方向寸法を形成する。
【0207】
[0308]条項158:いくつかの例では、装置は条項157を含み、プッシャの遠位端部を接続管の管腔から完全に取り外すことができるように半径方向に延びる複数の突起を改変するように構成されたアクチベータをさらに含む。
【0208】
[0309]条項159:いくつかの例では、装置は条項158を含み、アクチベータは、半径方向に延びる突起に対して、溶融、分離、屈曲不可、破壊、切除、および変形からなるリストから選択される作用を及ぼすように構成される。
【0209】
[0310]条項160:いくつかの例では、装置は条項132を含み、ウエスト部分は円周方向凸面を含む。
【0210】
[0311]条項161:いくつかの例では、装置は条項160を含み、円周方向凸面の第1の端部に隣接する第1の円周方向凹面と、円周方向凸面の第2の端部に隣接する第2の円周方向凹面とをさらに含む。
【0211】
[0312]動脈瘤は、形状が非球形であることが多く、動脈瘤が膨隆したり突出したりする血管に対して、軽度から重度の角形成を有する場合もある。これにより、1つまたは複数の動脈瘤塞栓装置の動脈瘤への送達および使用は、技術的および物理的課題になり得る。本明細書では、発生する可能性のある問題を解決するためのシステムを紹介する。
【0212】
[0313]図69は、動脈瘤内に配置するように構成された閉塞装置660を示す。閉塞装置660は、外径Dを有するカバー663を含む。いくつかの実施形態では、カバー663は円形であり、周囲の任意の横方向測定で実質的に同じ直径Dを有する。他の実施形態では、カバー663は非円形であり、楕円、卵形、多角形または他の形状を含み得る。非円形の実施形態では、カバー663は、最小横方向寸法および最大横方向寸法を含む。楕円形または卵形の特定のケースでは、カバー663は、長径および短径を含む。短径または最小横方向寸法は、動脈瘤(首部分)への開口部の最大横方向寸法よりも大きくなるように構成される。したがって、カバー663は、首部分を完全に覆うように構成され、したがって、動脈瘤内の血液の停滞を引き起こし、閉塞をもたらす。カバー663は、それ自体に反転されたメッシュ(編組)ニチノール(ニッケルチタン合金)チューブ665から構築され、したがって、外向き面664および内向き面661を提供する。メッシュチューブ665は、カバー663が拡張部分を含み、チューブ665の第1の端部675および第2の端部674(図2)がそれぞれ非拡張(または部分的に拡張)部分を含むように熱成形される。滑らかな折り目662は、カバー663の円周659の周りに延び、外向き面664と内向き面661との間の移行を表す。折り目662は、動脈瘤壁の破裂または他の解剖学的損傷の危険を冒す可能性のある鋭いエッジを回避する。カバー663は、長手方向軸線668の周りに配置された凹面657を含む。カバー663は、単純な真っ直ぐな細長い構成を有する反転メッシュチューブ665として製造され、その後、図69に示す形状に成形され、この形状にヒートセットされる。例えば、反転メッシュチューブ665は、少なくともいくつかのニッケルチタン合金フィラメントで形成された単層メッシュチューブとして構築された後、それ自体に反転され得る。次に、反転メッシュチューブ665は、それをカバー663の形状に保持するために、1つまたは複数の部品を含むダイまたは型に配置され得る。次に、カバー663は、高温にさらされた後、冷却されて、その形状に固定され得、その結果、カバー663は、少なくともいくつかの超弾性特性を有する。
【0213】
[0314]形成されると(例えば、熱成形されると)、カバー663は、図71に示すように、拡げられた形態(図69に示す)および畳まれた形態を有する。カバー663は、外向き面664および内向き面661によって提供される、2つのメッシュ層を含む。
【0214】
[0315]いくつかの実施形態では、カバー663は、いくつかのニッケルチタン合金フィラメントと、白金、金、タンタル、もしくはこれらのいずれかの合金または他の放射線不透過性材料を含むいくつかの放射線不透過性要素とを含み得る。いくつかの実施形態では、フィラメントは、ニッケルチタン合金の外壁および白金コアを含むものなどの引抜充填管(DFT)を含み得る。放射線不透過性材料は、カバー663がX線写真または蛍光透視法で見えることを可能にする。閉塞装置660は、放射線不透過性フィラメントと非放射線不透過性フィラメントとの比率、または引抜充填管内の白金コアの量のいずれかによって、使用される放射線不透過性材料の量を制御することによって構成され得る。このようにして、カバー663は、他の物体が不明瞭になるように、十分に見えるが過度に見えない、例えば過度に明るくないように、選択的に製造することができる。いくつかの実施形態では、フィラメントのいずれかが放射線不透過性材料を含むかどうかにかかわらず、マーカバンド119は、接着剤またはエポキシ結合、またはかしめ、溶接または他の機械的取り付けによって、閉塞装置660の近位端部672に取り付けられ得る。
【0215】
[0316]遠位端部673および近位端部667を有するプッシャ669は、ワイヤ、ハイポチューブ、またはその遠位端部673で閉塞装置660の近位端部672に取り外し可能に結合された柱支持体を有する別の細長い構造を含み得る。取り外し可能なジョイント670は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連結分離機構、化学的分離機構、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない、いくつかの分離システムのうちの1つを含み得る。送達中、プッシャ669は、閉塞装置660を送達管腔678を有する送達カテーテル677(例えば、マイクロカテーテル)の遠位端部679に前進させるために、使用者によってその近位端部667に保持され、前方長手方向676に押される(図71図72)。送達カテーテル677はまた、ルアーコネクタなどの近位ハブ137を含み得る。
【0216】
[0317]図70の実施形態では、プッシャ669は、互いに結合された外管153および内線151を備える。導体(例えば、電線)147、149は、内線151および外管153(例えば、金属管の場合)に対して遠位側に電気的に結合され、プッシャ669の近位端部667に取り付けられているハブ141上に運ばれる第1および第2の円周方向接点143、145に対して近位に電気的に結合される。ハブ141は空洞671を有し、この空洞にプッシャ669の近位端部667が挿入されて結合される。ハブ141およびその円周方向接点143、145は、当技術分野で知られているものなどの分離コントローラ(図示せず)のコネクタ(図示せず)に可逆的に結合可能である。プッシャ669からの閉塞装置660の分離は、加圧分離、電解分離機構、油圧分離機構、機械的または連動分離機構、化学的分離メカニズム、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されない任意の分離システムによって分離コントローラを使用することによって達成され得る。
【0217】
[0318]図73を参照すると、その拡げられた形態の閉塞装置660のカバー663は、概して長手方向軸線668の周りに配置された凹面657を含む。これは、カバーが楕円形または別の非円形形状である場合もあれば、そうである場合もあるので、長手方向軸線668が完全な対称軸である必要はない。プッシャ669は、長手方向軸線668と同一直線上にないそれ自体の長手方向軸線135に沿って、取り外し可能なジョイント670から延びる。したがって、ゼロ以外の角度θは、2つの長手方向軸線668、135の間に形成される。角度θは、約15度~約120度、または約30度~約120度、または約40度~約100度、または約45度~約90度、または約75度~約90度であり得る。この角形成は、図74A図76Cに示すように、角のある離陸を有する、および/または曲がりくねった動脈または重度の屈曲を有する動脈に沿って位置する動脈瘤への閉塞装置660の送達を支援する。
【0218】
[0319]さらに、外向き面664は、長手方向軸線668に一般的な中心点133を有する。中心点133(および長手方向軸線668)は、取り外し可能なジョイント670からゼロ以外の距離rで分離されている。したがって、取り外し可能なジョイント670は、長手方向軸線668から半径方向にオフセットする。カバー663の最大半径rMAXは、例えば、略円形カバー上の円周131上の任意の点で、または楕円形における長軸に沿った、円周131(または一般的に、円周)に沿った点で、長手方向軸線668から円周131まで測定される最大半径である。本明細書で使用される場合、「半径方向オフセット」という句は、少なくとも約5%の半径方向オフセットを意味すると解釈されるべきである。いくつかの実施形態では、距離rは、最大半径rMAXの少なくとも約10%、最大半径rMAXの少なくとも約25%、または最大半径の少なくとも約50%、または最大半径rMAXの少なくとも約75%である。オフセット(距離r)は、図74A図76Cに示すように、角のある離陸を有する、および/または曲がりくねった動脈または激しい屈曲を有する動脈に沿って位置する動脈瘤への閉塞装置660の送達を支援する。
【0219】
[0320]図73では、ゼロ以外の角度θとゼロ以外の距離rの両方が存在するが、他の実施形態では、図78の閉塞装置1114のように、ゼロ以外の角度θは存在するが、実質的にゼロの距離rがあり得る。他の実施形態では、図77の閉塞装置1109のように、ゼロ以外の距離rおよび実質的にゼロの角度θがあり得る。
【0220】
[0321]図74A図76Cは、側壁動脈瘤680、800、900を有する動脈681、802、902を示す。側壁動脈瘤におけるカテーテル(例えば、送達カテーテル/マイクロカテーテル685)によるアプローチは、単一の閉塞装置を配置する場合、しばしば困難である。送達カテーテル685の遠位端部686は、閉塞装置687、692、698の動脈瘤680、800、900への送達角度が、動脈瘤680、800、900の首部683、806、906の長手方向軸線に実質的平行または幾分平行である軸に沿った送達を可能にするか、または動脈瘤680、800、900自体の嚢の長手方向軸線に実質的平行または幾分平行である軸に沿った送達を可能にするように、特定の曲線で事前成形されて供給されてもよく、または送達カテーテル685を患者の血管に挿入する前に、好ましい曲線を作成するために使用者によって他の方法で蒸気成形または成形されてもよい。しかしながら、動脈681、802、902の湾曲または動脈681、802、902の小さな直径は、送達カテーテル685の湾曲した先端が、首部683、806、906に隣接する動脈681、802、902に適合することを困難にし得る。他の場合では、湾曲した先端は、インプラント(閉塞装置)を送達するための十分なバックアップサポートを提供できない場合がある。本明細書に開示される実施形態による閉塞装置687、692、698は、使用者が解剖学的構造に一致する特定の装置パラメータを選択できるようにすることによって、これらの解剖学的条件で行われる塞栓形成の有効性を改善する。
【0221】
[0322]図74Aでは、取り外し可能なジョイント1103でプッシャ691に取り外し可能に結合されたカバー688を含む閉塞装置687が、送達カテーテル685を介して、動脈681から延びる動脈瘤680に送達される。動脈瘤680は、ドーム682および首部683を含む。閉塞装置687は、閉塞装置660に類似しているが、図74Aに見られるように、異なる角度θおよびオフセット距離rを有する。特定の閉塞装置687(例えば、サイズ、仕様、モデル)は、動脈瘤680に適合するように主治医によって選択され得、角度θおよびオフセット距離rは、動脈681を通って動脈瘤680への送達を助けるために特に選択され、また取り外し中にシステム(例えば、送達カテーテル685および閉塞装置687)の形状を最適化するために特に選択される。カバー688は、凹面690および外周1104、または円周を有する(図74C)。図74Bでは、カバー688は、閉塞装置660に関連して説明した方法のいずれか1つで、取り外し可能なジョイント1103を介してプッシャ691から取り外される。次に、プッシャ691および送達カテーテル685が患者から取り外され、図74Cに示すように、閉塞装置687は動脈瘤680内に展開されたままになる。カバー688の外向き面689は、動脈瘤680の首部683に対して、動脈瘤680嚢の下壁部分708に対して着座している。外周1104は、少なくともその部分のいくつかで嚢内に延び、動脈瘤680の首部683から実質的に離れる方向に延びる。
【0222】
[0323]図75Aでは、取り外し可能なジョイント695でプッシャ696に取り外し可能に結合されたカバー693を含む閉塞装置692が、送達カテーテル685を介して、動脈802から延びる動脈瘤800に送達される。動脈瘤800は、ドーム804および首部806を含む。閉塞装置692は、閉塞装置660に類似しているが、図75Aに見られるように、異なる角度θおよびオフセット距離rを有する。特定の閉塞装置692(例えば、サイズ、仕様、モデル)は、動脈瘤800に適合するように主治医によって選択され得、角度θおよびオフセット距離rは、動脈802を通って動脈瘤800への送達を助けるために特に選択され、また取り外し中にシステム(例えば、送達カテーテル685および閉塞装置692)の形状を最適化するために特に選択される。カバー693は、凹面697および外周1106、または円周を有する(図75C)。図75Bでは、カバー693は、閉塞装置660に関連して説明した方法のいずれか1つで、取り外し可能なジョイント695を介してプッシャ696から取り外される。次に、プッシャ696および送達カテーテル685が患者から取り外され、図75Cに示すように、閉塞装置692は動脈瘤800内に展開されたままになる。カバー693の外向き面694は、動脈瘤800の首部806に対して、動脈瘤800嚢の下部壁部分808に対して着座している。外周1106は、少なくともその部分のいくつかで嚢内に延び、動脈瘤800の首部806から実質的に離れる方向に延びる。
【0223】
[0324]図76Aでは、取り外し可能なジョイント1102でプッシャ1101に取り外し可能に結合されたカバー699を含む閉塞装置698が、送達カテーテル685を介して、動脈902から延びる動脈瘤900に送達される。動脈瘤900は、ドーム904および首部906を含む。閉塞装置698は、閉塞装置660に類似しているが、図76Aに見られるように、異なる角度θおよびオフセット距離rを有する。特定の閉塞装置698(例えば、サイズ、仕様、モデル)は、動脈瘤900に適合するように主治医によって選択され得、角度θおよびオフセット距離rは、動脈902を通って動脈瘤900への送達を助けるために特に選択され、また取り外し中にシステム(例えば、送達カテーテル685および閉塞装置698)の形状を最適化するために特に選択される。カバー699は、凹面1100および外周1108、または円周を有する(図76C)。図76Bでは、カバー699は、閉塞装置660に関連して説明した方法のいずれか1つで、取り外し可能なジョイント1102を介してプッシャ1101から取り外される。次に、プッシャ1101および送達カテーテル685が患者から取り外され、図76Cに示すように、閉塞装置698は動脈瘤900内に展開されたままになる。カバー699の外向き面408は、動脈瘤900の首部906に対して、動脈瘤900嚢の下部壁部分908に対して着座している。外周1108は、少なくともその部分のいくつかで嚢内に延び、動脈瘤900の首部906から実質的に離れる方向に延びる。
【0224】
[0325]図74A図76Cに見られるように、特定の角度θおよび/またはオフセット距離rは、動脈瘤680、800、900内の閉塞装置687、692、698の最適化された送達および展開を可能にする。図74Aおよび図75Aでは、送達カテーテル685は、その遠位端部686上に形成された曲線をほとんどまたは全く持たないことが示されている。しかしながら、図76Aでは、遠位端部686は、閉塞装置698の動脈瘤900への送達を助けるために、予め形成された、または医師によって形成された曲線163を有する。曲線163は、ページの平面に沿って多かれ少なかれ配向されており、半径または曲率は、ページに実質的に直交している(すなわち、ページから垂直に延びる)。しかしながら、閉塞装置698は、長手方向軸線418の周りに配置された凹状の形状を有し、閉塞装置698とプッシャ1101が一緒になって長手方向軸線418に対して非対称な構造を形成するため、その長手方向軸線418に対する閉塞装置698の配向回転を選択的に制御することが望ましい場合があり、したがって、これは動脈瘤900に関連する閉塞装置698の全体的な配向をさらに制御するであろう。
【0225】
[0326]図69に戻ると、カバー663は、編組、メッシュなどが長手方向軸線668の周りにいくらか対称的に配置されるように編組され得る。しかしながら、代替の実施形態では、カバー663がその畳まれた形態に圧縮されるとき、それが実際に(構造および滑り機構を介して)より直線的な構造を形成することを優先し、より長手方向軸線135に沿って配向されるように(図73)、長手方向軸線668の周りに編組を非対称に形成することが望ましい場合もある。したがって、送達カテーテル677の管腔678内で圧縮されている間、長手方向軸線668および「疑似」長手方向軸線135(ここではカバー663が一時的に変形しているため)は、(互いに関して)ここでは実質的に90度の角度θに強制される。すなわち、カバー663が送達カテーテル677の管腔678から送達されるまで、それは、その拡げられた形態を取り、編組材料の記憶を介して、その真の角度θに一致することを可能にする。非対称の編組は、振動または正弦波方式で編組角度を変化させる編組プロセスまたは自動編組機を使用することによって達成することができる。例えば、カバー663の円周659の周りの特定の時計位置(例えば、6時)では、編組角度は、第1の値Xに等しく、カバー663の円周659の周りの別の時計位置(例えば、9時)では、編組角度は第2の値0.8Xに等しくなり得る。いくつかの実施形態では、第2の値は、第1の値の約40%~約95%、または第1の値の約50%~約90%、または第1の値の約60%~約85%であり得る。
【0226】
[0327]図77は、取り外し可能な接合部1112でプッシャ1113に取り外し可能に結合されたカバー1110を備える閉塞装置1109を示す。カバー1110は、外周514を有する。カバー1110の長手方向軸線1111は、ゼロ以外の距離rだけ、プッシャ1113の長手方向軸線535から半径方向にオフセットする。カバーの長手方向軸線1111とプッシャ1113の長手方向軸線535との間には実質的にゼロの角度がある。
【0227】
[0328]図78は、取り外し可能なジョイント658でプッシャ652に取り外し可能に結合されたカバー1115を備える閉塞装置1114を示す。カバー1115は、外周1116を有する。カバー1115の長手方向軸線1117は、プッシャ652の長手方向軸線635からゼロ以外の角度θだけ角度が付けられている。カバー1115の長手方向軸線1117とプッシャ652の長手方向軸線635との間には、実質的にゼロの距離rが存在する。
【0228】
[0329]本明細書に開示される実施形態に従って説明されるような閉塞装置660、687、692、698、1109、1114は、概して近位凸面および遠位凹面を有することが示され、主に動脈瘤の下部(首の近く)に配置されるように構成されるが、動脈瘤閉塞装置の他の任意の構成もまた、開示された実施形態で教示された取り付け/取り外し形状と組み合わせて使用することが企図されている。これには、動脈瘤に埋め込まれた唯一の装置であるように構成された装置、ならびに動脈瘤に埋め込まれた1つまたは複数の装置であるように構成された装置が含まれる。図79図84は、編組シェル758をドーム752および首部768を有する動脈瘤750に送達するために利用される6つの異なる閉塞システム770、772、774、776、778、780を示す。編組シェル758は、長手方向軸線756を有し、動脈瘤750の大部分、または場合によっては実質的に動脈瘤750嚢のすべてを満たすように構成される。編組シェル758は、フィラメント760から編組または織られており、近位端部751、遠位端部753、および中間部分782を有する。動脈瘤750は、左に延びる動脈762と右に延びる動脈764とに関連する側壁動脈瘤の形状を有する。あるいは、動脈瘤750は、動脈754に関連する末端動脈瘤の形状を有する。追加の血管766も存在し得る。動脈瘤750を塞栓する過程において、この血管766の塞栓を回避することが望ましい場合がある。
【0229】
[0330]図79では、閉塞システム770は、取り外し可能なジョイント785で編組シェル758の近位端部751に取り外し可能に結合されたプッシャ784を含む。プッシャ784は、編組シェル758の長手方向軸線756に対してゼロ以外の角度で、取り外し可能なジョイント785から延びる。取り外し可能なジョイント785は、編組シェル758の長手方向軸線756からゼロ以外の距離で寸法的にオフセットする。オフセット側は、プッシャ784が延びる側と同じである。閉塞システム770は、図79には動脈762から送達されて示されているが、1つまたは複数の他の動脈から送達されてもよい。
【0230】
[0331]図80では、閉塞システム772は、取り外し可能なジョイント787で編組シェル758の近位端部751に取り外し可能に結合されたプッシャ786を含む。プッシャ786は、編組シェル758の長手方向軸線756に対してゼロ以外の角度で、取り外し可能なジョイント787から延びる。取り外し可能なジョイント787は、編組シェル758の長手方向軸線756からゼロ以外の距離だけ寸法的にオフセットし、プッシャ784が延びる側から長手方向軸線の反対側に位置している。閉塞システム772は、図80には動脈762から送達されて示されているが、1つまたは複数の他の動脈から送達されてもよい。
【0231】
[0332]図81では、閉塞システム774は、取り外し可能なジョイント789で編組シェル758の近位端部751に取り外し可能に結合されたプッシャ788を含む。プッシャ788は、編組シェル758の長手方向軸線756に対してゼロ以外の角度で取り外し可能なジョイント789から延びる。取り外し可能なジョイント789は、一般に、編組シェル758の長手方向軸線756からオフセットしていないが、代わりに、実質的に長手方向軸線756で結合されている。閉塞システム774は、図81には動脈762から送達されて示されているが、1つまたは複数の他の動脈から送達されてもよい。
【0232】
[0333]図82では、閉塞システム776は、取り外し可能なジョイント791で編組シェル758の近位端部751に取り外し可能に結合されたプッシャ790を含む。プッシャ790は、編組シェル758の長手方向軸線756に対して実質的にゼロの角度で、取り外し可能なジョイント791から延びる。取り外し可能なジョイント791は、編組シェル758の長手方向軸線756からゼロ以外の距離で寸法的にオフセットする。閉塞システム776は、図82には動脈754から送達されて示されているが、1つまたは複数の他の動脈から送達されてもよい。
【0233】
[0334]図83では、閉塞システム778は、取り外し可能なジョイント793で編組シェル758の近位端部751に取り外し可能に結合されたプッシャ792を含む。プッシャ792は、編組シェル758の長手方向軸線756に対してゼロ以外の角度で、取り外し可能なジョイント793から延びる。取り外し可能なジョイント793は、編組シェル758の長手方向軸線756からゼロ以外の距離で寸法的にオフセットする。オフセット側は、プッシャ792が延びる側の反対側である。閉塞システム778は、図83に動脈754から送達されて示されているが、1つまたは複数の他の動脈から送達されてもよい。
【0234】
[0335]図84では、閉塞システム780は、取り外し可能なジョイント795で編組シェル758の近位端部751に取り外し可能に結合されたプッシャ794を含む。プッシャ794は、編組シェル758の長手方向軸線756に対してゼロ以外の角度で、取り外し可能なジョイント795から延びる。取り外し可能なジョイント795は、編組シェル758の長手方向軸線756からオフセットしていないが、代わりに、実質的に長手方向軸線756で結合されている。閉塞システム780は、図84には動脈754から送達されて示されているが、1つまたは複数の他の動脈から送達されてもよい。
【0235】
[0336]図79図84に見られるように、角度θおよび/またはオフセット距離rは、動脈瘤750内の閉塞装置(編組シェル758)の最適化された送達および展開を可能にする。
【0236】
[0337]図85および図86は、近位端部89を有するシャフト87と、曲線97を有する遠位端部93と、非円形の管腔99とを備える送達カテーテル85を示す。ルアーハブ91は、シャフト87の近位端部89に結合されている。いくつかの実施形態では、非円形の管腔99は、シャフト87全体を通って延びることができるが、図85および図86の実施形態では、非円形の管腔99は、近位端部89で円形の管腔83(図87)に変形する。いくつかの実施形態では、シャフト87は、その全長にわたって円形の管腔83で押出成形されてもよく、次に、非円形断面のマンドレルが遠位端部93で管腔83に配置され得、熱が加えられて遠位端部93で管腔83を再成形し、非円形の管腔99の形状になってもよい。他の実施形態では、円形の管腔83を有する第1の管状部分22が、非円形の管腔99を有する第2の管状部分24に熱的に融合されてもよい。マンドレルは、近位端部から配置され、円形の管腔83と非円形の管腔99との間の連続的に滑らかな管腔壁面移行を備える移行ゾーン26を形成するために、円形の外側断面と非円形の外側断面との間の滑らかな移行を有することができる。非円形の管腔99は、図85に楕円として示されているが、代わりに卵形、または任意のタイプの非円形の断面形状であり得る。例えば、多角形、ドッグボーン形状、ギター形状、またはU字形であり得る。任意選択で、蛍光透視法(例えば、バイプレーン蛍光透視法)での視覚化をさらに支援するために、放射線不透過性ストライプ28を押出成形するか、さもなければシャフト87の壁30の片側に配置することができる。したがって、送達カテーテル85を送達する医師は、動脈瘤に関連する曲線97の方向(回転の時計位置)をよりよく判断することができる。非円形の管腔99は、圧縮または拘束された形状が実質的に卵形または楕円形であるか、さもなければ非円形である閉塞装置を、例えば、0°にのみ配置できるように、または180°で配置できるように、または別の回転角で配置できるように、選択的に回転させて方向付けることを可能にする。ルアーハブ91上のマーキング95は、比較視覚補助として機能することにより、0°または180°の向きの特定の1つに方向付けられるように閉塞装置の挿入を補助するために使用することができる。いくつかの実施形態では、長手方向のストライプを遠位端部93の近くのシャフト87に配置して、所望の平面に沿って曲線97の蒸気成形(事前成形されていない場合)または曲線97の再成形を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、蒸気成形は、非円形の管腔99内に屈曲可能なマンドレルを配置して、所望の平面に沿った曲線97の成形または再成形をさらにまたは代替的に支援することによって行うことができる。いくつかの実施形態では、屈曲可能なマンドレルは、非円形の管腔99を実質的に満たすように、非円形の管腔99と同様の断面形状を有する。
【0237】
[0338]図88および図89は、近位端部36を有するシャフト34と、曲線40を有する遠位端部38と、非円形の管腔42とを含む送達カテーテル32を示す。ルアーハブ44は、シャフト34の近位端部36に結合されている。この特定の実施形態では、非円形の管腔42は、シャフト34全体を通って延びる。非円形の管腔42は、第1のより小さなローブ46と第2のより大きなローブ48とがウエスト50によって互いに結合されたギター形状として図88に示されている。したがって、ギター形状は、閉塞装置がシャフト34の遠位端部38で管腔42から出て、したがって動脈瘤に入るときに、閉塞装置の1つの特定の回転位置のみを可能にするための鍵を作成する。いくつかの実施形態では、非円形の管腔42は、シャフト34の遠位端部38の近くでサイズが先細になり得る。したがって、閉塞装置は、シャフト34の遠位端部38の近くに実質的にしっかりと保持されるが、軸方向の摩擦を最小限に抑えるために、管腔42の長さの大部分を通してより多くの空間がある。あるいは、他のタイプの「鍵付き」形状を非円形の管腔42に使用することができる。任意選択で、蛍光透視法(例えば、バイプレーン蛍光透視法)での視覚化をさらに支援するために、長手方向の放射線不透過性ストライプ52を押出成形するか、さもなければシャフト34の壁54の片側に配置することができる。
【0238】
[0339]図91図94を参照すると、ローディングシース(またはイントロデューサシースまたは挿入シース)56は、非対称の閉塞装置58(または非対称の閉塞装置58/プッシャ59/取り外し可能なジョイント61システム)を送達カテーテル62の非円形の管腔60(図94)に挿入するのを支援するように構成される。非円形の管腔60は、カテーテル62のシャフト64内にのみ延びることができ、またはルアーハブ66自体も非円形の管腔60を有することができる(図94に示すように)。取り外し可能な漏斗68は、ローディングシース56の遠位端部72に取り付けられた近位端部70を有する。漏斗68は、ローディングシース56の遠位端部72の直径76と一致する近位内径74(図93)を有する。漏斗68は、遠位端部80で増加する内径78まで滑らかにテーパ状になっている。使用中、閉塞装置58は、ローディングシース56の管腔82の内側にパッケージ化され得るか、またはローディングシース56から延びてパッケージ化され得る。送達カテーテル62の非円形の管腔60に挿入する前に、閉塞装置58は、ローディングシース56の管腔82(図91)をプライミングまたはフラッシュすることによって準備することができる。閉塞装置58は、図91に示すように、ローディングシース56の外部で、生理食塩水または生理食塩水およびヘパリンで検査するかまたはすすぐことができる。次に、使用者は、プッシャ59に注意深く牽引力を加えて(引っ張って)、閉塞装置58を、好ましい圧縮構成でローディングシース56の管腔82に装填する。例えば、畳まれた部分が最も目立たないように配向されているか、または好ましい遠位側に延びる部分が最初に管腔82を出るように構成されている。漏斗68の内側輪郭は、閉塞装置58を管腔82に優先的に装填する能力を最適化する。例えば、優先的な装填は、可能な限り最小の圧縮されたまたは畳まれた直径を得る方法で行われ得る。装填された閉塞装置58は図92に示されており、完全にローディングシース56の管腔82内にある。次に、図93に示すように、漏斗68をローディングシース56からスナップ留めを外すか、ねじを外すか、さもなければ取り外すことができる。次に、漏斗68を取り外して廃棄することができる。いくつかの実施形態では、漏斗68は、ローディングシース56に再取り付け可能であり得る。図94を参照すると、ローディングシース56の遠位端部72は、例えば、圧縮された閉塞装置58のより大きな形状のローブ84は、非円形の管腔60のより大きなローブ86への進入のために適合させることができ、閉塞装置58のより小さな形状のローブ88は、非円形の管腔60のより小さなローブ90への進入のために適合させることができるように、非円形の管腔60の入口の近くに配置される。次に、プッシャ59が使用者によって押されて、閉塞装置58を非円形の管腔60に装填し、閉塞装置58を送達カテーテル62の遠位端部(図示せず)に向かって前進させる。ローディングシース56は、剥がすことができ、または単にプッシャ59の近位部分に引き戻すことができる。これで、閉塞装置58は、選択された方向で動脈瘤に確実に送達され得る。例えば、逆さまではなく、正しい面が上になる。いくつかの実施形態では、ローディングシースは、閉塞装置58を挿入するときに使用者が所望の回転方向を適用するのを助けるために、チューブ上に外部長手方向ストライプを有し得る。
【0239】
[0340]代替の管腔形状および閉塞装置の圧縮形状が図95A図95Eに示されている。図95Aの実施形態では、送達カテーテル850の遠位端部852は、五角形の形状を有する非円形の管腔854を有する。圧縮構成の閉塞装置856は、非円形の管腔854の形状の鍵になることができる実質的に五角形の形状に有利である。図95Bの実施形態では、送達カテーテル860の遠位端部858は、菱形を有する非円形の管腔862を有する。圧縮構成の閉塞装置864は、非円形の管腔862の形状の鍵になることができる実質的に菱形の形状に有利である。図95Cの実施形態では、送達カテーテル868の遠位端部866は、U字形を有する非円形の管腔870を有する。圧縮構成の閉塞装置872は、非円形の管腔870の形状の鍵になることができる実質的にU字形に有利である。図95Dの実施形態では、送達カテーテル876の遠位端部874は、楕円形を有する非円形の管腔878を有する。圧縮構成の閉塞装置880は、非円形の管腔878の形状の鍵になることができる実質的に楕円形の形状に有利である。図95Eの実施形態では、送達カテーテル884の遠位端部882は、ギター形状を有する非円形の管腔886を有する。圧縮構成の閉塞装置888は、非円形の管腔886の形状の鍵になることができる実質的にギターの形状に有利である。
【0240】
[0341]図96Aおよび図97A図97Cは、遠位凹面2044を含むメッシュカバー2042を備える閉塞装置2040を示す。管腔2048および外壁2050を有する半径方向にオフセットした内部チューブ2046は、その近位端部2052がメッシュカバー2042の近位端部2054と同一平面または近接するように、メッシュカバー2042内に固定される。プッシャ2056は、遠位端部2058から延びる半径方向に延びる複数のフィンガー2060を含む遠位端部2058を有するワイヤを備える。フィンガー2060は、溶融可能、分離可能、屈曲不可、破壊可能、研磨可能、変形可能、またはその他の方法で変更可能であるように構成される。分離する前に、半径方向に延びるフィンガー2060は、プッシャ2056のワイヤを牽引することによりフィンガー2060が内部チューブ2046の外壁2050の遠位端部を引っ張り、したがって、閉塞装置2040全体を引っ張るように、内部チューブ2046の管腔2048の直径よりも大きい最大直径を作り出す。例えば、閉塞装置2040を動脈瘤内に前進させることができ、使用者が動脈瘤内の閉塞装置2040の適合または構成が望ましいと思わない場合、使用者は、プッシャ2056を引っ張って閉塞装置2040を動脈瘤から送達カテーテルの内腔へ引っ張ることができる。しかしながら、その後、閉塞装置2040は、許容可能な方法で動脈瘤に送達され、使用者は、加圧分離、電解分離メカニズム、油圧分離メカニズム、機械的または連動分離メカニズム、化学的分離メカニズム、熱活性化分離システム、または摩擦分離システムを含むがこれらに限定されないモードを介して、任意の分離方法(フィンガー2060を変形、損傷、または破壊するため)によって分離することができる。一実施形態では、機械的分離は、プッシャ2056を引っ張っている間にマイクロカテーテルの遠位端部をメッシュカバー2042の近位端部2054に対して押し、したがってフィンガー2060を曲げ、そしてプッシャ2056を閉塞装置2040から取り外すことによって達成される。内部チューブ2046は、メッシュカバー2042の滑らかな近位端部2054を提供し、したがって、近位に突出する残留ワイヤがない。残留する突出するワイヤは血栓症を引き起こす可能性があり、血栓症は塞栓性脳卒中を引き起こし得る。いくつかの実施形態では、プッシャ2056の遠位端部2058は、例えば、遠位端部2058がステンレス鋼ワイヤを含む場合、0.001インチまたは0.002インチまで先細になり得る。内部チューブ2046は、ポリイミドチューブを含み得、0.002インチ~0.010インチと小さい内径および約0.003インチ~約0.014インチの外径を有し得る。いくつかの実施形態では、2本のフィンガー2060、または3本のフィンガー2060、または4本のフィンガー2060、または6本のフィンガー2060、またはそれ以上の5本のフィンガー2060があり得る。
【0241】
[0342]内部チューブ2046の近位端部2052とメッシュカバー2042の近位端部2054との同一平面または隣接関係は、メッシュカバー2042の近位端部2054の実質的に近位に(および親動脈内に)延びる分離残留物がないことを保証する。したがって、そのような残留物がリスクになり得るケースにおいて、関連する可能性のある血栓塞栓性イベントを回避することができる。図96Bは、球形または球状形状を有するボール2062を備える代替の遠位端部2058bを示す。分離は、ボール2062、またはボール2062に近位の遠位端部2058bの部分2064、あるいはその両方で起こり得る。ボール2064は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ2056に取り付けられ得るか、または溶接によって遠位端部2058bの材料から形成され得る。図96Cは、平坦化された円形の形状を有するディスク2066を備える代替の遠位端部2058cを示す。分離は、ディスク2066、またはディスク2066に近位の遠位端部2058cの部分2068、あるいはその両方で起こり得る。ディスク2066は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ2056に取り付けられてもよく、または溶接によって遠位端部2058cの材料から形成されてもよい。図96Dは、円錐台状の先端2070を備える代替の遠位端部2058dを示す。分離は、先端2070、または先端2070に近位の遠位端部2058dの部分2072、あるいはその両方で起こり得る。先端2070は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ2056に取り付けられてもよく、または溶接によって遠位端部2058dの材料から形成されてもよい。図96Eは、平坦化された逆槍形状を有する先端2076を備える代替の遠位端部2058eを示す。分離は、先端2076、または先端2076の近位の遠位端部2058eの部分2078、あるいはその両方で起こり得る。先端2076は、エポキシ、接着剤、溶接、ろう付け、またははんだ付けによってプッシャ2056に取り付けられ得るか、または溶接によって遠位端部2058eの材料から形成され得るか、または、例えば圧延または押圧による、プッシャ2056ワイヤの平坦化された部分であり得る。代替の実施形態のそれぞれにおいて、ボール2062、ディスク2066、先端2070の近位端部2074、または先端2076の遠位端部2080の直径(または最大横方向寸法)は、内部チューブ2046の管腔2048の直径よりも大きく、したがって、閉塞装置2040が、押された2056に取り外し可能にロックされることを可能にする。図10A図10Eおよび図96A図96Eに示す先端構成のいずれかは、本明細書に開示される閉塞装置のいずれかを含む、さまざまな異なる閉塞装置に組み込まれ得る。
【0242】
[0343]以下の節は、本開示の装置の例を含む。
【0243】
[0344]条項201:一例では、動脈瘤が首部および嚢を有する、動脈瘤を塞栓するように構成された血管閉塞システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを有する、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔から動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に対する動脈瘤の嚢の下部壁部分に対して着座するように構成された近位面と、近位面の反対側の凹面とを含み、嚢に入り、動脈瘤の首部から離れて延びる周囲を有し、凹面は長手方向軸線の周りに配置され、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、プッシャの遠位端部は、中心長手方向軸線と形成される約30度~約120度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0244】
[0345]条項202:いくつかの例では、システムは条項201を含み、プッシャは、中心長手方向軸線と形成される約40度~約100度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0245】
[0346]条項203:いくつかの例では、システムは条項201を含み、プッシャは、中心長手方向軸線と形成される約45度~約90度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0246】
[0347]条項204:いくつかの例では、システムは条項201を含み、プッシャは、中心長手方向軸線と形成される約75度~約90度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0247】
[0348]条項205:いくつかの例では、システムは条項201~204のいずれか一項を含み、解放可能なジョイントは、血管閉塞装置の近位面に結合される。
【0248】
[0349]条項206:いくつかの例では、システムは条項205を含み、解放可能なジョイントは、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットした血管閉塞装置の近位面上の位置で結合される。
【0249】
[0350]条項207:いくつかの例では、システムは条項206を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、近位面上の位置は最大半径の少なくとも50%オフセットする。
【0250】
[0351]条項208:いくつかの例では、システムは条項206を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、近位面上の位置は最大半径の少なくとも75%オフセットする。
【0251】
[0352]条項209:いくつかの例では、システムは条項206を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、近位面上の位置は半径方向の縁にある。
【0252】
[0353]条項210:別の例では、動脈瘤が首部および嚢を有する、動脈瘤を塞栓するように構成された血管閉塞システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを有する、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が、動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔から動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に対する動脈瘤の嚢の下部壁部分に対して着座するように構成された近位面と、近位面の反対側の凹面とを含み、嚢に入り、動脈瘤の首部から離れて延びる周囲を有し、凹面は長手方向軸線の周りに配置され、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、解放可能なジョイントは、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットする血管閉塞装置の近位面の位置で結合される。
【0253】
[0354]条項211:いくつかの例では、システムは条項210を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、近位面上の位置は最大半径の少なくとも50%オフセットする。
【0254】
[0355]条項212:いくつかの例では、システムは条項210を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、近位面上の位置は最大半径の少なくとも75%オフセットする。
【0255】
[0356]条項213:いくつかの例では、システムは条項210を含み、その拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、近位面上の位置は半径方向の縁にある。
【0256】
[0357]条項214:いくつかの例では、システムは、条項201~213のいずれか一項を含み、血管閉塞装置は、第1の側面と第2の側面とを有するカバーを含み、近位面は、カバーの第1の側面と、カバーの第2の面を含む凹面とを含む。
【0257】
[0358]条項215:いくつかの例では、システムは条項201~214のいずれか一項を含み、血管閉塞装置はメッシュ材料から形成される。
【0258】
[0359]条項216:いくつかの例では、システムは条項215を含み、メッシュ材料は複数のフィラメントを含む。
【0259】
[0360]条項217:いくつかの例では、システムは条項216を含み、複数のフィラメントは、ニッケルチタン合金を含むフィラメントを含む。
【0260】
[0361]条項218:いくつかの例では、システムは条項216を含み、複数のフィラメントは、放射線不透過性材料を含むフィラメントを含む。
【0261】
[0362]条項219:いくつかの例では、システムは条項216を含み、複数のフィラメントは、引抜充填管を含むフィラメントを含む。
【0262】
[0363]条項220:いくつかの例では、システムは条項217~219のいずれか一項を含み、複数のフィラメントは白金を含むフィラメントを含む。
【0263】
[0364]条項221:別の例では、動脈瘤が首部および嚢を有する、動脈瘤を塞栓するように構成された血管閉塞システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを有する、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔を出て動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に対して、動脈瘤の嚢の下壁部分に対して着座するように構成された近位面と、近位面の反対側の凹面とを含み、動脈瘤の首部から離れて嚢内に延びる周囲を有し、凹面は、長手方向軸線の周りに配置され、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、解放可能なジョイントは、(1)プッシャの遠位端部が、中心長手方向軸線と形成される約30度~約120度の角度で解放可能なジョイントから延びる、および(2)解放可能なジョイントは、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットする血管閉塞装置の近位面上の位置で結合される、からなるリストから選択される特性を有する。
【0264】
[0365]条項222:別の例では、動脈瘤を塞栓するためのシステムは、動脈瘤内に配置するように構成された拡張可能なインプラントであって、インプラントが畳まれた形態と拡げられた形態とを有し、拡げられた形態が長手方向軸線に対して非対称の形状を有する、拡張可能なインプラントと、近位端部と遠位端部と近位端部から遠位端部まで延びる管腔とを有する送達カテーテルであって、管腔が、送達カテーテルの遠位端部に隣接する少なくとも遠位領域において非円形の断面を有する、送達カテーテルと、を含み、畳まれた形態の拡張可能なインプラントは、拡張可能なインプラントが長手方向軸線に対する特定の回転位置で送達カテーテルの遠位端部の管腔から送達可能であるように、鍵付きの方法で遠位領域の管腔に適合するように構成される。
【0265】
[0366]条項223:いくつかの例では、システムは条項222を含み、遠位端部を有する細長いプッシャをさらに含み、遠位端部は拡張可能なインプラントに解放可能に結合されている。
【0266】
[0367]条項224:いくつかの例では、システムは条項222または223のいずれか一項を含み、管腔の非円形断面は卵形を含む。
【0267】
[0368]条項225:いくつかの例では、システムは条項222または223のいずれか一項を含み、管腔の非円形断面は楕円を含む。
【0268】
[0369]条項226:いくつかの例では、システムは条項222または223のいずれか一項を含み、管腔の非円形断面は、ドッグボーン形状を含む。
【0269】
[0370]条項227:いくつかの例では、システムは条項222または223のいずれか一項を含み、管腔の非円形断面はギター形状を含む。
【0270】
[0371]条項228:いくつかの例では、システムは条項222または223のいずれか一項を含み、非円形断面は多角形を含む。
【0271】
[0372]条項229:いくつかの例では、システムは、条項222または227のいずれか一項を含み、送達カテーテルの内腔は、その近位端部に円形断面を有する。
【0272】
[0373]条項230:いくつかの例では、システムは条項229を含み、円形の断面は、送達カテーテルの近位端部から遠位領域の近位端部まで延びる。
【0273】
[0374]条項231:いくつかの例では、システムは条項222~230のいずれか一項を含み、畳まれた形態の拡張可能なインプラントは、長手方向軸線に対して第1の横方向軸線を有し、長手方向軸線に対して第2の横方向軸線を有し、第1の横方向軸線は第2の横方向軸線に直交し、第1の横方向軸線に沿った第1の横方向寸法は、第2の横方向軸線に沿った第2の横方向寸法とは異なる。
【0274】
[0375]条項232:いくつかの例では、システムは、条項222~231のいずれか一項を含み、近位端部と、遠位端部と、イントロデューサの近位端部とイントロデューサの遠位端部との間に延びるイントロデューサ管腔とを有するイントロデューサをさらに含み、イントロデューサ管腔は、拡張可能なインプラントが送達カテーテルの内腔にその近位端部で導入される間、拡張可能なインプラントをその畳まれた形態で保持するように構成される。
【0275】
[0376]条項233:いくつかの例では、システムは条項232を含み、イントロデューサは、その遠位端部に隣接して外向きに延びるカラーを含む。
【0276】
[0377]条項234:いくつかの例では、システムは条項233を含み、カラーは、イントロデューサの遠位端部に結合された近位端部と遠位端部とを有し、カラーは、その近位端部に第1の内側横方向寸法を有し、第1の内側横方向寸法は、イントロデューサの遠位端部におけるイントロデューサの管腔の横方向寸法とほぼ同じである。
【0277】
[0378]条項235:いくつかの例では、システムは条項234を含み、カラーは、その遠位端部に第2の内側横方向寸法を有し、第2の内側横方向寸法は第1の内側横方向寸法よりも大きい。
【0278】
[0379]条項236:いくつかの例では、システムは条項235を含み、第1の内側横方向寸法と第2の内側横方向寸法との間にはカラーに沿うゆるやかな増加が存在する。
【0279】
[0380]条項237:いくつかの例では、システムは条項233-236のいずれか一項を含み、カラーはイントロデューサから取り外し可能である。
【0280】
[0381]条項238:いくつかの例では、システムは条項229または230のいずれか一項を含み、円形断面と非円形断面との間に連続的に滑らかな移行領域をさらに含む。
【0281】
[0382]条項239:別の例では、拡張可能なインプラントを挿入するための方法は、近位端部と、遠位端部と、イントロデューサの近位端部とイントロデューサの遠位端部との間に延びるイントロデューサ管腔とを有するイントロデューサを供給することであって、イントロデューサ管腔は、拡張可能インプラントが送達カテーテルの内腔にその近位端部で導入されている間に、拡張可能インプラントをその畳まれた形態に保持するように構成され、送達カテーテルの内腔が非円形であり、畳まれた形態の拡張可能なインプラントが実質的に非円形の形状を有することと、畳まれた形態の拡張可能なインプラントの実質的に非円形の形状が、送達カテーテルの内腔の非円形の形状と鍵付きの方法で方向付けられるように、拡張可能なインプラントをイントロデューサ管腔から送達カテーテルの内腔に押すことと、拡張可能なインプラントが完全に送達カテーテルの内腔内にあるように、拡張可能なインプラントを前進させることとを含む。
【0282】
[0383]条項240:別の例では、動脈瘤が首部および嚢を有する、動脈瘤を塞栓するように構成された血管閉塞システムは、送達カテーテルが近位端部と、遠位端部と、それらの間に延びる送達管腔とを含む、送達カテーテル内にスライド可能に配置されるように構成された細長いプッシャと、プッシャの遠位端部に結合された移植可能な血管閉塞装置であって、血管閉塞装置が動脈瘤嚢に移植されるように構成され、送達カテーテルの送達管腔内に拘束されたときの畳まれた送達構成と、送達カテーテルの送達管腔を出て動脈瘤嚢に送達された後の拡げられ展開された形態とを有する、移植可能な血管閉塞装置と、を含み、血管閉塞装置は、動脈瘤の首部に隣接して動脈瘤に対して着座するように構成された近位端部と、動脈瘤の首部から離れて嚢内に延びるように構成された遠位端部と、中央長手方向軸線とを含み、血管閉塞装置は、解放可能なジョイントでプッシャの遠位端部に解放可能に結合されるように構成され、解放可能なジョイントは、(1)プッシャの遠位端部が、中心長手方向軸線と形成される約30度~約120度の角度で解放可能なジョイントから延びる、および(2)解放可能なジョイントが、中心長手方向軸線から半径方向にオフセットする血管閉塞装置の近位端部上の位置で結合される、からなるリストのいずれか1つまたは両方の構成を含む。
【0283】
[0384]条項241:いくつかの例では、システムは条項240を含み、プッシャの遠位端部は、中心長手方向軸線と形成される約40度~約100度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0284】
[0385]条項242:いくつかの例では、システムは条項240を含み、プッシャの遠位端部は、中心長手方向軸線と形成される約45度~約90度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0285】
[0386]条項243:いくつかの例では、システムは条項240を含み、プッシャの遠位端部は、中心長手方向軸線と形成される約75度~約90度の角度で解放可能なジョイントから延びる。
【0286】
[0387]条項244:いくつかの例では、システムは条項240を含み、解放可能なジョイントは血管閉塞装置の近位端部に直接取り付けられる。
【0287】
[0388]条項245:いくつかの例では、システムは条項240を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、血管閉塞装置の近位端部上の位置は最大半径の少なくとも10%中央長手方向軸線から半径方向にオフセットする。
【0288】
[0389]条項246:いくつかの例では、システムは条項240を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、血管閉塞装置の近位端部上の位置は最大半径の少なくとも50%中央長手方向軸線から半径方向にオフセットする。
【0289】
[0390]条項247:いくつかの例では、システムは条項240を含み、拡げられ展開された形態の血管閉塞装置は最大半径を有し、血管閉塞装置の近位端部上の位置は最大半径の少なくとも75%中央長手方向軸線から半径方向にオフセットしている。
【0290】
[0391]条項248:いくつかの例では、システムは条項240を含み、血管閉塞装置は拡張された状態であり、血管閉塞装置の近位端部上の位置は血管閉塞装置の半径方向の縁にある。
【0291】
[0392]条項249:いくつかの例では、システムは条項240を含み、血管閉塞装置はカバーを含み、血管閉塞装置の近位端部はカバーの近位面を含み、カバーは近位面の反対側の遠位側に凹面をさらに含む。
【0292】
[0393]条項250:いくつかの例では、システムは条項249を含み、凹面は一般に中央長手方向軸線の周りに配置される。
【0293】
[0394]条項251:いくつかの例では、システムは条項249を含み、カバーは一般に円形の外形を有する。
【0294】
[0395]条項252:いくつかの例では、システムは条項240を含み、血管閉塞装置はメッシュ材料から形成される。
【0295】
[0396]条項253:いくつかの例では、システムは条項252を含み、メッシュ材料は複数のフィラメントを含む。
【0296】
[0397]条項254:いくつかの例では、システムは条項253を含み、複数のフィラメントはニッケルチタン合金を含むフィラメントを含む。
【0297】
[0398]条項255:いくつかの例では、システムは条項253を含み、複数のフィラメントは放射線不透過性材料を含むフィラメントを含む。
【0298】
[0399]条項256:いくつかの例では、システムは条項253を含み、複数のフィラメントは、引抜充填管を含むフィラメントを含む。
【0299】
[0400]条項257:いくつかの例では、システムは条項252を含み、メッシュ材料は、外層と内層とを有する反転メッシュチューブを含み、外層は、反転折り目で内層に移行する。
【0300】
[0401]条項258:いくつかの例では、システムは条項240を含み、近位端部と、遠位端部と、近位端部から遠位端部まで延びる管腔とを有する選択的配向カテーテルをさらに含み、選択的配向カテーテルの管腔は、少なくとも選択的配向カテーテルの遠位端部に隣接する遠位領域に非円形断面を含み、畳まれた送達構成の血管閉塞装置は、血管閉塞装置が特定の回転位置で選択的配向カテーテルの管腔から送達可能であるように、選択的配向カテーテルの管腔の少なくとも遠位領域に鍵付きの方法で適合するように構成される実質的に非円形断面を有する。
【0301】
[0402]条項259:いくつかの例では、システムは条項258を含み、選択的配向カテーテルの管腔の非円形断面は卵形を含む。
【0302】
[0403]条項260:いくつかの例では、システムは条項258を含み、選択的配向カテーテルの管腔の非円形断面は楕円を含む。
【0303】
[0404]条項261:いくつかの例では、システムは条項258を含み、選択的配向カテーテルの管腔の非円形断面は、ドッグボーン形状、ギター形状、および多角形からなるリストから選択される形状を含む。
【0304】
[0405]条項262:いくつかの例では、システムは条項258を含み、選択的配向カテーテルの管腔は、少なくともその近位端部に位置する円形断面を有する。
【0305】
[0406]条項263:いくつかの例では、システムは条項262を含み、選択的配向カテーテルの管腔の円形断面は、選択的配向カテーテルの近位端部から遠位領域の近位端部に向かって遠位側に延びる円形断面領域を含む。
【0306】
[0407]条項264:いくつかの例では、システムは条項263を含み、円形断面領域と遠位領域を結合する連続的に滑らかな移行領域をさらに含む。
【0307】
[0408]条項265:いくつかの例では、システムは条項258を含み、畳まれた送達構成の血管閉塞装置は、第1の横方向軸線と第2の横方向軸線を有し、第1の横方向軸線は第2の横方向軸線に直交し、第1の横方向軸線に沿った第1の横方向寸法は、第2の横方向軸線に沿った第2の横方向寸法とは異なる。
【0308】
[0409]条項266:いくつかの例では、システムは条項258を含み、近位端部と、遠位端部と、イントロデューサの近位端部とイントロデューサの遠位端部との間に延びるイントロデューサ管腔とを有するイントロデューサをさらに含み、イントロデューサ管腔は、拡張可能なインプラントが送達カテーテルの管腔にその近位端部で導入される間、拡張可能なインプラントをその畳まれた形態で保持するように構成され、イントロデューサは、その遠位端部に隣接して、近位カラー端から遠位カラー端に増加する内側横方向寸法を有するカラーを含み、カラーは、使用者が細長いプッシャに牽引力を加えたときに、血管閉塞装置が拡げられ展開された形態から畳まれた送達構成に簡単に移行できるように構成される。
【0309】
[0410]条項267:いくつかの例では、システムは条項266を含み、血管閉塞装置がイントロデューサのイントロデューサ管腔内に畳まれた送達構成で配置された後、カラーはユーザによってイントロデューサから取り外し可能である。
【0310】
[0411]条項268:いくつかの例では、システムは条項240を含み、血管閉塞装置の近位端部と実質的に同一平面にある近位端部と、血管閉塞装置内に延びる遠位端部と、内腔とを有する接続管をさらに含み、プッシャの遠位端部は、接続管の内腔を通って延び、接続管の遠位端部の遠位側に位置する半径方向に延びる複数の突起を含み、半径方向に延びる複数の突起は、接続管の内腔の最大直径よりも大きい最大横方向寸法を形成する。
【0311】
[0412]条項269:いくつかの例では、システムは条項258を含み、プッシャの遠位端部を接続管の管腔から完全に取り外すことができるように、半径方向に延びる複数の突起を改変するように構成されたアクチベータをさらに含む。
【0312】
[0413]本明細書に開示される範囲はまた、すべての重複、サブ範囲、およびそれらの組合せを包含する。「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」、「間」などの言語には、列挙された数が含まれる。本明細書で使用される「およそ」、「約」、および「実質的に」などの用語が前に付く数字は、列挙された数字を含み(例えば、約10%=10%)、望ましい機能を依然として行う、または望ましい結果を達成する、記載された量に近い量も表す。例えば、「ほぼ」、「約」、および「実質的に」という用語は、記載された量の10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満、および0.01%未満の量を指す場合がある。
【0313】
[0414]本開示および添付の特許請求の範囲の目的のために、接続詞「または」は包括的に解釈されるべきである(例えば、「リンゴまたはオレンジ」は「リンゴまたはオレンジ、あるいはその両方」として解釈され、例えば、「リンゴ、オレンジ、またはアボカド」は、「リンゴ、またはオレンジ、またはアボカド、または任意の2つ、または3つすべて」と解釈される)が、以下の場合を除く。(i)例えば「または…のいずれか」、「いずれか1つのみ」、または同様の言語を使用して、そうでないことが明示的に述べられている、または(ii)列挙された選択肢の2つ以上が特定の文脈内で相互に排他的である場合には「または」は相互に排他的でない選択肢を含む組合せのみを含む。本開示および添付の特許請求の範囲の目的のために、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という単語、およびそれらの変形は、それらが現れるところはどこでも、「少なくとも」という句がその各事例の後に追加されたかのように同じ意味で、制限のない用語として解釈されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
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図10E
図11A
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図11C
図12
図13
図14
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図94
図95A
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図96A
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図97A
図97B
図97C