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特許7567338情報処理装置、方法、プログラム、情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241008BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20241008BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F21/60 340
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020169070
(22)【出願日】2020-10-06
(65)【公開番号】P2022061212
(43)【公開日】2022-04-18
【審査請求日】2023-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】下本 亮
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0262250(US,A1)
【文献】特開2003-256064(JP,A)
【文献】特開2003-186559(JP,A)
【文献】特開平10-111797(JP,A)
【文献】特開平05-346851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定端末と接続される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
ライセンス対象に対して複数の属性情報を紐づけて管理する属性管理部と、
前記複数の属性情報に対して、優先順位の入力を受け付ける受付部と、
前記優先順位に従って、前記ライセンス対象に対するライセンスを割り当てるライセンス管理部と、
を備え
前記属性情報は、グループおよびロケーションの少なくとも一つ以上を含み、
テナント内に、第一のグループと、前記第一のグループとは異なる第二のグループと、があり、
前記受付部は、前記第一のグループの契約管理者が前記優先順位を入力する場合、前記第二のグループは選択できない画面を前記設定端末に表示させ、前記第一のグループのユーザが属するロケーションのデバイスであれば、前記第二のグループのデバイスであっても選択可能な画面を生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記選択できない画面は、前記第二のグループは表示されない画面である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ライセンス対象は、デバイスおよびユーザの少なくとも一つ以上を含む、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ライセンス管理部は、前記グループのうち、所定のグループ以外のグループに属しているデバイスであり、かつ、前記所定のグループのユーザが属するロケーションに属しているデバイスにライセンスを割り当てる、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ライセンス管理部は、アプリケーションの基本契約およびオプション契約のそれぞれに対する前記属性情報の優先順位に従って、前記ライセンス対象に前記アプリケーションのライセンスを割り当てる、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ライセンス管理部は、前記ライセンス管理部がライセンスを割り当てた前記ライセンス対象のライセンスを解除する、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ライセンス管理部は、前記ライセンス管理部がライセンスを割り当てたときの前記優先順位の情報を記憶し、優先度が低い前記属性情報に関連付けられる前記ライセンス対象から順にライセンスを解除する、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ライセンス管理部は、前記ライセンス管理部がライセンスを割り当てたときの前記優先順位の情報を記憶し、優先度が低い前記属性情報に関連付けられ、最後にアプリケーションを利用してからの期間が長い前記ライセンス対象から順にライセンスを解除する、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
設定端末と接続される情報処理装置が、
ライセンス対象に対して複数の属性情報を紐づけて管理するステップと、
前記複数の属性情報に対して、優先順位の入力を受け付けるステップと、
前記優先順位に従って、前記ライセンス対象に対するライセンスを割り当てるステップと
を含み、
前記属性情報は、グループおよびロケーションの少なくとも一つ以上を含み、
テナント内に、第一のグループと、前記第一のグループとは異なる第二のグループと、があり、
前記受け付けるステップでは、前記第一のグループの契約管理者が前記優先順位を入力する場合、前記第二のグループは選択できない画面を前記設定端末に表示させ、前記第一のグループのユーザが属するロケーションのデバイスであれば、前記第二のグループのデバイスであっても選択可能な画面を生成する、方法。
【請求項10】
設定端末と接続される情報処理装置を、
ライセンス対象に対して複数の属性情報を紐づけて管理する属性管理部、
前記複数の属性情報に対して、優先順位の入力を受け付ける受付部、
前記優先順位に従って、前記ライセンス対象に対するライセンスを割り当てるライセンス管理部
として機能させ
前記属性情報は、グループおよびロケーションの少なくとも一つ以上を含み、
テナント内に、第一のグループと、前記第一のグループとは異なる第二のグループと、があり、
前記受付部は、前記第一のグループの契約管理者が前記優先順位を入力する場合、前記第二のグループは選択できない画面を前記設定端末に表示させ、前記第一のグループのユーザが属するロケーションのデバイスであれば、前記第二のグループのデバイスであっても選択可能な画面を生成する、プログラム。
【請求項11】
設定端末と接続されるライセンス管理装置と、ユーザがアプリケーションを使用するために用いるデバイスと、を含む情報処理システムであって、
前記ライセンス管理装置は、
ライセンス対象に対して複数の属性情報を紐づけて管理する属性管理部と、
前記複数の属性情報に対して、優先順位の入力を受け付ける受付部と、
前記優先順位に従って、前記ライセンス対象に対するライセンスを割り当てるライセンス管理部と、を備え、
前記デバイスは、
前記ライセンスが割り当てられる前記ライセンス対象に対して前記アプリケーションを使用させ
前記属性情報は、グループおよびロケーションの少なくとも一つ以上を含み、
テナント内に、第一のグループと、前記第一のグループとは異なる第二のグループと、があり、
前記受付部は、前記第一のグループの契約管理者が前記優先順位を入力する場合、前記第二のグループは選択できない画面を前記設定端末に表示させ、前記第一のグループのユーザが属するロケーションのデバイスであれば、前記第二のグループのデバイスであっても選択可能な画面を生成する、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、方法、プログラム、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クラウドコンピューティングがインターネット経由でアプリケーションを提供するクラウドサービスが知られている。このようなアプリケーションを使用することを許諾されたユーザあるいはデバイスに対してライセンスを付与して管理することがある(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来、企業等の複数のユーザあるいはデバイスにライセンスを付与する場合、ユーザあるいはデバイスが属するグループ(例えば、部署)、および、ユーザあるいはデバイスが属するロケーション(例えば、事業所)については考慮されていなかった。そのため、ユーザあるいはデバイスが属するグループ、および、ユーザあるいはデバイスが属するロケーションに応じてライセンスを容易に割り当てられることが望まれていた。
【0004】
そこで、本発明では、アプリケーションのライセンスの付与を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、ライセンス対象に対して複数の属性情報を紐づけて管理する属性管理部と、前記複数の属性情報に対して、優先順位の入力を受け付ける受付部と、前記優先順位に従って、前記ライセンス対象に対するライセンスを割り当てるライセンス管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明では、アプリケーションのライセンスの付与を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る全体のシステム構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るライセンス管理装置のハードウェア構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るMFPのハードウェア構成を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係るライセンス管理装置の機能ブロックを示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係るグループ情報記憶部に記憶されるデータの一例である。
図6】本発明の一実施形態に係るロケーション情報記憶部に記憶されるデータの一例である。
図7】本発明の一実施形態に係るライセンス情報記憶部に記憶されるデータの一例である。
図8】本発明の一実施形態に係るライセンス付与の処理の流れを示すフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態に係るライセンス解除の処理の流れを示すフローチャートである。
図10】本発明の一実施形態に係るライセンスの割り当てについて説明するための図である。
図11】本発明の一実施形態に係る基本契約およびオプション契約について説明するための図である。
図12】本発明の一実施形態に係る基本契約およびオプション契約におけるライセンスの割り当てについて説明するための図である。
図13】本発明の一実施形態に係る設定端末に表示される画面の一例である。
図14】本発明の一実施形態に係る設定端末に表示される画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0009】
<用語の説明>
・「テナント」とは、クラウドコンピューティング(以下で説明するクラウドサービス提供装置11)がインターネット経由で提供するアプリケーションを使用するユーザおよびデバイスからなる集合の単位である。例えば、テナントは、企業ごとに設定される。
・「デバイス」とは、クラウドコンピューティング(以下で説明するクラウドサービス提供装置11)がインターネット経由で提供するアプリケーションを使用するときに用いられる端末である。例えば、デバイスは、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)等である。
・「グループ」とは、ユーザおよびデバイスが属するグループ(例えば、部署等)を示す。例えば、グループは、ユーザが所属している部署、および、デバイスを使用している部署である。
・「ロケーション」とは、ユーザおよびデバイスが属するロケーション(例えば、事業所等)を示す。例えば、ロケーションは、ユーザが勤務している場所、および、デバイスが設置されている場所である。
・「ライセンス」とは、クラウドコンピューティング(以下で説明するクラウドサービス提供装置11)がインターネット経由で提供するアプリケーションを使用することの許諾である。なお、本発明は、アプリケーションのライセンスをユーザのみに付与する場合、アプリケーションのライセンスをデバイスのみに付与する場合、アプリケーションのライセンスをユーザとデバイスの両方に付与する場合に適用することができる。
・「ライセンス対象」とは、ユーザまたはデバイスなど、ライセンスが割り当てられる対象となるものである。
・「属性情報」とは、ライセンス対象に関連付けられた属性を示す情報である。例えば、ユーザまたはデバイスが属するグループまたはロケーションは、属性情報の一例である。ただし、属性情報はこれに限定されず、ライセンス対象がユーザである場合は、職種、年齢、性別などであってもよいし、ライセンス対象がデバイスである場合は、デバイスの種類、デバイスの機能、オプション機器の有無や種類、デバイスの導入後の年数などであってもよい。ライセンス対象ごとに、複数の属性情報を関連付けることができる。
【0010】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体のシステム構成を示す図である。図1に示されているように、情報処理システム1は、ライセンス管理装置10と、クラウドサービス提供装置11と、デバイス20と、設定端末30と、を含む。ライセンス管理装置10およびクラウドサービス提供装置11は、任意のネットワークを介して互いにデータを送受信することができる。また、ライセンス管理装置10およびクラウドサービス提供装置11は、デバイス20と任意のネットワークを介してデータを送受信することができる。また、ライセンス管理装置10は、設定端末30と任意のネットワークを介してデータを送受信することができる。
【0011】
図1に示されているように、1つのテナントは、複数のグループ(図1の例では、AグループおよびBグループ)および複数のロケーション(図1の例では、事業所Aおよび事業所B)を有する。1つまたは複数のデバイス20が、各ロケーションに設置される。各グループに属するユーザは、自身のロケーションに設置されているデバイスのうち、自身が属するグループ用のデバイス20を用いる。なお、同じグループ(部署等)に属するユーザまたはデバイス20であってもロケーション(事業所等)が異なることもあるし、異なるグループ(部署等)に属するユーザまたはデバイス20であってもロケーション(事業所等)が同じこともある。
【0012】
ライセンス管理装置(情報処理装置の一例である)10は、クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションのライセンスをユーザおよびデバイス20に付与する。なお、ライセンス管理装置10の一部または全部は、クラウドサービス提供装置11内で実装されてもよい。後段で、図4を参照しながら、ライセンス管理装置10について詳細に説明する。
【0013】
クラウドサービス提供装置11は、デバイス20に対して、インターネット経由でアプリケーションを提供する。なお、アプリケーションは、任意のアプリケーション(例えば、ストレージサービス、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)の機能を活用したサービス等)であってよい。クラウドサービス提供装置11は、ライセンス管理装置10によってライセンスを付与されたユーザおよびデバイス20にアプリケーションを使用させる。
【0014】
デバイス20は、クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションを使用するときに用いられる端末である。例えば、デバイスは、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)等である。
【0015】
なお、デバイス20は、通信機能を備えた装置であれば、MFP等の画像形成装置に限られない。デバイス20は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0016】
設定端末30は、クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションのライセンスの設定を行う端末である。例えば、デバイス20を販売する者、あるいは、各グループの契約管理者(各グループのユーザおよびデバイス20に対するライセンスの付与を管理する者)が、設定端末30を操作する。例えば、設定端末30は、パーソナルコンピュータ等である。
【0017】
<ライセンス管理装置のハードウェア構成>
図2は、本発明の一実施形態に係るライセンス管理装置10のハードウェア構成を示す図である。なお、クラウドサービス提供装置11および設定端末30についても同様である。
【0018】
図2に示されているように、ライセンス管理装置10は、コンピュータによって構築されており、図2に示されているように、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HD104、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ105、ディスプレイ106、外部機器接続I/F(Interface)107、ネットワークI/F(Interface)108、データバス109、キーボード110、ポインティングデバイス111、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ113、メディアI/F(Interface)115を備えている。
【0019】
これらのうち、CPU101は、ライセンス管理装置10全体の動作を制御する。ROM102は、IPL等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HD104は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ105は、CPU101の制御にしたがってHD104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ106は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F107は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F108は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン109は、図2に示されているCPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0020】
また、キーボード110は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス111は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ113は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW112に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F115は、フラッシュメモリ等の記録メディア114に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0021】
<MFPのハードウェア構成>
図3は、本発明の一実施形態に係るデバイスの一例であるMFP20のハードウェア構成を示す図である。
【0022】
図3に示されているように、MFP20は、コントローラ210、近距離通信回路220、エンジン制御部230、操作パネル240、ネットワークI/F(Interface)250を備えている。
【0023】
これらのうち、コントローラ210は、コンピュータの主要部であるCPU201、システムメモリ(MEM-P)202、ノースブリッジ(NB)203、サウスブリッジ(SB)204、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)205、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)206、HDDコントローラ207、及び、記憶部であるHD208を有し、NB203とASIC205との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス221で接続した構成となっている。
【0024】
これらのうち、CPU201は、MFP20の全体制御を行う制御部である。NB203は、CPU201と、MEM-P202、SB204、及びAGPバス221とを接続するためのブリッジであり、MEM-P202に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0025】
MEM-P202は、コントローラ210の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM202a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM202bとからなる。なお、RAM202bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0026】
SB204は、NB203とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC205は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス221、PCIバス222、HDD207およびMEM-C206をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC205は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC205の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C206を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部231及びプリンタ部232との間でPCIバス222を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC205には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0027】
MEM-C206は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD208は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD208は、CPU201の制御にしたがってHD208に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス221は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P202に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0028】
また、近距離通信回路220には、近距離通信回路220aが備わっている。近距離通信回路220は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
【0029】
更に、エンジン制御部230は、スキャナ部231及びプリンタ部232によって構成されている。また、操作パネル240は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部240a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル240bを備えている。コントローラ210は、MFP20全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル240からの入力等を制御する。スキャナ部231又はプリンタ部232には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0030】
なお、MFP20は、操作パネル240のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0031】
また、ネットワークI/F250は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路220及びネットワークI/F250は、PCIバス222を介して、ASIC205に電気的に接続されている。
【0032】
<ライセンス管理装置の機能ブロック>
図4は、本発明の一実施形態に係るライセンス管理装置10の機能ブロックを示す図である。ライセンス管理装置10は、受付部1001と、属性管理部1006と、ライセンス管理部1002と、グループ情報記憶部1003と、ロケーション情報記憶部1004と、ライセンス情報記憶部1005と、を備える。また、ライセンス管理装置10は、プログラムを実行することで、受付部1001、属性管理部1006、ライセンス管理部1002、として機能する。
【0033】
受付部1001は、クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションのライセンスの設定を受け付ける。具体的には、受付部1001は、設定端末30に、ライセンスを割り当てるときのグループおよびロケーションの優先順位を入力するための画面を表示する。また、受付部1001は、設定端末30から、設定端末30に入力されたグループおよびロケーションの優先順位の情報を取得する。なお、上述したように、本発明は、アプリケーションのライセンスをユーザのみに付与する場合、アプリケーションのライセンスをデバイスのみに付与する場合、アプリケーションのライセンスをユーザとデバイスの両方に付与する場合に適用することができる。
【0034】
また、受付部1001は、ユーザまたはデバイスごとに、いずれのグループまたはロケーションに属するかを示す属性情報の入力を受け付けることができる。
【0035】
ライセンス管理部1002について説明する前に各記憶部内の情報について説明する。なお、以下では属性情報としてグループとロケーションをライセンスの割り当てに利用する場合について説明するが、他の属性情報をライセンスの割り当てに利用する場合は、他の属性情報ごとに記憶部を備えてもよい。
【0036】
グループ情報記憶部1003には、各テナントが有するグループ(部署等)の情報が記憶されている。具体的には、グループ情報記憶部1003には、各テナントのユーザが属するグループの情報(つまり、どのグループに属しているのかの情報)、および、各テナントのデバイス20が属するグループ(つまり、どのグループに属しているのかの情報)が記憶されている。
【0037】
図5は、グループ情報記憶部1003に記憶されるグループ情報の一例である。なお、グループ情報は、テナントごとに記憶することができる。識別情報は、ユーザまたはデバイスを識別する情報である。頭文字がUの識別情報はユーザを示し、頭文字がDの識別情報はデバイスを示している。グループは、ユーザまたはデバイスが属するグループを示す。ユーザおよびデバイスが属するグループは、設定端末30がライセンス管理装置10へアクセスすることで、登録および編集することが可能である。また、最終利用履歴は、ユーザまたはデバイスがあるアプリケーションを最後に利用した日時である。なお、テナントにおいて複数のアプリケーションのライセンスを契約している場合は、ライセンスごとまたはアプリケーションごとに、最終利用履歴を記憶することができる。なお、図5ではユーザに関するグループ情報とデバイスに関するグループ情報を同一の記憶部に記憶する場合について例示したが、これに限定されず、それぞれ異なる記憶部に記憶されてもよい。
【0038】
最終利用履歴をグループ情報記憶部1003に記憶する場合について示したが、最終利用履歴はロケーション情報記憶部1004に記憶してもよいし、異なる記憶部に記憶してもよい。
【0039】
ロケーション情報記憶部1004には、各テナントが有するロケーション(事業所等)の情報が記憶されている。具体的には、ロケーション情報記憶部1004には、各テナントのユーザが属するロケーションの情報(つまり、どのロケーションに属しているのかの情報)、および、各テナントのデバイス20が属するロケーション(つまり、どのロケーションに属しているのかの情報)が記憶されている。
【0040】
図6は、ロケーション情報記憶部1004に記憶されるロケーション情報の一例である。なお、ロケーション情報は、テナントごとに記憶することができる。識別情報は、ユーザまたはデバイスを識別する情報である。頭文字がUの識別情報はユーザを示し、頭文字がDの識別情報はデバイスを示している。ロケーションは、ユーザまたはデバイスが属する事業所や場所を示す情報である。ユーザおよびデバイスが属するロケーションは、設定端末30がライセンス管理装置10へアクセスすることで、登録及び編集することが可能である。
【0041】
ライセンス情報記憶部1005には、各アプリケーションのライセンスの情報が記憶されている。具体的には、ライセンス情報記憶部1005には、アプリケーションごとに、ライセンス管理部1002によってライセンスを付与されたユーザおよびデバイス20の情報(ユーザおよびデバイス20のライセンスの有無)が記憶されている。なお、クラウドサービス提供装置11は、ライセンス情報記憶部1005内の情報に基づいて、ライセンス管理装置10によってライセンスを付与されたユーザおよびデバイス20にアプリケーションを使用させる。ライセンス情報記憶部1005は、クラウドサービス提供装置11内で実装されてもよい。
【0042】
図7は、ライセンス情報記憶部1005に記憶されるライセンス情報の一例である。なお、ライセンス情報は、テナントごとに記憶することができる。ライセンスIDは、ライセンスを識別するための情報である。ライセンス対象は、ライセンスが割り当てられる対象を示している。例えば、デバイスは、デバイスのみに割り当て可能なデバイスライセンスであることを示し、ユーザは、ユーザのみに割り当て可能なユーザライセンスであることを示している。このほかに、デバイスとユーザの両方に割り当て可能なライセンスがあってもよい。ライセンス区分は、ライセンスが基本契約であるかオプション契約であるかを示している。なお、オプション契約である場合には、該契約がいずれの基本契約に付随する契約であるかを示す情報を記憶してもよい。利用開始日は、ライセンスが有効となった日である。利用終了日は、ライセンスが終了する期限日である。ライセンス数はライセンスを割り当て可能なデバイス数またはユーザ数の上限値である。割当対象は、ライセンスが割り当てられたデバイスまたはユーザを示す。優先度情報は、ライセンスの割り当てまたは解除の際に使用する優先度を示す情報である。なお、ライセンス情報は、それぞれのライセンスがいずれのアプリケーションに関連するライセンスであるかを示す情報を記憶してもよい。
【0043】
属性管理部1006は、受付部1001が受け付けたライセンス対象ごとの属性情報を管理する。例えば、ユーザまたはデバイスに対して、そのユーザまたはデバイスが属するグループが設定された場合は、グループを示す情報をユーザまたはデバイスと関連付けてグループ情報記憶部1003に記憶する。ユーザまたはデバイスに対して、そのユーザまたはデバイスが属するロケーションが設定された場合は、ロケーションを示す情報をユーザまたはデバイスと関連付けてロケーション情報記憶部1004に記憶する。また、他の属性情報が設定された場合は、他の設定情報を記憶部に記憶することができる。属性管理部1006は、例えばユーザまたはデバイスをテナントに登録するタイミングでユーザまたはデバイスごとの属性情報を受け付けて登録することができるが、任意のタイミングで属性情報の変更や削除、追加をすることができる。
【0044】
ライセンス管理部1002は、クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションのライセンスを付与および解除する。以下、ライセンスの付与とライセンスの解除とに分けて説明する。
【0045】
<ライセンスの付与>
ライセンス管理部1002は、グループ情報記憶部1003およびロケーション情報記憶部1004を参照して、受付部1001が受け付けた優先順位に従って、ユーザおよびデバイス20にライセンスを割り当てる(なお、ユーザのみに割り当ててもよいし、デバイス20のみに割り当ててもよいし、ユーザとデバイス20の両方に割り当ててもよい)。
【0046】
<ライセンスの解除>
ライセンス管理部1002は、ライセンスを割り当て済みのユーザおよびデバイス20のうち所定のユーザおよびデバイス20のライセンスを解除する(なお、ユーザのライセンスのみを解除してもよいし、デバイス20のライセンスのみを解除してもよいし、ユーザとデバイス20の両方のライセンスを解除してもよい)。例えば、ライセンス管理部1002は、オプション契約(図11を参照しながら説明する)の有効期限が切れたときに、ライセンスを解除することができる。以下、解除例1~3を説明する。
【0047】
<<解除例1>>
ライセンス管理部1002は、ライセンス情報記憶部1005を参照して、ライセンス管理部1002がライセンスを割り当てたユーザおよびデバイス20のライセンス(つまり、自動で割り当てられたライセンス)を解除する。
【0048】
<<解除例2>>
ライセンス管理部1002は、ライセンス管理部1002がライセンスを割り当てたときの優先順位の情報(つまり、グループおよびロケーションの優先順位)を記憶し、優先度が低いグループおよびロケーションに属するユーザおよびデバイス20から順にライセンスを解除する。
【0049】
<<解除例3>>
ライセンス管理部1002は、ライセンス管理部1002がライセンスを割り当てたときの優先順位の情報(つまり、グループおよびロケーションの優先順位)を記憶し、優先度が低いグループおよびロケーションに属し、最後にアプリケーションを利用してからの期間が長いユーザおよびデバイス20から順にライセンスを解除する。
【0050】
具体的には、ライセンス管理部1002は、ライセンスを割り当て済みのユーザおよびデバイス20を探す。また、ライセンス管理部1002は、見つけたユーザおよびデバイス20を、ライセンスの割り当ての優先度が低い順に並べる。また、ライセンス管理部1002は、同じ優先度であるユーザおよびデバイス20を、最後にアプリケーションを利用してからの期間が長い順に並べる。また、ライセンス管理部1002は、優先度が低く最後にアプリケーションを利用してからの期間が長いユーザおよびデバイス20から順にライセンスを解除する。
【0051】
<ライセンス付与の処理方法>
図8は、本発明の一実施形態に係るライセンス付与の処理の流れを示すフローチャートである。
【0052】
ステップ11(S11)において、ライセンス管理部1002は、ライセンスを自動で割り当てるか否かを判断する。ライセンスを自動で割り当てる場合にはステップ12へ進み、ライセンスを自動で割り当てない場合には処理を終了する。例えば、ライセンスを自動で割り当てることの可否を、アプリケーションごとに定めておいてもよいし、テナントごとに定めておいてもよい。
【0053】
ステップ12(S12)において、ライセンス管理部1002は、グループ情報記憶部1003およびロケーション情報記憶部1004を参照して、受付部1001が受け付けた優先順位に従って、ユーザおよびデバイス20にライセンスを割り当てる(なお、ユーザのみに割り当ててもよいし、デバイス20のみに割り当ててもよいし、ユーザとデバイス20の両方に割り当ててもよい)。
【0054】
ステップ13(S13)において、ライセンス管理部1002は、S12での割り当て後に、割り当て可能なライセンスが残っているか否かを判断する。割り当て可能なライセンスが残っている場合にはS12へ戻り、割り当て可能なラインセスが残っていない場合には処理を終了する。
【0055】
<ライセンス解除の処理方法>
図9は、本発明の一実施形態に係るライセンス解除の処理の流れを示すフローチャートである。
【0056】
ステップ21(S21)において、ライセンス管理部1002は、ライセンスを割り当て済みのデバイス20(またはユーザ)を探す。
【0057】
ステップ22(S22)において、ライセンス管理部1002は、S21で見つけたデバイス20(またはユーザ)を、ライセンスの割り当ての優先度が低い順に並べる。次に、ライセンス管理部1002は、同じ優先度であるデバイス20(またはユーザ)を、最後にアプリケーションを利用してからの期間が長い順に並べる。
【0058】
ステップ23(S23)において、ライセンス管理部1002は、S22で優先度が低く最後にアプリケーションを利用してからの期間が長いデバイス20(またはユーザ)から順に、オプション契約が切れたライセンス数分のデバイス20(またはユーザ)の割り当てを解除する。なお、基本契約が切れた場合には、オプション契約も含めて契約が終了となり、全てのライセンスが解除される。
【0059】
以下、図10を参照しながら、本発明の一実施形態に係るライセンスの割り当てについて説明し、図11および図12を参照しながら、本発明の一実施形態に係る基本契約およびオプション契約におけるライセンスの割り当てについて説明する。
【0060】
<ライセンスの割り当て>
図10は、本発明の一実施形態に係るライセンスの割り当てについて説明するための図である。例えば、Aグループのデバイスの優先度が1番目に高く、事業所Aのデバイスの優先度が2番目に高かったとする(例えば、図13の画面のように申し込まれたとする)。そうすると、ライセンスは、まず、ロケーションに関係なくAグループのデバイスに割り当てられる。次に、割り当て可能なライセンスが残っていれば、事業所Aのデバイス(つまり、事業所AのAグループ以外(Bグループ)のデバイス)にもライセンスが割り当てられる。この場合、Bグループの事業所Bのデバイスにはライセンスが割り当てられない。
【0061】
図11は、本発明の一実施形態に係る基本契約およびオプション契約について説明するための図である。クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションは、基本契約とオプション契約を有することができる。
【0062】
基本契約は、テナントがアプリケーションを使用するための契約である。基本契約には、購入可能な最低ライセンス数(固定数)が定められている(図11の例では、5デバイス分)。
【0063】
オプション契約は、基本契約に付随する契約である(つまり、基本契約がないとオプション契約を実施することができない)。基本契約でライセンスが足りない場合には、テナントは、オプション契約によりライセンスを追加購入する(図11の例では、オプション契約1により1デバイス分を追加購入し、オプション契約2により2デバイス分を追加購入している)。
【0064】
本発明の一実施形態では、クラウドサービス提供装置11が提供するアプリケーションが基本契約とオプション契約を有する場合、各契約(つまり、基本契約およびオプション契約のそれぞれ)に対してライセンスの割り当ての優先順位を設定することができる。
【0065】
図12は、本発明の一実施形態に係る基本契約およびオプション契約におけるライセンスの割り当てについて説明するための図である。Aグループの契約管理者が基本契約を実施し、Aグループに対してライセンスを優先的に割り当てたとする。その後、Bグループの契約管理者がオプション契約によりライセンスを追加購入した場合には、Bグループに対してライセンスを優先的に割り当てる(つまり、基本契約とは異なる優先順位を設定する)ことができる。
【0066】
<ユーザインタフェース>
図13は、本発明の一実施形態に係る設定端末30に表示される画面の一例である。例えば、デバイス20を販売する者またはテナントの契約管理者が設定端末30を操作するときに、図13の画面が表示される。図13に示されているように、デバイス20を販売する者またはテナントの契約管理者は、テナントがアプリケーション(図13の例では、"プロダクトA")の使用を申し込む際に、アプリケーションのライセンスを割り当てるときのグループおよびロケーションの優先順位を決定することができる。図13の例では、100デバイス分のライセンスが、最初にAグループのデバイスに対して優先的に割り当てられ、次に事業所Aのデバイスに対して優先的に割り当てられることとなる。なお、"テナント全体"が選択されると、テナントが有するユーザおよびデバイス20にライセンスが自動的に割り当てられる。例えば、テナントに登録されているデバイスの数がライセンス数(100デバイス分)より少ない場合は、テナントに登録されている全てのデバイスにライセンスを割り当てることができる。一方、テナントに登録されているデバイスの数がライセンス数より多い場合は、所定の条件に従ってライセンスを割り当てることができる。例えば、デバイスIDの昇順、デバイスの登録順などの条件に従ってライセンスを割り当ててもよい。
【0067】
図14は、本発明の一実施形態に係る設定端末30に表示される画面の一例である。例えば、各グループの契約管理者(各グループのユーザおよびデバイスに対するライセンスの付与を管理する者)が設定端末30を操作するときに、図14の画面が表示される。図14に示されているように、各グループの契約管理者(図14では、Aグループの契約管理者であったとする)は、テナントがアプリケーション(図14の例では"プロダクトA")の使用を申し込む際に、アプリケーションのライセンスを割り当てるときのグループおよびロケーションの優先順位を決定することができる。
【0068】
図14の画面は、図13の画面と異なり、契約管理者が管理するグループではないグループ(図14の例では、Bグループ)は、優先順位を決定する際の選択肢として表示されない。一方、契約管理者が管理するユーザが使用できるように、契約管理者が管理するユーザが属するロケーションのデバイス(図14の例では、事業所Aのデバイス20および事業所Bのデバイス20)は、優先順位を決定する際の選択肢として表示される。つまり、契約管理者が管理するグループでないグループのデバイス20(図14の例では、グループBの事業所Aのデバイス20、および、グループBの事業所Bのデバイス20)が、優先順位を決定する際の選択肢として表示される。なお、契約管理者の権限の範囲を超えている"テナント全体"は、優先順位を決定する際の選択肢として表示されない。
【0069】
以上では、デバイス20を販売する者または契約管理者がアプリケーションの使用を申し込む際に優先順位を設定する場合について説明したが、優先順位を設定するタイミングはこれに限定されない。例えば、デバイス20を販売する者またはテナントの契約管理者は、アプリケーションの使用を申し込んだ後に、優先順位を設定してもよい。設定端末30は、任意のタイミングでライセンス管理装置10にアクセスして、ライセンスが割り当てられるユーザまたはデバイスを変更することができる。
【0070】
<効果>
このように、本発明の一実施形態では、ユーザおよびデバイス20が属するグループおよびロケーションに応じてライセンスを容易に割り当てることができる。また、本発明の一実施形態では、ライセンスの割り当ての優先順位に応じて、ユーザおよびデバイス20のライセンスを容易に解除することができる。
【0071】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 情報処理システム
10 ライセンス管理装置
11 クラウドサービス提供装置
20 デバイス
30 設定端末
1001 受付部
1002 ライセンス管理部
1003 グループ情報記憶部
1004 ロケーション情報記憶部
1005 ライセンス情報記憶部
1006 属性管理部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0073】
【文献】特開2019-135679号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14