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特許7578164情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20241029BHJP
【FI】
G06Q50/40
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023132345
(22)【出願日】2023-08-15
(62)【分割の表示】P 2022505671の分割
【原出願日】2020-03-12
(65)【公開番号】P2023156436
(43)【公開日】2023-10-24
【審査請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】小林 雅典
(72)【発明者】
【氏名】市川 昭彦
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-079656(JP,A)
【文献】特開2007-048132(JP,A)
【文献】特開2014-075018(JP,A)
【文献】特開2006-099483(JP,A)
【文献】特開2018-206188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機から降機した乗客の生体情報を取得する、生体情報取得手段と、
前記乗客の生体情報に対応付けて予め記憶された前記乗客のフライト情報のうち、取得された前記生体情報に対応するフライト情報を取得する、フライト情報取得手段と、
取得された前記フライト情報に基づいて、前記航空機から降機した前記乗客が、目的地に到着した客と航空機に再搭乗する客とのいずれであるかを判定する、乗客判定手段と、
判定結果に応じた情報を出力する、表示制御手段と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記乗客に提案する、再搭乗するまでの行動を決定し、前記行動の情報を生成する、第1情報生成手段を更に備え、
前記表示制御手段は、生成された前記行動の情報を表示装置に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記乗客が再搭乗する客である場合、取得された前記フライト情報に基づいて、降機から再度搭乗するまでの再搭乗時間を取得する、時間取得手段を更に備え、
前記第1情報生成手段は、前記再搭乗時間に基づいて前記行動を決定し、前記行動の情報を生成する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記乗客が再搭乗する客である場合、取得された前記フライト情報に基づいて、再搭乗に関する情報を生成する、第2情報生成手段を更に備え、
前記表示制御手段は、決定された前記再搭乗に関する情報を前記表示装置に表示する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
航空機から降機した乗客の生体情報を取得し、
前記乗客の生体情報に対応付けて予め記憶された前記乗客のフライト情報のうち、取得された前記生体情報に対応するフライト情報を取得し、
取得された前記フライト情報に基づいて、前記航空機から降機した前記乗客が、目的地に到着した客と航空機に再搭乗する客とのいずれであるかを判定し、
判定結果に応じた情報を表示装置に表示する、
情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
航空機から降機した乗客の生体情報を取得させ、
前記乗客の生体情報に対応付けて予め記憶された前記乗客のフライト情報のうち、取得された前記生体情報に対応するフライト情報を取得させ、
取得された前記フライト情報に基づいて、前記航空機から降機した前記乗客が、目的地に到着した客と航空機に再搭乗する客とのいずれであるかを判定させる、
プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
空港施設には、様々な情報を表示する表示装置が多数設置されている。この表示装置には、航空機のフライト情報、空港施設に関する情報などが表示される。例えば、特許文献1には、空港のターミナル内で、顧客が必要とする情報を顧客が見易いように表示する発明が開示されている。特許文献1では、利用者の現在位置と、その利用者が搭乗する航空機に関する情報とから、搭乗ゲートの方向を表示して案内したり、出発時刻まで時間的に余裕があるかを判断して、売店などの施設を表示したりしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-110377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、空港、特にハブ空港の場合、乗客は、航空機の乗り継ぎなどのために、空港に長時間滞在することがある。この場合、乗客のなかには、乗り継ぎのために降り立った空港でツアーに参加したり、ホテルで休息したりする乗客がいる。このため、時間に余裕がある乗客に対して情報を表示して、最適なサービスを提案することが望まれる。特許文献1では、このような乗客に対して、十分なサービスを提案することができない。
【0005】
そこで、本発明の目的の一例は、航空機から降機した乗客に対して情報を表示する、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報処理装置は、
航空機から降機した乗客の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記乗客の生体情報、及び前記乗客のフライト情報を対応付けて記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得するフライト情報取得部と、
取得された前記フライト情報から、前記乗客が、前記航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客であるかを判定する、乗客判定部と、
判定結果に応じた情報を表示装置に表示する表示制御部と、
を備える。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報処理方法は、
航空機から降機した乗客の生体情報を取得するステップと、
前記乗客の生体情報、及び前記乗客のフライト情報を対応付けて記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得するステップと、
取得された前記フライト情報から、前記乗客が、前記航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客であるかを判定するステップと、
判定結果に応じた情報を表示装置に表示するステップと、
を備える。
【0008】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、
コンピュータに、
航空機から降機した乗客の生体情報を取得するステップと、
前記乗客の生体情報、及び前記乗客のフライト情報を対応付けて記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得するステップと、
取得された前記フライト情報から、前記乗客が、前記航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客であるかを判定するステップと、
を実行させる命令を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、航空機から降機した乗客に対して情報を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、情報処理装置の具体的構成を示すブロック図である。
図3図3は、情報処理装置による情報表示を説明するための図である。
図4図4は、空港に設置された表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図5図5は、乗客が所有する表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、乗客が所有する表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図7図7は、情報処理装置の動作を示すフロー図である。
図8図8は、情報処理装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態における、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムについて、図1図8を参照しながら説明する。
【0012】
[装置構成]
最初に、本実施形態における情報処理装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、情報処理装置10の構成を示すブロック図である。
【0013】
情報処理装置10は、トランジット又はトランスファーのために長時間空港に滞在する乗客に向けて、情報を表示する装置である。情報処理装置10は、生体情報取得部1と、フライト情報取得部2と、乗客判定部3と、表示制御部4と、を備えている。
【0014】
生体情報取得部1は、航空機から降機した乗客の生体情報を取得する。生体情報は、顔画像データ、指紋データ、声帯データ、虹彩データなどである。
【0015】
フライト情報取得部2は、乗客の生体情報、及び乗客のフライト情報を対応付けて予め記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得する。
【0016】
乗客判定部3は、取得されたフライト情報から、乗客が、航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客(以下、乗り継ぎ客と言う)であるかを判定する。
【0017】
表示制御部4は、判定結果に応じた情報を表示装置に表示する。
【0018】
この構成の情報処理装置10は、航空機から降機した乗客に対して情報を表示することができる。例えば、航空機から降機した乗客が航空機に再搭乗するため、空港に滞在する場合には、情報処理装置10が、その滞在に適した情報を表示することで、滞在者は、空港での待ち時間を有効に過ごすことができる。
【0019】
続いて、本実施形態における情報処理装置10の構成について更に具体的に説明する。
【0020】
図2は、情報処理装置10の具体的構成を示すブロック図である。図3は、情報処理装置10による情報表示を説明するための図である。以下では、生体情報は顔画像データとして説明する。
【0021】
情報処理装置10は、撮像装置51、記憶装置52及び表示装置53とデータ通信可能に接続している。
【0022】
撮像装置51は、空港施設内に設置され、乗客55の顔を撮像する。撮像装置51は、例えば、空港の到着ゲート、手荷物受取所など、航空機から降機した乗客55の顔を撮像できる場所に設置されている。図3は、撮像装置51が到着ゲート61に設けられており、到着ゲート61を通過する乗客55の顔を撮像している状態を示す。なお、撮像装置は、到着ゲート61だけでなく、出発空港におけるチェックイン、荷物預け入れ、セキュリティ検査前の本人確認、出国審査、到着空港における入国審査、税関手続き、到着ゲートなどの各タッチポイントに設置されている。そして、各タッチポイントで乗客55の顔が撮像されるようになっている。
【0023】
記憶装置52は、乗客55の顔画像データと、乗客55の識別情報とを対応付けて記憶している。識別情報は、固有情報と、フライト情報とを含む。固有情報は、乗客55の氏名、国籍、パスポート番号、電子メールアドレスなどである。フライト情報は、乗客55の目的地、経由地、航空機の発着時間などである。
【0024】
例えば、出発空港でのチェックイン時に、乗客55のパスポートと、顔画像データとが一致することで本人確認が行われたうえで、顔画像データと、フライト情報と、固有情報とが対応付けられて、記憶装置52に登録される。乗客55は、例えば、空港に設置された専用端末から登録する。これにより、チェックイン以降の各タッチポイントで乗客55の顔を撮像することで、本人確認が可能となる。各タッチポイントでは、顔が撮像されると、撮像された顔画像データを用いた1対N照合により、記憶装置52から、乗客55の顔画像データが選択される。選択された顔画像データに対応する固有情報及びフライト情報が取得されることで、各タッチポイントでの本人確認が行われる。なお、各タッチポイントでの顔認証による本人確認を行えることで、乗客55の手続状況を管理することが可能となる。
【0025】
顔認証による各種手続き、及び、記憶装置に記憶する処理は、情報処理装置10が行ってもよいし、別の装置が行ってもよい。また、上記説明では、チェックイン時に、顔画像データと、固有情報と、フライト情報とが記憶装置52に登録されているが、記憶装置52に登録するタイミングは、これに限定されない。乗客55が、スマートフォンなどの携帯端末の専用アプリ、専用ウェブサイトなどから、顔画像データと、固有情報と、フライト情報とを予め登録してもよい。
【0026】
表示装置53は、空港内で、例えば、到着ゲート61付近に設置されている。表示装置53は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、種々の情報を表示する。なお、表示装置53には撮像装置が一体に設けられ、又は、表示装置53と連携して、表示装置53とは別に設けられ、表示装置53を見ている乗客55の顔を撮像するようにしていてもよい。
【0027】
情報処理装置10と記憶装置52とは、ネットワークに接続されており、その設置場所は、空港内であってもよいし、空港とは別の施設であってもよい。
【0028】
また、情報処理装置10は、表示装置54に対して、データの送信が可能である。表示装置54は、例えば、乗客55が所有するスマートフォン、タブレット端末、PC(パーソナルコンピュータ)などである。情報処理装置10は、乗客55の顔を撮像して得られた固有情報に含まれる電子メールアドレスに基づいて、表示装置54に対して、電子メールの送信が可能である。
【0029】
情報処理装置10は、上記のように、生体情報取得部1、フライト情報取得部2、乗客判定部3及び表示制御部4に加え、第1情報生成部5、時間取得部6及び第2情報生成部7を備えている。
【0030】
生体情報取得部1は、撮像装置51から乗客55の顔画像データを取得する。例えば、図3に示すように、乗客55が到着ゲート61を通過する際、撮像装置51は、その乗客55の顔を撮像する。生体情報取得部1は、到着ゲート61を通過する乗客55の顔画像データを取得する。なお、表示装置53に撮像装置が設けられている場合、生体情報取得部1は、表示装置53を見ているときに撮像された、乗客55の顔画像データを取得するようにしてもよい。
【0031】
フライト情報取得部2は、記憶装置52から、生体情報取得部1が取得した顔画像データに対応する識別情報を取得することで、その識別情報に含まれるフライト情報を取得する。フライト情報取得部2は、生体情報取得部1が顔画像データを取得すると、その顔画像データを用いた1対N照合により、記憶装置52から顔画像データを選択する。フライト情報取得部2は、選択した顔画像データに対応するフライト情報を取得する。
【0032】
乗客判定部3は、フライト情報から、生体情報取得部1が撮像した乗客55が乗り継ぎ客であるかを判定する。例えば、フライト情報に乗客55の経由地が含まれており、撮像装置51が設置された空港が経由地である場合、乗客判定部3は、航空機から降機した乗客55は乗り継ぎ客と判定する。フライト情報に乗客55の経由地が含まれていない場合、又は、フライト情報に、乗客55の目的地が含まれており、当該空港が目的地である場合、乗客判定部3は、航空機から降機した乗客55は乗り継ぎ客でないと判定する。
【0033】
なお、乗り継ぎ客には、降機した航空機と異なる航空機に再搭乗する乗客、及び、降機した航空機と同じ航空機に再搭乗する乗客を含む。
【0034】
時間取得部6は、乗客55が乗り継ぎ客である場合、フライト情報取得部2が取得したフライト情報に基づいて、降機から再度搭乗するまでの再搭乗時間を取得する。再搭乗時間は、現在時刻から再度搭乗するフライトが搭乗を開始する時刻までの時間である。
【0035】
第1情報生成部5は、乗客55が再搭乗する客である場合、乗客55に提案する、再搭乗するまでの行動を決定し、その行動の情報を生成する。乗客55に提案する、再搭乗するまでの行動とは、乗客55が再搭乗するまでの間に参加できるツアーの参加、ホテルでの休息、レストランでの食事などである。行動の情報とは、ツアー情報、ホテル情報、レストラン情報などである。第1情報生成部5は、時間取得部6が取得した再搭乗時間に基づいて、再搭乗時間内に実行可能な行動、例えば、再搭乗時間内に終了するツアーの参加、を決定してもよい。または、第1情報生成部5は、再搭乗時間に関係なく、本日開催されるツアーの参加、本日オープンしているレストランでの食事、などの行動を決定してもよい。
【0036】
第2情報生成部7は、乗客55が再搭乗する客である場合、フライト情報取得部2が取得したフライト情報に基づいて、再搭乗に関する情報を生成する。再搭乗に関する情報とは、例えば、再搭乗する航空機の出発時刻、又は、再搭乗する際のゲートなどの情報である。
【0037】
表示制御部4は、乗客55が乗り継ぎ客である場合、第1情報生成部5又は第2情報生成部7が決定した情報を、表示装置53に表示し、又は、その乗客55が所有する表示装置54へ、電子メールにより送信する。
【0038】
図4は、空港に設置された表示装置53に表示される表示画面の一例を示す図である。図5及び図6は、乗客55が所有する表示装置54に表示される表示画面の一例を示す図である。図4及び図5は、第1情報生成部5が生成した行動の情報をツアー情報とした表示画面の一例を示す。図6は、第2情報生成部7が生成した再搭乗に関する情報の表示画面の一例を示す。
【0039】
乗り継ぎ客は、長時間空港に滞在するため、図4に示すような、表示制御部4は、ツアー情報を表示装置53に表示する。なお、表示装置53が、例えばタッチパネル式である場合、表示されたツアー情報が選択されると、さらに詳細な情報が表示されるようにしてもよい。
【0040】
また、表示制御部4は、再搭乗に関する情報を含む電子メールを表示装置54に送信する。これにより、表示装置54には、図5に示すような、メール画面が表示される。あるいは、表示制御部4は、ツアー情報を表示するWebサイトのアドレスを、電子メールで表示装置54へ送信する。表示装置54の所有者(乗客55)は、電子メールに含まれるアドレスをタップ(クリック)することで、図6に示すような、Webサイト画面が表示される。乗客55が所有する表示装置54に情報を表示することで、乗客55の氏名などの個人情報が、第三者に知られることを防止できる。なお、表示装置54に表示されたツアー情報、又は再搭乗に関する情報が選択されると、さらに詳細な情報が表示されるようにしてもよい。
【0041】
乗り継ぎ客である乗客55は、図4図6に示す画面を確認することで、長時間滞在する空港での有効な過ごし方の情報を取得することができる。なお、図4図6に示す表示画面は一例であり、表示するツアー情報には、そのツアーの集合場所、集合時間など、乗客55にツアーの詳細な情報を知らせる内容を含めて表示してもよい。また、再搭乗に関する情報には、チェックイン、セキュリティ検査、ゲートなど行う場所を、地図と共に表示するようにしてもよい。さらに、ツアーの集合場所、又は、再搭乗に関する情報(チェックイン、セキュリティ、ゲート)の場所を表示する歳に、現在地と、一般的な速度で歩いた場合の所要時間、経路マップも表示してもよい。
【0042】
なお、表示制御部4は、第1情報生成部5が決定した情報、及び第2情報生成部7が決定した情報それぞれを、一つの表示画面に表示するようにしてもよい。また、表示制御部4は、時間取得部6が取得した再搭乗時間が所定時間未満、例えば1時間未満の場合には、再搭乗に関する情報のみを表示するようにしてもよい。
【0043】
また、表示制御部4は、乗客55が乗り継ぎ客でない場合には、乗客55に対して空港に乗り入れしている交通機関の情報などを表示するようにしてもよい。
【0044】
[装置動作]
次に、本実施形態における情報処理装置10の動作について図7を用いて説明する。図7は、情報処理装置10の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図1図4を参酌する。また、本実施形態では、情報処理装置10を動作させることによって、状況通知方法が実施される。よって、本実施形態における情報処理方法の説明は、以下の情報処理装置10の動作説明に代える。また、図7の説明においても、生体情報は顔画像データとする。
【0045】
生体情報取得部1は、撮像装置51で撮像された顔画像データを取得する(S1)。フライト情報取得部2は、顔画像データに対応する識別情報を記憶装置52から取得することで、その識別情報に含まれるフライト情報を、取得する(S2)。乗客判定部3は、S2で取得されたフライト情報から、顔画像データの乗客55が、乗り継ぎ客であるかを判定する(S3)。
【0046】
乗り継ぎ客である場合(S3:YES)、第1情報生成部5は、乗客55に提案する、再搭乗するまでの行動を決定し、その情報を生成する(S4)。また、第2情報生成部7は、再搭乗に関する情報を生成する(S5)。なお、S4、S5の処理順序は逆であってもよいし、S4、S5の一方のみ実行されてもよい。
【0047】
時間取得部6は、S4、S5で決定した情報を表示装置53、54に表示する(S6)。表示装置54に表示する場合には、表示制御部4は、表示装置54に、乗客55に提案する、再搭乗するまでの行動の情報を含む電子メールを送信する。このとき、表示制御部4は、S2で取得した識別情報に含まれる固有情報から、電子メールアドレスを取得し、その電子メールアドレスに基づいて、電子メールを送信する。乗客55が乗り継ぎ客でない場合(S3:NO)、表示制御部4は、表示装置53、54に情報を表示することなく、本フローは終了する。
【0048】
このように、情報処理装置10は、航空機から降機した乗客55が乗り継ぎ客である場合、その乗客55に対して、空港での滞在に時間を費やせる情報を表示することができる。これにより、乗客55は、長時間滞在する空港での待ち時間を有効に過ごすことができる。
【0049】
[プログラム]
本実施形態におけるプログラムは、コンピュータに、図7に示すステップS1~S6を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施形態における情報処理装置10と情報処理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、生体情報取得部1、フライト情報取得部2、乗客判定部3、表示制御部4、第1情報生成部5、時間取得部6、及び第2情報生成部7として機能し、処理を行なう。
【0050】
なお、本実施形態のプログラムをインストールするコンピュータが、表示制御部4として機能していれば、本実施形態におけるプログラムは、コンピュータに、図7に示すステップS1~S5を実行させるプログラムであれば良い。つまり、プログラムをインストールするコンピュータが、生成された情報を表示する機能を備えていれば、本実施形態のプログラムは、乗客55に提案する、再搭乗するまでの行動の情報、再搭乗に関する情報を生成し、表示装置53、54への画面表示は、既存の表示機能を利用するようにすればよい。
【0051】
また、本実施形態におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、生体情報取得部1、フライト情報取得部2、乗客判定部3、表示制御部4、第1情報生成部5、時間取得部6、及び第2情報生成部7のいずれかとして機能しても良い。
【0052】
また、コンピュータとしては、汎用のPCの他に、スマートフォン、タブレット型端末装置が挙げられる。
【0053】
(装置の物理構成)
ここで、実施形態におけるプログラムを実行することによって、情報処理装置10を実現するコンピュータについて図8を用いて説明する。図8は、情報処理装置10を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0054】
図8に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。なお、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)を備えていても良い。
【0055】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0056】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0057】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0058】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)~(付記15)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0059】
(付記1)
航空機から降機した乗客の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記乗客の生体情報、及び前記乗客のフライト情報を対応付けて予め記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得するフライト情報取得部と、
取得された前記フライト情報から、前記乗客が、前記航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客であるかを判定する、乗客判定部と、
判定結果に応じた情報を表示装置に表示する表示制御部と、
を備える、情報処理装置。
【0060】
(付記2)
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記乗客に提案する、再搭乗するまでの行動を決定し、前記行動の情報を生成する、第1情報生成部、
を備え、
前記表示制御部は、生成された前記行動の情報を前記表示装置に表示する、
情報処理装置。
【0061】
(付記3)
付記2に記載の情報処理装置であって、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記フライト情報に基づいて、降機から再度搭乗するまでの再搭乗時間を取得する時間取得部、
を備え、
前記第1情報生成部は、前記再搭乗時間に基づいて前記行動を決定し、前記行動の情報を生成する、
情報処理装置。
【0062】
(付記4)
付記1から付記3までのいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記フライト情報に基づいて、再搭乗に関する情報を生成する、第2情報生成部、
を備え、
前記表示制御部は、決定された前記再搭乗に関する情報を前記表示装置に表示する、
情報処理装置。
【0063】
(付記5)
付記1から付記4までのいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記生体情報は顔画像データである、
情報処理装置。
【0064】
(付記6)
航空機から降機した乗客の生体情報を取得するステップと、
前記乗客の生体情報、及び前記乗客のフライト情報を対応付けて記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得するステップと、
取得された前記フライト情報から、前記乗客が、前記航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客であるかを判定するステップと、
判定結果に応じた情報を表示装置に表示するステップと、
を備える、情報処理方法。
【0065】
(付記7)
付記6に記載の情報処理方法であって、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記乗客に提案する、再搭乗するまでの行動を決定し、前記行動の情報を生成するステップ、
を備え、
前記表示装置に表示するステップでは、生成された前記行動の情報を前記表示装置に表示する、
情報処理方法。
【0066】
(付記8)
付記7に記載の情報処理方法であって、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記フライト情報に基づいて、降機から再度搭乗するまでの再搭乗時間を取得するステップ、
を備え、
前記行動を決定するステップでは、前記再搭乗時間に基づいて前記行動を決定し、前記行動の情報を生成する、
情報処理方法。
【0067】
(付記9)
付記6から付記8までのいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記フライト情報に基づいて、再搭乗に関する情報を生成するステップ、
を備え、
前記表示装置に表示するステップでは、決定された前記再搭乗に関する情報を前記表示装置に表示する、
情報処理方法。
【0068】
(付記10)
付記6から付記9までのいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記生体情報は顔画像データである、
情報処理方法。
【0069】
(付記11)
コンピュータに、
航空機から降機した乗客の生体情報を取得するステップと、
前記乗客の生体情報、及び前記乗客のフライト情報を対応付けて記憶した記憶装置から、取得された生体情報に対応するフライト情報を取得するステップと、
取得された前記フライト情報から、前記乗客が、前記航空機からの降機後、航空機に再搭乗する客であるかを判定するステップと、
を実行させる命令を含むプログラム。
【0070】
(付記12)
付記11に記載のプログラムであって、
前記プログラムは、
前記コンピュータに、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記乗客に提案する、再搭乗するまでの行動を決定し、前記行動の情報を生成するステップ、
を実行させる命令を含む、プログラム。
【0071】
(付記13)
付記12に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記フライト情報に基づいて、降機から再度搭乗するまでの再搭乗時間を取得するステップ、
を実行させる命令を含み、
前記行動を決定するステップでは、前記再搭乗時間に基づいて前記行動を決定し、前記行動の情報を生成する、
プログラム。
【0072】
(付記14)
付記11から付記13までのいずれかに記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記乗客が再搭乗する客である場合、前記フライト情報に基づいて、再搭乗に関する情報を生成するステップ、
を実行させる命令を含む、プログラム。
【0073】
(付記15)
付記11から付記14までのいずれかに記載のプログラムであって、
前記生体情報は顔画像データである、
プログラム。
【符号の説明】
【0074】
1 生体情報取得部
2 フライト情報取得部
3 乗客判定部
4 表示制御部
5 第1情報生成部
6 時間取得部
7 第2情報生成部
10 情報処理装置
51 撮像装置
52 記憶装置
53 表示装置
54 表示装置
55 乗客
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス

図1
図2
図3
図4
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図8