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特許7584967光学系およびそれを有する撮像装置、投写装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】光学系およびそれを有する撮像装置、投写装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 17/08 20060101AFI20241111BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
G02B17/08
G02B13/18
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2020160429
(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公開番号】P2022053672
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2023-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】小林 加奈
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-098600(JP,A)
【文献】特開2009-139480(JP,A)
【文献】特開2007-192966(JP,A)
【文献】特開2012-093760(JP,A)
【文献】特開2000-100703(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0007969(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
G02B 35/00 - 37/06
H04N 5/222 - 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 - 23/76
H04N 23/90 - 23/959
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、
前記入射部は、中心軸の周りに回転対称であり、
前記入射部からの入射光は、前記中心軸と交差して前記第1反射面に入射し、
前記第1反射面からの反射光は、前記中心軸と交差せずに、前記第2反射面に入射し、
前記第2反射面からの反射光は、前記第3反射面に入射し、
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面において、前記第2反射面は前記第1反射面よりも像側に配置され、
前記入射光は、前記入射部に入射してから像面に到達するまでに、前記中心軸と2回交差することを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記第3反射面からの反射光は、前記射出部から出射することを特徴とする請求項に記載の光学系。
【請求項3】
前記第1から第3反射面、および前記射出部はそれぞれ、前記中心軸の周りに回転対称であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項4】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面において、前記第2反射面は前記第3反射面よりも像側に配置されることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
【請求項5】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面において、前記第2反射面からの反射光は、前記中心軸と交差せずに、前記第3反射面に入射することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
【請求項6】
基準軸光線が前記入射部に入射してから前記第1反射面に到達するまでにたどる距離をA、前記基準軸光線が前記第1反射面に入射してから前記第2反射面に到達するまでにたどる距離をBとするとき、
0.20<B/A<0.80
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
【請求項7】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面における前記光学系の焦点距離をfx-y、Z-X断面における前記光学系の焦点距離をfz-xとするとき、
1.05<|fx-y/fz-x|<10.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
【請求項8】
前記射出部より像側に配置され、屈折光学系である後群を更に有することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
【請求項9】
前記後群は、前記中心軸と同軸に配置された開口絞りを有することを特徴とする請求項に記載の光学系。
【請求項10】
前記後群は、前記開口絞りより像側に接合レンズを有することを特徴とする請求項に記載の光学系。
【請求項11】
入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、射出部、前記射出部より像側に配置され、屈折光学系である後群を有し、
前記入射部は、中心軸の周りに回転対称であり、
前記後群は、前記中心軸と同軸に配置された開口絞りと、該開口絞りより像側に配置された接合レンズを有し、
前記入射部は、中心軸の周りに回転対称であり、
前記入射部からの入射光は、前記中心軸と交差して前記第1反射面に入射し、
前記第1反射面からの反射光は、前記中心軸と交差せずに、前記第2反射面に入射し、
前記第2反射面からの反射光は、前記第3反射面に入射することを特徴とする光学系。
【請求項12】
前記接合レンズに含まれる正レンズの物体側の曲率半径をRP1、前記正レンズの像側の曲率半径をRP2とするとき、
-0.90<(RP2+RP1)/(RP2-RP1)≦0.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項10または11に記載の光学系。
【請求項13】
前記後群は、前記開口絞りより像側に、像側に凹面を向けた負の屈折力の単レンズを少なくとも1枚有することを特徴とする請求項乃至1の何れか一項に記載の光学系。
【請求項14】
入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、射出部、前記射出部より像側に配置され、屈折光学系である後群を有し、
前記入射部は、中心軸の周りに回転対称であり、
前記後群は、前記中心軸と同軸に配置された開口絞りと、該開口絞りより像側に配置され且つ像側に凹面を向けた負の屈折力の単レンズを少なくとも1枚有し、
前記入射部は、中心軸の周りに回転対称であり、
前記入射部からの入射光は、前記中心軸と交差して前記第1反射面に入射し、
前記第1反射面からの反射光は、前記中心軸と交差せずに、前記第2反射面に入射し、
前記第2反射面からの反射光は、前記第3反射面に入射することを特徴とする光学系。
【請求項15】
前記光学系の最大径をD、イメージサークルの径をDrとするとき、
0.1<D/Dr<12.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の光学系。
【請求項16】
前記入射部に入射する光は、像面の前記中心軸から外れた位置に円環状に結像することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の光学系。
【請求項17】
前記入射部、前記第1から第3反射面、および前記射出部のうち少なくとも一つは、奇数次項を含む線分を前記中心軸の周りで回転させて形成される自由曲面を有することを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載の光学系。
【請求項18】
前記入射部、前記第1から第3反射面、および前記射出部は、前記中心軸の周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体に設けられていることを特徴とする請求項1乃至17の何れか一項に記載の光学系。
【請求項19】
前記入射部、前記第1から第3反射面、および前記射出部は、内部に空洞が設けられている殻体に設けられていることを特徴とする請求項1乃至1の何れか一項に記載の光学系。
【請求項20】
前記入射部は、屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至19の何れか一項に記載の光学系。
【請求項21】
前記射出部は、屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至20の何れか一項に記載の光学系。
【請求項22】
入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、
前記射出部は、中心軸の周りに回転対称であり、
前記入射部からの入射光は、前記中心軸と交差して前記第1反射面に入射し、
前記第1反射面からの反射光は、前記第2反射面に入射し、
前記第2反射面からの反射光は、前記中心軸と交差せずに、前記第3反射面に入射し、
前記第3反射面からの反射光は、前記中心軸と交差して、前記射出部に入射し、
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面において、前記第2反射面は前記第1反射面よりも像側に配置され、
前記入射光は、前記入射部に入射してから像面に到達するまでに、前記中心軸と2回交差することを特徴とする光学系。
【請求項23】
請求項1乃至2の何れか一項に記載の光学系と、
該光学系によって形成される像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項24】
光源と、
請求項2に記載の光学系とを有することを特徴とする投写装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学系に関し、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、デジタルシネマ、投写装置等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、360°全方位(全周)の画像を得るための撮像光学系として、中心軸の周りに回転対称な複数の反射面を有する反射光学系が知られている。
【0003】
特許文献1には、中心軸の周りで回転対称な2面の反射面と2面の透過面を有する透明媒体を備える光学系が開示されている。特許文献1の光学系では、第1透過面から透明媒体に入射する光は、第1反射面で像側と反対側に反射され、第2反射面で像側に反射され、第2透過面を経て透明媒体から射出される。
【0004】
特許文献2には、中心軸の周りで回転対称な3面の反射面と2面の透過面を有する透明媒体を備える光学系が開示されている。特許文献2の光学系では、第1透過面から透明媒体に入射する光は、第1反射面で像側に反射され、第2反射面で像側と反対側に反射され、第3反射面で像側に反射され、第2透過面を経て透明媒体から射出される。このような光路は、中心軸に対して片側のみで構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-257630号公報
【文献】特開2006-259660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、撮像装置では、小型化が求められるとともに高画質化が求められている。高画質な画像を得るために、大型撮像素子に対応した光学系の構築が必要である。大型撮像素子に対応させた光学系として特許文献1,2の光学系を使用した場合、透明媒体が大型化してしまうため光学系の小型化が困難となる。また、特許文献2の光学系は、中心軸近傍に空洞を構成する必要があるため、加工が困難となる。
【0007】
光学系の小型化を図りつつ、360°全方位にわたって高い光学性能を得るためには、中心軸に対して回転対称な反射面を適切に配置することや、反射面、入射部、射出部のパワーを適切に設定することが必要である。
【0008】
本発明は、小型かつ高画質で360°全方位の画像が得られる光学系およびそれを有する撮像装置、投写装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面としての光学系は、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、入射部は、中心軸の周りに回転対称であり、入射部からの入射光は、中心軸と交差して第1反射面に入射し、第1反射面からの反射光は、中心軸と交差せずに、第2反射面に入射し、第2反射面からの反射光は、第3反射面に入射し、第3反射面からの反射光は、中心軸と交差して、射出部に入射し、中心軸をY軸、中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面において、第2反射面は第1反射面よりも像側に配置され、入射光は、入射部に入射してから像面に到達するまでに、中心軸と2回交差することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の他の側面としての光学系は、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、射出部は、中心軸の周りに回転対称であり、前記入射部からの入射光は、前記中心軸と交差して前記第1反射面に入射し、第1反射面からの反射光は、第2反射面に入射し、第2反射面からの反射光は、中心軸と交差せずに、第3反射面に入射し、中心軸をY軸、中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面において、第2反射面は第1反射面よりも像側に配置され、入射光は、入射部に入射してから像面に到達するまでに、中心軸と2回交差することを特徴とする。

【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、小型かつ高画質で360°全方位の画像が得られる光学系およびそれを有する撮像装置、投写装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る光学系の説明図である。
図2】光学系の最大径の説明図である。
図3】実施例1の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図4】実施例1の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
図5】実施例2の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図6】実施例2の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
図7】実施例3の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図8】実施例3の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
図9】実施例4の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図10】実施例4の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
図11】実施例5の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図12】実施例5の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る光学系OLの説明図である。各実施例の光学系OLは、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等の撮像装置に用いられる光学系である。また、各実施例の光学系OLは、投写装置(プロジェクタ)用の投写光学系として用いることもできる。すなわち、光学系OLは、360°全方位の画角を有する画像を像面IPに結像させるか、像面IPに配置された画像を360°全方位の画角に投影する。
【0015】
本実施形態では、光学系OLの中心軸OAの方向をY軸方向、図1の紙面内をX-Y平面とする。図1において、X軸方向の負側が拡大側(物体側)で、Y軸方向の負側が縮小側(像側)である。アスペクト比を持つCMOS等のセンサに結像する光学系OLでは例えば、中心軸OAと垂直で、像面IPの長辺方向に平行な軸をX軸、中心軸OAと垂直で、像面IPの短辺方向に平行な軸をZ軸とする。像面IPが正方形である場合、像面IP上においてX軸とZ軸が互いに直交するように、X軸およびZ軸を任意に定義することが可能である。入射部T1にX軸と平行に入射する(X-Y断面において垂直画角0°で入射する)光線の主光線(基準軸光線)OBを延長し、中心軸OAと垂直に交差する点を光学系OLの原点Oとする。本実施形態では、主光線OBの波長は、587.56nmである。
【0016】
SPは、開放Fナンバー(Fno)の光束を決定(制限)する開口絞りである。開口絞りSPを設けることで、Z-X断面において、フレア光が入射することを防ぐことが可能となり高画質化が容易となる。像面IPは、各実施例の光学系をデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の撮影光学系によって形成される像を受光する固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面が配置される。各実施例の光学系を銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際には像面IPにはフィルム面に相当する感光面が置かれる。
【0017】
各実施例の光学系OLは、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2を有する前群L1を有する。前群L1は、ガラス材料又は樹脂材料を用いた透明媒体か、内部に所定空間(空洞)を画定する殻体である。入射部T1は、中心軸OAの周りに回転対称である。また、第1から第3反射面、および射出部は、中心軸OAの周りに回転対称である(中心軸OAに対して環状である)ことが好ましい。入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、第3反射面R3に入射する。
【0018】
各実施例の光学系OLは、3面の反射面を有し、光線の折り曲げ回数を増やすことで、2面の反射面を有する光学系と比べて、前群L1の小型化が容易となる。また、反射面のパワーを分散させることが可能となるため高画質化が容易となる。
【0019】
また、入射部T1からの入射光を中心軸OAと交差させて第1反射面R1に入射させることで、入射部T1から第1反射面R1までの距離を短縮することができ、光学系OLの小型化が容易となる。さらに、第1反射面R1からの反射光を中心軸OAと交差させずに第2反射面R2に入射させることで、中心軸OAに対する第1反射面R1の勾配を確保でき第1反射面R1の加工が容易となる。
【0020】
以上説明したように、入射部T1、複数の反射面、射出部T2、および光線の光路を適切に設定することで、光学系OLの小型化を図りつつ、360°全方位にわたって高い光学性能を得ることができる。
【0021】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面において、第2反射面R2は第1反射面R1よりも像側に配置されていることが好ましい。これにより、面の有効径の干渉を避けつつ、前群L1の小型化が容易となる。
【0022】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面において、第2反射面R2は第3反射面R3よりも像側に配置されていることが好ましい。これにより、前群L1で発生する収差を抑制しつつ、前群L1の小型化が容易となる。
【0023】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面において、第2反射面R2からの反射光は中心軸OAと交差せずに第3反射面R3に入射することが好ましい。これにより、光路長を短くし、光量を確保することができる。
【0024】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1からの入射光は、中心軸OAに対して入射部T1と軸対称側に配置される反射面で順に反射されることが好ましい。これにより、面の有効径の干渉を避けつつ、前群L1の小型化が容易となる。
【0025】
各実施例の光学系OLは、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。ここで、Aは、主光線OBが入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離である。Bは、主光線OBが第1反射面R1に入射してから第2反射面R2に入射するまでにたどる距離である。
【0026】
0.20<B/A<0.80 (1)
条件式(1)は、主光線OBが第1反射面R1に入射してから第2反射面R2に入射するまでにたどる距離Bに対する、主光線OBが入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離Aの比を規定している。主光線OBは前述したように、入射部T1にX軸と平行に入射する(X-Y断面において垂直画角0°で入射する)光線の主光線である。条件式(1)の下限値を下回って距離Aが長くなると、前群L1が大型化するため好ましくない。条件式(1)の上限値を上回って距離Aが短くなると、Z-X方向のパワーが強くなりすぎるため、非点収差の補正が困難になる。
【0027】
なお、条件式(1)の数値範囲を以下の条件式(1a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0028】
0.23<B/A<0.50 (1a)
条件式(1a)を満足することにより、距離A,Bの比がより適切となり、光学系OLの小型化が容易となる。
【0029】
また、条件式(1)の数値範囲を以下の条件式(1b)の数値範囲とすることがさらに好ましい。
【0030】
0.25<B/A<0.45 (1b)
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1からの入射光が像面に到達するまでに、中心軸OAと2回交差することが好ましい。これにより、光学系OLの小型化が容易となる。
【0031】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面における光学系OLの焦点距離をfx-y、Z-X断面における光学系OLの焦点距離をfz-xとするとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
【0032】
1.05<|fx-y/fz-x|<10.00 (2)
条件式(2)は、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xに対する、X-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yの比を規定している。条件式(2)の上限値を上回ってZ―X断面における光学系OLの焦点距離fz-xがX-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yと比べて短くなると、非点収差や像面湾曲の補正が困難となる。条件式(2)の下限値を下回ってZ―X断面における光学系OLの焦点距離fz-xがX-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yと比べて長くなると、光学系OLが大型化するため好ましくない。ここで、焦点距離fx-y,fz-xは、d線(波長587.56nm)を用いて定義されるものとする。
【0033】
なお、条件式(2)の数値範囲を以下の条件式(2a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0034】
1.10<|fx-y/fz-x|<3.00 (2a)
条件式(2a)を満足することにより、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xに対するX-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yの比がより適切となり、光学系OLを小型化しつつ、像面湾曲や非点収差の補正が容易となる。
【0035】
また、条件式(2)の数値範囲を以下の条件式(2b)の数値範囲とすることがさらに好ましい。
【0036】
1.20<|fx-y/fz-x|<2.50 (2b)
各実施例の光学系OLは、射出部T2より像側に配置され、屈折光学系である後群L2を有することが好ましい。後群L2において前群L1で発生した非点収差を打ち消すように収差を発生させることで、光学系OLにおける非点収差を抑制することが容易となる。
【0037】
各実施例の光学系OLにおいて、後群L2は、開口絞りSPより像側に接合レンズGを有することが好ましい。接合レンズGを開口絞りSPより像側に配置することで、軸外光線の収差補正が容易となる。特に、後群L2で発生する色収差や前群L1で発生した非点収差を抑制することが容易となる。
【0038】
各実施例の光学系OLは、接合レンズGに含まれる正レンズGpの物体側の曲率半径をRP1、像側の曲率半径をRP2とするとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
【0039】
-0.90<(RP2+RP1)/(RP2-RP1)≦0.00 (3)
条件式(3)は、正レンズGpの形状(シェープファクター)を規定している。条件式(3)の上限値を上回ると、非点収差や像面湾曲が大きく発生し、前群L1で発生した非点収差や像面湾曲の補正に対して過補正となるため好ましくない。条件式(3)の下限値を下回ると、前群L1で発生した非点収差や像面湾曲を後群L2で補正しなければならず、後群L2のレンズ枚数が増加し、光学系OLが大型化するため好ましくない。
【0040】
なお、条件式(3)の数値範囲を以下の条件式(3a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0041】
-0.50<(RP2+RP1)/(RP2-RP1)<-0.02 (3a)
条件式(3a)を満足することにより、像側の曲面が物体側の曲面に対して曲率半径が小さくなる形状となり、像面湾曲や非点収差の補正が容易となる。
【0042】
また、条件式(3)の数値範囲を以下の条件式(3b)の数値範囲とすることがさらに好ましい。
【0043】
-0.30<(RP2+RP1)/(RP2-RP1)<-0.05 (3b)
各実施例の光学系OLにおいて、後群L2は、開口絞りSPより像側に、像側に凹面を向けた負の屈折力の単レンズを少なくとも1枚有することが好ましい。これにより、各垂直画角の光線の光路を分離することが可能となり、垂直画角全域の収差補正が容易となる。
【0044】
各実施例の光学系OLは、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。ここで、Dは、光学系OLの最大径(前群L1の外径)である。Drは、イメージサークルの径である。図2(a),(b)は、光学系OLの最大径Dの説明図である。X軸座標の最大値をDmaxとするとき、最大径Dは2×Dmaxと表される。
【0045】
0.1<D/Dr<12.0 (4)
条件式(4)は、イメージサークルの径Drに対する、光学系OLの最大径Dの比を規定している。条件式(4)の上限値を上回ると、前群L1が大型化するため好ましくない。条件式(4)の下限値を下回ると、Z-X方向のパワーが強くなりすぎるため、非点収差の補正が困難になる。
【0046】
なお、条件式(4)の数値範囲を以下の条件式(4a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0047】
2.0<D/Dr<10.0 (4a)
条件式(4a)を満足することにより、イメージサークルの径Drに対する、光学系OLの最大径Dの比がより適切となり、非点収差を補正しつつ、光学系OLの小型化が容易となる。
【0048】
また、条件式(4)の数値範囲を以下の条件式(4b)の数値範囲とすることがさらに好ましい。
【0049】
3.5<D/Dr<9.5 (4b)
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1に入射する光は、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。これにより、1枚のセンサで360°全方位撮影が可能となる。
【0050】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1、複数の反射面、および射出部T2の少なくとも一つは、奇数次項を含む線分を中心軸OAの周りで回転させて形成される自由曲面を有することが好ましい。これにより、偏心収差を補正して解像力の高い光学系OLを提供できると共に、光学系OLの小型化が容易となる。
【0051】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1、複数の反射面、および射出部T2は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lに設けられていることが好ましい。これにより、反射面の相対偏心を抑制でき、製造誤差を抑制することが容易となる。
【0052】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1、複数の反射面、および射出部T2は、内部に所定空間を画定する(内部に空洞が設けられている)殻体Lに設けられていることが好ましい。殻体Lの内部が空洞であるため、ガラス材料や樹脂材料で形成された場合と比べて、軽量化やコストの低減が可能になる。
【0053】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1は屈折力を有することが好ましい。これにより、主光線OBが入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離Aを抑制することが可能となり、前群L1の小型化が可能となる。
【0054】
各実施例の光学系OLにおいて、射出部T2は屈折力を有することが好ましい。これにより、後群L2に入射する光の入射角を抑制することが可能となり、光学系OLでの収差補正が容易となる。
【実施例1】
【0055】
図3は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。図4は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示している。X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度とは、X-Y断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度とは、Z-X断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。左右のグラフは、入射光線の角度における横収差を示している。実線はd線(波長587.56nm)に対する横収差、点線はg線(波長435.8nm)に対する横収差を示している。
【0056】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、および第1反射面R1はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする非球面を有する。入射部T1、および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAと同軸に配置された開口絞りSPを有する。また、後群L2は、開口絞りSPより像側に、像側に凹面を向けた負レンズGn、および正レンズGpと負レンズとからなる接合レンズGを有する。
【0057】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0058】
第1反射面R1は、第3反射面R3よりも像側に配置される。第2反射面R2は、第1反射面R1よりも像側に配置される。入射部T1は、X-Y断面において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0059】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0060】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。
【0061】
X-Y断面において、入射部T1からの入射光は、第2反射面R2に到達するまでに1回中間結像する。
【実施例2】
【0062】
図5は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。図6は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示している。X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度とは、X-Y断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度とは、Z-X断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。左右のグラフは、入射光線の角度における横収差を示している。実線はd線(波長587.56nm)に対する横収差、点線はg線(波長435.8nm)に対する横収差を示している。
【0063】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、および第1反射面R1はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする非球面を有する。入射部T1、および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAと同軸に配置された開口絞りSPを有する。また、後群L2は、開口絞りSPより像側に、像側に凹面を向けた負レンズGn、および正レンズGpと負レンズとからなる接合レンズGを有する。
【0064】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0065】
第1反射面R1は、第3反射面R3よりも像側に配置される。第2反射面R2は、第1反射面R1よりも像側に配置される。入射部T1は、X-Y断面において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0066】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0067】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。
【0068】
X-Y断面において、入射部T1からの入射光は、第2反射面R2に到達するまでに1回中間結像する。
【実施例3】
【0069】
図7は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。図8は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示している。X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度とは、X-Y断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度とは、Z-X断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。左右のグラフは、入射光線の角度における横収差を示している。実線はd線(波長587.56nm)に対する横収差、点線はg線(波長435.8nm)に対する横収差を示している。
【0070】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、内部に所定空間を画定する殻体からなり、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2を有する。第1反射面R1は、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面である。射出部T2と第2反射面R2のY座標の値は同等である。後群L2は、中心軸OAと同軸に配置された開口絞りSPを有する。また、後群L2は、開口絞りSPより像側に、像側に凹面を向けた負レンズGn、および正レンズGpと負レンズとからなる接合レンズGを有する。
【0071】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0072】
第1反射面R1は、第3反射面R3よりも像側に配置される。第2反射面R2は、第1反射面R1よりも像側に配置される。入射部T1は、X-Y断面において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0073】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0074】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。
【0075】
X-Y断面において、入射部T1からの入射光は、第2反射面R2で反射され、第3反射面R3に到達するまでに1回中間結像する。
【実施例4】
【0076】
図9は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。図10は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示している。X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度とは、X-Y断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度とは、Z-X断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)に対する横収差、点線はg線(波長435.8nm)に対する横収差を示している。
【0077】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。入射部T1、および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAと同軸に配置された開口絞りSPを有する。また、後群L2は、開口絞りSPより像側に、像側に凹面を向けた負レンズGn、および正レンズGpと負レンズとからなる接合レンズGを有する。
【0078】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0079】
第1反射面R1は、第3反射面R3よりも像側に配置される。第2反射面R2は、第1反射面R1よりも像側に配置される。入射部T1は、X-Y断面において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0080】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0081】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。
【0082】
X-Y断面において、入射部T1からの入射光は、第1反射面R1で反射され、第2反射面R2に到達するまでに1回中間結像する。
【実施例5】
【0083】
図11は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。図12は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示している。X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度とは、X-Y断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度とは、Z-X断面における入射部T1に入射する光線とX軸とがなす角を指す。左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)に対する横収差、点線はg線(波長435.8nm)に対する横収差を示している。
【0084】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、および第1反射面R1はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする非球面を有する。入射部T1、および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAと同軸に配置された開口絞りSPを有する。また、後群L2は、開口絞りSPより像側に、像側に凹面を向けた負レンズGn、および正レンズGpと負レンズとからなる接合レンズGを有する。
【0085】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0086】
第1反射面R1は、第3反射面R3よりも像側に配置される。第2反射面R2は、第1反射面R1よりも像側に配置される。入射部T1は、X-Y断面において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0087】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0088】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。
【0089】
入射部T1からの入射光は、X-Y断面内で1回中間結像する。X-Y断面において、主光線OBは、入射部T1から入射し第1反射面R1に到達するまでに1回中間結像する。
【0090】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面において、入射部T1と第1反射面R1との間に入射瞳を有する。
【0091】
各実施例の光学系OLでは、歪曲収差等を電子的に補正してもよい。また、各実施例の光学系OLは、像面IPの前にローパスフィルターやIRカットフィルター等の光学部材を必要に応じて有していてもよい。また、各実施例の光学系OLは、回折光学素子を有していてもよい。
【0092】
各実施例の光学系OLにおいて、後群L2の一部を、無限遠物体から近距離物体へのフォーカス時にY軸方向へ移動するフォーカス群としてもよい。また、各実施例の光学系OLをフォーカス群としてもよい。
【0093】
各実施例の光学系OLは、像面IPに液晶や透過型液晶等を配し、縮小側に光源を配して、拡大側に投影する投写装置に用いてもよい。この場合、各実施例の光学系OLは、縮小側から拡大側へ順に配置された、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有する。射出部は、中心軸OAの周りに回転対称である。第1反射面からの反射光は、第2反射面に入射する。第2反射面からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面に入射する。第3反射面からの反射光は、中心軸OAと交差して、射出部に入射する。
【0094】
以下に、実施例1乃至5にそれぞれ対応する数値実施例1乃至5を示す。
【0095】
各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表わしている。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd,NF,NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0096】
偏心については、原点Oからの偏心量である。X,Y,ZはそれぞれX軸、Y軸、Z軸方向の偏心量である。α,βはそれぞれ、X軸、Y軸を中心とする傾きであり、それぞれの軸の正方向に対して反時計回りが正である。
【0097】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、X軸を軸として、X軸と垂直方向にY軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4からA12を各次数の非球面係数とするとき、
X=(Y/R)/[1+{1-(1+K)(Y/R)1/2
+A4Y+A6Y+A8Y+A10Y10+A12Y12
で表している。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
【0098】
回転自由曲面は、以下の定義で与えられる回転対称非球面である。X-Y座標面上で原点を通り下記の曲線を定める。
【0099】
X=(Y/RY)/[1+{1-(C1+1)Y/RY1/2
+C2Y+C3Y+C4Y+C5Y
上記曲線をZ軸の正方向を向いて左回り正として角度θ(°)だけ回転した曲線F(Y)が定められる。この曲線F(Y)もX-Z座標系で原点を通る。
【0100】
曲線F(Y)をX軸の正方向(負のときはZ軸の負方向)へ距離Rだけ平行移動し、その後Y軸の周りで平行移動した曲線を回転させてできる回転対称面を回転自由曲面とする。
【0101】
この定義からY軸が回転自由曲面の軸となる。ここで、RYはX-Y断面での球面項の曲率半径、C1は円錐定数、C2からC5は各々非球面係数である。「e-x」は10-Xを意味している。REFは反射面、RFSは回転自由曲面である。
[数値実施例1]
水平画角 360°
垂直画角 40°(-10°~+30°)
イメージサークル φ6.00~φ13.90mm

単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径 偏心
1 RFS[1] 0.00 1.48749 70.2 4.50 偏心[1]
2 RFS[2] 0.00 1.48749 70.2 36.00 偏心[2](REF)
3* -102.502 0.00 1.48749 70.2 53.00 偏心[3](REF)
4* -20.993 0.00 1.48749 70.2 16.00 偏心[4](REF)
5* -102.502 0.00 53.00 偏心[5]
6 31.579 1.20 1.84666 23.8 13.00 偏心[6]
7 19.422 3.82 13.00 α -90.00
8 36.258 2.43 1.49700 81.5 13.50 α -90.00
9 -25.884 0.30 13.50 α -90.00
10 19.127 2.09 1.49700 81.5 13.50 α -90.00
11 2822.521 2.50 13.50 α -90.00
12(絞り) ∞ 17.02 9.00 α -90.00
13 17.345 1.20 1.56732 42.8 14.00 α -90.00
14 12.584 7.13 14.00 α -90.00
15 17.219 7.77 1.72916 54.7 16.20 α -90.00
16 -10.119 1.20 1.95375 32.3 16.20 α -90.00
17 -75.045 10.99 16.20 α -90.00
像面 ∞

非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.45617e-005 A 6=-3.33862e-008 A 8= 3.35656e-011 A10=-1.38566e-014

第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.22569e-004 A 6=-1.95186e-006 A 8= 6.70564e-009 A10= 1.80481e-011

第5面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.45617e-005 A 6=-3.33862e-008 A 8= 3.35656e-011 A10=-1.38566e-014

RFS[1]
RY inf
θ -133.423
R -27.408
C3 -2.077e-002
C4 8.284e-004
C5 -2.832e-005

RFS[2]
RY -792.060
θ -142.876
R 24.022
C3 4.502e-003
C4 -3.226e-004
C5 -7.197e-006

偏心[1]
X -27.408 Y 0.000 Z 0.000
α -133.423 β 0.000

偏心[2]
X 24.022 Y 5.481 Z 0.000
α -142.876 β 0.000

偏心[3]
X 0.000 Y -3.540 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[4]
X 0.000 Y 19.083 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[5]
X 0.000 Y -3.540 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[6]
X 0.000 Y-10.978 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

[数値実施例2]
水平画角 360°
垂直画角 50°(-20°~+30°)
イメージサークル φ1.20~φ4.16mm

単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径 偏心
1 RFS[1] 0.00 1.53110 55.9 1.00 偏心[1]
2 RFS[2] 0.00 1.53110 55.9 35.00 偏心[2](REF)
3* -3634.583 0.00 1.53110 55.9 22.00 偏心[3](REF)
4* -8.191 0.00 1.53110 55.9 6.00 偏心[4](REF)
5* -20.468 0.00 5.00 偏心[5]
6 -23.656 0.80 1.58144 40.8 8.00 偏心[6]
7 23.687 1.04 8.00 α -90.00
8 -40.430 1.39 1.60311 60.6 8.00 α -90.00
9 -10.554 0.30 8.00 α -90.00
10 22.665 1.73 1.49700 81.5 8.00 α -90.00
11 -14.278 2.50 8.00 α -90.00
12(絞り) ∞ 0.81 5.50 α -90.00
13 28.333 0.80 1.65412 39.7 7.00 α -90.00
14 12.493 1.11 7.00 α -90.00
15 31.722 1.49 1.49700 81.5 7.00 α -90.00
16 -13.062 5.08 7.00 α -90.00
17 16.006 2.88 1.49700 81.5 7.00 α -90.00
18 -13.836 0.80 2.00100 29.1 7.00 α -90.00
19 -140.754 9.50 7.00 α -90.00
像面 ∞

非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.15724e-005 A 6=-1.13873e-007 A 8= 7.51518e-010 A10=-1.42704e-012

第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.69216e-003 A 6=-1.69884e-004 A 8= 1.11932e-005 A10=-3.31856e-007

第5面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.22797e-003 A 6=-4.99107e-006 A 8= 2.82782e-006 A10=-1.37489e-007

RFS[1]
RY inf
θ -134.874
R -13.177
C3 -4.902e-002
C4 4.192e-003
C5 5.294e-003

RFS[2]
RY 379.540
θ -146.135
R 15.531
C3 -2.790e-003
C4 -6.598e-004
C5 -5.451e-006

偏心[1]
X -13.177 Y 0.000 Z 0.000
α -134.874 β 0.000

偏心[2]
X 15.531 Y -2.465 Z 0.000
α -146.135 β 0.000

偏心[3]
X 0.00 Y -2.116 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[4]
X 0.00 Y 10.955 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[5]
X 0.000 Y -2.113 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[6]
X 0.00 Y-10.894 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

[数値実施例3]
水平画角 360°
垂直画角 25°(-20°~+5°)
イメージサークル φ4.66~φ14.07mm

単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径 偏心
1 ∞ 0.00 5.00 偏心[1]
2 RFS[1] 0.00 70.00 偏心[2](REF)
3* -141.259 0.00 80.00 偏心[3](REF)
4* -58.031 0.00 30.00 偏心[4](REF)
5 ∞ 12.44 35.00 偏心[5]
6 -90.798 1.10 1.76182 26.5 15.50 α -90.00
7 19.429 6.26 15.50 α -90.00
8 74.231 3.39 1.90043 37.4 15.50 α -90.00
9 -65.006 3.28 15.50 α -90.00
10 23.684 2.77 1.65160 58.5 15.00 α -90.00
11 -81.742 2.50 15.00 α -90.00
12(絞り) ∞ 4.47 10.00 α -90.00
13 50.135 5.26 1.69680 55.5 14.00 α -90.00
14 -11.998 0.82 1.65412 39.7 14.00 α -90.00
15 -36.669 2.72 14.00 α -90.00
16 -15.940 0.82 1.72047 34.7 13.00 α -90.00
17 72.595 14.84 13.00 α -90.00
18 18.575 6.84 1.49700 81.5 16.00 α -90.00
19 -11.994 0.92 1.72916 54.7 16.00 α -90.00
20 -200.023 11.68 16.00 α -90.00
像面 ∞

非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.33612e-006 A 6=-5.47699e-009 A 8= 2.74757e-012 A10=-5.19612e-016

第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.01240e-005 A 6=-1.83656e-007 A 8= 6.22968e-010 A10=-8.34722e-013

RFS[1]
RY 124.666
θ -134.117
R 26.027
C3 6.377e-004
C4 -1.637e-005
C5 4.463e-007

偏心[1]
X -42.242 Y 0.000 Z 0.000
α -180 β 0.000

偏心[2]
X 26.027 Y 14.196 Z 0.000
α -134.117 β 0.000

偏心[3]
X 0.000 Y-22.300 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[4]
X 0.000 Y 22.440 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[5]
X 0.000 Y-22.304 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

[数値実施例4]
水平画角 360°
垂直画角 50°(-25°~+25°)
イメージサークル φ4.85~φ13.91mm

単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径 偏心
1 RFS[1] 0.00 1.48749 70.2 4.50 偏心[1]
2 RFS[2] 0.00 1.48749 70.2 75.00 偏心[2](REF)
3 RFS[3] 0.00 1.48749 70.2 75.00 偏心[3](REF)
4* 528.536 0.00 1.48749 70.2 60.00 偏心[4](REF)
5* -64.882 0.00 25.00 偏心[5]
6 28.899 2.00 1.84666 23.8 18.00 α -90.00
7 11.000 7.76 18.00 α -90.00
8 14.655 1.63 1.49700 81.5 16.00 α -90.00
9 16.210 8.00 16.00 α -90.00
10 -33.941 4.32 1.65160 58.5 15.00 α -90.00
11 -11.944 1.00 1.51742 52.4 15.00 α -90.00
12 -18.709 10.88 15.00 α -90.00
13(絞り) ∞ 4.00 8.00 α -90.00
14 30.070 1.50 1.62004 36.3 15.00 α -90.00
15 16.207 2.61 15.00 α -90.00
16 15.140 4.57 1.88300 40.8 16.00 α -90.00
17 134.236 0.90 1.85883 30.0 16.00 α -90.00

18 38.577 6.30 16.00 α -90.00
19 14.947 7.62 1.61800 63.4 16.00 α -90.00
20 -11.285 0.92 2.00100 29.1 16.00 α -90.00
21 -1836.052 13.71 16.00 α -90.00

像面 ∞

非球面データ
第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.13031e-006 A 6= 1.30024e-008 A 8=-1.96512e-011 A10= 1.02836e-014

第5面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.83398e-005 A 6= 8.27780e-008 A 8=-1.21421e-009 A10= 5.88596e-012

RFS[1]
RY inf
θ -219.901
R -44.219
C3 -6.063e-003
C4 -4.633e-004
C5 1.056e-004

RFS[2]
RY 166.287
θ -162.295
R 52.959
C3 -5.124e-005
C4 -2.954e-005
C5 -1.986e-007

RFS[3]
RY inf
θ -99.030
R 47.222
C3 -3.647e-003
C4 -3.773e-005
C5 2.586e-007

偏心[1]
X -44.219 Y 0.000 Z 0.000
α -219.901 β 0.000

偏心[2]
X 52.959 Y -26.164 Z 0.000
α -162.295 β 0.000

偏心[3]
X 47.222 Y-61.893 Z 0.000
α -99.030 β 0.000

偏心[4]
X 0.000 Y 2.344 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[5]
X 0.000 Y-52.966 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[6]
X 0.00 Y-55.466 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

[数値実施例5]
水平画角 360°
垂直画角 40°(-10°~+30°)
イメージサークル φ6.11~φ13.87mm

単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径 偏心
1 RFS[1] 0.00 1.48749 70.2 10.00 偏心[1]
2 RFS[2] 0.00 1.48749 70.2 36.00 偏心[2](REF)
3* -115.301 0.00 1.48749 70.2 53.00 偏心[3](REF)
4* -22.731 0.00 1.48749 70.2 16.00 偏心[4](REF)
5* -115.301 0.00 53.00 偏心[5]
6 32.400 1.20 1.84666 23.8 13.00 偏心[6]
7 19.566 3.82 13.00 α -90.00
8 41.739 2.37 1.49700 81.5 13.50 α -90.00
9 -25.695 0.30 13.50 α -90.00
10 18.668 2.27 1.49700 81.5 13.50 α -90.00
11 -201.663 2.52 13.50 α -90.00
12(絞り) ∞ 13.49 9.00 α -90.00
13 18.753 1.20 1.51742 52.4 14.00 α -90.00
14 12.843 9.85 14.00 α -90.00
15 18.065 7.66 1.72916 54.7 16.20 α -90.00
16 -9.998 1.20 1.95375 32.3 16.20 α -90.00
17 -92.716 10.95 16.20 α -90.00
像面 ∞

非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.40033e-005 A 6=-3.30094e-008 A 8= 3.34433e-011 A10=-1.37954e-014

第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.17735e-004 A 6=-1.86758e-006 A 8= 5.85584e-009 A10= 3.27996e-011

第5面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.40033e-005 A 6=-3.30094e-008 A 8= 3.34433e-011 A10=-1.37954e-014

RFS[1]
RY inf
θ -131.382
R -26.441
C3 -1.832e-002
C4 3.941e-004
C5 -2.113e-005

RFS[2]
RY -752.602
θ -143.768
R 23.648
C3 4.938e-003
C4 -3.204e-004
C5 -5.856e-006

偏心[1]
X -26.441 Y 0.000 Z 0.000
α -131.382 β 0.000

偏心[2]
X 23.648 Y 5.201 Z 0.000
α -143.768 β 0.000

偏心[3]
X 0.000 Y -3.521 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[4]
X 0.000 Y 19.006 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[5]
X 0.000 Y -3.521 Z 0.000
α -90.00 β 0.000

偏心[6]
X 0.00 Y-11.742 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
【0102】
【表1】
【0103】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0104】
OA 中心軸
OL 光学系
R1 第1反射面
R2 第2反射面
R3 第3反射面
T1 入射部
T2 射出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12