(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】駐車管理装置、車両、駐車管理方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/09 20060101AFI20241112BHJP
B60W 30/06 20060101ALI20241112BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
G08G1/09 V
B60W30/06
G08G1/09 F
G08G1/14 A
(21)【出願番号】P 2022065213
(22)【出願日】2022-04-11
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】本田 大作
(72)【発明者】
【氏名】松林 宏弥
(72)【発明者】
【氏名】富澤 亮太
(72)【発明者】
【氏名】田邊 怜
(72)【発明者】
【氏名】丸岩 修嗣
(72)【発明者】
【氏名】小畠 康宏
(72)【発明者】
【氏名】粟野 宏基
【審査官】宮本 礼子
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-099719(JP,A)
【文献】特開2018-180618(JP,A)
【文献】特開2011-178264(JP,A)
【文献】特開2002-225741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場内の車両を管理する駐車管理装置であって、
駐車中の前記車両を移動させるべく前記駐車場の利用者
の携帯機から送信される車両移動要求を受け付ける受付部と、
前記車両移動要求に基づいて、前記駐車場内の車両の中から前記駐車中の車両を特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記駐車中の車両の運転モードを、該駐車中の車両を移動させるための車両移動動作を該駐車中の車両に実行させる車両移動モードへ移行させる車両移動モード指令を、該駐車中の車両へ送信する送信部と、を備え
、
前記駐車中の車両は、前記車両移動モード指令に従って前記車両移動モードに移行したときに、自走指令を受け付け可能な状態となるとともに、モード移行信号を送信し、
前記送信部は、前記受付部が前記モード移行信号を受け付けたのに応じて、前記車両移動モードに移行した前記駐車中の車両と前記携帯機との間で通信を確立させるための通信確立指令を、該駐車中の車両及び該携帯機の一方に送信し、
前記駐車中の車両は、前記携帯機との間で前記通信を確立した後、該携帯機から送信される第1の前記自走指令に従って、前記車両移動動作として所定の方向へ自走する、駐車管理装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記車両移動要求として、前記駐車中の車両を特定する情報を含む車両特定要求を受け付け、
前記特定部は、前記車両特定要求に基づいて、前記駐車中の車両を特定する、請求項1に記載の駐車管理装置。
【請求項3】
前記特定する情報は、
前記駐車中の車両の自動車登録番号、又は、
前記駐車中の車両に固有に付与された識別コード、を含む、請求項2に記載の駐車管理装置。
【請求項4】
前記携帯機は、該携帯機に設けられたカメラによって前記特定する情報を撮像し、該特定する情報を付帯させた前記車両特定要求を送信し、
前記特定部は、前記受付部が受け付けた前記車両特定要求に付帯された前記特定する情報を、該特定する情報を格納したデータベースと照合することで、前記駐車中の車両を特定する、請求項
3に記載の駐車管理装置。
【請求項5】
前記通信確立指令は、前記一方の通信アドレスの情報を含む、請求項
1に記載の駐車管理装置。
【請求項6】
前記受付部は、前記第1の自走指令の送信が終了したときに前記携帯機が送信した自走終了信号を受け付け、
前記送信部は、前記受付部が前記自走終了信号を受け付けたのに応じて、第2の前記自走指令を前記駐車中の車両に送信し、
前記駐車中の車両は、前記第2の自走指令に従って、前記車両移動動作として、前記所定の方向とは反対の方向へ自走することで元の駐車位置へ復帰する、請求項
1に記載の駐車管理装置。
【請求項7】
前記送信部は、前記受付部が前記自走終了信号を受け付けた時点から所定の時間が経過したときに、前記第2の自走指令を前記駐車中の車両に送信する、請求項6に記載の駐車管理装置。
【請求項8】
前記車両移動要求には、前記利用者が前記携帯機に入力した前記所定の時間の情報が付帯され、
前記送信部は、前記時点から、前記受付部が受け付けた前記所定の時間が経過したときに、前記第2の自走指令を前記駐車中の車両に送信する、請求項
7に記載の駐車管理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の駐車管理装置の前記送信部が送信した前記車両移動モード指令に従って前記車両移動モードへ移行し、前記車両移動動作を実行する、車両。
【請求項10】
前記車両は、前記車両移動モードへ移行したときに、前記車両移動動作として制動機構の作動を解除する、請求項9に記載の車両。
【請求項11】
駐車場内の車両を管理する方法であって、
プロセッサが、
駐車中の前記車両を移動させるべく前記駐車場の利用者
の携帯機から送信される車両移動要求を受け付け、
前記車両移動要求に基づいて、前記駐車場内の車両の中から前記駐車中の車両を特定し、
特定した前記駐車中の車両の運転モードを、該駐車中の車両を移動させるための車両移動動作を該駐車中の車両に実行させる車両移動モードへ移行させるための車両移動モード指令を、該駐車中の車両へ送信
し、
前記駐車中の車両は、前記車両移動モード指令に従って前記車両移動モードに移行したときに、自走指令を受け付け可能な状態となるとともに、モード移行信号を送信し、
前記プロセッサは、前記モード移行信号を受け付けたのに応じて、前記車両移動モードに移行した前記駐車中の車両と前記携帯機との間で通信を確立させるための通信確立指令を、該駐車中の車両及び該携帯機の一方に送信し、
前記駐車中の車両は、前記携帯機との間で前記通信を確立した後、該携帯機から送信される前記自走指令に従って、前記車両移動動作として所定の方向へ自走する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、駐車管理装置、車両、駐車管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
駐車中の車両を遠隔操作する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車場内に駐車中の車両が、該駐車場の利用者の邪魔になり得る。このように利用者の邪魔になっている車両を移動させたいという要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、駐車場内の車両を管理する駐車管理装置であって、駐車中の車両を移動させるべく駐車場の利用者から送信される車両移動要求を受け付ける受付部と、車両移動要求に基づいて、駐車場内の車両の中から駐車中の車両を特定する特定部と、特定部が特定した駐車中の車両の運転モードを、該駐車中の車両を移動させるための車両移動動作を該駐車中の車両に実行させる車両移動モードへ移行させる車両移動モード指令を、該駐車中の車両へ送信する送信部とを備える、駐車管理装置である。
【0006】
本開示の第2の態様は、受付部は、車両移動要求として、駐車中の車両を特定する情報を含む車両特定要求を受け付け、特定部は、車両特定要求に基づいて、駐車中の車両を特定する、第1の態様に記載の駐車管理装置である。
【0007】
本開示の第3の態様は、特定する情報は、駐車中の車両の自動車登録番号、又は、駐車中の車両に固有に付与された識別コードを含む、第2の態様に記載の駐車管理装置である。
【0008】
本開示の第4の態様は、送信部は、車両移動モードに移行した駐車中の車両に自走指令を送信し、駐車中の車両は、車両移動モードへの移行後に受信した自走指令に従って、車両移動動作として所定の方向へ自走する、第1~第3の態様のいずれか1つに記載の駐車管理装置である。
【0009】
本開示の第5の態様は、受付部は、駐車場内の車両を撮像するように駐車場に設けられたインフラセンサから該車両の撮像データをさらに受け付け、駐車管理装置は、撮像データに基づいて、車両移動動作で駐車中の車両を自走させる方向を決定する自走ルート決定部をさらに備え、送信部は、自走ルート決定部が決定した方向へ駐車中の車両を自走させるための自走指令を生成する、第4の態様に記載の駐車管理装置である。
【0010】
本開示の第6の態様は、受付部は、車両移動要求として、駐車中の車両を自走させるための自走要求を受け付け、送信部は、自走要求に応じて、自走指令を生成する、第4の態様に記載の駐車管理装置である。
【0011】
本開示の第7の態様は、自走要求は、方向を指定する情報を含み、送信部は、自走要求において指定された方向へ車両を自走させるための自走指令を生成する、第6の態様に記載の駐車管理装置である。
【0012】
本開示の第8の態様は、送信部は、車両移動モードに移行した駐車中の車両と、利用者の携帯機との間で通信を確立させるための通信確立指令を、該駐車中の車両又は該携帯機に送信し、駐車中の車両は、携帯機との間で通信を確立した後、該携帯機から送信された自走指令に従って、車両移動動作として所定の方向へ自走する、第1~第3の態様のいずれか1つに記載の駐車管理装置である。
【0013】
本開示の第9の態様は、第1~第8の態様のいずれか1つに記載の駐車管理装置の送信部が送信した車両移動モード指令に従って車両移動モードへ移行し、車両移動動作を実行する、車両である。
【0014】
本開示の第10の態様は、車両は、車両移動モードへ移行したときに、車両移動動作として制動機構の作動を解除する、第9の態様に記載の車両である。
【0015】
本開示の第11の態様は、車両は、利用者による車両への接触操作を検知するセンサを備え、車両移動モードへ移行した後、センサが検知した接触操作に応じて、車両移動動作として所定の方向へ自走する、第9又は第10の態様に記載の車両である。
【0016】
本開示の第12の態様は、駐車場内の車両を管理する方法であって、プロセッサが、駐車中の車両を移動させるべく駐車場の利用者から送信される車両移動要求を受け付け、車両移動要求に基づいて、駐車場内の車両の中から駐車中の車両を特定し、特定した駐車中の車両の運転モードを、該駐車中の車両を移動させるための車両移動動作を該駐車中の車両に実行させる車両移動モードへ移行させるための車両移動モード指令を、該駐車中の車両へ送信する、方法である。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、仮に、駐車場内に駐車中の車両が利用者の邪魔になっている場合において、該利用者は、車両移動要求を駐車管理装置に送信することで、該車両に車両移動動作を実行させ、これにより、該車両を移動させることができる。したがって、利用者の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施形態に係る駐車管理システム、駐車場、及び該駐車場内の車両を模式的に示す。
【
図2】
図1に示す駐車管理システムのブロック図である。
【
図3】一実施形態に係る駐車管理方法を示すフローチャートである。
【
図5】
図2に示す駐車管理システムの他の機能を示すブロック図である。
【
図6】他の実施形態に係る駐車管理方法を示すフローチャートである。
【
図7】さらに他の実施形態に係る駐車管理方法を示すフローチャートである。
【
図9】さらに他の実施形態に係る駐車管理方法を示すフローチャートである。
【
図10】他の実施形態に係る車両のブロック図を示す。
【
図11】さらに他の実施形態に係る駐車管理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する種々の実施形態において、同様の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。まず、
図1及び
図2を参照して、一実施形態に係る駐車管理システム10について説明する。駐車管理システム10は、駐車場100内に駐車されている車両110を管理するためのシステムである。
【0020】
駐車管理システム10は、複数のインフラセンサ12、通信機14、及び駐車管理サーバ16を備える。インフラセンサ12の各々は、カメラ又はレーザスキャナ等を有し、駐車場100内の車両110を撮像するように、該駐車場100に設けられている。駐車場100内に画定されたいずれの駐車枠に駐車した車両110を撮像できるように、複数のインフラセンサ12が駐車場100内の複数箇所に分散して設置されている。インフラセンサ12は、駐車場100内の車両110を撮像し、該車両110の撮像データIMを、駐車管理サーバ16に供給する。
【0021】
通信機14は、駐車場100内の車両110を含む外部通信機との間でデータ通信可能である。具体的には、通信機14は、例えば4G又は5G等の移動通信ネットワークシステムを利用して、駐車場100内の車両110等の外部通信機との間でデータを無線で送受信する。なお、駐車場100内のいずれの駐車枠に駐車した車両110と通信できるように、複数の通信機14が駐車場100内に設けられてもよい。また、通信機14は、如何なる通信プロトコルで外部通信機と通信してもよい。
【0022】
駐車管理サーバ16は、インフラセンサ12及び通信機14の動作を制御する。具体的には、駐車管理サーバ16は、
図2に示すように、プロセッサ18、メモリ20、及びI/Oインターフェース22を有するコンピュータである。プロセッサ18は、CPU又はGPU等を有し、バス24を介してメモリ20及びI/Oインターフェース22と通信可能に接続されている。プロセッサ18は、後述する車両管理機能を実現するための演算処理を行う。
【0023】
メモリ20は、RAM又はROM等を有し、プロセッサ18で実行される演算処理で利用される各種データ、及び演算処理の途中で生成される各種データを、一時的又は恒久的に記憶する。I/Oインターフェース22は、例えば、イーサネット(登録商標)ポート、USBポート、又はHDMI(登録商標)端子を有し、インフラセンサ12及び通信機14等の外部機器との間でデータを有線又は無線で通信する。
【0024】
ここで、駐車場100内に駐車されている車両110が、駐車場100の利用者Aの歩行又は荷物運搬等の邪魔になり得る。このように利用者Aの邪魔になっている車両110を移動させたいという要求がある。そこで、本実施形態においては、プロセッサ18は、利用者Aの要求に応じて駐車中の車両110を移動させるように、駐車場100内の車両110を管理する。
【0025】
以下、
図3を参照して、一実施形態に係る駐車管理方法について説明する。ここで、本実施形態においては、駐車場100内に駐車する各々の車両110の所有者Bは、駐車場100を利用するために、該駐車場100の利用者登録を予め行う。例えば、所有者Bは、車両110のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)を操作して、車両110の車載通信機を通して駐車管理サーバ16にアクセスし、駐車場100の利用者登録をするためのアプリαを駐車管理サーバ16からダウンロードして、車両110の電子制御装置(ECU)にインストールする。
【0026】
そして、所有者Bは、HMIを操作してアプリαを起動し、車両110のHMIのディスプレイに表示された利用者登録画面SC1を通して、所有者Bの個人情報PI(氏名、住所、電話番号等)、及び、車両110を特定する特定情報SIを入力し、車両110の車載通信機を通して駐車管理サーバ16へアップロードする。
【0027】
特定情報SIは、例えば、車両110の自動車登録番号SI1、又は、車両110毎に固有に付与される識別コードSI2を含む。自動車登録番号SI1は、車両110のフロント及びリアに取り付けられたナンバープレートに印字され得る。一方、識別コードSI2は、バーコード又はQRコード(登録商標)等を含み、例えば、ラベルシールとして車両110の外装(フロントガラス、リアガラス、サイドウィンドウ、ボディ等)に貼着されてもよいし、又は、該外装に直接塗装されてもよい。
【0028】
駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、通信機14を通して車両110の車載通信機から受信した個人情報PI及び特定情報SIを入手するとともに、車両110の車載通信機に割り当てられた通信用アドレスAR(例えば、IPアドレス)を取得する。そして、プロセッサ18は、入手した個人情報PI、特定情報SI、及びアドレスARを互いに関連付けて格納したデータベースDBを作成し、メモリ20に予め記憶する。こうして、駐車場100の利用前に、複数の車両110の特定情報SI及びアドレスARが、データベースDBに格納される。
【0029】
ここで、駐車場100内の車両110のうち、一台の駐車中の車両110A(
図1、
図2)が、利用者Aの邪魔になっていたとする。以下、
図4を参照して、車両110Aの構成について説明する。車両110Aは、例えば4輪自動車であって、車体112、駆動機構114、操舵機構116、制動機構118、車載通信機120、及び電子制御装置(ECU)122等を備える。車体112は、フロントガラス、リアガラス、サイドウィンドウ、及びボディ等を含む外装112Aと、シート、メーターパネル、ルームミラー等を含む内装112Bとを有する。
【0030】
駆動機構114は、エンジン又は電動モータ等を有し、車体112に回転可能に設けられた車輪124を回転駆動することで、車両110Aを走行させる駆動力を生じさせる。操舵機構116は、パワーステアリング装置等を有し、車両110Aの走行方向を自動で変化させる。制動機構118は、電動ブレーキ装置等を有し、車輪124に対し制動力を加えることで車両110Aを自動で制動する。
【0031】
ECU122は、車両110Aの動作を制御する。具体的には、ECU122は、プロセッサ126、メモリ128、及びI/Oインターフェース130を有するコンピュータである。プロセッサ126は、CPU又はGPU等を有し、バス132を介してメモリ128及びI/Oインターフェース130と通信可能に接続されている。
【0032】
メモリ128は、RAM又はROM等を有し、プロセッサ126で実行される演算処理で利用される各種データ、及び演算処理の途中で生成される各種データを、一時的又は恒久的に記憶する。I/Oインターフェース130は、例えば、コントローラエリアネットワーク(CAN)ポート、イーサネット(登録商標)ポート、USBポート、光ファイバコネクタ、又はHDMI(登録商標)端子を有し、駆動機構114、操舵機構116、制動機構118、及び車載通信機120等の車載コンポーネントとの間でデータを有線又は無線で通信する。
【0033】
車載通信機120は、駐車管理システム10の通信機14等の外部通信機との間で通信可能である。車載通信機120は、例えば、GPS受信機120A、車車間通信機120B、及びデータ・コミュニケーション・モジュール(DCM)120Cを有する。GPS受信機120Aは、GPS衛星からGPS信号を受信する。車車間通信機120Bは、別の車両の車載通信機との間でデータを送受信可能である。
【0034】
DCM120Cは、4G又は5G等の移動通信ネットワークシステムを利用して、車両110Aの外部通信機(例えば、上述の通信機14、後述の携帯機102、自動車会社の管理サーバに設けられた通信機、通信基地局等)との間で、データを送受信可能である。なお、車両110Aとは別の車両110も、該車両110Aと同様の構成を有している。
【0035】
再度、
図1~
図3を参照して、利用者Aは、所有している携帯機102(スマートフォン、又はタブレット型端末装置等)を操作して、邪魔となっている車両110Aを移動させるための車両移動要求RQを、駐車管理サーバ16に送信する(
図3中のステップS1)。
【0036】
ここで、利用者Aは、車両移動要求RQを送信する前に、携帯機102を操作して駐車管理サーバ16にアクセスし、上述のアプリαを駐車管理サーバ16からダウンロードし、携帯機102に予めインストールする。利用者Aは、携帯機102を操作してアプリαを起動し、該携帯機102のディスプレイに表示された利用者登録画面SC1を通して、利用者Aの個人情報PIAを入力し、携帯機102から駐車管理サーバ16へアップロードする。
【0037】
駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、通信機14を通して利用者Aの個人情報PIAを入手するとともに、携帯機102に割り当てられた通信用アドレスARA(例えば、IPアドレス)を取得する。プロセッサ18は、個人情報PIA及びアドレスARAを互いに関連付けて上述のデータベースDBに格納する。このような利用者登録を行った後、利用者Aは、携帯機102でアプリαを起動したときに表示される移動要求入力画面SC2を通して、車両移動要求RQを送信可能となる。
【0038】
本実施形態においては、利用者Aは、このステップS1において、車両移動要求RQとして、車両110Aを特定する特定情報SI110A(車両110Aの自動車登録番号SI1110A、又は、車両110Aに固有に付与された識別コードSI2110A)を含む車両特定要求RQ1を、駐車管理サーバ16に送信する。
【0039】
一例として、利用者Aは、アプリαの移動要求入力画面SC2に表示されるガイド情報に従って携帯機102を操作し、該携帯機102に設けられたカメラによって車両110Aの自動車登録番号SI1110Aを撮像する。携帯機102は、カメラが撮像した画像から自動車登録番号SI1110Aを読み取り、利用者Aの操作に応じて、該自動車登録番号SI1110Aの情報を付帯させた車両特定要求RQ1を、車両移動要求RQとして駐車管理サーバ16に送信する。
【0040】
他の例として、利用者Aは、携帯機102を操作して、該携帯機102に設けられたカメラによって、車両110Aに付与された識別コードSI2110Aを撮像し、該識別コードSI2110Aを読み取る。そして、携帯機102は、利用者Aの操作に応じて、読み取った識別コードSI2110Aを付帯させた車両特定要求RQ1を、駐車管理サーバ16に送信する。こうして、携帯機102は、車両移動要求RQとして、特定情報SI110A(自動車登録番号SI1110A、又は識別コードSI2110A)を含む車両特定要求RQ1を、駐車管理サーバ16に送信する。
【0041】
駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、利用者Aから送信された車両移動要求RQを受け付ける(ステップS2)。具体的には、通信機14は、利用者Aの携帯機102から、車両移動要求RQとして、車両特定要求RQ1を受信する。駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、通信機14を通して車両特定要求RQ1を受け付ける。このように、プロセッサ18は、車両移動要求RQ(具体的には、車両特定要求RQ1)を受け付ける受付部26(
図2)として機能する。
【0042】
次いで、プロセッサ18は、受付部26が受け付けた車両移動要求RQに基づいて、駐車場100内の車両110の中から車両110Aを特定する(ステップS3)。具体的には、プロセッサ18は、上述のステップS2で受け付けた車両特定要求RQ1に含まれる特定情報SI110A(すなわち、自動車登録番号SI1110A、又は識別コードSI2110A)を、上述のデータベースDBに格納されている特定情報SIと照合することで、該データベースDBに格納されている車両110Aを特定する。
【0043】
そして、プロセッサ18は、特定した車両110Aの車載通信機120に割り当てられたアドレスAR
110Aを、データベースDBから取得する。このように、本実施形態においては、プロセッサ18は、車両移動要求RQ(具体的には、車両特定要求RQ1)に基づいて、駐車場100内の車両110の中から車両110Aを特定する特定部28(
図2)として機能する。
【0044】
次いで、プロセッサ18は、上述のステップS3で特定した車両110Aへ、車両移動モード指令C1を送信する(ステップS4)。この車両移動モード指令C1は、ステップS3で特定した車両110Aの運転モードDMを、車両移動モードDM1へ移行させるための指令である。車両移動モードDM1は、車両110Aを現駐車位置P0から移動させるための車両移動動作MOを該車両110Aに実行させる運転モードDMである。
【0045】
プロセッサ18は、上述のステップS3で取得した、車両110Aの車載通信機120に割り当てられたアドレスAR
110Aを参照し、駐車管理システム10の通信機14を動作させて、車両移動モード指令C1を、車両110Aの車載通信機120へ送信する。このように、本実施形態においては、プロセッサ18は、車両移動モード指令C1を車両110Aへ送信する送信部30(
図2)として機能する。
【0046】
車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120を通して受信した車両移動モード指令C1に従って、車両110Aの運転モードDMを、車両移動モードDM1へ移行する(ステップS5)。車両移動モードDM1への移行後、プロセッサ126は、車両110Aを現駐車位置P0から移動させるための車両移動動作MOを実行する(ステップS6)。
【0047】
車両移動動作MOの一例として、プロセッサ126は、車両移動モードDM1へ移行したときに、制動機構118の作動を解除する。具体的には、プロセッサ126は、制動機構118の電動ブレーキ装置に指令を送り、該電動ブレーキ装置が車輪124に加えている制動力を解除(すなわち、ブレーキ解除)する。
【0048】
こうして、制動機構118の作動が解除され、車両110Aが移動可能な状態となる。その結果、利用者Aは、例えば車両110Aを手で押すことによって、該車両110Aを、利用者Aの邪魔にならない駐車位置P1まで移動させることができる。なお、車両移動動作MOの他の例については、後述する。
【0049】
以上のように、本実施形態においては、プロセッサ18は、受付部26、特定部28、及び送信部30として機能することで、利用者Aの車両移動要求RQに応じて駐車中の車両110Aを移動させるように、駐車場100内の車両110を管理している。したがって、受付部26、特定部28、及び送信部30は、駐車場100内の車両110を管理する駐車管理装置40(
図2)を構成する。
【0050】
この駐車管理装置40においては、受付部26は、駐車中の車両110Aを移動させるべく利用者Aから送信される車両移動要求RQを受け付け(ステップS2)、特定部28は、車両移動要求RQ(具体的には、車両特定要求RQ1)に基づいて、駐車場100内の車両110の中から車両110Aを特定する(ステップS3)。
【0051】
そして、送信部30は、特定部28が特定した車両110Aの運転モードDMを、該車両110Aを移動させるための車両移動動作MO(例えば、ブレーキ解除動作)を該車両110Aに実行させる車両移動モードDM1へ移行させる車両移動モード指令C1を、該車両110Aへ送信する(ステップS4)。
【0052】
この構成によれば、仮に、車両110Aが利用者Aの邪魔になっている場合において、利用者Aは、車両移動要求RQを駐車管理装置40に送信することで、該車両110Aに車両移動動作MO(例えば、ブレーキ解除)を実行させ、これにより、該車両110Aを移動させることができる。したがって、利用者Aの利便性を高めることができる。
【0053】
また、駐車管理装置40においては、受付部26は、車両移動要求RQとして、車両110Aを特定する特定情報SI110Aを含む車両特定要求RQ1を受け付け、特定部28は、車両特定要求RQ1に基づいて車両110Aを特定する。より具体的には、特定情報SI110Aは、駐車中の車両110Aの自動車登録番号SI1110A、又は駐車中の車両110Aに固有に付与された識別コードSI2110Aを含む。
【0054】
この構成によれば、特定部28は、利用者Aによって移動を求められている車両110Aを、高精度且つ迅速に特定できる。なお、車両移動要求RQは、車両特定要求RQ1(つまり、自動車登録番号SI1110A、識別コードSI2110A)以外の、駐車中の車両110Aを特定可能な如何なる情報(例えば、車両110Aが駐車している駐車枠の番号)を含んでもよい。
【0055】
なお、上述のステップS1の一例において、利用者Aは、携帯機102のカメラによって車両110Aの自動車登録番号SI1110Aを撮像し、特定情報SI110Aとして自動車登録番号SI1110Aの撮像データIM’を付帯させた車両特定要求RQ1を駐車管理サーバ16に送信してもよい。そして、ステップS3において、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、車両特定要求RQ1に付帯された撮像データIM’を画像解析することで、特定情報SI110Aとしての自動車登録番号SI1110Aを撮像データIM’から読み取ってもよい。
【0056】
次に、
図5及び
図6を参照して、他の実施形態に係る駐車管理方法について説明する。
図5に示す駐車管理システム10は、
図6に示す駐車管理方法のフローを実行する。なお、
図6に示すフローのうち、
図3に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。
【0057】
図6のフローにおいて、ステップS5で車両移動モードDM1へ移行すると、車両110Aのプロセッサ126は、後述の自走指令C2、C4、C6を受け付け可能な状態となり、車両移動モードDM1へ移行したことを示すモード移行信号G1を、駐車管理サーバ16へ送信する。
【0058】
通信機14を通してモード移行信号G1を車両110Aから受信すると、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、少なくとも1つのインフラセンサ12を動作させて、車両110Aを撮像する。例えば、インフラセンサ12は、駐車場100内に入場した各々の車両110(車両110Aを含む)を連続的に撮像し、プロセッサ18は、該インフラセンサ12が撮像した車両110の撮像データIMを収集する。
【0059】
そして、プロセッサ18は、収集した撮像データIMに基づいて、入場した車両110の自動車登録番号SI1を取得するとともに、該車両110がいずれの駐車枠(又は、駐車場100内の場所)に駐車したのかを特定する。プロセッサ18は、上述のステップS3で特定した車両110Aが駐車している駐車枠(又は、駐車場所)を視野内に収める少なくとも1つのインフラセンサ12を動作させ、受付部26として機能して、該車両110Aを撮像した撮像データIM110Aを、該少なくとも1つのインフラセンサ12から受け付ける(ステップS7)。
【0060】
そして、プロセッサ18は、取得した撮像データIM110Aに基づいて、車両移動動作MOで車両110Aを自走させる自走方向DRを決定する(ステップS8)。より具体的には、プロセッサ18は、撮像データIM110Aに基づいて、車両110Aの周囲に存在する環境物(例えば、他の車両110、利用者A、壁等の建築物)の存在を認識する。
【0061】
そして、プロセッサ18は、車両110Aが周囲の環境物と接触しないような自走方向DRを決定し、これにより、該自走方向DRによって規定される自走ルートRTを定める。このように、本実施形態においては、プロセッサ18は、撮像データIM
110Aに基づいて、車両移動動作MOで車両110Aを自走させる自走方向DR(又は、自走ルートRT)を決定する自走ルート決定部42(
図5)として機能する。
【0062】
そして、プロセッサ18は、決定した自走方向DR(つまり、自走ルートRT)に基づいて、車両110Aを自走させるための自走指令C2を生成する。この自走指令C2は、車両移動動作MOとして車両110Aを自走ルートRTに沿って自走方向DRへ自走させるための指令であって、車両110Aの駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御する制御信号等を含む。
【0063】
そして、プロセッサ18は、送信部30として機能し、通信機14を動作させて、生成した自走指令C2を、車両移動モードDM1に移行した状態の車両110Aへ送信する(ステップS9)。具体的には、プロセッサ18は、上述のステップS3で取得した車両110AのアドレスAR110Aを参照し、通信機14を通して自走指令C2を車両110Aに送信する。
【0064】
車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120を通して自走指令C2を受け付ける。そして、プロセッサ126は、受け付けた自走指令C2に従って、駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御し、車両移動動作MOとして、制動機構118の作動を解除した後、車両110Aを、ステップS8で決定された自走方向DRへ自走させる(ステップS10)。その結果、車両110Aは、周囲の環境物と接触することなく、元の駐車位置P0から新たな駐車位置P1まで自走ルートRTに沿って自動で移動する。
【0065】
なお、車両110Aは、該車両110Aの周囲を監視する車外カメラ又はレーダ(例えば、LiDAR)等のセンサをさらに備え、車両110Aのプロセッサ126は、ステップS10の実行中に、該センサの検出データに基づいて、車両110Aの周囲の環境物を認識してもよい。そして、プロセッサ126は、該検出データから認識した環境物との接触を回避するように、車両移動動作MOにおける自走方向DR(又は、自走ルートRT)を修正するか、又は、制動機構118を作動させて車両110Aを緊急停止させてもよい。
【0066】
ステップS10の車両移動動作MOを完了すると、プロセッサ126は、送信部30として機能して、自走終了信号G2を駐車管理サーバ16へ送信する。駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、通信機14を通して自走終了信号G2を受け付けると、送信部30として機能し、車両110Aを元の駐車位置P0に復帰させるための自走指令C3を生成して、通信機14から車両110Aへ送信する(ステップS11)。
【0067】
一例として、プロセッサ18は、自走終了信号G2を受信した時点(又は、ステップS9で自走指令C2を送信した時点)t0から所定の時間t1が経過したとき、自走指令C3を車両110Aへ送信する。より具体的には、プロセッサ18は、時点t0で、駐車管理サーバ16に内蔵された計時部(図示せず)に指令を送り、該時点t0からの経過時間tの計時を開始する。そして、プロセッサ18は、経過時間tがt=t1に達したとき、自走指令C3を車両110Aへ送信する。
【0068】
この所定の時間t1は、予めメモリ20に格納されてもよい。代替的には、利用者Aが所定の時間t1を任意に設定してもよい。この場合において、利用者Aは、上述のステップS1において、携帯機102を操作して(例えば、アプリαを用いて)所定の時間t1を入力し、該時間t1の情報を車両移動要求RQに付帯させてもよい。駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、上述のステップS2において、車両移動要求RQとともに所定の時間t1の情報を取得する。
【0069】
他の例として、プロセッサ18は、インフラセンサ12が撮像した撮像データIM110Aに基づいて、自走指令C3を車両110Aへ送信するタイミングを決定してもよい。具体的には、プロセッサ18は、時点t0以降、車両110Aの移動元となる駐車枠(又は、駐車場所)をインフラセンサ12に連続的に撮像させ、該インフラセンサ12から取得した撮像データIM110Aに基づいて、移動元の駐車枠内に環境物(例えば、利用者A)が在るか否かを判定する。そして、プロセッサ18は、移動元の駐車枠内に環境物がないと判定したときに、自走指令C3を車両110Aへ送信する。
【0070】
車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120を通して受け付けた自走指令C3に従って、車両移動動作MOとして、車両110Aを元の駐車位置P0へ自走させる(ステップS12)。一例として、プロセッサ126は、上述のステップS10の車両移動動作MOで車両110Aを駐車位置P0から駐車位置P1まで自走させた自走ルートRT(つまり、自走方向DR)と、該自走のために駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を作動させた制御量(例えば、エンジン又は電動モータの回転数、ステアリングの操舵角、及びブレーキ解除及び作動のタイミング)の履歴データとを、メモリ128に記憶する。
【0071】
そして、プロセッサ126は、このステップS12において、ステップS10の車両移動動作MOにおける自走ルートRTとは反対のルートで車両110Aを自走させるように、駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御する。こうして、プロセッサ126は、このステップS12において、車両移動動作MOとして車両110Aを元の駐車位置P0へ自走させて復帰させることができる。
【0072】
他の例として、駐車管理サーバ16から車両110Aに送信される自走指令C3に、駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118の制御信号が含まれてもよい。この場合、車両110Aのプロセッサ126は、このステップS12において、自走指令C3に含まれる制御信号に従って駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御し、車両110Aを駐車位置P1から元の駐車位置P0まで自走させる。
【0073】
以上のように、本実施形態においては、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、受付部26、特定部28、送信部30、及び自走ルート決定部42として機能して、駐車場100内の車両110を管理している。したがって、受付部26、特定部28、送信部30、及び自走ルート決定部42は、駐車場100内の車両110を管理する駐車管理装置50(
図5)を構成する。
【0074】
この駐車管理装置50においては、送信部30は、車両移動モードDM1に移行した車両110Aに自走指令C2を送信し(ステップS9)、該車両110Aは、車両移動モードDM1への移行後に受信した自走指令C2に従って、車両移動動作MOとして所定の自走方向DRへ自走する(ステップS10)。この構成によれば、利用者Aは、車両移動要求RQを送信することで車両110Aを自動で移動させることができる。したがって、利用者Aの邪魔になっている車両110Aを、より簡単に移動させることができるので、利用者Aの利便性を、さらに向上させることができる。
【0075】
また、駐車管理装置50においては、受付部26は、インフラセンサ12から車両110Aの撮像データIM110Aをさらに受け付け(ステップS7)、自走ルート決定部42は、該撮像データIM110Aに基づいて、車両移動動作MOで車両110Aを自走させる自走方向DR(又は、自走ルートRT)を決定する(ステップS8)。
【0076】
そして、送信部30は、自走ルート決定部42が決定した自走方向DRへ車両110Aを自走させるための自走指令C2を生成する(ステップS9)。この構成によれば、車両110Aが環境物と接触しない自走方向DR(自走ルートRT)を撮像データIM110Aに基づいて自動で決定することができるので、ステップS10の車両移動動作MOで車両110Aを安全に自走させることができる。
【0077】
次に、
図2及び
図7を参照して、さらに他の実施形態に係る駐車管理方法について説明する。
図2に示す駐車管理システム10は、さらに、
図7に示す駐車管理方法のフローを実行する。なお、
図7に示すフローのうち、
図6に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。
【0078】
図7に示すフローにおいては、車両110Aのプロセッサ126は、ステップS5で車両移動モードDM1へ移行したとき、モード移行信号G1を駐車管理サーバ16へ送信する。該モード移行信号G1を受け付けると、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、携帯機102のアドレスAR
Aを参照し、通信機14を通してモード移行信号G1’を携帯機102に送信する。
【0079】
該モード移行信号G1’を受け付けると、携帯機102は、アプリαの車両操作画面SC3を携帯機102のディスプレイに表示させる。この車両操作画面SC3は、車両110Aを自走させるように遠隔操作するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)である。車両操作画面SC3の一例を、
図8に示す。なお、車両操作画面SC3としては、
図8に示す例とは別の、他の如何なるGUIを適用してもよい。
【0080】
図8に示す例では、車両操作画面SC3は、車両110Aの画像と、該車両110Aを自走させる自走方向DRを指定する矢印ボタン画像BT1、BT2、BT3及びBT4とを含む。矢印ボタン画像BT1、BT2、BT3及びBT4は、車両110Aの自走方向DRを、それぞれ、前方、後方、右方及び左方に指定するためのものである。
【0081】
利用者Aは、携帯機102のディスプレイに表示された車両操作画面SC3を視認しつつ、矢印ボタン画像BT1、BT2、BT3又はBT4を該ディスプレイ上で接触操作することにより、車両110Aの自走方向DRを指定しつつ、該車両110Aを遠隔操作により自走させることができるようになっている。
【0082】
以下、利用者Aが携帯機102で矢印ボタン画像BT1を接触操作(つまり、自走方向DRを前方に指定する操作)した場合について、説明する。利用者Aによる矢印ボタン画像BT1の接触操作に応じて、携帯機102は、車両移動要求RQとして、車両110Aを自走させるための自走要求RQ2を、駐車管理サーバ16へ送信する(ステップS13)。このときに送信される自走要求RQ2は、自走方向DRを前方に指定する情報を含む。
【0083】
駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、受付部26として機能し、通信機14を通して、携帯機102から車両移動要求RQ(具体的には、自走要求RQ2)を受け付ける(ステップS14)。そして、プロセッサ18は、受け付けた自走要求RQ2に応じて、送信部30として機能し、該自走要求RQ2において指定された自走方向DR(本例では、前方)へ車両110Aを自走させるための自走指令C4を生成する。
【0084】
この自走指令C4は、車両移動動作MOとして車両110Aを自走方向DR(前方)へ自走させるための指令であって、車両110Aの駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御する制御信号等を含む。プロセッサ18は、送信部30として機能し、通信機14を動作させて、生成した自走指令C4を車両110Aへ送信する(ステップS15)。
【0085】
車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120が受信した自走指令C4に従って、駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御し、車両移動動作MOとして、制動機構118の作動を解除した後、車両110Aを、利用者Aによって指定された自走方向DR(前方)へ自走させる(ステップS16)。その後、利用者Aは、車両110Aが所望の駐車位置P1まで自走したとき、携帯機102に表示された矢印ボタン画像BT1の接触操作を終了し、以って、自走要求RQ2の送信を終了する。
【0086】
携帯機102は、車両移動要求RQ(具体的には、自走要求RQ2)の送信が終了したか否かを判定する(ステップS17)。例えば、携帯機102は、このステップS17において、矢印ボタン画像BT1への接触操作が所定の期間に亘って検出されない場合はYESと判定する一方、接触操作が継続している間はNOと判定し、ステップS13へ戻る。なお、携帯機102は、上述の車両操作画面SC3に、自走終了ボタン画像をさらに表示し、このステップS17において、利用者Aが携帯機102で該自走終了ボタン画像を接触操作したときにYESと判定してもよい。
【0087】
ステップS17でYESと判定すると、携帯機102は、自走終了信号G2を駐車管理サーバ16へ送信する。駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、通信機14を通して自走終了信号G2を受け付けると、上述のステップS11を実行し、自走指令C3を車両110Aへ送信する。そして、車両110Aのプロセッサ126は、自走指令C3に従って、上述のステップS12を実行し、車両移動動作MOとして車両110Aを元の駐車位置P0へ自走させる。
【0088】
以上のように、本実施形態においては、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、駐車管理装置40(具体的には、受付部26、特定部28、及び送信部30)として機能して、駐車場100内の車両110を管理する。本実施形態に係る駐車管理装置40においては、受付部26は、車両移動要求RQとして、車両110Aを自走させるための自走要求RQ2を受け付け、送信部30は、該自走要求RQ2に応じて、自走指令C4を生成する(ステップS15)。この構成によれば、利用者Aは、携帯機102を操作することで車両110Aを遠隔操作し、該車両110Aを自動で移動させることができる。
【0089】
また、本実施形態に係る駐車管理装置40においては、自走要求RQ2は、自走方向DRを指定する情報を含み、送信部30は、自走要求RQ2において指定された自走方向DRへ車両110Aを自走させるための自走指令C4を生成する(ステップS15)。この構成によれば、利用者Aは、車両110Aの自走方向DRを任意に指定することで、該車両110Aを所望の駐車位置P1まで移動させることができる。
【0090】
次に、
図2及び
図9を参照して、さらに他の実施形態に係る駐車管理方法について説明する。
図2に示す駐車管理システム10は、さらに、
図9に示す駐車管理方法のフローを実行する。なお、
図9に示すフローのうち、
図7に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。
【0091】
図9に示すフローにおいては、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、ステップS5の後に車両110Aから送信されたモード移行信号G1を受け付けると、送信部30として機能して、通信機14を通して通信確立指令C5を携帯機102へ送信する(ステップS18)。この通信確立指令C5は、車両移動モードDM1に移行した車両110Aと携帯機102との間で通信を確立させるための指令であって、例えば、車両110AのアドレスAR
110Aの情報等を含む。
【0092】
携帯機102は、駐車管理サーバ16から通信確立指令C5を受け付けると、該通信確立指令C5に含まれるアドレスAR110Aを参照し、通信確立要求CQ1を、車両移動モードDM1へ移行した車両110Aに送信する。一方、車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120を通して受信した通信確立要求CQ1に応じて、通信確立応答CQ2を携帯機102に返信する。こうして、車両110Aと携帯機102との間で通信が確立される。なお、車両110A及び携帯機102は、通信確立要求CQ1及び通信確立応答CQ2の通信以外の如何なる方法を用いて、両者の間の通信を確立してもよい。
【0093】
車両110Aとの通信が確立されると(つまり、車両110Aから通信確立応答CQ2を受信すると)、携帯機102は、例えば、
図8に示す車両操作画面SC3を携帯機102のディスプレイに表示させる。利用者Aは、携帯機102に表示された車両操作画面SC3を視認しつつ、矢印ボタン画像BT1、BT2、BT3又はBT4をディスプレイ上で接触操作することにより、車両110Aの自走方向DRを指定しつつ、該車両110Aを遠隔操作により自走させるための自走指令C6を入力する。
【0094】
以下、利用者Aが携帯機102で矢印ボタン画像BT1を接触操作(つまり、自走方向DRを前方に指定する操作)した場合について、説明する。利用者Aによる矢印ボタン画像BT1の接触操作に応じて、携帯機102は、車両移動動作MOとして車両110Aを自走させるための自走指令C6を、車両110Aへ送信する(ステップS19)。この自走指令C6は、車両110Aを自走方向DR(本例では、前方)へ自走させるための指令であって、車両110Aの駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御する制御信号等を含む。
【0095】
車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120が受信した自走指令C6に従って、上述のステップS16を実行し、車両移動動作MOとして、制動機構118の作動を解除した後、車両110Aを、利用者Aによって指定された自走方向DR(前方)へ自走させる。
【0096】
その後、車両110Aが所望の駐車位置P1まで自走したとき、利用者Aは、携帯機102に表示された矢印ボタン画像BT1の接触操作を終了し、以って、自走指令C6の送信を終了する。携帯機102は、自走指令C6の送信が終了したか否かを判定する(ステップS20)。
【0097】
例えば、携帯機102は、ステップS20において、矢印ボタン画像BT1への接触操作が所定の期間に亘って検出されない場合はYESと判定する一方、接触操作が継続している間はNOと判定し、ステップS19へ戻る。なお、携帯機102は、上述の車両操作画面SC3に、自走終了ボタン画像をさらに表示し、このステップS20において、利用者Aが該自走終了ボタン画像を接触操作したときにYESと判定してもよい。
【0098】
ステップS20でYESと判定すると、携帯機102は、自走終了信号G2を駐車管理サーバ16へ送信する。駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、通信機14を通して自走終了信号G2を受け付けると、上述のステップS11を実行し、自走指令C3を車両110Aへ送信する。車両110Aのプロセッサ126は、車載通信機120を通して自走指令C3を受け付けると、上述のステップS12を実行し、車両移動動作MOとして車両110Aを元の駐車位置P0へ自走させる。
【0099】
以上のように、本実施形態においては、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、駐車管理装置40(具体的には、受付部26、特定部28、及び送信部30)として機能して、駐車場100内の車両110を管理する。本実施形態に係る駐車管理装置40においては、送信部30は、車両移動モードDM1に移行した車両110Aと携帯機102との間で通信を確立させるための通信確立指令C5を携帯機102に送信する(ステップS18)。
【0100】
そして、車両110Aは、携帯機102との間で通信を確立した後に該携帯機102から送信された自走指令C6に従って、車両移動動作MOとして自走方向DRへ自走する(ステップS16)。この構成によれば、利用者Aは、携帯機102から自走指令C6を車両110Aに直接送信することで該車両110Aを遠隔操作し、該車両110Aを所望の駐車位置P1まで移動させることができる。
【0101】
なお、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、上述のステップS18において、通信確立指令C5を車両110Aに送信してもよい。この場合、通信確立指令C5は、携帯機102のアドレスARAの情報等を含む。そして、車両110Aのプロセッサ126は、通信確立指令C5を受け付けると、該通信確立指令C5に含まれるアドレスARAを参照し、車載通信機120を通して通信確立要求CQ1を携帯機102へ送信する。一方、携帯機102は、車両110Aから受信した通信確立要求CQ1に応じて、通信確立応答CQ2を車両110Aに返信する。このようにして、車両110Aと携帯機102との通信を確立してもよい。
【0102】
次に、
図2、
図10及び
図11を参照して、さらに他の実施形態に係る駐車管理方法について説明する。本実施形態においては、車両110Aは、
図10に示すように、センサ134をさらに備える。センサ134は、利用者Aによる車両110Aへの接触操作COを検知する。
【0103】
一例として、センサ134は、車両110Aに加えられた外力fを検知可能な力センサを有する。この場合、センサ134は、車両110Aの車輪124(又は、車軸)と制動機構118(又は、車体112)との間に介挿され、利用者Aが車両110Aを移動させるべく該車両110Aを手で押したときに車輪124に加えられたトルクfを検出するように構成されてもよい。
【0104】
他の例として、センサ134は、利用者Aによる車両110Aへの接触cを検知可能なタッチセンサを有する。この場合、センサ134は、車両110Aの外装112A(例えば、ボディ)のフロント部分、リア部分、又はサイド部分に設置され、利用者Aの手による外装112Aへの接触cを検知する。
【0105】
なお、タッチセンサとしてのセンサ134の設置位置を利用者Aが視覚的に認識可能とするように、該設置位置を示す標識(シール、塗装等)が外装112Aに設けられてもよい。このように、センサ134は、外力f又は接触cを検知することによって、車両110Aへの接触操作COを検知し、検知した接触操作COを示す検出データδをプロセッサ126へ供給する。
【0106】
図2に示す駐車管理システム10は、さらに、
図11に示す駐車管理方法のフローを実行する。なお、
図11に示すフローのうち、
図6に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。
図11に示すフローにおいては、車両110Aのプロセッサ126は、ステップS5で車両移動モードDM1へ移行したとき、センサ134から検出データδを(例えば周期的に)取得する動作を開始する。
【0107】
なお、センサ134がトルクfを検出する力センサを有する場合、車両110Aのプロセッサ126は、ステップS5で車両移動モードDM1へ移行したとき、制動機構118の作動を解除した上で、検出データδ(つまり、トルクf)を取得する動作を開始してもよい。これにより、センサ134は、車輪124に掛かるトルクfを確実に検出できる。
【0108】
検出データδを取得する動作を開始した後、車両110Aのプロセッサ126は、利用者Aによる車両110Aへの接触操作COを検知したか否かを判定する(ステップS21)。具体的には、プロセッサ126は、センサ134から取得した検出データδ(例えば、外力f又は接触c)に基づいて、接触操作COを検知したか否かを判定する。プロセッサ126は、接触操作COを検知した場合はYESと判定し、ステップS22へ進む一方、NOと判定した場合はステップS21をループする。
【0109】
ステップS21でYESと判定すると、プロセッサ126は、該ステップS21で検知した接触操作COに応じて、駆動機構114、操舵機構116、及び制動機構118を自動制御し、車両移動動作MOとして、制動機構118の作動を解除した後、車両110Aを所定の自走方向DRへ自走させる(ステップS22)。
【0110】
一例として、センサ134が力センサを有する場合、プロセッサ126は、センサ134から取得した外力fの検出データδに基づいて、利用者Aが接触操作COとして車両110Aに加えた外力fの方向(例えば、車両110Aの前方又は後方)を検出してもよい。そして、プロセッサ126は、検出した外力fの方向を、ステップS22で車両110Aを自走させる自走方向DRとして決定してもよい。
【0111】
他の例として、センサ134がタッチセンサを有する場合、プロセッサ126は、接触cを検知したセンサ134の設置位置に基づいて、車両110Aの自走方向DRを決定してもよい。例えば、プロセッサ126は、外装112Aのリア部分に設置されたセンサ134が接触cを検知した場合、自走方向DRを、車両110Aの前方として決定してもよい。一方、プロセッサ126は、外装112Aのフロント部分に設置されたセンサ134が接触cを検知した場合、自走方向DRを、車両110Aの後方として決定してもよい。
【0112】
こうして、プロセッサ126は、このステップS22において、センサ134が検知した接触操作COに応じて、車両移動動作MOとして車両110Aを所定の自走方向DRへ自走させる。その結果、利用者Aは、車両110Aを接触操作COによって所望の駐車位置P1まで移動させることができる。
【0113】
なお、プロセッサ126は、ステップS21で接触操作COを検知したときに、予め定めた距離(例えば、車両110Aの全長に等しい距離)だけ車両110Aを自走させてもよいし、又は、接触操作COを検知している間、車両110Aを継続的に自走させてもよい。
【0114】
次いで、プロセッサ126は、利用者Aによる接触操作COが終了したか否かを判定する(ステップS23)。例えば、プロセッサ126は、センサ134が所定の期間に亘って接触操作COを検知していない場合はYESと判定する一方、センサ134が接触操作COを継続して検知している間はNOと判定してもよい。プロセッサ126は、ステップS23でYESと判定すると、自走終了信号G2を駐車管理サーバ16へ送信する。一方、プロセッサ126は、ステップS23でNOと判定すると、ステップS22へ戻り、車両移動動作MOを継続する。
【0115】
駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、自走終了信号G2に応じて、上述のステップS11を実行し、自走指令C3を車両110Aへ送信する。該自走指令C3に従って、車両110Aのプロセッサ126は、上述のステップS12を実行し、車両110Aを元の駐車位置P0へ復帰させる。
【0116】
以上のように、本実施形態においては、車両110Aは、利用者Aによる接触操作COを検知するセンサ134を備え、車両移動モードDM1へ移行した後、センサ134が検知した接触操作COに応じて、車両移動動作MOとして所定の自走方向DRへ自走する。この構成によれば、利用者Aは、車両110Aに対して接触操作COを行うことで、該車両110Aを所望の駐車位置P1まで容易に移動させることができる。
【0117】
なお、駐車管理サーバ16のプロセッサ18は、
図3、
図6、
図7、
図9又は
図11に示すフローを、メモリ20に予め記憶されたコンピュータプログラムPGに従って実行してもよい。また、プロセッサ18が実行する駐車管理装置40又は50(すなわち、受付部26、特定部28、送信部30、及び自走ルート決定部42)の機能は、コンピュータプログラムPGにより実現される機能モジュールであってもよい。
【0118】
また、駐車管理方法として、
図3、
図6、
図7、
図9及び
図11のフローを例示したが、
図3、
図6、
図7、
図9又は
図11のフローに種々の変更を加えることもできる。例えば、
図3中のステップS6において、車両110Aのプロセッサ18は、車両移動動作MOとして、制動機構118の作動を解除した後、予め定めた距離(例えば、車両110Aの全長に等しい距離)だけ車両110Aを自走させてもよい。
【0119】
また、
図6、
図7、
図9又は
図11のフローから、ステップS11を省略してもよい。例えば、
図6又は
図11のフローにおいて、車両110Aのプロセッサ126は、ステップS10の終了後、ステップS12を自動で開始してもよい。又は、
図7又は
図9のフローにおいて、携帯機102が、ステップS17又はS19でYESと判定したときに、自走指令C3を車両110Aに直接送信してもよい。
【0120】
このように、
図3、
図6、
図7、
図9又は
図11のフローに適宜変更を加えることができる。以上、実施形態を通じて本開示を説明したが、上述の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0121】
10 駐車管理システム
12 インフラセンサ
14 通信機
16 駐車管理サーバ
18,126 プロセッサ
26 受付部
28 特定部
30 送信部
40,50 駐車管理装置
42 自走ルート決定部
100 駐車場
110,110A 車両
114 駆動機構
116 操舵機構
118 制動機構
120 車載通信機
122 ECU