(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20241113BHJP
【FI】
A63F5/04 611B
(21)【出願番号】P 2020174470
(22)【出願日】2020-10-16
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】100099047
【氏名又は名称】柴田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】岡村 鉉
(72)【発明者】
【氏名】松谷 暢之
【審査官】岡崎 彦哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-188463(JP,A)
【文献】特開2013-000294(JP,A)
【文献】特開2003-236042(JP,A)
【文献】特開2016-007290(JP,A)
【文献】特開2019-107151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04、7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を統括管理する主制御手段と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
特定情報を予め記憶する特定情報記憶手段と、
特定の遊技である場合と、前記特定の遊技でない場合と、で異なる情報を記憶する記憶領域と、
前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段と、
前記コマンドを作成するコマンド作成手段と
を備え、
前記コマンド作成手段は、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成する規定コマンド作成手段を備え
、
前記規定コマンド作成手段は、前記特定の遊技である場合と、前記特定の遊技でない場合と、のいずれにおいても、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入することで有効ラインが設定され、その後、遊技者がスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にてビッグボーナス(以下、「BB」という)役や小役、再遊技といった役の抽選が行われるとともに各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作することで各リールが順次停止して1回のゲームが終了する。そして、全てのリールが回転を停止した際に有効ライン上に当選した役と対応する図柄の組合せが停止すると入賞となり、メダルが払い出される特典や遊技状態が移行される特典等が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
【0003】
近年では、遊技者に有利な遊技状態として、BB入賞が成立すると移行するBB状態の他に、所定の役に当選した場合に所定の入賞を成立させるためのストップスイッチの操作順序を報知するアシストタイム(以下、「AT」という)状態を備えたものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記例示したような遊技機においては、さらなる遊技興趣の向上が求められている。
【0006】
なお、以上の問題は、上記例示したようなスロットマシンに限らず、複数種の絵柄を循環表示させ、その後の停止操作手段の操作に基づいて循環表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、遊技を統括管理する主制御手段と、前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、特定情報を予め記憶する特定情報記憶手段と、特定の遊技である場合と、前記特定の遊技でない場合と、で異なる情報を記憶する記憶領域と、前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段と、前記コマンドを作成するコマンド作成手段とを備え、前記コマンド作成手段は、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成する規定コマンド作成手段を備え、前記規定コマンド作成手段は、前記特定の遊技である場合と、前記特定の遊技でない場合と、のいずれにおいても、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施の形態におけるスロットマシンの正面図。
【
図2】前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図。
【
図3】前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。
【
図7】表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図。
【
図8】入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。
【
図13】3枚遊技における抽選テーブルの一例を示す図。
【
図14】2枚遊技における抽選テーブルの一例を示す図。
【
図18】コマンド送信処理1を示すフローチャート。
【
図19】指示モニタ表示処理を示すフローチャート。
【
図20】コマンド送信処理2を示すフローチャート。
【
図25】通常区間における区間抽選処理を示すフローチャート。
【
図26】通常区間における遊技区間処理を示すフローチャート。
【
図27】チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャート。
【
図28】チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャート。
【
図30】報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャート。
【
図31】疑似遊技における回転態様及び表示態様の一例を示す図。
【
図32】疑似遊技における回転態様及び表示態様の一例を示す図。
【
図33】疑似遊技にて用いられるスベリテーブルを示す図。
【
図34】疑似遊技にて用いられるスベリテーブルを示す図。
【
図35】疑似遊技における回転態様及び表示態様の一例を示す図。
【
図36】報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャート。
【
図37】第2の実施の形態におけるリール制御処理を示すフローチャート。
【
図38】指示モニタ表示処理を示すフローチャート。
【
図41】表示制御装置における演出決定処理を示すフローチャート。
【
図42】表示制御装置における演出実行処理を示すフローチャート。
【
図43】表示制御装置における上乗せ報知処理を示すフローチャート。
【
図44】(a)第3の実施の形態における疑似遊技フラグ格納エリアの構成を示す図、(b)ヘッダの構成を示す図。
【
図45】コマンド送信処理1を示すフローチャート。
【
図46】コマンド送信処理2を示すフローチャート。
【
図48】コマンド送信処理3を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
【0012】
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1はスロットマシン10の正面図、
図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、
図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、
図4は前面扉12の背面図、
図5は筐体11の正面図である。
【0013】
図1~
図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
【0014】
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
【0015】
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
【0016】
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
【0017】
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
【0018】
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば480パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
【0019】
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=480パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
【0020】
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
【0021】
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~19まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
【0022】
図柄としては、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「星」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)の8種類がある。そして、
図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
【0023】
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
【0024】
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、
図7(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
【0025】
本スロットマシン10では、
図7(b)に示すように、中ラインL2のみが有効ラインとして設定される。上ラインL1,下ラインL3,右下がりラインL4,右上がりラインL5の4本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。
【0026】
図8は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
【0027】
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、BB1入賞及びBB2入賞がある。
【0028】
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、BB1入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、BB2入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
【0029】
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、再遊技入賞がある。
【0030】
各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、再遊技入賞となる。
【0031】
メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞,チェリー入賞,ベル入賞,補填役入賞がある。
【0032】
各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、スイカ入賞として3枚のメダル払出が行われる。左リール32Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として3枚のメダル払出が行われる。
【0033】
各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄がいずれかの組合せライン上に停止した場合には、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。より詳細には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が中ラインL2上に停止した場合の他に、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止することとなる図柄の組合せが中ラインL2上に停止した場合、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。見た目上ベル入賞となる図柄の組合せとしては、例えば「赤7」図柄,「星」図柄,「星」図柄の組合せや、「BAR」図柄,「チェリー」図柄,「BAR」図柄の組合せ等がある。また、入賞となる図柄の組合せの詳細は省略するが、補填役入賞が成立した場合には1枚のメダル払出が行われる。
【0034】
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、BB2図柄の組合せとは、BB2入賞となる図柄の組合せ、すなわち「赤7」図柄,「赤7」図柄,「白7」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、BB2図柄とは、左リール32L及び中リール32Mにおいては「赤7」図柄であり、右リール32Rにおいては「白7」図柄である。
【0035】
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
【0036】
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
【0037】
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
【0038】
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
【0039】
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
【0040】
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
【0041】
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56~58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56~58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
【0042】
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
【0043】
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。また、払出枚数表示部62の右下角隅部には、遊技区間を示す区間表示器66が設けられている。これら表示部60~62及び区間表示器66は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
【0044】
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
【0045】
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
【0046】
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
【0047】
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、
図9のブロック図に基づいて説明する。
【0048】
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
【0049】
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56~58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a~58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
【0050】
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
【0051】
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
【0052】
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
【0053】
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、区間表示器66、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
【0054】
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60~62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
【0055】
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、
図10~
図36のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
【0056】
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c、遊技区間を記憶するための区間情報格納エリア106d等の他に、バックアップエリアが設けられている。
【0057】
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(
図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
【0058】
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
【0059】
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを
図10~
図36のフローチャートを参照しながら説明する。
【0060】
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
【0061】
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
【0062】
ここで、停電処理について概略を説明する。
【0063】
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
【0064】
停電処理では、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
【0065】
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
【0066】
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させたり、回転中のリール32L,32M,32Rを停止させるために、対応するステッピングモータにブレーキを掛けたりするステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(
図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
【0067】
ステップS110では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS111では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS112では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS113では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS114にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
【0068】
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について
図11のフローチャートに基づき説明する。
【0069】
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
【0070】
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
【0071】
開始待ち処理では、前回の遊技で再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技で再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。再遊技入賞が成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56~58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
【0072】
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、規定数として「2」及び「3」が設定されている。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
【0073】
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて中ラインL1を有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210の回転初期化処理、ステップS211の4.1秒経過待ち処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214の遊技区間処理、ステップS215のBB状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
【0074】
次に、ステップS209の抽選処理について、
図12のフローチャートに基づき説明する。
【0075】
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
【0076】
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
【0077】
抽選テーブルについて、簡単に説明する。
図13は、「設定3」の3枚遊技において選択される抽選テーブルであり、
図14は、「設定3」の2枚遊技において選択される抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
【0078】
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
【0079】
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=5のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、ベル、補填役2、補填役4に当選したことを示す中右左ベル当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
【0080】
ちなみに、セットされた当選フラグがBB1に当選したことを示すBB1当選フラグ及びBB2に当選したことを示すBB2当選フラグでない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグがBB1当選フラグ又はBB2当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、BB1,BB2以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、BB1,BB2に当選していれば対応する当選フラグをセットしない。したがって、例えば2枚遊技においてBB2に当選し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選しない。
【0081】
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
【0082】
ちなみに、3枚遊技において
図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイに当選となる確率は約7.3分の1、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルに当選となる確率はそれぞれ約9.0分の1、スイカ,チェリーに当選となる確率はそれぞれ約50分の1、BB1に当選となる確率は約12分の1である。3枚遊技においては、1枚役に当選となる事象と、BB2に当選となる事象と、が発生しない。
【0083】
2枚遊技において
図14に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイに当選となる確率は約7.3分の1、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルに当選となる確率はそれぞれ約16000分の1、スイカ,チェリーに当選となる確率はそれぞれ約50分の1、1枚役に当選となる確率は約1.9分の1、BB2に当選となる確率は約4.0分の1である。2枚遊技においては、BB1に当選となる事象が発生しない。
【0084】
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、遊技区間の移行に関わる区間抽選処理を行う。ステップS310では、抽選結果コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、抽選結果コマンドを受信することにより、本抽選処理において行った各種結果、具体的には、役の当否判定の結果と、区間抽選処理における抽選結果と、を把握する。抽選結果コマンドを送信した場合には、抽選処理を終了する。
【0085】
抽選処理が終了した場合には、
図11のフローチャートに示すとおり、ステップS210にて回転初期化処理を行う。RAM106には、ステッピングモータの駆動制御に用いる情報を格納するモータ制御格納エリアが設けられており、回転初期化処理では、前記モータ制御格納エリアを初期化する処理を行う。ステップS211では、4.1秒経過待ち処理を行う。4.1秒経過待ち処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(本実施の形態では約4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定し、4.1秒経過待ち処理を終了する。かかる4.1秒経過待ち処理を行うため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。
【0086】
次に、ステップS212のリール制御処理について、
図15のフローチャートに基づき説明する。本スロットマシン10では、1遊技回において、当選役と対応する図柄の組合せが停止した場合にメダル払出等の特典が付与される遊技(以下、「本遊技」ともいう。)の他に、疑似遊技が行われることがある。以下では、理解を容易なものとするため、先ず疑似遊技を行わない場合すなわち本遊技のみを行う場合におけるリール制御処理を説明する。
【0087】
リール制御処理では、ステップS401において、疑似遊技を行うか否かを判定する疑似遊技判定処理を行う。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
【0088】
回転開始処理では、
図17のフローチャートに示すように、ステップS601にてRAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS602では、疑似遊技を行ったことを示す疑似遊技後フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない、すなわち疑似遊技を行っていない場合には、ステップS607に進み、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。より具体的には、繰り返し回数カウンタの値が3である場合には、左リール32L用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が2である場合には、中リール32M用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が1である場合には、右リール32R用の回転開始設定テーブルアドレスを取得する。すなわち、ステップS607における処理では、繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得するのみであって、ステッピングモータの駆動制御は行わない。ステッピングモータの駆動制御は、取得した回転開始設定テーブルに基づいて、先述したタイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。
【0089】
ステップS607にて繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得した場合には、ステップS608に進み、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS609では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS602に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS610に進み、疑似遊技後フラグがセットされているかを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
【0090】
以上のとおり、回転開始処理では、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に加速を開始する。
【0091】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS403では、本遊技におけるリール停止制御用の停止情報が設定されているか否かを判定する。上記停止情報が設定されていない場合には、ステップS404に進み、上記停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。停止情報設定処理では、役の当否判定の結果に応じた停止情報を作成し、当該作成結果を停止情報格納エリア106bに記憶する。なお、ステップS404では、本遊技におけるリール停止制御用の停止情報(以下、単に「停止情報」という。)を設定するのみであって、仮に疑似遊技を行う場合であっても疑似遊技におけるリール停止制御用の停止情報(以下、「疑似遊技用停止情報」という。)を設定しない。ステップS405では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS406では、コマンド送信処理1を行う。
【0092】
コマンド送信処理1では、
図18のフローチャートに示すように、ステップS701にて疑似遊技回転開始コマンドをセットする。ここで、疑似遊技回転開始コマンドとは、疑似遊技において各リール32L,32M,32Rが回転を開始したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS702では、疑似遊技を行うことを示す疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合、すなわち疑似遊技を行わない場合には、ステップS703にて疑似遊技回転開始コマンドをクリアするとともに、ステップS704にて回転開始コマンドをセットする。ここで、回転開始コマンドとは、本遊技において各リール32L,32M,32Rが回転を開始したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS705では、セットされている回転開始コマンド又は疑似遊技回転開始コマンドを、表示制御装置81に対して送信する。その後、本処理を終了する。
【0093】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS406にてコマンド送信処理1が終了した場合には、ステップS407に進み、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS408に進み、指示モニタ表示処理を行う。続くステップS409では、コマンド送信処理2を行う。
【0094】
コマンド送信処理2では、
図20のフローチャートに示すように、ステップS901にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS902に進み、停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、停止可コマンドを受信することにより、本遊技において全リール32L,32M,32Rが定速回転となったことを把握する。また、ステップS902では、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。その後、コマンド送信処理2を終了する。
【0095】
コマンド送信処理2が終了した場合には、ステップS410に進み、停止制御処理を行う。
【0096】
停止制御処理では、
図21のフローチャートに示すように、ステップS1001にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS1008に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS1001に戻る。停止指令が発生した場合には、ステップ1009に進み、回転中のリールを停止させるべく停止位置決定処理を行う。
【0097】
停止位置決定処理では、
図22のフローチャートに示すように、ステップS1101において、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS1102では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS1103では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS1106に進み、停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、停止コマンドを受信することにより、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかと、いずれのリールが停止するのかと、を把握する。また、ステップS1106では、停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。続くステップS1107では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS1107では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS1108では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS1109では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定し、疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS1110にて停止情報変更処理を行った後に停止位置決定処理を終了する。
【0098】
ここで、停止情報変更処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報変更処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルのいずれかに当選となった場合(
図13参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報変更処理を行う。
【0099】
例えば左中右ベルに当選している場合には、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の操作順序で操作されればベル入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作されれば補填役1入賞又は補填役4入賞が成立するように、停止情報を変更する。左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルについても同様であり、当選役の名称と対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合にはベル入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合には当選役と対応する補填役入賞が成立するように、停止情報を変更する。なお以下では、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルを総称して「押し順役」又は「押し順ベル」ともいう。
【0100】
ちなみに、本スロットマシン10では、停止情報設定処理及び停止情報変更処理により、リプレイに当選した場合、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず再遊技入賞が成立する。押し順ベルに当選した場合には、正しい操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば操作タイミングに関わらずベル入賞が成立し、正しくない操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば操作タイミングに関わらず補填役入賞が成立する。1枚役に当選した場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず補填役入賞が成立する。スイカに当選した場合と、チェリーに当選した場合と、BB1に当選した場合と、BB2に当選した場合と、には、当選図柄を狙って、すなわち所定のタイミングでストップスイッチ42~44を操作すれば対応する入賞が成立する。
【0101】
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS1010に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS1001に戻る。つまり、本スロットマシン10では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS1008にて次の停止指令が発生したか否かを判定する。したがって、遊技者は、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる。なお、リールの停止は、停止制御処理(通常処理)において行われるのではなく、先述したタイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。ステッピングモータ制御処理では、停止指令の発生したリールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にブレーキ処理を行うことで停止指令の発生したリールを停止させる。
【0102】
ステップS1010においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS1011に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS1012に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS1013では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定する。より具体的には、ストップ検出センサ42a~44aからの入力信号が全てOFFであるか否かを判定する。いずれかのストップ検出センサ42a~44aからの入力信号がONである場合には、遊技者が対応するストップスイッチを操作中であることを意味するため、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS1014に進み、後述する指示モニタを表示中であるか否かを判定する。指示モニタを表示中である場合には、ステップS1015にて指示モニタをクリアする。指示モニタをクリアした場合と、指示モニタを表示中でない場合と、には、ステップS1016にて100msec待機した後に本処理を終了する。ちなみに、ステップS1016にて100msec待機するのは、ステッピングモータ制御処理においてブレーキ処理が完了し、リールの揺動が収束するのを待つためである。
【0103】
リール制御処理の説明に戻り、停止制御処理が終了した場合には、ステップS411に進み、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
【0104】
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
【0105】
メダル払出処理では、先ず払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立していない場合には、そのまま払出判定処理を終了し、入賞が成立している場合には、さらに入賞した条件装置が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞した条件装置が当選フラグと対応している場合には、入賞した条件装置と、当該条件装置と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットし、払出判定処理を終了する。一方、入賞した条件装置が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、今回の遊技回において入賞した条件装置を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドを送信する。
【0106】
入賞結果コマンドを送信した場合には、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、再遊技入賞が成立している場合には、再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、再遊技設定処理が行われたと判定した場合に自動投入処理を行っている。
【0107】
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。
【0108】
次に、ステップS214の遊技区間処理については後述することとし、ステップS215のBB状態処理について説明する。
【0109】
BB状態処理では、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合には、状態コマンドを表示制御装置81に対して送信し、BB状態処理を終了する。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドを送信する。
【0110】
いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、先の払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、対応するBB入賞が成立したか否かを判定する。対応するBB入賞が成立していない場合には、状態コマンドを送信し、BB状態処理を終了する。対応するBB入賞が成立している場合には、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。このとき、BB1入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。BB2入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB2設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。その後、状態コマンドを送信し、BB状態処理を終了する。
【0111】
現在の遊技状態がBB状態である場合には、残BBゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、残BBゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。残BBゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、状態コマンドを送信した後にBB状態処理を終了する。残BBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、BB状態の終了条件が成立したことを意味するため、BB設定フラグをクリアする。その後、状態コマンドを送信し、BB状態処理を終了する。
【0112】
以上のとおり、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグ又はBB2設定フラグをセットした場合には、30回の遊技が行われるまで遊技状態がBB状態となる。BB1設定フラグに基づくBB状態では、3枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる補填役入賞が成立する。したがって、BB1設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを60(=(3-1)×30)枚減少させることとなる。BB2設定フラグに基づくBB状態では、2枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる補填役入賞が成立する。したがって、BB2設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを30(=(2-1)×30)枚減少させることとなる。
【0113】
本スロットマシン10では、通常状態,BB状態の2種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、通常区間,有利区間の2種類の遊技区間を主制御装置101が管理するようになっている。
【0114】
【0115】
通常区間とは、有利区間に移行させるか否かの移行抽選を行うことが可能な遊技区間である。通常区間においては、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない。このため、通常区間では、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。有利区間への移行抽選に当選した場合には、遊技区間が有利区間に移行する。
【0116】
有利区間とは、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知され得る遊技区間である。つまり、有利区間は、操作順序が報知され得る点で通常区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である。有利区間は、チャンスモードと、報知モードと、の2つの遊技モードによって構成されている。通常区間において有利区間への移行抽選に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。有利区間において1500回の遊技が行われた場合と、有利区間における差枚数が2400に達した場合と、には、そのときの遊技モードに関わらず、有利区間が終了する。有利区間における差枚数が2400に達した場合とは、より詳しくは当該有利区間における遊技者の所有メダル増加数が0となることなく2400に達した場合であり、換言すれば有利区間において遊技者の所有メダルが最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が2400に達した場合である。
【0117】
チャンスモードとは、報知モードに移行させるか否かの移行抽選が行われる遊技モードである。チャンスモードは、移行抽選に当選した場合と、チャンスモード下で所定回数の遊技が行われた場合と、に終了する。チャンスモードが終了した場合には、報知モードに移行する。チャンスモードにおいては、通常区間と同様、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない。このため、チャンスモードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。
【0118】
報知モードとは、3枚遊技であれば、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序が報知される遊技モードである。このため、報知モードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなる一方、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約3.5枚のメダル増加が期待されることとなる。報知モードは、当該報知モード下でメダルの純増枚数が所定枚数に達した場合に終了する。報知モードが終了した場合には、有利区間も終了となって通常区間に移行する。
【0119】
以上のとおり、本スロットマシン10では、報知モード下で3枚遊技を行うことによって所有メダルを増加させる遊技性となっている。
【0120】
以下では、遊技区間の管理に際して主制御装置101が行う各種処理について、
図25以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各遊技区間において主制御装置101が行う各種処理を個別に説明することとする。
【0121】
先ず、通常区間における処理を説明する。
【0122】
図25は、通常区間における区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、
図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
【0123】
ステップS1301では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1302に進み、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされているか否か、すなわち何らかの役に当選したか否かを判定する。当選フラグがセットされている場合には、ステップS1303に進み、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであるか否かを判定する。具体的には、
図13に示すように、3枚遊技においてはBB2に当選する事象が発生しない。したがって、セットされている当選フラグがBB2当選フラグのみである場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものでないと判定し、BB2当選フラグ以外の当選フラグがセットされている場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであると判定する。当選フラグが今回の遊技においてセットされたものである場合には、ステップS1304にて移行フラグをセットするとともに、ステップS1305にて区間表示器66をON点灯させ、本処理を終了する。今回の遊技が2枚遊技である場合と、当選フラグがセットされていない場合と、当選フラグがセットされているものの今回の遊技においてセットされたものでない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
【0124】
図26は、通常区間における遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、
図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
【0125】
ステップS1401では、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、今回のゲームにおいて移行抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS1402~ステップS1408に示す有利区間移行処理を行う。
【0126】
有利区間移行処理では、ステップS1402にて移行フラグをクリアする。ステップS1403では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを有利フラグに変更し、ステップS1404では、区間情報格納エリア106dに設けられた区間ゲーム数カウンタに0をセットする。続くステップS1405では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスフラグに変更する。ステップS1406では、区間情報格納エリア106dに設けられた移行ゲーム数カウンタに700をセットする。ステップS1407では、区間情報格納エリア106dに設けられたモードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS1408では、区間情報格納エリア106dに設けられた差枚数カウンタに0をセットする。
【0127】
ステップS1401にて移行フラグがセットされていないと判定した場合と、ステップS1408にて差枚数カウンタに0をセットした場合と、には、ステップS1409にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。ここで、区間コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技区間に関する各種情報(すなわち次回のゲームの遊技区間や遊技モード、有利区間であれば当該有利区間でなされた遊技回数や遊技モードでなされた遊技回数等)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS1409では、区間情報格納エリア106dにセットされている遊技区間フラグや遊技モードフラグ、各種カウンタの値と対応する区間コマンドを送信する。
【0128】
以上のとおり、通常区間の3枚遊技において何らかの役に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。
図13に示すように、例えば「設定3」の場合には、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグを持ち越していなければ約13分の1の確率でしか外れが発生せず、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越していれば約6.4分の1の確率でしか外れが発生しない。したがって、通常区間は3枚遊技を行えば数ゲームで終了することとなる。なお、2枚遊技を行った場合には、役の当否結果を問わず有利区間に移行しない。
【0129】
次に、有利区間のチャンスモードにおける処理を説明する。
【0130】
図27は、チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、
図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
【0131】
ステップS1501では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1502に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、スイカとチェリーをレア役として設定しているため、ステップS1502では、スイカ当選フラグ又はチェリー当選フラグがセットされているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS1503に進み、報知モードに移行させるか否かの移行抽選を行う。チャンスモードにおける移行抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS1504では、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選した場合には、ステップS1505にて移行フラグをセットした後に本処理を終了し、移行抽選に当選しなかった場合には、移行フラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記移行抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
【0132】
図28は、チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、
図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
【0133】
ステップS1601では、終了判定処理を行う。
【0134】
終了判定処理では、
図29のフローチャートに示すように、ステップS1701にて区間ゲーム数カウンタの値に1を加算し、ステップS1702にて区間ゲーム数カウンタの値が1500となったか否かを判定する。区間ゲーム数カウンタの値が1500となっていない場合には、ステップS1706に進み、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS1707に進み、差枚数カウンタの値を変更する差枚数調整処理を行う。
【0135】
差枚数調整処理では、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数(本実施の形態では3又は2)を減算し、当該減算結果を差枚数カウンタに加算する。その後、差枚数カウンタの値が0以上であるか否かを判定する。差枚数カウンタの値が0未満である場合には、差枚数カウンタの値を0に変更した後に差枚数調整処理を終了し、差枚数カウンタの値が0以上である場合には、そのまま差枚数調整処理を終了する。なお、再遊技入賞が成立した場合に差枚数調整処理を行わないのは、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数を減算した結果が0となるため、差枚数調整処理を行う必要がないからである。
【0136】
ステップS1706にて再遊技入賞が成立したと判定した場合と、ステップS1707にて差枚数調整処理を行った場合と、には、ステップS1708にて差枚数カウンタの値が2400より大きいか否かを判定する。差枚数カウンタの値が2400以下である場合には、そのまま本処理を終了する。
【0137】
ステップS1702にて区間ゲーム数カウンタの値が1500であると判定した場合と、ステップS1708にて差枚数カウンタの値が2400より大きいと判定した場合と、には、ステップS1703~ステップS1705に示す有利区間終了処理を行い、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS1703にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS1704にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1705では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
【0138】
遊技区間処理の説明に戻り、ステップS1602では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1601の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1610にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
【0139】
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1603に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1604にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1605にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、報知モードへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS1606にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS1608にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更する。ステップS1609では、区間情報格納エリア106dに設けられた純増枚数カウンタに120をセットする。その後、ステップS1610にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
【0140】
ステップS1605にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、報知モードへの移行抽選に当選しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS1607に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS1610にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS1608にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更するとともに、ステップS1609にて純増枚数カウンタに120をセットする。その後、ステップS1610にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
【0141】
ステップS1603にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS1610にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
【0142】
以上のとおり、チャンスモードからは、移行抽選に当選しなかった場合であっても、移行ゲーム数カウンタの値と対応する3枚遊技を行えば報知モードに移行する。通常区間から有利区間に移行する際に移行ゲーム数カウンタにセットされる値は700である。このため、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象(ステップS1702、
図21参照)は、3枚遊技を行っていれば発生しない。また、チャンスモードにおけるメダル増減数の期待値は-0.91枚(3枚遊技)又は-0.95枚(2枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象(ステップS1708、
図21参照)も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、チャンスモード下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
【0143】
次に、有利区間の報知モードにおける処理を説明する。
【0144】
図30は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、
図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
【0145】
ステップS1801では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1802に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS1803に進み、純増枚数カウンタの値を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、上乗せ抽選では、例えば設定3の場合、スイカ当選であれば約5分の1の確率で上乗せ枚数30,50,100,300のいずれかに当選となり、チェリー当選であれば約3分の1の確率で上乗せ枚数10,20,30,50のいずれかに当選となる。ステップS1804では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS1805にて上乗せフラグをセットするとともに、ステップS1806にて上乗せコマンドを送信する。ここで、上乗せコマンドとは、上乗せ抽選に当選したことと、純増枚数カウンタの値に加算される上乗せ枚数と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS1807では、純増枚数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。上乗せ抽選に当選しなかった場合には、上乗せフラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記上乗せ抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
【0146】
ここで、リール制御処理において報知モード下で行われる特有の処理を説明する。
【0147】
図15のフローチャートに示すように、ステップS401では、疑似遊技判定処理を行う。
【0148】
疑似遊技判定処理では、
図16のフローチャートに示すように、ステップS501において現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定し、報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS502に進み、上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。上乗せフラグがセットされている場合、すなわち上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS503にて上乗せフラグをクリアするとともに、ステップS504にて疑似遊技フラグをセットし、本処理を終了する。上乗せフラグがセットされていない場合、すなわち上乗せ抽選に当選していない場合には、ステップS505にて疑似遊技を行うか否かの疑似遊技抽選を行う。疑似遊技抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS506では、疑似遊技抽選に当選したか否かを判定し、疑似遊技抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。疑似遊技抽選に当選した場合には、ステップS504にて疑似遊技フラグをセットし、本処理を終了する。
【0149】
以上のとおり、報知モードでは、上乗せ抽選に当選した場合と、疑似遊技抽選に当選した場合と、に疑似遊技フラグをセットし、当該遊技回において疑似遊技を行う。
【0150】
図31は、疑似遊技が行われる場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様及び補助表示部65の表示態様の一例を示す図である。
【0151】
報知モードでは、青年キャラクタの道路を散歩する様子が補助表示部65に表示されるとともに、補助表示部65の右上部に報知モード終了となるまでの残り払出数が表示される。
図31(a)では、前回のゲームにおいてベル入賞が成立し、補助表示部65の右上部に報知モード終了まで残り84枚であることが表示されている。疑似遊技が行われる場合には、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、
図31(b)に示すように、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作することを促す報知と、現在の遊技が疑似遊技であることの報知と、が補助表示部65に表示される。このとき、報知モード終了となるまでの残り払出数は非表示とされる。そして、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止した場合には、
図31(c)に示すように、現在の遊技が疑似遊技であることの報知に加えて、100枚の上乗せがなされることが補助表示部65に表示される。疑似遊技が終了した場合には、
図31(d)に示すように、左リール32Lから回転を開始する。このとき、補助表示部65では、疑似遊技であることの報知が終了するとともに、青年キャラクタが道路を散歩する様子と、報知モード終了までの残り払出数が184枚に増加したことと、が表示され、疑似遊技から本遊技に移行したことが報知される。
【0152】
図32は、疑似遊技が行われる場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様及び補助表示部65の表示態様の他の例を示す図である。
【0153】
図32(a)では、前回のゲームにおいてベル入賞が成立し、補助表示部65の右上部に報知モード終了まで残り84枚であることが表示されている。疑似遊技が行われる場合には、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、
図32(b)に示すように、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作することを促す報知と、現在の遊技が疑似遊技であることの報知と、が補助表示部65に表示される。このとき、報知モード終了となるまでの残り払出数は非表示とされる。そして、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止しなかった場合には、
図32(c)に示すように、現在の遊技が疑似遊技であることの報知に加えて、上乗せされないことが補助表示部65に表示される。疑似遊技が終了した場合には、
図32(d)に示すように、左リール32Lから回転を開始する。このとき、補助表示部65では、押し順ベルに当選している場合、疑似遊技であることの報知が終了するとともに、ベル入賞を成立させることができる操作順序と、報知モード終了までの残り払出数が84枚のままであることと、が表示され、疑似遊技から本遊技に移行したことが報知される。中左右ベルに当選している場合には、
図32(d)に示すように、「213」の操作順序が補助表示部65に表示される。
【0154】
以上のとおり、本スロットマシン10では、疑似遊技を行う場合、1遊技回において疑似遊技→本遊技の順に遊技が進行する。そこで以下では、疑似遊技におけるリール制御処理から順に説明する。
【0155】
図15のフローチャートに示すように、ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
【0156】
回転開始処理では、
図17のフローチャートに示すように、ステップS601にてRAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS602では、疑似遊技を行ったことを示す疑似遊技後フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない、すなわち疑似遊技を行っていない場合には、ステップS607に進み、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。ステップS608では、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS609では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS602に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS610に進み、疑似遊技後フラグがセットされているかを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
【0157】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS403では、本遊技におけるリール停止制御用の停止情報が設定されているか否かを判定する。初回のステップS403では、上記停止情報が設定されていないため、ステップS404に進み、上記停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。つまり、本スロットマシン10では、疑似遊技用の回転開始処理を行った後、すなわち疑似遊技の実行中に本遊技用の停止情報を設定する。その後、ステップS405では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS406では、コマンド送信処理1を行う。
【0158】
コマンド送信処理1では、
図18のフローチャートに示すように、ステップS701にて疑似遊技回転開始コマンドをセットする。ステップS702では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS705に進み、疑似遊技回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。その後、本処理を終了する。表示制御装置81は、疑似遊技回転開始コマンドを受信することにより、
図31(b)等に示した疑似遊技用の補助演出を開始する。
【0159】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS406にてコマンド送信処理1が終了した場合には、ステップS407に進み、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS408に進み、指示モニタ表示処理を行う。
【0160】
ここで、指示モニタとは、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を報知する表示部であって、主制御装置101が管理するものである。本スロットマシン10では、払出枚数表示部62が指示モニタとしての機能を有しており、左中右ベルに当選した場合すなわち左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順に操作すればベル入賞を成立させることができる場合、払出枚数表示部62に「1」を表示する。中右左ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「2」を表示し、右左中ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「3」を表示し、左右中ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「4」を表示し、中左右ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「5」を表示し、右中左ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「6」を表示する。
【0161】
さて、指示モニタ表示処理では、
図19のフローチャートに示すように、ステップS801にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS802に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、さらにステップS803にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、指示モニタを表示することなくそのまま本処理を終了する。つまり、疑似遊技においては、押し順ベルに当選している場合であっても、ベル入賞を成立させることができる操作順序が指示モニタに表示されない。現在の遊技モードが報知モードでない場合と、押し順ベルに当選していない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
【0162】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS409では、コマンド送信処理2を行う。
【0163】
コマンド送信処理2では、
図20のフローチャートに示すように、ステップS901にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS903に進み、疑似停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、疑似停止可コマンドを受信することにより、疑似遊技において全リール32L,32M,32Rが定速回転となったことを把握する。また、ステップS903では、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、疑似遊技において疑似停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。その後、コマンド送信処理2を終了する。
【0164】
コマンド送信処理2が終了した場合には、ステップS410に進み、停止制御処理を行う。
【0165】
停止制御処理では、
図21のフローチャートに示すように、ステップS1001にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS1002に進み、疑似遊技を終了させるキャンセル操作がなされたか否かを判定する。より具体的には、本スロットマシン10では、精算スイッチ59がキャンセル操作手段としての機能を有しているため、精算スイッチ59が操作されたか否かを判定する。キャンセル操作がなされていない場合には、ステップS1008に進み、疑似遊技において回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち疑似停止指令が発生したか否かを判定する。疑似停止指令が発生していない場合には、ステップS1001に戻る。疑似停止指令が発生した場合には、ステップ1009に進み、回転中のリールを疑似停止させるべく停止位置決定処理を行う。
【0166】
停止位置決定処理では、
図22のフローチャートに示すように、ステップS1101において、到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS1102では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS1103では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS1104に進み、疑似遊技用停止情報を参照する。主制御装置101のROM105には、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)と、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブルと、が予め記憶されており、ステップS1104では、疑似遊技の実行契機に応じたスベリテーブルを参照する。ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42~44が操作されたタイミングからリール32L,32M,32Rをどれだけ滑らせた(回転させた)上で疑似停止させるかが定められたテーブルである。すなわち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42~44が押された際に基点位置に到達している到達図柄と、前記基点位置に実際に疑似停止させる疑似停止図柄との関係を導出することが可能な停止データ群である。
【0167】
図33は、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技において参照されるスベリテーブルである。スベリ数が0である番号の図柄は、下段に実際に疑似停止する図柄である。例えば、左リール32Lの15番の「リプレイ」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42を操作された場合、左リール32Lは滑ることなくそのまま疑似停止し、16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する。また、スベリ数が0でない番号の図柄は、記載された図柄数分だけリールが滑ることを意味する。例えば、左リール32Lの11番の「BAR」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42を操作された場合、左リール32Lは4図柄分だけ滑り、15番の「リプレイ」図柄が下段に疑似停止すると共に16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する。このように、スベリテーブルでは、各リール32L,32M,32Rに付された図柄が下段に到達したタイミングでストップスイッチ42~44を操作された場合のスベリ数が図柄番号毎に設定されている。そして、
図33に示すスベリテーブルでは、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、各リール32L,32M,32Rの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止することとなる。
【0168】
図34は、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技において参照されるスベリテーブルである。かかるスベリテーブルでは、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、左リール32L及び中リール32Mの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する一方で右リール32Rの16番の「赤7」図柄が中段ではなく下段に疑似停止することとなる。
【0169】
停止位置決定処理の説明に戻り、ステップS1105では、疑似停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、疑似停止コマンドを受信することにより、いずれのストップスイッチが操作されて疑似停止指令が発生したのかと、いずれのリールが疑似停止するのかと、を把握する。また、ステップS1106では、疑似停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、疑似遊技において疑似停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。ステップS1107では、参照した疑似遊技用停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を取得する。その後、ステップS1108では、取得したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に疑似停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS1109では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定し、疑似遊技フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了する。
【0170】
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS1010に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS1001に戻る。
【0171】
ステップS1010においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS1011に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS1012に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS1013では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定し、いずれかのストップスイッチ42~44が操作中である場合には、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS1014に進み、指示モニタを表示中であるか否かを判定する。疑似遊技においては指示モニタを表示していないため、ステップS1016にて100msec待機した後に本処理を終了する。
【0172】
リール制御処理の説明に戻り、停止制御処理が終了した場合には、ステップS411に進み、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS412に進み、本遊技に移行すべく移行準備処理を行う。
【0173】
移行準備処理では、
図23のフローチャートに示すように、ステップS1201にて操作待ちタイマをセットする(本実施の形態では約3.0秒)。ステップS1202では、スタートレバー41が操作されたか否かを判定し、スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS1203にて操作待ちタイマの値が0となったか否かを判定する。なお、操作待ちタイマの値の減算は、タイマ割込み処理のタイマ減算処理(ステップS108、
図10参照)において行われる。操作待ちタイマの値が0になっていない場合には、ステップS1202に戻る。ステップS1202においてスタートレバー41が操作されたと判定した場合と、ステップS1203において操作待ちタイマの値が0となったと判定した場合と、には、ステップS1204にて疑似遊技後フラグをセットし、本処理を終了する。
【0174】
リール制御処理の説明に戻り、移行準備処理が終了した場合には、ステップS402に戻り、回転開始処理を行う。
【0175】
回転開始処理では、
図17のフローチャートに示すように、ステップS601にてRAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS602では、疑似遊技を行ったことを示す疑似遊技後フラグがセットされているか否かを判定する。上記したとおり、疑似遊技を行った場合には、移行準備処理において疑似遊技後フラグをセットしているため、ステップS603に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、ステップS604に進み、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示する。また、ステップS604では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、操作順序コマンドを受信することにより、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を補助表示部65に表示する。したがって、補助表示部65には、指示モニタに操作順序が表示されたタイミングから少し遅れて操作順序が表示されることとなる。
【0176】
ステップS604にて指示モニタを表示した場合と、ステップS603にて押し順ベルに当選していないと判定した場合と、には、ステップS605に進み、遅延時間を取得する。主制御装置101のRAM106には、疑似停止させた各リール32L,32M,32Rの始動タイミングを定めるための遅延タイマが設けられており、ステップS605では、乱数を取得するとともに当該取得結果に応じた値(すなわち所定の抽選によって得られた値)を遅延タイマにセットする。なお、遅延タイマの値の減算は、タイマ割込み処理のタイマ減算処理(ステップS108、
図10参照)において行われる。ステップS606では、遅延タイマの値が0となるまで待機し、遅延タイマの値が0となった場合には、ステップS607に進み、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。ステップS608では、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS609では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS602に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS610に進み、疑似遊技後フラグがセットされているかを判定する。疑似遊技後フラグがセットされている場合には、ステップS611にて疑似遊技フラグをクリアするとともに、ステップS612にて疑似遊技後フラグをクリアし、本処理を終了する。
【0177】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS403では、停止情報が設定されているか否かを判定する。疑似遊技を行った後のステップS403では、既に停止情報を設定済みであるため否定判定をし、停止情報設定処理を行うことなくステップS405に進む。ステップS405では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS406では、コマンド送信処理1を行う。疑似遊技を行った後のコマンド送信処理1では、回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、回転開始コマンドを受信することにより、
図31(d)等に示した本遊技用の補助演出を開始する。
【0178】
ステップS407では、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS408に進み、指示モニタ表示処理を行う。
【0179】
指示モニタ表示処理では、
図19のフローチャートに示すように、ステップS801にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS802に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、さらにステップS803にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS804にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示し、本処理を終了する。また、ステップS804では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。但し、疑似遊技を行った後においては、回転開始処理において指示モニタに操作順序を表示済みである(ステップS604、
図17参照)ため、ステップS804の処理を行うことによって指示モニタの表示内容が変化することはない。つまり、ステップS804の処理は、疑似遊技を行わない遊技回において指示モニタを表示するための処理であるといえる。
【0180】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS409のコマンド送信処理2、ステップS410の停止制御処理については、本遊技におけるリール制御処理にて説明したとおりであるため、説明を省略する。停止制御処理が終了した場合には、ステップS411に進み、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
【0181】
本スロットマシン10では、疑似遊技をキャンセルして本遊技に移行させることが可能な構成となっている。そこで以下では、かかる構成を
図21のフローチャートに基づいて具体的に説明する。
【0182】
ステップS1001にて疑似遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1002に進み、疑似遊技を終了させるキャンセル操作がなされたか否かを判定する。より具体的には、本スロットマシン10では、精算スイッチ59がキャンセル操作手段としての機能を有しているため、精算スイッチ59が操作されたか否かを判定する。キャンセル操作がなされた場合には、ステップS1003に進み、リール回転数カウンタの値が3であるか否か、すなわち全てのリール32L,32M,32Rが回転中であるか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rが回転中である場合には、ステップS1004にて疑似遊技フラグをクリアするとともに、ステップS1005にて上述した指示モニタ表示処理を行う。続くステップS1006では、疑似遊技終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、疑似遊技終了コマンドを受信することにより、疑似遊技がキャンセルされたことを把握する。その後、ステップS1007にて30msec待機し、ステップS1001に戻る。ちなみに、ステップS1007にて30msec待機するのは、表示制御装置81が疑似遊技用の補助演出から本遊技用の補助演出に切り替えるのを待つためである。
【0183】
図35は、疑似遊技がキャンセルされた場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様及び補助表示部65の表示態様の一例を示す図である。
【0184】
報知モードでは、青年キャラクタの道路を散歩する様子が補助表示部65に表示されるとともに、補助表示部65の右上部に報知モード終了となるまでの残り払出数が表示される。
図35(a)では、前回のゲームにおいてベル入賞が成立し、補助表示部65の右上部に報知モード終了まで残り84枚であることが表示されている。疑似遊技が行われる場合には、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、
図35(b)に示すように、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作することを促す報知と、現在の遊技が疑似遊技であることの報知と、が補助表示部65に表示される。このとき、報知モード終了となるまでの残り払出数は非表示とされる。全てのリール32L,32M,32Rが回転している最中にキャンセル操作がなされた場合には、
図35(c)に示すように、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止することなくそのまま本遊技に移行する。このとき、補助表示部65では、疑似遊技の結果より詳しくは上乗せされたか否かの結果が報知されることなく疑似遊技であることの報知が終了するとともに、青年キャラクタが道路を散歩する様子と、報知モード終了までの残り払出数と、が表示され、疑似遊技から本遊技に移行したことが報知される。但し、上乗せ抽選に当選していた場合には、
図35(c)に示すように、報知モード終了までの残り払出数が84枚から184枚に更新された上で表示される。
【0185】
停止制御処理の説明に戻り、ステップS1003にてリール回転数カウンタの値が3でないと判定した場合、すなわち少なくとも一つのリールが疑似停止した状況下でキャンセル操作がなされた場合には、キャンセル操作がなされたことを示すキャンセル操作フラグをセットした後にステップ1009に進み、回転中のリールを疑似停止させるべく停止位置決定処理を行う。その後、ステップS1010にてリール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、残り1つのリールが回転中であることを意味するため、ステップS1001に戻るとともに当該ステップS1001にて肯定判定をし、ステップS1002に進む。ステップS1002では、キャンセル操作フラグがセットされていることに基づいてキャンセル操作がなされたと判定する。その後、ステップS1003にて否定判定をし、ステップS1009にて停止位置決定処理を行う。ステップS1010では、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となった場合には、キャンセル操作フラグをクリアした後にステップS1011以降の処理を行う。
【0186】
以上のとおり、全てのリール32L,32M,32Rが回転している最中にキャンセル操作がなされた場合には、全てのリール32L,32M,32Rを疑似停止させることなくそのまま本遊技に移行し、少なくとも一つのリールが疑似停止している最中にキャンセル操作がなされた場合には、回転中のリールを全て疑似停止させた後に本遊技に移行する。
【0187】
図36は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、
図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
【0188】
ステップS1901では、上述した終了判定処理を行い、ステップS1902では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1901の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1908にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
【0189】
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1903にて純増枚数カウンタの値を更新する純増枚数更新処理を行う。具体的には、純増枚数カウンタの値から今回のゲームで払い出したメダル数を減算し、当該減算結果にメダルベット数(本実施の形態では3又は2)を加算する。ステップS1904では、純増枚数カウンタの値が0となったか否かを判定する。純増枚数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS1908にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。純増枚数カウンタの値が0となった場合には、ステップS1905~ステップS1907に示す有利区間終了処理を行うとともに、ステップS1908にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS1905にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS1906にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1907では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
【0190】
ここで、本スロットマシン10の遊技性について説明する。
【0191】
本スロットマシン10では、2枚遊技と3枚遊技が可能である。但し、通常区間において2枚遊技を行った場合には、何らかの役に当選したとしても有利区間に移行しない。また、有利区間において2枚遊技を行った場合には、そのときの遊技モードが報知モードであれば、押し順ベルに当選したとしてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知されず、そのときの遊技モードがチャンスモードであれば、移行抽選が行われない。加えて、2枚遊技においては、報知モードへの移行契機となるモードゲーム数カウンタの更新が行われない一方、通常区間への移行契機となる区間ゲーム数カウンタの更新が行われる(終了判定処理、
図29参照)。さらに、2枚遊技においては、約4.0分の1の確率でBB2に当選となり、BB2入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを30枚減少させる必要が生じる。したがって、2枚遊技と3枚遊技を比較した場合には、3枚遊技の方が遊技者にとって有利となる。
【0192】
3枚遊技においては、約12分の1の確率でBB1に当選となり、BB1入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを60枚減少させる必要が生じる。但し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選となる事象が発生せず、BB2入賞が成立する事象も発生しない。したがって、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行うことが、遊技者にとって最も有利な遊技となる。そこで以下では、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技が行われた場合の遊技性について説明する。
【0193】
通常区間では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合、有利区間への移行抽選に当選したこととなる。例えば「設定3」の場合には、約1.2分の1の確率で何らかの役に当選となり、約6.4分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は3枚遊技を行えばほぼ1ゲームで終了することとなる。
【0194】
通常区間から有利区間に移行した場合には、チャンスモードから開始されるとともに、移行ゲーム数として700が設定される(
図26参照)。
【0195】
チャンスモードでは、レア役に当選した場合に報知モードへの移行抽選が行われる。移行抽選に当選した場合には、チャンスモードから報知モードに移行する。また、移行抽選に当選しなかった場合であっても、チャンスモード下で700回の3枚遊技を行った場合には、報知モードに移行する(S1603,S1604,S1607、
図28参照)。つまり、本スロットマシン10では、通常区間からチャンスモードに移行した場合、700回が所謂天井回数としての機能を有することとなる。有利区間は、そのときの遊技モードに関わらず、1500回の遊技が行われた場合と、差枚数が2400枚に達した場合と、に終了する。700回の天井到達に基づいて報知モードに移行した場合、有利区間の残り遊技回数は800回である。報知モードでは、押し順ベルに当選した場合に必ず操作順序が報知されるため、1ゲーム行う毎にメダルが約3.5枚増加することを期待できる。報知モードでの遊技を800回行うことができたと仮定した場合には、約2700枚のメダル増加を期待できる。故に、天井到達に基づいて報知モードに移行した場合であっても、1500回の遊技を行う前に差枚数が2400枚に到達して有利区間が終了することを期待できる。
【0196】
チャンスモードから報知モードに移行する場合には、純増枚数カウンタに120がセットされる(
図28参照)。このため、報知モードに移行した場合には、最低でも120枚のメダル増加が期待できる。また、報知モード下でレア役に当選した場合には、純増枚数を増加させるか否かの上乗せ抽選が行われる(
図30参照)。このとき、スイカ当選に基づく上乗せ抽選に当選した場合には、30,50,100,300のいずれかが加算され、チェリー当選に基づく上乗せ抽選に当選した場合には、10,20,30,50のいずれかが加算される。そして、純増枚数カウンタの値が0となった場合には、報知モード及び有利区間が終了して通常区間に移行する(
図36参照)。
【0197】
上乗せ抽選に当選した場合には、疑似遊技フラグがセットされ、当該ゲームにおいて疑似遊技が行われる。上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技では、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止するとともに、純増枚数カウンタに上乗せされる枚数が報知される。また、上乗せ抽選に当選していない場合であっても、疑似遊技抽選に当選した場合には、疑似遊技フラグがセットされ、当該ゲームにおいて疑似遊技が行われる。疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技では、左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止する一方で右リール32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止せず、純増枚数カウンタへの上乗せがなされないことが報知される。これらの疑似遊技は、精算スイッチ59を操作することでキャンセルすることが可能である。全てのリール32L,32M,32Rが回転している最中に精算スイッチ59を操作した場合には、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止することなくそのまま本遊技に移行し、少なくとも一つのリールが疑似停止している状況で精算スイッチ59を操作した場合には、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止した後に本遊技に移行する。
【0198】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0199】
上乗せ抽選に当選した場合には、疑似遊技が実行される構成とした。疑似遊技では、各リール32L,32M,32Rが回転を開始し、ストップスイッチ42~44を操作した場合に対応するリールが疑似停止する。そして、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止した場合には、疑似遊技が終了する。かかる疑似遊技を実行可能な構成とすることにより、リールを用いた補助演出を実行することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0200】
かかる一方、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作することを煩わしいと感じる遊技者がいる可能性も考えられる。そこで本スロットマシン10では、疑似遊技の実行中に精算スイッチ59を操作した場合、疑似遊技を終了させることが可能な構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作することを煩わしいと感じる遊技者が、疑似遊技が開始された場合に遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0201】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0202】
全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、各リール32L,32M,32Rを疑似停止させることなくそのまま疑似遊技を終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作しなければ疑似遊技における図柄の疑似停止結果を把握できない構成とすることが可能となり、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作するよう促すことが可能となる。
【0203】
疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技が終了した後に本遊技が実行される構成とした。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rが疑似停止することなくそのまま疑似遊技が終了し得る構成とした場合に、次ゲームを開始させる段階において各リール32L,32M,32Rが停止していない事象が発生することを回避することが可能となる。また、かかる構成においては、全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合に、各リール32L,32M,32Rを疑似停止させたり回転の再開始を行ったりすることなく、停止指令が発生したか否かの判定に移行することが可能となる。故に、疑似遊技から本遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0204】
少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59を操作された場合には、回転中のリールを全て疑似停止させた後に疑似遊技を終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技の途中でストップスイッチ42~44を操作することなく疑似遊技を終了させたいと考えた遊技者は、精算スイッチ59を操作することでストップスイッチ42~44を操作することなく疑似遊技を終了させることが可能となる。
【0205】
疑似遊技の実行中に精算スイッチ59が操作された場合には、リール回転数カウンタの値によってその後の処理が変化する構成とした。かかる構成とすることにより、精算スイッチ59が操作された状況に応じて疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、精算スイッチ59が操作された場合、必ず回転中のリールを全て疑似停止させる構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作する意義が損なわれてしまうという問題が懸念される。かかる懸念は、本スロットマシン10のように疑似遊技における図柄の停止結果がストップスイッチ42~44の操作タイミングに依存しない構成の場合、より顕著なものとなる。しかしながら、リール回転数カウンタの値によってその後の処理が変化する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となるからである。
【0206】
上乗せ抽選に当選した場合に疑似遊技を行う構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技を純増枚数が増加することを報知するための遊技とすることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0207】
疑似遊技では、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止した場合、純増枚数が増加することを報知し、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止しなかった場合、純増枚数が増加することを報知しない構成とした。かかる構成とすることにより、純増枚数増加の報知を受けたい遊技者にストップスイッチ42~44を操作するよう促しつつ、純増枚数増加の報知を受けなくてもよい遊技者に精算スイッチ59を操作させることが可能となる。
【0208】
さらにいうと、疑似遊技における図柄の停止結果は、純増枚数の増加に直接的に寄与していない。本遊技においては、入賞が成立しなければメダル払出等の特典を受けることができないが、疑似遊技においては、既に上乗せ抽選によって純増枚数の増加が確定しているため、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止しなくても遊技者が不利益を被ることはない。「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止しなかった場合には、純増枚数が増加することを報知されないのみである。このように、疑似遊技を遊技者の直接的な利益と無関係なものとすることにより、疑似遊技を遊技者が積極参加できる演出の一つとして位置付けることが可能となるとともに、精算スイッチ59の操作によって遊技者が不利益を被ることを回避することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0209】
上乗せ抽選に当選した場合には、当該ゲームにおいて疑似遊技を行う構成とした。かかる構成とすることにより、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。確かに、上乗せ抽選に当選したゲームと異なるゲームで疑似遊技を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、疑似遊技が開始される以前のゲームにおいてレア役に当選したことを遊技者が忘れていた場合、遊技者が上記疑似遊技を所謂ガセであると認識して「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作しなくなってしまう可能性が懸念される。また、報知モードの最終ゲームにおいてレア役に当選し、上乗せ抽選に当選することなくそのまま報知モードが終了した場合には、遊技者が上乗せ抽選自体を行わなかったのではないかと疑念を抱く可能性も懸念される。一方、上乗せ抽選に当選したゲームにおいて疑似遊技を行う構成とした場合には、ゲームの流れが疑似遊技→本遊技という流れとなるため、上記各懸念を好適に解消することが可能となるからである。
【0210】
上乗せ抽選に当選しなかった場合であっても、疑似遊技抽選に当選すれば疑似遊技を行う構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において、純増枚数の増加が報知される機会と、純増枚数の増加が報知されない機会と、を設けることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0211】
疑似遊技を行う場合には、補助表示部65にて疑似遊技であることを報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した場合に遊技者が1ゲームが終了したものと誤認識してしまうことを回避することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止することなく疑似遊技から本遊技に移行した場合であっても、疑似遊技と本遊技とのいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0212】
押し順ベルに当選したゲームで疑似遊技を行う場合には、疑似遊技において全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を上記操作順序で操作してしまうことを回避することが可能となる。また、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後であって、疑似停止したリールの加速を開始する前に上記操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、本遊技において上記操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作してしまい、ベル入賞を成立させることができなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0213】
疑似遊技を実行しない遊技回では、全リール32L,32M,32Rが定速となった後にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する遊技回と、疑似遊技を実行しない遊技回と、で、本遊技における上記操作順序の報知タイミングを異ならせることが可能となる。このように、ストップスイッチ42~44の操作が有効となる前までに上記操作順序を報知するということを担保しつつ、疑似遊技の実行有無によって本遊技における上記操作順序の報知タイミングを異ならせる構成とすることにより、指示モニタを確認するよう遊技者に注意喚起することが可能となる。
【0214】
疑似遊技が終了した場合には、リール32L,32M,32R毎に取得した乱数に基づいて遅延時間を設定し、当該遅延時間待機した後にリールの加速を開始する構成とした。かかる構成とすることにより、本遊技への移行に際して各リール32L,32M,32Rの始動時期をずらすことが可能となり、疑似遊技において各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に並んで疑似停止したとしても、各リール32L,32M,32Rが定速回転となった際に「赤7」図柄が並んでいない状態とすることが可能となる。この結果、疑似遊技の停止出目がその後の本遊技における目押し補助となってしまうことを回避することが可能となる。
【0215】
ベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する場合に、表示制御装置81が制御する補助表示部65にて報知することに加えて、主制御装置101が制御する指示モニタにて報知する構成とした。ストップスイッチ42~44が操作されたか否かの判定は主制御装置101が行うものであるため、かかる構成とすることにより、上記操作順序を報知する前にストップスイッチ42~44が操作されたか否かを判定する事象が発生することを確実に回避することが可能となる。
【0216】
精算スイッチ59が操作された場合に疑似遊技のキャンセル操作がなされたと判定する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずにキャンセル操作を行ってしまう機会を低減することが可能となる。例えば、疑似遊技の開始後にスタートレバー41が操作された場合、キャンセル操作がなされたと判定する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が開始指令を発生させる際にスタートレバー41を連打した場合、2回目以降のスタートレバー41の操作がキャンセル操作と判定され、疑似遊技を楽しみたかったにも関わらず当該疑似遊技が終了してしまう事象が発生し得るからである。
【0217】
疑似遊技を実行する場合には、各リール32L,32M,32Rを回転させた後すなわち疑似遊技の実行中に、本遊技用の停止情報を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に本遊技用の停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から本遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
【0218】
疑似遊技用停止情報は、疑似停止指令が発生した後に設定する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技の実行中に停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技において疑似停止指令が発生したか否かの判定を行うまでに要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0219】
かかる一方、疑似停止指令が発生した後に疑似遊技用停止情報を設定する構成とした場合には、疑似停止指令が発生してから対応するリールを疑似停止させるまでの間が間延びしてしまう可能性が考えられる。そこで本スロットマシン10では、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技の場合、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、各リール32L,32M,32Rの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技の場合、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、左リール32L及び中リール32Mの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する一方で右リール32Rの16番の「赤7」図柄が中段ではなく下段に疑似停止する構成とした。このように、疑似遊技における図柄の停止結果がストップスイッチ42~44の操作タイミングに依存しない構成とすることにより、疑似停止指令が発生した後に疑似遊技用停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似停止指令が発生してから対応するリールを疑似停止させるまでの間が間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0220】
疑似遊技においては、ストップスイッチ42~44が操作されたタイミングから最大19図柄分滑った後に疑似停止する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似停止指令が発生した後に疑似遊技用停止情報を設定する時間や、前記疑似遊技用停止情報に基づいてリールの停止位置を決定する時間等を確保することが可能となる。さらにいうと、本遊技においては、停止指令が発生してから予め定められた時間内にリールを停止させなければならないため、停止指令が発生した後に停止情報を設定することは困難であり、停止指令が発生したか否かを判定する前に停止情報を設定しておく必要がある。一方、疑似遊技においては、上記制約が設けられていないため、最大19図柄分滑った後に疑似停止し得る構成とすることにより、上記各時間を確保することが可能となる。
【0221】
(第2の実施形態)
【0222】
上記第1の実施形態では、疑似遊技において上乗せ枚数を報知する構成としたが、本遊技において上乗せ枚数を報知する構成としてもよい。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
【0223】
図37は、リール制御処理を示すフローチャートである。
【0224】
ステップS2001では、RAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS2002では、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。より具体的には、繰り返し回数カウンタの値が3である場合には、左リール32L用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が2である場合には、中リール32M用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が1である場合には、右リール32R用の回転開始設定テーブルアドレスを取得する。なお、ステッピングモータの駆動制御は、取得した回転開始設定テーブルに基づいて、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。
【0225】
ステップS2002にて繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得した場合には、ステップS2003に進み、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS2004では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS2002に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS2005に進み、停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。停止情報設定処理では、役の当否判定の結果に応じた停止情報を作成し、当該作成結果を停止情報格納エリア106bに記憶する。ステップS2006では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS2007では、回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。ステップS2008では、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS2009に進み、指示モニタ表示処理を行う。
【0226】
指示モニタ表示処理では、
図38のフローチャートに示すように、ステップS2101にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS2102に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、ステップS2103にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示し、本処理を終了する。また、ステップS2103では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。現在の遊技モードが報知モードでない場合と、押し順ベルに当選していない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
【0227】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS2010では、停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。その後、ステップS2011にて停止制御処理を行い、本処理を終了する。
【0228】
停止制御処理では、
図39のフローチャートに示すように、ステップS2201において、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、停止指令が発生するまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップ2202に進み、回転中のリールを停止させるべく停止位置決定処理を行う。
【0229】
停止位置決定処理では、
図40のフローチャートに示すように、ステップS2301において、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS2302では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS2303では、停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。また、ステップS2303では、停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。続くステップS2304では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS2304では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS2305では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS2306では、リール回転数カウンタの値が0でないか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0でない場合、すなわち少なくとも一つのリールに対して停止指令が発生していない場合には、ステップS2307にて停止情報変更処理を行った後に停止位置決定処理を終了する。リール回転数カウンタの値が0である場合、すなわち全てのリールに対して停止指令が発生した場合には、停止情報変更処理を行うことなく停止位置決定処理を終了する。
【0230】
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS2203に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS2201に戻る。つまり、本スロットマシン10では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS2201にて次の停止指令が発生したか否かを判定する。したがって、遊技者は、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる。なお、リールの停止は、停止制御処理(通常処理)において行われるのではなく、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。ステッピングモータ制御処理では、停止指令の発生したリールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にブレーキ処理を行うことで停止指令の発生したリールを停止させる。
【0231】
ステップS2203においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS2204に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS2205に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS2206では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定する。より具体的には、ストップ検出センサ42a~44aからの入力信号が全てOFFであるか否かを判定する。いずれかのストップ検出センサ42a~44aからの入力信号がONである場合には、遊技者が対応するストップスイッチを操作中であることを意味するため、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS2207に進み、操作終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、操作終了コマンドを受信することにより、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったことを把握する。ステップS2208では、指示モニタを表示中であるか否かを判定し、表示中である場合には、ステップS2209にて指示モニタをクリアする。指示モニタをクリアした場合と、指示モニタを表示中でない場合と、には、ステップS2210にて100msec待機した後に本処理を終了する。ちなみに、ステップS2210にて100msec待機するのは、ステッピングモータ制御処理においてブレーキ処理が完了し、リールの揺動が収束するのを待つためである。
【0232】
次に、上乗せ枚数を報知する上乗せ報知演出を実行する場合に表示制御装置81が行う各種処理を説明する。
【0233】
図41は、遊技回の開始段階において行われる演出決定処理を示すフローチャートである。
【0234】
ステップS2401では、抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップS2402に進み、現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了し、現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS2403にてレア役に当選したか否かを判定する。レア役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、レア役に当選した場合には、ステップS2404に進み、演出実行抽選を行う。演出実行抽選では、当選したレア役の種別と、表示制御装置81が取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、演出実行抽選では、スイカ当選であれば約10分の1の確率で演出実行抽選に当選となり、チェリー当選であれば約2分の1の確率で演出実行抽選に当選となる。ステップS2405では、演出実行抽選に当選したか否かを判定する。演出実行抽選に当選した場合には、ステップS2406にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。演出実行抽選に当選しなかった場合には、ステップS2407に進み、上乗せコマンドを受信済みであるか否かを判定する。上乗せコマンドは、上乗せ抽選に当選した場合に主制御装置101から送信されるコマンドであって、上乗せ抽選に当選した場合に抽選結果コマンドよりも前に送信される(
図12、
図30参照)。したがって、上乗せコマンドを受信済みである場合には、今回の遊技回において上乗せ抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS2406にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。上乗せコマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。なお、表示制御装置81は、上乗せコマンドを受信した場合、上乗せコマンドの示す上乗せ枚数を、表示制御装置81のRAMに設けられた上乗せ枚数カウンタに記憶する。
【0235】
図42は、本遊技の実行中に行われる演出実行処理を示すフローチャートである。
【0236】
ステップS2501では、演出フラグがセットされているか否かを判定し、演出フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。演出フラグがセットされている場合には、上乗せ報知演出を実行することを意味するため、ステップS2502に進み、停止コマンドを受信したか否かを判定する。停止コマンドを受信していない場合には、停止コマンドを受信するまで待機し、停止コマンドを受信した場合には、ステップS2503にて表示制御装置81のRAMに設けられた停止操作数カウンタの値に1を加算する。ステップS2504では、停止操作数カウンタの値が3となったか否かを判定し、3となっていない場合には、ステップS2505にて停止操作数カウンタの値に応じた報知音をスピーカ64から出力し、ステップS2502に戻る。停止操作数カウンタの値が3となった場合には、ステップS2506にて上乗せ報知処理を行った後に本処理を終了する。
【0237】
上乗せ報知処理では、
図43のフローチャートに示すように、ステップS2601にて上乗せコマンドを受信済みであるか否か、すなわち今回の遊技回において上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した遊技回である場合には、ステップS2602にて全リール停止完了コマンドを受信するまで待機する。全リール停止完了コマンドを受信した場合には、ステップS2603に進み、停止操作数カウンタの値3に応じた報知音をスピーカ64から出力する。その後、ステップS2604にて操作終了コマンドを受信するまで待機する。操作終了コマンドを受信した場合には、ステップS2605に進み、上乗せ抽選にて当選となった上乗せ枚数を補助表示部65に表示する。その後、ステップS2606にて停止操作数カウンタの値を0とするとともに、ステップS2607にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。
【0238】
ステップS2601にて上乗せコマンドを受信していないと判定した場合、すなわち今回の遊技回において上乗せ抽選に当選していない場合には、ステップS2608に進み、報知音を出力するか否かを決定する報知音実行抽選を行う。報知音実行抽選では、表示制御装置81が取得した乱数に基づいて当否判定を行う。ちなみに、報知音実行抽選に当選となる確率は、約3分の1である。ステップS2609では、報知音実行抽選に当選したか否かを判定する。報知音実行抽選に当選した場合には、ステップS2610にて全リール停止完了コマンドを受信するまで待機する。全リール停止完了コマンドを受信した場合には、ステップS2611に進み、停止操作数カウンタの値3に応じた報知音をスピーカ64から出力する。その後、ステップS2606にて停止操作数カウンタの値を0とするとともに、ステップS2607にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。報知音実行抽選に当選しなかった場合には、スピーカ64から報知音を出力することなく、ステップS2606にて停止操作数カウンタの値を0とするとともに、ステップS2607にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。
【0239】
ここで、上乗せ報知演出の作用について説明する。
【0240】
上乗せ報知演出は、上乗せ抽選に当選した場合と、演出実行抽選に当選した場合と、に行われる。
【0241】
表示制御装置81は、上乗せ抽選に当選している場合、1つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第1の報知音(例えば「ド」の音)を出力し、2つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第2の報知音(例えば「レ」の音)を出力する。そして、3つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合には、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを示す全リール停止完了コマンドの受信後に、第3の報知音(例えば「ミ」の音)を出力し、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったことを示す操作終了コマンドの受信後に、上乗せ抽選にて当選となった上乗せ枚数を補助表示部65に表示する。
【0242】
表示制御装置81は、上乗せ抽選に当選していない場合、1つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第1の報知音(例えば「ド」の音)を出力し、2つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第2の報知音(例えば「レ」の音)を出力する。そして、3つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合には、報知音実行抽選に当選した場合、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを示す全リール停止完了コマンドの受信後に、第3の報知音(例えば「ミ」の音)を出力し、報知音実行抽選に当選しなかった場合、全リール停止完了コマンドの受信後に、第3の報知音(例えば「ミ」の音)を出力しない。
【0243】
以上のとおり、上乗せ報知演出では、上乗せ抽選に当選している場合、第1の報知音出力→第2の報知音出力→第3の報知音出力→上乗せ枚数報知という流れとなり、上乗せ抽選に当選していない場合、第1の報知音出力→第2の報知音出力→第3の報知音出力、又は第1の報知音出力→第2の報知音出力という流れとなる。ここで、上乗せ抽選に当選となる確率は、例えば設定3の場合、スイカ当選であれば約5分の1であり、チェリー当選であれば約3分の1である。演出実行抽選に当選となる確率は、スイカ当選であれば約10分の1であり、チェリー当選であれば約2分の1である。したがって、スイカ当選の場合には、第1の報知音が出力された段階すなわち上乗せ報知演出が開始された段階において、上乗せ枚数が報知される期待度が66%を超える演出となる。チェリー当選の場合には、第1の報知音が出力された段階すなわち上乗せ報知演出が開始された段階において、上乗せ枚数が報知される期待度が40%を超える演出となる。報知音実行抽選に当選となる確率は約3分の1であるため、第3の報知音出力が出力された場合には、上乗せ枚数が報知される期待度が上記した割合よりもさらに高まることとなる。第3の報知音は全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となった後に出力されるものであるため、遊技者は、第3停止指令を発生させたストップスイッチの操作を心行くまで継続させた後に終了させることができる。
【0244】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0245】
停止制御処理では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS2201にて次の停止指令が発生したか否かを判定する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作したストップスイッチと対応するリールが停止することを待つことなく、他のストップスイッチを操作することが可能となる。この結果、ストップスイッチ42~44の操作性を高めることで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0246】
かかる一方、リールが停止したことを待つことなく次の停止指令が発生したか否かを判定する構成とした場合には、例えばリールが停止していない状況で次遊技回が開始可能となってしまう等の新たな問題が生じ得る。そこで本スロットマシン10では、全てのリール32L,32M,32Rの停止図柄番号を決定した場合に、100msec待機する待機処理を行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理を行っている間にリールの揺動を収束させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0247】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0248】
100msec待機する待機処理を、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となり、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0249】
確かに、リール回転数カウンタの値が0であると判定した場合、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する前、すなわちステップS2203とステップS2204の間で待機処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、待機処理にて待機する時間として、リールの揺動が収束する時間のみならず、リールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまでに要する時間(すなわちリールのスベリ時間)も考慮する必要が生じる。本スロットマシン10では、最大4図柄分滑らせることができるため、リールの揺動が収束する時間の他に約179msec(=1.49×24×5)を待機時間として確保する必要が生じる。そして、4図柄ではなく3図柄以下のスベリ数でリールが停止した場合には、約36msec(=1.49×24×1)以上の待機時間が無駄な時間となってしまい、遊技が間延びしてしまうことに繋がる。一方、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に待機処理を行う構成とした場合には、上記した各懸念を好適に解消することが可能となる。
【0250】
100msec待機する待機処理を、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した後に行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間の均一化を図ることが可能となり、次遊技回を開始させる際の操作性を高めることが可能となる。例えば、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する処理S2206を設けずに、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に待機処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が全てのストップスイッチ42~44の操作を終了したタイミングが、待機処理の終了後であった場合と、待機処理の途中であった場合と、により、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化することとなるからである。そして、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化した場合には、遊技者が例えば次遊技回を開始させるべくメダル投入操作を行っても当該操作を受け付けない事象が発生し、次遊技回を開始させる際の操作性が低下してしまうからである。
【0251】
100msec待機する待機処理を、メダル払出処理を行う前に行う構成とした。かかる構成とすることにより、リールの揺動が収束していない状況でメダル払出等の特典を付与してしまう事象が発生することを回避することが可能となる。さらにいうと、メダル払出処理において行われる払出判定処理よりも前に待機処理を行う構成とすることにより、処理構成が複雑化することを抑制しつつ、待機処理に関わる処理プログラムの汎用性を高めることが可能となる。例えば、払出判定処理において小役入賞が成立していると判定した場合、待機処理を行わない又は払い出すメダル数に応じた時間待機する待機処理を行い、払出判定処理において小役入賞が成立していないと判定した場合、所定時間待機する待機処理を行う構成とすることも可能である。かかる構成とした場合には、メダル払出の有無等によって待機時間が変化するため、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。しかしながら、かかる構成においては、処理構成が複雑化することとなるし、小役入賞成立時のメダル払出数が異なる他のスロットマシンに上記処理プログラムを適用する場合、処理時間を適宜変更する必要が生じるため、汎用性が低くなってしまうからである。
【0252】
抽選役として押し順ベルを備え、報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作すると遊技者に有利となる構成において、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずストップスイッチ42~44の操作順序を誤ってしまう機会を低減することが可能となる。すなわち、報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作すると遊技者に有利となる構成においては、遊技者が意図せずストップスイッチ42~44の操作順序を誤ってしまうことがあった。かかる事象は、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作したにも関わらず、例えば第1停止指令と対応するリールが未停止の状況で2番目に操作すべきストップスイッチを操作してしまい、当該操作が有効とされずに3番目に操作したストップスイッチが第2停止指令の操作と判定されてしまうことによって発生していたからである。
【0253】
100msec待機する待機処理を、指示モニタに操作順序を表示中であれば当該操作順序を非表示とした後に行う構成とした。かかる構成とすることにより、指示モニタによる操作順序の報知を速やかに終了させつつ、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となる。待機処理にて待機する時間を、ステップS2208及びステップS2209の処理に要する時間分だけ短くすることができるからである。
【0254】
リールが停止したことを待つことなく次の停止指令が発生したか否かを判定する構成とした場合には、例えば、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了した一方で例えば2番目の停止指令と対応するリールが停止していなかったり、全てのリール32L,32M,32Rが停止した一方で少なくとも一つのストップスイッチの操作が終了していなかったりする等の新たな問題が生じ得る。そして、上記したような問題が生じた場合には、表示制御装置81側において行う制御に問題が生じることとなる。そこで本スロットマシン10では、主制御装置101側において、全てのリール32L,32M,32Rの停止位置を決定した場合、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定するとともに、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する構成とした。そして、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信し、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、操作終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する構成とした。かかる構成とすることにより、表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することによって全てのリール32L,32M,32Rが停止したことに応じた制御を行うことが可能となり、操作終了コマンドを受信することによって全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことに応じた制御を行うことが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0255】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0256】
主制御装置101を、全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、表示制御装置81は、全てのリール32L,32M,32Rが停止したことに応じた制御を行った後に、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことに応じた制御を行うことが可能となる。さらにいうと、停止指令が発生したリールの停止位置を決定してから実際に前記リールが停止位置となるまでに要する最大時間は、最大4図柄分滑らせるため約179msecと主制御装置101側で把握できる。一方、全てのストップスイッチ42~44が操作されていない状況となるまでに要する時間は、遊技者の操作に依存することとなるため、主制御装置101側で把握及び予測することができない。そこで、全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信する構成とすることにより、例えば、全てのリール32L,32M,32Rが停止したタイミングと、表示制御装置81が全リール停止完了コマンドの受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
【0257】
全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した場合には、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する前に全リール停止完了コマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止したタイミングと、表示制御装置81が全リール停止完了コマンドの受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。また、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した場合には、指示モニタを表示中であるか否かを判定する前に操作終了コマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したタイミングと、表示制御装置81が操作終了コマンドの受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
【0258】
上乗せ報知演出を、全てのリール32L,32M,32Rが停止した場合と、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了した場合と、に演出が進行する構成とし、当該上乗せ報知演出を表示制御装置81が制御する構成とした。かかる構成においては、全てのリール32L,32M,32Rが停止したことと、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことと、のいずれが先に発生するかにより、折角用意した演出内容の一方を実行できなくなってしまう可能性が懸念される。かかる懸念を解消すべく、例えば、全てのリール32L,32M,32Rが停止したことと、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことと、の一方が発生した場合に第3の報知音を出力し、他方が発生した場合に上乗せ報知を実行する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、主制御装置101から受信したコマンド種別と、実行する処理内容と、が対応しなくなるため、上乗せ報知演出に関わる処理構成が複雑化して記憶容量が増大化するという新たな問題が生じ得る。
【0259】
一方、主制御装置101から、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを示す全リール停止完了コマンドを送信するとともに、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことを示す操作終了コマンドを送信する構成とすることにより、表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドの受信を通じて全てのリール32L,32M,32Rが停止したことを把握することができ、操作終了コマンドの受信を通じて全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことを把握することができる。また、主制御装置101は全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信するため、表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドの受信に基づいて第3の報知音を出力させる制御を行い、その後の操作終了コマンドの受信に基づいて上乗せ報知を実行させる制御を行えばよい。故に、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
【0260】
上乗せ報知演出では、全リール停止完了コマンドの受信に基づいて第3の報知音をスピーカ64から出力させ、操作終了コマンドの受信に基づいて補助表示部65にて上乗せ報知を実行させる構成とした。このように、全リール停止完了コマンドの受信に基づいて演出を実行する装置と、操作終了コマンドの受信に基づいて演出を実行する装置と、を異ならせる構成とすることにより、全リール停止完了コマンドを受信してから操作終了コマンドを受信するまでの間隔が短時間となった場合であっても、第3の報知音の出力を確実に実行することが可能となる。
【0261】
(第3の実施形態)
【0262】
上記第1の実施形態では、例えば
図20に示すように、疑似遊技用のコマンドと、本遊技用のコマンドと、を個別に用意し、疑似遊技フラグの有無に応じたコマンドを表示制御装置81に対して送信する構成としたが、かかる構成を変更する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
【0263】
図44(a)は、主制御装置101のRAM106に設けられた疑似遊技フラグ格納エリアの構成を示す図である。疑似遊技フラグ格納エリアは、1バイトで構成されている。疑似遊技フラグ格納エリアの各ビットは、最上位の第7ビットと、第5~第0ビットと、がブランクとなっており、第6ビットが疑似遊技フラグ格納ビットとしての機能を有している。主制御装置101は、疑似遊技フラグをセットする場合(ステップS504、
図16参照)、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「1」をセットし、疑似遊技フラグをクリアする場合(ステップS611、
図17又はステップS1004、
図21参照)、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「0」をセットする。したがって、疑似遊技フラグ格納エリアの各ビットを上位側から並べて8桁の2進数として仮定した数値を16進数に変換した場合には、疑似遊技フラグがセットされている場合に40H(01000000)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合に00H(00000000)となる。
【0264】
次に、本実施の形態におけるコマンド送信処理1について説明する。コマンド送信処理1とは、リール制御処理において行われる処理(ステップS406、
図15参照)であり、回転開始コマンド又は疑似遊技回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する処理である。
【0265】
コマンド送信処理1では、
図45のフローチャートに示すように、ステップS2701にて回転開始ヘッダ情報を取得する。
【0266】
ここで、コマンドの構成について簡単に説明する。コマンドは、コマンド種別を示すヘッダと、具体的な内容を示すボディと、コマンドの最後の情報であることを示すフッタと、により構成されている。ヘッダは、
図44(b)に示すように、1バイトで構成されている。ヘッダの各ビットにおける機能は、以下のとおりである。最上位である第7ビットは、ヘッダ識別ビットとしての機能を有しており、常に「1」が格納されている。第6ビットは、疑似遊技であるか否かを示す疑似遊技識別ビットとしての機能を有しており、第5ビットは、ブランクとなっており、第4~第0ビットは、コマンド種別を示すコマンド種別格納ビットとしての機能を有している。例えば、回転開始ヘッダ情報は、86Hすなわち10000110であり、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。
【0267】
ステップS2701にて回転開始ヘッダ情報を取得した場合には、ステップS2702に進み、回転開始ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する。本実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報が疑似遊技判定情報としての機能も有している。したがって、ステップS2702では、回転開始ヘッダ情報である86Hに40H又は00Hを加算する。この結果、疑似遊技フラグがセットされている場合すなわち疑似遊技中である場合には、ステップS2702における加算結果がC6H(11000110)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合すなわち本遊技中である場合には、ステップS2702における加算結果が86H(10000110)となる。ステップS2703では、加算結果をヘッダとして表示制御装置81に対して送信する。ステップS2704では、ボディ情報があるか否かを判定する。ボディ情報がある場合には、ステップS2705にてボディ情報を表示制御装置81に対して送信するとともに、ステップS2706にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。ボディ情報がない場合には、ステップS2706にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。なお、コマンド送信処理1では、回転開始コマンド(疑似遊技回転開始コマンド)にボディ情報を設定していないため、回転開始コマンド(疑似遊技回転開始コマンド)であることを示すヘッダと、フッタと、を表示制御装置81に対して送信する。
【0268】
次に、本実施の形態におけるコマンド送信処理2について説明する。コマンド送信処理2とは、リール制御処理において行われる処理(ステップS409、
図15参照)であり、停止可コマンド又は疑似停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する処理である。
【0269】
コマンド送信処理2では、
図46のフローチャートに示すように、ステップS2801にて停止可ヘッダ情報を取得する。停止可ヘッダ情報は、87Hすなわち10000111であり、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。ステップS2802では、停止可ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する。すなわち、ステップS2802では、停止可ヘッダ情報である87Hに40H又は00Hを加算する。この結果、疑似遊技フラグがセットされている場合すなわち疑似遊技中である場合には、ステップS2802における加算結果がC7H(11000111)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合すなわち本遊技中である場合には、ステップS2802における加算結果が87H(10000111)となる。ステップS2803では、加算結果をヘッダとして表示制御装置81に対して送信する。ステップS2804では、ボディ情報があるか否かを判定する。ボディ情報がある場合には、ステップS2805にてボディ情報を表示制御装置81に対して送信するとともに、ステップS2806にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。ボディ情報がない場合には、ステップS2806にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。なお、コマンド送信処理2では、停止可コマンド(疑似停止可コマンド)にボディ情報を設定していないため、停止可コマンド(疑似停止可コマンド)であることを示すヘッダと、フッタと、を表示制御装置81に対して送信する。
【0270】
図47は、停止位置決定処理を示すフローチャートである。第1の実施の形態における停止位置決定処理では、ステップS1103にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定し、判定結果に応じて疑似停止コマンド又は停止コマンドを表示制御装置81に対して送信した(
図22参照)。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様、ステップS2903において疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定するものの、当該判定結果に関わらず、ステップS2905において疑似停止コマンド又は停止コマンドを送信すべくコマンド送信処理3を行う。
【0271】
コマンド送信処理3では、
図48のフローチャートに示すように、ステップS3001にて停止ヘッダ情報を取得する。停止ヘッダ情報は、88Hすなわち10001000であり、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。ステップS3002では、停止ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する。すなわち、ステップS3002では、停止ヘッダ情報である88Hに40H又は00Hを加算する。この結果、疑似遊技フラグがセットされている場合すなわち疑似遊技中である場合には、ステップS3002における加算結果がC8H(11001000)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合すなわち本遊技中である場合には、ステップS3002における加算結果が88H(10001000)となる。ステップS3003では、加算結果をヘッダとして表示制御装置81に対して送信する。ステップS3004では、ボディ情報があるか否かを判定する。ボディ情報がある場合には、ステップS3005にてボディ情報を表示制御装置81に対して送信するとともに、ステップS3006にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。ボディ情報がない場合には、ステップS3006にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。なお、コマンド送信処理3では、ステップS3005において、ボディ情報として、停止指令又は疑似停止指令の発生したリールを示す情報を送信する。より具体的には、前記リールが左リール32Lである場合、ボディ情報として01Hを送信し、前記リールが中リール32Mである場合、ボディ情報として02Hを送信し、前記リールが右リール32Rである場合、ボディ情報として03Hを送信する。これらボディ情報は、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。以上の結果、コマンド送信処理3では、停止コマンド(疑似停止コマンド)として、停止コマンド(疑似停止コマンド)であることを示すヘッダと、停止リール(疑似停止リール)を示すボディと、フッタと、を表示制御装置81に対して送信する。
【0272】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0273】
疑似遊技である場合と、本遊技である場合と、において、異なるコマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技と本遊技のいずれであるかを表示制御装置81に把握させることが可能となる。
【0274】
以上の結果、表示制御装置81に疑似遊技や本遊技に応じた補助演出等の制御を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0275】
かかる一方、疑似遊技の場合に送信するコマンドと、本遊技の場合に送信するコマンドと、を予めROM105に記憶させておく構成とした場合には、予め記憶させておくデータ量の増大化が懸念されることとなる。また、コマンドを送信するにあたって疑似遊技であるか否かの判定を行う必要が生じるため、前記判定処理の追加に伴うデータ量の増大化に加えて、処理構成が複雑化することも懸念されることとなる。
【0276】
そこで本実施の形態では、コマンド送信処理1等において、回転開始ヘッダ情報等のヘッダ情報と、疑似遊技フラグ格納エリアに格納された情報と、を加算することにより、表示制御装置81に対して送信するヘッダを作成する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技の場合に送信するヘッダを予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。また、かかる構成においては、作成されたヘッダが疑似遊技であるか否かを含むこととなるため、疑似遊技であるか否かの判定処理が不要となる。故に、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0277】
疑似遊技であるか否かを示す情報をヘッダに含ませる構成とした。かかる構成とすることにより、主制御装置101から表示制御装置81に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。すなわち、疑似遊技であるか否かを表示制御装置81に把握させる構成としては、本実施の形態のような演算を行うのではなく、例えばヘッダではなくボディにおいて00H又は40Hを送信することでも可能である。しかしながら、かかる構成においては、送信するコマンドが1バイト増加するため、コマンドが冗長化してしまうこととなるからである。
【0278】
ヘッダには、ヘッダ識別ビットと、疑似遊技識別ビットと、コマンド種別格納ビットと、を設け、当該ヘッダが1バイトで収まる構成とした。かかる構成とすることにより、コマンドが冗長化することを抑制しつつ、ヘッダを通じて表示制御装置81に多くの情報を把握させることが可能となる。
【0279】
ヘッダにおいて、疑似遊技識別ビットを、ヘッダ識別ビットよりも下位側であって、コマンド種別格納ビットよりも上位側の位置に設けた。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに疑似遊技であるか否かを示す情報を格納することが可能となり、主制御装置101から表示制御装置81に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。また、疑似遊技判定情報を加算することでヘッダ情報を作成する構成とすることにより、従来のヘッダ構成を変更することなく、ヘッダに疑似遊技であるか否かを示す情報を含ませることが可能となる。この結果、スロットマシン10の開発工数が増大化することを抑制することが可能となる。
【0280】
疑似遊技フラグ格納エリアをヘッダと同一バイトである1バイトで構成するとともに、第6ビット以外のビットをブランクとした。かかる構成とすることにより、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する場合に、コマンド種別格納ビット等の他のビットの値が変化することを回避することが可能となる。
【0281】
疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報を用いてヘッダを作成する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報に、疑似遊技を実行するか否かの判定に用いられる情報としての機能と、ヘッダを作成する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、疑似遊技判定情報を記憶するための格納エリアをRAM106に設ける必要がなくなるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0282】
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0283】
(1)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している最中に精算スイッチ59が操作された場合、そのまま本遊技に移行する構成としたが、全リール32L,32M,32Rの回転速度を所定時間(例えば2秒)遅くした後に定常回転速度に復帰させ、その後に本遊技に移行する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、全リール32L,32M,32Rの回転速度の変化を通じて疑似遊技が終了することを遊技者に報知することが可能となる。
【0284】
(2)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している最中に精算スイッチ59が操作された場合、そのまま本遊技に移行する構成としたが、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成としてもよいし、1つ又は2つのリールを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成としてもよい。
【0285】
1つ又は2つのリールを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成とした場合には、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成と比して、疑似遊技から本遊技に速やかに移行させることが可能となる。また、かかる構成においては、疑似停止したリールが再度回転を開始することを通じて本遊技への移行を報知することができるため、疑似遊技と本遊技のいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0286】
(3)上記第1の実施の形態では、少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59が操作された場合、回転中のリールを全て疑似停止させた後に疑似遊技を終了する構成としたが、回転中のリールを全て疑似停止させることなく疑似遊技を終了する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、疑似停止したリールのみ回転を開始させる処理を行えばよいため、疑似遊技から本遊技に速やかに移行させることが可能となる。また、かかる構成においては、疑似停止したリールが再度回転を開始することを通じて本遊技への移行を報知することができるため、疑似遊技と本遊技のいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0287】
(4)上記第1の実施の形態では、精算スイッチ59の操作に基づいて回転中のリールを疑似停止させる場合、疑似停止指令が発生した場合と同一の処理を行う構成としたが、疑似停止指令が発生した場合と異なる処理を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、ストップスイッチ42~44を操作して各リール32L,32M,32Rを疑似停止させた場合と、精算スイッチ59を操作して各リール32L,32M,32Rを疑似停止させた場合と、で図柄の停止結果を変化させることが可能となる。この結果、精算スイッチ59の操作とストップスイッチ42~44の操作との違いを明確なものとすることが可能となり、いずれを操作するかを遊技者に選択させることが可能となる。
【0288】
例えば、精算スイッチ59が操作された場合、図柄の停止位置は気にせずに、精算スイッチ59が操作されたタイミングで即座に回転中のリールを疑似停止させる。かかる構成とした場合には、例えば中ラインL2から2分の1図柄分ずれた位置に図柄が停止する等の事象を発生させることが可能となる。
【0289】
例えば、精算スイッチ59が操作された場合、上乗せ抽選に当選した場合であっても、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に停止しない停止結果となるよう、回転中のリールを疑似停止させる。
【0290】
例えば、精算スイッチ59が操作された場合、疑似停止指令が発生した場合の停止位置から2分の1図柄分ずれた位置で回転中のリールを疑似停止させる。
【0291】
(5)上記第1の実施の形態では、疑似遊技において精算スイッチ59が操作された場合、キャンセル操作がなされたと判定する構成としたが、精算スイッチ59の操作に限定されるものではなく、遊技回を開始した以降に遊技の進行に関与しない操作であればよい。したがって、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合にキャンセル操作がなされたと判定する構成としてもよいし、第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合にキャンセル操作がなされたと判定する構成としてもよい。第3クレジット投入スイッチ58が操作された場合にキャンセル操作がなされたと判定する構成としてもよい。
【0292】
また、キャンセル操作がなされたか否かを判定する構成に代えて又は加えて、疑似停止指令が発生することなく所定時間を経過した場合に、疑似遊技を終了させる構成としてもよい。
【0293】
(6)上記第1の実施の形態では、少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59が操作された場合、回転中のリールを全て疑似停止させる構成としたが、回転中のリールの1つを疑似停止させる構成としてもよい。かかる構成とした場合には、1つのリールが疑似停止した状況の場合、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させるために精算スイッチ59を2回操作する必要が生じる。
【0294】
(7)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合、そのまま疑似遊技を終了させ、少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59が操作された場合、回転中のリールを全て疑似停止させる構成としたが、疑似停止したリール数又は疑似停止指令の発生数によって疑似遊技を終了させるに際して行う処理が異なる構成であればよい。
【0295】
例えば、全リール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、1つのリールを疑似停止させる一方で他の2つのリールを疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。1つのリールが疑似停止している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、他の2つのリールを疑似停止させた後に疑似遊技を終了させる。2つのリールが疑似停止している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、他の1つのリールを疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。
【0296】
(8)上記第1の実施の形態では、疑似遊技におけるリールの回転速度と、本遊技におけるリールの回転速度と、が等しい構成としたが、疑似遊技におけるリールの回転速度と、本遊技におけるリールの回転速度と、が異なる構成としてもよい。
【0297】
(9)上記第1の実施の形態では、回転開始処理を行った後に停止情報設定処理を行う構成としたが、疑似停止指令が発生したか否かの判定を行う前までに停止情報設定処理を行う構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。したがって、全リール32L,32M,32Rが定速回転となった後に停止情報設定処理を行う構成としてもよいし、指示モニタ表示処理を行った後に停止情報設定処理を行う構成としてもよい。
【0298】
(10)上記第1の実施の形態では、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブルと、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブルと、を予め記憶しておき、疑似停止指令が発生した場合に前記スベリテーブルを参照する構成としたが、かかる構成を変更する。
【0299】
図22に示す停止位置決定処理において、ステップS1103にて疑似遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1104に進み、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技であれば停止図柄番号として「15」を設定し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技であれば、疑似停止させるリールが左リール32L又は中リール32Mであれば停止図柄番号として「15」を設定し、疑似停止させるリールが右リール32Rであれば停止図柄番号として「16」を設定する。停止図柄番号を設定したことに伴い、ステップS1107及びステップS1108の処理は行わない。
【0300】
かかる構成とした場合には、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、スベリテーブルを予め用意しておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
【0301】
(11)上記第1の実施の形態では、疑似遊技において最大19図柄分滑らせることが可能な構成としたが、本遊技と同様に疑似停止指令が発生してから予め定められた時間内に疑似停止させる構成としてもよい。
【0302】
但し、かかる構成とした場合には、疑似停止指令の発生後に疑似遊技用停止情報を設定する構成とした場合、疑似遊技用停止情報の設定に要した時間によって4図柄分滑らせることができなくなる可能性が考えられる。
【0303】
そこで、本遊技と同様の停止制御を行う構成とする場合には、停止情報設定処理において、本遊技用の停止情報と、疑似遊技用停止情報と、を設定する構成とする。このとき、本遊技用の停止情報は、停止情報格納エリア106bの第1エリアに設定し、疑似遊技用停止情報は、停止情報格納エリア106bの第2エリアに設定する構成とする。
【0304】
かかる構成とした場合には、停止情報設定処理に要する時間が長くなってしまうものの、疑似遊技から本遊技へ移行する際に本遊技用の停止情報を設定する必要がなくなるため、疑似遊技から本遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
【0305】
このとき、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技においてBB1のみに当選している状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技において外れの状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定する構成とする。かかる構成とした場合には、疑似遊技用停止情報と、本遊技用の停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0306】
(12)上記第1の実施の形態では、停止情報設定処理において疑似遊技用停止情報を設定しない構成としたが、かかる構成を変更する。
【0307】
具体的には、
図15に示すリール制御処理において、ステップS403にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する構成とする。そして、疑似遊技フラグがセットされている場合には、停止情報設定処理において、本遊技用の停止情報ではなく疑似遊技用停止情報を設定する構成とする。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、停止情報設定処理において、本遊技用の停止情報を設定する構成とする。このとき、疑似遊技用停止情報が設定されている場合すなわち疑似遊技の終了後である場合には、当該疑似遊技用停止情報を本遊技用の停止情報に書き換える。すなわち、疑似遊技用停止情報が設定される記憶エリアと、本遊技用の停止情報が設定される記憶エリアと、を同一エリアとする。そして、停止位置決定処理におけるステップS1104の処理は行わない構成とする。
【0308】
かかる構成とした場合には、停止情報格納エリア106bの増大化を抑制することが可能となる。
【0309】
このとき、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技においてBB1のみに当選している状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技において外れの状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定する構成とする。かかる構成とした場合には、疑似遊技用停止情報と、本遊技用の停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0310】
(13)上記第1の実施の形態では、疑似遊技用のスベリテーブルを予め用意する構成としたが、本遊技と同様に停止情報を設定する構成としてもよい。
【0311】
(14)上記第1の実施の形態では、疑似遊技において各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止した場合、純増枚数が増加することを報知する特典が付与される構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、メダル払出等の入賞成立時に付与される特典とは異なる特典が付与される構成であればよい。入賞成立時に付与される特典とは異なる特典としては、例えば設定示唆演出を行うことや、その後の本遊技における当選役示唆等が代表例として挙げられる。
【0312】
(15)上記第1の実施の形態では、上乗せ抽選に当選した場合と、疑似遊技抽選に当選した場合と、に疑似遊技を行う構成としたが、疑似遊技を行う条件は任意である。
【0313】
例えば、報知モードの最終ゲームにおいて疑似遊技を行う構成とする。
【0314】
例えば、レア役に当選した場合、上乗せ抽選の当否に関わらず疑似遊技を行う構成とする。
【0315】
(16)上記第1の実施の形態では、上乗せ抽選に当選した場合、当該遊技回において疑似遊技を実行する構成としたが、上乗せ抽選に当選した次遊技回に疑似遊技を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、レア役に当選したこと、すなわち上乗せ抽選が行われたことを遊技者に把握させた上で次遊技回を開始させることが可能となる。故に、疑似遊技が開始されることを期待させながら次遊技回を開始させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。なお、次遊技回ではなく5ゲーム後等の所定回数の遊技回で疑似遊技を実行する構成としてもよい。
【0316】
(17)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している状況でキャンセル操作がなされた場合、上乗せされたか否かの報知を行わない構成としたが、上乗せされたか否かの報知を行う構成としてもよい。
【0317】
(18)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している状況でキャンセル操作がなされた場合、上乗せされたか否かの報知を行わない一方、上乗せ抽選に当選すれば本遊技において表示される残り払出数が更新される構成としたが、上乗せ抽選に当選しても本遊技において表示される残り払出数が更新されない構成としてもよい。かかる構成とする場合には、未報知の上乗せ枚数をその後の疑似遊技において報知する構成としてもよいし、報知モードの最終ゲームにおいて報知する構成としてもよい。
【0318】
(19)上記第1の実施の形態では、補助表示部65にて疑似遊技であることを報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、疑似遊技であることを報知する手段を備える構成であればよい。すなわち、疑似遊技中に限って点灯表示される疑似遊技ランプを設ける構成としてもよいし、疑似遊技では停止したリールを上下に揺動させることで疑似遊技中であることを報知する構成としてもよい。
【0319】
(20)上記第2の実施の形態では、100msec待機する待機処理を行う構成としたが、リールの揺動が収束することを期待できる時間であればその長さは任意である。
【0320】
(21)上記第2の実施の形態では、指示モニタを表示中でないと判定した後、又は指示モニタをクリアした後に100msec待機する待機処理を行う構成としたが、かかる位置に限定されるものではなく、リール回転数カウンタの値が0であると判定した以降、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの停止位置を決定した以降であれば、待機処理を行う位置は任意である。但し、リール回転数カウンタの値が0であるか否かを判定する処理に近いほど、待機処理にて待機する時間として100msecより長い時間を設定する必要が生じるため、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまう可能性が懸念される。
【0321】
(22)上記第2の実施の形態では、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する構成としたが、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した後に、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する構成としてもよい。また、かかる構成とする場合には、操作終了コマンドを送信した後に、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する構成としてもよい。つまり、操作終了コマンドを送信した後に全リール停止完了コマンドを送信する構成としてもよい。
【0322】
(23)上記第2の実施の形態では、全リール停止完了コマンドを送信した後に、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する構成としたが、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した後に、全リール停止完了コマンドを送信する構成としてもよい。このとき、全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信する構成とすれば、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
【0323】
(24)上記第2の実施の形態では、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かの判定と、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かの判定と、の順序と、全リール停止完了コマンドと操作終了コマンドの送信順序と、が等しい構成としたが、異なる構成としてもよい。例えば、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かの判定を行う構成とする一方、コマンドの送信順序は、操作終了コマンドの後に全リール停止完了コマンドを送信する構成とする。但し、かかる構成とする場合には、処理構成が複雑化して記憶容量が増大化してしまう可能性が懸念される。
【0324】
(25)上記第2の実施の形態では、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合に全リール停止完了コマンドを送信する構成としたが、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの停止完了コマンドを個別に送信する構成としてもよい。より具体的には、ステップS2204において、左リール32Lと右リール32Rが停止図柄番号となった一方で中リール32Mが停止図柄番号となっていないと判定した場合には、左リール停止完了コマンドと右リール停止完了コマンドを送信し、中リール32Mが停止図柄番号となるまで待機する。そして、中リール32Mが停止図柄番号となった場合には、中リール停止完了コマンドを送信した後にステップS2206に進む。かかる構成において、表示制御装置81を、左リール停止完了コマンド,中リール停止完了コマンド,右リール停止完了コマンドの全てを受信した場合に第3の報知音を出力する構成とすれば、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
【0325】
操作終了コマンドに関しても同様であり、左操作終了コマンド,中操作終了コマンド,右操作終了コマンドを個別に送信する構成としてもよい。
【0326】
(26)上記第2の実施の形態では、本遊技において全リール停止完了コマンドや操作終了コマンドを送信する構成としたが、上記第1の実施の形態のように疑似遊技を行う構成においては、疑似遊技において全リール停止完了コマンドや操作終了コマンドを送信する構成としてもよい。
【0327】
(27)上記第3の実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリアとヘッダを共に1バイトで構成したが、2バイト以上で構成してもよいことはいうまでもない。
【0328】
(28)上記第3の実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリアとヘッダが同一バイトとなる構成としたが、異なるバイトで構成してもよい。例えば、疑似遊技フラグ格納エリアを1バイトで構成し、ヘッダを2バイトで構成してもよい。かかる構成とした場合であっても、疑似遊技フラグ格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報のうちの所定の1バイトと、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合には、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0329】
(29)上記第3の実施の形態では、本遊技の場合に送信されるヘッダ情報を予め記憶する構成としたが、かかる構成を変更する。
【0330】
上記第3の実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリア及びヘッダの第5ビットをブランクとしたが、第5ビットを本遊技フラグ格納ビット、本遊技識別ビットとしての機能を持たせる構成とする。そして、疑似遊技フラグをクリアする場合(ステップS611、
図17又はステップS1004、
図21参照)には、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「0」をセットするとともに、疑似遊技フラグ格納エリアの第5ビットに「1」をセットする構成とする。疑似遊技フラグをセットする場合(ステップS504、
図16参照)には、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「1」をセットするとともに、疑似遊技フラグ格納エリアの第5ビットに「0」をセットする構成とする。
【0331】
かかる構成とした場合であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
【0332】
(30)上記第3の実施の形態では、疑似遊技であるか否かを示す情報をヘッダに含ませる構成としたが、ボディに含ませる構成としてもよいし、ヘッダに含ませる構成としてもよい。これら構成とした場合であっても、ボディ情報に疑似遊技判定情報を加算することで送信するボディを作成したり、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することで送信するヘッダを作成したりした場合には、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することが明らかである。
【0333】
(31)上記第3の実施の形態では、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することでヘッダを作成する構成としたが、減算等の他の所定の演算を行うことでヘッダを作成する構成であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0334】
(32)上記第3の実施の形態では、疑似遊技である場合に送信するコマンドと、本遊技である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成としたが、かかる構成を変更する。
【0335】
例えば、BB状態である場合に送信するコマンドと、非BB状態である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、BB状態であるか否かの情報を記憶するBB状態格納エリアを設け、当該BB状態格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0336】
例えば、通常区間である場合に送信するコマンドと、有利区間である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、有利区間であるか否かの情報を記憶する有利区間格納エリアを設け、当該有利区間格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0337】
例えば、報知モード(AT遊技)である場合に送信するコマンドと、非報知モード(非AT遊技)である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、報知モードであるか否かの情報を記憶する報知モード格納エリアを設け、当該報知モード格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0338】
例えば、3枚遊技である場合に送信するコマンドと、2枚遊技である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、3枚遊技であるか否かの情報を記憶するベット数格納エリアを設け、当該ベット数格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0339】
例えば、BB1状態(3枚遊技のBB状態)である場合に送信するコマンドと、BB2状態(2枚遊技のBB状態)である場合に送信するコマンドと、非BB状態である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、いずれの遊技状態であるかの情報を記憶する遊技状態格納エリアを設け、当該遊技状態格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、このように3種類の遊技状態のいずれであるかを示す情報をヘッダに含ませるためには、遊技状態格納エリア及びヘッダに、上記情報を格納するビットとして少なくとも2ビットを用意する必要がある。
【0340】
なお、上記各構成を組み合わせることも当然可能である。例えば、ヘッダ情報に、疑似遊技判定情報と、ベット数格納エリアに格納された情報と、を加算することにより、疑似遊技であるか否かと、3枚遊技と2枚遊技のいずれであるかと、を含むヘッダを作成する構成としてもよい。また、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することにより、疑似遊技であるか否かを含むヘッダを作成し、ボディ情報にベット数格納エリアに格納された情報を加算することにより、3枚遊技と2枚遊技のいずれであるかを含むボディを作成する構成としてもよい。
【0341】
(33)上記第3の実施の形態では、回転開始コマンド、停止可コマンド、停止コマンドを送信する場合に、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することでヘッダを作成する構成としたが、抽選結果コマンド等の他のコマンドを送信する場合に、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することでヘッダを作成する構成としてもよいことはいうまでもない。
【0342】
(34)上記第3の実施の形態に代えて又は加えて、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットを出力ポートと電気的に接続する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、疑似遊技フラグがセットされた(第6ビットに「1」が格納された)場合、スロットマシン10外部にON信号が出力され、疑似遊技フラグがクリアされた(第6ビットに「0」が格納された)場合、スロットマシン10外部にOFF信号が出力されることとなる。故に、疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報に、疑似遊技を実行するか否かを判定する際に用いられる情報としての機能と、スロットマシン10外部に疑似遊技であることを示す信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、疑似遊技フラグ格納エリアを有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0343】
(35)上記各実施の形態では、3枚遊技においてのみ移行抽選及び上乗せ抽選が行われる構成としたが、2枚遊技においても移行抽選及び上乗せ抽選が行われる構成としてもよい。
【0344】
(36)上記各実施の形態では、純増枚数が120枚に達した場合に報知モードが終了する構成としたが、払出枚数が120枚に達した場合に報知モードが終了する構成としてもよいし、遊技回数が50回となった場合に報知モードが終了する構成としてもよい。
【0345】
(37)上記各実施の形態において、報知モード終了ゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよいし、報知モード移行ゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよい。また、報知モード下の所定のゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよい。そして、これら継続抽選の結果を疑似遊技において報知する構成としてもよい。
【0346】
(38)上記各実施の形態では、チャンスモード下で押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない構成としたが、報知モードよりも低い確率で報知される構成としてもよい。
【0347】
(39)上記各実施の形態では、報知モードが終了した場合に有利区間も終了する構成としたが、報知モードが終了した場合に有利区間が終了せずにチャンスモードに移行する構成としてもよい。
【0348】
(40)上記各実施の形態では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合に通常区間からチャンスモードに移行し、約6.4分の1の確率でしか外れが発生しない構成としたが、外れとなる確率は任意である。但し、通常区間に滞在するゲーム数が多くなるほど遊技者が通常区間であることを察知する機会が高まるため、外れとなる確率よりも何らかの役に当選する確率の方が高い構成とすることが望ましい。
【0349】
(41)上記各実施の形態では、区間表示器66を払出枚数表示部61の右下角隅部に設ける構成としたが、区間表示器66を設ける位置は任意である。但し、遊技者が有利区間終了ゲームであること等を察知する機会を低減するためには、補助表示部65から離間した位置に配置することが望ましく、例えば精算スイッチ59に設けること等が望ましい。
【0350】
(42)上記各実施の形態では、3枚遊技であることを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としたが、3枚遊技であってBB状態でないことを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としてもよい。
【0351】
(43)上記各実施の形態では、区間表示器66を、遊技区間処理においてOFF消灯させる構成としたが、開始待ち処理においてOFF消灯させる構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、有利区間終了ゲームの終了後に区間表示器66をOFF消灯させる構成となるため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。同様に、区間表示器66を、区間抽選処理においてON点灯させる構成としたが、回転開始処理の後であってストップスイッチ42~44が操作されたか否かを判定する前にON点灯させる構成としてもよい。
【0352】
(44)上記各実施の形態では、有利区間に移行するとストップスイッチ42~44の操作順序が報知され得る構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、所定のストップスイッチの操作タイミングが報知される構成としてもよいし、操作タイミング及び操作方法が報知される構成としてもよい。すなわち、有利区間は、ストップスイッチの指示機能が作動し得る遊技区間であればよい。なお、通常区間は、小役入賞を成立させるためのストップスイッチの指示機能が作動しない遊技区間であればよい。
【0353】
(45)上記各実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
【0354】
(46)上記各実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態を備えないスロットマシンであってもよいし、BB状態とRB状態を共に備えたスロットマシンであってもよい。また、CB状態やMB状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであってもよい。
【0355】
(47)上記各実施の形態では、メダルが3枚ベット又は2枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。また、メダルが3枚ベットされた後に限って開始指令が発生したか否かを判定する構成、すなわち3枚遊技のみ遊技可能な構成としてもよいこともいうまでもない。
【0356】
(48)上記各実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
【0357】
(49)上記各実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。
【0358】
(50)上記各実施の形態では、通常処理においてリールの停止位置を決定し、タイマ割込み処理においてリールを停止させる処理を行う構成としたが、通常処理においてリールの停止位置を決定するとともに当該リールを停止させる処理を行う構成としてもよい。具体的には、
図22に示す停止位置決定処理のステップS1108にて停止図柄番号を決定した場合、到達図柄番号と停止図柄番号が一致するか否かを確認する処理を行い、一致した場合にリールを停止させる処理を行う。その後、ステップS1109以降に示す処理を行う。かかる構成とした場合には、停止指令(疑似停止指令)の発生したリールを停止させた後に次の停止指令(疑似停止指令)が発生したか否かを確認することとなるため、停止指令(疑似停止指令)を連続して発生させることは不可能となる。
【0359】
(51)上記各実施の形態では、リール制御処理において全てのリール32L,32M,32Rが定速となったか否かを判定する構成(ステップS407、
図15参照)としたが、リールの加速を開始してから定速となるまでの時間が一様である場合には、リールの加速を開始する際(ステップS607、
図17参照)に前記時間に応じたタイマを設定し、ステップS407において前記タイマの値に応じた時間を経過するまで待機する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
【0360】
(52)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
【0361】
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0362】
遊技機A1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第1終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と、
前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
【0363】
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合には疑似遊技が実行される。疑似遊技では、絵柄の循環表示が開始され、停止操作手段を操作した場合に対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止する。そして、全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた場合には、疑似遊技が終了する。かかる疑似遊技を実行可能な構成とすることにより、循環表示手段を用いた補助演出を実行することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0364】
かかる一方、疑似遊技において停止操作手段を操作することを煩わしいと感じる遊技者がいる可能性も考えられる。そこで本遊技機では、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、疑似遊技が終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作することを煩わしいと感じる遊技者が、疑似遊技が開始された場合に遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0365】
さらに、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合には、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく、循環表示手段の絵柄の循環表示が継続したまま疑似遊技が終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作しなければ疑似遊技における絵柄の疑似停止結果を把握できない構成とすることが可能となり、疑似遊技において停止操作手段を操作するよう促すことが可能となる。
【0366】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0367】
遊技機A2.上記遊技機A1において、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、を備え、前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与することを特徴とする遊技機。
【0368】
本遊技機によれば、疑似遊技において絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を再度開始させ、停止操作手段が操作された場合に絵柄の循環表示を停止させる。そして、かかる絵柄の停止結果に基づいて特典が付与される。かかる構成とすることにより、次遊技回を開始させる段階において絵柄の循環表示が停止していない事象が発生することを回避することが可能となる。また、かかる構成においては、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作されて疑似遊技が終了した場合に、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0369】
遊技機A3.上記遊技機A2において、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合に、前記疑似遊技であることを報知する疑似遊技報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0370】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技であることが報知される。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する構成とした場合であっても、疑似遊技と特典付与に関わる遊技とのいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0371】
遊技機A4.上記遊技機A2又は遊技機A3において、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を所定時間減速させる減速手段を備えることを特徴とする遊技機。
【0372】
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示が所定時間減速する。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示速度が低下したことを通じて遊技者に疑似遊技が終了することを報知することが可能となる。
【0373】
遊技機A5.上記遊技機A2乃至遊技機A4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段を制御する特定停止制御手段(主制御装置101のステップS1003を経て行う停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)を備えることを特徴とする遊技機。
【0374】
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が制御される。かかる構成とすることにより、疑似遊技の途中で停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させたいと考えた遊技者は、特定操作手段を操作することで停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させることが可能となる。
【0375】
遊技機A6.上記遊技機A5において、前記特定停止制御手段は、前記疑似停止制御手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合とは異なる停止態様で前記絵柄の循環表示を疑似停止させることを特徴とする遊技機。
【0376】
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段は、停止操作手段が操作された場合とは異なる停止態様で絵柄の循環表示を疑似停止させる。かかる構成とすることにより、特定操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、停止操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、で疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。この結果、特定操作手段の操作と停止操作手段の操作との違いを明確なものとすることが可能となり、いずれの操作手段を操作するかを遊技者に選択させることが可能となる。
【0377】
遊技機A7.上記遊技機A2乃至遊技機A4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
【0378】
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0379】
遊技機A8.上記遊技機A7において、前記第2開始制御手段は、前記疑似遊技が終了した場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させるべく制御することを特徴とする遊技機。
【0380】
本遊技機によれば、疑似遊技が終了した場合に絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が存在する場合、当該循環表示手段の絵柄の循環表示が開始される。かかる構成とすることにより、全ての循環表示手段を用いて特典付与に関わる遊技を行わせることが可能となる。
【0381】
遊技機A9.上記遊技機A2乃至遊技機A8のいずれかにおいて、前記開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、前記第2開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、が等しいことを特徴とする遊技機。
【0382】
本遊技機によれば、疑似遊技における絵柄の循環表示速度と、特典付与に関わる遊技における絵柄の循環表示速度と、は等しい。かかる構成とすることにより、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合等において、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0383】
遊技機A10.上記遊技機A1乃至遊技機A9のいずれかにおいて、前記特典付与手段が付与する特典とは異なる特定特典(純増枚数カウンタの上乗せ)を付与するか否かを判定する判定手段(主制御装置101の上乗せ抽選当選確認機能S1804)を備え、前記判定手段が前記特定特典を付与すると判定した場合に前記特定条件が成立する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0384】
本遊技機によれば、特典付与手段が付与する特典とは異なる特定特典を付与すると判定した場合、特定条件が成立して疑似遊技が実行される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を特定特典が付与されることを報知するための遊技とすることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0385】
遊技機A11.上記遊技機A10において、前記疑似停止制御手段が制御した場合に前記絵柄の疑似停止結果が特定停止結果(「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に停止)となった場合、前記特定特典が付与されることを報知し、前記絵柄の疑似停止結果が前記特定停止結果とならなかった場合、前記特定特典が付与されることを報知しない付与報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0386】
本遊技機によれば、疑似遊技において絵柄の疑似停止結果が特定停止結果となった場合、特定特典を付与されることが報知される。一方、疑似遊技において絵柄の疑似停止結果が特定停止結果とならなかった場合には、特定特典を付与されることが報知されない。かかる構成とすることにより、特定特典付与の報知を受けたい遊技者に停止操作手段を操作するよう促しつつ、特定特典付与の報知を受けなくてもよい遊技者に特定操作手段を操作させることが可能となる。
【0387】
遊技機A12.上記遊技機A11において、遊技者に有利な有利状態(報知モード)に移行させる有利状態移行手段(主制御装置101の報知モード移行機能S1608)と、前記有利状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報(残り払出数)を記憶する回数情報記憶手段(主制御装置101の純増枚数カウンタ)と、を備え、前記特定特典は、前記有利状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
【0388】
本遊技機によれば、特定特典として、有利状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、疑似遊技において特定操作手段を操作した場合であっても、遊技者に不利益が生じることを回避することが可能となる。
【0389】
なお、「有利状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて有利状態が終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて有利状態が終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
【0390】
遊技機A13.上記遊技機A1乃至遊技機A12のいずれかにおいて、前記特定操作手段は、前記開始操作手段及び前記停止操作手段とは異なる操作手段であることを特徴とする遊技機。
【0391】
本遊技機によれば、特定操作手段は、開始操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段である。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずに特定操作手段を操作してしまう機会を低減することが可能となる。例えば、開始操作手段を特定操作手段とすることも可能であるが、遊技者が遊技を開始させる際に開始操作手段を連打した場合、疑似遊技を楽しみたかったにも関わらず当該疑似遊技が終了してしまう事象が発生し得るからである。
【0392】
遊技機B1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第1終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と、
第2特定条件(精算スイッチ59の操作)が成立した場合に前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101のキャンセル操作に基づく疑似遊技終了機能)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と
を備え、
前記疑似遊技第2終了手段は、前記第2特定条件を満たす際の前記循環表示手段の疑似停止状況に応じて異なる処理を実行することを特徴とする遊技機。
【0393】
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合には疑似遊技が実行される。疑似遊技では、絵柄の循環表示が開始され、停止操作手段を操作した場合に対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止する。そして、全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた場合には、疑似遊技が終了する。かかる疑似遊技を実行可能な構成とすることにより、循環表示手段を用いた補助演出を実行することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0394】
また、疑似遊技を第2特定条件が成立した場合にも終了する構成とし、第2特定条件が成立して疑似遊技を終了させる場合には、第2特定条件を満たす際の循環表示手段の疑似停止状況に応じて異なる処理を実行する構成とした。かかる構成とすることにより、第2特定条件を満たす際の循環表示手段の疑似停止状況に応じて疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。
【0395】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0396】
遊技機B2.上記遊技機B1において、特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合に前記第2特定条件が成立する構成とし、前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記疑似遊技第2終了手段は、前記特定操作手段が操作される前に操作された停止操作手段の数に応じて異なる処理を実行することを特徴とする遊技機。
【0397】
本遊技機によれば、疑似遊技を特定操作手段が操作された場合にも終了する構成とし、特定操作手段が操作されて疑似遊技を終了させる場合には、特定操作手段が操作される前に操作された停止操作手段の数に応じて異なる処理を実行する構成とした。かかる構成とすることにより、特定操作手段が操作された状況に応じて疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。
【0398】
遊技機B3.上記遊技機B2において、前記疑似遊技第2終了手段は、操作されていない停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させることを特徴とする遊技機。
【0399】
本遊技機によれば、特定操作手段が操作された場合には、操作されていない停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作しなければ疑似遊技における絵柄の疑似停止結果を把握できない構成とすることが可能となり、疑似遊技において停止操作手段を操作するよう促すことが可能となる。
【0400】
また、かかる構成においては、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段について、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0401】
遊技機B4.上記遊技機B3において、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合に、前記疑似遊技であることを報知する疑似遊技報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0402】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技であることが報知される。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了し得る構成とした場合であっても、疑似遊技と特典付与に関わる遊技とのいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0403】
遊技機B5.上記遊技機B3又は遊技機B4において、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が複数ある場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が前記絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報(遅延時間)を個別に設定するタイミング情報設定手段(主制御装置101の遅延時間取得機能S605)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0404】
本遊技機によれば、疑似遊技において絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が複数ある場合、絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報が個別に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
【0405】
遊技機B6.上記遊技機B5において、前記タイミング情報設定手段は、所定の抽選を行うことによって前記タイミング情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0406】
本遊技機によれば、所定の抽選を行うことによってタイミング情報が設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了してから絵柄の循環表示が開始されるまでの時間をランダムなものとすることが可能となる。この結果、疑似遊技における絵柄の停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
【0407】
遊技機B7.上記遊技機B3乃至遊技機B6のいずれかにおいて、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を所定時間減速させる減速手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【0408】
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示が所定時間減速する。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示速度が低下したことを通じて遊技者に疑似遊技が終了することを報知することが可能となる。
【0409】
遊技機B8.上記遊技機B3乃至遊技機B7のいずれかにおいて、前記開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、前記第2開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、が等しいことを特徴とする遊技機。
【0410】
本遊技機によれば、疑似遊技における絵柄の循環表示速度と、特典付与に関わる遊技における絵柄の循環表示速度と、は等しい。かかる構成とすることにより、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合等において、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0411】
遊技機B9.上記遊技機B2において、前記疑似遊技第2終了手段は、前記停止操作手段の少なくとも一つが操作された状況で前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段を制御する特定停止制御手段(主制御装置101のステップS1003を経て行う停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)を備えることを特徴とする遊技機。
【0412】
本遊技機によれば、少なくとも一つの停止操作手段が操作された状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が制御される。かかる構成とすることにより、疑似遊技の途中で停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させたいと考えた遊技者は、特定操作手段を操作することで停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させることが可能となる。
【0413】
遊技機B10.上記遊技機B9において、前記特定停止制御手段は、前記疑似停止制御手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合とは異なる停止態様で前記絵柄の循環表示を疑似停止させることを特徴とする遊技機。
【0414】
本遊技機によれば、少なくとも一つの停止操作手段が操作された状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段は、停止操作手段が操作された場合とは異なる停止態様で絵柄の循環表示を疑似停止させる。かかる構成とすることにより、特定操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、停止操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、で疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。この結果、特定操作手段の操作と停止操作手段の操作との違いを明確なものとすることが可能となり、いずれの操作手段を操作するかを遊技者に選択させることが可能となる。
【0415】
遊技機B11.上記遊技機B9又は遊技機B10において、前記疑似遊技において全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が前記絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報(遅延時間)を個別に設定するタイミング情報設定手段(主制御装置101の遅延時間取得機能S605)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0416】
本遊技機によれば、疑似遊技において全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報が個別に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
【0417】
遊技機B12.上記遊技機B11において、前記タイミング情報設定手段は、所定の抽選を行うことによって前記タイミング情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0418】
本遊技機によれば、所定の抽選を行うことによってタイミング情報が設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了してから絵柄の循環表示が開始されるまでの時間をランダムなものとすることが可能となる。この結果、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
【0419】
遊技機B13.上記遊技機B2乃至遊技機B12のいずれかにおいて、前記特定操作手段は、前記開始操作手段及び前記停止操作手段とは異なる操作手段であることを特徴とする遊技機。
【0420】
本遊技機によれば、特定操作手段は、開始操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段である。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずに特定操作手段を操作してしまう機会を低減することが可能となる。例えば、開始操作手段を特定操作手段とすることも可能であるが、遊技者が遊技を開始させる際に開始操作手段を連打した場合、疑似遊技を楽しみたかったにも関わらず当該疑似遊技が終了してしまう事象が発生し得るからである。
【0421】
遊技機C1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させるとともに前記絵柄の循環表示が定速となった後に、前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の停止指令確認機能S1008)と、
前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたと判定した場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と
を備え、
前記特典付与手段を、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与する構成とし、
前記第2停止制御手段は、前記役の抽選結果が規定結果(押し順ベル当選)であった場合、前記停止操作手段が規定操作方法(ベル入賞を成立させることができる操作順序)で操作されると規定入賞(ベル入賞)が成立し、前記停止操作手段が前記規定操作方法以外の操作方法で操作されると前記規定入賞が成立しないよう、前記複数の循環表示手段を制御し、
前記役の抽選結果が前記規定結果であった場合、前記規定操作方法を報知可能な操作方法報知手段(指示モニタ、払出枚数表示部62)を設け、
前記操作方法報知手段は、前記疑似遊技を実行しない遊技回で前記規定操作方法を報知する場合、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に前記規定操作方法を報知し、前記疑似遊技を実行する遊技回で前記規定操作方法を報知する場合、前記疑似遊技において前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた後であって、前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させる制御を開始する前までの間に、前記規定操作方法を報知することを特徴とする遊技機。
【0422】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行しない遊技回で規定操作方法を報知する場合、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に規定操作方法を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行しない遊技回において、遊技者に規定操作方法を把握させた上で停止操作手段を操作させることが可能となる。
【0423】
また、疑似遊技を実行する遊技回で規定操作方法を報知する場合には、疑似遊技において疑似停止制御手段が循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた後であって、第2開始制御手段が絵柄の循環表示を開始させる制御を開始する前までの間に、規定操作方法を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を規定操作方法で操作してしまうことを回避しつつ、疑似遊技後の特典付与に関わる遊技において規定操作方法と異なる操作方法で停止操作手段を操作してしまい、規定入賞成立に伴う特典付与を受けられなくなってしまうことを回避することが可能となる。
【0424】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0425】
遊技機C2.上記遊技機C1において、前記操作方法報知手段は、前記疑似遊技を実行しない遊技回で前記規定操作方法を報知する場合、前記循環表示手段の全ての絵柄の循環表示が定速となった後に前記規定操作方法を報知することを特徴とする遊技機。
【0426】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行しない遊技回で規定操作方法を報知する場合には、循環表示手段の全ての絵柄の循環表示が定速となった後であって、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたか否かを判定する前までの間に、規定操作方法が報知される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する遊技回と、疑似遊技を実行しない遊技回と、で、特典付与に関わる遊技における規定操作方法の報知タイミングを異ならせることが可能となる。このように、停止操作手段の操作が有効となる前までに規定操作方法を報知するということを担保しつつ、疑似遊技の実行有無によって特典付与に関わる遊技における規定操作方法の報知タイミングを異ならせる構成とすることにより、操作方法報知手段を確認するよう遊技者に注意喚起することが可能となる。
【0427】
遊技機C3.上記遊技機C1又は遊技機C2において、前記疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、前記役の抽選結果が前記規定結果であるか否かを判定する規定判定手段(主制御装置101の当選役確認機能S603)と、前記規定判定手段が前記役の抽選結果が前記規定結果であると判定した場合、前記操作方法報知手段に前記規定操作方法を報知させる報知実行手段(主制御装置101の指示モニタ表示機能S604)と、前記報知実行手段が前記操作方法報知手段に前記規定操作方法を報知させた場合、時間情報を設定する時間情報設定手段(主制御装置101の遅延時間取得機能S605)と、を備え、前記第2開始制御手段は、前記疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、前記時間情報設定手段の設定した時間情報に応じた時間を経過した後に前記絵柄の循環表示を開始させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0428】
本遊技機によれば、疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、役の抽選結果が規定結果であるか否かを判定し、役の抽選結果が規定結果であると判定した場合、操作方法報知手段に規定操作方法を報知させ、操作方法報知手段に規定操作方法を報知させた場合、時間情報を設定する。そして、第2開始制御手段は、疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、時間情報に応じた時間を経過した後に絵柄の循環表示を開始させる制御を行う。かかる構成とすることにより、疑似遊技において全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止した後に規定操作方法を報知する場合に、当該規定操作方法の報知を絵柄の循環表示が開始される前に実行することが可能となる。
【0429】
遊技機C4.上記遊技機C1乃至遊技機C3のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段と、前記第2開始制御手段と、前記停止操作判定手段と、前記第2停止制御手段と、を少なくとも備え、遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、前記主制御手段の配下で各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と、を備え、前記主制御手段が前記操作方法報知手段を制御する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0430】
本遊技機によれば、遊技を統括管理する主制御手段によって操作方法報知手段が制御される。かかる構成とすることにより、操作方法報知手段が規定操作方法を報知する前に停止操作手段が操作されたか否かを判定する事象が発生することを確実に回避することが可能となる。
【0431】
遊技機C5.上記遊技機C1乃至遊技機C4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了するとともに、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に前記操作方法報知手段が前記規定操作方法を報知する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0432】
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段を操作した場合には、疑似遊技を終了させることができる。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作することを煩わしいと感じる遊技者が、疑似遊技が開始された場合に遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0433】
また、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段を操作した場合には、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了するとともに、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に操作方法報知手段が規定操作方法を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行可能な構成としつつ、特典付与に関わる遊技において規定操作方法と異なる操作方法で停止操作手段を操作してしまう機会を低減することが可能となる。
【0434】
遊技機D1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が制御する場合に用いる停止情報(疑似遊技用停止情報)を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の疑似遊技用停止情報取得機能S1104)と、
前記第2停止制御手段が制御する場合に用いる第2停止情報(停止情報)を、前記役の抽選結果に基づいて設定する第2停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S404)と
を備え、
前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記疑似遊技の実行中に前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0435】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合、疑似遊技を実行した後に特典付与に関わる遊技を実行する。このとき、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技の実行中に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
【0436】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0437】
遊技機D2.上記遊技機D1において、前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能S1008)を備え、前記停止情報設定手段は、前記停止操作手段が操作されたと前記停止操作判定手段が判定した場合に前記停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0438】
本遊技機によれば、疑似遊技において用いられる停止情報は、停止操作手段が操作されたと停止操作判定手段が判定した場合に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技において停止操作判定手段が停止操作手段の操作を判定するまでに要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0439】
遊技機D3.上記遊技機D2において、前記停止情報設定手段は、前記停止操作手段の操作タイミングに関わらず、予め定めた1の特定位置に付された絵柄が規定位置に疑似停止することとなる停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0440】
本遊技機によれば、停止情報設定手段は、前記停止操作手段の操作タイミングに関わらず、予め定めた1の特定位置に付された絵柄が規定位置に疑似停止することとなる停止情報を設定する。このように、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が停止操作手段の操作タイミングに依存しない構成とすることにより、停止操作手段が操作されてから停止情報を設定する構成とした場合であっても、停止操作手段が操作されてから対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止するまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0441】
遊技機D4.上記遊技機D2又は遊技機D3において、前記第2停止制御手段を、前記停止操作手段が操作されてから予め定められた規定時間を経過するまでの間に、前記絵柄の循環表示を停止させる制御を行う構成とし、前記疑似停止制御手段を、前記停止操作手段が操作されてから前記規定時間を経過した後に前記絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行うことが可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
【0442】
本遊技機によれば、特典付与に関わる遊技においては、停止操作手段が操作されてから予め定められた規定時間を経過するまでの間に、絵柄の循環表示を停止させる制御が行われる。一方、疑似遊技においては、停止操作手段が操作されてから規定時間を経過した後に絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行うことが可能となっている。かかる構成とすることにより、停止操作手段が操作されたと停止操作判定手段が判定した後に停止情報を設定する時間や、前記停止情報に基づいて循環表示手段の停止位置を決定する時間等を確保することが可能となる。
【0443】
遊技機D5.上記遊技機D1乃至遊技機D4のいずれかにおいて、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後であって、前記疑似停止制御手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行う前までに、前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0444】
本遊技機によれば、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、開始制御手段が絵柄の循環表示を開始させた後であって、疑似停止制御手段が絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行う前までに設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
【0445】
遊技機D6.上記遊技機D1乃至遊技機D5のいずれかにおいて、前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能S1008)を備え、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かを前記停止操作判定手段が判定する前までに前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0446】
本遊技機によれば、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かを停止操作判定手段が判定する前までに設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
【0447】
遊技機D7.上記遊技機D1乃至遊技機D6のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
【0448】
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する。かかる構成とすることにより、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0449】
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0450】
遊技機D9.上記遊技機D1乃至遊技機D8のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
【0451】
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0452】
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0453】
遊技機E1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技実行手段は、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能S1008)と、
前記停止操作手段が操作されたと前記停止操作判定手段が判定した場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と
を備え、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が制御する場合に用いる停止情報(疑似遊技用停止情報)を設定する停止情報設定手段と、
前記第2停止制御手段が制御する場合に用いる第2停止情報(停止情報)を、前記役の抽選結果に基づいて設定する第2停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S404)と
を備え、
前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前に前記停止情報を第1記憶領域に設定し、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前に前記第2停止情報を前記第1記憶領域と異なる第2記憶領域に設定することを特徴とする遊技機。
【0454】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合、疑似遊技を実行した後に特典付与に関わる遊技を実行する。このとき、疑似遊技において用いられる停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前に第1記憶領域に設定され、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前に第1記憶領域と異なる第2記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
【0455】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0456】
遊技機E2.上記遊技機E1において、前記停止情報設定手段は、前記停止情報として、前記役の抽選結果が特定結果であった場合に前記第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0457】
本遊技機によれば、停止情報設定手段は、停止情報として、役の抽選結果が特定結果であった場合に第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定する。かかる構成とすることにより、疑似遊技において用いられる停止情報と、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0458】
遊技機E3.上記遊技機E1又は遊技機E2において、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記開始制御手段が前記複数の循環表示手段の制御を開始した後に前記停止情報を前記第1記憶領域に設定することを特徴とする遊技機。
【0459】
本遊技機によれば、疑似遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技において絵柄の循環表示を開始した後に第1記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する場合に速やかに絵柄の循環表示を開始させることが可能となる。
【0460】
遊技機E4.上記遊技機E1乃至遊技機E3のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
【0461】
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する。かかる構成とすることにより、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0462】
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0463】
遊技機E5.上記遊技機E1乃至遊技機E4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
【0464】
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0465】
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0466】
遊技機F1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が制御する場合に用いる停止情報(疑似遊技用停止情報)を設定する停止情報設定手段と、
前記第2停止制御手段が制御する場合に用いる第2停止情報(停止情報)を、前記役の抽選結果に基づいて設定する第2停止情報設定手段と、
前記絵柄の循環表示を実行している循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能及び停止指令確認機能S1008)と
を備え、
前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前に前記停止情報を第1記憶領域に設定し、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記疑似遊技が終了してから前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前までの間に、前記第1記憶領域に前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0467】
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合、疑似遊技を実行した後に特典付与に関わる遊技を実行する。このとき、疑似遊技において用いられる停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前に第1記憶領域に設定され、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技が終了してから停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前までの間に、第1記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技においては、停止情報を用いて絵柄の循環表示を疑似停止させることが可能となり、特典付与に関わる遊技においては、第2停止情報を用いて絵柄の循環表示を停止させることが可能となる。
【0468】
また、停止情報が記憶されている第1記憶領域に第2停止情報を設定する構成とすることにより、予め用意しておく記憶容量が増大化することを抑制することが可能となる。
【0469】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0470】
遊技機F2.上記遊技機F1において、前記第2停止情報設定手段は、前記第1記憶領域に設定された停止情報を前記第2停止情報に書き換えることを特徴とする遊技機。
【0471】
本遊技機によれば、疑似遊技が終了した場合、第1記憶領域に設定された停止情報が第2停止情報に書き換えられる。かかる構成とすることにより、第1記憶領域の増大化を抑制することが可能となる。
【0472】
遊技機F3.上記遊技機F1又は遊技機F2において、前記停止情報設定手段は、前記停止情報として、前記役の抽選結果が特定結果であった場合に前記第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
【0473】
本遊技機によれば、停止情報設定手段は、停止情報として、役の抽選結果が特定結果であった場合に第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定する。かかる構成とすることにより、疑似遊技において用いられる停止情報と、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0474】
遊技機F4.上記遊技機F1乃至遊技機F3のいずれかにおいて、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記開始制御手段が前記複数の循環表示手段の制御を開始した後に前記停止情報を前記第1記憶領域に設定することを特徴とする遊技機。
【0475】
本遊技機によれば、疑似遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技において絵柄の循環表示を開始した後に第1記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する場合に絵柄の循環表示を速やかに開始させることが可能となる。
【0476】
遊技機F5.上記遊技機F1乃至遊技機F4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
【0477】
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する。かかる構成とすることにより、疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。そして、不要となった上記疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御に必要な時間を利用して第2停止情報を設定することが可能となる。この結果、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0478】
遊技機F6.上記遊技機F1乃至遊技機F5のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
【0479】
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、少なくとも絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。そして、不要となった上記疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御に必要な時間を利用して第2停止情報を設定することが可能となる。この結果、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
【0480】
なお、上記遊技機A群~上記遊技機C群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機D群~上記遊技機F群に上記遊技機A群~上記遊技機C群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
【0481】
遊技機G1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の停止指令確認機能S2201)と、
前記停止操作判定手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記停止操作判定手段が判定した停止操作手段と対応する循環表示手段の停止位置を決定する停止位置決定手段(主制御装置101の停止図柄番号決定機能S2305)と、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が前記停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる停止手段(主制御装置101のステッピングモータ制御処理S106)と
を備え、
前記停止操作判定手段を、前記停止位置決定手段が前記停止位置を決定してから、前記停止手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、前記絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成とし、
前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間(100msec)待機する待機処理を行う待機処理実行手段(主制御装置101の100msec待機機能S2210)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0482】
本遊技機によれば、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定し、上記停止操作手段が操作された場合には、対応する循環表示手段の停止位置を決定する。そして、前記循環表示手段が停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合には、絵柄の循環表示を停止させる。ここで、停止操作判定手段は、停止位置決定手段が停止位置を決定してから、停止手段が絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成となっている。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作した停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止することを待つことなく、他の停止操作手段を操作することが可能となる。この結果、停止操作手段の操作性を高めることで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0483】
かかる一方、絵柄の循環表示が停止したことを待つことなく他の停止操作手段の操作判定を行う構成とした場合には、例えば絵柄の循環表示が停止していない状況で次遊技回が開始可能となってしまう等の新たな問題が生じ得る。そこで本遊技機では、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間待機する待機処理を行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理を行っている間に絵柄の循環表示が全て停止した状況とすることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0484】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0485】
遊技機G2.上記遊技機G1において、前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する停止位置判定手段(主制御装置101の停止確認機能S2204)を備え、前記待機処理実行手段は、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0486】
本遊技機によれば、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する停止位置判定手段を備え、待機処理実行手段は、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となり、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0487】
遊技機G3.上記遊技機G2において、前記停止位置決定手段を、前記停止操作手段が操作されたと前記停止操作判定手段が判定した際の前記循環表示手段の循環表示位置と異なる位置を、前記停止位置として決定可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
【0488】
本遊技機によれば、絵柄の循環表示は、停止操作手段が操作された場合に直ちに停止しないことがある。かかる構成においては、停止操作手段が操作されてから対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止するまでの時間が変動することとなるため、前記時間を考慮して待機処理を行う構成とした場合には、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまう可能性が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機G2に適用した場合には、循環表示手段が停止位置となるまでに要する時間を考慮することなく待機処理にて待機する時間を設定することが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0489】
遊技機G4.上記遊技機G2又は遊技機G3において、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、前記停止操作手段の全てが操作されていないか否かを判定する停止操作第2判定手段(主制御装置101の操作終了確認機能S2206)を備え、前記待機処理実行手段は、前記停止操作第2判定手段が前記停止操作手段の全てが操作されていないと判定した後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0490】
本遊技機によれば、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、停止操作手段の全てが操作されていないか否かを判定する停止操作第2判定手段を備え、待機処理実行手段は、停止操作第2判定手段が停止操作手段の全てが操作されていないと判定した後に待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間の均一化を図ることが可能となり、次遊技回を開始させる際の操作性を高めることが可能となる。例えば、停止操作第2判定手段を設けずに、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に待機処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が全ての停止操作手段の操作を終了したタイミングが、待機処理の終了後であった場合と、待機処理の途中であった場合と、により、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化することとなるからである。そして、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化した場合には、遊技者が次遊技回を開始させるための操作を行っても当該操作を受け付けない事象が発生し、次遊技回を開始させる際の操作性が低下してしまうからである。
【0491】
遊技機G5.上記遊技機G1乃至遊技機G4のいずれかにおいて、前記待機処理実行手段は、前記特典付与手段が前記特典を付与する前に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0492】
本遊技機によれば、特典付与手段が特典を付与する前に待機処理が行われる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が停止していない状況で特典を付与してしまう事象が発生することを回避することが可能となる。
【0493】
遊技機G6.上記遊技機G1乃至遊技機G5のいずれかにおいて、前記役の抽選に当選した当選役と対応する入賞が成立したか否かの入賞判定を行う入賞判定手段(主制御装置101の払出判定処理機能)を備え、前記待機処理実行手段は、前記入賞判定手段が前記入賞判定を行う前に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0494】
本遊技機によれば、入賞判定手段が入賞判定を行う前に待機処理が行われる。かかる構成とすることにより、処理構成が複雑化することを抑制しつつ、待機処理を行っている間に絵柄の循環表示が全て停止した状況とすることが可能となる。
【0495】
遊技機G7.上記遊技機G1乃至遊技機G6のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が規定結果(押し順ベル当選)であった場合、前記停止操作手段が規定操作方法(ベル入賞を成立させることができる操作順序)で操作されると規定入賞(ベル入賞)が成立し、前記停止操作手段が前記規定操作方法以外の操作方法で操作されると前記規定入賞が成立しないよう、前記複数の循環表示手段を制御する停止制御手段(主制御装置101の停止制御処理機能S2011)と、前記役の抽選結果が前記規定結果であった場合、前記規定操作方法を報知可能な操作方法報知手段(指示モニタ、払出枚数表示部62)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0496】
本遊技機によれば、役の抽選結果が規定結果であった場合、操作方法報知手段によって規定操作方法が報知されることがある。そして、このときに停止操作手段を規定操作方法で操作した場合には、規定入賞を成立させることができる。かかる構成において上記遊技機G1乃至遊技機G6のいずれかの構成を適用することにより、遊技者が意図せず停止操作手段を規定操作方法以外の操作方法で操作してしまう機会を低減することが可能となる。
【0497】
遊技機G8.上記遊技機G7において、前記操作方法報知手段を制御する報知制御手段(主制御装置101)を備え、前記報知制御手段は、前記操作方法報知手段に前記規定操作方法を報知させた場合、前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に前記操作方法報知手段による報知を終了させ、前記待機処理実行手段は、前記報知制御手段が前記操作方法報知手段による報知を終了させた後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0498】
本遊技機によれば、操作方法報知手段が規定操作方法を報知した場合、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に前記操作方法報知手段による報知が終了し、その後に待機処理が行われる。かかる構成とすることにより、操作方法報知手段による報知を速やかに終了させつつ、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0499】
遊技機G9.上記遊技機G1乃至遊技機G8のいずれかにおいて、電源の投入に伴って起動するとともに一連の通常処理を繰り返し行う通常処理実行手段(主制御装置101)と、定期的に前記通常処理に割り込んで割込み処理を行う割込み処理実行手段(主制御装置101)と、を備え、前記通常処理実行手段は、前記停止操作判定手段と、前記停止位置決定手段と、前記待機処理実行手段と、を有し、前記割込み処理実行手段は、前記停止手段を有し、前記通常処理実行手段には、前記停止位置決定手段が複数の循環表示手段の停止位置を決定していない状況において所定の循環表示手段の停止位置を決定した場合に、前記所定の循環表示手段が前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
【0500】
本遊技機によれば、電源の投入に伴って起動するとともに繰り返し行われる通常処理では、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かの判定と、停止操作判定手段が絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、停止操作判定手段が判定した停止操作手段と対応する循環表示手段の停止位置を決定する処理と、が行われる。一方、通常処理では、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の停止位置を決定していない状況において所定の循環表示手段の停止位置を決定した場合に、所定の循環表示手段が停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かの判定が行われない。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作した停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止することを待つことなく、他の停止操作手段を操作することが可能となる。
【0501】
遊技機G10.上記遊技機G1乃至遊技機G9のいずれかにおいて、前記循環表示手段は、周方向に周回するとともに該周方向に複数種の絵柄が付された周回体(リール32L,32M,32R)と、前記周回体を駆動させる駆動手段(ステッピングモータ)と、を備えることを特徴とする遊技機。
【0502】
本遊技機によれば、循環表示手段は、周方向に周回するとともに該周方向に複数種の絵柄が付された周回体と、前記周回体を駆動させる駆動手段と、を備えている。かかる構成においては、駆動手段の駆動を停止させた場合に、周回体が直ちに周回を終了せずに揺動する可能性が考えられる。しかしながら、予め定めた所定時間待機する待機処理を行う構成とした場合には、待機処理を行っている間に周回体の揺動を終了させることが可能となる。
【0503】
遊技機H1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段の配下で各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備え、
前記主制御手段は、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の停止指令確認機能S2201)と、
前記停止操作判定手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記停止操作判定手段が判定した停止操作手段と対応する循環表示手段の停止位置を決定する停止位置決定手段(主制御装置101の停止図柄番号決定機能S2305)と、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が前記停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる停止手段(主制御装置101のステッピングモータ制御処理S106)と
を備え、
前記停止操作判定手段を、前記停止位置決定手段が前記停止位置を決定してから、前記停止手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、前記絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成とし、
前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する停止位置判定手段(主制御装置101の停止確認機能S2204)と、
前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、前記停止位置判定手段の判定結果を示す第1情報(全リール停止完了コマンド)を前記従制御手段に送信する第1送信手段(主制御装置101の全リール停止完了コマンド送信機能S2205)と、
前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、前記停止操作手段の操作有無を判定する停止操作第2判定手段(主制御装置101の操作終了確認機能S2206)と、
前記停止操作第2判定手段が前記停止操作手段のいずれも操作されていないと判定した場合、前記停止操作第2判定手段の判定結果を示す第2情報(操作終了コマンド)を前記従制御手段に送信する第2送信手段(主制御装置101の操作終了コマンド送信機能S2207)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
【0504】
本遊技機によれば、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定し、上記停止操作手段が操作された場合には、対応する循環表示手段の停止位置を決定する。そして、前記循環表示手段が停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合には、絵柄の循環表示を停止させる。ここで、停止操作判定手段は、停止位置決定手段が停止位置を決定してから、停止手段が絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成となっている。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作した停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止することを待つことなく、他の停止操作手段を操作することが可能となる。この結果、停止操作手段の操作性を高めることで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0505】
かかる一方、絵柄の循環表示が停止したことを待つことなく他の停止操作手段の操作判定を行う構成とした場合には、例えば、全ての停止操作手段の操作が終了した一方で例えば2番目に停止位置を決定した循環表示手段の絵柄の循環表示が終了していなかったり、全ての循環表示手段の絵柄の循環表示が終了した一方で少なくとも一つの停止操作手段の操作が終了していなかったりする等の新たな問題が生じ得る。そして、上記したような問題が生じた場合には、従制御手段側において行う制御に問題が生じることとなる。そこで本遊技機では、主制御手段側において、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定し、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、当該判定結果を示す第1情報を従制御手段に送信する構成とした。また、主制御手段側において、停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、停止操作手段の操作有無を判定し、停止操作手段のいずれも操作されていないと判定した場合、当該判定結果を示す第2情報を従制御手段に送信する構成とした。かかる構成とすることにより、従制御手段は、第1情報を受信することによって絵柄の循環表示状況に応じた制御を行うことが可能となり、第2情報を受信することによって停止操作手段の操作状況に応じた制御を行うことが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0506】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0507】
遊技機H2.上記遊技機H1において、前記第2送信手段は、前記第1送信手段が前記第1情報を送信した後に前記第2情報を送信することを特徴とする遊技機。
【0508】
本遊技機によれば、第2情報は第1情報を送信した後に送信される。かかる構成とすることにより、従制御手段は、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったことに応じた制御を行った後に、停止操作手段の操作が全て終了したことに応じた制御を行うことが可能となる。さらにいうと、停止位置決定手段が停止位置を決定してから実際に循環表示手段が停止位置となるまでに要する最大時間は、停止位置決定手段を主制御手段が備えているため、当該主制御手段側で把握又は予測することができる。一方、停止操作手段の全てが操作されていない状況となるまでに要する時間は、遊技者の操作に依存することとなるため、主制御手段側で把握及び予測することができない。そこで、第1情報を送信した後に第2情報を送信する構成とすることにより、例えば、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したタイミングと、従制御手段が第1情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
【0509】
遊技機H3.上記遊技機H2において、前記停止操作第2判定手段は、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に、前記停止操作手段の操作有無を判定することを特徴とする遊技機。
【0510】
本遊技機によれば、停止操作第2判定手段は、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に、停止操作手段の操作有無を判定する。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0511】
遊技機H4.上記遊技機H3において、前記停止操作第2判定手段は、前記第1送信手段が前記第1情報を送信した後に、前記停止操作手段の操作有無を判定することを特徴とする遊技機。
【0512】
本遊技機によれば、停止操作第2判定手段は、第1送信手段が第1情報を送信した後に、停止操作手段の操作有無を判定する。かかる構成とすることにより、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったことを速やかに従制御手段に把握させることが可能となり、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したタイミングと、従制御手段が第1情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
【0513】
遊技機H5.上記遊技機H2乃至遊技機H4のいずれかにおいて、前記従制御手段は、特定条件(上乗せ抽選当選)が成立した場合、前記複数の循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を終了した場合と、前記停止操作手段の操作が全て終了した場合と、に異なる補助演出(上乗せ報知演出)を実行させるべく補助演出手段(スピーカ64、補助表示部65)を制御する演出制御手段(表示制御装置81の上乗せ報知処理機能)を備えることを特徴とする遊技機。
【0514】
本遊技機によれば、従制御手段は、特定条件が成立した場合、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了した場合と、停止操作手段の操作が全て終了した場合と、に異なる補助演出を実行させるべく補助演出手段を制御する。かかる構成においては、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したことと、停止操作手段の操作が全て終了したことと、のいずれが先に発生するかにより、例えば折角用意した補助演出の一方を実行できなくなってしまったり、演出制御手段の処理構成が複雑化して記憶容量が増大化してしまったりする等の問題が生じ得る。しかしながら、主制御手段から、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったことを示す第1情報を送信するとともに、停止操作手段の全てが操作されていないことを示す第2情報を送信する構成とすることにより、従制御手段は、第1情報の受信を通じて複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したことを把握することができ、第2情報の受信を通じて停止操作手段の操作が全て終了したことを把握することができる。また、主制御手段は第1情報を送信した後に第2情報を送信するため、従制御手段は、第1情報の受信に基づいて所定の補助演出を実行させる制御を行い、その後の第2情報の受信に基づいて所定の補助演出と異なる補助演出を実行させる制御を行えばよい。故に、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
【0515】
遊技機H6.上記遊技機H5において、前記演出制御手段は、前記特定条件が成立した場合、前記第1情報を受信した場合に第1補助演出(第3の報知音)を実行させるべく前記補助演出手段を制御し、前記第2情報を受信した場合に第2補助演出(上乗せ枚数報知)を実行させるべく前記補助演出手段を制御することを特徴とする遊技機。
【0516】
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合、第1情報を受信した場合に第1補助演出が実行され、第2情報を受信した場合に第2補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、折角用意した第1補助演出と第2補助演出の一方を実行できなくなってしまう事象が発生することを回避することが可能となる。
【0517】
遊技機H7.上記遊技機H6において、前記第1補助演出と、前記第2補助演出と、が異なる装置で実行される構成としたことを特徴とする遊技機。
【0518】
本遊技機によれば、第1補助演出と、第2補助演出と、は異なる装置で実行される。かかる構成とすることにより、第1情報を受信してから第2情報を受信するまでの間隔が短時間となった場合であっても、第1補助演出を確実に実行することが可能となる。
【0519】
遊技機H8.上記遊技機H1乃至遊技機H7のいずれかにおいて、前記主制御手段は、前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間(100msec)待機する待機処理を行う待機処理実行手段(主制御装置101の100msec待機機能S2210)を備え、前記待機処理実行手段は、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0520】
本遊技機によれば、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間待機する待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理を行っている間に絵柄の循環表示が全て停止した状況とすることが可能となり、例えば絵柄の循環表示が停止していない状況で次遊技回が開始可能となってしまう等の新たな問題が生じることを回避することが可能となる。
【0521】
また、待機処理実行手段は、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となり、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
【0522】
遊技機H9.上記遊技機H8において、前記待機処理実行手段は、前記第1送信手段が前記第1情報を前記従制御手段に送信した後であって、前記第2送信手段が前記第2情報を前記従制御手段に送信した後に、前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
【0523】
本遊技機によれば、待機処理実行手段は、第1送信手段が第1情報を従制御手段に送信した後であって、第2送信手段が第2情報を従制御手段に送信した後に、待機処理を行う。かかる構成とすることにより、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したタイミングと、従制御手段が第1情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれや、遊技者が停止操作手段の操作を終了したタイミングと、従制御手段が第2情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。また、第1情報の送信に要する時間等を考慮した上で待機処理にて待機する時間を設定することができるため、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0524】
なお、上記遊技機G群と上記遊技機H群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機G群及び上記遊技機H群に上記遊技機A群~上記遊技機F群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
【0525】
遊技機I1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
特定情報(回転開始ヘッダ情報等)を予め記憶する特定情報記憶手段(ROM105)と、
特定の遊技(疑似遊技)である場合と、前記特定の遊技でない場合と、で異なる情報を記憶する記憶領域(疑似遊技フラグ格納エリア)と、
前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段(コマンド送信処理3等)と、
前記コマンドを作成するコマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002、ボディ作成機能S3005、フッタ作成機能S3006等)と
を備え、
前記コマンド作成手段は、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンド(停止ヘッダ等)を作成する規定コマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002等)を備えることを特徴とする遊技機。
【0526】
本遊技機によれば、予め記憶された特定情報と、特定の遊技であるか否かによって異なる情報が記憶される記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドが作成される。かかる構成とすることにより、従制御手段は、規定コマンドを通じて、特定の遊技であるか否かを把握することが可能となる。
【0527】
以上の結果、従制御手段に特定の遊技であるか否かに応じた制御を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0528】
また、かかる構成においては、特定の遊技である場合に送信するコマンドと、特定の遊技でない場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
【0529】
さらに、特定の遊技である場合に送信するコマンドと、特定の遊技でない場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく構成においては、コマンドを送信する場合に特定の遊技であるか否かの判定処理を行う必要が生じ、処理構成が複雑化することとなる。一方、本遊技機においては、規定コマンドを作成すれば当該規定コマンドが特定の遊技であるか否かを含むこととなるため、上記処理が不要となる。かかる観点においても、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0530】
遊技機I2.上記遊技機I1において、前記規定コマンド作成手段は、前記特定の遊技である場合と、前記特定の遊技でない場合と、のいずれにおいても、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成することを特徴とする遊技機。
【0531】
本遊技機によれば、特定の遊技である場合と、特定の遊技でない場合と、のいずれにおいても、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成する。かかる構成とすることにより、コマンドを送信する場合に特定の遊技であるか否かを判定する処理が不要となり、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0532】
遊技機I3.上記遊技機I1又は遊技機I2において、前記規定コマンドはヘッダであることを特徴とする遊技機。
【0533】
本遊技機によれば、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、ヘッダに特定の遊技であるか否かを示す情報を含ませることが可能となる。この結果、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。
【0534】
遊技機I4.上記遊技機I3において、前記ヘッダを1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
【0535】
本遊技機によれば、ヘッダに特定の遊技であるか否かを示す情報を含ませつつ、当該ヘッダを1バイトに収めたため、従制御手段は、ヘッダを受信した場合に、より多くの情報を把握することが可能となる。
【0536】
遊技機I5.上記遊技機I3又は遊技機I4において、前記ヘッダを、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、前記特定の遊技であるか否かを示す情報を格納する特定遊技格納ビットと、を備える構成とし、前記特定遊技格納ビットを、前記ヘッダ識別ビットより下位側であって前記種別格納ビットよりも上位側の位置に設けたことを特徴とする遊技機。
【0537】
本遊技機によれば、ヘッダは、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、特定の遊技であるか否かを示す情報を格納する特定遊技格納ビットと、を備えており、特定遊技格納ビットは、ヘッダ識別ビットより下位側であって種別格納ビットよりも上位側の位置に設けられている。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに特定の遊技であるか否かを示す情報を格納することが可能となり、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。
【0538】
遊技機I6.上記遊技機I5において、前記記憶領域を、前記ヘッダと同一バイトで構成するとともに、前記特定遊技格納ビットと対応する位置以外を不使用領域としたことを特徴とする遊技機。
【0539】
本遊技機によれば、記憶領域は、ヘッダと同一バイトで構成されており、特定遊技格納ビットと対応する位置以外が不使用領域とされている。かかる構成とすることにより、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダを作成する場合に、コマンド種別を示す情報等が変化することを回避することが可能となる。
【0540】
遊技機I7.上記遊技機I3乃至遊技機I6のいずれかにおいて、前記特定情報は、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報であることを特徴とする遊技機。
【0541】
本遊技機によれば、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することにより、特定の遊技であるか否かを示す情報を含むヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、特定の遊技である場合に送信するコマンドのヘッダと、特定の遊技でない場合に送信するコマンドのヘッダと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
【0542】
遊技機I8.上記遊技機I1乃至遊技機I7のいずれかにおいて、第1特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合、前記記憶領域に第1情報(40H)を記憶させる第1実行手段(疑似遊技フラグセット機能S504)と、前記第1特定条件が成立した後に第2特定条件(疑似遊技終了)が成立した場合、前記記憶領域に記憶された情報を第2情報(00H)に変更する第2実行手段(疑似遊技フラグクリア機能S611)と、前記記憶領域に記憶された情報を確認する確認手段(疑似遊技フラグ確認機能S2903等)と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第1情報が記憶されていると確認した場合、前記特定の遊技を実行する特定遊技実行手段(疑似遊技実行機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0543】
本遊技機によれば、第1特定条件が成立した場合、記憶領域に第1情報が記憶され、第1特定条件が成立した後に第2特定条件が成立した場合、記憶領域に記憶された情報が第2情報に変更される。そして、確認手段が記憶領域に第1情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技が実行される。このように、記憶領域に記憶された情報を、規定コマンドを作成する場合に加えて、特定の遊技を実行するか否かの判定に用いる構成とすることにより、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0544】
遊技機I9.上記遊技機I1乃至遊技機I8のいずれかにおいて、前記記憶領域に前記特定の遊技であることを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、前記記憶領域に前記特定の遊技でないことを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に前記第1信号が出力されなくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
【0545】
本遊技機によれば、記憶領域に特定の遊技であることを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、記憶領域に特定の遊技でないことを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力されなくなる。かかる構成とすることにより、記憶領域に記憶された情報に、規定コマンドを作成する際に用いられる情報としての機能と、遊技機外部に第1信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、記憶領域を有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0546】
遊技機I10.上記遊技機I1乃至遊技機I9のいずれかにおいて、前記特定の遊技とは疑似遊技であることを特徴とする遊技機。
【0547】
本遊技機によれば、規定コマンドを通じて、疑似遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
【0548】
遊技機I11.上記遊技機I1乃至遊技機I9のいずれかにおいて、前記特定の遊技とは特定遊技状態における遊技であることを特徴とする遊技機。
【0549】
本遊技機によれば、規定コマンドを通じて、特定遊技状態における遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
【0550】
遊技機J1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
第1特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合、記憶領域(疑似遊技フラグ格納エリア)に第1情報(40H)を記憶させる第1実行手段(疑似遊技フラグセット機能S504)と、
前記第1特定条件が成立した後に第2特定条件(疑似遊技終了)が成立した場合、前記記憶領域に記憶された情報を第2情報(00H)に変更する第2実行手段(疑似遊技フラグクリア機能S611)と、
前記記憶領域に記憶された情報を確認する確認手段(疑似遊技フラグ確認機能S2903等)と、
前記確認手段が前記記憶領域に前記第1情報が記憶されていると確認した場合と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第2情報が記憶されていると確認した場合と、で異なる制御を実行する制御実行手段(疑似遊技実行機能)と、
前記記憶領域に記憶された情報の少なくとも一部を用いて対応情報(回転開始ヘッダ)を設定する設定手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。
【0551】
本遊技機によれば、第1特定条件が成立した場合、記憶領域に第1情報が記憶され、第1特定条件が成立した後に第2特定条件が成立した場合、記憶領域に記憶された情報が第2情報に変更される。そして、確認手段が記憶領域に第1情報が記憶されていると確認した場合と、確認手段が記憶領域に第2情報が記憶されていると確認した場合と、では、異なる制御が実行される。また、記憶領域に記憶された情報の少なくとも一部を用いて対応情報が設定される。このように、記憶領域に記憶された情報を、制御の実行に際しての判定に加えて、対応情報を設定する際にも用いる構成とすることにより、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0552】
以上の結果、遊技に関わる他のデータを記憶させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0553】
遊技機J2.上記遊技機J1において、前記制御実行手段は、前記確認手段が前記記憶領域に前記第1情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技(疑似遊技)を実行し、前記確認手段が前記記憶領域に前記第2情報が記憶されていると確認した場合、前記特定の遊技を実行しないことを特徴とする遊技機。
【0554】
本遊技機によれば、記憶領域に第1情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技が実行され、確認手段が記憶領域に第2情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技が実行されない。かかる構成とすることにより、記憶領域に記憶された情報によって特定の遊技の実行有無を決定することが可能となるとともに、特定の遊技の実行有無に対応した対応情報を設定することが可能となる。
【0555】
遊技機J3.上記遊技機J1又は遊技機J2において、特定情報(回転開始ヘッダ情報等)を予め記憶する特定情報記憶手段(ROM105)と、前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段(コマンド送信処理3等)と、を備え、前記設定手段は、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンド(停止ヘッダ等)を作成する規定コマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002等)を備えることを特徴とする遊技機。
【0556】
本遊技機によれば、予め記憶された特定情報と、第1特定条件及び第2特定条件の成立有無によって異なる情報が記憶される記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドが作成される。かかる構成とすることにより、従制御手段は、規定コマンドを通じて、各特定条件の成立有無を把握することが可能となる。
【0557】
以上の結果、従制御手段に特定条件の成立有無に応じた制御を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0558】
また、かかる構成においては、第1情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、第2情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
【0559】
さらに、第1情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、第2情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく構成においては、コマンドを送信する場合に確認手段による確認処理を行う必要が生じ、処理構成が複雑化することとなる。一方、本遊技機においては、規定コマンドを作成すれば当該規定コマンドが第1情報と第2情報のいずれが記憶されているかを含むこととなるため、上記確認処理が不要となる。かかる観点においても、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0560】
遊技機J4.上記遊技機J3において、前記規定コマンド作成手段は、前記記憶領域に前記第1情報が記憶されている場合と、前記記憶領域に前記第2情報が記憶されている場合と、のいずれにおいても、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成することを特徴とする遊技機。
【0561】
本遊技機によれば、記憶領域に第1情報が記憶されている場合と、記憶領域に第2情報が記憶されている場合と、のいずれにおいても、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成する。かかる構成とすることにより、コマンドを送信する場合に記憶領域に第1情報と第2情報のいずれが記憶されているかを判定する処理が不要となり、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0562】
遊技機J5.上記遊技機J3又は遊技機J4において、前記規定コマンドはヘッダであることを特徴とする遊技機。
【0563】
本遊技機によれば、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、ヘッダに第1特定条件及び第2特定条件の成立有無を示す情報を含ませることが可能となる。この結果、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。
【0564】
遊技機J6.上記遊技機J5において、前記ヘッダを1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
【0565】
本遊技機によれば、ヘッダに第1特定条件及び第2特定条件の成立有無を示す情報を含ませつつ、当該ヘッダを1バイトに収めたため、従制御手段は、ヘッダを受信した場合に、より多くの情報を把握することが可能となる。
【0566】
遊技機J7.上記遊技機J5又は遊技機J6において、前記ヘッダを、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、前記第1特定条件及び前記第2特定条件の成立有無を示す情報を格納する特定条件格納ビットと、を備える構成とし、前記特定条件格納ビットを、前記ヘッダ識別ビットより下位側であって前記種別格納ビットよりも上位側の位置に設けたことを特徴とする遊技機。
【0567】
本遊技機によれば、ヘッダは、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、第1特定条件及び第2特定条件の成立有無を示す情報を格納する特定条件格納ビットと、を備えており、特定条件格納ビットは、ヘッダ識別ビットより下位側であって種別格納ビットよりも上位側の位置に設けられている。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに各特定条件の成立有無を示す情報を格納することが可能となり、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。
【0568】
遊技機J8.上記遊技機J7において、前記記憶領域を、前記ヘッダと同一バイトで構成するとともに、前記特定条件格納ビットと対応する位置以外を不使用領域としたことを特徴とする遊技機。
【0569】
本遊技機によれば、記憶領域は、ヘッダと同一バイトで構成されており、特定条件格納ビットと対応する位置以外が不使用領域とされている。かかる構成とすることにより、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダを作成する場合に、コマンド種別を示す情報等が変化することを回避することが可能となる。
【0570】
遊技機J9.上記遊技機J5乃至遊技機J8のいずれかにおいて、前記特定情報は、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報であることを特徴とする遊技機。
【0571】
本遊技機によれば、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することにより、各特定条件の成立有無を示す情報を含むヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、第1情報が記憶されている場合に送信するヘッダと、第2情報が記憶されている場合に送信するヘッダと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
【0572】
遊技機J10.上記遊技機J1乃至遊技機J9のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記記憶領域に前記第1情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号を出力し、前記記憶領域に前記第2情報が記憶された場合、遊技機外部に前記第1信号を出力しないことを特徴とする遊技機。
【0573】
本遊技機によれば、記憶領域に第1情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、記憶領域に第2情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力されなくなる。かかる構成とすることにより、記憶領域に記憶された情報に、制御の実行に際して用いられる情報としての機能と、遊技機外部に第1信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、記憶領域を有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0574】
遊技機K1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段(コマンド送信処理3等)と、
第1遊技(本遊技)である場合に前記従制御手段に対して送信される第1コマンド情報(停止ヘッダ情報等)を予め記憶する情報記憶手段(ROM105)と、
前記第1遊技と異なる第2遊技(疑似遊技)を実行する場合、第2遊技情報(40H)を記憶する記憶領域(疑似遊技フラグ格納エリア)と、
前記第2遊技である場合、前記第1コマンド情報と、前記第2遊技情報と、を演算することによって第2コマンド情報(停止ヘッダ等)を作成するコマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002等)と
を備えることを特徴とする遊技機。
【0575】
本遊技機によれば、第1遊技である場合に従制御手段に対して送信される第1コマンド情報が予め記憶されており、第1遊技と異なる第2遊技を実行する場合には、記憶領域に第2遊技情報が記憶される。そして、第2遊技である場合には、第1コマンド情報と、第2遊技情報と、を演算することによって第2コマンド情報が作成される。かかる構成とすることにより、第2遊技である場合に第2コマンド情報を従制御手段に対して送信することが可能となり、第1遊技である場合と、第2遊技である場合と、に応じた制御を従制御手段に行わせることが可能となる。
【0576】
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0577】
また、かかる構成においては、主制御手段に第2コマンド情報を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図るとともに記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0578】
遊技機K2.上記遊技機K1において、前記第1遊技を実行する場合、前記記憶領域に第1遊技情報(00H)が記憶される構成としたことを特徴とする遊技機。
【0579】
本遊技機によれば、第1遊技を実行する場合には、記憶領域に第1遊技情報が記憶される。かかる構成とすることにより、第1遊技情報を記憶するための記憶領域を別個に設ける必要がなくなるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0580】
遊技機K3.上記遊技機K2において、第1特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合、前記記憶領域に前記第2遊技情報を記憶させる第1実行手段(疑似遊技フラグセット機能S504)と、前記第1特定条件が成立した後に第2特定条件(疑似遊技終了)が成立した場合、前記記憶領域に記憶された情報を前記第1遊技情報に変更する第2実行手段(疑似遊技フラグクリア機能S611)と、前記記憶領域に記憶された情報を確認する確認手段(疑似遊技フラグ確認機能S2903等)と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第1遊技情報が記憶されていると確認した場合、前記第1遊技を実行する第1遊技実行手段(本遊技実行機能)と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第2遊技情報が記憶されていると確認した場合、前記第2遊技を実行する第2遊技実行手段(疑似遊技実行機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0581】
本遊技機によれば、第1特定条件が成立した場合、記憶領域に第2遊技情報が記憶され、第1特定条件が成立した後に第2特定条件が成立した場合、記憶領域に記憶された情報が第1遊技情報に変更される。そして、確認手段が記憶領域に第1遊技情報が記憶されていると確認した場合、第1遊技が実行され、確認手段が記憶領域に第2遊技情報が記憶されていると確認した場合、第2遊技が実行される。このように、記憶領域に記憶された情報を、第2コマンド情報を作成する場合に加えて、第1遊技と第2遊技のいずれを実行するかの判定に用いる構成とすることにより、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0582】
遊技機K4.上記遊技機K2又は遊技機K3において、前記コマンド作成手段は、前記第1遊技である場合と、前記第2遊技である場合と、のいずれにおいても、前記第1コマンド情報と、前記記憶領域に記憶された遊技情報と、を演算することによってコマンド情報を作成することを特徴とする遊技機。
【0583】
本遊技機によれば、第1遊技である場合と、第2遊技である場合と、のいずれにおいても、第1コマンド情報と、記憶領域に記憶された遊技情報と、を演算することによってコマンド情報を作成する。かかる構成とすることにより、コマンドを送信する場合に第1遊技と第2遊技のいずれであるかを判定する処理が不要となり、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0584】
遊技機K5.上記遊技機K4において、前記第1遊技情報を、前記コマンド作成手段が前記第1コマンド情報と、前記第1遊技情報と、を演算した場合に、当該演算結果が前記第1コマンド情報から変化しない構成としたことを特徴とする遊技機。
【0585】
本遊技機によれば、第1コマンド情報と、第1遊技情報と、を演算した場合に、当該演算結果が第1コマンド情報のままとなる。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
【0586】
遊技機K6.上記遊技機K1乃至遊技機K5のいずれかにおいて、前記第1コマンド情報はヘッダであることを特徴とする遊技機。
【0587】
本遊技機によれば、第1コマンド情報と、第2遊技情報と、を演算することにより、ヘッダとしての第2コマンド情報を作成することができるとともに、ヘッダに第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を含ませることが可能となる。この結果、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。
【0588】
遊技機K7.上記遊技機K6において、前記ヘッダを1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
【0589】
本遊技機によれば、ヘッダに第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を含ませつつ、当該ヘッダを1バイトに収めたため、従制御手段は、ヘッダを受信した場合に、より多くの情報を把握することが可能となる。
【0590】
遊技機K8.上記遊技機K6又は遊技機K7において、前記ヘッダを、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、前記第1遊技と前記第2遊技のいずれであるかを示す情報を格納する遊技格納ビットと、を備える構成とし、前記遊技格納ビットを、前記ヘッダ識別ビットより下位側であって前記種別格納ビットよりも上位側の位置に設けたことを特徴とする遊技機。
【0591】
本遊技機によれば、ヘッダは、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を格納する遊技格納ビットと、を備えており、遊技格納ビットは、ヘッダ識別ビットより下位側であって種別格納ビットよりも上位側の位置に設けられている。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を格納することが可能となり、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。
【0592】
遊技機K9.上記遊技機K8において、前記記憶領域を、前記ヘッダと同一バイトで構成するとともに、前記遊技格納ビットと対応する位置以外を不使用領域としたことを特徴とする遊技機。
【0593】
本遊技機によれば、記憶領域は、ヘッダと同一バイトで構成されており、遊技格納ビットと対応する位置以外が不使用領域とされている。かかる構成とすることにより、第1コマンド情報と、第2遊技情報と、を演算することによってヘッダを作成する場合に、コマンド種別を示す情報等が変化することを回避することが可能となる。
【0594】
遊技機K10.上記遊技機K1乃至遊技機K9のいずれかにおいて、前記記憶領域に前記第2遊技情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、前記記憶領域に前記第2遊技情報が記憶されていない場合、遊技機外部に前記第1信号が出力されなくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
【0595】
本遊技機によれば、記憶領域に第2遊技情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、記憶領域に第2遊技情報が記憶されていない場合、遊技機外部に第1信号が出力されなくなる。かかる構成とすることにより、第2遊技情報に、第2コマンド情報を作成する際に用いられる情報としての機能と、遊技機外部に第1信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、記憶領域を有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
【0596】
遊技機K11.上記遊技機K1乃至遊技機K10のいずれかにおいて、前記第2遊技とは疑似遊技であり、前記第1遊技とは前記疑似遊技でない遊技であることを特徴とする遊技機。
【0597】
本遊技機によれば、第1コマンド情報及び第2コマンド情報を通じて、疑似遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
【0598】
遊技機K12.上記遊技機K1乃至遊技機K10のいずれかにおいて、前記第2遊技とは特定遊技状態における遊技であり、前記第1遊技とは前記特定遊技状態と異なる遊技状態における遊技であることを特徴とする遊技機。
【0599】
本遊技機によれば、第1コマンド情報及び第2コマンド情報を通じて、特定遊技状態における遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
【0600】
なお、上記遊技機I群~上記遊技機K群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機I群~上記遊技機K群に上記遊技機A群~上記遊技機H群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0601】
10…遊技機としてのスロットマシン、32…循環表示手段を構成すると共に周回体としてのリール、41…開始操作手段又は始動操作手段としてのスタートレバー、42~44…停止操作手段としてのストップスイッチ、56…開始操作手段又は入力操作手段としての第1クレジット投入スイッチ、57…開始操作手段又は入力操作手段としての第2クレジット投入スイッチ、58…開始操作手段又は入力操作手段としての第3クレジット投入スイッチ、63…補助演出部又は特定演出実行手段を構成する上部ランプ、64…補助演出部又は特定演出実行手段を構成するスピーカ、65…補助演出部又は特定演出実行手段を構成する補助表示部、81…サブ制御基板又は特定演出実行手段を構成する表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。