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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】走行支援装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20250107BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
G01C21/34
G01C21/26
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021124059
(22)【出願日】2021-07-29
(65)【公開番号】P2023019385
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2024-02-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 友希
【審査官】白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-071814(JP,A)
【文献】特開2009-042219(JP,A)
【文献】特開2013-159139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行を支援する走行支援装置であって、
地図情報を取得する取得部と、
前記地図情報に存在する分岐地点毎に、前記車両が実際に選択した進行方向を記録している実績データを作成する実績データ作成部と、
前記地図情報と前記実績データとに基づいて、前記車両の現在位置から前記地図情報に存在する前記分岐地点を順に連接して、前記車両の予測走行経路を作成する経路作成部と、
を備え、
前記実績データは、
前記地図情報に存在する前記分岐地点毎に、前記車両が実際に選択した各進行方向の回数又は割合を記録しており、
前記車両が実際に選択した進行方向を、当該進行方向が選択された時刻及び/又は暦と共に記録しており、
前記実績データ作成部は、前記車両が走行を中止した実績のある地点を、離脱地点として前記実績データにさらに記録し、
前記経路作成部は、
前記実績データに記録された前記回数及び/又は前記割合を加味して、前記予測走行経路を作成し、
互いに連接した二つの前記分岐地点の間に前記離脱地点が存在する場合に、前記予測走行経路の作成を中断し
前記車両が前記離脱地点に到達した場合に、前記予測走行経路の作成を再開する、
走行支援装置。
【請求項2】
前記経路作成部は、前記地図情報に存在する分岐点のうち、前記実績データに記録のない分岐地点では、道なり方向を選択する、請求項1に記載の走行支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、車両の走行を支援する走行支援装置に関する。なお、本明細書における「走行」は、車両が地図上の第1の地点から、第1の地点とは異なる第2の地点に移動することを示す。すなわち、本明細書では、例えば、車両が店舗の敷地内を移動することは、「走行」に含まれない。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、地図情報を取得する取得部を備える運転支援装置が開示されている。運転支援装置は、地図情報に記述された道路において、車両が実際に減速した位置及び停止した停止減速位置をデータとして記録する。これにより、運転支援装置は、車両が再びデータに記録された停止減速位置を走行する際に、例えば、アクセルオフの操作を誘導する案内をユーザへ事前に報知することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-063465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の運転支援装置は、例えば交差点といった、道路網に存在する分岐地点について考慮がなされていない。分岐地点では、複数の進行方向が存在することから、従来の技術では、分岐地点よりも先の走行経路を予測することができず、必要な案内を事前に行うことができないおそれがある。本明細書では、分岐地点を含む予測走行経路を作成することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する技術は、車両の走行を支援する走行支援装置に具現化される。走行支援装置は、取得部と、実績データ作成部と、経路作成部と、を備える。取得部は、地図情報を取得する。実績データ作成部は、前記地図情報に存在する分岐地点毎に、前記車両が実際に選択した進行方向を記録している実績データを作成する。経路作成部は、前記地図情報と前記実績データとに基づいて、前記車両の現在位置から前記地図情報に存在する前記分岐地点を順に連接して、前記車両の予測走行経路を作成する。
を備える、
【0006】
上述した構成では、経路作成部が、地図情報と実績データとに基づいて、車両の予測走行経路を作成する。実績データは、分岐地点毎に、これまで車両が実際に選択した進行方向を記録している。このため、経路作成部は、実績データを参照することにより、車両の進行方向に位置する分岐地点毎に、車両が選択する可能性の高い次の進行方向を、現在地から順に予測していくことができる。このような構成によると、車両の目的地が不明である場合でも、分岐地点を含む予測走行経路を作成することができる。
【0007】
上述した走行支援装置では、前記実績データは、前記地図情報に存在する前記分岐地点毎に、前記車両が実際に選択した各進行方向の回数又は割合を記録してもよい。その場合、前記経路作成部は、前記実績データに記録された前記回数及び/又は前記割合を加味して、前記予測走行経路を作成してもよい。このような構成によると、経路作成部は、例えば、第1の進行方向と第2の進行方向とが存在する分岐地点において、車両が実際に第1の進行方向を選択した回数及び/又は割合と、第2の進行方向を選択した回数及び/又は割合とを比較して、予測走行経路を作成することができる。さらに、別の実施例では、前記経路作成部は、車両が実際に第1の進行方向を選択した回数及び/又は割合が所定の閾値を超えた場合に、第1の進行方向に走行すると予測する予測走行経路を作成することができる。すなわち、回数及び/または割合を加味することで、回数及び/または割合を加味しない構成に比して、より予測精度の高い予測走行経路を作成することができる。
【0008】
上述した走行支援装置では、前記実績データは、前記車両が実際に選択した進行方向を、当該進行方向が選択された時刻及び/又は暦と共に記録していてもよい。その場合、前記経路作成部は、前記実績データに記録された前記時刻及び/又は暦をさらに加味して、前記予測走行経路を作成してもよい。このような構成によると、経路作成部は、分岐地点毎に進行方向を予測する際に、分岐地点を通過する予定の時刻及び/又は暦に応じて、選択される可能性の高い進行方法を特定することができる。その結果、車両の使用形態に周期性(例えばユーザのライフサイクルに基づく周期性)が存在する場合に、例えば車両が走行する時間帯や曜日(例えば「月曜日の早朝」や「日曜日の午後」)等に応じて、より適切な予測走行経路を作成することができる。
【0009】
上述した走行支援装置では、前記実績データ作成部は、前記車両が走行を中止した実績のある地点を、離脱地点として前記実績データにさらに記録していてもよい。その場合、前記経路作成部は、互いに連接した二つの前記分岐地点の間に前記離脱地点が存在する場合に、前記予測走行経路の作成を中断してもよい。車両が走行を中止した実績のある離脱地点では、車両が再び走行を中止する可能性が高い。このような構成によると、離脱地点以降の予測走行経路の作成を中断することで、車両が再び走行を中止する可能性のある地点を越えて、予測走行経路が無用に作成されることを防止することができる。
【0010】
上述した走行支援装置では、前記経路作成部は、前記車両が前記離脱地点に到達した場合に、前記予測走行経路の作成を再開してもよい。車両は、離脱地点に到達した後、さらに別の目的地に向かって走行することがある。このような構成によると、経路作成部は、離脱地点到達後に、再度予測走行経路を作成することができる。
【0011】
上述した走行支援装置では、前記経路作成部は、前記地図情報に存在する分岐点のうち、前記実績データに記録のない分岐地点では、道なり方向を選択してもよい。なお、ここでいう道なり方向とは、直進方向が存在する分岐地点については直進方向を意味する。このため、経路作成部は、直進方向が存在しない分岐地点(例えば、T字路)については、道なり方向が存在しないものとして、予測走行経路の作成を終了してもよい。このような構成によると、経路作成部は、予測走行経路上に車両が走行した実績がない分岐地点が存在する場合であっても、予測走行経路の作成を継続することができる。
【0012】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例のナビECU10を搭載するハイブリッド車両2の概略図を示す。
図2】ナビECU10,HVECU20,クラウドサーバ30のブロック図を示す。
図3】分岐地点50における各進行方向の記録方法を示す。
図4】離脱地点60の記録方法を示す。
図5】実績データ作成処理のフロー図を示す。
図6】予測走行経路作成処理のフロー図を示す。
図7】作成された予測走行経路の一例を示す。
【0014】
(実施例)
図面を参照して実施例の走行支援装置である、ナビECU(Electronic Control Unit)について説明する。図1に示すように、実施例のナビECU10は、ハイブリッド車両2に搭載されている。ハイブリッド車両2は、走行用のモータ8及びエンジン9と、インストルメントパネル6と、を備える。ハイブリッド車両2は、モータ8と、エンジン9と、の動力を利用して駆動する。インストルメントパネル6は、ハイブリッド車両2の運転者と対向する内装部品であり、その表面には、ナビゲーションシステムのディスプレイ4が露出している。
【0015】
ハイブリッド車両2は、さらに、ナビECU10と、ハイブリッドECU20と、を備える。ナビECU10は、ハイブリッド車両2の走行を支援するナビゲーションシステムを制御する。ナビECU10は、インターネット(図示省略)を介して、クラウドサーバ30と互いに通信可能である。ハイブリッドECU20は、モータ8と、エンジン9と、を制御する。ハイブリッドECU20は、ナビECU10と互いに通信可能である。
【0016】
図2に示されるように、ナビECU10は、CPU(Central Processing Unit)(図示省略)と、メモリ18と、を備えるコンピュータである。CPUは、メモリ18内のプログラムに従って様々な処理を実行する。その結果、ナビECU10は、経路作成部12と、検索入力部13と、現在地機能部14と、表示部15と、実績データ作成部16と、を備えるコンピュータとして機能する。
【0017】
経路作成部12は、図5で説明する予測走行経路作成処理を実行することで、ハイブリッド車両2が走行する予測走行経路を作成する。検索入力部13は、ハイブリッド車両2の目的地の検索、入力を実行する。現在地機能部14は、GPS(Global Positioning System)(図示省略)によって、ハイブリッド車両2の現在位置を取得する。また、現在地機能部14は、クラウドサーバ30から、地図情報を取得する。これにより、現在地機能部14は、地図情報上におけるハイブリッド車両2の現在位置を特定する。表示部15は、ディスプレイ4(図1参照)に様々な情報を表示する。実績データ作成部16は、実績データベース19を作成する。例えば、実績データ作成部16は、図4で説明する実績データ作成処理を実行することで、後述する分岐地点テーブルT1及び離脱地点テーブルT2を作成し、メモリ18内に格納する。
【0018】
ハイブリッドECU20は、ナビECU10と同様に、CPUを備え、様々な処理を実行する。その結果、ハイブリッドECU20は、先読み制御部22と、制御実行部24と、表示データ生成部26と、を備えるコンピュータとして機能する。
【0019】
先読み制御部22は、例えば、ナビECU10から取得した様々な情報に応じて、ハイブリッド車両2の走行の動力における、モータ8とエンジン9との割合を変更する。先読み制御部22は、ハイブリッド車両2が走行する予測走行経路に下り坂がある場合には、ハイブリッド車両2が当該下り坂に進入する前に、モータ8の割合を増加させる。その結果、モータ8のバッテリ(図示省略)のSOC(State Of Charge)が低下する。これにより、ハイブリッド車両2が下り坂に進入する前に回生電力によってSOCが増加してしまい、下り坂でSOCが上限まで増加すること(すなわち、SOCがオーバーフローすること)を防止することができる。また、先読み制御部22は、予測走行経路に渋滞区間が存在する場合には、渋滞区間で積極的に回生を実行し、SOCを増加させる。
【0020】
さらに、先読み制御部22は、例えば、ハイブリッド車両2が、加速及び減速が繰り返されると予測される市街地を走行する場合には、モータ8の動力のみでハイブリッド車両2を走行させる。これにより、エネルギー効率の低下を招くエンジン回転数の変動を抑制するとともに、市街地での走行において回生の回数が増加するため、効率的に回生エネルギーを利用することができる。
【0021】
一方、先読み制御部22は、ハイブリッド車両2が、高速道路等、加速及び減速が比較的少ないと予測される道路を走行する場合には、エンジン9の割合を増加させる。これにより、エンジン9の動力を効率的に利用することができる。このように、先読み制御部22は、ナビECU10から取得した予測走行経路に基づいて、モータ8とエンジン9との動力の割合を変更する。これにより、ハイブリッド車両2は、よりエネルギー効率良く走行することができる。また、先読み制御部22は、ナビECU10から後述する予測走行経路を受信した場合に、受信した予測走行経路に応じて、モータ8とエンジン9との動力割合を変更する。
【0022】
制御実行部24は、先読み制御部22が変更したモータ8とエンジン9との動力割合に基づいて、モータ8とエンジン9とを制御する。表示データ生成部26は、先読み制御部22が変更したモータ8とエンジン9との動力割合に基づいて、ディスプレイ4(図1参照)に表示する様々な情報を生成する。
【0023】
クラウドサーバ30は、例えば、ナビゲーションシステムのベンダによって管理されるサーバである。クラウドサーバ30は、CPUと、メモリ34と、を備え、様々な処理を実行する。その結果、クラウドサーバ30は、ルート検索部32と、地図配信部38と、交通情報配信部39と、を備えるコンピュータとして機能する。特に、クラウドサーバ30は、メモリ34内に格納される地図データベース35を利用して、ナビECU10に様々な情報を提供する。地図データベース35は、クラウドサーバ30に外部から入力された最新の地図情報を格納する。地図データベース35は、地図情報上の道路の勾配を格納する勾配データベース36を含む。
【0024】
ルート検索部32は、ユーザがナビECU10の検索入力部13に入力した目的地に対して、地図データベース35上のルートを検索する。ルート検索部32は、検索したルートをナビECU10に送信する。
【0025】
地図配信部38は、地図データベース35の一部を、ナビECU10の現在地機能部14に送信する。これにより、ナビECU10は、地図データベース35に含まれる地図情報を取得することができる。
【0026】
交通情報配信部39は、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタのような交通情報センタから送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等を受信して、ナビECU10に提供する。
【0027】
図3及び図5を参照して、実績データ作成部16が、分岐地点テーブルT1を作成する処理について説明する。例えば、図3に示されるように、分岐地点50では、ハイブリッド車両2は、右折方向P1,直進方向P2及び左折方向P3の進行方向を選択可能である。実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が分岐地点50を通過したときに、各方向P1,P2,P3のうちのどの方向に進行したかを記録することで、分岐地点テーブルT1を作成する。
【0028】
ナビECU10の実績データ作成部16(図2参照)は、ハイブリッド車両2のIG(ignition)がオンされたときに、図5の処理を実行する。実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が、分岐点を通過したかを判定する(ステップS2)。具体的には、実績データ作成部16は、所定の時間毎に、現在地機能部14からハイブリッド車両2の地図情報上の現在位置を取得する。実績データ作成部16は、今回取得した現在位置と前回取得した現在位置との間に、分岐地点が存在する場合に、ハイブリッド車両2が、分岐地点を通過したと判定する。
【0029】
ハイブリッド車両2が分岐地点を通過した場合(ステップS2:YES)、実績データ作成部16は、通過した分岐地点IDを記録する(ステップS4)。ここで、分岐地点IDとは、地図データベース35に存在する各分岐地点を識別するための情報であり、予め地図データベース35に記憶されている。ハイブリッド車両2が分岐地点を通過していない場合(ステップS2:NO)、実績データ作成部16は、ステップS4~10の処理をスキップし、ステップS12の処理を実行する。
【0030】
実績データ作成部16は、ステップS4で分岐地点IDを記録すると、通過回数のカウントをアップする(ステップS6)。ここで、通過回数とは、ハイブリッド車両2が、ステップS4で記録された分岐地点IDで識別される分岐地点(以下では、通過分岐地点と称することがある)を通過した回数である。その後、実績データ作成部16は、進行方向の選択回数のカウントをアップする(ステップS8)。この際、実績データ作成部16は、例えば、ハイブリッド車両2が、実際に図3の右折方向P1を選択した場合には、右折回数のカウントをアップする。同様に、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が実際に直進方向P2を選択した場合には、直進回数のカウントをアップし、左折方向P3に進行した場合には、左折回数のカウントをアップする。このように、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が実際に選択した各進行方向の回数を記録する。
【0031】
次いで、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が通過分岐地点を通過した日時を記録する(ステップS10)。その後、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が、走行を中止したか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2の現在位置が所定時間を超えて変化しない場合、ハイブリッド車両2の現在位置が地図情報上の公道の外に位置する場合に、ハイブリッド車両2の走行が中止されていると判定する。
【0032】
ハイブリッド車両2が走行を中止していない場合(ステップS12:NO)、実績データ作成部16は、再びステップS2に戻り、ハイブリッド車両2が分岐地点を通過したか否かを判定する。このように、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2の走行が中止されるまで、分岐地点毎に、ハイブリッド車両2が選択した進行方向の回数を記録する。これにより、分岐地点テーブルT1には、図2に示されるように、分岐地点毎に、通過回数、進行方向、通過日時が対応付けられて記録される。
【0033】
次に、図4及び図5を参照して、実績データ作成部16が、離脱地点テーブルT2を作成する処理について説明する。ここで、離脱地点とは、ハイブリッド車両2が、その走行を中止した地点を示す。例えば、図4に示されるように、公道L3に面する店舗G1が存在する場合、ハイブリッド車両2は、公道L3の中央付近で方向P11に左折して、店舗G1の敷地内に入ることができる。この場合、ハイブリッド車両2は、離脱地点60において、公道L3から離脱する。別言すれば、ハイブリッド車両2は、離脱地点60において、走行を中止する。しかしながら、ハイブリッド車両2は、店舗G1の敷地内において、さらに、方向P13に右折して移動する。その結果、ハイブリッド車両2は、公道L3に入ってから距離D6だけ移動する。なお、本明細書において、「公道」は、分岐地点間を接続する道路を示す。
【0034】
図5に示されるように、ハイブリッド車両2が走行を中止した場合(ステップS12:YES)、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2が走行を中止した離脱地点の位置が、離脱地点テーブルT2(図2参照)に記録されているかを判定する(ステップS13)。具体的には、実績データ作成部16は、現在地機能部14から取得したハイブリッド車両2の現在位置(すなわち、離脱地点の位置)が、離脱地点テーブルT2に記録済みの位置と一致するかを判定する。実績データ作成部16は、離脱地点の位置が離脱地点テーブルT2に記録されていない場合(ステップS13:NO)、ハイブリッド車両2が走行を中止した離脱地点の位置を、離脱地点IDと対応付けて記録する(ステップS14)。ここで、離脱地点IDとは、離脱地点を識別するための情報である。離脱地点IDは、ハイブリッド車両2が走行を中止した場合に、実績データ作成部16が現在地機能部14からハイブリッド車両2の現在位置を取得する際に、実績データ作成部16によって生成される。
【0035】
この場合、実績データ作成部16は、ステップS14で記録した離脱地点IDと対応付けて、離脱回数「1」を記録する(ステップS15)。さらに、実績データ作成部16は、公道に入ってからの移動距離を記録する(ステップS16)。具体的には、実績データ作成部16は、離脱地点を含む公道に入ってから離脱するまでの距離と、離脱後の移動距離と、を合算した距離を、公道内移動距離として記録する。例えば、図4に示される例では、実績データ作成部16は、距離D6を公道内移動距離として記録する(ステップS16)。このように、離脱地点における公道内移動距離を記録することで、当該離脱地点におけるハイブリッド車両2の移動距離を、より正確に予測することができる。このため、公道内移動距離を加味せずに予測走行経路を作成する構成に比して、予測走行経路の精度をより向上させることができる。
【0036】
一方、離脱地点の位置が離脱地点テーブルT2に記録されている場合(ステップS13:YES)、実績データ作成部16は、当該離脱地点においての離脱回数のカウントをアップする(ステップS18)。
【0037】
その後、実績データ作成部16は、当該離脱地点における離脱日時を記録する(ステップS20)。さらに、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2のIGがオフされたか否かを判定する(ステップS22)。IGがオフされた場合(ステップS22:YES)、実績データ作成部16は、図5の処理を終了する。IGがオフされていない場合(ステップS22:NO)、実績データ作成部16は、再びステップS2に戻る。このように、実績データ作成部16は、ハイブリッド車両2のIGがオフされるまで、ステップS12~S20の処理を繰り返す。これにより、図2に示されるように、離脱地点テーブルT2には、離脱地点毎に、通過回数、離脱回数、公道内移動距離、離脱日時が対応付けられて記録される。このように、実績データ作成部16は、離脱地点テーブルT2を作成する。
【0038】
また、図4の方向P12に示されるように、ハイブリッド車両2が、離脱地点テーブルT2に記録済みの離脱地点60を通過した場合、実績データ作成部16は、離脱地点テーブルT2の通過回数のカウントをアップする。これにより、当該離脱地点60において、ハイブリッド車両2が離脱した回数と、離脱せずに通過した回数と、が離脱地点テーブルT2に記録される。
【0039】
図6を参照して、経路作成部12が予測走行経路を作成する処理について説明する。なお、当該処理は、例えば、検索入力部13(図2参照)に目的地が入力されておらず、ルート検索部32がルートを検索していない状態で実行される。すなわち、当該処理は、例えばハイブリッド車両2の現在位置から半径10km以内における移動のような、ルート検索を要さない近距離の移動で実行される。
【0040】
図6の処理は、ハイブリッド車両2のIGがオンされた場合に実行される。経路作成部12は、最初に、ハイブリッド車両2が公道を走行しているか否かを判定する(ステップS30)。具体的には、経路作成部12は、現在地機能部14(図2参照)から取得したハイブリッド車両2の現在位置と、地図データベース35の地図情報上に存在する公道の位置と、を比較する。経路作成部12は、ハイブリッド車両2の現在の位置が地図情報上の公道の位置と一致している場合、ハイブリッド車両2が公道を走行していると判定する。経路作成部12は、ハイブリッド車両2の現在の位置が、地図情報上の公道の位置と一致していない場合は、ハイブリッド車両2が公道を走行していないと判定する。例えば、ハイブリッド車両2が店舗G1(図4参照)の敷地内を移動している場合、ユーザの自宅の駐車場内をハイブリッド車両2が移動している場合に、経路作成部12は、ハイブリッド車両2が公道を走行していないと判定する。
【0041】
経路作成部12は、ハイブリッド車両2が公道を走行していないと判定した場合(ステップS30:NO)、再度ステップS30の処理を実行し、ハイブリッド車両が公道を走行しているか否かを判定する。すなわち、経路作成部12は、ハイブリッド車両2のIGがオンされた後、ハイブリッド車両2が公道を走行するまで、ステップS30の処理を繰り返す。
【0042】
経路作成部12は、ハイブリッド車両2が公道を走行していると判定した場合(ステップS30:YES)、ハイブリッド車両2が現在走行している公道に対して、公道番号「N」=1を設定する(ステップS31)。経路作成部12は、分岐地点間に位置する公道毎に、公道番号を設定する。
【0043】
次いで、経路作成部12は、公道番号を設定した公道に、離脱地点が存在するか否かを判定する。具体的には、経路作成部12は、離脱地点テーブルT2に記録されている離脱地点が、公道番号を設定した公道に存在するか否か、かつ、当該離脱地点の離脱割合が、所定の割合を超えているかを判定する。ここで、離脱割合とは、ハイブリッド車両2が実際に離脱地点で離脱した離脱回数を、ハイブリッド車両2が当該離脱地点に到達した全体通過回数で除することによって算出される割合である。所定の割合とは、例えば、50%である。この場合、図2の離脱地点テーブルT2に記録される離脱地点60、61は、離脱地点と判定される、離脱地点62は、離脱割合が50%に満たないため、離脱地点とは判定されない。なお、所定の割合は、50%に限定されず、ユーザによって、変更可能である。
【0044】
公道に離脱地点が存在しない場合(ステップS32:NO)、経路作成部12は、走行経路の予測を継続する。一方、公道に離脱地点が存在する場合(ステップS32:YES)、経路作成部12は、走行経路の予測を中断し、離脱地点までの予測走行経路の作成を開始する(ステップS42)。
【0045】
実際にハイブリッド車両2が離脱した離脱割合が所定の割合を超える離脱地点では、ハイブリッド車両2が、公道での走行を中止する可能性が高い。別言すれば、ハイブリッド車両2は、離脱地点を通過して走行する可能性が低い。このように、ハイブリッド車両2が走行すると予測される公道に離脱地点が存在する場合に、走行経路の予測を中断することで、車両が走行する可能性が低い範囲において走行経路の予測をすることを防止することができる。その結果、ナビECU10(図2参照)が過剰に消耗することを抑制することができる。
【0046】
公道に離脱地点が存在しない場合(ステップS32:NO)、経路作成部12は、これまでに公道番号「N」を設定した公道の長さの合計値と予測閾値Dthとを比較する(ステップS34)。ここで、予測閾値Dthは、予め設定された距離であり、作成する予測走行経路の長さの閾値である。予測閾値Dthは、例えば、10kmであり、ユーザによって設定可能である。
【0047】
公道長の合計値が、予測閾値Dthよりも小さい場合(ステップS34:NO)、経路作成部12は、走行経路の予測を継続する。一方、公道長の合計値が、予測閾値Dthを超えている場合(ステップS34:YES)、経路作成部12は、走行経路の予測を中断し、予測閾値Dthまでの予測走行経路の作成を開始する(ステップS42)。
【0048】
このように、公道長の合計値が、予測閾値Dthを超えている場合に、走行経路の予測を中断することで、予測走行経路の作成範囲が過剰に大きくなることを抑制することができる。その結果、ナビECU10(図2参照)が過剰に消耗することを抑制することができる。
【0049】
公道長の合計値が、予測閾値Dthよりも小さい場合(ステップS34:NO)、経路作成部12は、公道の終点の分岐地点に対応する分岐地点IDが、分岐地点テーブルT1(図2参照)に記録されているか否かを判定する(ステップS36)。分岐地点IDが分岐地点テーブルT1に記録されている場合(ステップS36:YES)、経路作成部12は、分岐地点テーブルT1に記録される進行方向のうち、最も選択回数が多い進行方向を選択する(ステップS38)。即ち、経路作成部12は、分岐地点テーブルT1に記録されている進行方向の回数を加味して、予測走行経路を作成する。
【0050】
一方、分岐地点IDが分岐地点テーブルT1に記録されてない場合(ステップS36:NO)には、経路作成部12は、当該分岐地点における進行方向として、直進を選択する(ステップS39)。このように、分岐地点IDが分岐地点テーブルT1に記録されてない場合に、当該分岐地点で直進を選択して予測走行経路を作成することで、ハイブリッド車両2の走行実績がない分岐地点においても、経路作成部12が予測走行経路の作成を継続することができる。その後、経路作成部12は、公道番号「N」を1だけインクリメントする(ステップS40)。
【0051】
このように、経路作成部12は、予測走行経路を作成する際、ハイブリッド車両2の現在の位置から、地図情報上の公道によって、分岐地点を連接していく。この際、経路作成部12は、実績データベース19の分岐地点テーブルT1に記録された分岐地点ID毎に記録される進行方向に基づいて、予測走行経路を作成する。これにより、分岐地点を含む予測走行経路を作成することができる。
【0052】
経路作成部12は、ステップS42で予測走行経路を作成した後、ハイブリッド車両2が離脱地点を通過したか否かを判定する(ステップS44)。具体的には、経路作成部12は、ステップS32で存在すると判断した離脱地点の位置と、ハイブリッド車両2の現在の位置とを比較し、離脱地点の位置が、ハイブリッド車両2の現在の位置よりも後方に位置する場合に、ハイブリッド車両2が離脱地点を通過したと判定する。ハイブリッド車両2が離脱地点を通過したと判定した場合(ステップS44:YES)、経路作成部12は、再びステップS32に戻り、予測走行経路の作成を再開する。これにより、ハイブリッド車両2が離脱地点に到達した後に、再び予測走行経路を作成することができる。
【0053】
ハイブリッド車両2が離脱地点を通過していない場合(ステップS44:NO)、経路作成部12は、ステップS30でハイブリッド車両2が公道の走行を開始してから、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS46)。ここで、所定時間とは、ハイブリッド車両2が予測閾値Dthの距離を走行したと推測される時間である。所定時間を経過している場合(ステップS46:YES)、経路作成部12は、ハイブリッド車両2が予測走行経路を走行し終え、さらに走行を継続していると判定して、再びステップS32に戻り、予測走行経路の作成を再開する。
【0054】
一方、所定時間を経過していない場合(ステップS46:YES)、経路作成部12は、ハイブリッド車両2のIGがオフされたか否かを判定する(ステップS48)。IGがオフされている場合(ステップS48:YES)、経路作成部12は、図6の処理を終了する。一方、IGがオフされていない場合(ステップS48:NO)、経路作成部12は、再びS46に戻り、所定時間が経過したか否かを判定する。
【0055】
このように、経路作成部12は、実績データベース19の各テーブルT1,T2に基づいて、予測走行経路を作成する。ナビECU10は、経路作成部12によって作成した予測走行経路を、ハイブリッドECU20に送信する。ハイブリッドECU20は、受信した予測走行経路に基づいて、モータ8及びエンジン9の動力割合を変更する。これにより、予測走行経路に基づいて、ハイブリッド車両2の走行におけるエネルギー効率を向上させることができる。
【0056】
図7を参照して、上述した処理に基づいて作成された経路の一例である予測走行経路M1について説明する。ハイブリッド車両2は、現在、第1の公道L1を走行している。この場合、経路作成部12は、第1の公道L1を、公道番号「N」=1に設定する(ステップS31)。第1の公道L1の終点には、分岐地点50が存在する。図2の実績データの分岐地点テーブルT1に示される通り、分岐地点50では、進行方向として実際に右折が選択された回数が最も多い。そのため、経路作成部12は、分岐地点50における予測進行方向F1として、右折を選択する(ステップS38)。
【0057】
この場合、第2の公道L2が、「N」=2に設定される(ステップS40)。さらに、第2の公道L2の終点の分岐地点51には、分岐地点テーブルT1から、予測進行方向F2が選択される(ステップS38)。
【0058】
これにより、第3の公道L3が、「N」=3に設定される(ステップS40)。図7に示されるように、第3の公道L3には、店舗G1が存在する(ステップS32:YES)。先に述べたように、店舗G1は、離脱地点テーブルT2によって、離脱地点60として記録されており、かつ、離脱割合が50%を超えている。このため、経路作成部12は、予測進行方向F3を選択する(ステップS42)。さらに、離脱地点60には、公道内移動距離として、0.7kmが記録されている。このため、経路作成部12は、ハイブリッド車両2の現在の位置から、第1の公道L1の長さD1、第2の公道L2の長さD2、にさらに第3の公道L3に含まれる離脱地点60の公道内移動距離0.7kmを加えた距離を、予測走行経路として作成する。これにより、地図情報上の公道を離脱してから、ハイブリッド車両2が実際に移動する距離を加味して、予測走行経路が作成される。このため、より詳細な予測走行経路が作成されるため、公道内移動距離を加味しない構成に比して、ハイブリッド車両2の走行におけるエネルギー効率をさらに向上させることができる。
【0059】
経路作成部12は、作成した予測走行経路を、ハイブリッドECU20に送る。ハイブリッドECU20は、受信した予測走行経路に基づいて、モータ8とエンジン9との割合を変更する。例えば、予測走行経路M1は、右折、左折を含むため、予測走行経路M1を受信したハイブリッドECU20は、積極的に回生充電を実行する。
【0060】
また、仮に、ハイブリッド車両2が離脱地点60を通過した場合、経路作成部12は、第3の公道L3の終点にある分岐地点52の予測進行方向F4の直進を選択する。その場合、予測走行経路M1の公道長の合計値(すなわち、距離D1~D4の合計値)が予測閾値Dthを超える(ステップS34:YES)。この場合、経路作成部12は、第4の公道L4の終点の分岐地点における予測をせずに予測走行経路M1を作成する(ステップS42)。このように、経路作成部12は、予測走行経路を作成する。
【0061】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0062】
(変形例1)実績データベース19の分岐地点テーブルT1は、各進行方向を選択した回数を記録しなくてもよい。すなわち、経路作成部12は、回数を加味して予測走行経路を作成しなくてもよい。その場合、経路作成部12は、図6のステップS38において、最も直近で実際に選択された進行方向を選択してもよい。さらなる変形例では、分岐地点テーブルT1は、分岐地点毎の各進行方向が選択された割合を記録してもよい。その場合、経路作成部12は、図6のステップS38において、選択された割合が所定の割合を超える進行方向を選択してもよい。その場合、経路作成部12は、ある分岐地点において、全ての進行方向が所定の割合を超えない場合に、直進を選択してもよい。
【0063】
(変形例2)実績データベース19の分岐地点テーブルT1は、各進行方向を選択した日時を記録しなくてもよい。また、経路作成部12は、分岐地点テーブルT1の通過日時に応じて、作成する予測走行経路を変更してもよい。例えば、ハイブリッド車両2が午前7時に走行している場合、午前7時~8時の間におけるハイブリッド車両2が実際に選択した各進行方向の回数を加味して、予測走行経路を作成してもよい。同様に、経路作成部12は、ハイブリッド車両2が走行している曜日を加味して、作成する予測走行経路を変更してもよい。これにより、通過日時、曜日等毎に予測走行経路が作成されるため、より予測走行経路の予測精度を向上させることができる。
【0064】
(変形例3)実績データベース19は、離脱地点テーブルT2を記録しなくてもよい。その場合、図5のステップS12~S20の処理は、省略してもよい。
【0065】
(変形例4)経路作成部12は、ハイブリッド車両2が離脱地点を通過した場合(ステップS44:YES)場合に、再び予測走行経路を作成しなくてもよい。すなわち、図6のステップS44の処理は、省略してもよい。
【0066】
(変形例5)上述した実施例では、離脱地点における離脱割合が50%を超える場合に、経路作成部12が離脱地点として判定する。本変形例では、これに代えて、経路作成部12は、所定の離脱回数を超える場合に、離脱地点として判定してもよい。また、離脱地点は、店舗G1の敷地に進入するような公道L3から離脱する地点に限定されない。例えば、公道上であっても、ハイブリッド車両2の移動が所定時間を超えて停止した場合に、当該地点が、離脱地点として離脱地点テーブルT2に記録されてもよい。
【0067】
(変形例6)上述した実施例では、経路作成部12は、分岐地点に対応する実績データがない場合(図6のS36でNO)に直進を選択する(S39)。本変形例では、これに代えて、経路作成部12は、分岐地点に対応する実績データがない場合に、S39で左折を選択してもよいし、右折を選択してもよい。また、さらなる変形例では、経路作成部12は、分岐地点に対応する実績データがない場合に、予測走行経路の作成を中止してもよい。さらに、例えば当該分岐地点がT字路であり、直進方向が存在しない場合には、経路作成部12は、当該分岐地点で予測走行経路の作成を中止してもよい。
【0068】
(変形例7)上述した実施例では、ハイブリッド車両2のナビECU10が予測走行経路を作成した。しかしながら、本明細書が開示する技術の適用は、ハイブリッド車両2に限定されない。本明細書が開示する技術は、エンジン9のみを備える車両であっても、モータ8のみを備える車両であっても、適用され得る。その場合、経路作成部12が作成した予測走行経路方面にある店舗情報が、優先的にディスプレイ4に表示されてもよい。経路作成部12が作成した予測走行経路方面にある交通状況が、優先的にディスプレイ4に表示されてもよい。また、本技術が適用される車両は、ユーザによって運転されるものに限られず、例えば、自律走行する車両であってもよいし、外部の装置によって走行制御される車両であってもよい。
【0069】
(変形例8)上述した実施例では、ハイブリッド車両2に登載されるナビECU10が、「走行支援装置」の一例である。しかしながら、本明細書が開示する技術は、ナビECU10に限定されず、例えば、スマートホン、タブレット等の携帯用端末によって具現化されてもよい。その場合、当該携帯端末が、「走行支援装置」の一例である。さらに、クラウドサーバ30によって、本明細書が開示する技術が具現化されてもよい。その場合、クラウドサーバ30が、「走行支援装置」の一例である。
【0070】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0071】
2 :ハイブリッド車両
4 :ディスプレイ
6 :インストルメントパネル
8 :モータ
9 :エンジン
10 :ナビECU
12 :経路作成部
13 :検索入力部
14 :現在地機能部
15 :表示部
16 :実績データ作成部
18 :メモリ
19 :実績データベース
20 :ハイブリッドECU
22 :先読み制御部
24 :制御実行部
26 :表示データ生成部
30 :クラウドサーバ
32 :ルート検索部
34 :メモリ
35 :地図データベース
36 :勾配データベース
38 :地図配信部
39 :交通情報配信部
50、51、52 :分岐地点
60、61、62 :離脱地点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7