(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】車両挙動判定システム及び車両挙動判定方法
(51)【国際特許分類】
B60W 40/10 20120101AFI20250109BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20250109BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20250109BHJP
【FI】
B60W40/10
B60R16/02 660F
B60W50/14
(21)【出願番号】P 2021107685
(22)【出願日】2021-06-29
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鴨川 隆宏
【審査官】戸田 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-250965(JP,A)
【文献】特開2010-047105(JP,A)
【文献】特開2018-179131(JP,A)
【文献】特開昭63-034261(JP,A)
【文献】特開2019-055609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 40/10
B60W 50/14
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の
トランスミッションのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサと、
前記車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサと、
第1時間の開始時刻と終了時刻との間の前記ヨーレートに基づいて、前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の平面視における回転角を演算する回転角演算部と、
前記シフトポジションセンサの検出値に基づいて前記シフトポジションが前記第1時間以内に前進位置、後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定し、且つ、前記回転角演算部が演算した前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の一方向の前記回転角の累積値の最大値が閾値以上の場合に、前記車両が
特定前進後退前進動作を実行したと判定する判定部と、
を
備え、
前記第1時間が2分であり、
前記閾値が150~180°の値である車両挙動判定システム。
【請求項2】
前記第1時間より短い第2時間に渡って、前記シフトポジションが前記後進位置にあることを前記シフトポジションセンサが検出し且つ前記車両の車速がゼロである場合に、
前記シフトポジションが前記第1時間以内に前記前進位置、前記後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定する際の前記シフトポジションが前記後進位置にあると前記判定部が判定する
請求項1に記載の車両挙動判定システム。
【請求項3】
前記シフトポジションが
前記第2時間より長い第3時間に渡って前記後進位置にあることを前記シフトポジションセンサが検出した場合に、
前記シフトポジションが前記第1時間以内に前記前進位置、前記後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定する際の前記シフトポジションが前記後進位置にあると前記判定部が判定する
請求項2に記載の車両挙動判定システム。
【請求項4】
前記車両がオートマチック車両であり、
前記後進位置であるRレンジが、前記前進位置であるDレンジとPレンジとの間に位置し、
前記シフトポジションが
1秒である第4時間内に前記Pレンジと前記Dレンジとの間を移動するときに、
前記シフトポジションが前記第1時間以内に前記前進位置、前記後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定する際の前記シフトポジションが前記Rレンジにあると前記判定部が判定しない
請求項2又は請求項3に記載の車両挙動判定システム。
【請求項5】
前記車両が
イグニッションスイッチ又はスタートスイッチがON状態にある走行可能状態にある間に前記車両が前記
特定前進後退前進動作を所定回数以上実行したと前記判定部が判定したときに、前記車両の運転者に対して判定結果を報知する報知部を備える
請求項1~4の何れか1項に記載の車両挙動判定システム。
【請求項6】
車両の
トランスミッションのシフトポジションを検出するステップ、
前記車両のヨーレートを検出するステップ、
第1時間の開始時刻と終了時刻との間の前記ヨーレートに基づいて、前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の平面視における回転角を演算するステップ、及び
前記シフトポジションが前記第1時間以内に前進位置、後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定し、且つ、演算された前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の一方向の前記回転角の累積値の最大値が閾値以上の場合に、前記車両が
特定前進後退前進動作を実行したと判定するステップ、
を有し、
前記第1時間が2分であり、
前記閾値が150~180°の値である車両挙動判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両挙動判定システム及び車両挙動判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両が後退動作を実行したときに、この後退動作を検出可能な車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の発明は、車両が所定時間内に複数回の前進動作、少なくとも1回の後退動作及び所定角度以上の方向転換動作を含む所定の特定後退動作を実行したか否かを判定できない。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車両が所定時間内に複数回の前進動作、少なくとも1回の後退動作及び所定角度以上の方向転換動作を含む特定後退動作を実行したか否かを判定可能な車両挙動判定システム及び車両挙動判定方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
車両のトランスミッションのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサと、前記車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサと、第1時間の開始時刻と終了時刻との間の前記ヨーレートに基づいて、前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の平面視における回転角を演算する回転角演算部と、前記シフトポジションセンサの検出値に基づいて前記シフトポジションが前記第1時間以内に前進位置、後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定し、且つ、前記回転角演算部が演算した前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の一方向の前記回転角の累積値の最大値が閾値以上の場合に、前記車両が特定前進後退前進動作を実行したと判定する判定部と、を備え、前記第1時間が2分であり、前記閾値が150~180°の値である。
【0007】
請求項1に記載の車両挙動判定システムは、シフトポジションセンサの検出値に基づいてシフトポジションが前記第1時間以内に前進位置、後進位置、前進位置の順で切り替わったと判定し、且つ、回転角演算部が演算した開始時刻から終了時刻の間の車両の一方向の回転角の累積値の最大値が閾値以上の場合に、車両が特定後退動作を実行したと判定する判定部を備える。従って、請求項1に記載の車両挙動判定システムは、第1時間以内に車両が複数回の前進動作、少なくとも1回の後退動作及び所定角度以上の方向転換動作を含む所定の特定後退動作を実行したか否かを判定可能である。
【0009】
請求項1に記載の発明の判定部は、回転角演算部が演算した開始時刻から終了時刻の間の車両の一方向の回転角の累積値が150~180°の間の値以上の場合に、車両が特定前進後退前進動作を実行したと判定する。即ち、車両の一方向の回転角の累積値が微小値の場合(閾値未満の場合)には、判定部は、車両が特定前進後退前進動作を実行したと判定しない。従って、請求項1に記載の車両挙動判定システムは、車両が第1時間以内に所定角度以上の方向転換動作を伴う特定前進後退前進動作を実行したか否かを高い精度で判定可能である。
【0010】
請求項2に記載の発明に係る車両挙動判定システムは、前記第1時間より短い第2時間に渡って、前記シフトポジションが前記後進位置にあることを前記シフトポジションセンサが検出し且つ前記車両の車速がゼロである場合に、前記シフトポジションが前記第1時間以内に前記前進位置、前記後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定する際の前記シフトポジションが前記後進位置にあると前記判定部が判定する。
【0011】
特定前進後退前進動作を行う意思がある運転者は、通常、シフトポジションを後進位置に設定してからある程度の時間(第2時間)に渡って後方確認を行う。そのため、当該運転者がシフトポジションを後進位置に設定した場合は、通常、第2時間に渡って車速がゼロに維持され且つシフトポジションが後進位置に設定される。請求項2に記載の発明では、第2時間に渡って、シフトポジションが後進位置にあることをシフトポジションセンサが検出し且つ車両の車速がゼロである場合に、シフトポジションが後進位置にあると判定部が判定する。そのため特定前進後退前進動作を行う意思がない運転者がシフトポジションを一時的に後進位置に設定した場合に、車両が特定前進後退前進動作を行ったと判定部が誤判定するおそれが小さい。従って、請求項2に記載の車両挙動判定システムは、車両が第1時間以内に特定前進後退前進動作を実行したか否かを高い精度で判定可能である。
【0012】
請求項3に記載の発明に係る車両挙動判定システムは、請求項2の発明において、前記シフトポジションが第3時間に渡って前記後進位置にあることを前記シフトポジションセンサが検出した場合に、前記シフトポジションが前記後進位置にあると前記判定部が判定する。
【0013】
請求項3に記載の発明では、例えば運転者がシフトポジションを第3時間未満の短時間だけ後進位置に設定しながら車両を微小角だけ回転(旋回)させた場合に、車両が特定前進後退前進動作を行ったと判定部が誤判定しない。従って、請求項3に記載の車両挙動判定システムは、車両が第1時間以内に特定前進後退前進動作を実行したか否かを高い精度で判定可能である。
【0014】
請求項4に記載の発明に係る車両挙動判定システムは、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記車両がオートマチック車両であり、前記後進位置であるRレンジが、前記前進位置であるDレンジとPレンジとの間に位置し、前記シフトポジションが第4時間内に前記Pレンジと前記Dレンジとの間を移動するときに、前記シフトポジションが前記Rレンジにあると前記判定部が判定しない。
【0015】
請求項4に記載の発明では、シフトポジションをPレンジとDレンジとの間で移動させるためにシフトポジションをRレンジに一時的に設定した場合に、シフトポジションがRレンジにあると判定部が判定しない。従って、請求項4に記載の車両挙動判定システムは、車両が第1時間以内に特定前進後退前進動作を実行したか否かを高い精度で判定可能である。
【0016】
請求項5に記載の発明に係る車両挙動判定システムは、請求項1~4の何れか1項の発明において、前記車両がイグニッションスイッチ又はスタートスイッチがON状態にある走行可能状態にある間に前記車両が前記特定前進後退前進動作を所定回数以上実行したと前記判定部が判定したときに、前記車両の運転者に対して判定結果を報知する報知部を備える。
【0017】
請求項5に記載の発明では、車両が走行可能状態にある間に車両が特定前進後退前進動作を所定回数以上実行したと判定部が判定したときに、報知部が車両の運転者に対して判定結果を報知する。従って、請求項5に記載の車両挙動判定システムは、判定結果を報知された運転者がその後に特定前進後退前進動作を実行する可能性を低減可能である。
【0018】
請求項6に記載の車両挙動判定方法は、車両のトランスミッションのシフトポジションを検出するステップ、前記車両のヨーレートを検出するステップ、第1時間の開始時刻と終了時刻との間の前記ヨーレートに基づいて、前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の平面視における回転角を演算するステップ、及び前記シフトポジションが前記第1時間以内に前進位置、後進位置、前記前進位置の順で切り替わったと判定し、且つ、演算された前記開始時刻から前記終了時刻の間の前記車両の一方向の前記回転角の累積値の最大値が閾値以上の場合に、前記車両が特定前進後退前進動作を実行したと判定するステップ、を有する。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明に係る車両挙動判定システム及び車両挙動判定方法は、車両が所定時間内に複数回の前進動作、少なくとも1回の後退動作及び所定角度以上の方向転換動作を含む特定後退動作を実行したか否かを判定可能である、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施形態に係る車両挙動判定システムの全体図である。
【
図2】
図1に示される車両に設けられたシフトレバーの模式図である。
【
図4】
図3に示されるECUの機能ブロック図である。
【
図5】
図1に示される携帯端末の機能ブロック図である。
【
図6】
図1に示される外部サーバの機能ブロック図である。
【
図7】車両が所定の動作を実行する様子を示す模式図である。
【
図8】車両が
図7の動作を実行するときのタイミングチャートである。
【
図9】車両が所定の動作を実行する様子を示す模式図である。
【
図10】車両が
図9の動作を実行するときのタイミングチャートである。
【
図11】車両が所定の動作を実行するときの様子を示す模式図である。
【
図12】車両が所定の動作を実行するときの様子を示す模式図である。
【
図13】車両が所定の動作を実行するときの様子を示す模式図である。
【
図14】車両が所定の動作を実行するときの様子を示す模式図である。
【
図15】車両が所定の動作を実行するときの様子を示す模式図である。
【
図16】外部サーバが実行する処理を示すフローチャートである。
【
図17】外部サーバが実行する処理を示すフローチャートである。
【
図18】携帯端末が実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る車両挙動判定システム10(以下、単にシステム10と称する)及び車両挙動判定方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、実施形態のシステム10の全体構成を示している。システム10は、車両11、携帯端末20及び外部サーバ30を備える。外部サーバ30は、例えば、複数の車両11を保有するタクシー運営会社の店舗に設置される。
【0023】
図1には、上記タクシー運営会社が所有する車両11が示されている。上記タクシー運営会社が所有する各車両には、各車両を表すIDがそれぞれ付与されている。
【0024】
車両11は、ECU(Electronic Control Unit)12、無線通信装置13、GPS受信機14、シフトレバー15、シフトポジションセンサ16、車速センサ17、ヨーレートセンサ18及びディスプレイ(報知部)19を有する。無線通信装置13、GPS受信機14、シフトポジションセンサ16、車速センサ17、ヨーレートセンサ18及びディスプレイ19はECU12に接続されている。さらに車両11はステアリングホイール(図示省略)を有する。ステアリングホイールが操舵されると、車両11の前輪(操舵輪)の操舵角が変化する。
【0025】
図3に示されるようにECU12は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)12A、ROM(Read Only Memory)12B、RAM(Random Access Memory)12C、ストレージ12D、通信I/F(Inter Face)12E及び入出力I/F12Fを含んで構成されている。CPU12A、ROM12B、RAM12C、ストレージ12D、通信I/F12E及び入出力I/F12Fは、バス12Zを介して相互に通信可能に接続されている。ECU12は、タイマー(図示省略)から日時に関する情報を取得可能である。
【0026】
CPU12Aは、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU12Aは、ROM12B又はストレージ12Dからプログラムを読み出し、RAM12Cを作業領域としてプログラムを実行する。CPU12Aは、ROM12B又はストレージ12Dに記録されているプログラムに従って、各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0027】
ROM12Bは、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM12Cは、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ12Dは、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置により構成され、各種プログラム及び各種データを格納する。通信I/F12Eは、他の機器と通信するためのインタフェースである。入出力I/F12Fは、様々な装置と通信するためのインタフェースである。
【0028】
無線通信装置13は、携帯端末20の無線通信装置21及び外部サーバ30の無線通信装置31と無線通信可能である。
【0029】
GPS受信機14は、人工衛星から送信されたGPS信号に基づき車両11が走行している地点の位置情報(緯度、経度等)を所定周期で繰り返し取得する。
【0030】
図2に示されたシフトレバー15は、Pレンジ(パーキングレンジ)、Rレンジ(リバースレンジ)(後進位置)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)及びDレンジ(ドライブレンジ)(前進位置)の各シフトポジションに移動可能である。即ち、車両11はオートマチック車両(AT車両)である。
【0031】
図1に示されるシフトポジションセンサ16はシフトレバー15のシフトポジションを所定周期で繰り返し取得する。シフトポジションセンサ16からシフトポジションを表す信号を受信したECU12は、車両11に設けられたトランスミッション(図示省略)の変速段(ギア)を変更する。即ち、シフトポジションがDレンジのときはトランスミッションの変速段が前進用のギアになる。シフトポジションがRレンジのときはトランスミッションの変速段が後退用のギアになる。シフトポジションがNレンジのときはトランスミッションがニュートラル状態となる。シフトポジションがPレンジのときはトランスミッションがパーキング状態となる。
【0032】
車速センサ17は、車両11の車速を検出する。
【0033】
ヨーレートセンサ18は車両11のヨーレートを検出する。
【0034】
タッチパネルを有するディスプレイ19は、車両11のインストルメントパネル(図示省略)に設けられている。
【0035】
無線通信装置13及びGPS受信機14は受信した情報を、所定周期でECU12へ繰り返し送信する。シフトポジションセンサ16、車速センサ17及びヨーレートセンサ18は検出値に関する情報を、所定周期でECU12へ繰り返し送信する。ディスプレイ19は、タッチパネルを利用して入力された情報をECU12へ送信する。
【0036】
図4には、ECU12の機能構成の一例がブロック図で示されている。ECU12は、機能構成として、回転角演算部121、無線制御部122及び表示部制御部123を有する。回転角演算部121、無線制御部122及び表示部制御部123は、CPU12AがROM12Bに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0037】
回転角演算部121は、ヨーレートセンサ18から送信された車両11のヨーレートに関する情報に基づいて、平面視における車両11の回転角を演算する。車両11は平面視において時計方向及び反時計方向に回転可能である。回転角演算部121は、車両11の回転方向を区別しながら回転角を演算する。
【0038】
無線制御部122は無線通信装置13を制御する。即ち、無線制御部122が無線通信装置13を制御することにより、無線通信装置13が外部サーバ30(無線通信装置31)及び携帯端末20(無線通信装置21)との間で無線通信を実行する。
【0039】
表示部制御部123はディスプレイ19を制御する。即ち、表示部制御部123は、例えば無線通信装置13が携帯端末20(無線通信装置21)及び外部サーバ30(無線通信装置31)から受信した情報並びにディスプレイ19のタッチパネルを介して入力された情報をディスプレイ19に表示させる。
【0040】
図1に示される携帯端末20は、システム10の利用者である運転者によって所有される。携帯端末20は、車両11の無線通信装置13及び外部サーバ30の無線通信装置31と無線通信可能な無線通信装置21を有する。携帯端末20は、タッチパネルを有するディスプレイ(報知部)22を備える。携帯端末20は、CPU、ROM、RAM、ストレージ、通信I/F及び入出力I/Fを含んで構成されている。これらCPU、ROM、RAM、ストレージ、通信I/F及び入出力I/Fは、バスを介して相互に通信可能に接続されている。携帯端末20は、タイマー(図示省略)から日時に関する情報を取得可能である。さらに、上記タクシー運営会社が作成したソフトウェアである運転診断アプリケーションが携帯端末20にインストールされている。
【0041】
図5には、携帯端末20の機能構成の一例がブロック図で示されている。携帯端末20は、機能構成として、無線制御部211及び表示部制御部212を有する。無線制御部211及び表示部制御部212は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0042】
無線制御部211は無線通信装置21を制御する。即ち、無線制御部211が無線通信装置21を制御することにより、無線通信装置21が、車両11(無線通信装置13)及び外部サーバ30(無線通信装置31)との間で無線通信を実行する。
【0043】
表示部制御部212はディスプレイ22を制御する。即ち、表示部制御部212は、例えば無線通信装置21が車両11(無線通信装置13)及び外部サーバ30(無線通信装置31)から受信した情報並びに携帯端末20のタッチパネルを介して入力された情報をディスプレイ22に表示させる。
【0044】
図1に示される外部サーバ30は、CPU、ROM、RAM、ストレージ、通信I/F及び入出力I/Fを含んで構成されている。外部サーバ30のCPU、ROM、RAM、ストレージ、通信I/F及び入出力I/Fは、バスを介して相互に通信可能に接続されている。外部サーバ30は、タイマー(図示省略)から日時に関する情報を取得可能である。
【0045】
図6には、外部サーバ30の機能構成の一例がブロック図で示されている。外部サーバ30は、機能構成として、判定部311、カウント部312及び無線制御部313を有する。判定部311、カウント部312及び無線制御部313は、外部サーバ30のCPUがROMに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0046】
判定部311は、後述するように、車速センサ17が検出した車速、シフトポジションセンサ16が検出したシフトレバー15のシフトポジション、ECU12の回転角演算部121が演算した平面視における車両11の回転角の累積値(の最大値)、及び後述する閾値に基づいて、車両11が特定前進後退前進動作を実行したか否かを判定する。特定前進後退前進動作とは、所定の第1時間内に車両11が複数回の前進動作及び少なくとも1回の後退動作を行い且つ第1時間内における車両11の一方向の回転角の累積値の最大値が閾値以上になる車両11の動作である。後述するように、第1時間は例えば2分である。
【0047】
カウント部312は、後述するように、シフトレバー15が所定条件下でDレンジに移動したときに第1時間の測定を開始する。カウント部312は、第1時間の開始時刻から第1時間が経過するまで時間を計測する。なお、第1時刻が経過した時刻が終了時刻である。
【0048】
無線制御部313は外部サーバ30の無線通信装置31を制御する。即ち、無線制御部313が無線通信装置31を制御することにより、無線通信装置31が、車両11(無線通信装置13)及び携帯端末20(無線通信装置21)との間で無線通信を実行する。
【0049】
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0050】
〈
図7のケース〉
続いて、車両11が
図7に示される動作を実行する場合の車両11、携帯端末20及び外部サーバ30の動作について、
図16~
図18のフローチャートを用いて説明する。
【0051】
車両11のIG-SW(イグニッションスイッチ。図示省略)がON操作されてからOFF操作されるまでの間、IG-SWの状態を表すデータ、シフトポジションセンサ16及び車速センサ17の検出値を表すデータ並びに回転角演算部121の演算値(車両11の回転角)を表すデータが、無線通信装置13から外部サーバ30の無線通信装置31へ繰り返し送信される。以下、これらのデータを車両データと称する。車両データには、各車両データが取得された時刻に関する情報及び場所を表す位置情報が含まれる。なお車両11がIG-SWの代わりにスタートスイッチ(図示省略)を備える場合は、スタートスイッチがON操作されてからOFF操作されるまでの間、車両データ(スタートスイッチの状態を表すデータ、シフトポジションセンサ16及び車速センサ17の検出値を表すデータ並びに回転角演算部121の演算値を表すデータ)が無線通信装置13から無線通信装置31へ所定周期で繰り返し送信される。なおIG-SW又はスタートスイッチがON状態にあるとき、車両11は走行可能状態になる。
【0052】
外部サーバ30(のCPU)は、所定時間が経過する毎に
図16のフローチャートに示された処理を実行する。
【0053】
外部サーバ30の無線制御部313はステップS10において、無線通信装置31が車両11の無線通信装置13から車両データを受信したか否かを判定する。ステップS10においてYesと判定したとき、外部サーバ30はステップS11へ進む。
【0054】
ステップS11において、外部サーバ30の判定部311は所定の第1D条件が成立するか否かを判定する。以下の条件1~3が全て成立するときに第1D条件が成立する。
条件1:判定開始フラグの値が「0」である。判定開始フラグの初期値は「0」である。
条件2:車両11のシフトレバー15が所定の第3時間に渡ってDレンジに位置することをシフトポジションセンサ16の検出値が示す。例えば、第3時間は5秒である。
条件3:シフトレバー15がDレンジに位置する時間帯において車速がゼロと異なる大きさになることを車速センサ17の検出値が示す。但し、当該時間帯において、一時的に車速がゼロになってもよい。
【0055】
図7に示された車両11は、直線状の道路40を矢印A1に沿って前進し、
図8に示された時刻t1において
図7に示された位置1に位置する。なお、
図7、
図9及び
図11~
図15において車両11の前端部は三角形で描かれている。さらに車両11は時刻t2において
図7の位置2で停止する。時刻t1~t2は第3時間より長く、且つ、時刻t1~t2の間においてシフトレバー15はDレンジに位置する。さらに時刻t1~t2の間において車速センサ17が検出した車速はゼロより大きい。さらに時刻t1~t2において判定開始フラグの値が「0」に設定されている。そのため判定部311はステップS11において第1D条件が成立すると判定する。この場合に、判定部311は、シフトレバー15がDレンジに位置すると判定する。即ち、判定部311はステップS11においてYesと判定する。
【0056】
ステップS11においてYesと判定したとき、外部サーバ30はステップS12へ進み、カウント部312が第1時間の計測を開始する。第1時間は、例えば2分である。この場合の計測の開始時刻は
図8の時刻t1である。即ち、カウント部312は、時刻t2において、時刻t1(開始時刻)からの経過時間の測定を開始する。さらにステップS12において、判定部311が判定開始フラグの値を「1」に設定する。
【0057】
ステップS12の処理を終えた無線制御部313はステップS13へ進み、所定の特定R条件が成立するか否かを判定する。以下の条件4~7が全て成立するときに特定R条件が成立する。
条件4:シフトレバー15が第3時間に渡ってRレンジに位置することをシフトポジションセンサ16の検出値が示す。
条件5:第3時間より短い第2時間に渡って車速がゼロになったことを車速センサ17の検出値が示し且つシフトレバー15がRレンジに位置することをシフトポジションセンサ16の検出値が示す。第2時間は、例えば3秒である。
条件6:シフトレバー15がRレンジに位置する時間帯において車速がゼロと異なる大きさになる。但し、当該時間帯において、一時的に車速がゼロになってもよい。
条件7:第1時間内にシフトポジションがDレンジからRレンジに変化する。
【0058】
車両11が
図7の位置2まで移動したときに、車両11の運転者はシフトレバー15をRレンジに移動させ、且つ、
図8の時刻t2~t3においてシフトレバー15をRレンジに位置させる。時刻t2~t3の時間は第3時間より長い。さらに時刻t2~t2aにおいて車両11の車速はゼロに維持される。時刻t2~t2aは、第3時間より短い第2時間に相当する。この第2時間において、運転者は後方確認を行う。さらに時刻t2aにおいて運転者はステアリングホイールを反時計方向に操舵し且つブレーキペダル(図示省略)から足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し、時刻t3において
図7の位置3で停止する。即ち、シフトレバー15がRレンジに位置する間に車速がゼロと異なる大きさになる。さらに第1時間が経過する前に時刻t2が到来する。そのため判定部311はステップS13において特定R条件が成立すると判定する。この場合に、判定部311は、シフトレバー15がRレンジに位置すると判定する。即ち、判定部311はステップS13においてYesと判定しステップS14へ進む。なお、
図8に示されるように、時刻t2a~t3の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値は90°である。
【0059】
車両11が
図7の位置3まで移動したときに、車両11の運転者はシフトレバー15をRレンジからDレンジへ移動させ、且つ、
図8の時刻t3~t5においてシフトレバー15をDレンジに位置させる。さらに時刻t3において運転者はステアリングホイールを時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら前進する。車両11は時刻t4において位置4に到達する。時刻t4において運転者はステアリングホイールを初期位置(中立位置)に戻し且つアクセルペダル(図示省略)を踏む。そのため車両11は道路40に沿って前進し、時刻t5において位置5に到達する。
【0060】
ステップS14において判定部311は、所定の第2D条件が成立するか否かを判定する。上記の条件2及び3が成立するときに第2D条件が成立する。
【0061】
図8の時刻t3~t5は第3時間より長く、且つ、時刻t3~t5の間においてシフトレバー15はDレンジに位置する。さらに時刻t3~t5の間において車両11の車速はゼロより大きい。そのため判定部311はステップS14において第2D条件が成立すると判定する。この場合に、判定部311は、シフトレバー15がDレンジに位置すると判定する。即ち、判定部311はステップS14においてYesと判定しステップS15へ進む。
【0062】
なお、
図8に示されるように、時刻t3~t5の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値は90°である。即ち、時刻t1~t5の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値は180°である。
【0063】
ステップS15へ進んだ判定部311は、時刻t3においてシフトレバー15がDレンジに移動してから所定のDレンジ保持時間が経過したか否かを判定する。例えば、Dレンジ保持時間は60秒である。
図8の時刻t3~t5の時間はDレンジ保持時間より長い。そのため判定部311はステップS15においてYesと判定しステップS16へ進む。
【0064】
ステップS16において判定部311は、時刻t1~t5の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値が上記閾値以上か否かを判定する。例えば、閾値は外部サーバ30のROMに記録されている。例えば閾値は150°である。上述のように、時刻t1~t5の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値は180°である。そのため判定部311はステップS16においてYesと判定しステップS17へ進む。
【0065】
ステップS17において判定部311は、車両11が特定前進後退前進動作を実行したと判定する。
【0066】
続いて、ステップS18において、カウント部312が第1時間の計測を終了する。上述のように
図8の時刻t5が第1時間の終了時刻である。さらにステップS18において、判定部311が判定開始フラグの値を「0」に設定する。
【0067】
ステップS18の処理を終えた外部サーバ30はステップS19へ進み、判定部311が特定前進後退前進動作カウンターのカウント数に「1」を加える。
【0068】
外部サーバ30は、ステップS19の処理を終えたとき、
図16のフローチャートの処理を一旦終了する。なお、ステップS10、S11、S13、S14、S20~S22でNoと判定した場合は、外部サーバ30はステップS24において開始判定フラグを「0」に設定する。
【0069】
さらに外部サーバ30(のCPU)は、所定時間が経過する毎に
図17のフローチャートに示された処理を実行する。
【0070】
外部サーバ30の無線制御部313はステップS30において、無線通信装置13から送信された情報に、車両11のIG-SW(又はスタートスイッチ)がOFF操作されたことを表す情報が含まれているか否かを判定する。
【0071】
ステップS30においてYesと判定した外部サーバ30はステップS31へ進み、特定前進後退前進動作カウンターのカウント数が1以上か否かを判定部311が判定する。
【0072】
ステップS31においてYesと判定した外部サーバ30はステップS32へ進み、無線制御部313によって制御された無線通信装置31が、特定前進後退前進動作が実行されたと判定された場所の位置情報及び日時に関する情報を携帯端末20(無線通信装置21)へ送信する。
【0073】
外部サーバ30は、ステップS32の処理を終えたとき又はステップS30、31でNoと判定したとき、
図17のフローチャートの処理を一旦終了する。
【0074】
さらに運転診断アプリケーションが起動中の携帯端末20は、所定時間が経過する毎に
図18のフローチャートに示された処理を実行する。
【0075】
携帯端末20の無線制御部211はステップS40において、車両11が走行可能状態にあるときの後退動作カウンターのカウント数に関する情報を、無線通信装置21が無線通信装置31から受信したか否かを判定する。
【0076】
ステップS40においてYesと判定した携帯端末20はステップS41へ進み、表示部制御部212がディスプレイ22を制御し、ディスプレイ22に判定部311による判定結果を表示させる。例えば、特定前進後退前進動作が実行されたと判定された場所を表す位置情報及び特定前進後退前進動作が実行されたと判定された日時を表す情報を含む地図情報(図示省略)がディスプレイ22に表示される。
【0077】
携帯端末20は、ステップS41の処理を終えたとき又はステップS40でNoと判定したとき、
図18のフローチャートの処理を一旦終了する。
【0078】
〈
図9のケース〉
続いて、車両11が
図9に示される動作を実行する場合の車両11、携帯端末20及び外部サーバ30の動作について、
図16~
図18のフローチャートを用いて説明する。
図9に示された直線状の道路50には、道路50に対して直交する直線状の道路51の一端が接続されている。さらに道路50の側縁部には車両11が進入可能な退避スペース52が設けられている。なお、以下の説明では、
図7のケースと同じ動作(処理)についての説明は省略されている。
【0079】
外部サーバ30(のCPU)は、所定時間が経過する毎に
図16のフローチャートに示された処理を実行する。
【0080】
図9に示された車両11は直線状の道路50を矢印B1に沿って前進し、
図10に示された時刻t1において
図9に示された位置1に位置する。さらに車両11は時刻t2において
図9の位置2で停止する。時刻t1~t2は第3時間より長く、且つ、時刻t1~t2の間においてシフトレバー15はDレンジに位置する。さらに時刻t1~t2の間において車両11の車速はゼロより大きい。さらに時刻t1~t2において判定開始フラグの値が「0」に設定されている。そのため判定部311はステップS11において第1D条件が成立し且つシフトレバー15がDレンジに位置すると判定する。即ち、判定部311はステップS11においてYesと判定する。
【0081】
続いて外部サーバ30のカウント部312はステップS12において第1時間の計測を開始する。この場合の計測の開始時刻は
図10の時刻t1である。さらにステップS12において、判定部311が判定開始フラグの値を「1」に設定する。
【0082】
ステップS12の処理を終えた判定部311はステップS13へ進む。車両11が
図9の位置2まで移動したときに、車両11の運転者はシフトレバー15をRレンジに移動させ、且つ、
図10の時刻t2~t3においてシフトレバー15をRレンジに位置させる。時刻t2~t3の時間は第3時間より長い。さらに時刻t2~t2aにおいて車両11の車速はゼロに維持される。時刻t2~t2aは第2時間に相当する。この第2時間において、運転者は後方確認を行う。さらに時刻t2aにおいて運転者はステアリングホイールを反時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し、時刻t3において
図9の位置3で停止する。即ち、シフトレバー15がRレンジに位置する間に車速がゼロと異なる大きさになる。さらに第1時間が経過する前に時刻t2が到来する。そのため判定部311はステップS13において特定R条件が成立し且つシフトレバー15がRレンジに位置すると判定する。即ち、判定部311はステップS13においてYesと判定しステップS14へ進む。
【0083】
車両11が
図9の位置3まで移動したときに、車両11の運転者はシフトレバー15をRレンジからDレンジへ移動させ、且つ、
図10の時刻t3~t4においてシフトレバー15をDレンジに位置させる。さらに時刻t3において運転者はステアリングホイールを時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら前進する。
【0084】
図10の時刻t3~t4は第3時間より長く、且つ、時刻t3~t4の間においてシフトレバー15はDレンジに位置する。さらに時刻t3~t4の間において車両11の車速はゼロより大きい。そのため判定部311はステップS14においてYesと判定しステップS15へ進む。
【0085】
ステップS15において判定部311は、時刻t3においてシフトレバー15がDレンジに移動してから所定のDレンジ保持時間が経過したか否かを判定する。
図8の時刻t3~t4の時間はDレンジ保持時間より短い。そのため判定部311はステップS15においてNoと判定しステップS20へ進む。なお、
図10に示されるように、時刻t1~t4の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値は90°である。
【0086】
ステップS20の処理はステップS13と同一である。車両11が
図9の位置4まで移動したときに、車両11の運転者はシフトレバー15をRレンジに移動させ、且つ、
図10の時刻t4~t5においてシフトレバー15をRレンジに位置させる。時刻t4~t5の時間は第3時間より長い。さらに時刻t4~t4aにおいて車両11の車速はゼロに維持される。時刻t4~t4aは第2時間に相当する。この第2時間において、運転者は後方確認を行う。さらに時刻t4aにおいて運転者はステアリングホイールを反時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し、時刻t5において
図9の位置5で停止する。即ち、シフトレバー15がRレンジに位置する間に車速がゼロと異なる大きさになる。さらに第1時間が経過する前に時刻t4が到来する。そのため判定部311はステップS20においてYesと判定しステップS21へ進む。
【0087】
ステップS21の処理はステップS14と同一である。車両11が
図9の位置5まで移動したときに、車両11の運転者はシフトレバー15をRレンジからDレンジへ移動させ、且つ、
図10の時刻t5~t7においてシフトレバー15をDレンジに位置させる。さらに時刻t5において運転者はステアリングホイールを時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら前進し、時刻t6において位置6に到達する。さらに時刻t6において運転者はアクセルペダルを踏み且つステアリングホイールを反時計方向に回転させる。さらに運転者は時刻t6より後の所定時刻においてステアリングホールを初期位置(中立位置)に戻す。そのため車両11は道路51に沿って前進し、時刻t7において位置7に到達する。
図10の時刻t5~t7は第3時間より長く、且つ、時刻t5~t7の間においてシフトレバー15はDレンジに位置する。さらに時刻t5~t7の間において車両11の車速はゼロより大きい。そのため判定部311はステップS21において第2D条件が成立すると判定する。即ち、判定部311はステップS21においてYesと判定しステップS22へ進む。
【0088】
ステップS22の処理はステップS15と同一である。時刻t5においてシフトレバー15がDレンジに移動してからDレンジ保持時間が経過したか否かを判定する。
図8の時刻t5~t7の時間はDレンジ保持時間より長い。そのため判定部311はステップS22においてYesと判定しステップS23へ進む。なお
図10に示されるように、時刻t1~t6の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値は170°である。さらに時刻t6において運転者はステアリングホイールを反時計方向に操舵する。そのため、時刻t1~t7の間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値が90°へ変化する。即ち、時刻t1~時刻t7における車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値は170°である。
【0089】
ステップS23の処理はステップS16と同一である。上述のように、時刻t1~時刻t7における車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値は170°である。そのため判定部311はステップS23においてYesと判定しステップS17へ進む。
【0090】
ステップS17において判定部311は、車両11が
特定前進後退前進動作を実行したと判定する。さらに外部サーバ30はステップS18、S19の処理を実行する。なお、
図10の時刻t7が第1時間の終了時刻である。この場合、外部サーバ30は
図16のフローチャートの処理を一旦終了する。
【0091】
さらに外部サーバ30(のCPU)は、所定時間が経過する毎に
図17のフローチャートに示された処理を実行する。この場合、外部サーバ30はステップS30においてYesと判定してステップS31へ進み、且つ、ステップS31においてYesと判定する。さらにステップS32へ進んだ外部サーバ30の無線制御部313によって制御された無線通信装置31が、
特定前進後退前進動作が実行されたと判定された場所の位置情報及び日時に関する情報を携帯端末20(無線通信装置21)へ送信する。この場合、外部サーバ30は
図17のフローチャートの処理を一旦終了する。
【0092】
さらに運転診断アプリケーションが起動中の携帯端末20は、所定時間が経過する毎に
図18のフローチャートに示された処理を実行する。この場合、携帯端末20の無線制御部211はステップS40においてYesと判定してステップS41へ進み、表示部制御部212によって制御されたディスプレイ22が判定部311による判定結果を表示する。この場合、携帯端末20は
図18のフローチャートの処理を一旦終了する。
【0093】
〈
図11のケース〉
続いて、車両11が
図11に示される動作を実行する場合について説明する。なお、以下の説明では、
図7のケースと同じ動作(処理)についての説明は省略されている。
【0094】
外部サーバ30(のCPU)は、所定時間が経過する毎に
図16のフローチャートに示された処理を実行する。
【0095】
図11に示された車両11は直線状の道路60を矢印C1に沿って前進する。このときシフトレバー15はDレンジに位置する。さらに車両11は矢印C2に沿ってUターンする。そのため車両11は位置2に移動し且つそのまま前進する。
【0096】
車両データが無線通信装置13から無線通信装置31へ送信された場合、外部サーバ30は
図16のステップS10においてYesと判定してステップS11へ進む。車両11が矢印C1、C2に沿って前進する時間は第3時間より長く、且つ、車両11が矢印C1、C2に沿って前進するときシフトレバー15はDレンジに位置する。そのため、このときの車両11の車速はゼロより大きい。さらに車両11が矢印C1、C2に沿って前進する間の所定時刻において判定開始フラグの値が「0」に設定されている。そのため判定部311はステップS11において第1D条件が成立すると判定する。即ち、判定部311はステップS11においてYesと判定する。
【0097】
ステップS12の処理を終えた外部サーバ30はステップS13へ進む。この例では、ステップS12において第1時間の計測が開始された時刻(開始時刻)から第1時間(例えば2分)が経過したときもシフトレバー15はDレンジに位置したままである。そのため判定部311はステップS13でNoと判定し、ステップS24において判定開始フラグの値が「0」に設定し、本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0098】
従って、車両11が
図11に示された道路60を矢印C1、C2に沿って前進する場合は、判定部311は
特定前進後退前進動作が実行されたと判定しない。そのため外部サーバ30は
図17のフローチャートのステップS31においてNoと判定して、
図17のフローチャートの処理を一旦終了する。さらに携帯端末20は
図18のフローチャートのステップS40でNoと判定して、
図18のフローチャートの処理を一旦終了する。従って、携帯端末20のディスプレイ22は判定結果を表示しない。
【0099】
〈
図12のケース〉
続いて、車両11が
図12に示される動作を実行する場合について説明する。
図12に示された直線状の道路70の一端に、道路70に対して直交する直線状の道路71が接続されている。なお、以下の説明では、
図7及び
図11のケースと同じ動作(処理)についての説明は省略されている。
【0100】
外部サーバ30(のCPU)は、所定時間が経過する毎に
図16のフローチャートに示された処理を実行する。
【0101】
図12に示された車両11は直線状の道路70を矢印D1に沿って前進する。このときシフトレバー15はDレンジに位置する。車両11が位置1に到達すると、運転者はステアリングホイールを時計方向に操舵する。そのため車両11は位置2まで移動し、位置2において停止する。さらに位置2においてシフトレバー15がDレンジからRレンジへ移動させられる。さらに運転者はステアリングホイールを操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し位置3で停止する。さらに位置3においてシフトレバー15がRレンジからDレンジへ移動させられる。さらに運転者はステアリングホイールを操舵しながらアクセルペダルを踏み込む。そのため車両11は位置4を経た後に位置5に到達する。その後、ステアリングホイールが初期位置に戻され、車両11は矢印D2に沿って道路71を前進する。
【0102】
車両11が位置2から位置3へ移動する間の時間は第3時間未満である。即ち、シフトレバー15がRレンジに位置する時間は第3時間未満である。即ち、車両11が位置2から位置3へ後退するときのステアリングホイールの切り返し量は微小量である。そのため
図16のフローチャートの処理を実行する外部サーバ30がステップS13へ進んだ場合、判定部311はステップS13においてNoと判定する。従って、車両11が
図12の位置2から位置3へ移動するときに、運転者がステアリングホイールを僅かに切り返すために第3時間未満の時間だけシフトレバー15をRレンジに位置させた場合に、判定部311は
特定前進後退前進動作が実行されたと判定しない。従って、携帯端末20のディスプレイ22は判定結果を表示しない。
【0103】
〈
図13のケース〉
続いて、車両11が
図13に示される動作を実行する場合について説明する。
図13に示された直線状の道路80の両側縁部には、道路80に対して直交する直線状の道路81、82の一端がそれぞれ接続されている。なお、以下の説明では、
図7及び
図11のケースと同じ動作(処理)についての説明は省略されている。
【0104】
図13に示された車両11は直線状の道路80を矢印E1に沿って前進する。このときシフトレバー15はDレンジに位置する。車両11が位置1に到達すると、車両11は停止する。位置1においてシフトレバー15がDレンジからRレンジへ移動させられる。さらに運転者はステアリングホイールを反時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し、位置2を経た後に位置3で停止する。さらに位置3においてステアリングホイールが初期位置に戻され、且つ、シフトレバー15がRレンジからDレンジへ移動させられる。さらに運転者はアクセルペダルを踏み込む。そのため車両11は矢印E2に沿って道路81、道路80及び道路82を前進し位置4に到達する。
【0105】
図13に示されるように、車両11が位置1から位置4へ移動する間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値は90°である。そのため
図16のフローチャートの処理を実行する外部サーバ30がステップS16、S23へ進んだ場合、判定部311はステップS16、S23においてNoと判定する。従って、車両11が
図13に示されたように道路80、81、82を走行する場合は、判定部311は
特定前進後退前進動作が実行されたと判定しない。従って、携帯端末20のディスプレイ22は判定結果を表示しない。
【0106】
〈
図14のケース〉
続いて、車両11が
図14に示される動作を実行する場合について説明する。なお、以下の説明では、
図7及び
図11のケースと同じ動作(処理)についての説明は省略されている。
【0107】
図14に示された車両11は直線状の道路90を矢印F1に沿って前進する。このときシフトレバー15はDレンジに位置する。車両11は位置1を経た後に位置2に到達し、位置2において停止する。位置2においてシフトレバー15がDレンジからRレンジへ移動させられる。さらに運転者はステアリングホイールを操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し、道路90の側縁部の一部である位置3において停止する。車両11が位置3において停止した後に、運転者はステアリングホイールを初期位置に戻し且つシフトレバー15をDレンジへ移動させる。さらに運転者はブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が道路90の側縁部に沿って位置4へ移動する。車両11が位置4で停止した後に、運転者はシフトレバー15をPレンジに移動させる。即ち、運転者は位置4において車両11を縦列駐車させる。
【0108】
この場合は、
図14から明らかなように、車両11が位置2から位置3へ移動するときのステアリングホイールの操舵角は微小角であり、且つ、車両11の一方向の回転角の累積値の最大値は上記閾値未満である。従って、外部サーバ30の判定部311が
図16のフローチャートのステップS16へ進んだとき、判定部311はステップS16においてNoと判定する。さらにこの場合は、この後にシフトレバー15がPレンジに移動するので、判定部311はステップS20においてNoと判定する。従って、車両11が
図14に示されたように道路90を走行する場合は、判定部311は
特定前進後退前進動作が実行されたと判定しない。従って、携帯端末20のディスプレイ22は判定結果を表示しない。
【0109】
〈
図15のケース〉
続いて、車両11が
図15に示される動作を実行する場合について説明する。
図15に示された直線状の道路100の一方の側縁部には駐車スペース101が設けられている。さらに道路100の他方の側縁部には、道路100に対して直交する直線状の道路102の一端が接続されている。なお、以下の説明では、
図7及び
図11のケースと同じ動作(処理)についての説明は省略されている。
【0110】
図15に示された車両11は駐車スペース101(位置1)に駐車されている。このとき車両11のシフトレバー15がPレンジに位置する。位置1においてシフトレバー15がPレンジからRレンジへ移動させられる。さらに運転者はステアリングホイールを反時計方向に操舵し且つブレーキペダルから足を離す。そのためクリープ現象が発生した車両11が旋回しながら後退し、位置2へ移動する。車両11が位置2で停止すると、シフトレバー15がRレンジからDレンジへ移動させられる。さらに運転者はステアリングホイールを初期位置に戻し且つアクセルペダルを踏み込む。そのため車両11は矢印G1に沿って道路100を前進し位置3に到達する。車両11が位置3に到達したときに、運転者はステアリングホイールを時計方向に操舵する。そのため車両11は道路102上の位置4まで移動する。
【0111】
図15に示されるように、車両11が位置1から位置4へ移動する間の車両11の時計方向(一方向)の回転角の累積値の最大値は位置4において発生する。位置4における回転角の累積値は約170°である。即ち、累積値の最大値は上記閾値以上である。しかしながら車両11が位置1に位置するときに、シフトレバー15がPレンジに位置する。そのため
図16のフローチャートの処理を実行する外部サーバ30がステップS11へ進んだ場合、判定部311はステップS11においてNoと判定する。従って、車両11が
図15に示されたように駐車スペース101及び道路100、102を走行する場合は、判定部311は
特定前進後退前進動作が実行されたと判定しない。従って、携帯端末20のディスプレイ22は判定結果を表示しない。
【0112】
以上説明したように、本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、シフトポジションセンサ16の検出値に基づいてシフトポジションが第1時間以内にDレンジ、Rレンジ、Dレンジの順又はDレンジ、Rレンジ、Dレンジ、Rレンジ、Dレンジの順で切り替わったと判定部311が判定し、且つ、回転角演算部121が演算した第1時間の開始時刻と終了時刻との間の車両11の一方向の回転角の累積値の最大値が上記閾値以上の場合に、車両11が
特定前進後退前進動作を実行したと判定する。従って、本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、車両11が第1時間以内に
特定前進後退前進動作を実行したか否かを判定可能である。即ち、本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、車両11が
図7、
図9のケースの動作を実行した場合は、車両11が
特定前進後退前進動作を実行したと判定する。一方、本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、車両11が
図11~
図15の各ケースの動作を実行した場合は、車両11が
特定前進後退前進動作を実行したと判定しない。
【0113】
さらに
特定前進後退前進動作を行う意思がある運転者は、通常、シフトレバー15をRレンジに位置させてからある程度の時間(第2時間)に渡って後方確認を行う。そのため、当該運転者がシフトレバー15をRレンジに移動させた場合は、通常、第2時間に渡って車速がゼロに維持され且つシフトレバー15がRレンジに位置する。本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、
図16のステップS13、S20において、第2時間に渡って車速がゼロになり且つシフトレバー15がRレンジに位置するか否かを判定する。従って、
特定前進後退前進動作を行う意思がない運転者がシフトレバー15を一時的にRレンジに位置させた場合に、車両11が
特定前進後退前進動作を行ったと判定部311が誤判定するおそれが小さい。
【0114】
さらに、例えば運転者がシフトレバー15を第3時間未満の短時間だけRレンジに位置させながら車両11を微小角だけ回転(旋回)させた場合に、車両11が特定前進後退前進動作を行ったと判定部311が誤判定するおそれが小さい。従って、このような場合に、本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、車両11が第1時間以内に特定前進後退前進動作を実行したか否かを高い精度で判定可能である。
【0115】
さらに車両11が走行可能状態にある間に特定前進後退前進動作を実行したと判定部311が判定したときに、携帯端末20のディスプレイ22が判定部311の判定結果を表示する。従って、本実施形態のシステム10及び車両挙動判定方法は、ディスプレイ22を見た運転者がその後に特定前進後退前進動作を実行する可能性を低減可能である。
【0116】
以上、実施形態に係るシステム10及び車両挙動判定方法について説明したが、システム10及び車両挙動判定方法は本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。
【0117】
例えば、シフトレバー15が所定の第4時間内にPレンジとDレンジとの間を移動するときに、ステップS13、S20において、シフトレバー15がRレンジに位置すると判定部311が判定しないようにしてもよい。第4時間は短い時間である。例えば、第4時間は1秒である。この変形例によれば、特定前進後退前進動作を行う意思がない運転者がシフトレバー15をPレンジとDレンジとの間で移動させた場合に、車両11が特定前進後退前進動作を行ったとシステム10が誤判定し難い。
【0118】
第1時間は2分でなくてもよい。例えば、第1時間は1分であってもよい。
【0119】
第2時間は3秒でなくてもよい。例えば、第2時間は4秒であってもよい。
【0120】
第3時間は5秒でなくてもよい。例えば、第3時間は7秒であってもよい。
【0121】
車両11の回転角の累積値の最大値に関する上記閾値は150°でなくてもよい。但し、ステアリングホイールを微小角だけ操舵する後退動作を含む車両11の動作を特定前進後退前進動作であると誤判定しないようにするためには、閾値は150~180°(150°以上且つ180°以下)の任意の大きさに設定されるのが好ましい。但し、閾値は150°未満の角度であってもよい。また閾値は、180°より大きい角度であってもよい。例えば、閾値が90°以上の任意の大きさに設定されてもよい。
【0122】
図16のフローチャートからステップS20~S23を省略してもよい。
【0123】
図16のフローチャートが、ステップS23でNoと判定された後に実行される処理として、ステップS20~S23からなる特定ステップ群を含んでもよい。さらに
図16のフローチャートが、ステップS23でNoと判定された後に実行される処理として、2つ以上の特定ステップ群を含んでもよい。
【0124】
ステップS32において外部サーバ30の無線通信装置31が、特定前進後退前進動作が実行されたと判定された場所の位置情報及び日時に関する情報を無線通信装置13へ送信してもよい。この場合はECU12がディスプレイ19に判定結果を表示させる。
【0125】
ステップS40において携帯端末20の無線通信装置21が受信したカウント数に関する情報が所定の複数回数以上の回数(例えば3回以上の回数)を表すときに、携帯端末20がステップS40においてYesと判定するように、
図18のフローチャートを変更してもよい。
【0126】
車両11のECU12が判定部311に相当する機能を有してもよい。この場合は、ECU12が
図16のフローチャートの処理を行う。さらにECU12がステップS19の処理を行った場合に、ECU12がディスプレイ19に判定結果を表示させる。
【0127】
図18のフローチャートのステップS41において、携帯端末20のCPUによって制御されたスピーカーが判定結果を表す音声を発してもよい。同様に、ステップS41において、ECU12によって制御された車両11のスピーカーが判定結果を表す音声を発してもよい。
【0128】
車両11がシフトレバー15を備えないAT車両であってもよい。例えば、車両11がシフトポジションを変更するためのボタン又はシフトポジションを変更するためのダイヤルを備えるAT車両であってもよい。
【0129】
システム10を備える車両11がマニュアル車両(MT車両)であってもよい。例えば、車両11が、前進位置(例えば、1速~5速)、後進位置(リバース)、及びニュートラル位置に移動可能なシフトレバー、並びに、シフトレバーのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ、を具備してもよい。
【0130】
車両11がGPS受信機14の代わりに、GPS以外の全地球航法衛星システム(例えばガリレオ)の衛星からの情報を受信可能な受信機を備えてもよい。
【符号の説明】
【0131】
10 車両挙動判定システム(システム)
11 車両
121 回転角演算部
15 シフトレバー
16 シフトポジションセンサ
18 ヨーレートセンサ
19 ディスプレイ(報知部)
22 ディスプレイ(報知部)
311 判定部