(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20250109BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20250109BHJP
B60W 40/09 20120101ALN20250109BHJP
【FI】
G08G1/00 D
B60W50/14
B60W40/09
(21)【出願番号】P 2022076554
(22)【出願日】2022-05-06
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 雅人
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-231776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00
B60W 50/14
B60W 40/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の
所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行う評価部と、
前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける受付部と、
前記評価部による前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記受付部が前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う制御部と、
を備え
、
前記制御部は、前記評価部による前記評価の結果を前記表示部に表示させる場合に、前記受付部が前記通知選択を受付けていなくとも、前記取得部が取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う、
情報処理装置。
【請求項2】
車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行う評価部と、
前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける受付部と、
前記評価部による前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記受付部が前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記評価部による前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合に、前記受付部が前記通知選択を受付けていなくとも、前記取得部が取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う、
情報処理装置。
【請求項3】
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の
所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、
前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、
前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行
い、
前記評価の結果を前記表示部に表示させる場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータに、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の
所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、
前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、
前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行
い、
前記評価の結果を前記表示部に表示させる場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項5】
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、
前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、
前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行い、
前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、
前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、
前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行い、
前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ドライバーの運転技量に応じた診断結果を提供でき、その診断結果を有効利用できる運転技量診断装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、運転者に対して診断結果を提示できるが、当該診断結果を見ても、運転者自身で所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを把握することは困難であった。
【0005】
そこで、本開示は、所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを運転者に把握させることができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る情報処理装置は、車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行う評価部と、前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける受付部と、前記評価部による前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記受付部が前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記評価部による前記評価の結果を前記表示部に表示させる場合に、前記受付部が前記通知選択を受付けていなくとも、前記取得部が取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。
【0007】
請求項1に係る情報処理装置では、取得部は、車両情報を取得する。また、評価部は、取得部が取得した車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから特定運転者の運転に関する評価を行う。さらに、受付部は、所定の検査に関する検査情報を特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける。そして、制御部は、評価部による評価の結果を表示部に表示させる場合に通知選択を受付けているときには、複数の評価項目のうち、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。これにより、当該情報処理装置では、所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を優先的に表示させることで、所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを特定運転者に把握させることができる。
また、請求項1に係る情報処理装置では、特定運転者は、所定の年齢以上の運転者である。そして、制御部は、評価部による評価の結果を表示部に表示させる場合に、受付部が通知選択を受付けていなくとも、取得部が取得した車両情報に基づき判断項目に該当する特定運転者の運転が検出されたときには、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。これにより、当該情報処理装置では、判断項目に該当する特定運転者の運転が検出された場合に特定の評価項目を優先的に表示させることで、所定の年齢以上の運転者である特定運転者に対して、所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを把握させることができる。
【0008】
他の態様の情報処理装置は、前記制御部は、前記評価部による前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合において、前記受付部が前記通知選択を受付けているときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う。
【0009】
他の態様の情報処理装置では、制御部は、評価部による評価の結果を、車両を運転中の特定運転者に対して通知する場合において、受付部が通知選択を受付けているときには、評価の結果として、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して特定運転者に対して通知させる制御を行う。これにより、当該情報処理装置では、特定の評価項目を優先して車両を運転中の特定運転者に対して通知させることで、所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを特定運転者の運転中に把握させることができる。
【0012】
請求項2に係る情報処理装置は、車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行う評価部と、前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける受付部と、前記評価部による前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記受付部が前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記評価部による前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合に、前記受付部が前記通知選択を受付けていなくとも、前記取得部が取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う。
【0013】
請求項2に係る情報処理装置では、特定運転者は、所定の年齢以上の運転者である。そして、制御部は、評価部による評価の結果を、車両を運転中の特定運転者に対して通知する場合に、受付部が通知選択を受付けていなくとも、取得部が取得した車両情報に基づき判断項目に該当する特定運転者の運転が検出されたときには、評価の結果として、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して特定運転者に対して通知させる制御を行う。これにより、当該情報処理装置では、判断項目に該当する特定運転者の運転が検出された場合に特定の評価項目を優先して車両を運転中の特定運転者に対して通知させることで、所定の年齢以上の運転者である特定運転者に対して、所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを車両の運転中に把握させることができる。
【0014】
請求項3に係る情報処理方法は、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行い、前記評価の結果を前記表示部に表示させる場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う、処理をコンピュータが実行する。
【0015】
請求項4に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行い、前記評価の結果を前記表示部に表示させる場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う、処理を実行させる。
請求項5に係る情報処理方法は、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行い、前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う、処理をコンピュータが実行する。
請求項6に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから前記車両の所定の年齢以上の運転者である、所定機関で行われる運転技能に関する所定の検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価を行い、前記所定の検査に関する検査情報を前記特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付け、前記評価の結果を表示部に表示させる場合に、前記検査情報を前記特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、前記複数の評価項目のうち、前記所定の検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行い、前記評価の結果を、前記車両を運転中の前記特定運転者に対して通知する場合に、前記通知選択を受付けていなくとも、取得した前記車両情報に基づき前記判断項目に該当する前記特定運転者の運転が検出されたときには、前記評価の結果として、前記特定の評価項目を前記他の評価項目よりも優先して前記特定運転者に対して通知させる制御を行う、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本開示に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムでは、所定の検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを運転者に把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る管理サーバ及び運転者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る管理サーバの記憶部の構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る管理サーバの機能構成の例を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態に係る車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態に係る管理サーバによる表示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第1の表示例である。
【
図8】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第2の表示例である。
【
図9】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第3の表示例である。
【
図10】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第4の表示例である。
【
図11】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第5の表示例である。
【
図12】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第6の表示例である。
【
図13】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第7の表示例である。
【
図14】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第8の表示例である。
【
図15】本実施形態に係るMIDにおける表示例を示す説明図である。
【
図16】本実施形態に係る車両の運転中にMIDに表示される第1の表示例である。
【
図17】本実施形態に係る車両の運転中にMIDに表示される第2の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施形態に係る情報処理システム10について説明する。
本実施形態に係る情報処理システム10は、運転技能検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを運転者に把握させるシステムである。
【0020】
運転技能検査は、起点日(免許有効期限の直近の誕生日から160日前)から過去3年間に、一定の違反行為があった運転者に対して受検が義務づけられる検査である。一例として、上記の一定の違反行為には、信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点右左折方法違反等、交差点安全進行義務違反等、横断歩行者等妨害等、安全運転義務違反、及び携帯電話使用等が含まれる。
【0021】
信号無視とは、例えば、赤信号で交差点に進入する違反行為である。
通行区分違反とは、例えば、反対車線へのはみ出し、又は逆走等の違反行為である。
【0022】
通行帯違反等とは、例えば、追越車線を進行し続ける違反行為、又は路線バス等が接近してきたときに優先通行帯から出ない違反行為等である。
【0023】
速度超過とは、例えば、最高速度をこえる速度で運転する違反行為である。
横断等禁止違反には、法定横断等禁止違反及び指定横断等禁止違反が含まれる。法定横断等禁止違反とは、例えば、他の車両等の交通を妨害するおそれのあるときに横断、転回、又は後退等をする違反行為である。指定横断等禁止違反とは、例えば、道路標識等により横断、転回又は後退が禁止されている場所で上記のいずれかを行う違反行為である。
【0024】
踏切不停止等・遮断踏切立入りとは、例えば、踏切の直前で停止せずに通過等する違反行為、又は遮断機が閉じようとしているとき等に踏切に入る違反行為である。
【0025】
交差点右左折方法違反等には、交差点右左折方法違反及び環状交差点左折等方法違反が含まれる。交差点右左折方法違反とは、例えば、左折時にあらかじめ道路の左側端に寄らない違反行為である。環状交差点左折等方法違反とは、例えば、環状交差点での右左折時にあらかじめ道路の左側端に寄らない違反行為である。
【0026】
交差点安全進行義務違反等には、交差点優先車妨害、優先道路通行車妨害等、交差点安全進行義務違反、環状交差点通行車妨害等、及び環状交差点安全進行義務違反が含まれる。交差点優先車妨害とは、例えば、信号機のない交差点で左方から進行してくる車両の進行妨害等の違反行為である。優先道路通行車妨害等とは、例えば、信号機のない交差点で優先道路を通行する車の進行妨害等の違反行為である。交差点安全進行義務違反とは、例えば、交差点進入時又は通行時における安全不確認等の違反行為である。環状交差点通行車妨害等とは、例えば、環状交差点内を通行する車両の進行妨害等の違反行為である。環状交差点安全進行義務違反とは、例えば、環状交差点進入時又は通行時における安全不確認等の違反行為である。
【0027】
横断歩行者等妨害等とは、例えば、横断歩道を通行している歩行者の通行妨害等の違反行為である。
【0028】
安全運転義務違反とは、例えば、前方不注意、又は安全不確認等の違反行為である。
携帯電話使用等とは、例えば、携帯電話を保持して通話しながらの運転等の違反行為である。
【0029】
上記の運転技能検査は、車両の製造を行う製造業者及び車両の販売を行う販売業者とは異なる所定機関(例:警視庁)が管轄して行われる。そして、運転技能検査は「運転技能に関する所定の検査」の一例である。
【0030】
(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る情報処理システム10の第1の実施形態について説明する。
【0031】
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム10は、管理サーバ20、運転者端末40、及び車両60を含む。管理サーバ20、運転者端末40、及び車両60に搭載された車載器15は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。
【0032】
管理サーバ20は、所定の事業者が保有するサーバコンピュータである。管理サーバ20は「情報処理装置」の一例である。
【0033】
運転者端末40は、車両60の運転者が保有する携帯端末である。運転者端末40には、一例として、携帯可能なパーソナルコンピュータ(ノートPC)、スマートフォン、又はタブレット端末等が適用される。第1の実施形態では、一例として、運転者端末40はスマートフォンとする。
【0034】
車両60は、エンジン車両、ハイブリッド車両、又は電気自動車の何れであってもよいが、第1の実施形態では、一例として、車両60はエンジン車両とする。
【0035】
次に、管理サーバ20及び運転者端末40のハードウェア構成を説明する。
図2は、管理サーバ20及び運転者端末40のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、管理サーバ20及び運転者端末40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、管理サーバ20を代表して説明する。
【0036】
図2に示すように、管理サーバ20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0037】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0038】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0039】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0040】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0041】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0042】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、例えば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、Bluetooth(登録商標)、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0043】
図3は、管理サーバ20の記憶部24の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、記憶部24には、管理サーバ20のCPU21を後述する
図4に示す機能構成として機能させるための情報処理プログラム24Aが格納されている。当該情報処理プログラム24Aを実行する際に、管理サーバ20は、
図2に示すハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラム24Aに基づく処理を実行する。
【0044】
次に、管理サーバ20の機能構成について説明する。
図4は、管理サーバ20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0045】
図4に示すように、管理サーバ20のCPU21は、機能構成として、取得部21A、評価部21B、受付部21C、及び制御部21Dを有する。各機能構成は、CPU21が記憶部24に記憶された情報処理プログラム24Aを読み出し、実行することにより実現される。
【0046】
取得部21Aは、車両60に関する車両情報を取得する。一例として、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述する操舵角センサ71、加速度センサ72、車速センサ73、及びウインカースイッチ74によって検出された車両60の操舵角、加速度、車速、及びウインカー操作を取得する。また、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するECU70Cによって検出された車両60のエンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作を取得する。さらに、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するカメラ76が撮像した画像を取得する。なお、上記の情報は、取得部21Aが車両60から取得可能な車両情報の一部であり、上記の情報以外の車両60に関する情報も、取得部21Aは車両情報として車両60から取得する。
【0047】
評価部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから車両60の運転者である、運転技能検査の対象者となり得る特定運転者の運転に関する評価(以下、「運転診断」とする)を行う。特定運転者は、所定の年齢、例えば、72歳以上の運転者であり、いわゆる高齢ドライバーである。
【0048】
第1の実施形態では、複数の評価項目には、一例として、アクセル、ステアリング、ブレーキ、及びエコが含まれる。第1の実施形態では、評価部21Bは、車両情報に基づいて複数の評価項目における各項目の個別評価値を算出し、算出した各項目の個別評価値を合計して合計評価値を算出する。例えば、評価部21Bは、車両情報に基づいて、急ブレーキ及び一時停止の有無等のブレーキ操作から評価項目「ブレーキ」の個別評価値を算出する。そして、評価部21Bは、特定運転者の運転診断の結果(以下、「運転診断結果」とする)として、複数の評価項目における各項目の個別評価値及び合計評価値を算出する。
【0049】
受付部21Cは、運転技能検査に関する検査情報を特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける。一例として、受付部21Cは、運転者端末40にインストールされた特定運転者の運転診断結果を示すアプリケーション(以下、「運転診断アプリ」とする)が実行され、運転診断アプリに対する予め定めた操作が行われた場合に、検査情報を特定運転者に対して通知することを受付ける。
【0050】
制御部21Dは、運転者端末40の表示部46に運転診断結果として表示させるコンテンツを示すコンテンツ情報を生成する。第1の実施形態では、運転者端末40の表示部46が「表示部」の一例となる。
【0051】
ここで、制御部21Dは、運転診断結果を運転者端末40の表示部46に表示させる場合に、受付部21Cが検査情報を特定運転者に対して通知する通知選択を受付けているときには、複数の評価項目のうち、運転技能検査の対象者になるか否かの判断項目に関する特定の評価項目を特定の評価項目以外の他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。この場合、制御部21Dは、複数の評価項目のうち、特定の評価項目が他の評価項目よりも優先的に表示されるコンテンツ情報を生成する。当該判断項目とは、信号無視及び通行区分等の上記した一定の違反行為のことである。
【0052】
上記の優先的に表示させることには、例えば、表示部46の目立つ位置(例:上部)に特定の評価項目を表示すること、表示部46に特定の評価項目のみを表示させること、特定の評価項目及び他の評価項目の文字色及び文字サイズの少なくとも一方を異ならせて特定の評価項目を強調すること、及び特定の評価項目を枠で囲んで強調すること等が含まれる。なお、表示部46への特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる表示例については後述する。
【0053】
また、第1の実施形態では、特定の評価項目を、上記した一定の違反行為に関する運転操作についての評価項目であるアクセル、ステアリング、及びブレーキとしている。この場合、第1の実施形態では、上記の他の評価項目がエコとなる。
【0054】
次に、車両60のハードウェア構成を説明する。
図5は、車両60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0055】
図5に示すように、車両60は、車載器15と、複数のECU(Electronic Control Unit)70と、操舵角センサ71と、加速度センサ72と、車速センサ73と、ウインカースイッチ74と、マイク75と、カメラ76と、入力スイッチ77と、モニタ78と、スピーカ79と、GPS装置80と、を含んで構成されている。
【0056】
車載器15は、CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F(InterFace)65、入出力I/F66及び無線通信I/F67を含んで構成されている。CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F65、入出力I/F66及び無線通信I/F67は、内部バス68を介して相互に通信可能に接続されている。
【0057】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU61は、ROM62又は記憶部64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又は記憶部64に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0058】
ROM62は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0059】
記憶部64は、eMMC(embedded Multi Media Card)又はUFS(Universal Flash Storage)等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0060】
車内通信I/F65は、ECU70と接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、CANプロトコルによる通信規格が用いられる。車内通信I/F65は、外部バス89に対して接続されている。
【0061】
ECU70は、車両60の機能毎に複数設けられており、第1の実施形態では、ECU70A、ECU70B、ECU70C、及びECU70Dが設けられている。ECU70Aは、電動パワーステアリング用ECUが例示され、ECU70Aには操舵角センサ71が接続されている。また、ECU70Bは、VSC(Vehicle Stability Control)用ECUが例示され、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73が接続されている。なお、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73に加えて、ヨーレートセンサが接続されていてもよい。
【0062】
ECU70Cは、エンジンECUが例示され、エンジンを制御するために車両60のエンジン回転数及びエンジントルクを検出する。また、ECU70Cは、図示しないセンサ類から取得した燃料流量を基に燃費を検出する。さらに、ECU70Cは、車両60のアクセル操作を検出する。ECU70Cが検出したエンジン回転数、エンジントルク、燃費、及びアクセル操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。また、ECU70Dは、ステアリングECUが例示され、ECU70Dにはウインカースイッチ74が接続されている。ウインカースイッチ74は、ウインカーを作動させるためのステアリングコラムに設けられている。ECU70Dは、運転者によるウインカースイッチ74の操作をウインカー操作として検出する。ECU70Dが検出したウインカー操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0063】
操舵角センサ71は、ステアリングホイールの操舵角を検出するためのセンサである。操舵角センサ71において検出された操舵角は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0064】
加速度センサ72は、車両60に作用する加速度を検出するためのセンサである。加速度センサ72は、一例として、3軸の加速度センサであり、X軸方向として車両前後方向、Y軸方向として車幅方向、Z軸方向として車両高さ方向に加わった加速度を検出する。加速度センサ72において検出された加速度は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0065】
車速センサ73は、車両60の車速を検出するためのセンサである。車速センサ73は例えば、車輪に設けられたセンサである。車速センサ73において検出された車速は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0066】
入出力I/F66は、車両60に搭載されるマイク75、カメラ76、入力スイッチ77、モニタ78、スピーカ79、及びGPS装置80と通信するためのインターフェースである。
【0067】
マイク75は、車両60のフロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の運転者が発した音声を集音する装置である。なお、マイク75は、後述するカメラ76に設けられていてもよい。
【0068】
カメラ76は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を用いて撮像を行う撮像装置である。カメラ76は、一例として、車両60の前部に設けられ、車両前方を撮像する第1カメラと、車両60においてフロントウィンドウの上部、又はダッシュボードに設けられ、特定運転者へ向けられている第2カメラとを備えている。そして、カメラ76の第1カメラにより撮像された画像は、一例として、車両前方を走行する先行車両との車間距離、車線、及び信号機等を認識するために用いられる。また、カメラ76の第2カメラにより撮像された画像は、一例として、特定運転者の状態を認識するために用いられる。カメラ76が撮像した画像は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。なお、カメラ76は、ドライブレコーダ、及びADAS(Advanced Driver Assistance System、先進運転支援システム)等の他の用途の撮像装置として構成されてもよい。また、カメラ76は、ECU70(例えば、カメラECU)を経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0069】
入力スイッチ77は、インストルメントパネル、センタコンソール、ステアリングホイール等に設けられ、運転者の手指による操作を入力するスイッチである。入力スイッチ77としては、例えば、押しボタン式のテンキー、及びタッチパッド等を採用することができる。
【0070】
モニタ78は、インストルメントパネル、又はメータパネル等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る画像を表示するための液晶モニタである。モニタ78は、入力スイッチ77を兼ねたタッチパネルとして設けてもよい。
【0071】
スピーカ79は、インストルメントパネル、センタコンソール、フロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る音声を出力するための装置である。なお、スピーカ79は、モニタ78に設けられていてもよい。
【0072】
GPS装置80は、車両60の現在位置を測定する装置である。GPS装置80は、GPS衛星からの信号を受信する図示しないアンテナを含んでいる。なお、GPS装置80は、ECU70(例えば、マルチメディアECU)に接続されるカーナビゲーションシステムを経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0073】
無線通信I/F67は、管理サーバ20と通信するための無線通信モジュールである。当該無線通信モジュールは、例えば、5G、LTE、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。無線通信I/F67は、ネットワークNに対して接続されている。
【0074】
図6は、管理サーバ20による特定運転者の運転診断結果を運転者端末40の表示部46に表示させる表示処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から情報処理プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、表示処理が行われる。
【0075】
図6に示すステップS10において、CPU21は、車両60から車両情報を取得する。そして、ステップS11に進む。第1の実施形態では、一例として、定期的に車両60から管理サーバ20に車両情報が送信される。
【0076】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で取得した車両情報に基づいて、特定運転者の運転診断を行う。一例として、CPU21は、車両情報に基づいて、特定運転者の複数の評価項目における各項目の個別評価値及び合計評価値を算出する。そして、ステップS12に進む。
【0077】
ステップS12において、CPU21は、通知選択を受付けているか否かを判定し、受付けていると判定した場合(ステップS12:YES)はステップS13に進む。一方、CPU21により通知選択を受付けていないと判定された場合(ステップS12:NO)はステップS14に進む。
【0078】
ステップS13において、CPU21は、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。一例として、CPU21は、予め定められた設定内容に基づいて、特定の評価項目の優先的な表示方法(例:特定の評価項目を枠で囲む)を決定する。そして、ステップS14に進む。
【0079】
ステップS14において、CPU21は、ステップS11で算出した個別評価値及び合計評価値を含んだコンテンツ情報を生成し、生成したコンテンツ情報を運転者端末40に送信する。そして、表示処理を終了する。なお、ステップS13からステップS14に進んだ場合、CPU21は、ステップS13で決定した優先的な表示方法で特定の評価項目が表示されるコンテンツ情報を生成する。
【0080】
次に、管理サーバ20により
図6に示す表示処理が行われた結果、運転者端末40の表示部46に表示される表示例について説明する。なお、以下で説明する
図7及び
図8に示す表示例は、CPU21が通知選択を受付けている場合の表示例である。
【0081】
図7は、運転者端末40の表示部46に表示される第1の表示例である。管理サーバ20のCPU21は、運転者端末40において運転診断アプリが実行された場合、運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面として
図7に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0082】
図7に示す表示例には、メッセージ情報81と、強調枠83と、が表示されている。なお、当該メッセージ情報81及び強調枠83は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0083】
メッセージ情報81は、特定運転者に対する種々のメッセージを示している。一例として、
図7では、メッセージ情報81として「<総合評価> アクセル:20点/25点 ステアリング:18点/25点 ブレーキ:22点/25点 エコ:15点/25点 合計:75点/100点」と表示されている。このように、
図7に示すメッセージ情報81では、複数の評価項目における各項目の個別評価値と、各項目の個別評価値を合計した合計評価値とを示している。
【0084】
強調枠83は、特定の評価項目を強調するための枠である。上記のように、第1の実施形態では、特定の評価項目をアクセル、ステアリング、及びブレーキとしている。その結果、
図7に示す表示例では、特定の評価項目を優先的に表示させることの一例として、メッセージ情報81が示すメッセージのうち、アクセル、ステアリング、及びブレーキの個別評価値を示す部分が強調枠83で囲まれている。そして、
図7に示す表示例では、強調枠83で囲まれたメッセージ情報81が示すメッセージの部分が運転技能検査に関する検査情報となる。
【0085】
なお、特定の評価項目を優先的に表示させることは、特定の評価項目を強調枠83で強調することに限らず、上記した他の構成を採用してもよい。以下、
図8を例に説明する。
【0086】
図8は、運転者端末40の表示部46に表示される第2の表示例である。
図8に示す表示例は、
図7に示す表示例と同様に運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面であるが、ホーム画面に表示されるコンテンツが異なっている。
【0087】
図8に示す表示例には、メッセージ情報81が表示されている。なお、当該メッセージ情報81は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0088】
一例として、
図8では、メッセージ情報81として「<運転技能検査評価> アクセル:15点/25点 ステアリング:18点/25点 ブレーキ:22点/25点 「20点以上」:検査対象となる確率が低い 「13点以上20点未満」:検査対象となる確率が50%程度 「13点未満」:検査対象となる確率が高い」と表示されている。このように、
図8に示すメッセージ情報81では、特定の評価項目を優先的に表示させることの一例として、特定の評価項目に関するメッセージのみを表示部46に表示している。また、当該メッセージ情報81では、特定の評価項目の個別評価値と、運転技能検査の対象となる確率との関係を示している。これにより、
図8に示すメッセージ情報81を見た特定運転者は、現状のアクセル操作及びステアリング操作で運転技能検査の対象となる確率が50%程度であることと、現状のブレーキ操作で運転技能検査の対象となる確率が低いことを把握できる。そして、
図8に示す表示例では、メッセージ情報81が示すメッセージが運転技能検査に関する検査情報となる。
【0089】
ここで、第1の実施形態では、CPU21は、運転診断アプリに対する予め定めた操作が行われた場合に、検査情報を特定運転者に対して通知することを受付ける。当該予め定めた操作は限定されるものでなく、例えば、運転診断アプリの設定画面におけるボタン操作でもよいし、検査情報が表示される画面を開くための操作等でもよい。以下では、当該予め定めた操作を検査情報が表示される画面を開くための操作として、運転者端末40の表示部46に検査情報が表示される流れについて説明する。
【0090】
図9は、運転者端末40の表示部46に表示される第3の表示例である。
図9に示す表示例は、
図7及び
図8に示す表示例と同様に運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面であるが、ホーム画面に表示されるコンテンツが異なっている。
【0091】
図9に示す表示例には、メッセージ情報81と、ページ切替部85と、が表示されている。なお、
図9に示すメッセージ情報81が示すメッセージは、
図7に示すメッセージ情報81が示すメッセージと同内容のため説明を省略する。また、当該メッセージ情報81及びページ切替部85は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0092】
ここで、
図9に示す表示例は、
図7及び
図8に示す表示例と異なり、CPU21が通知選択を受付けていない場合の表示例である。したがって、
図9に示す表示例は、
図7に示す表示例と異なり、強調枠83が表示されていない。
【0093】
ページ切替部85は、表示部46に表示する運転診断アプリのページを切り替える切替タブである。ページ切替部85は、運転診断アプリのページを、総合評価が表示される総合評価ページへ切り替える第1切替部85Aと、運転技能検査評価が表示される運転技能検査評価ページへ切り替える第2切替部85Bと、アクセル評価が表示されるアクセル評価ページへ切り替える第3切替部85Cと、ブレーキ評価が表示されるブレーキ評価ページへ切り替える第4切替部85Dと、を備えている。第1の実施形態では、ホーム画面に第1切替部85Aに対応するページが表示される。そのため、ページ切替部85において左側に位置するほど、特定運転者にページ切替部85により示されるタブが注視され易やすい構成とされている。つまり、
図9に示すページ切替部85では、左端に位置する第1切替部85Aが最も注視され易やすく、右端に位置する第4切替部85Dが最も注視されにくくなっている。
【0094】
総合評価ページは、一例として、特定運転者の複数の評価項目における各項目の個別評価値と、各項目の個別評価値を合計した合計評価値とが表示されるページである。
【0095】
運転技能検査評価ページは、一例として、特定運転者の特定の評価項目の個別評価値と、運転技能検査の対象となる確率との関係とが表示されるページである。
【0096】
アクセル評価ページは、一例として、特定運転者の評価項目「アクセル」の個別評価値と、当該個別評価値の向上に寄与するアドバイス情報とが表示されるページである。
【0097】
ブレーキ評価ページは、一例として、特定運転者の評価項目「ブレーキ」の個別評価値と、当該個別評価値の向上に寄与するアドバイス情報とが表示されるページである。
【0098】
第1の実施形態では、タブの背景が黒色となっているページ切替部85に対応するページが表示部46に表示されている。つまり、
図9に示す表示例では、第1切替部85Aに対応する総合評価ページが表示部46に表示されている。
【0099】
そして、第1の実施形態では、CPU21が、タブの背景が白色となっているページ切替部85に対する操作を受付けた場合に、表示部46に表示するページを当該ページ切替部85に対応するページへ切り替える。
【0100】
図10は、運転者端末40の表示部46に表示される第4の表示例である。
図10に示す表示例は、
図9に示すホーム画面で第2切替部85Bに対する操作を受付けた後の表示例である。
【0101】
図10に示す表示例には、メッセージ情報81と、ページ切替部85と、が表示されている。なお、
図10に示すメッセージ情報81が示すメッセージは、
図8に示すメッセージ情報81が示すメッセージと同内容のため、説明を省略する。また、当該メッセージ情報81及びページ切替部85は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。そして、
図10に示す表示例では、メッセージ情報81が示すメッセージが運転技能検査に関する検査情報となる。
【0102】
このように、CPU21は、検査情報が表示される画面を開くための操作として、運転技能検査評価ページを表示するための第2切替部85Bに対する操作に基づいて、検査情報を特定運転者に対して通知することを受付けてもよい。
【0103】
以上説明したように、管理サーバ20では、CPU21は、車両情報を取得する。また、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、複数の評価項目の良し悪しから特定運転者の運転診断を行う。さらに、CPU21は、運転技能検査に関する検査情報を特定運転者に対して通知するか否かの選択を受付ける。そして、CPU21は、運転診断結果を表示部46に表示させる場合に通知選択を受付けているときには、複数の評価項目のうち、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。これにより、当該管理サーバ20では、運転技能検査の対象者になるか否かの一定の違反行為に関する特定の評価項目を優先的に表示させることで、運転技能検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを特定運転者に把握させることができる。
【0104】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態に係る情報処理システム10の第2の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0105】
第2の実施形態では、特定運転者の運転診断を行う際の指標となる複数の評価項目が第1の実施形態と異なる。具体的には、第2の実施形態では、複数の評価項目には、一例として、信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点右左折方法違反等、交差点安全進行義務違反等、横断歩行者等妨害等、安全運転義務違反、携帯電話使用等、急ブレーキ、急アクセル、及び急ハンドル等が含まれる。このように、第2の実施形態では、複数の評価項目に、運転技能検査の対象者になるか否かの一定の違反行為が含まれ、また、評価項目の内容が第1の実施形態よりも具体的になり、評価項目の数が第1の実施形態よりも多くなっている。
【0106】
また、第2の実施形態では、特定の評価項目を上記の一定の違反行為に対応する評価項目である信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点右左折方法違反等、交差点安全進行義務違反等、横断歩行者等妨害等、安全運転義務違反、及び携帯電話使用等としている。この場合、第2の実施形態では、他の評価項目が急ブレーキ、急アクセル、及び急ハンドル等の特定の評価項目以外の評価項目となる。
【0107】
次に、第2の実施形態に係る管理サーバ20の機能構成における第1の実施形態との相違点について説明する。
【0108】
第2の実施形態では、評価部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて複数の評価項目における各項目の該当回数を計数し、計数した各項目の該当回数に基づいて特定運転者の運転診断を行う。
【0109】
次に、第2の実施形態において、管理サーバ20により
図6に示す表示処理が行われた結果、運転者端末40の表示部46に表示される表示例について説明する。なお、以下で説明する
図11及び
図12に示す表示例は、CPU21が通知選択を受付けている場合の表示例である。
【0110】
図11は、運転者端末40の表示部46に表示される第5の表示例である。管理サーバ20のCPU21は、運転者端末40において運転診断アプリが実行された場合、運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面として
図11に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0111】
図11に示す表示例には、メッセージ情報81と、強調枠83と、が表示されている。なお、当該メッセージ情報81及び強調枠83は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0112】
一例として、
図11では、メッセージ情報81として「<総合評価> 信号無視:2回 速度超過:0回・・・ 急ブレーキ:0回 急アクセル:3回・・・ 総合:75点/100点」と表示されている。このように、
図11に示すメッセージ情報81では、複数の評価項目における各項目の該当回数と、特定運転者の運転に関する総合評価とを示している。
【0113】
上記のように、第2の実施形態では、特定の評価項目を信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点右左折方法違反等、交差点安全進行義務違反等、横断歩行者等妨害等、安全運転義務違反、及び携帯電話使用等としている。その結果、
図11に示す表示例では、特定の評価項目を優先的に表示させることの一例として、メッセージ情報81が示すメッセージのうち、信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点右左折方法違反等、交差点安全進行義務違反等、横断歩行者等妨害等、安全運転義務違反、及び携帯電話使用等の該当回数を示す部分が強調枠83で囲まれている。そして、
図11に示す表示例では、強調枠83で囲まれたメッセージ情報81が示すメッセージの部分が運転技能検査に関する検査情報となる。なお、
図11では、特定の評価項目の一部の評価項目の図示を省略しているが、実際の表示部46には全ての特定の評価項目が表示され、全ての特定の評価項目が優先的に表示される。
【0114】
図12は、運転者端末40の表示部46に表示される第6の表示例である。
図12に示す表示例は、
図11に示す表示例と同様に運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面であるが、ホーム画面に表示されるコンテンツが異なっている。
【0115】
図12に示す表示例には、メッセージ情報81と、アドバイス情報87と、が表示されている。なお、当該メッセージ情報81及びアドバイス情報87は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0116】
一例として、
図12では、メッセージ情報81として「<運転技能検査評価> 信号無視:2回 速度超過:0回 通行区分違反:0回 通行帯違反等:0回 横断等禁止違反:0回 踏切不停止等・遮断踏切立入り:0回 交差点右左折方法違反等:0回 交差点安全進行義務違反等:0回 横断歩行者等妨害等:0回 安全運転義務違反:0回 携帯電話使用等:0回」と表示されている。このように、
図12に示すメッセージ情報81では、特定の評価項目を優先的に表示させることの一例として、特定の評価項目に関するメッセージのみを表示部46に表示している。また、当該メッセージ情報81では、特定の評価項目における各項目の該当回数を示している。これにより、
図12に示すメッセージ情報81を見た特定運転者は、現状の運転が運転技能検査の対象者になり得る運転に該当するか否かを把握できる。
【0117】
アドバイス情報87は、特定運転者の運転に対する種々のアドバイスを示している。一例として、
図12では、アドバイス情報87として「信号無視を2回検出しました。この項目で違反をすると「運転技能検査」が必要になります。早めのブレーキ操作を心がけましょう。」と表示されている。このように、
図12に示すアドバイス情報87では、運転技能検査の対象者になり得る特定運転者の運転を示しつつ、運転技能検査を回避するための運転に関するアドバイスを示している。
【0118】
図12に示す表示例では、メッセージ情報81が示すメッセージ及びアドバイス情報87が示すアドバイスが運転技能検査に関する検査情報となる。
【0119】
(第3の実施形態)
次に、本実施形態に係る情報処理システム10の第3の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。なお、第3の実施形態における複数の評価項目及び特定の評価項目は、第2の実施形態と同様とする。
【0120】
第3の実施形態では、制御部21Dは、運転診断結果を運転者端末40の表示部46に表示させる場合に受付部21Cが通知選択を受付けていなくとも、取得部21Aが取得した車両情報に基づき一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出されたときには、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。具体的には、制御部21Dは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、評価部21Bにより特定の評価項目の該当回数が計数された場合、複数の評価項目のうち、特定の評価項目が他の評価項目よりも優先的に表示されるコンテンツ情報を生成する。
【0121】
図13は、運転者端末40の表示部46に表示される第7の表示例である。
図13に示す表示例は、運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面である。また、
図13に示す表示例は、CPU21が通知選択を受付けていない場合の表示例である。
【0122】
図13に示す表示例には、メッセージ情報81が表示されている。一例として、
図13では、メッセージ情報81として「<総合評価> 信号無視:0回 速度超過:0回・・・ 急ブレーキ:0回 急アクセル:3回・・・ 総合:85点/100点」と表示されている。なお、
図13では、特定の評価項目の一部の評価項目の図示を省略しているが、実際の表示部46には全ての特定の評価項目が表示され、全ての特定の評価項目の該当回数が「0回」であるものとする。なお、当該メッセージ情報81は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0123】
上記のように、
図13に示す表示例では、CPU21が通知選択を受付けておらず、かつ、全ての特定の評価項目の該当回数が「0回」であるため、特定の評価項目が他の評価項目よりも優先的に表示されていない。
【0124】
図14は、運転者端末40の表示部46に表示される第8の表示例である。
図14に示す表示例は、
図13に示す表示例と同様に運転診断アプリの実行後に最初に表示されるホーム画面であるが、ホーム画面に表示されるコンテンツが異なっている。また、
図14に示す表示例は、
図13に示す表示例と同様にCPU21が通知選択を受付けていない場合の表示例である。
【0125】
図14に示す表示例には、メッセージ情報81と、強調枠83と、アドバイス情報87と、が表示されている。なお、
図14に示すメッセージ情報81が示すメッセージは、
図11に示すメッセージ情報81が示すメッセージと同内容のため、
図14に示すアドバイス情報87が示すアドバイスは、
図12に示すアドバイス情報87が示すアドバイスと同内容のため、説明を省略する。また、当該メッセージ情報81、強調枠83、及びアドバイス情報87は、管理サーバ20から送信されたコンテンツ情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0126】
ここで、
図13に示す表示例では、CPU21が通知選択を受付けていないが、特定の評価項目である「信号無視」の該当回数が計数されているため、CPU21により特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御が行われている。具体的には、
図13に示す表示例では、特定の評価項目を優先的に表示させることの一例として、メッセージ情報81が示すメッセージのうち、信号無視、通行区分違反、通行帯違反等、速度超過、横断等禁止違反、踏切不停止等・遮断踏切立入り、交差点右左折方法違反等、交差点安全進行義務違反等、横断歩行者等妨害等、安全運転義務違反、及び携帯電話使用等の該当回数を示す部分が強調枠83で囲まれている。また、
図13に示す表示例では、特定の評価項目を優先的に表示させることの一例として、アドバイス情報87を表示して、運転技能検査の対象者になり得る特定運転者の運転とともに、運転技能検査を回避するための運転に関するアドバイスを示している。そして、
図14に示す表示例では、強調枠83で囲まれたメッセージ情報81が示すメッセージの部分及びアドバイス情報87が示すアドバイスが運転技能検査に関する検査情報となる。
【0127】
以上説明したように、管理サーバ20では、特定運転者は、所定の年齢、例えば、72歳以上のいわゆる高齢ドライバーである。そして、CPU21は、運転診断結果を運転者端末40の表示部46に表示させる場合に通知選択を受付けていなくとも、取得した車両情報に基づき一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出されたときには、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先的に表示させる制御を行う。これにより、当該管理サーバ20では、一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出された場合に特定の評価項目を優先的に表示させることで、所定の年齢以上の運転者である特定運転者に対して、運転技能検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを把握させることができる。
【0128】
(第4の実施形態)
次に、本実施形態に係る情報処理システム10の第4の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。なお、第4の実施形態における複数の評価項目及び特定の評価項目は、第2の実施形態と同様とする。
【0129】
第4の実施形態では、制御部21Dは、車両60のモニタ78、具体的には、マルチインフォメーションディスプレイ(以下、「MID」とする)78Aに運転診断結果として表示させるコンテンツを示すコンテンツ情報を生成する。第4の実施形態では、MID78Aが「表示部」の一例となる。
【0130】
ここで、制御部21Dは、運転診断結果を、車両60を運転中の特定運転者に対してMID78Aを介して通知する場合において、受付部21Cが通知選択を受付けているときには、運転診断結果として、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して特定運転者に対して通知させる制御を行う。
【0131】
図15は、MID78Aにおける表示例を示す説明図である。具体的には、
図15(A)は、MID78Aに特定の評価項目に関する運転診断結果が表示された場合の表示例であり、
図15(B)は、MID78Aに他の評価項目に関する運転診断結果が表示された場合の表示例である。
【0132】
図15(A)及び(B)に示すように、MID78Aには、評価項目情報82と、評価情報84と、が表示されている。
【0133】
評価項目情報82は、特定運転者に対して通知する評価項目の種類を示している。一例として、
図15(A)では、評価項目情報82として「速度超過」と表示されている。このように、
図15(A)に示す評価項目情報82では、特定運転者に対して、特定の評価項目である「速度超過」の運転診断結果を通知することを示している。また、
図15(B)では、評価項目情報82として「急アクセル」と表示されている。このように、
図15(B)に示す評価項目情報82では、特定運転者に対して、他の評価項目である「急アクセル」の運転診断結果を通知することを示している。
【0134】
評価情報84は、評価項目情報82に示される評価項目の良し悪しをアイコンで視覚的に示している。一例として、
図15(A)及び
図15(B)では、評価情報84として「△(三角形)」の図形の中に「!(感嘆符)」が表示されている。これにより、
図15(A)に示す評価情報84では、特定運転者に対して、特定の評価項目である「速度超過」に対して悪い結果が出たことを示している。また、
図15(B)に示す評価情報84では、特定運転者に対して、他の評価項目である「急アクセル」に対して悪い結果が出たことを示している。
【0135】
なお、評価項目情報82に表示される評価項目は、速度超過及び急アクセルに限らず、信号無視、通行区分違反、急ブレーキ、及び急ハンドル等の評価項目も含まれる。また、評価情報84に表示されるアイコンは、「△(三角形)」の図形の中に「!(感嘆符)」が表示されたものに限らず、これとは異なるアイコンで悪い結果が出たことを示してもよい。さらに、評価情報84には、悪い結果が出たことを示すアイコンに加え、良い結果が出たことを示すアイコンも含まれる。
【0136】
図16は、車両60の運転中にMID78Aに表示される第1の表示例である。また、
図16に示す表示例は、CPU21が通知選択を受付けていない場合の表示例である。
【0137】
ここで、CPU21は、取得した車両情報に基づいて複数の評価項目のうち、急アクセル及び速度超過に該当する特定運転者の運転を検出したものとする。この場合、CPU21は、通知選択を受付けていないため、
図16に示すように、MID78Aに評価項目情報82として「急アクセル」と表示させる。また、CPU21は、MID78Aに評価情報84として「△(三角形)」の図形の中に「!(感嘆符)」が表示されたアイコンを表示させる。
【0138】
図17は、車両60の運転中にMID78Aに表示される第2の表示例である。また、
図16に示す表示例は、CPU21が通知選択を受付けている場合の表示例である。
【0139】
ここで、CPU21は、上記と同様に、取得した車両情報に基づいて複数の評価項目のうち、急アクセル及び速度超過に該当する特定運転者の運転を検出したものとする。この場合、CPU21は、通知選択を受付けているため、
図17に示すように、MID78Aに評価項目情報82として「速度超過」と表示させる。また、CPU21は、MID78Aに評価情報84として「△(三角形)」の図形の中に「!(感嘆符)」が表示されたアイコンを表示させる。そして、
図17に示す表示例では、「速度超過」と表示された評価項目情報82及び当該評価項目情報82に示される評価項目の良し悪しを示す評価情報84が運転技能検査に関する検査情報となる。
【0140】
以上説明したように、管理サーバ20では、CPU21は、運転診断結果を、車両60を運転中の特定運転者に対してMID78Aを介して通知する場合において、通知選択を受付けているときには、運転診断結果として、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して特定運転者に対して通知させる制御を行う。これにより、当該管理サーバ20では、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して車両60を運転中の特定運転者に対して通知させることで、運転技能検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを特定運転者の運転中に把握させることができる。
【0141】
(第5の実施形態)
次に、本実施形態に係る情報処理システム10の第5の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。なお、第5の実施形態における複数の評価項目及び特定の評価項目は、第2の実施形態と同様とする。
【0142】
第5の実施形態では、制御部21Dは、運転診断結果を、車両60を運転中の特定運転者に対して通知する場合に、受付部21Cが通知選択を受付けていなくとも、取得部21Aが取得した車両情報に基づき一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出されたときには、運転診断結果として、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して特定運転者に対して通知させる制御を行う。具体的には、制御部21Dは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、評価部21Bにより特定の評価項目の該当回数が計数された場合、複数の評価項目のうち、特定の評価項目が他の評価項目よりも優先的に表示されるコンテンツ情報を生成する。
【0143】
ここで、CPU21は、取得した車両情報に基づいて複数の評価項目のうち、急アクセル及び速度超過に該当する特定運転者の運転を検出したものとする。この場合、CPU21は、通知選択を受付けていないが、一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出されたため、
図17に示すように、MID78Aに評価項目情報82として「急アクセル」と表示させる。また、CPU21は、MID78Aに評価情報84として「△(三角形)」の図形の中に「!(感嘆符)」が表示されたアイコンを表示させる。
【0144】
以上説明したように、管理サーバ20では、特定運転者は、所定の年齢、例えば、72歳以上のいわゆる高齢ドライバーである。そして、CPU21は、運転診断結果を、車両60を運転中の特定運転者に対して通知する場合に通知選択を受付けていなくとも、取得した車両情報に基づき一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出されたときには、運転診断結果として、特定の評価項目を他の評価項目よりも優先して特定運転者に対して通知させる制御を行う。これにより、当該管理サーバ20では、一定の違反行為に該当する特定運転者の運転が検出された場合に特定の評価項目を優先して車両60を運転中の特定運転者に対して通知させることで、所定の年齢以上の運転者である特定運転者に対して、運転技能検査の対象者になり得る運転を行っていないか否かを車両60の運転中に把握させることができる。
【0145】
(その他)
上記実施形態では、管理サーバ20を情報処理装置の一例としたが、これに限らず、車両60に搭載された車載器15を情報処理装置の一例としてもよいし、管理サーバ20及び車載器15の組合せを情報処理装置の一例としてもよい。管理サーバ20及び車載器15の組合せを情報処理装置の一例とする場合は、
図4に示す管理サーバ20のCPU21の各機能構成の少なくとも一部を
図5に示す車載器15のCPU61が行ってもよい。この場合、
図6に示す表示処理は、管理サーバ20のCPU21又は車載器15のCPU61の1つのプロセッサ、又は、管理サーバ20のCPU21及び車載器15のCPU61の複数のプロセッサの組合せにより実行される。
【0146】
上記実施形態では、特定運転者を、所定の年齢として72歳以上の運転技能が衰退しているいわゆる高齢ドライバーとした。しかし、所定の年齢は、運転技能検査の対象者になり得る年齢であれば、72歳に限らず、70歳又は75歳等の他の年齢であってもよい。
【0147】
上記実施形態では、車両60のモニタ78のうち、MID78Aを「表示部」の一例としたが、ヘッドアップディスプレイ等の他のモニタ78を「表示部」の一例としてもよい。また、運転者端末40の表示部46及び車両60のモニタ78の双方を「表示部」の一例としてもよい。
【0148】
上記実施形態では、運転者端末40の表示部46又は車両60のモニタ78等の電子機器の画面を「表示部」の一例とした。しかし、これに代えて又は加えて、紙等の記録媒体を「表示部」の一例として、当該記録媒体に特定運転者の運転診断結果を印刷して表示してもよい。
【0149】
上記実施形態では、車両60を運転中の特定運転者に運転診断結果を通知することをMID78Aへの表示としたが、当該通知はこれに代えて又は加えて、スピーカ79からの音声出力であってもよい。
【0150】
上記実施形態では、運転診断アプリに対する予め定めた操作が行われた場合に、検査情報を特定運転者に対して通知することを受付けていた。しかし、これに代えて又は加えて、特定運転者等の運転者の年齢が情報処理システム10に登録されており、かつ、登録された年齢が所定の年齢以上である場合には、上記の予め定めた操作を伴わずにCPU21が検査情報を特定運転者に対して通知することを受付けてもよい。
【0151】
なお、上記実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した表示処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、表示処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0152】
また、上記実施形態では、情報処理プログラム24Aが記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラム24Aは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラム24Aは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0153】
20 管理サーバ(情報処理装置)
21A 取得部
21B 評価部
21C 受付部
21D 制御部
24A 情報処理プログラム
46 表示部(表示部)
60 車両
78 モニタ(表示部)