(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20250115BHJP
G08G 1/0968 20060101ALI20250115BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20250115BHJP
G06Q 50/40 20240101ALI20250115BHJP
G08G 1/14 20060101ALN20250115BHJP
【FI】
G01C21/26 A
G08G1/0968
G16H20/00
G06Q50/40
G08G1/14 A
(21)【出願番号】P 2022076659
(22)【出願日】2022-05-06
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100205833
【氏名又は名称】宮谷 昂佑
(72)【発明者】
【氏名】竺原 慶和
(72)【発明者】
【氏名】蔡 晟尉
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 伊吹
(72)【発明者】
【氏名】青木 貴洋
(72)【発明者】
【氏名】木下 圭司
【審査官】▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-086246(JP,A)
【文献】特開2022-007162(JP,A)
【文献】国際公開第2010/119509(WO,A1)
【文献】特開2020-135121(JP,A)
【文献】特開2019-075047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G06Q 10/00-10/30
G06Q 50/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示し、
前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定する制御部
を備える、情報処理装置
であって、
前記問い合わせ情報は、前記機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含み、
前記機器は、血圧計、血液検査装置、心電計、X線画像診断機器、超音波検査装置、CT装置、及びMRI装置のうち少なくとも1つを含む、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記駐車場所は、前記ユーザの自宅に設けられた駐車スペースを含む、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記健康診断は、前記駐車場所に駐車された前記車両において実施される、情報処理装置。
【請求項5】
情報処理装置が実行する方法であって、
健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示すること、及び
前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定すること
を含
み、
前記問い合わせ情報は、前記機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含み、
前記機器は、血圧計、血液検査装置、心電計、X線画像診断機器、超音波検査装置、CT装置、及びMRI装置のうち少なくとも1つを含む、方法。
【請求項6】
請求項
5に記載の方法であって、
前記駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定することを更に含む、方法。
【請求項7】
請求項
5に記載の方法であって、
前記駐車場所は、前記ユーザの自宅に設けられた駐車スペースを含む、方法。
【請求項8】
請求項
5に記載の方法であって、
前記健康診断は、前記駐車場所に駐車された前記車両において実施される、方法。
【請求項9】
コンピュータに、
健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示すること、及び
前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定すること
を実行させる、プログラム
であって、
前記問い合わせ情報は、前記機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含み、
前記機器は、血圧計、血液検査装置、心電計、X線画像診断機器、超音波検査装置、CT装置、及びMRI装置のうち少なくとも1つを含む、
プログラム。
【請求項10】
請求項
9に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定することを更に実行させる、プログラム。
【請求項11】
請求項
9に記載のプログラムであって、
前記駐車場所は、前記ユーザの自宅に設けられた駐車スペースを含む、プログラム。
【請求項12】
請求項
9に記載のプログラムであって、
前記健康診断は、前記駐車場所に駐車された前記車両において実施される、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、健康診断を受けるユーザ情報に基づいて、車両に搭載する健康診断設備を決定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、健康診断設備を搭載した車両において健康診断を受ける際に、健康診断の実施場所を事前に確保できるとは限らず、従来技術の利便性は必ずしも高いとはいえない。したがって、健康診断の利便性を向上させる技術には改善の余地がある。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、健康診断の利便性を向上させる技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示し、前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定する制御部を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る方法は、情報処理装置が実行する方法であって、健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示すること、及び前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定することを含む。
【0008】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示すること、及び前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定することを実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、健康診断の利便性を向上させる技術を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について説明する。
【0012】
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の概要について説明する。
【0013】
システム1は、車両10と、情報処理装置20と、端末装置30と、を備える。車両10、情報処理装置20、及び端末装置30は、ネットワーク40と通信可能に接続される。
【0014】
車両10は、例えば健康診断に使用される機器を備えた自動車であるが、これに限られず任意の車両であってもよい。自動車は、例えばガソリン自動車、BEV(Battery Electric Vehicle)、HEV(Hybrid Electric Vehicle)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、又はFCEV(Fuel Cell Electric Vehicle)等であるが、これらに限られない。車両10は、運転手によって運転されてもよく、或いは任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAE(Society of Automotive Engineers)のレベル分けにおけるレベル1からレベル5の何れかである。健康診断に使用される機器は、例えば血圧計、血液検査装置、心電計、X線画像診断機器、超音波検査装置、CT(Computed Tomography)装置、又はMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置を含んでもよいが、これらに限られない。
【0015】
情報処理装置20は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバ等のコンピュータである。
【0016】
端末装置30は、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレット等のモバイル機器である。
【0017】
ネットワーク40は、インターネット、少なくとも1つのWAN(wide area network)、少なくとも1つのMAN(metropolitan area network)、又はこれらの任意の組合せを含む。ネットワーク40は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN(local area network)、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。
【0018】
【0019】
情報処理装置20の制御部21は、健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、当該健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報をユーザに提示する。そして、情報処理装置20の制御部21は、当該問い合わせ情報が示す問い合わせに対するユーザの回答に基づいて、駐車場所を決定する。
【0020】
本実施形態によれば、健康診断の実施場所となる、健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所を事前に確保することができる。したがって、健康診断の利便性を向上させる技術を改善することができる。
【0021】
図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置20の構成を説明する。
【0022】
情報処理装置20は、制御部21と、通信部22と、記憶部23と、を備える。
【0023】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU(central processing unit)若しくはGPU(graphics processing unit)等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGA(field-programmable gate array)である。専用回路は、例えば、ASIC(application specific integrated circuit)である。制御部21は、情報処理装置20の各部を制御しながら、情報処理装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0024】
通信部22は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、移動体通信規格、有線LAN規格、又は無線LAN規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。通信部22は、情報処理装置20の動作に用いられるデータを受信し、また情報処理装置20の動作によって得られるデータを送信する。
【0025】
記憶部23は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM(random access memory)又はROM(read only memory)である。RAMは、例えば、SRAM(static random access memory)又はDRAM(dynamic random access memory)である。ROMは、例えば、EEPROM(electrically erasable programmable read only memory)である。記憶部23は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部23には、情報処理装置20の動作に用いられるデータと、情報処理装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。本実施形態では、情報処理装置20の動作に用いられるデータは、システムプログラム、アプリケーションプログラム、データベース、及び地図情報等を含む。
【0026】
図3を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。
【0027】
端末装置30は、制御部31と、通信部32と、記憶部33と、入力部34と、出力部35と、を備える。
【0028】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えばFPGAである。専用回路は、例えばASICである。制御部31は、端末装置30の各部を制御しながら、端末装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0029】
通信部32は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th generation)規格、若しくは5G(5th generation)規格等の移動通信規格に対応したインタフェース、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格に対応したインタフェース、又はLANインタフェースである。通信部32は、端末装置30の動作に用いられるデータを受信し、また端末装置30の動作によって得られるデータを送信する。
【0030】
記憶部33は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えばRAM又はROMである。RAMは、例えばSRAM又はDRAMである。ROMは、例えばEEPROMである。記憶部33は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部33には、端末装置30の動作に用いられるデータと、端末装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0031】
入力部34は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、カメラ、LiDAR(light detection and ranging、又はlaser imaging, detection, and ranging)、又はマイクロフォンである。入力部34は、端末装置30の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部34は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の入力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0032】
出力部35は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD(liquid crystal display)又は有機EL(electro luminescence)ディスプレイである。出力部35は、端末装置30の動作によって得られるデータを出力する。出力部35は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の出力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0033】
図4を参照して、本実施形態に係る情報処理装置20の動作について説明する。この動作は、本開示の一実施形態に係る方法に相当する。
【0034】
ステップS1:情報処理装置20の制御部21は、ユーザによる健康診断の予約を受け付ける。
【0035】
具体的には、各端末装置30の制御部31は、各ユーザが入力部34を介して、各端末装置30上で動作するインターネットを介して健康診断の予約を行うアプリケーションから、健康診断の予約情報を入力する動作を受け付ける。そして、各端末装置30の制御部31は、通信部32を介して、健康診断の予約情報を情報処理装置20に送信する。そして、情報処理装置20の制御部21は、通信部22を介して、健康診断の予約情報を各端末装置30から受信する。そして、情報処理装置20の制御部21は、各端末装置30から受信した健康診断の予約情報を記憶部23に記憶する。なお、健康診断の予約情報は、健康診断の実施希望日時の他に、各端末装置30の識別情報(識別ID等)及び各端末装置30を所持するユーザ情報(ユーザの氏名及び自宅の位置情報等)を含んでもよいが、これらに限られない。
【0036】
ステップS2:情報処理装置20の制御部21は、健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報をユーザに提示する。
【0037】
具体的には、情報処理装置20の制御部21は、例えばユーザの自宅に設けられた駐車スペースを、健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所として提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報(メッセージ等)を生成する。そして、情報処理装置20の制御部21は、通信部22を介して、当該問い合わせ情報を各端末装置30に送信する。そして、各端末装置30の制御部31は、通信部32を介して、当該問い合わせ情報を情報処理装置20から受信する。そして、各端末装置30の制御部31は、出力部35を介して、当該問い合わせ情報をユーザに向けて画面表示又は音声で出力する。なお、当該問い合わせ情報は、端末装置30上で動作するインターネットを介して健康診断の予約を行うアプリケーションを介してユーザに提示されてもよい。
【0038】
ステップS3:情報処理装置20の制御部21は、ステップS2の問い合わせ情報が示す問い合わせに対するユーザの回答を受け付ける。
【0039】
具体的には、各端末装置30の制御部31は、ユーザが入力部34を介して、ステップS2の問い合わせ情報が示す問い合わせに対する回答を入力する動作を受け付ける。回答の入力は、各端末装置30に画面表示された駐車場所の提供可否に関する複数の選択肢からのタッチ操作等による1つの選択肢の選択によって行われてもよいが、これに限られない。そして、各端末装置30の制御部31は、通信部32を介して、当該回答を示す回答情報を情報処理装置20に送信する。そして、情報処理装置20の制御部21は、通信部22を介して、当該回答情報を各端末装置30から受信する。
【0040】
ステップS4:情報処理装置20の制御部21は、ステップS3の回答に基づいて、健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所を決定する。
【0041】
具体的には、情報処理装置20の制御部21は、任意の方法で、ステップS3で受信した回答情報が示す回答の中から、車両10の駐車場所を提供可能である旨の回答を特定する。そして、情報処理装置20の制御部21は、記憶部23を参照することにより、特定した回答を示す回答情報を送信した端末装置30、当該端末装置30を所持するユーザ、及び当該ユーザの自宅の位置情報を特定する。そして、情報処理装置20の制御部21は、特定した当該自宅の位置情報が示す位置を車両10の駐車場所として決定する。
【0042】
ここで、情報処理装置20の制御部21は、車両10の駐車場所を提供可能であると回答したユーザの中から車両10又は車両10に搭載された健康診断に使用される機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるユーザが所有する自宅等に設けられた駐車スペースを、車両10の駐車場所として決定してもよい。かかる場合、情報処理装置20の制御部21は、ステップS2と同様にして、車両10又は車両10に搭載された健康診断に使用される機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含む問い合わせ情報をユーザに予め提示しておけばよく、ステップS3と同様にして回答を取得し得る。なお、電力供給機器は、BEV又はPHEV用の電源であってもよく、或いは汎用の電源であってもよいが、これらに限られない。
【0043】
ステップS5:情報処理装置20の制御部21は、ステップS4で決定した駐車場所が健康診断の実施場所であることをユーザに提示する。
【0044】
具体的には、情報処理装置20の制御部21は、ステップS4で決定した駐車場所が健康診断の実施場所である旨を伝えるメッセージを生成する。そして、情報処理装置20の制御部21は、通信部22を介して、当該メッセージを各端末装置30に送信する。そして、各端末装置30の制御部31は、通信部32を介して当該メッセージを受信する。そして、各端末装置30の制御部31は、出力部35を介して、各ユーザに向けて画面表示又は音声で当該メッセージを出力する。これにより、各ユーザは、健康診断の実施場所を把握することができる。
【0045】
その後、健康診断の実施日になると、健康診断に使用される機器が搭載された車両10は、情報処理装置20からネットワーク40を介して取得した健康診断の受診者の自宅の位置情報に基づいて受診者の自宅を特定し、受診者を自宅にてピックアップし、健康診断の実施場所(すなわち、ステップS4で決定した駐車場所)に受診者を搬送する。なお、受診者のうち例えば若年層については、ピックアップ時に車両10内で健康診断が実施されてもよい。
【0046】
以上述べたように、本実施形態に係る情報処理装置20の制御部21は、健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、当該健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報をユーザに提示する。そして、情報処理装置20の制御部21は、当該問い合わせ情報が示す問い合わせに対するユーザの回答に基づいて、駐車場所を決定する。
【0047】
かかる構成によれば、健康診断の実施場所となる、健康診断に使用される機器が搭載された車両10の駐車場所を事前に確保することができる。したがって、健康診断の利便性を向上させる技術を改善することができる。
【0048】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0049】
一変形例として、情報処理装置20の構成及び動作を、互いに通信可能な複数のコンピュータに分散させた実施形態も可能である。また、例えば、情報処理装置20の一部又は全部の構成要素を車両10に設けた実施形態も可能である。
【0050】
一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ユーザのうち、上述した実施形態におけるステップS4で決定した駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定してもよい。なお、インセンティブは、健康診断の受診料の低廉化、又は健康診断の受診項目の充実化を含んでもよいが、これらに限られない。
【0051】
また、一変形例として、汎用のコンピュータを、上述した実施形態に係る情報処理装置20として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る情報処理装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、汎用のコンピュータのメモリに格納し、プロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本開示は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【0052】
以下に本開示の実施形態の一部について例示する。しかしながら、本開示の実施形態はこれらに限定されない点に留意されたい。
[付記1]
健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示し、
前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定する制御部
を備える、情報処理装置。
[付記2]
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記問い合わせ情報は、前記車両又は前記機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含む、情報処理装置。
[付記3]
付記1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定する、情報処理装置。
[付記4]
付記1乃至3の何れか一項に記載の情報処理装置であって、
前記駐車場所は、前記ユーザの自宅に設けられた駐車スペースを含む、情報処理装置。
[付記5]
付記1乃至4の何れか一項に記載の情報処理装置であって、
前記健康診断は、前記駐車場所に駐車された前記車両において実施される、情報処理装置。
[付記6]
情報処理装置が実行する方法であって、
健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示すること、及び
前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定すること
を含む、方法。
[付記7]
付記6に記載の方法であって、
前記問い合わせ情報は、前記車両又は前記機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含む、方法。
[付記8]
付記6又は7に記載の方法であって、
前記駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定することを更に含む、方法。
[付記9]
付記6乃至8の何れか一項に記載の方法であって、
前記駐車場所は、前記ユーザの自宅に設けられた駐車スペースを含む、方法。
[付記10]
付記6乃至9の何れか一項に記載の方法であって、
前記健康診断は、前記駐車場所に駐車された前記車両において実施される、方法。
[付記11]
コンピュータに、
健康診断の予約をユーザから受け付けた場合に、前記健康診断に使用される機器が搭載された車両の駐車場所を提供可能か否かについて問い合わせる問い合わせ情報を前記ユーザに提示すること、及び
前記問い合わせ情報が示す問い合わせに対する前記ユーザの回答に基づいて、前記駐車場所を決定すること
を実行させる、プログラム。
[付記12]
付記11に記載のプログラムであって、
前記問い合わせ情報は、前記車両又は前記機器を駆動するための電力供給機器の提供が可能であるか否かについての問い合わせを含む、プログラム。
[付記13]
付記11又は12に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記駐車場所を提供したユーザに対してインセンティブを付与すると決定することを更に実行させる、プログラム。
[付記14]
付記11乃至13の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記駐車場所は、前記ユーザの自宅に設けられた駐車スペースを含む、プログラム。
[付記15]
付記11乃至14の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記健康診断は、前記駐車場所に駐車された前記車両において実施される、プログラム。
【符号の説明】
【0053】
1 システム
10 車両
20 情報処理装置
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
30 端末装置
31 制御部
32 通信部
33 記憶部
34 入力部
35 出力部
40 ネットワーク