(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】分割決済を支援する決済システム及びその分割決済の実行方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/22 20120101AFI20250210BHJP
G06Q 20/10 20120101ALI20250210BHJP
【FI】
G06Q20/22
G06Q20/10
(21)【出願番号】P 2024127688
(22)【出願日】2024-08-02
【審査請求日】2024-08-06
(31)【優先権主張番号】10-2023-0123142
(32)【優先日】2023-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524291942
【氏名又は名称】トラベル-ウォレット カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒュン ウ
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2022536(KR,B1)
【文献】特開2021-101337(JP,A)
【文献】特開2020-047184(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0059647(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第110246043(CN,A)
【文献】特開2015-153262(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0033615(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0082727(KR,A)
【文献】特開2020-166366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済システムの分割決済を実行する方法において、
電子装置が、単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、
前記電子装置が、前記分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバに伝送するステップと、
前記決済サービスサーバが決済要求を受信するステップと、
前記決済サービスサーバが、前記受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、
前記分割決済要求である場合、前記決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、
前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行し、前記分割決済が完了すると、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送するステップとを含み、
前記分割決済が不可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記電子装置に前記分割決済の不可を通知し、前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に決済不可状態に関する通知および不可の理由を伝送するステップをさらに含み、
前記分割決済を実行するステップでは、
前記分割決済情報を生成するステップで予め生成して記憶した前記分割決済情報に基づいて一定期間分割決済を実行し、
前記分割決済を実行するステップは、
前記分割決済に関する単一の決済情報を生成するステップと、
前記分割決済情報に基づいて、各電子装置から当該決済金額を出金または請求して前記分割決済を完了し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成するステップとを含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記電子装置が、前記分割決済を実行する前記少なくとも1つの他の電子装置を招待して分割決済グループを生成するステップをさらに含み、
前記分割決済情報を生成するステップは、
前記分割決済グループに含まれるグループメンバーごとに決済比率または決済金額をそれぞれ設定するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分割決済情報を生成するステップは、
前記電子装置が前記少なくとも1つの他の電子装置に前記分割決済情報に対する承認可否を確認するステップと、
前記少なくとも1つの他の電子装置全体が前記分割決済を承認した場合、前記分割決済情報を確定するステップとを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの他の電子装置が、前記電子装置に前記決済比率または前記決済金額の調整を要求するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
決済システムの分割決済を実行する方法において、
電子装置が、単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、
前記電子装置が、前記分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバに伝送するステップと、
決済端末が決済要求を受信するステップと、
前記決済端末が、前記決済要求を前記決済サービスサーバに伝送するステップと、
前記決済サービスサーバが、前記決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、
前記分割決済要求である場合、前記決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、
前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行し、前記分割決済が完了すると、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送するステップと、
前記分割決済が不可能な場合、前記決済サービスサーバが前記電子装置に前記分割決済の不可を通知し、前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に決済不可状態に関する通知および不可の理由を伝送するステップとを含み、
前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行することは、
前記分割決済に関する単一の決済情報を生成するステップと、
前記分割決済情報に基づいて、各電子装置から当該決済金額を出金または請求して前記分割決済を完了し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成するステップとを含
み、
前記分割決済情報を生成するステップで予め生成して記憶した前記分割決済情報に基づいて一定期間分割決済を実行することを特徴とする、方法。
【請求項6】
決済システムの分割決済を実行する方法において、
電子装置が、単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、
前記電子装置が、前記分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバに伝送するステップと、
前記分割決済情報の受信に対応して、前記決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、
前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の実行を前記電子装置に通知するステップと、
前記決済サービスサーバが決済要求を受信するステップと、
前記決済サービスサーバが、前記受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、
前記分割決済要求である場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行するステップと、
前記分割決済が完了すると、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送するステップとを含み、
前記分割決済が不可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記電子装置に前記分割決済の不可を通知し、前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に決済不可状態に関する通知および不可の理由を伝送するステップをさらに含み、
前記分割決済を実行するステップでは、
前記分割決済情報を生成するステップで予め生成して記憶した前記分割決済情報に基づいて一定期間分割決済を実行し、
前記分割決済を実行するステップは、
前記分割決済に関する単一の決済情報を生成するステップと、
前記分割決済情報に基づいて、各電子装置から当該決済金額を出金または請求して前記分割決済を完了し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成するステップとを含むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
分割決済を支援する決済システムにおいて、
単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成する電子装置と、
前記電子装置からの決済要求の受信に対応して、前記受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認し、前記分割決済要求である場合、要求された分割決済の可否を確認し、前記分割決済が可能な場合、前記分割決済情報に基づいて前記要求された分割決済を実行し、前記分割決済が完了すると、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送する決済サービスサーバとを含み、
前記決済サービスサーバは、
前記分割決済が不可能な場合、前記分割決済の不可を前記電子装置に通知し、決済不可状態に関する通知および不可の理由を前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に伝送し、
前記決済サービスサーバは、また、
前記電子装置で予め生成して記憶した前記分割決済情報に基づいて一定期間分割決済を実行し、
前記分割決済に関する単一の決済情報を生成し、前記分割決済情報に基づいて各電子装置から当該決済金額を出金または請求して前記分割決済を完了し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成することを特徴とする、システム。
【請求項8】
前記電子装置は、
前記分割決済を実行する前記少なくとも1つの他の電子装置を招待して分割決済グループを生成し、前記分割決済グループに含まれるグループメンバーごとに決済比率または決済金額をそれぞれ設定して前記分割決済情報を生成することを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記電子装置は、
前記分割決済情報に対する承認可否を前記少なくとも1つの他の電子装置に問い合わせ、前記少なくとも1つの他の電子装置全体が前記分割決済を承認した場合、前記分割決済情報を確定することを特徴とする、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの他の電子装置は、
前記電子装置に、前記決済比率または前記決済金額の調整を要求することを特徴とする、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割決済を支援する決済システム及びその分割決済の実行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集まり(例えば、同好会、同窓会、同期会、親睦会など)の場合は、集まりに参加した複数人がお金を集めて集まりにかかった費用を支払うのが一般的である。また、最近では、会社員の間で食事代を個別会計する割り勘(Dutch pay or Dutch treat)(以下、「分割決済」)文化が広がっている。例えば、支払いの前に集まった人から現金を集めて支払ったり、集まった人の1人が自分のクレジットカード(または、現金、チェックカードなど)で支払った後、他の人に個別に請求したりすることができる。
【0003】
しかし、前記方法は利用者に不便を及ぼす可能性がある。例えば、クレジットカードの使用が一般化して現金を持ち歩かない人が多く、現金を集めることが困難になることがある。一方、支払者は、後で他の人に個別請求するために自分の銀行口座情報を提供しなければならないという煩雑さや、費用を入金していない人に入金を促す必要があるという不便さがある。
【0004】
一方、分割決済を支援するカード端末(例えば、POS機器)が提供されている。例えば、支払い総額のうち分割決済する一部の金額をカード端末に入力し、利用者はカードを提供して当該金額を支払うことができる。しかし、この方法は、分割決済の回数だけ支払いを行わなければならないという不便さがある。例えば、4人の利用者の食事代を分割決済する場合、4人の利用者のそれぞれが支払いを行わなければならない。したがって、カード端末による分割決済は、全体の支払いにかかる時間が長くなる問題がある。
【0005】
そこで、前述の問題及び/または不便さを解決できる分割決済方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、前述の問題を解決するために、代表者の電子装置により分割決済が要求されると、分割決済情報に基づいて分割決済の可否を確認して分割決済を行うことができる、分割決済を支援する決済システム、及びその分割決済の実行方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、分割決済情報に基づいて分割決済の可否を確認し、分割決済が不可能な場合には、決済不可の理由を当該利用者に通知することができる、分割決済を支援する決済システム、及びその分割決済の実行方法を提供することにある。
【0008】
本発明の技術的課題は、以上で言及した課題に制限されなく、言及されないさらに他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法は、電子装置が単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、前記電子装置が、前記分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバに伝送するステップと、前記決済サービスサーバが決済要求を受信するステップと、前記決済サービスサーバが、前記受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、前記分割決済要求である場合、前記決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行し、前記分割決済が完了すると、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送するステップとを含むことができる。
【0010】
前記方法は、前記分割決済が不可能な場合、前記決済サービスサーバが前記電子装置に前記分割決済の不可を通知し、前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に決済不可状態に関する通知および不可の理由を伝送するステップをさらに含むことができる。
【0011】
前記方法は、前記電子装置が前記分割決済を実行する前記少なくとも1つの他の電子装置を招待して分割決済グループを生成するステップをさらに含み、前記分割決済情報を生成するステップは、前記分割決済グループに含まれているグループメンバーごとに決済比率または決済金額をそれぞれ設定するステップを含むことができる。
【0012】
前記分割決済情報を生成するステップは、前記電子装置が前記少なくとも1つの他の電子装置に前記分割決済情報に対する承認可否を確認するステップと、前記少なくとも1つの他の電子装置全体が前記分割決済を承認した場合、前記分割決済情報を確定するステップとを含むことができる。
【0013】
前記方法は、前記少なくとも1つの他の電子装置が前記電子装置に前記決済比率または前記決済金額の調整を要求するステップをさらに含むことができる。
【0014】
前記分割決済を実行するステップは、前記分割決済に関する単一の決済情報を生成するステップと、前記分割決済情報に基づいて、各電子装置から当該決済金額を出金または請求して前記分割決済を完了し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成するステップとを含むことができる。
【0015】
前記分割決済を実行するステップは、前記分割決済情報に基づいて、電子装置ごとにサブ決済情報を生成するステップと、前記サブ決済情報に相当する決済金額を前記各電子装置から出金または請求して前記分割決済を完了し、前記サブ決済情報に対する決済承認情報をそれぞれ生成するステップとを含むことができる。
【0016】
本発明の一実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法は、電子装置が単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、前記電子装置が、前記分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバに伝送するステップと、決済端末が決済要求を受信するステップと、前記決済端末が前記決済要求を前記決済サービスサーバに伝送するステップと、前記決済サービスサーバが、前記決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、前記分割決済要求である場合、前記決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行し、前記分割決済が完了すると、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送するステップと、前記分割決済が不可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記電子装置に前記分割決済の不可を通知し、前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に決済不可状態に関する通知および不可の理由を伝送するステップとを含むことができる。
【0017】
本発明の一実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法は、電子装置が単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、前記電子装置が、前記分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバに伝送するステップと、前記分割決済情報の受信に対応して、前記決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、前記分割決済が可能な場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の実行を前記電子装置に通知するステップと、前記決済サービスサーバが決済要求を受信するステップと、前記決済サービスサーバが、前記受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、前記分割決済要求である場合、前記決済サービスサーバが、前記分割決済情報に基づいて前記分割決済を実行するステップと、前記分割決済が完了すると、前記決済サービスサーバが、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置および前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送するステップとを含むことができる。
【0018】
本発明の一実施形態に係る分割決済を支援する決済システムは、単一の決済金額を少なくとも1つの他の電子装置と分割して決済するための分割決済情報を生成する電子装置と、前記電子装置からの決済要求の受信に対応して、前記受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認し、前記分割決済要求である場合、前記要求された分割決済の可否を確認し、前記分割決済が可能な場合、前記分割決済情報に基づいて前記要求された分割決済を実行し、前記分割決済が完了すると、前記分割決済の完了に関する通知を前記電子装置及び前記少なくとも1つの他の電子装置にそれぞれ伝送する決済サービスサーバとを含むことができる。
【0019】
前記決済サービスサーバは、前記分割決済が不可能な場合、前記分割決済の不可を前記電子装置に通知し、決済不可状態に関する通知および不可の理由を前記分割決済が不可能な少なくとも1つの電子装置に伝送することができる。
【0020】
前記電子装置は、前記分割決済を実行する前記少なくとも1つの他の電子装置を招待して分割決済グループを生成し、前記分割決済グループに含まれているグループメンバーごとに決済比率または決済金額をそれぞれ設定して前記分割決済情報を生成することができる。
【0021】
前記電子装置は、前記分割決済情報に対する承認可否を前記少なくとも1つの他の電子装置に問い合わせ、前記少なくとも1つの他の電子装置全体が前記分割決済を承認した場合、前記分割決済情報を確定することができる。
【0022】
前記少なくとも1つの他の電子装置は、前記電子装置に前記決済比率または前記決済金額の調整を要求することができる。
【0023】
前記決済サービスサーバは、前記分割決済に関する単一の決済情報を生成し、前記分割決済情報に基づいて、各電子装置から当該決済金額を出金または請求して前記分割決済を完了し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成することができる。
【0024】
前記決済サービスサーバは、前記分割決済情報に基づいて、電子装置ごとにサブ決済情報を生成し、前記サブ決済情報に相当する決済金額を前記各電子装置から出金または請求して前記分割決済を完了し、前記サブ決済情報に対する決済承認情報をそれぞれ生成することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一実施形態によれば、分割決済を効率的に実行して利用者の利便性を向上させることができる。例えば、本発明は、分割決済情報に基づいて分割決済の可否を確認し、分割決済が不可能な場合、当該利用者に不可の理由を通知し、当該利用者が不可の理由を迅速に解消するように誘導して分割決済を円滑に進めることができる。また、本発明は、分割決済グループメンバーごとに決済承認情報をそれぞれ生成して、分割決済をそれぞれ取り消したり、決済カードを容易に変更したりすることができる。
【0026】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されなく、言及されないさらに他の効果は、特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る決済システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の他の実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法を示すフローチャートである。
【
図4a】
図4aは、本発明の一実施形態に係る決済承認情報の生成方法を説明するための図である。
【
図4b】
図4bは、本発明の他の実施形態に係る決済承認情報の生成方法を説明するための図である。
【
図5a】
図5a~
図5cは、本発明の一実施形態に係る分割決済グループの生成画面の例示図である。
【
図5b】
図5a~
図5cは、本発明の一実施形態に係る分割決済グループの生成画面の例示図である。
【
図5c】
図5a~
図5cは、本発明の一実施形態に係る分割決済グループの生成画面の例示図である。
【
図5d】
図5d~
図5gは、本発明の一実施形態に係る分割決済金額の設定画面の例示図である。
【
図5e】
図5d~
図5gは、本発明の一実施形態に係る分割決済金額の設定画面の例示図である。
【
図5f】
図5d~
図5gは、本発明の一実施形態に係る分割決済金額の設定画面の例示図である。
【
図5g】
図5d~
図5gは、本発明の一実施形態に係る分割決済金額の設定画面の例示図である。
【
図5h】
図5h及び
図5iは、本発明の一実施形態に係る分割決済内訳の通知画面の例示図である。
【
図5i】
図5h及び
図5iは、本発明の一実施形態に係る分割決済内訳の通知画面の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付した図面とともに詳細に後述する実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は以下に開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現可能であり、単に本実施例は本発明の開示が完全となるようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。以下、同一の参照符号は、同一の構成要素を指す。
【0029】
たとえ、「第1」、「第2」などが多様な素子、構成要素及び/またはセクションを記述するために使用されるが、これらの素子、構成要素及び/またはセクションはこれらの用語によって制限されないことはもちろんである。これらの用語は単に1つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使用するものである。したがって、以下に言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは、本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであってもよいことはもちろんである。
【0030】
本明細書で使用される用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文言で特に言及しない限り、複数形も含む。本明細書で使用される「含む(comprises)」及び/または「成る(made of)」は、言及された構成要素、段階、動作及び/または素子のほか、1つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除しない。
【0031】
他に断りがなければ、本明細書で使用されるすべての用語(技術および科学的用語を含む)は本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に共通して理解できる意味で使用できる。また、一般的に使用される辞書に定義されている用語は、明らかに特別に定義されていない限り、理想的または過度に解釈されない。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態に係る決済システムの構成を示す図である。
【0033】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る決済システム1000は、一般決済に加えて、単一の決済金額を複数の利用者が分割して決済する分割決済(例えば、割り勘)サービスを支援することができる。前記システム1000は、利用者端末(例えば、電子装置)100と、決済端末200と、決済サービスサーバ300とを含むことができる。
【0034】
利用者端末100は、オン/オフライン決済機能を含む電子装置(例えば、スマートフォン、スマートウォッチなど)であってもよい。利用者端末100は、決済機能を管理・制御するアプリ(例えば、電子ウォレット(wallet)、モバイルカードなど)を含むことができる。
【0035】
利用者端末100は、分割決済のためのグループ(または団体)のグループメンバー(または構成員)の端末であってもよい。すなわち、利用者端末100は、複数の利用者端末101,102,103を含むことができる。利用者端末100は、決済サービス中の分割決済を支援することができる。例えば、複数の利用者端末101,102,103の1つ(例えば、第1利用者端末101)は、代表端末として少なくとも1つの他の利用者端末(例えば、第2利用者端末102~第N利用者端末103)の少なくとも1つを招待して分割決済グループを生成することができる。分割決済グループを生成した後、第1利用者端末101は、分割決済情報を生成して分割決済を行うことができる。前記分割決済のための利用者端末100の詳細な動作については、
図2及び
図3を参照して後述することとする。
【0036】
決済端末200は、第1利用者端末101から決済要求(例えば、一般決済または分割決済の要求)を受信して決済サービスサーバ300に伝送し、決済サービスサーバ300から決済承認または失敗のメッセージを受信することができる。決済端末200は、オフライン店舗(例えば、加盟店)に設置されたカード端末(例えば、POS機器)であってもよい。あるいは、決済端末200は、オンライン決済のための決済ソフトウェア(例えば、決済アプリケーション)であってもよい。
【0037】
決済サービスサーバ300は、利用者端末100の決済サービスを支援することができる。決済サービスサーバ300は、カード会社のネットワークを利用して決済サービスを提供するサードパーティー(3rd party)のサーバであってもよい。例えば、前記決済サービスサーバ300は、カード会社のネットワーク、インターネット、イントラネット、有無線通信網、移動通信網などを含むネットワークを介して利用者端末100及び決済端末200に接続され、決済端末200を介して第1利用者端末101から決済要求を受信し、受信した決済要求を処理することができる。また、決済サービスサーバ300は、サービス加入者の情報(例えば、加入者が保有する少なくとも1つの決済カードの情報、充電口座の情報など)をデータベースに記憶することができる。
【0038】
一実施形態に係る決済サービスサーバ300は、分割決済を支援することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、第1利用者端末101から分割決済情報(例えば、グループメンバー、合計決済金額、グループメンバーごとの分割決済金額、グループメンバーごとの決済手段など)を受信し、分割決済情報に基づいて分割決済の可否を確認することができる。決済サービスサーバ300は、分割決済が可能な場合、グループメンバーごとに決済金額を出金(または請求)して分割決済を実行し、分割決済完了をグループメンバーに通知(例えば、各グループメンバーの端末に分割決済内訳をメッセージとして伝送)することができる。
【0039】
一方、決済サービスサーバ300は、分割決済が不可能な場合、第1利用者端末101に分割決済不可を通知することができる。このとき、決済サービスサーバ300は、決済ができないグループメンバー及び/または不可の理由を共に通知することができる。また、決済サービスサーバ300は、分割決済ができないグループメンバーの端末に決済不可の理由(例えば、残高不足、限度額超過)を伝送して理由の解消を誘導することができる。前述した分割決済のための決済サービスサーバ300の詳細な動作については、
図2及び
図3を参照して後述することとする。
【0040】
一方、図示はしていないが、前記決済サービスサーバ300は、カード会社と連携して決済サービスを提供することもできる。例えば、前記決済サービスサーバ300は、知られている様々な方法により他のカード会社のカード情報を記憶し、記憶されたカード情報を用いて当該カード会社に分割決済金額を請求することができる。また、決済サービスサーバ300は、分割決済要求時に当該カード会社に分割決済金額の決済可否を問い合わせて結果を受信することができる。
【0041】
図2は、本発明の一実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法を示すフローチャートである。
【0042】
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法(以下、「分割決済方法」)は、ステップS201において、分割決済情報を生成することができる。例えば、電子装置(例えば、第1利用者端末101)は、単一の決済を少なくとも1つの他の電子装置(例えば、第2利用者端末102~第N利用者端末103)と分割決済を行うための分割決済情報を生成することができる。前記分割決済情報は、分割決済するグループメンバー、合計決済金額、及びグループメンバーごとの分割決済金額(または比率)を含むことができる。具体的には、電子装置の利用者は、予め設定されたグループのうちの1つを選択するか、または少なくとも1つの他の電子装置を招待して分割決済グループを生成し、合計決済金額に対して、グループメンバーごとに決済金額または決済比率を設定して分割決済情報を生成することができる。この詳細については、
図5a及び
図5bを参照して後述することとする。
【0043】
前記分割決済方法は、ステップS203において、分割決済情報を決済サービスサーバ300に伝送することができる。例えば、電子装置は、有線または無線の通信ネットワークを用いて分割決済情報を決済サービスサーバ300に伝送することができる。他の例として、電子装置は、決済端末200を介して決済サービスサーバ300に分割決済情報を伝送することもできる。
【0044】
前記分割決済方法は、ステップS205及びS206において、電子装置の利用者が電子装置を用いて決済端末200を介して決済サービスサーバ300に決済を要求することができる。例えば、決済端末200がPOS機器である場合、POS機器は、電子装置の利用者が電子装置をPOS機器に接触(または一定距離内に接近)すると、決済要求を決済サービスサーバ300に伝送することができる。他の例として、決済端末200が決済アプリケーションである場合、決済アプリケーションは、決済画面で決済ボタンが活性化(例えば、クリック)されると、決済要求を決済サービスサーバ300に伝送することができる。前記決済要求は、合計決済金額および識別情報(例えば、カード番号)を含むことができる。
【0045】
前記分割決済方法は、ステップS207において、前記要求された決済が分割決済要求であるか否かを確認することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、分割決済情報に基づいて、前記要求された決済が分割決済要求であるか否かを確認することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、電子装置から分割決済情報を受信した後、電子装置から受信した決済要求を分割決済要求として判断することができる。
【0046】
前記要求された決済が分割決済要求ではない場合、前記分割決済方法は、ステップS208において、一般決済を進めることができる。一方、前記要求された決済が分割決済要求である場合、前記分割決済方法は、ステップS209において、分割決済の可否を確認することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、受信した分割決済情報に基づいて、分割決済の可否を確認することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、グループメンバーの決済手段がプリペイドチャージカード(または口座)の場合は、残高が分割決済金額以上であるか否かを確認することができ、決済手段がクレジットカードの場合は、利用可能額が分割決済金額以上であるか否かを確認することができる。
【0047】
前記ステップS209の確認の結果、分割決済が不可能な場合、前記分割決済方法は、ステップS211において、決済サービスサーバ300が決済端末200に決済不可を通知することができる。また、前記分割決済方法は、ステップS213において、決済サービスサーバ300が電子装置に決済不可を通知することができる。このとき、前記決済サービスサーバ300は、決済できないグループメンバーおよび不可の理由を共に通知(伝送)することができる。また、前記分割決済方法では、ステップS215において、決済サービスサーバ300は決済できないグループメンバーの端末に不可の理由を伝送することができる。前記ステップS213及び前記ステップS215により、グループメンバーは、分割決済ができない状況を迅速に解決(例えば、プリペイドチャージカード(または口座)のチャージ、クレジットカードの利用限度額の増額、分割金額(または比率)調整の要求、決済カード(または口座)の変更など)することができ、これにより分割決済の利便性を向上させることができる。
【0048】
他の実施形態によれば、決済サービスサーバ300は、不可理由の伝送時に決済できないグループメンバーが保有するカードのうち、決済可能な少なくとも1つのカードの情報を共に伝送することができる。また他の実施形態によれば、グループメンバーが自動充電を設定した場合、決済サービスサーバ300は、残高が不足している決済カードを自動充電し、当該カードの自動充電を知らせる自動充電メッセージを当該グループメンバーの端末に伝送することができる。
【0049】
一方、前記ステップS209の確認の結果、分割決済が可能な場合(または、ステップS215以降、決済不可の理由が全て解消された場合)、前記分割決済方法は、ステップS221において、分割決済情報に基づいて分割決済を実行することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、分割決済情報に基づいてグループメンバーごとに決済金額を出金(または、請求)することができる。前記分割決済方法は、ステップS223において、決済承認情報を生成することができる。このとき、決済サービスサーバ300は、グループメンバーごとに決済承認情報をそれぞれ生成することができる。この詳細については、
図4aを参照して後述することとする。他の例として、決済サービスサーバ300は、グループメンバーごとに決済金額を出金しても、合計金額に対する1つの決済承認情報のみを生成することができる。この詳細については、
図4bを参照して後述することとする。
【0050】
前記分割決済方法は、ステップS225において、通知を伝送することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、決済端末200に第1通知情報(例えば、決済承認)を伝送し、電子装置に第2通知情報(例えば、分割決済承認内訳)を伝送し、少なくとも1つの他の電子装置に第3通知情報(例えば、分割決済承認内訳)を伝送することができる。この詳細については、
図5cを参照して後述することとする。
【0051】
一方、図示はしていないが、決済サービスサーバ300は、ステップS209の分割決済の可否を確認時に、決済端末200から伝送された合計決済金額と、電子装置から受信された分割決済情報に含まれる合計決済金額とを比較することにより、分割決済の可否を確認することができる。これは、分割決済情報の生成時に電子装置の利用者が合計決済金額を誤って入力することによって発生する決済エラーを防止するためである。
【0052】
図3は、本発明の他の実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法を示すフローチャートである。
【0053】
図3を参照すると、本発明の他の実施形態に係る決済システムにおける分割決済の実行方法(以下、「分割決済方法」)は、
図2の分割決済方法と同様である。ただし、
図3の分割決済方法では、電子装置の利用者が電子装置を用いて決済端末200に分割決済を実際に要求する前に、決済サービスサーバ300は分割決済の可否を確認することができる。
【0054】
前記分割決済方法は、ステップS301において、分割決済情報を生成することができる。前記分割決済方法は、ステップS303において、分割決済情報を決済サービスサーバ300に伝送することができる。前記分割決済方法は、ステップS305において、分割決済の可否を確認することができる。前記のステップS301、S303及びS305は、
図2のステップS201、S203及びS209とそれぞれ同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0055】
前記ステップS305の確認の結果、分割決済が不可能な場合、前記分割決済方法は、ステップS311で決済サービスサーバ300が電子装置に分割決済不可を通知し、ステップS313で決済ができないグループメンバーの端末に不可の理由を伝送することができる。前記のステップS311及びS313は、
図2のステップS213及びS215とそれぞれ同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0056】
一方、前記ステップS305の確認の結果、分割決済が可能な場合、前記分割決済方法は、ステップS315において、決済サービスサーバ300が分割決済の実行を電子装置に通知することができる。
【0057】
前記分割決済方法は、ステップS317及びS318において、電子装置の利用者が電子装置を用いて決済端末200を介して決済サービスサーバ300に決済を要求することができる。前記のステップS317及びS318は、
図2のステップS205及びS206とそれぞれ同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0058】
前記分割決済方法は、ステップS319において、前記要求された決済が分割決済要求であるか否かを確認することができる。前記要求された決済が分割決済要求ではない場合、前記分割決済方法は、ステップS320において、一般決済を進めることができる。一方、前記要求された決済が分割決済要求である場合、前記分割決済方法は、決済サービスサーバ300がステップS321で分割決済情報に基づいて分割決済を行い、ステップS323で決済承認情報を生成し、ステップS325で通知を伝送することができる。前記のステップS319、S320、S321、S323及びS325は、
図2のステップS207、S208、S221、S223及びS225とそれぞれ同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0059】
なお、
図2及び
図3では、第1利用者端末101を用いて分割決済を要求することを説明しているが、本発明はこれに限定されない。他の例によれば、本発明は、第1利用者端末101で分割決済情報を生成した後、第1利用者端末101の代わりに実物カード(例えば、クレジットカード、プリペイドチャージカードなど)を決済端末200に接触(または一定距離以内に接近)して分割決済を要求することもできる。
【0060】
また、分割決済のために毎回分割決済情報を生成するものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。他の例によれば、本発明は、団体旅行期間(例えば、一週間、一ヶ月間、または日付を指定)の間にすべての決済を分割決済として進めるように設定し、その期間中は、決済ごとに分割決済情報を生成しなくても、予め生成して記憶した分割決済情報に基づいて分割決済を行うことができる。
【0061】
図4aは、本発明の一実施形態に係る決済承認情報の生成方法を説明するための図であり、
図4bは、本発明の他の実施形態に係る決済承認情報の生成方法を説明するための図である。
【0062】
図4a及び
図4bを参照すると、本発明の一実施形態に係る決済サービスサーバは、分割決済に対する決済承認情報を生成することができる。例えば、決済サービスサーバは、
図4aに示すように、単一の決済の分割決済が要求されると(S401)、分割決済情報に基づいて分割決済ごとにサブ決済情報を生成し(S402-1、S402-2)、生成されたサブ決済情報(S402-1、S402-2)に相当する金額を各電子装置から出金(または請求)(S403-1、S403-2)して分割決済を完了(S404-1、S404-2)し、前記サブ決済情報に対する決済承認情報をそれぞれ生成することができる。このように、グループメンバーごとにサブ決済情報を生成する場合、特定のグループメンバーが自分の決済をキャンセル(または決済カード(または方法)を変更)しようとする場合、全体決済をキャンセルして再決済しなくても、当該サブ決済のみをキャンセルすることができ、加盟店および利用者の利便性を向上させることができる。
【0063】
他の例として、決済サービスサーバは、
図4bに示すように、単一の決済の分割決済が要求されると(S411)、分割決済に関する単一の決済情報を生成し(S412)、分割決済情報に基づいて電子装置及び少なくとも1つの他の電子装置から当該分割決済金額をそれぞれ出金(または請求)(S413-1、S413-2)して分割決済を完了(S414)し、前記単一の決済情報に対する決済承認情報を生成することができる。すなわち、
図4bの場合は分割決済であるが、決済端末200の側面では単一の決済として処理することができる。
【0064】
図5a~
図5cは、本発明の一実施形態に係る分割決済グループの生成画面の例示図である。
図5d~
図5gは、本発明の一実施形態に係る分割決済金額の設定画面の例示図である。
図5h及び
図5iは、本発明の一実施形態に係る分割決済内訳の通知画面の例示図である。
【0065】
図5a~
図5iを参照すると、本発明の一実施形態に係る電子装置(例えば、第1利用者端末)は、決済サービスアプリで分割決済メニューが実行されると、参照符号[510]の図に示すように、決済グループリスト画面を表示することができる。前記参照符号[510]の図は、予め生成された決済グループがない例を示している。
【0066】
前記決済グループリスト画面で決済グループを生成するための生成メニュー501が選択(例えば、タッチ)されると、前記電子装置は、参照符号[520]の図に示すように、決済グループ生成画面を表示することができる。前記決済グループ生成画面は、グループ名を設定(例えば、入力)するグループ名フィールド521と、グループタイプ(例えば、一回限りのグループであるか、または複数回使えるグループであるか)を設定(例えば、選択)するグループタイプフィールド522と、グループメンバーリストを表示する参加者リストフィールド523とを含むことができる。この場合、参加者リストフィールド523は、電子装置の利用者(例えば、参加者A(me))を基本的に含むことができる。
【0067】
前記決済グループ生成画面でグループメンバーを招待するための招待メニュー502が選択(例えば、タッチ)されると、前記電子装置は、参照符号[530]の図に示すように、招待画面を表示することができる。前記招待画面は、グループメンバーの名前および連絡先(例えば、電話番号)を含む少なくとも1つのグループメンバーフィールド531を含むことができる。例えば、電子装置の利用者は、グループメンバーフィールド531に招待する利用者の名前および連絡先を直接入力してグループメンバー(例えば、参加者B)を追加することができる。あるいは、電子装置の利用者は、予め記憶された連絡先から特定の連絡先を選択してグループメンバー(例えば、参加者B)を追加することができる。
【0068】
一方、前記招待画面は、グループメンバーを追加するための追加メニュー503を含むことができる。前記追加メニュー503が選択(例えば、タッチ)されると、電子装置は、参照符号[540]の図に示すように、グループメンバーフィールド532を追加することができる。このとき、電子装置の利用者は、追加されたグループメンバーフィールド532にグループメンバー(例えば、参加者C)を追加することができる。
【0069】
前記招待画面でグループ設定を完了する確認メニュー504が選択(例えば、タッチ)されると、電子装置は、参照符号[550]の図に示すように、招待リスト523に分割決済のためのグループメンバー(例えば、参加者B、参加者C)が追加された決済グループ生成画面を表示することができる。
【0070】
前記決済グループ生成画面で確認メニュー505が選択(例えば、タッチ)されると、電子装置は、参照符号[560]の図に示すように、生成された決済グループ(例えば、決済グループ1)が追加された決済グループリスト画面を表示することができる。前記参照符号[560]の決済グループリスト画面は、前記生成された決済グループをカードの形(以下、「決済グループカード」)561で表示することができる。前記決済グループカード561は、当該カードを活性化または不活性化するオン/オフメニュー506と、当該カードを削除するための削除メニュー507と、当該決済グループの名前を変更するための名前変更メニュー508と、当該決済グループの利用内訳を確認するための利用内訳メニュー509とを含むことができる。
【0071】
一方、前記決済グループ生成画面で確認メニュー505が選択(例えば、タッチ)された場合、電子装置は、決済グループに含まれているグループメンバー(例えば、参加者B、参加者C)に招待メッセージを伝送することができる。このとき、前記電子装置から招待メッセージを受信した他の電子装置(例えば、参加者Cの電子装置)は、参照符号[565]の図に示すように、ポップアップメッセージ562を表示することができる。
【0072】
前記参照符号[560]の決済グループリスト画面で決済グループカード561が選択されると、電子装置は、参照符号[570]の図に示すように、グループメンバーごとに決済金額を設定する決済金額設定画面を表示することができる。前記決済金額設定画面は、各グループメンバーの分割決済金額を設定する金額設定フィールド571,572,573と、分割決済情報を設定する代表者を変更する代表者変更メニュー574とを含むことができる。このとき、前記電子装置は、招待を承認したグループメンバーの金額設定フィールドのみを決済金額設定画面で活性化させることができる。例えば、電子装置は、参照符号[570]の図に示すように、招待したグループメンバー(例えば、参加者B及び参加者C)の電子装置から受諾メッセージが受信されず、自分(例えば、参加者A)の金額設定フィールド571のみを活性化して表示し、招待したグループメンバー(例えば、参加者B及び参加者C)の金額設定フィールド572,573を不活性化して表示することができる。
【0073】
一方、前記参照符号[565]の図に示すポップアップメッセージ562が選択されると、他の電子装置は、参照符号[575]の図に示すように、招待メッセージの詳細情報を表示した招待カード576を含む分割決済グループリスト画面を表示することができる。前記招待カード576は、招待に対する拒否メニュー511と、受諾メニュー512とを含むことができる。前記拒否メニュー511が選択されると、他の電子装置は、招待に対する拒否メッセージを電子装置に伝送し、招待カード576を削除することができる。一方、前記受諾メニュー512が選択されると、他の電子装置は、電子装置に受諾メッセージを伝送し、参照符号[577]の図に示すように、招待カード576を決済グループカード578に変更することができる。決済グループカード578は、決済グループから退会する退会メニュー513と、決済内訳を確認する利用内訳メニュー514とを含むことができる。一方、前記受諾メッセージは、グループメンバーが決済のための基本決済手段(例えば、クレジットカード、プリペイドチャージカード、口座など)を指定していない場合や、グループメンバーによって決済手段の変更が要求された場合、決済手段情報を含むことができる。
【0074】
一方、招待したグループメンバー(例えば、参加者B及び参加者C)の少なくとも一部から受諾メッセージが受信されると、電子装置は、参照符号[580]の図に示すように、決済金額設定画面で招待を受諾したグループメンバー(例えば、参加者C)の金額設定フィールド573を活性化することができる。電子装置の利用者は、金額設定フィールドのバーを用いてグループメンバーごとに決済比率を設定することができる。例えば、電子装置の利用者は、参加者A(me)が80%、参加者Cが20%を決済するように決済比率を設定することができる。前記電子装置は、グループメンバーの決済比率の設定が完了すると、設定された決済比率をグループメンバーの電子装置に伝送することができる。
【0075】
前記電子装置から決済比率を受信した後、前記参照符号[577]に示す図の決済グループカード578が選択されると、他の電子装置(例えば、参加者Cの電子装置)は参照符号[585]の図に示すように、決済金額設定画面を表示することができる。前記参照符号[585]の決済金額設定画面は、参照符号[580]の図に示す電子装置の決済金額設定画面と同じであってもよい。一方、前記参照符号[585]の図では、他の電子装置の利用者(例えば、参加者C)が分割決済比率を変更できるように、金額設定フィールドが活性化されていることを示している。すなわち、他の電子装置の利用者(例えば、参加者C)は、金額設定フィールドを用いて決済比率を変更することができる。このとき、他の電子装置は、変更された決済比率を電子装置に伝送することができる。つまり、最終決済比率は、前述のグループメンバー間の協議によって決定することができる。他の例によれば、他の電子装置は金額設定フィールドを不活性化状態で表示し、他の電子装置の利用者が電子装置の利用者によって設定された分割決済比率を変更できないようにすることもできる。このとき、他の電子装置は、決済比率に対する承認可否に関する他の電子装置の利用者の決定を電子装置に伝送することができる。また他の例によれば、電子装置の利用者は、分割決済生成時に、他の電子装置において分割決済比率を変更可能または変更不可に設定することができる。
【0076】
前述の手順により分割決済情報の生成が完了すると、電子装置は決済端末200を介して決済サービスサーバ300に分割決済を要求することができる。前記分割決済要求に対応して、決済サービスサーバ300は、分割決済の可否を確認し、分割決済が可能な場合、分割決済を進めることができる。決済サービスサーバ300は、分割決済が完了すると、分割決済承認内訳を生成し、生成された分割決済承認内訳を電子装置および他の電子装置に伝送することができる。例えば、決済サービスサーバ300は、参照符号[590-1]及び[590-2]の図に示すように、電子装置に関連する第1分割決済承認内訳591、および他の電子装置(例えば、参加者Cの電子装置)に関連する第2分割決済承認内訳592を生成することができる。
【0077】
前記第1分割決済承認内訳591を受信した電子装置は、参照符号[595-1]の図に示すように、ディスプレイの一側に第1ポップアップメッセージ593を表示することができる。同様に、前記第2分割決済承認内訳592を受信した他の電子装置は、参照符号[595-2]の図に示すように、ディスプレイの一側に第2ポップアップメッセージ594を表示することができる。
【0078】
一方、以上では決済比率を設定することを説明したが、他の実施形態によれば、電子装置の利用者は決済比率ではなくグループメンバーごとに分割決済金額を入力してもよい。このとき、電子装置は、入力された分割決済金額の総額を表示することができる。電子装置の利用者は、表示された総額と実際の合計決済金額が一致するかを確認することができる。
【0079】
他の例として、電子装置は、利用者または決済端末200から合計決済金額を取得し、前記取得した合計決済金額と、前記金額設定フィールドを介して入力された分割決済金額の総額とを比較するようにすることができる。
【0080】
また他の例として、電子装置の利用者は、決済比率と決済金額を組み合わせてグループメンバーごとの分割決済金額を入力することができる。例えば、電子装置の利用者は、少なくとも1つのグループメンバーに対して分割決済金額を入力し、残りのグループメンバーに対しては決済比率を設定して、残りのグループメンバーが決済比率によって残りの金額を決済するようにすることができる。
【0081】
以上、図示された実施形態を参照して本発明を説明したが、これらの実施形態は例示的なものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の要旨及び範囲を逸脱することなく前述した実施形態に対する種々の変形、変更および均等な他の実施形態が可能であることを明らかに理解するはずである。従って、本発明の技術的保護の範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【要約】 (修正有)
【課題】分割決済を効率的に実行して利用者の利便性を向上させる決済システム及びその分割決済方法を提供する。
【解決手段】方法は、利用者端末101が、単一の決済金額を少なくとも1つの他の利用者端末102~103と分割して決済するための分割決済情報を生成するステップと、分割決済情報を、決済サービスを提供する決済サービスサーバ300に伝送するステップと、決済サービスサーバが決済要求を受信するステップと、決済サービスサーバが、受信した決済要求が分割決済要求であるか否かを確認するステップと、分割決済要求である場合、決済サービスサーバが分割決済の可否を確認するステップと、分割決済が可能な場合、決済サービスサーバが、分割決済情報に基づいて分割決済を実行し、分割決済が完了すると、決済サービスサーバが、分割決済の完了に関する通知を利用者端末及び少なくとも1つの他の利用者端末に夫々伝送するステップと、を含む。
【選択図】
図2