(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】光導波路ベースの側面照明アセンブリ、細長い補強構造、及びレセプタクル
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20250212BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20250212BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20250212BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20250212BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20250212BHJP
【FI】
F21V8/00 271
G02B6/00 326
F21V8/00 241
F21V8/00 281
F21V8/00 267
F21V17/00 402
F21Y115:10
F21Y115:15
(21)【出願番号】P 2022534203
(86)(22)【出願日】2020-12-19
(86)【国際出願番号】 IB2020062253
(87)【国際公開番号】W WO2021124297
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-06-06
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513271302
【氏名又は名称】エル イー エス エス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ティソ,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ピエール,リュドヴィク
(72)【発明者】
【氏名】マトレイ,マガリー
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-201200(JP,A)
【文献】特開2018-060719(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0053977(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
G02B 6/00
F21V 17/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い側面発光光導波路;
前記導波路を取り囲む、光学保護コーティング;
細長い基部;
前記細長い基部に沿って長さ方向に延在し、前記光学保護コーティングと前記細長い基部との間に配置される、リフレクタ;及び
前記細長い基部に埋め込まれ且つ、前記細長い基部に沿って長さ方向に延在する可撓性ロッドを備える、細長い補強構造
を備え、
細長い前記導波路は、前記光学保護コーティングを介して、前記細長い基部の長さ方向に沿って、前記細長い基部に取り付けられて
おり、
前記可撓性ロッドは光ファイバである、
光導波路ベースの側面照明アセンブリ。
【請求項2】
前記保護コーティング又は前記リフレクタを前記基部に接着する接着層を更に備える、請求項1に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項3】
前記基部及び前記保護コーティングは同一の材料で作製される、請求項1~2のいずれか1項に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項4】
前記基部及び前記保護コーティングは異なる材料製である、請求項1~2のいずれか1項に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項5】
前記細長い基部はポリマーで作成される、請求項1~3のいずれか1項に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項6】
前記可撓性ロッドは、第1の可撓性ロッドであり、前記細長い補強構造は、前記基部に沿って長さ方向に延在する第2の可撓性ロッドを備え、前記第1の可撓性ロッド及び前記第2の可撓性ロッドは、長さ方向に延在する垂直縦方向中心面のそれぞれ左及び右に、対称に位置決めされる、請求項1に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項7】
前記第2の可撓性ロッドは、光ファイバである、請求項6に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項8】
前記基部及び前記光学保護コーティングは、1つ以上のポリマーで作製され、同時に押出成形される、請求項1及び3~7のいずれか1項に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項9】
1つの細長い側面発光光導波路;
前記導波路を取り囲む、細長い光学保護コーティング;及び
前記光学保護コーティングに埋め込まれ且つ前記光学保護コーティングに沿って長さ方向に延在する2本の可撓性ロッドからなる、細長い補強構造を備え
る、光導波路ベースの側面照明アセンブリであって、
前記可撓性ロッドは、第1の可撓性ロッドと第2の可撓性ロッドであり、前記第1の可撓性ロッド及び前記第2の可撓性ロッドは、前記側面照明アセンブリに沿って長さ方向に延在する垂直縦方向中心面のそれぞれ左及び右に、対称に位置決めされ、前記可撓性ロッドは、光ファイバである、
前記側面照明アセンブリ。
【請求項10】
前記光学保護コーティングはポリマーである、請求項9に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項11】
前記光学保護コーティングに埋め込まれた、又は前記光学保護コーティングの外側表面に取り付けられた、磁性部品を更に備える、請求項
9に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項12】
前記磁性部品は、前記光学保護コーティング内に埋め込まれた又は分散された、磁性粒子を含む、請求項
11に記載の側面照明アセンブリ。
【請求項13】
前記磁性部品とレセプタクル上の別の磁性部品との間の磁気引力は、前記光学保護コーティングを前記レセプタクルに対して保持する、請求項
11又は請求項
12に記載の側面照明アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2020年12月20日出願の米国仮特許出願第62/952,065号、発明の名称「光導波路ベースの側面照明アセンブリ及びレセプタクル」、及び2020年12月20日出願の米国仮特許出願第62/952,082号、発明の名称「細長い補強構造を有する、光導波路ベースの側面照明アセンブリ」の、先の出願日の利益を主張するものである。
【0002】
本特許出願に記載の主題は:国際公開特許出願第PCT/IB2012/000617号、発明の名称「照明システムのための導波路装置」;PCT/IB2014/065386号、発明の名称「導波路ベースの照明のためのホルダ及びシステム」;及びPCT/IB2016/057738号、発明の名称「複合材料オーバーコート構造を有する光ファイバ光源」において開示されている材料に関する。
【0003】
本開示の態様は:光導波路ベースの側面照明アセンブリ;並びにより大型の又はより複雑な照明デバイス又はシステムの部品としての製造中に、上記アセンブリを保護し、また上記アセンブリの操作を容易にする、レセプタクルである。
【背景技術】
【0004】
光ファイバは、一方のファイバ端部から他方のファイバ端部まで、有意な損失なしに光信号を伝達することが知られている。他のケースでは、上記ファイバは、光信号の伝播方向を略横断する方向に、該光信号を漏洩するように設計される。この効果は典型的には、光(光信号)と、ファイバ内に組み込まれた散乱構造との相互作用の結果、又は特定のファイバの設計の結果である。このような散乱要素は:ファイバをドロー加工する際に不純物等の要素を付加することによって;ファイバ内に孔を加工することによって;又はファイバの機械加工、レーザ加工、若しくは化学加工によって、実現できる。
【0005】
場合によっては、ファイバコア材料内、クラッド内、又はファイバの外側表面を覆うコーティング内に、発光材料が組み込まれる。上記発光材料は、伝播する波長の一部又は全体を、より短い又はより長い波長へと変換し、これによって、ファイバの側部から供給される所望の照明及び波長が得られる。上述の照明スキームは、適切な導波路ホルダによって制御、調整、又は適合する必要がある場合があり、上記導波路ホルダは、(光ファイバであってよい)導波路の側面に適合し、また適切な形状の側面照明を生成するために選択された反射、吸収、又は透過特性を呈することができる。発光材料でコーティングされたファイバは、多角形の底部を有するホルダのプラスチック製オーバーコート構造に埋め込むことができ、上記多角形の底部により、ホルダ又は導波路‐ホルダアセンブリ全体を、より大型の又はより複雑なシステムの、噛合する締結式のレセプタクルに嵌合させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
照明装置を複数の態様で説明する。これらの態様は、上記照明装置の要素の操作及び組み立て方法の機械的改善を提供でき、側面照明アセンブリ装置を(機械的に)強化し、上記照明装置の状態に関する電気信号及び光信号を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ある態様では、上記装置は、中に細長い溝が形成されたレセプタクルを、上記レセプタクル上の、例えば上記レセプタクルに埋め込まれた、又は上記レセプタクルの、上記細長い溝を画定する外側表面等の表面に取り付けられた、第1の磁性部品と共に有する。上記装置はまた、側面照明アセンブリを有し、上記側面照明アセンブリは:細長い側面発光型光導波路;上記導波路が長さ方向に取り付けられた、細長い基部;及び上記基部上の、例えば上記細長い基部に埋め込まれた、又は上記細長い基部の、上記レセプタクルの上記外側表面に最も近接した外側表面等の表面に取り付けられた、第2の磁性部品を備える。
【0008】
上記レセプタクル上の上記第1の磁性部品は:上記レセプタクルに埋め込まれた若しくは上記レセプタクルの表面に取り付けられた、上記レセプタクルの上記細長い溝に沿って延在し得る、若しくは上記細長い溝に沿ってシーケンスを形成し得る、1つ以上の永久磁石要素、例えばストリップ;上記レセプタクルに埋め込まれた、例えば上記レセプタクル内に分散された、磁性粒子;又は上記レセプタクルに埋め込まれた若しくは上記レセプタクルの表面に取り付けられた、電磁石であってよい。上記基部上の上記第2の磁性部品は:長さ方向に(上記基部の長さに沿って)延在する、少なくとも1つの強磁性ワイヤ;長さ方向に(上記基部の長さに沿って)延在する、永久磁石ストリップ;又は上記基部に例えばポリマー中の磁性粒子の複合材料として埋め込まれた、磁性粒子であってよい。
【0009】
上記溝は、ある位置において、中に上記細長い基部を受け入れることができるような断面サイズ又は形状を有し、そして上記細長い基部は、上記レセプタクル上の上記第1の磁性部品と上記基部上の上記第2の磁性部品との間の磁気引力によって保持される。上記第2の磁性部品が1つ以上の強磁性ワイヤである場合、これらは、上記側面照明アセンブリの機械的強度を増大させ、上記レセプタクルに対する上記側面照明アセンブリの「自動的な(automatically)」位置合わせ及び固定を支援する上記磁気引力を可能にする役割を果たす。上記1つ以上の強磁性ワイヤは、アナログ又はデジタル電気信号、例えばデータ信号、制御信号、電源、又は電源回復を、上記側面照明アセンブリの一方の端部からその他方の端部まで搬送する役割も果たすことができ、あるいは上記1つ以上の強磁性ワイヤは、例えば温度又は歪みを測定するための機械的ゲージとして機能できる。
【0010】
別の態様では、側面照明アセンブリは:細長い側面発光型光導波路;上記導波路が長さ方向に取り付けられる細長い基部;及び上記基部に埋め込まれるか又は上記基部の表面に長さ方向に取り付けられて、上記側面照明アセンブリを機械的に補強する役割を果たす、細長い補強構造を備える。上記細長い補強構造は、上記基部上に存在するはずの磁性部品の代わりに設けることができ、上記側面照明アセンブリの製造中、又は上記側面照明アセンブリを操作して(例えば曲げて)レセプタクルに嵌合する際の、機械的又は熱的応力を軽減する役割を果たす。このような応力は、軽減されなければ、上記側面照明アセンブリの要素に損傷を与える、例えば光導波路、上記光導波路上のいずれのコーティング、又はリフレクタに損傷を与える可能性がある。あるいは、上記細長い補強構造は、上記基部上にある上記第2の磁性部品に加えて設けることもでき、これによって上記基部を機械的又は熱的に更に強化できる。
【0011】
上記細長い補強構造は、上記基部に沿って長さ方向に延在する、ポリマー又は金属製の1つ以上の可撓性ロッド(例えばワイヤ)であってよい。別の態様では、上記細長い補強構造は1つ以上の光ファイバであってよく、これらは、アナログ若しくはデジタル光信号、例えばデータ信号若しくは制御信号を、上記側面照明アセンブリの一方の端部から他方の端部へと搬送するために、二重の目的を有してよく、又は歪みに関する若しくは位置測定に関する機械的ゲージ、例えばファイバブラッググレーティングセンサとして機能してよい。上記細長い補強構造が、アナログ若しくはデジタル電気信号を搬送できる1つ以上のワイヤであるか、又は例えばサーミスタである場合に温度を測定するための機械的ゲージとして機能できる場合にも、上述のように二重の目的を有することが可能である。
【0012】
以上の発明の概要は、本開示の全ての態様の網羅的なリストを含むものではない。本開示は、上で概説した様々な態様の全ての好適な組み合わせから実施できる全てのシステム及び方法、並びに以下の「発明を実施するための形態」で開示され、本出願と共に提出される特許請求の範囲において特に指摘されている全てのシステム及び方法を含むと考えられる。このような組み合わせは、上述の「発明の概要」に明記されていない特定の利点を有する。
【0013】
本開示の態様を、限定ではなく例として、添付の図面中の複数の図に図示する。図面では、類似の参照符号は類似の要素を示す。なお、本開示の「ある(a)」態様又は「一(one)」態様に対する言及は、必ずしもその1つの態様に対するのではなく、少なくとも1つを意味する。また、1つの所与の図を用いて本開示の2つ以上の態様の特徴を図示する場合もあり、この図の全ての要素が所与の態様に必要となるわけではない場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、側面発光型光導波路をベースとする例示的な照明装置の、横断面において得られる断面における端面図を示す。
【
図2】
図2は、光センサ、光源、及び電気検出器回路も示す、上記照明装置の上面図である。
【
図3】
図3は、光センサと光導波路との間の結合を示す。
【
図4】
図4は、側面発光型光導波路をベースとする別の例示的な照明装置の、横断面において得られる断面における端面図を示す。
【
図5】
図5は、側面発光型光導波路をベースとする別の例示的な照明装置の、横断面において得られる断面における端面図を示す。
【
図6】
図6は、側面発光型光導波路をベースとする更に別の例示的な照明装置の、横断面において得られる断面における端面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
これより、添付の図面を参照した本発明の複数の実施形態について説明する。実施形態において説明される部品の形状、相対位置、及び他の側面が明確に定義されていない限り、本発明の範囲は図示されている部品のみに限定されず、図示されている部品は単に例示を目的としたものである。また、多くの詳細が記載されるが、本発明のいくつかの実施形態はこれらの詳細を伴わずに実践される場合があることを理解されたい。他の例では、本説明の理解を妨げないよう、既知の構造及び技法は詳細に図示されない。
【0016】
本開示の複数の態様に従い、これより
図1を参照すると、照明装置の一例の、横断面において得られる断面における端面図が示されている。この照明装置は側面照明アセンブリ2を含み、これは、光学保護コーティング15で取り囲まれた細長い側面発光型光導波路9(例えば光ファイバ)を含み、これらは、
図2に示されている上面図で最も良好に確認されるように、長さ方向に伸びる。
図2は、自動車用ヘッドライトの一部である例であり、ここでは側面照明アセンブリ2は、図示されているように粗平面内にある蛇行パターンを形成し、一方の端部がある光源12から他方の端部がある光センサ11まで延在している。光源12は、導波路9の一方の端部に光を注入するよう構成され、この光は、導波路9の側面に沿って、光源12の下流の位置において導波路9から離脱する、伝播光となる。これは、(
図1において波状の矢印で示されているように)光学保護コーティング15を通ってその外側表面から放出される、照明光である。光センサ11は、更に下流、例えば光導波路9の他方の端部において、伝播光を検出する。光センサ11は、導波路9の「末端で(at the end)」光を検出でき、この光は、目的とする照明として導波路9の側面から放出されなかった伝播光である。光センサ11を省略することもできる。
【0017】
上記照明装置はレセプタクル4も含み、その中には細長い溝が形成される。レセプタクル4の外側表面7は、上記細長い溝と、その断面形状とを画定する。上記細長い溝は、その中に側面照明アセンブリ2の基部10を受け入れるようにサイズ設定及び成形される。この例における上記溝は、(横断面において得られる)概ねU字型の断面を有するが、この断面はあるいは、概ねV字型であってもよく、又はU若しくはV字型よりも複雑であり得る概ね多角形状の形状を有していてもよく、また上記断面は、基部10の側方を支持できる。一態様では、上記溝、特にその断面を、基部10の断面に締結する(又は噛合させる)ことができ、これにより、基部10を(導波路9の中心軸の周りの)1つの配向のみにおいて、上記溝内に受け入れることができる。レセプタクル4は、基部10よりも剛性の高い材料で作製されていてよく、これにより、基部10及び側面照明アセンブリ2を全体として、上記溝の形状又は長さ方向の輪郭と一致するように、曲げることができる。これにより、上記側面照明アセンブリ及び上記レセプタクルの(照明装置内への)組み付けが容易になる。上記レセプタクルは、ポリマー(例えばプラスチック)、複合材料、又は金属製であってよく、またこれは、これもまたポリマー製であってよい基部10よりも、剛性の高い材料製とすることができる。
【0018】
第1の磁性部品5は、レセプタクル4に埋め込むことができ、又は(図示されている例では)、上記細長い溝を画定するレセプタクル4の外側表面7に取り付けることができ、又は上記レセプタクルの別の表面に取り付けることができる。一態様では、第1の磁性部品5は、上記細長い溝に沿って長さ方向に延在しており、また、シーケンスを形成するか又は上記溝の長さに沿って延在する1つ以上の永久磁石ストリップ等の1つ以上の磁石要素で構成されていてよい。
図1に示されている態様では、第1の磁性部品5を構成する上記1つ以上の磁石要素は、レセプタクル4のU字型断面の底部に沿って位置決めされる。これは、(第1の磁性部品5を構成する)1つ以上の磁石要素がU字型断面の側部に沿って位置決めされている
図4に示されている態様とは対照的である。
【0019】
側面照明アセンブリ2は、細長い側面発光型光導波路9と、この導波路9が保護コーティング15を介して長さ方向に取り付けられた、細長い基部10と、ある特定の例では第1の強磁性ワイヤ6a及び第2の強磁性ワイヤ6bで構成される、第2の磁性部品とを含む。基部10は、ポリマー、例えばプラスチック製であってよい。ワイヤ6a、6bは、図示されているように細長い基部10に埋め込まれるか、又はこれらは上記細長い基部の外側表面に取り付けられていてもよく、いずれの場合においても、図示されているように長さ方向に延在している。側面照明アセンブリ2は、レセプタクル4の溝内に嵌合又は配置でき、その後、第1の磁性部品5と上記第2の磁性部品との間の磁気引力によって、長さ方向について所定の位置に保持される。換言すれば、側面照明アセンブリ2の長さ方向の移動は、磁気引力によって制限される。図示されている特定の例では、基部10が上記溝の左及び右側壁に当接しているため、側面照明アセンブリ2は、幅(横又は横断)方向について所定の位置に保持される、又は制限される。換言すれば、上記側面照明アセンブリの幅方向の移動は、基部10が上記溝の左及び右側壁に当接するようにサイズ設定及び成形されていることによって、制限される。上記磁気引力により、側面照明アセンブリ2は、上記溝の外にある間には横方向に自由に移動でき、その後、上記レセプタクル内へと向けられ、この時点では、上記磁気引力に依存して、停止に達するまで側面照明アセンブリ2を更に下向きに「自動的に(automatically)」引っ張ることができる。図示されている例では、このような停止は、基部10の底部が上記溝に当接するときである。このような最終的な位置に来ると、側面照明アセンブリ2は磁気引力によって、長さ方向において保持又は制限される。
【0020】
強磁性ワイヤ6a、6bは上記側面照明アセンブリの強度を増大させ、このような補強によって、上記補強がなければ上記側面照明アセンブリの製造中に又は上記側面照明アセンブリを操作して上記レセプタクルに嵌め込む際に出現し得る、機械的又は熱的応力を低減でき、上記応力は、上記側面照明アセンブリの要素、例えば光導波路、上記光導波路上のいずれのコーティング、又はリフレクタに損傷を発生させ得るものである。更にワイヤ6a、6bによって、側面照明アセンブリ2を上記レセプタクルに対して「自動的に」位置合わせして固定するのを支援する磁気引力を実現できる。以下で記載される更なる態様では、強磁性ワイヤ6a、6bは、アナログ又はデジタル電気信号、例えばデータ信号、制御信号、電源、又は電源回復を、上記側面照明アセンブリの一方の端部からその他方の端部まで搬送することもできる。
【0021】
引き続き
図1を参照すると、図示されている特定の例では、第1の磁性部品5は、1つ以上の磁石要素を含むか、又は1つ以上の磁石要素で構成されていてよい。強磁性ワイヤ6a、6bは、第1の磁性部品5の上記1つ以上の磁石要素に磁気によって引きつけられる。この例では、第1の強磁性ワイヤ6aは側面照明アセンブリ2の垂直縦方向中心面14の左に位置決めされ、第2の強磁性ワイヤ6bは垂直縦方向中心面14の右に位置決めされる。垂直縦方向中心面14は、側面照明アセンブリ2に沿って長さ方向に延在する。このようなワイヤ6a、6bの位置決めは、基部10内の利用可能な容積の効率的な利用を補助し、また上記磁気引力を平衡化する。
【0022】
本開示の一態様では、強磁性ワイヤ6a、6bは多目的であり、後述のように、側面照明アセンブリの一方の端部から他方の端部までの電気経路としても機能する。各強磁性ワイヤは、導波路9の第1の端部から導波路9の第2の端部まで長さ方向に連続して延在し、導電性であるため、照明装置がどのように機能している可能性があるかの指標である「フィードバック信号」等の電気信号を搬送できる。より具体的には、
図2の例で確認されるように、上記第1の端部では、導波路9内の伝播光を検出するよう構成された、光センサ11(フォトダイオード又はフォトトランジスタ等)を追加してよい。第1の強磁性ワイヤ6aは、一方の端部において光センサ11の電気的端子に結合され、他方の端部において電気検出器回路13に結合される。同様に第2の強磁性ワイヤ6bは、一方の端部において光センサ11の別の電気的端子に結合され、他方の端部において電気検出器回路13に結合される。上記電気検出器回路はアナログ比較器であってよく、又はデジタル比較機能の一部としてのアナログ‐デジタルコンバータを含んでよく、これは、光センサ11によって生成されてワイヤ6a、6bのうちの1つ以上を通して搬送される信号を、1つ以上の閾値のセットと比較する。その後、この比較の結果に基づいて何らかのアクションを実行できる。例えば、電気制御回路(図示せず)を光源12に結合してよく、これは、電気検出器回路13の出力(例えばこれによって行われた比較の結果)に応答して、光源によって導波路9に注入される光の量を制御できる。例えば、上記信号が最小閾値未満である場合、側面照明導波路9のいくつかの光学的側面が故障している可能性があり、この場合、制御回路は光源12をオフにする。上記信号が最小閾値を超えているものの中間閾値未満である場合、側面照明パワーが不十分であり、この場合、制御回路は光源12に信号を送信して、その出力光パワーを増大させる。上記信号が最大閾値を超える場合、側面照明パワーが恐らく高すぎ、この場合、制御回路は光源12に信号を送信して、その出力を低下させる。他のタイプのアナログ又はデジタル電気信号を強磁性ワイヤ6a、6bで搬送してもよく、例えばこの場合、光センサ11は省略されるものの、強磁性ワイヤ6a、6bで搬送される電気信号は、別のタイプのセンサ又は電気信号生成回路によって生成される。
【0023】
図1に示されているものよりも一般的なものとして、側面照明アセンブリ2上の第2の磁性部品2は、(2つ以上を含む)1つ以上の強磁性ワイヤであってよく、これらはそれぞれ、基部10に沿って長さ方向に延在する。例えば、垂直平面14に沿ってセンタリングされていてよい単一の強磁性ワイヤのみが存在してよく、又は3つのワイヤ(例えば中心の単一のワイヤ、並びに好ましくは垂直平面14に関して対称な左側の1つのワイヤ及び右側の1つのワイヤ)が存在してよい。
図1に示されていない別の態様では、上記第2の磁性部品は、(基部10に埋め込まれた、又は基部10の表面に取り付けられた)永久磁石要素等の1つ以上の磁石要素であってよく、これらはシーケンスを形成するか、又は基部10に沿って長さ方向に延在する。このような解決策は、強磁性ワイヤ6a、6bによって提供されることになる側面照明アセンブリ2の機械的補強という利点も提供できる。(
図1に示されていない)更に別の代替例では、側面照明アセンブリ2上にある上記第2の磁性部品は、(例えば基部10に形成されたコイルを有する)電磁石であってよく、又は基部10がポリマー中の磁性粒子の複合材料で作製されている場合等には、基部10中に分散された磁性粒子であってよい。
【0024】
レセプタクル4上にある第1の磁性部品5については、これは、レセプタクル4に埋め込まれた又はレセプタクル4の表面(例えば外側表面7)に取り付けられた、例えばシーケンスを形成するか又は基部10に沿って長さ方向に延在する、1つ以上の磁石要素であってよい。上記1つ以上の磁石要素は永久磁石要素であってよく、又はこれらは電磁石であってもよい。更に別の態様では、第1の磁性部品5は、レセプタクル4に埋め込まれた、例えばレセプタクル4内に分散された、磁性粒子であってよい。
【0025】
なお、
図1は側面照明アセンブリ2を、基部10に取り付けられた光学保護コーティング15で構成されたものとして図示しているが、これら2つの要素は同一の材料、例えば透明ポリマーで作製されていてよく、また例えば押出成形プロセスによって、ワンピースとして一体形成されていてよい。これは、基部10が、レセプタクル4の溝に嵌合する光学保護コーティング15の延長部である、又は細長い補強構造20が上記光学保護コーティングに埋め込まれている、若しくは上記光学保護コーティングの外側表面に取り付けられていると見做すこともできる。
【0026】
ここで
図4を参照すると、これは、これもまた側面発光型光導波路9をベースとする別の例示的な照明装置の、横断面において得られる断面における端面図を示す。上述の
図1の要素のあらゆる配置及びバリエーションが、
図4に示されている同一の符号の要素に適用可能であり、また
図2、
図3に関連して上述したいずれの態様も、
図4に示されている態様に適用可能であるが、以下は例外である。ここでは第1の磁性部品5は、(レセプタクル4の)U字型断面の底面に沿ってではなく側面に沿って位置決めされた1つ以上の磁石要素を備える。また、第1の強磁性ワイヤ6aはここでは、(当然のことながら側面照明アセンブリ2の一部である)基部10の水平縦方向平面17の上方に位置決めされ、第2の強磁性ワイヤ6bは水平縦方向平面17の下方に位置決めされる。これは、
図1で確認される水平又は平坦配置とは対照的に、ワイヤ6a、6bの垂直又は積層配置と呼ばれる場合がある。この垂直配置は、ワイヤ6a、6bの直径を(同じ基部10の幅に関して)より大きくなるように選択でき、これがより高い安定性及び配向調整可能性を伴うという点で、水平配置を上回るいくつかの利点を有することができる。また
図4では、図示されているように、第1の磁性部品5がレセプタクルに部分的に埋め込まれることにも留意されたい。代替例としては、部品5の(表面7の下への)完全な埋め込み、又は
図1で確認されるように上記部品が完全にレセプタクル4の外側になるように、上記部品を表面7に取り付けることが挙げられる。
【0027】
ここで
図5に移ると、これは、別の例示的な照明装置の、横断面において得られる断面における端面図である。この図には複数の態様が示されている。ある態様では、細長い補強構造20は基部10上にあり、例えば図示されているように細長い基部10に埋め込まれるか、あるいは細長い基部10の外側表面に取り付けられる。細長い補強構造20は、細長い基部10に沿って長さ方向に延在することが確認され、これらは強磁性ワイヤ6a、6bに追加されても、強磁性ワイヤ6a、6bの代わりであってもよい。換言すれば、
図5に示されているものの変形例では、(
図1に関連して上述した第2の磁性部品の一例としての)強磁性ワイヤ6a、6bは、側面照明アセンブリ2から省略される。これが可能になるのは、細長い補強構造20を、それ自体が(強磁性ワイヤ6a、6bによって提供される追加の補強に依存することなく)上記側面照明アセンブリを機械的に補強するように構成できるためである。このような補強によって、上記補強がなければ、図示されている側面照明アセンブリ2の製造中に又は上記側面照明アセンブリを操作してレセプタクル4に嵌め込む際に出現し得る、機械的又は熱的応力を低減でき、上記応力は、上記側面照明アセンブリの要素、例えば:光導波路9;光学保護コーティング15;以下で説明される発光層8等の、上記光導波路上のいずれのコーティング;又はこれもまた以下で説明されるリフレクタ16に、損傷を発生させ得るものである。
【0028】
細長い補強構造20は、基部10に沿って長さ方向に延在する1つ以上の可撓性ロッドであってよい。
図5の例で確認されるように、基部10に沿って長さ方向に延在する垂直縦方向中心面14の左及び右に対称にそれぞれ位置決めされた、2つのロッドが存在する。しかしながら、より一般的には、1つ以上のこのようなロッドが、基部10上に存在してよい。上記ロッドは、光ファイバ、複合材料ロッド、金属ロッド(ワイヤ)、又はポリマー製のロッドであってよい。光ファイバの場合、上記ロッドは(アセンブリ2に機械的強度を提供することに加えて)二重の目的を有することができ、従って、アナログ若しくはデジタル光信号、例えばデータ信号、制御信号を、側面照明アセンブリ2の一方の端部からその長さに沿って他方の端部へと搬送するか、又は歪み測定に関する若しくは位置若しくは配向測定に関する機械的ゲージ、例えばファイバブラッググレーティングセンサの一部となる。細長い補強構造20が(例えばアナログ若しくはデジタル電気信号を搬送できる、又は温度測定若しくは歪み測定を実施するため等の機械的ゲージの一部として機能する)1つ以上のワイヤである場合にも、このように二重の目的を有することが可能である。
【0029】
図1~4に関連して提供された上述の説明の大半は、基部10及び光学保護コーティング15を含む
図5に見られる同様の要素にも適用可能である。例えば、
図5の例における光学保護コーティング15は、基部10及びこれに埋め込まれた細長い補強構造20と、同時に押出成形できる。しかしながら
図5は、光学保護コーティング15を基部10に取り付けるための、即ち接着層18(例えば接着剤)を用いて互いに接着することによる、別のアプローチも図示している。このような接着作業は、光学保護コーティング15を導波路9の外側表面上又は発光層8の外側表面上に形成する別個の作業に続くものであってよい。ここで、図示されているようにリフレクタ16を含める場合、リフレクタ16の一方の面を別個の作業で保護コーティング15の外側表面に固定した後に、リフレクタ16の反対側の面を、接着層18を介して基部10に接着してよいことに留意されたい。
【0030】
ここで
図6を参照すると、細長い補強構造20を特徴とする本開示の別の態様が示されている。この場合、構造20は、側面照明アセンブリ2の、
図1に示されているものに類似したバージョンの基部10に追加され、ここで強磁性ワイヤ6a、6bは、
図4、
図5のように積層されたものではなく、平坦に配置される。
図5に示されている態様のいくつかの利点は
図6にも見られ、即ち、「コーティングされた導波路(coated waveguide)」(導波路9と、任意の発光層8と、光学保護コーティング15との、一体化された組み合わせ)を、基部10とは別個に形成でき、その後接着層18を介して、例えば接着剤を用いて、基部10に接着してよい。これにより、磁気引力によって、配向及び位置の点で組み立てがより容易であり、かつ細長い補強構造20の追加によって、機構の点でより安定したより堅固な、照明装置(側面照明アセンブリ2及びレセプタクル4)が得られる。
図1に関連して上述した変形例(例えば、レセプタクル4上の第1の磁性部品5に関する変形例、及び基部10上の第2の磁性部品に関する変形例)は、
図6で同一の参照番号が使用されている場合、
図6に示されている態様にも適用可能である。
【0031】
上述の全ての態様において、例えばここで
図1を参照すると、側面照明アセンブリ2は更に、導波路9を取り囲む発光層8、及び保護コーティング15と基部10との間のリフレクタ16を含んでよい。この組み合わせにより、以下のようにして側面照明が生成される。導波路9は、コア及びクラッドを有する光ファイバであってよく、この光ファイバ内では、一次伝播光が、上記ファイバに結合された光源12、例えばレーザ又は発光ダイオード(LED)によって生成される。この一次光は、(例えばファイバのコア内に形成された)散乱ゾーンによって、ファイバの側面を通ってファイバから出るように散乱するまでは、上記ファイバの中心縦方向軸に沿って、図示されている下流方向に伝播する。なお、ファイバの上流部分を通る伝播によって、光源からの一次光を散乱用構造まで効率的に送達できるため、光源12を(側面照明アセンブリによって照明されている)照明空間から離れた位置にあってよい。散乱放射、又は離脱した光は、ファイバの縦方向軸を略横断する方向に、方向性(半径方向の範囲が360°未満の光の円錐若しくはローブを形成する)となるように、又は等方性若しくは全方向性(ファイバの周り全体に等しい強度で放射する)となるように、発生する。このような結果をもたらすことができる散乱ゾーンの例は、2012年3月28出願の国際公開特許出願第PCT/IB2012/000617号(照明システムのための導波路装置)に見出すことができる。方向性側面発光が特に効率的である場合、リフレクタ16を省略してよい。あるいは、他のタイプの側面発光型光ファイバを使用できる。
【0032】
上記ファイバは、その上に形成された発光層8を有し、この発光層8は、導波路9の外側表面上に形成されたコーティングであってよく、またこれは、一次伝播光に対する二次光への波長変換を行う光輝性材料で作製され、これにより、一次光とは波長が異なる二次光を含む側面放出光が得られる。得られた側面放出光は、一次光に比べて広いスペクトルを示すことができ、例えば吸収されなかった一次光と二次光との組み合わせによって得られる白色光であってよい。あるいは、層8の光輝性材料及び一次光の波長は、(例えば光センサ11によって検出される)吸収されずに残る一次光がごくわずかとなり、従って、ファイバから出る側面放出光が、例えば赤色又は赤外光である二次光に支配されるように、選択できる。
【0033】
別の態様では、光輝性材料が導波路9に直接組み込まれている、又は側面照明アセンブリ2の外側に位置決めされていることを理由として、導波路の外側表面上に形成されたコーティングとしての発光層8が存在しない。更に別の態様では、光輝性材料が導波路9内にも外側コーティングとしても存在せず、従って、側面照明アセンブリ2からの側面放出光は全て一次光である。
【0034】
光源12は、1つ以上のエミッタを有するいずれの好適な放射源であってよい。上記源は、放電ランプ又は発光ダイオード(LED)からのもののような、インコヒーレントで比較的広いスペクトルを有してよい。これは、有機発光ダイオード(OLED)、又は量子ドットベースの源であってもよい。あるいは上記源は、単一の波長(ここでは準単一波長とも呼ばれる)を放出するレーザのような、コヒーレントで狭いスペクトルの光源であってよく、又は複数の単一波長レーザであってもよい。上記源は、光スペクトルのうちの特定の部分に限定されない。例としては、スペクトルのうちの紫外部分、可視部分、又は赤外部分の光を実質的に放出する源が挙げられる。
【0035】
上記光ファイバは、シングルクラッド光ファイバ、マルチクラッド光ファイバ、フォトニック結晶光ファイバ、又は微細構造光ファイバといった、いずれの好適な光ファイバであってよい。上記ファイバはパッシブ式、即ち光が上記ファイバに沿って略同一波長で伝播するものであってよく、又はアクティブ式、即ち伝播光がファイバコア内、クラッド内、若しくはファイバのコーティング(例えば
図1に示されている発光層8)内に実装された発光性種若しくは材料によって、部分的に若しくは完全に変換されるものであってよい。
【0036】
更に別の態様では、上記光ファイバを、コア媒体を有するもののクラッド層を有さない光導管、例えば透明ロッドといった、別の好適な導波路に置き換えてもよい。
【0037】
上記散乱用構造は、導波路の製作中(例えば光ファイバのドロー加工中)に直接一体化される、粒子、不純物、又は孔であってよい。上記散乱用構造は、連続又は不連続の、レーザによって誘導された構造であってよく、これらは外部の強力なレーザ光を導波路の選択された位置に印加することによって形成できる。ガイドされる光の伝播方向に沿った、又は上記伝播方向を横切る(横断方向の)、上記散乱用構造の位置、形状、サイズ、散乱強度、傾斜又は配向、及び周期性は、外部処理レーザの焦点、強度、及び位置を適合させることによって選択できる。具体的には、これらのパラメータを適合させることによって、所望の放射パターンを得ることができる。上記散乱用構造は、ファイバのクラッドに化学的又は機械的に加工された機械的タップであってもよい。
【0038】
別の実施形態では、離脱した光は、導波路9内の伝播の漏洩モードに従うことができる。この漏洩モードは、伝播光と、ファイバの導波路の屈折率の勾配等の変化、又はファイバの半径若しくはジオメトリの変化(これらの変化は例えばファイバのドロー加工中に誘発され得る)との間の相互作用によって、発生し得る。
【0039】
導波路自体の中、又は発光層8内にあってよい、発光性又は光輝性種又は材料は、特定の波長の光を吸収し、これに応答して別の波長の光を再放出する、いずれの材料であってよい。例えばこれらの材料は、より長い波長の光を再放出する1つ若しくは複数の燐光体(ダウンコンバート燐光体)、又はより短い波長を再放出する1つ若しくは複数の燐光体(アップコンバート燐光体)とすることができる。これらの種は、1つ又は複数のタイプの量子ドットとすることもできる。ある態様では、光輝性材料の追加は、品質検査のために試料を照明するために好適な白色照明光を効率的に生成するように設計され、この白色光は、「二次(secondary)」光へと波長変換されている、散乱して離脱した「一次(primary)」光と、波長変換されなかった一次離脱光のいずれの部分との組み合わせである。
【0040】
保護コーティング15及び基部10は共に、上記ファイバを所定の位置に保持し、また上記アセンブリを把持可能にすることができる。ある態様では、基部10及び光学保護コーティング15は、同一の材料、例えば透明ポリマーを例とする光透過性ポリマーで作製されていてよい。基部10と、(光導波路9、及び発光層8が使用される場合は発光層8を取り囲む)保護コーティング15とは、同時に押出成形でき、これによってこれらを、(リフレクタ16を含めることが選択された場合には)リフレクタ16が上記基部と光学保護コーティング15との間に埋め込まれた一体部品として、一緒に形成できる。あるいは、例えば
図5で確認されるように、保護コーティング15又はリフレクタ16を基部10に接着する接着層18(例えば接着剤)を用いてよい。
【0041】
光学保護コーティング15は能動的役割を果たすことができ、即ち照明パターン及びその空間分布の形状、スペクトル、及び/又は偏光に直接的又は間接的に影響を及ぼすことができる。別の実施形態では、保護コーティング15の一部を、離脱した光の1つ以上の部分を選択的に抑制又は遮断するように、即ち空間的な意味で、吸収性材料で作製できる。あるいは、例えば結果として得られる照明パターンが、選択された波長又は色しか含まないように、上記吸収性材料を、離脱した光のスペクトルの一部分を選択的に抑制又は遮断するように設計できる。これは、リフレクタ16による、離脱した光の反射と組み合わせることができる。
【0042】
リフレクタ16は、離脱した光の一部分、又は離脱した光のスペクトルの一部分を拡散又は再配向するように、その一部又は全体を反射性材料又は拡散性材料で作製でき、上記離脱した光は、例えば
図1に示されているように、導波路9の側面から出るように散乱する。
【0043】
特定の実施形態を説明し、また図面に図示したが、このような実施形態は広範な本発明の単なる例であり、これを限定するものではないこと、並びに本発明は図示及び説明された特定の構造及び配置に限定されないことを理解されたい。というのは、当業者には他の様々な修正形態が想起され得るためである。従って本説明は、限定ではなく例示と見做されるものとする。