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特許7634315情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20250214BHJP
【FI】
G06Q50/16
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2024153120
(22)【出願日】2024-09-05
【審査請求日】2024-09-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524332913
【氏名又は名称】株式会社ギブ・スパイラル・ジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】鷹尾 豪
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-079192(JP,A)
【文献】特表2023-535874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部と、
過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部と、
前記実績情報格納部から、前記物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部と、
前記実績情報取得部が取得した前記実績情報に、前記対象の不動産物件の家主別の特殊係数が存在するか否かを判断する処理部と、
前記実績情報取得部が取得した前記実績情報に基づいて、前記対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を生成する出力情報取得部と、
前記出力情報取得部が生成した前記出力情報を出力する出力部と
を備え、
前記実績情報は、業種毎のエリア別平均月額賃料、業種毎のエリア別路線価、業種毎の物件属性別の平均月額賃料と、前記対象の不動産物件の家主を識別可能な情報と、前記対象の不動産物件の取引履歴に基づいて定められる家主別の特殊係数とを含み、
前記対象の不動産物件の家主別の前記特殊係数を特定可能な情報は、賃料減額交渉の減額率、減額が合意された場合における平均減額率、減額期待値を示す係数、減額の交渉回数、交渉不成立回数、を含み、
前記出力情報取得部は、取得した前記実績情報に特定の家主に関する前記特殊係数が存在すると判断された場合、前記特殊係数を用いて、前記対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する出力情報を生成し、
前記出力情報取得部は、取得した前記実績情報に特定の家主に関する前記特殊係数が存在しないと判断された場合、通常の実績情報に基づいて、前記対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する出力情報を生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記通常の実績情報は、業種毎のエリア別平均月額賃料、業種毎のエリア別路線価、業種毎の物件属性別の平均月額賃料を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実績情報が、各不動産物件について過去に行われた契約に基づく契約情報を含み、
前記契約情報には、賃料、賃料以外の契約条件、または契約条件の変化に関する情報が含まれる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記実績情報が、少なくとも、各不動産物件の所在地に関する属性の属性値及び物件のタイプに関する属性の属性値を含み、
前記実績情報取得部は、前記物件情報に対応する実績情報に含まれる複数の所定の属性の属性値をそれぞれ取得し、
前記出力情報取得部は、前記実績情報取得部が取得した複数の属性値を組み合わせて前記出力情報を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記実績情報取得部は、
前記実績情報において前記物件情報に対応する所定の属性の属性値が存在する場合には、当該属性値を取得し、
前記実績情報において前記物件情報に対応する所定の属性の属性値が存在しない場合には、当該属性の他の属性値に基づく値を前記所定の属性の属性値として取得する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
不動産物件について行われた契約更新に関する情報を当該不動産物件を特定する物件情報と共に取得する更新情報取得部と、
前記更新情報取得部が取得した情報に基づいて、前記実績情報格納部に格納されている前記実績情報を更新する更新部とを備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出力情報は、前記対象の不動産物件の賃料を減額することに関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
入力される音声に対応する入力情報を取得する入力情報取得部を備え、
前記物件情報取得部は、前記入力情報に基づいて前記物件情報を取得可能に構成されている、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記出力部は、前記出力情報に基づく音声が再生可能となるように前記出力情報を出力する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
表示手段により表示される二次元または三次元のモデルの状態が、前記出力情報に基づく音声の再生中に当該音声に応じて変化するように、前記モデルを表示するための表示情報を取得する表示情報取得部を備え、
前記出力部は、前記出力情報と共に前記表示情報を出力する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部と、物件情報取得部と、実績情報取得部と、出力情報取得部と、処理部と、出力部とを有する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記物件情報取得部が、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得ステップと、
前記実績情報取得部が、前記実績情報格納部から前記物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得ステップと、
前記処理部が、前記実績情報取得ステップで取得した前記実績情報に、前記対象の不動産物件の家主別の特殊係数が存在するか否かを判断する判断ステップと、
前記出力情報取得部が、前記実績情報取得ステップで取得した実績情報に基づいて、前記対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を生成する出力情報取得ステップと、
前記出力部が、前記出力情報取得ステップで生成された前記出力情報を出力する出力ステップと、
を実行し、
前記実績情報は、業種毎のエリア別平均月額賃料、業種毎のエリア別路線価、業種毎の物件属性別の平均月額賃料と、前記対象の不動産物件の家主を識別可能な情報と、前記対象の不動産物件の取引履歴に基づいて定められる家主別の特殊係数とを含み、
家主別の前記特殊係数を特定可能な情報は、賃料減額交渉の減額率、減額が合意された場合における平均減額率、減額期待値を示す係数、減額の交渉回数、交渉不成立回数、を含み、
前記出力情報取得ステップは、取得した前記実績情報に特定の家主に関する前記特殊係数が存在すると判断された場合、前記特殊係数を特定可能な情報を用いて、前記対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する出力情報を生成し、
前記出力情報取得ステップは、取得した前記実績情報に特定の家主に関する前記特殊係数が存在しないと判断された場合、通常の実績情報に基づいて、前記対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する出力情報を生成する、情報処理方法。
【請求項12】
過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部、
前記実績情報格納部から、前記物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部、
前記実績情報取得部が取得した前記実績情報に前記対象の不動産物件の家主別の特殊係数が存在するか否かを判断する処理部、
前記実績情報取得部が取得した実績情報に基づいて、前記対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を生成する出力情報取得部、
前記出力情報取得部で生成された前記出力情報を出力する出力部、
として機能させ、
前記実績情報は、業種毎のエリア別平均月額賃料、業種毎のエリア別路線価、業種毎の物件属性別の平均月額賃料と、前記対象の不動産物件の家主を識別可能な情報と、前記対象の不動産物件の取引履歴に基づいて定められる家主別の特殊係数とを含み、
家主別の前記特殊係数を特定可能な情報は、賃料減額交渉の減額率、減額が合意された場合における平均減額率、減額期待値を示す係数、減額の交渉回数、交渉不成立回数、を含み、
前記処理部が、前記実績情報に特定の家主に関する前記特殊係数が存在すると判断した場合、前記出力情報取得部に、前記特殊係数を特定可能な情報を用いて、前記対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する出力情報を生成させる、
前記処理部が、前記実績情報に特定の家主に関する前記特殊係数が存在しないと判断された場合、通常の実績情報に基づいて、前記対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する出力情報を生成させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、不動産物件の賃貸借契約における賃料に関する情報を出力可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
不動産物件の賃貸人や賃借人、及び不動産物件を扱う不動産業を営む業者等において、物件の適正な賃料水準に関する情報を得ることは有用である。例えば、このような情報は、賃貸人と賃借人との一方に極度に不利益が生じることがないように適正な賃料水準と同程度で賃貸借を実施するために参考にすることができる。
【0003】
なお、下記特許文献1には、物件の現在価値を適正に算出可能にする不動産価値査定装置の構成が記載されている。この装置は、分譲価格を含む物件固有の入力条件を入力し、消費者物価指数などの共有条件を基に現在価値を補正・算出するように構成されている。さらに、各種条件を分類し、経年変化指数を乗算して、適正な現在価値を出力することができるように設計されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-251986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、単なる物件の価値は様々な要因により定まるものであるが、物件について定められる賃料は、さらに様々な要因の影響を受けるものである。そのため、適正な賃料水準を的確に把握することが困難な場合がある。
【0006】
この発明は、不動産物件の賃料水準に関する高精度な情報を出力することができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部と、過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部から、物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部と、実績情報取得部が取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、出力情報を出力する出力部とを備える、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、不動産物件の賃料に関する高い精度の出力情報を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態におけるコンピュータシステムの概略構成を示す図
図2】本実施形態における情報処理システムの概要を示す図
図3】情報処理装置の概略構成を示すブロック図
図4】実績情報格納部に格納される実績情報の一例を示す第1の図
図5】実績情報格納部に格納される実績情報の一例を示す第2の図
図6】実績情報格納部に格納される実績情報の一例を示す第3の図
図7】実績情報格納部に格納される実績情報の一例を示す第4の図
図8】実績情報格納部に格納される実績情報の一例を示す第5の図
図9】実績情報格納部に格納される実績情報の一例を示す第6の図
図10】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャート
図11】出力情報の出力例を示す第1の図
図12】出力情報の出力例を示す第2の図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、実施形態におけるコンピュータシステムZの概略構成を示す図である。
【0012】
図に示されるコンピュータシステムZは、実施形態に係る装置等を実現するコンピュータの構成例として捉えることができるものである。実施形態に係る各装置等の機能は、コンピュータシステムZのハードウェアやそれが実行するプログラムで実現されうる。
【0013】
コンピュータシステムZは、例えば、一般的なコンピュータZ1と、キーボードやマウス等の入力装置Z2と、ディスプレイZ3とを含む。コンピュータZ1は、例えば、プログラムやその実行時に読み込まれるデータが記憶される記憶装置Z11(例えば光ディスクドライブ、HDD、SSD、ROM、RAM等)、外部の装置と通信を行うための通信モジュールZ13(例えばネットワークカード等)、CPU等の制御装置Z14等を含んで構成されうる、パーソナルコンピュータやサーバ装置等の一般的な構成のものとすることができるが、これに限られない。
【0014】
コンピュータシステムZに種々の機能を実行させるプログラムZ12は、記憶装置Z11に記憶されればよい。プログラムZ12が記憶装置Z11に記憶される経緯は問わない。予めプログラムZ12が記憶装置Z11に記憶されていてもよく、予めプログラムZ12が記憶されたメディアが記憶装置Z11により読み込まれてもよく、ネットワーク等を通じて取得したプログラムZ12が記憶装置Z11に一時的に記憶されてもよい。プログラムZ12は、適宜に機能を呼び出して所望の結果が得られるようにする命令のみを含むものであってもよい。
【0015】
図2は、本実施形態における情報処理システム100の概要を示す図である。
【0016】
情報処理システム100は、情報処理装置1と、外部装置2と、利用者が利用しうる利用者端末装置3とを含む。情報処理装置1と外部装置2とは、互いにネットワーク等を通じて通信可能である。また、情報処理装置1と利用者端末装置3とは、互いにネットワーク等を通じて通信可能である。
【0017】
外部装置2は、例えば、大規模言語モデル211を用いて、特定の装置との間で、受け付けた情報に基づいて取得した情報を出力可能に構成されている。外部装置2は、例えば一般的なサーバ装置であり、その格納部21に大規模言語モデル211が格納されているものである。なお、大規模言語モデル211とは、自然言語処理タスクを実行できる深層学習モデルであり、大量のテキストデータから学習されているものを指す。
【0018】
外部装置2の構成はこれに限られず、その機能を提供可能な種々の構成のものが外部装置2またはこれに代わる存在として採用されうる。外部装置2は、後述の実績情報を格納する実績情報格納部を有する装置として用いられてもよいし、入力情報として与えられた音声認識を行う装置として用いられてもよい。情報処理システム100において、外部装置2が用いられなくてもよい。
【0019】
利用者端末装置3は、例えば一般的なスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。利用者端末装置3は、それにより動作する所定のアプリケーション(ウェブブラウザを含む)に、情報処理装置1から送信された情報に基づいて画面を表示したり音声を出力したりするように構成されている。利用者端末装置3は、利用者により入力された情報を受け付け可能に構成されている。受け付けられた情報は、情報処理装置1に送信されうる。
【0020】
本実施形態において、情報処理装置1は、不動産物件に関する賃料の適正化や減額に関する情報を高精度で提供するために用いられうる。この情報処理装置1は、以下の主要な構成要素を備えており、これらが連携して動作することで、利用者に対して有用な賃料に関する出力情報を提供可能に構成されている。
【0021】
図3は、情報処理装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0022】
情報処理装置1は、例えばサーバ装置である。情報処理装置1は、格納部11、受付部12、通信部13、処理部14等を備える。
【0023】
格納部11には、種々の情報が格納される。格納部11は、例えば記憶装置Z11を用いて構成される。格納部11は、実績情報格納部111を備える。
【0024】
実績情報格納部111には、実績情報が格納されている。実績情報が実績情報格納部111に蓄積されるまでの経緯は問わない。実績情報格納部111は、データベースとして構築されている、これに限られない。
【0025】
実績情報は、例えば、過去に行われた不動産物件(以下、単に物件と称する場合がある)の取引に関する情報であると言ってもよい。
【0026】
取引とは、不動産物件に関連する賃貸借契約や、その契約に至るまでの交渉プロセスをいう。取引には、契約書の締結、契約条件の交渉、賃料の設定や交渉、契約の更新や解除など、契約に関する一連の活動が含まれうる。取引には、賃貸借契約に関わらず、売買等が含まれると考えてもよい。
【0027】
取引に関する情報には、取引に関連する様々な情報が該当しうる。これには、賃貸借契約の内容や、契約に関連する条件(賃料、契約期間、更新条件など)が含まれうる。また、契約に至るまでの交渉履歴が含まれてもよい。取引における家主や借主の行動パターンや、過去の取引履歴が含まれてもよい。
【0028】
また、取引に関する情報には、取引に関する情報に基づく情報が含まれてもよい。例えば、取引に関する情報を元に生成される情報が含まれてもよい。これには、例えば、過去の取引データから導き出される統計的な情報が含まれてもよい。
【0029】
また、実績情報には、物件毎の取引に基づく情報のほか、その物件についての情報が含まれうる。例えば、個別の物件を特定可能な識別子等の情報と、その物件についての情報が含まれうる。また、例えば、特定の属性の属性値を有する複数の物件と、それらの物件についての情報が含まれうる。
【0030】
物件についての情報とは、例えば、特定の物件に関する詳細情報(住所、面積、建築年、物件の種類、家主(物件の所有者)など)や、物件のエリア(地域、都市、区など)や、物件のタイプ(住宅、商業施設、オフィスビルなど)や、契約形態(賃貸、リースなど)などに関する情報であるが、これらに限られない。例えば、物件が存在するエリア毎に、そのエリアの物件についての平均値等の情報が対応付けて、実績情報として記録されてもよい。
【0031】
本実施形態において、実績情報は、過去の、特定の不動産物件に関連する取引データおよびそのデータに基づく分析結果を含む情報を含みうる。具体的には、例えば、実績情報には、過去の賃貸借契約の契約条件が含まれうる。また、その不動産物件の家主と借主との交渉履歴や、当該家主に関する特定のデータ(例えば、後述する特殊係数が該当しうる)などが含まれうる。家主に関する情報は、家主を識別する情報に対応付けられている。
【0032】
また、本実施形態において、実績情報は、過去の賃料変動データや、エリア別の賃料相場や、契約形態などや、路線価に関する情報などを含みうる。これらの情報は、例えば、物件のエリア毎や、物件タイプなど、物件に関する所定の属性値毎に格納されてもよいし、特定の不動産物件に対応付けられて格納されていてもよい。
【0033】
なお、実績情報は、後述するように更新部157により更新されるようにしてもよい。これにより、常に最近の実情等を反映した実績情報が格納されうる。
【0034】
受付部12は、情報処理装置1に対して入力された情報を受け付ける。受け付けられた情報は、例えば、格納部11に蓄積されうる。なお、情報について受け付けとは、入力デバイスから入力された情報を受け付けることや、他の装置等から送信された情報を受信することや、記録媒体から情報を読み出すことなどをいう。
【0035】
通信部13は、例えば上述の通信モジュール等を用いて構成されている。通信部13により、外部の装置との間での情報の送受信が行われうる。
【0036】
処理部14は、情報処理装置1の各部の動作を制御する。処理部14は、プログラム等を実行することなどにより種々の機能を実行する。本実施形態において、処理部14は、入力情報取得部141、物件情報取得部143、実績情報取得部145、出力情報取得部147、表示情報取得部149、出力部151、更新情報取得部155、および更新部157などを有している。
【0037】
なお、以下において、取得とは、入力された事項を取得すること、他の装置に記憶されている情報を取得することを含んでいてもよい。また、元の情報に基づいてそれとは異なるフォーマットの情報を取得することを含んでいてもよい。また、情報の取得には、公知であるいわゆる機械学習の手法を利用するようにしてもよい。すなわち、特定の種類の情報を入力とし、取得したい種類の情報を出力とするように構成した学習情報を機械学習の手法を用いて構成し、その学習情報に入力する情報を適用することにより出力したい種類の情報を取得するようにしてもよい。
【0038】
入力情報取得部141は、受付部12により受け付けられた情報に基づいて、入力情報を取得する。入力情報は、例えば、利用者が手動で入力する情報であって、物件に関する情報、エリアの指定、家主に関する情報、契約形態、または音声入力された賃料に関する質問などを含みうる。入力情報取得部141は、利用者が入力した情報から、物件の所在地や、物件タイプや、必要な出力情報の種類などを抽出して、抽出した情報を入力情報としてもよい。
【0039】
ここで、本実施形態において、入力情報取得部141は、入力される音声に対応する入力情報を取得可能に構成されている。すなわち、利用者は、音声で情報を入力することができる。例えば、利用者が音声で指示文を入力した場合、入力情報取得部141は、音声認識技術を用いてこれをテキスト情報に変換し、入力情報とすることができる。なお、入力情報取得部141は、変換したテキスト情報から、物件の所在地や、物件タイプや、必要な出力情報の種類などを抽出して、抽出した情報を入力情報としてもよい。入力情報は、例えば外部装置2等から送信されたデータなどであってもよい。取得された入力情報は、物件情報取得部143に渡される。
【0040】
物件情報取得部143は、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する。対象の不動産物件とは、出力情報を得る対象となる不動産物件をいう。対象の不動産物件に関連する物件情報とは、特定の不動産物件についての物件情報であってもよいし、ある条件(例えば、特定のエリアにある不動産物件であることなど)を満たす物件についての物件情報であってもよい。本実施形態において、物件情報取得部143は、入力情報に基づいて物件情報を取得可能に構成されている。物件情報の取得は公知の形態素解析などを利用して行われればよく、例えば、入力情報のうち、所定の詳細情報のパターンに該当する情報を物件情報として取得するようにすればよいが、これに限られない。
【0041】
具体的には、物件情報は、例えば、特定の物件に関する詳細情報(住所、面積、建築年、物件の種類など)だけでなく、物件のエリア(地域、都市、区など)や、物件のタイプ(住宅、商業施設、オフィスビルなど)、契約形態(賃貸、リースなど)に関する情報を含みうる。また、物件の所有者(家主)に関する情報も物件情報に含みうる。
【0042】
実績情報取得部145は、実績情報格納部111から、物件情報に対応する実績情報を取得する。本実施形態において、実績情報取得部145は、物件情報取得部143から受け取った物件情報に基づき、実績情報格納部111から該当する実績情報を検索し、取得する。実績情報取得部145は、実績情報のデータベースから、物件情報取得部143が取得した物件情報に対応する実績情報のレコードを取得すると言ってもよい。
【0043】
本実施形態において、例えば、実績情報取得部145は、クエリベースでデータベースにアクセスし、利用者の指定に基づく物件情報(例えば、所在地や物件タイプ)にマッチする過去の実績情報を取得可能であってもよい。例えば、「東京都内の文京区のオフィスビルの平均賃料」というような条件を指定して、実績情報を抽出することができるように構成されていてもよい。
【0044】
また、実績情報取得部145は、物件情報に対応する実績情報に含まれる複数の所定の属性の属性値をそれぞれ取得するように構成されていてもよい。例えば、所在地及び物件タイプをそれぞれ特定する物件情報が与えられ、平均賃料を出力する場合に、所在地に対応するエリア別平均賃料(所定の属性の一例)の値と、物件タイプに対応するタイプ別平均賃料(所定の属性の一例)の値とが実績情報として取得されるようにしてもよい。また、例えば、特定の物件を示す物件情報が与えられた場合に、その物件に対応する所在地に対応するエリア別平均賃料と、その物件に対応する物件タイプに対応するタイプ別平均賃料とのそれぞれの属性値が取得されるようにしてもよい。
【0045】
なお、物件情報に対応する実績情報が実績情報格納部111に存在しない場合にも、実績情報取得部145が既存の情報に基づいて実績情報を取得可能に構成されていてもよい。すなわち、実績情報取得部145は、実績情報において物件情報に対応する所定の属性の属性値が存在する場合にはその属性値を実績情報として取得し、所定の属性の属性値が存在しない場合には、当該属性の他の属性値に基づく値を実績情報として取得するようにしてもよい。例えば、特定の所在地に対応するエリア別平均賃料が取得対象となる場合において、その特定の所在地に対応するエリア別平均賃料が実績情報格納部111に格納されていない場合には、実績情報取得部145が、他の所在地に対応するエリア別平均賃料を取得したり、他の複数の所在地の平均賃料に基づいて算出した値(例えば、平均値)を取得したりしてもよい。これにより、実績情報が無い場合にも一定程度有効な出力情報を出力することができ、情報処理装置1の利便性を向上させることができる。
【0046】
ここで、本実施の形態において、実績情報取得部145は、対象の不動産物件に対応する実績情報を取得する場合において、対象の不動産物件の家主に対応する特殊係数を取得するように構成されている。
【0047】
特殊係数とは、家主について、不動産物件の借主のためにその家主との間で行われた賃貸借条件に関する交渉の結果に基づいて定められる値である。本実施の形態においては、特に、賃料の減額交渉など、借主にとって有利であって家主にとって不利となる契約条件の適用を求める交渉の結果に応じて特殊係数が定められる。
【0048】
本実施の形態において、特殊係数は、特定の家主や物件に対して実質的に適用される特別な調整係数であると言ってもよい。すなわち、特殊係数は、過去の交渉履歴や契約条件に基づいて設定され、賃料の予測や交渉の成功率を調整するために使用されうる。例えば、交渉が難航しがちである家主に対応する特殊係数は低くなり、これにより、後述するように予測される賃料減額幅が抑えられる。
【0049】
出力情報取得部147は、実績情報取得部145が取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する。出力情報取得部147は、実績情報取得部145から取得された実績情報に基づき、対象不動産物件に関する賃料の予測値や、賃料減額の可能性に関する出力情報を取得する。これにより、出力情報を、利用者にとって特定の物件に対する適正な賃料を把握するのに役立てる情報とすることができる。なお、賃料に関する出力情報とは、実績情報や取引に関する情報に基づいて生成することができる、特定の物件や特定の属性の属性値を有する物件の賃料に関連する情報である。出力情報は、例えば、予測された適正な賃料や、現在の賃料からの減額可能性の有無やその額や、過去の賃料の変動傾向などとすることができる。
【0050】
出力情報の取得方法は、所定の方法とすることができる。出力情報取得部147は、例えば、取得した実績情報をそのまま出力情報としてもよい。また、例えば、出力情報取得部147は、取得した実績情報に、所定の金融指標や物価上昇率等に基づく定数を乗じて出力情報としてもよい。また、例えば、出力情報取得部147は、メッセージ形式の出力情報を構成して出力情報としてもよい。また、例えば、出力情報取得部147は、取得した実績情報に基づいて、メッセージ形式の出力情報を構成して出力情報としてもよい。また、例えば、出力情報取得部147は、取得した実績情報に基づいて、統計的手法や回帰分析等の手法を用いて算出した予測値を出力情報としてもよい。例えば、出力情報取得部147は、取得した実績情報に基づいて回帰分析等を行うことにより適正な賃料を予測するように構成されていてもよい。また、出力情報取得部147は、例えば外部装置2を用いて実績情報に基づいて大規模言語モデル211の出力結果を得て、その出力結果や出力結果に基づく情報を出力情報とするようにしてもよい。
【0051】
ここで、上述のように複数の所定の属性の属性値が実績情報として取得されている場合において、出力情報取得部147は、取得された複数の属性値を組み合わせて出力情報を取得するように構成されていてもよい。複数の属性値を組み合わせることは、例えば、所定の数式に各属性値を当てはめることにより行われるようにしてもよい。また、複数の属性値を組み合わせるとは、例えば、共に同質の属性値である場合にはその平均値を取ることであってもよいし、所定のバランスでの中間値を算出することであってもよい。また、例えば、係数や定数等の属性値がある場合には、基準とする属性値に対して当該係数を乗じたり、加算や減算等を行ったりすることであってもよい。例えば、平均賃料を出力する場合であって、所在地別平均賃料と、物件タイプに対応するタイプ別平均賃料とが実績情報として取得されている場合を想定する。この場合において、例えば、出力情報取得部147は、エリア別平均賃料とタイプ別平均賃料との平均値を平均賃料の出力情報とすることができる。
【0052】
また、出力情報取得部147は、実績情報取得部145が特殊係数を取得した場合、その特殊係数を用いて出力情報を取得するように構成されていてもよい。例えば、出力情報取得部147は、特殊係数を用いて、対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する情報を出力する。減額可能な金額に関連する情報とは、例えば、現在の賃料からどの程度の減額が可能かを示す情報とすることができる。出力情報は、対象の不動産物件の賃料を減額することに関する情報であってもよい。減額することに関する情報とは、賃料を減額する可能性や、実際にどの程度の減額が期待できるかに関する情報と言ってもよい。すなわち、出力情報取得部147は、減額の見込みや具体的に期待できる減額金額に関する出力情報を取得してもよい。このような出力情報は、特定の家主に対して契約条件に関する交渉を行うことを検討する場合において、参考にすることができる情報である。
【0053】
表示情報取得部149は、利用者に対して表示される二次元または三次元のモデルを表示するために用いられる表示情報を取得する。ここでモデルとは、ヒトの形をした二次元または三次元のキャラクターをいう。このモデルは、例えば、情報処理システム100において、利用者に対する情報提供やインタラクティブな体験を補助するために使用されうる。表示情報取得部149がモデルの表示情報を取得して出力部151を通じて出力することにより、利用者に対して表示手段によりモデルが表示されるようになっている。モデルは、本実施形態において、出力情報を視覚的に説明する役割を果たし、情報を直感的に理解するのを助けることができるが、モデルの役割はこれに限られない。
【0054】
なお、表示情報は、モデルを表示するための画像データであってもよいし、モデルを描画するための制御情報等であってもよい。表示情報は、モデルの状態を所定の状態に変更するか否かの制御信号等であってもよい。
【0055】
本実施形態において、情報処理システム100は、利用者が出力情報に基づく音声を聴くことができるように構成されている。この場合において、表示情報取得部149は、表示手段により表示されるモデルの状態が、出力情報に基づく音声の再生中に音声に応じて変化するように表示情報を取得するように構成されている。ここでモデルの状態とは、例えば、キャラクターの表示や動作の状況をいい、例えば、キャラクターのポーズ、表情、衣装、ジェスチャーなどであってもよい。また、キャラクターが表示される視点や、表示中のアニメーションの進行状況などであってもよい。また、モデルの状態が音声に応じて変化するとは、例えば、キャラクターの表示や動作が、出力情報に基づく音声の主力状況に応じて変化することをいう。
【0056】
例えば、表示情報取得部149は、キャラクターの口の部分の形状や表情(モデルの状態の一例)が、出力情報に基づく音声に応じて変化するように、表示情報が取得されるように構成されている。例えば、公知のリップシンク技術を用いて、モデルの口の部分の形状や表情等が音声に応じて変化するようにすることで、あたかもモデルがしゃべっているかのようにして出力情報を音声で出力することができ、利用者に対してよりインタラクティブで親しみやすい体験が提供される。
【0057】
出力部151は、出力情報を出力する。情報について出力とは、表示手段による表示や印刷手段による印刷、外部の装置への送信、記録媒体への記録、他の装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどをいう。例えば、出力情報の出力とは、利用者の利用者端末装置3への送信、利用者が閲覧可能にしたりするための格納部11等への蓄積、またはディスプレイデバイス等への表示等とすることができる。これにより、出力情報を、利用者等が利用することができるようになる。なお、本実施形態において、出力部151は、出力情報と共に表示情報を出力する。これにより、利用者は、表示情報に基づくモデルを確認することができる。
【0058】
本実施形態において、出力部151は、出力情報に基づく音声が再生可能となるように出力情報を出力する。例えば、音声合成技術を使用して、利用者に対して情報を口頭で提供するための音声データが出力されるようにしてもよい。また、例えば、利用者端末装置3において音声合成技術を利用することができる場合、その音声合成技術を利用するための情報が出力されるようにしてもよい。このように出力情報に基づく音声が再生可能となるように出力情報を出力することにより、利用者が、音声によって賃料に関する情報を理解することができる。
【0059】
更新情報取得部155は、不動産物件について行われた契約更新に関する情報を、不動産物件を特定する物件情報と共に取得する。例えば、利用者が契約更新に関する情報を物件情報に対応付けて入力する操作を行った場合、更新情報取得部155は、その情報を取得する。なお、更新情報取得部155は、例えば、外部の不動産管理システムや契約管理情システムと連携し、新たに行われた契約更新情報を自動で取得するように構成されていてもよい。
【0060】
なお、不動産物件について行われた契約更新に関する情報とは、既存の賃貸借契約における更新に関する情報を言うことができる。これには、更新された契約条件、更新時の賃料、更新期間、更新に至るまでの交渉履歴などが含まれるようにしてもよい。
【0061】
更新部157は、更新情報取得部155が取得した情報に基づいて、実績情報格納部111に格納されている実績情報を更新する。更新とは、格納されている情報の変更のほか、格納されている情報に新たな情報が追加されることであってもよい。また、格納されている情報の一部または全部が消去されることが更新に含まれてもよい。
【0062】
このように、更新情報取得部155および更新部157は、契約更新に関する新しいデータを実績情報格納部111に反映させ、実績情報のデータベースの内容を最新に保つ役割を果たすようになっている。これにより、最新の情報に基づいた賃料予測等の出力情報を出力することが可能となる。
【0063】
なお、更新情報取得部155および更新部157は、外部の市場動向データや経済指標データ(例えば、消費者物価指数や地域別の経済成長率)を収集し、これを基に実績情報を補正する機能を備えるようにしてもよい。これにより、単なる契約更新情報だけでなく、広範な市場動向を反映した実績情報の更新が実現する。
【0064】
次に、本実施形態において用いられる実績情報格納部111に格納される実績情報の一例について説明する。ここでは、実績情報として、業種毎のエリア別平均月額賃料、業種毎のエリア別路線価、業種毎の物件属性別(例えば、物件タイプ別)の平均月額賃料が用いられる。また、実績情報として、賃料減額交渉に関する平均成功率および平均減額率や、家主別の特殊係数が用いられる。
【0065】
図4は、実績情報格納部111に格納される実績情報の一例を示す第1の図である。
【0066】
図4においては、業種毎のエリア別平均月額賃料を示す表が示されている。表は、業種毎、物件があるエリア毎に、平均月額賃料を特定することができるように構成されている。物件情報として、業種及び住所が特定される場合、実績情報取得部145は、この表の情報より、対応する平均月額賃料を実績情報の1つとして取得することができる。
【0067】
図5は、実績情報格納部111に格納される実績情報の一例を示す第2の図である。
【0068】
図5においては、業種毎のエリア別路線価を示す表が示されている。表は、業種毎、物件があるエリア毎に、路線価を特定することができるように構成されている。物件情報として、業種及び住所が特定される場合、実績情報取得部145は、この表の情報より、対応する路線価を実績情報の1つとして取得することができる。
【0069】
図6は、実績情報格納部111に格納される実績情報の一例を示す第3の図である。
【0070】
図6においては、業種毎の物件属性別の平均月額賃料を示す表が示されている。表は、業種毎に、物件が該当する属性値毎に、平均月額賃料を特定することができるように構成されている。物件属性としては、例えば、物件タイプ、契約形態、賃貸契約開始からの経過年数、坪数、家主タイプ等がある。各属性について、該当する属性値毎に、平均月額賃料を特定可能である。すなわち、物件情報として、業種と、これらの物件属性に関する属性値とが特定される場合、実績情報取得部145は、この表の情報より、対応する平均月額賃料を実績情報の1つとして取得することができる。
【0071】
なお、これらの実績情報を特定可能な表においては、過去のデータがないなどの事由により、空欄(該当する値なし)がありうる。物件情報に基づいて特定されるべき値が空欄に該当する場合には、例えば、実績情報取得部145は、表中のその他の値を用いて算出した値を、実績情報の1つとして取得するように構成されていればよい。例えば、図3に示される表において、エリアが「港区」であって業種が「卸」の物件について空欄であった場合を想定する。この場合に、当該空欄部分の値が求められた場合には、実績情報取得部145は、例えば、エリアが「港区」である他の業種の値の平均値を実績情報として取得したり、他のエリアの業種が「卸」の値を実績情報として取得したりしてもよい。また、例えば、どのエリアの値を用いるかを、他の業種の値が「港区」と近いことを条件として選択するように構成してもよい。
【0072】
図7は、実績情報格納部111に格納される実績情報の一例を示す第4の図である。
【0073】
図7においては、賃料減額交渉に関する平均成功率を示す表が示されている。ここでは、エリア毎、物件が該当する属性値毎に、平均成功率を特定可能な情報が示されている。すなわち、物件情報として、業種と、これらの物件属性に関する属性値とが特定される場合、実績情報取得部145は、この表の情報より、対応する平均成功率を実績情報の1つとして取得することができる。
【0074】
図8は、実績情報格納部111に格納される実績情報の一例を示す第5の図である。
【0075】
図8においては、賃料減額交渉の結果として減額が合意された場合における平均減額率を示す表が示されている。ここでは、エリア毎、物件が該当する属性値毎に、平均減額率を特定可能な情報が示されている。すなわち、物件情報として、業種と、これらの物件属性に関する属性値とが特定される場合、実績情報取得部145は、この表の情報より、対応する平均減額率を実績情報の1つとして取得することができる。
【0076】
このような平均成功率及び平均減額率と、現在の賃料又は平均月額賃料とを用いて、賃料減額交渉を行った場合に勝ち取ることができる減額金額の期待値を算出したり、交渉後の賃料の予想値等を得ることができる。
【0077】
図9は、実績情報格納部111に格納される実績情報の一例を示す第6の図である。
【0078】
図9においては、家主別に定められた特殊係数を示す表が示されている。ここでは、家主を識別可能な家主名に対応付けて、特殊係数を特定可能な情報が示されている。また、この例では、賃料減額交渉の成功率、減額が合意された場合における平均減額率、リア毎、減額期待値を示す係数(成功率に減額率を乗じた値)、交渉回数(総計)、交渉不成立回数(NG回数)などの情報が示されている。実績情報取得部145は、物件情報に基づいて特定される家主に対応する特殊係数を、実績情報の1つとして取得することができる。
【0079】
ここで、本実施の形態において、特殊係数は、特に、賃料減額交渉の成功率及び減額率に基づいて設定されるようになっている。例えば、減額期待値を示す係数が所定値以下(例えば、0%)である場合に、特殊係数が所定値(例えば、0.01%)に決定されうる。また、本実施の形態において、特殊係数は、これまでの交渉履歴に応じて設定されるようにしてもよい。例えば、連続して交渉不成立であった回数が所定回数に達する場合に、特殊係数として、所定の定数が設定されてもよい。この場合、特殊係数に替えて所定の定数が設定されると考えてもよい。図に示される例においては、不成立の回数が3回に達した場合には定数としてマイナス10万円が設定され、5回に達した場合には定数としてマイナス20万円が設定されるようになっている。
【0080】
このような特殊係数は、特に、賃料減額交渉を行っても、借主にとって良い結果が期待できないような家主が管理する物件について、出力情報を出力するために用いることができる。例えば、特殊係数が設定されている場合、その特殊係数を現在の賃料や平均月額賃料に乗じるなどして、減額金額の期待値を算出することができる。また、これ以外の算出方法で出力情報を出力するようにしてもよい。
【0081】
例えば、交渉が成立しうる物件については減額金額の期待値やそれを反映した賃料水準を出力情報とすることができる一方で、交渉が成立しない可能性が高い物件については、減額金額の期待値を極めて低くしたり、異常値とみなせる値を出力したりすることができる。したがって、出力情報を利用することで、賃料減額交渉を行う意義やメリット等について事前に的確に検討することができる。
【0082】
なお、特殊係数は、家主の個人的な交渉スタイルや、家主が過去にどのような契約条件を重視したかなどの情報に応じて設定されるようにしてもよい。また、特殊係数は、家主の資産状況や市場における影響力を考慮して設定されるようにしてもよい。例えば、資産規模が大きく、市場での影響力が強い家主に対しては、より厳しい交渉条件が適用される可能性があるため、それを考慮した値が設定されるようにしてもよい。これにより、成功率や減額率の情報がない家主についてもより的確な出力情報が出力されるようにすることができる。
【0083】
次に、情報処理装置1の動作の流れについて説明する。
【0084】
図10は、情報処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0085】
まず、処理部14は、利用者等から入力された不動産物件に関する情報等に基づいて、入力情報を取得する(ステップS11)。
【0086】
次に、処理部14は、物件情報を取得する(ステップS12)。物件情報取得部143が、入力された情報に基づいて、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する。
【0087】
処理部14は、実績情報を取得する(ステップS13)。すなわち、実績情報取得部145が、実績情報格納部111から、物件情報を用いて特定される実績情報を取得する。
【0088】
次に、処理部14は、実績情報として特殊係数が取得されたか否かを判断する(ステップS14)。すなわち、対象の不動産物件について特殊係数が存在するか否かを判断する。特殊係数が取得されたと判断された場合はステップS15、そうでない場合にはステップS16に進む。
【0089】
特定の家主に関する特殊係数が存在する場合において、処理部14は、その特殊係数を用いて出力情報を取得する(ステップS15)。この場合、さらにステップS13で取得された通常の実績情報が用いられてもよい。他方、特殊係数が存在しない場合には、処理部14は、ステップS13で取得された通常の実績情報に基づいて出力情報を取得する(ステップS16)。
【0090】
処理部14は、出力情報に応じて、表示情報を取得する(ステップS17)。
【0091】
その後、処理部14は、取得した出力情報及び表示情報を出力する。これにより、出力情報等が利用者に対して出力される。
【0092】
次に、本実施形態の一具体例について説明する。本例では、例えば、利用者が、東京都渋谷区の飲食店の物件の平均賃料について、文字入力により質問した場合を想定する。
【0093】
すなわち、利用者は、情報処理装置1により表示されるインターフェイス画面において、「東京都渋谷区の飲食店物件の平均賃料を教えてください」と文字入力で質問を行う。
【0094】
次に、物件情報取得部143により、物件情報が取得される。すなわち、物件情報取得部143は、入力されたテキストから「東京都渋谷区」、「飲食店」というキーワードを抽出し、それに対応する物件情報を特定する。この物件情報には、対象エリア(東京都渋谷区)と物件タイプ(飲食店)が含まれることとなる。
【0095】
実績情報取得部145により、実績情報の検索と取得が行われる。例えば、実績情報取得部145は、物件情報に基づき、実績情報格納部111から「東京都渋谷区」に所在する「飲食店物件」の過去の平均賃料データを検索する。検索結果として、合わせて、過去の契約情報(賃料、契約条件、減額交渉の成否など)や、エリア別の賃料変動データが取得されるようにしてもよい。
【0096】
その後、出力情報取得部147により、出力情報が生成される。すなわち、出力情報取得部147は、取得した実績情報に基づいて、指定されたエリアと物件タイプに対応する平均賃料を算出する。
【0097】
なお、実績情報格納部111には、実績情報として実際の取引データが多数格納されていてもよい。この場合、実績情報取得部145が、関連する多数の取引データを実績情報として取得し、出力情報取得部147がこれらの取引データを用いて出力情報を生成するようにしてもよい。本例の場合、例えば、過去1年間の取引データから、「東京都渋谷区」の「飲食店物件」の平均賃料を算出し、これを出力情報として取得するようにしてもよい。
【0098】
その後、出力部151が、利用者への出力を行う。すなわち、出力部151は、計算された平均賃料が利用者端末装置3の画面上に表示されるように、出力情報等を出力する。例えば、「東京都渋谷区の飲食店物件の平均賃料は、1平米あたり20,000円です」というように、出力情報が表示される。
【0099】
また、他の具体例は、次の通りである。例えば、利用者が、東京都江東区の特定の物件の住所・現在の賃料を音声で入力して、現在の賃料をどの程度減額できそうかを質問した場合を想定する。
【0100】
この場合、入力情報取得部141が、音声入力をテキストに変換し、物件情報取得部143が「東京都江東区○○ビル」、「現在の賃料30万円」というような情報を抽出する。
【0101】
実績情報取得部145は、物件情報に基づき、実績情報格納部111から「東京都江東区」に所在する同様の物件の取引データおよび該物件の特定家主に関する過去の交渉履歴、特殊係数を検索し、実績情報を取得する。
【0102】
出力情報取得部147は、実績情報に基づき、現在の賃料が市場価格と比較して高いか低いかを評価し、減額の可能性を予測する。あわせて、特定家主に関する特殊係数存在する場合は、その特殊係数を用いて賃料減額幅等の算出を行う。そのうえで、例えば、「過去のデータに基づくと、現在の賃料を最大で10%減額できる可能性があります」といった出力情報を取得する。
【0103】
出力部151は、出力情報を出力することで、利用者端末装置3の画面上に減額予測情報を表示させる。例えば「○○ビルの賃料を最大で10%減額できる可能性があります。現在の賃料30万円から、27万円まで減額が期待できます」といった情報を表示させるようにしてもよい。また、利用者端末装置3の音声出力機能を利用して、この出力情報を音声で説明させるようにしてもよい。
【0104】
図11は、出力情報の出力例を示す第1の図である。
【0105】
図11においては、例えばスマートフォンである利用者端末装置3の出力情報表示画面441において出力情報が表示される例が示されている。例えば、出力情報表示画面441は、チャットインターフェースにより入力情報の入力を受け付けた後に、対応する出力情報を示す画面とすることができる。このように出力情報を利用者端末装置3において表示させることができるので、利用者は容易に情報処理システム100を利用することができる。
【0106】
図12は、出力情報の出力例を示す第2の図である。
【0107】
図12においては、例えば利用者端末装置3で動作するウェブブラウザにおいて、出力情報表示画面441Bを表示させた例が示されている。出力情報表示画面441Bは、出力情報に基づく賃料に関する予測値等が含まれるレポート画面である。また、出力情報表示画面441は、キャラクターが表示されるモデル表示画面445が含まれる。モデル表示画面445に表示されるモデルは、出力部151により出力される表示情報に応じて、出力情報に基づく音声の再生に応じたアニメーションで表示される。このようなインターフェイスで出力情報を利用することができるので、利用者に対して、よりインタラクティブなユーザ体験を提供することができる。
【0108】
以上説明したように、本実施形態によれば、不動産物件に関する賃料の適正化や減額に関する高精度な出力情報を利用者に対して提供することが可能となる。
【0109】
また、特定の家主に関する交渉履歴や特殊係数を考慮することで、より現実的で有用な賃料情報を利用者に提供することができる。これにより、利用者は賃料交渉において、データに基づいた適切な判断を下すことができる。
【0110】
本実施形態における処理は、以下のようなプログラムで実現してもよい。プログラムは、情報処理装置1のコンピュータで実行され、コンピュータを、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部と、実績情報格納部から、物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部と、実績情報取得部が取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、出力情報を出力する出力部と、として機能させる。
【0111】
上記実施形態において、各構成要素は専用のハードウェアで構成されるか、ソフトウェアにより実現されることができる。ソフトウェアの場合、プログラムを実行することで実現され、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたプログラムをCPUが実行することによって各構成要素が機能する。プログラムは記憶部や記録媒体にアクセスしながら実行されることもあり、サーバからのダウンロードや光ディスク等の記録媒体から読み出されることで実行されることも可能である。また、このプログラムはプログラムプロダクトとして使用されることもあり、単一または複数のコンピュータによって実行され、集中処理または分散処理が行われる。
【0112】
各処理や機能は、単一の装置(システム)によって集中処理されるか、複数の装置によって分散処理されることで実現されることができる。この場合、分散処理を行う複数の装置から構成されるシステム全体を一つの「装置」として認識することが可能である。また、一つの装置に存在する二つ以上の構成要素は、物理的に一つの媒体で実現されることも可能である。
【0113】
なお、本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。例えば、上述の実施形態ののうち、一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。
【0114】
なお、出力情報取得部が、実績情報に基づいて、利用者に対して所定の形式で賃料に関する情報を含む報告書を生成し、それを出力情報として取得するように構成されていてもよい。報告書においては、実績情報をグラフやチャート等で視覚的に表現するようにしてもよい。このような報告書の生成は、例えば、所定のテンプレートに対して取得された実績情報を適用することにより行うことができるが、これに限られない。このような出力情報が出力部により出力されるようにすることにより、利用者は、容易にかつ確実に賃料に関する情報を確認することができる。また、利用者が、借主の要望に応じてコンサルティングサービスを行う事業者である場合において、借主に対して交付する報告書を容易に作成することができる。
【0115】
例えば、実績情報格納部は、複数のデータベースを分散的に管理するクラウドベースのシステムとして構築されてもよい。また、ビッグデータ解析技術を用いて、膨大な取引データから特定のパターンやトレンドを抽出し、これが実績情報として蓄積されたり更新されたりしてもよい。解析は、外部装置等により行われてもよいし、更新情報取得部により行われてもよい。
【0116】
上述の音声の認識処理やキャラクターモデルを表示するための制御等は、情報処理装置で行われずに、外部装置等により提供されるものでなくてもよい。例えば、情報処理装置から外部装置等に必要な情報が送信され、外部装置においてこれらの処理が行われ、処理結果が情報処理装置に送信されることにより、上述と同様のことが実現されるように構成されていてもよい。
【0117】
上述の大規模言語モデルは、外部装置により提供されるものでなくてもよい。大規模言語モデルの格納場所は、上述の限りではない。例えば、情報処理装置の内部に格納されており、適宜処理部により大規模言語モデルへの入力情報の入力や生成された情報の取得が行われるようにしてもよい。
【0118】
なお、上記の実施形態について、以下のように表すことが可能である。
【0119】
第一の構成態様の情報処理装置は、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部と、過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部から、物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部と、実績情報取得部が取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、出力情報を出力する出力部とを備える、情報処理装置である。
【0120】
また、第二の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、実績情報が、各不動産物件について過去に行われた契約に基づく契約情報を含み、契約情報には、賃料、賃料以外の契約条件、または契約条件の変化に関する情報が含まれる、情報処理装置である。
【0121】
また、第三の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、実績情報が、少なくとも、各不動産物件の所在地に関する属性の属性値及び物件のタイプに関する属性の属性値を含み、実績情報取得部は、物件情報に対応する実績情報に含まれる複数の所定の属性の属性値をそれぞれ取得し、出力情報取得部は、実績情報取得部が取得した複数の属性値を組み合わせて出力情報を取得する、情報処理装置である。
【0122】
また、第四の構成態様の情報処理装置は、第三の構成態様において、実績情報取得部は、実績情報において物件情報に対応する所定の属性の属性値が存在する場合には、属性値を取得し、実績情報において物件情報に対応する所定の属性の属性値が存在しない場合には、属性の他の属性値に基づく値を所定の属性の属性値として取得する、情報処理装置である。
【0123】
また、第五の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、実績情報が、不動産物件の家主を識別可能な情報と、家主に対応する不動産物件の取引履歴に基づいて定められる特殊係数とを含み、実績情報取得部は、実績情報に含まれる、対象の不動産物件の家主に対応する特殊係数を取得し、出力情報取得部は、実績情報取得部が取得した特殊係数を用いて出力情報を取得する、情報処理装置である。
【0124】
また、第六の構成態様の情報処理装置は、第五の構成態様において、特殊係数は、対応する家主について、不動産物件の借主のためにその家主との間で行われた賃貸借条件に関する交渉の結果に基づいて定められる値を有し、出力情報取得部は、特殊係数を用いて、対象の不動産物件の賃料について減額可能な金額に関連する情報を出力する、情報処理装置である。
【0125】
また、第七の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、不動産物件について行われた契約更新に関する情報を不動産物件を特定する物件情報と共に取得する更新情報取得部と、更新情報取得部が取得した情報に基づいて、実績情報格納部に格納されている実績情報を更新する更新部とを備える、情報処理装置である。
【0126】
また、第八の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、出力情報は、対象の不動産物件の賃料を減額することに関する情報である、情報処理装置である。
【0127】
また、第九の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、入力される音声に対応する入力情報を取得する入力情報取得部を備え、物件情報取得部は、入力情報に基づいて物件情報を取得可能に構成されている、情報処理装置である。
【0128】
また、第十の構成態様の情報処理装置は、第一の構成態様において、出力部は、出力情報に基づく音声が再生可能となるように出力情報を出力する、情報処理装置である。
【0129】
また、第十一の構成態様の情報処理装置は、第十の構成態様において、表示手段により表示される二次元または三次元のモデルの状態が、出力情報に基づく音声の再生中に音声に応じて変化するように、モデルを表示するための表示情報を取得する表示情報取得部を備え、出力部は、出力情報と共に表示情報を出力する、情報処理装置である。
【0130】
また、第十二の構成態様の情報処理方法は、過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部と、物件情報取得部と、実績情報取得部と、出力情報取得部と、出力部とを有する情報処理方法であって、物件情報取得部が、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得ステップと、実績情報取得部が、実績情報格納部から物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得ステップと、出力情報取得部が、実績情報取得ステップで取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する出力情報取得ステップと、出力部が、出力情報を出力する出力ステップとを含む、情報処理方法である。
【0131】
また、第十三の構成態様のプログラムは、過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部と、実績情報格納部から、物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部と、実績情報取得部が取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、出力情報を出力する出力部と、として機能させるための、プログラムである。
【符号の説明】
【0132】
1 情報処理装置
11 格納部
12 受付部
13 通信部
14 処理部
100 情報処理システム
111 実績情報格納部
141 入力情報取得部
143 物件情報取得部
145 実績情報取得部
147 出力情報取得部
149 表示情報取得部
151 出力部
155 更新情報取得部
157 更新部
【要約】
【課題】適正な賃料水準を的確に把握できるようにするニーズがある。
【解決手段】情報処理装置1は、対象の不動産物件に関連する物件情報を取得する物件情報取得部143と、過去における複数の不動産物件の取引に関する情報またはそれに基づく情報を含む実績情報が格納されている実績情報格納部111から、物件情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部145と、実績情報取得部145が取得した実績情報に基づいて、対象の不動産物件の賃料に関する出力情報を取得する出力情報取得部147と、出力情報を出力する出力部151とを備える。情報処理装置1は、不動産物件の賃料に関する高い精度の出力情報を出力することができる。
【選択図】図3
図1
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図3
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図10
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図12