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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-23
(45)【発行日】2025-05-02
(54)【発明の名称】カバー型アンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/44 20060101AFI20250424BHJP
【FI】
H01Q1/44
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022555870
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-18
(86)【国際出願番号】 KR2020019119
(87)【国際公開番号】W WO2021187731
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2023-11-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0034101
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ノ ホ チン
【審査官】赤穂 美香
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0074450(KR,A)
【文献】特開2005-167900(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0097272(US,A1)
【文献】特開2017-011244(JP,A)
【文献】特開2019-186824(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0122268(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0078149(KR,A)
【文献】中国実用新案第209516015(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板の第1面と離隔して形成される第1放射部と、
前記第1放射部の一端から前記プリント基板を貫いて前記プリント基板の第2面に延びる第2放射部と、を含み、
前記第2放射部は、前記プリント基板の第2面上に放射パターンを含み、
前記放射パターンは、前記プリント基板の第1面または前記プリント基板の内部に形成される接地パターンと所定の距離だけ離隔し、
前記第1放射部は、
前記プリント基板から信号の入力を受けるフィード部と、
前記プリント基板のグランドと連結される接地部と、を含む、アンテナ。
【請求項2】
前記プリント基板は、複数の層を含み、
前記接地パターンは、前記複数の層のうちの一つの層に形成される、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記プリント基板は、複数の層を含み、
前記放射パターンと前記接地パターンとの間にはグランドが形成されない、請求項1または2に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記放射パターンは、前記接地パターンとキャパシタンス結合する、請求項1~3のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記放射パターンと前記接地パターンとの間の距離に応じて放射信号の周波数が変わる、請求項1~4のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項6】
前記放射パターンの長さに応じて放射信号の周波数が変わる、請求項1~5のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記第2放射部は、前記アンテナが実装される他のボードの放射部と連結される連結部を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記アンテナが実装される他のボードは、前記放射パターンの放射方向にグランドが形成されない、請求項1~7のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記第1放射部は、前記プリント基板上にはんだ付けされて、前記第1放射部を支持する一つ以上の支持部を含む、請求項1~のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項10】
前記支持部の下部及び前記プリント基板の第2面の間にはグランドが形成されない、請求項に記載のアンテナ。
【請求項11】
前記他のボードは、アプリケーションボードを含む、請求項7に記載のアンテナ。
【請求項12】
前記第1放射部は、メアンダー形状で形成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のアンテナ。
【請求項13】
プリント基板と、
プリント基板の第1面と離隔して形成される第1放射部と、
前記第1放射部の一端から前記プリント基板を貫いて前記プリント基板の第2面に延びる第2放射部と、を含み、
前記第2放射部は、前記プリント基板の第2面上に放射パターンを含み、
前記放射パターンは、前記プリント基板の第1面または前記プリント基板の内部に形成される接地パターンと所定の距離だけ離隔し、
前記第1放射部は、
前記プリント基板から信号の入力を受けるフィード部と、
前記プリント基板のグランドと連結される接地部と、を含む、通信モジュール。
【請求項14】
前記プリント基板は、複数の層を含み、
前記接地パターンは、前記複数の層のうちの一つの層に形成される、請求項13に記載の通信モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関し、より具体的にキャパシタンス補助パターンを含むカバー型アンテナに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
通常のアンテナ構成時、波長の1/4の長さだけ設計しなければならない。例えば、2.4GHz周波数の場合、アンテナの長さは、波長を考慮して略32mmラインの長さがなければならない。また、グランド(GND)との間隔も一定部分必要である。近距離小型通信モジュールに必要な小型アンテナの場合、小型化に伴うアンテナも小型で構成されなければならない。
【0003】
従来の製品は、PCBパターンでラインの長さを合わせたり、サッシ型で大きさが大きいアンテナを適用したり、チップ(Chip)アンテナを使用した。各々の問題点は、小型化に適せず特にチップアンテナの場合、費用の側面で不利な問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、具体的にキャパシタンス補助パターンを含むカバー型アンテナを提供することである。
【0005】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されなかったさらに別の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例に係るアンテナは、プリント基板の第1面上にカバー形態で形成される第1放射部、及び前記第1放射部の一端から前記プリント基板を貫いて前記プリント基板の他面に延びる第2放射部、を含み、前記第2放射部は、前記プリント基板の第2面上に放射パターンを含み、前記放射パターンは、前記プリント基板の第1面または前記プリント基板の内部に形成される接地パターンと所定の距離だけ離隔する。
【0007】
また、前記プリント基板は、複数の層を含み、前記接地パターンは、前記複数の層のうちの一つの層に形成されることができる。
【0008】
また、前記プリント基板は、複数の層を含み、前記放射パターンと前記接地パターンとの間にはグランドが形成されないことがある。
【0009】
また、前記放射パターンは、前記接地パターンとキャパシタンス結合することができる。
【0010】
また、前記放射パターンと前記接地パターンとの間の距離に応じて放射信号の周波数が変わることができる。
【0011】
また、前記放射パターンの長さに応じて放射信号の周波数が変わることができる。
【0012】
また、前記第2放射部は、前記アンテナが実装される他のボードの放射部と連結される連結部を含むことができる。
【0013】
また、前記アンテナが実装される他のボードは、前記放射パターンの放射方向にグランドが形成されないことがある。
【0014】
また、前記第1放射部は、前記プリント基板から信号の入力を受けるフィード部、及び前記プリント基板のグランドと連結される接地部、を含むことができる。
【0015】
また、前記第1放射部は、前記プリント基板上にはんだ付けされて前記第1放射部を支持する一つ以上の支持部を含むことができる。
【0016】
また、前記支持部の下部及び前記プリント基板の第2面との間にはグランドが形成されないことがある。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施例によると、通常使われるシールドカン(Shield can)部分をアンテナで設計して、別途のアンテナ設計に対する面積を減らして小型化することができ、費用削減ができる。また、共振点設計での微細チューニング及び放射効果を最大化するために、キャパシタンスパターニング信号ラインを介してアンテナ最適化が可能である。さらに、追加的にモジュールを使うアプリケーション(Application)ボードに追加補助パターン挿入が可能で、様々な種類のapplication PCBの様々な積層及び誘電率環境でも微細チューニングができる構造となる。
【0018】
これにより、超小型サッシアンテナ一体型モジュールの実現が可能で、アンテナの長さ及び性能のための追加補助パターンで効率上昇、及び多様に適用されるアプリケーションの環境、即ち器具、金属、身体、PCB積層、誘電率などに応じて変わる共振点を簡単にデバッギングして補完することができる。
【0019】
発明による効果は、以上で例示された内容によって制限されず、より多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施例に係るアンテナを図示した。
図2】本発明の一実施例に係るアンテナが他のボードに実装されたのを図示した。
図3】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
図4】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
図5】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
図6】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
図7】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
図8】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
図9】本発明の一実施例に係るアンテナについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0022】
但し、本発明の技術思想は説明される一部実施例に限定されるのではなく互いに異なる様々な形態で具現されることができて、本発明の技術思想範囲内でなら、実施例の間その構成要素中一つ以上を選択的に結合または置き換えて使うことができる。
【0023】
また、本発明の実施例で使われる用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解できる意味と解釈され、予め定義された用語のように一般的に使われる用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるはずである。
【0024】
また、本発明の実施例で使われた用語は、実施例を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。
【0025】
本明細書で、単数型は、文面で特に言及しない限り複数型も包含できて、“A及び(と)B、Cの少なくとも一つ(または一つ以上)”と記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせ中一つ以上を含むことができる。
【0026】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。このような用語は、その構成要素を別の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などで限定されない。
【0027】
尚、ある構成要素が別の構成要素に‘連結’、‘結合’、または‘接続’されると記載された場合、その構成要素はその別の構成要素に直接的に‘連結’、‘結合’、または‘接続’される場合だけでなく、その構成要素とその別の構成要素の間にあるさらに別の構成要素によって‘連結’、‘結合’、または‘接続’される場合も含むことができる。
【0028】
また、各構成要素の“上(の上)”または“下(の下)”に形成または配置されると記載される場合、“上(の上)”または“下(の下)”は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、“上(の上)”または“下(の下)”と表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向だけでなく下側方向の意味も含まれることができる。
【0029】
図1は、本発明の一実施例に係るアンテナを図示したものである。
【0030】
本発明の一実施例に係るアンテナは、第1放射部110及び第2放射部120から構成される。
【0031】
第1放射部110は、プリント基板130の第1面131上にカバー形態で形成される。
【0032】
より具体的に、第1放射部110は、プリント基板130の上部にプリント基板130をカバーする形態で形成されて信号を外部に放射する。ここで、プリント基板130は、SIP(System In Package)通信モジュールであってもよく、BT(Bluetooth(登録商標))、BLE(低電力Bluetooth)、WiFi(wi-fi)等の近距離無線通信モジュールであってもよい。そのほかに多様な通信モジュールであってもよいことは当然である。近距離無線通信を行うモジュールとして、小型通信モジュールであり得る。第1放射部110は、プリント基板130を保護するシールドカバー(Shield Cover)の役割をすると同時に信号を放射する役割をする。これのために、第1放射部110は、メタルで形成されることができる。メタルで形成されることによって、プリント基板130を保護すると同時に信号を放射することができる。
【0033】
第1放射部110は、カバー形態で形成されるために、プリント基板130の第1面131と所定の間隔で離隔してプリント基板130の第1面131をカバーする形態で形成される。第1放射部110は、信号の放射のために、プリント基板130から信号の入力を受けるフィード部111及びプリント基板130のグランドと連結される接地部112を含むことができる。フィード部111を介して電流が印加されることによって信号が入力されて、接地部112に印加された電流が抜け出るが、図2のように、メアンダー(Meander)形状などで形成される第1放射部110を介して信号が放射される。
【0034】
第1放射部110は、カバーの形態を維持するために、プリント基板130上にはんだ付けされて、第1放射部110を支持する一つ以上の支持部113、114、115を含むことができる。支持部113、114、115の中の一つ113の支持部は、以後説明する第2放射部120と連結されて、他の支持部114、115は、プリント基板130とはんだ付けされて連結されて、グランドや他の構成と連結されずに絶縁されるように形成されることができる。
【0035】
第1放射部110は、プリント基板130のカバー形態で形成されることによって、プリント基板のカバーの役割及び放射の役割を同時に行うことができて、これにより、信号放射のための別途の放射のための構造が不要であるため、小型化に有利になる。また、放射部を形成時、他の構成が放射に影響を及ぼさないように所定の間隔以内に他の構成が配置されてはならないとの空間的制約が発生するが、プリント基板130のカバー形態で放射部を実現することによって、空間的制約を減らすことができて、設計の自由度を高めることができる。
【0036】
第2放射部120は、第1放射部110の一端113からプリント基板130を貫いてプリント基板130の第2面132に延びる。
【0037】
より具体的に、第2放射部120は、第1放射部110から延びるが、プリント基板130を貫いてプリント基板130の第2面132まで延びて形成される。第2放射部120は、前記説明した第1放射部110の支持部113、114、115の中の一つの支持部113から延びて形成されることができる。
【0038】
第2放射部120は、プリント基板130を貫く貫通部122とプリント基板130の第2面上に形成される放射パターン121を含むことができる。第2放射部120は、第1放射部110と電気的に連結されて、第1放射部110に印加される電流が第2放射部120にも流れて、それにより信号を放射する役割をする。これにより、第1放射部110及び第2放射部120のいずれにおいて放射が行われる。第1放射部110は、プリント基板130の第1面131に形成されて、第2放射部120は、プリント基板130の第2面132に形成されて、第1放射部110及び第2放射部120の両方向放射が行われる。両方向放射により、放射効率を上げることができて、放射の方向性を高めることができて、放射空間の制約がある環境でも放射効率を上げることができる。
【0039】
第1放射部110は、プリント基板130のカバーの形態で形成されるが、プリント基板130の大きさに応じて第1放射部110で実現することができる放射部の長さに制約がある。図2のように、メアンダー形状でパターンを形成しても、面積の限界により放射部の総長さに制約がある。第2放射部120は、第1放射部110と連結されて、プリント基板130を貫いて延びることによって放射部の総長さを延長させることができて、長さの制約を解決することができる。第2放射部120は、プリント基板130を貫く貫通部122の長さ即ち、プリント基板130の厚さ及びプリント基板130の第2面132に形成される放射パターン121の長さで具現されて、第2放射部120の長さだけ全体放射部の長さを確保することができる。放射パターン121の長さにより放射信号の周波数が変わることができる。放射信号の周波数は、放射部の総長さの影響を受ける。第1放射部110は、空間的制約によって長さ調節が難しく、放射パターン121は長さ調節が容易であるが、放射しようとする信号の周波数に応じて設計により長さを調節できる放射パターン121の長さを調節することができる。
【0040】
また、放射パターン121は、プリント基板130の第2面132に形成されるが、プリント基板130の第1面131またはプリント基板130の内部に形成される接地パターン133と所定の距離だけ離隔して形成されることができる。放射パターン121は、接地パターン133と所定の距離だけ離隔して形成されることによって、放射パターン121と接地パターン133はキャパシタンス(capacitance)結合を形成することができる。放射信号の周波数は、放射部の共振点に応じて変わり、放射部の共振点は放射部に形成されるインダクタンス成分とキャパシタンス成分によって影響を受ける。放射パターン121は、接地パターン133とキャパシタンス結合を形成することによって共振点に対する調節ができる。キャパシタンスは、二つのパターンの距離及び面積の影響を受けるが、放射パターン121と接地パターン133との間の距離に応じて放射信号の周波数が変わることがある。
【0041】
接地パターン133は、プリント基板130の第1面131または内部に形成されることができる。ここで、接地パターン133は、放射パターン121に対応するように形成されるグランドと連結されるパターンであり得る。接地パターン133は、放射パターン121の形状に対応するように形成されるか、広い板状で形成され、その他に多様な形態で形成されるは当然である。
【0042】
接地パターン133が、プリント基板130の第1面131に形成される場合、プリント基板130は、所定の厚さで形成されることができて、放射パターン121は、プリント基板130の第2面132に形成されるが、放射パターン121と接地パターン133は、プリント基板130の厚さだけ離隔して形成されることができる。即ち、プリント基板130の厚さに応じて放射信号の周波数が変わることがある。
【0043】
接地パターン133は、プリント基板130の第1面131でないプリント基板130の内部に形成されることができる。この時、プリント基板130は、複数の層を含み、接地パターンは前記複数の層のうちの一つの層に形成されることができる。プリント基板130が、一つのプリント基板でない複数の層をなす複数のプリント基板を積層して形成されることができて、接地パターン133は、複数の層のうちの一つの層上に形成されることができる。接地パターン133が、プリント基板130の最上層に形成される場合、プリント基板130の最上層がプリント基板130の第1面に該当し、接地パターン133がプリント基板130の第1面131に形成されることがいえる。
【0044】
プリント基板130が、複数の層で形成される場合、放射パターン121と接地パターン133との間には、グランドが形成されないことがある。放射パターン121と接地パターン133は、互いに離隔してキャパシタンス結合するが、放射パターン121と接地パターン133との間にグランドが形成される場合、放射パターン121と接地パターン133のキャパシタンス結合に影響を及ぼすようになり、共振点設計の正確性及び放射効率を上げるために、放射パターン121と接地パターン133との間に位置する層には該当領域にグランドを形成できないことがある。グランド以外に信号ラインなど他の構成も形成せずに該当空間をオープンさせることができる。例えば、図1のようにプリント基板130が4層で形成されて、放射パターン121は、プリント基板130の第2面132に形成されて、接地パターン133は、プリント基板130の第1面131、即ち4層に形成される場合、2層及び3層の該当領域には、グランドが形成されないことがある。
【0045】
前記のように、形成される第1放射部110及び第1放射部110から延びる第2放射部120は、図3のように、等価回路と表現されることができる。全体放射部は、フィード部111及び接地部112と連結される。第1放射部110だけ形成される場合、第1放射部110の総長さL1に物理的に実現することができる長さの限界がある。例えば、信号の放射のために、L1に必要な長さが32mmである場合、プリント基板130のカバーの面積である6×4mmモジュール空間内にメアンダー形状で設計しても半分の長さである約18mm水準の長さだけを実現することができて、所望の放射信号の周波数を実現し難い。しかし、第2放射部120を連結することによってL1の長さを延長して所望の放射信号の周波数を実現することができて、また、接地パターン133とキャパシタンス結合する放射パターン121を含むことによって、放射部の長さの延長と共に、キャパシタンス成分により共振点設計が可能で放射効率性能向上を期待することができる。
【0046】
前記で説明したように、第1放射部110は、一つ以上の支持部113、114、115が形成されるが、第2放射部120と連結されない支持部114、115の下部にグランドが形成される場合、支持部114、115と下部のグランドによってキャパシタンス結合が行われる。支持部114、115によって行われるキャパシタンス結合を利用して、共振点を調節することができて、または、逆に、キャパシタンス結合を利用した共振点調節は、放射パターン121で実現して、支持部114、115ではキャパシタンス結合による影響を最小化させることもできる。これのために、支持部114、115の下部及びプリント基板130の第2面132の間には、グランドが形成されないことがある。支持部114、115の下部及びプリント基板130の第2面132の間にグランドを形成しないことで、支持部114、115によって生成されるキャパシタンス結合を固定させることができて、放射パターン121を利用して共振点を調節するのに容易になる。
【0047】
プリント基板130が複数の層で形成される場合、例えば4層で形成される場合、各層は、図4乃至図7のように具現されることができる。第1放射部110が形成されるプリント基板130の第1面131、即ち4層には図4のように、通信モジュールに必要な構成が形成されることができる。また、第1放射部110とフィード部111と連結されるフィード端子411、接地部112と連結される接地端子412が形成されて、支持部114、115がはんだ付けされる領域414、415が形成されて、第1放射部110と第2放射部120が連結される領域413が形成されることができる。3層及び2層には、図5及び図6のように、層を貫く貫通ホールが形成されることができる。1層、即ちプリント基板130の第2面132には図7のように、通信モジュールに必要な構成が形成されて、第2放射部120の貫通部713及び放射パターン721が形成されることができる。放射パターン121は、図5のように、3層に形成される接地パターン510とキャパシタンス結合することができて、1層及び3層との間の2層には、図6のように、グランドが形成されないことがある。
【0048】
前記のように形成されるアンテナは、図2のように、アプリケーションボード200上に実装されて、通信モジュールで動作することができる。この時、第2放射部120は、アンテナが実装される他のボード200の放射部201、202と連結される連結部を含むことができる。第2放射部120は、放射部の総長さを自分の放射パターン121で終わらせないで、アンテナが実装される他のボード200で放射部の総長さを延長することができるように該当ボード200に形成される放射部201、202と連結できる連結部を形成することができる。アンテナがアプリケーションボード200に実装される場合、アプリケーションボード200の特性によりアンテナの放射特性が影響を受けることがある。従って、アプリケーションボード200の特性により放射特性を微細調節することができるように連結部を提供することができる。
【0049】
アプリケーションボードの放射部201、202は、図8のように、第2放射部120と連結されることができる。アプリケーションボードの放射部は、アプリケーションボードを貫く貫通部201及び放射パターン202を含むことができる。アプリケーションボードの放射パターン202は、接地パターン133とキャパシタンス結合することができて、アプリケーションボードの放射パターン202の形状に応じて放射特性を調節することができる。
【0050】
アプリケーションの放射部まで連結されたアンテナのプリント基板の形状は、図9のように具現されることができる。第1放射部110は、図9(a)のように、プリント基板130を第1面131を貫いて第2放射部120と連結されて、第2放射部120の放射パターン121は、図9(b)のように、プリント基板130の第2面に形成される。アプリケーションボードの放射部は、図9(c)のように、第2放射部120の放射パターンと連結されて、アプリケーションボードの放射部は、アプリケーションボードを貫いて、他面に図9(d)のように、放射パターンが形成されることができる。これにより、放射特性を調節することが容易になる。
【0051】
アンテナが、アプリケーションボードに実装される時、第2放射部120の放射方向にアプリケーションボードが位置するようになるが、アプリケーションボードの構成によって第2放射部120の放射に影響が及ぶことができる。従って、第2放射部120の放射効率を上げるために、前記アンテナが実装される他のボードは、前記放射パターンの放射方向にグランドが形成されないことがある。
【0052】
これにより、アプリケーションボードに追加補助パターンを実現することができて、様々な種類のアプリケーションボードを構成するプリント基板の様々な積層及び誘電率環境でも放射特性の微細チューニングが可能になる。従って、多様に適用されるアプリケーションの環境、即ち器具、金属、身体、PCB積層、誘電率などに応じて変わる共振点を簡単にデバッギングして補完することができる。
【0053】
以上のように本発明では、具体的な構成要素などのような特定事項と、限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものにすぎず、本発明は前記の実施例に限定されるのではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者は、このような記載から位置測定から多様な修正及び変形が可能である。
【0054】
従って、本発明の思想は説明された実施例に限定されて定まってはならず、後述する特許請求範囲だけでなく、この特許請求範囲と均等であるか、等価的変形がある全てのものは、本発明思想の範疇に属するということができる。
図1
図2
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図5
図6
図7
図8
図9