(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-06
(45)【発行日】2025-08-15
(54)【発明の名称】ハンドル把手カバー
(51)【国際特許分類】
A01K 89/01 20060101AFI20250807BHJP
A01K 89/015 20060101ALI20250807BHJP
【FI】
A01K89/01 D
A01K89/015 D
(21)【出願番号】P 2024117369
(22)【出願日】2024-07-23
【審査請求日】2024-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】522314739
【氏名又は名称】OTIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100195143
【氏名又は名称】保坂 幸男
(72)【発明者】
【氏名】広中 修
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-098956(JP,A)
【文献】特開2000-308443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 89/00 - 89/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大略球状の薄肉のハンドル把手カバーをハンドルレバー側ハンドル把手突き出し部とその反対側の半球状の二つの部分に分割を想定した部分のそれぞれの大略半球状の部分のほぼ中央に孔を有し、そのうち少なくとも一方の孔は伸長させてハンドル把手に挿入してハンドル把手の最大径のところを破壊せずに通せる大きさにした伸縮性材料よりなる交換自在の、スピニングリールのハンドル把手カバー
【請求項2】
前記伸縮性材料はシリコンゴムである請求項1に記載したハンドル把手カバー
【請求項3】
前記伸縮性材料は伸縮性繊維である請求項1に記載したハンドル把手カバー
【請求項4】
請求項1に記載したハンドル把手カバーをハンドル把手に予め被せて装着したスピニングリール
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は魚釣り用のスピニングリールの少なくとも一部は球状を帯びたいわゆるラウンドハンドルのハンドル把手に被せ、装着するカバーに係るものであり、ハンドル把手の傷つき防止、釣りの際にリールが手に当たる感触を良くすること、又、釣り作業中のハンドル把手の滑り防止に係るものであり、併せて予めハンドル把手にハンドルカバーを装着したスピニングリールに係るものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の発明は釣り用リールのハンドル把手において、把手部の内周部に空洞部が形成された合成樹脂製部材の外周部にカバー部材をインサート成形できるようにするものであり、本願発明とは目的、構成、効果が全く異なるものである。
【0003】
特許文献2の発明はつまみ状のハンドル把手において、滑りにくさや耐久性を維持して自然な高級感が得られるようにするものであり、ハンドルのつまみの少なくとも外周面を皮革製のカバー部材で覆うように装着されたものである。本願発明のように釣り人が簡便に脱着自在、他種類のものに交換自在にしたものではない。又、技術的構成、効果も異なるものである。
【0004】
特許文献3の発明は釣り用リールのハンドル把手において、ハンドル把手の握持性を向上させるものであり、筒上部に回転不能に装着された把手部とその外周を被覆する弾性樹脂製のカバーを有しており、把手部の前端面とを凹状の滑らか曲面で把手部の前外周と共に被覆しているものである。
本願発明のように釣り人が簡便に脱着自在、他種類のものに交換自在にしたものではない。又、技術的構成、効果も異なるものである。
【0005】
特許文献4の発明は釣り用リールのハンドル把手において、外観の美観を高く維持しながら、容易な工程で製造できるようにするものであり、2枚のシート状の皮革製部材からなるカバーで長さ方向に折れ曲がった形状の把手部の外周部を被覆するものであり、カバーは把手部に折れ曲がって係止されるものである。本願発明のように釣り人が簡便に脱着自在、他種類のものに交換自在にしたものではない。又、技術的構成、効果も異なるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-009603
【文献】特開2003-000112
【文献】特開2006-166715
【文献】特開2006-304688
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
スピニングリールのハンドル把手の種類の一つに少なくとも一部が大略球形状を帯びたいわゆるラウンドハンドル把手がある。そしてこの部分はリールの各部位の中でも特に傷が付きやすい部位である。この部分に傷が付くと外観商品価値も下がって特に高級リールの場合には価値の大きな低下が問題になる。又、手への当たりの感触も悪くなって快適な釣りができなくなるので、傷付きを防止したい。
【0008】
ラウンドハンドル把手(以下、ハンドル把手とする)は金属や樹脂など滑りやすい素材が使われることが多く、魚が掛かったときに手が滑って魚を逃がす場合もあるのでそれを防ぎたい。
滑りやすいために、ハンドル把手はある一定以上の力で握る必要があり疲れて疲労する。その疲労の軽減も図りたい。
【0009】
又、釣りの状況によってハンドル把手を回す際の手の滑りやすさや手の感触を異なったものにする選択を可能にしたい。
【0010】
又、自分でラウンドハンドル把手カバー(以下、ハンドル把手カバーとする)を選んで自分で挿入、装着するのではなく予めすなわち当該リールの生産の際、又は販売前に知識を持った人又は熟練した人によって当該リールに最適な本発明のハンドル把手カバーを選んで着脱自在で緩みなく最適寸法でまた最適材料でピタリと装着されたハンドル把手カバーが付いているスピニングリールを入手したいという課題をも解決したい。
【0011】
又、前記ハンドル把手カバーは予めリールへ装着したハンドル把手カバーを含めて損傷した場合や釣りの状況に応じて他の表面性状ものに交換したい場合には容易に交換できる安価なものにしたい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
大略球状の、薄肉で内部は空洞のハンドル把手カバーをハンドルレバー側ハンドル把手突き出し部側とその反対側の半球状の二つの部分に分割を想定した場合のそれぞれの大略半球状の部分のほぼ中央に孔を有し、そのうち少なくとも一方の孔は伸長させてハンドル把手に挿入し、ハンドル把手の最大径のところを破損せずに通せる大きさにした、伸縮性材料よりなる交換自在のスピニングリールのハンドル把手カバーを創る。
【0013】
なお、前記孔については前記の孔と共に適宜別の孔を加えても良い。又、孔は丸形を基本にするが他の形状でも良い。薄肉とは1mm以下から数mmを意味する。
ハンドル把手カバーの肉厚については必ずしも全体を一様にする必要はなく、例えば孔の周囲等を局所的に厚くしても良い。これにより表面、裏面を入れ替えて使用する際等に手の感触が変わってくる。
【0014】
大略球状とは
図4(A)、(B)に示すような全体がおおよそ球状のもの、
図2(A)に示すような端部はフラットに近くその他の部分におおよそ球状の部分を含むもの、
図3(D)に示すような中央部が円筒状を帯びたおおよそ球形のもの等、一部に大略球形の部分の一部を有する内部が空洞の立体形状のもの含む趣旨である。大略半球状部分とは大略球状の薄肉のハンドル把手カバーを半球状の二つの部分に分割を想定するのでそれに対応して大略半球状になるということである。
半球状の部分のほぼ中央に設けた孔は同じ大きさである場合もあり、異なった大きさである場合もある。
【0015】
なお、前記伸縮性材料とはゴムのように高弾性の材料を意味する(以下同様である)。ハンドル把手のサイズや形状は多岐にわたるため、そして同一のハンドル把手カバーは種々のハンドル把手に装着されるので伸縮性材料の使用は重要な要件である。
交換自在とはハンドル把手カバーが損傷した場合や釣りの状況に応じて別の表面性状等の性質を有するハンドル把手カバーに交換したい場合に、容易に取り外せて別のものを装着できるという意味である。
【0016】
又、前記ハンドル把手カバーを予めラウンドハンドル把手に装着したスピニングリールを生産、販売するようにしても良い。予めとはリールを生産する工場や販売の前段階でハンドル把手カバーを装着したスピニングリールを販売するという意味である。そのようにすれば装着に慣れたり、十分な知識を持った作業者が挿入、装着するので最適な伸縮性材料で、最適な表面性状で、最適な寸法で緩みなくピタリと装着されたリールを購入者は入手できるからである。
【0017】
前記伸縮性材料はシリコンゴムにすると良い。
【0018】
前記伸縮性材料は伸縮性繊維でも良い。伸縮性繊維とは伸縮性に優れた繊維のことであり、ストレッチ素材とも言われる。代表的なものとしてはポリウレタン弾性繊維があるがその他PTT繊維、サイドバイサイド型複合繊維等もあり限定されない。
【発明の効果】
【0019】
スピニングリールを床等に置いた際にハンドル把手の部分が床に接触し、ハンドル把手に床から力が加わって表面に傷が付きやすい。
前記スピニングリールはボートで釣りをするとき等に使われるが、床に置いたまま例えば漁船、ボートが海上を走行する際には振動も加わって、一層傷が付き易い。その結果、リールの外観的商品価値が低下する。高級リールの場合は特に価値の低下が大きな問題になる。本発明によれば接触するのはハンドル把手カバーであり前記傷付きが防止できる。もしカバーが損傷した場合には安価な代替品へ交換可能である。
【0020】
孔は前記それぞれの半球部分に設けたのでハンドル把手カバーをハンドル把手に挿入、装着する場合にハンドル把手カバーとハンドル把手の間に空気が籠ることがなく従って密着不完全と言うことはなく密着性が高まり、ハンドル把手カバーが釣り作業中にハンドル把手からずれることがないようになる。
【0021】
又、孔がハンドル把手カバーの両側にあることにより、より均一に伸長してハンドル把手に密着性高く装着され、外れやずれがなくなる。
又、孔が2個ないしそれより多くある事により装着、取り外しは孔1個より容易に行える。又、ハンドル把手カバーの表面、裏面を入れ替えて使用することができる。
2個の孔の大きさを変えることにより装着可能なラウンドハンドル把手が増える。どちらの孔からハンドル把手へ挿入、装着するか選択できるからである。
図4のハンドル把手カバー1に示すように片面に突起を設けたり、それぞれの面で表面処理を変えることにより釣りの状況に応じて滑りにくさや手への当たりの快適性を適宜選択することができる。片面は特に滑り止めを重視したものにしても良い。
【0022】
ハンドル把手がメンテナンスされる場合、前記カバーは脱着自在であるので、外すことにより、グリース塗布、再塗装等のメンテナンスができる。
【0023】
ゴムのように高弾性の伸縮性材料を使うので、伸長させることにより大略球状の薄肉のカバーの両側に設けた孔のうちいずれかの孔を利用してハンドル把手の最大径の部分を通して装着するので極めて簡便に装着できる。取り外しも同様である。
【0024】
又、ハンドル把手カバーにはゴムのように高弾性の伸縮性材料を使うのでクッション性があり、釣り人が手に持って釣りをする際に手への当たりがソフトになり、快適に釣りができる。
【0025】
ハンドル把手カバーにシリコンゴムを使えば耐久性、耐候性、耐水性、耐腐食性に優れているので高性能になる。
伸縮性織物を使えば伸縮性に極めて優れているので脱着し易くなるし、釣り人の手への当たりも良くなり快適な釣りができる。
【0026】
予め本発明のハンドル把手カバーを挿入、装着したリールとすれば、リール生産工場等で挿入、装着に習熟した人が挿入、装着をできるので、伸縮性材料についてより厚くて強度の大きいものやよりクッション性が高く人の手への当たりが良いもの、すなわち手の感触が良いものを選択できるようになり、又、寸法的にもよりハンドル把手への密着性の良いものにすることができる。すなわち伸縮性材料の選択幅が広がると共に厚さの選択幅も広がり、このことによりリール及びハンドル把手カバーの性能が大きく向上する。
【0027】
又、リールの生産者等にとってハンドル把手カバーに傷が付かない、又併せて釣り人が手に持って釣りをするときの感触も良く、滑りにくいリールを技術的に実現しようとするとき、本発明のフットカバーを使用すればリールの生産工程には影響がなく最後に挿入、装着するだけなのでリール生産の生産性が下がることもない。又、リールの設計変更の必要もない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明のハンドル把手カバーを装着したスピニングリールの説明図である。併せて、予めハンドル把手カバーを装着したスピニングリールの説明図でもある。
【
図2】本発明のハンドル把手カバーをハンドル把手に装着した状態を説明する一つの実施形態である。
【
図3】本発明のハンドル把手カバーの他の実施形態の説明図である。
【
図4】本発明のハンドル把手カバーの更に別の実施形態の説明図である。
【
図5】本発明のハンドル把手カバーの丸形でない他の形状の孔の一実施形態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
なお、実施形態は本実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で適宜変更可能である。
【0030】
図1は本発明の伸縮性材料よりなるハンドル把手カバーを装着したスピニングリールの一つの実施形態の説明図である。併せて、予めハンドル把手カバーを装着したスピニングリールの説明図でもある。予めとは工場でのリールの生産段階で又はリールの販売前の段階でという意味である。
【0031】
図(A)はスピニングリールを正面から見た説明図であり、図(B)はハンドル把手の部分を側面から見た説明図である。
スピニングリール5にはハンドルレバー6が取り付けられ、ハンドルレバー側ハンドル把手の突き出し部9を介してハンドル把手2が取り付けられている。ハンドル把手2の端面2(A)はフラットになっている。フラットでなくても例えば外側へ少し凸状に張り出した形状やその他の形状でも良い。
ハンドル把手カバー1がハンドル把手2の外周部に密着して装着されている。
装着はハンドル把手カバー1の一方側の孔4をハンドル把手2の端面2(A)側から通す。すなわち孔4を伸長させてハンドル把手2の最大径8のところを通して装着する。その結果、孔4はハンドルレバー側突き出し部9の側に来る。
【0032】
孔は大略球状のハンドル把手カバー1の半球のそれぞれのほぼ中央に設けられている。
Sは半球に分けて考えるための想像線、S(A)一方側の半球、S(B)は他方側の半球であり、3は一方側の半球の孔、4は他方側の半球の孔であり、それぞれ半球のほぼ中央に設けられている。
ハンドル把手2へ装着する場合、孔3の方から挿入して装着することもあり、孔4の方から挿入して装着する場合もある。本実施形態の場合、孔4の方からハンドル把手2へ挿入し、挿入後は孔4はハンドルレバー側ハンドル把手突き出し部9側に来る。
【0033】
図2はハンドル把手カバー1の一つの実施形態の説明図である。
図(A)は正面から見た説明図であり、図(B)は右側面から見た説明図であり、図(C)は左側面から見た説明図であり、図(C)はハンドル把手カバーの孔の部分のみを表した図である。
ハンドル把手カバー1の図(C)に示す一方側の孔4が伸長されハンドル把手2の端面2(A)側から挿入されてラウンドハンドル2の最大径の部分8を通す。そして当該孔は図(C)に示す孔4のように端面2(A)の反対側に来てハンドル把手カバー1はハンドル把手2に密着して装着される。なお、図(C)においてはハンドル把手カバー1の孔4以外の部分はハンドルレバー側ハンドル把手突き出し部9の部分を除いて省略している。
【0034】
明細書中の各半球のほぼ中央部に孔を設けるとは例えば図(2)に示すように正面から見た説明図(A)において想像線Sにより半球に分けたことを想定して、右側面から見た説明図(B)において上から見て中央部に孔3を設け、左側面から見た説明図(C)において孔4を中央部に設けるようにという意味である。完全に中央部でなくてもほぼ中央部であれば本発明の目的を達成することができる。
【0035】
図3はハンドル把手カバー1の他の実施形態を表す図である。
ハンドル把手2の中央付近が若干円筒状を帯びた球面状のものである。
図(D)は正面から見た説明図、図(E)は右側面から見た説明図、図(F)は左側面から見た説明図である。ハンドル把手カバー1の孔4の周囲を伸長させてハンドル把手2の図(D)及び図(E)に示す端面2(A)側から通してラウンドハンドル2の最大径8のところを通し、ハンドル把手2に密着させて装着する。なお、図(F)においてはハンドルカバー1の孔4以外の部分はハンドルレバー側ハンドル把手突き出し部9の部分を除いて省略している。
【0036】
図2の実施形態においても又
図3の実施形態においてもハンドル把手カバーを半球に分ける事を想像する想像線Sの一方側の半球S(A)のほぼ中央に孔4が設けられ、他方側の半球S(B)のほぼ中央に孔3が設けられている。
【0037】
図4は本発明のハンドル把手カバーの更に別の実施形態の説明図である。
ハンドル把手カバー1の一方側の表面には多数の突起10が形成されているが図(A)は突起10がハンドル把手カバー1の外側になるように被せて装着する実施形態を表し、図(B)は突起10がハンドル把手カバー1の内側になるように装着する実施形態である。
同一のハンドル把手カバー1の表面と裏面を入れ替えることにより、両者の実施形態を適宜選択できる。突起10が外側になった方が良いか内側になった方が良いかはハンドル把手2の材質、釣りの状況等に応じて適宜選択すれば良い。
突起でなくてもハンドル把手カバー1の表と裏で表面処理を変えて滑りにくさや手への当たりの感触を変えることにより釣りの状況に応じてどちらを表にするか裏にするかの選択をすることができる。
図1~5のいずれの実施形態においても同様であるが孔がそれぞれの半球のほぼ中央に設けられているのでハンドル把手カバー1は容易に表を裏を入れ替えてハンドル把手に装着することができる。
【0038】
図5はハンドル把手カバーの更に別の実施形態である。
図(A)はハンドル把手カバー1がハンドル把手2に装着された状態を正面から見た説明図、図(B)はハンドル把手カバー1のみを正面から見た説明図、図(C)はそれを右側面から見た説明図である。本実施形態では大略球状の薄肉のハンドル把手カバー1の両側に設けられた孔11は多角形である。
【0039】
孔11は三角形でも良いし、四角形でも良いし、楕円形でも良いしその他の孔の形状にしても良い。
孔の形状はハンドル把手カバー1の製造しやすさ等の観点から適宜選択すれば良い。
ただしハンドル把手が大略球状であるためにハンドル把手カバー1のハンドル把手2への装着の安定性についてはハンドル把手カバー1の各部位の伸長の程度が一様になる丸形の孔の方が優れている。
【0040】
又、ハンドル把手カバー1にはゴムのような高弾性の伸縮性材料が使用されるが、例えばシリコンゴムを使用する場合には圧縮成形法により成形されるが、それに限らず射出成形法、押出成形法でも良く、又、伸縮性繊維等その他の材料を使用する場合にはその他の製作法でも良く、シリコンゴムを使用する場合を含めて製作法は限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のハンドル把手カバー及び予めハンドル把手カバーを装着したスピニングリールは産業的に生産され販売されるものであり、産業上の利用性を有する。
【符号の説明】
【0042】
1 ハンドル把手カバー
2 ハンドル把手
2(A)ハンドル把手端面
3 ハンドル把手カバー一方側の孔
4 ハンドル把手カバー他方側の孔
5 スピニングリール
6 ハンドルレバー
7 ハンドル取り付けねじ
8 ハンドル把手最大径部分
9 ハンドルレバー側ハンドル把手突き出し部
10 突起
11 ハンドル把手カバー多角形孔
S ハンドル把手カバーを二つの半球に分割する想像線
S(A)ハンドル把手カバーの一方側の半球部分
S(B)ハンドル把手カバーの他方側の半球部分
【要約】 (修正有)
【課題】スピニングリールのハンドル把手はスピニングリールを床面等に置いたとき、傷つきやすく外観的商品価値が低下する。又、ハンドル把手は金属や樹脂等で作られることが多く、滑りやすく、そのために釣り作業中にせっかく掛かった魚を取り逃がしてしまうこともある。又、ハンドル把手の感触を良くして快適な釣りをしたい。
【解決手段】大略球状の薄肉のハンドル把手カバーを半球状の二つの部分に分割を想定した場合のそれぞれの半球状の部分のほぼ中央に孔を有し、そのうち少なくとも一方の孔は伸長させてハンドル把手の最大径のところを破損せずに通せる大きさにした伸縮性材料よりなる内部が空洞のハンドル把手カバーを交換自在に被せて装着するようにした。又予め製造段階等でハンドル把手カバーを装着したスピニングリールを購入者が入手できるようにもした。
【選択図】
図1