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特許7736830ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-01
(45)【発行日】2025-09-09
(54)【発明の名称】ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20250902BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20250902BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20250902BHJP
   G09G 3/3266 20160101ALI20250902BHJP
   G09G 3/3275 20160101ALI20250902BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20250902BHJP
   G09G 3/30 20060101ALI20250902BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20250902BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20250902BHJP
   H10K 50/858 20230101ALI20250902BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20250902BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20250902BHJP
   H10K 59/129 20230101ALI20250902BHJP
   H10K 71/70 20230101ALI20250902BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20250902BHJP
   H04N 5/70 20060101ALI20250902BHJP
   H10D 86/60 20250101ALI20250902BHJP
   B60K 35/22 20240101ALI20250902BHJP
   B60K 35/40 20240101ALI20250902BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09F9/30 365
G09F9/30 338
G09G3/20 624B
G09G3/20 680H
G09G3/20 680G
G09G3/20 621K
G09G3/20 621E
G09G3/20 612E
G09G3/20 642J
G09G3/20 621M
G09G3/20 622A
G09G3/20 670M
G09G3/20 670Q
G09G3/20 623A
G09G3/3266
G09G3/3275
G09G3/32 A
G09G3/30 J
G09G3/20 660R
G09G3/20 611A
H05B33/14 Z
H10K59/131
H10K50/858
H10K59/35 553
H10K59/80
H10K59/129
H10K71/70
H10K59/35 452
B60R11/02 C
H04N5/70 A
H10D86/60 B
B60K35/22
B60K35/40
G09F9/30 348Z
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2024010774
(22)【出願日】2024-01-29
(65)【公開番号】P2024109089
(43)【公開日】2024-08-13
【審査請求日】2024-01-29
(31)【優先権主張番号】10-2023-0012490
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】姜 寅
(72)【発明者】
【氏名】鄭 大 成
(72)【発明者】
【氏名】金 大 規
(72)【発明者】
【氏名】金 正 浩
【審査官】佐藤 嘉純
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-109137(JP,A)
【文献】特開2021-026187(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0399529(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0024450(KR,A)
【文献】特開2013-257533(JP,A)
【文献】特表2021-530746(JP,A)
【文献】特開2003-150109(JP,A)
【文献】特開2022-080507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09F 9/30
G09G 3/20
G09G 3/3266
G09G 3/3275
G09G 3/32
G09G 3/30
H05B 33/14
H10K 59/131
H10K 50/858
H10K 59/35
H10K 59/80
H10K 59/129
H10K 71/70
B60R 11/02
H04N 5/70
H10D 86/60
B60K 35/22
B60K 35/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ領域に配置された複数のサブピクセルを含む複数のピクセルブロックと、
前記ディスプレイ領域の外側に配置されるベゼル領域と、
前記複数のピクセルブロックと個別に接続した複数のモード制御ラインセットとを含み、
前記複数のモード制御ラインセットのそれぞれが、第1モード制御信号を供給する第1モード制御ラインおよび第2モード制御信号を供給する第2モード制御ラインを含み、
前記複数のサブピクセルのそれぞれは、
第1電源ラインに接続した駆動トランジスタと、
前記第1モード制御信号によって制御される第1モード制御トランジスタを介して前記駆動トランジスタに接続する第1発光素子と、
前記第2モード制御信号によって制御される第2モード制御トランジスタを介して前記駆動トランジスタに接続する第2発光素子と、
前記第1発光素子上に配置された第1レンズと、
前記第2発光素子上に配置された第2レンズとを含み、
前記第1レンズおよび前記第2レンズは、第1方向の視野角を異なるように制御し、
前記複数のピクセルブロックのそれぞれにおいて、
前記第1モード制御ラインが、前記第1方向に配置された第1タイプの第1モード制御ライン、および前記第1方向と異なる第2方向に配置された第2タイプの第1モード制御ラインを含み、
前記第2モード制御ラインは、前記第1方向に配置された第1タイプの第2モード制御ライン、および前記第2方向に配置された第2タイプの第2モード制御ラインを含み、
前記複数のピクセルブロックのそれぞれの視野角は、前記第1モード制御ライン及び前記第2モード制御ラインのそれぞれを制御することによって独立に制御されるディスプレイパネル。
【請求項2】
前記各サブピクセルが、
前記第1モード制御信号が活性化されると、前記第1発光素子が駆動し、前記第1レンズを介して前記第1方向の視野角を広視野角に制御し、
前記第2モード制御信号が活性化されると、前記第2発光素子が駆動し、前記第2レンズを介して前記第1方向の視野角を前記広視野角より狭い狭視野角に制御する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記複数のピクセルブロックのうちのいずれか1つのピクセルブロックに配置された前記第1タイプの第1モード制御ラインと前記第1タイプの第2モード制御ラインが、
前記第1方向に隣接した他のピクセルブロックの第2タイプの第2モード制御ラインおよび第2タイプの第1モード制御ラインと分離している、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記複数のピクセルブロックのうちのいずれか1つのピクセルブロックに配置された前記第2タイプの第1モード制御ラインと前記第2タイプの第2モード制御ラインが、
前記第2方向に隣接した他のピクセルブロックまで前記第2方向に延長される、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記複数のピクセルブロックのそれぞれにおいて、
前記第2タイプの第1モード制御ラインと前記第2タイプの第2モード制御ラインが、単位ピクセル間に第2電源ラインとともに平行に配置され、前記第2方向に延長される、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記各サブピクセルにおいて、
前記各サブピクセルに接続するデータライン、初期化電圧ライン、前記第1電源ラインが前記第2方向に延長される、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記各ピクセルブロックに含まれた第1タイプピクセル領域において、
前記第1タイプの第1モード制御ラインと前記第2タイプの第1モード制御ラインが、絶縁層の第1コンタクトホールを介して接続し、
前記第1タイプの第2モード制御ラインと前記第2タイプの第2モード制御ラインは、絶縁層の第2コンタクトホールを介して接続する、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記各ピクセルブロックに含まれる第2タイプのピクセル領域において、
前記第1タイプの第1モード制御ラインが、前記第2タイプの第1モード制御ラインと絶縁層を挟んで交差し、
前記第1タイプの第2モード制御ラインは、前記第2タイプの第2モード制御ラインと絶縁層を挟んで交差する、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
前記各ピクセルブロックに含まれた第3タイプピクセル領域において、
前記第1タイプの第1モード制御ラインが、隣接したピクセルブロックの第1タイプの第1モード制御ラインと分離され、
前記第1タイプの第2モード制御ラインは、隣接したピクセルブロックの第1タイプの第2モード制御ラインと分離される、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記複数のモード制御ラインセットのそれぞれが、
前記ベゼル領域に配置された第3タイプの第1モード制御ラインおよび第3タイプの第2モード制御ラインと、
前記第3タイプの第1モード制御ラインと前記第3タイプの第2モード制御ラインとそれぞれ接続した静電気防止回路と、
前記第3タイプの第1モード制御ラインと前記第3タイプの第2モード制御ラインとそれぞれ接続した点灯検査回路とをさらに含む、請求項に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記第3タイプの第1モード制御ラインおよび前記第3タイプの第2モード制御ラインが、前記ベゼル領域に配置されたデータリンク領域内に配置されるか、または前記データリンク領域の外側に配置される、請求項10に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
前記複数のモード制御ラインセットのそれぞれが、
前記ベゼル領域において前記第1方向に配置され、前記第3タイプの第1モード制御ラインと前記第2タイプの第1モード制御ラインとを接続する第4タイプの第1モード制御ラインと、
前記ベゼル領域において前記第1方向に配置され、前記第3タイプの第2モード制御ラインと前記第2タイプの第2モード制御ラインとを接続する第4タイプの第2モード制御ラインとをさらに含む、請求項10に記載のディスプレイパネル。
【請求項13】
前記各サブピクセルが
前記駆動トランジスタのゲート電極に接続したストレージキャパシタと、
第1ゲートラインの第1スキャン信号に応答してデータラインのデータ電圧を前記ストレージキャパシタの第1電極に供給する第1スイッチングトランジスタと、
第2ゲートラインの第2スキャン信号に応答して前記駆動トランジスタをダイオード構造に接続する第2スイッチングトランジスタと、
第3ゲートラインの発光制御信号に応答して初期化電圧ラインの初期化電圧を前記ストレージキャパシタの第1電極に供給する第3スイッチングトランジスタと、
前記第3ゲートラインの前記発光制御信号に応答して前記駆動トランジスタと前記第1および第2モード制御トランジスタを接続する第4スイッチングトランジスタと、
前記第2ゲートラインの前記第2スキャン信号に応答して前記初期化電圧ラインの前記初期化電圧を前記第2発光素子のアノード電極に供給する第5スイッチングトランジスタと、
前記第2ゲートラインの前記第2スキャン信号に応答して前記初期化電圧ラインの前記初期化電圧を前記第1発光素子のアノード電極に供給する第7スイッチングトランジスタとをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項14】
前記第1発光素子が、第1発光領域を含み、
前記第1レンズは、前記第1発光領域と重畳して、前記第1発光領域よりも広い底面を有する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項15】
前記第2発光素子が、複数の第2発光領域を含み、
前記第2レンズは、前記複数の第2発光領域とそれぞれ重畳する複数の前記第2レンズを含み、
前記複数の第2レンズのそれぞれは、前記複数の第2発光領域のそれぞれよりも広い底面を有する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項16】
前記複数のサブピクセルが、第1色サブピクセル、第2色サブピクセル、および第3色サブピクセルを含み、
前記第1色、第2色、第3色サブピクセルそれぞれの前記第1レンズの大きさが互いに異なり、
前記第1色、第2色、第3色サブピクセルそれぞれの第2レンズの個数が互いに異なる、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項17】
前記第1レンズと前記第2レンズは、前記第1方向に垂直な第2方向の視野角を同一に制御する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項18】
前記第1レンズは前記第1方向に長い半円筒型レンズであり、前記第2レンズは半球型レンズである、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項19】
前記第1色サブピクセル、前記第2色サブピクセル、および前記第3色サブピクセルは、それぞれ、赤色サブピクセル、緑色サブピクセル、および青色サブピクセルであり、
前記青色サブピクセルに配置される前記第2レンズの数は、前記赤色サブピクセルに配置される前記第2レンズの数よりも多く、前記緑色サブピクセルに配置される前記第2レンズの数よりも多く、
前記緑色サブピクセルに配置される前記第2レンズの数は、前記赤色サブピクセルに配置される前記第2レンズの数よりも多い、請求項16に記載のディスプレイパネル。
【請求項20】
前記第1色サブピクセル、前記第2色サブピクセル、および前記第3色サブピクセルは、それぞれ、赤色サブピクセル、緑色サブピクセル、および青色サブピクセルであり、
前記青色サブピクセルに配置される前記第2レンズのサイズは、前記赤色サブピクセルに配置される前記第2レンズのサイズよりも大きく、前記緑色サブピクセルに配置される前記第2レンズのサイズよりも大きく、
前記緑色サブピクセルに配置される前記第2レンズのサイズは、前記赤色サブピクセルに配置される前記第2レンズのサイズよりも大きい、請求項16に記載のディスプレイパネル。
【請求項21】
チップオンフィルムは前記ベゼル領域に配置され、前記データリンク領域は前記チップオンフィルムと前記ディスプレイ領域との間に位置する、請求項11に記載のディスプレイパネル。
【請求項22】
前記第3ゲートラインと前記第1ゲートラインは、前記駆動トランジスタと前記ストレージキャパシタに対して下端部で前記第1方向に配置され、
前記第2ゲートライン、前記第2モード制御ライン、前記第3ゲートライン、前記第1モード制御ライン、及び前記第2ゲートラインは、前記駆動トランジスタ及び前記ストレージキャパシタに対して上端部で前記第1方向に沿って配置される、請求項13に記載のディスプレイパネル。
【請求項23】
前記ベゼル領域で前記静電気防止回路及び前記点灯検査回路に対応する領域には、複数のデータ入力ラインと、前記第3タイプの第1及び第2モード制御ラインと、電源入力ラインとが、前記第1タイプに並列に配置され、前記第2方向に延在する、請求項10に記載のディスプレイパネル。
【請求項24】
前記静電気防止回路は、前記複数のデータ入力ラインと 前記第3タイプの第1及び第2モード制御ラインのいずれかを介して静電気が侵入した場合に動作し、静電気放電ラインを介して静電気を放電するように構成される、請求項23に記載のディスプレイパネル。
【請求項25】
前記ディスプレイ領域は、第1ディスプレイ領域と第2ディスプレイ領域のうちの少なくとも1つを含み、前記第1ディスプレイ領域は、第1視野角を提供する少なくとも1つの第1ピクセルブロックを含み、前記第2ディスプレイ領域は、前記第1視野角よりも狭い第2視野角を提供する少なくとも1つの第2ピクセルブロックを含み、
前記ディスプレイ領域において、前記第1ディスプレイ領域と前記第2ディスプレイ領域の位置関係、および前記第1ディスプレイ領域と前記第2ディスプレイ領域の領域比率のうちの少なくとも1つを調整する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項26】
請求項1~25のいずれか一項に記載のディスプレイパネルと、
前記ベゼル領域に配置され前記ディスプレイ領域に配置されたデータラインを駆動するデータドライバとを含み、
前記データドライバが、
前記複数のモード制御ラインセットのそれぞれに前記第1モード制御信号と前記第2モード制御信号を個別に供給するディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、視野角制御が可能なディスプレイパネル及びディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な分野の電子装置は、映像を表示するディスプレイ装置を含んでいる。例えば、自動車には、運転者と同乗者に所望の情報やコンテンツを提供するための複数のディスプレイ装置を適用することができる。
【0003】
自動車に搭載されるディスプレイ装置のうち、ダッシュボードの中央に配置されるディスプレイ装置において、大型化が進んでいる。
【0004】
このディスプレイ装置は、運転者と助手席の同乗者のために広視野角モードの第1領域と、広視野角モードと狭視野角モードとを切り替えることができる第2領域とを含むことができる。
【0005】
このディスプレイ装置は、使用者の要求やコンテンツによって第1領域と第2領域の比率を自由に調整することができる方案が求められる。
【0006】
上で説明した背景技術の内容は、本明細書の発明者が本明細書の例を導出するために保持していたか、または本明細書の例を導出する過程で習得した技術情報であり、必ずしも本明細書の出願前に一般公衆に公開された公知技術とは言えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書は、ディスプレイ領域において独立して視野角制御が可能な複数領域の比率を調整することができるディスプレイパネルおよびディスプレイ装置を提供する。
【0008】
本明細書の様々な実施例で解決しようとする課題は、上で言及した課題に限定されず、言及していないその他の課題は、以下の記載内容から本明細書の技術思想が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
いくつかの実施例に係るディスプレイパネルは、ディスプレイ領域に配置された複数のサブピクセルを含む複数のピクセルブロック、ディスプレイ領域の外側に配置されたベゼル領域、複数のピクセルブロックと個別に接続する複数のモード制御ラインセットを含み、複数のモード制御ラインセットのそれぞれは、第1モード制御信号を供給する第1モード制御ライン、および第2モード制御信号を供給する第2モード制御ラインを含むことができる。複数のサブピクセルのそれぞれは、第1電源ラインに接続した駆動トランジスタ、第1モード制御信号によって制御される第1モード制御トランジスタを介して駆動トランジスタに接続した第1発光素子、第2モード制御信号によって制御される第2モード制御トランジスタを介して駆動トランジスタに接続した第2発光素子、第1発光素子上に配置された第1レンズ、および第2発光素子上に配置された第2レンズを含み、第1レンズ領域と第2レンズ領域は、第1方向の視野角を異なるように制御することができる。
【0010】
いくつかの実施例に係るディスプレイパネル装置は、前記ディスプレイパネル、およびベゼル領域に配置され、ディスプレイ領域に配置されたデータラインを駆動するデータドライバを含み、データドライバは、複数のモード制御ラインセットのそれぞれに第1モード制御信号と第2モード制御信号を個別に供給することができる。
【0011】
上で言及した課題の解決手段以外の様々な実施例による具体的な事項は、以下の記載内容および図に含まれている。
【発明の効果】
【0012】
いくつかの実施例に係るディスプレイパネルおよびディスプレイ装置は、第1および第2モード制御信号を用いて、各サブピクセルにおける第1レンズ領域に対応する第1発光素子と第2レンズ領域に対応する第2発光素子とを選択的に駆動することにより、ディスプレイ領域において複数の領域それぞれの視野角を広視野角または狭視野角に制御することができ、消費電力を低減することができる。
【0013】
いくつかの実施例に係るディスプレイパネルおよびディスプレイ装置は、第1および第2モード制御信号を用いて、複数の領域を各領域別に広視野角または狭視野角に制御することができるため、広視野角領域と狭視野角領域の位置だけでなく、広視野角領域と狭視野角領域との比率(面積)を第1方向および第2方向に自由に調整することができる。
【0014】
いくつかの実施例に係るディスプレイパネルおよびディスプレイ装置は、使用者の要求またはコンテンツに応じて、広視野角領域と狭視野角領域の位置だけでなく、広視野角領域と狭視野角領域の比率(面積)を第1方向および第2方向に自由に調整することで、使用者の利便性と満足度を向上させることができる。
【0015】
上で言及した解決しようとする課題、課題解決手段、効果の内容は、特許請求の範囲の本質的な特徴を特定するものではないので、特許請求の範囲の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下に添付した図は、本明細書の実施例に関する理解を助けるためのものであり、詳細な説明と共に実施例を提供する。ただし、本実施例の技術的特徴は、特定の図に限定されるものではなく、各図に開示されている特徴は、互いに組み合わせて新しい実施例に構成することができる。
図1】一実施例に係るディスプレイ装置の構成を概略的に示す図である。
図2】一実施例に係るディスプレイ装置が自動車に適用された構成を例示した図である。
図3A図3Aは、一実施例に係るディスプレイパネルにおける第1及び第2領域の比率が変化した様々な形態を例示した図である。
図3B図3Bは、一実施例に係るディスプレイパネルにおける第1及び第2領域の比率が変化した様々な形態を例示した図である。
図3C図3Cは、一実施例に係るディスプレイパネルにおける第1及び第2領域の比率が変化した様々な形態を例示した図である。
図3D図3Dは、一実施例に係るディスプレイパネルにおける第1及び第2領域の比率が変化した様々な形態を例示した図である。
図4A図4Aは、一実施例に係るディスプレイパネルの第1及び第2レンズ構造を例示する斜視図である。
図4B図4Bは、一実施例に係るディスプレイパネルの第1及び第2レンズ構造を例示する斜視図である。
図5】一実施例に係るディスプレイパネルのピクセル構造を例示する平面図である。
図6図5に示したI-I’線に沿った第1レンズ領域の断面図である。
図7図5に示すII-II’線に沿った第2レンズ領域の断面図である。
図8】一実施例に係るディスプレイパネルにおけるサブピクセルの構成を例示した等価回路図である。
図9】一実施例に係るディスプレイパネルの一部領域における第1及び第2モード制御ラインの概略的な配置構造を例示する図である。
図10図9に示したベゼル領域の概略的な配置構造を例示する図である。
図11】一実施例に係るディスプレイパネルの一部領域における第1及び第2モード制御ラインの概略的な配置構造を例示する図である。
図12図11に示したベゼル領域の概略的な配置構造を例示する図である。
図13図9及び図11に示した第1タイプピクセル領域における主要信号ラインの配置構造を例示する図である。
図14図9及び図11に示した第2タイプピクセル領域における主要信号ラインの配置構造を例示する図である。
図15図9及び図11に示した第3タイプピクセル領域における主要信号ラインの配置構造を例示する図である。
図16】一実施例に係るディスプレイパネルにおけるピクセル配置構造を例示する平面図である。
図17】一実施例に係るディスプレイ装置における複数のピクセルブロックの配置構造を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書の利点および特徴、ならびにそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現されるものであり、単に本実施例は、本明細書の開示が完全になるようにし、本明細書が属する技術分野における通常の知識を有する者に、発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は特許請求の範囲によって定義されるだけである。
【0018】
本明細書の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書が図に示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を指称することができる。なお、本明細書の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が、本明細書の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及される「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0019】
構成要素を解釈するにおいて、誤差の範囲に対する別途の明示的な記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0020】
位置関係の説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」という表現が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0021】
時間関係に対する説明の場合、例えば、「~後に」、「~に続き」、「~次に」、「~前に」などで時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」という表現が使用されていない限り、連続的でない場合も含むことができる。
【0022】
第1、第2などは、様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素でもあり得る。
【0023】
本明細書の構成要素を説明する際に、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によってその構成要素の性質、順番、順序、または数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」すると記載されている場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に接続または接続することができるが、特に明示的な記載がなく間接的に接続または接続することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」し得ることを理解されなければならない。
【0024】
「少なくとも1つ」は、関連する構成要素の1つ以上のすべての組み合わせを含むと理解しなければならない。例えば、「第1、第2、第3構成要素の少なくとも1つ」の意味は、第1、第2、または第3構成要素のみならず、第1、第2、および第3構成要素の2つ以上のすべての構成要素の組み合わせを含むとすることができる。
【0025】
本明細書のいくつかの実施例の各々の特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに対して独立して実施することもでき、連関関係で一緒に実施することもできる。
【0026】
以下、添付の図及び実施例を通じて本明細書の実施例を見ると次の通りである。図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜のために実際とは異なるスケールを有するので、図に示したスケールに限定されない。
【0027】
図1は、一実施例に係るディスプレイ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【0028】
一実施例に係るディスプレイ装置は、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode;OLED)ディスプレイ装置、量子ドッド発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diode)ディスプレイ装置、または無機発光ダイオード(Inorganic Light Emitting Diode)ディスプレイ装置を含む、電界発光ディスプレイ装置(Electroluminescent Display)であり得る。
【0029】
図1を参照すると、一実施例に係るディスプレイ装置は、ディスプレイパネル100、ディスプレイパネル100に内蔵されたゲートドライバ200、ディスプレイパネル100に接続したデータドライバ300、ゲートドライバ200およびデータドライバ300を制御するタイミングコントローラ400、ガンマ電圧生成部600、電源管理回路700を含むことができる。一実施例では、ディスプレイ装置は、タイミングコントローラ400およびゲートドライバ200の間に接続したレベルシフタ500をさらに含むことができる。一実施例では、データドライバ300、タイミングコントローラ400、ガンマ電圧生成部600、レベルシフタ500は、ディスプレイドライバに統合することができる。
【0030】
ディスプレイパネル100は、リジッド(Rigid)ディスプレイパネルであるか、フォーダブル(Foldable)、ベンダブル(Bendable)、ローラブル(Rollable)、ストレッチャブル(Strechable)ディスプレイパネルなどの形状変形が可能なフレキシブル(Flexible)ディスプレイパネルであり得る。
【0031】
ディスプレイパネル100は、映像を表示するディスプレイ領域(DA)と、ディスプレイ領域(DA)を囲んで外郭部に位置するベゼル領域(BZ1~BZ4)とを含むことができる。
【0032】
ディスプレイパネル100は、複数のサブピクセル(SP)がマトリクス形態に配列されたディスプレイ領域(DA)を用いて映像を表示することができる。ディスプレイ領域(DA)に配置されたピクセルマトリクスは、複数のサブピクセル(SP)からなる複数の行(Row)ライン及び複数の列(Column)ラインを含むことができる。
【0033】
各サブピクセル(SP)は、赤色光を放出する赤色サブピクセル、緑色光を放出する緑色サブピクセル、青色光を放出する青色サブピクセル、白色光を放出する白色サブピクセルの中のいずれか1つであり得る。単位ピクセルは、少なくとも2つのサブピクセル(SP)を含むことができる。
【0034】
ディスプレイパネル100には、各サブピクセル(SP)に接続したデータライン22、ゲートライン12、16、電源ライン24、32、34、モード制御ライン42、44を含む複数の信号ラインを配置することができる。
【0035】
データライン22は、データドライバ300から供給されたデータ電圧(Vdata)を各サブピクセル(SP)に供給することができる。
【0036】
ゲートライン12、16のうちのいずれか1つのゲートライン12は、ゲートドライバ200から供給されたスキャン信号(SCAN)を各サブピクセル(SP)に供給することができ、他の1つのゲートライン16は、ゲートドライバ200から供給された発光制御信号(EM)を各サブピクセル(SP)に供給することができる。
【0037】
電源ライン24、32、34のうちの初期化電圧ライン24は、電源管理回路700から供給された初期化電圧(Vref)を各サブピクセル(SP)に供給することができ、第1電源ライン32は、高電位電源電圧(EVDD)を、第2電源ライン34は、共通電極(カソード電極)を介して低電位電源電圧(EVSS)を各サブピクセル(SP)に供給することができる。
【0038】
モード制御ライン42、44のうち、第1モード制御ライン42は、データドライバ300または別途のモード制御部(未図示)から供給された第1モード制御信号(SH)を各サブピクセル(SP)に供給することができ、第2モード制御ライン44は、データドライバ300または別途のモード制御部から供給された第2モード制御信号(PR)を各サブピクセル(SP)に供給することができる。
【0039】
各サブピクセル(SP)は、第1および第2発光素子と、第1および第2発光素子を独立して駆動する複数のトランジスタからなるピクセル回路と、第1発光素子上に配置された第1レンズ領域と、第2発光素子上に配置された第2レンズ領域を含むことができる。第1レンズ領域と第2レンズ領域は、光出射角度、すなわち視野角を異なるように制御することができる。
【0040】
例えば、各サブピクセル(SP)は、第1発光素子を駆動して第1レンズ領域を介して広視野角モードまたは共有モード(Share Mode)を実現することができる。各サブピクセル(SP)は、第2発光素子を駆動して第2レンズ領域を介して広視野角モードよりも視野角を小さく制限する狭視野角モードまたはプライバシーモード(Privacy Mode)を実現することができる。
【0041】
ディスプレイ装置またはディスプレイパネル100は、モード制御信号(SH、PR)を用いて各サブピクセル(SP)の第1発光素子と第2発光素子を選択的に駆動することにより、各サブピクセル(SP)の視野角を制御することができる。ディスプレイ装置またはディスプレイパネル100は、モード制御信号(SH、PR)を用いて、各サブピクセル(SP)で第1および第2発光素子を選択的に駆動することにより、ディスプレイ領域(DA)を異なる視野角に制御可能な複数の領域に分けて駆動することができ、複数の領域の比率または面積を第1方向(X)および第2方向(Y)に自由に調整することができる。これに関する具体的な説明は後述することにする。
【0042】
例えば、ディスプレイ領域(DA)の複数の領域のうちのいずれか1つの領域は、各サブピクセル(SP)で第1発光素子が駆動され、第1レンズ領域を介して広視野角モードで動作することができ、第2発光素子が駆動すると、第2レンズ領域を介して狭視野角モードで動作することができる。複数の領域のうちの他の1つの領域は、第2発光素子が駆動して第2レンズ領域を介して狭視野角モードで動作することができ、第1発光素子が駆動すると第1レンズ領域を介して広視野角モードで動作することができる。複数の領域のそれぞれは、互いに異なる視野角モードで駆動するか、または同じ視野角モードで駆動することができる。
【0043】
一実施例に係るディスプレイパネル100は、ディスプレイ領域(DA)に配置されて使用者のタッチを感知するタッチセンサスクリーンをさらに含むことができる。
【0044】
一実施例に係るディスプレイパネル100は、タッチセンサアレイを内蔵したタッチディスプレイパネルであり得る。例えば、一実施例に係るディスプレイパネル100は、基板上に配置された複数のトランジスタを含む回路素子層、および回路素子層上に配置された複数の発光素子を含む発光素子層を含むピクセルアレイ、ピクセルアレイ上に発光素子層を封止するように配置された封止層、封止層上に配置された複数のタッチ電極を含むタッチセンサアレイ、タッチセンサアレイ上に配置された第1および第2レンズを含むレンズアレイを含むことができる。一実施例に係るディスプレイパネル100は、レンズアレイ上に順次配置された光学フィルム、光学透明接着剤(Optical Clear Adhesive;OCA)、カバー基板、保護フィルムなどをさらに含むことができる。一実施例に係るディスプレイパネル100は、タッチセンサアレイとレンズアレイの間に配置されたカラーフィルタとブラックマトリックスを含むカラーフィルタアレイをさらに含むことができる。
【0045】
ゲートドライバ200は、ディスプレイ領域(DA)の外郭部に位置する複数のベゼル領域(BZ1~BZ2)のうちの少なくともいずれか1つに配置することができる。例えば、ゲートドライバ200は、ディスプレイ領域(DA)を挟んで対向する第1及び第2ベゼル領域(BZ1、BZ2)のうちのいずれか1つに配置するか、第1及び第2ベゼル領域(BZ1、BZ2)両側に配置することができる。ゲートドライバ200は、ディスプレイ領域(DA)に配置されるトランジスタと同じ工程で形成されたトランジスタで構成されるGIP(Gate In Panel)タイプで配置することができる。
【0046】
ゲートドライバ200は、各ピクセル行ラインのサブピクセル(SP)に接続した複数のゲートライン12、16のうちの少なくともいずれか1つのゲートライン12を駆動するスキャンドライバ210と、他の1つのゲートライン16を駆動する発光制御ドライバ220を含むことができる。
【0047】
各ピクセル行(Row)ラインのサブピクセル(SP)と接続するゲートライン12、16の数、スキャンドライバ210の数、発光制御ドライバ220の数は、図1に示した数に限定されず、各サブピクセル(SP)を構成するピクセル回路の詳細構成に応じて様々に変更することができる。
【0048】
スキャンドライバ210および発光制御ドライバ220のそれぞれは、タイミングコントローラ400からレベルシフタ500を介して供給される複数のゲート制御信号を受けて動作することができる。一実施例では、スキャンドライバ210および発光制御ドライバ220のそれぞれは、タイミングコントローラ400から複数のゲート制御信号の供給を受けることができる。
【0049】
レベルシフタ500は、タイミングコントローラ400から制御信号の供給を受け、レベルシフティングまたはロジック処理により、複数のゲート制御信号を生成してスキャンドライバ210および発光制御ドライバ220に供給することができる。
【0050】
スキャンドライバ210は、レベルシフタ500またはタイミングコントローラ400から供給された複数のゲート制御信号を用いて、複数のピクセル行ラインのそれぞれに少なくとも1つのスキャン信号(SCAN)を供給することができる。スキャンドライバ210は、各ピクセル行ラインのサブピクセル(SP)に接続した複数のゲートライン12、16のうちの少なくとも1つのゲートライン12にスキャン信号(SCAN)を供給することができる。
【0051】
発光制御ドライバ220は、レベルシフタ500またはタイミングコントローラ400から供給された複数のゲート制御信号を用いて、複数のピクセル行ラインのそれぞれに複数の発光制御信号を供給することができる。発光制御ドライバ220は、各ピクセル行ラインのサブピクセル(SP)に接続した複数のゲートライン12、16のうちの少なくとも1つのゲートライン16に発光制御信号(EM)を供給することができる。
【0052】
ディスプレイパネル100のディスプレイ領域(DA)と、ゲートドライバ200を含むベゼル領域(BZ1~BZ4)に配置される複数のトランジスタには、低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon;LTPS)半導体を用いるLTPSトランジスタ、金属酸化物半導体を利用するオキシドトランジスタのうちの少なくともいずれか1つを適用することができる。一実施例に係るディスプレイパネル100は、消費電力を低減するためにLTPSトランジスタとオキシドトランジスタが共存するように構成することができる。
【0053】
ガンマ電圧生成部600は、電圧レベルが互いに異なる複数のリファレンスガンマ電圧を生成して、データドライバ300に供給することができる。ガンマ電圧生成部600は、タイミングコントローラ400の制御によってディスプレイ装置のガンマ特性に対応する複数のリファレンスガンマ電圧を生成して、データドライバ300に供給することができる。一実施例では、ガンマ電圧生成部600は、タイミングコントローラ400から供給されたガンマデータによってリファレンスガンマ電圧レベルを調整して、データドライバ300に出力することができる。
【0054】
データドライバ300は、タイミングコントローラ400からデータ制御信号と共に供給されたデジタルデータをアナログデータ信号に変換して、ディスプレイパネル100の各データライン22に各データ電圧(Vdata)を供給することができる。データドライバ300は、ガンマ電圧生成部600から供給された複数のリファレンスガンマ電圧を細分化し、細分化したガンマ電圧を用いてデジタルデータをアナログデータ電圧に変換することができる。
【0055】
データドライバ300は、ディスプレイパネル100に配置された複数のデータライン22を駆動する少なくとも1つのデータドライブIC(Integrated Circuit)を含むことができる。各データドライブICは、各回路フィルムに実装され、ディスプレイパネル100と接続することができる。データドライブICが実装された回路フィルムは、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film;ACF)を介して、ディスプレイパネル100のパッド領域が配置されたベゼル領域(BZ3)にボンディングおよび接続することができる。回路フィルムには、COF(Chip On Film)、FPC(Flexible Printed Circuit)またはFFC(Flexible Flat Cable)を用いることができる。
【0056】
一実施例では、データドライバ300は、モード制御信号(SH、PR)を生成して、ディスプレイパネル100のモード制御ライン42、44にそれぞれ供給することができる。一実施例では、モード制御信号(SH、PR)は、データドライバ300から分離されたモード制御部で生成され、データドライブICが実装された回路フィルムを介してディスプレイパネル100に供給することができる。
【0057】
タイミングコントローラ400は、ホストシステムから供給されたタイミング制御信号と内部に貯蔵したタイミング設定情報とを用いて、ゲートドライバ200およびデータドライバ300を制御することができる。
【0058】
一実施例に係るタイミングコントローラ400は、ゲートドライバ200の駆動タイミングを制御する複数のゲート制御信号を生成してゲートドライバ200に供給することができる。一実施例に係るタイミングコントローラ400は、レベルシフタ500で複数のゲート制御信号を生成してゲートドライバ200に供給することができるようにタイミング制御のための制御信号を生成して、レベルシフタ500に供給することができる。
【0059】
タイミングコントローラ400は、データドライバ300の駆動タイミングを制御する複数のデータ制御信号を生成して、データドライバ300に供給することができる。一実施例に係るタイミングコントローラ400は、入力映像データの供給を受けて画質補正、劣化補正、消費電力低減のための輝度補正などを含む様々な映像処理を行うことができ、映像処理されたデータをデータドライバー300に供給することができる。
【0060】
電源管理回路700は、入力電圧を用いてディスプレイ装置の全ての回路構成の動作に必要な複数の駆動電圧を生成して供給することができる。電源管理回路700は、第1電源電圧(EVDD)、第2電源電圧(EVSS)、初期化電圧(Vref)、リファレンス電圧を生成して、ディスプレイパネル100に供給することができる。電源管理回路700は、ゲートドライバ200、データドライバ300、タイミングコントローラ400、レベルシフタ500、ガンマ電圧生成部600の動作に必要な各種駆動電圧を生成して供給することができる。
【0061】
図2は、一実施例に係るディスプレイ装置を自動車に適用した構成を例示した図であり、図3A図3Dは、一実施例に係るディスプレイパネルにおいて第1及び第2領域の比率が変化する形態を例示する図である。図4Aおよび図4Bは、一実施例に係るサブピクセルの第1および第2レンズ構造を示す斜視図である。
【0062】
図2図3Dを参照すると、一実施例に係るディスプレイ装置1000は、自動車ダッシュボードの中央に配置され、運転者と助手席の同乗者の両方に映像を提供することができる。ディスプレイ装置1000のディスプレイパネル100は、第1領域(DA1)と第2領域(DA2)を含むことができ、第1領域(DA1)と第2領域(DA2)の比率または面積は、第1および第2方向に可変することができる。
【0063】
一実施例では、第1領域(DA1)は、中央情報ディスプレイ(Center Information Display;CID)領域または共有モード(Share Mode)領域として表現することができ、第2領域(DA2)は、コドライバディスプレイ(Co-driver Display;CDD)領域またはスイッチャブルプライバシーモード(Switchable Privacy Mode)領域として表現することができる。
【0064】
図3A図3Dを参照すると、第1領域(DA1)のサブピクセル(SP11)と、第2領域(DA2)のサブピクセル(SP21)のそれぞれは、第1発光素子(EL1)、第2発光素子(EL2)、第1発光素子(EL1)上に配置される第1レンズ(LZ1)、第2発光素子(EL2)上に配置される第2レンズ(LZ2)を含むことができる。
【0065】
実施例では、第1レンズ(LZ1)は、第1発光素子(EL1)の光進行経路上に配置することができる。第2レンズ(LZ2)は、第2発光素子(EL2)の光進行経路上に配置することができる。
【0066】
サブピクセル(SP11、SP21)のそれぞれにおいて、第2発光素子(EL2)は、複数の第2発光素子(EL2)または複数の第2発光領域を含むことができ、複数の第2発光素子(EL2)または複数の第2発光領域の光進行経路に複数の第2レンズ(LZ2)を個別に配置することができる。サブピクセル(SP11、SP21)のそれぞれにおいて、複数の第2発光素子(EL2)または複数の第2発光領域は並列に接続することができる。
【0067】
サブピクセル(SP11、SP21)のそれぞれにおいて、第1レンズ(LZ1)が配置された領域を第1レンズ領域として表現することができ、複数の第2レンズ(LZ2)が配置された領域を第2レンズ領域として表現することができる。
【0068】
図4Bを参照すると、第1レンズ(LZ1)は、第1方向(X)に長い半円筒型レンズ(Half-Cylindrical Lens)であり得る。図4Aを参照すると、第2レンズ(LZ2)は、半球型レンズ(Half-Spherical Lens)であり得る。
【0069】
図4Aおよび図4Bにおいて、第1方向(X)は、左右方向、横方向、水平方向、またはX軸方向で表すことができる。第2方向(Y)は、上下方向、縦方向、垂直方向、またはY軸方向で表すことができる。第3方向(Z)は、前後方向、ディスプレイパネル100の厚さ方向、またはZ軸方向で表すことができる。
【0070】
第1レンズ(LZ1)と第2レンズ(LZ2)は、左右方向(X)の視野角を異なるように制御(制限)し、上下方向(Y)の視野角を同じく制御(制限)することができる。
【0071】
例えば、第1レンズ(LZ1)は、第1発光素子(EL1)から放出された光の進行経路を左右方向(X)において特定の角度以内に制限することなく、視野角を広視野角に制御することができ、第2レンズ(LZ2)は、第2発光素子(EL2)から放出された光の進行経路を左右方向(X)において特定角度以内に制限して、視野角を狭視野角に制御することができる。
【0072】
第1レンズ(LZ1)と第2レンズ(LZ2)はともに、上下方向(Y)において、光進行経路を特定角度以内に制限して、視野角を狭視野角に制御することができる。これにより、一実施例においてディスプレイ装置1000が、図2のように自動車に適用された場合、ディスプレイパネル100の第1及び第2領域(DA1、DA2)に表示される映像が、自動車の前面ガラスによって反射して運転者の視界を妨げることを防止することができる。
【0073】
サブピクセル(SP11、SP21)のそれぞれにおいて、第1発光素子(EL1)が駆動する場合、該当サブピクセルは、左右方向(X)の視野角を制限しない広視野角モードで動作することができる。サブピクセル(SP11、SP21)のそれぞれにおいて、第2発光素子(EL2)が駆動する場合、該当サブピクセルは、左右方向(X)の視野角を制限する狭視野角モードで動作することができる。広視野角モードは、第1モードで表すことができ、狭視野角モードは、第2モードで表すことができる。
【0074】
サブピクセル(SP11、SP21)のそれぞれにおいて、モード制御信号(SH、PR、図1)に基づいて、第1発光素子(EL1)の駆動と第2発光素子(EL2)の駆動を切り替えることにより、サブピクセル(SP11、SP21)の各々は、広視野角駆動と狭視野角駆動とを切り替えることができる。
【0075】
図3A図3Dを参照すると、一実施例に係るディスプレイ装置1000は、モード制御信号(SH、PR、図1)を用いて、各サブピクセル(SP11、SP21)において第1及び第2発光素子(EL1、EL2)を選択的に駆動することにより、第1領域(DA1)と第2領域(DA2)の視野角を独立して制御することができ、ディスプレイパネル100において第1領域(DA1)と第2領域(DA2)の比率または面積を、左右方向(X)および上下方向(Y)に自由に調整することができる。
【0076】
例えば、ディスプレイパネル100の第1領域(DA1)は、各サブピクセル(SP11)において第1レンズ(LZ1)に対応する第1発光素子(EL1)が駆動することにより、運転者と助手席の同乗者に左右方向に広視野角を有する映像を提供することができる。
【0077】
ディスプレイパネル100の第2領域(DA2)は、各サブピクセル(SP21)において第2レンズ(LZ2)に対応する第2発光素子(EL2)が駆動することにより、運転者の運転を妨げないように左右方向に狭視野角を有する映像を助手席の同乗者に提供することができる。
【0078】
一実施例において運転者が運転していない時、使用者の選択に応じてディスプレイパネル100の第1領域(DA1)及び第2領域(DA2)は、サブピクセル(SP11、SP21)の各々において、第1レンズ(LZ1)に対応する第1発光素子(EL1)を駆動することにより、左右方向に広視野角を有する映像を運転者及び同乗者に提供することができる。
【0079】
一実施例に係るディスプレイ装置1000は、自動車用ディスプレイ装置に限定されず、モバイル用ディスプレイ、IT用ディスプレイ、TV用ディスプレイなどの様々なディスプレイ装置に適用することができる。
【0080】
図5は、一実施例に係るディスプレイパネルのピクセル構造を例示する平面図であり、図6は、図5に示したI-I’線に沿った第1レンズ領域の断面図であり、図7は、図5に示したII-II’線に沿った第2レンズ領域の断面図である。
【0081】
図5を参照すると、一実施例に係るピクセル領域(PA)またはピクセルは、青色光を放出する青色(以下B)サブピクセル領域(BPA)、赤色光を放出する赤色(以下R)サブピクセル領域(RPA)、緑色光を放出する緑色(以下、G)サブピクセル領域(GPA)を含むことができる。R、G、Bサブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)のそれぞれは、第1タイプサブピクセル(第1カラーサブピクセル)、第2タイプサブピクセル(第2カラーサブピクセル)、第3タイプサブピクセル(第3カラーサブピクセル)として表すことができる。
【0082】
Bサブピクセル領域(BPA)は、第1発光素子(EL1)の第1発光領域(BE1)および第1発光領域(BE1)上に重畳配置された第1レンズ(LZ1)を含む第1レンズ領域(BWE)と、第2発光素子(EL2)の第2発光領域(BE2)および第2発光領域(BE2)上に重畳配置された第2レンズ(LZ2)を含む第2レンズ領域(BNE)とを含むことができる。
【0083】
Rサブピクセル領域(RPA)は、第1発光素子(EL1)の第1発光領域(RE1)および第1発光領域(RE1)上に重畳配置された第1レンズ(LZ1)を含む第1レンズ領域(RWE)と、第2発光素子(EL2)の第2発光領域(RE2)および第2発光領域(RE2)上に重畳配置された第2レンズ(LZ2)を含む第2レンズ領域(RNE)とを含むことができる。
【0084】
Gサブピクセル領域(GPA)は、第1発光素子(EL1)の第1発光領域(GE1)および第1発光領域(GE1)上に重畳配置された第1レンズ(LZ1)を含む第1レンズ領域(GWE)と、第2発光素子(EL2)の第2発光領域(GE2)および第2発光領域(GE2)上に重畳配置された第2レンズ(LZ2)を含む第2レンズ領域(GNE)とを含むことができる。
【0085】
第1レンズ(LZ1)と第2レンズ(LZ2)は、図4A及び図4Bで説明したように左右方向(X)に視野角が異なるように制御し、上下方向(Y)に視野角を同じに制御することができる。
【0086】
ピクセル領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)のそれぞれは、1つの第1発光領域(BE1、RE1、GE1)と、1つの第1レンズ(LZ1)を含むことができる。ピクセル領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)のそれぞれは、複数の第2発光領域(BE2、RE2、GE2)と、複数の第2レンズ(LZ2)を含むことができる。各サブピクセル領域で第1レンズ領域の第1レンズLZ1の大きさは互いに異なり、各サブピクセル領域で第2レンズ領域の第2レンズLZ2の数は互いに異なっていてもよい。
【0087】
各ピクセル領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)に含まれる第1発光領域(BE1、RE1、GE1)のそれぞれは、第1レンズ(LZ1)の下部面と同じかまたは類似の形状を有することができる。第1レンズ(LZ1)の大きさは、第1発光領域(BE1、RE1、GE1)のそれぞれの大きさより大きく設定され、例えば、第1レンズLZ1は、第1発光領域(BE1、RE1、GE1)のそれぞれの底面より広い底面を有することができ、第1発光領域(BE1、RE1、GE1)のそれぞれで発生した光の発光効率を向上させることができる。
【0088】
各ピクセル領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)のそれぞれは、第2レンズ(LZ2)の下部面と同じかまたは類似の形状を有することができる。第2レンズ(LZ2)の大きさは、第2発光領域(BE2、RE2、GE2)のそれぞれの大きさより大きく設定され、例えば、第2レンズLZ2は、第2発光領域(BE2、RE2、GE2)のそれぞれの底面より広い底面を有することができ、第2発光領域(BE2、RE2、GE2)のそれぞれで発生した光の発光効率を向上させることができる。
【0089】
実施例では、各ピクセル領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)のそれぞれは、同じ面積を有することができ、サブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)ごとに第2発光領域(RE2、GE2、BE2)の数が異なり得る。例えば、Bサブピクセル領域(BPA)の第2レンズ領域(BNE)内に配置された第2発光領域(BE2)の数は、Rサブピクセル領域(RPA)の第2レンズ領域(RNE)内に配置された第2発光領域(RE2)の数より多く、Gサブピクセル領域(GPA)の第2レンズ領域(GNE)内に配置された第2発光領域(GE2)の数より多いことがあり得る。Gサブピクセル領域(GPA)の第2レンズ領域(GNE)内に配置された第2発光領域(GE2)の数は、Rサブピクセル領域(RPA)の第2レンズ領域(RNE)内に配置された第2発光領域(RE2)の数より多いことがあり得る。これにより、各ピクセル領域(PA)における第2B、R、G発光素子の効率偏差を、各ピクセル領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に配置された第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の数によって補完することができる。
【0090】
一実施例では、サブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)ごとに第1発光領域(RE1、GE1、BE1)の大きさが互いに異なり得る。例えば、Bサブピクセル領域(BPA)の第1発光領域(BE1)の大きさは、Rサブピクセル領域(RPA)の第1発光領域(RE1)の大きさより大きいことがあり得、Gサブピクセル領域(GPA)の第1発光領域(GE1)の大きさより大きいことがあり得る。Gサブピクセル領域(GPA)の第1発光領域(GE1)の大きさは、Rサブピクセル領域(RPA)の第1発光領域(RE1)の大きさより大きいことがあり得る。これにより、各ピクセル領域(PA)における第1B、R、G発光素子の効率偏差を、各ピクセル領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)内に配置された第1発光領域(BE1、RE1、GE1)の大きさによって補完することができる。
【0091】
一実施例に係るディスプレイパネル100は、図6及び図7に示すように基板101と、基板101上に配置されたトランジスタ(ET1、ET2)とを含む回路素子層、回路素子層上に配置された発光素子(EL1、EL2)を含む発光素子層、発光素子層上に配置される封止層800、封止層800上に配置されるレンズ(LZ1、LZ2)を含むレンズ層を含むことができる。一実施例に係るディスプレイパネル100は、封止層800とレンズ層の間に配置されるタッチセンサ層(未図示)をさらに含むことができる。一実施例に係るディスプレイパネル100は、タッチセンサ層とレンズ層の間に配置されるカラーフィルタおよびブラックマトリックスを含むカラーフィルタ層(未図示)をさらに含むことができる。
【0092】
図6および図7を参照して、一実施例に係るディスプレイパネルにおけるR、G、Bサブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)のうち、Bサブピクセル領域(BPA)の断面構造を例に説明することにする。R、G、Bサブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)は、同じ断面構造を有することができる。
【0093】
一実施例に係るディスプレイパネルの各サブピクセル領域(BPA)は、図6に示す第1レンズ領域(BWE)と、図7に示す第2レンズ領域(BNE)とを含むことができる。
【0094】
図6を参照すると、サブピクセル領域(BPA)の第1レンズ領域(BWE)は、ピクセル回路の第1モード制御トランジスタ(ET1)、第1モード制御トランジスタ(ET1)と接続した第1発光素子(EL1)、第1発光素子(EL1)上の第1発光領域(BE1)と重畳して配置された第1レンズ(LZ1)を含むことができる。
【0095】
図7を参照すると、サブピクセル領域(BPA)の第2レンズ領域(BNE)は、ピクセル回路の第2モード制御トランジスタ(ET2)、第2モード制御トランジスタ(ET2)と接続した第2発光素子(EL2)、第2発光素子(EL2)上の複数の第2発光領域(BE2)とそれぞれ重畳して配置された複数の第2レンズ(LZ2)を含むことができる。
【0096】
一実施例に係るディスプレイパネルにおいて基板101上に配置される回路素子層は、基板101上に積層された複数の絶縁層を含むことができる。例えば、複数の絶縁層は、バッファ層110、ゲート絶縁層120、層間絶縁層130、保護層140、平坦化層150を含むことができる。
【0097】
基板101は、ガラスまたはプラスチックなどの絶縁物質を含むことができる。プラスチック基板は、フレキシブル材質で形成することができる。例えば、基板101は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂のうちの少なくともいずれか1つの有機絶縁物質を含むことができる。
【0098】
バッファ層110は、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化アルミニウム(Al)などの無機絶縁物質を含む単一層または多重層構造を有することができる。バッファ層110は、基板101を介して半導体層211、221に水素などの不純物が流入することを防止することができる。
【0099】
バッファ層110上に、トランジスタ(ET1、ET2)を配置することができる。
【0100】
第1モード発光制御トランジスタ(ET1)は、バッファ層110上に配置された半導体層211、ゲート電極213、ソース電極215及びドレイン電極217を含む。第2モード発光制御トランジスタ(ET2)は、バッファ層110上に配置された半導体層221、ゲート電極223、ソース電極225及びドレイン電極227を含む。半導体層211、221とゲート電極213、223の間にゲート絶縁層110が配置される。ゲート電極213、223とソース及びドレイン電極215、217、225、227の間に層間絶縁層130が配置される。第1モード発光制御トランジスタ(ET1)のソース電極215及びドレイン電極217は、層間絶縁層130及びゲート絶縁層110を貫通するコンタクトホールのそれぞれを介して、半導体層211のソース領域およびドレイン領域とそれぞれ接続することができる。第2モード発光制御トランジスタ(ET2)のソース電極225及びドレイン電極227は、層間絶縁層130及びゲート絶縁層110を貫通するコンタクトホールのそれぞれを介して、半導体層221のソース領域およびドレイン領域とそれぞれ接続することができる。
【0101】
半導体層211、221は、多結晶シリコンを含むか、または酸化半導体物質を含むことができる。半導体層211、221は、低温ポリシリコン(LTPS)を含むことができる。半導体層211、221は、IZO(InZnO)系、IGO(InGaO)系、ITO(InSnO)系、IGZO(InGaZnO)系、IGZTO(InGaZnSnO)系、GZTO(GaZnSnO)系、GZO(GaZnO)系およびITZO(InSnZnO)系の中の少なくとも1つの酸化半導体物質を含むことができる。半導体層211、221の下部に、遮光層(未図示)をさらに配置することができる。
【0102】
ゲート絶縁層120は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことができる。ゲート絶縁層120は、高い誘電率を有する物質を含むことができる。例えば、ゲート絶縁層120は、酸化ハフニウム(HfO)などのHigh-K物質を含むことができる。ゲート絶縁層120は、多重層構造を有することができる。
【0103】
ゲート絶縁層120上には、ゲート電極213、223に接続するゲートライン(未図示)を配置することができる。
【0104】
層間絶縁層130は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことができる。層間絶縁層130は、多重層構造を有することができる。
【0105】
層間絶縁層130上には、ソース電極215、225またはドレイン電極217、227に接続するデータライン(未図示)および電源ライン(未図示)を配置することができる。
【0106】
第1及び第2モード発光制御トランジスタ(ET1、ET2)上に保護層140と平坦化層150を積層することができる。保護層140は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことができる。平坦化層150は、保護層140とは異なる有機絶縁物質を含むことができ、平坦な表面を提供することができる。
【0107】
平坦化層150上に、第1発光素子(EL1)および第2発光素子(EL2)を含む発光素子層を配置することができる。
【0108】
第1発光素子(EL1)は、平坦化層150上に配置された第1電極311、第1電極311上に配置された発光層312、発光層312上に配置された第2電極313を含む。第2発光素子(EL2)は、平坦化層150上に配置された第1電極321、第1電極321上に配置された発光層322、発光層322上に配置された第2電極323を含む。各サブピクセル領域(BPA)に配置された第1発光素子(EL1)と第2発光素子(EL2)は、同じ色の光を放出することができる。
【0109】
第1発光素子(EL1)の第1電極311は、平坦化層150及び保護層140を貫通するコンタクトホールを介して、第1モード制御トランジスタ(ET1)のソース電極215及びドレイン電極217のうちのいずれか1つと接続することができる。第2発光素子(EL2)の第1電極321は、平坦化層150及び保護層140を貫通するコンタクトホールを介して、第2モード制御トランジスタ(ET2)のソース電極225及びドレイン電極227のうちのいずれか1つと接続することができる。
【0110】
第1電極311、321は、高い反射率を有する導電性物質を含むことができる。第1電極311、321は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、チタン(Ti)、銀-パラジウム-銅(APC)合金などの金属を含むことができる。第1電極311、321は、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電物質をさらに含むことができる。例えば、第1電極311、321は、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)の多重層構造(Ti/Al/Ti)、ITOとアルミニウム(Al)の多重層構造(ITO/Al/ITO)、またはITOとAPCの多重層構造(ITO/APC/ITO)を有することができる。
【0111】
発光層312、322は、発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含むことができる。発光物質は、有機物質、無機物質、またはハイブリッド物質を含むことができる。第1発光素子(EL11)の発光層312と第2発光素子(EL12)の発光層312とは、離隔することができる。これにより、リーク電流による発光を防止することができる。
【0112】
発光層312、322は、多重層構造を有することができる。例えば、発光層312、322は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)および電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0113】
第2電極313、323は、光を透過する導電性物質を含むことができる。第2電極313、323は、ITOまたはIZOなどの透明な導電性物質を含むことができる。第2電極313、323は、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、またはそれらの合金を含むことができ、光を透過することができる薄い厚さを有することができる。したがって、発光層312、322のそれぞれで生成された光は、第2電極313、323のそれぞれを介して放出され得る。
【0114】
第1発光素子(EL1)の第1電極311は、第2発光素子(EL2)の第1電極321と離隔され、第1電極311、321の間にバンク絶縁層160が位置することができる。バンク絶縁層160は、第1電極311、321のそれぞれの端を覆うことができる。バンク絶縁層160は、有機絶縁物質を含むことができる。バンク絶縁層160は、平坦化層150とは異なる有機物質を含むことができ、単一層または二重層構造を有することができる。
【0115】
バンク絶縁層160は、第1電極311が露出する開口部を具備し、第1発光領域(BE1)を定義することができる。第1発光素子(EL1)の発光層312及び第2電極313は、バンク絶縁層160の開口部によって露出した第1電極311上に積層することができる。
【0116】
バンク絶縁層160は、第2発光素子(EL2)の第1電極321が露出する開口部を具備し、第2発光領域(BE2)を定義することができる。一実施例では、バンク絶縁層160は、第2発光素子(EL2)の第1電極321上に複数の開口部を具備し、複数の第2発光領域(BE2)を定義することができる。第2発光素子(EL2)の発光層322及び第2電極323は、バンク絶縁層160の開口部によって露出した第1電極321上に積層され得る。第2発光素子(EL2)の発光層322及び第2電極323は、バンク絶縁層160を挟んで第1電極321と重畳することができる。第2レンズ領域(BNE)において、複数の第2発光領域(BE2)は、バンク絶縁層160によって離隔して独立して配置されるが、第2発光素子(EL2)の第1電極321を共有し、第2発光素子(EL2)の発光層322を共有し、第2発光素子(EL2)の第2電極323を共有することができる。これにより、第2発光領域(BE2)の発光効率を改善することができる。第2発光領域(BE2)の大きさは、第1発光領域(BE1)の大きさより小さいことがあり得る。
【0117】
第1発光素子(EL1)の第2電極313は、第2発光素子(EL2)の第2電極323とは、電気的に接続した共通電極であり得る。
【0118】
各サブピクセル領域(BPA)の第1発光素子(EL1)及び第2発光素子(EL2)を含む発光素子層上に封止層800を配置することができる。封止層800は、外部からの水分および衝撃による発光素子(EL1、EL2)の損傷を防止することができる。封止層800は、多重層構造を有することができる。例えば、封止層800は、順に積層された第1封止層810、第2封止層820、および第3封止層830を含むことができ、本明細書は、これに限定されない。第1封止層810、第2封止層820、および第3封止層830は、絶縁物質を含むことができる。第2封止層820は、第1封止層810および第3封止層830とは異なる物質を含むことができる。例えば、第1封止層810および第3封止層830は、無機絶縁物質を含む無機封止層であり、第2封止層820は、有機絶縁物質を含む有機封止層を含むことができる。これにより、ディスプレイ装置の発光素子(EL1、EL2)は、外部からの水分や衝撃による損傷をより効果的に防止することができる。
【0119】
各サブピクセル領域(BPA)の封止部材800上に、第1レンズ(LZ1)および第2レンズ(LZ2)を含むレンズ層を配置することができる。
【0120】
第1レンズ(LZ1)は、第1レンズ領域(BWE)において第1発光素子(EL1)の第1発光領域(BE1)上に配置され、第1発光領域(BE1)で生成された光の進行経路を左右方向に制限することなく、広視野角に制御することができる。例えば、第1レンズ(LZ1)は、第1発光素子(EL1)の第1発光領域(BE1)から放出された光の進行経路を、左右方向において特定角度以内に制限することなく広視野角に制御することができ、上下方向において特定の角度以内に制限して狭視野角に制御することができる。
【0121】
第2レンズ(LZ2)は、第2レンズ領域(BNE)において第2発光素子(EL2)の第2発光領域(BE2)上に配置され、第2発光領域(BE2)で生成された光の進行経路を左右方向において制限して狭視野角に制御することができる。例えば、第2レンズ(LZ2)は、第2発光素子(EL2)の第2発光領域(BE2)から放出された光の進行経路を、左右方向において制限して狭視野角に制御することができ、上下方向において制限して狭視野角に制御することができる。
【0122】
各サブピクセル領域(BPA)の第1レンズ(LZ1)及び第2レンズ(LZ2)上には、レンズ保護層600が位置することができる。レンズ保護層600は、有機絶縁物質を含むことができる。レンズ保護層600の屈折率は、第1レンズ(LZ1)の屈折率および第2レンズ(LZ2)の屈折率より小さいことがあり得る。これにより、第1レンズ(LZ1)および第2レンズ(LZ2)を通過した光が、レンズ保護層600との屈折率差によって基板101方向に反射されないことがあり得る。
【0123】
図8は、一実施例に係るディスプレイパネルにおける各サブピクセルの回路構成を例示した等価回路図である。
【0124】
図8を参照すると、各サブピクセル(SP)は、複数のトランジスタ(DT、T1~T8)と、第1及び第2発光素子(EL1、EL2)とを含むピクセル回路10と、第1及び第2発光素子(EL1、EL2)上にそれぞれ配置された第1レンズ(LZ1)及び第2レンズ(LZ2)を具備することができる。
【0125】
図8に示すサブピクセル(SP)のピクセル回路10は、8個のスイッチングトランジスタ(T1~T8)、駆動トランジスタ(DT)、ストレージキャパシタ(C1)、第1及び第2発光素子(EL1、EL2)を含むことができ、この構成に限定されない。図8において、第1モード制御トランジスタ(T8)は、図6に示す第1モード制御トランジスタ(ET1)に対応することができ、第2モード制御トランジスタ(T6)は、図7に示す第2モード制御トランジスタ(ET2)に対応することができる。
【0126】
各サブピクセル(SP)のピクセル回路10は、各フレーム期間ごとに初期化(Initial)期間、サンプリング(Sampling)およびプログミング(Programming)期間、発光(Emission)期間を含むように駆動することができる。
【0127】
各サブピクセル(SP)において、第1発光素子(EL1)は、第1モード制御信号(SH)によって制御される第1モード制御トランジスタ(T8)によって駆動し、第2発光素子(EL2)は、第2モード制御信号(PR)によって制御される第2モード制御トランジスタ(T6)によって駆動することができる。第1発光素子(EL1)の光進行方向に配置された第1レンズ(LZ1)は、左右方向の視野角を広視野角に制御することができる。第2発光素子(EL2)の光進行方向に配置された第2レンズ(LZ2)は、左右方向の視野角を狭視野角に制御することができる。
【0128】
各サブピクセル(SP)のトランジスタ(DT、T1~T8)のそれぞれは、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を含む。ソース電極およびドレイン電極は固定されず、ゲート電極に印加される電圧および電流の方向に応じて変更することができるので、ソース電極およびドレイン電極のうちのいずれか1つを第1電極で表し、残りの1つを第2電極で表すことができる。各サブピクセル(SP)のトランジスタ(DT、T1~T8)は、ポリシリコン半導体、アモルファスシリコン半導体、酸化物半導体のうちの少なくともいずれか1つを用いることができる。トランジスタは、P型またはN型か、またはP型およびN型を混用することができる。
【0129】
発光素子(EL1、EL2)のそれぞれは、スイッチングトランジスタ(T8、T6)と個別に接続したアノード電極、第2電源ライン34から第2電源電圧(EVSS、低電位電源電圧)の供給を受けるカソード電極、アノード電極およびカソード電極の間の発光層を具備することができる。アノード電極は、発光素子ごとに独立した電極であるが、カソード電極は、発光素子全体が共有する共通電極であり得る。発光素子(EL1、EL2)の各々は、モード制御トランジスタ(T8、T6)のそれぞれを介して、駆動トランジスタ(DT)から駆動電流が供給されると、カソード電極からの電子が発光層に注入され、アノード電極からの正孔が有機発光層に注入され、発光層において電子および正孔の再結合により蛍光または燐光物質を発光させることにより、駆動電流の電流値に比例する明るさの光を発生することができる。
【0130】
駆動トランジスタ(DT)の第1電極は、第1電源電圧(EVDD)を供給する第1電源ライン32と接続することができる。第1電源電圧(EVDD)は、電源管理回路700から供給を受けることができる。駆動トランジスタ(DT)の第2電極は、第4スイッチングトランジスタ(T4)を介して、第1及び第2モード制御トランジスタ(T8、T6)の第1電極と共通に接続することができる。駆動トランジスタ(DT)は、第4スイッチングトランジスタ(T4)及び第1モード制御トランジスタ(T8)を介して、第1発光素子(EL1)を駆動するか、第4スイッチングトランジスタ(T4)及び第2モード制御トランジスタ(T6)を介して、第2発光素子(EL2)を駆動することができる。駆動トランジスタ(DT)は、ストレージキャパシタ(C1)の駆動電圧(Vgs)によって駆動電流(Ids)を制御することにより、第1モード制御トランジスタ(T8)または第2モード制御トランジスタ(T6)を介して、第1発光素子(EL1)または第2発光素子(EL2)の発光強度を制御することができる。
【0131】
ストレージキャパシタ(C1)は、駆動トランジスタ(DT)のゲート電極および第1スイッチングトランジスタ(T1)の第1電極の間に接続され、データ電圧(Vdata)に対応する駆動電圧(Vgs)を充電することができる。ストレージキャパシタ(C1)は、充電した駆動電圧(Vgs)を、第1スイッチングトランジスタ(T1)がオフする発光期間ホールディングして、駆動トランジスタ(DT)に供給することができる。
【0132】
第1スイッチングトランジスタ(T1)は、N番目(Nは自然数)のピクセル行ラインに配置される第1ゲートライン12に供給される第1スキャン信号(SCAN1)に応答して、ターンオンまたはターンオフすることができる。第1スイッチングトランジスタ(T1)は、第1スキャン信号(SCAN1)に応答して、サンプリング及びプログラミング期間中、データライン22を介して供給されたデータ電圧(Vdata)を、ストレージキャパシタ(C1)の第1電極に供給することができる。第1スキャン信号(SCAN1)は、スキャンドライバ210(図1)から供給を受けることができる。
【0133】
第2、第5、第7スイッチングトランジスタ(T2、T5、T7)は、N番目のピクセル行ラインに配置される第2ゲートライン14に供給される第2スキャン信号(SCAN2)に応答して、ターンオンまたはターンオフできる。第2スキャン信号(SCAN2)は、スキャンドライバ210(図1)から供給を受けることができる。
【0134】
第2スイッチングトランジスタ(T2)は、第2スキャン信号(SCAN2)に応答して、初期化期間及びサンプリング及びプログラミング期間中、駆動トランジスタ(DT)のゲート電極と第2電極(又はドレイン電極)を接続することにより、駆動トランジスタ(DT)をダイオード構造に接続させることができる。第2スイッチングトランジスタ(T2)は、ストレージキャパシタ(C1)に駆動トランジスタ(DT)のしきい値電圧(Vth)を充電して補償することができる。これにより、ストレージキャパシタ(C1)は、サンプリング及びプログラム期間中に駆動トランジスタ(DT)のしきい値電圧(Vth)が補償されたデータ電圧(Vdata+Vth)を充電することができる。
【0135】
第5スイッチングトランジスタ(T5)は、第2スキャン信号(SCAN2)に応答して、初期化期間とサンプリング及びプログラミング期間中、初期化電圧ライン24を介して供給された初期化電圧(Vref、又はリファレンス電圧)を、第2発光素子(EL2)のアノード電極に供給することができる。
【0136】
第7スイッチングトランジスタ(T7)は、第2スキャン信号(SCAN2)に応答して、初期化期間とサンプリング及びプログラミング期間中、初期化電圧ライン24を介して供給された初期化電圧(Vref、又はリファレンス電圧)を、第1発光素子(EL1)のアノード電極に供給することができる。
【0137】
第3および第4スイッチングトランジスタ(T3、T4)は、N番目のピクセル行ラインに配置された第3ゲートライン16に供給される発光制御信号(EM)に応答して、ターンオンまたはターンオフすることができる。発光制御信号(EM)は、発光制御ドライバ220(図1)から供給を受けることができる。
【0138】
第3スイッチングトランジスタ(T3)は、発光制御信号(EM)に応答して初期化期間及び発光期間中、初期化電圧ライン30を介して供給された初期化電圧(VREF、又はリファレンス電圧)を、ストレージキャパシタ(C1)の第1電極に供給することができる。
【0139】
第4スイッチングトランジスタ(T4)は、発光制御信号(EM)に応答して初期化期間及び発光期間中、駆動トランジスタ(DT)と第1及び第2モード制御トランジスタ(T8、T6)を接続させることができる。
【0140】
第1モード制御トランジスタ(T8)は、第1モード制御信号(SH)によって制御されて、ターンオンまたはターンオフすることができ、第2モード制御トランジスタ(T6)は、第2モード制御信号(PR)によって制御されて、ターンオンまたはターンオフすることができる。
【0141】
第1モード制御トランジスタ(T8)は、第1モード制御信号(SH)が活性化される広視野角モードまたは共有モードのとき、第4スイッチングトランジスタ(T4)が発光制御信号(EM)によってターンオンされる発光期間中、駆動トランジスタ(DT)と第1発光素子(EL1)を接続させることができる。これにより、第1発光素子(EL1)が駆動トランジスタ(DT)からの駆動電流によって駆動され発光することにより、サブピクセル(SP)は、第1レンズ領域の第1レンズ(LZ1)を介して広視野角で光を放出することができる。
【0142】
第2モード制御トランジスタ(T6)は、第2モード制御信号(PR)が狭視野角モードまたはプライバシーモードをイネーブルするように活性化されると、第4スイッチングトランジスタ(T4)が発光制御信号(EM)によってターンオンされる発光期間中、駆動トランジスタ(DT)と第2発光素子(EL2)を接続させることができる。これにより、第2発光素子(EL2)が駆動トランジスタ(DT)からの駆動電流によって駆動され発光することにより、サブピクセル(SP)は、第2レンズ領域の第2レンズ(LZ2)を介して狭視野角で光を放出することができる。
【0143】
第1及び第2モード制御信号(SH、PR)は、データドライバ300又はモード制御部(未図示)から供給され得る。各サブピクセル(SP)を広視野角モードで動作させるとき、第1モード制御信号(SH)は、ゲートオン電圧で活性化され、第2モード制御信号(PR)は、ゲートオフ電圧で非活性化され得る。各サブピクセル(SP)を狭視野角モードで動作させるとき、第1モード制御信号(SH)は、ゲートオフ電圧で非活性化され、第2モード制御信号(PR)は、ゲートオン電圧で活性化され得る。
【0144】
図9は、一実施例に係るディスプレイパネルの一部領域における第1及び第2モード制御ラインの概略的な配置構造を例示した図であり、図10は、図9に示したベゼル領域の概略的な配置構造を例示した図である。図11は、一実施例に係るディスプレイパネルの一部領域における第1及び第2モード制御ラインの概略的な配置構造を例示した図であり、図12は、図11に示したベゼル領域の概略的な配置構造を例示した図である。
【0145】
図9及び図11を参照すると、一実施例に係るディスプレイ装置において、複数のデータドライブICのうちのいずれか1つのデータドライブIC320が実装されたCOF310と、そのデータドライブIC320によって駆動するディスプレイパネル100aの一部領域での第1及び第2モード制御ライン42、44の配置構造を概略的に示している。
【0146】
第1モード制御信号(SH)を供給する第1モード制御ライン(42(n)、n=1、2、3、・・・、k)は、ディスプレイ領域(DA)に配置された第1タイプ及び第2タイプの第1モード制御ライン(42x(n)、42y(n)、n=1、2、3、・・・、k)と、ベゼル領域(BZ3)に配置された第3及び第4タイプの第1モード制御ライン(42a(n)、42b(n)、n=1、2、3、・・・、k)を含むことができる。第2モード制御信号(PR)を供給する第2モード制御ライン(44(n)、n=1、2、3、・・・、k)は、ディスプレイ領域(DA)に配置された第1タイプ及び第2タイプの第2モード制御ライン(44x(n)、44y(n)、n=1、2、3、・・・、k)と、ベゼル領域(BZ3)に配置された第3及び第4タイプの第2モード制御ライン(44a(n)、44b(n)、n=1、2、3、・・・、k)を含むことができる。
【0147】
COF310が配置された第3ベゼル領域(BZ3)において、COF310とディスプレイ領域(DA)の間のデータリンク領域に、第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)と、第4タイプのモード制御ライン42b(n)、44b(n)を配置することができる。第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)は、COF310を介して、データドライブIC320またはプリント回路基板(PCB、未図示)上に配置されるモード制御部(未図示)と接続することができる。第4タイプのモード制御ライン42b(n)、44b(n)は、第3ベゼル領域(BZ3)において第1方向(X)に配置することができ、第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)と個別的に接続することができる。
【0148】
図9を参照すると、第3ベゼル領域(BZ3)における第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)は、データリンク領域内に位置することができ、第4タイプのモード制御ライン42b(n)、44b(n)は、第1方向(X)に分離して位置することができる。例えば、第1セットの第4タイプモード制御ライン42b(1)、44b(1)は、第1方向(X)に隣接した第2セットの第4タイプモード制御ライン42b(2)、44b(2)と、第1方向(X)に分離されながら第1方向(X)に平行に位置することができる。これによって、第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)および第4タイプのモード制御ライン42b(n)、44b(n)による第3ベゼル領域(BZ3)の増加を抑えることができる。
【0149】
図11を参照すると、第3ベゼル領域(BZ3)における第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)は、データリンク領域の外に位置することができ、第4タイプのモード制御ライン42b(n)、44b(n)は、第2方向(Y)に平行に位置することができる。例えば、第1セットの第4タイプモード制御ライン42b(1)、44b(1)、第2セットの第4タイプモード制御ライン42b(2)、44b(2)、第iセットの第4タイプモード制御ライン42b(i)、44b(i)は、第2方向(Y)に平行に配置することができる。第i+1セットの第4タイプモード制御ライン42b(i+1)、44b(i+1)ないし第kセットの第4タイプモード制御ライン42b(k)、44b(k)は、第2方向(Y)に平行に配置することができ、第1~第iセットと第1方向(X)に分離して位置することができる。これにより、第3タイプのモード制御ライン42a(n)、44a(n)とデータリンク領域の間の干渉を抑えることができる。
【0150】
ディスプレイ領域(DA)に第2方向(Y)に配置された第2タイプモード制御ライン42y(n)、44y(n)は、ベゼル領域(BZ3)のモード制御ライン42b(n)、44b(n)と個別に接続することができる。ディスプレイ領域(DA)に第1方向(X)に配置された第1タイプモード制御ライン42x(n)、44x(n)は、サブピクセルに接続することができ、第2方向(Y)の第2タイプモード制御ライン42y(n)、44y(n)と個別に接続することができる。
【0151】
一実施例に係るディスプレイパネル100a、100bのディスプレイ領域(DA)は、独立して視野角制御が可能な複数のピクセルブロック(B1~Bk)を含むことができる。複数のピクセルブロック(B1~Bk)のそれぞれは、モード制御ライン42x(1)~42x(k)、42y(1)~42y(k)、44x(1)~44x(k)、44y(1)~44y(k)を含む複数モード制御セットのそれぞれによって、独立した視野角モードで駆動することができる。
【0152】
例えば、第1ピクセルブロック(B1)は、第1-1モード制御ライン42(1):42a(1)、42b(1)、42y(1)、42x(1)及び第2-1モード制御ライン44(1):44a(1)、44b(1)、44y(1)、44x(1)を含む第1モード制御セット42(1)、44(1)と接続し、第1モード制御セット42(1)、44(1)によって広視野角モードまたは狭視野角モードで駆動することができる。第2ピクセルブロック(B2)は、第1-2モード制御ライン42(2):42a(2)、42b(2)、42y(2)、42x(2)及び第2-2モード制御ライン44(2):44a(2)、44b(2)、44y(2)、44x(2)を含む第2モード制御セット42(2)、44(2)に接続し、第2モード制御セット42(2)、44(2)によって広視野角モードまたは狭視野角モードで駆動することができる。これと同様に、第kピクセルブロック(Bk)は、第1-kモード制御ライン42(k):42a(k)、42b(k)、42y(k)、42x(k)及び第2-kモード制御ライン44(k):44a(k)、44b(k)、44y(k)、44x(k)を含む第kモード制御セット42(k)、44(k)に接続し、第kモード制御セット42(k)、44(k)によって広視野角モードまたは狭視野角モードで駆動することができる。
【0153】
複数のピクセルブロック(B1~Bk)のそれぞれに第2方向(Y)に配置された第2タイプモード制御ライン42y(n)、44y(n)は、第2方向(Y)に同じ列に、または第2方向(Y)に隣接する他のピクセルブロックに位置する他のピクセルブロックまで延びて、ディスプレイ領域(DA)で類似の長さを有することができる。
【0154】
第2方向(Y)の第2タイプモード制御ライン42y(n)、44y(n)は、該当するピクセルブロックの第1タイプピクセル領域(A1)において、第1方向(X)の第11タイプモード制御ライン42x(n)、44x(n)と絶縁層のコンタクトホールを介して接続し、その絶縁層を挟んで交差する構造を有することができる。
【0155】
第2方向(Y)の第2タイプモード制御ライン42y(n)、44y(n)は、他のピクセルブロックの第2タイプピクセル領域(A2)において、第1方向(X)の第1タイプモードの制御ラインと絶縁層を挟んで接続せずに交差する構造を有することができる。
【0156】
複数のピクセルブロック(B1~Bk)のそれぞれに配置された第1方向(X)の第1タイプモード制御ライン42x(n)、44x(n)は、第3タイプピクセル領域(A3)のように、第1方向(X)に隣接した他のピクセルブロックの第1タイプモード制御ラインと断線した構造を有することができる。
【0157】
図10及び図12を参照すると、一実施例に係るディスプレイパネル100a、100bにおいて、第3ベゼル領域(BZ3)は、COF320が配置されたパッド領域とディスプレイ領域(DA)の間に、第2方向(Y)に配置された静電気防止回路(ESD)領域102、点灯検査回路(AP)領域104、デマルチプレクサ回路(DEMUX)領域106、モード制御ライン領域108、電源ライン領域110を含むことができる。
【0158】
静電気防止回路(ESD)領域102及び点灯検査回路(AP)領域104には、COF320とパッド領域を介して接続した複数のデータ入力ライン21、第1及び第2モード制御ライン42a、44a、および電源入力ライン24a、32a、34aが、第1方向(X)に平行に配置され、第2方向(Y)に伸びて配置することができる。
【0159】
静電気防止回路(ESD)領域102に配置された複数のデータ入力ライン21及び第3タイプの第1及び第2モード制御ライン42a、44aのそれぞれには、複数のトランジスタを含む静電気防止回路(ESD)をそれぞれ接続することができる。静電気防止回路(ESD)の各々は、複数のデータ入力ライン21及び第3タイプの第1及び第2モード制御ライン42a、44aのうちのいずれか1つを介して、静電気が流入すると動作して静電気放電ライン52を通じて静電気を放電させることができる。
【0160】
点灯検査回路(AP)領域104に配置された複数のデータ入力ライン21及び第3タイプの第1及び第2モード制御ライン42a、44aのそれぞれには、複数のトランジスタを含む点灯検査回路(AP)がそれぞれ接続することができる。点灯検査回路(AP)は、制御ライン62、72と検査信号供給ライン64、66、68、74、76と接続することができる。
【0161】
デマルチプレクサ回路(DEMUX)領域106に配置されたデマルチプレクサ回路(DEMUX)は、複数のデータ入力ライン21を介して供給されたデータ信号(R、G、B)を、そのデータ入力ライン21の数より多いデータライン22に分配して供給することができる。デマルチプレクサ回路(DEMUX)は、複数の制御ライン82、84、86と接続してスイッチング動作を行う複数のトランジスタを含むことができる。
【0162】
例えば、デマルチプレクサ回路(DEMUX)は、いずれか1つのRデータ入力ライン21を介して順次供給されるRデータ信号を時分割して、3本のRデータライン22に順に供給することができる。デマルチプレクサ回路(DEMUX)は、いずれか1つのGデータ入力ライン21を介して順次供給されるGデータ信号を時分割して、3本のGデータライン22に順に供給することができる。デマルチプレクサ回路(DEMUX)は、いずれか1つのBデータ入力ライン21を介して順次供給されるBデータ信号を時分割して、3本のBデータライン22に順に供給することができる。
【0163】
デマルチプレクサ回路(DEMUX)領域106において、デマルチプレクサ回路(DEMUX)と電源入力ライン24a、32a、34aとの間に配置された第3タイプの第1および第2モード制御ライン42a、44aは、第2方向(Y)に延長することができる。
【0164】
第3タイプの第1及び第2モード制御ライン42a、44aは、モード制御ライン領域108、118において第1方向(X)に延びて、第4タイプの第1及び第2モード制御ライン42b、44bとそれぞれ接続することができる。第4タイプの第1及び第2モード制御ライン42b、44bは、ディスプレイ領域(DA)に配置された第2方向(Y)の第2タイプの第1及び第2モード制御ライン42y、44yとそれぞれ接続して、第1および第2モード制御信号(SH、PR)をそれぞれ供給することができる。
【0165】
図10に示すモード制御ライン領域108に配置される第4タイプの第1及び第2モード制御ライン42b、44bの数は、図16に示すモード制御ライン領域118に配置される第4タイプの第1および第2モード制御ライン42b、44bの数より少ないことがあり得る。これにより、図10に示したモード制御ライン領域108の面積は、図16に示したモード制御ライン領域118の面積よりも小さく、ベゼル領域(BZ3)の増加を最小限に抑えることができる。
【0166】
電源入力ライン24a、32a、34aは、電源ライン領域110において第1方向(X)に配置された電源ライン24b、32b、34bとそれぞれ接続することができる。電源ライン24b、32b、34bは、ディスプレイ領域(DA)に第2方向(Y)に配置された電源ライン24、32、34とそれぞれ接続し、初期化電圧(Vref)と第1および第2電源電圧(EVDD、EVSS)をそれぞれ供給することができる。
【0167】
図13図15は、図9および図11に示した第1~第3タイプのピクセル領域(A1、A2、A3)における主要信号ラインの配置構造を例示した図である。
【0168】
図13~15を参照すると、第1タイプ~第3タイプのピクセル領域(A1、A2、A3)に配置されたピクセル(PX1、PX2、PX3)のそれぞれは、第1方向(X)に配置された赤色、緑色、青色のサブピクセル(R、G、B)を含むことができる。赤色、緑色、青色のサブピクセル(R、G、B)の各々には、データ電圧(Vdata)を供給するデータライン22、初期化電圧(Vref)を供給する初期化電圧ライン24、第1電源電圧(EVDD)を供給する第1電源ライン32を、第2方向(Y)に延長して配置することができる。ピクセル(PX1、PX2、PX3)の各々の間に、第1モード制御信号(SH)を供給する第2タイプの第1モード制御ライン42y、第2モード制御信号(PR)を供給する第2タイプの第2モード制御ライン44y、および第2電源電圧(EVSS)を供給する第2電源ライン34を配置することができる。
【0169】
図14を参照すると、第1タイプピクセル領域(A1)において、第2方向(Y)に配置された第2タイプの第1モード制御ライン42y及び第2モード制御ライン44yは、第1方向(X)に配置された第1タイプの第1モード制御ライン42x、および第2モード制御ライン44xと絶縁層のコンタクトホール(CNT1、CNT2)を介して、それぞれ接続することができる。第1方向(X)に配置された第1タイプの第1モード制御ライン42x及び第2モード制御ライン44xは、複数のサブピクセル(R、G、B)と接続することができる。
【0170】
図15を参照すると、第2タイプピクセル領域(A2)において、第2方向(Y)に配置された第2タイプの第1モード制御ライン42y及び第2モード制御ライン44yは、第1方向(X)に配置された第1タイプの第1モード制御ライン42xおよび第2モード制御ライン44xと接続なしに少なくとも1つの絶縁層を挟んで交差することができる。
【0171】
図13を参照すると、第3タイプピクセル領域(A3)において、第1方向(X)に配置された第1タイプの第1モード制御ライン42x及び第2モード制御ライン44xは、第1ピクセル(PX1)と第2ピクセル(PX2)の間で第2電源ライン34を基準に断線することができる。第2方向(Y)に配置された第2タイプの第1モード制御ライン42y及び第2モード制御ライン44yは、第1方向(X)に配置された第1タイプの第1モード制御ライン42xおよび第2モード制御ライン44xと接続なしに少なくとも1つの絶縁層を挟んで交差することができる。第1タイプの第1モード制御ラインは、隣接する画素ブロックに配置された第1タイプの第1モード制御ラインから分離され、第1タイプの第2モード制御ラインは、隣接する画素ブロックに配置された第1タイプの第2モード制御ラインから分離され得る。
【0172】
図16は、一実施例に係るディスプレイパネルにおけるピクセル配置構造を例示する平面図である。
【0173】
図16を参照すると、図14に示した第1タイプのピクセル領域(A1)に配置された第1~第3サブピクセル(SP1、SP2、SP3)における主要信号ラインの配置構造と、第1サブピクセル(SP1)のピクセル回路10(図8)の平面配置構造を例示的に示している。第2及び第3サブピクセル(SP2、SP3)は、第1サブピクセル(SP1)と同じ平面配置構造を有することができる。
【0174】
図14及び図16を参照すると、サブピクセル(SP1)のピクセル回路10は、駆動トランジスタ(DT)及び8個のトランジスタ(T1~T8)及びストレージキャパシタ(C1)を含むことができる。
【0175】
サブピクセル(SP1)のピクセル回路10は、駆動トランジスタ(DT)及びストレージキャパシタ(C1)を基準に、下段部に第1方向(X)に配置された第3ゲートライン16及び第1ゲートライン12と、上段部に第1方向(X)に配置された第2ゲートライン14、第2モード制御ライン44x、第3ゲートライン16、第1モード制御ライン42x、第2ゲートライン14を含むことができる。サブピクセル(SP1)のピクセル回路10は、第2方向(Y)に配置されたデータライン22、初期化電圧ライン24、第1電源ライン32を含むことができる。
【0176】
サブピクセル(SP1)のピクセル回路10において、第3スイッチングトランジスタ(T3)は、発光制御信号(EM)を供給する第3ゲートライン16と重畳した半導体層、初期化電圧(Vref)を供給する初期化電圧ライン24と接続した第1電極(ソース電極)、ストレージキャパシタ(C1)の第1電極と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0177】
第1スイッチングトランジスタ(T1)は、第1スキャン信号(SCAN1)を供給する第1ゲートライン12と重畳した半導体層、データ電圧(Vdata)を供給するデータライン22と接続した第1電極(ソース電極)、ストレージキャパシタ(C1)の第1電極と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0178】
駆動トランジスタ(DT)は、ストレージキャパシタ(C1)と重畳した半導体層、第1電源電圧(EVDD)を供給する第1電源ライン32と接続した第1電極(ソース電極)、第2スイッチングトランジスタ(T2)の第1電極(ソース電極)と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0179】
第2スイッチングトランジスタ(T2)は、第2スキャン信号(SCAN2)を供給する第2ゲートライン14と重畳した半導体層、駆動トランジスタ(DT)の第2電極(ドレイン電極)と接続した第1電極(ソース電極)、ストレージキャパシタ(C1)の第2電極と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0180】
第5スイッチングトランジスタ(T5)は、第2スキャン信号(SCAN2)を供給する第2ゲートライン14と重畳した半導体層、初期化電圧(Vref)を供給する初期化電圧ライン24と接続した第1電極(ソース電極)、第2接続電極(CE2)、及び第2モード制御トランジスタ(T6)の第2電極(ドレイン電極)と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。第2接続電極(CE2)は、第2発光素子(EL2、図8)のアノード電極と接続することができる。
【0181】
第2モード制御トランジスタ(T6)は、第2モード制御信号(PR)を供給する第2モード制御ライン44xと重畳した半導体層、第4スイッチングトランジスタ(T4)の第2電極(ドレイン電極)と接続した第1電極(ソース電極)、第2発光素子(EL2、図8)のアノード電極と接続する第2接続電極(CE2)と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。第1接続電極(CE1)は、第1発光素子(EL1、図8)のアノード電極と接続することができる。
【0182】
第4スイッチングトランジスタ(T4)は、発光制御信号(EM)を供給する第3ゲートライン16と重畳した半導体層、駆動トランジスタ(DT)の第2電極(ドレイン電極)と接続した第1電極(ソース電極)、第1モード制御トランジスタ(T8)の第1電極(ソース電極)及び第2モード制御トランジスタ(T6)の第1電極(ソース電極)と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0183】
第1モード制御トランジスタ(T8)は、第1モード制御信号(SH)を供給する第1モード制御ライン42xと重畳した半導体層、第4スイッチングトランジスタ(T4)の第2電極(ドレイン電極)と接続した第1電極(ソース電極)、第1発光素子(EL1、図8)のアノード電極と接続する第1接続電極(CE1)と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0184】
第7スイッチングトランジスタ(T7)は、第2スキャン信号(SCAN2)を供給する第2ゲートライン14と重畳した半導体層、初期化電圧(Vref)を供給する初期化電圧ライン24と接続した第1電極(ソース電極)、第1接続電極(CE1)、及び第1モード制御トランジスタ(T8)の第2電極(ドレイン電極)と接続した第2電極(ドレイン電極)を含むことができる。
【0185】
第2方向(Y)に配置された第2タイプの第1及び第2モード制御ライン42y、44y及び第2電源ライン34は、第3サブピクセル(SP3)の第1電源ライン32と平行に配置することができる。第2タイプの第1及び第2モード制御ライン42y、44yのそれぞれは、第1方向(X)に配置された第1タイプの第1及び第2モード制御ライン42x、44xのそれぞれと、絶縁層のコンタクトホール(CNT1、CNT2)のそれぞれを介して接続することができる。
【0186】
図17は、一実施例に係るディスプレイ装置における複数のピクセルブロックの配置構造を例示した図である。
【0187】
一実施例に係るディスプレイパネル100は、複数のデータドライブIC320がそれぞれ実装された複数のCOF310と接続することができる。ディスプレイパネル100のディスプレイ領域は、独立して視野角制御が可能な複数のピクセルブロック(B1~Bm)を含むことができる。複数のピクセルブロック(B1~Bm)のそれぞれは、第1および第2モード制御ラインセットによって独立して制御されることによって、広視野角モード(共有モード)または狭視野角モード(プライバシーモード)に選択的に制御することができる。
【0188】
以上説明したように、いくつかの実施例によるディスプレイパネル及びディスプレイ装置は、第1及び第2モード制御信号を用いて、各サブピクセルにおける第1レンズ領域に対応する第1発光素子と第2レンズ領域に対応する第2発光素子とを選択的に駆動することにより、ディスプレイ領域において複数の領域それぞれの視野角を広視野角または狭視野角に制御することができ、消費電力を低減することができる。
【0189】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルおよびディスプレイ装置は、第1および第2モード制御信号を用いて、複数の領域を各領域別に広視野角または狭視野角に制御することができるため、広視野角領域と狭視野角領域の位置だけでなく、広視野角領域と狭視野角領域との比率(面積)を第1方向および第2方向に自由に調整することができる。
【0190】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルおよびディスプレイ装置は、使用者の要求またはコンテンツに応じて、広視野角領域と狭視野角領域の位置だけでなく、広視野角領域と狭視野角領域の比率(面積)を第1方向および第2方向に自由に調整することで、使用者の利便性と満足度を向上させることができる。
【0191】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルは、ディスプレイ領域に配置された複数のサブピクセルを含む複数のピクセルブロック、ディスプレイ領域の外側に配置されるベゼル領域、複数のピクセルブロックと個別に接続する複数のモード制御ラインセットを含み、複数のモード制御ラインセットのそれぞれは、第1モード制御信号を供給する第1モード制御ラインおよび第2モード制御信号を供給する第2モード制御ラインとを含むことができる。複数のサブピクセルのそれぞれは、第1電源ラインに接続した駆動トランジスタ、第1モード制御信号によって制御される第1モード制御トランジスタを介して駆動トランジスタに接続する第1発光素子、第2モード制御信号によって制御される第2モード制御トランジスタを介して駆動トランジスタに接続する第2発光素子、第1発光素子上に配置された第1レンズ、および第2発光素子上に配置された第2レンズを含み、第1レンズ領域と第2レンズ領域は、第1方向の視野角を異なるように制御することができる。
【0192】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、各サブピクセルは、第1モード制御信号が活性化されると、第1発光素子が駆動し、第1レンズ領域を介して第1方向の視野角を広視野角に制御し、第2モード制御信号が活性化されると、第2発光素子が駆動し、第2レンズ領域を介して第1方向の視野角を広視野角より狭い狭視野角に制御することができる。
【0193】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの複数のピクセルブロックのそれぞれにおいて、第1モード制御ラインは、第1方向に配置された第1タイプの第1モード制御ラインおよび第2方向に配置された第2タイプの第1モード制御ラインを含み、第2モード制御ラインは、第1方向に配置された第1タイプの第2モード制御ライン、および第2方向に配置された第2タイプの第2モード制御ラインを含むことができる。
【0194】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、複数のピクセルブロックのうちのいずれか1つのピクセルブロックに配置された第1タイプの第1モード制御ラインと第1タイプの第2モード制御ラインは、第1方向に隣接した他のピクセルブロックの第2タイプの第2モード制御ラインおよび第2タイプの第1モード制御ラインと分離することができる。
【0195】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、複数のピクセルブロックのうちのいずれか1つのピクセルブロックに配置された第2タイプの第1モード制御ラインと第2タイプの第2モード制御ラインは、第2方向に隣接した他のピクセルブロックまで第2方向に延長することができる。
【0196】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの複数のピクセルブロックのそれぞれにおいて、第2タイプの第1モード制御ラインと第2タイプの第2モード制御ラインは、単位ピクセル間に第2電源ラインとともに平行に配置され、第2方向に延長することができる。
【0197】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの各サブピクセルでは、各サブピクセルに接続するデータライン、初期化電圧ライン、第1電源ラインは第2方向に延長することができる。
【0198】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの各ピクセルブロックに含まれる第1タイプのピクセル領域では、第1タイプの第1モード制御ラインと第2タイプの第1モード制御ラインが、絶縁層の第1コンタクトホールを介して接続し、第1タイプの第2モード制御ラインと第2タイプの第2モード制御ラインが、絶縁層の第2コンタクトホールを介して接続することができる。
【0199】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの各ピクセルブロックに含まれる第2タイプのピクセル領域において、第1タイプの第1モード制御ラインは、第2タイプの第1モード制御ラインと絶縁層を挟んで交差し、第1タイプの第2モード制御ラインは、第2タイプの第2モード制御ラインと絶縁層を挟んで交差することができる。
【0200】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの各ピクセルブロックに含まれた第3タイプピクセル領域において、第1タイプの第1モード制御ラインは、隣接したピクセルブロックの第1タイプの第1モード制御ラインと分離され、第1タイプの第2モード制御ラインは、隣接したピクセルブロックの第1タイプの第2モード制御ラインと分離することができる。
【0201】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルの複数のモード制御ラインセットの各々は、ベゼル領域に配置された第3タイプの第1モード制御ラインおよび第3タイプの第2モード制御ライン、および第3タイプの第1モード制御ラインと第3タイプの第2モード制御ラインとそれぞれ接続した静電気防止回路、および第3タイプの第1モード制御ラインと第3タイプの第2モード制御ラインとそれぞれ接続した点灯検査回路をさらに含むことができる。
【0202】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、第3タイプの第1モード制御ラインおよび第3タイプの第2モード制御ラインは、ベゼル領域に配置されたデータリンク領域内に配置されるか、またはデータリンク領域の外側に配置することができる。
【0203】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、複数のモード制御ラインセットのそれぞれは、ベゼル領域に第1方向に配置され、第3タイプの第1モード制御ラインと第2タイプの第1モード制御ラインとを接続する第4タイプの第1モード制御ライン、およびベゼル領域において第1方向に配置され、第3タイプの第2モード制御ラインと第2タイプの第2モード制御ラインとを接続する第4タイプの第2モード制御ラインをさらに含むことができる。
【0204】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、各サブピクセルは、駆動トランジスタのゲート電極に接続したストレージキャパシタ、第1ゲートラインの第1スキャン信号に応答して、データラインのデータ電圧をストレージキャパシタの第1電極に供給する第1スイッチングトランジスタ、第2ゲートラインの第2スキャン信号に応答して駆動トランジスタをダイオード構造に接続する第2スイッチングトランジスタ、第3ゲートラインの発光制御信号に応答して初期化電圧ラインの初期化電圧をストレージキャパシタの第1電極に供給する第3スイッチングトランジスタ、第3ゲートラインの発光制御信号に応答して駆動トランジスタと第1及び第2モード制御トランジスタを接続する第4スイッチングトランジスタ、第2ゲートラインの第2スキャン信号に応答して初期化電圧ラインの初期化電圧を第2発光素子のアノード電極に供給する第5スイッチングトランジスタ、及び第2ゲートラインの第2スキャン信号に応答して初期化電圧ラインの初期化電圧を第1発光素子のアノード電極に供給する第7スイッチングトランジスタをさらに含むことができる。
【0205】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、第1発光素子は第1発光領域を含み、第1レンズは第1発光領域と重畳して、第1レンズは第1発光領域よりも広い底面を有することができる。
【0206】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、第2発光素子は複数の第2発光領域を含み、第2レンズは、複数の第2発光領域とそれぞれ重畳した複数の第2レンズを含み、複数の第2レンズのそれぞれは、複数の第2発光領域のそれぞれよりも広い底面を有することができる。
【0207】
いくつかの実施例によるディスプレイパネルでは、複数のサブピクセルは、第1色サブピクセル、第2色サブピクセル、および第3色サブピクセルを含み、第1色、第2色、第3色サブピクセルのそれぞれの第1レンズの大きさは互いに異なり、第1色、第2色、第3色サブピクセルのそれぞれの第2レンズの数は、互いに異なることができる。
【0208】
いくつかの実施例によるディスプレイパネル装置は、ディスプレイパネル、およびベゼル領域に配置されディスプレイ領域に配置されたデータラインを駆動するデータドライバを含み、データドライバは、複数のモード制御ラインセットのそれぞれに第1モード制御信号と第2モード制御信号を個別に供給することができる。
【0209】
上述した本明細書の様々な例に記載された特徴、構造、効果などは、本明細書の少なくとも1つの例に含まれ、必ずしも1つの例にのみ限定されるものではない。さらに、本明細書の少なくとも1つの例に例示された特徴、構造、効果などは、本明細書の技術思想が属する分野の通常の知識を有する者によって他の例に対しても組み合わせまたは変形して実施可能である。したがって、そのような組み合わせおよび変形に関連する内容は、本明細書の技術範囲または権利範囲に含まれると解釈されなければならない。
【0210】
以上で説明した本明細書は、上述した実施例及び添付の図に限定されるものではなく、本明細書の技術的思想から逸脱しない範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であることが、本明細書が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかであろう。したがって、本明細書の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、およびその等価概念から導出されるすべての変更または変形形態が本明細書の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0211】
100:ディスプレイパネル
200:ゲートドライバ
210:スキャンドライバ
220:発光制御ドライバ
300:データドライバ
320:データドライブIC
310:COF
(BZ1~BZ4):ベゼル領域
400:タイミングコントローラ
500:レベルシフタ
600:ガンマ電圧生成部
700:電源管理回路
1000:ディスプレイ装置
DA:ディスプレイ領域
DA1:第1領域
DA2:第2領域
EL1、EL2:発光素子
LZ1、LZ2:レンズ
BPA、RPA、GPA:サブピクセル領域
BWE、RWE、GWE:第1レンズ領域
BNE、RNE、GNE:第2レンズ領域
BE1、RE1、RE1:第1発光領域
BE2、RE2、GE2:第2発光領域
ET1、ET2、T6、T8:モード制御トランジスタ
12、14、16:ゲートライン
22:データライン
24:初期化電圧ライン
32:第1電源ライン
34:第2電源ライン
42:第1モード制御ライン
44:第2モード制御ライン
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
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