(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-12
(45)【発行日】2025-09-24
(54)【発明の名称】飲食品提供システム、飲食品分布図、飲食品選択支援プログラム、容器詰飲食品、食事指導方法及び飲食品提供方法、組合せ飲食品及びその製造方法、並びに、飲食品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G16H 20/60 20180101AFI20250916BHJP
A23L 33/16 20160101ALI20250916BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20250916BHJP
【FI】
G16H20/60
A23L33/16
A23L5/00 Z
(21)【出願番号】P 2021064240
(22)【出願日】2021-04-05
【審査請求日】2023-11-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)掲載日:令和2年11月17日 掲載アドレス▲1▼:https://www.pref.miyagi.jp/release/natokari.html 掲載アドレス▲2▼:https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/820426.pdf 掲載アドレス▲3▼:https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/820429.pdf (2)掲載日:令和2年11月20日 掲載アドレス:http://www.coi.tohoku.ac.jp/news/detail---id-217.html (3)放送日:令和2年11月24日 ラジオ放送番組名:Morning Brush (4)開催日:令和2年11月24日 展示会名:ナトカリフェア
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000104113
【氏名又は名称】カゴメ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】牛田 悠介
(72)【発明者】
【氏名】清水 友紀子
(72)【発明者】
【氏名】林 宏紀
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-026418(JP,A)
【文献】特表2015-507939(JP,A)
【文献】特開2011-188817(JP,A)
【文献】特開2020-000219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
A23L 33/00-33/29
A23L 5/00- 5/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食品提供システムであって、それを構成するのは、少なくとも、以下である:
飲食品分布図:
それを構成するのは、少なくとも、以下である:
ナトリウム・カリウム平面:
これに含まれるのは、ナトリウム含量軸及びカリウム含量軸であり、及び、
正味カリウム標識:
これが位置するのは、当該ナトリウム・カリウム平面であり、かつ、
当該正味カリウム標識で示されるのは、飲食品の正味カリウム値であり、及び、
容器:
これに収容されるのは、飲食品であり、かつ、
これに付されるのは、標識であり、
この標識に対応するのは、当該正味カリウム標識である。
【請求項2】
飲食品提供システムであって、それを構成するのは、少なくとも、以下である:
飲食品分布図:
それを構成するのは、少なくとも、以下である:
ナトリウム・カリウム平面:
これに含まれるのは、ナトリウム含量軸及びカリウム含量軸であり、及び、
正味カリウム標識:
これが位置するのは、当該ナトリウム・カリウム平面であり、かつ、
当該正味カリウム標識で示されるのは、飲食品の正味カリウム値であり、及び、
案内具:
これで案内されるのは、飲食品であり、かつ、
これに付されるのは、標識であり、
この標識に対応するのは、当該正味カリウム標識である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に関係するのは、飲食品提供システム、飲食品分布図、飲食品選択支援プログラ
ム、容器詰飲食品、食事指導方法及び飲食品提供方法、組合せ飲食品及びその製造方法、
並びに、飲食品及びその製造方法である。
【背景技術】
【0002】
高血圧の予防及び改善の重要性は、広く認識されている。なぜなら、高血圧者の有病率
が高いからである。例示すると、高血圧は、脳卒中及び循環器疾患の危険因子の一つであ
る。
高血圧の予防及び改善で採用する代表的な方法は、食塩摂取量の制限(以下、「減塩」
ということもある。)である。減塩を具現化する方法は、様々であり、例示すると、減塩
食品や減塩指導などである。
【0003】
ところが、食塩の推奨摂取量及び日本人の食塩摂取量は、未だに大きく乖離している。
日本高血圧学会で推奨する1日当たり食塩摂取量は、6.0g未満である。これに対して
、過去10年間で、日本人の1日当たりの食塩摂取量は、減少しているものの、9.2g
(女性)から11.0g(男性)である。減塩が進まない要因は、様々である。例えば、
味が薄くて、美味しさが感じられないため、満足感が得られない等の不満が生じるなどで
ある。
【0004】
そこで、高血圧の予防及び改善で着目するのは、食塩(ナトリウム)摂取量に加えて、
カリウム摂取量である。なぜなら、カリウムを摂取すると、ナトリウムを排出するからで
ある。非特許文献1及び2で報告されているのは、尿中におけるカリウムに対するナトリ
ウムの比(以下、「Na‐K比」という。)と収縮期血圧とが有意に相関する点である。
ここで、尿中のNa‐K比に反映されるのは、食事のNa‐K比である。
【0005】
高血圧の予防に必要なのは、尿中のNa‐K比を改善(K優位)することである。前述
のとおり、カリウムを摂取すると、ナトリウムが排出される。カリウムを多く含んでいる
のは、主に野菜及び果物である。非特許文献3で示唆するのは、野菜又は果物の摂取量を
減塩下で増やすと、尿中のNa‐K比が改善する点である。非特許文献4に開示されてい
るのは、食事指導の一例である。この食事指導で用いるのは、Na‐K比計測器及びナッ
クカウント表である。具体的には、被指導者に対して食事指導する際に、食事指導前にお
ける被指導者の尿中のNa‐K比を測定する。次に、ナックカウント表を参照して、Na
‐K比の低い食品を選択すること、或いは、食品の組合せを意識することを指導する。そ
のような指導の下で食生活を続けた後、被指導者の尿中のNa‐K比を再度測定する。つ
まり、測定、食事指導及び再測定を通じて、食事指導の効果を実感させている。
【0006】
ナックカウント表の課題は、見易さの改善である。特許文献1で開示されるのは、ナト
カリマップ(登録商標)である。当該ナトカリマップで採用されるのは、ナトリウム含量
軸及びカリウム含量軸並びにNa‐K比識別子である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【非特許文献】
【0008】
【文献】Park J et al., The Effect of the Sodium to Potassium Ratio on Hypertension Prevalence: A Propensity Score Matching Approach. Nutrients. 2016 8(8): 482.
【文献】Tabara Y et al., Descriptive epidemiology of spot urine sodium-to-potassium ratio clarified close relationship with blood pressure level: the Nagahama study. J Hypertens. 2015 33(12):2407-13.
【文献】森桂子ら著「ナトカリ計を用いた食習慣改善の取り組み」(心身科学第10巻第1号,35-43頁,2019年)
【文献】桑原和代ら著「職域におけるナトカリ計を用いた効果的な保健指導手法の開発」(立石科学技術振興財団女性研究成果集第26号,1-5頁,2017年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、食事でのナトリウム摂取量及びカリウムの摂取量を
調整し易くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
<第1の観点>低Na‐K比の飲食品及び高Na‐K比の食品を組み合わせても、ナト
リウムの摂取過多は、必ずしも改善されない。例えば、低Na‐K比の飲食品「ラーメン
」及び高Na‐K比の食品「茹でホウレン草」を組み合わせても、ナトリウムの摂取量は
、過多である。なぜなら、ラーメンのナトリウム含量が圧倒的に茹でホウレン草のカリウ
ム含量を超えているからである。そこで、本願発明者が着目したのは、飲食品のナトリウ
ム含量及びカリウム含量の差分である。そのような観点で、本発明を定義すると、以下の
通りである。
【0011】
<飲食品提供システム>飲食品提供システムを構成するのは、少なくとも、飲食品分布
図及び容器である。当該飲食品分布図を構成するのは、少なくとも、ナトリウム・カリウ
ム平面及び正味カリウム標識である。ナトリウム・カリウム平面に含まれるのは、ナトリ
ウム含量軸及びカリウム含量軸である。当該正味カリウム標識が位置するのは、当該ナト
リウム・カリウム平面である。当該正味カリウム標識で示されるのは、飲食品の正味カリ
ウム値である。当該容器に収容されるのは、飲食品である。当該容器に付されるのは、標
識である。この標識に対応するのは、当該正味カリウム標識である。以上において、当該
容器に代えて、或いはこれと併用して、案内具が採用される。当該案内具で案内されるの
は、飲食品である。当該案内具に付されるのは、標識である。この標識に対応するのは、
当該正味カリウム標識である。
【0012】
<飲食品選択支援プログラム>飲食品選択支援プログラムによってコンピュータをして
実行させるのは、少なくとも、表示処理である。すなわち、当該プログラムが実行され表
示されるのは、少なくとも、ナトリウム・カリウム平面及び正味カリウム標識である。当
該ナトリウム・カリウム平面に含まれるのは、ナトリウム含量軸及びカリウム含量軸であ
る。当該正味カリウム標識で示されるのは、飲食品の正味カリウム値である。
【0013】
<容器詰飲食品>容器詰飲食品を構成するのは、少なくとも、飲食品及び容器である。
当該容器に収容されるのは、当該飲食品である。当該容器に付されるのは、標識である。
この標識に対応するのは、正味カリウム標識である。当該正味カリウム標識で示されるの
は、当該飲食品の正味カリウム値である。
【0014】
<食事指導方法>食事指導方法を構成するのは、少なくとも、提示及び指導である。人
又は装置で提示されるのは、飲食品の正味カリウム値である。それによって、人又は装置
で選択されるのは、飲食品である。次に、人又は装置で指導されるのは、飲食品の組合せ
方である。その際に、人又は装置で参照されるのは、選択された飲食品の正味カリウム値
である。
【0015】
<飲食品提供方法>飲食品提供方法を構成するのは、少なくとも、選択及び提供である
。人又は装置で選択されるのは、複数の飲食品である。その際に、人又は装置で参照され
るのは、当該飲食品の正味カリウム値である。人又は装置で提供されるのは、当該選択さ
れた複数の飲食品である。当該複数の飲食品の正味カリウム値の合計は、ゼロ(数字の「
0」。以下、同じ。)以上である。
【0016】
<第2の観点>何れの飲食品でも未だ訴求されていないのは、ナトリウム含量及びカリ
ウム含量の関係である。例えば、腎臓病患者向けの飲食品で訴求しているのは、カリウム
含量の低さにすぎない。そこで、本願発明者が着目したのは、飲食品におけるナトリウム
含量及びカリウム含量の差分である。そのような観点で、本発明を定義すると、以下の通
りである。
【0017】
<組合せ飲食品の製造方法>組合せ飲食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、組
合せ及び容器詰めである。人又は装置で組合せられるのは、複数の飲食品であり、それに
よって得られるのは、組合せ飲食品である。その際に人又は装置で参照されるのは、当該
複数の飲食品の正味カリウム値である。人又は装置で容器詰めされるのは、当該組合せ飲
食品である。当該組合せ飲食品の正味カリウム値の合計は、ゼロ以上である。「正味カリ
ウム値」とは、カリウム含量からナトリウム含量を減じた値である。また、「組合せ飲食
品の正味カリウム値の合計」とは、組合せ飲食品のカリウム含量の合計値から組合せ飲食
品のナトリウム含量の合計値を減じた値である。
【0018】
<組合せ飲食品>組合せ飲食品を構成するのは、少なくとも、第1の飲食品及び第2の
飲食品である。当該第1の飲食品の正味カリウム値は、ゼロ以下である。当該第2の飲食
品の正味カリウム値は、ゼロより大きい。当該組合せ飲食品の正味カリウム値は、ゼロ以
上である。「正味カリウム値」とは、カリウム含量からナトリウム含量を減じた値である
。また、また、「組合せ飲食品の正味カリウム値の合計」とは、組合せ飲食品のカリウム
含量の合計値から組合せ飲食品のナトリウム含量の合計値を減じた値である。
【0019】
<飲食品の製造方法>飲食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、配合及び容器詰
めである。人又は装置で配合されるのは、第1の原料及び第2の原料であり、それによっ
て得られるのは、飲食品である。人又は装置で容器詰めされるのは、当該飲食品であり、
それによって得られるのは、容器詰め飲食品である。当該容器詰め飲食品の正味カリウム
値は、ゼロ以上である。「正味カリウム値」とは、カリウム含量からナトリウム含量を減
じた値である。
【0020】
<飲食品>飲食品の用途は、ナトリウム-カリウム比の調整である。当該飲食品の正味
カリウム値は、正(「>0」)である。「正味カリウム値」は、カリウム含量からナトリ
ウム含量を減じた値である。また、「飲食品の正味カリウム値」とは、飲食品のカリウム
含量から飲食品のナトリウム含量を減じた値である。
【発明の効果】
【0021】
本発明で可能にするのは、食事でのナトリウム摂取量及びカリウム摂取量を調整し易く
することである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図4】ナトリウム・カリウム平面の応用例であり、(a)第1のナトリウム・カリウム平面であり、(b)第2のナトリウム・カリウム平面である。
【
図6】ナトリウム・カリウムデータベース概念構成である。
【
図8】飲食品名の表示例であり、(a)セルへの操作前の状態であり、(b)セルへの操作後の状態である。
【
図9】飲食品名の他の表示例であり、(a)拡大前の状態であり、(b)拡大後の状態である。
【
図10】正味カリウム標識の状態遷移例であり、(a)未選択の状態であり、(b)選択後の状態である。
【
図11】ナトリウム・カリウム平面の遷移例であり、(a)第1群の飲食品の選択時であり、(b)第2群の飲食品の選択時である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<定義:正味カリウム値>正味カリウム値とは、(1)数値であって、カリウム含量か
らナトリウム含量を減じて得られるもの(以下、「正味カリウム数値」という。正味カリ
ウム数値=カリウム含量-ナトリウム含量。単位は不問だが、好ましくは、mg/食であ
る。)、(2)正味カリウム数値の幅(以下、「正味カリウム数値範囲」という。単位は
不問だが、好ましくは、mg/食である。)、及び、(3)正味カリウム数値又は正味カ
リウム数値範囲の区分け(以下、「正味カリウム等級」という。例えば、星数やランク付
けなど。)の何れかをいう。飲食品の所定単位当たりのナトリウム含量及びカリウム含量
を求める方法は、様々である。例えば、公知の刊行物(例えば、前述の「外食・コンビニ
・惣菜のカロリーガイド」(女子栄養大学出版部2017年)や「毎日の食事のカロリー
ガイド第3版」(女子栄養大学出版部2018年)など)を引用してもよい。また、実際
に飲食品を測定しても、これらの含量は得られる。
【0024】
<定義:飲食品>飲食品とは、単一の飲料又は食品をいう。例えば、野菜ジュース、野
菜炒め、野菜チャーハン、ラーメン、カレーライス、みそ汁等である。飲食品で不問なの
は、加工度である。すなわち、飲食品に含まれるのは、加工品のみならず、生鮮食品(例
えば、肉、魚、野菜や果物など)である。
【0025】
<組合せ飲食品>組合せ飲食品とは、複数の飲食品の組合せをいう。例えば、野菜ジュ
ース及びカレーライスの組合せ、ラーメン及び野菜炒めの組合せ等である。
【0026】
<食生活改善の流れ>
図1で示すのは、食生活改善の流れである。食生活の改善を構成
するのは、危険認知、動機付け、行動変容手段の指導(教授)、食事改善(行動)、及び
、改善結果の確認(フィードバック)である。
【0027】
<危険認知/動機付け>最初に、生活者が認知するのは、健康上の危険因子であり、動
機付けられるのは、食生活の改善である。当該危険因子を例示すると、高血圧である。高
血圧は、脳卒中及び循環器疾患の危険因子の一つである。認知したのが高血圧であれば、
生活者が動機付けられるのは、ナトリウム過多な食生活の改善である。以上において、検
査機関で採用されるのは、測定器である。測定器で測定されるのは、尿中におけるカリウ
ムに対するナトリウムの比(以下、「Na‐K比」という。)である。Na‐K比と収縮
期血圧とは、有意に相関する。
【0028】
<行動変容手段の指導(教授)>動機付け後に、生活者が指導されるのは、食生活の改
善方法である。例えば、高血圧の生活者が指導されるのは、如何にナトリウム過多を改善
するか、である。ここで採用されるのは、正味カリウム値である。言い換えると、食事指
導方法を構成するのは、提示及び指導である。人又は装置で提示されるのは、飲食品の正
味カリウム値である。それによって、人又は装置で選択されるのは、飲食品である。次に
、人又は装置で指導されるのは、飲食品の組合せ方である。その際に、人又は装置で参照
されるのは、選択された飲食品の正味カリウム値である。
【0029】
<食事改善(行動)>指導された生活者が改善するのは、食事内容である。例えば、高
血圧の生活者が同時に摂取するのは、正味カリウム値が高い飲食品及び正味カリウム値が
低い飲食品の双方である。言い換えると、正味カリウム値が高い飲食品を選択したならば
、正味カリウム値が低い飲食品を一緒に選択する。更に言い換えると、飲食品提供方法を
構成するのは、選択及び提供である。人又は装置で選択されるのは、複数の飲食品である
。その際に、人又は装置で参照されるのは、当該飲食品の正味カリウム値である。人又は
装置で提供されるのは、当該選択された複数の飲食品である。当該複数の飲食品の正味カ
リウム値の合計は、ゼロ以上である。当該正味カリウム値は、正味カリウム数値である。
【0030】
<改善結果の確認(フィードバック)>その後、生活者が確認するのは、Na‐K比で
ある。Na‐K比が改善されていれば、それが励みとなり、食事が継続的に改善される。
【0031】
<飲食品提供システム>
図2で示すのは、飲食品提供システムの構成である。飲食品提
供システム1を構成するのは、飲食品分布
図10、容器20、及び案内具30である。容
器20及び案内具30の一方が欠けても、本発明は、奏功する。飲食品提供システム1が
実現されるのは、食堂(例えば、飲食店、学生食堂、従業員食堂等)又は売店(例えば、
スーパーマーケット、コンビニエンスストア、購買店舗、惣菜店(デリカデッセン)等)
である。
【0032】
<飲食品分布図>
図3で示すのは、飲食品分布図の構成である。飲食品分布
図10を構
成するのは、ナトリウム・カリウム平面11及び正味カリウム標識12である。飲食品分
布
図10を提供する手段は、様々であり、例示すると、紙、樹脂、電気通信回線、情報端
末等である。飲食品分布
図10の詳細は、後述する。
【0033】
<容器>容器20に収容されるのは、飲食品である。容器20の実施形態は、不問であ
り、例示すると、包装容器、椀、皿、トレイ等である。本実施の形態で採用するのは、包
装容器20a及び皿20bである。容器20に付されるのは、標識21である。標識21
に対応するのは、正味カリウム標識12である。正味カリウム標識12で示されるのは、
収容された飲食品の正味カリウム値である。当該正味カリウム値は、正味カリウム数値範
囲である。
【0034】
<案内具>案内具30で案内されるのは、飲食品である。案内具30の実施形態は、不
問であり、例示すると、メニュー表、値札、ポップなどである。本実施の形態で採用する
のは、メニュー表である。案内具30に付されるのは、標識31である。標識31に対応
するのは、正味カリウム標識12である。正味カリウム標識12で示されるのは、案内さ
れる飲食品の正味カリウム値である。当該正味カリウム値は、正味カリウム数値範囲であ
る。
【0035】
<ナトリウム・カリウム平面>
図3で示すのは、飲食品分布図の構成である。ナトリウ
ム・カリウム平面11に含まれるのは、ナトリウム含量軸13及びカリウム含量軸14で
ある。本実施の形態では、ナトリウム含量軸13に対応するのは、ナトリウム・カリウム
平面11の縦軸である。他方、カリウム含量軸14に対応するのは、ナトリウム・カリウ
ム平面11の横軸である。勿論、軸の対応関係が逆であっても、本発明は奏功する。
本実施の形態では、ナトリウム・カリウム平面11の区切り方は、格子状である。すな
わち、ナトリウム含量軸13及びカリウム含量軸14(横軸)に平行な直線で形成される
のは、セル15である。セル15で示されるのは、ナトリウム含量の範囲及びカリウム含
量の範囲である。セル15の区切りの幅は、適宜設計される。もっとも、この幅が細かす
ぎると、視認性が悪くなる。
【0036】
<正味カリウム標識>正味カリウム標識12が位置するのは、ナトリウム・カリウム平
面11である。正味カリウム標識12で示されるのは、飲食品の正味カリウム値である。
当該正味カリウム値は、正味カリウム数値範囲である。本実施の形態において、ナトリウ
ム・カリウム平面11に配置されているのは、正味カリウム標識12のみならず、飲食品
の名称16である。正味カリウム標識12及び飲食品の名称16は、互いに関連している
。
【0037】
<正味カリウム標識の表示態様>正味カリウム標識12の表示態様は、様々であり、例
示すると、色、図形、記号、等高線やこれらの組合せ等である。本実施の形態で採用する
のは、色である。正味カリウム標識12の表示態様が色であることで、飲食品の正味カリ
ウム値が直観的に把握される。この色が付されているのは、セル15である。具体的には
、ナトリウム・カリウム平面11の左上付近に付されているのは、赤色である。赤色で示
されるのは、負の正味カリウム数値範囲(-900未満)である。他方、ナトリウム・カ
リウム平面11の右下付近に付されているのは、濃緑色である。濃緑色で示されるのは、
正の正味カリウム数値範囲(+900以上)である。本実施の形態では、セル15の全体
が着色されているが、本発明で許容されるのは、部分的な着色である。例えば、各飲食品
の座標点(カリウム含量、ナトリウム含量)が打たれる場合、この座標点が着色される。
【0038】
<ナトリウム・カリウム平面の応用例>
図4で示すのは、ナトリウム・カリウム平面の
応用例であり、(a)第1のナトリウム・カリウム平面であり、(b)第2のナトリウム
・カリウム平面である。ナトリウム・カリウム平面11が有するのは、第1のナトリウム
・カリウム平面11a及び第2のナトリウム・カリウム平面11bである。ナトリウム・
カリウム平面11を分割する目的は、視認性の向上である。ナトリウム・カリウム平面1
1に配置されているのは、正味カリウム標識12及び飲食品の名称16のみならず、正味
カリウム数値17である。正味カリウム標識12、飲食品の名称16及び正味カリウム数
値17は、互いに関連している。この場合において、正味カリウム数値17が果たすのは
、正味カリウム標識の機能である。本発明で排除されないのは、正味カリウム標識12に
代えて、正味カリウム数値17のみが表示されることである。
【0039】
図4(a)で示すのは、第1のナトリウム・カリウム平面である。第1のナトリウム・
カリウム平面11aで表示されるのは、第1の正味カリウム標識12aである。第1の正
味カリウム標識12aで示されるのは、第1群の飲食品の正味カリウム値である。当該正
味カリウム値は、正味カリウム数値範囲である。
第1群の飲食品とは、飲食品であって、後述する第2群の飲食品とは異なるものをいう
。群の区分に影響する要素は、様々であるが、例示すると、食文化、カロリー、食品その
ものの印象、被支援者の年代等である。本実施の形態において、第1群の飲食品は、主食
及び主菜である。ここで、主食とは、食品であって、その主たる栄養素が炭水化物である
ものをいう。主食を例示すると、ごはん、パン、麺類、これらの加工品(チャーハン、調
理パン等)等である。また、主菜とは、食品であって、その主たる栄養素がタンパク質で
あるものをいう。主菜を例示すると、肉、魚、卵、これらの加工品(ハンバーグなど)で
ある。もっとも、これらの分類は、原則にすぎない。例えば、本実施の形態では、豆類由
来の食品(例えば、冷奴等)は、主食及び主菜ではない。豆腐由来の食品の扱いは、後述
する。もちろん、豆類由来の食品は、主食又は主菜でもよい。また、被支援者の年代が異
なれば、被支援者の食の好みも異なる。それ故、食品分布図の構成に影響するのは、被支
援者の年代である。
【0040】
図4(b)で示すのは、第2のナトリウム・カリウム平面である。第2のナトリウム・
カリウム平面11bで表示されるのは、第2の正味カリウム標識12bである。第2の正
味カリウム標識12bで示されるのは、第2群の飲食品の正味カリウム値である。当該正
味カリウム値は、正味カリウム数値範囲である。
第2群の飲食品とは、飲食品であって、前述した第1群の飲食品とは異なるものをいう
。本実施の形態において、第2群の飲食品は、主食及び主菜以外のものである。「主食及
び主菜以外のもの」を例示すると、副菜、牛乳・乳製品、果物、汁物、ジュースなどであ
る。ここで、副菜とは、食品であって、その主たる栄養素がビタミン、無機質又は食物繊
維であるものをいう。副菜を例示すると、野菜、きのこ、芋類、これらの加工品(野菜サ
ラダ等)等である。本実施の形態では、豆類由来の食品(例えば、冷奴等)は、副菜であ
る。その他の説明は、前述の第1群の飲食品の説明に同旨である。
【0041】
以上において、第1群の飲食品に主に含まれるのが主食及び主菜であり、第2群の飲食
品に主に含まれるのが副菜であるが、各選択群の決め方は、任意である。また、本実施の
形態では、飲食品群の区分数が2であるが、それに限られない。以上の観点は、後述する
説明においても、同旨である。
【0042】
<飲食品分布図の変形例>
図5で示すのは、飲食品分布図の変形例である。飲食品分布
図40を構成するのは、第1の帯41及び第2の帯42である。第1の帯41及び第2の
帯42は、並列している。本変形例では、第1の帯41が配置されるのは、上段であり、
第2の帯42が配置されるのは、下段である。
第1の帯41を構成するのは、5つのセル41a~41eである。これらのセルにそれ
ぞれ付されているのは、正味カリウム標識43a~43eである。これらの正味カリウム
標識に割り当てられるのは、相対的に低い正味カリウム値である。左端のセル41aの正
味カリウム標識43aで示されるのは、正味カリウム数値範囲(~-900)である。右
端のセル41eの正味カリウム標識43eで示されるのは、境界の正味カリウム数値範囲
(-100~99)である。本変形例では、第1の帯41で示されるのは、主食/主菜の
正味カリウム値である。
【0043】
第2の帯42を構成するのは、5つのセル42a~42eである。これらのセルにそれ
ぞれ付されているのは、正味カリウム標識44a~44eである。これらの正味カリウム
標識に割り当てられるのは、相対的に高い正味カリウム値である。左端のセル42aの正
味カリウム標識44aで示されるのは、正味カリウム数値範囲(900~)である。右端
のセル42eの正味カリウム標識44eで示されるのは、境界の正味カリウム数値範囲(
-100~99)である。本変形例では、第2の帯42でそれぞれ示されるのは、副菜/
汁物の正味カリウム値である。
【0044】
第1の帯41の正味カリウム標識43a~43eとそれぞれ対になるのは、第2の帯4
2の正味カリウム標識44a~44eである。例えば、正味カリウム標識43bと対にな
るのは、正味カリウム標識44bである。また、正味カリウム標識43dと対になるのは
、正味カリウム標識44dである。対となる2つの正味カリウム標識について、両者の正
味カリウム値を合算すると、その値が近づくのは、ゼロである。つまり、上下の正味カリ
ウム値は、互いに、打ち消し合う。例えば、正味カリウム標識43cの飲食品を選択する
場合、その真下の正味カリウム標識44cの飲食品を選択することで、各飲食品の正味カ
リウム値の合計値が寄っていくのは、ゼロである。もっとも、第1の帯41で選択された
のが左端の正味カリウム標識43aの飲食品(正味カリウム値が最も低い)である場合、
第2の帯42で選択されるのは、正味カリウム標識44a~44dの2以上のセルである
。
【0045】
<付加機能>飲食品分布
図10を更に構成するのは、評価(不図示)である。評価で示
されるのは、正味カリウム値(例えば、正味カリウム数値)の合計値に対する評価である
。正味カリウム数値が「-200」未満の場合、それに対する評価は、「頑張りましょう
!先ずは、野菜飲料を1本飲もう。」である。正味カリウム数値が「-200」以上「0
」未満までの場合、それに対する評価は、それに対する評価は、「もうひと頑張り!」で
ある。正味カリウム数値が「0」の場合、それに対する評価は、「良い感じです!」であ
る。
【0046】
<飲食品選択支援プログラム>飲食品選択支援プログラムによってコンピュータをして
実行させるのは、表示である。コンピュータを主に構成するのは、プロセッサ、各種メモ
リ、及び入出力(I/O)である。この入出力(I/O)に接続されるのは、各種装置で
あり、例示すると、入力装置、出力装置、記憶装置、通信装置などである。
【0047】
<ナトリウム・カリウムデータベース概念構成>
図6で示すのは、ナトリウム・カリウ
ムデータベース概念構成である。ナトリウム・カリウムデータベース50を構成するのは
、複数のレコード51である。レコード51を構成する属性値は、ID52、カリウム含
量53、ナトリウム含量54、飲食品名55、正味カリウム値56である。ID52で一
意に特定されるのは、飲食品である。カリウム含量53で示されるのは、飲食品に含まれ
るカリウム量(単位:mg/食)である。ナトリウム含量54で示されるのは、飲食品に
含まれるナトリウム量(単位:mg/食)である。飲食品名55で示されるのは、飲食品
の名称である。正味カリウム値56で示されるのは、飲食品の正味カリウム値である。当
該正味カリウム値は、正味カリウム数値である。本実施の形態では、正味カリウム値が予
め演算され準備されている。本発明が排除しないのは、正味カリウム値を都度演算するこ
とである。正味カリウム値を演算する際に参照するのは、カリウム含量53及びナトリウ
ム含量54である。受信され、或いは、読み出されて、ナトリウム・カリウムデータベー
ス50を一時的に記憶するのは、メモリである。
【0048】
<基本画面構成>
図7で示すのは、基本画面構成である。本実施の形態において、コン
ピュータが実装されているのは、情報端末機器(例えば、スマートフォンやタブレット端
末等)60である。スマートフォン60で表示されるのは、ナトリウム・カリウム平面6
1及び正味カリウム標識62である。
ナトリウム・カリウム平面61が有するのは、ナトリウム含量軸61a及びカリウム含
量軸61bである。すなわち、ナトリウム・カリウム平面61の縦軸に対応するのは、ナ
トリウム含量軸61aである。ナトリウム・カリウム平面61の横軸に対応するのは、カ
リウム含量軸61bである。
【0049】
ナトリウム・カリウム平面61の区切り方は、格子状である。すなわち、ナトリウム含
量軸61a及びカリウム含量軸61bに平行な直線で形成されるのは、セル61cである
。セル61cで示されるのは、ナトリウム含量の範囲及びカリウム含量の範囲である。セ
ル61cの区切りの幅は、適宜調整される。
正味カリウム標識62で示されるのは、飲食品の正味カリウム値である。当該正味カリ
ウム値は、正味カリウム数値範囲である。正味カリウム標識62が位置するのは、ナトリ
ウム・カリウム平面61である。本実施の形態では、ナトリウム・カリウム平面61及び
正味カリウム標識62は、重畳的に表示されている。
【0050】
正味カリウム標識62の表示態様は、色である。本実施の形態では、正味カリウム標識
62が付されているのは、セル61cである。具体的には、ナトリウム・カリウム平面6
1の左上付近に付されているのは、赤色である。赤色で示されるのは、負の正味カリウム
数値範囲(-900未満)である。他方、ナトリウム・カリウム平面61の右下付近に付
されているのは、濃緑色である。濃緑色で示されるのは、正の正味カリウム数値範囲(+
900以上)である。正味カリウム標識62を描画する際に参照されるのは、セル61c
の座標点(又は座標点の範囲)である。座標点(又は座標点の範囲)及び色を関連付ける
のは、演算式又は演算テーブルである。演算式又は演算テーブルを一時的に記憶するのは
、メモリである。本実施の形態では、セル61cの全体が着色されているが、本発明で許
容されるのは、部分的な着色である。例えば、各飲食品の座標点(カリウム含量、ナトリ
ウム含量)が打たれる場合、この座標点が着色される(いわゆる散布図)。この場合、正
味カリウム標識62を描画する際に参照されるのは、各飲食品の正味カリウム値56(正
味カリウム数値)である。正味カリウム値(正味カリウム数値)及び色を関連付けるのは
、演算式又は演算テーブルである。演算式又は演算テーブルを一時的に記憶するのは、メ
モリである。
【0051】
<飲食品名の表示例>
図8で示すのは、飲食品名の表示例であり、具体的には、(a)
セルへの操作前の状態であり、(b)セルへの操作後の状態である。何ら操作されなけれ
ば、飲食品名及び正味カリウム値は、表示されない(
図8(a)を参照)。1つのセルが
操作されると、表示枠63がポップアップ表示される(
図8(b)を参照)。表示枠63
に含まれているのは、飲食品名63a(例えば、塩鮭の焼物)及び正味カリウム数値63
b(例えば、-360)である。飲食品名63aの源泉(ソース)は、飲食品名55であ
る。正味カリウム数値63bの源泉(ソース)は、正味カリウム値56である。そのよう
な仕様で実現するのは、視認性の向上である。
【0052】
<飲食品名の他の表示例>
図9で示すのは、飲食品名の他の表示例であり、具体的には
、(a)拡大前の状態であり、(b)拡大後の状態である。同じく視認性向上の観点から
、拡大操作(例えば、ピンチアウト)がされなければ、飲食品名及び正味カリウム値は、
表示されない(
図9(a)を参照)。拡大操作がされると、飲食品名64a(例えば、塩
鮭の焼物)及び正味カリウム数値64b(例えば、-360)が表示される(
図9(b)
を参照)。次いで、縮小操作(例えば、ピンチイン)がされると、飲食品名64a(例え
ば、塩鮭の焼物)及び正味カリウム数値64b(例えば、-360)は、消える。
【0053】
<正味カリウム標識の状態遷移例>
図10で示すのは、正味カリウム標識の状態遷移例
であり、具体的には、(a)未選択の状態であり、(b)選択後の状態である。正味カリ
ウム標識62の表示が切り替わるのは、正味カリウム標識62の1つが選択されたときで
ある。すなわち、何ら選択されていなければ、全ての正味カリウム標識62が選択可能(
アクティブ)である(
図10(a)を参照)。正味カリウム標識62の1つが選択される
と、一部の正味カリウム標識62は、引き続き、選択可能(アクティブ)であり、残りの
正味カリウム標識62の状態は、遷移し、選択不能(ノンアクティブ)となる(
図10(
b)を参照)。例えば、赤色の正味カリウム標識(=負の正味カリウム値(-900未満
))が選択されると、濃緑色及び緑色の正味カリウム標識(=正の正味カリウム値(60
0以上))は、引き続き、選択可能(アクティブ)であり、残りの正味カリウム標識(=
負の正味カリウム値及び正の正味カリウム値のうち値が小さいもの)の状態は、遷移し、
選択不能となる。このとき、選択不能なセルは、グレーアウトされる。正味カリウム標識
62を再描画する際に参照されるのは、選択されたセル61cの座標点又は選択された飲
食品の正味カリウム値56である。選択された座標点及び選択可能な座標点を関連付ける
のは、演算式又は演算テーブルである。また、選択された正味カリウム値及び選択可能な
正味カリウム値を関連付けるのは、演算式又は演算テーブルである。これらのテーブルを
一時的に記憶するのは、メモリである。
【0054】
<ナトリウム・カリウム平面の遷移例>
図11で示すのは、ナトリウム・カリウム平面
の遷移例であり、具体的には、(a)第1群の飲食品の選択時であり、(b)第2群の飲
食品の選択時である。視認性向上の観点から、コンピュータで表示されるのは、第1のナ
トリウム・カリウム平面71及び第2のナトリウム・カリウム平面81である。
第1のナトリウム・カリウム平面71で表示されるのは、第1の正味カリウム標識72
である。第1の正味カリウム標識72で示されるのは、第1群の飲食品の正味カリウム値
である(
図11(a)を参照。)。この場合、ナトリウム‐カリウムデータベース50に
追加される属性値は、所属群である。所属群で識別されるのは、飲食品が第1群であるか
否かである。第1群の飲食品の説明は、前述のとおりである。
【0055】
第2のナトリウム・カリウム平面81で表示されるのは、第2の正味カリウム標識82
である。第2の正味カリウム標識82で示されるのは、第2群の飲食品の正味カリウム値
である(
図11(b)を参照。)。この場合、ナトリウム‐カリウムデータベース50に
追加される属性値は、所属群である。所属群で識別されるのは、飲食品が第2群であるか
否かである。第2群の飲食品の説明は、前述のとおりである。
【0056】
第2のナトリウム・カリウム平面82が表示されるのは、第1のナトリウム・カリウム
平面71の表示中又は表示後である。第2のナトリウム・カリウム平面81の表示が第1
のナトリウム・カリウム平面71の表示中である場合、第1のナトリウム・カリウム平面
71及び第2のナトリウム・カリウム平面81は、重畳表示される。他方、第2のナトリ
ウム・カリウム平面81の表示が第1のナトリウム・カリウム平面71の表示後である場
合、第1のナトリウム・カリウム平面71が切り替わり、第2のナトリウム・カリウム平
面81となる。
【0057】
<本実施の形態の効果>正味カリウム値で実現するのは、食事でのナトリウム摂取量及
びカリウム摂取量の調整し易さである。すなわち、各飲食品の正味カリウム値を加算すれ
ば、食事におけるナトリウム摂取量及びカリウム摂取量の差分が求まる。
【0058】
<正味カリウム値の応用先>正味カリウム値の応用先は、飲食品の仕様である。以下、
容器詰飲食品及び組合せ飲食品を概説する。
【0059】
<容器詰飲食品>容器詰飲食品を構成するのは、容器及び当該飲食品である。当該飲食
品の用途は、様々であり、例示すると、ナトリウム-カリウム比の調整である(以下、そ
のような用途の飲食品を「特定用途飲食品」という。)。ここで、当該ナトリウム-カリ
ウム比とは、食事又は体内若しくは尿中のナトリウム-カリウム比であり、具体的には、
ナトリウム(g)/カリウム(g)値、又はナトリウム(mol)/カリウム(mol)
値である。当該特定用途飲食品の正味カリウム値(正味カリウム数値)は、正である。当
該特定用途飲食品に含まれるのは、少なくとも、第1の原料及び第2の原料である。第1
の原料の正味カリウム値は、0以下である。第2の原料の正味カリウム値は、0より大き
い。当該第2の原料を例示すると、野菜、果物、豆類、芋類、これらの加工品等である。
好ましくは、当該特定用途飲食品に添加されないのは、化学合成されたカリウム化合物で
ある。当該飲食品の製造方法を少なくとも、配合及び容器詰めである。人又は装置で配合
されるのは、当該第1の原料及び当該第2の原料であり、それによって得られるのは、飲
食品である。人又は装置で容器詰めされるのは、当該飲食品であり、それによって得られ
るのは、容器詰め飲食品である。当該容器詰め飲食品に付されるのは、正味カリウム標識
12である。好ましくは、当該容器詰め飲食品の正味カリウム値は、0以上である。
【0060】
<組合せ飲食品>組合せ飲食品を構成するのは、少なくとも、第1の飲食品及び第2の
飲食品である。当該第1の飲食品の正味カリウム値は、0以下である。当該第2の飲食品
の正味カリウム値は、0より大きい。当該組合せ飲食品の正味カリウム値は、0以上であ
る。当該組合せ飲食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、組合せ及び容器詰めであ
る。人又は装置で組合せられるのは、複数の飲食品である。その際に人又は装置で参照さ
れるのは、当該複数の飲食品の正味カリウム値である。人又は装置で容器詰めされるのは
、当該組合せられた複数の飲食品である。当該複数の飲食品の正味カリウム値の合計は、
0以上である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明が有用な分野は、食事指導や健康指導等である。
【符号の説明】
【0062】
1 飲食品提供システム
10 飲食品分布図
11 ナトリウム・カリウム平面
12 正味カリウム標識
13 ナトリウム含量軸
14 カリウム含量軸
20 容器
21 標識
30 案内具
31 標識
55 飲食品名
56 正味カリウム値