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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-17
(45)【発行日】2025-10-27
(54)【発明の名称】表示装置及び建物
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20251020BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20251020BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20251020BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20251020BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20251020BHJP
【FI】
G06F3/0484
H04Q9/00 301D
H04M11/00 301
G09G5/14 A
G09G5/373 100
G09G5/373 200
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020214400
(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公開番号】P2022100438
(43)【公開日】2022-07-06
【審査請求日】2023-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】吉田 博之
【審査官】三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-074830(JP,A)
【文献】国際公開第2019/087854(WO,A1)
【文献】特開2017-059067(JP,A)
【文献】特開2017-034525(JP,A)
【文献】特開2015-184686(JP,A)
【文献】特開2004-318566(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0092091(US,A1)
【文献】不動産×テクノロジーサービスを提供するスマサポ 入居者アプリ「totono(トトノ)」を8月1日リリース,SUMASAPO[online],2020年08月14日,インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20200814042054/https://www.sumasapo.co.jp/news_detail.php?ini=59>,[2025年7月23日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048- 3/04895
H04Q 9/00
H04M 11/00
G09G 5/14
G09G 5/373
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示可能な表示部と、
前記表示部に画像を表示させる制御部と、
を具備し、
前記制御部は、
前記表示部のうちの所定の範囲の領域である指定領域を複数設定すると共に、複数の第一のアプリケーションを動作可能であり、それぞれの前記第一のアプリケーションの動作により得られるアプリケーション画像を、複数の前記指定領域のうち当該第一のアプリケーションに対応する指定領域に表示可能であり、
複数の前記指定領域には、複数のうち一の前記第一のアプリケーションに対応する第一の指定領域と、前記一の前記第一のアプリケーションとは異なる他の前記第一のアプリケーションに対応すると共に前記表示部のうち当該第一の指定領域とは異なる位置に配置される第二の指定領域と、が含まれ、
前記制御部は、
前記第一の指定領域と対応するアプリケーション画像のうち第一のアプリケーション画像を当該第一の指定領域に表示した場合、前記第二の指定領域と対応するアプリケーション画像のうち、前記第一のアプリケーション画像に関連する第二のアプリケーション画像を当該第二の指定領域に表示する、
表示装置。
【請求項2】
該表示装置が設置された建物に関する事業者により入力された内容と、前記建物の利用者により入力された内容と、の双方向の通信が可能な通信部を具備し、
複数の前記指定領域には、前記通信部による通信に用いられるアプリケーション画像を表示する通信領域が含まれる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記指定領域の大きさを変えることなく、当該指定領域に表示されたアプリケーション画像の拡大表示及び縮小表示が可能であり、
複数の前記指定領域のうち一の指定領域に表示される前記アプリケーション画像は、他の指定領域に表示させない、
請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
当該表示装置が設置された建物に関する情報を取得可能な情報取得部を具備し、
前記第一のアプリケーション画像及び前記第二のアプリケーション画像のうち少なくとも一方は、前記情報取得部が取得した情報に基づくものである、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記指定領域に、前記アプリケーション画像を常時表示させる、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、
複数の前記第一のアプリケーションを動作させる第二のアプリケーションを記憶しており、
複数の前記第一のアプリケーションは、
当該表示装置の外部の制御装置に記憶される、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の表示装置を備え、少なくともダイニングを有する建物であって、
前記表示装置は、
前記ダイニング又は当該ダイニングに隣接する空間の壁面に設置される、
建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示可能な表示装置及び表示装置を備える建物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アプリケーションの機能により得られる画面を表示可能な表示装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、室内に設けられた家電機器を操作するためのアプリケーション(操作アプリ)がインストールされたスマートフォンが記載されている。利用者は、スマートフォンに表示された操作アプリの画面を操作することで、家電機器の動作条件の設定を行う。
【0004】
しかしながら、上述のようなスマートフォンは、画面のサイズが比較的小さいことから、複数の操作アプリの画面を同時に表示させるのが難しく、画面にはいずれか一つの操作アプリが表示されると考えられる。このため、複数の操作アプリを使用する場合には、各操作アプリの画面を切り替える必要があり、使い勝手の観点から更なる改善が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-031333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、使い勝手を向上させることができる表示装置及び建物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、画像を表示可能な表示部と、前記表示部に画像を表示させる制御部と、を具備し、前記制御部は、前記表示部のうちの所定の範囲の領域である指定領域を複数設定すると共に、複数の第一のアプリケーションを動作可能であり、それぞれの前記第一のアプリケーションの動作により得られるアプリケーション画像を、複数の前記指定領域のうち当該第一のアプリケーションに対応する指定領域に表示可能であり、複数の前記指定領域には、複数のうち一の前記第一のアプリケーションに対応する第一の指定領域と、前記一の前記第一のアプリケーションとは異なる他の前記第一のアプリケーションに対応すると共に前記表示部のうち当該第一の指定領域とは異なる位置に配置される第二の指定領域と、が含まれ、前記制御部は、前記第一の指定領域と対応するアプリケーション画像のうち第一のアプリケーション画像を当該第一の指定領域に表示した場合、前記第二の指定領域と対応するアプリケーション画像のうち、前記第一のアプリケーション画像に関連する第二のアプリケーション画像を当該第二の指定領域に表示するものである。
【0009】
請求項2においては、当該表示装置が設置された建物に関する事業者により入力された内容と、前記建物の利用者により入力された内容と、の双方向の通信が可能な通信部を具備し、複数の前記指定領域には、前記通信部による通信に用いられるアプリケーション画像を表示する通信領域が含まれるものである。
【0010】
請求項3においては、前記制御部は、前記指定領域の大きさを変えることなく、当該指定領域に表示されたアプリケーション画像の拡大表示及び縮小表示が可能であり、複数の前記指定領域のうち一の指定領域に表示される前記アプリケーション画像は、他の指定領域に表示させないものである。
【0011】
請求項4においては、当該表示装置が設置された建物に関する情報を取得可能な情報取得部を具備し、前記第一のアプリケーション画像及び前記第二のアプリケーション画像のうち少なくとも一方は、前記情報取得部が取得した情報に基づくものである。
【0012】
請求項5においては、前記制御部は、前記指定領域に、前記アプリケーション画像を常時表示させるものである。
【0013】
請求項6においては、前記制御部は、複数の前記第一のアプリケーションを動作させる第二のアプリケーションを記憶しており、複数の前記第一のアプリケーションは、当該表示装置の外部の制御装置に記憶されるものである。
【0014】
請求項7においては、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の表示装置を備え、少なくともダイニングを有する建物であって、前記表示装置は、前記ダイニング又は当該ダイニングに隣接する空間の壁面に設置されるものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0017】
本発明においては、表示装置の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る表示装置を示した正面図。
図2】表示装置及び住宅を模式的に示した平面図。
図3】表示装置、外部サーバ及び住宅を模式的に示したブロック図。
図4】表示装置及び外部サーバを模式的に示したブロック図。
図5】住宅における表示装置の設置位置の変形例を示した平面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、本発明の一実施形態に係る表示装置1について説明する。また、以下では、図中の矢印に基づいて、前後方向、左右方向及び上下方向を定義して説明を行う。
【0020】
図1及び図2に示す表示装置1は、住宅100の室内に設置され、画像を表示するものである。以下では、図2及び図5を用いて、表示装置1が設置される住宅100の一例について説明する。
【0021】
図2に示す住宅100は、複数の部屋(空間)を有する。図例では、戸建住宅である住宅100の1階部分を示している。なお、住宅100は、戸建住宅に限らず、集合住宅でもよい。住宅100は、台所110、ダイニング120、リビング130、階段140及び玄関150を少なくとも具備する。なお、以下で説明する空間は、当該空間を区画する壁部を含むものとする。
【0022】
台所110は、調理のための設備を備える空間である。台所110は、住宅100の東部に設けられている。台所110には、加熱調理器やシンクを有するシステムキッチン111や、食器棚112、冷蔵庫113、レンジフード114、収納部115が設置される。本実施形態では、システムキッチン111を、台所110の南側領域に設置している。システムキッチン111は、東西方向に長尺な形状に形成される。システムキッチン111の平面視における西側辺部と、南側辺部の一部(西側部分)と、にはL字形状のキッチンカウンター111aが設けられている。
【0023】
また、本実施形態では、食器棚112をシステムキッチン111と対向する位置(台所110の北側領域)に設置し、冷蔵庫113を、食器棚112の西隣に設置している。また、レンジフード114を、システムキッチン111(加熱調理器)の上方に設置している。また、収納部115を、システムキッチン111の東隣に配置している。収納部115は、北側に向けて開口し、物品を収納可能に形成される。
【0024】
ダイニング120は、食事をするための空間である。ダイニング120は、台所110に隣接(図例では台所110の南側に隣接)するように設けられる。ダイニング120には、テーブルや椅子が設置される。
【0025】
台所110とダイニング120との間には、壁部121が設けられている。より詳細には、壁部121は、システムキッチン111の東側部分(キッチンカウンター111aが設けられていない部分)及び収納部115と、ダイニング120と、を区画するように、東西方向に延びるように設けられている。壁部121は、壁面を南北方向に向けて配置される。壁部121の西側部分における台所110側を向く面(北面)には、レンジフード114が配置される。
【0026】
また、本実施形態では、図5に示すように、壁部121の東側部分におけるダイニング120側の面(南面)に、収納部122を設けている。収納部122は、広告(チラシ)や通知・案内の書類(プリント)、後述する家電160や住宅100の設備に関する説明書等の紙類を収納する部分である。収納部122は、壁部121の南面を、北側に凹ませたことで形成される。収納部122は、ダイニング120側から紙類を出し入れできるように、南側に向けて開口する。収納部122は、例えばキッチンカウンター111aよりも高い位置に設けられる。収納部122は、南側に向く面(奥側の面)に紙類の裏面を沿わせるようにして、紙類を収納することができる。このように、収納部122は、紙類をダイニング120側に向けて掲示するように収納することができる。
【0027】
図5に示すように、収納部122には、開口部分を開閉可能に覆う扉部122aが設けられる。扉部122aは、蝶番等を介して壁部121に固定される。扉部122aは、閉めた状態で板面を南北方向に向けて配置される。また、扉部122aは、開けた状態では、板面が東西方向を向く。扉部122aを開けた状態では、収納部122内の紙類を、居住者が視認できる状態で収納することができる。また、ダイニング120に来客等が居る場合には、扉部122aを閉めることで、収納部122内の紙類を隠すことができる。
【0028】
図2に示すように、ダイニング120の北側には、浴室及び洗面室(脱衣所)が設けられている。また、上記洗面室等の西側には、トイレが設けられている。
【0029】
リビング130は、居間として使用される空間である。リビング130は、ダイニング120に隣接(図例ではダイニング120の西側に隣接)するように設けられる。リビング130には、ソファーやテレビが設置される。
【0030】
階段140は、住宅100の一階と二階との間を昇降するための通路である。階段140は、台所110の西側に設けられる。階段140は、台所110及びダイニング120側から昇降可能に設けられる。
【0031】
階段140と台所110との間には、壁部141が設けられている。壁部141は、壁面を東西方向に向けて配置される。また、階段140とリビング130との間には、壁部142が設けられている。壁部142は、壁面を南北方向に向けて配置される。
【0032】
玄関150は、住宅100の出入口が設けられる空間である。玄関150は、リビング130の西側(北西側)に設けられる。玄関150とリビング130との間には廊下が介在している。
【0033】
図2に示すように、リビング130の北側には、和室が設けられている。
【0034】
次に、図3を用いて、住宅100に設けられる家電160及び制御装置170について説明する。
【0035】
家電160は、住宅100の室内に設置され、電力により動作する。家電160は、インターネット経由で、例えば携帯電話等の外部機器との通信が可能なIoT(Internet of Things)家電である。家電160は、適宜の無線通信により表示装置1と通信可能である。家電160は、通信を介して遠隔操作(コントロール)や、状態の確認、設定等が可能である。家電160には、例えば照明やエアコン、掃除機、テレビ、電気錠等が含まれる。また、冷蔵庫113を家電160に含めてもよい。なお、家電160としては上述した例に限られず、住宅100で使用される種々の家電(家庭用電気機械器具)を採用可能である。
【0036】
制御装置170は、家電160等の電力負荷により、住宅100で消費される電力量(消費電力量)を管理可能なものである。制御装置170は、主としてCPU等の演算処理装置、RAMやROM等の記憶装置、並びに入出力装置等により構成される。このような制御装置170は、例えば、HEMS(Home Energy Management System)によって構成される。また、制御装置170は、住宅100が蓄電池や太陽光発電装置を含む電力供給システムを備える場合には、当該電力供給システムを管理可能な構成を採用可能である。
【0037】
次に、図1から図3までを用いて、表示装置1について説明する。表示装置1は、アプリケーション60の動作により得られる画面を表示するものである。表示装置1は、略板形状(薄型)に形成される。なお、アプリケーション60の詳細な説明は後述する。
【0038】
表示装置1は、上述した住宅100のリビング130に設置される。本実施形態では、表示装置1を、壁部142のリビング130側を向く面(南面)に設置した例を示している。表示装置1の設置態様としては、適宜の取付具を介して壁部142に取り付ける(壁掛け型の)設置態様や、壁部142の壁面に埋め込む(埋め込み型の)設置態様を採用可能である。表示装置1は、枠部10、タッチパネル20、通信部30及び制御部40を具備する。
【0039】
図1に示す枠部10は、後述するタッチパネル20を囲う部分である。枠部10は、四方枠形状に形成される。枠部10は、例えばコルクボードや黒板等に用いられる木製の枠(額縁)を模した色や装飾が付されたものを採用可能である。また、枠部10は、適宜のカメラやマイク、スピーカーを備えた構成を採用可能である。
【0040】
図1に示すタッチパネル20は、任意の画像を出力(表示)可能なものである。また、タッチパネル20は、利用者(居住者)の指やタッチペン(スタイラスペン)が触れることにより、情報の入力や適宜の操作を行うことが可能である。タッチパネル20は、液晶ディスプレイ等により構成される。タッチパネル20は、正面視において略矩形状に形成される。タッチパネル20は、枠部10により周囲を囲われる。
【0041】
タッチパネル20は、スマートフォンやタブレット端末の画面と比べて大型に形成される。具体的には、タッチパネル20は、15インチから20インチ程度の大きさに形成される。なお、タッチパネル20の大きさとしては、上述した例に限られず、20インチを超える大きさを採用可能である。また、タッチパネル20は、後述する制御部40により設定される複数の指定領域50に、後述するアプリケーション60(ミニアプリ80)の動作により得られる画像(以下では「アプリケーション画像」と称する。)を表示可能である。なお、指定領域50の詳細な説明は後述する。
【0042】
また、タッチパネル20は、指定領域50を除く領域に、背景画像を表示可能である。当該背景画像は、例えば、コルクボード風の背景や黒板風の背景、パソコンのデスクトップ風の背景等、居住者の好みに応じて種々の画像を設定可能である。
【0043】
図3に示す通信部30は、後述する外部サーバ200や家電160、制御装置170に対して情報の送信や受信を行うものである。通信部30は、インターネットを介した通信や、適宜の無線通信が可能である。
【0044】
図3に示す制御部40は、タッチパネル20上に、後述する指定領域50を設定すると共に、アプリケーション60を動作させ、当該アプリケーション60(ミニアプリ80)の動作により得られたアプリケーション画像を指定領域50に表示させるものである。制御部40は、アプリケーション60(後述するスーパーアプリ70)等の情報を記憶可能である。制御部40は、主としてCPU等の演算処理装置や、RAMやROM、HDD等の記憶装置等により構成される。
【0045】
以下では、図1を用いて、制御部40により設定される指定領域50について説明する。指定領域50は、タッチパネル20が画像を表示可能な領域全体のうちの所定の範囲(一部)の領域である。本実施形態では、複数の(八種類の)指定領域50を設定した例を示している。複数の指定領域50は、後述する複数のミニアプリ80にそれぞれ対応する。指定領域50は、対応するミニアプリ80の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。上記指定領域50の数や大きさは、ミニアプリ80の種類に応じて適宜設定可能である。
【0046】
利用者(居住者)は、複数のミニアプリ80のうちの所望のミニアプリ80のアプリケーション画像を、複数の指定領域50のうちの所望の指定領域50に表示させることができる。上記所望のアプリケーション画像の表示は、後述するアプリ管理アプリ86を用いて、ミニアプリ80と指定領域50との対応関係を管理することで行うことができる。
【0047】
本実施形態では、一例として、ミニアプリ80と指定領域50との対応関係の管理が行われた結果、以下に示す複数の(八種類の)指定領域50に、八種類のミニアプリ80(生活基本情報アプリ81等)を対応させた(紐付けた)例を示している。
【0048】
複数の指定領域50には、生活基本情報領域51、スケジュール領域52、写真領域53、消費電力領域54、家電コントロール領域55、アプリ管理領域56、伝言メモ領域57及びコミュニケーション領域58が含まれる。
【0049】
生活基本情報領域51は、後述する生活基本情報アプリ81に対応するものである。すなわち、生活基本情報領域51には、生活基本情報アプリ81の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。生活基本情報領域51は、タッチパネル20の上端部に設けられる。生活基本情報領域51は、タッチパネル20の左右方向の全体に亘って設けられる。
【0050】
スケジュール領域52は、後述するスケジュールアプリ82に対応するものである。すなわち、スケジュール領域52には、スケジュールアプリ82の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。スケジュール領域52は、生活基本情報領域51の下方に設けられる。スケジュール領域52は、タッチパネル20の左右方向の全体に亘って設けられる。
【0051】
写真領域53は、後述する写真アプリ83に対応するものである。すなわち、写真領域53には、写真アプリ83の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。写真領域53は、スケジュール領域52の下方に設けられる。本実施形態では、二つの写真領域53を、左右に並べて配置している。
【0052】
消費電力領域54は、後述する消費電力アプリ84に対応するものである。すなわち、消費電力領域54には、消費電力アプリ84の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。消費電力領域54は、左側の写真領域53の下方に設けられる。
【0053】
家電コントロール領域55は、後述する家電コントロールアプリ85に対応するものである。すなわち、家電コントロール領域55には、家電コントロールアプリ85の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。家電コントロール領域55は、右側の写真領域53の下方に設けられる。
【0054】
アプリ管理領域56は、後述するアプリ管理アプリ86に対応するものである。すなわち、アプリ管理領域56には、アプリ管理アプリ86の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。アプリ管理領域56は、家電コントロール領域55の下方に設けられる。
【0055】
伝言メモ領域57は、後述する伝言メモアプリ87に対応するものである。すなわち、伝言メモ領域57には、伝言メモアプリ87の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。伝言メモ領域57は、消費電力領域54及びアプリ管理領域56の下方に設けられる。伝言メモ領域57は、タッチパネル20の左右方向の全体に亘って設けられる。
【0056】
コミュニケーション領域58は、後述するコミュニケーションアプリ88に対応するものである。すなわち、コミュニケーション領域58には、コミュニケーションアプリ88の動作により得られるアプリケーション画像が表示される。コミュニケーション領域58は、伝言メモ領域57の下方に設けられる。また、コミュニケーション領域58は、タッチパネル20の下端部に設けられる。コミュニケーション領域58は、タッチパネル20の左右方向の全体に亘って設けられる。
【0057】
以下では、図4を用いて、制御部40が実行するアプリケーション60について説明する。アプリケーション60は、タッチパネル20に設定された複数の指定領域50に、当該アプリケーション60(後述するミニアプリ80)の動作により得られるアプリケーション画像を表示するプログラムである。アプリケーション60は、スーパーアプリ70及びミニアプリ80を含む。
【0058】
スーパーアプリ70は、後述する複数のミニアプリ80を動作させるものである。スーパーアプリ70は、制御部40に記憶(インストール)され、制御部40が実行するオペレーティングシステム上で直接実行可能なアプリケーション(ネイティブアプリケーション)である。スーパーアプリ70は、適宜のアプリマーケット(インターネットを介したアプリケーション提供サービス)からダウンロード可能である。スーパーアプリ70は、ミニアプリ80を動作させるための環境を提供する。
【0059】
ミニアプリ80は、スーパーアプリ70上で動作するものである。ミニアプリ80は、複数の指定領域50にそれぞれ対応するように紐付けられる。複数のミニアプリ80は、互いに異なる機能を発揮する。ミニアプリ80は、住宅メーカー等の住宅100に関する事業者が提供する。制御部40は、ミニアプリ80の動作により描画されるアプリケーション画像を、当該ミニアプリ80に対応する指定領域50に表示する。ここで、アプリケーション画像には、ミニアプリ80の機能を発揮した結果を示す文字及び画像(映像)や、指定領域50(タッチパネル20)を介して操作可能なボタン及びアイコンが含まれる。
【0060】
ミニアプリ80は、外部サーバ200に記憶される。すなわち、ミニアプリ80は、制御部40には記憶されない。ここで、外部サーバ200とは、表示装置1(住宅100)の外部に設けられ、種々の情報の記憶や演算が可能な制御装置である。外部サーバ200は、主としてCPU等の演算処理装置、RAMやROM等の記憶装置、並びに入出力装置等により構成される。
【0061】
外部サーバ200は、住宅メーカー等の住宅100に関する事業者が運営(管理)する。外部サーバ200は、表示装置1と通信可能である。また、外部サーバ200は、住宅メーカーのコールセンター等の住宅100に関する外部のサービスとの通信が可能である。また、外部サーバ200は、気象情報サービスや、カレンダーサービス、IoTサービス(IoTに関する外部のサービス)等の外部WEBサービスと通信可能である。なお、外部WEBサービスとしては、上述した例に限られず、外部サーバ200の外部から情報を発信する種々のWEBサービスを採用可能である。
【0062】
複数のミニアプリ80には、生活基本情報アプリ81、スケジュールアプリ82、写真アプリ83、消費電力アプリ84、家電コントロールアプリ85、アプリ管理アプリ86、伝言メモアプリ87及びコミュニケーションアプリ88の八種類のミニアプリ80が含まれる。
【0063】
生活基本情報アプリ81は、時刻や日付、天気や気温、交通情報等の生活に用いられる基本的な情報(生活基本情報)を示すアプリケーション画像を、図1に示す生活基本情報領域51に表示するものである。より詳細には、生活基本情報アプリ81は、現在の時刻や日付を表示する。また、生活基本情報アプリ81は、現在の天気や気温を表示する。また、生活基本情報アプリ81は、現在地(住宅100の住所)の最寄りの駅やバス停等の交通機関の交通情報を表示する。生活基本情報アプリ81は、図3に示す気象情報サービス等の外部WEBサービスからの情報を表示可能である。また、生活基本情報アプリ81は、住宅100から最寄りの駅やバス停までの距離や、移動にかかる時間等の情報を用いて、居住者に対して現在利用可能な交通機関の情報を示すアプリケーション画像も表示可能である。
【0064】
スケジュールアプリ82は、スケジュールを記載可能なカレンダーの情報を示すアプリケーション画像を、図1に示すスケジュール領域52に表示するものである。スケジュールアプリ82は、カレンダー(カレンダーの情報を示すアプリケーション画像)上に、メモや目印を記入する機能を備える。上記記入は、利用者(居住者)の指やタッチペンを用いて行うことができる。スケジュールアプリ82は、年単位や月単位、週単位での表示を切り替え可能な構成を採用可能である。スケジュールアプリ82は、図3に示すカレンダーサービス等の外部WEBサービスからの情報を表示可能である。
【0065】
写真アプリ83は、所定の記憶媒体に記憶された写真を、アプリケーション画像として、図1に示す写真領域53に表示するものである。写真アプリ83は、写真のデータに含まれる日時の情報等に基づいて、写真データを管理する機能を備える。写真アプリ83による写真の表示態様は、記憶媒体に記憶された写真のうち任意の写真を表示し続ける表示態様や、一定時間ごとに表示される写真を切り替える表示態様を選択可能である。上記写真が記憶される記憶媒体としては、表示装置1の制御部40や外部サーバ200を採用可能である。
【0066】
消費電力アプリ84は、住宅100の消費電力に関する情報を示すアプリケーション画像を、図1に示す消費電力領域54に表示するものである。消費電力アプリ84は、通信部30を用いて制御装置170から取得した消費電力量に関する情報を表示する。消費電力アプリ84は、例えば、時間別(年単位や月単位、週単位、日単位、時間単位)の消費電力量を示すグラフ(棒グラフや折れ線グラフ)を表示可能である。また、消費電力アプリ84は、ある時(例えばある日)の消費電力の詳細を示すアプリケーション画像を表示可能である。
【0067】
家電コントロールアプリ85は、通信部30を介した家電160の遠隔操作(コントロール)や、状態の確認、設定等を行うための情報を示すアプリケーション画像を、図1に示す家電コントロール領域55に表示するものである。家電コントロールアプリ85は、利用者(居住者)の操作により、家電160の遠隔操作等を実行可能な機能を備える。上記操作は、家電コントロール領域55に表示されたアプリケーション画像を介して行うことができる。家電コントロールアプリ85は、図3に示すIoTサービス等の外部WEBサービスからの情報を表示可能である。
【0068】
アプリ管理アプリ86は、指定領域50とミニアプリ80との対応関係を管理するものである。アプリ管理アプリ86のアプリケーション画像は、図1に示すアプリ管理領域56に表示される。アプリ管理アプリ86は、図4に示す八種類のミニアプリ80を含む複数のミニアプリ80のアイコンを、アプリケーション画像として表示可能である。アプリ管理アプリ86は、居住者の操作により選択された所望のミニアプリ80を、所望の指定領域50に対応させる(紐付ける)機能を備える。これにより、居住者は、複数のミニアプリ80のうちの所望のミニアプリ80のアプリケーション画像を、複数の指定領域50のうちの所望の指定領域50に表示させることができる。また、アプリ管理アプリ86は、アプリケーション画像が表示される指定領域50の変更(例えば、タッチパネル20における指定領域50の位置や大きさの変更等)を行う機能を備える。これにより、居住者は、アプリケーション画像が表示される位置や大きさを、好みに合ったものに変更することができる。
【0069】
伝言メモアプリ87は、居住者のメモを記載可能なアプリケーション画像を、図1に示す伝言メモ領域57に表示するものである。伝言メモアプリ87は、利用者(居住者)の指やタッチペンを用いた手書きによるメモを表示する機能を備える。
【0070】
コミュニケーションアプリ88は、住宅メーカー等の住宅100に関する事業者と、居住者と、の双方向の通信に用いられるアプリケーション画像を、図1に示すコミュニケーション領域58に表示するものである。コミュニケーションアプリ88は、通信部30を用いて、チャット機能やメールによるメッセージのやり取りや、ビデオ通話や音声通話による居住者と事業者との通信を行う機能を備える。上記通信は、表示装置1(枠部10)に設けられた適宜のカメラやマイク、スピーカーを用いて行うことができる。
【0071】
コミュニケーションアプリ88を用いることで、居住者は、住宅100の設備に不具合が発生した際に、コミュニケーション領域58のアプリケーション画像を用いたアフター対応を受けることができる。また、コミュニケーションアプリ88は、必要に応じて、チャット機能やメールによるメッセージのやり取りや、ビデオ通話や音声通話による通信のためのアプリケーション画像を表示可能である。また、コミュニケーションアプリ88は、アプリケーション画像として、例えばコールセンターや住宅メーカーの担当者に連絡可能な連絡ボタンを表示可能である。
【0072】
以下では、コミュニケーションアプリ88の使用態様の一例を説明する。居住者は、コミュニケーション領域58に表示された連絡ボタンを操作することで、コールセンターや住宅メーカーの担当者に、住宅100の設備等に関する不具合の報告を行うことができる。上記報告は、メールやチャット機能により実行可能である。
【0073】
また、コミュニケーションアプリ88は、住宅メーカーの担当者や、担当者によって手配されたメンテナンス業者からの返答をアプリケーション画像として表示可能である。上記返答は、メールやチャット機能により実行可能である。また、コミュニケーションアプリ88は、例えば、住宅100の設備に関するメンテナンス業者が、修理等の目的で住宅100へ訪れる必要がある場合には、その旨や到着時間を示すメッセージを、アプリケーション画像として表示可能である。この際、コミュニケーションアプリ88は、上記メッセージを、ポップアップ表示等の目立ち易い態様で表示させることができる。また、コミュニケーションアプリ88は、上述したような不具合に関する連絡の他、住宅メーカーからの告知や広告等をアプリケーション画像として表示可能である。なお、本実施形態では、アプリ管理アプリ86によるコミュニケーション領域58の大きさの変更(縮小等)や、コミュニケーションアプリ88のアプリケーション画像の非表示(コミュニケーションアプリ88とコミュニケーション領域58との紐付けの解除)ができないものとしている。これにより、事業者(住宅メーカー)等からの情報が表示されないことや、視認し難くなることを抑制し、上記情報を居住者に常時視認させ易くすることができる。
【0074】
上述の如きミニアプリ80は、主として住宅100の居住者(利用者)の生活(住宅100を中心とした活動)に関連した機能を発揮する。なお、上述したミニアプリ80(生活基本情報アプリ81等)は一例であり、ミニアプリ80としては、上述したものに加えて、又は代えて、カーシェアリングや配車サービス、買い物等の居住者の生活に関連した種々の機能を発揮するものを採用可能である。
【0075】
また、本実施形態では、制御部40ではなく外部サーバ200に記憶したミニアプリ80を、スーパーアプリ70上で動作する構成としている。これにより、ミニアプリ80を、制御部40にインストールせずとも、ミニアプリ80の機能を発揮させることができる。また、これにより、メンテナンス等により複数のミニアプリ80のうちの一部の利用を停止した場合でも、例えば制御部40に記憶されるアプリケーション自体に複数の機能を持たせたものとは異なり、全ての機能の利用を停止する必要がないので、利便性を向上させることができる。
【0076】
上述したように、制御部40(表示装置1)は、ミニアプリ80を動作させると共に、ミニアプリ80の動作により得られるアプリケーション画像を、複数の指定領域50のうち当該ミニアプリ80に対応する指定領域50に表示することができる。このように、アプリケーション画像を、タッチパネル20の全体ではなく指定領域50に表示する構成としたことで、複数の指定領域50に同時にアプリケーション画像を表示することができる。これにより、タッチパネル20に表示されるアプリケーション画像の一覧性を向上させることができ、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。
【0077】
また、本実施形態では、図2に示すように、表示装置1を、リビング130に面した壁部142に設置している。このように、居住者が集まり易いリビング130に表示装置1を設置することで、居住者が表示装置1を視認し易くなり、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。
【0078】
また、上記表示装置1が設置された位置(リビング130に面した壁部142)は、居住者が通行する機会が多い場所である。すなわち、図2に示すように、居住者は、玄関150及び和室と、その他の一階の各部屋(リビング130、ダイニング120、台所110、浴室、洗面室及びトイレ)と、の間を移動する際には、表示装置1が設置された位置を通行することになる。また、居住者は、玄関150や和室と、二階への通路である階段140と、の間を移動する際にも、表示装置1が設置された位置を通行する。このように、居住者が外出したり帰宅した際や、各部屋間を移動する際によく使用される通路(動線)上に表示装置1を設置している。これにより、居住者が視認し易い場所に表示装置1を設置することができ、表示装置1の使い勝手をより向上させることができる。
【0079】
また、制御部40は、指定領域50にアプリケーション画像を常時表示させる制御が可能である。すなわち、制御部40は、表示装置1の操作が長時間行われない場合でも、指定領域50の表示を一時的に停止させる(スリープ状態とする)ような制御を行わず、アプリケーション画像の表示を継続させることができる。これにより、アプリケーション画像を表示させるための操作を行わせることなく、表示装置1の前を通りかかった居住者にアプリケーション画像を視認させることができる。また、本実施形態のように、よく使用される通路(動線)上に表示装置1を設置したことにより、居住者は、あまり意識をすることなく、表示装置1の前を通りかかった時に、指定領域50にアプリケーション画像として表示された情報を取得することができる。
【0080】
上述の如き本実施形態に係る表示装置1によれば、画面に一つのアプリケーション画像が表示されるスマートフォンやタブレット端末を用いる場合とは異なり、複数のアプリを使用する場合でも、各アプリケーション画像を切り替える必要がなく、使い勝手を向上させることができる。
【0081】
また、例えばスマートフォンやタブレット端末の画面にアプリケーション画像を表示させる場合は、アプリを立ち上げることや、アプリの認証を行うこと等の手順を、個々人が踏む必要があるため、面倒であり、家庭内での共用に不向きであった。一方、本実施形態に係る表示装置1は、アプリの立ち上げや認証等の手順を踏むことなく、各指定領域50に常時表示されるアプリケーション画像を居住者に視認させることができるため、家庭内での共用に適している。
【0082】
また、制御部40は、以下に示す態様で、指定領域50にアプリケーション画像を表示することができる。
【0083】
制御部40は、タッチパネル20を介した居住者(利用者)の操作に基づいて、制御部40は、指定領域50に表示されたアプリケーション画像の拡大表示及び縮小表示が可能である。この際、制御部40は、指定領域50の大きさを変えない。すなわち、制御部40は、指定領域50自体の大きさは変えず、指定領域50に表示された文字や画像の拡大表示及び縮小表示を行うことができる。これにより、画像の一覧性を確保しながらも、指定領域50に表示されたアプリケーション画像を見易くすることができる。
【0084】
また、制御部40は、ある指定領域50と対応するアプリケーション画像のうち、あるアプリケーション画像(第一のアプリケーション画像)を表示した場合、他の指定領域50と対応するアプリケーション画像のうち、第一のアプリケーション画像に関連する第二のアプリケーション画像を自動で表示させることができる。
【0085】
具体的には、例えば制御部40は、写真領域53に、ある日時に撮影された写真をアプリケーション画像として表示した場合、スケジュール領域52に、上記写真を撮影した日付を示すアプリケーション画像を自動で表示させることができる。上記表示は、制御部40がスケジュールアプリ82と写真アプリ83とを連携させることで行われる。これにより、居住者は、ある写真が撮影された日を確認することができる。
【0086】
また、例えば、制御部40は、消費電力領域54に、ある日の消費電力量を示すアプリケーション画像が表示された場合、写真領域53に、その日に撮影された写真をアプリケーション画像として自動で表示させることができる。上記表示は、制御部40が写真アプリ83と消費電力アプリ84とを連携させることで行われる。これにより、居住者は、例えば消費電力量が大きい日に、何をしていたかを写真で確認することができる。このように、各ミニアプリ80の動作により得られるアプリケーション画像同士を関連させて(紐付けて)表示させることで、居住者は、関連する複数のアプリケーション画像を照らし合わせることができる。
【0087】
また、例えば、制御部40は、コミュニケーションアプリ88により、メンテナンス業者が住宅100へ訪れる旨のメッセージを受け取った場合等に、スケジュール領域52にメンテナンス業者が住宅100へ訪れる日時が表示されるように、カレンダーを自動で更新することができる。上記表示は、制御部40がスケジュールアプリ82とコミュニケーションアプリ88とを連携させることで行われる。これにより、コミュニケーションアプリ88を用いたことによるスケジュールの追加等を自動で行うことができる。
【0088】
また、制御部40は、複数の指定領域50のうち一の指定領域50に表示されるアプリケーション画像は、他の指定領域50に表示させない。これにより、同じアプリケーション画像が複数の指定領域50に表示されることを防ぐことができる。
【0089】
以上のように、本発明の一実施形態に係る表示装置1は、
画像を表示可能な表示部(タッチパネル20)と、
前記表示部(タッチパネル20)に画像を表示させる制御部40と、
を具備し、
前記制御部40は、
前記表示部(タッチパネル20)のうちの所定の範囲の領域である指定領域50を複数設定すると共に、第一のアプリケーション(ミニアプリ80)を動作可能であり、前記第一のアプリケーション(ミニアプリ80)の動作により得られるアプリケーション画像を、複数の前記指定領域50のうち当該第一のアプリケーション(ミニアプリ80)に対応する指定領域50に表示可能であるものである。
【0090】
このような構成により、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。すなわち、アプリケーション画像を、表示部(タッチパネル20)の全体ではなく指定領域50に表示する構成としたことで、複数の指定領域50に同時にアプリケーション画像を表示することができる。これにより、表示部(タッチパネル20)に表示される画像の一覧性を向上させることができ、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。
【0091】
また、前記制御部40は、
前記指定領域50の大きさを変えることなく、当該指定領域50に表示されたアプリケーション画像の拡大表示及び縮小表示が可能であり、
複数の前記指定領域50のうち一の指定領域50に表示される前記アプリケーション画像は、他の指定領域50に表示させないものである。
【0092】
このような構成により、表示装置1の使い勝手をより向上させることができる。すなわち、画像の一覧性を確保しながらも、指定領域50に表示されたアプリケーション画像を見易くすることができる。また、同じアプリケーション画像が複数の指定領域50に表示されることを防ぐことができる。このように、表示装置1の使い勝手をより向上させることができる。
【0093】
また、複数の前記指定領域50には、第一の指定領域50と、当該第一の指定領域50とは異なる第二の指定領域50と、が含まれ、
前記制御部40は、
前記第一の指定領域50と対応するアプリケーション画像のうち第一のアプリケーション画像を当該第一の指定領域50に表示した場合、前記第二の指定領域50と対応するアプリケーション画像のうち、前記第一のアプリケーション画像に関連する第二のアプリケーション画像を当該第二の指定領域50に表示するものである。
【0094】
このような構成により、第一の指定領域50のアプリケーション画像(第一のアプリケーション画像)の表示に連動させて、当該第一のアプリケーション画像と関連するアプリケーション画像(第二のアプリケーション画像)を第二の指定領域50に表示させることができる。これにより、利用者(居住者)は、関連する複数のアプリケーション画像を照らし合わせることができる。
【0095】
また、当該表示装置が設置された建物(住宅100)に関する情報(消費電力量)を取得可能な情報取得部(制御部40)を具備し、
前記第一のアプリケーション画像及び前記第二のアプリケーション画像のうち少なくとも一方は、前記情報取得部(制御部40)が取得した情報(消費電力量)に基づくものである。
【0096】
このような構成により、利用者(居住者)が建物(住宅100)に関する情報(消費電力量)を確認する際に、建物(住宅100)に関する情報と、当該建物(住宅100)に関する情報(消費電力量)と関連するアプリケーション画像と、を照らし合わせることができる。
【0097】
また、前記制御部40は、
前記指定領域50に、前記アプリケーション画像を常時表示させるものである。
【0098】
このような構成により、表示装置1の使い勝手をより向上させることができる。すなわち、指定領域50に、アプリケーション画像を常時表示させることで、上記アプリケーション画像を表示させるための操作を行わせることなく、利用者(居住者)にアプリケーション画像を視認させることができる。
【0099】
また、前記制御部40は、
複数の前記第一のアプリケーション(ミニアプリ80)を動作させる第二のアプリケーション(スーパーアプリ70)を記憶しており、
複数の前記第一のアプリケーション(ミニアプリ80)は、
当該表示装置1の外部の制御装置(外部サーバ200)に記憶されるものである。
【0100】
このような構成により、表示装置1の使い勝手をより向上させることができる。すなわち、表示装置1の外部の制御装置(外部サーバ200)に記憶された第一のアプリケーション(ミニアプリ80)を、第二のアプリケーション(スーパーアプリ70)によって動作させることで、アプリケーション画像を当該指定領域50に表示する構成としている。これにより、第一のアプリケーション(ミニアプリ80)を表示装置1にインストールせずとも、種々の第一のアプリケーション(ミニアプリ80)の機能を発揮させることができる。
【0101】
また、当該表示装置1が設置された建物(住宅100)に関する事業者と、前記建物(住宅100)の利用者と、の双方向の通信が可能な通信部30を具備し、
複数の前記指定領域50には、前記通信部30による通信に用いられるアプリケーション画像を表示する通信領域(コミュニケーション領域58)が含まれるものである。
【0102】
このような構成により、建物(住宅100)に関する事業者と利用者とが通信を行う際の使い勝手を向上させることができる。
【0103】
また、本発明の一実施形態に係る建物(住宅100)は、
本発明の一実施形態に係る表示装置1を備え、少なくともダイニング120を有する建物(住宅100)であって、
前記表示装置1は、
前記ダイニング120又は当該ダイニング120に隣接する空間(リビング130)の壁面に設置されるものである。
【0104】
このような構成により、建物(住宅100)に設置された表示装置1の使い勝手を向上させることができる。すなわち、比較的居住者が集まり易く、居住者が視認し易い空間に表示装置1を設置したことで、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。
【0105】
なお、本実施形態に係るタッチパネル20は、本発明に係る表示部の一形態である。
また、本実施形態に係る制御部40は、本発明に係る情報取得部の一形態である。
また、本実施形態に係るコミュニケーション領域58は、本発明に係る通信領域の一形態である。
また、本実施形態に係るスーパーアプリ70は、本発明に係る第二のアプリケーションの一形態である。
また、本実施形態に係るミニアプリ80は、本発明に係る第一のアプリケーションの一形態である。
また、本実施形態に係る住宅100は、本発明に係る建物の一形態である。
また、本実施形態に係る外部サーバ200は、本発明に係る外部の制御装置の一形態である。
【0106】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0107】
例えば、本実施形態では、表示装置1をリビング130(壁部142)に設置した例を示したが、表示装置1を設置する空間としてはリビング130に限られず、図5に示す変形例のように、種々の設置箇所を採用可能である。
【0108】
例えば図5に示すように、表示装置1を台所110に設置してもよい。より詳細には、壁部141の台所110側の面(東面)に、表示装置1を設置するようにしてもよい。また、台所110の食器棚112の扉面に、表示装置1を設置するようにしてもよい。
【0109】
このように、居住者が利用することが比較的多い台所110に表示装置1を設置することで、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。また、上述した例では、より居住者の目に付き易い冷蔵庫113の近くに表示装置1を設置している。
【0110】
また、表示装置1をダイニング120に設置してもよい。より詳細には、壁部121のダイニング120側の面(南面)に、表示装置1を設置するようにしてもよい。本実施形態では、壁部121の西側部分(台所110側を向く面にレンジフード114が設けられる部分)に、表示装置1を設置した例を示している。また、収納部122の扉部122aの内面(閉めた状態で収納部122の内部側を向く面)に、表示装置1を設置するようにしてもよい。この場合、表示装置1は、扉部122aを開けた状態で、ダイニング120側(西側)を向く。
【0111】
このように、居住者が集まり易いダイニング120に表示装置1を設置することで、居住者が表示装置1を視認し易くなり、表示装置1の使い勝手を向上させることができる。
【0112】
なお、表示装置1の設置箇所としては、上述した例に限られず、表示装置1は、住宅100内の種々の箇所に設置可能である。
【0113】
また、本実施形態では、一例として、図4に示す八種類のミニアプリ80を、図1に示す八種類の指定領域50に紐付けた例を示したが、このような態様に限られず、指定領域50には、種々のミニアプリ80を紐付けることができる。
【0114】
また、本実施形態では、表示装置1の表示部を、情報の入力等が可能なタッチパネル20とした例を示したが、このような態様に限られない。例えば、表示部を情報の入力等が不能なディスプレイとしてもよい。この場合は、情報の入力等が可能な入力部を別途設けてもよい。
【0115】
また、本実施形態では、表示装置1(制御部40)に記憶されないミニアプリ80の動作により指定領域50にアプリケーション画像を表示させる構成とした例を示したが、このような態様に限られない。例えば、表示装置1(制御部40)に記憶されるネイティブアプリの動作により指定領域50にアプリケーション画像を表示させる構成を採用可能である。
【0116】
また、表示装置1は、図3に示すような家電160や制御装置170、外部サーバ200だけでなく、居住者の携帯電話やタブレット端末、パソコン等の端末と通信可能な構成を採用可能である。この場合は、上記端末を用いて表示装置1を操作したり、表示装置1に表示される画像を端末に表示させるようにしてもよい。
【0117】
また、表示装置1は、住宅100の内部に一つ設置される態様に限られない。例えば、表示装置1を住宅100の内部に複数設置するようにしてもよい。
【0118】
また、本実施形態では、表示装置1が設置される建物を、住宅100とした例を示したが、このような態様に限られない。表示装置1が設置される建物としては、ホテル等の宿泊施設や商業施設、公共施設を採用可能である。
【符号の説明】
【0119】
1 表示装置
20 タッチパネル
30 通信部
40 制御部
50 指定領域
70 スーパーアプリ
80 ミニアプリ
100 住宅
200 外部サーバ
図1
図2
図3
図4
図5