(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】
(45)【発行日】
(54)【発明の名称】眼科装置及び眼科装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
【FI】
(21)【出願番号】
(22)【出願日】
【審査請求日】
(32)【優先日】
(33)【優先権主張国・地域又は機関】
(32)【優先日】
(33)【優先権主張国・地域又は機関】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】吉田 拓史
(72)【発明者】
【氏名】下里 祐輝
(72)【発明者】
【氏名】塩田 隼士
(72)【発明者】
【氏名】田中 信也
(72)【発明者】
【氏名】宮田 和英
(72)【発明者】
【氏名】富田 律也
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-097998(JP,A)
【文献】特開2011-024930(JP,A)
【文献】国際公開第2007/013383(WO,A1)
【文献】特開2014-140488(JP,A)
【文献】国際公開第2014/091992(WO,A1)
【文献】特開2011-004978(JP,A)
【文献】光干渉断層計 RS-3000 Advance 取扱説明書,2012年05月,特に、第36-38,67-70,85-89頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/10-3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項】
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する選択手段と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を前記所定の条件に応じて開始した後、撮影方法が異なる検査を含む前記複数の検査が自動で連続して実行されるように前記検査ユニット及び前記駆動手段を制御し、
前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の少なくとも一つの検査の再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記異なる複数の検査プロトコルの各々を、アイコンとして前記表示手段に表示させる請求項1に記載の眼科装置。
【請求項】
前記表示手段はタッチパネルであり、
前記表示情報は、ユーザがタップできるボタンである請求項1又は2に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記複数の検査の結果のうち一つの検査の結果と、前記一つの検査を実行する指示を受け付ける前記表示情報とを、対応付けて前記表示手段に表示させる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記アライメント調整を含む調整動作が進行している際に表示される第一の画面と、前記複数の検査の結果を表示する第二の画面とを、前記表示手段に表示させ、
前記第二の画面は、ユーザの指示によって切り替えられる複数の画面又は所定の時間が経過した後に切り替わる複数の画面で構成される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記第二の画面を構成する複数の画面のうち一つの画面に、前記複数の検査の結果のうち一つの検査の結果と、前記一つの検査を実行する指示を受け付ける表示情報と、を表示させる請求項5に記載の眼科装置。
【請求項】
前記一つの画面は、前記複数の検査のうち一つの検査の終了ごとに生成される請求項6に記載の眼科装置。
【請求項】
前記検査プロトコルに含まれる検査のうち最終の検査とは異なる検査をユーザが選択可能であって、
前記制御手段は、前記ユーザに選択された検査の終了時に前記複数の検査の結果を表示する前記第二の画面を表示させる請求項5乃至7のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御をユーザの指示に応じて中断させ、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が中断された場合、前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、ユーザの指示に応じて再開させる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する選択手段と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を前記所定の条件に応じて開始した後、撮影方法が異なる検査を含む前記複数の検査を自動で連続して実行されるように前記検査ユニット及び前記駆動手段を制御し、
前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の少なくとも二つの検査の再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を再開させる指示を受けた場合、前記検査プロトコルに定義された前記複数の検査のうち中断された検査から、前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を再開する請求項9又は10に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を中断させる指示を受けた場合、指示を受けた時の前記検査ユニットの位置で前記検査ユニットを待機させる請求項9乃至11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項】
前記被検眼と前記検査ユニットとの相対位置情報を検出する検出手段をさらに備え、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が中断されている場合も、前記検出手段による前記相対位置情報の検出が継続される請求項9乃至12のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記検出手段が前記相対位置情報を検出できない場合に、警告を発する報知手段をさらに備える請求項13に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記検出手段が前記相対位置情報を検出可能な範囲の内に前記被検眼がとどまるように、前記駆動手段を制御する請求項13又は14に記載の眼科装置。
【請求項】
前記所定の条件は、ユーザの指示である請求項1乃至15のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記検査プロトコルに含まれる検査をユーザの指示に応じて変更可能である請求項1乃至16のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記複数の検査のうち少なくとも一つの検査の終了後に、前記検査ユニットを所定の位置で待機する請求項1乃至17のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記検査ユニットを待機させる位置は、
前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置と、
前記検査ユニットの光学系の光軸の方向において前記検査ユニットが被検眼から遠ざかる方向に向かって、前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置から前記検査ユニットが移動した位置と、
のいずれかである請求項18に記載の眼科装置。
【請求項】
前記検査ユニットを待機させる位置は、
前記検査プロトコルが左右眼の両方の検査を含み、前記少なくとも一つの検査が右眼における最終の検査である場合、
前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置と、前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置から前記検査ユニットが左眼に近づいた位置と、のいずれかであり、
前記検査プロトコルが左右眼の両方の検査を含み、前記少なくとも一つの検査が左眼における最終の検査である場合、
前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置と、前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置から前記検査ユニットが右眼に近づいた位置と、のいずれかである請求項18に記載の眼科装置。
【請求項】
前記制御手段は、前記検査ユニットを被検者の右眼と左眼との両方にアライメントさせることが可能であって、
前記検査プロトコルは、右眼と左眼との両方の検査を行うことが定義された検査プロトコルである請求項1乃至20のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記検査ユニットは、測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光を用いて被検眼の特性に関する情報を取得するOCT検査を実行可能であり、
前記検査プロトコルは、前記複数の検査に含まれる前記OCT検査を実行する撮影条件が定義され、
前記制御手段が前記検査ユニット及び前記駆動手段に実行させる調整動作は、アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整と、である請求項1乃至21のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
前記撮影条件は走査パターンと走査部位と走査範囲との少なくとも一つである請求項22に記載の眼科装置。
【請求項】
前記検査プロトコルは、測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光を用いて被検眼の特性に関する情報を取得するOCT検査と、可視光による眼底撮影との両方を行うことが定義された検査プロトコルである請求項1乃至23のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項】
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、を備える眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する工程と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する工程と、
前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が前記所定の条件に応じて開始された後、撮影方法が異なる検査を含む前記複数の検査を自動で連続して実行されるように前記検査ユニット及び前記駆動手段を制御する工程と、
前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の少なくとも一つの検査の再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる工程と、
を含む眼科装置の制御方法。
【請求項】
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、を備える眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する工程と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する工程と、
前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が前記所定の条件に応じて開始された後、撮影方法が異なる検査を含む前記複数の検査を自動で連続して実行されるように前記検査ユニット及び前記駆動手段を制御する工程と、
前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の少なくとも二つの検査の再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる工程と、
を含む眼科装置の制御方法。
【請求項】
請求項25又は26に記載の眼科装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【】
開示の技術は、眼科装置及び眼科装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【】
眼科装置として、被検眼の眼底2次元画像を取得するための装置(以下、これを眼底カメラ装置と記す。)や、低コヒーレンス光による光干渉断層法(OCT:Optical Coherence Tomography)を利用して、被検眼の断層画像を取得するための装置(以下、これをOCT装置と記す。)が実用化されている。
【】
これらの装置は、装置と被検眼とのアライメント調整と必要な調整を行った後に撮影を行っている。近年、これらの調整を自動で行うオート機能を有する眼科装置が開発されている。ユーザはオート機能を利用することで、煩雑な調整操作を行わずに簡便に眼科装置を用いて被検眼の撮影を行うことができる。
【】
特許文献1には、眼底の断層像と眼底像とを取得する機能を有する光画像計測装置が開示されている。また、特許文献1に開示される光画像計測装置は、自動撮影やオートフォーカス等の撮影時の作業を自動化する機能を有する。特許文献1に開示される光画像計測装置において、眼底を走査する信号光の複数の走査態様から任意の走査態様があらかじめ選択される。その後、撮影時の作業を自動化する機能がオンにされている場合、選択された走査態様に基づく眼底の断層像の取得と眼底像の取得とが自動的に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【】
ここで、特許文献1に開示される光画像計測装置は、取得した干渉像及びカラー眼底像を記憶した後に動作を終了していた。そのため、例えば一連の撮影のうち一部のみの撮影をやり直したい場合であっても、撮影条件を指定するステップに戻って再度同じ条件を指定し、その後に同じ動作を最初からやり直すことになり、ユーザビリティが低下していた。
【】
開示の技術の一つは、眼科装置のユーザビリティを向上することを目的とする。
【】
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的の一つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【】
開示の眼科装置の一つは、
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する選択手段と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を前記所定の条件に応じて開始した後、撮影方法が異なる検査を含む前記複数の検査を自動で連続して実行されるように前記検査ユニット及び前記駆動手段を制御し、
前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の少なくとも一つの検査の再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる。
【発明の効果】
【】
開示の技術の一つによれば、眼科装置のユーザビリティを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【】
【図】実施例1等の装置の概略的な構成例を示す。
【図】実施例1等の装置の制御部の概略的な構成例を示す。
【図】実施例1の測定フローチャートの一例を示す。
【図】実施例1の撮影画面の一例を示す。
【図】実施例1の結果画面の一例を示す。
【図】実施例1の複数の画面で構成される結果画面の一例を示す。
【図】実施例1の複数の画面で構成される結果画面の別の一例を示す。
【図】実施例1の結果画面の一例を示す。
【図】実施例1の決定画面の一例を示す。
【図】実施例1の決定画面の一例を示す。
【図】実施例2の測定フローチャートの一例を示す。
【図】実施例2の撮影画面の一例を示す。
【図】(a)は実施例1等の前眼画像の取得画像の一例を示す図であり、(b)は実施例1等の前眼画像の変換画像の一例を示す図である。
【図】(a)~(d)は実施例3の画面表示の一例を示す図である。
【図】実施例3の検査プロトコルの一例を示す図である。
【図】実施例3の第1の待機動作フローチャートの一例を示す図である。
【図】実施例4の第2の待機動作フローチャートの一例を示す図である。
【図】変形例の出力画面の一例を示す図である。
【図】変形例の出力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【】
以下、開示の技術を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、開示の技術が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
【】
(実施例1)
本実施例においては、開示の技術による眼科装置の一例として、OCT撮影と可視光による眼底撮影との両方を実行する眼科装置を説明する。ここで、従来の光画像計測装置は、取得した干渉像及びカラー眼底像を記憶した後に動作を終了していた。そのため、例えば一連の撮影を実行した後に同じ条件の撮影をやり直したい場合や、一連の撮影のうち一部のみの撮影をやり直したい場合であっても、撮影条件を指定するステップに戻って再度同じ条件を指定し、その後に同じ動作を最初からやり直すことになり、ユーザビリティが低下していた。そこで、本実施例は、眼科装置のユーザビリティを向上することを目的とする。本実施例による眼科装置は、OCT撮影と可視光による眼底撮影との両方を含む一連の制御手順が定義された検査プロトコルを記憶しており、ユーザは複数の検査プロトコルのうち一つを選択して実行させることができる。
【】
本実施例による眼科装置は、眼底撮影により取得される眼底画像と、OCT撮影により取得されるOCT画像と、眼底撮影とOCT撮影とのうち少なくとも一つを実行する指示を受け付ける表示情報の一例である撮影ボタンを表示手段に表示させる。本実施例による眼科装置は、撮影ボタンに対して操作が行われた場合、ユーザに検査プロトコルを選択させる際に表示する画面を表示することなく、選択した検査プロトコルに定義された検査と同じ条件で、指示された検査を行う。
【】
なお、本実施例における眼科システムは、開示の技術による眼科装置(複合検査ユニット)がネットワークに接続され、医師のパソコンからオーダ(検査指示書)を受け、オーダに従って、被検眼の検査を実行して、その結果を医師のパソコンへ送信する構成となっていてもよい。
【】
<装置の構成>
本実施例に用いられる眼科装置は、2次元の眼底画像を撮影する眼底撮影部と、測定光を照射した被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光(干渉光)を用いて被検眼の断層画像を取得するOCT撮影部とを備える。眼底撮影部の一例として、可視光で眼底を照明しカラー画像を撮影する眼底カメラを用いる構成を説明するが、可視光で眼底を走査してカラー眼底画像を得るカラーSLOを用いてもよい。
【】
ここでは、撮影に必要な調整動作と、1回の撮影とを連続して実行することを、1回の検査として説明する。この検査を複数回連続して行うことが定義された情報を検査プロトコルとして説明する。さらに、検査で実行する動作は、撮影のかわりに眼特性を測定する測定であってもよい。測定の例として、眼圧、眼軸長、屈折力、角膜曲率、瞳孔径、波面収差などの測定や、OCT検査による網膜厚みの測定などが挙げられる。
【】
プロトコルは、一般的に儀礼、手順、規約などの意味で用いられ、通信分野では特に情報フォーマットおよび交信手順を定めた規約を指す。ここで、検査プロトコルは検査を複数回行う手順を定義する情報であるとして説明する。さらに、検査プロトコルは、検査条件と検査手順との両方を定義する検査プロトコルであってもよい。検査として撮影を行う際の条件である撮影条件は、例えば、走査パターン、走査範囲、走査部位である。
【】
本実施例の眼科装置の概略構成及びその光学系を示す
図1を参照して、以下に実施例1について説明する。
【】
以下の説明では、被検眼Eの視線方向に対して略一致する方向をZ方向とする。また、Z方向に対して垂直な面をXY平面とし、水平方向をX方向、鉛直方向をY方向とする。
【】
眼科装置は、検査ユニットの一例である光学ヘッド部100、分光器200、制御手段の一例である制御部300を備える。これらを眼科装置の内部に含む構成について説明するが、制御部300や分光器200は眼科装置本体の外部にあってもよい。また、光学ヘッド部100のうち一部分が眼科装置の外部にある構成であってもよい。以下、光学ヘッド部100、分光器200及び制御部300の構成を順に説明する。
【】
<光学ヘッド部100及び分光器200の構成>
検査ユニットの一例である光学ヘッド部100は、被検眼Eの前眼部Eaや、被検眼の眼底Efの2次元の眼底画像及び3次元の断層画像(OCT画像)を撮影するための測定光学系で構成されている。以下、光学ヘッド部100内に配置される各種光学系について説明する。
【】
光学ヘッド部100において、被検眼Eに対向して対物レンズ101が設置される。対物レンズ101の光軸L1上には光路分離部として機能する第1ダイクロイックミラー102が配置される。第1ダイクロイックミラー102によって、眼底撮影系の光路(光軸L3)及びOCT干渉系の光路(光軸L5)が、波長帯域により分岐される。
【】
第1ダイクロイックミラー102の透過方向の光軸L3上には、穴あきミラー131、撮影絞り132、フォーカスレンズ133及び結像レンズ134、第3ダイクロイックミラー135、イメージセンサ136が配置される。穴あきミラー131は中央部に開口を有する。フォーカスレンズ133は、光軸L3上の位置を移動することによりピントを調整する。光軸L3上の光路は、第3ダイクロイックミラー135によって、イメージセンサ136へ至る光路及び固視灯137へ至る光路に、波長帯域により分岐される。イメージセンサ136は、可視光と赤外光とに感度を有する動画観察と静止画撮影を兼ねた眼底画像用センサである。固視灯137は可視光を発生して被検者の固視を促す。
【】
穴あきミラー131の反射方向の光軸L4上には、角膜バッフル140、リレーレンズ141、フォーカス指標ユニット142、レンズ143及びリングスリット144がこの順で配置される。角膜バッフル140は、中心に遮光点を有する。リングスリット144は、リング状のスリット開口を有する。また、光軸L4上には遮光点を有する遮光部材としての水晶体バッフル145、及び赤外光を透過し可視光を反射する特性を有する第2ダイクロイックミラー146が配置されている。フォーカス指標ユニット142は、光軸L4に沿って移動可能かつ光軸L4上に挿脱可能となっている。
【】
第2ダイクロイックミラー146の反射方向には、コンデンサレンズ147及び白色LED光源148が配置される。白色LED光源148は、可視のパルス光を発する白色LEDが複数個配置された撮影用光源である。第2ダイクロイックミラー146の透過方向には、コンデンサレンズ149及び赤外LED光源150が配置される。赤外LED光源150は、赤外の定常光を発する赤外LEDが複数個配置された観察用光源である。対物レンズ101と第2ダイクロイックミラー146とこれらの間の光学部材、並びにコンデンサレンズ147及びコンデンサレンズ149により、眼底を照明する照明光学系が構成される。この照明光学系を介して白色LED光源148、或いは赤外LED光源150の光が被検眼の眼底を照明する。
【】
第1ダイクロイックミラー102の反射方向の光軸L5上には、レンズ151、ミラー152、OCTXスキャナ153-1、OCTYスキャナ153-2、及びレンズ154、155が配置される。OCTXスキャナ153-1とOCTYスキャナ153-2は、例えば、ミラーより構成され、測定光を被検眼の眼底Ef上で走査する走査部として機能する。さらに、OCTXスキャナ153-1とOCTYスキャナ153-2とは、その中心位置付近がレンズ151の焦点位置となるように配置される。また、この中心位置付近は、被検眼Eの瞳の位置と、光学的な共役関係となっている。この構成により、走査部を物点とした光路が、対物レンズ101とレンズ151の間で略平行となる。それによりOCTXスキャナ153-1及びOCTYスキャナ153-2により眼底Ef上を測定光で走査しても、これらの間に配置されるダイクロイックミラーに入射する測定光の入射角度を同じにすることが可能となる。なお、OCTXスキャナ153-1とOCTYスキャナ153-2とは、各々主走査方向とこれに直交する副走査方向とに測定光を走査するが、走査方向はこれに限られない。
【】
測定光源157は、測定光路に入射させる測定光を得るための光を発する光源となる。本実施例の場合、OCT光学系における測定光はファイバー端を光源として出射され、該ファイバー端は被検眼Eの眼底Erと光学的な共役関係を有する。レンズ154はフォーカス調整用のレンズであり、不図示のモータによって図中矢印にて示される光軸方向に駆動される。測定光のフォーカス調整は、光源として作用するファイバー端から出射する測定光を眼底Er上に結像するように行われる。フォーカス調整部として機能するレンズ154は、測定光光源となるファイバー端と、走査部として機能するOCTXスキャナ153-1及びOCTYスキャナ153-2と、の間に配置されている。以上に述べたフォーカス調整によって、ファイバー端から出射された測定光の像を被検眼Eの眼底Erに結像させることができ、眼底Erからの戻り光を光ファイバー156-2に効率良く戻すことができる。
【】
なお、
図1において、OCTXスキャナ153-1と、OCTYスキャナ153-2との間の光路は紙面内において構成されているが、実際は紙面垂直方向に構成されている。
【】
次に、測定光源157からの光路と参照光路、分光器200の構成について説明する。測定光源157、光カプラー156、光ファイバー156-1~4、レンズ158、分散補償用ガラス159、参照ミラー160、及び分光器200によってマイケルソン干渉系が構成されている。光ファイバー156-1~4は、光カプラー156に接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバーである。測定光源157から出射された光は、光ファイバー156-1を介して光カプラー156に導かれる。光カプラー156に導かれた光は、光ファイバー156-2側の測定光と、光ファイバー156-3側の参照光とに分割される。測定光は上述したOCT光学系の光路を通じ、観察対象である被検眼Eの眼底Erに照射され、網膜による反射や散乱により同じ光路を通じて再び光カプラー156に到達する。
【】
一方、参照光は、光ファイバー156-3、レンズ158、及び測定光と参照光との分散を合わせるために挿入された分散補償用ガラス159を介して参照ミラー160に到達し、反射される。参照ミラー160に反射された参照光は同じ光路を戻り、再び光カプラー156に到達する。再度光カプラー156に至った参照光と測定光(戻り光)とは、光カプラー156によって合波される。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とがほぼ同一となったときに、この合波によって各々の光による干渉を生じる。参照ミラー160は、不図示のモータ及び駆動機構によって図中矢印にて示す光軸方向に位置を調整可能に保持される。参照光の光路長は、このモータ等を用いることにより、被検眼Eによって変わる測定光の光路長に対して合わせることが可能である。得られた合波光は、光ファイバー156-4を介して分光器200に導かれる。
【】
分光器200は、レンズ201、回折格子202、レンズ203、及びラインセンサ204を備えている。光ファイバー156-4から出射された合波光はレンズ201を介して略平行光となった後、回折格子202で分光され、レンズ203によってラインセンサ204上に結像される。ラインセンサ204における各素子は、受光した光に応じた信号を出力する。制御部300は後述する画像取得部304によりこの信号を所定のタイミングにてサンプリングし、所定の信号処理を施して断層画像を生成する。
【】
次に、測定光源157の周辺について説明する。本実施例では、測定光源157には代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)を用いる。測定光源157より出射される光の中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。ここで、バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメータである。また、光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。測定光の中心波長は眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適切である。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。双方の理由から、本実施例では中心波長が855nmの光を用いることとした。
【】
なお本実施例では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いているが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。測定光と参照光との光量差に応じて光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。
【】
光軸L1とは異なる光軸L6-1、光軸L6-2上には、それぞれレンズとイメージセンサを含むステレオカメラ180-1、180-2が配置される。観察手段の一例であるステレオカメラ180-1、180-2は、前眼部観察を行うため、光軸L1と接したXZ平面上で、光軸L1に対して略対称に配置され、異なる方向からの被検眼Eの前眼部Eaのステレオ画像を実質的に同時撮影する。ステレオカメラ180-1、180-2により取得された各画素値は、制御部300を介し、表示手段の一例である表示部310に出力される。表示部310は、ユーザがタップすることで指示を入力できるタッチパネルであってよい。ここで、ユーザがタッチパネルに触れる動作を、タップという。また、対物レンズ101の近くに配置された前眼部観察用光源125が、被検眼Eの前眼部Eaを照明する。
【】
ここで、ステレオカメラ180-1、180-2を、光軸L1と接したXZ平面上で光軸L1に対して略対称に配置したが、まつ毛や瞼からのケラレの影響を低減するため、Y方向にずらした位置に配置してもよい。また、ステレオカメラ180を2つ配置したが、3つ以上配置してもよい。
【】
さらに、光学ヘッド部100は、検査ユニットを駆動する駆動手段の一例であるヘッド駆動部170を備えている。ヘッド駆動部170は、不図示の3つのモータから構成されており、光学ヘッド部100を被検眼Eに対して3次元(X、Y、Z)方向に移動可能となるように構成されている。これにより、被検眼Eに対する光学ヘッド部100のアライメント調整が可能となっている。
【】
<制御部300の構成>
次に、
図2を参照して、制御部300の概略的な構成について説明する。制御部300は、撮影制御部301、記憶手段の一例である記憶部302、報知手段の一例である出力制御部303、画像取得部304、及び画像処理部305が設けられている。
【】
撮影制御部301は、記憶部302、光学ヘッド100、入力部340と接続されている。ユーザがタップすることで指示を入力できるタッチパネルを配置し、表示部310と入力部340を兼ねさせる構成であってもよい。撮影制御部301は、入力部340からの入力信号を受けると、記憶部302に記憶された検査プロトコルに基づく光学ヘッド部100の各部の制御を行う。入力部340は、マウス307やキーボード308等から構成される。
【】
記憶部302は、検査プロトコルや、生成された被検眼の画像、画像解析結果、画像取得時の撮影条件、被検眼に関する情報等を記憶する。また、記憶部302は、装置を制御する際の各種プログラム等も記憶する。
【】
ここで、検査プロトコルは、複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された情報である。ここでは、アライメント調整を含む調整動作と、撮影とを実行する動作を一つの検査としている。また、あらかじめ複数の検査プロトコルが記憶部302に記憶されている。不図示の検査プロトコル選択画面において、ユーザは、複数の検査プロトコルのうち一つを選んで実行させる指示を行う。検査プロトコルに定義される制御手順には、走査パターンや走査部位などの撮影条件の情報が含まれてもよい。走査パターンと走査部位については後述する。なお、検査プロトコルは、不図示のネットワークを介して受信したオーダに基づく制御手順であってもよい。このとき、眼科装置は、患者情報、検査モード、検査部位などを含むオーダ情報を、ネットワークを介して受信し、記憶部302に記憶し、その後、記憶部302に記憶された検査結果の情報を依頼元のパソコンに送信してもよい。
【】
画像取得部304は、記憶部302、光学ヘッド100、分光器200、画像処理部305と接続されている。更に、画像取得部304は、光学ヘッド部100内のステレオカメラ180-1、180-2と接続されており、被検眼Eの前眼画像を生成し、画像処理部305に画像を送る。また、画像取得部304は、光学ヘッド部100内のイメージセンサ136と接続されており、被検眼Eの眼底画像を生成し、画像処理部305に画像を送る。また、画像取得部304は、分光器200内のラインセンサ204と接続されており、被検眼Eの断層画像を生成し、画像処理部305に画像を送る。
【】
画像処理部305は、画像取得部304で取得された、前眼画像、眼底画像、断層画像を処理し、記憶部302に送る。また、画像処理部305は、前眼画像を解析し、被検眼Eと光学ヘッド100の相対位置情報を検出し、記憶部302に送る。
【】
出力制御部303は、表示手段の一例であるディスプレイ等の表示部310に接続されており、表示部310において、被検眼Eの前眼画像、眼底画像、断層画像、及び画像処理部305の解析結果等を表示可能としている。表示手段の一例である表示部310は、ユーザが触れることで入力が可能なタッチパネルであってもよい。ユーザがタッチパネルに触れる動作を、タップという。また、出力制御部303は、報知手段の一例である音声出力部350に接続されており、画像処理部305の解析結果やユーザに対する警告を音声出力可能としている。
【】
複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する選択手段は、制御部300が有してもよい。
【】
なお、上述した制御部300は、CPUやMPUで実行されるモジュールにて構成されてもよいし、ASICなどの特定の機能を実現する回路等により構成されてもよい。また、記憶部302は、任意のメモリや光学ディスク等の記憶媒体を用いて構成することできる。
【】
<前眼画像の表示方法>
次に、本実施例に係るステレオカメラ180-1、180-2で取得した被検眼Eの前眼画像の表示方法を説明する。
【】
ステレオカメラ180-1、180-2は、光軸L1とは異なる光軸L6-1、光軸L6-2上に、配置されているため、画像取得部304が取得する前眼画像は、光軸L6-1、光軸L6-2方向(ななめ横)からみた水平方向に歪んだ画像となる。
【】
画像処理部305は、歪んだ前眼画像を光軸L1方向(正面)からみたような画像に変換する射影変換を行う(画像変換手段)。画像の各画素の変換後の座標(x‘、y’)は、変換前の座標(x、y)と変換係数(a,b,c,d,e,f,g,h)を用いて、式(1)、式(2)で変換できる。
【】
【】
【】
ここでの変換係数(a,b,c,d,e,f,g,h)は、変換前と変換後の対応点が4つ以上あれば、求めることができる。変換係数は、組み立て時や装置起動中のキャリブレーション等で求めることができる。
【】
ステレオカメラ180-1、180-2のうちいずれか一方で取得した前眼画像を
図11(a),変換後の前眼画像を
図11(b)に示す。
【】
画像処理部305は、定期的に、取り込んだ前眼画像を変換し、変換後の画像を記憶部302に送る。そして、出力制御部303は、定期的に、変換後の画像を記憶部302から読み出し、表示部310に変換後の前眼画像を動画像として表示させる。
【】
ここで、動画像として表示させる前眼画像は、ステレオカメラ180-1、180-2で取得した画像のうち、少なくともいずれ一方でもよいし、両方でもよい。
【】
図11(a)の瞳孔320は、水平方向に縮んだ略楕円に見えるため、検者が、瞳孔径等の瞳孔状態を把握しにくい。一方で、
図11(b)の瞳孔321は、略正円に見えるため、検者が、瞳孔径等の瞳孔状態を把握しやすい。
【】
また、出力制御部303は、表示部310に変換後の前眼画像を動画像として表示させる際に、
図11(b)に示すように、円状のアライメント基準マーク322を重畳して表示する(アライメント基準マーク生成手段)。このアライメント基準マークの位置は、アライメントの目標位置を示し、円の大きさは、検査に必要とする最小瞳孔径の大きさを示す。
【】
以上のようにして、前眼画像を動画像として表示することで、検者が検査途中に瞳孔状態に応じて待機・再開の操作を行いやすくなり、効率よく安定した検査結果を得ることができる。
【】
<相対位置情報の検出方法>
次に、本実施例に係る、ステレオカメラ180-1、180-2を用いた被検眼Eに対する光学ヘッド部100の相対位置情報の検出方法を説明する。
【】
画像処理部305は、前眼画像の特徴を解析することで、被検眼Eと光学ヘッド100のX、Y、Z方向の相対位置情報(位置ずれ量)を算出する。
【】
画像処理部305は、前眼画像を、所定の閾値で2値化処理をし、瞳孔領域を検出する。そして、画像処理部305は、検出された瞳孔領域の重心位置を算出する。算出された瞳孔領域の重心位置と、前眼画像の所定位置との差からX、Y方向の位置ずれ量を算出する。ここで、X、Y方向の位置ずれ量を算出する画像は、ステレオカメラ180-1、180-2で取得した画像のうち、少なくともいずれか一方でもよいし、両方でもよい。
【】
また、画像処理部305は、ステレオカメラ180-1の画像とステレオカメラ180-2の画像からそれぞれ算出された瞳孔領域の重心位置の差を算出する。そして、画像処理部305は、その重心位置の差(視差)と、ステレオカメラ180-1、180-2間の距離、及び焦点距離から、三角測量の原理を用いて、Z方向の位置ずれ量、方向を算出する。
【】
ここでは、前眼画像の特徴として、瞳孔領域の重心を用いたが、瞳孔中心位置等をもとに位置ずれ量を算出してもよい。また、指標を角膜に投影し、その指標をもとに位置ずれ量を算出してもよい。また、観察光学系にスプリットプリズムを挿入し前眼部を観察する方法をとってもよい。
【】
<調整動作の方法>
本実施例に係る、調整動作の方法を説明する。本実施例に係る眼科装置は、調整動作の一つであるアライメント調整と、調整動作の一つであるフォーカス調整と、調整動作の一つであるコヒーレンスゲート調整とを行う。なお、調整動作は、検査のために行う調整であればよく、これら3つの調整動作に限られない。例えば、OCTの出力感度を最適化するポラリゼーションなどの動作を行ってもよい。
【】
初めに、被検眼Eに対する光学ヘッド部100の調整動作の一つであるアライメント調整の方法を説明する。
【】
撮影制御部301は、前述の画像処理部305が算出した位置ずれ量が少なくなるように、ヘッド駆動部170に移動の指示を行う。そして、ヘッド駆動部170は、不図示の3つのモータを駆動させて、光学ヘッド部100の位置を被検眼Eに対して3次元(X、Y、Z)方向に移動させる。
【】
画像処理部305は、光学ヘッド部100の移動後に、再度、前眼画像を取得し、瞳孔領域の検出を行う。ここで被検眼Eの瞳孔が、予め設定された表示画面における指定範囲内に移動されたか否かを判定する。瞳孔がこの指定範囲内に移動されたと判断した場合、アライメント調整を終了する。一方、被検眼瞳孔がこの指定範囲内に収まっていない場合は、上述した処理を繰り返す。
【】
他にも、観察光学系にスプリットプリズムを挿入し、分割された前眼画像をもとに位置ずれ量を算出する方法をとってもよい。また、アライメント指標を前眼部に投影し、指標が投影される位置に基づいて光学ヘッド部100を移動させてもよい。アライメント指標はラフとファインとの複数の指標であってよく、粗調整と微調整とを段階的に行ってもよい。さらに、これらのアライメント調整方法を複数組み合わせて行ってもよい。
【】
次に、本実施例に係る調整動作の一つである、被検眼Eの眼底部に対するフォーカス調整について説明する。
【】
画像処理部305は、眼底画像を取得し、取得した眼底画像のコントラストを算出する。撮影制御部301は、眼底画像のコントラストが大きくなるように、フォーカスレンズ133を移動させる。画像処理部305は、フォーカスレンズ133の移動後に、再度、眼底画像を取得し、コントラストの算出を行う。コントラストがあらかじめ設定された基準以上になった場合、フォーカス調整を終了する。一方、コントラストがこの基準を超えない場合、上述した処理を繰り返す。
【】
なお、フォーカス調整に利用する眼底像は、赤外眼底画像またはSLO(近赤外光源を用いた共焦点レーザー走査方式)画像など、眼底の任意の撮影手法による画像であってもよい。また、コントラスト以外にも、画像全体の明るさを算出する方法や画像を周波数に変換する方法などをとってもよい。
【】
さらに、フォーカス調整は異なる方式をとってもよい。例えば、像の位相差を検出するセンサを設けて、位相差に基づいて光学ヘッド部100を移動させる方式(位相差オートフォーカス)でもよい。また、撮影用の画素に位相を検出する機能を持たせる構成であってもよい。さらに、光路にスリットおよびスプリットプリズムを挿入し、分割された光束が再度合流するようにフォーカスレンズ133を動かす構成でもよい。OCT撮影を行う場合、OCT撮影により取得される2次元断層像(OCT画像)の輝度や位置を検出して、これらが適当な範囲に入るようにフォーカス調整用のレンズ154を動かす構成でもよい。フォーカス調整として、上述の動作を複数組み合わせて行ってもよい。
【】
さらに、OCT撮影を行う場合、調整動作の一つであるコヒーレンスゲート調整が行われる。画像処理部305は、OCT画像を取得し、断層像の位置を検出する。撮影制御部301は、断層像の位置に基づいて、ミラー160を駆動し、参照光の光路長を調整させる。画像処理部305は、光路長の調整後に再度OCT画像を取得し、断層像の位置を検出する。断層像があらかじめ設定された領域の中にある場合、コヒーレンスゲート調整を終了する。断層像がこの領域の中に収まっていない場合は、上述した処理を繰り返す。なお、コヒーレンスゲート調整において、必ずしも参照光の光路長を変更しなくてもよく、例えば、測定光の光路にミラーを挿入し、ミラー位置を変えることで測定光の光路長を変えてもよい。
【】
上述の調整動作は、別の順番で行ってもよく、また、同時に実行してもよい。例えば、アライメント調整のうち粗調整が終わった段階で、アライメントの微調整とフォーカス調整とを同時に開始してもよい。アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整とのそれぞれの調整動作が終了した後に、微調整として再度アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整とのそれぞれの調整動作を行ってもよい。
【】
<検査プロトコルに基づく一連の検査の動作フロー>
本実施例での検査プロトコルに基づく一連の検査の動作フローについて、
図3、
図4を用いて説明する。ここでは、検査プロトコルの一例として、初めにOCT撮影を行い、次に可視光による眼底撮影を行う例を説明する。
【】
撮影に先立ち、S101において、検査プロトコルを選択する選択手段は、ユーザの指示に応じて検査プロトコルを選択する。なお、検査プロトコルを選択する選択手段は、制御部300が有してもよい。検査プロトコル選択画面には、予め記憶部302に記憶されている複数の検査プロトコルが表示される。検査プロトコルには、アライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義されている。
【】
ユーザは、表示部310上に表示される不図示の検査プロトコル選択画面で検査プロトコルを識別可能な表示情報をタップすることで指示を入力してもよい。検査プロトコルを識別可能な表示情報を表示する際、検査プロトコルの名称を表示してもよい。また、検査プロトコルに定義された撮影条件をイラストレーションにした撮影アイコンを表示してもよい。
【】
検査プロトコルには、撮影モード、走査モード、左右眼等の撮影条件の情報が含まれていてもよい。さらに、複数の検査の順序や回数等を予めユーザが設定することが可能であり、設定された順序や回数等は、記憶部302に保存される。例えば、右眼と左眼との両方の検査を連続して行う検査プロトコルを選択又は設定することができる。また、検査が終了したときに検査結果を表示部310に表示させる対象となる撮影を、検査プロトコルのうち最終の検査以外の検査から選択して設定することが可能である。例えば、OCT撮影と眼底撮影とを行う検査プロトコルに基づく制御を実行する場合、OCT撮影が終了したときにOCT画像を表示部310に表示させ、続いて眼底撮影を行うことができる。
【】
撮影モードには、眼底撮影モード、眼底蛍光撮影モード、OCT撮影モード及び前眼部撮影モード等がある。走査モードは、Macula、Glaucoma、Disc、OCTアンギオグラフィ(OCTA)等がある。走査モードを切り替えるとそれぞれの走査モードに最適な走査パターン、固視位置が設定される。OCTの走査パターンは3Dスキャン、ラジアルスキャン、クロススキャン、サークルスキャン、ラスタースキャン等がある。
【】
また、異なる複数の検査プロトコルにおいて、それぞれの検査プロトコルに、同じ撮影モードの異なる走査モードやその他の撮影条件の撮影がそれぞれ含まれていてもよい。例えば、記憶部302に記憶されている異なる複数の検査プロトコルの例として、OCTの3Dスキャンと眼底撮影とを行う検査プロトコルや、OCTのラジアルスキャンと眼底撮影とを行う検査プロトコルが挙げられる。本実施例では、OCTの走査パターンのうち3Dスキャンを選択し、併せて眼底撮影を行う場合を説明する。
【】
次にS102において、不図示の検査プロトコル選択画面から第一の画面の一例である撮影画面1000に進むと、画像取得部304が、前眼画像の取得を開始する。このとき、表示部310上には、
図4の撮影画面1000中に前眼画像1101、眼底観察画像1201、断層像1301が表示される。撮影開始前には、それぞれの画像は動画像が表示される。
【】
前眼画像の表示において、前眼部をななめからでなく正面から見た像になるよう補正を行ってもよい。また、表示させる前眼画像は、ステレオカメラ180-1、180-2で取得した画像のうち、いずれかのうち一方でもよいし、両方でもよい。
【】
第一の画面の一例である撮影画面1000において、前眼画像1101と眼底観察画像1201と断層像1301とを同時に表示させなくてもよく、例えばユーザがあご受けの調整を行う間は、前眼画像のみを表示させてもよい。眼底観察画像と断層像とを取得するまでは、画像を表示させるウィンドウをブラックアウトや砂嵐の状態にしておいてもよい。
【】
また、第一の画面の一例である撮影画面1000は、あご受けの調整と調整動作との進行に伴って切り替わる複数の画面から構成されてもよい。例えば、ユーザがあご受けの調整を行う間とアライメント調整が実行される間では前眼画像1101のみを表示させ、フォーカス調整またはコヒーレンスゲート調整が実行される間は眼底観察画像1201と断層像1301とを表示させてもよい。
【】
第一の画面の一例である撮影画面1000において、Captureボタン1003をユーザがタップすることで、検査プロトコルに基づく制御が開始される。検査プロトコルに基づく制御を開始させる所定の条件として、ユーザの指示の一例である、Captureボタン1003に対する操作を説明したが、所定の条件はこれに限られない。例えば、被検者が装置に対して近づいたことを検知する非接触式センサや、被検者があご受けにあごを置いたことを検知する接触式センサなどの出力を条件として、検査プロトコルに基づく制御を開始してもよい。
【】
次にS103において、調整動作の一つであるアライメント調整が実行される。撮影制御部301は、画像処理部305が算出した位置ずれ量が少なくなるように、ヘッド駆動部170に指示をする。そして、ヘッド駆動部170は、不図示の3つのモータを駆動させて、光学ヘッド部100の位置を被検眼Eに対して3次元(X、Y、Z)方向に移動させる。その際、被検眼Eは照明光源125からの赤外光によって照明されている。アライメント調整が完了した時点で、個々の撮影ごとに、最終的なアライメント位置が記憶部302に記憶される。
【】
続いて、調整動作の一つであるフォーカス調整が実行される。画像処理部305は、眼底画像を取得し、取得した眼底画像のコントラストを算出する。撮影制御部301は、眼底画像のコントラストが大きくなるように、フォーカスレンズ133を移動させる。
【】
さらに、調整動作の一つであるコヒーレンスゲート調整が実行される。画像処理部305は、OCT画像を取得し、断層像の位置を検出する。撮影制御部301は、断層像の位置に基づいて、ミラー160を駆動し、参照光の光路長を調整させる。
【】
S103の調整動作は、別の順番で行ってもよく、また、同時に実行してもよい。例えば、アライメント調整のうち粗調整が終わった段階で、アライメントの微調整とフォーカス調整とを同時に開始してもよい。アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整とのそれぞれの調整動作が終了した後に、微調整として再度アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整とのそれぞれの調整動作を行ってもよい。
【】
上述のオート撮影機能によらず、ユーザがピントやアライメントをマニュアル調整する機能があってもよい。ユーザは、スライダ1103により被検眼に対する光学ヘッドのZ方向の位置及びXY位置を移動させる。またスライダ1203によりフォーカス調整を行い、スライダ1302により断層像1301のコヒーレンスゲート調整を行う。眼底観察画像1201上に表示された走査範囲を調整する。続いてCaptureボタン1003を押すことで撮影を行う。オート撮影を行うときのCaptureボタン1003は、調整動作を行う指示を受け付けるが、マニュアル調整を行った場合は画像取得の指示を受け付ける。Captureボタン1003をタップされると、撮影制御部301はXYスキャナ153-1、153-2を走査し3Dスキャンを行う。
【】
また、撮影画面1000において、検査プロトコルに基づく制御を中断するための表示情報の一例であるStopボタンを設けてもよいし、設けなくてもよい。さらに、検査プロトコルに基づく制御が中断された場合に制御を再開するための表示情報の一例であるRestartボタンを設けてもよいし、設けなくてもよい。
【】
第一の画面の一例である撮影画面1000において、前眼画像1101と眼底観察画像1201と断層像1301とを同時に表示させなくてもよい。また、撮影画面1000は、あご受けの調整と調整動作との進行に伴って切り替わる複数の画面から構成されてもよい。例えば、ユーザがあご受けの調整を行う間とアライメント調整が実行される間では前眼画像1101のみを表示させ、フォーカス調整またはコヒーレンスゲート調整が実行される間は眼底観察画像1201と断層像1301とを表示させてもよい。
【】
S104において、被検眼の画像が撮影され、記憶部302が被検眼の画像を記憶する。撮影は、前述の調整動作が終わった直後に実行されても良く、あるいは、あらかじめ設定した時間のカウントダウンを行った後に実行されてもよい。また、これらの設定のうちいずれかをユーザが選択できる機能があってもよい。本実施例では、検査の一例として被検眼の画像を取得する撮影の場合を説明するが、例えば屈折力などの眼特性を測定してもよい。
【】
S104において撮影又は測定が実行された後に、制御手段の一例である撮影制御部301は、検査ユニットの一例である光学ヘッド部100を所定の位置に待機させる。光学ヘッド部100を待機させる位置は、撮影が終了したときの光学ヘッド部100の位置と、撮影又は測定が終了したときの光学ヘッド部100の位置からZ方向において被検者側と逆の方向に移動した位置との、いずれかにする。
【】
このとき、光学ヘッド部100を待機させる位置は、X方向とY方向とにおいて、撮影又は測定が終了したときの光学ヘッド部100の位置と全く同じ位置である必要はない。光学ヘッド部100を待機させずに初期位置に戻す場合に比べて、次の検査に必要なアライメント調整にかかる時間が短くなるように、一定の範囲内に光学ヘッド部100を待機させればよい。この制御方法は、設定によって変更可能であって、電源を入れた時の光学ヘッドの初期位置へ、撮影又は測定の終了後に光学ヘッドを移動させてもよい。
【】
撮影又は測定の終了後に、最終的なアライメント位置の付近に光学ヘッド部100を待機させることで、後述する結果画面から指示された検査を行うためのアライメント調整にかかる時間を短縮することが可能となる。また、被検者の負担軽減のために、光学ヘッド部100に被検者から遠ざかる方向へ移動させてもよい。
【】
また、次の検査に移行するために左右眼を切り替える場合には、上記前後ではなく左右の方向に、光学ヘッド部100を移動させる位置を設定するように構成してもよい。右眼が最後の検査である時には、終了時の位置を含み、左眼に近づく方向かの位置で待機することで、アライメント調整にかかる時間を短縮することが可能となる。逆に左眼が最後の検査である時には、終了時の位置を含み、右眼に近づく方向の位置で待機することで、アライメント調整にかかる時間を短縮することが可能となる。
【】
また待機する際には、被検眼と光学ヘッド部100との相対位置情報を継続的に検出する状態にしておき、いつでも調整動作や撮影または測定に復帰できるようにしておく。さらに、被検眼と光学ヘッド部100との相対位置情報を検出可能な範囲内に光学ヘッド部100が位置するように、光学ヘッド部100の移動を制御することで、次の検査を行うためのアライメント調整にかかる時間を短縮することが可能となる。
【】
被検眼と光学ヘッド部100との相対位置情報を検出可能な範囲の一例として、画像処理部305が前眼画像を検出可能な範囲が挙げられる。この際の検出可能な範囲とは、被検眼前眼部が観察手段の画角に収まる範囲である。被検眼前眼部を観察手段の画角に収めることで、次のアライメント調整が速やかに実行されるようにしておくことが望ましい。
【】
さらに被検眼前眼部の観察手段から相対位置情報が検出不可能と判断した際には、報知手段の一例である音声出力部350に、ユーザへの警告を発させてもよい。別の例として、表示手段の一例である表示部310に警告のメッセージを表示させる構成でもよい。また被検眼前眼部の観察手段の検出範囲内に常にとどまるよう、ヘッド駆動部170を駆動させてもよい。
【】
S105において、S101で選択した検査プロトコルに含まれる検査が終了したかどうかを判定し、終了していなければ、S103の調整動作及びS104の撮影又は測定を実施する。例えば、OCT撮影の後に眼底撮影を行う検査プロトコルに基づく制御を実行していて、OCT撮影のみが終了していれば、次に行う眼底撮影のための調整動作または撮影に移る。選択した検査プロトコルに含まれる検査が終了すると、S106の検査結果の表示へ移る。
【】
S106において、第二の画面の一例である結果画面を表示する。第二の画面の一例である結果画面は、S101で設定した検査プロトコルに含まれる検査の結果と、再検査の指示を受け付ける表示情報の一例である撮影ボタンとを備える。
図5に結果画面の一例を示す。撮影ごとに、再検査の指示を受け付ける表示情報の一例である撮影ボタンと完了の指示を受け付ける表示情報の一例である完了ボタンとを表示し、完了及び撮影のいずれか一方を選択可能としている。
図5では、OCT画像と眼底画像とを表示しているため、再検査の指示を受け付ける表示情報は撮影ボタンであるが、屈折力の測定などを行う検査プロトコルの場合は再検査の指示を受け付ける表示情報として測定ボタンを表示してもよい。
【】
再検査の指示を受け付ける表示情報の一例である撮影ボタンと画像とは、対応付けて表示される。結果画面は複数の画面で構成されても良く、例えば画面をタブで切り替えたり、検査の内容をアイコンとして表示した状態でアイコンをタップすると画面が開いたり、タッチパネルをスワイプ操作することで画面を切り替えたりしてもよい。
図6(a)及び(b)にタブで切り替え可能な結果画面の一例を示す。その他、それぞれの画面に対して表示する時間を設定し、所定時間が経過した後に画面が切り替わるようにしてもよい。
【】
また、一つの検査ごとに一つの画面を生成してもよい。一つの検査に対して再検査の指示がされた段階で調整動作や撮影又は測定のいずれかのステップに移行し、検査終了後に再度結果画面を表示してもよい。
【】
さらに、上述の撮影ボタン及び完了ボタンは任意の形態をとることができる。すべての検査に対して完了を指示できる構成であればよく、完了ボタンは常に表示しなくてもよい。さらに、チェックボックスを各画像に対応付けて表示し、チェックを入れた撮影をまとめて実行させるためのボタンを配置してもよい。
図7にチェックボックスを配置した結果画面の一例を示す。また、検査に対応するアイコンや画像を所定の領域にドラッグおよびドロップの操作をすることで完了及び撮影のいずれかを選択できる構成にしてもよい。
【】
画像の判断の基準となる、画質を示す数値やステータスバー、フレアやケラレなどの位置や影響の程度を示す表示、眼底正面画像にスキャン位置を示すラインや枠を重畳した画像などを結果画面に表示してもよい。被検者の過去の検査結果を読み込んで結果画面に表示する機能があってもよい。
【】
S107において、上記S106での再検査の指示の受け付け状態に対して、完了及び再検査の決定を行う。このとき、指示された検査の結果や検査に関する情報などを表示部310に表示させてもよい。
図8(a)にそれぞれの検査に対する指示を表示した決定画面を示す。
図8(b)では、例えば再検査を指示した検査の結果のみを表示している。その他完了した検査の結果をグレーアウト等で識別してもよい。また、決定画面は必ず表示しなくてもよく、S107におけるユーザの指示を受けた直後に検査のための動作に移ってもよく、音声案内などで次の検査の情報を知らせる構成であってもよい。
【】
S107において、選択された検査プロトコルに含まれる全ての検査に対して完了が指示された場合には、一連の検査が終了となる。一方で再検査の指示を受けた場合は、対象の検査を実施する。このとき、指示された検査の、すでに取得された結果を記憶部302から削除し、新しく取得された結果のみを記憶部302に保存してもよい。また、指示された検査の、すでに取得された結果と、指示を受けた後に取得された結果との両方を記憶部302に記憶させてもよい。
【】
S108において、指示された検査を行うための調整動作を行う。このとき、S103で記憶部302に記憶された最終的なアライメント位置に光学ヘッド部100を駆動してもよい。記憶されたアライメント位置を起点としてアライメント調整を行うことで、アライメント調整に要する時間を短縮することが可能となる。
【】
S108のステップが完了すると、再検査を指示された検査を実施し、再度結果画面を表示させる。開示の技術による眼科装置は、再検査の指示が行われた検査を実施する際、ステップ101で選択された検査プロトコルに定義された検査と同じ検査条件で検査を実施する。検査の実施において、制御部300は選択された検査プロトコルに基づく制御を行う。選択された検査プロトコルに含まれる全ての検査の完了を指示されると、一連の検査が終了となる。
【】
本実施例の眼科装置によれば、眼科検査を円滑に行うことができ、眼科装置のユーザビリティが向上する。
【】
(実施例2)
本実施例においては、開示の技術による眼科装置の一例として、OCT撮影と可視光による眼底撮影との両方を実行する眼科装置を説明する。本実施例による眼科装置は、OCT撮影と可視光による眼底撮影との両方を含む一連の制御手順が定義された検査プロトコルを記憶しており、ユーザは複数の検査プロトコルのうち一つを選択して実行させることができる。
【】
本実施例による装置は、Stopボタンと、Restartボタンとを設ける眼科装置である。Stopボタンは、選択された検査プロトコルに基づく制御を中断させる指示を受け付ける表示情報の一例である。また、Restartボタンは、制御が中断されている場合に、制御を再開させる指示を受け付ける表示情報の一例である。選択された検査プロトコルに基づく制御が実行されている間、ユーザはStopボタンをタップし動作を中断させることができる。また、Restartボタンをタップすることで、検査プロトコル選択画面に戻ることなく、選択された検査プロトコルに基づく制御を再開させることができる。
【】
実施例2の装置の構成、制御部の構成、相対位置情報の検出方法、及び調整動作の方法は、実施例1の装置の構成、制御部の構成、相対位置情報の検出方法、及び調整動作の方法と同一であるため、説明を省略する。
【】
<検査プロトコルに基づく一連の検査の動作フロー>
本実施例での検査プロトコルに基づく一連の検査の動作フローについて、
図9及び
図10を用いて説明する。
【】
S201、S202、S203は、それぞれS101、S102、S103と同一であるため説明を省略する。本実施例は、S204において、制御を中断させる指示を受け付ける表示情報の一例であるStopボタンと、制御を再開させる指示を受け付ける表示情報の一例であるRestartボタンとを表示部310に表示させる点が異なる。
【】
被検者の動きが安定しない場合や、ユーザが意図した検査ができないと判断した場合などに、好適な条件で撮影を行うために、検査プロトコルに基づく制御を中断する指示を受け付ける。また、好適な条件になったときに、検査プロトコル選択画面に戻ることなく、検査プロトコルに基づく制御を再開させる指示を受け付けることで、速やかに所望の検査を行うことができる。
【】
S204において、検査プロトコルに基づく制御を中断する判断を行う。ユーザにStopボタン1004をタップされると、検査プロトコルに基づく制御を中断させる。なお、
図9では調整動作と撮影との間にS204を記載したが、この順番でなくでもよい。Stopボタン1004は、ステップS202~S205の間のどのステップにおいてもユーザの操作を受け付けるようにしてもよい。Stopボタン1004がタップされると、撮影制御部301は、動作を中断する。
【】
動作が中断されているとき、ユーザはRestartボタン1005をタップすることで指示を入力できる。Restartボタン1005がタップされると、選択された検査プロトコルに基づく制御が再開される。このとき、再開される検査は、実行されていた検査と同じ検査条件の検査である。制御部100は制御を再開する際に、制御が中断された時に実行していた調整動作または撮影から、制御を再開する。なお、測定を行う場合も同様に、制御が中断された時に実行していた調整動作または測定から、制御を再開する。例えば、撮影を2回行う検査プロトコルのうち、1回目の撮影のための調整動作の途中であった場合は、1回目の撮影のための調整動作から制御を再開する。
【】
また、中断されたままの状態から調整動作を再開させてもよいし、調整動作のうち中断された段階より前の段階に戻って調整動作を再開させてもよい。さらに、予めユーザの設定した段階に戻って再開する構成であってもよい。記憶部302は進行していた検査プロトコルを記憶しているため、検査プロトコル選択画面に戻ることなく、制御部100が制御を再開させることができる。
【】
また待機する際には、実施例1と同様、相対位置情報を継続的に検出する状態にしておいてもよい。さらに相対位置情報を検出できない場合には、警告がユーザに確認できるように報知手段を設けてもよい。また被検眼が検出範囲内に常にとどまるよう、ヘッド駆動部170を駆動させることも可能である。
【】
図9において、S205の撮影実施後、終了としているが、実施例1のS105-108のステップをフローとして追加し、実施例1と2の組み合わせとして実施することも可能である。
【】
本実施例の眼科装置によれば、検査プロトコル選択画面に戻ることなく、中断されていた検査から再開させることができ、眼科装置のユーザビリティが向上する。
【】
実施例1及び実施例2で、画像として検査結果を得るOCT撮影および眼底撮影が実行可能な眼科装置について説明したが、屈折力などの眼特性を測定する構成であってもよい。
【】
また、眼科装置内部に制御装置がある例を説明したが、眼科装置を制御可能な制御部が外部の装置にある構成でも良く、この制御装置の例として、パーソナルコンピュータやタブレット端末などが挙げられる。
【】
さらに、制御手段は、複数の制御部から構成されてもよい。例えば、一方の制御部が、表示手段に検査結果を表示させ、もう一方の制御部が光学ユニット及び駆動手段の制御を開始させてもよい。これらの複数の制御部は、眼科装置の内部に配置されてもよく、また、眼科装置の内部と外部とに分かれて配置されてもよい。
【】
(実施例3)
本実施例では、検査を複数回実行する検査プロトコルにおいて、前後の検査内容に応じて、検査を所定時間待機させる眼科装置について説明する。ここで、複数の検査を自動で連続的に行う場合、検査ごとの開始前に必要以上に検査処理が停止し、検査全体として時間がかかってしまう。また、検査途中の任意のタイミングで検査を停止できず、撮影が失敗してしまうことも考えられる。そこで、本実施例は、連続する検査を効率よく行い、安定した検査結果を得ることを目的とする。なお、実施例3の装置の構成、制御部の構成、相対位置情報の検出方法、及び調整動作の方法は、実施例1の装置の構成、制御部の構成、相対位置情報の検出方法、及び調整動作の方法と同一であるため、説明を省略する。また、本実施例の動作フローは、上述した様々な実施例に記載の動作フロー等とは、矛盾がない範囲で少なくとも一部を、組み合わせて実施してもよいし、置き換えて実施してもよい。
【】
本実施例の検査の動作フローについて、
図12、
図13を用いて説明する。撮影に先立ち、まず、検者は、表示部310上に表示される不図示の検査プロトコル選択画面で、検査プロトコルを選択する。検査プロトコル選択画面には、予め記憶部302に記憶されている複数の検査プロトコルが表示される。検査プロトコルには、アライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義されている。さらに、検査プロトコルに定義された複数の検査の撮影モード、撮影パラメータ、左右眼等の撮影条件や、検査回数、検査順などが選択可能であってもよい。
【】
次に、検査プロトコル選択画面から撮影画面に進むと、画像取得部304が、前眼画像の取得を開始する。このとき、表示部310上には、
図12(a)の画面311が表示される。画面311には、前眼画像表示領域323(この状態ではまだ前眼画像は表示されていない)、眼底画像表示領域324、断層画像表示領域325が設けられている。また、画面311には、検査開始を受け付ける検査開始ボタン326(開始受付手段)が設けられている。検査開始前には、前眼画像表示領域323上に前眼画像が動画像として表示される。
【】
次に、被検者を装置の前に着座させる。その状態にて、検者は不図示の操作手段を操作して、3次元(X、Y、Z)方向に光学ヘッド部100を駆動可能なヘッド駆動部170を動作させる。具体的には、前眼画像表示領域323上に被検眼Eの瞳孔の一部が表示されるように、光学ヘッド部100を移動させる。その際、被検眼Eは照明光源125からの赤外光によって照明されている。
【】
前眼画像表示領域323上に被検眼Eの瞳孔の一部が表示された後、検者が検査開始ボタン326を押すことで、検査プロトコルが開始される。
【】
図13は、撮影制御部301によって制御される検査プロトコルのフローである。
図12(a)は、被検者の左眼の断層画像撮影、眼底画像撮影(第一の検査)の順に1回ずつ検査を行った後、右眼の断層画像撮影(第二の検査)、眼底画像撮影の順に1回ずつ検査を行う検査プロトコルの1例を示す。以下では、この検査プロトコルでの動作を説明する。
【】
ステップS501では、撮影制御部301が、検査プロトコルを開始し、ステップ502に進む。
【】
ステップS502では、撮影制御部301が、前述の方法で、左眼と光学ヘッド部100の3次元(X、Y、Z)方向のアライメントを行う。光学ヘッド部100のアライメントが完了すると、ステップS503に進む。
【】
ステップS503では、画像取得部304が、眼底画像と断層画像のプレビュー動画像取得を開始する。そして、撮影制御部301が、取得した動画像に基づいて、光学ヘッド100の各部を制御し、撮影調整を行う。ここでの撮影調整は、眼底画像取得のためのフォーカス調整、露出調整、断層画像取得のためのフォーカス調整、光路長調整等である。また、表示部310上には、
図12(b)に示す画面312が表示される。画面312上には、待機ボタン327(待機指示受付手段)が設けられている。眼底画像表示領域324には、眼底動画像が表示され、断層画像表示領域325には、断層動画像が表示される。
【】
撮影調整が完了すると、ステップS504に進む。
【】
ステップS504では、撮影制御部301は、検査プロトコルに定義された撮影条件で赤外光を用いて行われる断層画像撮影を行う。撮影が完了すると、ステップS505に進む。
【】
ステップS505では、撮影制御部301は、検査プロトコルに定義された撮影条件で、可視光を用いて行われる眼底画像撮影を行う。撮影制御部301は、眼底画像撮影前に、必要に応じて、再度、撮影調整を行ってもよい。撮影が完了すると、ステップS506に進む。
【】
ステップS506では、撮影制御部301は、光学ヘッド部100が、左眼の眼前から右眼の眼前へ移動するように、ヘッド駆動部170を制御する。ここでの移動量は、あらかじめ決まった固定量移動してもよいし、過去のアライメント結果を基にした移動量移動してもよい。移動が完了すると、ステップS507に進む。
【】
ステップS507では、ステップS502と同様のアライメント動作を開始し、画像処理部305が、瞳孔を検出できた段階で、ステップS508に進む。また、ここで、瞳孔が検出できなかった場合は、ユーザが操作できるようにしてもよい。
【】
ステップS508では、撮影制御部301が、可視光を用いた前の検査の影響により縮瞳した眼を散瞳させるために、検査動作を一時停止する。待機中は、後述する動作を行う。また、表示部310上には、
図12(c)に示す画面313が表示される。画面313上には、待機残り時間表示部328、待機解除ボタン329(待機解除スイッチ)、待機延長ボタン330(待機延長スイッチ)が設けられている。後述する待機が解除される条件になると、ステップS509に進む。
【】
ステップS509では、ステップS502と同様のアライメント動作を実行し、アライメントが完了すると、ステップS510に進む。
【】
ステップS510~S512は、ステップS503~S505と同様の動作を行う。
【】
ステップS513では、表示部310に不図示の撮影結果の確認画面が表示され、検査を終了する。
【】
図13の検査フローでは、ステップS504、S505、S511、S512において、すぐに撮影動作を行う例を示したが、所定時間経過してから撮影するようにしてもよい。
【】
また、
図13の検査フローでは、ステップS502、S507、S509において、アライメント動作を行う例を示したが、ステップS503~S505の間も、左眼に対するアライメント動作を継続し、ステップS510~S512の間も、右眼に対するアライメント動作を継続してもよい。
【】
また、
図13の検査フローでは、ステップS508において、検査を待機させる例を示したが、撮影(ステップS511、S512)が行われるのを一時的に止めることができればよい。そのため、検査を待機させるステップS508は、アライメント動作や撮影動作(ステップS507~S510)中のタイミングに、行ってもよい。
【】
<待機中における第1の待機動作フロー>
可視光を用いた検査の次の検査で行われる、ステップS508の待機中の動作について、
図14のフローチャートを用いて説明する。
【】
ステップS601では、撮影制御部301が、検査動作を一時停止し、待機を開始し、ステップS602に進む。また、撮影制御部301は、待機時間をセットし、ステップS602~S609の間、待機動作の残り時間をカウントダウンする。そして、出力制御部303は、
図12(c)に示す画面313上の待機残り時間表示部328に残り時間を表示させる。また、出力制御部303は、音声出力部350により残り時間を音声で通知する。
【】
ステップS602では、撮影制御部301は、
図12(c)に示す画面313上の待機解除ボタン329が押されたことを検知すると、ステップS610へ進む。待機解除ボタン329が押されていないなら、ステップS603に進む。
【】
ステップS603では、撮影制御部301は、
図12(c)に示す画面313上の待機延長ボタン330が押されたことを検知すると、ステップS604へ進む。待機解除ボタン330が押されていないなら、ステップS605に進む。
【】
ステップS604では、撮影制御部301は、待機動作の残り時間を所定時間延長する。また、出力制御部303は、
図12(c)に示す画面313上の待機残り時間表示328の時間を更新する。そして、ステップS605に進む。ここでの延長時間としては、予め決まった固定値でもよいし、別途、設定できてもよい。例えば、1回押されるごとに5秒追加される。
【】
ステップS605では、撮影制御部301は、待機動作の残り時間が0になったかどうか(待機開始してから待機時間経過したかどうか)判定する。待機動作の残り時間が0なら、ステップS610に進む。待機動作の残り時間が0でないならステップS606に進む。
【】
ここでの待機時間は、前後の検査の種別または検査パラメータにより決まる。前の検査によって生じる縮瞳の状態は異なるからである。例えば、前の検査で使用される可視光の光量が低い場合、被検眼に縮瞳が生じにくい。よって、待機時間は、前の検査で使用された可視光の光量で決めることができる。
【】
また、次の検査によって必要な最小瞳孔径が異なる。例えば、眼底撮影に必要な最小瞳孔径は3.3~4.0mm程度である。一方で、断層画像撮影は、2.5mm程度である。よって、待機時間は、次の検査の種別で決めることができる。
【】
前の検査で使用された可視光の光量が低い場合、次の検査で必要な瞳孔径が小さい場合は、待機時間を短くできる。また、他にも、検査モードや撮影回数等の検査パラメータによって待機時間を変えてもよい。また、検査前、検査後の少なくともいずれかで瞳孔径を計測し、それらの計測結果から待機時間を決めてもよい。
【】
ここでの待機時間は、予め用意されて、記憶部302に記憶された数値でも良いし、記憶部302に記憶された条件別のテーブルから読みだしてもよいし、計算式から算出してもよい。
【】
ステップS606では、画像処理部305は、前眼画像を取り込み、前述の前眼画像の射影変更を行い、ステップS607に進む。
【】
ステップS607では、画像処理部305は、前述の位置情報検出方法で、瞳孔位置を検出し、ステップS608に進む。
【】
ステップS608では、画像処理部305は、瞳孔位置検出情報を基にして、瞳孔検出範囲内かどうか判定する。範囲外の場合は、ステップS609に進む。範囲内の場合は、ステップS602に進む。ここでの瞳孔検出範囲としては、前述のアライメント方法の範囲と同じ画面中心付近の狭い範囲にして、待機動作中も、ステップS507のアライメントを継続するようにしてもよい。
【】
また、前眼画像表示領域323上で、瞳孔検出範囲の限界に近い程度の広い範囲にして、待機動作中は、瞳孔を見失わないためのアライメントを行ってもよい。アライメントの範囲を広くすることで、待機動作中に光学ヘッド部100を激しく動かす必要がなくなる。
【】
ステップS609では、撮影制御部310は、ステップS607で取得した瞳孔位置検出情報を基にして、ステップS608で判定した瞳孔検出範囲内に入るように、光学ヘッド部100を制御する。移動が完了すると、ステップS602に進む。
【】
ステップS610では、撮影制御部310は、待機動作を解除し、検査動作を再開する。
【】
本実施例では、検査を複数回実行する検査プロトコルにおいて、可視光を用いた検査後、前後の検査内容に応じて、検査を所定時間待機させる眼科装置について説明した。複数の検査を自動で連続的に行う場合、従来は被検眼の縮瞳が解消されるのを待つために、検査ごとに必要以上に停止すると、検査全体として時間がかかるおそれがある。本実施例では、前後の検査に応じて待機を行うため、必要なときだけの停止となり、効率よく安定した検査結果を得ることができる。
【】
<待機ボタン>
次に、
図12(b)に示す画面311上の待機ボタン327による待機動作について説明する。待機ボタン327は、
図13のステップS502~S512の検査プロトコル中、いつでも検者が押すことができる。待機ボタン327が押されると、撮影制御部301は、検査動作を一時停止し、
図14のステップS602~S609と同様のアライメント動作を含んだ待機動作を行う。このときの待機時間としては、検査を開始する前に、
図12(d)に示す設定画面313に表示される待機時間設定部330(待機時間設定手段)で、検者が数値を入力または選択することで設定できる。また、予め決まった所定の固定値でもよい。
【】
また、待機動作中は、
図12(c)に示す画面313が表示され、待機延長ボタン330や待機解除ボタン329を押すことができる。待機延長ボタン330が押されると、ステップS603~S604と同様に待機動作の残り時間を所定時間延長する。待機解除ボタン329が押されると、待機が解除されて、検査動作を再開する。
【】
また、待機解除ボタン329が押されるタイミングが、撮影調整(ステップS503、S510)後であった場合、待機延長ボタン330が押されると、すぐに撮影が行われる、撮影ボタンの役割をもたせてもよい。
【】
複数の検査を自動で連続的に行う場合、検査途中の任意のタイミングで装置を停止できないと、検眼のまばたき等で、撮影が失敗してしまうおそれがある。本実施例では、任意のタイミングで装置を停止できるため、効率よく安定した検査結果を得ることができる。
【】
(実施例4)
本実施例の動作フローは、検査を複数回実行する検査プロトコルにおいて、瞳孔径の計測結果に応じて、検査を所定時間待機させる検査プロトコルである。なお、実施例4の装置の構成、制御部の構成、相対位置情報の検出方法、及び調整動作の方法は、実施例1の装置の構成、制御部の構成、相対位置情報の検出方法、及び調整動作の方法と同一であるため、説明を省略する。また、本実施例の動作フローは、上述した様々な実施例に記載の動作フロー等とは、矛盾がない範囲で少なくとも一部を、組み合わせて実施してもよいし、置き換えて実施してもよい。
【】
<瞳孔径の測定方法>
本例に係る画像処理部305が瞳孔径を測定する方法を説明する。
【】
画像処理部305は、実施例3の動作フローで述べた方法と同様に、前眼画像を取り込み、前眼画像の射影変更を行い、瞳孔領域を検出する。そして、画像処理部305は、瞳孔領域の境界座標を楕円近似し、短軸の長さ(短径)を瞳孔径として測定する。
【】
<動作フロー>
本実施例の検査の動作フローは、実施例3の検査の動作フローの検査プロトコル(
図13)と同様であるため、検査プロトコルの説明を省略する。
【】
<待機中における第2の待機動作フロー>
本フローでの可視光を用いた検査の次の検査で行われる、ステップS508での待機中の動作について、フローチャート
図15で説明する。
【】
ステップS701では、撮影制御部301が、検査動作を一時停止し、待機を開始し、ステップS702に進む。また、撮影制御部301は、待機時間をセットし、ステップS702~S707の間、待機動作の残り時間をカウントダウンする。そして、出力制御部303は、
図12(c)に示す画面313上の待機残り時間表示328に残り時間を表示させる。また、出力制御部303は、音声出力部350により残り時間を音声で通知する。
【】
ステップS702~S705では、
図14のステップS606~S609と同様に、前眼画像から瞳孔位置を検出し、瞳孔検出範囲内かどうか判定し、必要に応じてアライメントを行う。
【】
ステップS704では、瞳孔検出の結果、検出範囲内であった場合は、ステップS706に進む。
【】
ステップS706では、撮影制御部301が、前述の瞳孔径測定方法で瞳孔径を測定し、ステップS707に進む。
【】
ステップS707では、画像処理部305は、瞳孔径測定情報を基にして、所定の瞳孔径以上かどうか判定する。所定の瞳孔径より小さい場合は、ステップS702に進む。所定の瞳孔径より大きい場合は、ステップS708に進む。ここでの瞳孔径の判定基準としては、次の検査の種別や次の検査で必要な最小瞳孔径により決める。
【】
ステップS708では、撮影制御部310は、待機動作を解除し、検査動作を再開する。
【】
本動作フローでは、検査を複数回実行する検査プロトコルにおいて、可視光を用いた検査後、瞳孔径の計測結果に応じて、検査を所定時間待機させる眼科装置について説明した。複数の検査を自動で連続的に行う場合、従来は被検眼の縮瞳が解消されるのを待つために、検査ごとに必要以上に停止すると、検査全体として時間がかかるおそれがある。本動作フローでは、瞳孔径の計測結果に応じて待機を行うため、必要なときだけの停止となり、効率よく安定した検査結果を得ることができる。
【】
また、ステップS706において、画像処理部305は、時間が異なる複数の瞳孔径の測定結果から、所定の瞳孔径となるまでの時間を予測してもよい。例えば、時間が異なる複数の瞳孔径の測定結果から近似曲線を算出し、所定の瞳孔径となるまでの時間を算出する。そして、所定の瞳孔径となるまでの残り時間時間をカウントし、表示部310や音声出力部350により出力してもよい。
【】
また、ステップS706で測定された瞳孔径測定結果によって、検査プロトコルの検査の順番を入れ替えてもよい。例えば、検査プロトコル上で待機中の検査の後に、瞳孔径測定結果より小さな瞳孔径で行える検査が予定されている場合は、先により小さな瞳孔径で行える検査を実行してもよい。
【】
以上に述べたように、開示の技術では、連続検査で効率よく安定した検査結果を得ることができる装置を提供できる。
【】
(変形例:結果出力)
撮影状態が良くないときは再検査を行ったが、再検査して得た画像が必ずしも良い結果が得られるわけではない。そこで、上述した様々な実施例において、再検査して得た画像を再検査する前の画像と並べて表示し検者に選択させるようにしてもよい。
【】
図16に、検査結果リストの2つの表示例(A)、(B)を示す。5つの検査を行って、検査3が再検査を1回行い、検査4が再検査を2回行った例である。(A)がアイコン表示の数で再検査の数を示し、(B)がハッチングにより再検査が行われたことを示している。検査4の欄がクリックされると、
図17に示すように撮影された画像1701、1702、1705が表示され、対応する選択ボタン1702、1704、1706をクリックすることにより1つの画像を選択することができる。また、編集を指示するボタン1708を表示し、ボタン1708をクリックすることにより編集を実施して新たな画像を生成してもよい。ここでは例えば画像1701と1702を選択ボタン1702と1704で選択し、画像を合成する例を示している。選択されている画像が分かるよう、画像の枠に色等を付けてもよく、また選択ボタンの色を変えて表示する等しても良い。なお、ネットワークを介してオーダにより受けた検査であれば、検査結果として、再検査画像と再検査前の画像とを、オーダの依頼元であるパソコンに送信し、そのパソコンの画面上で医師に選択してもらうようにしてもよい。
【】
以上の様々な実施例や変形例に関し、開示の技術の一側面及び選択的な特徴として以下の付記を開示する。
【】
(付記1-1)
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルを、ユーザの指示に応じて選択する選択手段と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記複数の検査の結果と、前記選択された検査プロトコルに基づく前記複数の検査のうち少なくとも一つの検査を実行する指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる眼科装置。
【】
(付記1-2)
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の一部のみの再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる眼科装置。
【】
(付記1-3)
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルをユーザの指示に応じて選択する選択手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を所定の条件に応じて開始してもよい。
【】
(付記1-4)
前記表示手段はタッチパネルであり、
前記表示情報は、ユーザがタップできるボタンであってもよい。
【】
(付記1-5)
前記制御手段は、前記複数の検査の結果のうち一つの検査の結果と、前記一つの検査を実行する指示を受け付ける前記表示情報とを、対応付けて前記表示手段に表示させてもよい。
【】
(付記1-6)
前記制御手段は、前記アライメント調整を含む調整動作が進行している際に表示される第一の画面と、前記複数の検査の結果を表示する第二の画面とを、前記表示手段に表示させ、
前記第二の画面は、ユーザの指示によって切り替えられる複数の画面で構成されてもよい。
【】
(付記1-7)
前記制御手段は、前記アライメント調整を含む調整動作が進行している際に表示される第一の画面と、前記複数の検査の結果を表示する第二の画面とを、前記表示手段に表示させ、
前記第二の画面は、所定の時間が経過した後に切り替わる複数の画面で構成されてもよい。
【】
(付記1-8)
前記制御手段は、前記第二の画面を構成する複数の画面のうち一つの画面に、前記複数の検査の結果のうち一つの検査の結果と、前記一つの検査を実行する指示を受け付ける表示情報と、を表示させてもよい。
【】
(付記1-9)
前記一つの画面は、前記複数の検査のうち一つの検査の終了ごとに生成されてもよい。
【】
(付記1-10)
前記検査プロトコルに含まれる検査のうち最終の検査とは異なる検査をユーザが選択可能であって、
前記制御手段は、前記ユーザに選択された検査の終了時に前記複数の検査の結果を表示する前記第二の画面を表示させてもよい。
【】
(付記1-11)
前記制御手段は、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御をユーザの指示に応じて中断させ、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が中断された場合、前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、ユーザの指示に応じて再開させてもよい。
【】
(付記1-12)
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する制御手段と、を備え、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御をユーザの指示に応じて中断させ、前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が中断された場合、前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、ユーザの指示に応じて再開させる制御手段を備える眼科装置。
【】
(付記1-13)
前記制御手段は、前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を再開させる指示を受けた場合、前記選択された検査プロトコルに定義された前記複数の検査のうち中断された検査から、前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を再開してもよい。
【】
(付記1-14)
前記制御手段は、前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を中断させる指示を受けた場合、指示を受けた時の前記検査ユニットの位置で前記検査ユニットを待機させてもよい。
【】
(付記1-15)
前記被検眼と前記検査ユニットとの相対位置情報を検出する検出手段をさらに備え、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が中断されている場合も、前記検出手段による前記相対位置情報の検出が継続されてもよい。
【】
(付記1-16)
前記検出手段が前記相対位置情報を検出できない場合に、警告を発する報知手段をさらに備えてもよい。
【】
(付記1-17)
前記制御手段は、前記検出手段が前記相対位置情報を検出可能な範囲の内に前記被検眼がとどまるように、前記駆動手段を制御してもよい。
【】
(付記1-18)
前記所定の条件は、ユーザの指示であってもよい。
【】
(付記1-19)
前記制御手段は、前記検査プロトコルに含まれる検査をユーザの指示に応じて変更可能であってもよい。
【】
(付記1-20)
前記制御手段は、前記複数の検査のうち少なくとも一つの検査の終了後に、前記検査ユニットを所定の位置で待機してもよい。
【】
(付記1-21)
前記検査ユニットを待機させる位置は、
前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置と、
前記検査ユニットの光学系の光軸の方向において前記検査ユニットが被検眼から遠ざかる方向に向かって、前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置から前記検査ユニットが移動した位置と、
のいずれかであってもよい。
【】
(付記1-22)
前記検査ユニットを待機させる位置は、
前記検査プロトコルが左右眼の両方の検査を含み、前記少なくとも一つの検査が右眼における最終の検査である場合、
前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置と、前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置から前記検査ユニットが左眼に近づいた位置と、のいずれかであり、
前記検査プロトコルが左右眼の両方の検査を含み、前記少なくとも一つの検査が左眼における最終の検査である場合、
前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置と、前記少なくとも一つの検査の終了時の前記検査ユニットの位置から前記検査ユニットが右眼に近づいた位置と、のいずれかであってもよい。
【】
(付記1-23)
前記制御装置は、前記検査ユニットを被検者の右眼と左眼との両方にアライメントさせることが可能であって、
前記検査プロトコルは、右眼と左眼との両方の検査を行うことが定義された検査プロトコルであってもよい。
【】
(付記1-24)
前記検査ユニットは、測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光を用いて被検眼の特性に関する情報を取得するOCT検査を実行可能であり、
前記検査プロトコルは、前記複数の検査に含まれる前記OCT検査を実行する撮影条件が定義され、
前記制御手段が前記検査ユニット及び前記駆動手段に実行させる調整動作は、アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整と、であってもよい。
【】
(付記1-25)
前記撮影条件は走査パターンと走査部位と走査範囲との少なくとも一つであってもよい。
【】
(付記1-26)
前記検査プロトコルは、可視光による眼底撮影を含む異なる複数の検査を行うことが定義された検査プロトコルであってもよい。
【】
(付記1-27)
前記検査プロトコルは、測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光を用いて被検眼の特性に関する情報を取得するOCT検査と、可視光による眼底撮影との両方を行うことが定義された検査プロトコルであってもよい。
【】
(付記1-28)
測定光を照射した被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光を用いて被検眼の断層画像を取得するOCT撮影と、可視光による眼底撮影とを実行する検査ユニットと、
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記OCT撮影に関する複数の撮影条件からいずれかの撮影条件をユーザの指示に応じて選択する選択手段と、を備え、
アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整とを含む調整動作と、前記選択された撮影条件に基づく前記OCT撮影と、前記眼底撮影とを、順番に自動で実行する指示を所定の条件に応じて行う制御手段であって、前記選択された撮影条件に基づく前記OCT撮影により撮影された前記被検眼のOCT画像と、前記眼底撮影により撮影された前記被検眼の眼底画像と、前記選択された撮影条件に基づく前記OCT撮影及び前記眼底撮影のうち少なくとも一つを実行する指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる制御手段を備える眼科装置。
【】
(付記1-29)
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、を備える眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査プロトコルからいずれかの検査プロトコルを、ユーザの指示に応じて選択する工程と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する工程と、
前記複数の検査の結果と、前記選択された検査プロトコルに基づく前記複数の検査のうち少なくとも一つの検査を実行する指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる工程と、
を含む眼科装置の制御方法。
【】
(付記1-30)
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、を備える眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する工程と、
前記複数の検査の結果と、前記複数の検査の一部のみの再検査の指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる工程と、
を含む眼科装置の制御方法。
【】
(付記1-31)
被検眼の検査を実行する検査ユニットと、前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、を備える眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始する工程と、
前記検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御をユーザの指示に応じて中断させる工程と、
前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御が中断された場合、前記選択された検査プロトコルに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、ユーザの指示に応じて再開させる工程と、
を含む眼科装置の制御方法。
【】
(付記1-32)
測定光を照射した被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た合波光を用いて被検眼の断層画像を取得するOCT撮影と、可視光による眼底撮影とを実行する検査ユニットと、前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、を備える眼科装置の制御方法であって、
前記OCT撮影に関する複数の撮影条件からいずれかの撮影条件をユーザの指示に応じて選択する工程と、
アライメント調整とフォーカス調整とコヒーレンスゲート調整とを含む調整動作と、前記選択された撮影条件に基づく前記OCT撮影と、前記眼底撮影とを、順番に自動で実行する指示を所定の条件に応じて行う工程と、
前記選択された撮影条件に基づく前記OCT撮影により撮影された前記被検眼のOCT画像と、前記眼底撮影により撮影された前記被検眼の眼底画像と、前記選択された撮影条件に基づく前記OCT撮影及び前記眼底撮影のうち少なくとも一つを実行する指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させる工程と、
を含む眼科装置の制御方法。
【】
(付記1-33)
眼科装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであってもよい。
【】
(付記2-1)
被検眼に対して検査を行う検査ユニットと、前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記相対位置関係に基づいて前記アライメント手段によるアライメントを制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って前記検査ユニットを制御して検査を実行する制御手段とを有し、
前記制御手段は、複数回実行する検査のうち可視光を用いて行われる第一の検査の実行した後、次の検査である第二の検査の実行の前に前記検査ユニットを所定時間待機させることを特徴とする眼科装置。
【】
(付記2-2)
被検眼に対して光学的に検査する検査ユニットと、
前記検査ユニットの光軸と異なる方向から前記被検眼の前眼部を撮影する少なくとも2つの撮影部とを有する観察手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記少なくとも2つの撮影部でそれぞれ撮影された画像を用いて、前記検査ユニットの光軸方向から撮影した画像に変換する変換手段と、
前記アライメントのときの基準であるアライメント基準マークを前記変換された画像に重畳して表示する制御手段とを有することを特徴とする眼科装置。
【】
(付記2-3)
前記アライメント基準マークは、前記検査が必要とする瞳孔径の大きさを示すマークであってもよい。
【】
(付記2-4)
前記アライメント手段を駆動する駆動手段と、
前記観察手段の出力に基づいて前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記記憶された検査シーケンスの開始を指示する指示を受け付ける開始受付手段と
前記検査ユニットが複数回の検査を実行するように制御する制御手段と
をさらに有し、
前記制御手段は、
前記開始の指示に応じて、前記相対位置関係に基づいて前記駆動手段を制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って前記検査ユニットを制御して検査を実行するとともに、
前記複数回実行する検査のうち可視光を用いて行われる第一の検査の実行した後、次の検査である第二の検査の実行の前に検査ユニットを所定時間待機させてもよい。
【】
(付記2-5)
被検者の被検眼の前眼部を観察する観察手段と、
前記被検眼に対して検査を行う検査ユニットと、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記アライメント手段を駆動する駆動手段と、
前記観察手段の出力に基づいて前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記記憶された検査シーケンスの開始を指示する指示を受け付ける開始受付手段と、
前記開始の指示に応じて、前記相対位置関係に基づいて前記駆動手段を制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って前記検査ユニットを制御して検査を実行する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記複数回実行する検査のうち可視光を用いて行われる第一の検査の実行した後、次の検査である第二の検査の実行の前に検査ユニットを所定時間待機させることを特徴とする眼科装置。
【】
(付記2-6)
前記所定時間は、
前記待機時間を前記第一の検査、第二の検査の種別及び検査パラメータの少なくとも1つにより異なっていてもよい。
【】
(付記2-7)
前記検査パラメータは、
前記第一の検査で使用される可視光の光量に関する情報及び前記第二の検査に必要な最小瞳孔径であってもよい。
【】
(付記2-8)
前記制御手段は、
前記第二の検査の行われる被検眼の眼前にて前記検査ユニットを待機させてもよい。
【】
(付記2-9)
前記撮影部により撮影された画像に基づいて前記被検眼の瞳孔径を測定する瞳孔径測定手段を有し、
前記制御部は、前記瞳孔径測定手段が測定した前記被検眼の瞳孔径が所定の瞳孔径となった場合、前記第二の検査を実行してもよい。
【】
(付記2-10)
前記瞳孔径測定手段からの出力に基づいて、前記被検眼の瞳孔径が前記所定の瞳孔径となるまでの時間を予測する予測手段と、
前記所定の瞳孔径となるまでの残り時間をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によりカウントされた残り時間を報知する報知手段とを更に有してもよい。
【】
(付記2-11)
前記待機中に瞳孔径測定手段により測定した前記被検眼の瞳孔径が所定の瞳孔径より小さかった場合、かつ
前記検査シーケンス上で前記待機中の検査の後に、より小さな瞳孔径で行える検査が予定されている場合は、
前記制御部は、前記より小さな瞳孔径で行える検査を先に実行してもよい。
【】
(付記2-12)
被検眼に対して検査を行う検査ユニットと、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記相対位置関係に基づいて前記アライメント手段によるアライメントを制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って検査ユニットを制御して検査を実行する制御手段と
前記検査シーケンスの動作中に動作を一時停止し所定時間待機する指示を受付ける受付手段を有することを特徴とする眼科装置。
【】
(付記2-13)
前記所定時間を設定する設定手段をさらに有してもよい。
【】
(付記2-14)
前記制御手段は、
次にアライメントを行う予定、もしくはアライメントしている被検眼の眼前にて前記検査ユニットを待機させてもよい。
【】
(付記2-15)
前記待機時間を所定時間延長することを指示する延長スイッチを更に有し、
前記延長スイッチが指示されるごとに、前記待機時間を所定時間延長してもよい。
【】
(付記2-16)
前記待機を解除することを指示する解除スイッチを更に有してもよい。
【】
(付記2-17)
前記検査ユニットは異なる複数の検査を実行できる複合検査ユニットであって、
前記可視光を用いて行う検査は、前記被検眼の眼底を照明し、前記被検眼の眼底画像を得る検査であってもよい。
【】
(付記2-18)
前記待機時間の残り時間をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によりカウントされた前記残り時間を報知する報知手段を更に有してもよい。
【】
(付記2-19)
前記報知手段は、前記残り時間を表示する前記表示手段であってもよい。
【】
(付記2-20)
前記報知手段は、前記残り時間を音声で通知する手段であってもよい。
【】
(付記2-21)
前記位置情報検出手段は前記待機中も位置情報の検出を継続しており、
前記被検眼の位置が前記位置情報検出手段の検出範囲の限界に近づいた時、前記制御手段は、前記被検眼の位置が前記位置情報検出手段の検出範囲の内にとどまるよう前記アライメント手段を制御してもよい。
【】
(付記2-22)
被検眼に対して検査を行う検査ユニットと、前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段を有する眼科装置の制御方法であって、
前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する工程と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する工程と、
前記相対位置関係に基づいて前記アライメント手段によるアライメントを制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って前記検査ユニットを制御して検査を実行する制御工程とを有し、
制御工程において、複数回実行する検査のうち可視光を用いて行われる第一の検査の実行した後、次の検査である第二の検査の実行の前に前記検査ユニットを所定時間待機させることを特徴とする眼科装置の制御方法。
【】
(付記2-23)
被検眼に対して光学的に検査する検査ユニットの光軸と異なる方向から前記被検眼の前眼部を撮影する少なくとも2つの撮影部とを有する眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント工程と、
前記少なくとも2つの撮影部でそれぞれ撮影された画像を用いて、前記検査ユニットの光軸方向から撮影した画像に変換する変換工程と、
前記アライメントのときの基準であるアライメント基準マークを前記変換された画像に重畳して表示する制御工程とを有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
【】
(付記2-24)
被検者の被検眼の前眼部を観察する観察手段と、
前記被検眼に対して検査を行う検査ユニットと、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記アライメント手段を駆動する駆動手段と、
前記観察手段の出力に基づいて前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記記憶された検査シーケンスの開始を指示する指示を受け付ける開始受付手段と、
前記開始の指示に応じて、前記相対位置関係に基づいて前記駆動手段を制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って前記検査ユニットを制御して検査を実行する制御手段とを有する眼科装置の制御方法であって、
前記複数回実行する検査のうち可視光を用いて行われる第一の検査の実行した後、次の検査である第二の検査の実行の前に検査ユニットを所定時間待機させることを特徴とする眼科装置の制御方法。
【】
(付記3-1)
被検眼に対して検査ユニットを用いた複数の検査をオートで実行する眼科装置であって、
前記検査ユニットを用いて前記複数の検査を順番に実行する検査手段と、
第一の検査と第二の検査の間に、特定の指示を受け付ける受付手段と、
前記指示に従って、前記検査手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする眼科装置。
【】
(付記3-2)
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記被検眼と前記検査ユニットの相対位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント動作を含む検査を複数回実行する一連の制御手順を定義した検査シーケンスを記憶する記憶手段とを更に有し、
前記制御手段は、前記相対位置関係に基づいて前記アライメント手段によるアライメントを制御するとともに、前記記憶された検査シーケンスに従って前記検査ユニットを制御して検査を実行し、
複数回実行する検査のうち可視光を用いて行われる第一の検査の実行した後、次の検査である第二の検査の実行の前に前記検査ユニットを待機させてもよい。
【】
(付記3-3)
前記検査ユニットの光軸と異なる方向から前記被検眼の前眼部を撮影する少なくとも2つの撮影部とを有する観察手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント手段と、
前記少なくとも2つの撮影部でそれぞれ撮影された画像を用いて、前記検査ユニットの光軸方向から撮影した画像に変換する変換手段と、
前記アライメントのときの基準であるアライメント基準マークを前記変換された画像に重畳して表示する出力制御手段とを更に有してもよい。
【】
(付記3-4)
被検眼に対して検査ユニットを用いた複数の検査をオートで実行する眼科装置の制御方法であって、
前記検査ユニットを用いて前記複数の検査を順番に実行する検査工程と、
第一の検査と第二の検査の間に、特定の指示を受け付ける受付工程と、
前記指示に従って、前記検査手段を制御する制御工程とを有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
【】
(付記3-5)
前記検査ユニットを駆動する駆動手段と、
前記検査ユニットを前記被検眼に対してアライメントするアライメント調整を含む複数の検査を実行する一連の制御手順が定義された異なる複数の検査シーケンスからいずれかの検査シーケンスを、ユーザの指示に応じて選択する選択手段とを更に有し、
前記制御手段は、前記選択された検査シーケンスに基づく前記検査ユニット及び前記駆動手段の制御を、所定の条件に応じて開始し、
前記複数の検査の結果と、前記選択された検査シーケンスに基づく前記複数の検査のうち少なくとも一つの検査を実行する指示を受け付ける表示情報とを、表示手段に表示させてもよい。
【】
(その他の実施例)
また、開示の技術は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、開示の技術は、上述した様々な実施例や変形例の1以上の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサー若しくは回路を有し、コンピュータ実行可能命令を読み出し実行するために、分離した複数のコンピュータ又は分離した複数のプロセッサー若しくは回路のネットワークを含みうる。
【】
このとき、プロセッサー又は回路は、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッシングユニット(MPU)、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はフィールドプログラマブルゲートウェイ(FPGA)を含みうる。また、プロセッサー又は回路は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、データフロープロセッサ(DFP)、又はニューラルプロセッシングユニット(NPU)を含みうる。
【図】
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