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特表2022-504670モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータ
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  • 特表-モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータ
(51)【国際特許分類】
   H02P 6/16 20160101AFI20220105BHJP
   H02P 6/10 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
H02P6/16
H02P6/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021519793
(86)(22)【出願日】2019-09-02
(85)【翻訳文提出日】2021-04-09
(86)【国際出願番号】 CN2019103987
(87)【国際公開番号】W WO2020073754
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】201811188987.9
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516164151
【氏名又は名称】珠海格力▲電▼器股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GREE ELECTRIC APPLIANCES, INC. OF ZHUHAI
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】敖 文彬
(72)【発明者】
【氏名】陳 彬
(72)【発明者】
【氏名】肖 勝宇
(72)【発明者】
【氏名】呉 文賢
(72)【発明者】
【氏名】王 顔章
(72)【発明者】
【氏名】張 暁菲
【テーマコード(参考)】
5H560
【Fターム(参考)】
5H560DA02
5H560GG04
5H560RR01
5H560RR03
5H560TT11
5H560TT15
(57)【要約】
モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータを提供する。当該方法は、モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップ(S11)と、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定するステップ(S12)と、アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップ(S13)と、第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行うステップ(S14)と、を含む。ここで、第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である。よって、モータロータに対応するロジックレベルを正確に認識し、方向変換電圧の均一性を向上させ、モータの回転速度に不安定状態が発生することを避けることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータロータのロジックレベルを検出する方法であって、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップと、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定するステップと、
前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップと、
前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行うステップと、を含み、
前記第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、前記第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である
ことを特徴とするモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項2】
前記モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップは、
ホールセンサーにより出力される電圧信号に対してアナログサンプリングを行ってアナログ電圧として設定するステップを含み、
前記ポジションセンサーはホールセンサーである
ことを特徴とする請求項1に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項3】
前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップは、
前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定するステップ、
及び/又は、
前記第2の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジック電圧をハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジック電圧をローレベルとして設定するステップ、を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項4】
前記第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項5】
前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行うステップは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定するステップと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めるステップと、を含み、
ここで、Xは第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項6】
校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電するステップを更に含む
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項7】
モータロータのロジックレベルを検出するシステムであって、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得する取得ユニットと、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定する設定ユニットと、
前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成する生成ユニットと、
前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行う校正ユニットと、を備え、
前記第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、前記第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である
ことを特徴とするモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項8】
前記取得ユニットが前記モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得することは、
ホールセンサーにより出力される電圧信号に対してアナログサンプリングを行ってアナログ電圧として設定することを含み、
前記ポジションセンサーはホールセンサーである
ことを特徴とする請求項7に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項9】
前記生成ユニットが前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成することは、
前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定すること、
及び/又は、
前記第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジック電圧をハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジック電圧をローレベルとして設定すること、を含む
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項10】
前記第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい
ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項11】
前記校正ユニットが前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行うことは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定することと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めることと、を含み、
Xは第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である
ことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項12】
校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電する電気供給ユニットを更に備える
ことを特徴とする請求項7ないし11のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項13】
プロセッサ、メモリ及びメモリに記憶されてプロセッサにより運転可能なプログラムを備え、
前記プロセッサが前記プログラムを実行するとき、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法のステップが実現される
ことを特徴とするモータ。
【請求項14】
請求項7ないし12のいずれか一項に記載のシステムを備える
ことを特徴とするモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願>
本願は、2018年10月12日に出願された、出願番号が「201811188987.9」であって発明の名称が「モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータ」である中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容を参考として本願に組み込む。
【0002】
本発明はモータ分野に関し、特にモータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、インテリジェント家庭用製品が注目分野になっている。モノのインターネットの成長だけでなく、様々な家電製品のスマート化及び小型化もインテリジェント家庭用製品の発展に寄与している。モータはたくさんの家電製品のコア部品であり、モータの小型化とスマート化を実現しない限り、それが搭載されている家電製品も小型化とスマート化が実現できない。
【0004】
モータが回転しているとき、モータロータの実際の回転に比べて、ポジションセンサーにより検出されるホールエッジには遅れが生じる。すなわち、モータロータに対応するロジックレベルとロータの実際の位置とがマッチしない。その結果、チップが認識するロータの位置と実際のロータの位置とが不一致であるため、方向変換電圧が誤ってトリガーされて、方向変換電圧が不均一になってしまって、モータの回転速度に不安定状態が生じる。
【0005】
そこで、モータロータに対応するロジックレベルを正確に認識し、方向変換電圧の均一性を向上させ、モータの回転速度に不安定状態が生じることを避けることが、本分野の課題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ロータに対応するロジックレベルを正確に認識し、方向変換電圧の均一性を向上させ、モータの回転速度に不安定状態が生じることを避けるために、本発明は、モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明の一態様はモータロータのロジックレベルを検出する方法を提供する。当該方法は、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップと、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定するステップと、
アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップと、
第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行うステップと、を含む。
【0008】
ここで、第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である。
【0009】
選択的に、モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップは、ホールセンサーにより出力される電圧信号に対してアナログサンプリングを行ってアナログ電圧として設定するステップを含む。
【0010】
ここで、ポジションセンサーはホールセンサーである。
【0011】
選択的に、アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップは、
第1の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、アナログ電圧が上昇区間にあるとき、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルがハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルがローレベルであると設定するステップ、
及び/又は、第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、アナログ電圧が降下区間にあるとき、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジック電圧がハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジック電圧がローレベルであると設定するステップ、を含む。
【0012】
選択的に、第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい。
【0013】
選択的に、第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行うステップは、
ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定するステップと、
ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めるステップと、を含む。
【0014】
ここで、Xは第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である。
選択的に、校正後のロジックレベルに基づいてモータ巻線に通電するステップを更に含む。
【0015】
本発明は、モータロータのロジックレベルを検出するシステムを更に提供する。当該システムは、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得する取得ユニットと、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定する設定ユニットと、
アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成する生成ユニットと、
第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行う校正ユニットと、を備える。
【0016】
ここで、第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である。
【0017】
選択的に、取得ユニットがモータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得することは、
ホールセンサーにより出力される電圧信号に対してアナログサンプリングを行ってアナログ電圧として設定することを含む。
【0018】
ここで、ポジションセンサーはホールセンサーである。
【0019】
選択的に、生成ユニットがアナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成することは、
第1の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、アナログ電圧が上昇区間にあるとき、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルがハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルがローレベルであると設定すること、
及び/又は、第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、アナログ電圧が降下区間にあるとき、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジック電圧がハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジック電圧がローレベルであると設定すること、を含む。
【0020】
選択的に、第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい。
【0021】
選択的に、校正ユニットが第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行うことは、
ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定することと、
ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めることと、を含む。
【0022】
ここで、Xは第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である。
【0023】
選択的に、当該システムは、校正後のロジックレベルに基づいてモータ巻線に通電する電気供給ユニットを更に備える。
【0024】
本発明はモータを更に提供する。当該モータは、プロセッサ、メモリ及びメモリに記憶されてプロセッサにより運転されることができるプログラムを備える。プロセッサがプログラムを実行するとき、本発明に係る任意の方法のステップが実現される。
【0025】
本発明はモータを更に提供する。当該モータは、本発明により提供される任意のシステムを備える。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータを提供することによって、モータロータに対応するロジックレベルを正確に認識し、方向変換電圧の均一性を向上させ、モータの回転速度に不安定状態が発生することを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の実施例又は従来技術に係る技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の記述に必要となる図面について簡単に説明する。明らかに、以下説明される図面は本発明の実施例に過ぎず、当業者であれば開示された図面に基づいて創造的な労働をせずに他の図面を取得することができる。
図1】関連技術に係るポジションセンサーの波形と、チップ認識位置と、モータロータの実際位置との関係図である。
図2】本発明の一実施例に係るモータロータのロジックレベルを検出する方法のフローチャートである。
図3】本発明に係るセンサーの波形と、チップ認識位置と、モータロータの実際位置との関係図である。
図4】本発明の一実施例に係るモータロータのロジックレベルを検出するシステムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の目的、技術案及び長所をより明確にするために、以下、本発明の具体的な実施例及び対応する図面に基づいて、本発明の技術案について明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。当業者が本発明に係る実施例に基づいて創造的な労働をせずに取得する他の実施例は、すべて本発明の保護範囲に属するべきである。
【0029】
なお、本発明の明細書、特許請求の範囲及び以上の通りの図面において用いられる用語「第1の」、「第2の」などは、類似する対象を区別するための用語であり、必ずしも特定の順番や前後関係を説明するために用いられなくてもよい。このようなデータは適切な場合において交替で使用されることができ、したがってここで説明される本発明の実施例がここの図面に示される順番又はここで説明される順番以外の順番によって実施されることができる。また、用語の「含む」、「備える」及びそれらの任意の変形は、非排他的に含むこともカバーしている。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、装置、製品又は電気製品は、それらのステップ又はユニットを明確にリストアップしなくてもよく、明記されていないか又はこれらのプロセス、方法、製品又は電気製品の固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0030】
関連技術においては、モータロータの回転角度をデジタルサンプリングの手段によって取得することが一般的である。図1に示すように、図1における横座標はロータ回転の角度(図示せず)であり、縦座標は電圧である。電圧はハイレベルとローレベルで表される。図1におけるポジションセンサーの波形は、センサーが実際に検出した電圧値とモータロータの回転角度との対応関係である。図1におけるチップ認識のロータ位置は、関連技術に係るデジタルサンプリングの手段によって、ポジションセンサーが検出した電圧に基づいて生成されたロジックレベルである。関連技術においてはロジックレベルに基づいてロータの位置を確定するため、チップが認識したロータの位置とロジックレベルとが一致する。関連技術において、VDDは供給電圧であり、VIHはチップがハイレベルをデジタル認識するための判断閾値レベルであり、すなわち、ポジションセンサーが検出した電圧が上昇区間にあるとき、例えば図1におけるポジションセンサーの波形の最も左側の曲線の上昇区間(左から右に向いて上昇する様子を呈する区間)にあるとき、ポジションセンサーが検出した電圧がVIHより低ければ、ポジションセンサーの波形に基づいて得られるロジックレベルはローレベルに対応し、ポジションセンサーが検出した電圧がVIHより高ければ、ポジションセンサーの波形に基づいて得られるロジックレベルはハイレベルに対応する。VIHは、従来のデジタルサンプリングによって確定されるロジックレベル(すなわち上述のロジックレベル)の立ち上がりエッジに対応する。図1において、VILはチップがローレベルをデジタル認識するための判断閾値レベルであり、すなわち、ポジションセンサーが検出した電圧が降下区間(左から右に向いて降下する様子を呈する区間)にあるとき、VILはロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する。立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジにより、モータロータの回転周期が第1の半周期と第2の半周期に分割されている。関連技術において、VIHとVILは人為的に定義される数値であり且つVIH>VILである。当該方法を採用すると、ロジックレベルを生成することができるが、ロジックレベルの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジは、モータロータの回転に完全に対応することができず、ある程度の遅延が発生し、すなわちホールエッジに遅延が発生する。図1において、第1の半周期に対応する角度は180°より大きく、第2の半周期に対応する角度は180°より小さい。関連技術においては、当該ロジックレベルに基づいてモータ巻線への通電を制御するため、方向変換電圧が不均一になってしまい、したがってモータの回転速度に不安定状態が発生してしまう。
【0031】
本発明は、モータロータのロジックレベルを検出する方法を提供する。モータはブラシレスDCモータであってもよい。本発明に係る方法は、モータが略定速で回転する場合に用いられることができる。図2に示すように、本発明に係る方法は以下の内容を含む。
【0032】
S11:モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得する。
S12:第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定する。
S13:アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成する。
S14:第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行う。
【0033】
具体的に、一実施例において、モータはモータ巻線を備えており、ポジションセンサーはモータに設けられることができる。ポジションセンサーは例えばモータ上のホールセンサーであってもよい。ポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧はモータの回転状況を表す。本発明においては、アナログサンプリングの手段を採用しており、ポジションセンサーにより出力される実際の電圧を取得する。アナログ電圧は連続的な電圧であり、関連技術に係るデジタル化された電圧ではない。関連技術によるポジションセンサーが出力する電圧はデジタル電圧であり、ハイレベルとローレベルからなるパルス信号である(すなわち図1におけるロジックレベル)。関連技術においては、ポジションセンサーにより検出された電圧を直接デジタル化するため、出力される波形がアナログ信号ではなくデジタル信号である。よって、ユーザは電圧の具体的な情報を把握することができず、ロジックレベルを校正することができないため、エッジ(すなわち立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ)とロータ回転の位置とがマッチしない課題を解決することができない。以上に鑑みて、本発明はアナログサンプリングの手段を用いてモータロータの位置を取得する。そのため、電圧の詳しい情報を取得することができる。本実施例において、第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、関連技術におけるVIHに類似する。第1の方向変換電圧はロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する。前記第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧であり、関連技術におけるVILに類似し、ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する。本発明において、第1の方向変換電圧と第2の方向変換電圧はそれぞれ第1の角度と第2の角度に対応する。第1の角度と第2の角度は、ポジションセンサーにより検出された実際の角度であってもよい。具体的に、本発明に係る方法はモータが略定速で回転する場合に用いられることができる。このとき、モータ回転の角速度が定速に近いため、このときのモータの角度、及び、第1の方向変換電圧と第2の方向変換電圧とが現れる時間差に基づいて、両者の第1の角度及び第2の角度を算出することができる。例えば、人為的に第1の方向変換電圧に対応する第1の角度を設定してから、第1の方向変換電圧と第2の方向変換電圧との時間差と、ロータ回転の角速度とに基づいて、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度を算出することができる。第1の方向変換電圧と、当該第1の方向変換電圧に隣接する左側の第2の方向変換電圧の角度との差は、第2の半周期の角度に対応する。1つの完全な周期は360度であるので、第1の半周期の角度は自明になる。さらに、第1の角度と第2の角度に基づいてロジックレベルに対して角度校正を行う。例えば、ロジックレベルの立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを調節することによって、第1の半周期と第2の半周期の角度が両方とも180°になるようにすることができる。関連技術においてはロジックレベルに基づいてモータに通電する。それに対して、本発明はロジックレベルを調節することによって、方向変換電圧の不均一が招来するモータの回転速度に不安定状態が発生する課題を解決することができる。
【0034】
選択的に、前記モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップは、ホールセンサーにより出力される電圧信号をアナログサンプリングしてアナログ電圧として設定するステップを含む。具体的に、本実施例において前記ポジションセンサーはホールセンサーである。ホールセンサーは、磁性体に近づけるとき、ホールセンサー内部の磁界が変化し、ホール効果によって異なるホール電圧が発生するため、近づいている磁性体の有無を判断することができる。ホールセンサーを用いてモータの回転を測定するとき、ホールセンサーを固定的に装着し、モータの回転部に透磁率が高い磁性鋼を設置することができる。回転するとき、磁性鋼がホールセンサーに近づくたびに、ホールセンサーはモータが一周回転したと感知して、モータの回転をモニターする。
【0035】
選択的に、前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成するステップは、前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定するステップ、
及び/又は、前記第2の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジック電圧をハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジック電圧をローレベルとして設定するステップ、を含む。
【0036】
具体的に、本実施例においてはアナログ電圧をロジックレベルに変換する必要がある。アナログ電圧の低電圧部分はロジックレベルのローレベルに対応し、アナログ電圧の高電圧部分はロジックレベルのハイレベル部分に対応する。アナログ電圧において、低電圧から高電圧へ上昇する部分は上昇区間である。例えば、図1において左から右に向かう方向は各波形の時間に沿って変化する状況であり、ポジションセンサーの波形においてVIHが位置する上昇カーブの部分が上昇区間である。アナログ電圧においてハイレベルからローレベルへ降下する部分は降下区間である。例えば、図1におけるポジションセンサーの波形においてVILが位置する降下カーブの部分が降下区間である。第1の方向変換電圧はロジックレベルの立ち上がりエッジに対応し、第2の方向変換電圧はロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する。第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定することによって、アナログ電圧をデジタル化したロジックレベルに変換することができる。ロジックレベルはハイレベル及びローレベルしか含まない。ローレベルからハイレベルに変化するエッジが立ち上がりエッジであり、ハイレベルからローレベルに変化するエッジが立ち下がりエッジである。当該部分で採用されるロジックレベルの生成方法は、関連技術によるロジックレベルの生成方法と同一であってもよい。
【0037】
選択的に、前記第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい。供給電圧は図1におけるVDDであって、ポジションセンサーにより検出可能の最大電圧である。図3を参照すると、本発明においては第2の方向変換電圧を供給電圧VDDに設定しているため、ロジックレベルに対して角度校正を行うと、立ち下がりエッジは実際のロータ位置に一致するようになる。したがって、立ち下がりエッジが実際のロータ位置と不一致になってモータ巻線への通電を正確に制御できずモータの回転に不安定状態が発生することを防ぐことができる。
【0038】
具体的に、前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて前記ロジックレベルに対して角度校正を行うステップは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定するステップと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めるステップと、を含む。
【0039】
ここで、Xは第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である。
【0040】
具体的に、図3に示すように、本発明においては、第2の方向変換電圧を動作電圧VDDに設定しているため、ロジックレベルの立ち下がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証することができる。また、ロジックレベルの立ち上がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証するために、第1の方向変換電圧V1を設定している。V1は、関連技術によるVIHより低くてもよい。ロジックレベルにおける立ち下がりエッジに対応するモータロータの角度は0°であり、V1に対応する角度はXであるため、第2の半周期と第1の角度との角度差が180°-Xになる。第2の半周期の角度が180°になるようにするために、ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めるように設定する。したがって、ロジックレベルの立ち上がりエッジも実際のロータ位置の立ち上がりエッジにマッチして、第1の半周期と第2の半周期の角度が両方とも180°になる。選択的に、当該方法は校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電するステップを更に含む。本発明においては実際のロータ位置とロジックレベルとがマッチしているため、関連技術におけるエッジが遅延して方向変換電圧が不均一になる課題を解決し、モータの回転に不安定状態が発生することを防ぎ、モータの方向変換の通電電流を均一にすることを実現し、モータの回転速度の安定性を保証する。
【0041】
本発明は、モータロータのロジックレベルを検出するシステムを更に提供する。モータはブラシレスDCモータであってもよい。図4に示すように、本発明に係るシステムは、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得する取得ユニット10と、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定する設定ユニット20と、
アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成する生成ユニット30と、
第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行う校正ユニット40と、を備える。
【0042】
具体的に、本発明はアナログサンプリングの手段を用いてポジションセンサーにより出力される電圧を取得する。アナログ電圧は連続的な電圧であり、関連技術に係るデジタル化された電圧ではない。関連技術によるポジションセンサーが出力する電圧はデジタル電圧であり、ハイレベルとローレベルからなるパルス信号である(すなわち図1に示す従来のサンプリングによって確定されるロジックレベル)。関連技術においては、ポジションセンサーにより検出された電圧を直接デジタル化するため、出力される波形がアナログ信号ではなくデジタル信号である。よって、ユーザは電圧の具体的な情報を把握することができず、ロジックレベルを校正することができないため、エッジ(すなわち立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ)とロータ回転の位置とがマッチしない課題を解決することができない。以上に鑑みて、本発明はアナログサンプリングの手段を用いてモータロータの位置を取得する。そのため、電圧の詳しい情報を取得することができる。本実施例において、第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、関連技術におけるVIHに類似する。第1の方向変換電圧はロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する。前記第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧であり、関連技術におけるVILに類似し、ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する。本発明において、第1の方向変換電圧と第2の方向変換電圧はそれぞれ第1の角度と第2の角度に対応する。第1の角度と第2の角度は、ポジションセンサーにより検出された実際の角度であってもよい。具体的に、本発明に係る方法はモータが略定速で回転する場合に用いられることができる。このとき、モータ回転の角速度が定速に近いため、このときのモータの角度と、第1の方向変換電圧と第2の方向変換電圧とが現れる時間差とに基づいて、両者の第1の角度及び第2の角度を算出することができる。例えば、人為的に第1の方向変換電圧に対応する第1の角度を設定してから、第1の方向変換電圧と第2の方向変換電圧との時間差と、ロータ回転の角速度とに基づいて、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度を算出することができる。第1の角度と第2の角度との差は第2の半周期の角度に対応する。1つの完全な周期は360度であるので、第1の半周期の角度は自明になる。さらに、第1の角度と第2の角度に基づいてロジックレベルに対して角度校正を行う。例えば、ロジックレベルの立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを調節することによって、第1の半周期と第2の半周期の角度が両方とも180°になるようにすることができる。関連技術においてはロジックレベルに基づいてモータに通電する。それに対して、本発明はロジックレベルを調節することによって、方向変換電圧の不均一が招来するモータの回転速度に不安定状態が発生する課題を解決することができる。
【0043】
選択的に、取得ユニット10が前記モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得することは、ホールセンサーにより出力される電圧信号をアナログサンプリングしてアナログ電圧として設定することを含む。具体的に、本実施例において前記ポジションセンサーはホールセンサーである。ホールセンサーは、磁性体に近づけるとき、ホールセンサー内部の磁界が変化し、ホール効果によって異なるホール電圧が発生するため、近づいている磁性体の有無を判断することができる。ホールセンサーを用いてモータの回転を測定するとき、ホールセンサーを固定的に装着し、モータの回転部に透磁率が高い磁性鋼を設置することができる。回転するとき、磁性鋼がホールセンサーに近づくたびに、ホールセンサーはモータが一周回転したと感知して、モータの回転をモニターする。
【0044】
選択的に、生成ユニット30が前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成することは、前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定すること、
及び/又は、前記第2の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジック電圧をハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジック電圧をローレベルとして設定すること、を含む。
【0045】
具体的に、本実施例においてはアナログ電圧をロジックレベルに変換する必要がある。アナログ電圧の低電圧部分はロジックレベルのローレベルに対応し、アナログ電圧の高電圧部分はロジックレベルのハイレベル部分に対応する。アナログ電圧において、低電圧から高電圧へ上昇する部分は上昇区間である。例えば、図1におけるポジションセンサーの波形が位置する上昇カーブの部分が上昇区間である。アナログ電圧においてハイレベルからローレベルへ降下する部分は降下区間である。例えば、図1におけるポジションセンサーの波形においてVILが位置する降下カーブの部分が降下区間である。第1の方向変換電圧はロジックレベルの立ち上がりエッジに対応し、第2の方向変換電圧はロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する。第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定することによって、アナログ電圧をデジタル化したロジックレベルに変換することができる。ロジックレベルはハイレベル及びローレベルしか含まない。ローレベルからハイレベルに変化するエッジが立ち上がりエッジであり、ハイレベルからローレベルに変化するエッジが立ち下がりエッジである。当該部分で採用されるロジックレベルの生成方法は、関連技術によるロジックレベルの生成方法と同一であってもよい。
【0046】
選択的に、前記第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい。供給電圧は図1におけるVDDであって、ポジションセンサーにより検出可能な最大電圧である。図3を参照すると、本発明においては第2の方向変換電圧を供給電圧VDDに設定しているため、ロジックレベルに対して角度校正を行うと、立ち下がりエッジは実際のロータ位置に一致するようになる。したがって、立ち下がりエッジが実際のロータ位置と不一致になってモータ巻線への通電を正確に制御できずモータの回転に不安定状態が発生することを防ぐことができる。
【0047】
具体的に、校正ユニット40が前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて前記ロジックレベルに対して角度校正を行うことは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定することと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めることと、を含む。
【0048】
ここで、Xは第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である。
【0049】
具体的に、図3に示すように、本発明においては、第2の方向変換電圧を動作電圧VDDに設定しているため、ロジックレベルの立ち下がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証することができる。また、ロジックレベルの立ち上がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証するために、第1の方向変換電圧V1を設定している。V1は、関連技術によるViHより低くてもよい。ロジックレベルにおける立ち下がりエッジに対応するモータロータの角度は0°であり、V1に対応する角度はXであるため、第2の半周期と第1の角度との角度差が180°-Xになる。第2の半周期の角度が180°になるようにするために、ロジックレベルの立ち上がりエッジを180°-Xだけ早めるように設定する。したがって、ロジックレベルの立ち上がりエッジも実際のロータ位置の立ち上がりエッジにマッチするようにすることができ、したがって第1の半周期と第2の半周期の角度が両方とも180°になる。
【0050】
選択的に、当該システムは、校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電する電気供給ユニットを更に備える。本発明においては実際のロータ位置とロジックレベルとがマッチするため、関連技術におけるエッジが遅延して方向変換電圧が不均一になる課題を解決し、モータの回転に不安定状態が発生することを防ぎ、モータの方向変換の通電電流を均一にすることを実現し、モータの回転速度の安定性を保証する。
【0051】
本発明は、モータロータのロジックレベルを検出する方法、システム及びモータを提供することによって、モータロータに対応するロジックレベルを正確に認識し、方向変換電圧の均一性を向上させ、モータの回転速度に不安定状態が発生することを避けることができる。
【0052】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を制限するための内容ではない。当業者にとって、本発明は様々な変更や変化を有することができる。本発明の精神と原則の範囲内で行われる変更、同等置換、改善などは、すべて本発明の保護範囲に属するべきである。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータロータのロジックレベルを検出する方法であって、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップと、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定するステップと、
前記アナログ電圧、前記第1の方向変換電圧及び前記第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップと、
前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行うステップと、を含み、
前記第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、前記第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である
ことを特徴とするモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項2】
前記モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得するステップは、
ホールセンサーにより出力される電圧信号に対してアナログサンプリングを行ってアナログ電圧として設定するステップを含み、
前記ポジションセンサーはホールセンサーである
ことを特徴とする請求項1に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項3】
前記アナログ電圧、前記第1の方向変換電圧及び前記第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップは、
前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において前記第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において前記第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定するステップ、
及び/又は、
前記第2の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において前記第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において前記第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定するステップ、を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項4】
前記第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項5】
前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行うステップは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定するステップと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めるステップと、を含み、
ここで、Xは前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項6】
校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電するステップを更に含む
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出する方法。
【請求項7】
モータロータのロジックレベルを検出するシステムであって、
モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得する取得ユニットと、
第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧を設定する設定ユニットと、
前記アナログ電圧、前記第1の方向変換電圧及び前記第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成する生成ユニットと、
前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行う校正ユニットと、を備え、
前記第1の方向変換電圧は立ち上がりエッジトリガの方向変換電圧であり、前記第2の方向変換電圧は立ち下がりエッジトリガの方向変換電圧である
ことを特徴とするモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項8】
前記取得ユニットが前記モータ巻線のポジションセンサーにより出力されるアナログ電圧を取得することは、
ホールセンサーにより出力される電圧信号に対してアナログサンプリングを行ってアナログ電圧として設定することを含み、
前記ポジションセンサーはホールセンサーである
ことを特徴とする請求項7に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項9】
前記生成ユニットが前記アナログ電圧、前記第1の方向変換電圧及び前記第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成することは、
前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において前記第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において前記第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定すること、
及び/又は、
前記第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において前記第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において前記第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定すること、を含む
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項10】
前記第2の方向変換電圧は供給電圧に等しい
ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項11】
前記校正ユニットが前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、前記ロジックレベルに対して角度校正を行うことは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定することと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めることと、を含み、
Xは前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度である
ことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項12】
校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電する電気供給ユニットを更に備える
ことを特徴とする請求項7ないし11のいずれか一項に記載のモータロータのロジックレベルを検出するシステム。
【請求項13】
プロセッサ、メモリ及びメモリに記憶されてプロセッサにより運転可能なプログラムを備え、
前記プロセッサが前記プログラムを実行するとき、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法のステップが実現される
ことを特徴とするモータ。
【請求項14】
請求項7ないし12のいずれか一項に記載のシステムを備える
ことを特徴とするモータ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
選択的に、アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいて、ロジックレベルを生成するステップは、
第1の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、アナログ電圧が上昇区間にあるとき、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルがハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルがローレベルであると設定するステップ、
及び/又は、第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、アナログ電圧が降下区間にあるとき、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルがハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルがローレベルであると設定するステップ、を含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
選択的に、第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行うステップは、
ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定するステップと、
ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めるステップと、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
選択的に、生成ユニットがアナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成することは、
第1の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、アナログ電圧が上昇区間にあるとき、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルがハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルがローレベルであると設定すること、
及び/又は、第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、アナログ電圧が降下区間にあるとき、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルがハイレベルであると設定し、アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルがローレベルであると設定すること、を含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
選択的に、校正ユニットが第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて、ロジックレベルに対して角度校正を行うことは、
ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定することと、
ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めることと、を含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
選択的に、前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成するステップは、前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定するステップ、
及び/又は、前記第2の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定するステップ、を含む。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
具体的に、前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて前記ロジックレベルに対して角度校正を行うステップは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定するステップと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めるステップと、を含む。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
具体的に、図3に示すように、本発明においては、第2の方向変換電圧を動作電圧VDDに設定しているため、ロジックレベルの立ち下がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証することができる。また、ロジックレベルの立ち上がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証するために、第1の方向変換電圧V1を設定している。V1は、関連技術によるVIHより低くてもよい。ロジックレベルにおける立ち下がりエッジに対応するモータロータの角度は0°であり、V1に対応する角度はXであるため、第2の半周期と第1の角度との角度差が180°-Xになる。第2の半周期の角度が180°になるようにするために、ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めるように設定する。したがって、ロジックレベルの立ち上がりエッジも実際のロータ位置の立ち上がりエッジにマッチして、第1の半周期と第2の半周期の角度が両方とも180°になる。選択的に、当該方法は校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電するステップを更に含む。本発明においては実際のロータ位置とロジックレベルとがマッチしているため、関連技術におけるエッジが遅延して方向変換電圧が不均一になる課題を解決し、モータの回転に不安定状態が発生することを防ぎ、モータの方向変換の通電電流を均一にすることを実現し、モータの回転速度の安定性を保証する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
選択的に、生成ユニット30が前記アナログ電圧、第1の方向変換電圧及び第2の方向変換電圧に基づいてロジックレベルを生成することは、前記第1の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち上がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が上昇区間にあるとき、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第1の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定すること、
及び/又は、前記第2の方向変換電圧に基づいて前記ロジックレベルの立ち下がりエッジを確定し、前記アナログ電圧が降下区間にあるとき、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より高い部分に対応するロジックレベルをハイレベルとして設定し、前記アナログ電圧において第2の方向変換電圧より低い部分に対応するロジックレベルをローレベルとして設定すること、を含む。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
具体的に、校正ユニット40が前記第1の方向変換電圧に対応する第1の角度と、前記第2の方向変換電圧に対応する第2の角度とに基づいて前記ロジックレベルに対して角度校正を行うことは、
前記ロジックレベルの立ち下がりエッジに対応する角度を0°に設定することと、
前記ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めることと、を含む。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
具体的に、図3に示すように、本発明においては、第2の方向変換電圧を動作電圧VDDに設定しているため、ロジックレベルの立ち下がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証することができる。また、ロジックレベルの立ち上がりエッジと実際のロータ位置とが一致することを保証するために、第1の方向変換電圧V1を設定している。V1は、関連技術によるVIHより低くてもよい。ロジックレベルにおける立ち下がりエッジに対応するモータロータの角度は0°であり、V1に対応する角度はXであるため、第2の半周期と第1の角度との角度差が180°-Xになる。第2の半周期の角度が180°になるようにするために、ロジックレベルの立ち上がりエッジに対応する角度を180°-Xだけ早めるように設定する。したがって、ロジックレベルの立ち上がりエッジも実際のロータ位置の立ち上がりエッジにマッチするようにすることができ、したがって第1の半周期と第2の半周期の角度が両方とも180°になる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
選択的に、当該システムは、校正後のロジックレベルに基づいて前記モータ巻線に通電する電気供給ユニット50を更に備える。本発明においては実際のロータ位置とロジックレベルとがマッチするため、関連技術におけるエッジが遅延して方向変換電圧が不均一になる課題を解決し、モータの回転に不安定状態が発生することを防ぎ、モータの方向変換の通電電流を均一にすることを実現し、モータの回転速度の安定性を保証する。
【国際調査報告】