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特表2022-510289ストップコックバルブ用デュアルエンド消毒キャップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】ストップコックバルブ用デュアルエンド消毒キャップ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/20 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
A61M39/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530974
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-07-28
(86)【国際出願番号】 US2019063217
(87)【国際公開番号】W WO2020112749
(87)【国際公開日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】62/773,568
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シーン コイル
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066NN04
(57)【要約】
オス及びメスの両方の接続のためのユニバーサルキャプは、キャップが一方の端部で開口できるような構造要素の構成を含む。任意選択的に、内側壁の構造(feature)はキャップ構造体の各端部がそれ自体のキャップとして機能する。例えば、キャップ構造体の一方の端部が使用中であり、キャップ構造体の他方の端部が空気に開放されている場合、使用中のキャップ構造体の端部、即ちキャッピング機能を発揮している端部は汚染されない。任意選択的に、デュアルエンドキャップ構造体は、オス型及びメス型ルアーロックの両端部に対して、密閉システム内の圧力を維持するようにデザインされた構造を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングであって、
側壁と、
前記ハウジング内の第1の空洞へ向けた第1の開口を有する前記側壁によって形成され、オス型無針コネクタのハブを受容するための第1の開口端部と、
前記ハウジング内の第2の空洞へ向けた第2の開口を有する前記側壁によって前記第1の端部の反対側に形成され、メス型無針コネクタのハブを受容するための第2の開口端部と、
前記側壁内に配置された分離壁であって、
前記側壁の第1の部分に本質的に垂直であり、先記分離壁から前記ハウジングの前記第1の開口端部へ伸びる第1の表面であって、前記第1の空洞の閉じた第1の端部を形成する第1の表面と、
前記第1の表面と反対側にあり、前記側壁の第2の部分に本質的に垂直であり、前記分離壁から前記ハウジングの前記第2の開口端部へ伸びる第2の表面であって、前記第2の空洞の閉じた第2の端部を形成する、第2の表面と
を含む分離壁と
を含むハウジング、及び
前記第1の空洞内の突出部であって、
前記第1の空洞の内側部分を画定する内側表面と、
前記第1の空洞の外側部分を画定する外側表面と、
前記外側表面上の外側ねじであって、前記オス型無針コネクタの接合構造と連結し、漏れ防止シールを形成するのに十分である外側ねじと
を含む突出部、
を含むキャップ。
【請求項2】
前記分離壁及び前記第2の開口端部の間の前記側壁の内側表面上の内側ねじを更に含み、
前記メス型無針コネクタの前記ハブが前記第2の空洞に受容されたとき、前記メス型無針コネクタの前記ハブが前記メス型無針コネクタの前記ハブ上の接合構造により前記内側ねじの少なくとも一部と連結することによって前記第2の空洞内に固定される、請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
前記オス型無針コネクタの前記ハブが前記第1の空洞内に受容されたとき、前記オス型無針コネクタの前記ハブは、カラーが前記第1の空洞の前記外側部分内に受容されたときに前記オス型無針コネクタの前記カラー上に配置された前記接合構造を前記突出部の前記外側ねじの少なくとも一部と連結することによって、前記第1の空洞の内側部分内に固定される、請求項1又は請求項2に記載のキャップ。
【請求項4】
ねじを含む前記オス型無針コネクタの前記接合構造、及び前記突出部は、前記オス型無針コネクタの前記接合構造の前記ねじに対応した完全なねじを含む、請求項1、2又は3のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項5】
前記突出部は、前記分離壁の前記第1の表面から前記ハウジングの前記第1の開口端部に向けて本質的に伸びる、請求項1、2、3又は4のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項6】
前記突出部は前記円筒状の側壁に本質的に並行に伸びる、請求項1、2、3、4又は5の何れか一項に記載のキャップ。
【請求項7】
前記第2の空洞内の第2の突出部を更に含み、
前記メス型無針コネクタの前記ハブが前記第2の空洞内に受容されたとき、前記第2の突出部が前記メス型無針コネクタの前記ハブの開口端部と接続する、請求項1、2、3、5又は6の何れか一項に記載のキャップ。
【請求項8】
前記第2の突出部は、前記分離壁の前記第2の表面から前記ハウジングの前記第2の開口端部へ向けて本質的に伸びる、請求項1、2、3、5、6又は7の何れか一項に記載のキャップ。
【請求項9】
前記ハウジングは、前記円筒状の側壁の外側まで形成された本質的に円筒状の外側表面を含む、請求項1、2、3、5、6、7又は8の何れか一項に記載のキャップ。
【請求項10】
前記第1の空洞の前記内側部分、前記第1の空洞の前記外側部分、及び前記第2の空洞の少なくとも1つ内に設けられた少なくとも1つの消毒スポンジ、並びに
前記第1の空洞の前記内側部分、前記ハウジングの前記第1の開口端部、及び前記ハウジングの前記第2の開口端部の少なくとも1つをシールする少なくとも1つの除去可能なカバー
を更に含む、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の何れか一項に記載のキャップ。
【請求項11】
前記側壁が本質的に円筒状である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の何れか一項に記載のキャップ。
【請求項12】
1以上のコネクタを接続することを含む、キャッピング方法であって、キャップは、
ハウジングであって、
側壁と、
前記ハウジング内の第1の空洞へ向けた第1の開口を有する前記側壁によって形成され、オス型無針コネクタのハブを受容するための第1の開口端部と、
前記ハウジング内の第2の空洞へ向けた第2の開口を有する前記側壁によって前記第1の端部の反対側に形成され、メス型無針コネクタのハブを受容するための第2の開口端部と、
前記側壁内に配置された分離壁であって、
前記側壁の第1の部分に本質的に垂直であり、先記分離壁から前記ハウジングの前記第1の開口端部へ伸びる第1の表面であって、前記第1の空洞の閉じた第1の端部を形成する第1の表面と、
前記第1の表面と反対側にあり、前記側壁の第2の部分に本質的に垂直であり、前記分離壁から前記ハウジングの前記第2の開口端部へ伸びる第2の表面であって、前記第2の空洞の閉じた第2の端部を形成する、第2の表面と
を含む分離壁と
を含むハウジング、及び
前記第1の空洞内の突出部であって、
前記第1の空洞の内側部分を画定する内側表面と、
前記第1の空洞の外側部分を画定する外側表面と、
前記外側表面上の外側ねじであって、前記オス型無針コネクタの接合構造と連結し、漏れ防止シールを形成するのに十分である外側ねじと
を含む突出部、
を含み、
前記方法は、
前記第1の空洞内にオス型無針コネクタを受容し、カラーが前記第1の空洞の前記外側部分内に受容されたときに前記オス型無針コネクタの前記カラー上に配置された前記接合構造を前記突出部の前記外側ねじの少なくとも一部と連結することによって、前記第1の空洞の前記内側部分内に前記オス型無針コネクタの前記ハブを固定する工程と、
前記第2の空洞内にメス型無針コネクタのハブを受容し、前記メス型無針コネクタの前記ハブ上の接合構造を前記内側ねじの少なくとも一部と連結することによって前記第2の空洞内の前記メス型無針コネクタの前記ハブを固定する工程と
を含む、キャッピング方法。
【請求項13】
ねじを含む前記オス型無針コネクタの前記接合構造、及び前記突出部は、前記オス型無針コネクタの前記接合構造の前記ねじに対応した完全なねじを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記突出部は、前記分離壁の前記第1の表面から前記ハウジングの前記第1の開口端部に向けて本質的に伸びる、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記突出部は前記円筒状の側壁に本質的に並行に伸びる、請求項12、13又は14の何れか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の空洞内の第2の突出部を更に含み、
前記メス型無針コネクタの前記ハブが前記第2の空洞内に受容され、前記第2の突出部が前記メス型無針コネクタの前記ハブの開口端部と接続する、請求項12、13又は15の何れか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の突出部は、前記分離壁の前記第2の表面から前記ハウジングの前記第2の開口端部へ向けて本質的に伸びる、請求項12、13、15又は16の何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ハウジングは、前記円筒状の側壁の外側まで形成された本質的に円筒状の外側表面を含む、請求項12、13、15、16又は17の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の空洞の前記内側部分、前記第1の空洞の前記外側部分、及び前記第2の空洞の少なくとも1つ内に設けられた少なくとも1つの消毒スポンジ、並びに
前記第1の空洞の前記内側部分、前記ハウジングの前記第1の開口端部、及び前記ハウジングの前記第2の開口端部の少なくとも1つをシールする少なくとも1つの除去可能なカバー
を更に含む、請求項12、13、14、15、16、17又は18の何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記側壁が本質的に円筒状である、請求項12、13、14、15、16、17、18又は19の何れか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般に、本開示の例示的実施形態は、医療用キャップ及び医療用消毒キャップ、特に、IV管のような管を通して容器からの流体の流れを制御するバルブ又は転換プラグ(turning plug)などのストップコックと共に使用するためのキャップ及び/又は消毒チャップを含む、ねじ継ぎ手の分野に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年11月30日に提出された米国仮出願第62/773,568号からの、米国特許法第119(e)条下での優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
医療的な応用の例において、使用されていない間に無針コネクタを塞ぐための、種々の従来のキャップが以前から知られている。カテーテルに関連した血流の感染(CRBSI)の問題を減少するために、消毒キャップが、米国特許出願公開第2007/011233号明細書(特許文献1)に最初に開示され、米国特許第8,740,864(特許文献2)(この両文献の全開示は参照として本明細書に取り込まれる。)として発行され、市場に導入された。米国特許第8,740,864号明細書(特許文献2)に開示されたものなどの消毒キャップは、本明細書の図1A及び図1Bに例示されており、キャップ1は消毒パッド2及びふた3を含み、キャップ4は消毒パッド5及びふた7、並びにその内側円周8上のねじ6を含み、無針コネクタハブと連結される。一方、他の従来のキャップは同じ特徴を有しうるが、消毒パッドを排除している。消毒キャップ用の更に改善されたデザインが、2017年1月17日に提出された、関連の米国特許出願第15/408,278号(特許文献3)及び米国特許出願第15/408,187号(特許文献4)に開示されている(両文献の全開示は参照により本明細書に取り込まれる。)。更なる安全性の考察を加えたキャップのデザインに対する更なる修飾が、関連する、2017年4月21日に提出された米国特許出願第62/488,266号(特許文献5)、2017年6月22日に提出された米国特許出願第62/523,506号(特許文献6)、及び2018年1月30日に提出された米国特許出願第62/623,858号(特許文献7)(これらの全開示は参照により本明細書に取り込まれる。)に開示されている。
【0004】
現在、メスねじ型流体ルアーコネクタのISO594-2タイプの消毒のためのオス型消毒キャップデバイスがあり、オスねじ型流体ルアーコネクタのISO594-2タイプの消毒のためのメス型消毒キャップデバイスがある。また、図2A及び図2Bに例示されるように、チップハブを完全に取り囲んでいないねじ11を有する、キャップ9、又はオス型チップ消毒キャップがある。部分的なネジを有するこのようなキャップは、例えばストップコック用途において、圧力がかかったときに漏れを起こしやすい。
【0005】
従って、単一のユニバーサルキャップ、又は消毒キャップ、即ち、一方の端部又は両端で選択的に開くようにデザインされ、コネクタのオス又はメスの何れかと接続できるようにデザインされているか、又はオス及びメスの両方のストップコック接続のためのユニバーサルキャップとなるようにデザインされたデバイスであって、キャップのオス側がストップコックシステムの漏れを防止し、よりよい圧力を維持するデバイスはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特米国特許出願公開第2007/011233号明細書
【特許文献2】米国特許第8,740,864号明細書
【特許文献3】米国特許出願第15/408,278号
【特許文献4】米国特許出願第15/408,187号
【特許文献5】米国特許出願第62/488,266号
【特許文献6】米国特許出願第62/523,506号
【特許文献7】米国特許出願第62/623,858号
【発明の概要】
【0007】
この説明で例示される事項は、本開示の例示的な実施形態の包括的な理解を助けるために提供される。従って、当業者は、本明細書で説明された実施形態の種々の変更及び修飾が本開示の範囲及び精神から逸脱することなく行われうることを認識するであろう。また、周知の機能及び構造(construction)は明確性及び簡潔さのために省略される。
【0008】
関連する技術分野の当業者によって容易に認識されるように、「ロック」、「ホール」、「チップ」、「ハブ」、「ねじ」、「スポンジ」、「突出」、「タブ」、「傾斜」、「壁」、「頂部」、「側(side)」、「底」、「上」、「下」、「ストップコック」及びその他が、理解を促進するために本明細書の全体にわたって使用されるが、本開示の実施形態の種々の態様を組み合わせて又は個別に実行するために使用されうる任意のコンポーネントを制限することを意図しない。
【0009】
本開示の例示的実施形態は、デュアルエンド消毒キャップであって、ストップコックバルブに見出される開口メス型ルアーとオス型接続部で使用されうるキャップを提供する。
【0010】
本開示の実施形態の例示的実施において、キャップ、コネクタキャップ、又は消毒キャップは、オス型及びメス型継ぎ手で接続することができる任意の及び全ての組合せで、一体型ねじ、又はねじ(複数)、及び他の構造(feature)を含む。
【0011】
本開示の実施形態の例示的な実施によれば、キャップを構成する構造要素の構造は、キャプが一方の端部で開くことができ、キャップがオス型又はメス型ストップコック接続のためのユニバーサルキャプとなることができる。
【0012】
任意選択的に、本開示の実施形態のより更なる例示的な実施によれば、内側壁の構造(feature)はキャップ構造体の各端部がそれ自身のキャップとして機能できるか、又は別のキャプ機能を発揮することができる。例えば、キャップ構造体の一方の端部が使用中であり、キャップ構造体の他方の端部が空気中に開口されている場合、使用中のキャップ構造体の端部、即ちキャップの機能を発揮している端部は、汚されない。
【0013】
任意選択的に、本開示の実施形態のより更に例示的な実施によれば、デュアルエンドキャップ構造体は、オス型及びメス型ルアーロック端部に対して閉鎖システム内の圧力を維持するようにデザインされた構造(feature)を含む。例えば、メス型ルアーロック端部をキャッピングするように構成されたキャップ構造体の端部では、ストップコック閉鎖システム内の圧力を維持するようにデザインされたオス型接合構造が提供される。より更なる例では、オス型ルアーロック端部をキャッピングするように構成されたキャップ構造体の他方の端部は、圧力を維持するようにデザインされたねじを備え、ルアーロックシリンジ上のシールを提供することができる。このような例示的な構造(feature)の組合せが本開示のデュアルエンドキャップ構造体の一方又は両方の端部に提供されうる。
【0014】
任意選択的に、本開示の実施形態のより更に例示的な実施によれば、デュアルエンドキャップ構造体は、例えば、キャップ構造体の一方又は両方にクリーニング部材(member)又はクリーニング溶液を提供することによって、細菌からストップコックを消毒するようにデザインされた構造(feature)を含む。
【0015】
任意選択的に、本開示の実施形態のより更に例示的な実施によれば、オス型ルアーロックをキャッピングするように構成されたキャップ構造体の端部は、ルアー接続部に沿った壁を備えことができる。
【0016】
任意選択的に、本開示の実施形態のより更に例示的な実施によれば、オス型ルアーロック端部をキャッピングするように構成されたキャップ構造体の端部は、例えば、製品のオートクレーブの間に、圧力を維持して流体が蒸発しないようにデザインされた、ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニーのポジ・フラッシュ(PosiFlush)(商標)シリンジのチップキャプのデザインのねじなどのねじを備えることができる。
【0017】
図面を参照して、本開示の実施形態を以下に説明する。ここで、図面において、同じ参照番号は幾つかの図全体を通して同一又は対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A図1Aは無針コネクタ用の従来のキャップの断面図である。
図1B図1Bは無針コネクタ用の従来のキャップの断面図である。
図2A図2Aは従来のオズ型チップキャップの側面等角図である。
図2B図2Bは従来のオズ型チップキャップの端部等角図である。
図3図3は本開示の例示的実施形態に従ったデュアルキャプ構造体の等角図、即ち斜視図を示す。
図4図4は本開示の例示的実施形態に従ったキャップの等角スプリット図、即ち断面図を示す。
図5A図5Aはオス型コンポーネント及び/又はメス型コンポーネントに、本開示の例示的実施形態に従って埋め込まれた図3A及び3Bに示されるキャップの断面図を概略的に示す。
図5B図5Bはオス型コンポーネント及び/又はメス型コンポーネントに、本開示の例示的実施形態に従って埋め込まれた図3A及び3Bに示されるキャップの断面図を概略的に示す。
図5C図5Cはオス型コンポーネント及び/又はメス型コンポーネントに、本開示の例示的実施形態に従って埋め込まれた図3A及び3Bに示されるキャップの断面図を概略的に示す。
図6図6は本開示の例示的実施形態に従ったピールストリップなどのカバーを含むデュアルキャップ構造体の等角図を示す。
図7図7は本開示の例示的実施形態に従ったクリーニング又は消毒コンポーネントを含むデュアルキャップ構造体の断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
例示的実施形態の詳細な説明
この説明で例示される事項は、添付の図面を参照して例示的実施形態を包括的に理解する手助けを提供する。従って、当業者は、本明細書で説明される例示的実施形態の種々の変更及び修飾がこれらの全範囲及び等価物から逸脱することなく添付の特許請求の範囲の範囲内で行いうることを理解するであろう。また、周知の機能及び構成の説明は、明確性及び簡略化のために省略される。同様に、本開示の文脈で使用される特定の命名の慣習、ラベル及び用語は、非制限的であり、例示的実施形態の例示的実施の理解を助ける説明の目的でのみ提供される。
【0020】
図3~7を参照すると、本開示の例示的実施形態によれば、デュアルキャップ構造体10は、オス型無針コネクタ80を受け、これに適合し、及び/又はこれと嵌合するオス型ルアーキャッピング部分200と、メス型無針コネクタ70を受け、これに適合し、及び/又はこれに嵌合できるメス型ルアーキャッピング部分300、並びに、部分200及び300の間のハウジング20に配置され、及び/又はこれらの部分を分離するための内部分離壁などの壁22を含む。
【0021】
図4、5A及び5Bを参照すると、例示的実施において、オス型ルアーキャッピング部分200は、内側表面205、内側表面201を有するハウジング20の側壁部分206(これは、本質的に円筒形でありうる)、及び空洞208に向けた開口207を含む。開口207は、ハウジング20の端部203に配置される。壁22の内側表面205は空洞208の底部を形成しうる。オス型ルアー端部80に適合するように構成された外側表面211を有する突出部210(これは本質的に円筒状であり、内側表面205から伸びており、側壁206と同軸上にありうる)が、空洞208内に配置される。突出部210は、空洞208の内側部分302を囲む及び/又はこれを画定し、空洞208の外側部分304を画定する。内側部分302は、内側部分302において、オス型無針コネクタ80のチップ又はハブ82を受ける又はこれに適合するための開口217を含む。例えば、突出部210は、コネクタ80のカラー84上の内側ねじ又は突出部86を嵌合するための、その外側表面211上のねじ又は突出部236を有する壁216を含む。
【0022】
図4、5A及び5Cを参照すると、例示的な実施では、メス型ルアーキャッピング部分300は、内側表面25、内側表面21を有するハウジング20の側壁部分26(これは本質的に円筒形でありうる。)、及び空洞28に向けた開口27を含む。開口27は、ハウジング20の端部303に配置される。壁22の内側表面25は空洞28の頂部を形成しうる。メス型開口ルアー端部76に伸び、又はこれと適合するように構成された外側表面311を有する突出部310(これは、内側表面25から伸びる本質的に円筒形であるか、又は円錐台状でありうる。)が、空洞28内に配置される。側壁部分26は、メス型コネクタ70の外側ねじ又は突出部74を嵌合するための内側表面21上に内側ねじ又は突出部36を含む。
【0023】
図4、5A、5B、5C及び6を参照すると、例示的実施では、例えば先に参照した先の用途で記載されているように、例えばメス型ルアーキャッピング部分300の開口端部303のリム29の表面に付着させることによって、キャプ10の使用前に開口27をシールするピールシールフィルム610が、提供されうる。更に別の例示的実施では、例えばオス型ルアーキャッピング部分200の突出部210のリム219の表面に付着させることによって、キャップ10の使用前に内側部分302の開口217をシールするピールシールフィルム620が、提供されうる。より更に例示的な実施において、例えば、開口27をシールするためのシールフィルム610の付着と同様の形式で、オス型ルアーキャッピング部分200の側壁206のリム229の表面に付着させることによって、キャップ10の使用前に開口207をシールするピールシールフィルム(図示せず)が、提供されうる。
【0024】
更に別の例示的実施では、IPAに浸したスポンジ50及び/又はスポンジ52及び/又はスポンジ54などの消毒部材又は複数の消毒部材は、例えば先に参照した先の用途で説明したとおり、図7に示されるように、空洞28内、例えば壁22の内側表面25の近位、及び/又は空洞208内、例えば部分302を有する内側表面205の近位、及び/又は部分304内に提供されうる。
【0025】
更に別の例示的実施では、突出部210は、壁22の内側表面205からハウジング20の開口端部203に向けて本質的に伸びうる。
【0026】
より更に例示的な実施では、突出部210は、側壁206に本質的に平行に伸びることができる。
【0027】
図3から図7を参照すると、本開示の例示的実施形態によれば、キャップ10は、例えば、空洞28をシールするピールシールフィルム610が除去された後か、又はピールシールフィルム610が穴開けされたとき、空洞28内にメス型無針コネクタ70のチップ又はハブ72を受け、空洞28内の無針コネクタ70のチップを(例えばねじにより)固定する。1以上のねじ36は、例えば、2017年1月17日に提出された、関連の米国特許出願第15/408,278号(特許文献3)及び米国特許出願第15/408,187号(特許文献4)に説明されている無針コネクタ70のハブ又はチップ72の接合構造74(1以上の突出部、ラグ(lug)及び/又はねじなど)で連結するのに十分でありうる。
【0028】
図3から図7を参照すると、本開示の例示的実施形態によれば、キャップ10は、空洞208をシールするピールシールフィルム又は内側部分302の開口217をシールするピール620が除去された後か、又はピールシールフィルムが穴開けされたとき、空洞208の内側部分302内にオス型無針コネクタ80のチップ又はハブ82を受け、空洞28の外側部分34内にコネクタ80のカラー84を(例えばねじにより)固定することによって、空洞28の内側部分302内に無針コネクタ80のチップ又はハブ82を固定する。
【0029】
例示的実施において、オス型ルアーキャッピング部分200のねじ236は、オス型ルアー端部のカラー84の接合構造(feature)86と連結するのに十分なオス型ルアー端部又はコネクタ80用の、ポジ・フラッシュ(商標)チップキャップデザインを用い、コネクタ80を有するキャップ10の漏れ耐性シールを形成する、メスねじを含むことができる。このような例示的実施は、コネクタ80が、キャップ10によって覆われるとき、IVシステム内の圧力の維持を助けるストップコックデザインを含む場合に適用できる。
【0030】
更に別の例示的実施において、オス型ルアーキャッピング部分200の側壁206は、コネクタ80のカラー84の外面の周りを覆い、キャップ10がルアーロック80と相互作用するデバイスに対して直接皮膚が接触するのを防止することによって、例えば細菌からの接触を防止する。
【0031】
本開示の例示的実施形態のより更なる例示的実施によれば、図3から図7を参照して先に説明したキャップ10において、少なくともメス型ルアーキャッピング部分300は、種々のベント構造(feature)及び2017年1月17日に提出された、関連の米国特許出願第15/408,278号(特許文献3)及び米国特許出願第15/408,187号(特許文献4)に説明されているデザインを用い、表面21のねじ36及び/又は構成の、形状及び/又は大きさ及び/又は構成(ピッチ、スペース、厚さ及び/又はたの構造的特徴など)を修飾することによって、実施することができる。
【0032】
本開示は、その特定の実施形態を参照して示され、説明されているが、形態の種々の変更及び詳細は本開示の実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく実施されるうることは、当業者によって理解されるであろう。例えば、消毒スポンジは、任意の適切な消毒又は他の適用に特異的な物質を含むことができ、任意の適切な材料で作成されうる。また、キャップの内側及び/又は外側ハウジングはシングルショット成形することができ、又は他の適切な方法で作成されうる。更に、上述したような及び図面に示された本開示の実施形態の任意の例示的な実施の、何れの構造(feature)又は要素も、当業者によって容易に理解されるとおり、本開示の実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく個々に又は任意に組み合わせて実施することができる。
【0033】
加えて、含まれる図面は、本開示の特定の例示的実施形態の実施の非制限的な例を更に説明し、これと関連した技術の説明を助ける。上記とは別の図面に提供される、任意の特定の又は相対的な寸法又は測定値は、本開示の関連分野の当業者によって理解されるように、例示であり、本発明のデザイン又は方法論の範囲又は要旨を制限することを意図しない。
【0034】
本開示の他の目的、利点及び顕著な特徴は、添付の図面と共に、本開示の例示的な実施形態を開示する、提供された詳細から当業者に明らかになるであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
【国際調査報告】