(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】エアロゾル発生デバイスコンパレータ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/80 20200101AFI20220121BHJP
A24C 5/34 20060101ALI20220121BHJP
【FI】
A24F40/80
A24C5/34 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021528952
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(85)【翻訳文提出日】2021-05-21
(86)【国際出願番号】 EP2019084759
(87)【国際公開番号】W WO2020120632
(87)【国際公開日】2020-06-18
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】カリ リカルド
(72)【発明者】
【氏名】エルヴェ ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ハーデス ダニー
(72)【発明者】
【氏名】ローブ アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】パトシャー ヨルン
(72)【発明者】
【氏名】テセオ ファブリス
(72)【発明者】
【氏名】バレット ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】フェルベーク ヤン
【テーマコード(参考)】
4B144
4B162
【Fターム(参考)】
4B144CL01
4B144CM14
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
(57)【要約】
ハウジング(2)と、第1の気流経路を画定する第1の評価セクション(100)と、第2の気流経路を画定する第2の評価セクション(200)と、を含む、装置(1)。第1の評価セクション(100)は、入口端部(110)および出口端部を含む第1の導管(112)であって、入口端部(110)が、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品の口端部を受容するように配設されている、第1の導管(112)と、第1の導管(112)の出口端部と流体連通しており、入口端部(110)から出口端部に第1の導管(112)を通して流体を引き出すように配設されている、第1のポンプ(180)と、ハウジング(2)上に配設されている第1のカバー(140)であって、第1のカバー(140)およびハウジング(2)が、第1のチャンバ(142)を一緒に形成し、第1のチャンバ(142)が、第1の導管(112)の入口端部(110)を封入し、エアロゾル発生物品または喫煙物品が、第1の導管(112)の入口端部(110)内に受容されている、第1のカバー(140)と、を含む。第2の評価セクション(200)は、入口端部(210)および出口端部を含む第2の導管(212)であって、入口端部(210)が、エアロゾル発生デバイスまたは喫煙の口端部を受容するように配設されている、第2の導管(212)と、第2の導管(212)の出口端部と流体連通しており、入口端部(210)から出口端部に第2の導管(212)を通して流体を引き出すように配設されている、第2のポンプ(280)と、ハウジング(2)上に配設されている第2のカバー(240)であって、第2のカバー(240)およびハウジング(2)が、一緒に第2のチャンバ(242)を形成し、第2のチャンバ(242)が、第2の導管(212)の入口端部(210)を封入し、エアロゾル発生物品または喫煙物品が、第2の導管(212)の入口端部(210)内に受容されている、第2のカバー(240)と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
ハウジングと、
第1の気流経路を画定する第1の評価セクションであって、前記第1の評価セクションが、
入口端部および出口端部を含む第1の導管であって、前記入口端部が、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品の口端部を受容するように配設されている、第1の導管、
前記第1の導管の前記出口端部と流体連通し、前記第1の導管を通して、前記入口端部から前記出口端部に流体を引き出すように配設されている、第1のポンプ、および
前記ハウジング上に配設されている第1のカバーであって、前記第1のカバーおよび前記ハウジングが、第1のチャンバを一緒に形成し、前記第1のチャンバが、前記第1の導管の前記入口端部、および前記第1の導管の前記入口端部内に受容されたエアロゾル発生システムまたは喫煙物品を少なくとも封入する、第1のカバー、を含む、第1の評価セクションと、
第2の気流経路を画定する第2の評価セクションであって、前記第2の評価セクションが、
入口端部および出口端部を含む第2の導管であって、前記入口端部が、エアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品の口端部を受容するように配設されている、第2の導管、
前記第2の導管の前記出口端部と流体連通し、前記第2の導管を通して、前記入口端部から前記出口端部に流体を引き出すように配設されている、第2のポンプ、および
前記ハウジング上に配設されている第2のカバーであって、前記第2のカバーおよび前記ハウジングが、第2のチャンバを一緒に形成し、前記第2のチャンバが、前記第2の導管の前記入口端部、および前記第2の導管の前記入口端部内に受容されたエアロゾル発生物品または喫煙物品を封入する、第2のカバー、を含む、第2の評価セクションと、を含む、装置。
【請求項2】
前記装置が、
前記第1のチャンバ内の空気品質を検知するように配設されている、第1の空気品質センサと、
前記第2のチャンバ内の空気品質を検知するように配設されている、第2の空気品質センサと、をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1および第2の空気品質センサの各々が、一酸化炭素、揮発性有機化合物、相対湿度および温度、二酸化炭素、微粒子状物質、二酸化窒素、二酸素、ならびに圧力のうちの1つ以上を検知するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1および第2の品質センサの各々が、電気化学センサと、化学抵抗性センサと、金属酸化物半導体(MOS)センサと、触媒センサと、ガス分光計と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記装置が、前記第1および第2の空気品質センサに接続された回路と、前記回路に接続されたユーザインターフェースと、をさらに含み、前記回路が、前記第1および第2の空気品質センサからデータを受信し、前記データを処理し、および前記処理されたデータを前記ユーザインターフェースに送信するように構成されている、請求項2~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の導管が、
前記第1の導管と前記第1のポンプとの間に配設されている第1のフィルタレセプタクルであって、前記第1のフィルタレセプタクルが、前記第1の導管の前記入口端部と流体連通する入口と、前記第1の導管の前記出口端部と流体連通する出口と、前記入口と出口との間に配設されたフィルタを受容するためのくぼみと、を含む、第1のフィルタレセプタクルを含み、
前記第2の導管が、
前記入口端部と前記出口端部との間に配設されている第2のフィルタレセプタクルであって、前記第2のフィルタレセプタクルが、前記第2の導管の前記入口端部と流体連通する入口と、前記第2の導管の前記出口端部と流体連通する出口と、前記入口と出口との間に配設されたフィルタを受容するためのくぼみと、を含む、第2のフィルタレセプタクルを含む、請求項1~5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記第1の評価セクションが、エアロゾル発生物品と、前記エアロゾル発生物品を受容するように構成されたエアロゾル発生デバイスと、を含む、エアロゾル発生システムを受容するように構成されており、前記第1の評価セクションが、エアロゾル発生デバイスを保持するように構成されたホルダを含み、前記第1の導管の前記入口端部が、前記ホルダ内に受容されたエアロゾル発生デバイス内に受容されたエアロゾル発生物品の前記口端部を受容するように構成されている、請求項1~6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記第1の評価セクションが、前記ホルダ内に受容されたエアロゾル発生デバイスに結合するためのインターフェースをさらに含み、前記インターフェースが、前記ホルダ内に保持されたエアロゾル発生デバイスに、電力およびデータのうちの1つ以上を転送するように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の評価セクションが、喫煙物品を受容するように構成されており、前記第2の導管の前記入口端部が、喫煙物品の口端部を受容するように構成されている、請求項1~8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記第2の評価セクションが、ライターをさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
請求項8に従属する場合に、前記装置が、ヒーター制御回路をさらに含み、前記ヒーター制御回路が、
前記第1の評価セクションの前記インターフェースに結合されたエアロゾル発生デバイスに信号を供給して、前記エアロゾル発生デバイスを起動して、前記デバイス内に受容されたエアロゾル発生物品を加熱することと、
前記第2の導管の前記入口端部内に受容された喫煙物品の遠位端部を加熱するために、前記第2の評価セクションの前記ライターに電力を供給することと、を行うように構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の評価セクションが、前記第2の導管の前記入口端部内に受容されている喫煙物品の下方に、前記第2の導管の前記入口端部に隣接する前記第2のチャンバ内に配設された灰皿をさらに含む、請求項9~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置が、ポンプ制御回路をさらに含み、前記ポンプ制御回路が、
前記第1のポンプに電力を供給することと、
前記第2のポンプに電力を供給することと、
前記第1および第2のポンプが実質的に同時に動作して、複数の実質的に同時な吸煙における前記第1および第2の気流経路を通して空気を引き出すように、前記第1および第2のポンプへの前記供給電力を制御することと、を行うように構成されている、請求項1~12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記第1のチャンバが、前記第1のカバーおよび前記ハウジングのうちの少なくとも1つに第1の出口を含み、少なくとも1つのフィルタが、前記第1の出口と周囲環境との間に配設されており、
前記第2のチャンバが、前記第2のカバーおよび前記ハウジングのうちの少なくとも1つに第2の出口を含み、少なくとも1つのフィルタが、前記第2の出口と前記周囲環境との間に配設されている、請求項1~13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記第1および第2のカバー、ならびに前記第1および第2の導管のうちの少なくとも1つが、透明な材料から実質的に形成されている、請求項1~14のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生デバイスによって生成されるエアロゾルを、喫煙物品で生成される煙または別のエアロゾル発生デバイスによって生成されるエアロゾルと比較するための装置またはシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
タバコおよび葉巻などの従来の喫煙物品の代替製品が、開発されている。最近の開発は、既存の喫煙者を満足させることができる味覚を有するニコチン含有エアロゾルを生成する代替製品をもたらしている。こうした代替製品の1つは、従来のタバコと類似した形態を有する葉巻タバコ含有物品を含み、これは、電気ヒーターを備えたデバイスに挿入され、葉巻タバコの燃焼温度を下回る温度まで加熱される。別のこうした代替製品は、電気ヒーターによってデバイス内で加熱されて、ニコチン含有エアロゾルを生成する、ニコチン含有液体を含む。
【0003】
新しいエアロゾル発生製品およびシステムの一部によって生成されるエアロゾルの組成は、タバコおよび葉巻などの従来の喫煙物品によって生成される煙の組成と著しく異なる場合がある。新しい代替製品は、従来の喫煙物品によって生成される煙中に存在する葉巻タバコ燃焼生成物のレベルなしに、ニコチン含有エアロゾルを生成することができる。例えば、代替製品は、従来の喫煙物品によって生成される煙と比較して、大幅に減少した量の煙凝縮物、および喫煙機械のトラップに保持され得るタバコの煙の一部を有するエアロゾルを生成することができる。
【0004】
従来的な喫煙物品は、ユーザが直接的に吸入する煙である主流煙、およびユーザが直接的に吸入しない点火側の端部から発せられる煙である副流煙の両方を生成する。新しいエアロゾル発生製品およびシステムの一部は、従来の喫煙物品によって生成される副流煙と比較して、大幅に低減された量の副流エアロゾルを生成する代替製品を提供することができる。一部の新しいエアロゾル発生製品およびシステムでは、検出可能な副流エアロゾルは、全く生成されない。
【0005】
喫煙者が、従来の喫煙物品によって生成される煙を、エアロゾル発生システムによって生成されるエアロゾルと比較することができるようにすることが望ましい。喫煙者が従来の喫煙物品からの煙をエアロゾル発生システムによって生成されるエアロゾルと視覚的に比較することができるようにすることが特に望ましい。また、2つのエアロゾル発生デバイスによって生成されるエアロゾル間の比較を可能にすることが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、ハウジングと、第1の気流経路を画定する第1の評価セクションと、第2の気流経路を画定する第2の評価セクションと、を含む装置が提供されている。第1の評価セクションは、入口端部および出口端部を含む第1の導管であって、入口端部が、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品の口端部を受容するように配設されている、第1の導管と、第1の導管の出口端部と流体連通しており、入口端部から出口端部に第1の導管を通して流体を引き出すように配設されている、第1のポンプと、ハウジング上に配設されている第1のカバーであって、第1のカバーおよびハウジングが、第1のチャンバを一緒に形成し、第1のチャンバが、第1の導管の入口端部を封入し、エアロゾル発生物品または喫煙物品が、第1の導管の入口端部内に受容されている、第1のカバーと、を含む。第2の評価セクションは、入口端部および出口端部を含む第2の導管であって、入口端部が、エアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品の口端部を受容するように配設されている、第2の導管と、第2の導管の出口端部と流体連通しており、入口端部から出口端部に第2の導管を通して流体を引き出すように配設されている、第2のポンプと、ハウジング上に配設されている第2のカバーであって、第2のカバーおよびハウジングが、第2のチャンバを一緒に形成し、第2のチャンバが、第2の導管の入口端部を封入し、エアロゾル発生物品または喫煙物品が、第2の導管の入口端部内に受容されている、第2のカバーと、を含む。
【0007】
本発明の装置は、2つの評価セクションを含む。2つの評価セクションを有する装置を提供することにより、装置は、1つの喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスの出力と、別の喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスの出力との間の比較を提供することができる。本発明の装置は、2つ以上の評価セクションを有し得ることが想定される。例えば、装置は、3つの評価セクションを有してもよく、3つの喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスの出力を比較することが可能になり得る。
【0008】
本発明の各評価セクションは、入口端部および出口端部を含む導管であって、入口端部が、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品の口端部を受容するよう配設されている、導管と、導管の出口端部と流体連通しており、入口端部から出口端部に導管を通して流体を引き出すよう配設されている、ポンプと、を含む。したがって、各評価セクションは、導管の入口端部から導管の出口端部まで、気流経路を通してエアロゾル発生物品または喫煙物品の空気の出力を引き出すための機器を含む。
【0009】
本発明の各評価セクションは、ハウジング上に配設されたカバーをさらに含み、カバーおよびハウジングは、チャンバを一緒に形成する。チャンバは、導管の入口端部と、導管の入口端部内に受容されたエアロゾル発生物品または喫煙物品と、を封入する。チャンバおよびハウジングは、実質的にガス密封チャンバを形成し得る。言い換えれば、ガスは、ハウジングおよびカバーを通してチャンバから出るか、またはチャンバに入ることを実質的に防止または阻害され得る。導管の入口端部、およびチャンバ内の導管の入口端部内に受容されたエアロゾル発生物品または喫煙物品を封入することによって、装置は、喫煙物品から放出されるいくつかの副流煙またはエアロゾル発生システムから放出されるいくつかの副流エアロゾルを捕捉することができるようになり得る。これは、使用中に副流煙または副流エアロゾルが装置から発せられることを実質的に防止または阻害し得る。これはまた、装置が、喫煙物品を喫煙すること、またはエアロゾル発生デバイスを使用することが禁止されている領域で使用されることを可能にし得る。
【0010】
カバーは、チャンバを形成するためにハウジングと配設可能である、任意の好適なタイプのカバーまたはキャノピーであってもよい。カバーは、ハウジングに接続または固定されてもよい。いくつかの実施形態では、カバーは、ハウジングにヒンジで接続されてもよい。いくつかの実施形態では、カバーは、ハウジングに取り外し可能に固定されてもよい。カバーは、任意の好適な手段によって、ハウジングに取り外し可能に固定されてもよい。例えば、カバーは、1つ以上のラッチを含んでいてもよく、ハウジングは、カバーがハウジングの上方の所定の位置に配設されるときに、カバーのラッチと係合するように配設される1つ以上のフックを含んでいてもよい。
【0011】
シールは、カバーとハウジングとの間のインターフェースに設けられてもよい。シールは、ガスに対して実質的に不浸透性でもよい。シールは、密封シールでもよい。いくつかの実施形態では、ハウジングは、シールを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カバーは、シールを含んでもよい。
【0012】
各評価セクションのカバーは、実質的に透明な材料から形成されることが好ましい。有利には、実質的に透明な材料からカバーを形成することにより、観察者は、チャンバ内に保持されたエアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品を見ることが可能になり得る。特に、実質的に透明な材料からカバーを形成することにより、観察者は、エアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品から生成される任意の副流出力を見ることが可能になり得る。
【0013】
カバーは、任意の好適な材料で形成されてもよい。例えば、カバーは、プラスチック材料またはガラスから形成されてもよい。
【0014】
カバーは、任意の好適な形状であってもよい。一部の好ましい実施形態では、カバーは、実質的に立方体である。カバーが実質的に透明な材料から形成される場合、カバーは、実質的に立方体であってもよく、1つ以上の傾斜部分、勾配部分、または斜角を付けられた部分を含んでおり、それにより、装置を横から見下ろしている観察者に、カバーの隅角によって遮られるか、または反り出たりしない導管の入口端部で受容されたエアロゾル発生システムまたはタバコの視界を提供する。
【0015】
装置は、1つ以上の空気品質センサをさらに含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、装置は、第1のチャンバ内の空気品質を検知するように配設された第1の空気品質センサを含んでもよい。第1の空気品質センサは、第1のチャンバ内に配設されてもよい。いくつかの実施形態では、装置は、第2のチャンバの空気品質を検知するように配設された第2の空気品質センサを含んでもよい。第2の空気品質センサは、第2のチャンバ内に配設されてもよい。評価セクションのチャンバ内に空気品質センサを配設することは、装置が、チャンバ内に受容されたエアロゾル発生システムまたは喫煙物品の組成および副流出力の量を監視することを可能にし得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、装置は、第1の導管内に空気品質センサをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置は、第2の導管内に空気品質センサをさらに含んでもよい。評価セクションの導管内に空気品質センサを配設することは、装置が、導管の入口端部内に受容されたエアロゾル発生システムまたは喫煙物品の組成および主流出力の量を監視することを可能にし得る。
【0018】
本明細書で使用される場合、「空気品質センサ」という用語は、センサの近傍の空気の1つ以上の特性を検知するように構成されたセンサを指すために使用される。本発明の特に好ましい実施形態では、空気品質センサは、一酸化炭素、揮発性有機化合物、湿度(特に、相対湿度)、二酸化炭素、微粒子状物質、二酸化窒素、二酸素、および圧力のうちの1つ以上を検知するように構成されている。
【0019】
空気品質センサは、システム周辺の環境内の1つ以上のガスの存在を検出するための1つ以上のガスセンサを含んでいてもよい。特に、1つ以上のガスセンサは、センサを囲む空気中の1つ以上のガスの濃度を検出するように構成されてもよい。1つ以上のガスセンサは、一酸化炭素、揮発性有機化合物、二酸化炭素、二酸化窒素、および二酸素のうちの1つ以上を検知するように構成されてもよいことが好ましい。エアロゾル発生システムは、センサを囲む空気中の一酸化炭素を検知するように構成された空気品質センサを含むことが好ましい。
【0020】
1つ以上のガスセンサは、任意の好適なタイプのガスセンサであり得る。好適なタイプのガスセンサには、化学電界効果トランジスタなどの電気化学ガスセンサ、化学抵抗性センサ、金属酸化物半導体(MOS)センサ、触媒センサ(ペリスタ)、マイクロカンチレバーアレイセンサ、表面音響波(SAW)センサ、光イオン化検出器(PID)、および赤外線センサが含まれる。
【0021】
現在利用可能ないくつかの例示的な好適なガスセンサには、Sensirion AG製のSGP30およびSGPC3、FIGARO USA.,INC製のCDM7160-C00およびTGS2602、ならびにSGX Sensortech Limited製のMiCS-VZ-89TEが含まれる。
【0022】
空気品質センサは、揮発性有機化合物(VOC)を検知するための1つ以上のセンサを含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「有機化合物」という用語は、炭素酸化物ならびに無機炭酸塩および重炭酸塩を除いて、少なくとも元素炭素、および水素、ハロゲン、酸素、硫黄、リン、ケイ素、または窒素のうちの1つ以上を含有する任意の化合物を意味する。本明細書で使用される場合、「揮発性有機化合物(VOC)」という用語は、293.15ケルビン(K)で0.01キロパスカル(kPa)以上の蒸気圧力を有する、または特定の使用条件下で対応する揮発性を有する、任意の有機化合物を意味する。本明細書で使用される「有機化合物」および「揮発性有機化合物」の定義は、産業排出物に関する2010年11月24日の欧州議会および評議会の指令2010/75/EU(統合された汚染防止および管理)から得られる。
【0023】
1つ以上の揮発性有機化合物センサは、任意の好適なタイプのセンサであり得る。例えば、好適なVOCセンサには、化学電界効果トランジスタなどの電気化学ガスセンサ、化学抵抗性センサ、金属酸化物半導体(MOS)センサ、触媒センサ(ペリスタ)、マイクロカンチレバーアレイセンサ、表面音響波(SAW)センサ、光イオン化検出器(PID)、および赤外線センサが含まれる。
【0024】
現在入手可能ないくつかの例示的な好適なVOCセンサには、Sensirion AG製のSGP30およびSGPC3、FIGARO USA., INC製のTGS2602、ならびにSGX Sensortech Limited製のMiCS-VZ-89TEが含まれる。
【0025】
空気品質センサは、1つ以上の湿度センサを含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「湿度」という用語は、絶対湿度、相対湿度、または比湿度を指す場合がある。本明細書で使用される場合、「絶対湿度」という用語は、単位体積の空気中の水蒸気の質量を指し、これは立方メートル当たりグラムで表され得る。本明細書で使用される場合、「相対湿度」という用語は、所与の温度における実際の蒸気密度および飽和蒸気密度の比を指し、これはパーセンテージで表され得る。言い換えれば、「相対湿度」という用語は、所与の温度における混合物中の水蒸気の分圧と、その所与の温度における純水の平坦な表面上の水の平衡蒸気圧との比を指す。本明細書で使用される場合、「比湿度」とは、水蒸気と空気の混合物の総質量に対する水蒸気の質量の比を指し、これは空気1キログラム当たりの蒸気のグラム単位で表され得る。
【0026】
1つ以上の湿度センサは、任意の好適なタイプのセンサであり得る。例えば、好適な湿度センサには、静電容量式湿度センサ、抵抗式湿度センサ、および熱伝導率ベースの湿度センサが含まれる。
【0027】
現在入手可能ないくつかの例示的な好適な湿度センサには、Sensirion AG製のSHT3x、SHTW2、SHTC3、およびSHT7x湿度センサが含まれる。
【0028】
1つ以上の湿度センサは、1つ以上の温度センサと組み合わされてもよい。特に、1つ以上の湿度センサが、エアロゾル発生システムの近傍の空気の相対湿度を検知するように構成されている場合、1つ以上の湿度センサはまた、温度センサを含む。1つ以上の温度センサは、帯域ギャップ温度センサ、抵抗温度検出器(RTD)、熱電対、サーミスタ(特に負の温度係数(NTC)サーミスタ)、および半導体温度センサなどの、任意の好適なタイプの温度センサであってもよい。
【0029】
空気品質センサは、エアロゾル発生システムの近傍の空気中の微粒子状物質を検知するように構成された1つ以上のセンサを含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「微粒子状物質」という用語は、粒子を指し、エアロゾル発生システムの近傍の空気中に浮遊する。特に、粒子状物質は、一般に10マイクロメートル以下の直径(PM10)の吸入可能な粒子と、一般に2.5マイクロメートル以下の直径(PM2.5)の微細な吸入可能な粒子と、を含む。
【0030】
より具体的には、本明細書で使用される場合、微粒子状物質は、PM10を含み、これは、空気力学的直径10μmで効率カットオフが50%のサイズ選択入口を通過する粒子状物質を指す。PM10のサンプリングおよび測定の基準方法は、EN12341:1999「空気品質-浮遊粒子状物質のPM10割合の決定-測定方法の基準同等性を実証するための基準方法およびフィールドテスト手順」に記載されている。本明細書で使用される場合、微粒子状物質はまた、PM2.5を含み、これは、空気力学的直径2.5μmで効率カットオフが50%のサイズ選択入口を通過する粒子状物質を指す。PM2.5のサンプリングおよび測定の基準方法は、EN14907:2005「浮遊粒子状物質のPM2,5質量割合を決定するための標準的な重量測定方法」に記載されている。本明細書で使用されるPM10およびPM2.5の定義は、欧州の空気品質および清浄な空気に関する2008年5月21日の欧州議会および理事会の指令2008/50/ECから得られる。
【0031】
1つ以上の微粒子状物質センサは、抵抗性粒子状物質センサ、熱発振粒子状物質センサ、レーザーベースの光散乱粒子状物質センサなどの、任意の好適なタイプの粒子状物質センサであってもよい。
【0032】
空気品質センサは、1つ以上の圧力センサを含んでいてもよい。圧力読取値は、湿度、温度、および圧力読取値の組み合わせが、湿度決定の信頼性を改善し得るので、湿度と温度読取値との組み合わせにおいて特に有利であり得る。
【0033】
1つ以上の圧力センサは、容量性圧力センサ、圧電圧力センサ、およびピエゾ抵抗圧力センサなどの任意の好適なタイプの圧力センサであってもよい。1つ以上の圧力センサは、絶対圧力センサまたは差圧センサであってもよい。
【0034】
1つ以上の空気品質センサは、電気化学センサ、化学抵抗性センサ、金属酸化物半導体(MOS)センサ、触媒センサ、および質量分析計のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0035】
1つ以上の空気品質センサは、電気機械デバイスであってもよい。1つ以上の空気品質センサは、機械式デバイス、光学式デバイス、光学機械式デバイス、および微小電気機械システム(MEMS)ベースのセンサのうちのいずれかであってもよい。1つ以上の空気品質センサは、微小電気機械システム(MEMS)ベースのセンサであることが好ましい。
【0036】
いくつかの実施形態では、評価セクションのチャンバは、チャンバから周囲環境にガスを排出するための出口を含んでもよい。第1のチャンバは、第1のカバーおよびハウジングのうちの少なくとも1つに第1の出口を含んでもよい。第2のチャンバは、第2のカバーおよびハウジングのうちの少なくとも1つに第2の出口を含んでもよい。
【0037】
空気品質センサを含むいくつかの実施形態では、空気品質センサは、出口または出口の導管に配設されてもよい。チャンバ内に空気品質センサを含む実施形態では、出口は、空気品質センサおよびチャンバ内に収容されたエアロゾル発生物品または喫煙物品からある距離で離間していてもよい。これは、チャンバ内のエアロゾル発生物品または喫煙物品からの副流出力が、チャンバ内の空気品質センサにわたって流れた後に、出口を通してチャンバから排出されることを可能にし得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、チャンバ内の出口は、弁を含んでもよい。弁は、出口を閉じて、チャンバ内のガスが出口を通してチャンバから出ることを実質的に防止するように動作可能であってもよい。弁は、出口を開いて、チャンバ内のガスが出口を通してチャンバから出ることを可能にするように動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、弁は、例えば、ボタンを押して、またはハウジング上に配設されたレバーを動作させることによって、装置のオペレータによって手動で動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、弁は、コントローラまたは制御システムによって制御されてもよい。弁がコントローラまたは制御システムによって制御される場合、弁は、所定の、もしくは事前にプログラムされた動作の一部として自動的に制御されてもよいか、またはオペレータによってユーザインターフェースで動作されてもよい。第1のチャンバは、第1の出口と、第1の出口を開閉するよう動作可能な第1の弁と、を含んでもよい。第2のチャンバは、第2の出口と、第2の出口を開閉するよう動作可能な第2の弁と、を含んでもよい。
【0039】
いくつかの特定の実施形態では、チャンバは、アクティブ排気システムを含んでもよい。言い換えれば、チャンバは、出口と、チャンバ内のガスを出口から駆動するためのポンプからの空気の供給部と、を含んでもよい。これは、装置が、評価セクションのチャンバからガスを積極的に洗い流すことを可能にし得る。いくつかの実施形態では、アクティブ排気システムのポンプは、評価セクションの導管を通して空気を引き出すためのポンプであってもよい。いくつかの実施形態では、ポンプは、評価セクションの導管を通して空気を引き出すためのポンプとは異なるポンプであってもよい。アクティブ排気システムのポンプは、装置のオペレータによって手動で制御されてもよいか、または装置のコントローラもしくは制御システムによって制御されてもよい。アクティブ排気システムはまた、出口を開閉するように動作可能な弁を含んでもよい。弁の動作は、ポンプがチャンバに空気を供給するときに、弁が開放されて、チャンバからガスが排出されることを許容するように、排気システムのポンプの動作と調整され得る。評価セクションのチャンバが、チャンバから周囲環境へガスを排出するための出口を含む場合、評価セクションは、出口と周囲環境との間に配設される少なくとも1つのフィルタをさらに含むことが好ましい。これは、装置が、喫煙物品およびエアロゾル発生システムからの周囲環境への出力を放出することを防止または阻害し得る。有利なことに、それは、装置が、喫煙が許容されていない環境で使用されることを可能にし得る。
【0040】
少なくとも1つのフィルタは、第1の出口と周囲環境との間に配設されてもよい。少なくとも1つのフィルタは、第2の出口と周囲環境との間に配設されてもよい。フィルタは、任意の好適なタイプのフィルタであってもよい。例えば、フィルタは、カーボンフィルタであってもよい。フィルタは、活性炭を含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、チャンバの出口は、チャンバから周囲環境へガスを排出するように配設され得るのではなく、むしろチャンバからフィルタへ、かつチャンバ内へと戻るようにガスを排出するように配設され得る。
【0042】
各評価セクションは、入口端部および出口端部を有する、導管を含む。
【0043】
各導管の入口端部は、喫煙物品の口端部またはエアロゾル発生システムの口端部を受容するように構成されている。導管の入口端部は、エアロゾル発生システムの口端部または喫煙物品の口端部を受容し、喫煙物品またはエアロゾル発生システムとのシールを形成するためのシールを含み得ることが好ましい。有利なことに、導管の入口端部と喫煙物品またはエアロゾル発生システムとの間にシールを提供することは、ポンプによって導管を通して引き出される空気が、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品の外側の周りではなく、入口端部で主にエアロゾル発生システムまたは喫煙物品を通して引き出されることを確実にすることができる。いくつかの好ましい実施形態では、シールは、少なくとも1つの環状ラビリンスシールを含んでもよい。
【0044】
各導管は、1つ以上の長さの管を含んでもよい。管は、任意の好適なタイプの管であってもよい。典型的には、管は実質的に透明な材料から形成され、その結果、観察者は、導管を通して引き出されるエアロゾル発生システムまたは喫煙物品からの主流出力を見ることができる。
【0045】
各導管は、表示セクションを含んでもよい。表示セクションは、導管の他のセクションよりも大きな幅または直径を有する導管のセクションであってもよく、これは、導管を通して引き出されるエアロゾル発生システムまたは喫煙物品の出力の可視性を改善する。
【0046】
いくつかの特定の実施形態では、表示セクションは、ハウジングから離れるように上方に、または垂直に延在する内側管と、内側管の上に配設された外側管と、を含み、外側管は、内側管よりも大きな幅または直径を有する。この配設では、表示セクションは、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品からの出力が、内側管を通して引き上げられ、および外側管を通して引き下げられる、カラムを形成する。こうしたカラムは、装置の任意の側面から見ることができる。少なくとも外側管は、観察者が外側管の内容物を見ることができるように、実質的に透明な材料から形成されることが好ましい。
【0047】
導管の一部のセクションは、装置のハウジング内に配設されてもよい。しかしながら、できる限り多くの導管が、実質的に透明な材料から形成され、かつハウジングの上方に配設され、その結果、使用者が、導管を通して引き出されるエアロゾル発生システムまたは喫煙物品の出力を見ることができることが好ましい。
【0048】
各評価セクションは、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品を保持するためのホルダを含むことが好ましい。1つ以上のホルダは、導管の入口端部内に受容されたエアロゾル発生システムまたは喫煙物品を支持するために、導管の入口端部から離間していることが好ましい。
【0049】
いくつかの実施形態では、評価セクションの導管の入口端部は、別個のホルダを必要とせずに、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品を入口端部に保持するのに十分な力で、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品の口端部に係合することができる。これらの実施形態では、評価セクションの導管の入口端部は、ホルダであってもよい。例えば、導管の入口端部は、重力に対して水平配向に、喫煙物品を導管の入口端部に保持するために喫煙物品に対して十分な摩擦を提供する干渉嵌合で、喫煙物品の口端部と係合することができる。
【0050】
各評価セクションは、導管の入口端部と導管の出口端部との間に配設されるフィルタレセプタクルをさらに含んでもよい。フィルタレセプタクルは、導管の入口端部と流体連通する入口と、導管の出口端部と流体連通する出口と、入口と出口との間に配設されるフィルタを受容するためのくぼみと、を含んでもよい。フィルタがフィルタレセプタクル内に受容されると、フィルタは、気流経路内に配設される。ポンプによって気流経路に沿って引き出される空気は、入口端部から出口端部まで導管を通して、および入口から出口までフィルタレセプタクルを通して引き出される。エアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品の口端部が導管の入口端部内に受容されるときに、エアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品からの出力は、気流経路に沿って引き出され、フィルタレセプタクル内に受容されたフィルタと接触するように引き出される。
【0051】
フィルタレセプタクル内に受容されるフィルタは、喫煙物品の出力から微粒子相化合物を捕捉するタイプのものである。微粒子相化合物はまた、ニコチンを含まない、乾燥粒子状物質と称され得る。典型的には、従来の喫煙物品の出力は、微粒子相化合物を含む。対照的に、エアロゾル発生システムからの出力は、無視できる量の微粒子相化合物を含んでもよい。例えば、水およびグリセリンは、エアロゾル発生デバイスによって生成されるエアロゾルの質量の約90%を形成し得る。
【0052】
フィルタレセプタクル内に受容されるフィルタは、ガラス繊維フィルタパッドであることが好ましい。こうしたフィルタパッドは、典型的には、ケンブリッジフィルタパッドと称される。ケンブリッジフィルタパッドは、典型的には、喫煙物品の出力から微粒子相化合物を捕捉するように構成されている。未使用のケンブリッジフィルタパッドは、典型的には、白色である。白色のケンブリッジフィルタパッドによって捕捉された微粒子相化合物は、典型的には、黄色または茶色としてケンブリッジフィルタパッド上で可視的である。したがって、喫煙物品またはエアロゾル発生システムの出力における微粒子相化合物の存在は、出力をケンブリッジフィルタパッドに通すことによって、可視的で検出可能であり得る。
【0053】
フィルタレセプタクル内に受容されるフィルタは、喫煙物品の出力から微粒子相化合物をフィルタリングまたは捕捉するための任意の好適なタイプのフィルタであってもよい。フィルタは、ガラス繊維を含むことが好ましい。フィルタは、ケンブリッジフィルタパッドであってもよい。典型的には、ケンブリッジフィルタパッドは、約45ミリメートルの直径を有するガラス繊維のディスクを含む。
【0054】
フィルタレセプタクルは、フィルタを受容するための任意の好適なレセプタクルであってもよい。フィルタレセプタクルは、ガスに対して実質的に不透過性であってもよい。フィルタレセプタクルは、透明材料から形成されることが好ましい。有利なことに、透明材料からフィルタレセプタクルを形成することで、観察者は、フィルタレセプタクル内に受容されたフィルタを検査し、フィルタの色の変化を観察することが可能になり得る。フィルタレセプタクルは、プラスチック材料、樹脂、またはガラスなどの任意の好適な材料から形成され得る。
【0055】
特に好ましい実施形態では、フィルタレセプタクルは、ユーザに対して可視的であるフィルタの上部表面を通して、喫煙物品またはエアロゾル発生システムから出力を引き出すように構成されている。これは、フィルタの前面にあるフィルタによって捕捉される粒子状物質の最も高い濃度が、観察者によって見えるようになることを確実にする。
【0056】
例えば、フィルタレセプタクルは、漏子形状の基部およびリッドを含んでもよい。リッドは、基部とリッドとの間にフィルタを受容するためのくぼみを画定するために、基部上に取り外し可能に固定可能であってもよい。基部とリッドとの間のインターフェースは、ガスに対して実質的に不透過性であってもよい。入口は、基部の中心に設けられてもよい。入口は、円錐ノズルのチャンバ内に延在してもよい。リッドは、入口の真上で角度が付けられてもよいか、または形状付けられてもよく、それにより、チャンバに入るガスを、入口から外側に向けて、チャンバの周辺に方向付ける。出口は、中央入口から放射状に離間またはオフセットされた基部内に提供されてもよい。環状フィルタパッドは、レセプタクルのチャンバ内に受容されてもよい。フィルタパッドは、フィルタパッドの中央穴を通って延在する入口のノズルを有するチャンバ内に配設され得る。フィルタパッドの外周は、基部の周囲とリッドとの間に捕捉されてもよい。フィルタパッドは、チャンバを、フィルタパッドの上方のフィルタパッドとリッドとの間の上部チャンバと、フィルタパッドの下方のフィルタパッドと基部との間の下部チャンバと、に分割し得る。
【0057】
各評価セクションは、ポンプを含む。各評価セクションは、別個のポンプを含むことが好ましい。しかしながら、いくつかの実施形態では、単一のポンプを使用して、評価セクションのうちの2つ以上の気流経路を通して空気を引き出すことができる。例えば、第1および第2の評価セクションを含む実施形態では、単一のポンプは、第1および第2の評価セクションの両方の気流経路を通して空気を引き出すように配設されてもよい。
【0058】
ポンプは、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品上のユーザの吸煙をシミュレートするための任意の好適なタイプのポンプであってもよい。ポンプは、評価セクションの気流経路を通して空気を引き出すように構成されている。ポンプは、特定の吸煙プロファイルで評価セクションの気流経路を通して空気を引き出すように構成されてもよい。
【0059】
典型的には、ポンプは、ピストンポンプである。ピストンポンプは、システムの内部通路に干渉嵌合を形成するピストンを有する注射器を含んでもよい。
【0060】
ポンプは、任意の好適な手段によって駆動されてもよい。例えば、ポンプは、線形アクチュエータによって駆動されてもよい。ポンプは、電気モータによって駆動されてもよい。
【0061】
装置は、1つ以上の光源を含んでもよい。1つ以上の光源は、第1および第2の評価セクションの1つ以上の部分を照射するように配設され得る。第1の評価セクションは、第1の評価セクションの構成要素のうちの1つ以上を照射するための1つ以上の光源を含んでもよい。第2の評価セクションは、第2の評価セクションの構成要素のうちの1つ以上を照射するための1つ以上の光源を含んでもよい。
【0062】
1つ以上の光源は、評価セクションの任意の好適な構成要素または部分を照射するように配設され得る。1つ以上の光源は、評価セクションの導管の入口端部内に受容されているエアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品を照射するように配設され得る。1つ以上の光源は、評価セクションの導管の一部分を照射するように配設され得る。1つ以上の光源は、導管の表示セクションを照射するように配設され得る。1つ以上の光源は、評価セクションのフィルタレセプタクルを照射するように配設され得ることが好ましい。特に、1つ以上の光源は、評価セクションのフィルタレセプタクル内に受容されたフィルタを照射するように配設され得る。
【0063】
1つ以上の光源は、任意の好適な波長の光を放射するように構成されてもよい。1つ以上の光源は、紫外線範囲の波長を含む光を放射するように構成されていることが好ましい。本明細書で使用される場合、可視範囲の光の波長への言及は、約400ナノメートル~約700ナノメートルの波長を有する電磁放射を指す。本明細書で使用される場合、紫外線またはUV範囲の光の波長への言及は、約10ナノメートル~約400ナノメートルの波長の電磁放射を指し、UV-A範囲の光の波長への言及は、約315ナノメートル~約400ナノメートルの波長の電磁放射を指す。有利なことに、より短い波長の放射は、より長い波長の放射よりも反射する傾向がある。したがって、可視スペクトルのより短い端部の波長および紫外線範囲、特にUV-A範囲内の特定の波長で可視光を放射する光源を使用することは、フィルタレセプタクル内のフィルタ上の堆積物が、赤色および赤外線の範囲など、可視スペクトルのより高い端部の波長の光よりも多く照射されることを可能にする。
【0064】
1つ以上の光源は、任意の好適なタイプの光源であってもよい。1つ以上の光源は、発光ダイオードを含むことが好ましい。1つ以上の光源は、UV LEDと呼ばれ得る紫外線範囲内の波長の光を放射する発光ダイオードを含むことが好ましい。
【0065】
評価セクションのうちの少なくとも1つは、エアロゾル発生システムを受容するように構成されてもよい。
【0066】
特に好ましい実施形態では、第1の評価セクションは、エアロゾル発生システムを受容するように構成されている。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品、およびエアロゾル発生物品を受容するように構成されたエアロゾル発生デバイスを含んでもよい。こうした実施形態では、第1のホルダは、エアロゾル発生デバイスを保持するように構成されてもよく、第1の導管の入口は、エアロゾル発生物品の口端部を受容するように構成されてもよい。
【0067】
特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品を含む。エアロゾル発生物品は、ラッパー内で口端部および口端部の上流にある遠位端部を有するロッドの形態に組み立てられる複数の要素を含んでもよいが、複数の要素は、ロッドの遠位端部にまたはそれに向けて位置するエアロゾル形成基体を含む。エアロゾル形成基体は、固体のエアロゾル形成基体であることが好ましい。特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、均質化した葉巻タバコ材料の捲縮したシートの集合体を含む。使用において、ユーザはエアロゾル発生物品によって発生されるエアロゾルを吸入するために物品の口端部で引き出してもよい。
【0068】
特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するように構成されたエアロゾル発生デバイスを含む。デバイスは、エアロゾル形成基体を受容するためのくぼみを有する近位端部を含むことが好ましい。くぼみは、エアロゾルゴーミング基材を含むエアロゾル発生物品の端部を受容するように適合されてもよい。
【0069】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生デバイスは、近位端部の反対側の遠位端部を含む。好ましい実施形態において、電気コネクタは、エアロゾル発生物品の遠位端部に配設されている。
【0070】
エアロゾル発生デバイスは、デバイスによって受容されたエアロゾル形成基体を霧状にするように配設されたアトマイザを含むことが好ましい。好ましい実施形態では、アトマイザは、くぼみ内に受容されるエアロゾル形成基材を霧状にするためのくぼみ内に配設された電気ヒーターである。
エアロゾル発生デバイスは、1つ以上の電池およびコンデンサなどの電源を含んでもよい。エアロゾル発生デバイスは、電源からアトマイザへの電力供給を制御するためのコントローラをさらに含んでもよい。
【0071】
エアロゾル発生デバイスは、携帯型であってもよい。エアロゾル発生デバイスは、携帯型デバイスであってもよい。言い換えれば、エアロゾル発生デバイスは、ユーザの手に保持されるのに好適な任意のサイズおよび形状を有し得る。エアロゾル発生デバイスは、実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル発生デバイスは、従来のタバコまたは葉巻タバコと類似するサイズおよび形状を有し得る。エアロゾル発生デバイスは、約30mm~約150mmの長さを有してもよい。エアロゾル発生デバイスは、約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
【0072】
本発明の第1のホルダは、エアロゾル発生デバイスに結合するためのインターフェースをさらに含んでもよい。インターフェースは、電気コネクタを含んでもよい。エアロゾル発生デバイスが電気コネクタを含む場合、第1のホルダのインターフェースは、エアロゾル発生デバイスが第1のホルダ内に受容されたときに、エアロゾル発生デバイスの電気コネクタに電気的に接続するように構成されてもよい。電気コネクタは、第1のホルダ内に保持されたエアロゾル発生デバイスに電力およびデータのうちの1つ以上を転送するように構成されてもよい。
【0073】
評価セクションのうちの少なくとも1つは、喫煙物品を受容するように構成されてもよい。
【0074】
特に好ましい実施形態では、第2の評価セクションは、喫煙物品を受容するように構成されている。この実施形態では、第2の導管の入口端部は、喫煙物品の口端部を受容するように構成されている。これらの特に好ましい実施形態では、第2の導管の入口端部は、第2のホルダであってもよい。
【0075】
これらの実施形態では、第2の評価セクションの入口端部は、約5ミリメートル~約12ミリメートルの内径を有する環状シールを含み、その結果、喫煙物品の口端部は、干渉嵌合を有する環状シール内に受容され得る。
【0076】
これらの実施形態では、第2の評価セクションは、ライターをさらに含んでもよい。ライターは、喫煙物品の遠位端部を点火するように構成されている。ライターは、任意の好適なタイプのライターであってもよい。ライターは、電気加熱式のライターであることが好ましい。電気加熱式のライターは、露出した電気抵抗ワイヤを含んでもよい。
【0077】
これらの実施形態では、第2の評価セクションは、灰皿をさらに含んでもよい。灰皿は、第2の導管の入口端部内に受容された喫煙物品の下方で、第2のチャンバ内に配設されてもよい。灰皿は、点火された喫煙物品から灰を捕捉するように配設されてもよい。灰皿は、第2の評価セクションによって喫煙物品が使用された後に、使用済みの喫煙物品を受容するようにサイズ設定されてもよい。灰皿は、複数の使用済みの喫煙物品を受容するように構成されたコンパートメントを含んでもよい。灰皿は、コンパートメントを覆って、コンパートメントから出る使用済みの喫煙物品からのガスを防止または阻害するためのリッドを含むことが好ましい。
【0078】
いくつかの実施形態では、装置は、1つ以上のユーザインターフェースを含んでもよい。特に、ユーザインターフェースは、ディスプレイを含んでもよい。いくつかの実施形態では、各評価セクションは、ユーザインターフェースを含んでもよい。第1の評価セクションは、第1のユーザインターフェースを含んでもよい。第2の評価セクションは、第2のユーザインターフェースを含んでもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、装置の動作中に評価セクションの動作の態様を表示するように構成されてもよい。各評価セクションがユーザインターフェースを含む実施形態では、各ユーザインターフェースは、その評価セクションの動作の態様を表示するように構成されてもよい。
【0080】
1つ以上のユーザインターフェースは、喫煙物品またはエアロゾル発生システム上の評価セクションによって得られた吸煙の総数、残りの吸煙数、残り時間、および喫煙物品またはエアロゾル発生システムの温度のうちの少なくとも1つを表示するように構成されてもよい。装置が1つ以上の空気品質センサを含む場合、1つ以上のユーザインターフェースは、1つ以上の空気品質読取値を表示するように構成されてもよい。
【0081】
1つ以上のユーザインターフェースは、ユーザが装置の動作を制御することを可能にするように構成されてもよい。例えば、ユーザインターフェースは、ユーザが評価セクションのライターまたはインターフェースの動作を制御することを可能にするように構成されてもよい。ユーザインターフェースは、ポンプの動作を制御するように構成されてもよい。ユーザインターフェースは、ユーザが、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品に適用される吸煙レジームを制御することを可能にするように構成されてもよい。特に、ユーザインターフェースは、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品に適用される吸煙レジームを開始するように構成されてもよい。ユーザインターフェースはまた、エアロゾル発生システムまたは喫煙物品に適用される吸煙レジームを、吸煙レジームの終了前に停止するように構成されてもよい。
【0082】
ポンプ、コントローラ、インターフェース、ライター、ユーザインターフェース、および光源などの装置のいくつかの構成要素は、典型的に、電力の供給を必要とする。これらの構成要素の各々は、電源に接続されるか、またはそれに接続可能であることが好ましい。いくつかの実施形態では、装置は、装置を、幹線電源などの外部電源に接続するためのコネクタを含む。いくつかの実施形態では、装置は、ハウジング内に収容される電源を含む。装置のハウジングに電源を提供することで、装置が携帯型であることを可能にし得る。電源は、リン酸鉄リチウム電池などの電池であることが好ましい。いくつかの実施形態において、電源は、コンデンサなどの別の電荷蓄積デバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置は、再充電可能電源を含む。再充電可能電源は、第1および第2の評価セクションの各々において、喫煙物品またはエアロゾル発生システムの1つ以上の吸煙レジームの完了のための十分なエネルギーの保存を可能にする容量を有してもよい。電源は、第1および第2の評価セクションの所定の数の別個の吸煙レジーム完了を可能にするのに十分な容量を有してもよい。装置が再充電可能電源を含む場合、装置は、装置を外部電源に接続して、再充電可能電源を再充電するためのコネクタをさらに含んでもよい。
【0083】
装置は、装置の異なる構成要素を制御および接続するための回路を含むことが好ましい。回路は、観察者が評価セクションで試験されているエアロゾル発生システムおよび喫煙物品の動作を直接的に比較することができるように、各評価セクションを実質的に同時に動作または駆動するように構成されていることが特に好ましい。
【0084】
1つ以上の空気品質センサを含むいくつかの好ましい実施形態では、装置は、1つ以上の空気品質センサに接続された空気品質監視回路を含む。空気品質監視回路はまた、装置の1つ以上のユーザインターフェースに接続されてもよい。空気品質監視回路は、第1および第2の空気品質センサからデータを受信し、データを処理し、および処理されたデータを観察者に表示するためにユーザインターフェースに送信するように構成されてもよい。
【0085】
いくつかの好ましい実施形態では、装置は、ヒーター制御回路を含む。ヒーター制御回路は、評価セクションで受容されるエアロゾル発生システムの加熱または喫煙物品の点火を制御するように構成されてもよい。
【0086】
ヒーター制御回路は、評価セクションのインターフェースに結合されたエアロゾル発生デバイスに信号を供給して、エアロゾル発生デバイスを起動して、デバイス内に受容されたエアロゾル発生物品を加熱するように構成されてもよい。
【0087】
ヒーター制御回路は、導管の入口端部に保持された喫煙物品の端部を加熱するために、評価セクションのライターに電力を供給するように構成されてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、評価セクションのライターおよびインターフェースは、係合解除位置と係合位置との間で移動可能であってもよい。係合解除位置では、ライターは、喫煙物品から離間しており、その結果、ライターは、喫煙物品を点火する位置にない。係合解除位置では、インターフェースは、エアロゾル発生システムから離間しており、その結果、インターフェースは、エアロゾル発生システムを動作させる位置にない。係合位置では、ライターは、ライターが喫煙物品を点火し得る喫煙物品に対する位置に配設されている。係合位置では、インターフェースは、インターフェースがエアロゾル発生システムの動作を制御し得るように、エアロゾル発生システムに電気的に接続されている。これらの実施形態では、ライターおよびインターフェースは、電気モータなどのアクチュエータによって移動可能であってもよい。アクチュエータは、ヒーター制御回路によって制御されてもよい。
【0089】
いくつかの好ましい実施形態では、装置は、ポンプ制御回路を含む。ポンプ制御回路は、第1のポンプに電力を供給し、かつ第2のポンプに電力を供給するように構成されてもよい。特に、ポンプ制御回路は、第1および第2のポンプが実質的に同時に動作して、複数の実質的に同時な吸煙における第1および第2の気流経路を通して空気を引き出すように、第1および第2のポンプへの供給電力を制御するように構成されてもよい。
【0090】
ポンプ、インターフェース、ライター、および光源などの装置のいくつかの構成要素は、1つのコントローラによるコントローラであってもよい。特に、コントローラは、制御回路のうちの1つ以上を含んでもよい。コントローラはマイクロプロセッサを含んでいてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供することができる他の電子回路であってもよい。
【0091】
コントローラは、評価セクションのポンプに接続されてもよい。コントローラは、評価セクションのポンプの動作を制御するように構成されてもよい。コントローラは、評価セクションのポンプを実質的に同時に動作させるように構成されていることが好ましい。コントローラは、評価セクションのポンプを動作させて、評価セクションに保持されている喫煙物品またはエアロゾル発生システムに、所定の吸煙レジームを送達するように構成されてもよい。コントローラは、評価セクションのポンプを動作させて、すべての評価セクションに、同じ所定の吸煙レジームを送達するように構成されてもよい。
【0092】
評価セクションが1つ以上の空気品質センサを含む場合、コントローラは、1つ以上の空気品質センサに接続されてもよい。コントローラは、空気品質センサに信号を送信するように構成されてもよい。コントローラは、空気品質センサから信号を受信するように構成されてもよい。コントローラは、各空気品質センサから空気品質読取値を受信するように構成されてもよい。コントローラは、各空気品質センサからの読取値を処理するように構成されたプロセッサを含んでもよい。
【0093】
評価セクションのうちの1つ以上がユーザインターフェースを含む場合、コントローラは、ユーザインターフェースに接続されてもよい。コントローラは、ユーザインターフェースから信号を受信するように構成されてもよい。コントローラは、ユーザインターフェースに信号を送信するように構成されてもよい。
【0094】
評価セクションのうちの1つ以上が、エアロゾル発生物品を照明するためのライターを含む場合、コントローラは、1つ以上のライターに接続されてもよい。コントローラは、ライターへの電力の供給を制御するように構成されてもよい。
【0095】
評価セクションのうちの1つ以上が、ホルダ内に受容されたエアロゾル発生デバイスに装置を電気的に接続するためのインターフェースを含む場合、コントローラは、インターフェースに接続されてもよい。コントローラは、インターフェースおよびインターフェースと係合したエアロゾル発生デバイスから信号を受信するように構成されてもよい。コントローラは、インターフェースおよびインターフェースと係合したエアロゾル発生デバイスに信号を送信するように構成されてもよい。
【0096】
装置が1つ以上の光源を含む場合、コントローラは、1つ以上の光源に接続されてもよい。コントローラは、1つ以上の光源の照射を制御するように構成されてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、コントローラは、ユーザインターフェースと無線で通信するように構成されてもよい。例えば、コントローラは、オペレータの携帯電話上のアプリケーションと無線で通信するように構成されてもよい。コントローラは、任意の好適な無線プロトコルを使用して、リモートユーザインターフェースと無線で通信するように構成されてもよい。これにより、オペレータは、装置のコントローラに無線で接続されたデバイスから遠隔でデバイスを制御することが可能になり得る。
【0098】
評価セクションのうちのいくつかの構成要素は、ハウジング内に配設または収容されてもよい。評価セクションのうちのいくつかの構成要素は、ハウジング上に配設されてもよいか、またはハウジングによって支持されてもよい。本発明のハウジングは、各評価セクションの構成要素のうちの1つ以上を支持するための基部を提供し得る。各評価セクションのポンプは、ハウジング内に収容され得ることが好ましい。装置の回路およびコントローラは、ハウジング内に収容され得ることが好ましい。各評価セクションのホルダは、カバーとハウジングとの間に形成されたチャンバ内で、ハウジング上に支持されていることが好ましい。各評価セクションの導管の入口端部は、ハウジング上に支持されていることが好ましい。各評価セクションのフィルタレセプタクルは、ハウジング上に支持されていることが好ましい。
【0099】
ハウジングは、任意の好適な形状およびサイズを有し得る。ハウジングは、実質的に長方形の立方体を含むことが好ましい。
【0100】
ハウジングは任意の好適な材料から形成され得る。好適な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはそれらの材料のうちの1つ以上を含有する複合材料、または、ガラスもしくは、例えば、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンなどの熱可塑性樹脂が含まれる。いくつかの特定の実施形態では、ハウジングの1つ以上の側面は、実質的に透明な材料から形成される。ハウジングの上部側面または表面は、透明材料で形成され得ることが好ましい。
【0101】
本発明の装置は、任意の好適な形態およびサイズを有してもよい。本発明の装置は、テーブルトップデバイスであることが好ましい。言い換えれば、本発明の装置は、テーブルまたは作業面上に支持される好適なサイズおよび形状を有し得る。
【0102】
装置の各評価セクションは、装置上に実質的に整列していることが好ましい。いくつかの好ましい実施形態では、装置は長さを含み、各評価セクションは、装置の長さに沿って実質的に配設されており、評価セクションの対応する構成要素は、装置の長さに沿って実質的に同じ位置に配設されている。これは、観察者が、各評価セクションで受容されたエアロゾル発生システムまたは喫煙物品の出力を直接的に比較することを可能にし得る。
【0103】
装置の評価セクションは、従来の喫煙機械と類似であるいくつかの特徴を有し得る。従来の喫煙機械は、典型的には、タバコおよび葉巻の煙中のニコチン、凝縮物、および一酸化炭素の量を決定するための制御された条件下で、従来の喫煙物品を喫煙するか、またはエアロゾル発生物品を使用する人をシミュレートするデバイスである。
【0104】
コントローラは、所定の吸煙レジームに従って、各評価セクションのポンプを駆動するように構成されてもよい。各評価セクションは、同じ所定の吸煙レジームに従って動作されることが好ましい。各評価セクションは、喫煙機械用の標準的な喫煙レジームなどの、標準的な吸煙レジームを使用して動作されてもよい。例示的な既知の標準的な喫煙レジームは、保健カナダインテンス喫煙レジーム(HCI)であり、これは、55立方センチメートルの吸煙ボリューム、2秒の吸煙持続時間、30秒の吸煙間隔、およびフィルタ換気の100%遮断を使用する。別の既知の標準的な喫煙レジームは、ISO喫煙レジームであり、これは、3立方センチメートルの吸煙ボリューム、2秒の吸煙持続時間、および1分間に1回の吸煙頻度の吸煙状態を使用する。別の既知の標準的な喫煙レジームは、マサチューセッツ州のインテンス喫煙レジームであり、これは、45立方センチメートルの吸煙ボリューム、2秒の吸煙持続時間、30秒の吸煙間隔、およびフィルタ換気の50%遮断を使用する。
【0105】
本明細書で使用される場合、吸煙持続時間は、減圧が喫煙物品またはエアロゾル発生システムの口端部に適用されている間の時間を指す。例えば、レジームは、約1秒、約1.5秒、約2秒、約2.5秒、約3秒、または約3.5秒の吸煙持続時間を有してもよい。
【0106】
本明細書で使用される場合、吸煙頻度は、特定の期間に得られる吸煙の回数を指す。
【0107】
本明細書で使用される場合、吸煙間隔は、連続する吸煙間の期間を指す。例えば、レジームは、約10秒、約20秒、30秒、約40秒、約50秒、または60秒の吸煙間隔を有してもよい。例えば、レジームは、少なくとも10秒、少なくとも30秒、少なくとも60秒、または少なくとも90秒の吸煙間隔を有してもよい。
【0108】
本明細書で使用される場合、吸煙数は、1つの完全なレジームで得られた吸煙の回数を指す。例えば、吸煙数は、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、または10回であってもよい。
【0109】
本明細書で使用される場合、吸煙プロファイルは、吸煙を通した圧力の時間的適用を指す。
【0110】
本明細書で使用される場合、吸煙ボリュームは、吸煙中に喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスの口端部から引き出されるガスのボリュームを指す。例えば、レジームは、約20ミリリットル、約30ミリリットル、約35ミリリットル、約40ミリリットル、約50ミリリットル、約55ミリリットル、約60ミリリットル、または約70ミリリットルの吸煙ボリュームを有し得る。
【0111】
当然ながら、本発明の1つの態様に関連して記載した特徴は、本発明の他の態様にも等しく適用され得る。本発明の第1の態様に関して記載した特徴は、本発明の第2および第3の態様に等しく適用されてもよく、その逆もまた可能である。本発明の第2の態様に関して記載した特徴は、本発明の第3の態様に等しくに適用されてもよく、その逆もまた可能である。
【0112】
本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに記載する。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【
図1】本発明の一態様による装置の斜視図を示している。
【
図3】
図1の装置の第1の評価セクションの概略図を示している。
【
図4】インターフェースが係合解除位置にある、
図1の装置の第1の評価セクションのホルダセクションの斜視図を示している。
【
図5】インターフェースが係合位置にある、
図1の装置の第1の評価セクションのホルダセクションの斜視図を示している。
【
図6】
図1の装置の第2の評価セクションの概略図を示している。
【
図7】
図1の装置の第2の評価セクションのホルダセクションの斜視図を示している。
【
図8】カバーがハウジングとガス密封チャンバを形成している位置にある、
図1の装置の第2の評価セクションのホルダセクションの側面図を示している。
【
図9】
図1の装置のガラス表示ベッセルの分解図を示している。
【
図10】
図1の装置のフィルタレセプタクルおよびフィルタの概略図を示している。
【
図11】
図10のフィルタレセプタクルの分解図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0114】
図1および
図2は、本発明の一実施形態による装置1の概略図を示している。装置1は、従来の喫煙物品からの出力およびエアロゾル発生システムからの出力を捕捉、表示、および比較するように構成されている。
【0115】
装置1は、テーブルまたは作業面上に支持されることを意図されており、約640mmの長さ、約460mmの幅、および約150mmの高さを有する実質的に長方形の箱の形態のハウジング2を含む。
【0116】
装置1はまた、ハウジング2によって支持される第1の評価セクション100および第2の評価セクション200を含む。各評価セクション100、200は、気流経路を画定しており、喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスを保持し、喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスからの出力を収集するように構成されたホルダセクションと、実質的に透明な導管と、従来の喫煙物品およびエアロゾル発生デバイスの出力生成物を捕捉および表示するための捕捉セクションと、導管に沿って、かつ捕捉セクションを通して、喫煙物品またはエアロゾル発生デバイスからの出力を引き出すためのポンプと、を含んでいる。
【0117】
各評価セクション100、200は、ハウジング2の一方の側面を占有しており、各評価セクション100、200は、ハウジングの一方の端部から他方の端部までハウジング2の長さを実質的に延在している。各評価セクション100、200のホルダセクション、導管、捕捉セクション、およびポンプは、評価セクション100、200の各段階が並べて比較され得るように、ハウジング2の長さに沿って他の評価セクションの対応する部分と実質的に整列している。
【0118】
この実施形態では、第1の評価セクション100は、エアロゾル発生システムを受容するように構成されており、第2の評価セクションは、タバコなどの従来の喫煙物品を受容するように構成されている。第1および第2の評価セクション100、200のホルダセクションは、実質的に異なっているため、個別に説明されることになる。
【0119】
第1の評価セクション100は、
図3~
図5でより詳細に示されている。第1の評価セクション100は、エアロゾル発生システムを受容するように構成されている。この実施形態では、第1の評価セクション100は、エアロゾル発生物品102と、エアロゾル発生物品102を受容するように構成されたエアロゾル発生デバイス104と、を含む、エアロゾル発生システムを受容するように構成されている。エアロゾル発生物品102は、口端部および口端部から上流にある遠位端部を有するロッドの形態でラッパー内に組み立てられた複数の要素を含む。物品102の複数の要素は、ロッドの遠位端部に、またはロッドの遠位端部に向かって位置するエアロゾル形成基体を含む。エアロゾル形成基体は、均質化した葉巻タバコ材料の捲縮したシートの集合体などの固体エアロゾル形成基体であることが好ましい。エアロゾル発生デバイス104は、一般的に、エアロゾル発生物品の遠位端部を受容するための開放くぼみを有する近位端部と、くぼみ内に受容されたエアロゾル発生物品102の部分を加熱するための加熱配設と、近位端部の反対側にあり、相補的インターフェースに接続して、インターフェース間の電力およびデータの転送を可能にするように構成されたインターフェースを有する、遠位端部と、を含む。
【0120】
第1の評価セクション100は、概して長手方向軸に沿ってハウジング2の長さを実質的に延在している、第1の気流経路を画定する。
【0121】
第2の評価セクション200は、
図6~
図8でより詳細に示されている。第2の評価セクション200は、従来のタバコ202を受容するように構成されている。
【0122】
第2の評価セクション200は、概して第1の評価セクション100の長手方向軸に対して実質的に平行な長手方向軸に沿って、ハウジング2の長さを実質的に延在している第2の気流経路を画定する。
【0123】
第1の評価セクション100は、ハウジング2の一方の端部にホルダセクションを含む。ホルダセクションは、一般的に、一対のホルダ108、導管112の入口端部110、インターフェース120、およびカバー140を含む。
【0124】
一対のホルダ108は、その近位端部および遠位端部でハウジング2の上方でエアロゾル発生デバイス104を支持するための第1の気流経路の長手方向軸に沿って離間した一対のカラムを含む。
【0125】
導管112の入口端部110は、エアロゾル発生物品102がホルダ108上に支持されたエアロゾル発生デバイス104内に受容されているときに、エアロゾル発生物品102の口端部を受容するように適合されている。導管112の入口端部110は、タバコ煙の構成要素に対して実質的に不透過性であり、エアロゾル発生物品を保持するのに適切な寸法を有する、環状のラビリンスシールである。導管112の入口端部110は、ホルダ108と同じ量だけハウジング212から上向きに延在している、カラム114上のハウジング2の上方に支持されている。
【0126】
インターフェース120は、装置1を、ホルダ108上に支持されたエアロゾル発生デバイス104に電気的に接続するように適合されている。インターフェース120は、エアロゾル発生デバイス104の遠位端部で対応する電気コネクタに電気的に接続するように構成された電気コネクタ122を含む。電気コネクタ122は、ホルダ108と同じ量だけハウジング2から上方に延在している、キャリッジ124によってハウジング2の上方に支持されている。キャリッジ124は、第1の評価セクションの長手方向軸上のホルダ108から、ホルダ108の反対側で、導管112の入口端部110に対して離間している、フレーム126上のハウジング2に摺動可能に装着されている。キャリッジ124は、係合解除位置と係合位置との間で、第1の評価セクション100の長手方向軸に沿って摺動可能である。係合解除位置では、電気コネクタ122は、ホルダ108上に支持され、かつデバイス104から電気的に分離されたエアロゾル発生デバイス104の遠位端部から離間している。係合位置では、電気コネクタ122は、電気コネクタ122が、エアロゾル発生デバイス104の遠位端部で対応する電気コネクタと電気的に接続することができるように、ホルダ108上に支持されたエアロゾル発生デバイス104の遠位端部と接触している。キャリッジ124は、キャリッジ124およびフレーム126に回転可能に結合されたハンドル128を回転させることによって、係合解除位置と係合位置との間で摺動可能である。
図4は、エアロゾル発生デバイス104から電気的に分離された、係合解除位置にあるインターフェース120を示しており、
図5は、エアロゾル発生デバイス104と電気的に接続している、係合位置にあるインターフェース120を示している。
【0127】
第2の評価セクション200は、第1の評価セクション100のホルダセクションに隣接したハウジング2の一方の端にホルダセクションを含む。
【0128】
第2の評価セクション200は、導管212の入口端部210でタバコ202の口端部を受容するように構成されている。導管212の入口端部210は、第2の評価セクション200のホルダセクション内に配設されている。導管212の入口端部210は、タバコ煙の構成要素に対して実質的に不透過性であり、標準的なタバコを保持するのに適切な寸法を有する、環状のラビリンスシールである。タバコ202は、摩擦によって導管212の入口端部210に保持されている。摩擦は、導管212の入口端部210にタバコ202を保持するのに十分であるため、導管212の入口端部210は、タバコ202のためのホルダを形成する。当然のことながら、いくつかの実施形態では、別個のホルダは、特に葉巻などのより大きな喫煙物品を受容するように構成されている実施形態では、導管の入口端部で受容される喫煙物品の遠位端部を支持するために、ホルダセクションに提供されてもよい。導管212の入口端部210は、第1の評価セクション100のホルダ108およびカラム114と同じ量だけハウジング2から上方に延在している、カラム214上のハウジング2の上方に支持されている。
【0129】
第2の評価セクション200のホルダセクションは、導管212の入口端部210に保持されたタバコを照射するための、ライターアセンブリ220をさらに含む。ライターアセンブリ220は、露出した電気抵抗性ワイヤを含む電気加熱式のタバコライター222を含む。電気加熱式のタバコライター222は、アーム224の一方の端部に配設されており、アーム224の反対側の端部は、ポスト226によって支持されている。ポスト226は、ハウジング2からカラム214と同じ高さでハウジング2の上方に、アーム224およびライター222を支持する。ポスト226は、ハウジング2に回転可能に装着され、かつ第2の評価セクション200の長手方向軸からオフセットされており、その結果、ポスト226の回転は、ライター222の露出した電気抵抗性加熱ワイヤを、タバコ202を照射するために導管212の入口端部210に保持されたタバコ202の遠位端部に十分に接近して、第2の評価セクション200の長手方向軸と整列させる。ポスト226は、係合解除位置と係合位置との間で回転可能である。係合解除位置では、電気式ライター220の露出した電気抵抗性ワイヤは、第2の評価セクション200の長手方向軸と整列しない。係合位置において、電気式ライター220の露出した電気抵抗性ワイヤは、第2の評価セクション200の長手方向軸と整列し、導管212の入口端部210に保持されたタバコ202の遠位端部に近接して保持される。
図7は、係合解除位置にあるライター222を示している。
図8は、係合位置にあるライター222を示している。
【0130】
第2の評価セクション200のホルダセクションは、導管212の入口端部210に保持されたタバコ202の場所の実質的に下方に配設された灰皿230をさらに含む。灰皿230は、少なくとも10本のタバコを保持するのに十分な大きさであるボリュームを有するコンパートメント232を含む。コンパートメント232は、上部端部で開き、導管212の入口端部210に保持されたタバコが灰皿230内に配置されることを可能にする。灰皿230は、コンパートメント232内の使用済みのタバコからのガスがコンパートメント232から放出されることを実質的に防止するための、コンパートメント232の開放された上部端部の上で移動可能である閉鎖部をさらに含む。
【0131】
第1および第2の評価セクションのホルダセクションは両方とも、ハウジング上に配設されたカバーをさらに含む。第1の評価セクション100のホルダセクションは、ハウジング2上に配設されたカバー140を含む。カバー140およびハウジング2は、導管112の入口端部110、カラム114、ならびにホルダ108およびインターフェース120を封入する、チャンバ142を形成する。第2の評価セクション200のホルダセクションは、ハウジング2上に配設されたカバー240をさらに含む。カバー240およびハウジング2は、導管212の入口端部210、カラム214、ライター220、および灰皿230を封入する、チャンバ242を形成する。
【0132】
第1および第2の評価セクション100、200のカバー140、240は、実質的に同一であり、実質的に同一の様式でハウジング2上に取り外し可能に装着されており、これは、第2の評価セクション200ならびに
図7および
図8のみを参照して説明されることになる。
【0133】
カバー240は、ハウジング2内に形成されたスロット244に嵌合する両側にフランジ(図示せず)を含む。ハウジング2はまた、導管212の入口端部210に対してホルダセクションの反対側の端部に装着点246を含む。フック247は、装着点246でハウジング2上に提供されており、対応するラッチ248は、カバー240上に提供されており、その結果、カバー240がハウジング2上に装着されたときに、ラッチ248は、フック247と係合して、カバー240をハウジング2に固定する。カバー240は、フランジをスロット244内に挿入し、ラッチ248をハウジング2上の対応するフック247と係合することによって、ハウジング2に取り外し可能に装着されてもよい。カバー240とハウジング2との間のインターフェースは、ガスがチャンバ242と周囲環境との間の流れを実質的に防止または阻害するように、ガスに対して実質的に不透過性であってもよい。ラッチ248は、ラッチ248が、ユーザによってフック247から押し出されて、ハウジング2からカバー240を取り外すことができるように可撓性である。
【0134】
第1および第2の評価セクション100、200のホルダセクションは両方とも、カバーとハウジングとの間に形成されるチャンバ内に空気品質センサをさらに含む。第1の評価セクション100は、チャンバ142内の第1の空気品質センサ150を含む。第2の評価セクション200は、チャンバ142内の第1の空気品質センサ250を含む。
【0135】
第1および第2の空気品質センサ150、250は、実質的に同一である。この実施形態では、第1および第2の空気品質センサ150、250は、一酸化炭素および二酸化炭素を検知するように構成された金属酸化物半導体ガスセンサである。
【0136】
第1および第2の評価セクション100、200のホルダセクションは両方とも、排気につながるフィルタをさらに含む。フィルタは、フィルタを通過する空気から、エアロゾル発生システムおよび喫煙物品の出力の構成要素のかなりの割合を除去するように構成されている。これにより、装置1は、煙を出すか、またはエアロゾル発生システムを使用することが禁止されている場所で、チャンバから周囲環境にガスを排出することができる。第1の評価セクション100は、チャンバ142のハウジング2の通気孔に装着されており、かつ通気孔をハウジング2の排気口に流体的に接続する、第1のフィルタ152を含む。第2の評価セクション200は、チャンバ242のハウジング2の通気孔に装着されており、かつ通気孔をハウジング2の排気口に流体的に接続する、第2のフィルタ252を含む。当然のことながら、いくつかの実施形態では、第1および第2の評価セクションは、フィルタおよび排気口のうちの1つ以上を共有してもよい。
【0137】
この実施形態では、各評価セクション100、200は、アクティブ通気システム(図示せず)を含む。このように、各チャンバは、評価セクションのポンプと流体連通する入口を含む。システム(図示せず)は、ポンプとチャンバの入口との間に配設されており、ポンプおよび弁システムは、評価セクションの動作後にチャンバに空気を供給して、導管およびホルダセクション内に受容されたエアロゾル発生デバイスまたは喫煙物品を通して空気を引き出すように構成されている。これは、チャンバ内のガスを、チャンバから、フィルタを通して、および周囲環境に押し出す。アクティブ通気システムは、オペレータが装置のチャンバを開いたときに、チャンバ内のガスが、チャンバ内のエアロゾル発生システムまたは喫煙物品からの相当量の副流出力を含まないことを確実にする。
【0138】
第1および第2の評価セクションの両方の導管、捕捉セクション、およびポンプは、実質的に同一であり、ハウジング2の長さに沿って実質的に整列しているため、一緒に説明されることになる。
【0139】
各評価セクション100、200は、入口端部から出口端部まで延在している導管を含む。この実施形態では、各導管は、導管の入口端部と出口端部との間に配設された表示セクションを含む。各評価セクション100、200では、導管は、表示セクションと、導管の入口端部のラビリンスシールから表示セクションの入口まで延在している透明プラスチック管の第1の長さと、表示セクションの出口から導管の出口端部まで延在している透明プラスチック管の第2の長さと、を含む。表示セクションおよび透明プラスチック管の長さによって、観察者は、導管に沿って引き出されるエアロゾル発生システムおよび喫煙物品からの出力を見ることができる。
【0140】
第1の評価セクション100の表示セクション160は、第2の評価セクション200の表示セクション160と同一であるため、第2の評価セクション200の表示セクション260のみが、ここで説明され、
図9に示されている。
【0141】
第2の評価セクション200の表示セクション260は、ハウジング2上に固定された環状基部261を含む。環状基部261は、下端部で閉じ、かつ上端部で開かれる円筒形の内側チャンバを含む。環状基部261は、環状基部261の対向する側面を通って、基部261の内部チャンバ内に延在している、入口262および出口263を含む。内側管264は、基部261の内側チャンバの入口262から上端部まで上方に延在している。内側管は、導管212のプラスチック管と類似の内径を有しており、硬質かつ実質的に透明なプラスチック材料から形成されている。外側管265は、内側管264の上に配設されており、基部261に取り付けられた開放端と、内側管264の上端部から離間した内側管264の上端部の上に配設された閉鎖端と、を有する、実質的に透明なガラス管を含む。外側管264は、内側管264の外径よりも大きい内径を有しており、基部261に固定されるのは、実質的にガス不透過性のシール配設266である。したがって、表示セクション260は、外側管265と内側管266との間に実質的に環状のチャンバを形成し、内側管264の上端部に入口、および基部の出口263に出口を有する。
【0142】
タバコ202からの出力が、導管212に沿って入口端部210から出口端部まで引き出されるのにつれて、出力は、入口262を通って導管212の表示セクション260内に引き出される。出力は、内側管264上に引き上げられ、上端部から外側管265と内側管264との間の環状チャンバから引き出される。出力は、環状チャンバを下って、基部261の出口263を通って表示セクション260から引き出される。
【0143】
この実施形態では、各導管は、導管の入口端部と出口端部との間、特に、表示セクションの出口と導管の出口との間に配設されたフィルタレセプタクルを含む。フィルタレセプタクルは、第1および第2の評価セクション100、200の各々の導管の出力に配設される。第1の評価セクション100のフィルタレセプタクル170は、第2の評価セクション200のフィルタレセプタクル270と同一であるため、第2の評価セクション200の表示セクション270のみがここで説明されており、
図10および
図11に示されている。
【0144】
第2の評価セクション200のフィルタレセプタクル270は、漏子形状の基部271およびリッド272を含む。リッド272は、基部271とリッド272との間にフィルタを受容するためのくぼみ273を画定するために、基部271上に取り外し可能に固定可能である。基部271とリッド272との間のインターフェースは、チャンバ273内のガスがインターフェースを通してチャンバ273から出ることを実質的に防止するように、ガスに対して実質的に不透過性である。この実施形態では、リッド272は、干渉嵌合によって基部271に取り外し可能に固定されている。
【0145】
入口274は、基部271の中心に提供されており、円錐ノズルでチャンバ273内に上方に延在している。リッド272は、入口274の真上で角度が付けられるか、または形状付けられ(275)、それにより、チャンバ273に入るガスを、入口274から外側に向けて、チャンバ273の周辺に方向付ける。出口276はまた、基部271に、中央入口274から放射状に離間またはオフセットして提供されている。
【0146】
ケンブリッジフィルタパッド278は、レセプタクル270のチャンバ273内に受容されている。ケンブリッジフィルタパッド278は、約45ミリメートルの外径を有する環状ガラス繊維フィルタパッドである。ケンブリッジフィルタパッド278は、環状フィルタパッドの中央穴279を通って延在する入口274のノズルを有して、チャンバ273内に配設されている。フィルタパッド278の外周は、基部271の周囲とリッド272との間に捕捉されてもよい。フィルタパッド278は、チャンバ273を、フィルタパッドの上方のフィルタパッド278とリッド271との間の上部チャンバと、フィルタパッドの下方のフィルタパッド278と基部271との間の下部チャンバと、に効果的に分割する。この配設では、喫煙物品202からの出力は、チャンバ273の上半分のフィルタパッド278の上方のチャンバ273に入り、出力は、フィルタパッド278を通ってチャンバ273の下半分に流れ、出口276に到達する必要がある。この配設により、フィルタパッド278が、出口に存在する微粒子相化合物の高いパーセンテージを捕捉することが可能になる。
【0147】
ポンプは、第1および第2の評価セクション100、200の各々のフィルタレセプタクルの出力に配設される。第1の評価セクション100のポンプ180は、第2の評価セクション200のポンプ280と同一である。この実施形態では、両方のポンプ180、280は、装置のハウジング内で並べて配設される同一のピストンポンプ(図示せず)を含む。ピストンポンプは、標準的なピストンポンプであり、これは喫煙機械で周知であるため、ここでは詳細に説明しない。各ピストンポンプは、注射器と、注射器内に配設され、注射器との干渉嵌合を形成するピストンと、を含む。電気モータは、注射器内でピストンを線形的に駆動して、前端部で注射器内に交互に空気を引き込み、前端部で注射器から空気を押し出すように配設されている。窓は、観察者が動作中のポンプを見ることができるように、ピストンポンプの真上の装置1のハウジング2に提供されてもよい。
【0148】
装置1は、コントローラ(図示せず)と、リン酸鉄リチウム電池(図示せず)と、装置を外部電源に接続するための外部コネクタ(図示せず)と、をさらに含む。
【0149】
各評価セクション100、200は、ディスプレイの形態のユーザインターフェースをさらに含む。第1の評価セクション100は、第1の評価セクション100に隣接する装置1の側面に配設された第1のディスプレイ190を含む。第2の評価セクション200は、第2の評価セクション200に隣接する装置1の側面に配設された第2のディスプレイ290を含む。
【0150】
コントローラは、インターフェース120、ライター220、ポンプ180、280、およびディスプレイ190、290への電力供給を制御するように構成されている。装置の構成要素への電力供給は、電池が十分に充電されているのであれば、電池から提供される。外部コネクタは、電池を再充電し、電池が十分に充電がされていないときに装置の構成要素に電力を提供するために提供される。コントローラはまた、空気品質センサ152、252に接続されており、センサに電力を供給し、空気品質読取値を含むセンサからの信号を受信するように構成されている。コントローラは、空気品質センサ152、252から受信した信号を処理し、受信した空気品質読取値をディスプレイ190、290に送信して、空気品質読取値を表示するように構成されている。
【0151】
装置の動作を開始および停止するための電源ボタン4が、ハウジングの一方の側面に提供される。ユーザが電源ボタン4を押したときに、コントローラは、2秒または3秒の遅延後に、インターフェース120、ライター120、およびポンプ180、280に電力を供給して、ライターおよびエアロゾル発生物品が必要な動作温度に到達することを可能にするように構成されている。コントローラは、インターフェース120、ライター120、およびポンプ180、280への電力供給を停止する前に、両方の評価セクションに所定数の吸煙を提供するように構成されている。しかしながら、コントローラは、ユーザが吸煙レジームの終了前に電源ボタン4を押した場合に、電力の供給を早期に停止するように構成されている。
【0152】
使用のために第1の評価セクション100を準備するために、ユーザは、第1の評価セクション100からカバー140を取り外すことと、インターフェース120を係合解除位置に移動させることと、エアロゾル発生物品102の遠位端部を、エアロゾル発生デバイス104の近位端部でのくぼみ内に挿入することと、エアロゾル発生デバイス104をホルダ108上に配設することと、エアロゾル発生物品102の口端部を、導管112の入口端部110でのラビリンスシール内に挿入することと、インターフェース120を係合解除位置から係合位置に移動させ、カバー140をホルダセクション上で置換して固定することと、を行う。ユーザはまた、フィルタレセプタクル170内に新しいフィルタパッドを位置決めする。
【0153】
使用のために第2の評価セクション200を準備するために、ユーザは、第2の評価セクション200からカバー240を取り外すことと、ライター220を係合解除位置に移動させることと、喫煙物品202の口端部を、導管212の入口端部210でのラビリンスシール内に挿入することと、ライター220を係合解除位置から係合位置に移動させ、カバー240をホルダセクション上で置換して固定することと、を行う。ユーザはまた、フィルタレセプタクル270内に新しいフィルタパッド278を位置決めする。
【0154】
装置の動作を開始するために、ユーザは、電源ボタン4を押す。電源ボタン4を押すと、コントローラは、エアロゾル発生デバイス104に指示して、エアロゾル発生物品102を加熱するために、インターフェース120に信号を送信し、同時に、コントローラは、喫煙物品202を点火するために、ライター220に電力を供給し、2秒の遅延後、コントローラは、ポンプ180、280に電力を供給して、同時にポンプ180、280を動作させる。コントローラは、所定数の吸煙のために、所定の吸煙レジームに従ってポンプ180、280を駆動するように構成されている。ポンプ180、280が、エアロゾル発生物品104および喫煙物品202を通して空気を引き出すにつれて、主流出力は、表示セクション160、260を通して、およびフィルタレセプタクル170、270を通して導管112、212内に引き出される。装置の動作中、観察者は、第1および第2の評価セクション100、200の気流経路を通って引き出される際に、エアロゾル発生物品102および喫煙物品202の出力を視覚的に比較することができる。観察者はまた、フィルタレセプタクル170、270のフィルタパッド内に捕捉された微粒子相化合物のボリュームを比較することができる。コントローラは、第1および第2の評価セクション100、200のチャンバ142、242内の空気品質センサ152、252に電力を供給し、空気品質センサ152、252から信号を受信するようにさらに構成されている。コントローラは、空気品質センサ152、252から受信した信号を処理して、空気品質読取値を決定し、ディスプレイ190、290に信号を送信して、装置の動作中に空気品質読取値を表示するように構成されている。これにより、観察者は、チャンバ142、242内のエアロゾル発生物品102および喫煙物品202の副流出力を比較することができる。
【0155】
当然のことながら、上記の実施形態は、本発明の例示的な実施形態に過ぎない。同じく当然のことながら、本発明の一実施形態に関連して上で説明した特徴は、本発明の他の実施形態にも適用され得る。
【0156】
この実施形態では、インターフェース120、ライター220、および灰皿230のリッドは、ユーザによって手動で移動可能である。しかしながら、当然のことながら、他の実施形態では、インターフェース120、ライター220、および灰皿230のリッドのうちの1つ以上は、構成要素を移動するためのアクチュエータを設けられてもよい。アクチュエータは、コントローラによって制御されてもよく、コントローラは、装置の動作中の所定の時間にインターフェース120、ライター220、および灰皿230のリッドを移動させるように構成されてもよい。例えば、コントローラは、インターフェース120およびライター220を、係合解除位置から係合位置に移動させるように構成されてもよい。
【0157】
この実施形態では、第1の評価セクション100は、エアロゾル発生システムを受容するように構成されており、第2の実施形態200は、喫煙物品を受容するように構成されている。しかしながら、当然のことながら、他の実施形態では、両方の評価セクションは、エアロゾル発生システムを受容するように構成されてもよいか、または両方の評価セクションは、喫煙物品を受容するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、装置は、少なくとも1つの追加の評価セクションを含んでもよい。
【0158】
当然のことながら、いくつかの実施形態では、装置は、気流経路の部分またはセクションを照射するための1つ以上の光源を設けられてもよい。例えば、装置は、導管の表示セクションおよびフィルタレセプタクルのフィルタパッドの上面を照射するための1つ以上の発光ダイオードを設けられてもよい。これにより、導管内の出力およびフィルタパッドによって捕捉された粒子状物質の可視性が改善され得る。
【国際調査報告】