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特表2022-512442マウスピース検出を備えたエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-03
(54)【発明の名称】マウスピース検出を備えたエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20220127BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20220127BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/51
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021533853
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2019085084
(87)【国際公開番号】W WO2020126908
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】18212966.8
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ラヴァンシー フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】パイネンブルク ヨハネス ペトルス マリア
(72)【発明者】
【氏名】ミロノフ オレク
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC06
4B162AC34
4B162AC50
4B162AD20
4B162AD23
(57)【要約】
本発明は、マウスピース(12)を受容するためのエアロゾル発生装置(10)に関する。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出するための検出要素(20)と、エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するためのコントローラ(24)と、エアロゾル発生装置によってエアロゾル発生物品が受容されている時にエアロゾル発生物品(28)のエアロゾル形成基体を加熱するように構成された発熱体とを含む。コントローラは、検出要素によって検出されたマウスピースのタイプを示す入力を受信するように構成されていて、かつエアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するように構成されている。エアロゾル発生装置の動作パラメータは、加熱中の発熱体の温度プロファイルを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウスピースを受容するためのエアロゾル発生装置であって、
・ 前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出するための検出要素と、
・ 前記エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するためのコントローラと、
・ エアロゾル発生物品が前記エアロゾル発生装置に受容されている時、前記エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱するように構成された発熱体と、を備え、
前記コントローラが、前記検出要素によって検出されたマウスピースの前記タイプを示す入力を受信するように構成されていて、
前記コントローラが、前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータを制御するように構成されていて、前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータが、加熱中の前記発熱体の温度プロファイルを含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記検出要素が、光学認識要素、バーコードリーダー、RFIDリーダー、ポカヨケ、コンダクタ、抵抗器、またはインダクタのうちの一つ以上を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータの前記制御が、受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、前記温度プロファイルの一つ以上の特性を選択することを含む、請求項1または請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つ以上の特性が、
予熱期間の持続時間、
予熱期間の目標温度、
予熱期間中の経時的な温度変化、
前記エアロゾル発生装置の使用セッション中の経時的な温度変化、
使用セッション中の一つ以上の目標温度、および
使用セッションの持続時間のうちのいずれかを含む、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記制御が、前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、ルックアップテーブルから所定の温度プロファイルを選択することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置の前記コントローラに、前記動作パラメータの前記制御を実行させるためのソフトウェアを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記マウスピースがエアロゾル発生装置によって受容されるように構成されていて、前記マウスピースがマウスピースの前記タイプを示す識別要素を含み、前記マウスピースが前記エアロゾル発生装置によって受容されている時に、前記識別要素が前記エアロゾル発生装置によって検出可能である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置用マウスピース。
【請求項8】
前記識別要素が、
バーコード、
パターン、
RFIDタグ、
ポカヨケ、
タガント、
導電性パッチ、
抵抗率値、
前記マウスピースの残りの部分に対して異なる抵抗の領域、
静電容量、
誘導素子、および
サセプタ材料のうちのいずれかを含む、請求項7に記載のマウスピース。
【請求項9】
各マウスピースが、ユーザーがマウスピースの前記タイプを識別することを可能にするように構成されたタグを備える、請求項7または請求項8に記載のマウスピース。
【請求項10】
マウスピースのセットであって、マウスピースの前記セットが少なくとも、請求項7~9のいずれか一項に記載の第一のマウスピースと、請求項7~9のいずれか一項に記載の第二のマウスピースとを含む、マウスピースのセット。
【請求項11】
各マウスピースが気流チャネルを備え、前記マウスピースの前記気流チャネルが前記気流チャネルを通って流れる空気を冷却するように構成されていて、前記第一のマウスピースの前記気流チャネルが、前記第二のマウスピースの前記気流チャネルを通って流れる空気よりも強力に前記第一のマウスピースの前記気流チャネルを通って流れる空気を冷却するように、前記マウスピースの前記気流チャネルが構成されている、請求項10に記載のマウスピースのセット。
【請求項12】
請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置、および請求項7~9のいずれか一項に記載のマウスピース、または請求項10もしくは請求項11に記載のマウスピースのセットを含むシステム。
【請求項13】
エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するための方法であって、前記エアロゾル発生物品が前記エアロゾル発生装置によって受容されている時に、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱するように構成された発熱体を前記エアロゾル発生装置が含み、前記方法が、
i. エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出することと、
ii. 前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、前記エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御することと、を含み、前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータが加熱中の前記発熱体の温度プロファイルを含む、方法。
【請求項14】
コントローラに請求項13に記載の方法を実行させるためのソフトウェアを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置用マウスピースと、エアロゾル発生装置用マウスピースのセットと、システムと、方法と、ソフトウェアを含む非一時的コンピュータ可読媒体とに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品を中に挿入することができるエアロゾル発生装置を提供することが知られている。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバー中またはその周りに配設された発熱体によって加熱される。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体を加熱することによって、気化されてエアロゾルを形成する。発生したエアロゾルは、ユーザーによってマウスピースに向かって引き出されうる。
【0003】
エアロゾルの発生は、複数の因子に依存する。一つの重要な因子は、装置の動作条件である。乾燥条件は高温条件下で、基体の予熱は必要とされない場合がある、または少なくとも予熱時間は短い可能性がある。対照的に、低温条件または高湿条件下で、快適なユーザー体験のために予熱が必須となる場合がある。
【0004】
異なるユーザーは、発生したエアロゾルの一つ以上の特性について異なる好みを有しうる。例えば、一部のユーザーは、より多くの可視呼気エアロゾルを好む場合がある一方、他のユーザーは、より控えめな量の可視呼気エアロゾルを好みうる。一部のユーザーは、他のユーザーと比べてより強い味を好む場合がある。
【0005】
異なる条件下で吸入可能なエアロゾルを最適に発生するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。また、ユーザーに様々なタイプの経験を提供できるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。また、ユーザーが体験のタイプをカスタマイズすることを可能にするエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。また、喫煙の体験をカスタマイズするために、エアロゾル発生装置の動作パラメータの修正を可能にするエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第一の態様によると、マウスピースを受容するためのエアロゾル発生装置が提供されている。装置は、エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するためのコントローラを備える。コントローラは、装置によって受容されたマウスピースのタイプを示す入力を受信するように構成されてもよい。装置は、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出するための検出要素を備えてもよい。入力は、検出要素によって検出されたマウスピースのタイプを示す検出要素からの信号であってもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するようにさらに構成されている。
【0007】
複数のマウスピースの使用は、喫煙の体験をカスタマイズすることを可能にする。異なるマウスピースは、乾燥条件または高温条件、または高湿条件または低温条件などの異なる条件で使用するように適合されうる。ユーザーが所定の条件に適切なマウスピースをエアロゾル発生装置に取り付けることを選択しうるため、特定の条件で使用されるマウスピースは、最適化された喫煙体験を可能にする。
【0008】
加えて、または別の方法として、異なるマウスピースは、気候条件とは無関係に喫煙体験のカスタマイズを可能にする。例えば、ユーザーは、高密度エアロゾルを体験するために、エアロゾル発生を最大化することを望みたい場合がある。この場合、高密度エアロゾルの発生のために最適化されているマウスピースが、ユーザーによって用いられうる。ユーザーが控えめのままであることを望む場合、別のマウスピース設計を使用してエアロゾル形成を減少させることができ、従ってエアロゾルを見えにくくする。一つのマウスピース設計は、例えばニコチン送達を増加させることによって、ユーザーが強い喫煙体験をすることを可能にする一方で、さらなるマウスピース設計は、例えばニコチン送達を減少させることによって、軽い喫煙体験を可能にしうる。加えて、または別の方法として、ユーザーは異なるタイプのエアロゾル発生物品を使用してもよい。最適な動作のために、異なる動作パラメータを、異なるエアロゾル発生物品に対して選択しうる。これらの異なる動作パラメータは、異なるタイプのマウスピースを使用することによって、ユーザーによって制御されうる。
【0009】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプに基づいて、異なる動作パラメータを実現するように構成されている。これ故に、装置は、異なる気候条件に対処するために、またはユーザーの個々の好みのために、エアロゾル発生装置とともに適切なマウスピースを使用することによって、異なる動作パラメータを実行しうる。従って、単一のエアロゾル発生装置は、異なるタイプの複数のマウスピースの使用によって、異なる目的と、異なる条件およびユーザーの好みに対して最適化された機能性とで使用されうる。
【0010】
マウスピースは、取り付け手段によってエアロゾル発生装置に取り付けられうる。取り付け手段は、ねじ接続または磁石などの任意の従来の取り付け手段であってもよい。エアロゾル発生装置およびマウスピースは、対応する取り付け手段を備えてもよい。スナップフィット接続などの取り付け手段も使用されうる。
【0011】
本明細書で使用される「上流」、「下流」、「近位」、「遠位」という用語は、ユーザーが使用中に引き出す方向に関して、エアロゾル発生装置およびマウスピースの構成要素または構成要素の部分の相対的な位置を説明するために使用される。マウスピースは、エアロゾル発生装置の近位端に取り付けられてもよく、これはエアロゾル発生装置の下流端に取り付けられることを意味する。エアロゾル発生装置のこの端は、エアロゾル発生装置の使用中にユーザーに面する。マウスピースがエアロゾル発生装置によって受容されている時、発生したエアロゾルは、マウスピースを通してユーザーの口の中に引き出されうる。取り付け手段が提供される場合、これらは、マウスピース中に提供された気流チャネルが取り付け手段によって封鎖されないように配設されてもよく、結果として、空気がマウスピースの気流チャネルを通ってユーザーの口に向かって自由に流れることができる。
【0012】
検出要素は、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出するように構成されている。検出要素は、当該技術分野からの任意の周知の要素であってもよい。検出要素は、エアロゾル発生装置の近位端によって受容された、それに取り付けられた、またはその他の方法でそれと係合されたマウスピースの存在およびタイプを検出するために、エアロゾル発生装置の近位端に、またはそれに隣接して配設されてもよい。マウスピースは、一つ以上の識別要素を備えてもよい。一つ以上の識別要素は、検出要素によって検出可能であってもよい。
【0013】
コントローラは、電気回路の一部であってもよく、これはマイクロプロセッサを備えうる。マイクロプロセッサはプログラム可能なマイクロプロセッサであってもよい。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路はエアロゾル発生装置の発熱体への電力供給を調節するように構成されてもよい。電力はシステムの起動後に発熱体に連続的に供給されてもよく、または毎回の吸煙ごとなど、断続的に供給されてもよい。しかし、コントローラは、マウスピースがエアロゾル発生装置によって受容された、それに取り付けられた、またはその他の方法でそれと係合されたことを検出要素が検出した時にのみ、発熱体への電力供給を可能にするように構成されてもよい。電力は、電流パルスの形態で発熱体に供給されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、エアロゾル発生装置の一つ以上の要素に信号を出力するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、エアロゾル発生装置の一つ以上の発熱体に信号を出力するように構成されてもよい。
【0014】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の本体内に電源(典型的に電池)を備えてもよい。代替として、電源は、コンデンサーなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は、再充電を必要とする場合があり、また一回以上の喫煙体験のために十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は約6分間、または6分の倍数の時間にわたってエアロゾルを連続的に発生することを可能にする十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電力供給源が所定の吸煙回数、またはヒーターの不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。電源はリチウム-イオン電池であってもよい。別の方法として、電源は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リチウム鉄リン酸塩電池、チタン酸リチウム、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。
【0015】
本開示のすべての態様において、エアロゾル発生装置の発熱体は電気抵抗性材料を含んでもよい。適切な電気抵抗性材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料とでできた複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル白金、金、銀が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオブ含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、金含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。複合材料において、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて随意に、断熱材料中に包埋、断熱材料中に封入、もしくは断熱材料で被覆されてもよく、またはその逆も可である。
【0016】
一つ以上の実施形態において、エアロゾル発生システムの発熱体は、誘導加熱配設のサセプタ要素であってもよい。誘導加熱配設は、誘導コイルおよびサセプタ素子を備えてもよい。サセプタ素子は、エアロゾル発生装置の一部として、またはエアロゾル発生物品の一部として、またはエアロゾル発生装置の一部とエアロゾル発生物品の一部の両方として、提供されてもよい。誘導加熱配設は利点を提供し、エアロゾル発生システムにおいて提案されている。誘導加熱配設は、例えば少なくともWO95/27411 A1に記載されている。
【0017】
一般的に、サセプタは、電磁エネルギーを吸収し、それを熱に変換することができる材料である。交流電磁場中に位置する時、典型的にサセプタの中で渦電流が誘導され、かつヒステリシス損失が生じ、サセプタの加熱を引き起こす。一つまたは幾つかのインダクタ(例えば誘導加熱装置の誘導コイル)によって発生した電磁場を変化させることはサセプタを加熱し、これが次に、エアロゾルが形成されるように、エアロゾル形成基体の周囲に熱を伝達する。熱伝達は、主に熱の伝導によってもよい。こうした熱伝達は、サセプタがたばこ材料およびエアロゾル形成基体のエアロゾル形成体と密接な熱的接触状態にある場合に、最良である。
【0018】
サセプタは、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるのに十分な温度に誘導加熱されることができる任意の材料から形成されてもよい。好ましいサセプタは強磁性材料、例えば強磁性合金、フェライト鉄、または強磁性鋼、またはステンレス鋼を含んでよく、またはその強磁性材料から成ってよい。適切なサセプタはアルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。好ましいサセプタは摂氏250度を超える温度に加熱されてもよい。
【0019】
好ましいサセプタは金属サセプタ(例えばステンレス鋼)である。しかしながら、サセプタ材料はまた、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、アルミニウム、ニオブ、インコネル合金(オーステナイトニッケルクロム系超合金)、金属蒸着フィルム、セラミック(例えば、ジルコニウムなど)、遷移金属(例えば、鉄、コバルト、ニッケルなど)、または半金属構成要素(例えば、ホウ素、炭素、ケイ素、リン、アルミニウムなど)を含みうるか、またはそれらで作製されてもよい。
【0020】
サセプタ材料は、金属サセプタ材料であることが好ましい。
【0021】
サセプタはまた、多材料サセプタであってもよく、第一のサセプタ材料と第二のサセプタ材料を含んでもよい。一部の実施形態において、第一のサセプタ材料は第二のサセプタ材料と物理的に密着して配置されてもよい。第二のサセプタ材料は、エアロゾル形成基体の発火点よりも低いキュリー温度を有することが好ましい。第一のサセプタ材料は、サセプタが変動する電磁場内に置かれた時に、サセプタを加熱するために主に使用されることが好ましい。任意の適切な材料が使用されてもよい。例えば、第一のサセプタ材料はアルミニウムであってもよく、またはステンレス鋼などの鉄系材料であってもよい。第二のサセプタ材料は、サセプタが特定の温度(第二のサセプタ材料のキュリー温度である温度)に達した時を示すために主に使用されることが好ましい。第二のサセプタ材料のキュリー温度を使用して、動作中にサセプタ全体の温度を調節することができる。第二のサセプタ材料に適切な材料は、ニッケルおよびある特定のニッケル合金を含んでもよい。
【0022】
少なくとも第一および第二のサセプタ材料を有するサセプタを提供することによって、エアロゾル形成基体の加熱と加熱の温度制御とが別々でありうる。第二のサセプタ材料は、望ましい最大加熱温度と実質的に同じである第二のキュリー温度を有する磁性材料であることが好ましい。すなわち、第二のキュリー温度は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためにサセプタが加熱されるべき温度とほぼ同じであることが好ましい。
【0023】
記載の通り、本開示の態様のいずれかにおいて、発熱体はエアロゾル発生装置の一部であってもよい。エアロゾル発生装置は、内部発熱体、または外部発熱体、または内部発熱体と外部発熱体の両方を備えうるが、ここで「内部」および「外部」は、エアロゾル形成基体についてである。内部発熱体は任意の適切な形態を取ってもよい。例えば、内部発熱体は加熱ブレードの形態を取ってもよい。別の方法として、内部ヒーターは、異なる導電性部分または電気抵抗性の金属チューブを有するケーシングまたは基体の形態を取ってもよい。別の方法として、内部発熱体は、エアロゾル形成基体の中心を通り抜ける一つ以上の加熱針またはロッドであってもよい。その他の代替としては、加熱ワイヤーまたはフィラメント、例えばNi-Cr(ニッケルクロム)、白金、タングステン、または合金ワイヤーもしくは加熱プレートが挙げられる。随意に、内部発熱体は剛直な担体材料の中またはこの材料上に配置されてもよい。こうした一実施形態において、電気抵抗性のある発熱体は、温度と抵抗率の間の明確な関係を有する金属を使用して形成されてもよい。こうした例示的な装置において、金属は、セラミック材料などの適切な断熱材料上にトラックとして形成され、その後ガラスなどの別の断熱材料中に挟まれてもよい。この様態で形成されたヒーターは動作中に、発熱体の加熱と、その温度のモニターの両方に使用されてもよい。
【0024】
外部発熱体は任意の適切な形態を取ってもよい。例えば、外部発熱体は、ポリイミドなどの誘電性基板上の一つ以上の可撓性の加熱箔の形態を取ってもよい。可撓性の加熱箔は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの周囲に適合する形状とすることができる。別の方法として、外部発熱体は、金属のグリッド(複数可)、可撓性プリント基板、成形回路部品(MID)、セラミックヒーター、可撓性炭素繊維ヒーターの形態を取ってもよく、または適切な形状の基体上にプラズマ蒸着などの被覆技法を使用して形成されてもよい。外部発熱体はまた、温度と抵抗率の間の明確な関係を有する金属を使用して形成されてもよい。こうした例示的な装置において、金属は適切な断熱材料の二つの層の間のトラックとして形成されてもよい。この様態で形成された外部発熱体は動作中に、外部発熱体の加熱と、外部発熱体の温度のモニターの両方に使用されてもよい。
【0025】
内部発熱体または外部発熱体は、熱を吸収および貯蔵し、そしてその後、エアロゾル形成基体に熱を経時的に放出する能力を有する材料を含む、ヒートシンクまたは蓄熱体を備えてもよい。ヒートシンクは、適切な金属またはセラミック材料など、任意の適切な材料で形成されてもよい。一実施形態において、材料は、高い熱容量(顕熱貯蔵材料)を有するか、または熱を吸収し、その後可逆的なプロセス(高温相変化など)によって熱を放出する能力を有する材料である。適切な顕熱貯蔵材料としては、シリカゲル、アルミナ、炭素、ガラスマット、ガラス繊維、鉱物、金属または合金(アルミニウム、銀、または鉛など)、およびセルロース系材料(紙など)が挙げられる。可逆的な相変化によって熱を放出するその他の適切な材料としては、パラフィン、酢酸ナトリウム、ナフタレン、ろう、ポリエチレンオキシド、金属、金属塩、共晶塩の混合物、または合金が挙げられる。ヒートシンクまたは蓄熱体は、エアロゾル形成基体と直接的に接触し、かつ保存した熱を基体に直接的に伝達できるように配設されてもよい。別の方法として、ヒートシンクまたは蓄熱体の中に貯蔵された熱は、金属チューブなどの熱導体によってエアロゾル形成基体に伝達されてもよい。
【0026】
発熱体は有利なことに、伝導によってエアロゾル形成基体を加熱する。発熱体は基体、または基体が配置されている担体と、少なくとも部分的に接触してもよい。別の方法として、内部発熱体または外部発熱体のいずれかからの熱は、熱伝導性要素によって基体に伝導されてもよい。
【0027】
発熱体の代わりに、液体エアロゾル形成基体を霧化してエアロゾルを形成するためにアトマイザーが提供されてもよく、このエアロゾルはその後ユーザーによって吸い込まれうる。アトマイザーは発熱体を備えてもよく、その場合、アトマイザーは気化器として示される。一般的にアトマイザーは、液体エアロゾル形成基体を霧化することができる任意の装置として構成されてもよい。例えば、アトマイザーは、液体エアロゾル形成基体を霧化するためのベンチュリ効果に基づいてネブライザーまたはアトマイザーノズルを備えてもよい。従って、液体エアロゾル形成基体の霧化は、非熱的エアロゾル化技法によって実現されてもよい。振動要素、振動メッシュ、ピエゾ駆動ネブライザー、または表面音波エアロゾル化を有する機械的に振動する気化器が使用されてもよい。
【0028】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。例えば、エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通ってユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙物品であってもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。たばこを含むエアロゾル形成基体を備える喫煙物品は、たばこスティックと呼ばれる。
【0029】
エアロゾル発生物品は実質的に円筒状であってもよい。エアロゾル発生物品は実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。エアロゾル形成基体は実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル形成基体は実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成基体はまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。
【0030】
エアロゾル発生物品は、およそ30mm~およそ100mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ5mm~およそ12mmの外径を有してもよい。エアロゾル発生物品はフィルタープラグを備えてもよい。フィルタープラグは、エアロゾル発生物品の下流端に位置してもよい。フィルタープラグは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。フィルタープラグは、中空アセテート管であってもよい。一実施形態において、フィルタープラグは、およそ7mmの長さであるが、およそ5mm~およそ10mmの長さを有してもよい。中空アセテート管を使用する場合、中空アセテート管は10mm~25mmの長さを有しうる。エアロゾル発生物品は基体セクションを備えてもよく、これはフィルタープラグまたは中空アセテート管に直接隣接することが好ましい。一実施形態において、エアロゾル発生物品はおよそ45mmの全長を有する。
【0031】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は好都合なことに、エアロゾル発生物品または喫煙物品の一部であってもよい。
【0032】
エアロゾル形成基体は固体エアロゾル形成基体であってもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は固体構成要素と液体構成要素の両方を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、高密度で安定したエアロゾルの形成を容易にするエアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0033】
エアロゾル形成基体が固体エアロゾル形成基体である場合、固体エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、キャストリーフたばこ、および膨化たばこのうちの一つ以上を含有する、例えば粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、ばらの形態であってもよく、または適切な容器またはカートリッジで提供されてもよい。随意に、固体エアロゾル形成基体は、基体の加熱に伴い放出される追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含有してもよい。固体エアロゾル形成基体はまた、例えば追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含むカプセルも含有してもよく、こうしたカプセルは固体エアロゾル形成基体の加熱中に溶けてもよい。
【0034】
本明細書で使用される「均質化したたばこ」は、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を指す。均質化したたばこは、シートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5%超のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。別の方法として、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5~30重量%のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎のうちの一方または両方を粉砕することによって、またはその他の方法で組み合わせることによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、例えばたばこの処理、取り扱い、および発送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉、その他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこの凝集を助けるために、一つ以上の本来備わっている結合剤(すなわち、たばこ内在性結合剤)、一つ以上の外来的な結合剤(すなわち、たばこ外来性結合剤)、またはこれらの組み合わせを含んでもよいが、別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填材、水性および非水性の溶剤、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加物を含んでもよい。
【0035】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片またはシートの形態を取ってもよい。別の方法として、担体は、その内表面上、またはその外表面上、またはその内表面と外表面の両方の上に堆積された固体基体の薄い層を有する、管状の担体であってもよい。こうした管状の担体は、例えば紙、または紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、もしくは穿孔された金属箔、または任意の他の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。
【0036】
特に好ましい一実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行な隆起または波形を有するシートを意味する。エアロゾル発生物品が組み立てられた時、実質的に平行な隆起または波形は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、またはこれと平行に延びることが好ましい。これは有利なことに、均質化したたばこ材料の捲縮したシートを集合してエアロゾル形成基体を形成するのを容易にする。しかし、当然のことながら、エアロゾル発生物品に含めるための均質化したたばこ材料の捲縮したシートは別の方法として、または追加的に、エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して鋭角または鈍角で配置されている複数の実質的に平行な隆起または波形を有してもよい。ある特定の実施形態において、エアロゾル形成基体は、実質的にその表面全体にわたって実質的に均等にきめのある均質化したたばこ材料のシートの集合体を含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、シートの幅にわたって実質的に均等に離隔している複数の実質的に平行な隆起または波形を含む均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含んでもよい。
【0037】
固体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。固体エアロゾル形成基体は担体の表面全体の上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に不均一な風味送達を提供するためのパターンで堆積されてもよい。
【0038】
使用中、一部の実施形態において、エアロゾル発生物品はエアロゾル発生装置によって囲まれてもよい。マウスピースは、エアロゾル発生装置によって受容されてもよく、それに取り付けられてもよく、またはその他の方法でそれと係合されてもよい。エアロゾル発生装置の発熱体は、エアロゾル発生装置の近位端の近くに配設されてもよい。エアロゾル発生物品は、使用中にエアロゾル発生物品の加熱チャンバーの中に部分的または完全に挿入されてもよい。マウスピースが装置に取り付けられている時、エアロゾル発生物品はマウスピースの中に部分的に受容されてもよい。使用中、ユーザーは、エアロゾル発生物品を直接吸うのではなくマウスピースを吸ってもよい。マウスピースはエアロゾル発生装置に直接取り付けられうる。別の方法として、中間要素がエアロゾル発生装置とマウスピースの間に配置されてもよい。中間要素はマウスピースの一部であってもよく、その場合、マウスピースは二部分から成る要素である。中間要素は、上述の通りのエアロゾル発生装置の動作モードを制御するために使用されてもよい。これは、エアロゾル発生装置の異なる動作モードに対して複数のマウスピースを提供する必要がない場合がありつつも、複数の中間要素のみが必要でありうるという利点を有する。これ故に、中間要素は、エアロゾル発生装置の検出要素に中間要素のタイプの識別を可能にする一つ以上の識別要素を備えてもよい。
【0039】
「動作パラメータ」という用語は、エアロゾル発生装置の使用中にエアロゾルが発生される方法に影響を与えるパラメータを示す。当然のことながら、「エアロゾルが発生される方法」は、エアロゾルの、またはユーザー体験の任意の一つ以上の特性、またはエアロゾルとユーザー体験の両方の任意の一つ以上の特性を指しうる。例えば、これはユーザー体験の持続時間を含んでもよい。一部の実施形態において、動作パラメータは、発熱体の最大動作温度、経時的な発熱体の温度、発熱体の抵抗、発熱体の経時的な抵抗、発熱体に供給される電力、発熱体に経時的に供給される電力、吸煙当たりの最大加熱時間、吸煙間の最小時間、エアロゾル発生物品当たりの最大吸煙回数、装置を通る気流の速度、およびエアロゾル発生物品のための最大合計加熱時間のうちの一つ以上を含んでもよい。一部の実施形態において、動作パラメータは発熱体の余熱のための持続時間を含んでもよい。動作パラメータは、発熱体の予熱期間の上記パラメータのうちの一つ以上を含んでもよい。特定のエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体は、特定の加熱条件で改善された喫煙体験を必要としうる、また提供しうるため、特定の条件またはユーザーの好みに合わせた動作パラメータを確立することは有利でありうる。単一の動作パラメータの制御とは別の方法として、または追加的に、コントローラは複数の動作パラメータを制御するように構成されてもよい。コントローラは、複数の動作パラメータを経時的に制御するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置の動作レジームを制御するように構成されてもよい。動作レジームは、経時的な複数の動作パラメータを含んでもよい。 一部の実施形態において、「動作パラメータ」は発熱体の温度プロファイルを指しうる。「温度プロファイル」という用語は、上記動作パラメータのうちの任意の一つまたは二つ以上の組み合わせを指しうる。例えば、「温度プロファイル」は、経時的な発熱体の温度、経時的な発熱体の温度勾配、経時的に発熱体に印加される電力、経時的な発熱体の抵抗、吸煙当たりの最大加熱時間、およびエアロゾル発生物品当たりの最大合計加熱時間のいずれかを指しうる。
【0040】
一部の実施形態において、動作パラメータは「電力ブーストモード」を含んでもよい。「電力ブーストモード」は、追加的な電気エネルギーが発熱体に供給されるモードを指しうる。このモードにおいて、コントローラは、より多くの電気エネルギーが発熱体に供給されるように、電源から発熱体への供給を制御するように構成されてもよい。別の方法として、または追加的に、エアロゾル発生装置は、一つ以上の追加の電源を備えてもよい。追加の電源は、上述した主電源と類似した構成を有してもよい。追加の電源は電池であってもよい。コントローラは、一つ以上の追加の電源から発熱体への電気エネルギーの流れを制御するように構成されてもよい。コントローラは、上述の通りの主電源から、および一つ以上の追加の電源から発熱体への電力の流れを制御するように構成されていることが好ましい。主電源から、および一つ以上の追加電源からの電力は、共通の電気接点を介して発熱体に供給されうる。
【0041】
「電力ブーストモード」は、例えばユーザーの吸煙中に、発熱体を望ましい温度に急速に加熱するために利用されうる。追加的な熱を必要とするエアロゾル形成基体を加熱するために、「電力ブーストモード」を利用してもよい。
【0042】
マウスピースの検出タイプに基づいて、「電力ブーストモード」を用いてもよい。マウスピースの検出タイプに応じて、「電力ブーストモード」は装置の動作の開始時またはいつでも起動されうる。追加的に、または別の方法として、「電力ブーストモード」は、装置の動作時にいつでも抑制されうる。マウスピースのタイプは、装置の動作中に「電力ブーストモード」を使用しうる時を決定してもよい。
【0043】
エアロゾル発生装置が、複数のエアロゾル発生物品を受容するように構成されうる場合、有利なことに「電力ブーストモード」が用いられうる。これに関して、一部の実施形態において、エアロゾル発生装置は、複数のエアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。エアロゾル発生物品は、同じタイプであってもよく、または異なるタイプであってもよく、例えば異なるエアロゾル形成基体を含んでもよい。エアロゾル発生装置は、複数のエアロゾル発生物品を用いた動作を容易にするために、複数の加熱チャンバー、複数の発熱体、複数のコントローラ、および複数の電源のうちの一つ以上を備えてもよい。複数のエアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に受容されている場合、およびエアロゾル発生物品中のエアロゾル形成基体を加熱することが望まれる場合、「電力ブーストモード」を利用してもよい。「電力ブーストモード」は、追加の電気エネルギーが複数のエアロゾル発生物品に供給されうるという点で使用されてもよい。少なくとも一つの追加の電源が、この目的のために使用されることが好ましい。例示的に、主電源は、エアロゾル発生装置に受容された第一のエアロゾル発生物品に電力を供給するために利用されてもよく、追加の電源は、エアロゾル発生装置に受容された第二のエアロゾル発生物品に電力を供給するために利用されてもよい。「電力ブーストモード」を使用して、単一の発熱体に追加の電気エネルギーを供給するか、または複数の発熱体に電気エネルギーを供給するか、または複数の発熱体に電気エネルギーを供給し、かつ複数の発熱体のそれぞれに追加の電気エネルギーを供給してもよい。
【0044】
誘導加熱配設を用いる実施形態において、「動作パラメータ」という用語はまた、誘導加熱に特に関連する一つ以上のパラメータを示しうる。誘導加熱配設は典型的に、誘導コイルおよびサセプタを含み、これは発熱体として機能する。従って、検出されたマウスピースタイプに応じて制御される動作パラメータは、一部の実施形態において、コイル周波数、印加電圧、印加電流、および印加電力のうちのいずれか一つまたはいずれか二つ以上の任意の組み合わせなど、誘導コイルの一つ以上のパラメータであってもよい。
【0045】
一部の実施形態において、用語「動作パラメータ」はまた、エアロゾル発生装置の光学的、音響的、触覚的、または他の知覚特性など、ユーザーインターフェース特性に関連する一つ以上のパラメータを示しうる。例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置によって検出されたマウスピースのタイプに応じて、特定の光パターンを生成するように制御されうるLEDなどの光学素子を備えてもよい。エアロゾル発生装置はまた、エアロゾル発生装置によって検出されたマウスピースのタイプに応じて、特定の触覚パターンを生成しうる振動要素を備えてもよい。
【0046】
制御可能なユーザーインターフェース特性は、予めプログラムされてもよく、またはユーザーによってプログラムされてもよい。装置のプログラミングは、外部コンピュータまたは、タブレットもしくは携帯電話などのパーソナルコンピュータ端末を介して、アプリケーションを介して行われうる。ユーザーが複数のオプションから所望のユーザーインターフェース特性を選択することを可能にすることによって、各ユーザーは、そのエアロゾル発生装置の挙動を個々に設計することができる。
【0047】
検出要素は、光認識要素、バーコードリーダー、RFIDリーダー、ポカヨケ、コンダクタ、抵抗器、またはインダクタのうちの一つ以上を備えてもよい。検出要素によって検出される異なるタイプのマウスピースは、対応する識別要素を備えてもよい。
【0048】
一部の実施形態において、識別要素は、バーコード、パターン、RFIDタグ、ポカヨケ、タガント、導電性パッチまたはコンダクタ、抵抗値、抵抗器、マウスピースの残りの部分に対して異なる抵抗を有する領域、コンデンサー、静電容量、サセプタ材料、または誘導素子のうちの一つ以上を備えてもよい。
【0049】
マウスピースの「タイプ」という用語は、マウスピースの一つ以上の特性、特色、または特徴を指しうる。一つ以上の特性は、マウスピースのバーコード、RFIDタグ、ポカヨケ、タガント、コンダクタ、抵抗器、または誘導素子などの識別要素を含んでもよい。一つ以上の特性は、マウスピースのパターン、構造、テクスチャ、または材料を含んでもよい。
【0050】
検出要素は、機械式装置、光学式装置、光学機械式装置、および微小電気機械システム(MEMS)ベースのセンサーのうちのいずれかであってもよい。検出要素の光学認識要素は、少なくとも一つの発光体および少なくとも一つの光センサーを備えうる。検出要素は、光センサーの一次元(例えば、線形)アレイの形態を取る二つ以上の光センサーを備えてもよい。検出要素は、光センサーの二次元アレイの形態を取る二つ以上の光センサーを備えてもよい。検出要素は、複数の発光体を備えてもよい。
【0051】
マウスピースの識別要素は、識別可能な分光学的特徴を備えうるタガントをそれぞれ備えうる。タガントは、マウスピースの材料内に組み込まれてもよい。この識別可能な分光学的特徴は、少なくとも一つの発光体および少なくとも一つの光センサーを備えるエアロゾル発生装置の検出要素と併せて使用されてもよい。タガントは、吸収において識別可能な分光学的特徴を備えてもよい。タガントが検出要素の発光体によって照らされる時、タガントは特定の波長、または波長の組を吸収し、その後に光センサーによって受信された光の波長は、不在の波長に応じて、エアロゾル発生装置の検出要素が、タガントを決定、それ故に、受容されたマウスピースのタイプを決定することを可能にしうる。タガントの物理的および化学的な構造は、光の吸収波長が要求に応じて設定されうるように制御されてもよい。光の吸収波長は、可視スペクトル中にない場合がある。吸収波長は、赤外線または紫外線の範囲であることが好ましい。
【0052】
タガントは、発光において識別可能な分光学的特徴を備えてもよい。タガントがエアロゾル発生装置の検出要素の発光体によって照らされる時、光はタガントを励起し、結果としてタガントが、励起光の波長からずれた少なくとも一つの波長の光を発することが好ましい。理解される通り、これはフォトルミネッセンスの形態であり、またリン光、または蛍光でもよい。タガントの物理的および化学的な構造を制御することによって、分光学的特徴を制御しうる。一部の実施形態において、識別可能な特徴は、励起に関連した発光の時間応答、または励起後の発光の減衰速度に依存する場合がある。放射光の波長は、可視スペクトルにない場合がある。放射光の波長は赤外線または紫外線の範囲であることが好ましい。放射光は、受容されたマウスピースのタイプを検出するための検出要素の光センサーによって検出されてもよい。検出要素は、検出されたタグガントの分光学的特徴を、異なるマウスピースタイプに対応するタグガント分光学的特徴のルックアップテーブルと比較することによって、マウスピースのタイプを決定してもよい。
【0053】
タガントは、希土類、アクチニド金属酸化物、セラミックのうち少なくとも一つから成る粉末であってもよい。希土類はランタニドが好ましい。
【0054】
マウスピースの識別要素はそれぞれ、黒色のマーキングを備えてもよい。識別要素はそれぞれ、異なるレベルのグレーを含んでもよい。異なるレベルのグレーは、インクの量を変化させることによって生成されてもよく、または検出要素によって解像可能な最小の形状よりも小さなドットを印刷することによって生成されてもよい。識別要素は、一次元バーコードを備えてもよい。マウスピースが、任意の配向でエアロゾル発生装置によって受容されうる(好ましくはエアロゾル発生装置取り付けられうる)ように、バーコードの各線はマウスピースの一部の周りに延びてもよい。別の方法として、二次元バーコードを使用してもよい。マウスピースの識別要素は、追加的に、または別の方法として、QRコード(登録商標)、NFCタグ、またはRFIDタグを備えてもよい。検出要素は、対応するセンサーを備えてもよい。
【0055】
異なるタイプのマウスピースの識別要素は、それぞれRFIDタグを備えてもよい。RFIDセンサーは有利なことに受動的であってもよく、使用されるバッテリー電源を必要としない。RFIDタグは当業者に周知の通り、電源型RFIDリーダーによって調べられてもよい。エアロゾル発生装置の検出要素は、RFIDリーダーを備えてもよい。RFIDリーダーは、マウスピースのタイプに相関しうるタグの共振周波数を決定するために、RFIDタグをスイープしうる。RFIDリーダーは、一つ以上の不連続な周波数でRFIDタグを調べるように構成されてもよい。エアロゾル発生装置の検出要素は、一つ以上のRFIDタグから信号を取得するための任意の適切な数のRFIDリーダーを含んでもよい。一つのRFIDリーダーは、複数のRFIDタグを調査し、読み取ってもよい。
【0056】
エアロゾル発生装置の検出要素は、一つ以上の回路の少なくとも一部分を画定する、一つ以上のコンダクタ、好ましくは対のコンダクタを含んでもよい。コンダクタは、マウスピースがエアロゾル発生装置によって受容されている時、マウスピースの識別要素の一つ以上のコンダクタと選択的に電気的に結合可能であってもよい。エアロゾル発生装置へのマウスピースの取り付けは、回路の一つ以上を閉じうる。一つ以上の回路が、受容されたマウスピースのタイプを示しうる。
【0057】
マウスピースの識別要素はそれぞれ、一つ以上の抵抗器を含んでもよい。エアロゾル発生装置によってマウスピースが受容されると、抵抗器の電気抵抗が、エアロゾル発生装置の検出要素によって決定されうる。抵抗器はまた、マウスピースの残りの部分に対して異なる抵抗の領域であってもよい。この情報は、抵抗器の抵抗を決定するために、従って、受容されたマウスピースのタイプを識別するために使用されてもよい。
【0058】
マウスピースの識別要素はそれぞれ、無線トランシーバを備えたマイクロチップを含んでもよく、これは識別情報をエアロゾル発生装置の検出要素に通信する。
【0059】
検出要素はインダクタを備えてもよい。この場合、マウスピースの識別要素はそれぞれ、サセプタ材料などの対応する誘導要素を備えてもよい。この態様において、検出要素によってプロービング誘導電流が利用され、受容されたマウスピースのタイプを識別してもよい。
【0060】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品を受容するための加熱チャンバーを備えうる。エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置によって受容されている(好ましくは加熱チャンバーの中に挿入されている)時にエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱するように構成された発熱体を、エアロゾル発生装置は備えてもよい。エアロゾル発生装置の動作パラメータは、加熱中の発熱体の温度プロファイルを含んでもよい。
【0061】
エアロゾル発生装置の動作パラメータの前記制御は、受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、温度プロファイルの一つ以上の特性を選択することを含んでもよい。前記少なくとも一つ以上の特性は、予熱期間の持続時間、予熱期間の目標温度、予熱期間中の経時的な温度変化、エアロゾル発生装置の使用セッション中の経時的な温度変化、使用セッション中の一つ以上の目標温度、および使用セッションの持続時間のうちのいずれかを含んでもよい。
【0062】
少なくとも第一および第二の温度プロファイルは、メモリ手段に保存されてもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生装置はメモリ手段を備える。一部の実施形態において、エアロゾル発生装置は、遠隔装置上のメモリにアクセスするための手段を備える。一部の実施形態において、遠隔装置は、サーバ、コンピュータ、パーソナルコンピュータ装置(タブレットなど)、または携帯電話であってもよい。一部の実施形態において、遠隔装置上のメモリにアクセスするための手段は、Bluetooth(登録商標)などの無線通信手段、または他の無線通信プロトコルを含んでもよい。動作パラメータを制御することは、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプに基づいて、メモリ装置から所定の温度プロファイルを選択することを含んでもよい。一部の実施形態において、動作パラメータを制御することは、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、メモリに保存されたデータベースまたはルックアップテーブルから所定の温度プロファイルを選択することを含んでもよい。第一の温度プロファイルは、第二の温度プロファイルよりも短い予熱期間を含んでもよい。第一の温度プロファイルの予熱期間の長さは、第二の温度プロファイルの予熱期間の長さの最大70%、好ましくは50%、より好ましくは30%の長さを有してもよい。メモリはコントローラと接続されてもよい。コントローラは、検出された受容マウスピースおよび動作パラメータ(メモリに保存された一つ以上の温度プロファイルなど)に基づいて発熱体を動作させるように構成されてもよい。
【0063】
予熱期間は、エアロゾル発生のために必要または得策である場合がある。これに関して、予熱は、ユーザーがエアロゾルを発生することを望んでからの応答時間を減少しうる。予熱が得策であるかどうかは、温度または湿度などの気候条件に依存しうる。特定のマウスピースがエアロゾル発生装置によって受容されてもよく、このマウスピースは第一の温度プロファイルに対応しうる。これ故に、エアロゾル発生装置の検出要素がこのマウスピースを検出する場合、エアロゾル発生装置のコントローラは、第一の温度プロファイルに従って、エアロゾル発生装置の発熱体の加熱を制御する。より短い予熱期間を有する第一の温度プロファイルは、乾燥した気候または高温の気候で使用されてもよい。第二のマウスピースは、第二の温度プロファイルに使用されてもよい。エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースを検出要素によって検出した後、コントローラは、エアロゾル発生装置の発熱体の加熱のために第二の温度プロファイルを利用してもよい。この第二の温度プロファイルは、エアロゾル発生を最適化するために、高湿度条件または低温条件で使用されてもよい。
【0064】
少なくとも第三および第四の温度プロファイルが、メモリ手段に保存されてもよい。動作パラメータを制御することは、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、メモリに保存されたルックアップテーブルから所定の温度プロファイルを選択することを含んでもよい。第三の温度プロファイルは、第四の温度プロファイルよりもより少ない加熱エネルギーを、加熱チャンバーの中に挿入されたエアロゾル発生物品に伝達するように構成されてもよい。第三の温度プロファイルの伝達加熱エネルギーは、第四の温度プロファイルの伝達加熱エネルギーの最大70%、好ましくは50%、より好ましくは30%であってもよい。
【0065】
「加熱エネルギー」という用語は、ユーザーの一回の吸煙中に発熱体から放射される総エネルギーを示しうる。加熱エネルギーは、吸煙時間にわたる発熱体の温度に応じて機能しうる。加熱エネルギーは、ユーザーが望む喫煙の体験に応じて変化しうる。ユーザーは、これらの異なる喫煙体験のために、異なるマウスピースを使用しうる。一回の吸煙がより少ないエアロゾル、より低密度のエアロゾル、またはより少ないニコチンのうちの一つ以上を含有する、より軽い喫煙体験のために、ユーザーは、第三の温度プロファイルに対応するエアロゾル発生装置にマウスピースを取り付けてもよい。エアロゾル発生装置のその後のエアロゾル発生中に、加熱エネルギーがより低いことに起因して、より少ないエアロゾル、またはより低密度のエアロゾル、またはより少ないニコチンを含有するエアロゾルが発生する。ユーザーがより豊かな喫煙体験を望む場合、ユーザーは、第四の温度プロファイルに対応するエアロゾル発生装置に異なるマウスピースを取り付けてもよい。この温度プロファイルにおいて発熱体によってより多くの加熱エネルギーが放射されて、より多くのエアロゾル、より高密度のエアロゾル、またはより多くのニコチンを含有するエアロゾルのうちの一つ以上を作り出しうる。
【0066】
本発明はまた、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、上述の通りのエアロゾル発生装置のコントローラに、動作パラメータの前記制御を実行させるためのソフトウェアを含む非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【0067】
本発明はまた、上述の通りのエアロゾル発生装置のためのマウスピースに関する。マウスピースは、エアロゾル発生装置によって受容されるように構成されてもよい。マウスピースは、マウスピースのタイプを示す識別要素を備えてもよい。識別要素は、マウスピースがエアロゾル発生装置によって受容されている時、エアロゾル発生装置によって検出可能である。マウスピースは、ユーザーによるマウスピースのタイプの識別を可能にするように構成されたタグを備えてもよい。マウスピースのタグは、マウスピースの色、マウスピースの少なくとも一部上のロゴ、シンボル、絵、パターンおよび触覚構造、マウスピースのテクスチャ、およびマウスピースが提供されるパッケージなどの視覚的インジケータのうちの一つ以上であってもよい。
【0068】
マウスピースは、エアロゾル発生装置の取り付け手段に対応する取り付け手段を備えてもよい。例えば、マウスピースはオスねじ山を備えてもよく、その一方でエアロゾル発生装置はメスねじ山を備えてもよく、またはその逆であってもよい。磁気接続またはスナップフィット接続などの取り付け手段が利用されうる。
【0069】
エアロゾル発生装置の検出要素が、エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを識別できるように、マウスピースの識別要素はエアロゾル発生装置の検出要素に対応してもよい。これ故に、識別要素は、光学認識要素、バーコードリーダー、RFIDリーダー、ポカヨケ、タガント、コンダクタ、抵抗器、またはインダクタのうちの一つ以上に対応する要素であってもよい。
【0070】
本発明はまた、マウスピースまたはマウスピースのセットに関し、これは第一および第二のマウスピースを少なくとも含みうる。各マウスピースは気流チャネルを備えてもよい。マウスピースは、気流チャネルを流れる空気を冷却するように構成されてもよい。マウスピースの気流チャネルは、第一のマウスピースの気流チャネルが、第二のマウスピースの気流チャネルを通って流れる空気よりも強力に、第一のマウスピースの気流チャネルを通って流れる空気を冷却するように構成されてもよい。
【0071】
これらの異なるマウスピースは、異なる喫煙体験を容易にするために利用されうる。第二のマウスピースが第二のマウスピースの気流チャネルを通って流れる空気を冷却するよりも強力に、第一のマウスピースが気流チャネルを通って流れる空気を冷却することは、異なるエアロゾル発生をもたらしうる。これに関して、システムの外部から加熱チャンバーを通って、または加熱チャンバーの隣に引き出され、さらにマウスピースの気流チャネルに向かって引き出される空気中の液滴の形成によってエアロゾルが発生する。揮発したエアロゾル形成基体は、気流によって同伴される。揮発したエアロゾル形成基体は、主に気流の冷却中に液滴を形成する。これ故に、第一のマウスピースのより強力な冷却は、より多くのまたはより大きい液滴の形成をもたらしうる。このようにして、より強いまたはより高密度のエアロゾルが発生しうる。ユーザーがより軽い喫煙体験を望む場合、ユーザーは第二のマウスピースをエアロゾル発生装置に取り付けてもよく、これは気流チャネルを通って流れる空気を冷却するが、冷却はそれほど強力ではない。結果として、より軽いまたはより低密度のエアロゾルが、ユーザーによる吸入のために発生しうる。
【0072】
本発明はまた、上述の通りのエアロゾル発生装置、および上述の通りのマウスピース、または上述の通りのマウスピースのセットを備えるシステムに関する。
【0073】
システムは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を備えてもよく、このエアロゾル発生物品はエアロゾル発生装置およびマウスピースまたはマウスピースのセットとともに使用する。
【0074】
本発明はまた、エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するための方法に関し、方法は、
i. エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出することと、
ii. エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの検出タイプに基づいて、エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御することと、を含む。
【0075】
方法は、上述の通りのエアロゾル発生装置を提供する工程を含んでもよい。
【0076】
方法は、上述の通りのマウスピースを提供する工程を含んでもよい。
【0077】
方法は、マウスピースをエアロゾル発生装置と係合する工程を含んでもよい。
【0078】
本方法は、
エアロゾル発生装置と係合したマウスピースのタイプを示す信号を入力に提供する工程と、
前記信号に基づいて、前記エアロゾル発生装置と係合したマウスピースのタイプを決定する工程と、
エアロゾル発生装置の前記動作パラメータを制御するために出力を提供する工程と、を含む。
【0079】
方法は、発熱体の最大動作温度、経時的な発熱体の温度、発熱体の抵抗、経時的な発熱体の抵抗、発熱体に供給される電力、 経時的に発熱体に供給される電力、吸煙当たりの最大加熱時間、吸煙間の最小時間、 エアロゾル発生物品当たりの最大吸煙回数、装置を通る気流の速度、予熱期間の持続時間、予熱期間の目標温度、予熱期間中の経時的な温度変化、エアロゾル発生装置の使用セッション中の経時的な温度変化、使用セッション中の一つ以上の目標温度、使用セッションの持続時間、およびエアロゾル発生物品の最大総加熱時間のうちの一つ以上を制御する工程を含んでもよい。
【0080】
方法は、所定の温度プロファイルを選択する工程を含んでもよい。
【0081】
方法は、エアロゾル発生装置のメモリに保存されたルックアップテーブルから所定の温度プロファイルを選択する工程を含んでもよい。
【0082】
本発明はまた、上述の通りのコントローラに、上述の通りの方法を実行させるためのソフトウェアを含む非一時的コンピュータ可読媒体に関する。本発明はまた、上述の通りのエアロゾル発生装置に、上述の通りの方法を実行させるためのソフトウェアを含む非一時的コンピュータ可読媒体に関する。本発明はまた、上述の通りのエアロゾル発生システムに、上述の通りの方法を実行させるためのソフトウェアを含む非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【0083】
本発明はまた、上述の通りのエアロゾル発生装置の動作を制御するためのコントローラに関し、コントローラは、
エアロゾル発生装置と係合したマウスピースのタイプを示す入力信号を受信するための入力手段と、
前記入力信号に基づいて、エアロゾル発生装置と係合したマウスピースのタイプを決定するための処理手段であって、
前記処理手段が、エアロゾル発生装置と係合したマウスピースの前記決定されたタイプに基づいて、エアロゾル発生装置の望ましい動作パラメータを決定するように構成されている、処理手段と、
出力信号を提供して、前記決定された動作パラメータを制御するための出力手段と、を備える。
【0084】
動作パラメータは実質的に、エアロゾル発生装置を参照して上述した通りであってもよい。一態様に関して説明された特徴は、本発明の他の態様にも等しく適用されてもよい。
【0085】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図1図1は、本発明の一実施形態による、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品およびマウスピースの断面図を示す。
図2図2は、本発明の一実施形態による、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、マウスピースおよび中間要素の分解構成を示す。
図3図3は、図2に示す要素の組み立てられた構成を示す。
図4図4は、エアロゾル発生装置および取り付けられたマウスピースを有する本発明のさらなる実施形態を示す。
図5図5は、図4に示す要素の分解された構成を示す。
【0087】
図1は、エアロゾル発生装置10およびマウスピース12を示す。エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生装置10をマウスピース12に取り付けるための取り付け手段14を備える。マウスピース12は、エアロゾル発生装置10との取り付けを容易にするために、対応する取り付け手段16を備える。
【0088】
複数の異なるタイプのマウスピース12を、エアロゾル発生装置10に取り付けることができる。マウスピース12のタイプは、タグ18によって示されている。タグ18は、例えばカラーマーキングであってもよい。ユーザーは、タグ18を見るか触ることによって、マウスピース12のタイプを識別することができる場合がある。
【0089】
エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生装置10に取り付けられたマウスピース12のタイプを識別するように構成された検出要素20を備える。マウスピース12は、エアロゾル発生装置10の検出要素20が、エアロゾル発生装置10に取り付けられたマウスピース12のタイプを識別することを可能にする、対応する識別要素22を備える。
【0090】
エアロゾル発生装置10の動作パラメータを選択することを可能にするために、異なるタイプのマウスピース12が提供されている。エアロゾル発生装置10は、検出された取り付けられたマウスピース12に基づいて、エアロゾル発生装置10の動作パラメータを制御するように構成されたコントローラ24を備える。動作パラメータは、エアロゾル発生装置の発熱体の温度プロファイルであってもよい。エアロゾル発生装置10の動作パラメータは、エアロゾル発生装置10の加熱チャンバー26の中またはその周りに配設された発熱体の特定の動作に関する一つ以上のパラメータまたは特性であることが好ましい。発熱体の動作は、動作中に発熱体が到達する最大温度を含んでもよい。発熱体の動作は、発熱体の動作の長さを含んでもよい。発熱体の動作は、発熱体の予熱動作ならびに予熱動作の長さと温度を含んでもよい。
【0091】
エアロゾル発生装置10の発熱体は、エアロゾル発生のためにエアロゾル発生物品28を加熱するように構成されている。エアロゾル発生物品28は、エアロゾル発生装置10の加熱チャンバー26の中に挿入されうる。エアロゾル発生物品28は、エアロゾル発生装置10とマウスピース12の間に挟まれてもよい。ユーザーは、マウスピース12を吸って、発生したエアロゾルを吸入しうる。エアロゾル発生装置10およびマウスピース12の取り付け手段14、16は、エアロゾル発生装置10とマウスピース12の間の気密接続を促進するように構成されてもよい。気密接続は、エアロゾル発生装置10の空気吸込み口から加熱チャンバー26およびエアロゾル発生物品28を通ってマウスピース12に向かって空気が引き出されるように空気を強制しうる。言い換えれば、マウスピース12とエアロゾル発生装置10の間の気密接続は、エアロゾル発生物品28を通る上述の望ましい気流を除き、エアロゾル発生装置10とマウスピース12の間の気流を防止しうる。
【0092】
加熱チャンバー26は、加熱チャンバー26の中に挿入されたエアロゾル発生物品28が止まり嵌めの様式で加熱チャンバー26に受容されるように構成されてもよい。マウスピース12は、エアロゾル発生物品28の一部を受容するためのくぼみ30を備えてもよい。マウスピース12およびエアロゾル発生装置10が相互に取り付けられる場合、エアロゾル発生物品28は、加熱チャンバー26の中に部分的に挿入されてもよく、またマウスピース12のくぼみ30に部分的に受容されてもよい。
【0093】
発熱体は、電池などの電源32によって電力供給されてもよい。電源32は、エアロゾル発生装置10の中に配設されてもよい。
【0094】
図2は、エアロゾル発生装置10およびマウスピース12の取り外された構成を示す。加えて、図2は中間要素34を示す。中間要素34は、マウスピースが、二部分から成る要素として提供されるように、マウスピース12の一部であることが好ましい。中間要素34は、エアロゾル発生装置10の動作パラメータを制御するために使用されてもよい。これに関して、中間要素34は、マウスピース12に関して上述した通りの識別要素22およびタグ18を備えてもよい。この実施形態において、ユーザーは、単一のエアロゾル発生装置10および単一のマウスピース12を使用してもよく、また適切な中間要素34を選択することによってエアロゾル発生装置10の動作を適合させてもよい。中間要素34は、中間要素34をエアロゾル発生装置10とマウスピース12とに取り付けるための接続手段を備えてもよい。中間要素34はまた、異なる色または触覚構造を使用することによる設計のカスタマイズに使用されてもよい。中間要素34は、中間要素34の外周上に構造化表面を提供することによって、把持を強化するために使用されてもよい。
【0095】
図3は、図2に示す要素の組み立てられた構成を示す。図3で分かる通り、エアロゾル発生物品28は、マウスピース12、エアロゾル発生装置10および中間要素34によって囲まれている。中間要素34を使用しない場合、図1の実施形態に示す通り、エアロゾル発生装置10およびマウスピース12は、組立後にエアロゾル発生物品28を囲むような寸法となる。
【0096】
図4および図5は、マウスピース12が、エアロゾル発生物品28を部分的に受容するためのくぼみ30を備えない、異なる実施形態を示す。この実施形態において、エアロゾル発生物品28は、エアロゾル発生装置10の加熱チャンバー26の中に完全に受容されていて、その一方でマウスピース12は加熱チャンバー26の近位端のみを閉じる。図4および図5はまた、エアロゾル発生装置10の動作を制御するための一つ以上のボタン36、および望ましくない気流を防止するためのシール38などのさらなる潜在的要素を示す。図4において、マウスピース12はエアロゾル発生装置10に取り付けられていて、その一方で図5において、マウスピース12はエアロゾル発生装置10から取り外されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-07-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウスピースを受容するためのエアロゾル発生装置であって、
・ 前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出するための検出要素と、
・ 前記エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するためのコントローラと、
・ エアロゾル発生物品が前記エアロゾル発生装置に受容されている時、前記エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱するように構成された発熱体と、を備え、
前記コントローラが、前記検出要素によって検出されたマウスピースの前記タイプを示す入力を受信するように構成されていて、
前記コントローラが、前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータを制御するように構成されていて、前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータが、加熱中の前記発熱体の温度プロファイルを含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記検出要素が、光学認識要素、バーコードリーダー、RFIDリーダー、ポカヨケ、コンダクタ、抵抗器、またはインダクタのうちの一つ以上を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータの前記制御が、受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、前記温度プロファイルの一つ以上の特性を選択することを含む、請求項1または請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つ以上の特性が、
予熱期間の持続時間、
予熱期間の目標温度、
予熱期間中の経時的な温度変化、
前記エアロゾル発生装置の使用セッション中の経時的な温度変化、
使用セッション中の一つ以上の目標温度、および
使用セッションの持続時間のうちのいずれかを含む、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記制御が、前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、ルックアップテーブルから所定の温度プロファイルを選択することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置の前記コントローラに、前記動作パラメータの前記制御を実行させるためのソフトウェアを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記マウスピースがエアロゾル発生装置によって受容されるように構成されていて、前記マウスピースがマウスピースの前記タイプを示す識別要素を含み、前記マウスピースが前記エアロゾル発生装置によって受容されている時に、前記識別要素が前記エアロゾル発生装置によって検出可能である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置用マウスピース。
【請求項8】
前記識別要素が、
バーコード、
パターン、
RFIDタグ、
ポカヨケ、
タガント、
導電性パッチ、
抵抗率値、
前記マウスピースの残りの部分に対して異なる抵抗の領域、
静電容量、
誘導素子、および
サセプタ材料のうちのいずれかを含む、請求項7に記載のマウスピース。
【請求項9】
各マウスピースが、ユーザーがマウスピースの前記タイプを識別することを可能にするように構成されたタグを備える、請求項7または請求項8に記載のマウスピース。
【請求項10】
マウスピースのセットであって、マウスピースの前記セットが少なくとも、請求項7~9のいずれか一項に記載の第一のマウスピースと、請求項7~9のいずれか一項に記載の第二のマウスピースとを含む、マウスピースのセット。
【請求項11】
各マウスピースが気流チャネルを備え、前記マウスピースの前記気流チャネルが前記気流チャネルを通って流れる空気を冷却するように構成されていて、前記第一のマウスピースの前記気流チャネルが、前記第二のマウスピースの前記気流チャネルを通って流れる空気よりも強力に前記第一のマウスピースの前記気流チャネルを通って流れる空気を冷却するように、前記マウスピースの前記気流チャネルが構成されている、請求項10に記載のマウスピースのセット。
【請求項12】
請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置、および請求項7~9のいずれか一項に記載のマウスピース、または請求項10もしくは請求項11に記載のマウスピースのセットを含むシステム。
【請求項13】
エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御するための方法であって、前記エアロゾル発生物品が前記エアロゾル発生装置によって受容されている時に、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱するように構成された発熱体を前記エアロゾル発生装置が含み、前記方法が、
i. エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースのタイプを検出することと、
ii. 前記エアロゾル発生装置によって受容されたマウスピースの前記検出タイプに基づいて、前記エアロゾル発生装置の動作パラメータを制御することと、を含み、前記エアロゾル発生装置の前記動作パラメータが加熱中の前記発熱体の温度プロファイルを含む、方法。
【請求項14】
コントローラに請求項13に記載の方法を実行させるためのソフトウェアを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】