(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】分割接地コネクタ
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20220131BHJP
H04R 5/04 20060101ALI20220131BHJP
【FI】
H04R1/10 104F
H04R1/10 101A
H04R5/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530936
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 US2019063270
(87)【国際公開番号】W WO2020112787
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ブラック、グレン
【テーマコード(参考)】
5D005
5D011
【Fターム(参考)】
5D005BB01
5D011AD11
(57)【要約】
【解決手段】チップ-リング-リング-スリーブ(TRRS)プラグ(18)の第2のリング(第3の端子)は、互いに向き合う2つの弓形セグメント(36、38)に分割され、一方のセグメントは接地線(70)に接続され、他方のセグメントは検出信号線(76)に接続される。拡張ポートデバイス(52)が、両方のセグメントに接続されて、セグメントを一緒に短絡して、例えば、ワイヤレスDualShock(登録商標)(DS-4)コントローラなどのゲームコントローラ(56)のジャックとプラグが係合したことを示す検出信号を生成することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも左右のヘッドホンスピーカを含む少なくとも1つのヘッドホンと、
前記左右のヘッドホンスピーカをプラグに接続する少なくとも1本のコードと、
を備えるアセンブリであって、前記プラグは、
a)前記左右のヘッドホンスピーカの第1のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための導電性遠位先端コネクタ、
b)前記導電性遠位先端コネクタの近位に、前記左右のヘッドホンスピーカの第2のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための第1の導電性リング、
c)前記第1の導電性リングの近位に、それぞれ第1及び第2の端部を有する第1及び第2の弓形導電性セグメントであって、前記第1の弓形導電性セグメントの第1の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第1の端部から離間して、前記第1の端部に面し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第2の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第2の端部から離間して、前記第2の端部に面している、前記第1及び第2の弓形導電性セグメント、及び
d)前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの近位に、ヘッドセットのマイクロホンから信号を受信するための導電性スリーブ
を含む、アセンブリ。
【請求項2】
前記第1及び第2の導電性セグメントに電気的に接続可能であり、前記第1及び第2の導電性セグメントを電気的に短絡するように構成された拡張ポートデバイスを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記第1及び第2の導電性セグメントの前記電気的短絡に応答して、前記プラグがジャックと係合していることの指示を提供するために前記拡張ポートデバイスに関連付けられた少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記拡張ポートデバイスは、コンピュータシミュレーションコントローラのジャックに接続されている、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記コンピュータシミュレーションコントローラを備える、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記コンピュータシミュレーションコントローラと通信する少なくとも1つのコンピュータシミュレーションコンソールを備える、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記プラグは、
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの前記第1の端部間に挿入され、前記第1の端部のそれぞれに延在して、前記プラグ上で前記第1の端部を互いに電気的に絶縁する第1の電気絶縁セグメントと、
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの前記第2の端部間に挿入され、前記第2の端部のそれぞれに延在して、前記プラグ上で前記第2の端部を互いに電気的に絶縁する第2の電気絶縁セグメントと
をさらに備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の弓形導電性セグメントは、検出信号線に接続され、前記第2の導電性セグメントは接地線に接続されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記拡張ポートデバイスは、前記第1及び第2の弓形導電性セグメントを通して検出信号線を接地線に短絡するように動作可能な少なくとも1つのスイッチを備える、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項10】
プラグ上の第1及び第2の弓形導電性セグメントの電気的短絡に応答して検出信号を返すことであって、前記第1及び第2の導電性セグメントは、それぞれ第1及び第2の端部を有し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第1の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第1の端部から離間して、前記第1の端部に面し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第2の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第2の端部から離間して、前記第2の端部に面している、前記検出信号を返すことと、
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントを電気的に短絡しないことに応答して検出信号を返さないことと
を含む、方法。
【請求項11】
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントは、リングのセグメントである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントを短絡するようにスイッチを移動することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも左右のスピーカを含む少なくとも1つの出力デバイスと、
前記左右のスピーカに接続された少なくとも1つのプラグと
を備えるアセンブリであって、前記プラグは、
a)導電性遠位先端コネクタ、及び
b)前記導電性遠位先端コネクタの近位に、それぞれ第1及び第2の端部を有する第1及び第2の弓形導電性セグメントであって、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第1の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第1の端部から離間して、前記第1の端部に面し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第2の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第2の端部から離間して、前記第2の端部に面している、前記第1及び第2の弓形導電性セグメント、
を含む、アセンブリ。
【請求項14】
前記導電性遠位先端コネクタは、前記左右のスピーカのうちの第1のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するためのものであり、前記プラグは、
前記左右のスピーカの第2のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための第1の導電性リングを含む、
請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の導電性リングは、前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの遠位にある、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記プラグは、
前記出力デバイスのマイクロホンから信号を受信するための導電性スリーブ
を備える、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記導電性スリーブは、前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの近位にある、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記第1及び第2の導電性セグメントに電気的に接続され、前記第1及び第2の導電性セグメントを電気的に短絡するように構成された拡張ポートデバイス
を備える、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記第1及び第2の導電性セグメントの前記電気的短絡に応答して、前記プラグがジャックと係合していることの指示を提供するための前記拡張ポートデバイスに関連付けられた少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
音声を前記スピーカに出力するように構成されたコンピュータシミュレーションコントローラを備える、請求項13に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は一般に、コンピュータゲームコントローラなどのコンピュータ化されたデバイスとのヘッドホンの係合を検出することに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータコンソールによって実装され得るようなコンピュータシミュレーションアプリケーションを含む多くのコンピュータアプリケーションは、ユーザが放送用スピーカで音声を再生することに加えて、またはその代わりにヘッドセットを着用することを可能にする。コンピュータシステムとの、例えば、ゲームコンソールと通信するゲームコントローラとのヘッドセットジャックの係合を検出することは、例えば、放送音声をミュートにするために、また、他の理由のために望ましいことが多い。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で理解されるように、接続されたデバイスに、例えばゲームコントローラに依存して、プラグのジャックへの物理的挿入を検出することによって「ヘッドホン検出」信号を返すヘッドホン検出は、ペーパークリップなどの他の物体がジャックに入り込んだ場合に、誤って「検出」を返す可能性がある。このような検出指示は、ライブ信号を備えたヘッドセットが接続されていると想定するコンピュータ操作を望ましくない形で引き起こす可能性がある。
【0004】
従って、アセンブリは、少なくとも左右のヘッドホンスピーカを備える少なくとも1つのヘッドホンを含む。少なくとも1本のコードで左右のヘッドホンスピーカをプラグに接続する。プラグは、左右のヘッドホンスピーカの第1のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための導電性遠位先端コネクタと、導電性遠位先端コネクタの近位に、左右のヘッドホンスピーカの第2のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための第1の導電性リングを含み得る。プラグは、第1の導電性リングの近位に、第1及び第2の端部をそれぞれ有する第1及び第2の弓形導電性セグメントをさらに含み得る。第1の弓形導電性セグメントの第1の端部は、第2の導電性セグメントの第1の端部から離間して、第1の端部に面し、第1の弓形導電性セグメントの第2の端部は、第2の導電性セグメントの第2の端部から離間して、第2の端部に面している。第1及び第2の弓形導電性セグメントの近位に、ヘッドセットのマイクロホンから信号を受信するための導電性スリーブを設けてよい。アセンブリは、第1及び第2の導電性セグメントに電気的に接続可能であり、第1及び第2の導電性セグメントを電気的に短絡するように構成された拡張ポートデバイスをさらに含む。
【0005】
例示的な実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、第1及び第2の導電性セグメントの電気的短絡に応答してプラグがジャックと係合していることの指示を提供するために拡張ポートデバイスと関連付けられている。
【0006】
ある実施形態では、拡張ポートデバイスは、コンピュータシミュレーションコンソールと通信するコンピュータシミュレーションコントローラに差し込むことができる。アセンブリは、コントローラとコンソールの一方または両方を含んでよい。
【0007】
例では、プラグは、第1及び第2の弓形導電性セグメントの第1の端部間に挿入され、各第1の端部に延在して、プラグ上で第1の端部を互いに電気的に絶縁する第1の電気絶縁セグメントを含み得る。プラグは、第1及び第2の弓形導電性セグメントの第2の端部間に挿入され、各第2の端部に延在して、プラグ上で第2の端部を互いに電気的に絶縁する第2の電気絶縁セグメントも含み得る。
【0008】
例では、第1の弓形導電性セグメントは検出信号線に接続され、第2の導電性セグメントは接地線に接続されている。拡張ポートデバイスは、第1及び第2の弓形導電性セグメントを通して検出信号線を接地線に短絡するように動作可能な少なくとも1つのスイッチを含み得る。
【0009】
別の態様では、方法は、ヘッドホンプラグ、仮想現実(VR)または拡張現実(AR)ヘッドセットプラグなどの出力デバイスプラグ上の第1及び第2の弓形導電性セグメントの電気的短絡に応答して検出信号を返すことを含む。第1及び第2の導電性セグメントは、それぞれ第1及び第2の端部を有し、第1の弓形導電性セグメントの第1の端部は、第2の導電性セグメントの第1の端部から離間して、第1の端部に面し、第1の弓形導電性セグメントの第2の端部は、第2の導電性セグメントの第2の端部から離間して、第2の端部に面している。方法は、第1及び第2の弓形導電性セグメントを電気的に短絡しないことに応答して検出信号を返さないことを含む。
【0010】
別の態様では、アセンブリは、少なくとも左右のスピーカを備えた少なくとも1つの出力デバイスと、左右のスピーカに接続された少なくとも1つのプラグとを含む。プラグは、導電性遠位先端コネクタと、導電性遠位先端コネクタの近位に、第1及び第2の端部をそれぞれ有する第1及び第2の弓形導電性セグメントを含む。第1の弓形導電性セグメントの第1の端部は、第2の導電性セグメントの第1の端部から離間して、第1の端部に面し、第1の弓形導電性セグメントの第2の端部は、第2の導電性セグメントの第2の端部から離間して、第2の端部に面している。
【0011】
本出願の詳細は、その構造と動作との両方について、図面を参照すると最もよく理解でき、図面中、類似の参照番号は、類似の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】分割接地コネクタの部分概略図であり、コネクタに接続されたヘッドホンを斜めから概略的に示し、ビデオディスプレイ及び1つまたは複数の音声スピーカに信号を出力するコンピュータシミュレーションコンソールと無線で通信するコンピュータシミュレーションコントローラで実装される拡張ポートデバイスをさらに示す。
【
図2】どの信号がコネクタのどの導体に関連付けられているかを示す分割接地コネクタの立面図である。
【
図3】拡張ポートデバイスの接点と並置された分割接地コネクタの図である。
【
図4】拡張ポートデバイスの接点と並置された分割接地コネクタの図である。
【
図5】分割接地コネクタ、拡張ポートデバイス、及びコンピュータシミュレーションコントローラの弓形セグメントを示す電気配線図である。
【
図6】拡張ポートデバイスの構成要素の簡略化されたブロック図である。
【
図7】本原理に従った例示的な論理のフローチャートである。
【
図8】コンピュータシミュレーションコントローラのジャックと係合しているが、弓形セグメントが一緒に短絡されていない分割接地コネクタとのヘッドセット接続のディスプレイ表示の図である。
【
図9】コンピュータシミュレーションコントローラのジャックと係合しており、弓形セグメントが一緒に短絡されている分割接地コネクタとのヘッドセット接続のディスプレイ表示の図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、少なくとも1つの出力デバイス12を含み得る全体として10と指定されるアセンブリを示す。出力デバイス12は、例えば、ヘッドホン、VRもしくはARヘッドセットなどによって実装されてよく、典型的には、少なくとも左右のスピーカ14を含む。1つまたは複数のコード16は、左右のスピーカ14を、プラグとして構成された分割接地コネクタ18に接続する。コネクタ18は、左右のスピーカ14のうちの第1のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信する導電性遠位先端コネクタ20を含む。遠位先端コネクタ20は、比較的細い近位部分22から比較的広い遠位端24までやや円錐台状に成形されてよく、次に、遠位端24から遠位先端26まで円錐台状に先細りになり、遠位先端26は尖ってなくてよい。遠位先端コネクタ20の近位リング部分28は、図に示すように近位部分22と結合することができる。
【0014】
遠位先端コネクタ20の近位リング部分28の近位には、遠位先端コネクタ20を第1の導電性リング32から電気的に絶縁するための第1の連続リング形状の絶縁体30がある。リング32は、例えば、左右のスピーカ14のうちの第2のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信してよい。従って、図示のような連続円筒形リングであり得る第1の導電性リング32は、遠位先端コネクタ20の近位にある。
【0015】
第1の導電性リング32の近位には、図に示すように円筒形であり得る第2の連続リング形状の絶縁体34があり、第1及び第2の弓形導電性セグメント36、38から第1の導電性リング32を電気的に絶縁する。これらのセグメント36、38は、円筒の一部を形成し、それぞれ、第1及び第2の端部を有する(第1の端部40、42のみが
図1に示される)。第1の弓形導電性セグメント36の第1の端部40は、第2の導電性セグメント44の第1の端部42に面し、図に示すように、第2の導電性セグメント38の第1の端部42から離間している。
図2を簡単に参照すると、第1の電気絶縁セグメント44は、第1及び第2の弓形導電性セグメント36、38の第1の端部40、42の間に挿入され、各第1の端部に延在して、プラグ上で第1の端部を互いに電気的に絶縁する。
【0016】
第1の電気絶縁セグメント44の(例えば、180度)反対側で、第2の電気絶縁セグメントが、第1及び第2の弓形導電性セグメント36、38の第2の端部間に挿入され、各第2の端部に延在して、プラグ上で第2の端部を互いに電気的に絶縁することは理解されたい。従って、セグメント36、38の第2の端部もまた互いに向き合い、絶縁セグメントによって離間されている。
【0017】
図1に戻ると、セグメント36、38の近位に、円筒形であり得る第3の連続リング形状の絶縁体46が配置され、その近位に、例えば、ヘッドセットのマイクロホンから信号を受信するために、円筒形導電性スリーブ48が配置される。
【0018】
上記の電気的に絶縁されたリング及びセグメントは、単一の円筒形本体の一部であってよく、その上に上記プラグの導電性構成要素が図示の構成で配置されていることを理解されたい。
【0019】
図1に示すように、コネクタ18は、拡張ポートデバイス52に実装され得るジャックまたはソケット50に差し込まれてよく、拡張ポートデバイス52は、第1及び第2の導電性セグメント36、36に電気的に接続され、以下でさらに論じられるように、第1及び第2の導電性セグメントを電気的に短絡するように構成されている。次に、拡張ポートデバイス52は、以下でさらに説明するように、第1及び第2の導電性セグメント36、38の電気的短絡に応答してコネクタ18がジャック50と係合していることの指示を提供するために、1つまたは複数のプロセッサ54に関連付けられてよい 。図示の例では、拡張ポートデバイス52は、コンピュータシミュレーションコントローラ56のヘッドホンジャック55及び拡張ポート57などの1つまたは複数のレセプタクルに差し込まれる。または、拡張ポートデバイスは、コントローラ56のハウジングに統合されてよい。
【0020】
コントローラ56は、有線及び/または無線経路を介してコンピュータシミュレーションコンソール58と通信してよい。例示の非限定的な実装態様では、コントローラ56は、DualShock(登録商標)(DS-4)ゲームコントローラであってよく、コンピュータシミュレーションコンソール58は、プレイステーション(登録商標)コンソールであってよい。コントローラ56は通常、コンソール58にコマンドを入力するための操作可能なボタンまたはキーを備える。拡張ポートデバイス52は、同様に、コントローラ56を介してコンソール58にコマンドを入力するように操作することができる1つまたは複数の操作可能なボタンまたはキー59を備えてよい。いずれの場合でも、コンピュータシミュレーションコンソールは、ビデオをビデオディスプレイ60に出力し、音声を1つまたは複数の放送スピーカ62に出力することができる。以下の開示によれば、コネクタ18がジャック50と係合しているとき、音声が、スピーカ14に出力されてよい。
【0021】
図2~
図4を相互参照すると、コネクタ18の遠位先端コネクタ20は、ジャック50と係合すると、左右のスピーカの音声回線64をワイピングして、コントローラ56内の対応する音声チャネルを対応するヘッドホンスピーカ14に電気的に接続してよい。第1の導電性リング32は、左または右のスピーカの音声回線66の他方をワイピングして、コントローラ56の対応する音声チャネルを対応するヘッドホンスピーカ14に接続してよい。他方、第1の弓形導電性セグメント36、38は、接地線70をワイピングしてよい。スリーブ48は、マイクロホンライン72と係合することができる。
【0022】
図5は、拡張ポートデバイス52が、第1及び第2の弓形導電性セグメント36、38を通して検出信号線76を接地線70に短絡するように動作可能な少なくとも1つのスイッチ74を備え得ることを示している。一実施形態では、スイッチ74は、以下の論理に従って、
図1に示す拡張ポートデバイスのプロセッサ54によって制御することができる。
【0023】
従って、ヘッドホンコネクタ18は、基準線が異なる端子接点に接続された、またはさらなる制御ワイヤがヘッドホンケーブルに統合されて追加の端子コネクタに接続されたTRRS(チップ-リング-リング-スリーブ)コネクタとして構成されてよい。ヘッドホンコネクタは、例えば、ステレオプラグ、ミニジャック、ミニステレオジャック、ヘッドホンジャック、電話コネクタ、またはボトムプラグ、例えば、2.5mmもしくは3.5mmのTRRSジャックプラグとして構成されてよい。従って、コネクタは、AHJ(American Headphone jack)(またはセルラー電気通信工業会(CTIA))規格、あまり好ましくないがOMTP(Open Mobile Terminal Platform)規格、またはその他の規格に準拠し得る4極コネクタである。
【0024】
図6は、例示的な拡張ポートデバイス52の簡略化されたブロック図を示し、拡張ポートデバイス52においては、プロセッサ54が、プラグの物理的存在を検出するためにジャック50に動作可能に結合された電気的または機械的存在検出器600からの検出信号に少なくとも部分的に基づいて、本明細書の原理と一致するスイッチ74を制御する。
【0025】
図7は、説明のためにフローチャート形式でプロセッサ54によって実行され得る例示の論理を示しており、状態論理が使用され得ることが理解される。決定ダイヤモンド700は、ジャック50内のプラグの存在を検出すると、論理が状態702に移行してよく、状態702で、検出条件が満たされているかどうかが判断されてよい。ジャック内にプラグの物理的存在を検出すると、常に検出条件が満たされる場合がある。また、ジャック内のプラグの物理的存在に加えて、ある条件が存在しない限り、検出条件が満たされない場合がある。そのような追加の検出条件は、限定ではなく例として、人がヘッドセットもしくはヘッドホン、またはイヤスピーカを備えた他の出力デバイスを着用していることを示すゲームコンソールに関連付けられたカメラからの信号に基づく画像認識を含み得る。他の検出条件を使用してもよい。
【0026】
いずれにせよ、検出信号が生成されるべきであると判断されると、論理はブロック704に移動してスイッチ74を閉じ、それによって検出線を接地線に短絡する。この短絡により、ヘッドホンまたはVRもしくはARヘッドセットなどの出力デバイス12のオーディオプラグがアセンブリと係合していることを示す信号がゲームコントローラ52に送信され、これにより、コントローラ/コンソールに適切なアクションを実行させる、例えば、放送スピーカをミュートにし、オーディオ信号をコントローラのジャックにルーティングし、従って、拡張ポートデバイス52のジャック50にルーティングする。
【0027】
プロセッサベースのスイッチ74の代わりに、拡張ポートデバイス52のジャック50は、電気接点を備えてよく、電気接点は、プラグをジャック50に挿入すると、セグメント36、38を係合して検出ラインを接地ラインに短絡する。
【0028】
図8及び9にさらに示す。
図8では、コントローラ52またはコンソール58によって生成された提示がディスプレイ60に提示され、使用中のオーディオ出力デバイスが放送スピーカ、またはテレビもしくはオーディオビデオ(AV)アンプによって駆動され得るスピーカであることを800で示している。この提示は、スイッチ74が開いていることに応答する(または、ジャック50でプラグがまったく検出されないことに応答する)。
【0029】
他方、
図9は、900で、使用中のオーディオ出力デバイスが、コントローラ52に接続されたヘッドホンまたはヘッドセットデバイス上のヘッドホンスピーカであることを示している。
図9の提示は、スイッチ74が閉じられてプラグがジャック50と係合していることに応答している。
図8及び9の異なる視覚的表示に加えて、前述のように、スイッチ74の構成はまた、音声が放送スピーカまたはヘッドホンスピーカで再生されるかどうかを含む動作パラメータを確立する。
【0030】
特定の技術が本明細書に示され、詳細に説明されているが、本発明に含まれる主題は、特許請求の範囲によってのみ限定されることは理解されたい。
【0031】
一実施形態に含まれる構成要素は、他の実施形態では、任意の適切な組み合わせで使用することができる。例えば、本明細書で説明される、及び/または図で示される各種の構成要素の任意の構成要素が、組み合わされてよい、交換されてよい、または他の実施形態から排除されてよい。
【0032】
「A、B及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」(同様に「A、BまたはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」及び「A、B、Cのうちの少なくとも1つを有するシステム」)は、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、及び/またはA、B及びCを一緒に有するシステムなどを含む。
【手続補正書】
【提出日】2021-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも左右のヘッドホンスピーカを含む少なくとも1つのヘッドホンと、
前記左右のヘッドホンスピーカをプラグに接続する少なくとも1本のコードであって、前記プラグは、
a)前記左右のヘッドホンスピーカの第1のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための導電性遠位先端コネクタ、
b)前記導電性遠位先端コネクタの近位に、前記左右のヘッドホンスピーカの第2のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための第1の導電性リング、
c)前記第1の導電性リングの近位に、それぞれ第1及び第2の端部を有する第1及び第2の弓形導電性セグメントであって、前記第1の弓形導電性セグメントの第1の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第1の端部から離間して、前記第1の端部に面し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第2の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第2の端部から離間して、前記第2の端部に面している、前記第1及び第2の弓形導電性セグメント、及び
d)前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの近位に、ヘッドセットのマイクロホンから信号を受信するための導電性スリーブ
を含む、前記少なくとも1本のコードと、
前記第1及び第2の導電性セグメントに電気的に接続可能であり、前記第1及び第2の導電性セグメントを電気的に短絡するように構成された拡張ポートデバイスと
を備える、アセンブリ。
【請求項2】
前記第1及び第2の導電性セグメントの前記電気的短絡に応答して、前記プラグがジャックと係合していることの指示を提供するために前記拡張ポートデバイスに関連付けられた少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記拡張ポートデバイスは、コンピュータシミュレーションコントローラのジャックに接続されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記コンピュータシミュレーションコントローラを備える、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記コンピュータシミュレーションコントローラと通信する少なくとも1つのコンピュータシミュレーションコンソールを備える、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記プラグは、
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの前記第1の端部間に挿入され、前記第1の端部のそれぞれに延在して、前記プラグ上で前記第1の端部を互いに電気的に絶縁する第1の電気絶縁セグメントと、
前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの前記第2の端部間に挿入され、前記第2の端部のそれぞれに延在して、前記プラグ上で前記第2の端部を互いに電気的に絶縁する第2の電気絶縁セグメントと
をさらに備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の弓形導電性セグメントは、検出信号線に接続され、前記第2の導電性セグメントは接地線に接続されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記拡張ポートデバイスは、前記第1及び第2の弓形導電性セグメントを通して検出信号線を接地線に短絡するように動作可能な少なくとも1つのスイッチを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
少なくとも左右のスピーカを含む少なくとも1つの出力デバイスと、
前記左右のスピーカに接続された少なくとも1つのプラグであって、
a)導電性遠位先端コネクタ、及び
b)前記導電性遠位先端コネクタの近位に、それぞれ第1及び第2の端部を有する第1及び第2の弓形導電性セグメントであって、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第1の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第1の端部から離間して、前記第1の端部に面し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第2の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第2の端部から離間して、前記第2の端部に面している、前記第1及び第2の弓形導電性セグメント
を含む前記プラグと、
前記第1及び第2の導電性セグメントに電気的に接続され、前記第1及び第2の導電性セグメントを電気的に短絡するように構成された拡張ポートデバイスと
を備える、アセンブリ。
【請求項10】
前記導電性遠位先端コネクタは、前記左右のスピーカのうちの第1のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するためのものであり、前記プラグは、
前記左右のスピーカの第2のスピーカで再生するためのオーディオ信号を受信するための第1の導電性リングを含む、
請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の導電性リングは、前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの遠位にある、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記プラグは、
前記出力デバイスのマイクロホンから信号を受信するための導電性スリーブ
を備える、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記導電性スリーブは、前記第1及び第2の弓形導電性セグメントの近位にある、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
少なくとも左右のスピーカを含む少なくとも1つの出力デバイスと、
前記左右のスピーカに接続された少なくとも1つのプラグであって、
a)導電性遠位先端コネクタ、
b)前記導電性遠位先端コネクタの近位に、それぞれ第1及び第2の端部を有する第1及び第2の弓形導電性セグメントであって、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第1の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第1の端部から離間して、前記第1の端部に面し、前記第1の弓形導電性セグメントの前記第2の端部は、前記第2の導電性セグメントの前記第2の端部から離間して、前記第2の端部に面している、前記第1及び第2の弓形導電性セグメント
を含む、前記プラグと、
前記第1及び第2の導電性セグメントの電気的短絡に応答して、前記プラグがジャックと係合していることの指示を提供するための拡張ポートデバイスに関連付けられた少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、アセンブリ。
【請求項15】
音声を前記スピーカに出力するように構成されたコンピュータシミュレーションコントローラを備える、請求項9に記載のアセンブリ。
【国際調査報告】