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特表2022-514050レーザーハウジングおよびレーザーを備えたデュアル光源照明装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】レーザーハウジングおよびレーザーを備えたデュアル光源照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20220202BHJP
   F21V 9/00 20180101ALI20220202BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220202BHJP
【FI】
F21S2/00 340
F21V9/00 200
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535304
(86)(22)【出願日】2019-12-17
(85)【翻訳文提出日】2021-08-17
(86)【国際出願番号】 US2019066970
(87)【国際公開番号】W WO2020131953
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】62/780,846
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521266457
【氏名又は名称】ブリスライツ,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ランディー ジョンソン
(57)【要約】
本明細書で開示されるのは、レーザー光投影ディスプレイで使用するためのレーザーおよびレンズを収容するためのハウジング、ならびにハウジング内のレーザーおよび発光ダイオード(LED)などの他の光源内にレーザーを組み込む照明装置である。レーザーおよびレンズはハウジング内に固定され、スペーサーを使用して間隔を設けた距離を維持する。照明装置は、レーザーをレーザーの周りに配置されたLEDと組み合わせて使用し、デュアル光源を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置であって、
ヒートシンクに囲まれていない直接ダイオードレーザーであって、電力が供給されるとレーザー光を発生することが可能であるレーザーと、
前記レーザーによって発生された光をコリメートするレンズと、
静止回折格子と、
ホログラフィック光学素子と、
焦点距離として定義される距離を有する、前記レーザーと前記レンズとの間に第1の端部および第2の端部を有するスペーサーであって、前記第1の端部で前記レーザーに接触し、前記第2の端部で前記レンズに接触する、スペーサーと、
前記レーザーに電力を供給するためのスイッチモード電源と、を備える、照明装置。
【請求項2】
前記レーザーが、ハウジングの第1の端部内に配置されている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
電気配線が、前記レーザーを前記ハウジングの外側の電源に接続する、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記レンズを前記ハウジング内に固定するインサートをさらに備える、請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記ホログラフィック光学素子が回折格子である、請求項2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記格子が、1つ以上のリングによって前記ハウジングの第2の端部内に固定されている、請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
照明装置であって、
ヒートシンクに囲まれていない直接ダイオードレーザーであって、電力が供給されるとレーザー光を発生できるレーザーと、
前記レーザーによって発生された光をコリメートするレンズと、
焦点距離として定義される距離を有する、前記レーザーと前記レンズとの間に第1の端部および第2の端部を有するスペーサーであって、第1の端部で前記レーザーに接触し、第2の端部で前記レンズに接触する、スペーサーと、
静止回折格子と、
1つ以上のLEDと、
前記レーザーとLEDに電力を供給するためのスイッチモード電源と、を備える、照明装置。
【請求項8】
直接ダイオードレーザー、レンズ、スペーサー、静止回折格子、LED、およびスイッチモード電源を含むハウジングをさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記レーザーおよびLEDを制御するようにプログラムされたマザーボードをさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ハウジング内および前記レーザーの光路内に配置されたホログラフィック光学素子をさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記LEDが、前記ホログラフィック光学素子の周囲に配置されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ホログラフィック光学素子を前記レーザーの光路と一致する軸の周りで回転させるように構成された、前記スイッチモード電源によって駆動されるモーターをさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記レーザーおよびLEDからの光が通過することを可能にするための管腔を有するカバーをさらに備える、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される装置は、屋内または屋外の照明用途のための照明装置を含む。
【背景技術】
【0002】
照明設計は科学であると同時に芸術でもある。包括的な照明設計では、提供される機能的な光量、消費エネルギー、および照明システムによって提供される美的効果を考慮する必要がある。カジノ、劇場、ナイトクラブ、コンサートステージなどの会場の照明は、主に照明システムを通じて建築やコンサートの外観と感情的な効果を高めることに関係している。したがって、光の発生および照明器具の測光の科学は、構築された環境における媒体としての光の芸術的な応用とのバランスを取ることが重要である。多くの場合、上記のような種類の会場のアクセント照明は非常に洗練されたものであり、費用がかかる可能性がある。
【0003】
レストラン、中小企業、さらには家などの小さな場所でも、アクセント照明が採用されている。このようなアクセント照明は、通常、「調光」照明機能および/または単色照明に限定される。これらのような場所においてより洗練された照明システムを利用するには、特別な機器、大規模な電気配線の再工事が必要になる可能性があり、多くの場合、費用がかかりすぎる可能性がある。
【0004】
さらに、コヒーレント光源(例えばレーザーなど)を使用した屋内照明は、通常、特殊な状況のために準備される。従来の電球はインコヒーレント照明を使用している。より最近では、コヒーレント光源であるLED電球が室内照明に使用されている。
【0005】
しかしながら、コヒーレント光源と従来のインコヒーレント光源の両方を可能にする装置が必要とされる。そのような装置は、従来のインコヒーレント屋内または屋外照明を、コヒーレント光源と組み合わせて使用することを可能にし、さらに2つの光源を切り替えることをも可能にするであろう。
【0006】
さらに、小さなレーザーハウジングを有し、適切な焦点距離で正確かつ効率的に製造することができる照明装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
照明装置であって、ヒートシンクに囲まれていない、直接ダイオードレーザーなどのコヒーレント光源であって、該レーザーは、電力が供給されるとレーザー光を発生することが可能である、コヒーレント光源と、レーザーによって発生された光をコリメートするレンズと、静止回折格子と、ホログラフィック光学素子と、焦点距離として定義される距離を有するレーザーとレンズとの間のスペーサーであって、スペーサーは、一端でレーザーに接触し、他端でレンズに接触する、スペーサーと、レーザーに電力を供給するためのスイッチモード電源と、を有する照明装置が本明細書に開示されている。
【0008】
照明装置であって、コヒーレント光源と、レーザーによって発生された光をコリメートするレンズと、焦点距離として定義される距離を有する、レーザーとレンズとの間に第1の端部および第2の端部を有するスペーサーであって、第1の端部でレーザーに接触し、第2の端部でレンズに接触する、スペーサーと、静止回折格子と、1つ以上のLEDと、レーザーおよびLEDに電力を供給するためのスイッチモード電源と、を含む、照明装置。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ホログラムを発生するための光路設定を例証している。
図2】装置の一実施形態による、レーザーおよびハウジングの断面図を例証している。
図3】レーザーおよびハウジングの別の実施形態の図を例証している。
図4】装置の一実施形態による照明装置の分解図を例証している。
図5図4の照明装置の外観の斜視図を例証している。
図6】装置の一実施形態による電気概略図を例証している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明は、本発明を実施するための現在企図される最良の形態に関するものである。説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、単に本発明の一般的な原理を説明することを目的としてなされている。
【0011】
本発明の実施形態は、アクセント照明用途で使用するための照明装置に関する。一実施形態では、照明デバイスは、レーザーなどのコヒーレント光源、および回折光学素子を含む。回折光学素子は、例えば、ホログラフィック光学素子であり得る。照明装置は、既存の照明器具に後付けするように適合させることができる。1つの用途では、照明装置は、静止または可動の星野(star field)および/または静止または可動の雲を投影することができる。
【0012】
回折光学素子(DOE)とは、回折の原理に基づいて動作する光学系である。従来の光学素子は、その形状を使用して光を曲げる。対照的に、回折光学系は、入射光の波を多数の波に分解し、それらを再結合させて完全に新しい波を形成する。DOEは、回折格子、レンズ、非球面、またはその他の種類の光学素子として機能することができる。これらにより、従来の光学素子では不可能な独自の光学特性が提供される。さらに、DOEは、アルミニウム、シリコン、シリカ、またはプラスチックを含むがこれらに限定されない幅広い材料で製作することができる。
【0013】
ホログラフィとは、物体から散乱する光を記録し、それを後で再構成し、あたかも物体が記録媒体に対して記録されたときと同じ位置にあるように視覚可能にする技術である。視点システムの位置および向きが変わると、物体がまだ存在しているかのように、まったく同じように画像が変化するため、ホログラムと呼ばれる記録画像は3次元的に見える。図1は、ホログラムを発生させるための光路設定を例証している。
【0014】
ホログラムは、物体から散乱されたレーザー光ビームが参照ビームと干渉することによって生じさせる。感光板またはホログラフィックフィルムなどの2次元記録媒体は、干渉縞または反復フーリエ変換アルゴリズム(IFTA)パターンと呼ばれる物体の3次元立体位相情報を記録する。この手順は、撮影した物体から散乱した白色光をハロゲン化銀フィルムに記録する写真撮影と類似している。光には位相(立体(volume))と振幅(強度)があるが、従来の写真では強度のみが記録される。しかし、ホログラムは、参照ビームの干渉により、振幅と位相の両方を記録する。この参照ビームは、レーザーの作用のため散乱光と同じ特性を有する。位相情報は、視覚的な奥行きを提供し、画像の3次元表示を可能にするため、ホログラフィにおいて最も重要な要素である。
【0015】
コンピュータサイエンスの分野では、コンピュータで発生されたホログラフィック画像は、光の回折と干渉の物理現象を数値的にシミュレートすることによって計算される。コンピュータソフトウェアは、物体から、またはそれを通して反射または透過した光の位相を計算することができる。点、線、およびワイヤフレームなど、異なる物体の光の位相を計算すると、干渉シミュレーションが作成され、これは次に、写真感光媒体に転送され得る。
【0016】
ホログラフィック光学素子(HOE)はDOEの一種である。ホログラフィック光学素子とは、点光源のホログラムであり、屈折力、すなわち集光させる能力を有するレンズまたは鏡として機能する。ホログラムは、表面レリーフとして表現された回折パターンからなり、これは、例えば、フィルムの厚さ全体にわたって屈折率変調を含む(フォトレジストおよび/または重クロム酸ゼラチンを使用して作り出された)薄いフィルムであり得る。「屈折率変調」とは、HOEを作るプロセス中に作り出された新規の光学効果を発生するための線形分布パターンを持つ周期的な特徴集合を指す。いずれかのプロセス(重クロム酸ゼラチンまたはフォトレジスト)を使用して、数学的な分布を作り出し、位相マスクに実装された周期的な特徴集合を作成する線形導関数を作り出すことができる。本発明の一実施形態では、IFTAの非線形実装は、対数またはそうでなければ双曲線のIFTA波動関数を作成し、これを使用して、回折面上に非線形位相導関数を作成することができる。本発明の実施形態によると、ホログラムは2つのカテゴリ、すなわち(i)入射光および回折光がHOEの同じ側にある「反射型ホログラム」、並びに(ii)入射光および回折光が両側にある「透過型ホログラム」に分類することができる。
【0017】
図2は、装置の一実施形態による、レーザーダイオードおよび関連するハウジングおよびレンズを示している。円筒形の中空ハウジング2は、ハウジング2の一端の内側に固定されたレーザー4を備える。レーザーには、プリント回路基板に接続するための3つの電源リード34を有する(図3を参照)。ハウジングのもう一方の端は、レンズ8および回折格子12を収容するインサート10を受け入れるようにねじ切りされている。レンズ8は、インサート10がハウジング2の内側にねじ込まれるとき、レンズ8がレーザー2によって提供される光路内の中心にあるように、インサート10内に固定される。レンズ8は、レーザーからの光が焦点を合わせるまでねじ込まれる。集光は、手動で行うことができ、例えば、レンズ8を所定の位置に保持するインサート10をハウジング2にねじ込み、次に、光が集まっているように見えるまで距離を調整する。代替的に、ハウジングは、レンズ8が、集光のためにレーザー2から最適な距離で静止するように係合されるように構成され得る。例えば、ハウジング2のねじ切りは、レンズ8が最良の集光のための最適な距離に設定されている場所で、インサート10のねじ山を停止または螺合することができる。また、代替的に、レンズ8を所望の距離に設定するスペーサー6が提供され得、次いで、ハウジング2にねじ込まれると、スペーサー6は、インサート10がハウジング2にさらにねじ込まれるのを阻止する。静止回折格子12は、レーザー光の経路においてインサート10の端部に固定される。格子12は、2つのリング14によって所定の位置に固定される。管腔16は、ハウジング2の端部開放端に配置される。
【0018】
代替の実施形態では、回折格子をレンズに直接印刷することができ、それにより、回折格子およびレンズを単一の構成要素に統合することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、レーザー4は、ダイオード励起固体(DPSS)レーザーである。DPSSレーザーとは、あるエネルギー形態(例えば、電気、光学、化学)を、単色で、指向性があり、かつコヒーレントな細い光線に変換する装置である。「単色」とは、1つの色の光、または単一波長もしくは狭い範囲の波長の放射に関係することを意味する。「指向性」とは、光線が低発散(例えば、10ミリラジアン未満)で非常によくコリメートされ、直径の広がりがほとんどなく長距離を移動することを意味する。長い空洞のレーザーダイオードが使用される場合、レーザーによって発生された光は、光に他の変更を加えることなく(例えば、レンズによって)高度にコリメートされ得る。これは、ダイオード励起固体レーザーでは一般的である。直接ダイオードレーザーが使用される場合、光はより発散する可能性があり、その場合、集光に使用されるレンズは、光の発散を低減するコリメートレンズでもあり得る。「コヒーレント」とは、固定位相関係を維持する波を意味するか、またはそれに関する。1つの波の効果により、他のすべての波の強度が向上するため、コヒーレント光の全体的な効果は、波が同相でない場合よりもはるかに大きくなる。一実施形態では、DPSSレーザーは、約200ミリワットの総レーザー出力を有するFLPPSクラス2シングルビームレーザーであり得る。他の実施形態では、照明デバイスのレーザーは直接ダイオードレーザー光源であるが、レーザー光は、DPSSタイプのような多重光学結晶レーザーではなく、固体ダイオードから直接発生される。
【0020】
図3は、装置のレーザーハウジング構成の実施形態を提供する。レーザー4は、ハウジング2の一端に配置され、電力配線は、プリント回路基板18に接続されている。ハウジング2は、レンズ8を保持するインサート10を有する。この構成では、インサート10は、ハウジング2の内部ベースまで下方に延在し、かつレーザー4の反対側のハウジング2の外縁まで上方に延在する。この実施形態では、回折格子12を所定の位置に保持するリング14は、インサート10内にある。
【0021】
プリント回路基板18は、ハウジング2の後端に取り付けられた容器20内に収容されている。キャップ22は、プリント回路基板18を所定の位置に保持する。実施形態に示されるように、プリント回路基板18によって、キャップ22のスロットを通って延在し、プリント回路基板18およびレーザー2に電力を供給するための配線へのアクセスが可能になる。
【0022】
プリント回路基板18はまた、LED(以下に説明される)および/またはレーザーの照明を制御するための追加の機能を含むことができる。まず、図6に示す基板18は、制御装置と無線通信する受信機を有する。これは、例えば、ブルートゥース(登録商標)技術、高周波、イーサネット接続、または他の無線通信方法を使用して、様々な方法で達成することができる。受信機は、選ばれた通信技術の種類に基づいて選択される。制御装置により、ユーザーは、電球が許容する照明のバリエーションに従って、必要に応じて照明を変更するようにプロセッサに指示することができる。
【0023】
回路基板と受信機は、上記の電球のさまざまな要素に電力を供給するために配線で接続され取付けられている。制御基板はまた、制御ソフトウェア命令を含むメモリ、および必要に応じて命令を実行するためのプロセッサを含む。必要な機能に沿って、制御基板は、LEDがオンかオフかを制御することと、レーザーまたは他のコヒーレント光源がオンかオフかを制御することと、ホログラフィック光学素子を回転させてレーザー光の光路に出し入れするようにモーターを制御することと、他の回転光学素子を制御して、それらが回転して移動する星野(starfield)または他の効果を作成するようにすること、SMPSの出力電圧を増減することにより、レーザー光の強度を制御すること、または他の特性を制御すること、を行うことができる。
【0024】
図2および3の実施形態は小さい。レーザー用のハウジング2全体は、長さが約5~20mmであり、レーザーの特定のサイズおよびメーカー、ならびに適切な焦点を提供するために必要なレンズまでの距離に応じて、ほぼ同じサイズの直径を有することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング2は、長さが12mmであり、11.95mmの直径を有する。回折格子を使用することにより、レーザーの出力強度を1mW未満に下げることができ、それにより、現在の米国の安全基準においてクラスIIレーザーとなる。
【0025】
ハウジング2は、レーザー4から熱を伝導散逸させるため、金属である。しかしながら、従来技術の設計とは異なり、熱を放散するための複数のフランジを有する専用のヒートシンクはない。以下の図4に示すように、ハウジング2および容器20は、照明装置のプレートまたは他の構造要素に直接取り付けることができ、熱は、別個のヒートシンク要素を通じてではなく、それを通して放散される。
【0026】
図2および3のレーザーユニットは、交流または直流の電線、バッテリー、USBケーブル、またはその他の電源要素などの電源に向けて接続することができる。レーザーユニットは、追加のハウジングなしで使用できるため、ユーザーはレーザー装置を単独で簡単に表示することができる。レーザーユニットは、電力を引き出す別の装置に接続することができ、その他の装置から電力供給を受けることができる。
【0027】
図4は、分解図における照明装置の実施形態を示している。この装置は、標準的な照明器具(例えば、PAR30、PAR40など)の形状の電球外部ハウジング24を有する。電球の一端26は、電球を電源に接続するためのベース28である。この電源は、電気プラグ、エジソンライトソケット、米国の電源ケーブル、またはその他のソースなど、任意の標準的な電気接続であり得る。電源は交流または直流電源であり得る。交流電源の場合、電源がレーザー4に供給される前に、直流電源に変換するためにスイッチモード電源(SMPS)が必要となる。SMPS32は、ワイヤまたは電気配線、または当業者によって知られている他の任意の手段を介してレーザー4と電気的に通信することができる。SMPSは、必要な出力電圧を提供するためにスイッチングレギュレータを組み込んだ電子電源ユニットである。一実施形態では、SMPS32は、プリント回路基板18に貼り付けられるか、またはその中に組み込まれ得る。しかしながら、SMPS32のための他の適切な場所は、本発明の範囲内である。代替の実施形態では、必要な駆動電圧および電流を提供するために、SMPS32の代わりに線形電源を使用することができる。
【0028】
SMPSは、スイッチングレギュレータを組み込んだ電子電源ユニットである。SMPSは、平均値が所望の出力電圧である可変デューティサイクルで、パワートランジスタを飽和(フルオン)とカットオフ(完全オフ)の間で高速に切り替える。結果として得られる長方形波形は、インダクタとコンデンサでローパスフィルタ処理される。この方法の主な利点は、スイッチングトランジスタが半導体状態(アクティブ領域)と比較して飽和状態とオフ状態でほとんど電力を消費しないため、効率が向上することである。その他の利点としては、小型化と軽量化(重量の大きい低周波変圧器の排除による)、および高効率による発熱の低減が含まれる。
【0029】
ベース28を介して提供される電力は、プリント回路基板18およびSMPS32を保持するマザーボード30に接続する。電源リード34は、プリント回路基板18および/またはスイッチモード電源32に接続して、レーザー4を電源に接続する。レーザーは、図4に示すハウジング2内に収容されている。ハウジング2は、それ自体が、円錐形プレート36内に囲まれており、レーザーハウジング2を照明器具内に囲み、配置する。円錐形プレート36は、ねじ38によって、バルブ外部ハウジング24に取り付けられた一次プレート40に取り付けられている。モーター42は、円錐形プレート36に隣接し、一次プレート40に固定されている。ワイヤ44は、電力のためにモーター42からプリント回路基板18まで延伸する。
【0030】
1つ以上のLED48を固定するLEDリング46は、ベース28の反対側の一次プレート40に取り付けられている。ワイヤ50は、電力のためにLED48をプリント回路基板18に接続する。LEDリング46は、ホログラフィック回折格子などの回転ホログラフィック光学素子52を取り囲んでいる。ホログラフィック光学素子52は、ホログラフィック光学素子の底面に隣接して配置されたスナップリング54と、ホログラフィック光学素子52およびスナップリング54を支持するステム56によってモーター42に接続されている。したがって、ホログラフィック光学素子52は、モーター42によって回転される。この特徴によって、レーザー4から発する光が、支持スナップリング54およびステム56からの干渉なしにホログラフィック光学素子52を通過することが可能になる。次に、電球の内部アセンブリ全体が、カバーガラス58または他の透明なプレートおよびハウジングトップ60によって保護される。
【0031】
示されている実施形態は、専用のヒートシンクを使用するのではなく、レーザーとLEDの両方からの熱を照明器具の本体を通して放散させることを可能にする。しかしながら、レーザー強度がここで提供されるものよりも大幅に強い場合は、ヒートシンクが提供され得る。このような場合、レーザーはヒートシンク内に配置され得る。ヒートシンクは、起動時にレーザーから放出される熱を吸収および放散する。ヒートシンクは通常、表面積を増やして熱を急速に放散するために、1つまたは複数のフィンを備えた高熱伝導率の材料(例えば金属)で形成された円筒形または長方形の本体を有する。ヒートシンクは、任意の適切な構成であり得る。
【0032】
電力は、ベース28を介して供給され得る。ベースは、従来の電球ソケットにねじ込むためのエジソンベースなどの設計であり得る。バッテリー、USBポート、またはソケットに接続するための標準的な電気プラグなど、他の電力手段を提供することもできる。デバイスに電力が供給されると、レーザー光は回転および静止した光学素子を通して投射し、静止または可動な(つまりアニメーション化された)星野(star field)(つまりピンポイントライト)を発生する。スターは任意の色であり得、一実施形態では、星野(star field)にある星は緑色である。さらに、雲は、赤、オレンジ、緑、シアン、スカイブルー、ロイヤルブルー、および/または白などの任意の色であり得るが、これらに限定されない。デバイスは調光機能も有し得る。さらに、追加の照明を提供するために、LEDライトが同時にオンになる場合がある。レーザーがオフになっている場合、LEDは照明用のLED白色電球として機能することができる。
【0033】
図5は、装置の一実施形態によるバルブ外部ハウジング24を示している。示されている特定の電球はPAR30ハウジングである。特定の照明器具に対して設計者または消費者が望む特定の特性に応じて、他の電球のサイズおよび形状も可能である。照明装置は、トラックライト、白熱灯器具、埋め込み式缶照明、アップライトまたはスポットライトを含むがこれらに限定されない、事実上すべての市販の照明器具に適合するように適合され得る。
【0034】
図6は、図4および図5の照明装置の可能な電気配線構成を示している。交流電力は、スイッチモード電源(SMPS)62に供給される。次に、SMPSは、LEDドライバ64、レーザードライバ66、モーター制御68、および制御基板エレクトロニクス70に電力を供給する。制御基板70はまた、制御命令を通信するために、LEDドライバ64、レーザードライバ66、およびモーター制御68のそれぞれに配線されている。LEDドライバ64は、LED48に電力を供給する。レーザードライバ66は、レーザー4に電力を供給する。モーター制御は、モーター42に電力を供給する。これは可能な電気的構成の1つであり、所望される特定の効果またはデバイス内に配置された電源要素に応じて、他の構成も可能である。
【0035】
前述の構成要素は、既存の照明器具に後付けするように適合された照明装置を含み得る。照明装置は、トラックライト、白熱灯器具、埋め込み式缶照明、アップライトまたはスポットライトを含むがこれらに限定されない、事実上すべての市販の照明器具に適するように適合され得る。本発明の実施形態による照明装置は、心地よく、用途が広く、独特の照明体験を提供する。さらに、そのような照明装置は、家庭またはパーティー会場などの特定の場所にアクセント照明を提供するためのエネルギー効率の良い方法を提供する。さらに、本発明の実施形態による照明装置は、前述のものなどの利用可能な照明器具に後付けすることができる。
【0036】
特定の例示的な実施形態が添付の図面に記載および示されているが、そのような実施形態は、広範な発明を単に例示するものであり、限定するものではなく、本発明は、様々な他の変更が当業者によって着案し得るため、示される特定の構造および配置に限定されないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】