(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-11
(54)【発明の名称】不規則アームの固定子を備えた永久磁石発電機
(51)【国際特許分類】
H02K 21/12 20060101AFI20220304BHJP
H02K 1/12 20060101ALI20220304BHJP
H02K 7/18 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
H02K21/12 G
H02K1/12
H02K7/18 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526799
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(85)【翻訳文提出日】2021-07-06
(86)【国際出願番号】 EP2019082890
(87)【国際公開番号】W WO2020109458
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516296566
【氏名又は名称】ルクセンブルク・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー・(エルアイエスティ)
(71)【出願人】
【識別番号】521562016
【氏名又は名称】ロタレックス エス.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ポレセル,ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】ジェラール,マテュー
(72)【発明者】
【氏名】エル ハシェミ,モハメド
(72)【発明者】
【氏名】アリオウア,アブデルモウミン
【テーマコード(参考)】
5H601
5H607
5H621
【Fターム(参考)】
5H601AA22
5H601CC02
5H601CC12
5H601CC15
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
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5H607BB07
5H607BB14
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5H607FF30
5H621AA02
5H621BB08
5H621GA02
5H621GA07
5H621GA12
5H621GA16
(57)【要約】
本発明は、永久磁石を備え、回転軸の周りに回転するよう構成された回転子(106)と、回転子(106)の径方向内部側または外部側それぞれに隣接するよう、回転子(106)の軸方向内側または外側に延びたアーム(108.1、110.1)を備える、少なくとも1つの磁気ヨーク(108、110)を含む固定子(104)と、を備えた、発電機(102)を目標とする。少なくとも1つの磁気ヨーク(108、110)のアーム(108.1、110.1)は、隣接するアームの各対間にスロットを形成するよう、外周に配分され、各スロット及び各アームは幅を有する。アーム(108.1、110.1)の幅、及び/またはスロットの幅は、外周に沿って異なる値が配分される。本発明は、バルブも目標とする。このバルブは、バルブ内のガスフローによって駆動されるよう、タービンホイールが装備された発電機(102)を備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機(102;202;302;402)であって、
永久磁石を備え、回転軸の周りに回転するよう構成された、回転子(106;206;306;406)と、
前記回転子(106;206;306;406)それぞれの径方向内部側または外部側に隣接するよう、前記回転子(106;206;306;406)の軸方向内側または外側に延びるアーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)を備え、少なくとも1つの磁気ヨーク(108、110;208、210;308、310;408、410)を含んだ、固定子(104;204;304;404)と
を備え、
少なくとも1つの前記磁気ヨーク(108、110;208、210;308、310;408、410)の前記アーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)は、隣接する各対間にスロットを形成するよう、外周に配分され、各スロット及び各アームは幅を有し、
前記アーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)の幅は、外周に沿って配分された異なる値を有することを特徴とする、発電機(102;202;302;402)。
【請求項2】
前記スロットの幅は、外周に沿って一定である、請求項1に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項3】
前記アーム(108.1、110.1)の幅は、外周に沿って漸進的に増加する、請求項1または2に記載の発電機(102)。
【請求項4】
前記アーム(108.1、110.1)の幅は、外周に沿って比例して増加する、請求項3に記載の発電機(102)。
【請求項5】
前記アーム(208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)の幅は、外周に沿ってランダムに配分される、請求項1または2に記載の発電機(202;302;402)。
【請求項6】
各アーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)は、セクタθ
i=<θ>/2+i.dθ以上の角度で延び、ここで、iは1とNとの間の整数、Nはアームの数、及び<θ>はN個のアームの平均セクタ角である、請求項1~5のうちいずれか一項に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項7】
外周に沿った各々次のアームは、iが1づつ増加する、請求項4及び6に記載の発電機(102)。
【請求項8】
外周に沿った各々次のアーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)は、iが1~Nの整数のランダムな配列から決められる、請求項5または6に記載の発電機(202;302;402)。
【請求項9】
N=16である、1~Nからの整数のランダムな配列は、[10、15、6、12、11、8、14、7、16、13、9、1、5、4、2、3]、[14、11、8、5、3、1、9、2、6、15、4、12、13、16、7、10]、及び[9、14、10、16、12、3、4、5、11、1、2、6、7、8、15、13]のうちの1つである、請求項8に記載の発電機(202;302;402)。
【請求項10】
少なくとも1つの前記ヨークは、いくつかのヨーク(108、110;208、210;308、310;408、410)を備え、前記ヨークのアーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)は、外周に沿って繰り返し交互にされる、請求項1~9のうちいずれか一項に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項11】
少なくとも1つの前記ヨーク(108、110;208、210;308、310;408、410)の各々は、前記ヨークの前記アーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)を相互接続する中央部(108.2、110.2;208.2、210.2;308.2、310.2;408.2、410.2)を備える、請求項10に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項12】
前記アーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)の各々は、前記中央部(108.2、110.2;208.2、210.2;308.2、310.2;408.2、410.2)に固定された、湾曲した端部を備える、請求項11に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項13】
前記ヨーク(108、110;208、210;308、310;408、410)の前記中央部(108.2、110.2;208.2、210.2;308.2、310.2;408.2、410.2)間に配置された、電気コイル(112;212;312;412)をさらに備える、請求項10、11、及び12のいずれか一項に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項14】
前記回転子に機械的に連結された、タービンホイール(116)をさらに備える、請求項1~13のうちいずれか一項に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項15】
前記回転子(106)及び前記タービンホイール(116)を支持するシャフト(114)、及び、前記シャフト(114)の各端部における軸受(130)をさらに備える、請求項14に記載の発電機(102;202;302;402)。
【請求項16】
ガスシリンダのためのバルブ(118)であって、
入口(124)、出口(126)、及び前記入口及び前記出口を相互接続する通路(122)を備える、本体(120)と、
前記本体(120)に取り付けられ、前記通路(122)内のガスフローを制御する、フロー制御デバイス(128)と、を備え、
前記バルブ(118)は、
前記通路(122)に位置された、タービンホイール(116)を備える発電機(102)であって、前記通路内のガスフローが前記タービンホイール(116)を回転させるときに電力を出力するように構成され、かつ請求項1~15のうちいずれか一項に記載された発電機(102)を、さらに備えることを特徴とする、バルブ(118)。
【請求項17】
流体のための通路(122)を区切る壁を有し、流体が流れるときに駆動されるよう、前記通路(122)に位置されたタービンホイール(116)を備える発電機(102)を備える導管(122)であって、前記発電機は、請求項1~15のうちいずれか一項に記載のものであることを特徴とする、導管(122)。
【請求項18】
前記導管(120)内に流体が流れる間、電気を生成するために、導管(120)内にタービンホイール(116)を備えた発電機(120)の使用であって、前記発電機は、請求項1~15のうちいずれか一項に記載のものであることを特徴とする、発電機(120)の使用。
【請求項19】
発電機(102;202;302;402)の寸法を決める方法であって、
永久磁石を備え、回転軸の周りに回転するよう構成された、回転子(106;206;306;406)と、
前記回転子(106;206;306;406)それぞれの径方向内部側または外部側に隣接するよう、前記回転子(106;206;306;406)の軸方向内側または外側に延びるアーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)を備え、少なくとも1つの磁気ヨーク(108、110;208、210;308、310;408、410)を含んだ、固定子(104;204;304;404)と、を備え、
前記アーム(108.1、110.1;208.1、210.1;308.1、310.1;408.1、410.1)は、隣接する各対間にスロットを形成するよう、外周に配分され、各スロット及び各アームは幅を有し、
前記回転子(106;206;306;406)のコギングトルクを低下させるよう、外周に沿って配分された異なる値を有するアームの幅の、寸法を決めるステップを有することを特徴とする、方法。
【請求項20】
前記回転子(106;206;306;406)のコギングトルクを低下させるステップは、前記アームの幅及び前記スロットの幅が、外周に沿って一定である構成と相対的である、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気機械の分野に向けられており、より詳細には、永久磁石を備えた電気機械、さらに詳細には、永久磁石同期機械を目標とする。本発明は、このような機械の固定子も目標とする。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願公開第19954964号明細書で公開された先行技術の特許文献は、水力タービン発電機を開示している。この発電機は、導管内の流体の流れを電力に変換するため、導管に取り付けるのに好適なコンパクト構造である。この発電機は、タービンホイール、及びシャフトに取り付けられた回転子を備える。この回転子は、回転子及び流体のための空洞を区切る円筒壁によって囲まれる。回転子は永久磁石を備え、固定子は壁の周りに配置される。固定子は、基部、及び基部から壁の外面に沿って軸方向に延びた一連のアーム部を備え、強磁性材料で作られた第1の要素と、やはり基部、及び第1の要素のアーム部に対してオフセットされた一連のアーム部を備え、同様の第2の要素と、第1及び第2の要素の基部間に配置されたコイルと、を備える。
【0003】
特開平02-197243号公報で公開された先行技術の特許文献も、上記文献と類似の構造のコンパクトな発電機を開示している。回転子は永久磁石を示すが、それらは回転子の周囲に沿ってS-N-S-に向けられる。さらには、循環して回転子と接触する作動流体が、空気以外に存在しないため、回転子と固定子とを分離する壁は存在しない。
【0004】
欧州特許出願公開第0425260号明細書で公開された先行技術の特許文献も、上記2つの文献と類似の構造のコンパクトな発電機を開示している。これは、サイクルホイールのハブ内に配置された、埋め込み型発電機に関し、サイクルのフレームに固定された軸に回転可能に嵌合された、ハブ部材と、ハブ部材の軸に固定され、各々が4つのアーム部を有する2極電機子から構成された、固定子と、固定式中空シリンダに設けられかつそこに固定された、(固定子の、4ストリップ形状の2極電機子間に保持された)発生コイルユニットと、軸に回転可能に設けられた磁石と一体化で形成された、回転子と、を含む。
【0005】
一般的に、永久磁石発電機において、回転子はコギングトルクすなわち周期振動トルクを、静止時すなわち巻線が励磁されないときに示す。ここで、回転子の磁場は、固定子の磁極と整合する傾向がある。多くの用途にとって、回転子の駆動トルクが抵抗トルクを上回るのに十分大きいという点で、このコギングトルクは問題にならない。しかし、駆動トルクが低く、一般に低トルクで高速である、流体作動式の用途におけるいくつかの用途にとって、コギングトルクは、トルクが加えられている間に発電機が回転するのを妨げる場合がある。
【0006】
Chun-Yu Hsiaoらによる、「A Novel Cogging Torque Simulation Method for Permanent-Magnet Synchronous Machines」(Energies 2011,4,2166-2179;doi:10.3390/en4122166)は、原則的に回転子をいくつかのセグメントに分割することによって、及びこれらのセグメントに角度を付けて斜めにすることによって、コギングトルクを、永久磁石同期機械において低下させる課題に取り組んでいる。2つのセグメントを有する回転子の場合、この斜角は、コギングトルク期間の半分である。しかしこの解決策は、非常にコンパクトな発電機には、容易に適用できない。
【0007】
同様に、Jong Gun Leeらによる、Journal of International Conference on Electrical Machines and Systems Vol.2,No.4,pp.390~393,2013における、「Effects of the V-Skew on the Torque Characteristic in Permanent Magnet Synchronous Motor」は、基本的に永久回転子のVスキューを提供することから成る、類似の解決策を提案している。上記の教示と同様に、この解決策は、非常にコンパクトな発電機に適用するのは困難である。
【0008】
N.Levinらによる、ELEKTRONIKA IR ELEKTROTECHNIKA,ISSN 1392-1215,VOL.19,NO.1,2013における、「Methods to Reduce the Cogging Torque in Permanent Magnet Synchronous Machines」も、固定子スロットを斜めにする課題に取り組んでいる。しかし、これは複雑性、及び固定子の製造コストを増加させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第19954964号明細書
【特許文献2】特開平02-197243号公報
【特許文献3】欧州特許出願公開第0425260号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Chun-Yu Hsiao et al.in “A Novel Cogging Torque Simulation Method for Permanent-Magnet Synchronous Machines”(Energies 2011,4,2166-2179;doi:10.3390/en4122166)
【非特許文献2】Jong Gun Lee et al.in“Effects of the V-Skew on the Torque Characteristic in Permanent Magnet Synchronous Motor”,Journal of International Conference on Electrical Machines and Systems Vol.2,No.4,pp.390~393,2013
【非特許文献3】N. Levin et al.in“Methods to Reduce the Cogging Torque in Permanent Magnet Synchronous Machines”,ELEKTRONIKA IR ELEKTROTECHNIKA,ISSN 1392-1215,VOL.19,NO.1,2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述の先行技術における欠点の少なくとも1つを克服するための、技術的課題に対するものである。より具体的には、本発明は、低下したコギングトルクを備えた永久磁石発電機を提供するための、技術的課題に対するものである。さらに具体的には、本発明は、コンパクトで製造が簡単である、低下したコギングトルクを備えた永久磁石発電機を提供するための、技術的課題に対するものである。さらには、本発明は、入力機械力に対する出力電力の比率によって定義された発電機の効率を最適化するための、技術的課題に対するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、永久磁石を備え、回転軸の周りを回転するよう構成された回転子と、回転子の径方向内部側または外部側それぞれに隣接するように回転子の軸方向内側または外側に延びたアームを備え、少なくとも1つの磁気ヨークと、を備える発電機を目標とする。これらのアームは、隣接するアームの各対間にスロットを形成するよう、外周に配分され、各スロット及び各アームは幅を有する。アームの幅及び/またはスロットの幅は、外周に沿って配分された異なる値を有する。
【0013】
アームの幅及び/またはスロットの幅は平均幅であるか、またはこれらの幅が軸方向に変化する場合に、回転軸に対して垂直の同じ交差面に設けられる。代替として、アームの幅及び/またはスロットの幅を、軸方向に一定とすることができる。
【0014】
好ましい実施形態によると、スロットの幅は、外周に沿って一定である。
【0015】
好ましい実施形態によると、アームの幅は、外周に沿って漸進的に増加する。この増加は、有利には完全に1周して延びる。
【0016】
好ましい実施形態によると、アームの幅は、外周に沿って比例して増加する。この増加は、有利には完全に1周して延びる。
【0017】
好ましい実施形態によると、アームの幅は、外周に沿ってランダムに配分される。この配分は、有利には完全に1周して延びる。
【0018】
好ましい実施形態によると、各アームは、セクタθi=<θ>/2+i.dθ以上の角度で延びる。ここで、iは1とNとの間の整数、Nはアームの数、及び<θ>はN個のアームの平均セクタ角である。
【0019】
好ましい実施形態によると、外周に沿った各々次のアームにおいて、iは1づつ数が増加する。
【0020】
好ましい実施形態によると、外周に沿った各々次のアームのために、iは、1~Nの整数のランダムな配列から取り出される。Nは、4以上のアームの合計数に相当する、任意の偶数値である。
【0021】
好ましい実施形態によると、N=16である1~Nの整数のランダムな配列は、以下のうちの1つである。[10、15、6、12、11、8、14、7、16、13、9、1、5、4、2、3]、[14、11、8、5、3、1、9、2、6、15、4、12、13、16、7、10]、及び[9、14、10、16、12、3、4、5、11、1、2、6、7、8、15、13]。
【0022】
好ましい実施形態によると、少なくとも1つのヨークは、いくつかのヨークを備える。これらヨークのアームそれぞれは、外周に沿って交互である。
【0023】
好ましい実施形態によると、少なくとも1つのヨークの各々は、ヨークのアームを相互接続する中央部を備える。
【0024】
好ましい実施形態によると、アームの各々は、この中央部に固定された、湾曲した端部を備える。
【0025】
好ましい実施形態によると、発電機は、ヨークの中央部間に配置された電気コイルをさらに備える。
【0026】
好ましい実施形態によると、発電機は、回転子に機械的に連結されたタービンホイールをさらに備える。
【0027】
好ましい実施形態によると、発電機は、回転子及びタービンホイールを支持するシャフト、ならびにシャフトの各端部に軸受をさらに備える。
【0028】
好ましい実施形態によると、タービンホイールは、径方向に延びたブレードを備えた軸方向タービンホイールであり、このブレードを流れ抜ける環状の軸方向フローを、タービンホイール及び回転子の回転運動に変換するよう構成される。
【0029】
本発明は、ガスシリンダのためのバルブも目標とする。このバルブは、入口、出口、及びこれら入口及び出口を相互接続する通路を有する本体と、この本体に取り付けられて通路内のガスフローを制御する、フロー制御デバイスと、を備える。バルブは、通路に位置されたタービンホイールを備えた発電機をさらに備え、通路内のガスフローがタービンホイールを回転させたときに電力を出力するよう構成される。この発電機は、本発明によるものである。
【0030】
タービンホイールは、フロー制御デバイスの上流または下流に位置させることができる。
【0031】
本発明は、流体の通路を区切る壁と、流体が流れたときに駆動されるよう、通路に位置されたタービンホイールを有する発電機と、を備える導管も目標とする。この発電機は本発明によるものである。
【0032】
本発明は、流体が上記の導管を流れる間に電気を生成するための、導管にタービンホイールを備える発電機の使用も目標とする。この発電機は本発明によるものである。
【0033】
本発明は、回転軸の周りを回転するよう構成された永久磁石を備えた回転子、及び回転子の径方向内部側または外部側それぞれに隣接するように回転子の軸方向内側または外側に延びるアームを備え、少なくとも1つの磁気ヨークを備えた発電機の、寸法を決める方法も目標とする。これらのアームは、隣接するアームの各対間にスロットを形成するよう、外周に配分され、各スロット及び各アームは幅を有する。方法は、回転子のコギングトルクを低下させるよう、異なる値で外周に沿って配分されたアームの幅及び/またはスロットの幅の寸法を決めるステップを含む。
【0034】
好ましい実施形態によると、回転子のコギングトルクを低下させることは、アームの幅及びスロットの幅が外周に沿って一定である構成に対するものである。
【0035】
本発明は、発電機のコギングトルクを低下させる点で、特に興味深い。回転子に永久磁石を備えた電気機械、例えば発電機におけるコギングトルクは、外周に非一定の透磁性を示す固定子の、当然の結果である。各永久磁石は、固定子の強磁性アームの引力を受ける。これらのアームの規則的な配分は、それらの力が全てではなくとも、いくつかの永久磁石のために最大となる効果を有し、それは潜在的に高いコギングトルクをもたらす。このようなコギングトルクは、例えば自転車用ダイナモなどの、駆動トルクが比較的高い用途には、特に問題ではない。しかし、非常に低い駆動トルクの適用では、これは問題となる場合がある。本発明による不規則な配分は、コギングトトルクを大幅に低下させ、したがって例えばガスなどの流体のフローなど、非常に低い駆動トルクを備えた発電機の回転をタービンホイールで可能にし、一方で最適化された電力レベルを送達するので、特に興味深い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】先行技術による発電機の上面図及び斜視図である。
【
図2】
図1の発電機における固定子の、スロット配分を示す底面図である。
【
図3】
図1の発電機における、経時的な出力電力のグラフである。
【
図4】
図1の発電機における、経時的な動的トルク出力のグラフである。
【
図5】
図1の発電機における、経時的なコギングトルクのグラフである。
【
図6】コイル12を通した磁束振幅、出力電力、動的トルク、コギングトルク、及び回転子と固定子との間における径方向空隙eの異なる値のための、機械から電気への変換効率、の比較表である。
【
図7】本発明の第1の実施形態による、発電機の上面図及び斜視図である。
【
図8】
図7の発電機における固定子の、スロット配分を示す底面図である。
【
図9】
図7の発電機における固定子の、増加する配分を示す図である。
【
図10】
図7の発電機における、経時的な出力電力のグラフである。
【
図11】
図7の発電機における、経時的な動的トルクのグラフである。
【
図12】
図7の発電機における、経時的なコギングトルクのグラフである。
【
図13】本発明の第2の実施形態による発電機の、斜視図及び上面図である。
【
図14】
図13の発電機における固定子の、増加する配分を示す図である。
【
図15】
図13の発電機における、経時的な出力電力のグラフである。
【
図16】
図13の発電機における、経時的な動的トルクのグラフである。
【
図17】
図13の発電機における、経時的なコギングトルクのグラフである。
【
図18】本発明の第3の実施形態による発電機の、斜視図及び上面図である。
【
図19】
図18の発電機における固定子の、増加する配分を示す図である。
【
図20】
図18の発電機における、経時的な出力電力のグラフである。
【
図21】
図18の発電機における、経時的な動的トルクのグラフである。
【
図22】
図18の発電機における、経時的なコギングトルクのグラフである。
【
図23】本発明の第4の実施形態による発電機の、上面図及び斜視図である。
【
図24】
図23の発電機における固定子の、増加する配分を示す図である。
【
図25】
図23の発電機における、経時的な出力電力のグラフである。
【
図26】
図23の発電機における、経時的な動的トルクのグラフである。
【
図27】
図23の発電機における、経時的なコギングトルクのグラフである。
【
図30】
図1、
図7、
図13、
図18、及び
図23の種々の発電機における、コイルを通した磁束振幅、出力電力、固定子/回転子の相関因子、動的トルク、コギングトルク、及び機械から電気への変換効率、の比較表である。
【
図31】本発明による発電機が一体化される、バルブの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1~
図6は、当技術分野による発電機の構造及び特徴を示す。
【0038】
図1は、当技術分野による発電機の、上面図及び斜視図を備える。発電機2は、基本的に固定子4及び回転子6を備える。固定子4は、磁性材料で作られた一連のアーム8.1及び10.1を備える。それらは外周に、基本的に互いに対して平行に配置される。固定子4は、アーム8.1及び10.1に磁気によって連結されたコイル12も備える。回転子6は、回転する際に、固定子4のアームに様々な磁場を生成するよう、その外周に沿って配置された一連の永久磁石を備える。
【0039】
例えば回転子6は固定子4の内側に位置され、その外側周辺に磁場の大部分を生成するよう構成される。例えば回転子6は、一連の永久磁石を、周辺に沿って北極-南極の対を標準的に交互に、または北回転90°-南回転90°のハルバッハ配列で、備えることができる。
【0040】
例えば、固定子4は2つのヨーク8及び10を備え、それらは重ね合わされ、かつ相互嵌合される。各ヨーク8及び10は、中央部8.2及び10.2それぞれから基本的に軸方向に延びた、一連のアーム8.1及び10.1を備える。コイル12は、ヨーク8及び10の中央部8.2及び10.2の間に挟まれる。中央部8.2及び10.2は、コイル12を通って延びる。コイル12は、中央部周りに巻線を備える。
【0041】
図1の例において、各ヨークは8本のアームを備え、合計16本のアームを備えることになる。各アームは、スロットを形成するために、隣接する各アームから離れている。回転子6は16個の磁石を備え、8対の極を形成する。
【0042】
図2は、
図1の発電機における固定子のアーム及びスロット配分の底面を、概略で示す。外周に交互に配置された、嵌合されたアーム8.1及び10.1を確認することができる。各アーム8.1及び10.1は、角度θ
iにわたって外周方向に延びる。それらは、外周方向の空隙wも示す。径方向の空隙eは、回転子6と固定子4との間に設けられる。明白なように、アームの配分は規則的、すなわち角度θ
iは各アームで等しく、外周方向の空隙wも一定である。
【0043】
研究及び特徴付けの目的で、本発明の以下の実施形態において、アームの非均等配分を、以下のように各アームの角度値θiで定義する。
θi=<θ>/2+i.dθ
ここで、iは1~Nに増加する整数値、<θ>はアームの角度の平均値、及びdθは増加する角度値である。そして、
<θ>=(2π-N.α)/N、及び
α=w/Rstator
Rstatorは、固定子4の半径である。
【0044】
セクタNの合計は、
【0045】
【0046】
【0047】
N=16のセクタ及びアームのため、増加する角度値は、
dθ=π/136-α/17
であり、各アームの角度は、
θi=π/16-α/2+i.(π/136-α/17)
である。
【0048】
図2のような均等配分には、上記の増加する計算は適用されず、アームの一定の角度値は、
θ
i
regular=(2π-N.α)/N=π/8-α
である。固定子の半径R
stator=8.55mm、及び外周方向の空隙w=1mm、α=0.117radian=6.7°である。
【0049】
さらに
図1及び
図2を参照すると、固定子4は、空隙の交互配置、すなわち空気及びアームである磁気材料の交互配置を形成する。同様に、回転子6は、空隙と固定子4の磁気材料との交互配置で、ゼロで通過する正値及び負値の交互配置を示す磁場を生成する。固定子に対する回転中に、回転子は、材料の透磁性のおかげで、各アームの磁性材料において可変磁場を生成する。この可変磁場は、各アーム8.1及び10.1に沿って、ヨーク8及び10の中央部8.2及び10.2に伝えられ、コイル12を磁化する。したがってコイル12は、電圧を生成する起電力を誘発する交番磁場によって横断される。極の数がアームの数と等しいため、かつ極及びアームは均等かつ規則的に配分されるために、回転子によって生成された磁場とアームとの間の相関関係の程度は、回転子と固定子との間の角度位置に関わらず、各アームにおいて等しい。しかし、回転子の極がアームと角度的に整合されたときに相関関係は最大となり、極の各対間の(磁場が無効な)中間位置がアームと角度的に整合されたときに、相関関係は最小となることは明白である。相関関係の程度は、発電機の特定の電力出力に、直接影響する。
【0050】
図3~
図5は、
図1及び
図2の発電機の、出力電力、動的トルク、及びコギングトルクの計算値を示すグラフである。動的トルクは、コギングトルクの積み重なった貢献、及び渦電流の貢献による制動トルクを表わす。この制動トルクは、角速度と共に増加する。角速度が増加すると、渦電流によって生成された磁束は増加し、それによってネット磁束が速度と共に減少する。計算は、有限要素解析ソフトウェア(COMSOL)を使用したモデルに基づく。例えば、回転スピードは3780rpmである。固定子材料は、伝導率σ=1.227×10
+6S/m、かつ透磁率1800のNiFe合金の軟磁性材料から構成される。固定子の2つの部品によって挟まれた銅コイルは、DC抵抗1.31オームに対して26.5mHのインダクタンスを表わす。20オームの負荷抵抗はコイルに接続され、電気出力(電圧、電力)を計測する。コギングトルクは、2.(θ
i
regular+α)=π/4ラジアンの範囲における固定子スロットに対する、回転子の角度位置のための静的規則性において計算される。
【0051】
図6は、これら磁気及び機械出力の得られた値を要約した表である(1列目は基準モデル1)。ピーク間の動的(及びコギング)トルクの値を下げるために研究された、1つの可能性は、磁気回転子の外側部と固定子の内側部との間の空隙距離「e」を増加させることである。これによって、固定子の合計の径、したがって発電機の寸法を増加させることになるが、eのより高い値(基準モデル2及び3における1.5mm及び2.5mm)に対し、ピーク間の動的トルクのより低い値(基準モデル1の1.55mN.mの代わりに、それぞれ0.404及び0.039mN.m)を得る。しかし、発電機の出力電力の大きい低下(e=2.5mmで11.4mWまで低下)に留意できる。表の最後の行は、入力機械力に対する出力電力の比率によって、発電機の効率の推定を示す。
【0052】
上記で説明した、回転子によって生成された磁場と、固定子のアームとの間における相関関係の程度は、最大値0.7を示す。
【0053】
本発明によると、アーム及び/またはスロットの角度幅の配分は、有利な方法で動的トルク及び/またはコギングトルクを修正するために、非均等となるよう変化させることができる。
図6以降の残りの図面において、3つの可変ステップ発電機を詳細に表し、本発明の実施形態を形成する。
【0054】
図7~
図12は、本発明の第1の実施形態を示し、アームの角度幅が比例して増加する上述の発電機に基づいている。
図1~
図6の参照番号は、ここでは同じ、または相当する要素を指定するために使用されるが、これらの番号には100が加えられている。それは、これらの要素の説明にも言及される。
【0055】
図7及び
図8において、アーム108.1及び110.1の角度幅は漸進的に増加すること、より詳細には
図8において、図の頂部に位置されたアーム108.1から開始して時計周りに進むことが、確認できる。回転子106は、
図1及び
図2と比較して不変のままである。
【0056】
図9は、
図2に関してすでに表わした以下の式における、第2~第16のアームの増加を示す。
θ
i=<θ>/2+i.dθ
【0057】
回転子によって生成された磁場と、アームとの間における相関関係の程度は、最大値0.35を示す。
【0058】
図10~
図12は、
図7~
図9の発電機の、出力電力、動的トルク、及びコギングトルクの計算値を示すグラフである。それらは、コギングトルクの実質的な低下を示す。それらは、
図1~
図6の基準モデル1及び2(
図6参照)と比較して動的トルクの低下も示すが、効率Γ=5.72%の減少、すなわち入力機械力に対する電力出力の比率の減少も示す。基準モデル3と比較すると、比例増加モデルは、2倍より多くの出力電力をもたらすが、ここでは低い効率Γももたらす。
【0059】
図13~
図17は、本発明の第2の実施形態を示し、アームの角度幅は角度幅がランダムで増加する上記の
図1~
図6の発電機に基づいている。
図1~
図6の参照番号は、ここでは同じ、または相当する要素を指定するために使用されるが、これらの番号には200が加えられている。それは、これらの要素の説明にも言及される。
【0060】
図14で明白であるように、N=16のセクタの増加iは、
図2に関連してすでに表わした以下の式、
θ
i=<θ>/2+i.dθ
であり、ランダムに配分される(ランダム配分R02)。
【0061】
回転子によって生成された磁場と、アームとの間における相関関係の程度は、最大値0.43を示す。
【0062】
図15~
図17は、
図13及び
図14の発電機の、出力電力、動的トルク、及びコギングトルクの計算値を示すグラフである。コギングトルクは、
図7~
図12の第1の実施形態(特に
図12参照)と比較すると、さらに減少されることが確認できる。ピーク間の動的トルクは、33mWの出力電力に対して0.085mN.mまで低下される。これらの結果は、Γ=5.72%の比例した増加と比較すると、Γ=24.52%の、より良好で優れた効率を示す。
【0063】
図18~
図22は、本発明の第3の実施形態を示し、アームの角度幅がランダムで増加する上記の
図1~
図6の発電機に基づいている。
図1~
図6の参照番号は、ここでは同じ、または相当する要素を指定するために使用されるが、これらの番号には300が加えられている。それは、これらの要素の説明にも言及される。
【0064】
この第3の実施形態は、
図2に関連してすでに表わした以下の式において、N=16のセクタにおける増加iの、別のランダム配分(ランダム配分R05)であり、
θ
i=<θ>/2+i.dθ
第2の実施形態と類似する。
【0065】
回転子によって生成された磁場と、アームとの間における相関関係の程度は、最大値0.39を示す。
【0066】
【0067】
図23~
図27は、本発明の第4の実施形態を示し、アームの角度幅がランダムで増加する上述の
図1~
図6の発電機に基づいている。
図1~
図6の参照番号は、ここでは同じ、または相当する要素を指定するために使用されるが、これらの番号には400が加えられている。それは、これらの要素の説明にも言及される。
【0068】
第4の実施形態は、第2の及び第3の実施形態に関して、N=16のセクタにおける増加iの、別のランダムな配分(ランダム配分R06)である。
【0069】
回転子によって生成された磁場と、アームとの間における相関関係の程度は、最大値0.37を示す。
【0070】
【0071】
図28~
図30は、コギングトルク及び動的トルクの比較グラフ、ならびに出力電力、相関要因、コギングトルク、動的トルク、及び効率の比較表、を提供することによって、上述の発電機を要約する。
【0072】
図28において、比例した増加及びランダムに生成された3つの例各々のシーケンス(R02、R05、及びR06)は、基準モジュール(すなわち一定のアーム幅)と比較して実質的に低いピーク間のコギングトルクの調整を実現することを確認する。同様に、
図29において、比例した増加及びランダムに生成されたな3つの例各々のシーケンス(R02、R05、及びR06)は、実質的に低いピーク間の動的トルクの調整を実現することを確認する。
図30において、発電機の効率は、基準モデルと比較して、比例した増加は同じ状態を保っていることを確認する。その一方で
図30は、ランダムに生成された3つの例(R02、R05、及びR06)各々の出力電力レベル、特にR02の出力電力レベルは、明白な増加を示す。
【0073】
より一般的には、上記の本発明の4つの実施形態は、アームの非均等配分をもたらすアーム付き固定子を備えた発電機が、コギングトルクを低下させることを示す。アーム幅のランダム配分を提供することは、コギングトルクを低下させるだけではなく、効率も増加させる。
【0074】
図31は、タービンホイールに連結され、かつバルブもしくは導管に一体化されるか、または取り付けられた、本発明による発電機の概略断面図である。この図において、第1の実施形態の参照番号(
図7~
図12)が使用される。特定の参照番号は、100と200との間を含み、特定の要素を指定するために使用される。しかし、バルブまたは導管への一体化は、発電機の他の実施形態にも適用されることを理解されたい。発電機102の回転子106は、タービンホイール116に連結されたシャフト114を備える。
【0075】
バルブ118は、ガス通路122を有する本体120を備える。ガス通路122は、ガス入口124を本体120上のガス出口126と相互接続させる。このバルブは、減圧器128を備える。減圧器128は、座部128.2と協働するシャッター128.1を備え、シャッター128.1及び座部128.2の両方は、ガス通路122に配置され、この通路を遮断する。減圧器128は、ピストン128.3も備える。ピストン128.3は、シャッター128.1に機械的に連接され、かつ本体120に形成された穴に摺動可能である。ピストン128.3は、本体120の穴を用いてシャッター128.1の下流にある調整チャンバ128.4及びその座部128.2の範囲を定め、チャンバ128.5内に、座部128.2においてガス通路122を開けるよう、シャッター128.1に作用する方向にピストン128.3を弾性的に付勢するバネ128.6を収容する。バネ128.6の事前の拘束を調整するためのデバイス128.7を、設けることができる。上記で説明した、バルブを調整する構造は、当業者に公知であるものである。
【0076】
発電機102及びタービンホイール116は、ガス通路122の高圧部分、すなわちシャッター128.1及び座部128.2の上流に位置される。明白であるように、穴などの空洞が、発電機の回転アセンブリ、すなわち基本的にタービンホイール116及び回転子106を支えるシャフト114を受け入れるために、本体に形成されている。第1の軸受130が、シャフト114の内側端部を支持するため、本体に形成される。本体120の空洞は、シャフト114の外側端部における第2の軸受を形成するプラグ132によって、気密的に閉じられる。固定子104のヨーク108及び110は、回転子106を収容する空洞の周縁部において、本体120に形成された穴または長手方向の空洞の中に挿入される。固定子104のコイル112は、バルブのガス通路122の外側にあり、バルブ118に関連付けられた任意の種類の電気もしくは電子デバイスに、容易に接続することができる。
【0077】
さらに
図31を参照すると、調整器128が開けられたときに上記の通路内におけるガスフローによって駆動されるよう、タービンホイール116はガス通路124に位置付けられる。より具体的には、上記のホイールへのエネルギー移動を最大化するよう、タービンホイール116の設計に関して流体を適切に加速させるために、タービンホイール116の直ぐ上流の通路に、フロー誘導手段134を設けることができる。
【0078】
代替として、タービンホイール116を、バルブ118の低圧側、すなわち圧力調整器128のシャッター128.1及び座部128.2の下流に配置することもできる。
【国際調査報告】