IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファン ロンウーの特許一覧

<>
  • 特表-超音波燃料励起装置 図1
  • 特表-超音波燃料励起装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-11
(54)【発明の名称】超音波燃料励起装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 61/20 20060101AFI20220304BHJP
【FI】
F02M61/20 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021533614
(86)(22)【出願日】2019-10-22
(85)【翻訳文提出日】2021-06-10
(86)【国際出願番号】 CN2019112496
(87)【国際公開番号】W WO2020119251
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】201811502784.2
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521255037
【氏名又は名称】ファン ロンウー
【氏名又は名称原語表記】FANG, Rongwu
【住所又は居所原語表記】Room 205. Building 2, No.120 Xinshi Middle Road, Sanyuan District Sanming, Fujian 365001 China
(74)【代理人】
【識別番号】100188134
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 武幸
(72)【発明者】
【氏名】ファン ロンウー
(72)【発明者】
【氏名】タン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】リウ ジミン
【テーマコード(参考)】
3G066
【Fターム(参考)】
3G066AB02
3G066BA01
3G066CA01Z
3G066CA15S
3G066CC53
3G066CE28
(57)【要約】
本発明は超音波燃料励起装置を開示する。前記超音波燃料励起装置はケースを含み、前記ケースは外層金属ケース及び内部絶縁層を含有し、前記ケース内には、絶縁性液体燃料で満たされた内部キャビティと、少なくとも一つの燃料入口と、少なくとも一つの燃料出口を有する。前記ケースの内部キャビティは、少なくとも超音波エネルギー変換ユニット、第1電極導電接続ブロック、第1導電ネジ、導電バネ、第2電極導電接続ブロック、及び第2導電ネジを含む。本発明は燃料利用率を向上させ、装置の動力を強め、燃料を節約し、さらに有害ガスの排出を減少させ、環境を保護し、装置の動作ノイズを低減し、油路を洗浄し、炭素堆積を減少させ、取り付け及びメンテナンスを容易にする。超音波励起装置は燃料でエネルギーを取得する様々な装置に広く応用することができ、強い適応性を有する。
【選択図】図1












【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁ケースを含む超音波燃料励起装置であって、
前記絶縁ケースは、絶縁性液体燃料で満たされた内部キャビティと、少なくとも一つの燃料入口と、少なくとも一つの燃料出口を有し、
前記絶縁ケースの内部キャビティは、
正面が燃料出口側に向き、背面が燃料入口側に向く少なくとも一つの超音波エネルギー変換素子を含み、前記超音波エネルギー変換素子が絶縁ケースの内部キャビティに設置されて絶縁性液体燃料に完全に浸漬される超音波エネルギー変換ユニットと、
前記超音波エネルギー変換ユニットの電極に接続される第1電極導電接続ブロックと、
前記第1電極導電接続ブロックを前記絶縁ケースに固定する第1導電性接続部材と、
前記超音波エネルギー変換ユニットの他の電極に接続される導電バネと、
前記導電バネに接続される第2電極導電接続ブロックと、
前記第2電極導電接続ブロックを前記絶縁ケースに固定する第2導電性接続部材とを含み、
前記第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材は電源に接続されることを特徴とする超音波燃料励起装置。
【請求項2】
前記超音波エネルギー変換ユニットには、両面を貫通する少なくとも一つの貫通孔が燃料通路として設けられることを特徴とする、請求項1に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項3】
前記超音波エネルギー変換ユニットは二つ以上の前記超音波エネルギー変換素子を含み、前記超音波エネルギー変換素子はいずれも正面が燃料出口側に向き、背面が燃料入口側に向き、隣接する二つの超音波エネルギー変換素子の間は導電接続アセンブリにより直列接続されることを特徴とする、請求項1に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項4】
前記絶縁ケースの外部に外層金属ケースが設けられ、前記外層金属ケースは入口金属シールヘッドと、出口金属シールヘッドと、金属ハウジングとを含み、前記金属ハウジングはハウジングネジにより前記入口金属シールヘッド及び前記出口金属シールヘッドに固定的に接続され、前記第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材はそれぞれ第1信号線及び第2信号線により電源に接続され、前記第1信号線の導線遮蔽層及び前記第2信号線の導線遮蔽層はそれぞれ前記金属ハウジングに接続されることを特徴とする、請求項1に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項5】
前記絶縁ケースは、
前記超音波燃料励起装置の底端に設置され、その中部が前記燃料入口を有する入口絶縁ノズルと、
前記超音波燃料励起装置の頂端に設置され、その中部が前記燃料出口を有する出口絶縁ノズルと、
前記入口絶縁ノズル及び出口絶縁ノズルにそれぞれ第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材により固定的に接続された絶縁ケースとを含むことを特徴とする、請求項1又は4に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項6】
前記導電接続アセンブリは金属バネ座と前記金属バネ座内に設けられた接続導電バネとを含むことを特徴とする、請求項3に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項7】
前記導電バネは内部金属オイルガイドノズルに嵌設され、前記内部金属オイルガイドノズルの中部は燃料入口と超音波エネルギー変換素子における燃料通路を連通させる内部通路を有することとを特徴とする、請求項1又は3に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項8】
前記超音波エネルギー変換素子は超音波トランスデューサー又は超音波エネルギー変換シートであることを特徴とする、請求項1又は3に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項9】
前記入口、出口絶縁ノズルはそれぞれ金属製ノズルと金属製ノズルの外部に嵌設された絶縁スリーブで構成され、前記入口、出口絶縁ノズルの金属製ノズルはそれぞれ第2電極導電接続ブロックと第1電極導電接続ブロックとに一体的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の超音波燃料励起装置。
【請求項10】
前記絶縁ケースの燃料入口側と入口絶縁ノズルとの接触面に界面シールガスケットが設けられ、前記絶縁ケースの燃料出口側と出口絶縁ノズルとの接触面に界面シールガスケットが設けられることを特徴とする、請求項1又は9に記載の超音波燃料励起装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波励起装置に関し、具体的には超音波燃料励起装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンはある燃料を使用して動力を生成する機械装置であり、すなわち燃料を化学エネルギーから熱エネルギーに変換して、最後に機械的エネルギーに変換する機械である。
エンジンの効率は機械効率と熱効率という二つの指標がある。ここで、熱効率は燃料が燃焼した後に仕事をするための熱量と生成可能な総熱量との比を指す。燃料が完全に燃焼して生成された熱量は、一部がエンジン冷却系に持ち去られ、一部が排気ガスと共に排出され、少量の熱量のみが仕事に用いられる。従来の内燃機関の熱効率は低く、一般的に4ストロークガソリンエンジンの熱効率は20%~25%であり、高性能のエンジンであっても熱効率が30%未満である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のエンジンの燃料熱損失が大きく、熱効率が低いという問題を解決するために、本発明は超音波燃料励起装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
絶縁ケースを含む超音波燃料励起装置であって、前記絶縁ケースは、絶縁性液体燃料で満たされた内部キャビティと、少なくとも一つの燃料入口と、少なくとも一つの燃料出口とを有する。
前記絶縁ケースの内部キャビティは、少なくとも超音波エネルギー変換ユニットと、第1電極導電接続ブロックと、第1導電性接続部材と、導電バネと、第2電極導電接続ブロックと、第2導電性接続部材とを有する。
そのうちの好ましい実施形態として、超音波エネルギー変換ユニットは、正面が燃料出口側に向き、背面が燃料入口側に向く超音波エネルギー変換素子を含む。前記超音波エネルギー変換素子は絶縁ケースの内部キャビティに設置されて液体燃料に完全に浸漬される。前記超音波エネルギー変換素子には超音波エネルギー変換素子の正面及び背面を貫通する一つ又は複数の超音波エネルギー変換素子貫通孔が設けられ、第1電極導電接続ブロックと第2電極導電接続ブロックには燃料貫通孔が設けられ、超音波エネルギー変換素子貫通孔と燃料貫通孔は燃料入口と燃料出口を連通させる燃料通路を形成し、絶縁性液体燃料は超音波エネルギー変換素子の背面から貫通孔を介して正面に流れる。
【0005】
そのうちの好ましい実施形態として、前記超音波エネルギー変換ユニットは二つ又は二つ以上の前記超音波エネルギー変換素子を含む。これにより、効果を向上させる作用を果たす。前記超音波エネルギー変換素子はいずれも正面が燃料出口側に向き、背面が燃料入口側に向き、隣接する二つの超音波エネルギー変換素子の間は導電接続アセンブリにより直列接続され、各超音波エネルギー変換素子にはいずれも超音波エネルギー変換素子の正面及び背面を貫通する一つ又は複数の超音波エネルギー変換素子貫通孔が設けられ、第1電極導電接続ブロック及び第2電極導電接続ブロックには燃料貫通孔が設けられ、各超音波エネルギー変換素子の超音波エネルギー変換素子貫通孔の間が互いに連通して燃料貫通孔と燃料入口と燃料出口を連通させる燃料通路を形成し、絶縁性液体燃料が燃料入口側の超音波エネルギー変換素子の背面に沿って流入し、燃料出口側の超音波エネルギー変換素子の正面から流出するまで各超音波エネルギー変換素子を順に通過する。
【0006】
前記絶縁ケースの内部キャビティは、正面が燃料出口側に向き、背面が燃料入口側に向く少なくとも一つの超音波エネルギー変換素子を含み、前記超音波エネルギー変換素子が絶縁ケースの内部キャビティに設置されて絶縁性液体燃料に完全に浸漬される超音波エネルギー変換ユニットと、前記超音波エネルギー変換ユニットの電極に接続される第1電極導電接続ブロックと、前記第1電極導電接続ブロックを前記絶縁ケースに固定する第1導電性接続部材と、前記超音波エネルギー変換ユニットの他の電極に接続される導電バネと、前記導電バネに接続される第2電極導電接続ブロックと、前記第2電極導電接続ブロックを前記絶縁ケースに固定する第2導電性接続部材とを含み、前記第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材は電源に接続される。
【0007】
第1電極導電接続ブロック及び導電バネはそれぞれ超音波エネルギー変換ユニットの両端に接続される。すなわち、超音波エネルギー変換ユニットは一つのみの超音波エネルギー変換素子を含む場合、第1電極導電接続ブロック及び導電バネはそれぞれ超音波エネルギー変換素子の正面及び背面に接続される。超音波エネルギー変換ユニットは二つ以上の超音波エネルギー変換素子を含む場合、第1電極導電接続ブロックはそのうちの最も燃料出口側に近い超音波エネルギー変換素子の正面に接続され、導電バネはそのうちの最も燃料入口側に近い超音波エネルギー変換素子の背面に接続される。
【0008】
第1導電性接続部材は前記第1電極導電接続ブロックを前記ケースに固定し、かつ該第1導電性接続部材には第1信号線が接続される。第2電極導電接続ブロックと前記導電バネは電気的に接続される。第2導電性接続部材は前記第2電極導電接続ブロックを前記ケースに固定し、かつ該第2導電性接続部材には第2信号線が接続される。前記第1信号線と第2信号線はそれぞれアクチュエータの内外界面電極に接続される。第1導電性接続部材と第2導電性接続部材は同時にシール及び導電の作用を有し、導線が通過せず、絶縁層の存在による耐油性がなく、老化しやすいという問題を回避し、接続シールが持続的で信頼性が高い。
【0009】
そのうちの好ましい実施形態として、前記絶縁ケースの外部に外層金属ケースが設けられ、該外層金属ケースは入口金属シールヘッドと、出口金属シールヘッドと、金属ハウジングとを含み、前記金属ハウジングはハウジングネジにより前記入口金属シールヘッド及び出口金属シールヘッドに固定的に接続され、前記第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材はそれぞれ第1信号線及び第2信号線により電源に接続され、該第1信号線の導線遮蔽層及び第2信号線の導線遮蔽層はそれぞれ前記金属ハウジングに接続される。
導線遮蔽層はハウジングネジを介してアクチュエータの金属ハウジングに接続されて遮蔽して干渉を防止することができる。
【0010】
そのうちの好ましい実施形態として、前記絶縁ケースは少なくとも入口絶縁ノズルと、出口絶縁ノズルと、絶縁ケースとを含む。入口絶縁ノズルは前記超音波燃料励起装置の底端に設置され、その中部が前記燃料入口を有する。出口絶縁ノズルは前記超音波燃料励起装置の頂端に設置され、その中部が前記燃料出口を有する。絶縁内部スリーブは前記入口絶縁ノズル及び出口絶縁ノズルにそれぞれ第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材により固定的に接続された。
【0011】
そのうちの好ましい実施形態として、前記導電接続アセンブリは金属バネ座と該金属バネ座内に設けられた接続導電バネとを含む。
【0012】
そのうちの好ましい実施形態として、前記導電バネは内部金属オイルガイドノズルに嵌設され、該内部金属オイルガイドノズルの中部は燃料入口と超音波エネルギー変換素子における燃料通路を連通させる内部通路を有する。
【0013】
そのうちの好ましい実施形態として、前記入口、出口絶縁ノズルはそれぞれ金属製ノズルと絶縁スリーブとで構成され、前記入口、出口絶縁ノズルの金属製ノズルはそれぞれ第2電極導電接続ブロックと第1電極導電接続ブロックとに一体的に接続される。絶縁スリーブは金属製ノズルの外部に嵌設されて絶縁層を形成する。
【0014】
そのうちの好ましい実施形態として、前記第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材の外部には電極シーラントが充填される。
【0015】
そのうちの好ましい実施形態として、前記絶縁ケースの燃料入口側と入口絶縁ノズルとの接触面に界面シールガスケットが設けられ、絶縁ケースの燃料出口側と出口絶縁ノズルとの接触面に界面シールガスケットが設けられる。
【0016】
そのうちの好ましい実施形態として、第1導電性接続部材及び第2導電性接続部材は導電ネジである。
【0017】
そのうちの好ましい実施形態として、前記超音波エネルギー変換素子は超音波トランスデューサー又は超音波エネルギー変換シートである。超音波トランスデューサー、超音波エネルギー変換シート及びその正面、背面はいずれも本分野の技術常識であり、ここでは説明を省略する。
【発明の効果】
【0018】
本発明は超音波エネルギーを利用して燃料を励起することにより、燃料が本装置において高周波超音波により励起された後により霧化しやすく、燃料における様々な成分が十分に燃焼しやすい。本装置を使用すると燃料利用率を向上させ、装置の動力を強化し、燃料を節約し、さらに有害ガスの排出を減少させ、環境を保護し、装置の動作ノイズを低減し、油路を洗浄し、炭素堆積を減少させ、取り付け及びメンテナンスしやすい。超音波励起装置は様々な燃料でエネルギーを取得する装置に広く応用することができ、強い適応性を有する。また、アクチュエータを予備油管路に増設することは互換性が高く、アクチュエータ装置を停止した後、元の装置の性能に影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】は実施例1における前記超音波燃料励起装置の構造概略図である。
図2】は実施例2における前記超音波燃料励起装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の前記超音波燃料励起装置の構造は以下の実施例によりさらに説明する。
(実施例1)
【0021】
図1は標準型超音波燃料励起装置を示す。すなわち、超音波エネルギー変換ユニットは一つの超音波エネルギー変換シート8のみを含む。
【0022】
超音波燃料励起装置のケースは外層金属ケース及び内部絶縁層で構成され、ここで外層金属ケースは入口金属シールヘッド21、出口金属シールヘッド22及び金属ハウジング24で構成される。入口金属シールヘッド21は二つのハウジングネジ20により金属ハウジング24の底部に固定され、出口金属シールヘッド22はハウジングネジ20により金属ハウジング24の頂部に固定される。内部絶縁層は入口絶縁ノズル2、出口絶縁ノズル1及び絶縁ケースで構成される。入口絶縁ノズル2は入口金属シールヘッド21内に密封設置され、その内部には燃料入口を有する。出口絶縁ノズル1は出口金属シールヘッド22内に密封設置され、その内部には燃料出口を有する。絶縁ケース3は入口絶縁ノズル2及び出口絶縁ノズル1にはそれぞれ第1導電ネジ16及び第2導電ネジ17により固定的に接続され、接続部には界面シールガスケット13が設置されて、密封された絶縁内部キャビティを形成し、かつその中に絶縁性液体燃料が充填される。金属ハウジング24と絶縁ケースとの間に界面シールO型ガスケット23が設置されて密封する。第1導電ネジ16及び第2導電ネジ17の外部には電極シーラント4が充填される。
【0023】
超音波エネルギー変換シート8はエネルギー変換シート固定絶縁ナット12により絶縁内部キャビティに固定される。すなわち、超音波エネルギー変換シート8は完全に絶縁性液体燃料内に浸漬され、その正面は燃料出口側に向き、背面は燃料入口側に向く。超音波エネルギー変換シート8にはその正面と背面を貫通する二つの超音波エネルギー変換シート貫通孔9が設置される。該超音波エネルギー変換シート貫通孔9は燃料入口と燃料出口を連通させる燃料通路であり、絶縁性液体燃料は超音波エネルギー変換素子の背面から貫通孔を介して正面に流れる。
【0024】
第1電極導電接続ブロック5は超音波エネルギー変換シート8に設置され、その正面に接触する。第1導電ネジ16は順に入口絶縁ノズル2及び絶縁内部スリーブ3を貫通して第1電極導電接続ブロック5に固定され、第1電極導電接続ブロック5と超音波エネルギー変換シート8を圧着する。該第1導電ネジ16と入口絶縁ノズル2との接触面には第1金属導電ガスケット14が設置され、第1信号線18は第1導電ネジ16により第1金属導電ガスケット14にロックされる。超音波エネルギー変換シート8の正面は第1電極導電接続ブロック5、第1導電ネジ16、第1信号線18により電源の一極に接続される。
【0025】
導電バネ11は超音波エネルギー変換シート8の背面に接続される。導電バネ11は内部金属オイルガイドノズル7に嵌設され、該内部金属オイルガイドノズル7の中部は燃料入口と超音波エネルギー変換シート貫通孔9を連通させる内部通路を有する。第2電極導電接続ブロック6は内部金属オイルガイドノズル7に固定的に接続される。第2導電ネジ17は順に入口絶縁ノズル2及び絶縁内部スリーブ3を貫通して第2電極導電接続ブロック6の下方に固定される。該第2導電ネジ17と入口絶縁ノズル2との接触面には第2金属導電ガスケット15が設置され、第2信号線19は第2導電ネジ17により第2金属導電ガスケット15にロックされる。超音波エネルギー変換シート8の背面は第2電極導電接続ブロック6、第2導電ネジ17、第2信号線19により電源の他方の極に接続される。
【0026】
第1信号線の導線遮蔽層(図示せず)と第2信号線19の導線遮蔽層(図示せず)はそれぞれハウジングネジ20により該金属ハウジング24に接続される。導線遮蔽層はハウジングネジ20を介してアクチュエータの金属ハウジング24に接続されて遮蔽して干渉を防止することができる。
【0027】
液体燃料の流れ方向は燃料入口から内部金属オイルガイドノズル7の内部通路を経て、背面から超音波エネルギー変換シート貫通孔9に流入して正面から流出し、超音波エネルギー変換シート8の作用でエネルギー変換を完了し、次に燃料出口から流出する。
(実施例2)
【0028】
図2は強化型超音波燃料励起装置を示す。すなわち、超音波エネルギー変換ユニットは直列接続された二つの超音波エネルギー変換シートを含み、すなわち第1超音波エネルギー変換シート8a及び第2超音波エネルギー変換シート8bである。
【0029】
超音波燃料励起装置のケースは外層金属ケース及び内部絶縁層で構成され、ここで外層金属ケースは入口金属シールヘッド21、出口金属シールヘッド22及び金属ハウジング24で構成される。入口金属シールヘッド21は二つのハウジングネジ20により金属ハウジング24の底部に固定され、出口金属シールヘッド22は二つのハウジングネジ20により金属ハウジング24の頂部に固定される。内部絶縁層は入口絶縁ノズル2、出口絶縁ノズル1及び絶縁ケース3で構成される。入口絶縁ノズル2は入口金属シールヘッド21内に密封設置され、その内部には燃料入口を有する。出口絶縁ノズル1は出口金属シールヘッド22内に密封設置され、その内部には燃料出口を有する。絶縁ケース3は入口絶縁ノズル2及び出口絶縁ノズル1にはそれぞれ第1導電ネジ16及び第2導電ネジ17により固定的に接続され、接続部には界面シールガスケット13が設置されて、密封された絶縁内部キャビティを形成し、かつその中に絶縁性液体燃料が充填される。金属ハウジング24と絶縁内部スリーブ3との間に界面シールO型ガスケット23が設置されて密封する。
【0030】
第1導電ネジ16及び第2導電ネジ17の外部には電極シーラント4が充填される。
【0031】
第1、第2超音波エネルギー変換シート8a、8bはいずれも正面が燃料出口側に向き、背面が燃料入口側に向くという方式で絶縁内部キャビティに設置され、第1、第2超音波エネルギー変換シート8a、8bは完全に絶縁性液体燃料に浸漬される。そのうち、第1超音波エネルギー変換シート8aは第2超音波エネルギー変換シート8bの直上に設置され、エネルギー変換シート固定絶縁ナット12と絶縁内層はネジ山により固定的に接続され、第2超音波エネルギー変換シート8bは該エネルギー変換シート固定絶縁ナット12に設置される。第1超音波エネルギー変換シート8aの中部にはその正面及び背面を貫通する第1超音波エネルギー変換シート貫通孔9aが設けられ、第2超音波エネルギー変換シート8bの二つの側部にはそれぞれその正面及び背面を貫通する第2超音波エネルギー変換シート貫通孔9bが設けられる。第2超音波エネルギー変換シート8bの正面には金属バネ座26が設置され、金属バネ座26が絶縁スリーブ25内に固定され、金属バネ座26の底部には金属バネ座貫通孔27が設置され、かつ底部外側には第2超音波エネルギー変換シート8bの縁部に架設された支持脚が設置され、金属バネ座26内に接続導電バネ10が取り付けられ、接続導電バネ10が第1超音波エネルギー変換シート8aの背面に接続される。第1、第2超音波エネルギー変換シート貫通孔9a、9bと金属バネ座貫通孔27及び接続導電バネ10は燃料入口と燃料出口を連通させる燃料通路を形成し、絶縁性液体燃料は超音波エネルギー変換素子の背面から貫通孔を介して正面に流れる。
【0032】
第1電極導電接続ブロック5はそのうちの第1超音波エネルギー変換シート8aの正面に接続され、導電バネ11は第2超音波エネルギー変換シート8bの背面に接続される。第1導電ネジ16は順に入口絶縁ノズル2及び絶縁ケースを貫通して第1電極導電接続ブロック5に固定される。該第1導電ネジ16と入口絶縁ノズル2との接触面には第1金属導電ガスケット14が設置され、第1信号線18は第1導電ネジ16により第1金属導電ガスケット14にロックされる。第1超音波エネルギー変換シート8aの正面は第1電極導電接続ブロック5、第1導電ネジ16、第1信号線18により電源の一極に接続される。
導電バネ11は第2超音波エネルギー変換シート8bの背面に接続される。導電バネ11は内部金属オイルガイドノズル7に嵌設され、該内部金属オイルガイドノズル7の中部は燃料入口と超音波エネルギー変換シート貫通孔を連通させる内部通路を有する。第2電極導電接続ブロック6は内部金属オイルガイドノズル7に固定的に接続される。第2導電ネジ17は順に入口絶縁ノズル2及び絶縁内部スリーブ3を貫通して第2電極導電接続ブロック6の下方に固定される。該第2導電ネジ17と入口絶縁ノズル2との接触面には第2金属導電ガスケット15が設置され、第2信号線19は第2導電ネジ17により第2金属導電ガスケット15にロックされる。第2超音波エネルギー変換シート8bの背面は第2電極導電接続ブロック6、第2導電ネジ17、第2信号線19により電源の他方の極に接続される。
【0033】
第1信号線の導線遮蔽層(図示せず)と第2信号線の導線遮蔽層(図示せず)はそれぞれハウジングネジ20により該金属ハウジング24に接続される。導線遮蔽層はハウジングネジ20を介してアクチュエータの金属ハウジング24に接続されて遮蔽して干渉を防止することができる。
【0034】
液体燃料の流れ方向は燃料入口から内部金属オイルガイドノズル7の内部通路を経て、背面から第2超音波エネルギー変換シート貫通孔9bに流入して正面から流出し、金属バネ座貫通孔27を通して接続導電バネ10の中心を貫通し、背面から第1超音波エネルギー変換シート貫通孔9aに流れて正面から流出し、超音波エネルギー変換シート8a、8bの作用でエネルギー変換を完了し、次に燃料出口から流出する。
以上は本発明の基本的な原理及び主要な特徴と本発明の利点を表示して説明する。当業者であれば理解されるように、本発明は上記実施例に限定されず、上記実施例及び明細書に記載されたものは本発明の原理を説明するだけである。本発明の精神及び範囲から逸脱しない前提で、本発明はさらに様々な変化及び改善を加えたものであり、これらはいずれも特許請求された本発明の範囲内にある。本発明の特許請求の範囲は添付の特許請求の範囲及びその等価物によって定義される。
【符号の説明】
【0035】
1-出口絶縁ノズル、2-入口絶縁ノズル、3-絶縁ケース、4-電極シーラント、5-第1電極導電接続ブロック、6-第2電極導電接続ブロック、7-内部金属オイルガイドノズル、8-超音波エネルギー変換シート、8a-第1超音波エネルギー変換シート、8b-第2超音波エネルギー変換シート、9-超音波エネルギー変換シート貫通孔、9a-第1超音波エネルギー変換シート貫通孔、9b-第2超音波エネルギー変換シート貫通孔、10-接続導電バネ、11-導電バネ、12-エネルギー変換シート固定絶縁ナット、13-界面シールガスケット、14-第1金属導電ガスケット、15-第2金属導電ガスケット、16-第1導電ネジ、17-第2導電ネジ、18-第1信号線、19-第2信号線、20-ハウジングネジ、21-入口金属シールヘッド、22-出口金属シールヘッド、23-界面シールO型ガスケット、24-金属ハウジング、25-絶縁スリーブ、26-金属バネ座、27-金属バネ座貫通孔

図1
図2
【国際調査報告】