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特表2022-522729ポイントクラウド圧縮のための量子化ステップパラメータ
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  • 特表-ポイントクラウド圧縮のための量子化ステップパラメータ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(54)【発明の名称】ポイントクラウド圧縮のための量子化ステップパラメータ
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/597 20140101AFI20220413BHJP
   H04N 19/70 20140101ALI20220413BHJP
【FI】
H04N19/597
H04N19/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021550291
(86)(22)【出願日】2020-03-09
(85)【翻訳文提出日】2021-08-27
(86)【国際出願番号】 IB2020052032
(87)【国際公開番号】W WO2020188401
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】62/819,830
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/525,118
(32)【優先日】2019-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ザゲットー アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】グラジオッシ ダニーロ
(72)【発明者】
【氏名】タバタバイ アリ
【テーマコード(参考)】
5C159
【Fターム(参考)】
5C159MA16
5C159MD02
5C159PP03
5C159PP13
5C159RC11
5C159UA02
5C159UA05
(57)【要約】
ここで、ポイントクラウド圧縮アルゴリズムの属性コーディングの量子化スキームをパラメータ化するための技術を説明する。固定点演算に基づいて、アルゴリズムは、ユーザ入力量子化パラメータ(QP)が与えられると、固定点表記法で量子化ステップサイズ(QS)を計算する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の非一時的メモリにプログラムされた方法であって、
3次元コンテンツを取得するステップと、
前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行するステップと、
量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
装置であって、
アプリケーションを記憶するための非一時的メモリであって、前記アプリケーションは、
3次元コンテンツを取得するステップと、
前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行するステップと、
量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行するステップと、
を実行するためのものである、非一時的メモリと、
前記メモリに結合され、前記アプリケーションを処理するように構成されるプロセッサと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項9】
前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じであることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例することを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数であることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応することを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用することを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
システムであって、
3次元コンテンツを取得するための1又は2以上の装置と、
前記3次元コンテンツを符号化するためのエンコーダであって、前記符号化は、
前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行することと、
量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行することと、
を含む、エンコーダと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項16】
前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じであることを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なることを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例することを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数であることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応することを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用することを特徴とする、請求項20に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、2019年3月18日出願の米国仮特許出願第62/819,830号「ポイントクラウド圧縮のための量子化ステップパラメータ(QUANTIZATION STEP PARAMETER FOR POINT CLOUD COMPRESSION)」の優先権を主張するものであり、その開示内容全体は、全ての目的に対して引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、3次元グラフィックに関する。より具体的には、本発明は、3次元グラフィックのコーディングに関する。
【背景技術】
【0003】
ポイントクラウドは、3Dスキャナ、LIDARセンサによって取り込まれる又は仮想現実/拡張現実(VR/AR)などの一般的な用途に使用される3Dデータの伝送のための候補フォーマットとして考えられてきた。ポイントクラウドは、3D空間内のポイントの組である。空間位置(X,Y,Z)の他に、各ポイントは、通常、色(R,G,B)又は更には反射率及び経時的なタイムスタンプ(例えばLIDAR画像内)などの関連する属性を有する。対象3Dオブジェクトの高忠実度表現を得るために、装置は、数千又は更には数百万程度のポイントのポイントクラウドを取り込む。更に、VR/AR用途に使用される動的3Dシーンのために、全ての単一のフレームは、多くの場合、固有の高密度のポイントクラウドを有し、その結果、毎秒数百万個のポイントクラウドを伝送することになる。このような大量のデータの実現可能な伝送のために、多くの場合、圧縮が適用される。
【0004】
2017年、MPEGは、ポイントクラウドの圧縮のための提案募集(CfP)を実施した。いくつかの提案の評価の後、MPEGは、ポイントクラウド圧縮のための2つの異なる技術、すなわち、(octree及び同様のコーディング方法に基づく)3Dネイティブコーディング技術、又は3Dから2Dへの投影後の従来のビデオコーディングを考えている。動的3Dシーンの場合、MPEGは、パッチ表面モデリング、3D画像から2D画像へのパッチの投影、及びHEVCなどのビデオエンコーダで2D画像を符号化することに基づいて、テストモデルソフトウェア(TMC2)を使用している。この方法は、ネイティブ3Dコーディングよりも効率的であることが判明しており、許容品質で競合ビットレートを実現することができる。
【0005】
ポイントクラウドを符号化する時、TMC2は、2Dキャンバス画像内のパッチ位置及びバウンディングボックスサイズなどのパッチ投影に関連する補助情報を符号化する。補助情報の時間的コーディングのために、現在のポイントクラウドからのパッチと直ちに復号されたポイントクラウドからのパッチとの間のパッチマッチングを使用して予測を行う。この手順は近隣に限定され、シーケンス内の全てのフレームに対してデルタコーディングを実行することを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書では、ポイントクラウド圧縮アルゴリズムの属性コーディングの量子化スキームをパラメータ化するための技術を説明する。固定点演算に基づいて、アルゴリズムは、ユーザ入力量子化パラメータ(QP)が与えられると、固定点表記法で量子化ステップサイズ(QS)を計算する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、装置の非一時的メモリにプログラムされた方法は、3次元コンテンツを取得するステップと、前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行するステップと、量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行するステップと、を含む。前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じである。前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なる。色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例する。色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数である。前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応する。前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用する。
【0008】
別の態様では、装置は、アプリケーションを記憶するための非一時的メモリであって、前記アプリケーションは、3次元コンテンツを取得するステップと、前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行するステップと、量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行するステップと、を実行するためのものである、非一時的メモリと、前記メモリに結合され、前記アプリケーションを処理するように構成されるプロセッサと、を含む。前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じである。前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なる。色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例する。色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数である。前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応する。前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用する。
【0009】
別の態様では、システムは、3次元コンテンツを取得するための1又は2以上の装置と、前記3次元コンテンツを符号化するためのエンコーダであって、前記符号化は、前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行することと、量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行することと、を含む、エンコーダと、を含む。前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じである。前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なる。色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例する。色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数である。前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応する。前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】いくつかの実施形態による属性符号化の方法のフローチャートである。
図2】いくつかの実施形態によるQPを利用する領域適応階層変換(region-adaptive hierarchical transform (RAHT))の結果を示す図である。
図3】いくつかの実施形態によるQPを利用する領域適応階層変換(region-adaptive hierarchical transform (RAHT))の結果を示す図である。
図4】いくつかの実施形態によるQPポイントクラウド圧縮方法を実装するように構成される例示的なコンピュータ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、ポイントクラウド圧縮アルゴリズムの属性コーディングの量子化スキームをパラメータ化するための技術を説明する。固定点演算に基づいて、アルゴリズムは、ユーザ入力量子化パラメータ(QP)が与えられると、固定点表記法で量子化ステップサイズ(QS)を計算する。
【0012】
MPEG(Moving Picture Experts Group)は、現在、ポイントクラウド圧縮(PCC)のための規格を規定している。ポイントクラウドは、3次元シーン及びオブジェクトを表現するために使用され、それらの幾何学的又は外観特性によって記述される体積要素(ボクセル)によって構成される。TMC13は、貢献者によって承認される新たな提案を絶えず組み込むMPEGによって維持及び配布されるテストモデルソフトウェアである。規格のジオメトリ特性に基づく圧縮スキーム(G-PCCと呼ばれる)は、量子化フレームワークを使用して属性コーディングを実行することができ、また、TMC13ソフトウェアにも実装される。量子化は、値の範囲を単一の値にマッピングすることにより、不可逆的圧縮スキームになるプロセスである。G-PCCの文脈では、量子化によって、変換された属性係数のダイナミックレンジを低減させる。
【0013】
3Dネイティブ技術を使用する3Dデータの圧縮は、通常、メッシュ又はポイントクラウドを形成するポイントの空間座標を使用して行われる。いずれの方法を使用しても3Dコンテンツを表現することができるが、いくつかの用途では、ポイントクラウドが好ましい。この後者の場合、octreeによって、ジオメトリ圧縮をうまく行うことができる。ジオメトリに加えて、色及び反射率などの属性も圧縮することができる。この場合、領域適応階層変換(region-adaptive hierarchical transform (RAHT))及びリフティング変換(lifting transform)などの変換が、最も成功した方法であることが分かる。MPEGのテストモデルソフトウェアTMC13において想定されるこの圧縮アーキテクチャの最も頻繁な用途は、静的ポイントクラウド及び動的に取得されたポイントクラウドを含む。
【0014】
従来、量子化の目的のために、QSのみを使用した。本明細書では、固定点演算を使用するQPからQSへのマッピングを説明する。また、固定点演算を使用してQPをQSにマッピングすることによって、QPに基づいてRDO(レート歪み最適化(Rate Distortion Optimization))フレームワークを可能にすることができる。更に、チャネル毎に異なるQPを選択することによって、属性チャネル間で向上したビット割り当てを実行することができ、例えば、色度QPが輝度QPと異なることができる。
【0015】
QPは、より細かいレート歪み割り当て及び固定点演算の利用を可能にする。輝度及び色度について異なる量子化パラメータを使用することができるか、又はそれらは異なる属性チャネルのQP間の関係を生成することができる。
【0016】
図1に、いくつかの実施形態による属性符号化の方法のフローチャートを示す。ポイントクラウドデータは、通常、ジオメトリ及び色属性情報を含む。ステップ100において、3次元コンテンツ(例えば、ポイントクラウド)のジオメトリコーディングを実装する。ジオメトリコーディングは、(octree及び同様のコーディング方法に基づく)3Dネイティブコーディング技術、又は3Dから2Dへの投影後の従来のビデオコーディングなどの任意の方法で実装することができる。ステップ102において、属性転送を実行する。ステップ104において、固定点属性符号化を行う。色及び属性コーディングのために、グラフ変換を使用することができる。固定点属性符号化は、QSの代わりにQPをビットストリームで送信する。いくつかの実施形態では、輝度及び色度について同じQPを使用し、いくつかの実施形態では、異なるQPを使用する。色度及び輝度について異なるQPを使用することによって、向上したビット割り当てを可能にする。QSの代わりにQPをTMC13ビットストリームで送信する。更新された構成ファイルは、QS輝度(QSLuma)又はQS色度(QSChroma)の代わりにQPを使用する。ステップ106において、ビットストリームを符号化する。ジオメトリコーディング及び固定点属性符号化の後、ビットストリームを生成してデコーダに送信する。ステップ108において、ジオメトリ復号を実装する。ジオメトリ復号は、適切な復号を確実にするために、ジオメトリコーディングに基づいて構成される。ステップ110において、固定点属性復号を実行する。固定点属性復号は、ビットストリームで送信されるQPを利用する。いくつかの実施形態では、より少ない又は追加のステップを実装する。いくつかの実施形態では、ステップの順序が変更される。
【0017】
以下の表は、CTC条件の場合のQSとQPとの間の対応を示す。
【0018】
式(1)を使用して、量子化パラメータQPから量子化ステップΔstepを求める。
固定点表記法(スケールk)を使用して、式(1)は下式になる。
ここで、
である。
α=4及びk=8と仮定して、量子化を求める。
【0019】
変換された属性の量子化をQPに換算して実行すると、ラグランジュレート歪み関数Jを下式のように定義することができる。
J(QP) = R(QP) + λ(QP) D(QP)
【0020】
輝度と色度との間のビットレート配分は、QPによって制御される。
【0021】
輝度及び色度が特定の特性を有することを考慮して、より良いビット割り当てを達成するために、チャネル毎に異なるQPを使用することができる。QPL(輝度のためのQP)及びQPC(色度のためのQP)は、それぞれ、輝度及び色度のための量子化パラメータである。したがって、QPLの関数としてのQPCは、下式の通りである。
QPC = φ(QPL).
【0022】
異なる属性が特定の特性を有することを考慮して、より良いビット割り当てを達成するために、属性毎に異なるQPを使用することができる。QPはベース量子化パラメータとすることができ、QPA0..n-1は、属性A0及びAn-1のための量子化パラメータとすることができる。QPAiは、下式のようにQPの関数として記述される。
【0023】
図2及び図3に、いくつかの実施形態によるQPを利用するRAHTの結果を示す。
【0024】
図4に、いくつかの実施形態によるQPポイントクラウド圧縮方法を実装するように構成される例示的なコンピュータ装置のブロック図を示す。コンピュータ装置400を使用して、3Dコンテンツを含む画像及びビデオなどの情報を、取得、記憶、計算、処理、通信及び/又は表示することができる。コンピュータ装置400は、ポイントクラウド圧縮の態様のいずれかを実装することができる。一般に、コンピュータ装置400を実装するのに適したハードウェア構造は、ネットワークインタフェース402、メモリ404、プロセッサ406、I/Oデバイス408、バス410、及び記憶装置412を含む。プロセッサの選択は、十分な速度を有する好適なプロセッサが選ばれる限り重要ではない。メモリ404は、当該技術分野で公知の任意の従来のコンピュータメモリとすることができる。記憶装置412は、ハードドライブ、CDROM、CDRW、DVD、DVDRW、高精細ディスク/ドライブ、超高精細ドライブ、フラッシュメモリカード又は他の任意の記憶装置を含むことができる。コンピュータ装置400は、1又は2以上のネットワークインタフェース402を含むことができる。ネットワークインタフェースの一例は、イーサネット又は他のタイプのLANに接続されるネットワークカードを含む。I/Oデバイス408は、以下のもの、すなわち、キーボード、マウス、モニタ、スクリーン、プリンタ、モデム、タッチスクリーン、ボタンインタフェース及び他のデバイスのうちの1又は2以上を含むことができる。QPポイントクラウド圧縮方法を実装するのに使用されるQPポイントクラウド圧縮アプリケーション430は、記憶装置412及びメモリ404に記憶されて、アプリケーションが通常処理されるように処理される可能性が高い。コンピュータ装置400は、図4に示すより多い又は少ない構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、QPポイントクラウド圧縮ハードウェア420が含まれる。図4のコンピュータ装置400は、QPポイントクラウド圧縮方法のためのアプリケーション430及びハードウェア420を含むが、QPポイントクラウド圧縮方法は、コンピュータ装置に、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの任意の組み合わせとして実装することができる。例えば、いくつかの実施形態では、QPポイントクラウド圧縮アプリケーション430は、メモリにプログラムされて、プロセッサを使用して実行される。別の例では、いくつかの実施形態では、QPポイントクラウド圧縮ハードウェア420は、QPポイントクラウド圧縮方法を実装するように専用に設計されるゲートを含む、プログラムされたハードウェアロジックである。
【0025】
いくつかの実施形態では、QPポイントクラウド圧縮アプリケーション430は、いくつかのアプリケーション及び/又はモジュールを含む。いくつかの実施形態では、モジュールは、1又は2以上のサブモジュールも含む。いくつかの実施形態では、より少ない又は追加のモジュールを含むことができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、QPポイントクラウド圧縮ハードウェア420は、レンズなどのカメラコンポーネント、イメージセンサ、及び/又は他の任意のカメラコンポーネントを含む。
【0027】
好適なコンピュータ装置の例は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コンピュータワークステーション、サーバ、メインフレームコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯情報端末、セルラ電話/携帯電話、スマート家電、ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルカムコーダ、カメラ付き携帯電話、スマートフォン、携帯音楽プレーヤー、タブレットコンピュータ、移動体デバイス、ビデオプレーヤー、ビデオディスクライター/プレーヤー(例えば、DVDライター/プレーヤー、高精細ディスクライター/プレーヤー、超高精細ディスクライター/プレーヤー)、テレビジョン、家庭用娯楽システム、拡張現実デバイス、仮想現実デバイス、スマートジュエリー(例えば、スマートウォッチ)、車両(例えば、自動運転車両)又は他の任意の好適なコンピュータ装置を含む。
【0028】
QPポイントクラウド圧縮方法を利用するために、装置が3Dコンテンツを取得又は受信して、3Dコンテンツの適切で効率的な表示を可能にするように最適化された方法でコンテンツを処理及び/又は送信する。QPポイントクラウド圧縮方法は、ユーザの援助によって又はユーザが関与することなく自動的に実装することができる。
【0029】
動作時、QPポイントクラウド圧縮方法は、輝度及び色度又は任意の所与の属性の組について異なるQPを使用することに加えて、QSの代わりにQPを使用するより細かいレート歪み割り当てを可能にして、これにより、より良いビットレート割り当てを可能にする。
【0030】
ポイントクラウド圧縮のための量子化ステップパラメータのいくつかの実施形態
1.装置の非一時的メモリにプログラムされた方法であって、
3次元コンテンツを取得するステップと、
前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行するステップと、
量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行するステップと、
を含む方法。
【0031】
2.前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じである、第1項に記載の方法。
【0032】
3.前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なる、第1項に記載の方法。
【0033】
4.色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例する、第3項に記載の方法。
【0034】
5.色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数である、第3項に記載の方法。
【0035】
6.前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応する、第1項に記載の方法。
【0036】
7.前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用する、第6項に記載の方法。
【0037】
8.装置であって、
アプリケーションを記憶するための非一時的メモリであって、前記アプリケーションは、
3次元コンテンツを取得するステップと、
前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行するステップと、
量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行するステップと、
を実行するためのものである、非一時的メモリと、
前記メモリに結合され、前記アプリケーションを処理するように構成されるプロセッサと、
を含む装置。
【0038】
9.前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じである、第8項に記載の装置。
【0039】
10.前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なる、第8項に記載の装置。
【0040】
11.色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例する、第10項に記載の装置。
【0041】
12.色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数である、第10項に記載の装置。
【0042】
13.前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応する、第8項に記載の装置。
【0043】
14.前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用する、第13項に記載の装置。
【0044】
15.システムであって、
3次元コンテンツを取得するための1又は2以上の装置と、
前記3次元コンテンツを符号化するためのエンコーダであって、前記符号化は、
前記3次元コンテンツのジオメトリコーディングを実行することと、
量子化パラメータを利用して、固定点属性符号化を実行することと、
を含む、エンコーダと、
を含むシステム。
【0045】
16.前記量子化パラメータは、色度及び輝度について同じである、第15項に記載のシステム。
【0046】
17.前記量子化パラメータは、色度及び輝度について異なる、第15項に記載のシステム。
【0047】
18.色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータに比例する、第17項に記載のシステム。
【0048】
19.色度量子化パラメータが、輝度量子化パラメータの関数である、第17項に記載のシステム。
【0049】
20.前記量子化パラメータは、量子化ステップサイズに対応する、第15項に記載のシステム。
【0050】
21.前記量子化パラメータと前記量子化ステップサイズとの間の対応のために、テーブルを利用する、第20項に記載のシステム。
【0051】
本発明の構成及び動作の原理の理解を容易にするために、詳細内容を組み込んだ特定の実施形態に関して本発明を説明してきた。このような本明細書における特定の実施形態及びその詳細内容への言及は、本明細書に添付される特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。特許請求の範囲によって規定される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、例示のために選択された実施形態に、他の様々な修正を行うことができることは、当業者に容易に理解されるであろう。
【符号の説明】
【0052】
100 ジオメトリコーディング
102 属性転送
104 固定点属性符号化
106 ビットストリーム符号化
108 ジオメトリ復号
110 固定点属性復号
400 コンピュータ装置
402 ネットワークインタフェース
404 メモリ
406 プロセッサ
408 I/Oデバイス
410 バス
412 記憶装置
420 QPポイントクラウド圧縮ハードウェア
430 QPポイントクラウド圧縮アプリケーション
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】