(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】電気外科用鉗子のための取り外し可能な統合アクチュエータアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20220414BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541689
(86)(22)【出願日】2019-11-27
(85)【翻訳文提出日】2021-09-21
(86)【国際出願番号】 US2019063550
(87)【国際公開番号】W WO2020154036
(87)【国際公開日】2020-07-30
(32)【優先日】2019-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516359137
【氏名又は名称】ビパッド, インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】110 Ocean Boulevard, Point Lookout, New York 11569, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コルナッキア サード, ルイス, ジー.
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
(57)【要約】
アクチュエータアセンブリは、組織に電流を与えるために遠位端に電極を有する従来の双極電気外科鉗子の近位端でツールプラグに接続する。一体型電源コードを有するスイッチ本体は、ツールプラグを受け入れるプラグ取付け部と、スイッチが閉じられたときにツールプラグを発電装置に接続するためのスイッチとを含む。スイッチ本体に取り付けられたアクチュエータ本体は、アクチュエータレバーアームが調節可能に取り付けられた、旋回可能に取り付けられたスイッチ作動部材を含む。スイッチ本体及びアクチュエータ本体は、ツールマウントがツールプラグに固定された状態でユーザの手にツールを保持すると、アクチュエータレバーアームがユーザの手の指によって移動するように配置され、スイッチ作動部材を動かし、スイッチを閉じることができるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの手による鉗子の操作のために近位領域にハンドル部を有し、前記近位領域のツールプラグと、前記ツールプラグに導入された電流を組織に印加するために前記ツールプラグに動作可能に接続された遠位領域の少なくとも2つの電極と、の間に概して延びる、前記鉗子を備える、双極電気外科用ツールで使用するために適合するアクチュエータアセンブリであって、前記アクチュエータアセンブリが、
スイッチ本体であって、(i)前記ツールプラグに前記スイッチ本体を取り外し可能に固定し、前記ツールプラグと前記スイッチ本体との分離を可能にするためのプラグ取付台と、(ii)開位置と閉位置の間で移動可能なスイッチと、(iii)前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記スイッチが前記閉位置にあるときに、前記ツールプラグに電流を導入するために前記スイッチを発電装置と電気接触させるための電源コードと、を含むスイッチ本体、
アクチュエータハウジングと、スイッチ作動部材が前記アクチュエータハウジングに対する移動のために取り付けられる、一体構造を備える前記スイッチ作動部材と、を備えるアクチュエータ本体、及び
前記スイッチ作動部材に取り付けられるアクチュエータレバーアーム、を備え、
前記スイッチ本体及び前記アクチュエータ本体は、前記アクチュエータハウジングを前記スイッチ本体に取り外し可能に接続するためのそれぞれの接続構造を含み、
前記スイッチ本体及びアクチュエータ本体は、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記アクチュエータハウジングが前記スイッチ本体に接続された状態で、前記ツールが前記ユーザの手に保持されると、前記アクチュエータレバーアームが、前記スイッチ作動部材を移動させ前記スイッチを前記閉位置に位置づけるように前記ユーザの手の指による移動のために配置されるように構成される、アクチュエータアセンブリ。
【請求項2】
前記アクチュエータレバーアームは、前記スイッチ作動部材に取り外し可能に取り付けられている、請求項1に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項3】
前記アクチュエータレバーアームは、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記アクチュエータハウジングが前記スイッチ本体に接続されたときに、前記アクチュエータハウジングから離間しツールハンドル部の近位に配置される遠位領域を有し、
前記スイッチ作動部材は、ヒンジ点周りの回転のために前記アクチュエータハウジングに枢着され、前記アクチュエータレバーアームは、前記ユーザの指によって移動されるとき、近位の前記ツールハンドル部に向かって枢動する、
請求項1に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項4】
前記アクチュエータレバーアームは、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記アクチュエータハウジングが前記スイッチ本体に接続されると、概してその長手方向軸に向けて、前記鉗子の遠位端部に向かって延び、
前記アクチュエータレバーアームは、前記アクチュエータレバーアームの前記遠位領域と前記アクチュエータハウジングとの間の距離を調整するために、前記スイッチ作動部材に移動可能に取り付けられる、
請求項3に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項5】
前記アクチュエータレバーアームの前記遠位領域は、前記アクチュエータレバーアームを枢動させるために、前記ユーザの指による接触のための拡大部を含む、請求項4に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項6】
前記アクチュエータレバーアームの前記拡大部は、前記鉗子を操作のために保持する前記ユーザの前記指による接触のために、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定されたときに、前記鉗子に対して凸状外側に湾曲した表面を備える、請求項5に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項7】
レバーアーム拡大部の前記表面は、前記ユーザの指に触覚を提供するための輪郭を含む、請求項6に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項8】
前記輪郭は、前記拡大部の前記表面の窪みを含む、請求項7に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項9】
前記窪みは、前記拡大部を通って形成された開口によって形成される、請求項8に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項10】
前記アクチュエータレバーアームは、変形可能なステンレス鋼コアの周囲に成形された本体を備え、前記スイッチ作動部材に取り付けられた軸部を備える、請求項9に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項11】
前記スイッチ作動部材は、前記ヒンジ点から概して前記鉗子の前記長手方向軸の前記方向に延びる成形された内部ピボットアームを備え、前記アクチュエータハウジングから所望の長手方向距離に前記アクチュエータレバーアームの前記遠位領域を配置するために、前記アクチュエータレバーアームを受け入れるための通路を含み、
前記内部ピボットアーム及び前記アクチュエータレバーアームは、前記アクチュエータレバーアームを、内部ピボットアームに対して複数の位置に取り外し可能に保持するための協働する配置手段を含む、
請求項4に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項12】
前記アクチュエータレバーアームの前記遠位領域は、前記アクチュエータレバーアームを枢動させるために、前記ユーザの指による接触のための拡大部を含む、請求項11に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項13】
前記配置手段が、(i)アクチュエータレバーアーム及び内部ピボットアームのうちの一方の上の複数の戻り止め突起、並びに前記戻り止め突起を受け入れるための、アクチュエータレバーアーム及び内部ピボットアームのうちの他方の上の複数の戻り止め受け口、又は(ii)アクチュエータレバーアームの軸部及び内部ピボットアーム内の前記通路上の接合ねじ山のうちの1つを含む、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項14】
前記アクチュエータ本体は、前記ユーザの手による意図しない動きからの保護のために、前記アクチュエータレバーアームに関連して配置されたガードを含む、請求項3に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項15】
前記アクチュエータレバーアームは、変形可能なステンレス鋼コアの周囲に成形された本体を備える、請求項1に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項16】
前記接続構造は、前記アクチュエータハウジング及びプラグ取付台のうちの一方の上に少なくとも1つの溝を含み、前記アクチュエータハウジング及びプラグ取付台のうちの他方の上に少なくとも1つの突条を含み、前記少なくとも1つの溝は、前記アクチュエータ本体を前記スイッチ本体に取り外し可能に接続するために、前記少なくとも1つの突条をスライド可能に受け入れる、請求項1に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項17】
ユーザの手による鉗子の操作のために近位領域にハンドル部を有し、前記近位領域のツールプラグと、前記ツールプラグに導入された電流を組織に印加するために前記ツールプラグに動作可能に接続された遠位領域の少なくとも2つの電極と、の間に概して延びる、前記鉗子を備える、双極電気外科用ツールで使用するために適合するアクチュエータアセンブリであって、前記アクチュエータアセンブリが、
スイッチ本体であって、(i)前記ツールプラグに前記スイッチ本体を取り外し可能に固定し、前記ツールプラグと前記スイッチ本体の分離を可能にするためのプラグ取付台と、(ii)開位置と閉位置の間で移動可能なスイッチと、(iii)前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記スイッチが前記閉位置にあるときに、前記ツールプラグに電流を導入するために前記スイッチを発電装置と電気接触させるための電源コードと、を含むスイッチ本体、及び
アクチュエータハウジングと、前記アクチュエータハウジングに対する移動のために取り付けられたスイッチ作動部材とを備えるアクチュエータ本体を備え、
前記スイッチ本体及び前記アクチュエータ本体は一体構造を備え、
前記スイッチ作動部材は、アクチュエータレバーアームを取り外し可能に受け入れ、
前記スイッチ本体及びアクチュエータ本体は、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定された状態で、前記ツールが前記ユーザの手に保持されると、前記アクチュエータレバーアームが、前記スイッチ作動部材を移動させ前記スイッチを前記閉位置に位置づけるように前記ユーザの手の指による移動のために配置されるように構成される、アクチュエータアセンブリ。
【請求項18】
前記アクチュエータレバーアームは、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記アクチュエータハウジングが前記スイッチ本体に接続されたときに、前記アクチュエータハウジングから離間しツールハンドル部の近位に配置される遠位領域を有し、
前記スイッチ作動部材は、ヒンジ点周りの回転のために前記アクチュエータハウジングに枢着され、前記アクチュエータレバーアームは、前記ユーザの指によって移動されるとき、近位の前記ツールハンドル部に向かって枢動する、
請求項17に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項19】
前記スイッチ作動部材は、ヒンジ点から概して前記鉗子の長手方向軸の方向に延びる成形された内部ピボットアームを備え、前記アクチュエータハウジングから所望の長手方向距離に前記アクチュエータレバーアームの前記遠位領域を配置するために、前記アクチュエータレバーアームを受け入れるための通路を含み、
前記内部ピボットアーム及び前記アクチュエータレバーアームは、前記アクチュエータレバーアームを、内部ピボットアームに対して複数の位置に取り外し可能に保持するための協働の配置手段を含む、
請求項17に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項20】
前記アクチュエータレバーアームの前記遠位領域は、前記アクチュエータレバーアームを枢動させるために、前記ユーザの指による接触のための拡大部を含む、請求項19に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項21】
前記配置手段が、(i)アクチュエータレバーアーム及び内部ピボットアームのうちの一方の上の複数の戻り止め突起、並びに前記戻り止め突起を受け入れるための、アクチュエータレバーアーム及び内部ピボットアームのうちの他方の上の複数の戻り止め受け口、又は(ii)アクチュエータレバーアームの軸部及び内部ピボットアーム内の通路状の接合ねじ山のうちの1つを含む、請求項20に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項22】
前記アクチュエータ本体は、前記ユーザの手による意図しない動きからの保護のために、前記アクチュエータレバーアームに関連して配置されたガードを含む、請求項17に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項23】
ユーザの手による鉗子の操作のための近位領域のハンドル部、及び前記近位領域のツールプラグと、前記ツールプラグに導入された電流を組織に印加するために前記ツールプラグに動作可能に接続された遠位領域の少なくとも2つの電極と、の間に概して延びる長手方向の軸を有する前記鉗子を備える、双極電気外科用ツールで使用するために適合するスイッチ本体を含む電源コードアセンブリであって、前記スイッチ本体が、
前記スイッチ本体を前記ツールプラグに取り外し可能に固定し、前記ツールプラグと前記スイッチ本体との分離を可能にするためのプラグ取付台、
開位置と閉位置の間を移動可能なスイッチ、
前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記スイッチが前記閉位置にあるときに、前記ツールプラグに電流を導入するために前記スイッチを発電装置と電気接触させるための電源コード、及び
スイッチ作動部材が前記鉗子のユーザによって動かされるときに、アクチュエータ本体が前記スイッチを閉じるために前記スイッチ本体に接続されると、前記スイッチ本体に対して移動可能な前記スイッチ作動部材を有する前記アクチュエータ本体に、前記スイッチ本体を取り外し可能に接続する接続構造
を備える、電源コードアセンブリ。
【請求項24】
前記電源コードは、前記スイッチ本体が前記ツールプラグに固定され前記スイッチが閉じているときに前記ツールプラグに電流を導入するために、発電装置の電力端子に接続するための電力リードと、前記発電装置の制御入力に接続するための制御リードとを含む、請求項23に記載の電源コードアセンブリ。
【請求項25】
(i)ユーザの手による鉗子の操作のために近位領域にハンドル部を有し、前記近位領域のツールプラグと、前記ツールプラグに導入された電流を組織に印加するために前記ツールプラグに動作可能に接続された遠位領域の少なくとも2つの電極と、の間に概して延びる前記鉗子と、(ii)前記鉗子に取り付けられ、開位置と閉位置との間で移動可能なスイッチを含むアクチュエータアセンブリ、及び、前記スイッチを閉じて前記電極に電流を導入するスイッチ作動部材、とを備える双極電気外科用ツールで使用するために適合するアクチュエータレバーアームであって、前記アクチュエータレバーアームは、
変形可能なステンレス鋼コアの周りに成形された本体、
前記アクチュエータレバーアームを前記スイッチ作動部材に取り付けるための軸部、及び
前記アクチュエータレバーアームが前記ユーザによって移動されたときに、前記アクチュエータレバーアームを枢動させて前記スイッチを閉じるために、前記ユーザの指が接触するための拡大部
を備える、アクチュエータレバーアーム。
【請求項26】
前記アクチュエータレバーアームは、前記アクチュエータアセンブリに取り付けられると、その長手方向の軸向きに、前記鉗子の遠位端部に向かって延び、
前記アクチュエータレバーアームは、前記アクチュエータレバーアームの遠位領域と前記アクチュエータアセンブリとの間の距離を調整するために、前記スイッチ作動部材に移動可能に取り付けられる、
請求項25に記載のアクチュエータレバーアーム。
【請求項27】
前記アクチュエータレバーアームの前記拡大部は、レバーアームが前記スイッチ作動部材に取り付けられたときに、前記鉗子に対して凸状外側に湾曲した表面を備える、請求項25に記載のアクチュエータレバーアーム。
【請求項28】
レバーアーム拡大部の表面は、前記ユーザの指に触覚を提供するための輪郭を含む、請求項25に記載のアクチュエータレバーアーム。
【請求項29】
前記輪郭は、前記拡大部の表面の窪みを含む、請求項28に記載のアクチュエータレバーアーム。
【請求項30】
前記窪みは、前記拡大部を通って形成された開口によって形成される、請求項29に記載のアクチュエータレバーアーム。
【請求項31】
前記軸部が、前記スイッチ作動部材上で対応する配置手段と協働する配置手段を含み、前記配置手段は、(i)アクチュエータレバーアーム及びスイッチ作動部材のうちの一方の上の複数の戻り止め突起、並びに前記戻り止め突起を受け入れるための前記アクチュエータレバーアーム及びスイッチ作動部材のうちの他方の上の複数の戻り止め受け口、又は(ii)前記アクチュエータレバーアーム及び前記スイッチ作動部材の軸部上の接合ねじ山、のうちの1つを備える、請求項25に記載のアクチュエータレバーアーム。
【請求項32】
近位端から遠位端まで延びる2つのタインを含む鉗子であって、各タインは、その前記近位端の前記タインに導入される電流を組織に印加するために、前記遠位端と前記近位端との間にハンドル部を、前記遠位端に電極を有する、鉗子と、
前記鉗子の前記遠位端に取り付けられ、(i)開位置と閉位置との間で移動可能なスイッチ、及び(ii)前記スイッチを前記閉位置に位置づけるように、前記タインの前記ハンドル部を保持するユーザの手による操作のためのスイッチ作動部材をスイッチ本体に取り外し可能に接続するための接続構造と、を含む、スイッチ本体と、
前記スイッチが閉位置にあるときに、前記タインに電流を導入するために発電装置に前記スイッチを電気接触させるための前記スイッチ本体に取り付けられる電源コードと、
を備える、双極電気外科用ツール。
【請求項33】
前記スイッチ作動部材は、前記スイッチ作動部材を操作するための、前記ユーザの前記手による移動のためのアクチュエータレバーアームを受け入れる、請求項32に記載の双極電気外科用ツール。
【請求項34】
前記スイッチ本体は、前記アクチュエータレバーアームを、前記ユーザの右手又は左手による操作のために、前記ハンドル部に対して選択的に配向させるための右手及び左手接続構造を含む、請求項33に記載の双極電気外科用ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願に関する相互参照]
本出願は、2019年1月22日に出願された米国仮出願第62/795,049号に対する利益を主張し、そのコンテンツの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[技術分野]
【0003】
本発明は、双極鉗子用のアクチュエータアセンブリ、さらに特に、マルチモード、その片手操作を容易にするために双極鉗子に取り付けられた統合アクチュエータアセンブリに関する。
【0004】
[関連技術の説明]
【0005】
現代の電気外科手術は、生きている組織に高周波電流を通電すると血液が凝固するという約100年前の発見から始まっている。RF電流を組織に通すことで、それが熱され焼灼され、失血を減少させ、それによって患者のより良い結果が促進される。電気外科手術は多くの外科的文脈で今日広く行われるようになり、電気外科手術の基礎となる基本原理はよく知られている。しかし、電気外科手術を実施するための装置は多くの形態をとってきて、そのいずれも完全に満足できるものではないことが証明されていた。
【0006】
本発明の記載が関わるタイプの電気外科的配列の基本的部品は、電気外科用ツール及び発電装置である。この電気外科用ツールは、典型的には、2つの孤立したタインを有する鉗子を備え、それらの各々は、遠位領域に露出した電極を有する。このタインは、タインの内部の導体によってツール電極に電気的に接続されるツールプラグを有する近位領域まで、ほぼ長手方向軸に沿って延びる。電源コードは、電極に電流を印加するための発電装置にツールプラグを取り外し可能に接続する。タインは鉗子の近位領域にハンドル部を有し、そこで鉗子を保持するユーザがその間の組織を掴むために、タインを一緒に絞ることができる。電源コードを介して発電装置からツールプラグに電流を導入することにより、電極間の組織が加熱され焼灼される。
【0007】
今日広く使用されている構成では、この発電装置は、フットペダルによって選択的に作動される。鉗子の電極間に所望の組織を掴むために鉗子を操作した場合に、その処置を行う医療従事者、又は助手は、発電装置内のスイッチを閉じ、電源コードを介して、ツールプラグに電流を導入し、ひいては電極に導入するためにフットベダル上の踏み段を踏む。通常、この処置を行う者はペダルの位置を「感じる」ことで確認するが、鉗子の電極を正確に配置しなければならない処置では、術野に集中してペダルの位置を確認することも床を見ることも困難である。申請者の米国特許第9,433,460号は、時にペダルの位置がユーザの足と合わせられていない、又はユーザがペダルを探ったり、ペダルを押し下げるために自分の身体の位置を歪めたりする必要があるなど、フットペダルシステムの欠点のいくつかを記載しており、そのため重大なリスクを生じ、おそらくその処置を損なうような遅延を引き起こす可能性がある。この処置を行う者以外の人に、外科医の助手などペダルを動かす人がいることによっても、遅延を引き起こす可能性がある。また、術中に別の場所に移動しなければならない場合には、患者から離れずに容易にペダルの位置を確認できないことがある(この説明は、手術を行う「術者」を参照することになる。これには、通常、厳格な医療用語での外科医とみなされるもの以外のユーザも含まれることが理解されるだろう)。
【0008】
この問題に対処するための1つのアプローチは、鉗子を保持するユーザの手によって作動させることができる位置にスイッチを配置することである。Beane (Kirwan Surgical Products, Inc.にあたる)に対する米国特許第5.116,333号は、このアプローチの初期の例を表している。Beaneのハンドスイッチアダプタは、手術部位で双極鉗子を操作し、鉗子によって運ばれるスイッチを作動させるために外科医が同じ手を使用することを可能にするよう意図されている。このスイッチを含むアダプタは、鉗子と電源コードとは別個の一体構造である。これは、アダプタの基部に一端を固定し、鉗子の長手方向軸に沿って延びる固定長の延長部を含む。延長部の他方の側の端に取り付けられたリードスイッチは、ユーザが指先でそれを押すと閉じる。この構築には多くの欠点がある。Beaneの
図1から、ユーザが延長部の先端に位置するリードスイッチを押すよう要求すると、一部のユーザにとって扱いづらく、意図せず鉗子を動かし、この処置を損なう危険性があることがわかるであろう。さらに、この延長部は鉗子のタインの間の平面にあり、ユーザがリードスイッチへと到達しながら鉗子を安定に保持するにはさらに扱いづらい。また、このアダプタの構築は、そのいずれも処置中の異なる時間に所定の外科医が好むことがあるアダプタを装着したまま手操作とフットベダル操作を交互に行うこと、またはアダプタを装着せずに鉗子を使用することを不便にする。Beaneは、電源コードから鉗子を抜去し、鉗子からアダプタを外し、鉗子を電源コードに戻すことなく、これらの操作モード間で変換する方法を記載していない。その他の欠点には、脆弱なリードスイッチを傷つけることなくアダプタを滅菌することが困難であること、そもそもリードスイッチのコストがかかることが含まれる。
【0009】
米国特許第9,433,460号は、Beaneの欠点の多くを回避する。米国特許第9,433,460号は、押しボタンスイッチを備えた作動部品を、鉗子と電源コードの間に介在させる。この作動部品は、一方の側には従来の電源コードプラグ上のソケットを模倣するソケットを有し、他方の側には双極性鉗子の従来のツールプラグ上のプロングを模倣するプロングを有する。この作動部品は、スイッチ上の押しボタンに対してレバーアームを動かして回路を閉じ、電源コードを介して発電装置からツールプラグに電流を導入するために、ユーザが鉗子を保持している手の指で押すレバーアームを有する。この構成により、一方のタイン及びメモリに親指を、もう一方に人差し指又は中指を用いて鉗子を把持しているときに、レバーアームをユーザの指の自然な位置に近い位置に配置する。例えば、出願人の米国出願公開第2018/0055558号の
図16及び17、並びに本明細書の
図9を参照されたい。米国特許第9,433,460号公報は米国、ツールプラグと電源コードプラグの間に作動部品が取り付けられ場合に、鉗子に電流を導入するために外科医がフットベダルを使用することを可能にしている。しかし、外科医が作動アームのない状態で鉗子を使用したい場合は、依然としてツールと電源コードを作動部品から切り離し、それらを直接つなぎ直さなければならない。
【0010】
米国出願公開第2018/0055558号には、米国特許第9,433,460号に記載の作動配列の基本的な配列上の特徴のいくつかが含まれており、それは、ユーザが鉗子を保持する手の指でレバーアームを押すときに押しボタンスイッチを押すレバーアームを備えたアクチュエータアセンブリを含んでいる。米国特許第9,433,460号において、ツールプラグ上の所定の位置に即座に使用可能な状態で接続することができるように、電源コード及びアクチュエータアセンブリを一体構造とすることにより、その配列が改善される。'558年刊行物におけるアクチュエータアセンブリの別の特徴は、レバーアームの人間工学的形状であり、これは、鉗子が使用されているときに、ユーザの指の位置及び輪郭とより密接に一致するように設計されている。アクチュエータアセンブリと電源コードを一体化することで、鉗子をより迅速かつ容易に手動作動に変換することができる一方で、アクチュエータアームなしで鉗子を使用することは容易にはできない。それには、アクチュエータアセンブリをツールプラグ及び発電装置から切り離し、従来の電源コードに取り替えることが必要である。さらに、米国出願公開第2018/0055558号で説明されている人間工学的に湾曲したレバーアームを使用して右手と左手の構成間を変換するには、異なるレバーアームが必要であり、そのために各ユニットに備えなければならない小さな部品の数が増えている。構成の効用に影響を及ぼす可能性のある付加的な特徴は、レバーアームがタインに沿って伸びる固定距離であり、これは、異なるユーザが異なるサイズの手を有するという事実を説明するものではなく、又は異なる手順のために異なる長さのレバーアームを選んでもよい。
【0011】
必要なのは、外科医が同じ手で鉗子を掴んで双極鉗子への電流の供給を制御できるアクチュエータアセンブリである。このアクチュエータは、外科医の手の指が鉗子の使用中に自然に位置するレバーアームのような作動部品を配置する構造を有することが好ましいであろう。またこれは、電源コードをツールから分離する必要なく、電流の供給を従来の方法でフットペダルのみによって制御できるようにレバーアームの除去を可能にもし、また、好ましくは、左手と右手の操作との間で容易に変換されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
以下に述べる詳細な記述は、添付図面と一緒にとると理解しやすくなるであろう。図では、符号のようなものと文字のようなものが、全体にわたって参照されている。以下は、詳細な説明で使用される図形の簡単な識別情報である。
【0013】
【
図1】本発明の実施形態によるアクチュエータアセンブリを搭載した従来の双極性電気外科鉗子の外観の図であり、アクチュエータアセンブリを介して鉗子が発電装置に接続する方法を描写している。
【0014】
【
図2】一体型電源コードを備えたアクチュエータアセンブリのスイッチ本体、及び別個のアクチュエータ本体と別個のアクチュエータレバーアームのさらなる詳細を示す、
図1に描写される双極鉗子及びアクチュエータアセンブリの分解斜視図である。
【0015】
【
図3】アクチュエータアセンブリの種々の部分と鉗子との間の構造上の関係を示す別の角度からの
図1に描写される実施形態の分解斜視図である。
【0016】
【
図4】アクチュエータアセンブリの部分と、それがどのようにスイッチ本体に取り外し可能に取り付けられるかを示す分解斜視図である。
【0017】
【
図5】本実施形態のスイッチ作動部材の詳細な透視図である。
【0018】
【
図6】
図5の線6~6に沿って撮影した断面図である。
【0019】
【
図7】本実施形態のアクチュエータレバーアームの側面図である。
【0020】
【0021】
【
図9】ユーザの人差し指を介して、最初のモードで右利きの操作のために配向された最初の構成におけるアクチュエータレバーアームの例示である。
【0022】
【
図10】
図9に示される第1の構成と比較してわずかに上方に折り曲げられた第2の構成におけるアクチュエータレバーアームを示す図である。
【0023】
【
図11】ユーザの人差し指の先端を介した2番目のモードにおける
図10に示された構成のアクチュエータアセンブリの右利きの操作を例示する図である。
【0024】
【
図12】第3の操作モードにおいて、ユーザの第3の指によって右手で扱われるために、
図9に示される第1の向きと比較して下方に曲げられる第3の構成におけるアクチュエータレバーアームを示す図である。
【0025】
【
図13】左利きの操作のために
図1のアクチュエータアセンブリに取り付けられた双極鉗子の斜視図である。
【0026】
当業者は、図面が厳密にスケール化されているわけではなく、概して本質的に概略的であることを容易に理解するであろうが、それにもかかわらず、以下の詳細な記述とともにとると、本発明を作成し、使用し、本明細書に記載された方法を実践するのに十分であることを見いだすであろう。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の1つの目的は、従来の双極電気外科鉗子と共に使用することができ、様々な異なる構成を想定して、鉗子を用いた処置が行われる手法において外科医の最大限の柔軟性を与えることができるアクチュエータアセンブリを提供することである。
【0028】
本発明の1つの実施形態において特徴づけられる構造は、様々な組合せにおいて、電気外科用鉗子のためのハンドヘルドアクチュエータから欠落している度合いの操作柔軟性を可能にする3部品アクチュエータ集合を含む。このアクチュエータアセンブリは、従来の発電機から鉗子に電流を導入するための電源コードを備えたスイッチ本体を含む。このスイッチ本体は、公知の電源コードプラグのようにして、鉗子ツールプラグに取り付けられる。アクチュエータアセンブリは、さらに、スイッチ本体に取り付けられたアクチュエータ本体と、鉗子を保持しながらユーザの指によって移動可能なアクチュエータレバーアームとを含む。このレバーアームが動くと、スイッチ本体のスイッチが作動し、鉗子に電流が導入される。
【0029】
一変形例では、アクチュエータアセンブリは、電源コードと一体化されたスイッチ本体と、スイッチ本体に取り外し可能に取り付けられるアクチュエータ本体と、アクチュエータ本体に調節可能に取り付けられるアクチュエータレバーアームとの、3つの別個の部品を含む。この構造により、外科医は、スイッチ本体を鉗子ツールプラグから抜くことなく、スイッチ本体からアクチュエータ本体/レバーアームサブアセンブリを取り外すことができる一方で、鉗子の片手操作のための3つの部品全てを含むアクチュエータアセンブリを使用することができる。これにより、外科医は、処置の特定の部分(例えば、レバーアームが術野を閉塞する場合)を容易にするであろう場合、フットベダル操作単独に容易に変換することができる。別の変形例では、レバーアームは、後者をスイッチ本体に取り付けたままで、アクチュエータ本体から取り外すことができる。
【0030】
本発明の別の態様は、アクチュエータレバーアームの構成及び取り付けにある。アクチュエータレバーアームは、アクチュエータ本体に対する移動のために取り付けられたスイッチ作動部材によって担持される。ユーザがレバーアームを動かすと、スイッチ作動部材がスイッチを投与し、鉗子に電流を導入する。アクチュエータ本体及びスイッチ作動部材は、ユーザが鉗子を握ると、ユーザの指による移動のためにレバーアームを所定の位置に配置するように構成されている。このレバーアームは、スイッチ作動部材内にスライド可能に受け入れられた軸と、ユーザが処置中の感覚によって容易に位置を特定して操作できるように形作られた拡大された遠位接触部とを含む。
【0031】
様々な実施形態におけるアクチュエータレバーアームの特定の態様は、特に有利である。レバーアーム軸は、各ユーザが、その好みに応じて、接触部分を鉗子に対して位置決めすることができるように、可塑的に変形できるようにすることができる。この接触部分は、ユーザがそれらを握る鉗子のタインに対して、通常凸状外側に曲げられることが好ましい。これは触覚フィードバックを提供し、外科医が自分の指が接触部分上に適切に位置しているかどうかを直ちに知ることを可能にする。さらに、この接触部分表面は、外科的処置の間、液体の存在下でより正接触するように輪郭を付けることができる。あるいは、又は追加的に、この接触部分は、外科医が最適な結果のために接触部分上に自分の指を適切に位置づけることを可能にするさらなる触覚フィードバックを提供するカットアウトを有することができる。
【0032】
さらに別の実施形態では、少なくともスイッチ本体及びアクチュエータ本体は、鉗子ツールプラグに接続し、そのまま外すことができる一体構造を含む。これは、より少ない個々の部品でそれを構成することによって、製造を単純化し、アクチュエータアセンブリの使用を容易にするであろう。この実施形態の1つの形態では、レバーアームは、一体化されたスイッチ本体及びアクチュエータ本体サブアセンブリを取り外すことなく、処置中に術野の妨げのない視界を提供するために取り外すことができるように、アクチュエータ本体に取り外し可能に取り付けられる。さらに別の実施形態では、鉗子、スイッチ本体、及び電源コードは、滅菌の問題を避けるために1回の使用の後に廃棄することができる不可欠な使い捨てユニットを含む。
【0033】
本発明及びその実施態様のこれら及び他の局面及び特徴並びにそれらの実施形態は、本説明が進むにつれてより詳細に網羅されるであろう。本発明の概要は、以下に詳細に記載され、必ずしも本明細書に主張される被写体の重要又は必須の特徴を同定することを意図していない概念の選択を簡略化された形で導入するためだけにここに提供されている。
【0034】
[実施形態の詳細な説明]
実施形態は、記載された医療器具及び方法を当業者が使用することを可能にするために、以下において十分に詳細に、より完全に記述される。しかしながら、実施形態は多くの異なる形態で実装される可能性があり、本明細書に示される実施形態に限定されるものであると解釈すべきではない。したがって、以下の詳細な記述は、限定的な意味でとらえるべきではない。この記述は、クレームされた主題を実装する様々な方法を例示する特定の実施形態の具体例を提供することを意図している。クレームされた主題が関係する当業者の知識レベルを考慮に入れることは記載されている。したがって、そのような者が本明細書に記載される実施形態を実現するのを可能にするために不必要であるとして、特定の詳細が省略されてもよい。さらに、「上向き」、「下向き」、「上」、「下」、「右」、「左」、「下」、「オーバー」、「近位」、「遠位」等の空間的相対的用語は、便宜のために本明細書中で使用され得るが、文脈が別の意味を示す場合を除き、記載された構造又は処置を決して制限しない。同様の考察は、意図した効果又は結果を生み出す限り、パラメータの名義値が一定量変動し得ることを示すために本明細書中で使用されることがある「約」という用語に適用される。
【0035】
さらに、全体にわたって使用される用語は、当業者によってそれらに帰するであろう通常かつ慣習的な意味を有することを意味する。しかしながら、本明細書中で使用する用語のいくつかは明確に定義され、その定義は全体にわたって適用されることを意味する。例えば、用語「実質的に」は、特性、構造的特徴、又はパラメータのような、ある項目の別の項目に対する類似度を示すために用いられることがある。これは、この用語の使用に伴う記述の文脈において、それらに帰する目的を達成するのに十分に類似していることを意味する。ここで論じる多くの項目の正確な同等性は、工学的許容度及び操作条件の正常な変動のような因子のために不可能であるが、正確な同一性からのそのような逸脱は、ここで「実質的に」同じであることを意味するのに依然として収まっている。同様に、このような2つの項目を等しくする場合に「実質的に」という用語を省略することは、文脈がそうでないことを示唆しない限り、同一であることを意味しない。
【0036】
要素が「接続されている」又は「連結されている」と称される場合、要素は、直接連結されているか、又は1つもしくはは複数の介在要素が存在し得る。対照的に、要素が「直接接続されている」又は「直接連結されている」と称される場合、介在要素は存在しない。
【0037】
図1~4は、本明細書に記載される新規アクチュエータアセンブリの特定の実施形態が、所望の場所での電流の正確かつ正確な印加を容易にするために従来技術の双極鉗子及び発電装置と協同する様式の全体的な構成を例示する。
図1は、近位領域PRと遠位領域DRとの間に一般的に伸びる鉗子FCの形態での従来技術の双極電気外科ツールを示す展望図であり、近位領域は、第1の左のタインT1及び第2の右のタインT2が取り付けられているツールプラグTPで終わる。このタインは、それぞれ、絶縁タインの内部に配置された導体を介してツールプラグに電気的に接続される遠位電極El及びE2で終端する。ツールの長手方向軸は、概して、工具プラグTPと電極El及びE2との間に延在する。右利きの操作では、ユーザは片手で鉗子FCをつかみ、第1のタインT1に母指を、第2のタインT2に通常人差し指又は中指を、
図9~12に関連して、以下により詳細に記載される様式で位置づける。典型的な従来技術の配列では、発電装置GAからの電源コードは、ツールプラグ上の突起を受け入れるソケットを有するコネクタ内で終端する。(このタイプの設定された典型的な先行技術は、米国特許第9,433,460号に示されている。)外科医は電極ElとE2の間の標的組織を掴み、組織を通る電気回路を完成させるフットペダルFPを押し下げる。このタイプの設定は長年にわたって広く使用されてきており、外科医は、電極の精密配置が極めて重要な微妙な医学的処置においてそれを使用すると楽である。したがって、この基本デバイスの「感覚」を変更させたり、処置中にそれを位置に操作する方法を変更させたりする形態変更は、その診療においてその設定を広く採用している外科医からの抵抗に応じることになる。同様に、すでに述べた理由から、フットペダル限定の操作に代わる方法が望ましいと考えられる。
【0038】
そのために、本開示は、フットペダルの操作を必要とせずに、ユーザによる電極El及びE2の作動を可能にすると同時に、鉗子が旧式の設定と共に使用される熟知した技術を用いた位置へと保持され操作されることを可能にする構成を記載する。
図1~
図4に示すように、この新しい構成は、発電装置から電流を伝導させるために先に使用された従来技術の電源コード及びツールプラグコネクタの代わりに、新規なアクチュエータアセンブリ10を使用する。アクチュエータアセンブリ10の第1の主部品は、ツールプラグTP上の嵌合プロングPI及びP2を受け入れるためのソケット110a及び110b(
図2-4及び3参照)を有するプラグ取付台110を含むスイッチ本体100である。本実施形態の重要な特徴は、
図1~
図3に示すように右手操作を可能にするそれぞれのプラグ取付ソケット110a及び100b(
図4参照)に、又は左手操作のためにそれぞれのプラグ取付ソケット110b及び100aにプロングPI及びP2を備えたプラグ取付台にツールを取り付ける能力である。この特徴は、
図9~13に関連して、以下により詳細に記述される。プラグ取付台110にはリッジ130aと130bがある。リッジ130aの近位端には、雌のデテント132が設けられている。リッジ130aと130bはショルダー134によって分離されている。これらの機能の目的は、
図4に関連して、さらに詳細に後述する。
【0039】
プラグ取付台110は、プラグ取付台内のスイッチ接点を備えるスイッチと、プラグ取付台内のスイッチ接点を、それらが電気的に接触していない開位置及び接点間に電流が伝導される投与位置に選択的に配置するための、スプリングバイアス付き押しボタンアクチュエータ112とを含む。このスイッチは、電源コード114とソケット110a及び110bとの間の電気回路内にあり、それによって、押しボタンアクチュエータ112をそのバネバイアスに抗して押し下げることによって、発電装置GAをツールプラグプロングPI及びP2に(従って、電極El及びE2に)電気的に接続する。アクチュエータアセンブリ10の重要な特徴は、一端が従来の発電装置に接続する従来の電源コードに直接代替されるその能力であるが、その一方で、ユーザの判断において、以下に説明するように、フットベダル操作又はアクチュエータアセンブリを使用した操作のいずれかを依然として可能にする。そのために、電源コード114は、適当な方法でプラグ取付台110と一体化された3つのリード114a、114b、及び114cを含み、例えば、リードを掴みそれらを一体化されたスイッチ本体/電源コードアセンブリからの所定位置にしっかりと保持する成形カラー116を介してそれらを適所に固定する。リード114a及び114bは、従来の電源コードと同じ方法で発電装置の電源コンセント(不図示)に差し込むそれぞれの電源プラグ118a及び118bで終端する電源リードを備える。リード114cは、発電装置GAに接続される制御プラグ118cで終端する制御コードを備える。
【0040】
前述したように、アクチュエータアセンブリ10の別の重要な特徴は、従来の発電装置及び種々の従来のフットベダルアクチュエータFPのいずれかと共に使用できることである。典型的なフットベダルアクチュエータは、フットベダル自体と、装置GA上の制御ソケットに差し込むペダル制御プラグCPを備えたフットベダル制御コードFCとを含むであろう。発電装置は、典型的には2タイプのいずれかで利用可能である。
図1の装置GAは1つのタイプを表し、その例はCodman(登録商標)、Malis(登録商標)、CDC(登録商標)ill又はIV双極電気外科発電機である。このタイプの発生装置で使用するために、アクチュエータアセンブリ10は、典型的には、装置GA上の制御ソケットに差し込むYの直線状レッグ上にプロングを有するYコネクタ120と、Yのそれぞれのレッグ上にあるソケット122A及び122Fとを備えるであろう。ソケット122Aはアクチュエータアセンブリ10から制御プラグ118cを受け入れ、ソケット122Fはフットベダル制御プラグCPを受け入れる。アクチュエータ制御入力とフットペダル制御入力は、本質的に、発電装置と並列電気回路でYコネクタによって接続される。(好ましくは、制御ソケット112A及び122Fは同一であり、制御プラグ118cは、ペダル制御プラグCPと同じであり、その結果、ユーザはいずれかのプラグをいずれかのソケットに挿入することができる。)フットペダルが押下されると、従来の方法で、電源コード114a及び114bを介して、ツールプラグのプロングPI及びP2に電流を供給する回路を閉じる。アクチュエータアセンブリのスイッチが閉じられると、フットペダル制御入力とは無関係に、ツールプロングPI及びP2に電流を供給する回路が完成する。メドトロニックによって販売されているValleylab “Force FX”発電機によって例示される別のタイプの従来の発電装置を用いた使用のために、電力リード114a及び114b並びに制御コード114cは、特別に構成された一体の3プロングプラグで終端することができ、そのうちの2つは、3つ目への制御入力に応じて鉗子に電流を流すことができる。
【0041】
図4は、アクチュエータアセンブリ10の分解組立図であり、アクチュエータアセンブリ10の第2の主部品を含むアクチュエータ本体200構造詳細を描写する。アクチュエータ本体200は、好ましくは上壁214から垂下する側壁212を有する一片に成形されたアクチュエータハウジング210を備える。溝216a及び216bは、リッジ130a及び130bを受け入れるために側壁の内面に成形され、
図2~4の網点で示すように、ユーザがプラグ取付台110の上及び外にアクチュエータハウジングをスライドさせることができる接続構造を提供する。ショルダー218は、その近位及び遠位端のフラッシュを有するプラグ取付台110上にアクチュエータハウジング210を配置するストップとして形成するように、溝216aと216bを切り離し、プラグ取付台110のショルダー134と協働する。各溝216aの端部に近位な隆起した雄の戻り止め220は、アクチュエータハウジング210がプラグ取付け部110上に適切に据え付けられているという正の「クリック」表示をユーザに提供し、処置中にこれらの部品が不用意に分離されるのを防止するために、プラグ取付け部110上の協働する雌の戻り止め132内に受け入れる。より詳細に後述するアクチュエータハウジング210の他の顕著な特徴は、上壁214を長手方向に延びる突出フード222と、ハウジングの近位壁を貫通する開口224と、ハウジングの側壁212を貫通する整列した穴226とを含む。
【0042】
アクチュエータ本体を取り外し可能に取り付けるための接続構造は、図面に描かれている正確な構成の他に、他の形態をとることができる。例えば、1つの代替構造では、この接続構造は、プラグ取付け部内に設けられた協働する溝と共にアクチュエータハウジング上に成形された隆起部を備えることができ、別の構造では、アクチュエータハウジングの側壁は、アクチュエータハウジングが側面からツールプラグに閉めることができるように(
図4に見られるように)、十分に柔軟に作ることができる。当業者は、アクチュエータ本体をスイッチ本体に取り外し可能に固定する目的を達成できる他の多くの構造を認識するであろう。
【0043】
図4に示すアクチュエータ本体200はまた、一体成形された内部ピボットアーム240を備え、その詳細が
図5及び
図6に示されている。ピボットアーム及びアクチュエータハウジングは、ピボットピン242を介して一体構造に組み立てられ、その端部は、アクチュエータハウジング側壁212の穴226にしっかりと永久的に固定され、ピボットアーム240の近位端のクリアランスホール246を通過する。ピボットピン242及びクリアランスホール246は、一緒になって、ピボットアーム240がアクチュエータハウジング210に対して回転するヒンジ点を画定する。ピボットアーム240は、ピボットアーム上の作動ボタン248をスイッチの押しボタンアクチュエータ112に接触させるために、ヒンジ点を中心とした回転によってスイッチ作動部材として作用する。プラグ取付台110上のショルダー134は、協働して、作動ボタン248をスイッチの押しボタンアクチュエータと並置させ、それによって、矢印Aの方向へのピボットアーム240の回転(
図3及び9参照)が、押しボタンを押し下げ、スイッチを閉じることになることが理解されよう。このピボットアームも、作動ボタン248を担持する壁に対向する壁に沿った長手方向貫通路250及び戻り止め受け口252を有する。
【0044】
図2及び
図3は、
図7及び
図8と共に扱われ、アクチュエータアセンブリ10の第3の主部品を含むアクチュエータレバーアーム300の構成詳細を描いている。このアクチュエータレバーアームは、接触部302において一端で終端する軸301を備える。軸301は、塑性変形可能なステンレス鋼合金のコア304の周囲に成形されたシース303を含む。レバーアーム300は、
図1に図示され、
図2及び
図3において点線で示されているように、ピボットアーム240の長手方向通路250内にスライド可能に嵌合する。レバーアーム軸の一方の側に成形された戻り止め突起306は、ピボットアームの戻り止め受け口252と協働して、ユーザが望む位置にレバーアームを保持する。好ましい実施形態において、戻り止め受け口間の間隔は約3~4mmであり、これにより、接触部分302は、
図9~12に関連して以下の議論に従い、ほとんどのユーザが操作することができるよう十分細かい程度に、鉗子タインに対して配置されることが可能となる。各2つの突起306の間の間隔は、軸301を通路250内で滑動させるために必要な力を減少させるために、戻り止め受け口間の間隔の2倍となる。戻り止め突起及び受け口が、ほとんどの従来の鉗子上に見られる画定されたハンドル表面HPに対して接触部分302を配置する様式は、
図1に見ることができ、また、使用中のアクチュエータアセンブリを示す
図9~12にも見ることができる。しかしながら、以下の本開示及びクレームにおいて使用される用語「ハンドル部分」は、処置中の操作のためにユーザがそれらを把持する鉗子のタインの上の任意の位置を指し、ハンドル表面HPに限定されない。この戻り止め突起及び戻り止め受け口は、ピボットアームに対して複数の位置にアクチュエータレバーアームを容易に保持するための位置決め手段を形成し、レバーアームをピボットアームから完全に除去することを可能にするために協働する。配置手段は、同じ結果を得るためにさまざまな構造を想定することができる。例えば、突起は通路250の内側表面上にあり得、受け口は軸301内のくぼみの形成であり得る。別の構造では、軸は、通路壁との摩擦係合によって、所定の位置に保持され得る。別の構造は、軸301上及び通路250の内側に嵌合スレッドを使用することができる。レバーアームの位置の調整及び/又はピボットアームからの除去を可能にするのと同じ機能を果たすこれらの様々な形態及びそれらの等価物の全ては、本明細書で使用する「配置手段」の意味の中に含まれる。さらに別の実施形態では、アクチュエータレバーアームは、ピボットアームに対して固定された位置のいずれかで、又はその位置を調節することを可能にする様式で、ピボットアームに永久的に取り付けることができる。後者の配置を実現する1つの方法は、ピボットアーム内の通路250から引き出されないようにするため、レバーアーム軸の近位端にノブ(不図示)を含むことであろう。
【0045】
レバーアーム300は、ユーザの指による操作を容易にするように特別に設計された拡大接触部302で終端する。レバーアーム軸301の塑性変形可能な鋼コアは、ユーザの好みに応じて拡大接触部302を特定の構成に配置するために種々の形状に曲げられることを可能にし、その特徴は、操作中のアクチュエータアセンブリ10を説明する次の段落でより詳細に説明される。このレバーアームが所望の形状に曲げられ、ユーザの好みに応じて距離だけピボットアームから伸びるように調節される能力は、従来技術の手動双極鉗子から欠落したレベルの汎用性を提供し、これは、レバーアームを取り外しフットベダル作動のみを使用する能力を含み、本明細書に記載されたアクチュエータアセンブリを使用する異なる方法のいくつかについての以下の説明から明らかとなる。
【0046】
図9~13は、先に述べた特徴を有する新規アクチュエータアセンブリが、従来の双極鉗子を使用するための多種多様な選択肢をユーザに与え、外科処置中に異なる操作モード間で変更する便宜性を増大させる方法を記載している。第1の操作モードは、アクチュエータ本体ハウジング210がスイッチ本体100のプラグ取付台110に取り付けられ、レバーアーム300がピボットアーム240内の所定の位置にある状態で、
図1に示される構成であると仮定することによって説明されることになる。このモードのレバーアーム300は、直線状であり、鉗子のハンドル部分に沿ってピボットアームから延びている。
【0047】
図9に示すように、ユーザは、親指TBと第1指FFを対向するハンドル部分上に置いて鉗子をつかむ。この処置の前に、典型的にはユーザは、接触部分302が第2指と第3指の間の指FFの内側に近接するように、レバーアームがピボットアームから延びる距離OP1を調整するであろう。これにより、接触部302は、ピボットピン242によって提供されるヒンジ点を中心としてピボットアームを回転させるために指FFをわずかに真っ直ぐにすることによって、ユーザが矢印Aの方向にレバーアームを移動させることができる、鉗子のハンドル部分に近い位置に配置される(
図1参照)。これにより、ピボットアーム240上の作動ボタン248は、押しボタンスイッチアクチュエータ112を押し下げ、この押しボタンスイッチアクチュエータは、スイッチを閉じ、電極El及びE2に電流を導入する。拡大された接触部分は、鉗子に対して凸に外側に曲がっており(
図7参照)、したがって、それが接触部分上に置かれている
図9のユーザの指の内側表面に一般に適合する。拡大された接触部分は、拡大された部分上にユーザの指を触覚的に配置するユーザの能力を向上させ、したがって、処置中の電流の印加をより正確に制御するために、ユーザの指と表面との接触を提供する。任意に、ユーザの指で接触する拡大された部分の表面は、ユーザに追加の触覚入力を提供するための輪郭を有する。図面に示される実施形態において、この輪郭は、レバーアーム内に成形された3つの切り欠き302a、302b、及び302cを含む。しかしながら、レバーアームを触覚的に位置決めするユーザの能力を強化するための他の構成も可能である。例えば、この切り欠きは、代わりに、レバーアームに窪みを成形することができる。
【0048】
図9はまた、アクチュエータアセンブリの好ましい実施形態の別の特徴を示している。アクチュエータアセンブリ10の利点の1つは、外科医が慣れている従来の手法で鉗子を把持している手を用いて、鉗子で電流を加えることを外科医が可能にすることである。
図9は、この位置において、ユーザの指FFの基部が内部ピボットアーム240に近接しており、外科医が鉗子を操作している間、ピボットアームの意図しない動き及び電流の印加を生じ得ることを示す。しかしながら、突出フード222は、ユーザが鉗子を操作する際に、ユーザの手がピボットアーム224を不注意に動かすことを防止するガードとして作用する。
【0049】
第2の例示的な操作モードを、
図10及び11を参照して説明する。
図10は、レバーアーム300が、
図11におけるように、ユーザの視界内の鉗子のハンドル部分の「上方」になるように、矢印B方向に、図面の平面内で曲げられていることを示す。この構成では、ユーザは、母指TBと中指MFの間で鉗子のハンドル部分を握ることができ、レバーアームの拡大された端は、ユーザの最初の指FFの先端に位置する。したがって、ユーザは、ピボットピン242を中心としてピボットアームを回転させるようにレバーアームを矢印Aの方向に動かすことによって、スイッチアクチュエータ112を作動させることができる。レバーアーム300がピボットアームから延びる距離0P2は、ユーザの手のサイズに適合する長さに調節することができる。切り欠き302a、302b、及び302cによって提供される拡大された部分の輪郭形成された表面は、ユーザが、処置中のレバーアームの操作のために、ユーザの指を適切な位置に保つことを可能にする。
図11はまた、突出フード222が、この操作モードにおける電流の意図しない印加の発生を低減又は排除するように機能することを示している。
【0050】
第三の例示的な操作モードは
図12に示されている。この例では、ユーザが親指Bと第1の指FFとの間で鉗子FCを握ると、レバーアーム300の拡大端部がユーザの第3の指TFのちょうど先に位置することになるように、レバーアーム300はユーザの視界で矢印Cの方向に「下」に曲げられる。押しボタンスイッチアクチュエータ112は、レバーアームを図面の平面から外れる方向に(見ている者に向かって)動かすことによって作動される。本実施形態においては、拡大部の輪郭形成された表面(切断部302a、302b及び302c)は、処置中の鉗子の普通の方向では鉗子を下回るために、典型的にはレバーアームの端部は外科医には見えないので、重要な特徴である。
【0051】
すべての操作モードにおいて、ユーザは、処置の間、いつでも電極に電流を導入するために、アクチュエータアセンブリ又はフットペダルFPを使用する選択肢を有する。また、ユーザは、処置の特定の部分のためにレバーアームを取り外し、フットベダルを使用するだけで済む。又は、アクチュエータ本体200をプラグ取付台からスライドさせることによって、その一体型電源コード114を備えたプラグ取付台110を従来の電源コードとして使用することができる。別の実施形態では、電源コード114を有するスイッチ本体100及びアクチュエータ本体200は、一体型サブアセンブリを備える。このサブアセンブリは、従来の電源コードの代わりに直接使用することができ、レバーアームが計画された処置を妨げる可能性があると外科医が考える状況においてはレバーアームなしで使用することができる。この構成では、内部ピボットアーム252内の通路250にレバーアームを挿入することによって、1つ又は複数のレバーアームを別個に設けることができ、所望に応じて使用することができる。別の変形例では、複数の個々の部品を取り扱う必要なしに、本明細書に記載されるように使用するための一体構造として、3部品アクチュエータアセンブリ全体を設けることができる。
【0052】
上の図は、右手の操作のために配置されたアクチュエータアセンブリ10を図示しているが、さらにその汎用性を高める別の特徴は、
図13に示すように、左手の操作のために変換することができる簡単な方法である。
図13の部品はすべて、上記のものと同一である。アクチュエータアセンブリは、
図3及び
図4に関連して上述したように、アクチュエータアセンブリを180°回転させ、ツールプラグTP上の嵌合プロングPI及びP2をそれぞれのソケット110b及び100aに差し込み、したがって、アクチュエータアセンブリを、鉗子の左タインT1と同じ側になるように方向付けることによって、左手の操作に変換される。プラグ取付台110及びアクチュエータ本体200は、ツールプラグのプロングPI及びP2を結ぶ線に対して垂直な平面を中心にして、それらが鉗子の左側か右側かにかかわらず対称となるように構成されている。アクチュエータレバーアーム300は、任意の所望の形状に曲げることができるので、左利きユーザは、右利きユーザと同じ程度に、任意の所望の操作モードのためにアクチュエータアセンブリを所定の位置に配置することができる(
図9~12との関連で上述した議論を参照)。
【0053】
別の実施形態では、スイッチ本体100と鉗子は一体型ユニットを含む。1つの例示的な構成では、鉗子のツールプラグTP及びスイッチ本体上の嵌合ソケット110a及び110bは、鉗子/スイッチ/電源コードユニットを形成するように、統合構造に置き換えられ、その鉗子がスイッチ本体/電源コードアセンブリに直接接続される。鉗子は、このようにして、発電装置に直接接続することができる。好ましい構成では、スイッチ本体100は、さもなければ変更されず、上述したように、アクチュエータ本体200及びアクチュエータアーム300と協働する。これにより、鉗子/スイッチ/電源コードユニットを、アクチュエータ本体又はレバーアームが所定の位置にない従来の鉗子として、又はアクチュエータ本体がスイッチ本体に取り付けられた状態で使用して、上記の説明に従って動作を可能にすることができる。
【0054】
この鉗子/スイッチ/電源コードユニットは、一度の使用後に廃棄できるように、十分に低コストで製造できると予想され、従って、その内部回路及びスイッチング機構によるスイッチ本体によって提示される潜在的な滅菌問題を回避する。アクチュエータ本体とレバーアームは、構成が比較的単純であり、滅菌の課題がある箇所がなくとも作ることができる。アクチュエータ本体/レバーアームアセンブリは、新しい使い捨ての鉗子/スイッチ/電源コードユニットごとに繰り返し使用できるように、在庫状態に保つことができる。使い捨て鉗子の右手版及び左手版は、それぞれが上記の右手及び左手の向きと同じ向きを提供し、
図1及び13に描かれるようにすることができる。別のアプローチでは、使い捨て可能ユニット上のスイッチ本体は、アクチュエータハウジングがスイッチ本体のどの側に取り付けられているかに応じて、右手及び左手の操作を可能にすることができるように、アクチュエータ(112)及び接続構造(溝130a及び130b)を有し、スイッチ本体の左右側(
図4に見られるように)にある。
【0055】
[概要]
本明細書に記載されるアクチュエータアセンブリの多数の構造的及び作動的特徴及び利点は、上述の説明から当業者には直ちに明らかであろう。当業者は、本発明の選択された好ましい実施態様のみが描かれ、記載されていることを容易に認識し、様々な変更及び改変が、従うクレームによってのみ定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上記以外に特に言及されたもの以外にもなされ得ることが理解されるであろう。
【国際調査報告】