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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(54)【発明の名称】モジュール化設計変速機
(51)【国際特許分類】
   F16H 3/093 20060101AFI20220629BHJP
【FI】
F16H3/093
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576668
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(85)【翻訳文提出日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 CN2020133744
(87)【国際公開番号】W WO2021227456
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202010405157.8
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521273293
【氏名又は名称】江蘇匯智高端工程机械創新中心有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521273307
【氏名又は名称】江蘇徐工工程机械研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】▲ヂャン▼ 東安
(72)【発明者】
【氏名】呂 昌
(72)【発明者】
【氏名】▲イェン▼ 偉朋
(72)【発明者】
【氏名】石 国国
(72)【発明者】
【氏名】張 剛
【テーマコード(参考)】
3J528
【Fターム(参考)】
3J528EA07
3J528EB33
3J528EB80
3J528EB95
3J528FB05
3J528FC32
3J528FC42
3J528FC67
3J528GA15
3J528HA12
(57)【要約】
本発明は、モジュール化設計変速機及び変速段実現方法に関し、該変速機は、ケースと駆動軸、4本の中間軸及び出力軸とを含む6軸のレイアウトであり、駆動軸S1、中間軸S4、中間軸S5に2つのクラッチパックが配置され、中間軸S2に1つのクラッチパックが配置され、このような構造によると、動力伝達経路が短く、安定性がより高くなる。該変速機は、6軸、7クラッチにより最大前進8段後進4段のモードを実現し、ギア比の範囲が広く、柔軟に調整可能であり、部品の一部を削減する方法により、変速段の少ないモードを実現し、モジュール化を実現し、汎用性を向上させ、変速機の製造コスト及び使用コストを削減することができるとともに、前進段がいずれも2つのクラッチの締結と4回の歯車噛み合いにより実現され、後進段がいずれも2つのクラッチの締結と3回の歯車噛み合いにより実現され、動力伝達経路が短く、信頼性が高い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースを含むモジュール化設計変速機であって、
固定歯車Z2、クラッチCRを介して取り付けられた浮動歯車Z1、及びクラッチCFを介して取り付けられた浮動歯車Z3を設けた駆動軸S1と、
固定歯車Z4、前記浮動歯車Z3と噛み合う固定歯車Z6、及びクラッチCFHを介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z5を設けた中間軸S2と、
前記浮動歯車Z1と噛み合い且つ前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z7、及び固定歯車Z8を設けた中間軸S3と、
固定歯車Z11、クラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z9、及びクラッチC1を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z10を設けた中間軸S4と、
固定歯車Z14、クラッチC4を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z12、及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z13を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z11と噛み合う固定歯車Z15、及び前記固定歯車Z14と噛み合う固定歯車Z16を設けた出力軸S6と、をさらに含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向とは逆であり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向とは逆であり、前記中間軸S2は動力伝達に関与しないことを特徴とする、モジュール化設計変速機。
【請求項2】
前記駆動軸S1の軸心線に垂直な平面における前記駆動軸S1の軸心線、前記中間軸S2の軸心線及び前記中間軸S3の軸心線の投影の接続線が三角形をなし、前記中間軸S3の軸心線に垂直な平面における前記中間軸S3の軸心線、前記中間軸S4の軸心線、前記中間軸S5の軸心線及び前記出力軸S6の軸心線の投影の接続線が四角形をなしていることを特徴とする
請求項1に記載のモジュール化設計変速機。
【請求項3】
前進8段/後進4段モードを含む、変速段の多いモードを実現するために用いられ、
前記クラッチCFが締結状態にある時、前記浮動歯車Z3から前記固定歯車Z6、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第1前進経路が形成され、
前記クラッチCFHが締結状態にある時、前記固定歯車Z2から前記浮動歯車Z5、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第2前進経路が形成され、
前記クラッチC1が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z10、前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第1出力経路が形成され、
前記クラッチC2が締結状態にある時、前記浮動歯車Z9から前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第2出力経路が形成され、
前記クラッチC3が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z13、前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第3出力経路が形成され、
前記クラッチC4が締結状態にある時、前記浮動歯車Z12から前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第4出力経路が形成され、
前記クラッチCRが締結状態にある時、前記浮動歯車Z1から前記固定歯車Z7まで後進経路が形成され、
前進8段/後進4段モードにおいて、
前進第1段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第2段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第3段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第4段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第5段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第6段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第7段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第8段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第1段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第2段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第3段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第4段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達することを特徴とする
請求項1又は2に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【請求項4】
前進4段/後進4段モードを含む、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、
前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCFH、前記浮動歯車Z5及び前記固定歯車Z2は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第1段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第3段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第5段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第7段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであることを特徴とする
請求項3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【請求項5】
前進4段/後進4段モードを含む、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、
前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCF、前記浮動歯車Z3及び前記固定歯車Z6は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第2段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第4段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第6段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第8段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであることを特徴とする
請求項3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は変速機の技術分野に関し、特にモジュール化設計変速機及び変速段実現方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械本体製品は種類が多いが、単一種類の需要量が比較的少なく、様々な機械本体ごとに変速機を開発することは現実的でないため、電力帯の近い多種の製品をカバーできる建設機械用変速機が求められるようになり、また、建設機械本体製品は動作状況が複雑で、変速段数や動力伝達比の要件もそれぞれ異なるため、建設機械用変速機の変速段数や変速段のギア比の柔軟性、及び部品の汎用性について高い要求が課せられる。
【0003】
多くの変速段を必要とする機械本体の場合、客様の製品円滑性への要求はますます高まっていくため、より多くの変速段数とより広いギア比範囲を有する変速機が求められるようになる。グレーダーを例にして、現在、グレーダーに応用されている変速機は主にZF社の技術的解決手段に基づく前進6段後進3段の固定軸式変速機であり、前進第1段のギア比が約5.2であるが、近年、グレーダー使用者の機械本体の円滑性体験に対する要求が日増しに高まることに伴い、機械本体作業時の外部負荷に対する感度を低下させて作業の円滑性を高めるために、グレーダー変速機の前進第1段はより大きなギア比(約7.5)を提供できることが求められるようになり、また、変速機の変速段数、特に前進段数を増加(8段に増加)することで、変速衝撃を低下させて変速の円滑性を高めることも求められるようになっている。
【0004】
ローダーなど一部の機械本体は、単に小範囲の現場で前進第2段、前進第1段、後進第2段を繰り返し切り替えるショベル作業のサイクルを行うだけであり、変速段が多すぎると逆に作業が煩雑になり、効率が低下するため、変速段の少ない変速機が求められているが、変速段の多い変速機において一部のクラッチ締結を抑制することで数の少ない変速段を実現するならば、実際の部品点数が減らず、不要な無駄が発生する。変速段の少ない新構造の変速機を新たに設計開発するならば、設計コストがかさむだけでなく、元の変速段の多い変速機の部品との汎用性も確保し難いため、生産コストがかさむ。
【0005】
一方、建設機械分野の変速機は、歯車列の形態に応じて遊星式変速機と固定軸式変速機の2種類に分かれており、前者の遊星式変速機は構造がコンパクトで、必要とする空間が少ないが、構造が複雑で、精度上の要件が高く、変速段数が少なく、耐用年数が短く、しかも故障率が高く、これに対し、後者の固定軸式変速機は構造の設計が簡単で、しかも変速段数、ギア比を実現しやすく、適応性が高く、製造とメンテナンスが便利であり、建設機械用変速機の柔軟性とモジュール化の要求を満たすことができ、建設機械の中間市場・高級市場の未来の発展傾向となっている。
【0006】
現在、建設機械業界で使用されている固定軸式変速機は、軸上のクラッチの配置方法によって2種類に分けられ、1つは、1本の軸に2つのクラッチパックが配置されたものであり、市場において最も多く応用されたのは、特許CN202392055U(特許文献1)に言及された案のような、ドイツZF社に由来するWGシリーズの変速機構造案であり、もう1つは、1本の軸にクラッチパックが1つだけ配置されたものであり、構造案は特許CN100491768C(特許文献2)に言及された案のとおりであるが、この2つの技術的解決手段はいずれも最大前進6段後進3段の変速段が実現され、ギア比の範囲が0.6~6である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国実用新案第202392055号明細書
【特許文献2】中国特許第100491768号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術に存在する欠陥に対して、本発明は、モジュール化設計変速機及び変速段実現方法を提供し、前記モジュール化設計変速機及び変速段実現方法は、単一軸に2つのクラッチが配置される形態を採用し、6軸、7クラッチにより最大前進8段後進4段のモードを実現し、ギア比の範囲が広く、柔軟に調整可能であり、部品の一部を削減する方法により、変速段の少ないモードを実現し、モジュール化を実現し、汎用性を向上させ、変速機の製造コスト及び使用コストを削減することができるようになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様として、モジュール化設計変速機を提供する。
【0010】
前記モジュール化設計変速機は、ケースを含み、
固定歯車Z2、クラッチCRを介して取り付けられた浮動歯車Z1、及びクラッチCFを介して取り付けられた浮動歯車Z3を設けた駆動軸S1と、
固定歯車Z4、前記浮動歯車Z3と噛み合う固定歯車Z6、及びクラッチCFHを介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z5を設けた中間軸S2と、
前記浮動歯車Z1と噛み合い且つ前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z7、及び固定歯車Z8を設けた中間軸S3と、
固定歯車Z11、クラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z9、及びクラッチC1を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z10を設けた中間軸S4と、
固定歯車Z14、クラッチC4を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z12、及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z13を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z11と噛み合う固定歯車Z15、及び前記固定歯車Z14と噛み合う固定歯車Z16を設けた出力軸S6と、をさらに含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向とは逆であり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向とは逆であり、前記中間軸S2は動力伝達に関与しない。
【0011】
選択的に、前記駆動軸S1の軸心線に垂直な平面における前記駆動軸S1の軸心線、前記中間軸S2の軸心線及び前記中間軸S3の軸心線の投影の接続線が三角形をなし、前記中間軸S3の軸心線に垂直な平面における前記中間軸S3の軸心線、前記中間軸S4の軸心線、前記中間軸S5の軸心線及び前記出力軸S6の軸心線の投影の接続線が四角形をなしている。
【0012】
本発明の他の態様として、モジュール化設計変速機の変速段実現方法を提供する。
【0013】
上記モジュール化設計変速機の変速段実現方法は、前進8段/後進4段モードを含む、変速段の多いモードを実現するために用いられ、
前記クラッチCFが締結状態にある時、前記浮動歯車Z3から前記固定歯車Z6、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第1前進経路が形成され、
前記クラッチCFHが締結状態にある時、前記固定歯車Z2から前記浮動歯車Z5、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第2前進経路が形成され、
前記クラッチC1が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z10、前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第1出力経路が形成され、
前記クラッチC2が締結状態にある時、前記浮動歯車Z9から前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第2出力経路が形成され、
前記クラッチC3が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z13、前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第3出力経路が形成され、
前記クラッチC4が締結状態にある時、前記浮動歯車Z12から前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第4出力経路が形成され、
前記クラッチCRが締結状態にある時、前記浮動歯車Z1から前記固定歯車Z7まで後進経路が形成され、
前進8段/後進4段モードにおいて、
前進第1段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第2段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第3段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第4段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第5段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第6段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第7段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第8段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第1段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第2段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第3段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第4段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達する。
【0014】
選択的に、上記方法は、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCFH、前記浮動歯車Z5及び前記固定歯車Z2は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第1段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第3段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第5段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第7段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じである。
【0015】
選択的に、上記方法は、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCF、前記浮動歯車Z3及び前記固定歯車Z6は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第2段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第4段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第6段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第8段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の技術的解決手段の有益な効果は以下のとおりである。本発明のモジュール化設計変速機及び変速段実現方法は、単一軸に2つのクラッチが配置される形態を採用し、6軸、7クラッチにより最大前進8段後進4段のモードを実現し、ギア比の範囲が広く、柔軟に調整可能であり、部品の一部を削減する方法により、変速段の少ないモードを実現し、モジュール化を実現し、汎用性を向上させ、変速機の製造コスト及び使用コストを削減することができるとともに、前進段がいずれも2つのクラッチの締結と4回の歯車噛み合いにより実現され、後進段がいずれも2つのクラッチの締結と3回の歯車噛み合いにより実現され、動力伝達経路が短く、信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るモジュール化設計変速機の前進8段/後進4段モードでの動力伝達模示図である。
図2図1における構造の端面のトポロジー図である。
図3】本発明のモジュール化設計変速機の前進4段/後進4段モードでの動力伝達模示図1である。
図4】本発明のモジュール化設計変速機の前進4段/後進4段モードでの動力伝達模示図2である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の例示的な実施例は、理解を容易にするために、図面を参照しながら本発明の実施例の様々な詳細を含めて以下に説明されるが、これらは単なる例示的なものであると見なされるべきである。従って、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、ここに説明された実施例に対して様々な変更及び修正を行うことができることは、当業者に認識される。同様に、明確さと簡潔さのために、以下の説明では、公知の機能及び構造についての説明は省略される。
【0019】
図1及び図2を参照し、前記モジュール化設計変速機は、ケースを含み、固定歯車Z2、クラッチCRを介して取り付けられた浮動歯車Z1、及びクラッチCFを介して取り付けられた浮動歯車Z3を設けた駆動軸S1と、固定歯車Z4、浮動歯車Z3と噛み合う固定歯車Z6、及びクラッチCFHを介して取り付けられた、固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z5を設けた中間軸S2と、浮動歯車Z1と噛み合い且つ固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z7、及び固定歯車Z8を設けた中間軸S3と、固定歯車Z11、クラッチC2を介して取り付けられた、固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z9、及びクラッチC1を介して取り付けられた、固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z10を設けた中間軸S4と、固定歯車Z14、クラッチC4を介して取り付けられた、固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z12、及びクラッチC3を介して取り付けられた、固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z13を設けた中間軸S5と、固定歯車Z11と噛み合う固定歯車Z15、及び固定歯車Z14と噛み合う固定歯車Z16を設けた出力軸S6と、をさらに含み、前進段モードで、駆動軸S1、中間軸S3及び出力軸S6の回転方向は同じであり、且つ中間軸S2、中間軸S4及び中間軸S5の回転方向とは逆であり、後進段モードで、駆動軸S1、中間軸S4及び中間軸S5の回転方向は同じであり、且つ中間軸S3及び出力軸S6の回転方向とは逆であり、中間軸S2は動力伝達に関与しない。
【0020】
さらに、駆動軸S1の軸心線に垂直な平面における駆動軸S1の軸心線、中間軸S2の軸心線及び中間軸S3の軸心線の投影の接続線が三角形をなし、中間軸S3の軸心線に垂直な平面における中間軸S3の軸心線、中間軸S4の軸心線、中間軸S5の軸心線及び出力軸S6の軸心線の投影の接続線が四角形をなしている。
【0021】
上記モジュール化設計変速機の変速段実現方法は、前進8段/後進4段モードを含む、変速段の多いモードを実現するために用いられ、
クラッチCFが締結状態にある時、浮動歯車Z3から固定歯車Z6、固定歯車Z4を経て固定歯車Z7まで第1前進経路が形成され、
クラッチCFHが締結状態にある時、固定歯車Z2から浮動歯車Z5、固定歯車Z4を経て固定歯車Z7まで第2前進経路が形成され、
クラッチC1が締結状態にある時、固定歯車Z8から浮動歯車Z10、固定歯車Z11を経て固定歯車Z15まで第1出力経路が形成され、
クラッチC2が締結状態にある時、浮動歯車Z9から固定歯車Z11を経て固定歯車Z15まで第2出力経路が形成され、
クラッチC3が締結状態にある時、固定歯車Z8から浮動歯車Z13、固定歯車Z14を経て固定歯車Z16まで第3出力経路が形成され、
クラッチC4が締結状態にある時、浮動歯車Z12から固定歯車Z14を経て固定歯車Z16まで第4出力経路が形成され、
クラッチCRが締結状態にある時、浮動歯車Z1から固定歯車Z7まで後進経路が形成され、
前進8段/後進4段モードにおいて、
前進第1段で、クラッチCF及びクラッチC1が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第1前進経路及び第1出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第2段で、クラッチCFH及びクラッチC1が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第2前進経路及び第1出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第3段で、クラッチCF及びクラッチC2が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第1前進経路及び第2出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第4段で、クラッチCFH及びクラッチC2が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第2前進経路及び第2出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第5段で、クラッチCF及びクラッチC3が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第1前進経路及び第3出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第6段で、クラッチCFH及びクラッチC3が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第2前進経路及び第3出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第7段で、クラッチCF及びクラッチC4が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第1前進経路及び第4出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
前進第8段で、クラッチCFH及びクラッチC4が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を第2前進経路及び第4出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
後進第1段で、クラッチCR及びクラッチC1が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を後進経路及び第1出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
後進第2段で、クラッチCR及びクラッチC2が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を後進経路及び第2出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
後進第3段で、クラッチCR及びクラッチC3が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を後進経路及び第3出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
後進第4段で、クラッチCR及びクラッチC4が締結状態にあり、駆動軸S1により動力を後進経路及び第4出力経路を介して出力軸S6に伝達し、
上述したクラッチ締結状況を表1に示す。
【0022】
【表1】
前進8段/後進4段モードにおける各変速段作動時のクラッチ締結状況表
【0023】
図3に示すように、上記方法は、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、前進4段/後進4段モードにおいて、クラッチCFH、浮動歯車Z5及び固定歯車Z2は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第1段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第3段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第5段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第7段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであり、
上述したクラッチ締結状況を表2に示す。
【0024】
【表2】
前進4段/後進4段モードでの各変速段作動時のクラッチ締結状況表
【0025】
図4に示すように、上記方法は、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、前進4段/後進4段モードにおいて、クラッチCF、浮動歯車Z3及び固定歯車Z6は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第2段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第4段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第6段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前進8段/後進4段モードにおける前進第8段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであり、
上述したクラッチ締結状況を表3に示す。
【0026】
【表3】
前進4段/後進4段モードでの各変速段作動時のクラッチ締結状況表
【0027】
以上のように、本発明の技術的解決手段の変速機は、6軸のレイアウトを採用し、そのうち駆動軸S1、中間軸S4、中間軸S5に2つのクラッチパックが配置され、中間軸S2に1つのクラッチパックが配置され、このような構造によると、動力伝達経路が短く、安定性がより高くなり、また、駆動軸S1上の歯車と出力軸S6上の歯車はいずれも広い範囲で調整することができ、それにより実現可能なギア比の範囲が0.6~8に達することができる。
【0028】
以上より、本技術的解決手段のモジュール化設計変速機及び変速段実現方法は、単一軸に2つのクラッチが配置される形態を採用し、6軸、7クラッチにより最大前進8段後進4段のモードを実現し、異なるクラッチ締結を制御することで前進7段後進3段、前進6段後進3段、前進5段後進3段及び前進4段後進3段のモードに調整することができ、異なる機械本体の変速段に対する異なる要件を満たすことができ、ギア比の範囲が広く、柔軟に調整可能であり、部品の一部を削減する方法により、変速段の少ないモードを実現し、モジュール化を実現し、汎用性を向上させ、変速機の製造コスト及び使用コストを削減することができるとともに、前進段がいずれも2つのクラッチの締結と4回の歯車噛み合いにより実現され、後進段がいずれも2つのクラッチの締結と3回の歯車噛み合いにより実現され、動力伝達経路が短く、信頼性が高い。
【0029】
上記具体的な実施形態は、本発明の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要件やそのほかの要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び代替が起こり得ることを理解すべきである。本発明の精神及び原則内において行われる任意の修正、同等の代替及び改善等は、全て本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0030】
(付記)
(付記1)
ケースを含むモジュール化設計変速機であって、
固定歯車Z2、クラッチCRを介して取り付けられた浮動歯車Z1、及びクラッチCFを介して取り付けられた浮動歯車Z3を設けた駆動軸S1と、
固定歯車Z4、前記浮動歯車Z3と噛み合う固定歯車Z6、及びクラッチCFHを介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z5を設けた中間軸S2と、
前記浮動歯車Z1と噛み合い且つ前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z7、及び固定歯車Z8を設けた中間軸S3と、
固定歯車Z11、クラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z9、及びクラッチC1を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z10を設けた中間軸S4と、
固定歯車Z14、クラッチC4を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z12、及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z13を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z11と噛み合う固定歯車Z15、及び前記固定歯車Z14と噛み合う固定歯車Z16を設けた出力軸S6と、をさらに含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向とは逆であり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向とは逆であり、前記中間軸S2は動力伝達に関与しないことを特徴とする、モジュール化設計変速機。
【0031】
(付記2)
前記駆動軸S1の軸心線に垂直な平面における前記駆動軸S1の軸心線、前記中間軸S2の軸心線及び前記中間軸S3の軸心線の投影の接続線が三角形をなし、前記中間軸S3の軸心線に垂直な平面における前記中間軸S3の軸心線、前記中間軸S4の軸心線、前記中間軸S5の軸心線及び前記出力軸S6の軸心線の投影の接続線が四角形をなしていることを特徴とする
付記1に記載のモジュール化設計変速機。
【0032】
(付記3)
前進8段/後進4段モードを含む、変速段の多いモードを実現するために用いられ、
前記クラッチCFが締結状態にある時、前記浮動歯車Z3から前記固定歯車Z6、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第1前進経路が形成され、
前記クラッチCFHが締結状態にある時、前記固定歯車Z2から前記浮動歯車Z5、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第2前進経路が形成され、
前記クラッチC1が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z10、前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第1出力経路が形成され、
前記クラッチC2が締結状態にある時、前記浮動歯車Z9から前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第2出力経路が形成され、
前記クラッチC3が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z13、前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第3出力経路が形成され、
前記クラッチC4が締結状態にある時、前記浮動歯車Z12から前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第4出力経路が形成され、
前記クラッチCRが締結状態にある時、前記浮動歯車Z1から前記固定歯車Z7まで後進経路が形成され、
前進8段/後進4段モードにおいて、
前進第1段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第2段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第3段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第4段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第5段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第6段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第7段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第8段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第1段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第2段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第3段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第4段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達することを特徴とする
付記1又は2に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【0033】
(付記4)
前進4段/後進4段モードを含む、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、
前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCFH、前記浮動歯車Z5及び前記固定歯車Z2は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第1段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第3段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第5段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第7段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであることを特徴とする
付記3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【0034】
(付記5)
前進4段/後進4段モードを含む、変速段の少ないモードを実現するために用いられ、
前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCF、前記浮動歯車Z3及び前記固定歯車Z6は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第2段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第4段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第6段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第8段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであることを特徴とする
付記3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-12-23
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースを含むモジュール化設計変速機であって、
固定歯車Z2、クラッチCRを介して取り付けられた浮動歯車Z1、及びクラッチCFを介して取り付けられた浮動歯車Z3を設けた駆動軸S1と、
固定歯車Z4、前記浮動歯車Z3と噛み合う固定歯車Z6、及びクラッチCFHを介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z5を設けた中間軸S2と、
前記浮動歯車Z1と噛み合い且つ前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z7、及び固定歯車Z8を設けた中間軸S3と、
固定歯車Z11、クラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z9、及びクラッチC1を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z10を設けた中間軸S4と、
固定歯車Z14、クラッチC4を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z12、及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z13を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z11と噛み合う固定歯車Z15、及び前記固定歯車Z14と噛み合う固定歯車Z16を設けた出力軸S6と、をさらに含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向とは逆であり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向とは逆であり、前記中間軸S2は動力伝達に関与しなく、
前記モジュール化設計変速機は、前進8段/後進4段モードを含む変速段の多いモードを実現するために用いられ、
前記クラッチCFが締結状態にある時、前記浮動歯車Z3から前記固定歯車Z6、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第1前進経路が形成され、
前記クラッチCFHが締結状態にある時、前記固定歯車Z2から前記浮動歯車Z5、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第2前進経路が形成され、
前記クラッチC1が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z10、前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第1出力経路が形成され、
前記クラッチC2が締結状態にある時、前記浮動歯車Z9から前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第2出力経路が形成され、
前記クラッチC3が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z13、前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第3出力経路が形成され、
前記クラッチC4が締結状態にある時、前記浮動歯車Z12から前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第4出力経路が形成され、
前記クラッチCRが締結状態にある時、前記浮動歯車Z1から前記固定歯車Z7まで後進経路が形成され、
前進8段/後進4段モードにおいて、
前進第1段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第2段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第3段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第4段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第5段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第6段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第7段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第8段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第1段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第2段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第3段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第4段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前記モジュール化設計変速機は、前進4段/後進4段モードを含む変速段の少ないモードを実現するために用いられ、
前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCFH、前記浮動歯車Z5及び前記固定歯車Z2は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第1段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第3段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第5段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第7段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであることを特徴とする、モジュール化設計変速機。
【請求項2】
前記駆動軸S1の軸心線に垂直な平面における前記駆動軸S1の軸心線、前記中間軸S2の軸心線及び前記中間軸S3の軸心線の投影の接続線が三角形をなし、前記中間軸S3の軸心線に垂直な平面における前記中間軸S3の軸心線、前記中間軸S4の軸心線、前記中間軸S5の軸心線及び前記出力軸S6の軸心線の投影の接続線が四角形をなしていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化設計変速機。
【請求項3】
ケースを含むモジュール化設計変速機であって、
固定歯車Z2、クラッチCRを介して取り付けられた浮動歯車Z1、及びクラッチCFを介して取り付けられた浮動歯車Z3を設けた駆動軸S1と、
固定歯車Z4、前記浮動歯車Z3と噛み合う固定歯車Z6、及びクラッチCFHを介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z5を設けた中間軸S2と、
前記浮動歯車Z1と噛み合い且つ前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z7、及び固定歯車Z8を設けた中間軸S3と、
固定歯車Z11、クラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z9、及びクラッチC1を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z10を設けた中間軸S4と、
固定歯車Z14、クラッチC4を介して取り付けられた、前記固定歯車Z7と噛み合う浮動歯車Z12、及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z8と噛み合う浮動歯車Z13を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z11と噛み合う固定歯車Z15、及び前記固定歯車Z14と噛み合う固定歯車Z16を設けた出力軸S6と、をさらに含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向とは逆であり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4及び前記中間軸S5の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3及び前記出力軸S6の回転方向とは逆であり、前記中間軸S2は動力伝達に関与しなく、
前記モジュール化設計変速機は、前進8段/後進4段モードを含む変速段の多いモードを実現するために用いられ、
前記クラッチCFが締結状態にある時、前記浮動歯車Z3から前記固定歯車Z6、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第1前進経路が形成され、
前記クラッチCFHが締結状態にある時、前記固定歯車Z2から前記浮動歯車Z5、前記固定歯車Z4を経て前記固定歯車Z7まで第2前進経路が形成され、
前記クラッチC1が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z10、前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第1出力経路が形成され、
前記クラッチC2が締結状態にある時、前記浮動歯車Z9から前記固定歯車Z11を経て前記固定歯車Z15まで第2出力経路が形成され、
前記クラッチC3が締結状態にある時、前記固定歯車Z8から前記浮動歯車Z13、前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第3出力経路が形成され、
前記クラッチC4が締結状態にある時、前記浮動歯車Z12から前記固定歯車Z14を経て前記固定歯車Z16まで第4出力経路が形成され、
前記クラッチCRが締結状態にある時、前記浮動歯車Z1から前記固定歯車Z7まで後進経路が形成され、
前進8段/後進4段モードにおいて、
前進第1段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第2段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第3段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第4段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第5段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第6段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第7段で、前記クラッチCF及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第1前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前進第8段で、前記クラッチCFH及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記第2前進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第1段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC1が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第1出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第2段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC2が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第2出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第3段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC3が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第3出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
後進第4段で、前記クラッチCR及び前記クラッチC4が締結状態にあり、前記駆動軸S1により動力を前記後進経路及び前記第4出力経路を介して前記出力軸S6に伝達し、
前記モジュール化設計変速機は、前進4段/後進4段モードを含む変速段の少ないモードを実現するために用いられ、
前進4段/後進4段モードにおいて、前記クラッチCF、前記浮動歯車Z3及び前記固定歯車Z6は動力伝達に関与せず、
前進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第2段と動力伝達経路が同じであり、
前進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第4段と動力伝達経路が同じであり、
前進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第6段と動力伝達経路が同じであり、
前進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける前進第8段と動力伝達経路が同じであり、
後進第1段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第1段と動力伝達経路が同じであり、
後進第2段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第2段と動力伝達経路が同じであり、
後進第3段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第3段と動力伝達経路が同じであり、
後進第4段は、前記前進8段/後進4段モードにおける後進第4段と動力伝達経路が同じであることを特徴とする、モジュール化設計変速機
【請求項4】
前記駆動軸S1の軸心線に垂直な平面における前記駆動軸S1の軸心線、前記中間軸S2の軸心線及び前記中間軸S3の軸心線の投影の接続線が三角形をなし、前記中間軸S3の軸心線に垂直な平面における前記中間軸S3の軸心線、前記中間軸S4の軸心線、前記中間軸S5の軸心線及び前記出力軸S6の軸心線の投影の接続線が四角形をなしていることを特徴とする、請求項3に記載のモジュール化設計変速機。
【国際調査報告】