(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】マップの最新性を検証する方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/01 20060101AFI20220708BHJP
G08G 1/13 20060101ALI20220708BHJP
【FI】
G08G1/01 A
G08G1/13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568492
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2020061885
(87)【国際公開番号】W WO2020233957
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】102019207218.6
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【氏名又は名称】鳥居 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】スベンソン,アンケ
(72)【発明者】
【氏名】ハースベルク,カルステン
(72)【発明者】
【氏名】アベリング,ペーター・クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ナスィール,タイヤブ
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC01
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF27
5H181MC02
5H181MC16
5H181MC18
5H181MC19
5H181MC24
5H181MC25
5H181MC27
(57)【要約】
特に制御装置によって、少なくとも1つのデジタルマップの最新性を検証する方法であって、少なくとも1つのデジタルマップが受信またはアクセスされ、車両周辺環境の測定データが受信され、少なくとも1つのデジタルマップ内の車両位置がランドマークに基づいて特定され、運転支援機能のデータが受信され、少なくとも1つのデジタルマップの最新性を検証するために、少なくとも1つのデジタルマップ内の特定された車両位置と運転支援機能のデータとの比較が行われる、方法が開示されている。さらに、転送構成、制御装置、コンピュータプログラム、および機械読取可能な記憶媒体が開示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に制御装置(6)によって、少なくとも1つのデジタルマップの最新性を検証する方法(2)であって、
前記少なくとも1つのデジタルマップを受信しまたは当該デジタルマップにアクセスし(17)、
車両周辺環境(U)の測定データを受信し(13)、
前記少なくとも1つのデジタルマップ内の車両位置を、前記測定データを用いて検出されたランドマークに基づいて、前記車両周辺環境(U)内で特定し(18)、
運転支援機能(11)のデータを受信し(19)、
前記少なくとも1つのデジタルマップの前記最新性を検証するために、前記少なくとも1つのデジタルマップ内の特定された前記車両位置と、前記運転支援機能(11)の前記データとの比較を行う(20)、方法。
【請求項2】
前記デジタルマップ内の前記特定された車両位置が、前記運転支援機能(11)の前記データと一致する場合に、前記デジタルマップの前記最新性が確認される(21)、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記デジタルマップ内の前記特定された車両位置と、前記運転支援機能(11)の前記データとの間に差異があると判断される場合に、前記デジタルマップの前記最新性の検証が否定される(22)、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記デジタルマップ内の前記特定された車両位置と、前記運転支援機能(11)の前記データとの間に差異があると判断された後、通信接続(12)を介して外部サーバユニット(14)への通知が行われる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記デジタルマップ内の前記特定された車両位置と、前記運転支援機能(11)の前記データとの間に差異があると判断された後、マップ更新および/または再マッピングが開始される、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記デジタルマップ内の前記特定された車両位置と、前記運転支援機能(11)の前記データとの間の差異が評価および/または分類される、請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
判断された前記差異は、前記制御装置(6)に接続可能なメモリ(8)に格納される、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(2)を実行するために構成された制御装置(6)。
【請求項9】
コンピュータプログラムがコンピュータまたは制御装置(6)によって実行されると、前記コンピュータまたは前記制御装置(6)に、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(2)を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のコンピュータプログラムが記憶された、機械読取可能な記憶媒体(8)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に制御装置によって、少なくとも1つのデジタルマップの最新性を検証する方法、制御装置、コンピュータプログラムおよび機械読取可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両が走行可能な道路を、クラウドベースでマッピングする方法が既に知られている。ここでは、車両センサからの測定データが通信接続を介してサーバに伝送される。サーバには、車両センサから伝送された測定データが集められ、複数の車両のデータから関連する道路区間のマップが生成される。
【0003】
このようなマップは、自動運転可能な車両がマップ内でそれ自体の位置を特定し、それを利用して自動ナビゲーションを行い得ることで、例えば自動運転に利用することができる。このような車両の位置特定は、マップのランドマークに基づいて行われ得る。
【0004】
位置特定の高い精度と信頼性を保証するために、マップ上の走行可能な車両周辺環境のあり得る変化を早期にかつロバストに検知する必要がある。このような変化を検知する従来の方法は、衛星画像の評価に基づいており、より多くの手間がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎をなす課題は、マップに対する走行可能な車両周辺環境の変化を技術的に容易に検知できる方法を提案することに認められ得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、独立請求項のそれぞれの主題によって解決される。本発明の有利な形態は、それぞれ従属する従属請求項の主題である。
【0007】
本発明の一態様によれば、少なくとも1つのデジタルマップの最新性を検証する方法が提供される。この方法は、好ましくは、車両側および/または車両外部にある制御装置によって実施することができる。
【0008】
1つのステップでは、少なくとも1つのデジタルマップが受信またはアクセスされる。車両周辺環境の測定データが受信される。測定データは、特に、レーダセンサ、LIDAR(light detection and ranging)センサ、GNSS(global navigation satellite system)センサ、カメラセンサなどを有することができる車両センサ装置から受信することができる。
【0009】
少なくとも1つのデジタルマップ内の車両位置が、ランドマークに基づいて特定される。このために、車両センサの測定データからランドマークを抽出し、少なくとも1つのデジタルマップ内で検出することができる。
【0010】
さらなるステップでは、運転支援機能のデータが受信される。ここでは、例えば、車線の走行可能性、車線標示との距離、近隣の道路利用者との距離などを制御装置が受け取ることができる。運転支援機能のデータは、特に、運転支援機能の結果とすることができる。
【0011】
少なくとも1つのデジタルマップの最新性を検証するために、少なくとも1つのデジタルマップ内の車両位置と、運転支援機能のデータとの比較が行われる。
【0012】
本発明のさらなる一態様によれば、制御装置が提供され、制御装置は本方法を実施するように構成されている。制御装置は、例えば、車外の制御装置、または例えばクラウドシステムなどの車外のサーバユニットであってもよい。制御装置は、好ましくは、少なくとも1つの車両から車両センサ装置の測定データを受信することができる。代替的または追加的に、制御装置は、車両センサの測定データを受信して分析することができる車載制御装置であってもよい。
【0013】
さらに、本発明の一態様によれば、コンピュータプログラムがコンピュータまたは制御装置によって実行されると、コンピュータまたは制御装置に本発明に係る方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。本発明のさらなる一態様によれば、本発明に係るコンピュータプログラムが記憶された機械読取可能な記憶媒体が提供される。
【0014】
制御装置は、例えば車両に搭載され得るか、または通信接続を介して車両と通信できる。この時、車両は、連邦道路交通研究所の規格に基づいて、アシスト、部分的に自動化、高度に自動化、および/もしくは完全に自動化されても、またはドライバーレスで運転可能であってもよい。
【0015】
ここで、運転支援機能は、車両センサの測定データにアクセスし得るか、または測定データを収集するための独自のセンサを有し得る。運転支援機能としては、例えば、車線維持アシスト、緊急ブレーキアシスト、距離維持アシストなどを用いてもよい。
【0016】
この方法によって、デジタルマップと実際の車両周辺環境との間の差異または不一致の検知を実施することができる。通常、この検知は不確かな位置特定推定値に基づいているため、位置特定マップおよび/または計画マップのみによるこのような差異の検知には手間がかかり得る。それに反して、本発明に係る方法は、車両側の位置特定推定値および運転支援機能からの情報を利用し、位置特定マップおよび/または計画マップにおける変化を検知するために、並行して存在するこれらのデータを互いに融合させるものである。代替的に、または追加的に、マップはLIDARセンサ、レーダセンサ、カメラセンサなどの測定データに基づいてもよい。
【0017】
このように、運転支援機能を用いた車両の位置特定の時点で、いわゆるHAD(高度自動運転:Highly Automated Driving)マップの最新性の検証を行うことができる。これにより、位置特定の時点でローカルに、対象となる車両において、マップ更新が必要かどうかを決定することができる。
【0018】
検証が肯定されるかまたは否定されるかに応じて、車両は走行を継続することができるか、または使用中のマップに依存しなくなってもよい。少なくとも1つのマップの最新性の検証が否定された場合、例えば、自動運転モードを終了し、車両制御を運転者に引き渡すことができる。
【0019】
検証の結果に応じて、方法の範囲においてさらなる動作が実行または開始され得る。そのような動作には、例えば、マップと実際の車両周辺環境との間の不一致を指摘すること、検証失敗のレポートを送信すること、車両側での再マッピングを開始すること、車両外での再マッピングを開始すること、マップ更新を実行することなどが含まれ得る。特に、この方法によって、デジタルマップの最新性が確認されても、またはデジタルマップの最新性が不足していると判断されてもよい。
【0020】
この方法によって、特に自動運転用のデジタルマップの品質を向上させることができる。車両センサからの測定データの伝送を制御することで、デジタルマップの更新を必要なエリアに低減することができる。これにより、マップ作成を目的に応じて高速化し、最新マップの提供時間を短縮することができる。さらに、マッピングに関連する情報の伝送を、状況に応じて制御することもできる。したがって、伝送するデータ量を削減することができる。
【0021】
さらに、本発明に係る方法によって、HADマップの信頼性、ひいては位置特定の信頼性も高めることができる。
【0022】
一実施形態によれば、デジタルマップ内の特定された車両位置が運転支援機能のデータと一致する場合に、デジタルマップの最新性が確認される。これにより、デジタルマップと実際の車両周辺環境とが一致していると判断することができる。少なくとも1つのデジタルマップは、例えば、位置特定マップ内の位置と運転支援機能の結果の両方が、車両の走行可能な位置を一致して特定できる場合に、正常に検証することができる。そのような場合、位置特定マップと並行する計画マップも確認できる。この情報は、ローカルまたは車両内と、車両外との両方で使用できるようになる。特に、デジタルマップの肯定的な検証によって、車両内でのデジタルマップの車載利用および/またはデータアップロードが開始され得る。
【0023】
さらに、車両センサ装置の測定データの外部サーバユニットへの伝送は、必要な場合、または少なくとも1つのデジタルマップの検証が否定された場合にのみ行われるため、制御装置によって外部サーバユニットに伝送されるデータ量を削減することができる。これにより、このようなセンサデータの伝送範囲および頻度を低減することもできる。このようにして、デジタルマップがまだ正しく、ひいてはマップ更新が不要の場合には、制御装置と外部サーバユニットとの間のデータ伝送を防止することができる。
【0024】
さらなる一実施例によれば、デジタルマップ内の特定された車両位置と運転支援機能のデータとの間に差異があると判断される場合に、デジタルマップの最新性の検証が否定される。これにより、少なくとも1つのデジタルマップと車両周辺環境との間に不一致があると判断することができる。このようなケースは、例えば、車線維持アシストとして実行される運転支援機能が、継続的な車線案内を可能にする一方で、位置特定サービスが車線からの逸脱を検知するか、または有効な位置を特定できない場合に発生する。このようなケースは、特に工事現場において、例えば対向車線または路肩に迂回する場合に発生し得る。
【0025】
このような不一致が制御装置によって特定される場合、車両はデジタルマップに依存できなくなり、これにより、車両の自動運転モードの安全性が保証できなくなる。
【0026】
位置特定マップとして作成されたデジタルマップに変更が検知される場合、そのことから、同じ場所の計画マップも同様に変更されており、関連するエリアの新規作成が必要である可能性が高いと推測され得る。
【0027】
さらなる一実施形態によれば、デジタルマップ内の特定された車両位置と運転支援機能のデータとの間に差異があると判断された後、外部サーバユニットへの通知が行われる。これにより、例えば多数の車両から測定データを受信し、それらの測定データからデジタルマップを作成する外部サーバユニットに、通知または警告がなされ得る。
【0028】
このようにして、車両周囲の関連エリアの再マッピングがトリガされ得る。さらに、デジタルマップに正しく保存されなくなった車両周辺環境は、全ての車両に対して無効および/または最新ではなくなったものとしてマークすることができる。
【0029】
さらなる一実施例によれば、デジタルマップ内の特定された車両位置と運転支援機能のデータとの間に差異があると判断された後、マップ更新および/または再マッピングが開始される。このように、判断された差異に関する情報は、無線通信接続を介して外部サーバユニットに伝送することができる。外部サーバユニットは、伝送された情報に基づいて、このエリアの車両から測定データを選択的に取得することができ、ひいては、デジタルマップ上の最新でなくなった箇所を修正することができる。これにより、状況に応じたマップ更新を行うことができ、これは必要に応じて開始することができる。
【0030】
さらなる一実施形態では、デジタルマップ内の特定された車両位置と運転支援機能のデータとの間の差異が評価および/または分類される。これにより、差異の度合いを特定することができる。差異の度合いまたは程度は、例えば車両への影響および制御装置による自動運転モードへの影響に基づいて決定することができる。特に、例えばガイドポストまたは車線の縁における差異は、軽微なものとして分類することができる。その他の差異、例えば、変更された車線案内、閉鎖された車線などは、重要なものとして分類することができる。特定された差異をこのように分類することで、重要な差異のみが外部サーバユニットに通知されるため、伝送されるデータ量をさらに削減することができる。
【0031】
さらなる一実施形態によれば、判断された差異は、制御装置に接続可能なメモリに格納される。これにより、特に軽度と分類された差異は、交通に直接影響がないか、または軽微な影響しかないため、当面は車両内部に記録しておくことができる。デジタルマップと車両周辺環境との間の差異が軽微であると分類された状態で、再度車両周辺を通過した際に、差異が継続している場合には、制御装置によって外部サーバユニットへの通知を伝達することができる。これにより、軽微な差異を継続的に監視することができることによって、差異による車両への影響の変化を早期に検知して、マップ更新の際に考慮することができる。
【0032】
以下に、本発明の好ましい実施例を、高度に簡略化された概略図を用いて詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】一実施形態に係る方法を説明するための車両配置構成の概略図である。
【
図2】その方法を説明するための概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1には、一実施形態に係る方法2を説明するための車両配置構成1の概略図が示されている。車両配置構成1は、自動運転モードで車両周辺環境Uに沿って走行する少なくとも1つの車両4を有する。
【0035】
車両4は、方法2を実行するように設定された車両内の制御装置6を有する。このために、制御装置6は、少なくとも1つのコンピュータプログラムが保存された機械読取可能な記憶媒体8にアクセスすることができる。制御装置6は、好ましくは、機械読取可能な記憶媒体8に格納されたコンピュータプログラムを実行することができる。
【0036】
さらに、車両4は車両センサ装置10を有する。車両センサ装置10は、例えば1つまたは複数のLIDARセンサ、レーダセンサ、カメラセンサ、GNSSセンサなどから構成されていてもよい。特に、車両センサ装置10は、車両周辺環境Uに関する測定データを収集してもよい。特定された測定データは、制御装置6に伝送され、制御装置6によって評価することができる。
【0037】
また、車両センサ装置10の測定データには、車両4の運転支援機能11または運転支援システムがアクセスしてもよい。運転支援機能11は、例えば、車両4が走行可能な車線内にいるかどうかを確認する車線維持アシストであってもよい。運転支援機能11は、車両周辺環境Uの走行可能性を判断するために、例えば路面標示および/または車線標示および/または路面舗装を検出してもよい。
【0038】
制御装置6は、通信接続12を介して外部サーバユニット14にデータを送信するか、または外部サーバユニット14からデータを受信することができる。
【0039】
例えば、制御装置6は、外部サーバユニット14からデジタルマップおよび/またはマップ更新情報を受信してもよい。さらに、制御装置6は、受信した車両センサ10の測定データを、外部サーバユニット14に送信してもよい。
【0040】
図2は、方法2を説明するための概略フローチャートを示す。
【0041】
方法2のステップでは、まず、車両センサ装置10の測定データがマッピング車両またはマッピングチームによって検出され、マッピングサービス15に伝送される。車両4は、同様にマッピング車両として設計されていても、またはそのようなものとして使用されてもよい。
【0042】
受信した測定データから、外部サーバユニット14は、例えば、位置特定マップを作成することができる(16)。位置特定マップは、好ましくは、デジタルマップとして構成され、車両が位置特定するために利用可能になる。
【0043】
走行中、位置特定マップとして構成されたデジタルマップは、位置特定サービスによって受信される(17)。位置特定マップにおける車両4の位置18は、位置特定サービスによって継続的に決定される。このために、位置特定マップに加えて車両センサ装置10の測定データを受信し(13)、使用することができる。車両位置18の特定と並行して、車両4の既存の運転支援機能を用いて状況分析が行われる。
【0044】
このような運転支援機能としては、例えば、車線維持アシスト、緊急ブレーキアシスト、距離維持アシスト、標識認識アシストなどを利用できる。運転支援機能の結果に基づいて、車両4を車線内で誘導することができる(19)。
【0045】
その後、両プロセス18、19を相互に比較する(20)。ここでは、位置特定マップ内の車両位置と運転支援機能の結果の両方が一致して走行可能な位置を特定できる場合に、マップの最新性の一致または肯定的な検証を特定することができる。この場合、計画マップが正しいと確認される21。
【0046】
車線維持アシストが継続的な車線案内を可能にする一方で、位置特定サービスが車線からの逸脱を検知するか、または有効な位置を特定できない場合に、例えば制御装置6によって不一致または否定的な検証を特定することができる。このような状況は、特に工事現場において、例えば対向車線に迂回する場合に発生し得る。デジタルマップの変化または差異を検知することができる(22)。この情報はその際、同様に制御装置6によってローカルに、および/または、例えば外部サーバユニット14のいわゆるマッピングサービス15に伝達できる。
【0047】
運転支援機能または運転支援システムの状況分析の結果が継続的に位置特定マップと比較された後、一致を検知すると、更新フェーズ23を終了することができる。
【国際調査報告】