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特表2022-536746スーパーオキシドジスムターゼ可溶性繊維組成物
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  • 特表-スーパーオキシドジスムターゼ可溶性繊維組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】スーパーオキシドジスムターゼ可溶性繊維組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/10 20160101AFI20220810BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20220810BHJP
   A23L 33/21 20160101ALI20220810BHJP
   C12N 9/02 20060101ALI20220810BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20220810BHJP
   A61P 39/06 20060101ALI20220810BHJP
   A61K 38/44 20060101ALI20220810BHJP
   A61K 31/718 20060101ALI20220810BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20220810BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220810BHJP
   A61P 1/00 20060101ALN20220810BHJP
【FI】
A23L33/10
A23L33/105
A23L33/21
C12N9/02
A61P29/00
A61P39/06
A61K38/44
A61K31/718
A61P31/12
A61P43/00 121
A61P1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573758
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(85)【翻訳文提出日】2022-01-05
(86)【国際出願番号】 US2020037035
(87)【国際公開番号】W WO2020252051
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】62/860,214
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/992,459
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521542753
【氏名又は名称】アドバンス・ファーマシューティカル・インコーポイレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リアクアト・ホッサイン
【テーマコード(参考)】
4B018
4B050
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE03
4B018LE05
4B018LE06
4B018MD08
4B018MD31
4B018MD33
4B018MD35
4B018MD36
4B018MD37
4B018MD47
4B018MD49
4B018MD52
4B018MD53
4B018MD59
4B018MD65
4B018MD69
4B018MD79
4B018MD85
4B018MD90
4B018ME14
4B050CC07
4B050DD01
4B050DD11
4B050DD13
4B050LL02
4C084AA01
4C084AA02
4C084BA44
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4C084MA52
4C084NA05
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4C084ZC41
4C084ZC75
4C086AA01
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4C086MA04
4C086MA52
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA66
4C086ZB11
4C086ZB33
4C086ZC41
4C086ZC75
(57)【要約】
スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物が提供される。組成物は、その他の抗酸化剤、ビタミン、及び栄養素を更に含んでいてもよい。組成物は、栄養補助食品として並びに健康及びウェルビーイングを改善するために使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約0.5単位/mgから約500単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む、組成物。
【請求項2】
約1単位/mgから約100単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
約5単位/mgから約50単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
約10単位/mgから約15単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
約14単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
スーパーオキシドジスムターゼが、メロン、ウシ肝臓、従属栄養最近、又は海洋植物プランクトンから抽出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
スーパーオキシドジスムターゼが、銅/亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ、鉄/マンガンスーパーオキシドジスムターゼ、又はニッケルスーパーオキシドジスムターゼである、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
スーパーオキシドジスムターゼが植物から抽出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
植物が、果実、穀物、又は塊茎である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
植物が、メロン、柑橘類、モモ、ナシ、リンゴ、又はバナナから選択される果実である、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
植物が、小麦、大麦、ライ麦、雑穀、オート麦、スペルト小麦、ブルガー小麦、モロコシ、及びエンマーコムギから選択される穀物である、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
植物が、ホースラディッシュ、ジャガイモ、ヤムイモ、サツマイモ、キャッサバ、又はダリアから選択される塊茎である、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
スーパーオキシドジスムターゼが動物から抽出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
動物が、ウシ、ブタ、ヒツジ、又はヤギである、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
スーパーオキシドジスムターゼが微生物から抽出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
微生物が植物プランクトン又は細菌である、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比が、質量で約1:100から約1:1000である、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比が、質量で約1:200から約1:800である、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比が、質量で約1:300から約1:700である、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比が、質量で約1:500から約1:700である、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比が、質量で約1:650から約1:675である、請求項17に記載の組成物。
【請求項22】
可溶性繊維が水溶性多糖である、請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
可溶性繊維が、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦、豆、リンゴ、ナシ、モモ、柑橘類、ベリー、エンドウ豆、米糠、又はオート麦から単離される、請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
可溶性繊維が、可溶性トウモロコシ繊維、イヌリン、デキストリン、グアーガム、オリゴ多糖、ガラクト多糖 フルクト-オリゴ糖、ラクツロース、難消化性デンプン、キシロ-オリゴ糖、及びイソメルト-オリゴ糖から選択される、請求項1から21のいいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
可溶性繊維が可溶性トウモロコシ繊維である、請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
可溶性トウモロコシ繊維が難消化性マルトデキストリンである、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
粉末の形態である、請求項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
質量で約0.1ppmから約10ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
質量で約0.5ppmから約5ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項27に記載の組成物。
【請求項30】
質量で約0.7ppmから約2ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項27に記載の組成物。
【請求項31】
質量で約0.8ppmから約1.2ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項27に記載の組成物。
【請求項32】
質量で約1%から約90%の可溶性繊維を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
質量で約1%から約50%の可溶性繊維を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項34】
質量で約5%から約25%の可溶性繊維を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項35】
質量で約10%から約20%の可溶性繊維を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項36】
質量で約12%から約14%の可溶性繊維を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
ゲルの形態である、請求項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項38】
液体の形態である、請求項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項39】
約0.005mg/mLから約3.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項37又は38に記載の組成物。
【請求項40】
約0.01mg/mLから約2.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項37又は38に記載の組成物。
【請求項41】
約0.05mg/mLから約1.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項37又は38に記載の組成物。
【請求項42】
約0.1mg/mLから約0.5mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む、請求項37又は38に記載の組成物。
【請求項43】
約50mg/mLから約1000mg/mLの可溶性繊維を含む、請求項37から42のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項44】
約70mg/mLから約500mg/mLの可溶性繊維を含む、請求項37から42のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項45】
約90mg/mLから約250mg/mLの可溶性繊維を含む、請求項37から42のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項46】
約100mg/mLから約200mg/mLの可溶性繊維を含む、請求項37から42のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項47】
果汁を含む、請求項37から46のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項48】
果汁が、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュース、又はこれらの組合せである、請求項47に記載の組成物。
【請求項49】
果汁が、濃縮されたザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュース、又はこれらの組合せである、請求項48に記載の組成物。
【請求項50】
濃縮果汁が、前記果汁の水の約60%から約97%が除去されている、請求項49に記載の組成物。
【請求項51】
濃縮果汁が、前記果汁の水の約85%から約95%が除去されている、請求項49に記載の組成物。
【請求項52】
濃縮果汁を約5mg/mLから約200mg/mL含む、請求項49から51のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
約75mg/mLから約150mg/mLの濃縮ザクロジュースを含む、請求項49から52のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項54】
約75mg/mLから約150mg/mLの濃縮レッドグレープジュースを含む、請求項49から53のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項55】
約25mg/mLから約100mg/mLの濃縮ブルーベリージュースを含む、請求項49から54のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項56】
約20mg/mLから約80mg/mLの濃縮ダークスイートチェリージュースを含む、請求項49から55のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項57】
約20mg/mLから約80mg/mLの濃縮サワーチェリージュースを含む、請求項49から56のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項58】
約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮ゴジベリージュースを含む、請求項49から57のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項59】
約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アサイーベリージュースを含む、請求項49から58のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項60】
アロエベラを更に含む、請求項37から59のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項61】
前記アロエベラが、濃縮アロエベラである、請求項60に記載の組成物。
【請求項62】
濃縮アロエベラが、前記アロエベラの水の約60%から約97%が除去されている、請求項61に記載の組成物。
【請求項63】
約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アロエベラを含む、請求項61又は62に記載の組成物。
【請求項64】
緑茶を更に含む、請求項37から63のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項65】
前記緑茶が、濃縮緑茶である、請求項64に記載の組成物。
【請求項66】
濃縮緑茶が、緑茶抽出物である、請求項65に記載の組成物。
【請求項67】
約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮緑茶を含む、請求項65又は66に記載の組成物。
【請求項68】
レスベラトロールを更に含む、請求項37から67のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項69】
約0.5mg/mLから約6mg/mLのレスベラトロールを含む、請求項68に記載の組成物。
【請求項70】
カルボキシメチルセルロースを更に含む、請求項37又は39から69のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項71】
約0.5から約5.0mg/mLのカルボキシメチルセルロースを含む、請求項70に記載の組成物。
【請求項72】
キサンタンガムを更に含む、請求項37又は39から71のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項73】
約0.5から約5.0mg/mLのキサンタンガムを含む、請求項72に記載の組成物。
【請求項74】
a)約0.5単位/mgから約100単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ、
b)可溶性繊維、及び
c)ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される、少なくとも2種の果汁
を含む、組成物。
【請求項75】
少なくとも3種の果汁を含む、請求項74に記載の組成物。
【請求項76】
少なくとも4種の果汁を含む、請求項74に記載の組成物。
【請求項77】
少なくとも5種の果汁を含む、請求項74に記載の組成物。
【請求項78】
少なくとも6種の果汁を含む、請求項74に記載の組成物。
【請求項79】
ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースを含む、請求項74に記載の組成物。
【請求項80】
前記果汁が、濃縮果汁である、請求項74から79のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項81】
可溶性繊維が、可溶性トウモロコシ繊維である、請求項74から80のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項82】
可溶性トウモロコシ繊維が、難消化性マルトデキストリンである、請求項81に記載の組成物。
【請求項83】
a)スーパーオキシドジスムターゼ、
b)可溶性トウモロコシ繊維、
c)ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の果汁、
d)アロエベラ、
e)緑茶、及び
f)レスベラトロール
を含む、組成物。
【請求項84】
少なくとも3種の果汁を含む、請求項83に記載の組成物。
【請求項85】
少なくとも4種の果汁を含む、請求項83に記載の組成物。
【請求項86】
少なくとも5種の果汁を含む、請求項83に記載の組成物。
【請求項87】
少なくとも6種の果汁を含む、請求項83に記載の組成物。
【請求項88】
ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースを含む、請求項83に記載の組成物。
【請求項89】
前記果汁が、濃縮果汁である、請求項83から88のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項90】
可溶性トウモロコシ繊維が、難消化性マルトデキストリンである、請求項83から89のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項91】
カルボキシメチルセルロースを更に含む、請求項83から90のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項92】
キサンタンガムを更に含む、請求項83から91のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項93】
a)約30単位から約1000単位のスーパーオキシドジスムターゼ、
b)可溶性トウモロコシ繊維を約50mg/mLから約200mg/mL、
c)約5mg/mLから約200mg/mLの、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の濃縮果汁のそれぞれ、
d)約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アロエベラ、
e)約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮緑茶、及び
f)約0.5mg/mLから約6mg/mLのレスベラトロール
を含む、組成物。
【請求項94】
前記可溶性トウモロコシ繊維が、難消化性マルトデキストリンである、請求項93に記載の組成物。
【請求項95】
約0.5から約5.0mg/mLのカルボキシメチルセルロースを更に含む、請求項93又は94に記載の組成物。
【請求項96】
約0.5から約5.0mg/mLのキサンタンガムを更に含む、請求項93から95のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項97】
1000μmol/g組成物よりも大きい酸素ラジカル吸収能(ORAC)を有する、請求項1から96のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項98】
1500μmol/g組成物よりも大きいORACを有する、請求項1から96のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項99】
前記組成物に関するORAC値が、前記組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも少なくとも1.5倍高い、請求項1から96のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項100】
前記組成物に関するORAC値が、前記組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも少なくとも1.6倍高い、請求項1から96のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項101】
哺乳動物における遊離酸素ラジカルの数を低減させる方法であって、請求項1から100のいずれか一項に記載の組成物を哺乳動物に投与する工程を含む、方法。
【請求項102】
数を低減させる前記遊離酸素ラジカルが、ペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、次亜塩素酸塩、又はこれらの組合せである、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
哺乳動物の炎症を低減させる方法であって、請求項1から100のいずれか一項に記載の組成物を哺乳動物に投与する工程を含む、方法。
【請求項104】
哺乳動物のウイルス性症状を低減させる方法であって、請求項1から100のいずれか一項に記載の組成物を前記哺乳動物に投与する工程を含む、方法。
【請求項105】
組成物が、1日に1回、哺乳動物に投与される、請求項101から104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
組成物が、1日に2回、哺乳動物に投与される、請求項101から104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
哺乳動物がヒトである、請求項101から105のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物に関する。組成物は、栄養補助食品として並びに健康及びウェルビーイングのために使用することができる。
【背景技術】
【0002】
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)は、反応性酸素種(ROS)による細胞損傷から保護する金属酵素の群である。SODは、スーパーオキシドアニオンフリーラジカル(O2 -)の分子状酸素及び過酸化水素(H2O2)への不均化を触媒する。細胞中のROSは、核酸、タンパク質、及び脂質に損傷を与える可能性があり、細胞機能を低下させ及びおそらくはアポトーシスに至る。したがって、ROSを無害な分子に変換する能力は、細胞機能及び健康全般を保護するのに極めて重要である。
【0003】
ほとんど全ての生物がいくつかのタイプのSODを自然に生成するが、細胞内で生成されたSODのレベルは、対象が老化するにつれて又は対象がある特定の健康障害に苦しむときに降下する。また、環境における様々な汚染物質及び毒素の存在も、細胞内のROSのレベル上昇を引き起こす可能性がある。したがって自然に生成されたSODの栄養補助は、健康を維持するのに重要である可能性がある。
【0004】
別の重要な栄養成分は、可溶性繊維である。可溶性繊維は水を吸収し且つゲルを消化管内で形成する。可溶性繊維には、ある特定のタイプの脂質及び炭水化物の消化を遅くすること、食事性コレステロールの取込みの予防を助けること、及び血糖値のスパイクを予防することを含め、腸に多くの利益がある。可溶性繊維は、腸内細菌がいくつかのタイプの可溶性繊維を発酵させることができるので、健康な腸内微生物叢を維持するのにも重要である。現代の食事は、典型的には可溶性繊維が低く、健康改善のためにしばしば補助食品が必要になる。
【0005】
糖尿病(diabetes mellitus (diabetes))は、炭水化物代謝の一般的な障害である。米国では、3000万人を超える人々が糖尿病である。過去20年で、アメリカの人口は年をとり且つ太り過ぎ又は肥満になったので、糖尿病と診断された成人の数は3倍を超える。糖尿病の人々では、グルコースを利用する身体の正常な能力が損なわれ、高い血糖値に至る。糖尿病は、心血管又は循環器系の疾患又は障害の高いリスクを伴う。
【0006】
食物中の可溶性繊維等の繊維は、食事に対する血糖反応を鈍くすることが示されてきた。腸内細菌により発酵した場合、繊維は、グルコース恒常性に関与する短鎖脂肪酸[SCFA]の代謝産物も生成する。しかしながら高繊維の食物は、ある特定の繊維補助食品で可能性があるように、胃部不快感を引き起こす可能性がある。
【0007】
抗酸化剤は、多くの疾患プロセスに含まれるフリーラジカルに対処する際に、人体に有益な効果を発揮することが示されてきた。しかしながら、ポリフェノール等の多くの抗酸化剤の有効な代謝産物の吸収は、腸内での抗酸化剤の微生物代謝に依存する。したがって、多くの栄養補助食品では、これらの有効なポリフェノール代謝産物が生成されず、補助食品の抗酸化活性が限定される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】McCord, J. M.及びFridovich, I.、J. Biol. Chem. 1969、244:6049-6055
【非特許文献2】Weydert等、Nature Protocols 2010、5(1): 51-66
【非特許文献3】https://www.sigmaaldrich.com/technical-documents/protocols/biology/enzymatic-assay-of-superoxide-dismutase.htmでの技術的プロトコル
【非特許文献4】「Chapter 2- Methods for Measuring Oxidative Stress in the Laboratory」、A. Dasgupta等、19~40頁、Antioxidants in Food, Vitamins and Supplements (2014、Elsevier)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、約0.5単位/mgから約500単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物を対象とする。本開示の一部の実施形態では、組成物は、約1単位/mgから約100単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。本開示の一部の実施形態では、組成物は、約5単位/mgから約50単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。本開示の一部の実施形態では、組成物は、約10単位/mgから約15単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。本開示の一部の実施形態では、組成物は、約14単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。
【0010】
本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼは、メロン、ウシ肝臓、従属栄養細菌、又は海洋植物プランクトンから抽出される。本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼは、銅/亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ、鉄/マンガンスーパーオキシドジスムターゼ、又はニッケルスーパーオキシドジスムターゼである。
【0011】
本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼは植物から抽出される。一部の実施形態では、植物は果物、穀物、又は塊茎である。一部の実施形態では、植物は、メロン、柑橘類、モモ、ナシ、リンゴ、又はバナナから選択される果物である。一部の実施形態では、植物は、小麦、大麦、ライ麦、雑穀、オート麦、スペルト小麦、ブルガー、モロコシ、及びエンマーコムギから選択される穀物である。一部の実施形態では、植物は、ホースラディッシュ、ジャガイモ、ヤムイモ、サツマイモ、キャッサバ、又はダリアから選択される塊茎である。
【0012】
本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼは動物から抽出される。一部の実施形態では、動物はウシ、ブタ、ヒツジ、又はヤギである。
【0013】
本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼは微生物から抽出される。一部の実施形態では、微生物は、植物プランクトン又は細菌である。
【0014】
本開示の一部の実施形態では、組成物中の、スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:100から約1:1000である。本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:200から約1:800である。本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:300から約1:700である。本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:500から約1:700である。本開示の一部の実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:650から1:675である。
【0015】
本開示の一部の実施形態では、組成物中の可溶性繊維は水溶性多糖である。本開示の一部の実施形態では、組成物中の可溶性繊維は、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦、豆、リンゴ、ナシ、モモ、柑橘類、ベリー、エンドウ豆、米糠、又はオート麦から単離される。本開示の一部の実施形態では、組成物中の可溶性繊維は、可溶性トウモロコシ繊維、イヌリン、デキストリン、グアーガム、オリゴ多糖、ガラクト多糖、フルクトオリゴ糖、ラクツロース、難消化性デンプン、キシロオリゴ糖、及びイソメルトオリゴ糖から選択される。本開示の一部の実施形態では、組成物中の可溶性繊維は可溶性トウモロコシ繊維である。本開示の一部の実施形態では、組成物の可溶性繊維は難消化性マルトデキストリンである。
【0016】
本開示の一部の実施形態では、組成物は、粉末の形態である。一部の実施形態では、粉末組成物は、重量で約0.1ppmから約10ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.5ppmから約5ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.7ppmから約2ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.8ppmから約1.2ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約1%から約90%の可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約1%から約50%の可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約5%から約25%の可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約10%から約20%の可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、粉末組成物は、質量で約12%から約14%の可溶性繊維を含む。
【0017】
本開示の一部の実施形態では、組成物は、ゲルの形態である。本開示の一部の実施形態では、組成物は液体の形態である。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.005mg/mLから約3.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.01mg/mLから約2.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.05mg/mLから約1.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.1mg/mLから約0.5mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。
【0018】
一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約50mg/mLから約1000mg/mLの可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約70mg/mLから約500mg/mLの可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約90mg/mLから約250mg/mLの可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約100mg/mLから約200mg/mLの可溶性繊維を含む。
【0019】
本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、果汁も含む。一部の実施形態では、果汁は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュース、又はこれらの組合せである。一部の実施形態では、果汁は、濃縮されたザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュース、又はこれらの組合せである。一部の実施形態では、濃縮果汁は、果汁の水の約60%から約97%が除去されている。一部の実施形態では、濃縮果汁は、果汁の水の約85%から約95%が除去されている。一部の実施形態では、組成物は、約5mg/mLから約200mg/mLの濃縮果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、約75mg/mLから約150mg/mLの濃縮ザクロジュースを含む。一部の実施形態では、組成物は、約75mg/mLから約150mg/mLの濃縮レッドグレープジュースを含む。一部の実施形態では、組成物は、約25mg/mLから約100mg/mLの濃縮ブルーベリージュースを含む。一部の実施形態では、組成物は、約20mg/mLから約80mg/mLの濃縮ダークスイートチェリージュースを含む。一部の実施形態では、組成物は、約20mg/mLから約80mg/mLの濃縮サワーチェリージュースを含む。一部の実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮ゴジベリージュースを含む。一部の実施形態では、組成物は、約2m
g/mLから約20mg/mLの濃縮アサイーベリージュースを含む。
【0020】
本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、アロエベラも含む。一部の実施形態では、アロエベラは、濃縮アロエベラである。一部の実施形態では、濃縮アロエベラは、アロエベラの水の約60%から約97%が除去されている。一部の実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アロエベラを含む。
【0021】
本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、緑茶も含む。一部の実施形態では、緑茶は、濃縮緑茶である。一部の実施形態では、濃縮緑茶は、緑茶抽出物である。一部の実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮緑茶を含む。
【0022】
本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、レスベラトロールも含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5mg/mLから約6mg/mLのレスベラトロールを含む。
【0023】
本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含むゲル組成物は、カルボキシメチルセルロースも含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのカルボキシメチルセルロースを含む。
【0024】
本開示の一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含むゲル組成物は、キサンタンガムも含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのキサンタンガムを含む。
【0025】
本開示は、a)約0.5単位/mgから約100単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ;b)可溶性繊維;及びc)ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の果汁を含む組成物も対象とする。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも3種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも4種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも5種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも6種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースを含む。
【0026】
組成物の一部の実施形態では、果汁は、濃縮果汁である。組成物の一部の実施形態では、可溶性繊維は可溶性トウモロコシ繊維である。一部の実施形態では、可溶性トウモロコシ繊維は難消化性マルトデキストリンである。
【0027】
本開示は、a)スーパーオキシドジスムターゼ;b)可溶性トウモロコシ繊維;c)ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の果汁;d)アロエベラ;e)緑茶;及びf)レスベラトロールを含む、組成物も対象とする。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも3種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも4種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも5種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも6種の果汁を含む。一部の実施形態では、組成物は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースを含む。
【0028】
組成物の一部の実施形態では、果汁は、濃縮果汁である。組成物の一部の実施形態では、可溶性トウモロコシ繊維は難消化性マルトデキストリンである。一部の実施形態では、組成物はカルボキシメチルセルロースも含む。一部の実施形態では、組成物はキサンタンガムも含む。
【0029】
本開示は、a)約30単位から約1000単位のスーパーオキシドジスムターゼ;b)可溶性トウモロコシ繊維を約50mg/mLから約200mg/mL;c)約5mg/mLから約200mg/mLの、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の濃縮果汁のそれぞれ;d)約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アロエベラ;e)約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮緑茶;及びf)約0.5mg/mLから約6mg/mLのレスベラトロールを含む組成物も対象とする。
【0030】
組成物の一部の実施形態では、可溶性トウモロコシ繊維は、難消化性マルトデキストリンである。一部の実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのカルボキシメチルセルロースも含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのキサンタンガムも含む。
【0031】
本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物は、1000μmol/g組成物よりも大きい酸素ラジカル吸収能(ORAC)を有する。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物は、1500μmol/g組成物よりも大きいORACを有する。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物に関するORAC値は、組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも少なくとも1.5倍高い。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物に関するORAC値は、組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも少なくとも1.6倍高い。
【0032】
本開示は更に、本明細書に開示される組成物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における酸素ラジカルの数を低減させる方法を対象とする。方法の一部の実施形態では、数を低減させる遊離酸素ラジカルは、ペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒポクロライト、又はこれらの組合せである。
【0033】
本開示は更に、本明細書に開示される組成物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における炎症を低減させる方法を対象とする。
【0034】
本開示は更に、本明細書に開示される組成物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物におけるウイルス性症状を低減させる方法を対象とする。
【0035】
本明細書に開示される方法の実施形態では、組成物は、1日に1回、哺乳動物に投与される。本明細書に開示される方法の実施形態では、組成物は、1日に2回、哺乳動物に投与される。本明細書に開示される方法の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】実施例3で試験したような、実施例1のゲル製剤の2種の5mL試料に関する、粘度(ポアズ)対剪断速度(1/秒)のプロットを示すグラフである。白抜きの円:試料1;黒塗りの円:試料2。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示は、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物を提供する。本明細書に開示される組成物は、対象におけるスーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維のレベルを増大させる補助食品として使用することができる。本明細書に記述されるように、組成物は、抗酸化剤、ビタミン、又はその他の栄養素等の追加の成分を、賦形剤及びその他の製剤と一緒に含むこともできる。
【0038】
本明細書に示され記述される特定の実現例は、例であり、その他の点について本出願の範囲をどのようにも限定するものではないことを、理解すべきである。
【0039】
本明細書で言及される、公開された特許、特許出願、ウェブサイト、社名、及び科学文献は、それぞれが参照により組み込まれるように特に且つ個別に示されたかの如く同じ程度まで、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で引用される任意の参考文献及び本明細書の特定の教示からの任意の矛盾は、後者を優先して解決されるものとする。同様に、単語又は文言の当技術分野で理解される定義及び本明細書で特に教示される単語又は文言の任意の矛盾は、後者を優先して解決されるものとする。
【0040】
本明細書で使用される「a(1つ(種)の)」又は「an(1つ(種)の)」は、1つ又は複数を意味し得る。本明細書で使用される場合、「含む」という単語と併せて使用されるときの「a(1つ(種)の)」又は「an(1つ(種)の)」という単語は、1つ又は複数を意味し得る。本明細書で使用される「別の」又は「他の」は、少なくとも第2以上を意味し得る。
【0041】
本出願の全体を通して、「約」という用語は、値が、その値を決定するのに用いられている方法/デバイスに関する誤差の固有のばらつき、又は研究対象の中に存在するばらつきを含むことを示すのに使用される。典型的には、「約」という用語は、状況に応じておよそ1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、若しくは20%又はこれらの値未満のばらつきを包含するものとする。
【0042】
特許請求における「又は」という用語の使用は、代替例のみを指すこと又は代替例が相互に排他的であることを明示しない限り「及び/又は」を意味するのに使用するが、本開示は、代替例のみ並びに「及び/又は」を指す定義を支持する。
【0043】
本明細書で使用される「含む(comprising)」(及び含む(comprising)の任意の変形例又は形、例えば「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」)、「有する(having)」(及び有する(having)の任意の変形例又は形、例えば「有する(have)」及び「有する(has)」)、「含む(including)」(及び含む(including)の任意の変形例又は形、例えば「含む(includes)」及び「含む(include)」)、又は「含有する(containing)」(及び含有する(containing)の任意の変形例又は形、例えば「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」)は、包括的又は非制限的であり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を排除しない。
【0044】
「例えば」という用語及びそれに該当する略語「e.g.」(イタリック体であってもそうでなくても)の使用は、列挙される特定の用語が、他に明示しない限り、言及され又は引用される特定の例に限定するものではない本開示の代表的な例及び実施形態であることを意味する。
【0045】
本明細書で使用される技術的及び科学的用語は、他に定義されない限り、本出願が関係する当業者に一般に理解される意味を有する。本明細書では、当業者に公知の様々な方法及び材料を参照する。
【0046】
本明細書で使用される「スーパーオキシドジスムターゼ」(SODと省略されることもある)という用語は、スーパーオキシドアニオンフリーラジカル(O2 -)の不均化を触媒して分子状酸素及び過酸化水素(H2O2)にする酵素を指す。スーパーオキシドジスムターゼは、酵素分類(EC)番号1.15.1.1を有する。スーパーオキシドジスムターゼは、細胞を、酸素の細胞代謝中に形成されるO2 -等の反応性酸素種(ROS)による損傷から保護するのに重要な成分である。したがってスーパーオキシドジスムターゼは、重要な抗酸化剤として作用し且つほとんど全てのタイプの細胞生物に存在する。しかしながら、特に哺乳動物等の複雑な生物では、スーパーオキシドジスムターゼの細胞レベルは生物が老化するにつれて減少し、生物は、反応性酸素種による細胞損傷を更に受け易くなる。
【0047】
本明細書で使用される「可溶性繊維」という用語は、任意のタイプの水溶性食物繊維を指す。消費されるとき、可溶性繊維は水を吸収して生物の腸内でゲルを形成し、それが脂質及び炭水化物の代謝を遅くするのを助ける。可溶性繊維は、プレバイオティックでもあり、腸内細菌により発酵することができ、健康な腸内微生物叢を維持するのを助ける。
【0048】
本明細書で使用される「抗酸化剤」という用語は、反応性種を全体的に又は部分的に中和することによって反応性酸素及び窒素種等の反応性種の有害作用を著しく減少させる物質を指す。抗酸化剤は、「一次抗酸化剤」及び「二次抗酸化剤」として分類することができる。一次抗酸化剤は、酸化の開始工程を遅延させ又は阻害し、一方、二次抗酸化剤は、基質を除去することによって又は遊離酸素ラジカルをクエンチ処理することによって、酸化を遅くする。
【0049】
スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維
本明細書に開示される実施形態、組成物は、タンパク質のmg当たりの活性を単位として測定されたある量のスーパーオキシドジスムターゼを含む。酵素活性では、1単位(U)(μmol/分で表される)は、指定された条件下、分当たり基質1マイクロモルの変換を触媒する酵素の量と定義される。スーパーオキシドジスムターゼ活性の単位は、任意の公知の方法によって測定することができる。例えば、単位で表されるスーパーオキシドジスムターゼ活性を決定する方法は、McCord, J. M.及びFridovich, I.、J. Biol. Chem. 1969、244:6049-6055; Weydert等、Nature Protocols 2010、5(1): 51-66;及びhttps://www.sigmaaldrich.com/technical-documents/protocols/biology/enzymatic-assay-of-superoxide-dismutase.htmlでの技術的プロトコルに記載されており、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ活性の単位は、3.0mlの反応体積中、PH7.8、25℃で、キサンチン及びキサンチンオキシダーゼを使用して、結合系でシトクロムcの低減率を50%阻害するスーパーオキシドジスムターゼの量と定義される。
【0050】
実施形態では、本明細書に開示される組成物は、高濃度のスーパーオキシドジスムターゼ、例えば0.5単位/mg超、0.1単位/mg超、1単位/mg超、10単位/mg超、50単位/mg超、100単位/mg超、200単位/mg超、500単位/mg超、1000単位/mg超、2000単位/mg超、2500単位/mg超、3000単位/mg超、4000単位/mg超、又は5000単位/mg超のスーパーオキシドジスムターゼ、及び可溶性繊維を含む。実施形態では、本明細書に開示される組成物は、約5単位/mgから約5000単位/mg、約5単位/mgから約4000単位/mg、約5単位/mgから約3000単位、又は約5単位/mgから約2000単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ、及び可溶性繊維を含む。実施形態では、組成物は、約1単位/mgから約1000単位/mg、約1単位/mgから約750単位/mg、約1単位/mgから約500単位/mg、又は約1単位/mgから約250単位/mgを含む。実施形態では、本明細書に開示される組成物は、約0.5単位/mgから約100単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ、及び可溶性繊維を含む。実施形態では、組成物は、約1単位/mgから約50単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、組成物は、約5単位/mgから約25単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、組成物は、約10単位/mgから約15単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、組成物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、組成物は、約14単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼを含む。
【0051】
本明細書に開示される組成物で使用されるスーパーオキシドジスムターゼは、酵素の任意の供給源から得ることができる。実施形態では、ジスムターゼは、メロン、ウシ肝臓、従属栄養細菌、又は海洋植物プランクトンから抽出される。スーパーオキシドジスムターゼは、任意のタイプの酵素とすることもできる。実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼは、銅/亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ、鉄/マンガンスーパーオキシドジスムターゼ、又はニッケルスーパーオキシドジスムターゼである。
【0052】
実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼは植物から抽出される。実施形態では、植物は、果実、穀物、又は塊茎である。実施形態では、植物は、メロン、柑橘類、モモ、ナシ、リンゴ、又はバナナから選択される果実である。実施形態では、植物は、小麦、大麦、ライ麦、雑穀、オート麦、スペルト小麦、ブルガー、モロコシ、及びエンマーコムギから選択される穀物である。実施形態では、植物は、ホースラディッシュ、ジャガイモ、ヤムイモ、サツマイモ、キャッサバ、又はダリアから選択される塊茎である。
【0053】
実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼは動物から抽出される。実施形態では、動物はウシ、ブタ、ヒツジ、又はヤギである。
【0054】
実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼは微生物から抽出される。実施形態では、微生物は植物プランクトン又は細菌である。実施形態では、微生物は、従属栄養細菌、例えばそれらの環境からエネルギー生成するために必要な糖を接種する細菌である。
【0055】
スーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、組成物のいずれか又は両方の成分の量を変化させることにより、必要に応じて調節することができる。実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:100から約1:1000である。実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:200から約1:800である。実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:300から約1:700である。実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:500から約1:700である。実施形態では、組成物中のスーパーオキシドジスムターゼの可溶性繊維に対する比は、質量で約1:650から1:675である。
【0056】
本明細書に開示される組成物の実施形態では、2、3、4、5、6、又はそれよりも多くの異なるタイプの可溶性繊維の混合物を含む、様々なタイプの可溶性繊維を使用することができる。実施形態では、可溶性繊維は水溶性多糖である。実施形態では、可溶性繊維は、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦、豆、リンゴ、ナシ、モモ、柑橘類、ベリー、エンドウ豆、米糠、又はオート麦から単離される。実施形態では、可溶性繊維は、可溶性トウモロコシ繊維、イヌリン、デキストリン、グアーガム、オリゴ多糖、ガラクト多糖、フルクト-オリゴ糖、ラクツロース、難消化性デンプン、キシロオリゴ糖、及びイソメルトオリゴ糖から選択される。実施形態では、可溶性繊維は、可溶性トウモロコシ繊維である。実施形態では、可溶性繊維は、難消化性マルトデキストリンである。実施形態では、可溶性繊維は、Archer Daniels Midland社及び松谷化学工業により販売されるFibersol-2(登録商標)である。実施形態では、可溶性繊維は、Fibersol-2AG、Fibersol-LQ、Fibersol-2L、Fibersol-DLQ、又はnon-GMO Fibersol等の代替タイプのFibersol-2(登録商標)である。
【0057】
粉末組成物
本明細書に開示される組成物の一部の実施形態では、組成物は粉末の形態である。組成物が粉末の形態である実施形態では、組成物は乾燥粉末計体で消費することができ、又は飲料若しくは食品に添加することができる。実施形態では、粉末は消費前の、水、水分補給飲料、タンパク質シェーク、ジュース、茶、コーヒー、ミルク、ケフィア、アイスクリーム、ヨーグルト、スムージー、ブロス、又はスープに混合される。
【0058】
実施形態では、粉末組成物は、質量で例えば0.1ppm超、0.5ppm超、1ppm超、2ppm超、5ppm超、10ppm超、20ppm超、50ppm超、100ppm超、200ppm超、300ppm超、400ppm超、又は500ppm超の高濃度のスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.1ppmから約10ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.5ppmから約5ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.7ppmから約2ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.8ppmから約1.2ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、1.1、1.2、1.25、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、1.8、1.9、2.0、2.25、2.5、2.75、3.0、3.25、3.5、3.75、4.0、4.25、4.5、4.75、5.0、5.25、5.5、5.75、6.0、6.25、6.5、6.75、7.0、7.25、7.5、7.75、8.0、8.25、8.5、8.75、9.0、9.25、9.5、9.75、又は10.0ppmのスーパーオキシドジスムターゼを含む。
【0059】
実施形態では、粉末組成物は、質量で約1%から約90%の可溶性繊維を含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約1%から約50%の可溶性繊維を含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約5%から約25%の可溶性繊維を含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約10%から約20%の可溶性繊維を含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約12%から約14%の可溶性繊維を含む。実施形態では、粉末組成物は、質量で約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、又は30%の可溶性繊維を含む。
【0060】
液体又はゲル組成物
本明細書に開示される組成物の実施形態では、組成物はゲルの形態である。本明細書に開示される組成物の実施形態では、組成物は液体の形態である。組成物がゲル又は液体の形態である実施形態では、その形で直接消費することができる。他の実施形態では、ゲル又は液体を、飲料又は食品に添加することができる。実施形態では、粉末は消費前の、水、水分補給飲料、タンパク質シェーク、ジュース、茶、コーヒー、ミルク、ケフィア、アイスクリーム、ヨーグルト、スムージー、ブロス、又はスープに混合される。
【0061】
実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.005mg/mLから約5.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.01mg/mLから約2.5mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.05mg/mLから約1.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.1mg/mLから約0.5mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、又は3.0mg/mLのスーパーオキシドジスムターゼを含む。
【0062】
実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約50mg/mLから約1000mg/mLの可溶性繊維を含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約70mg/mLから約500mg/mLの可溶性繊維を含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約90mg/mLから約250mg/mLの可溶性繊維を含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約100mg/mLから約200mg/mLの可溶性繊維を含む。実施形態では、ゲル又は液体組成物は、約50、75、100、110、120、125、130、133、135、140、150、160、170、175、180、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、又は500mg/mLの可溶性繊維を含む。
【0063】
果汁
本明細書に開示される組成物の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、果汁も含む。果汁は、追加の抗酸化剤、可溶性繊維、不溶性繊維、ビタミン、及び栄養素を、組成物に提供することができる。
【0064】
実施形態では、果汁は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュース、又はこれらの組合せである。実施形態では、組成物は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュースから選択される2、3、4、5、又は6タイプのジュースを含む。
【0065】
実施形態では、果汁を濃縮することができ、例えばこの果汁は、当初のジュース中の水の一部が除去されていることが可能である。実施形態では、果汁は、濃縮されたザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、アサイーベリージュース、ブラックベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、グーズベリージュース、クランベリージュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、スイカジュース、ビーツジュース、リンゴジュース、レモンジュース、ライムジュース、ライチジュース、パイナップルジュース、プルーンジュース、又はこれらの組合せである。実施形態では、組成物は、濃縮ザクロジュース、濃縮レッドグレープジュース、濃縮ブルーベリージュース、濃縮ダークスイートチェリージュース、濃縮サワーチェリージュース、濃縮ゴジベリージュース、濃縮アサイーベリージュース、濃縮ブラックベリージュース、濃縮ラズベリージュース、濃縮イチゴジュース、濃縮グーズベリージュース、濃縮クランベリージュース、濃縮オレンジジュース、濃縮グレープフルーツジュース、濃縮スイカジュース、濃縮ビーツジュース、濃縮リンゴジュース、濃縮レモンジュース、濃縮ライムジュース、濃縮ライチジュース、濃縮パイナップルジュース、濃縮プルーンジュースから選択される、2、3、4、5、又は6タイプの濃縮ジュースを含む。実施形態では、濃縮果汁は、ジュースの水の約60%から約97%が除去されている。実施形態では、濃縮果汁は、ジュースの水の約85%から約95%が除去されている。実施形態では、濃縮果汁は、果汁の水の約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%が除去されている。水は、果汁を濃縮するための当技術分野で公知の任意の方法を使用して、果汁から除去することができる。
【0066】
実施形態では、組成物は、濃縮果汁を約5mg/mLから約200mg/mL含む。実施形態では、組成物は、約75mg/mLから約150mg/mLの濃縮ザクロジュースを含む。実施形態では、組成物は、約75mg/mLから約150mg/mLの濃縮レッドグレープジュースを含む。実施形態では、組成物は、約25mg/mLから約100mg/mLの濃縮ブルーベリージュースを含む。実施形態では、組成物は、約20mg/mLから約80mg/mLの濃縮ダークスイートチェリージュースを含む。実施形態では、組成物は、約20mg/mLから約80mg/mLの濃縮サワーチェリージュースを含む。実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮ゴジベリージュースを含む。実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アサイーベリージュースを含む。
【0067】
その他の追加の成分
本明細書に開示される組成物の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、アロエベラも含む。アロエベラは、追加の抗酸化剤、可溶性繊維、不溶性繊維、ビタミン、及び栄養素を、組成物に提供することができる。
【0068】
一部の実施形態では、アロエベラは濃縮アロエベラである。実施形態では、アロエベラを濃縮することができ、例えば、アロエベラ植物から抽出されたアロエベラから水の一部が除去されていることができる。実施形態では、濃縮アロエベラは、アロエベラの水の約60%から約97%が除去されている。実施形態では、濃縮アロエベラは、アロエベラの水の約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%が除去されている。実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アロエベラを含む。
【0069】
本明細書に開示される組成物の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、緑茶も含む。緑茶は、追加の抗酸化剤、ビタミン、及び栄養素を組成物に提供することができる。
【0070】
実施形態では、緑茶は、濃縮緑茶である。実施形態では、濃縮緑茶は、緑茶の葉又は緑茶の粉末から作製された緑茶抽出物である。実施形態では、緑茶は粉末形態で組成物に添加される。実施形態では、組成物は、約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮緑茶を含む。
【0071】
本明細書に開示される組成物の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維を含む組成物は、レスベラトロールも含む。レスベラトロールは、追加の抗酸化剤を組成物に提供することができる。一部の実施形態では、組成物は、約0.5mg/mLから約6mg/mLのレスベラトロールを含む。
【0072】
賦形剤/製剤
実施形態では、本明細書に開示される組成物は、1種又は複数の賦形剤と組み合わせることができる。実施形態では、賦形剤は、ゲル化剤、増粘剤、担体、緩衝剤、又は充填剤である。実施形態では、本明細書に開示される組成物は、飲料又は食材中で製剤化することができる。実施形態では、組成物は、ジュース、水分補給飲料(例えば、スポーツ飲料)、タンパク質シェーク、茶、コーヒー、ミルク、ケフィア、アイスクリーム、ヨーグルト、スムージー、ブロス、又はスープ中に製剤化される。
【0073】
実施形態では、組成物は、増粘剤/ゲル化剤カルボキシメチルセルロースを含む。実施形態では、組成物は、スーパーオキシドジスムターゼ、可溶性繊維、及びカルボキシメチルセルロースを含むゲルである。実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのカルボキシメチルセルロースを含む。
【0074】
実施形態では、組成物は、増粘剤/ゲル化剤キサンタンガムを含む。実施形態では、組成物は、スーパーオキシドジスムターゼ、可溶性繊維、及びキサンタンガムを含むゲルである。実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのキサンタンガムを含む。
【0075】
実施形態では、組成物は、a)約0.5単位/mgから約100単位/mgのスーパーオキシドジスムターゼ;b)可溶性繊維;及びc)ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも3種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも4種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも5種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも6種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースを含む。組成物の実施形態では、果汁は濃縮果汁である。組成物の実施形態では、可溶性繊維は可溶性トウモロコシ繊維である。実施形態では、可溶性トウモロコシ繊維は難消化性マルトデキストリンである。
【0076】
実施形態では、組成物は、a)スーパーオキシドジスムターゼ;b)可溶性繊維;c) ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の果汁;d)アロエベラ;e)緑茶;及びf)レスベラトロールを含む。実施形態では、組成物は、少なくとも3種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも4種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも5種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、少なくとも6種の果汁を含む。実施形態では、組成物は、ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースを含む。組成物の実施形態では、果汁は濃縮果汁である。組成物の実施形態では、可溶性トウモロコシ繊維は難消化性マルトデキストリンである。実施形態では、組成物は、カルボキシメチルセルロースも含む。実施形態では、組成物はキサンタンガムも含む。
【0077】
実施形態では、組成物は、a)約30単位から約1000単位のスーパーオキシドジスムターゼ;b)可溶性トウモロコシ繊維を約50mg/mLから約200mg/mL;c)ザクロジュース、レッドグレープジュース、ブルーベリージュース、ダークスイートチェリージュース、サワーチェリージュース、ゴジベリージュース、及びアサイーベリージュースから選択される少なくとも2種の濃縮果汁のそれぞれを約5mg/mLから約200mg/mL;d)約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮アロエベラ;e)約2mg/mLから約20mg/mLの濃縮緑茶;及びf)約0.5mg/mLから約6mg/mLのレスベラトロールを含む。組成物の実施形態では、可溶性トウモロコシ繊維は難消化性マルトデキストリンである。実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのカルボキシメチルセルロースも含む。実施形態では、組成物は、約0.5から約5.0mg/mLのキサンタンガムも含む。
【0078】
一部の実施形態では、本発明は、可溶性繊維及び複数の抗酸化剤を含有する栄養液体製剤を提供する。
【0079】
一部の実施形態では、製剤は、可溶性トウモロコシ繊維を含む。トウモロコシ繊維は、全製剤の約1から約5質量パーセントを構成することができる。トウモロコシ繊維は、乾燥粉末の形態であることができる。
【0080】
一部の実施形態では、可溶性繊維は、トウモロコシをベースにした難消化性マルトデキストリン(Fibersol-2)プレバイオティック繊維である。プレバイオティックは、健康上の利益を与える腸内微生物叢の組成物及び/又は活性の両方で特異的な変化を可能にする、選択的に発酵した成分である。
【0081】
一部の実施形態では、製剤の抗酸化剤には、様々なポリフェノールが含まれる。ポリフェノールは、全組成物の約1から約3質量パーセントを構成することができる。一部の実施形態では、製剤の抗酸化剤は、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)を含む。
【0082】
一部の実施形態では、本開示は、可溶性トウモロコシ繊維、コンコードレッドグレープ(ヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca))ジュース濃縮物、ザクロ(プニカ・グラナタム(Punica Granatum))ジュース濃縮物、ブルーベリー(ヴァクシニウム・コリムボスム(Vaccinium Corymbosum))ジュース濃縮物、ダークスイートチェリー(プルヌス・アヴィウム(Prunus Avium))ジュース濃縮物、サワーチェリー(プルヌス・セラスス(Prunus Cerasus))ジュース濃縮物、ゴジベリー(リシウム・バルバルム(Lycium Barbarum))ピューレ、アサイー(ユーテルペ・オレラセア(Euterpe Oleraceae))ベリージュース濃縮物、アロエベラジュース濃縮物(アロエ・バルバデンシス・ミル(Aloe barbadensis Mill))、緑茶抽出物(カメリア・シネンシス(Camellia Sinensis))、レスベラトロール、メロン果汁濃縮物(ククミス・メロL(Cucumis melo L)、及びExtramel-SOD)を含有する栄養補助製剤を提供する。
【0083】
本開示の可溶性繊維及び抗酸化剤製剤は、可溶性プレバイオティック繊維が結腸内の細菌の肥料として作用し、その一方でポリフェノールが結腸の実質的な部分で吸収され且つ結腸微生物叢により広範な異化に供されるので、相乗効果をもたらす。プレバイオティック繊維の存在は、結腸微生物叢の作用を強化し、それによって結腸内のポリフェノールの更に有効な吸収に至る。抗酸化剤補助食品からのポリフェノールの大部分は、最終的には大腸に至り、そこで微生物代謝を受けてそれらの活性代謝産物になり、そこで抗酸化作用を発揮することができる。可溶性繊維は、腸内微生物叢を変調させ、ポリフェノールの代謝を最大限にし、多くの抗酸化剤、抗炎症性、及び抗感染効果を発揮する。
【0084】
一部の実施形態では、組成物は、指示される量で、Table 1(表1)に示される成分を含む。
【0085】
【表1】
【0086】
反応性酸素種及び酸素ラジカル吸収能
実施形態では、本明細書に開示される組成物は、細胞内の反応性酸素種(ROS)のレベルを低減させるのに有用である。一部の実施形態では、レベルが低減する反応性酸素種は、過酸化物、スーパーオキシド、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、及びアルファ-酸素種の1種又は複数を含む。実施形態では、レベルが低減する反応性酸素種は、ペルオキシルラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、又は次亜塩素酸塩種の1種又は複数を含む。
【0087】
本開示は、可溶性繊維と組み合わせたスーパーオキシドジスムターゼを含む組成物が、大幅に増大した酸素ラジカル吸収能(ORAC)をもたらすという発見を提供する。スーパーオキシドジスムターゼを含む組成物への、可溶性繊維の添加は、酸素ラジカル吸収能を増大させるために相乗効果を発揮し、即ち、組合せのORAC値は、組み合わされていないスーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維の相加値よりも非常に大きい。
【0088】
実施形態では、細胞内の反応性酸素種のレベルを低減させる本明細書に開示される組成物の能力は、組成物の酸素ラジカル吸収能(ORAC)を測定することによって、測定される。ORACアッセイの実施例は、当技術分野で公知である。例えば、それにより参照により本明細書に組み込まれる「Chapter 2- Methods for Measuring Oxidative Stress in the Laboratory」、A. Dasgupta等、19~40頁、Antioxidants in Food, Vitamins and Supplements (2014、Elsevier)を参照されたい。
【0089】
一般に、ORACアッセイは、物質の抗酸化能を測定する。ORACアッセイは、反応性酸素種の存在下でクエンチ処理されるプローブからの蛍光シグナルを測定する。反応性酸素種インデューサーは、アッセイシステムに導入される。インデューサーは、特定の反応性酸素種の放出を誘起し、それがプローブを分解し且つプローブからの放出波長又は強度変化を引き起こすと考えられる。アッセイ中に存在する抗酸化剤材料は、反応性酸素種を吸収し、プローブが分解するのを防ぐ。したがってプローブの保存度は、材料の抗酸化能を示す。
【0090】
実施形態では、ORACアッセイで使用される蛍光プローブは、ベータ-フィコエリスリン又はフルオレセインである。実施形態では、抗酸化剤のORAC能は、標準と比較して測定される。実施形態では、標準は、公知の抗酸化剤Trolox(登録商標)(6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸)であり、これはビタミンE類似体である。Trolox(登録商標)が標準として使用される実施形態では、結果は、試験された分子に関する「全抗酸化能」(TAC)と表すことができ、試験された抗酸化剤分子のグラム当たりのマイクロモル(μmol)Trolox(登録商標)当量(TE)と表される。
【0091】
実施形態では、ORACアッセイは、反応性酸素種ペルオキシルラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドジスムターゼ、一重項酸素、及び次亜塩素酸塩の1種又は複数を測定する。実施形態では、ORACアッセイは、Brunswick Laboratories、Southborough、MA、USAにより行われるRAC 6.0アッセイである。ORAC 6.0アッセイは、ペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドジスムターゼ、一重項酸素、及び次亜塩素酸塩に対する抗酸化能を試験する。
【0092】
本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物は、1000μmol/g組成物よりも大きい全ORACを有する。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物は、1500μmol/g組成物よりも大きいORACを有する。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物は、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、又は2000μmol/g組成物よりも大きい全ORACを有する。本明細書で使用される「全ORAC」は、各反応性酸素種に関するORAC値の合計を指す。例えば、ORAC 6.0アッセイが使用される実施形態では、全ORACは、ペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドジスムターゼ、一重項酸素、及び次亜塩素酸塩のそれぞれに関するORAC値の合計である。実施形態では、全ORAC値を、グラムを単位とする組成物の質量で除して、μmol/gの値を得る。
【0093】
本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物に関するORAC値は、組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも、少なくとも1.5倍高い。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物に関するORAC値は、組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも、少なくとも1.6倍高い。本明細書に開示される組成物のいずれかの実施形態では、組成物に関するORAC値は、組成物の各成分ごとの個々のORAC値の合計よりも、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、又は2.5倍高い。
【0094】
粘度
実施形態では、本明細書に開示される組成物は、組成物を安定化させる粘度特性を有する。実施形態では、組成物は、貯蔵安定な高粘度ゲルであり、そのフレーバーを経時的に保持し、且つ組成物への最小限に抑えられた酸素透過が可能になる。実施形態では、組成物はチキソトロピックであり、保存されたときに高粘度を有し且つ例えば振盪又は投与によって撹拌されたときにより低い粘度を有する。実施形態では、組成物はチキソトロピックであり、保存されたときに良好な安定性を有し且つ投与されたときにより低い粘度を有する高粘度ゲルであり、投与及び摂取が容易になり且つ胃腸管内での好ましい分布及び良好な吸収が容易になる。実施形態では、組成物は、1/秒の剪断速度で約23ポアズ又はそれよりも大きい粘度を有する。実施形態では、組成物は、10/秒の剪断速度で約5ポアズ又はそれよりも低い粘度を有する。実施形態では、組成物は、100/秒の剪断速度で約1ポアズ又はそれよりも低い粘度を有する。実施形態では、組成物は、1/秒の剪断速度で約23ポアズ又はそれよりも大きい粘度、10/秒の剪断速度で約5ポアズ又はそれよりも低い粘度、及び100/秒の剪断速度で約1ポアズ又はそれよりも低い粘度を有する。
【0095】
方法
本開示は、本明細書に開示される組成物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における遊離酸素ラジカルの数を低減させる方法も対象とする。実施形態では、数を低減させる遊離酸素ラジカルは、ペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、次亜塩素酸塩、及びこれらの組合せから選択される。実施形態では、方法は、遊離酸素ラジカルの2、3、4、5、又は6タイプを低減させ得る。実施形態では、数を低減させる遊離酸素ラジカルは、哺乳動物におけるペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、ペルオキシナイトライト、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、及び次亜塩素酸塩から選択される。
【0096】
一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ/可溶性繊維の組合せで観察される相乗効果は、炎症を有益に低減させている高い酸素ラジカル吸収能(ORAC)をもたらす。本開示は、本明細書に開示される組成物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む、哺乳動物における炎症を低減させる方法を更に対象とする。本開示は、本明細書に開示される組成物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む、反応性酸素種の高いレベルに関連した哺乳動物の任意の疾患又は障害を処置する方法を更に対象とする。実施形態では、疾患又は障害は、細菌性感染;ウイルス性感染;放射性障害;脱髄疾患、例えば多発性硬化症又はニューロパシー;関節障害、例えば関節炎、リウマチ様関節炎、又は乾癬性関節炎;皮膚障害、例えば乾癬、酒さ、尋常性ざ瘡、皮膚炎、又は蕁麻疹;神経変性障害、例えば多発性硬化症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、又はハンチントン病;神経筋疾患、例えば筋ジストロフィー、重症筋無力症;震え;腸の障害、例えば消化器炎症、炎症性腸疾患、クローン病、大腸炎、下痢、リーキーガット症候群、憩室炎、又はセリアック病;喘息;炎症性疾患、例えば自己免疫疾患、糖尿病、痛風、慢性前立腺炎、糸球体腎炎、化膿性汗腺炎、間質性膀胱炎、扁平苔癬、マスト細胞活性化症候群、マスト細胞症、耳炎、骨盤内炎症性疾患;再潅流損傷;慢性疲労症候群;リウマチ熱;鼻炎;サルコイドーシス;移植拒絶;及び血管炎とすることができる。
【0097】
一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ/可溶性繊維の組合せで観察された相乗効果は、ウイルス性感染の予防及び処置に有益な、高い酸素ラジカル吸収能(ORAC)をもたらす。実施形態では、本明細書に開示される組成物は、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、C型インフルエンザ、D型インフルエンザ、SARS(重症急性呼吸器症候群)、SARS-CoV-2(COVID-19を引き起こす)、MERS(中東呼吸器症候群)を含むコロナウイルス、HIV、エボラ、ライノウイルス、及び呼吸器合胞体ウイルスの感染を含むウイルス性感染を、予防するための方法で使用することができる。実施形態では、本明細書に開示される組成物は、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、C型インフルエンザ、D型インフルエンザであって、SARS(重症急性呼吸器症候群)、SARS-CoV-2(COVID-19を引き起こす)、MERS(中東呼吸器症候群)、HIV、エボラ、ライノウイルス、及び呼吸器合胞対ウイルスの感染を含む、ウイルス性感染を処置するための方法で使用することができる。
【0098】
一部の実施形態では、スーパーオキシドジスムターゼ/可溶性繊維の組合せで観察される相乗効果は、がん治療を受けている対象の食事を補うために有益な、高い酸素ラジカル吸収能(ORAC)を提供する。実施形態では、本明細書に開示される組成物は、がん治療を受けており、放射線に曝露されており、又は栄養失調に罹っている哺乳動物の、食事を補うための方法で使用することができる。
【0099】
本明細書に開示される方法のいずれかの実施形態では、組成物は、1日に1回、哺乳動物に投与される。本明細書に開示される方法のいずれかの実施形態では、組成物は、1日に2回、哺乳動物に投与される。本明細書に開示される方法のいずれかの実施形態では、組成物は、1日に3、4、5、6、7、8、9、10回、又はそれよりも多く、哺乳動物に投与される。
【0100】
本明細書に開示される方法のいずれかの実施形態では、哺乳動物はヒトである。本明細書に開示される方法のいずれかの実施形態では、哺乳動物は、霊長類(例えば、サル、類人猿、ゴリラ、マカク)、家で飼われる動物(例えば、イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスター、モルモット、マウス、ラット)、又は農業用動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ウマ、ヤギ、ブタ)である。
【実施例
【0101】
(実施例1)
実施例の製剤
Table 2(表2)に示される成分及び濃度を有する実施例の製剤を、調製した:
【0102】
【表2】
【0103】
成分1~12を、ステンレス鋼混合タンクを使用して、均質なブレンドに合わせた。混合前に、バッチサイズに従い成分を計量する。ジュース濃縮物を、最初に個別のタンク内で混合し、次いで固体成分を、別の混合機で水と予備混合し、2種の混合物を主混合タンク内で合わせる。十分な水を所定の体積まで添加し、生成物を適正に混合する。最終生成物を滅菌し、その後、パウチに包装する。製剤は、その色が暗赤色であるゲルである。
【0104】
(実施例2)
実施例の製剤のORAC試験
試験は、全体として製剤と比較して、実施例1の製剤の種々の成分のORAC値を決定するために行った。個々の成分試料は、全製剤中の試料の質量による量を使用して調製した:試料A: 4gの可溶性トウモロコシ繊維(Fibersol-2(登録商標));試料B: 13.8749gの果汁濃縮混合物;及び試料C:メロンから単離された0.006gのスーパーオキシドジスムターゼ。試料Dは、31.1gの質量を有する最終生成物製剤であった。試料をBrunswick Laboratories (Southborough、MA、USA)に送り、上述のように且つhttps://brunswicklabs.com/capabilities/bioanalytical-services/orac-family/orac6/にあるようにORAC 6.0アッセイを使用して試験をした。アッセイの結果をTable 3(表3)に示し、「試験結果」は、試験される試料のグラム当たりのμmol Trilox当量で表す。「変換」の欄は、試料の量に関して正規化されたORAC値の変換を示す。
【0105】
【表3A】
【0106】
【表3B】
【0107】
Table 3(表3)に見られるように、最終生成物試料Dは、個々の成分試料A~Cの合計(29,094.26)と比較して、予期せぬ且つ著しく高いORAC値(48,021.79)を示す。したがってORAC試験は、これらの成分が合わされた場合、実施例1の製剤の成分間で相乗効果を示唆する。理論に拘泥するものではないが、この相乗効果に対するある潜在的な関与は、その他の成分がスーパーオキシドジスムターゼ酵素に対して可能性ある安定化効果を発揮し、スーパーオキシドジスムターゼはより効果的に反応性酸素種を中和することが可能になることである。
【0108】
(実施例3)
実施例の製剤の粘度試験
実施例1の製剤の粘度を、様々な量の剪断応力下で試験した。動的粘度計を使用して、25℃の温度で製剤ゲル5mlを試験した。粘度(単位ポアズ)を、製剤ゲルの2種の別々の試料に関して、Table 4及びTable 5(表4及び表5)に示されるように、高い剪断応力及び剪断速度の下で経時的に試験した。各時点での垂直応力も示す。
【0109】
【表4】
【0110】
【表5】
【0111】
Table 4及びTable 5(表4及び表5)に提示される結果を図1にプロットする。Table 4及びTable 5(表4及び表5)並びに図1に見られるように、ゲル製剤は、剪断応力を加えた後に粘性が少なくなるので、意外にもチキソトロピックである。このチキソトロピー特性は、ゲル製剤に対していくつかの利点を提供することができる。静止時、ゲル製剤は高粘度ゲルであり、生成物がその物理的組成を維持し、そのフレーバーを保持し、且つ酸素透過を最小限に抑えるのを助ける。投与中、ゲル製剤の撹拌は粘度を低くし、ここで得られた流動性の増大は経口投与を容易にし、それと共に胃腸管内での製剤の分布も有利にし、したがって吸収が促進される。
【0112】
(実施例4)
COVID-19患者での改善された回復
本明細書に記述されるスーパーオキシドジスムターゼ及び可溶性繊維の組成物は、免疫系を強化するのを助け、組成物を摂取する対象は、ウイルス又は細菌感染をより捕え難くなり、ウイルス又は細菌感染からより素早く回復することがより良好に可能になると理論付けた。したがって実施例1のゲル製剤を、COVID-19、Sars-CoV-2ウイルスにより引き起こされた疾患に陽性であることが検査でわかった数名の患者に与えた。医療従事者及び研究者から現在示されていることは、COVID-19から回復するのに2週間かかる可能性があることである。ゲル製剤が与えられた全ての患者は、年齢又は性別とは無関係に、予測されるよりも迅速に回復することができた。
【0113】
患者1、41~50歳の男性でCOVID-19に陽性であることが検査でわかり、熱、咳、及び味覚の損失に罹っていた。彼はその陽性試験から5日後、ゲル製剤を毎日2回摂取し始めた。ゲル製剤を摂取し始めてから3から4日以内に、患者1は、気分が非常に良くなり、疲労感が減り且つより元気が出てきたと報告した。
【0114】
患者2、18~20歳の女性でCOVID-19に陽性であることが検査でわかり、熱、咳、及び頭痛に罹っていた。彼女はその陽性試験の当日からゲル製剤を毎日1回摂取し始めた。ゲル製剤を摂取し始めてから3から4日以内に、患者2は、気分が良くなり、より元気が出た感じがして疲労感が減ったと報告した。
【0115】
患者3、31~40歳の男性でCOVID-19に陽性であることが検査でわかり、熱、咳、及び頭痛に罹っており、それと共に非常に脱力感を覚えた。彼はその陽性試験の4日後からゲル製剤を毎日1回又は2回摂取し始めた。ゲル製剤を摂取し始めてから2日以内に、患者3は、気分が良くなり、もはや脱力感は感じなくなり且つより元気が出たと報告した。
【0116】
患者4、61~70歳の女性でCOVID-19に陽性であることが検査でわかり、熱、咳、頭痛、及び味覚損失の症状により入院した。彼女はその陽性試験の5日後からゲル製剤を毎日1回摂取し始めた。3から4日以内に、彼女は気分が良くなると共により元気が出て疲労感が減った。
【0117】
患者5、20~30歳の男性でCOVID-19に陽性であることが検査でわかり、熱、咳、及び頭痛に罹っていた。彼はその陽性試験の3日後からゲル製剤を毎日1回摂取し始めた。2から4日以内に、彼は気分が良くなり、より元気が出た感じがして疲労感が減った。
【0118】
(実施例5)
糖尿病に関係する疲労の改善
患者は、糖尿病であると最近診断された中年女性であった。慎重なダイエットに従ったが、過度な疲労感に苦しみ、A1Cレベルは10.2%程度と高かった。彼女は実施例1のゲル製剤を摂取し始め、摂取1日目の終わりまでに、元気が出る感じがし始めた。ゲル製剤の摂取3日後、彼女は、「想像を遥かに超えて」元気になったと報告した。
【0119】
(実施例6)
重症筋無力症の症状の改善
患者は、重症筋無力症と呼ばれる珍しい形態の筋ジストロフィーを有する35~45歳の女性であった。疾患は、呼吸、歩行、会話、嚥下、及び眼の動きを含めたほぼ全体の筋肉系に影響を及ぼした。2019年7月、彼女は自身の病状により入院し、車椅子を使用する必要があった。彼女は数フィート以上歩くことができず、呼吸するのが大変であった。彼女を、その症状のために、40mgの1日用量であるプレドニゾンのレジメンに供した。彼女は、実施例1のゲル製剤を毎日1回、本明細書に記述される粉末スーパーオキシドジスムターゼ/可溶性繊維製剤と一緒に毎日1回摂取し始めた。3日後、自らの症状が改善したと感じ始め、より元気が出てきた。ゲル製剤及び粉末製剤のこの組合せを摂取してから数カ月後、今ではプレドニゾンを毎日5mgのみ摂取しており、活動的になり且つ長距離を歩くことができる。もはや嚥下又は会話の問題がなく、もはや眼の動きの問題もない。
【0120】
(実施例7)
多発性硬化症の症状の改善
患者は、多発性硬化症を有する35~45歳の女性であった。彼女の症状は当初、脚で始まったが、その後、右腕に進行した。頻繁に痛みを感じ、過度な疲労感に苦しみ、睡眠に問題があった。彼女は実施例1のゲル製剤を摂取し始め、その後間も無く、右腕を僅かな痛みだけで動かすことができるようになった。生成物を数カ月間摂取した後、痛み及び疲労感が非常に少なくなったと感じ、より良く眠れるようになった。自らが摂取する医薬の量を低減させることができ、1日当たり約3,500歩のみ歩くことができた状態から、1日当たり11,000歩を歩くことができるようになった。
【0121】
(実施例8)
痛風の症状の改善
患者は、痛風に苦しむ40~50歳の男性であった。彼は当初、ワークアウト後の回復サプリメントとして実施例1のゲル製剤を摂取し始め、1カ月後、症状が改善したことに気付いた。痛風が突然再発したとき、彼は実施例1のゲル製剤を毎日2回摂取し、2日後に症状は落ち着いた状態になった。
【0122】
(実施例9)
ウイルス性症状からの改善された回復
患者は、呼吸困難及び味覚損失を含むウイルス性症状に苦しむ女性であった。彼女は、COVID-19に関して試験したがその結果は陰性であった。彼女は実施例1のゲル製剤を毎日2回摂取した。3日後、著しく良くなったと感じ、5日後にウイルス性症状はなくなった。
【0123】
本明細書に記述される方法及び適用例に対するその他の適切な修正及び適応を、実施形態のいずれかの範囲から逸脱することなく行うことができることが、関連分野の当業者に容易に明らかにされよう。上記実施例は、単なる例示を目的として本明細書に含まれ、限定を意味するものではない。
【0124】
ある特定の実施形態について本明細書で例示し記述してきたが、特許請求の範囲は、記述され図示される部分の特定の形又は構成に限定するものではないことを理解されたい。明細書では、例示的な実施形態を開示しており、特定の用語が用いられたが、それらは一般的であり記述的な意味でのみ使用され、限定を目的とするものではない。実施形態の修正及び変更は、上記教示に照らして可能である。したがって実施形態は、特に記述されたもの以外に実施され得ることを理解されたい。
【0125】
様々な実施形態についてこれまで記述してきたが、それらは本発明の技術の単なる例示及び実施例として提示されたものであり、どのようにも限定するものではないことを、理解すべきである。本発明の技術の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更を行うことができることが当業者に理解されよう。したがって、本発明の技術の幅及び範囲は、上述の実施形態のいずれかに限定されるべきではなく、添付される特許請求の範囲及びそれらの均等物にのみ従って定義されるべきである。本明細書で論じられる各実施形態の及び本明細書に引用される各参考文献の各特徴は、任意のその他の実施形態の特徴と組み合わせて使用できることも理解されよう。本明細書で論じられる全ての特許及び刊行物は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
【国際調査報告】