(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-25
(54)【発明の名称】CD43の固有のがん関連エピトープを標的にするモノクローナル抗体
(51)【国際特許分類】
C12N 15/13 20060101AFI20220818BHJP
C07K 16/30 20060101ALI20220818BHJP
C07K 16/28 20060101ALI20220818BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20220818BHJP
C12N 5/0783 20100101ALI20220818BHJP
C07K 16/46 20060101ALI20220818BHJP
C12N 15/62 20060101ALI20220818BHJP
C12N 15/12 20060101ALI20220818BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220818BHJP
A61K 35/17 20150101ALI20220818BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20220818BHJP
G01N 33/574 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
C12N15/13
C07K16/30 ZNA
C07K16/28
C12N5/10
C12N5/0783
C07K16/46
C12N15/62 Z
C12N15/12
A61P35/00
A61K35/17 Z
A61K39/395 N
G01N33/574 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576099
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(85)【翻訳文提出日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 EP2020067258
(87)【国際公開番号】W WO2020254670
(87)【国際公開日】2020-12-24
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519226894
【氏名又は名称】ウニヴェルシタ・デリ・ストゥディ・マニャ・グレチア・カタンツァーロ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ピエールフランチェスコ・タッソーネ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA92Y
4B065AA94X
4B065AA94Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA25
4B065CA44
4C085AA14
4C085AA27
4C085BB11
4C085BB36
4C085BB41
4C085BB43
4C085EE01
4C085GG02
4C085GG03
4C085GG06
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB65
4C087MA55
4C087NA14
4C087ZB26
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA42
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA28
4H045EA51
4H045FA74
(57)【要約】
本発明は、ICLC受託番号がICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナルマウス抗体に関する。更に、本発明は、相補性決定領域CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む重鎖可変領域、並びに相補性決定領域CDRL1、CDRL2及びCDRL3を含む軽鎖可変領域を含む抗体であって、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2及びCDRL3が、それぞれ、アミノ酸配列GFTFSSFGMH(配列番号1)、YISSGSGNFYYVDTVKG(配列番号43)、STYYHGSRGAMDY(配列番号3)、SASSSVSSMYWY(配列番号4)、DTSKMAS(配列番号5)及びQQWSSYPPIT(配列番号6)を含む抗体に関する。加えて、本発明は、同じエピトープを認識する抗体に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CD43陽性のがんを処置する方法における使用のための抗CD43抗体又はその抗原結合断片であって、方法が、
治療有効量の抗CD43抗体又は抗原結合断片をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程
を含み、
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸61~91内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項2】
野生型CD43のアミノ酸71~78と結合する、請求項1に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項3】
野生型CD43のアミノ酸73~78と結合する、請求項1に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項4】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、重鎖可変(VH)ドメイン及び軽鎖可変(VL)ドメインを含み、
VHドメインが、
配列番号1のVH CDR1配列、
配列番号43のVH CDR2配列、及び
配列番号3のVH CDR3配列
を含み、
VLドメインが、
配列番号4のVL CDR1配列、
配列番号5のVL CDR2配列、及び
配列番号6のVL CDR3配列
を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項5】
VH配列が、配列番号7であり、VL配列が、配列番号12である、請求項4に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項6】
抗CD43抗体が、ICLC受託番号がICLC PD番号16001(UMG1)で寄託されたハイブリドーマ細胞株によって産生されるマウス抗体である、請求項4又は5に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項7】
抗CD43抗体が、ヒト定常領域ドメインを更に含むキメラ抗体である、請求項4又は5に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項8】
ヒト定常領域ドメインが、IgGドメインである、請求項7に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項9】
抗体の重鎖配列が、配列番号34であり、抗体の軽鎖配列が、配列番号35である、請求項8に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項10】
ヒト可変ドメインのフレームワーク領域を含む、請求項4に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項11】
VHドメインが、配列番号8、配列番号9、配列番号10及び配列番号11から選択される配列を有し、VLドメインが、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16から選択される配列を有する、請求項10に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項12】
抗CD43抗体が、モノクローナル抗体である、請求項1から11のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項13】
F(ab)、F(ab)'2、scFv、ダイアボディ、シングルドメイン抗体、タンダブ又はフレキシボディである、請求項1から12のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項14】
エフェクター細胞の存在下で抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる、請求項1から13のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項15】
腫瘍関連マクロファージ(TAM)を枯渇させることができる、請求項1から14のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項16】
毒性薬物にコンジュゲートされている、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項17】
患者が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項18】
患者が、多発性骨髄腫を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項19】
患者が、黒色腫を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項20】
患者が、精巣がんを有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項21】
精巣がんが、精上皮腫、胚性癌腫、卵黄嚢腫瘍及び奇形腫からなる群から選択される、請求項20に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項22】
患者が、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫又は平滑筋肉腫を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項23】
CD43陽性のがんを処置する方法における使用のための二重特異性抗体であって、方法が、
治療有効量の二重特異性抗体をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程
を含み、
二重特異性抗体が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープに対する第1の結合特異性を有し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
使用のための二重特異性抗体。
【請求項24】
CD3に対する第2の結合特異性を有する、請求項23に記載の使用のための二重特異性抗体。
【請求項25】
CD43陽性のがんを処置する方法における使用のためのCAR-T細胞であって、方法が、
治療有効量のCAR-T細胞をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程
を含み、
CAR-T細胞が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
使用のためのCAR-T細胞。
【請求項26】
CD43陽性のがんを同定する方法における使用のための抗CD43抗体又はその抗原結合断片であって、方法が、
CD43陽性のがん細胞を含む試料を抗CD43抗体又は抗原結合断片と検出可能に接触させる工程
を含み、
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項27】
CD43陽性のがんを診断及び処置する方法における使用のための抗CD43抗体又はその抗原結合断片であって、方法が、
患者由来の試料を抗CD43抗体又は抗原結合断片と検出可能に接触させる工程、
抗CD43抗体又は抗原結合断片への結合が検出される場合、患者をCD43陽性のがんと診断する工程、及び
治療有効量の抗CD43抗体又は抗原結合断片を患者に投与する工程
を含み、
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片。
【請求項28】
CD43陽性のがんを処置する方法であって、
治療有効量の抗CD43抗体又はその抗原結合断片をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程
を含み、
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸61~91内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
方法。
【請求項29】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78と結合する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸73~78と結合する、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、重鎖可変(VH)ドメイン及び軽鎖可変(VL)ドメインを含み、
VHドメインが、
配列番号1のVH CDR1配列、
配列番号43のVH CDR2配列、及び
配列番号3のVH CDR3配列
を含み、
VLドメインが、
配列番号4のVL CDR1配列、
配列番号5のVL CDR2配列、及び
配列番号6のVL CDR3配列
を含む、
請求項28から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
VH配列が、配列番号7であり、VL配列が、配列番号12である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
抗CD43抗体が、ICLC受託番号がICLC PD番号16001(UMG1)で寄託されたハイブリドーマ細胞株によって産生されるマウス抗体である、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
抗CD43抗体が、ヒト定常領域ドメインを更に含むキメラ抗体である、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項35】
ヒト定常領域ドメインが、IgGドメインである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
抗体の重鎖配列が、配列番号34であり、抗体の軽鎖配列が、配列番号35である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、ヒト可変ドメインのフレームワーク領域を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
VHドメインが、配列番号8、配列番号9、配列番号10及び配列番号11から選択される配列を有し、VLドメインが、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16から選択される配列を有する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
抗CD43抗体が、モノクローナル抗体である、請求項28から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、F(ab)、F(ab)'2、scFv、ダイアボディ、シングルドメイン抗体、タンダブ又はフレキシボディである、請求項28から39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、エフェクター細胞の存在下で抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる、請求項28から40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、腫瘍関連マクロファージ(TAM)を枯渇させることができる、請求項28から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、毒性薬物にコンジュゲートされている、請求項28から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
患者が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫を有する、請求項28から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
患者が、多発性骨髄腫を有する、請求項28から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
患者が、黒色腫を有する、請求項28から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
患者が、精巣がんを有する、請求項28から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
精巣がんが、精上皮腫、胚性癌腫、卵黄嚢腫瘍及び奇形腫からなる群から選択される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
患者が、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫又は平滑筋肉腫を有する、請求項28から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
CD43陽性のがんを処置する方法であって、
治療有効量の二重特異性抗体をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程
を含み、
二重特異性抗体が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープに対する第1の結合特異性を有し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
方法。
【請求項51】
二重特異性抗体が、CD3に対する第2の結合特異性を有する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
CD43陽性のがんを処置する方法であって、
治療有効量のCAR-T細胞をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程
を含み、
CAR-T細胞が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
方法。
【請求項53】
CD43陽性のがんを同定する方法であって、
CD43陽性のがん細胞を含む試料を抗CD43抗体又はその抗原結合断片と検出可能に接触させる工程
を含み、
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
方法。
【請求項54】
CD43陽性のがんを診断及び処置する方法であって、
患者由来の試料を抗CD43抗体又は抗原結合断片と検出可能に接触させる工程、
抗CD43抗体又は抗原結合断片への結合が検出される場合、患者をCD43陽性のがんと診断する工程、及び
治療有効量の抗CD43抗体又は抗原結合断片をその患者に投与する工程
を含み、
抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、
CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.関連出願に対する相互参照
本出願は、2019年6月21日に出願された米国出願番号第16/449,255号に対する優先権を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
2.生物の寄託
mAb UMG1を分泌するハイブリドーマを、ブダペスト条約の条項の下、2016年8月4日に、Centro di Biotecnologie Avanzate(CBA) Interlab Cell Line Collection(ICLC)に、ICLC受託番号がICLC PD番号16001で寄託した。
【背景技術】
【0003】
3.背景
CD43は、造血系列の細胞に通常限定された白血球マーカーである。CD43は、ほとんどの末梢及び骨髄に由来する細胞成分において広く発現している。CD43の前駆形態は、54kDの見かけ上の分子質量で泳動される。その成熟形態では、CD43は、115~200kDの分子質量を有して、高度にグリコシル化されている。CD4+の胸腺細胞及び単球は、115kDの形態を発現するが、活性化されたCD4+及びCD8+のT細胞、B細胞、好中球及び血小板は、130kDの形態を発現する。CD43は、細胞接着、アポトーシス及び遊走等の複数の機能に関与する(Ostbergら、Immunology Today 19:546~50頁、1998年)。
【0004】
マウス抗ヒトCD43モノクローナル抗体のUN1は、25年前に最初に記載された。元々はヒト未熟胸腺細胞に対する高反応性に関して選択され(Tassoneら、Tissue Antigens 44:73~82頁、1994年)、その後、UN1 mAbは、未成熟胸腺細胞に結合するだけでなく、様々な胎児組織に結合すること(Ceccoら、Tissue Antigens 51:528~535頁、1998年;Tassoneら、Int. J. Oncology 20:707~711頁、2002年)、並びに乳房、結腸、胃及び扁平細胞肺癌を含む種々の固形腫瘍に結合するが、正常組織及び良性病変に結合しないこと(Tassoneら、Int. J. Oncol. 20:707~11頁、2002年;Tassoneら、Anticancer Res. 22:2333~40頁、2002年)が示された。加えて、乳がん細胞におけるUN1エピトープの発現レベルは、疾患の進行段階と相関することが示された(Tassoneら、Anticancer Res. 22:2333~40頁、2002年)。UN1によって認識されるエピトープが、がん組織において発現するが、ほとんどの非腫瘍性の成人の組織中では発現しない腫瘍胎児抗原であったという証拠は、UN1 mAbを、腫瘍の検出及び免疫療法のための魅力的なツールにする(Tuccilloら、Mol. Cancer Ther. 13(3)、2014年において概説)。
【0005】
免疫沈降及びタンデム質量分析を使用して、UN1抗体は、CD43のポリペプチド鎖にO連結された単糖のGalNAcを含むCD43におけるエピトープを認識することが示された(de Laurentiisら、Int. J. Biological Macromol. 39:122~126頁、2006年;de Laurentiisら、Molecular & Cellular Proteomics 10:1~12頁、2011年)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,816,567号
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【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、UN1抗体の広範囲の機能的特性評価にもかかわらず、そのCDR配列はこれまで決定されていなかった。UN1抗体を分泌するハイブリドーマは、生物リポジトリにこれまで寄託されず、UN1ハイブリドーマのマスター細胞バンク又は実用的な細胞バンクは作製されていなかった。がん処置における使用のため、特に、T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫を処置するため、及びがん診断法における使用のための、UN1抗体として同じ又は類似のエピトープに結合する抗体に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
4.概要
過去25年にわたって、本発明者らは、最終的に元のUN1ハイブリドーマに由来する細胞を増殖させた。最近のサブクローンは、UMG1と称するモノクローナル抗体を分泌し、これは、全てではないが元のUN1抗体のある特定の結合特徴を維持し、かつ特定の利点を提供する別個の結合特異性を有する。
【0010】
簡潔には、UMG1抗体は、健康なヒトドナー由来の末梢血単核細胞(PBMC)中のリンパ球の小サブセットに結合する(実施例1)。UMG1陽性のリンパ球は、主に、CD45+CD3+CD4+CD8-CD127+CCR7+のTリンパ球である(実施例2)。
【0011】
UN1のように、UMG1抗体は、主にEGIL T3分類に属するT-ALL細胞株に結合する(実施例3)。しかしながら、UN1抗体とは違って、UMG1抗体は、乳がん細胞に結合しない(実施例3)。最初の試験において、UN1による以前の観察とは対照的に(de Laurentiisら、Molecular & Cellular Proteomics 10:1~12頁、2011年、
図9を参照されたい)、UMG1抗体は、肺がん、結腸直腸がん及び乳がん腫瘍中のがん細胞への任意の結合を示さなかった(実施例5)。しかしながら、UMG1は、肺がん、結腸直腸がん及び乳がん腫瘍を含む種々の腫瘍における細胞免疫浸潤に結合する(実施例5)。UMG1は、健康なドナー由来のPBMC中の骨髄由来細胞に結合しないが(実施例1)、UMG1エピトープは、腫瘍関連マクロファージにおいて発現し、UMG1エピトープ発現は、マクロファージががん細胞と共培養され相互作用する場合に上昇する(実施例6)。
【0012】
UMG1は、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞株を含むいくつかのB細胞に由来する悪性腫瘍にも結合する(実施例3)。
【0013】
UMG1は、健康なドナー由来の好中球の小群に結合する(実施例9)。UMG1は、健康なドナー由来の活性化されたTリンパ球に結合しない(実施例10)。
【0014】
ヒトの健康な組織の組織マイクロアレイは、主に胸腺(主に皮質胸腺細胞)に限定されたUMG1 mAb結合の特有の分布、並びにリンパ節、腸及び肺等の臓器中にまれに散在する免疫浸潤を実証する(実施例11)。
【0015】
組織マクロアレイデータは、リンパ腫に加えて、UMG1エピトープが様々な臓器の黒色腫及び精巣がんにおいても発現することを示す(実施例11)。UMG1抗体の新生細胞及び免疫浸潤にも結合する複数の組織マイクロアレイにおける拡張スクリーニングは、異なる臓器の小児腫瘍である(実施例11)。
【0016】
UMG1マウス抗体の可変領域をヒトIgG Fc領域に融合させることによって構築されたキメラ抗体(ch-UMG1)は、ヒトPBMC由来のエフェクター細胞の存在下で、T-ALL細胞株HPB-ALL及びTリンパ腫細胞株H9に対する抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を誘導することができた(実施例17)。ch-UMG1抗体は、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞に対するADCCを誘導することもできた(実施例18)。UMG1の重鎖及び軽鎖からヒトフレームワークへのCDRのグラフト化によって構築されたヒト化抗体(h-UMG1)は、NSGマウスモデルにおけるHPB-ALL異種移植片の成長を低減することが可能であった(実施例21)。最後に、キメラ抗原受容体(CAR)標的化部分がUMG1抗体の6つのCDR全てを有するscFvである第三世代のCAR T細胞は、H9 Tリンパ腫細胞の存在下で活性化され(実施例22)、UMG1へと方向付けられたCAR-T療法がT細胞リンパ腫の処置において有効であることが予測される。
【0017】
UMG1-CD3二重特異性抗体は、UMG1+又はCD3+陽性の細胞に結合し、がん細胞を標的化するT細胞の細胞傷害を再方向付けすることができた(実施例23~30)。
【0018】
UMG1抗体の特異性は、それを、リンパ腫(限定されるものではないが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、T-リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を含む、末梢B細胞又は末梢T細胞に由来する非ホジキンリンパ腫等)、精巣がん(精上皮腫、胚性癌腫、卵黄嚢腫瘍及び奇形腫等)、多発性骨髄腫、黒色腫、及び小児がん等のエピトープを異常に発現する固形腫瘍又は腫瘍関連マクロファージの枯渇が治療的に有益であると判明している固形腫瘍を含む、その標的エピトープを発現する腫瘍のサブセットの処置において特に有用にする。
【0019】
したがって、第1の態様において、CD43陽性のがんを処置する方法における使用のための抗CD43抗体又はその抗原結合断片であって、方法が、治療有効量の抗CD43抗体又は抗原結合断片をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程を含み、抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸61~91内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片を本明細書に提供する。
【0020】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、野生型CD43のアミノ酸71~78と結合する。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、野生型CD43のアミノ酸73~78と結合する。
【0021】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、重鎖可変(VH)ドメイン及び軽鎖可変(VL)ドメインを含み、VHドメインは、配列番号1のVH CDR1配列、配列番号43のVH CDR2配列、及び配列番号3のVH CDR3配列を含み、VLドメインは、配列番号4のVL CDR1配列、配列番号5のVL CDR2配列、及び配列番号6のVL CDR3配列を含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、VH配列は、配列番号7であり、VL配列は、配列番号12である。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体は、ICLC受託番号がICLC PD番号16001(UMG1)で寄託されたハイブリドーマ細胞株によって産生されるマウス抗体である。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体は、ヒト定常領域ドメインを更に含むキメラ抗体である。いくつかの実施形態において、ヒト定常領域ドメインは、IgGドメインである。いくつかの実施形態において、抗体の重鎖配列は、配列番号34であり、抗体の軽鎖配列は、配列番号35である。
【0023】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、ヒト可変ドメインのフレームワーク領域を含む。いくつかの実施形態において、VHドメインは、配列番号8、配列番号9、配列番号10及び配列番号11から選択される配列を有し、VLドメインは、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16から選択される配列を有する。
【0024】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、F(ab)、F(ab)'2、scFv、ダイアボディ、シングルドメイン抗体、タンダブ又はフレキシボディである。
【0025】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、エフェクター細胞の存在下で抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、腫瘍関連マクロファージ(TAM)を枯渇させることができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、毒性薬物にコンジュゲートされている。
【0027】
いくつかの実施形態において、患者は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫を有する。
【0028】
いくつかの実施形態において、患者は、多発性骨髄腫を有する。
【0029】
いくつかの実施形態において、患者は、黒色腫を有する。
【0030】
いくつかの実施形態において、患者は、精巣がんを有する。いくつかの実施形態において、精巣がんは、精上皮腫、胚性癌腫、卵黄嚢腫瘍及び奇形腫からなる群から選択される。
【0031】
いくつかの実施形態において、患者は、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫又は平滑筋肉腫を有する。
【0032】
別の態様において、CD43陽性のがんを処置する方法における使用のための二重特異性抗体であって、方法が、治療有効量の二重特異性抗体をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程を含み、二重特異性抗体が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープに対する第1の結合特異性を有し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、使用のための二重特異性抗体を本明細書に提供する。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体は、CD3に対する第2の結合特異性を有する。
【0033】
別の態様において、CD43陽性のがんを処置する方法における使用のためのCAR-T細胞であって、方法が、治療有効量のCAR-T細胞をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程を含み、CAR-T細胞が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、使用のためのCAR-T細胞を本明細書に提供する。
【0034】
別の態様において、D43陽性のがんを同定する方法における使用のための抗CD43抗体又はその抗原結合断片であって、方法が、CD43陽性のがん細胞を含む試料を抗CD43抗体又は抗原結合断片と検出可能に接触させる工程を含み、抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片を本明細書に提供する。
【0035】
別の態様において、CD43陽性のがんを診断及び処置する方法における使用のための抗CD43抗体又はその抗原結合断片であって、方法が、患者由来の試料を抗CD43抗体又は抗原結合断片と検出可能に接触させる工程、抗CD43抗体又は抗原結合断片への結合が検出される場合、患者をCD43陽性のがんと診断する工程、及び治療有効量の抗CD43抗体又は抗原結合断片を患者に投与する工程を含み、抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、使用のための抗CD43抗体又は抗原結合断片を本明細書に提供する。
【0036】
別の態様において、CD43陽性のがんを処置する方法を本明細書に提供する。この方法は、治療有効量の抗CD43抗体又はその抗原結合断片をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程を含み、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、野生型CD43のアミノ酸61~91内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される。
【0037】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、野生型CD43のアミノ酸71~78と結合する。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、野生型CD43のアミノ酸73~78と結合する。
【0038】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、重鎖可変(VH)ドメイン及び軽鎖可変(VL)ドメインを含み、VHドメインは、配列番号1のVH CDR1配列、配列番号43のVH CDR2配列、及び配列番号3のVH CDR3配列を含み、VLドメインは、配列番号4のVL CDR1配列、配列番号5のVL CDR2配列、及び配列番号6のVL CDR3配列を含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、VH配列は、配列番号7であり、VL配列は、配列番号12である。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体は、ICLC受託番号がICLC PD番号16001(UMG1)で寄託されたハイブリドーマ細胞株によって産生されるマウス抗体である。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体は、ヒト定常領域ドメインを更に含むキメラ抗体である。いくつかの実施形態において、ヒト定常領域ドメインは、IgGドメインである。いくつかの実施形態において、抗体の重鎖配列は、配列番号34であり、抗体の軽鎖配列は、配列番号35である。
【0040】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、ヒト可変ドメインのフレームワーク領域を含む。いくつかの実施形態において、VHドメインは、配列番号8、配列番号9、配列番号10及び配列番号11から選択される配列を有し、VLドメインは、配列番号13、配列番号14、配列番号15及び配列番号16から選択される配列を有する。
【0041】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、F(ab)、F(ab)'2、scFv、ダイアボディ、シングルドメイン抗体、タンダブ又はフレキシボディである。
【0042】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、エフェクター細胞の存在下で抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる。いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、腫瘍関連マクロファージ(TAM)を枯渇させることができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、抗CD43抗体又は抗原結合断片は、毒性薬物にコンジュゲートされている。
【0044】
いくつかの実施形態において、患者は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫を有する。
【0045】
いくつかの実施形態において、患者は、多発性骨髄腫を有する。
【0046】
いくつかの実施形態において、患者は、黒色腫を有する。
【0047】
いくつかの実施形態において、患者は、精巣がんを有する。いくつかの実施形態において、精巣がんは、精上皮腫、胚性癌腫、卵黄嚢腫瘍及び奇形腫からなる群から選択される。
【0048】
いくつかの実施形態において、患者は、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫又は平滑筋肉腫を有する。
【0049】
別の態様において、CD43陽性のがんを処置する方法であって、治療有効量の二重特異性抗体をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程を含み、二重特異性抗体が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープに対する第1の結合特異性を有し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、方法を本明細書に提供する。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体は、CD3に対する第2の結合特異性を有する。
【0050】
別の態様において、CD43陽性のがんを処置する方法であって、治療有効量のCAR-T細胞をCD43陽性のがんを有する患者に投与する工程を含み、CAR-T細胞が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、方法を本明細書に提供する。
【0051】
別の態様において、D43陽性のがんを同定する方法であって、CD43陽性のがん細胞を含む試料を抗CD43抗体又はその抗原結合断片と検出可能に接触させる工程を含み、抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、方法を本明細書に提供する。
【0052】
別の態様において、CD43陽性のがんを診断及び処置する方法であって、患者由来の試料を抗CD43抗体又は抗原結合断片と検出可能に接触させる工程、抗CD43抗体又は抗原結合断片への結合が検出される場合、患者をCD43陽性のがんと診断する工程、及び治療有効量の抗CD43抗体又は抗原結合断片をその患者に投与する工程を含み、抗CD43抗体又は抗原結合断片が、野生型CD43のアミノ酸71~78内のエピトープと結合し、CD43陽性のがんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、黒色腫、精巣がん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫及び平滑筋肉腫からなる群から選択される、方法を本明細書に提供する。
【0053】
5.図面の簡単な説明
本特許又は本出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を伴う本特許又は特許出願公開の写しは、申請及び必要な料金の支払によって、特許庁により提供される。
【0054】
本開示の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される実例となる実施形態を記述する以下の詳細な説明を参照することによって得られ、その添付図面は以下である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】
図1A及び
図1Bは、健康なドナーのパネルの末梢血単核細胞におけるUMG1抗体によって認識されるエピトープの発現、及び市販のCD43抗体との比較を実証する。
図1Aの散布図は、フローサイトメトリーによって得られたデータを表す。x軸は、検出される前方散乱(FSC)を表し、y軸は、側方散乱(SSC)を示す。それぞれのドットは、1個の細胞に相当する。
図1Bにおけるヒストグラムは、x軸において、フィコエリトリンシグナル強度を示す。y軸は、未染色試料の最大シグナル強度(即ち、100%)に対するシグナル強度に関する。赤色の曲線は、未染色対照を表し、青色の曲線は、スクランブルIgG1染色細胞(即ち、陰性対照)を表し、オレンジ色の曲線は、mAb UMG1染色細胞を表し、緑色の曲線は、市販の抗CD43抗体染色細胞を表す。
【
図2】
図2A~
図2Dは、本発明により寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるUMG1抗体によって認識される細胞集団の4つの代表的な散布図を示す。
図2Aは、リンパ球に属する2つの散布図を示す。
図2Aにおいて、x軸は、CD4シグナル強度を表す一方、y軸は、CD8シグナル強度を示す。
図2Bは、本発明により寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるUMG1抗体によって検出されるリンパ球からのものである。
図2Bにおいて、x軸は、CD4シグナル強度を表す一方、y軸は、CD8シグナル強度を示す。
図2Cは、リンパ球に属する2つの散布図を示す。
図2Cにおいて、x軸は、CD45roシグナル強度を表し、y軸は、CCR7シグナル強度を表す。
図2Dは、本発明により寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるUMG1抗体によって検出されるリンパ球からのものである。
図2Dにおいて、x軸は、CD45roシグナル強度を表し、y軸は、CCR7シグナル強度を表す。
【
図3A】
図3A~
図3Bは、2つのヒストグラムを示す。
図3Aは、BCWM.1細胞株におけるUMG1抗体によって検出されるUMG1発現を表す。塗りつぶされていない曲線は、未染色対照を表し、横縞で塗りつぶされた曲線は、二次mAb染色細胞を表し、縦縞で塗りつぶされた曲線は、スクランブルIgGと二次mAb染色細胞を表し、斜め縞で塗りつぶされた曲線は、mAb UMG1によって染色された細胞を表す。
【
図3B】
図3A~
図3Bは、2つのヒストグラムを示す。
図3Bは、MWCL.1細胞株におけるUMG1発現を表す。塗りつぶされていない曲線は、未染色対照を表し、斜め縞で塗りつぶされた曲線は、mAb UMG1によって染色された細胞を表す。
【
図4】
図4は、UMG1抗体によって認識される腫瘍関連マクロファージ(TAM)を示す。矢印は、結腸直腸癌の検体のTAM浸潤を示す。
【
図5A】
図5A~
図5Bは、THP1由来マクロファージを示す。
図5Aは、腫瘍細胞の非存在下で対照IgG1(1行目)、腫瘍細胞の非存在下でch-UMG1(元のマウスFc領域が完全ヒトIgG1 Fc領域と置き換えられた本発明の態様2によるキメラ抗体)(2行目)、及びPANC1膵臓がん細胞株の存在下でch-UMG1(3行目、
図5Bにおいてより詳細に示す)で染色されたTHP1由来マクロファージを示す。1列目は、DAPI染色を表し、2列目は、抗体とAlexa-Fluor 488標識化二次抗体を表し、3列目は、重ね合わせ画像を表す。
【
図5B】
図5A~
図5Bは、THP1由来マクロファージを示す。
図5Aは、腫瘍細胞の非存在下で対照IgG1(1行目)、腫瘍細胞の非存在下でch-UMG1(元のマウスFc領域が完全ヒトIgG1 Fc領域と置き換えられた本発明の態様2によるキメラ抗体)(2行目)、及びPANC1膵臓がん細胞株の存在下でch-UMG1(3行目、
図5Bにおいてより詳細に示す)で染色されたTHP1由来マクロファージを示す。
【
図6A】
図6A~
図6Bは、HPB-ALL(
図6A)及びH9細胞株(
図6B)における抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を評価するための脱顆粒アッセイの結果を示す棒グラフである。x軸における数は、試験された異なる試料を表す:標的なしは(1)、エフェクターと標的細胞(E+T)は(2)、陰性対照(NC) 200μg/mlは(3)、ch-UMG1 10μg/mlは(4)、ch-UMG1 50μg/mlは(5)、ch-UMG1 100μg/mlは(6)、ch-UMG1 200μg/mlは(7)、陽性対照(PC) 200μg/mlは(8)によって示す。y軸は、試料あたりの試験されたCD107a
+ NK細胞の総数に対するADCCによって影響されたCD107a
+ NK細胞のパーセンテージを表す。
【
図6B】
図6A~
図6Bは、HPB-ALL(
図6A)及びH9細胞株(
図6B)における抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を評価するための脱顆粒アッセイの結果を示す棒グラフである。x軸における数は、試験された異なる試料を表す:標的なしは(1)、エフェクターと標的細胞(E+T)は(2)、陰性対照(NC) 200μg/mlは(3)、ch-UMG1 10μg/mlは(4)、ch-UMG1 50μg/mlは(5)、ch-UMG1 100μg/mlは(6)、ch-UMG1 200μg/mlは(7)、陽性対照(PC) 200μg/mlは(8)によって示す。y軸は、試料あたりの試験されたCD107a
+ NK細胞の総数に対するADCCによって影響されたCD107a
+ NK細胞のパーセンテージを表す。
【
図7】
図7は、BCWM.1細胞株における抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を評価するための脱顆粒アッセイの結果を示す棒グラフである。x軸における数は、異なる試料を表す。x軸における数は、試験された異なる試料を表す:標的なしは(1)、エフェクターと標的細胞(E+T)は(2)、陰性対照(NC) 200μg/mlは(3)、ch-UMG1 10μg/mlは(4)、ch-UMG1 50μg/mlは(5)、ch-UMG1 100μg/mlは(6)、ch-UMG1 200μg/mlは(7)、陽性対照(PC) 200μg/mlは(8)によって示す。y軸は、試料あたりの試験されたCD107a
+ NK細胞の総数に対するADCCによって影響されたCD107a
+ NK細胞のパーセンテージを表す。
【
図8】
図8は、CD3
+を発現するリンパ球(CAR-T)が、H9細胞の存在下で顕著に高い量のインターフェロンガンマ(IFNγ)を放出することが可能であったことを図示する棒グラフである。y軸は、発現したIFNγの濃度をng/mlで示す。x軸において、示された数は、試験された異なる細胞を表す:(1)は非形質導入T細胞(陰性対照)を示し、(2)は対照CARで形質導入されたT細胞(媒体対照)を示し、及び(3)は、CAR-UMG1で形質導入されたT細胞を示した。
【
図9】
図9は、CAR-Tが、H9細胞の存在下で顕著に高い量のインターロイキン2(IL-2)を放出することが可能であったことを図示する棒グラフである。y軸は、発現したIL2の濃度をng/mlで表す。x軸において、示された数は、試験された異なる細胞を表す:(1)は非形質導入T細胞(陰性対照)を示し、(2)は対照CARで形質導入されたT細胞(媒体対照)を示し、及び(3)は、CAR-UMG1で形質導入されたT細胞を示した。
【
図10】
図10は、CAR-Tが、H9細胞の選択的死滅を誘導することが可能であったことを示す棒グラフである。y軸は、死/生細胞の比を報告する。x軸は、H9単独(1)、非形質導入T細胞の存在下のH9(2)、対照CARで形質導入されたT細胞存在下のH9(3)、及びUMG1-CARとも称するCAR-UMG1で形質導入されたT細胞の存在下のH9(4)を報告する。
【
図11】
図11は、対照IgG1(リツキシマブ)をUMG1-mAbのヒト化バージョン(h-UMG1)及びUMG1-mAbの脱フコシル化バージョン(a-h-UMG1)に対して比較するインビボ実験の腫瘍体積曲線を表す線グラフである。グラフにおいて、h-UMG1は、線と四角で示され、a-h-UMG1は、線と三角で示され、対照IgG1は、線と丸で示される。
【
図12】
図12A及び
図12Bは、h-UMG1-PE及び3つの市販のCD43抗体の直接染色の代表的なフローサイトメトリー結果を示す。
図12Aは、ALL-SILヒト細胞株における染色を示す。
図12Bは、KE-37細胞株における染色を示す。
【
図13】
図13A及び
図13Bは、競合結合アッセイを示す。
図13Aは、CEM細胞株における、h-UMG1、h-UMG1-PE及び3つの市販のCD43抗体の間の競合結合アッセイからの代表的な結果を示す。
図13Bは、HPB-ALL細胞株における、h-UMG1、h-UMG1-PE及び3つの市販のCD43抗体の間の競合結合アッセイからの代表的な結果を示す。
【
図14A】
図14A~
図14Cは、3つの異なるヒト腫瘍における炎症性浸潤のm-UMG1染色の代表的な画像を示す。
図14Aは、結腸直腸腺癌におけるm-UMG1染色を示す。
【
図14B】
図14A~
図14Cは、3つの異なるヒト腫瘍における炎症性浸潤のm-UMG1染色の代表的な画像を示す。
図14Bは、肺がんの腺癌におけるm-UMG1染色を示す。
【
図14C】
図14A~
図14Cは、3つの異なるヒト腫瘍における炎症性浸潤のm-UMG1染色の代表的な画像を示す。
図14Cは、乳がんにおけるm-UMG1染色を示す。
【
図15B】
図15A~
図15Fは、実施例12からの代表的な結果を示す。
図15Bは、HEK293T細胞をトランスフェクトするために使用されるCD43タンパク質バリアントを描写する図である。
【
図15C】
図15A~
図15Fは、実施例12からの代表的な結果を示す。
図15Cは、トランスフェクトされたHEK293T細胞のタンパク質溶解物におけるウエスタンブロットの結果を示す。
【
図15D】
図15A~
図15Fは、実施例12からの代表的な結果を示す。
図15Dは、トランスフェクトされたHEK293T細胞におけるFACSの結果を示す棒グラフである。
【
図15E】
図15A~
図15Fは、実施例12からの代表的な結果を示す。
図15Eは、トランスフェクトされたHEK293T細胞のタンパク質溶解物におけるウエスタンブロットの結果を示す。
【
図15F】
図15A~
図15Fは、実施例12からの代表的な結果を示す。
図15Fは、トランスフェクトされたHEK293T細胞におけるFACSの結果を示す棒グラフである。
【
図16】
図16は、UMG1エピトープに対して陽性であることが公知である、h-UMG1抗体のHPB-ALL及びH9細胞株における抗原へのそれらの親和性についてのスクリーニングを示す。
【
図17A】
図17A~
図17Bは、造血系列の4つの異なる細胞株におけるh-UMG1及びUN1の競合フローサイトメトリープロファイルを示す。
図17Aは、(Tassoneら、Tissue Antigens 44:73~82頁、1994年)に提供される、造血系列の細胞株における報告されたUN1のフローサイトメトリープロファイルを示す。
【
図17B】
図17A~
図17Bは、造血系列の4つの異なる細胞株におけるh-UMG1及びUN1の競合フローサイトメトリープロファイルを示す。
図17Bは、実施例8によって提供される、造血系列の細胞株におけるUMG1のフローサイトメトリープロファイルを示す。
【
図18】
図18A~
図18Bは、実施例23によって提供される、細胞株ALL-SIL(
図18B)及びKE-37(
図18A)においてT細胞の細胞傷害性アッセイを実施するためのUMG1-CD3二重特異性抗体による処理の代表的なFACS画像を示す。
【
図19】
図19は、大腸菌(E. coli)ベクターにおいて発現した組換えヒトCD43分析物(aa20~253、配列番号42)である非グリコシル化CD43タンパク質に対するh-UMG1 mAbの結合動態の評価を示す。実施例15aを参照されたい。
【
図20】
図20は、本明細書に提供されるCAR-Tの様々な実施形態を作製するために使用される構築物についてのプラスミドマップを表す。
【
図21】
図21A~
図21Bは、T-ALL細胞におけるa-h-UMG1 mAb(脱フコシル化h-UMG1)及びUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示し、
図21Aは、CEM細胞株におけるa-h-UMG1 mAb及びUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示す。
図21Bは、T-ALL初代芽細胞におけるa-h-UMG1 mAb及びUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示す。
【
図22】
図22A~
図22Cは、異なる濃度でのT-ALL細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示し、
図22Aは、CEM細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示す。
図22Bは、KE37細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示す。
図22Cは、ALL-SIL細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を示す。
【
図23】
図23は、未処理対照(NC)と比較した、異なる用量のUMG1-CD3二重特異性によるアポトーシス誘導を示す。
【
図24】
図24は、UMG1-CD3二重特異性処理に対する応答の誘導におけるCD8
+及びCD4
+ T細胞の役割を示す。
【
図25】
図25は、UMG1-CD3二重特異性抗体の非存在下、又は漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体の存在下でのPBMCの増殖を示す。
【
図26A】
図26A~
図26Bは、UMG1-CD3二重特異性抗体の非存在下又は存在下でのPBMCの増殖を示し、
図26Aは、UMG1-CD3二重特異性抗体の非存在下でのPBMCの増殖を示す。
【
図26B】
図26A~
図26Bは、UMG1-CD3二重特異性抗体の非存在下又は存在下でのPBMCの増殖を示し、
図26Bは、UMG1-CD3二重特異性抗体の存在下でのPBMCの増殖を示す。
【
図27A】
図27A~
図27Bは、UMG1-CD3二重特異性抗体の非存在下、又は漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体の存在下でのT細胞活性化マーカーの発現を示し、
図27Aは、CD69陽性細胞のパーセンテージを示す。
【
図27B】
図27A~
図27Bは、UMG1-CD3二重特異性抗体の非存在下、又は漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体の存在下でのT細胞活性化マーカーの発現を示し、
図27Bは、CD25陽性細胞のパーセンテージを示す。
【
図28A】
図28A~
図28Dは、CD4
+及びCD8
+ T細胞におけるIFNγ及びTNFαの誘導を示し、
図28Aは、CD4
+ T細胞におけるIFNγの誘導を示す。
【
図28B】
図28A~
図28Dは、CD4
+及びCD8
+ T細胞におけるIFNγ及びTNFαの誘導を示し、
図28Bは、CD8
+ T細胞におけるIFNγの誘導を示す。
【
図28C】
図28A~
図28Dは、CD4
+及びCD8
+ T細胞におけるIFNγ及びTNFαの誘導を示し、
図28Cは、CD4
+ T細胞におけるTNFαの誘導を示す。
【
図28D】
図28A~
図28Dは、CD4
+及びCD8
+ T細胞におけるIFNγ及びTNFαの誘導を示し、
図28Dは、CD8
+ T細胞におけるTNFαの誘導を示す。
【
図29】
図29は、それぞれ、PBMC及びCCRF-CEM細胞株におけるNFκBタンパク質発現に対するUMG1-CD3二重特異性処理の効果を示す。
【
図30】
図30A~
図30Fは、多発性骨髄腫細胞株におけるUMG1-CD3の二重特異性のインビトロ有効性を示し、
図30Aは、Delta 47細胞株におけるUMG1エピトープの発現を示す。
図30Bは、Delta 47細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性を示す。
図30Cは、H929細胞株におけるUMG1エピトープの発現を示す。
図30Dは、H929細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性を示す。
図30Eは、KMS26細胞株におけるUMG1エピトープの発現を示す。
図30Fは、KMS26細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性を示す。
【
図31】
図31A~
図31Cは、精巣がん(精上皮腫)細胞株TCAM2におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性を示し、
図31Aは、TCAM2細胞株におけるUMG1エピトープの発現を示す。
図31Bは、陰性対照(NC)と比較したTCAM2細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性を示す。
図31Cは、陰性対照(NC)及びa-h-UMG1モノクローナル抗体と比較したTCAM2細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性を示す。
【
図32】
図32は、CEM、Jurkat及びKE37細胞株における異なる濃度でのUMG1-CD3二重特異性の結合活性を示す。
【
図33】
図33は、不活性化及び活性化された好中球におけるh-UMG1 mAbの結合を示す。
【
図34】
図34A~
図34Dは、活性化されたT細胞におけるIgGアイソタイプ対照及びh-UMG1 mAbの結合のFACS結果を示し、
図34Aは、CD25陽性細胞におけるIgGアイソタイプ対照の結合を示す。
図34Bは、CD69陽性細胞におけるIgGアイソタイプ対照の結合を示す。
図34Cは、CD25陽性細胞におけるh-UMG1 mAbの結合を示す。
図34Dは、CD69陽性細胞におけるh-UMG1 mAbの結合を示す。
【
図35】
図35は、ヒトCD43のペプチドマイクロアレイにおけるh-UMG1 mAb(ヒト化抗CD43 mAb)の結合のエピトープマッピングの結果を示す。
【
図36】
図36は、PPSTSINEGSPLWTS(配列番号51)のペプチドマイクロアレイにおけるh-UMG1 mAb(ヒト化抗CD43 mAb)の結合のエピトープマッピングの結果を示す。
【
図37A】
図37A~
図37Cは、h-UMG1 mAb結合についての保存アミノ酸を表す、ヒートマップ、置換マトリックス及びアミノ酸プロットを示し、
図37Aは、ヒートマップを示す。
【
図37B】
図37A~
図37Cは、h-UMG1 mAb結合についての保存アミノ酸を表す、ヒートマップ、置換マトリックス及びアミノ酸プロットを示し、
図37Bは、置換マトリックスを示す。
【
図37C】
図37A~
図37Cは、h-UMG1 mAb結合についての保存アミノ酸を表す、ヒートマップ、置換マトリックス及びアミノ酸プロットを示し、
図37Cは、アミノ酸プロットを示す。
【
図38】
図38A~
図38Cは、ヒト組織におけるUMG1 mAb結合を示し、
図38Aは、皮質胸腺における陽性細胞の特徴的な増加した存在を伴う胸腺細胞におけるUMG1の結合を示す(差し込み図)。
図38Bは、ヒト扁桃腺におけるUMG1 mAbの膜及び細胞質結合を示す。
図38Cは、肺における内部組織マクロファージにおいて観察された細胞質結合を示す。
【
図39A】
図39A~
図39Bは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫及びTリンパ腫におけるUMG1 mAb結合を示し、
図39Aは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫におけるUMG1結合を示す。Ly2084組織マイクロアレイからの代表的な画像。
【
図39B】
図39A~
図39Bは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫及びTリンパ腫におけるUMG1 mAb結合を示し、
図39Bは、T細胞リンパ腫におけるUMG1結合を示す。Ly2084組織マイクロアレイからの代表的な画像。
【
図40B】
図40A~
図40Bは、黒色腫及び精上皮腫組織におけるUMG1 mAb結合を示し、
図40Bは、精上皮腫組織(TE2081)におけるUMG1結合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
6.詳細な説明
6.1.定義
他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語、表記法及び他の科学的専門用語は、当業者によって通常理解される意味を有することが意図される。
【0057】
モノクローナル抗体「UMG1」は、ICLC受託番号がICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞株によって産生されるマウス抗ヒトCD43抗体である。
【0058】
本明細書で使用される場合、他に規定されない限り、「抗体」という用語は、当技術分野で認識されているその最も広い意味を有し、全ての公知の様式を含み、限定されないが、二価単特異性モノクローナル抗体、二価二重特異性抗体、三価三重特異性抗体、F(ab)断片、F(ab)'2断片、scFv断片、ダイアボディ、ラクダVHHシングルドメイン抗体を含むシングルドメイン抗体、タンダブ及びフレキシボディを含む。
【0059】
本明細書で使用される場合、「処置する」又は「処置」という用語は、それらの最も広い許容される臨床の意味で使用される。この用語は、限定されないが、疾患の徴候又は症状を減少させること;疾患の徴候又は症状を改善すること;症状の緩和;疾患の程度の減少;疾患の状態の安定化(即ち、悪化させない);疾患の進行の遅延又は遅らせること;疾患状態の寛解又は軽減;検出可能又は検出不可能であろうとなかろうと緩解(部分的又は全体的であろうとなかろうと);治癒;処置を受けていない場合に予想される生存と比較して延長された生存を含む。他に明白に述べない限り、「処置する」又は「処置」は、疾患の予防法又は予防を意図しない。
【0060】
「対象」又は「個体」とは、診断、予後又は治療が望まれる任意の対象、特に、哺乳動物対象を意味する。哺乳動物対象は、ヒト、飼育動物、家畜、及び動物園の動物、スポーツ動物又はペット動物、例えば、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、畜牛、乳牛等を含む。他に述べない限り、「患者」は、ヒト「対象」を意図する。
【0061】
「十分な量」という用語は、所望の効果を生じるのに十分な量、例えば、細胞においてタンパク質の凝集をモジュレートするのに十分な量を意味する。
【0062】
「治療有効量」という用語は、疾患を処置するために有効である量である。「予防的有効量」は、疾患の発症を遅らせるため、又は疾患を予防するために有効である量である。
【0063】
この開示において、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含有する(containing)」、「有する(having)」、「含む(includes)」、「含む(including)」及びそれらの言語的変形は、米国特許法におけるそれらに帰する意味を有し、明白に列挙されるものを超える追加の構成成分の存在を許容する。
【0064】
本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確に他を示さない限り、複数の指示対象を含む。「含む」、「等(such as)」等の用語は、他を特に示さない限り、限定されない包含を伝えることが意図される。
【0065】
本明細書で提供される範囲は、列挙された端点を含む、範囲内の全ての値についての省略表現であることが理解される。例えば、1~50の範囲は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49及び50からなる群からの任意の数、数の組み合わせ又は下位範囲を含むことが理解される。
【0066】
特に述べない限り、又は文脈から他が明らかでない限り、本明細書で使用される場合、「約」という用語は、当技術分野における通常の許容範囲内として理解される。
【0067】
6.2.総括
現開示は、他の以前に開示されたCD43抗体及び市販のCD43抗体の特性と比較して異なる発現及び結合特性を有する、新規のヒト化及びマウスCD43抗体並びにそれらに由来する結合分子を提供する。
【0068】
6.3.CD43結合タンパク質
6.3.1.マウスモノクローナルUMG1抗体
第1の態様において、本発明は、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナルマウス抗体に関する。
【0069】
ハイブリドーマ細胞は、ブダペスト条約の条項の下、2016年8月4日に、Centro Biotecnologie Avanzate(CBA)、Interlab Cell Line Collection(ICLC)、Largo Rosanna、10、16132 Genova、イタリアに、受託番号がICLC PD番号16001で寄託された。抗体は、下記に与えられる実施例において試験された。実施例において示されるように、抗体は、シアログリコシル化され得るタンパク質の部分において、CD43における特異的エピトープに結合する。
【0070】
この第1の態様において、本発明は、相補性決定領域CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む重鎖可変領域、並びに相補性決定領域CDRL1、CDRL2及びCDRL3を含む軽鎖可変領域を含む抗体であって、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2及びCDRL3が、それぞれ、アミノ酸配列GFTFSSFGMH(配列番号1)、YISSGSGNFYYVDTVKG(配列番号43)、STYYHGSRGAMDY(配列番号3)、SASSSVSSMYWY(配列番号4)、DTSKMAS(配列番号5)及びQQWSSYPPIT(配列番号6)を含む抗体に更に関する。これらの配列は、配列番号1~6にも与えられる。
【0071】
いくつかの実施形態において、抗体は、抗体由来の全部で3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び全部で3つの軽鎖CDRを含む。
【0072】
上記で言及されたCDR配列は、配列決定によって決定された、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナルマウス抗体由来のCDR配列である。
【0073】
本明細書で使用される場合、「CDR」又は「相補性決定領域」という用語は、重鎖及び軽鎖ポリペプチドの両方の可変領域内で見出される非隣接抗原結合部位を意味する。これらの特定の領域は、互いに対して比較される場合に、定義がアミノ酸残基の重複又はサブセットを含む、Kabatら、J. Biol. Chem. 252、6609~6616頁(1977年)及びKabatら、Sequences of protein of immunological interest.(1991年)、並びにChothiaら、J. Mol. Biol. 196:901~917頁(1987年)、並びにMacCallumら、J. Mol. Biol. 262:732~745頁(1996年)によって記載されている。上記で引用された参考文献のそれぞれによって定義されるCDRを包含するアミノ酸残基を比較のために示す。好ましくは、「CDR」という用語は、配列比較に基づいて、Kabatによって定義されるCDRである。CDRH1、CDRH2及びCDRH3は、重鎖CDRを表し、CDRL1、CDRL2及びCDRL3は、軽鎖CDRを表す。
【0074】
このモノクローナル抗体は、任意の種由来のフレームワーク配列を有していてもよい。好ましくは、それは、マウス又はヒトのフレームワークを有していてもよい。
【0075】
本明細書で使用される場合、「フレームワーク(FR)アミノ酸残基」という用語は、免疫グロブリン鎖のフレームワーク領域中のそれらのアミノ酸を指す。「フレームワーク領域」又は「FR領域」という用語は、本明細書で使用される場合、可変領域の一部であるが、CDRの一部ではないアミノ酸残基を含む(例えば、CDRのKabatの定義を使用する)。
【0076】
上記で言及されたCDR配列を有するモノクローナル抗体を産生するための方法は、当技術分野において公知であり、CDRをコードする核酸配列の所望のフレームワーク配列をコードする好適な発現ベクターへの導入を含む。更なる方法を下記に記載する。
【0077】
第2の態様において、本発明は、第1の態様による抗体と同じエピトープを認識する抗体に関する。
【0078】
典型的には、当技術分野において一般に公知であるように、抗体は、免疫グロブリンのタンパク質ファミリーに属するタンパク質であり、上記に定義されたように、フレームワーク領域のその可変領域、及び相補性決定領域で構成される。天然では、抗体は、ある特定の抗原に応答して、形質細胞によって産生される。一般に、それぞれの抗体は、2つの同一の重鎖免疫グロブリン及び2つの同一の軽鎖免疫グロブリンを有する。それぞれの重鎖及びそれぞれの軽鎖は、可変領域及び定常領域を有し得る。重鎖の定常領域は、5つの型の哺乳動物のIg重鎖:α、δ、ε、γ及びμのうちの1つであり得る。存在する重鎖の型は、通常、抗体のクラス(アイソタイプ):IgA、IgD、IgE、IgG及びIgM抗体をそれぞれ規定する。同様に、軽鎖の定常領域は、2つの型の哺乳動物のIg軽鎖:κ及びλのうちの1つであり得る。重鎖及び軽鎖の可変領域は、通常、特定の抗原への結合を可能にする多数のタンパク質配列の固有の組み合わせでできている。
【0079】
本発明によれば、「抗体」という用語は、単離された抗体も包含する。
【0080】
一般に、それぞれの重鎖は、軽鎖の1つに接続され、それにより、重鎖及び軽鎖の可変領域が組み合わされて、2つの同一の抗原結合部位の1つが形成され、それらの定常領域が組み合わされて、抗体の定常領域が形成される。更に、1つの重鎖及び1つの軽鎖の両方の構築物が、それらの重鎖の定常領域を介して接続されて、「Y」型分子が形成され得、それにより、2つのアームが抗原結合可変領域を表し、幹が定常領域を表す。
【0081】
第2の態様による抗体は、それが、通常、3つ又は4つの定常ドメインの重鎖及び1つの定常ドメインの軽鎖、並びに個々の可変ドメインを含み、それにより、それぞれのドメインが全体的なドメインの構造を変化させない、変異、欠失又は挿入等の更なる改変を含んでいてもよいことを意味する、完全抗体であってもよい。
【0082】
更に、本発明の第2の態様による抗体は、ホモ若しくはヘテロ二量体、又はホモ若しくはヘテロ多量体を形成してもよく、それにより、「二量体」及び「多量体」は、それぞれ、2つ及び少なくとも3つの抗体が、組み合わされて複合体を形成し得ることを意味する。接頭辞の「ホモ」は、複合体が、同一の抗体分子で形成され得ることを意味し、それにより、接頭辞の「ヘテロ」は、複合体が、異なる抗体分子で形成され得ることを意味する。
【0083】
一般に、「抗体」という用語は、全ての上記で言及された免疫グロブリンアイソタイプを含むことが意図され、即ち、抗体は、IgA、IgD、IgE、IgG又はIgM抗体であってもよく、これらのアイソタイプの任意のサブクラスを含む。好ましくは、抗体は、IgG抗体である。抗体は、組換え的に発現及び産生され得るので、抗体はまた、重鎖の2つの異なる定常領域、例えば、1つのIgG1及び1つのIgG2の重鎖又は異なる種由来の重鎖を含んでいてもよい。しかしながら、重鎖は、好ましくは、同じ種由来である。更にまた、抗体は、ラムダ又はカッパ軽鎖のいずれかを含んでいてもよい。
【0084】
本発明の第1の態様の抗体の1つと同じエピトープを認識する抗体は、更に、相補性決定領域CDRH1、CDRH2及びCDRH3を含む重鎖可変領域、並びに相補性決定領域CDRL1、CDRL2及びCDRL3を含む軽鎖可変領域を含む抗体であって、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2及びCDRL3が、それぞれ、アミノ酸配列GFTFSSFGMH(配列番号1)、YISSGSGNFYYVDTVKG(配列番号43)、STYYHGSRGAMDY(配列番号3)、SASSSVSSMYWY(配列番号4)、DTSKMAS(配列番号5)及びQQWSSYPPIT(配列番号6)を有する抗体であってもよい。
【0085】
更にまた、本発明の第1の態様の抗体の1つと同じエピトープを認識する抗体は、CDRが、上記で言及された配列と比較して、少なくとも1つの保存的アミノ酸交換、例えば、元のアミノ酸と類似の化学構造並びに特性及び/又は機能を有する類似のアミノ酸を有する抗体であってもよい。
【0086】
本発明の第1の態様の抗体の1つと同じエピトープを認識する抗体はまた、本発明の第1の態様の抗体の1つと比較して、増加若しくは低下した親和性又は特異性を有する抗体であってもよい。そのような抗体は、当技術分野において公知の方法及び下記の本明細書に更に記載される方法によって、容易に得られる。
【0087】
一般に、本発明の第2の態様による抗体は、特にその可変領域において、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナルマウス抗体の配列と、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%又は100%(例えば、少なくとも86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98又は99%)同一である配列を有していてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と60~100%の配列同一性、例えば、DVQLVESGGGLVQPGGSRKLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPEKGLEW VAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNPKNTLFLQMTSLRSEDTAMYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号7)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列に対する可変重鎖を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0089】
いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と60~100%の配列同一性、例えば、QIALTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSSMYWYQLKPGSSPRLLIYDTSKMASGVPIRFSGSGSGTSFSLTVSRVEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGAGSKLELK(配列番号12)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列に対する可変軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号12と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0090】
いくつかの実施形態において、マウス抗体は、配列番号7と60~100%の配列同一性、例えば、DVQLVESGGGLVQPGGSRKLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPEKGLEWV AYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNPKNTLFLQMTSLRSEDTAMYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号7)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列に対する可変重鎖、及び配列番号12と60~100%の配列同一性、例えば、QIALTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSSMYWYQLKPGSSPRLLIYDTSKMASGVPIRFSGSGSGTSFSLTVSRVEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGAGSKLELK(配列番号12)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列に対する可変軽鎖を含む。
【0091】
6.3.2.UMG1単特異性、二重特異性及び多重特異性抗体
通常、本発明による抗体は、モノクローナル抗体、二重特異性抗体又は多重特異性抗体であり得る。そのような抗体は、当技術分野において公知である。
【0092】
本発明の文脈において使用される場合、「モノクローナル」という用語は、Bリンパ球の単一クローンによって産生される抗体、又は同じ若しくは類似のアミノ酸配列を有する抗体を記載する最も広い意味で理解され得る。
【0093】
「二重特異性」という用語は、本明細書で使用される場合、2つの異なるエピトープと相互作用する抗体を記載する最も広い意味で理解され得る。二重特異性抗体は、2つのモノクローナル抗体に由来していてもよい。任意選択で、これらの2つの異なるエピトープは、同じ抗原に位置していてもよいが、それらはまた、2つの異なる抗原に位置していてもよい。
【0094】
「多重特異性」という用語は、本明細書で使用される場合、3つ以上の異なる型のエピトープと相互作用する抗体を記載する最も広い意味で理解され得る。任意選択で、これらのエピトープは、同じ抗原、又は2つ以上の抗原に位置していてもよい。
【0095】
好ましくは、本発明の態様2による抗体は、モノクローナル抗体である。
【0096】
更に、本発明の態様2による抗体は、好ましくは、二重特異性抗体又は多重特異性抗体である。
【0097】
抗体の産生のための方法は、当業者に周知である。好ましくは、抗体は、ハイブリドーマ細胞を作製することによって、産生される。ハイブリドーマ細胞の産生のための方法、及びハイブリドーマ細胞の助力による抗体の産生のための方法は、当業者に周知である。一般に、マウスに、所望の抗原を注射し、所望の抗原に対する抗体をスクリーニングする脾臓細胞を単離するために、数日後に死亡させる。一般に、これらの抗体スクリーニング脾臓細胞の不死化非スクリーニング骨髄腫細胞との融合は、ハイブリドーマ細胞をもたらす。次いで、これらのハイブリドーマ細胞は、通常、スクリーニングされ、所望の抗体を産生するハイブリドーマが選択される。次いで、選択されたハイブリドーマは、インビボ又はインビトロで培養され得、所望の抗体を単離することができる。
【0098】
二機能性又は二重特異性の抗体は、異なる特異性の抗原結合部位を有し得る。二重特異性抗体の様々な形態及びそれらの産生は、当業者に公知である。例えば、これらは、いわゆる「ハイブリッドハイブリドーマ」によって分泌される2つの別個の重鎖及び2つの別個の軽鎖を含むIgG分子であり、異なる特異性の抗体又は抗体断片の化学的コンジュゲーションによって生成する異種抗体コンジュゲートである、BSIgGを含む(Segal DMら、Current Opin. Immunol. 1999年、11:558~562頁;Van Spriel ABら、Immunology Today 2000年、21:391~397頁;これらのそれぞれは、その全体が参照によって組み込まれる)。
【0099】
製造:二重特異性抗体は、細胞、細胞毒素又は薬物を特異的な部位に送達するために作製され得る。重要な用途は、NK細胞又は細胞傷害性T細胞等の宿主細胞傷害性細胞を特異的な細胞標的に送達することであり得る(P. J. Lachmann、Clin. Exp. Immunol. 1990年、79:315頁、これは、その全体が参照によって組み込まれる)。別の重要な用途は、細胞傷害性タンパク質の特異的な細胞標的への送達であり得る(V. Raso、T. Griffin、Cancer Res. 1981年、41:2073頁;S. Hondaら、Cytotechnology、1990年、4:59頁、これらのそれぞれは、その全体が参照によって組み込まれる)。更に重要な用途は、抗がん非タンパク質薬物を特異的な細胞標的に送達することであり得る(J. Corvalanら、Intl. J. Cancer Suppl. 1988年、2:22頁;M. Pimmら、British J. of Cancer 1990年、61:508頁;これらのそれぞれは、その全体が参照によって組み込まれる)。そのような二重特異性抗体は、化学架橋(M. Brennanら、1985年、Science 229:81頁;これは、その全体が参照によって組み込まれる)、ジスルフィド交換、又はハイブリッドハイブリドーマ(quadromas)の産生によって調製され得る。Quadromasは、2つの異なる抗原に対する2つの異なる型の抗体を分泌するハイブリドーマを融合させることによって構築され得る(Milstein及びCuello、Nature、1983年、305:537~539頁;これは、その全体が参照によって組み込まれる)。
【0100】
「エピトープ」という用語は、本発明の文脈において使用される場合、抗体の抗原結合領域の1つ又は複数で、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体が認識及び結合し得るCD43分子の一部として最も広い意味で理解され得る。エピトープに結合する抗体の部分は、パラトープと呼ばれる。多くの場合において、エピトープは、パラトープに対して特異的に結合部位を生じる立体配座特性を有する。
【0101】
エピトープは、通常、アミノ酸又は糖側鎖等の分子の化学的に活性な表面グルーピングからなり、一般に、特異的な三次元構造特性及び特異的な電荷特性を有する。
【0102】
更に、エピトープ及び抗体の間の相互作用が、一般に、抗原の一次構造、即ち、アミノ酸の連続配列に基づき得ることが当業者によって理解及び認識される。通常、相互作用は、エピトープの二次構造、三次構造又は四次構造、及びにグリコシル化等の翻訳後修飾にも基づき得る。エピトープ及び抗体の間の相互作用は、三次元構造及び生じる抗原の表面特徴に更に基づいていてもよく、これは、抗体との相互作用への離れた位置のアミノ酸を含むアミノ酸配列の不連続なセクションを含んでいてもよい。
【0103】
抗体は、2つの抗体が、同一又は立体的に重複するエピトープを認識する場合、第1の態様による抗体と「同じエピトープ」を認識する。一般に、2つのエピトープが同一又は立体的に重複するエピトープを認識するかどうかを決定するための最も広く使用されている迅速な方法は、競合アッセイであり、これは、通常、標識抗原又は標識抗体のいずれかを使用して、異なる様式の全ての数を構成し得る。例えば、抗原は、96ウェルプレートに固定化され、標識抗体の結合をブロックする未標識抗体の能力を、放射活性標識又は酵素標識を使用して測定する。
【0104】
第1の態様による抗体と「同じエピトープ」を認識する抗体は、通常、競合アッセイにおいて参照抗体のその抗原への結合を50%以上ブロックする抗体を指し、逆に、参照抗体は、通常、競合アッセイにおいて抗体のその抗原への結合を50%以上ブロックする。
【0105】
一般に、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体が認識及び結合するエピトープは、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体と組み合わせて、当技術分野において公知の任意の好適なエピトープマッピング法によって同定され得る。
【0106】
そのような方法の例は、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体への結合についてCD43に由来する様々な長さのペプチドをスクリーニングすることを含み、それにより、抗体に特異的に結合することができる最も小さな断片は、通常、抗体によって認識されるエピトープの配列を含有する。一般に、CD43ペプチドは、合成的又はCD43のタンパク質消化によって生成されてもよい。抗体に結合するペプチドの同定のための方法は、当業者に周知であり、例えば、質量分光分析である。別の例において、NMR分光法を、本発明の抗体と相互作用する残基を同定するために使用することができる。例えば、均一に15N及び2Hで標識されたCD43ペプチドを、未標識抗体と混合することができ、未標識抗体と相互作用する標識ペプチド中のそれらのアミノ酸を、NMRスペクトルの変化内のそれらの位置として検出することができる。典型的には、2つのスペクトルの間の相違は、抗体との相互作用に関与するCD43中のアミノ酸の同定を可能にする。好ましくは、質量分光分析が、抗体と結合するペプチドの同定のために使用される。
【0107】
例として、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体が認識及び結合するエピトープはまた、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるCD43 DNAの様々なDNA断片の増幅、ヒスチジン融合タンパク質とのそれらの接続を含む発現ベクターへのこれらの断片の組み込み、及びタンパク質発現後、例えばウエスタンブロットによるエピトープの検出を含む方法によって同定され得る。
【0108】
更なる例において、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体が認識及び結合するCD43における部位を決定するために、CD43でクローニングされる発現ベクターを、PCR法によって欠失変異を導入して、CD43において様々な欠失部位を有するタンパク質を発現する、大腸菌(Escherichia coli(E. coli))変異体系列等の変異体系列を調製し得る。これらの大腸菌変異体は、培養され、発現のために誘導され得る。ウエスタンブロット分析を、抗原として細胞溶解物を使用して行ってもよい。
【0109】
ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生される抗体が認識及び結合するエピトープの同定のための更なる方法は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)等のイムノアッセイを介した検出を含み得る。
【0110】
「親和性」という用語は、本発明の文脈において使用される場合、エピトープ及び抗体のエピトープ結合部位の間の相互作用の強さとして最も広い意味で理解され得る。抗体の親和性についての絶対値、即ち、親和性定数を決定するための方法は、当業者に周知である。しかしながら、抗体の親和性の相対値も、一般に決定され得る、即ち、2つの抗体の親和性は、それらの絶対値を決定することなく、比較される。抗体の親和性を比較するための方法は、当業者に周知である。例えば、フローサイトメトリーを使用してもよく、それにより、所望のエピトープを有する細胞は、独立して、異なる抗体と接触させ得、これは、その後、免疫蛍光二次抗体でマークされる。通常、フローサイトメトリーによる検出後、抗体のシグナルの強度を比較することができる。
【0111】
スクリーニング方法:第1の態様による抗体と同じエピトープを認識する第2の態様による抗体の同定のための方法は、当業者に周知である。例えば、第2の態様による抗体は、抗体ライブラリーに基づくファージディスプレイによって同定され得る。
【0112】
そのため、同じエピトープを認識する本発明の抗体も、ヒト抗体であり得る。
【0113】
別の好ましい実施形態において、第2の態様による抗体は、キメラ抗体である。より好ましい実施形態において、第2の態様による抗体は、第1の態様によるキメラ抗体である。
【0114】
キメラ抗体は、ある種の免疫グロブリンの少なくとも1つの領域が、その免疫原性を低減するために、遺伝子操作によって別の種の免疫グロブリンの別の領域に融合されている抗体である(例えば、米国特許第4,816,567号及び米国特許第4,816,397号を参照されたい)。
【0115】
6.3.3.ヒト化UMG1抗体
別の好ましい実施形態において、第2の態様による抗体は、ヒト化抗体である。より好ましい実施形態において、第2の態様による抗体は、第1の態様の抗体によるキメラ抗体又はヒト化抗体である。
【0116】
一般に、ヒト化抗体は、特定の型のキメラ抗体である。例えば、ヒト化抗体は、ヒト抗体のDNAを、DNAをコードするマウス抗体フレームワークにグラフト化することによって、又はマウス抗体のDNAを、DNAをコードするヒト抗体フレームワークにグラフト化することによって、生成され得る。好ましくは、ヒト抗体のDNAは、DNAをコードするマウス抗体フレームワークにグラフト化される。一般に、DNAのグラフト化は、1つ又は複数のDNA配列のDNAをコードする標的抗体フレームワークへのグラフト化を含む。任意選択で、可変領域及び定常領域、並びに重鎖及び軽鎖は、部分的又は完全にヒト化されていてもよい。好ましくは、マウス抗体の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域が、ヒト化される。より好ましくは、マウス抗体の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域は、1~50、好ましくは1~30、より好ましくは1~20アミノ酸をコードするDNA配列を変更することによってヒト化される。グラフト化されたDNAは、一般に、相補性決定領域(CDR)とも呼ばれる抗原特異性を決定する6つの超可変ループのDNA領域、又はCDRを含まないDNA領域、又はその両方を含み得る。好ましくは、ヒト化は、CDRを含まないDNAのグラフト化を含む。
【0117】
一般に、得られるDNA構築物は、次いで、非ヒト親抗体と比較して、免疫原性が通常低下しているか、又はない抗体を発現及び産生するために使用され得る。これは、脱グリコシル化抗体又は脱フコシル化抗体等の改変抗体の産生を含む。そのような方法は当技術分野において周知である。そのため、同じエピトープを認識する本発明の抗体も、脱グリコシル化抗体又は脱フコシル化抗体であり得る。
【0118】
6.3.4.操作されたヒト化抗体
本開示は、CD43を認識する操作されたヒト化抗体も提供する。h-UMG1抗体は、それぞれ、配列番号8~11及び配列番号13~16で提供される可変重鎖又は軽鎖領域のうちの1つ又は複数を含むことができる。当業者は、本開示によって提供されるアミノ酸残基の1つ又は複数の保存的置換を行うことによって、様々な実施形態を作製することができる。「保存的置換」又は「保存的アミノ酸置換」は、化学的又は機能的に類似のアミノ酸によるアミノ酸の置換を指す。
【0119】
いくつかの実施形態において、抗体は、IgG1、IgG2、IgG4又はIgMである。いくつかの実施形態において、抗原結合タンパク質は、Fv断片、Fab断片、F(ab')2断片、Fab'断片、scFv断片、scFv-Fc断片及び又はシングルドメイン抗体である。
【0120】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と60~100%の配列同一性、例えば、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVSYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSS(配列番号8)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0121】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と60~100%の配列同一性、例えば、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVSYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSS(配列番号9)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0122】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と60~100%の配列同一性、例えば、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSS(配列番号10)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0123】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と60~100%の配列同一性、例えば、QVQLVESGGGVVQPGGSLRLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSS(配列番号11)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0124】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と60~100%の配列同一性、例えば、EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCSASSSVSSMYWYQQKPGLAPRLLIYDTSKMASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQWSSYPPITFGQGTRLEIK(配列番号13)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0125】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と60~100%の配列同一性、例えば、EIALTQSPATLSLSPGERATLSCSASSSVSSMYWYQLKPGLAPRLLIYDTSKMASGIPIRFSGSGSGTDFTLTVSRVEPEDFAVYYCQQWSSYPPITFGQGTRLEIK(配列番号14)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0127】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0128】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と60~100%の配列同一性、例えば、QVVMTQSPAFLSVTPGEKVTITCSASSSVSSMYWYQQKPDQAPKLLIYDTSKMASGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGGGTKVEIK(配列番号15)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0129】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0130】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号16と60~100%の配列同一性、例えば、QVVMTQSPAFLSVTPGEKVTITCSASSSVSSMYWYQLKPDQAPKLLIYDTSKMASGVPIRFSGSGSGTDFTFTVSSVEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGGGTKVEIK(配列番号16)と70~100%、80~100%、85~100%、90~100%、95~100%、97~100%又は99~100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0131】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0132】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0133】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0134】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号8及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0135】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0136】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0137】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0138】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0139】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0140】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0141】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0142】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号10及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0143】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号13と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0144】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号14と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0145】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号15と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号9及び配列番号15と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0146】
いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と60%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と97%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、h-UMG1抗体は、配列番号11及び配列番号16と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0147】
別の好ましい実施形態において、態様2の抗体によるモノクローナル抗体は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)のEGIL T3サブグループに対する、T細胞リンパ芽球性リンパ腫に対する、及びワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症(WM)細胞に対する、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる。
【0148】
リンパ球は、白血球のグループに属し、液性免疫及び細胞媒介免疫のメディエーターである。リンパ球の2つのグループのB細胞及びT細胞がある。
【0149】
多くの細胞型と同様に、B細胞及びT細胞は、B細胞腫瘍及びT細胞腫瘍に異常に発達し得る。B細胞及びT細胞が発達する多くの発達段階に起因して、様々な種類の腫瘍がある。B細胞及びT細胞は両方とも、リンパ前駆細胞が起源である。
【0150】
B細胞の場合において、このリンパ前駆細胞は、形質細胞が形成されるまで、ある特定の定義可能な細胞型をそれぞれ含む多くのB細胞発達段階を経て発達する。これらの段階の1つは、いわゆる「IgM分泌B細胞」を含み、これは、最終的に、抗体産生形質細胞に発達する。「IgM分泌B細胞」が起源の腫瘍は、「ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症」(WM)と呼ばれる。WMは、まれな、低悪性度かつ不治の疾患である。クローンIgMを分泌するリンパ形質性細胞の骨髄蓄積によって特徴付けられる。
【0151】
T細胞は、わずかな発達段階のみで、リンパ前駆細胞から発達して、T細胞に成熟する。腫瘍は、特に、成熟T細胞又はリンパ前駆細胞から進化し得、後者は、B細胞又はT細胞急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)及び(T-ALL)をそれぞれもたらす。T細胞表現型のT-ALLは、全ての急性リンパ芽球性白血病の症例の約20%を占め、小児よりも成人においてより頻繁に発生する。T-ALLは、T細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)に密接に関連し、2つの疾患の間の鑑別診断は、T-ALLにおける骨髄又はT-LBLにおける二次リンパ器官等の特異的部位における優位な局在化に基づく。白血病の免疫学的特性評価に関する欧州グループ(EGIL)は、T-ALLを、それらの免疫表現型に従って4つのサブグループに分類した(Bene MC、Leukemia 1995年;9:1783頁):
1)CD3に対して細胞質陽性(cCD3)、及びCD7の表面発現によって特徴付けられる、EGIL T1(pro-);
2)cCD3、CD7に対して陽性、並びにCD2又はCD5の陽性によって特徴付けられるEGIL T2(pre-);
3)cCD3、CD1aに対して陽性、及び表面CD3(sCD3)の存在又は非存在によって特徴付けられるEGIL T3(皮質);並びに
4)cCD3及びsCD3に対して陽性、及びCD1aに対して陰性によって特徴付けられるEGIL T4(成熟白血病)。
【0152】
「抗体依存性細胞傷害(ADCC)」という用語は、本明細書で使用される場合、ナチュラルキラー(NK)細胞等の細胞傷害性エフェクター細胞による、抗体によって結合及びマークされる細胞の死滅である。
【0153】
抗体がADCCを誘導することができるかどうかを調べるために、以下のアッセイを使用することができる。エフェクター細胞を含む健康なドナー由来の末梢血単核細胞(PBMC)を、異なる抗体濃度の存在下でエピトープを発現する標的細胞と共培養することによる脱顆粒アッセイが行われる。4×104個の標的細胞を、96ウェル丸底プレートに播種し、異なる濃度の抗体(0、10、50、100及び200μg/ml)又は対照IgG1の存在下、37℃、5%のCO2で30分間培養する。その後、同じドナー由来の0.4×106個のPBMC(固定されたエフェクター細胞(E):標的細胞(T)=10:1)を、20μl/mlのフィコエリトリン(PE)コンジュゲート化抗CD107aモノクローナル抗体(mAb)(BD社)と一緒に各ウェルに添加し、次いで、細胞を、37℃、5%のCO2で3時間インキュベートする。1時間後、6μg/mlのモネンシンを、各ウェルに添加する(GolgiStop、BD社)。インキュベーション時間の最後に、細胞を、アロフィコシアニン(APC)コンジュゲート化抗CD56及びペリディニンクロロフィルタンパク質複合体(PerCp)コンジュゲート化抗CD3で染色し、ATTUNE NxTフローサイトメーター(THERMO Scientific社)において分析する。CD3-/CD56+/CD107a+細胞を検出することによって、標的細胞の溶解(CD107a+)を誘導するNK細胞(CD3-/CD56+)を測定する。したがって、抗体濃度の増加によるCD3-/CD56+/CD107a+細胞の増加は、ADCCを誘導する抗体の可能性を確認する。得られるデータは、例えば、T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫における緊急かつ満たされていない臨床的必要性である、免疫標的化手法を設計することを可能にする。抗体がADCCを誘導することができるかどうかを調べるための更なる方法も使用することができ、当業者に周知である。
【0154】
6.3.5.UMG1結合分子
第3の態様において、本発明は、態様1又は態様2によるUMG1抗体に由来する結合分子を提供する。
【0155】
本発明によれば、結合分子は、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナルマウスUMG1抗体に由来する分子である。好ましくは、結合分子は、分子を含む免疫グロブリンであり、即ち、それは、少なくとも1つの免疫グロブリン(Ig)ドメインを含む。
【0156】
好ましい実施形態において、本発明の結合分子は、一本鎖抗体からなる群から選択されている。より好ましい実施形態において、結合分子は、一本鎖可変断片(scFv)、scFvの多量体、例えば、ダイアボディ、トリアボディ又はテトラボディ、抗体断片、好ましくは、Fab、タンダブ及びフレキシボディからなる群から選択されている。
【0157】
抗体の構造、及び特にそのCDRの機能は、一般に、当技術分野において公知である(Carter PJ. Potent antibody therapeutics by design. Nature Rev. Immunol. 6:343~357頁、2006年、これは、その全体が参照によって組み込まれる)。一本鎖Fv(scFv)及びその多量体、タンダブ、ダイアボディ並びにフレキシボディは、一般に、当技術分野において、例えば、そのそれぞれが、その全体が参照によって組み込まれる、国際公開第1988/001649A1号、国際公開第1993/011161A1号、国際公開第1999/057150A2号及び欧州特許第1293514B1号から公知の標準の抗体の様式である。
【0158】
scFvにおいて、抗体の軽鎖及び重鎖の2つの抗原結合可変領域(VH Fv及びVL Fv)は、一般に、リンカーペプチドによって人工的に接続され、一本鎖可変断片又は一本鎖抗体と呼ばれる(Birdら(1988年) Science 242:423~426頁;Orlandiら(1989年) Proc Natl Acad Sci USA 86:3833~3837頁;Clarksonら、Nature 352:624~628頁(1991年)、これらのそれぞれは、それらの全体が参照によって組み込まれる)。抗原結合部位は、モノクローナル抗体の軽鎖及び重鎖の可変ドメインで構成され得る。いくつかの検討は、scFv断片が、実際に、全抗体の1つの結合部位の完全な固有の抗原結合親和性を有し得ることを示している。
【0159】
本発明の文脈において、ダイアボディは、2つの結合特異性を有するscFvであり、単特異性及び二価、又は二重特異性及び二価のいずれかであり得る。
【0160】
タンダブ及びフレキシボディは、例えば、それらの全体が参照によって組み込まれる、それぞれ、米国特許出願公開第2007031436号及び欧州特許第1293514B1号において定義される更なる抗体の様式である。
【0161】
タンパク質のイディオタイプを含有する抗体断片は、当技術分野において公知の技法によって作製することができる。例えば、そのような断片としては、限定されるものではないが、抗体分子のペプシン消化によって生成し得るF(ab')2断片、F(ab')2断片のジスルフィド架橋を還元することによって作製され得るFab'断片、抗体分子をパパイン及び還元剤で処理することによって作製され得るFab断片、並びにFv断片が挙げられる。
【0162】
6.3.6.抗体薬物コンジュゲート(ADC)
本発明の抗体又は結合分子は、活性物質、好ましくは、毒素、ナノ粒子、サイトカイン又は放射性ヌクレオチドに更に連結され得る。そのような抗体薬物コンジュゲート(ADC)は、当技術分野において公知である(Wu AM、Senter PD、Nature Biotechnol. 23:1137~1146頁、2005年、Pastanら、Annu. Rev. Med. 58:221~237頁、2007年、国際公開第1990/012592A1号、国際公開第2007/030642A2号、国際公開第2004/067038A1号、国際公開第2004/003183A1号、米国特許出願公開第2005/0074426A1号、国際公開第1994/004189A1号;これらのそれぞれは、その全体が参照によって組み込まれる)。それらの開示が、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる、Yaghoubiら、「Potential drugs used in the antibody-drug conjugate (ADC) architecture for cancer therapy」、J Cell Physiol. 2019年6月18日、doi:10.1002/jcp.28967.[印刷より前に電子公開];Arlottaら、「Antibody and antibody derivatives as cancer therapeutics」、Wiley Interdiscip Rev Nanomed Nanobiotechnol. 2019年4月9日:e1556. doi:10.1002/wnan.1556.[印刷より前に電子公開];Wolska-Washerら、「Safety and Tolerability of Antibody-Drug Conjugates in Cancer」、Drug Saf. 2019年2月;42(2):295~314頁;Johnstonら、「Antibody conjugated nanoparticles as a novel form of antibody drug conjugate chemotherapy」、Drug Discov Today Technol. 2018年、30:63~69頁;Lyon、「Drawing lessons from the
clinical development of antibody-drug conjugates」、Drug Discov Today Technol. 2018年12月;30:105~109頁;及びAbdollahpour-Alitappehら、「Antibody-drug conjugates (ADCs) for cancer therapy: Strategies, challenges, and successes」、J Cell Physiol. 2019年5月;234(5):5628~5642頁も参照されたい。
【0163】
様々な実施形態において、結合分子は、治療剤(即ち、薬物)とコンジュゲートされて、結合分子薬物コンジュゲートを形成する。治療剤としては、限定されるものではないが、化学療法剤、造影剤(例えば、放射性同位元素)、免疫モジュレーター(例えば、サイトカイン、ケモカイン又はチェックポイント阻害剤)及び毒素(例えば、細胞傷害剤)が挙げられる。ある特定の実施形態において、治療剤は、下記の6.7.3.項においてより詳細に議論されるように、リンカーペプチドを通して結合分子に結合する。
【0164】
薬物を本明細書に開示の結合分子にコンジュゲートさせるために適合し得る抗体薬物コンジュゲート(ADC)を調製する方法は、例えば、米国特許第8,624,003号(ポット法)、米国特許第8,163,888号(1ステップ)、米国特許第5,208,020号(2ステップ法)、米国特許第8,337,856号、米国特許第5,773,001号、米国特許第7,829,531号、米国特許第5,208,020号、米国特許第7,745,394号、国際公開第2017/136623号、国際公開第2017/015502号、国際公開第2017/015496号、国際公開第2017/015495号、国際公開第2004/010957号、国際公開第2005/077090号、国際公開第2005/082023号、国際公開第2006/065533号、国際公開第2007/030642号、国際公開第2007/103288号、国際公開第2013/173337号、国際公開第2015/057699号、国際公開第2015/095755号、国際公開第2015/123679号、国際公開第2015/157286号、国際公開第2017/165851号、国際公開第2009/073445号、国際公開第2010/068759号、国際公開第2010/138719号、国際公開第2012/171020号、国際公開第2014/008375号、国際公開第2014/093394号、国際公開第2014/093640号、国際公開第2014/160360号、国際公開第2015/054659号、国際公開第2015/195925号、国際公開第2017/160754号、Storz(MAbs. 2015年11月-12月;7(6):989~1009頁)、Lambertら(Adv Ther、2017年、34:1015頁)、Diamantisら(British Journal of Cancer、2016年、114、362~367頁)、Carricoら(Nat Chem Biol、2007年、3:321~2頁)、Weら(Proc Natl Acad Sci USA、2009年、106:3000~5頁)、Rabukaら(Curr Opin Chem Biol.、2011年、14:790~6頁)、Hudakら(Angew Chem Int Ed Engl.、2012年:4161~5頁)、Rabukaら(Nat Protoc.、2012年、7:1052~67頁)、Agarwalら(Proc Natl Acad Sci USA.、2013年、110:46~51頁)、Agarwalら(Bioconjugate Chem.、2013年、24:846~851頁)、Barfieldら(Drug Dev. and D.、2014年、14:34~41頁)、Drakeら(Bioconjugate Chem.、2014年、25:1331~41頁)、Liangら(J Am Chem Soc.、2014年、136:10850~3頁)、Drakeら(Curr Opin Chem Biol.、2015年、28:174~80頁)及びYorkら(BMC Biotechnology、2016年、16(1):23頁)に記載されており、これらのそれぞれは、それが教示するすべてについて、その全体が参照によって組み込まれる。
【0165】
6.3.7.キメラ抗原受容体(CAR)
本開示は、好ましくは、1つ又は複数のシグナル伝達ドメインを含む細胞内ドメインに連結された、態様3の結合分子を含むキメラ抗原受容体(CAR)も提供する。
【0166】
好ましくは、本発明は、CD3ζ鎖、T細胞受容体のシグナル伝達領域並びに2つの共刺激ドメインのCD28及び4-1BBを含む細胞内領域に連結された、態様3の結合分子の好ましい実施形態のscFvを含むキメラ抗原受容体(CAR)に関する。
【0167】
本発明によるCARは、T細胞又はNK細胞において発現した場合に、態様1又は態様2のモノクローナル抗体が認識及び結合するエピトープを持つ悪性腫瘍細胞を標的化するための関連ツールである。「キメラ抗原受容体」(CAR)という用語は、本明細書で使用される場合、単一の融合分子において1つ又は複数のシグナル伝達ドメインと関連する標的化部分を含む合成受容体を指す。一般に、CARの結合部分は、scFvを含むが、それは、他の結合体も含んでいてもよい。受容体又はリガンドドメインに基づく結合部分も、成功裏に使用されている。CARのためのシグナル伝達ドメインは、CD3ζ又はFc受容体ガンマ鎖の細胞質領域に由来し得るが、他の細胞質領域にも由来し得る。第一世代のCARは、T細胞の細胞傷害性を成功裏に再方向付けすることが示されている。共刺激分子由来のシグナル伝達ドメイン、並びに膜貫通ドメイン及びヒンジドメインが追加されて、第二世代及び第三世代のCARが形成されており、T細胞がCD19を発現する悪性腫瘍細胞へと再方向付けされ得る、ヒトにおけるいくつかの成功した治験をもたらした(Porter DLら、N Eng J Med、2011年)。
【0168】
6.3.7.1.CAR-Tの実施形態
当業者は、本開示によって提供されるCAR-Tが、本開示によって提供される特定の適用のために設計され得ることを認識し(D. Xuら、Oncotarget. 2018年3月2日;9(17))、これは、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0169】
様々な実施形態において、CARは、第一世代のCARであり(Eshharら、Proc Natl Acad Sci USA(1993年)90(2));様々な実施形態において、CARは、共刺激CARであり(Krauseら、J ExpMed.(1998年)188(4));様々な実施形態において、CARは、第二世代のCARであり(Finneyら、J Immunol(1998年)161(6).;Maherら、Nat Biotechnol(2002) 20(1);Finneyら(2004年) J Immunol.172(1).;Imaiら(2004年) Leukemia 18(4));様々な実施形態において、CARは、第三世代のCARであり(Puleら(2005年) MolTher.12(5);Geigerら、Blood(2001年) 98;Wilkieら(2008) J Immunol. 180(7));様々な実施形態において、CARは、第四世代のTRUCKS CARであり(Chmielewskiら、Cancer Res(2011年) 71.);様々な実施形態において、CARは、武装CAR世代のCARであり(Pegramら(2012) Blood 119;Curranら(2015) MolTher. 2015年4月;23(4));様々な実施形態において、CARは、操作された共刺激世代のCARであり(Zhaoら(2015) Cancer Cell 28);様々な実施形態において、CARは、SynNotch/逐次及びゲート世代のCARであり(Roybalら(2016年) Cell 164);様々な実施形態において、CARは、共刺激シス及びトランス世代のCARであり(Stephanら(2007年) Nat Med 13(12));様々な実施形態において、CARは、デュアル標的化世代のCARであり(Wilkieら(2012年) J Clin Immunol. 32(5));様々な実施形態において、CARは、コンビナトリアルCAR/及びゲート世代のCARであり(Klossら(2013年) Nat Biotechnol 31(1));様々な実施形態において、CARは、TanCAR世代のCARであり(Ahmedら(2013年) MolTher Nucleic Acids. 2:e105);様々な実施形態において、CARは、Go-CART世代のCARであり(Fosterら(2014));これらの開示は、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0170】
特定の実施形態において、CARは、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる特許付与前の米国特許出願公開第2019/0002521号に記載のpCARである。
【0171】
6.3.7.2.一次細胞内シグナル伝達ドメインを有するCAR構築物(CAR-UMG1)
いくつかの実施形態において、CAR構築物は、一次細胞内シグナル伝達ドメインを含む。一次細胞内シグナル伝達ドメインは、細胞外ドメイン、例えば、それが融合される抗原結合ドメインが同族抗原と結合する場合に、細胞内シグナルを生じる。一次細胞内シグナル伝達ドメインは、一次刺激分子に由来し、例えば、それは、一次刺激分子の細胞内配列を含む。一次細胞内シグナル伝達ドメインは、例えば、それが融合される抗原結合ドメインが同族抗原と結合する場合に、細胞内シグナルを生じる十分な一次刺激分子配列を含む。
【0172】
一次刺激分子は、同族リガンドと結合する際に、例えば、それが発現される細胞において、免疫エフェクター応答を媒介する分子である。典型的には、それは、抗原を含む同族リガンドへの結合に依存する細胞内シグナルを発生する。TCR/CD3複合体は、例示的な一次刺激分子であり、これは、同族リガンド、例えば、ペプチドがロードされたMHC分子への結合の際に、細胞内シグナルを発生する。典型的には、例えば、TCR/CD3一次刺激分子の場合において、一次細胞内シグナル伝達ドメインによる細胞内シグナルの発生は、一次刺激分子の抗原への結合に依存する。
【0173】
一次刺激は、TGF-βの下方制御、及び/又は細胞骨格構造の認識等のようなある特定の分子の変更された改変を媒介することができる。
【0174】
刺激は、例えば、共刺激の存在下、CART細胞の免疫エフェクター機能において、最適化、例えば、増加をもたらし得る。刺激は、例えば、CART細胞の文脈において、T細胞の応答、例えば、増殖、活性化、分化等を媒介することができる。
【0175】
いくつかの実施形態において、一次細胞内シグナル伝達ドメインは、シグナル伝達モチーフ、例えば、免疫受容体のチロシンに基づく活性化モチーフ又はITAMを含む。一次細胞内シグナル伝達ドメインは、(例えば)TCRゼータ(CD3ゼータ、CDζ)、共通FcRガンマ、(FCER1G)、FcガンマRlla、FcRベータ(FcイプシロンRib)、CD3ガンマ、CD3デルタ、CD3イプシロン、CD5、CD22、CD79a、CD79b、CD278(「ICOS」としても公知)、FcsRI、DAP10、DAP12及びCD66dからの細胞質シグナル配列を含有するITAMを含むことができる。
【0176】
一次細胞内シグナル伝達ドメインは、一次刺激分子(例えば、CD3ゼータ、CD3ζ)の機能的断片又はアナログを含む。一次細胞内シグナル伝達ドメインは、それが融合される抗原結合ドメインが同族抗原と結合した場合に細胞内シグナルの発生に十分である全細胞内領域又は細胞内領域の断片を含むことができる。いくつかの例において、一次細胞内シグナル伝達ドメインは、天然に存在する一次刺激分子、例えば、ヒト又は他の哺乳動物、例えば、非ヒト種、例えば、齧歯動物、サル、類人猿又はマウスの細胞内一次刺激分子の細胞内シグナルの発生に十分である全細胞内領域又は細胞内領域の断片と少なくとも70、75、80、85、90、95、98又は99%の配列同一性を有する。
【0177】
いくつかの実施形態において、一次細胞内シグナル伝達ドメインは、天然に存在するヒト一次刺激分子、例えば、本明細書に開示される天然に存在するヒト一次刺激分子の細胞内シグナルの発生に十分である全細胞内領域又は細胞内領域の断片と少なくとも70、75、80、85、90、95、98又は99%の同一性を有するか、又はそれらの対応する残基と30、25、20、15、10、5、4、3、2若しくは1以下のアミノ酸が異なる。
【0178】
6.3.7.3.共刺激シグナル伝達ドメインを有するCAR構築物(CAR-UMG1)
いくつかの実施形態において、CAR構築物は、細胞外ドメイン、例えば、それが融合される抗原結合ドメインが同族抗原と結合する場合に、細胞内シグナルを生じる共刺激シグナル伝達ドメインを含む。共刺激シグナル伝達ドメインは、共刺激分子に由来する。共刺激シグナル伝達ドメインは、例えば、細胞外ドメイン、例えば、それが融合される抗原結合ドメインが同族抗原と結合する場合に、細胞内シグナルを生じる十分な一次共刺激分子配列を含む。
【0179】
共刺激ドメインは、共刺激ドメインを含むCARを含むT細胞の、性能、例えば、持続性又は免疫エフェクター機能を最適化するものであり得る。
【0180】
共刺激分子は、免疫エフェクター応答を促進する抗原受容体又はそれらのカウンターリガンド以外の細胞表面分子である。いくつかの場合において、それらは、有効な又は増強された免疫応答に必要である。典型的には、共刺激分子は、ある特定の場合において、抗原、例えば、CART細胞の抗原結合ドメインによって認識される抗原以外の同族リガンドへの結合に依存する細胞内シグナルを発生する。典型的には、一次刺激分子及び共刺激分子からのシグナル伝達は、免疫エフェクター応答に寄与し、いくつかの場合において、両方とも、免疫エフェクター応答の有効な又は増強された発生に必要である。
【0181】
共刺激ドメインは、共刺激分子(例えば、ICOS、CD28又は4-1BB)の機能的断片又はアナログを含む。それは、例えば、それが融合される抗原結合ドメインが同族抗原と結合した場合に、細胞内シグナルの発生に十分である全細胞内領域又は細胞内領域の断片を含むことができる。ある特定の実施形態において、共刺激ドメインは、天然に存在する共刺激分子、例えば、ヒト又は他の哺乳動物、例えば、非ヒト種、例えば、齧歯動物、サル、類人猿又はマウスの細胞内共刺激分子の細胞内シグナルの発生に十分である全細胞内領域又は細胞内領域の断片と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%又は99%の配列同一性を有する。
【0182】
例示的な共刺激ドメインとしては、限定されるものではないが、CD27、CD27、CD28、4-1BB(CD137)、QX40、CD30、CD40、ICQS(CD278)、ICAM-1、LFA-1(CDl1a/CD18)、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、B7-H3、CD8と特異的に結合するリガンド、CDS、GITR、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMf7、NKP80(KLRF1)、CD160(BY55)、CD19、CD4、CD8アルファ、CD8ベータ、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、C49f、ITGAD、CDlld、ITGAE、CD103、ITGAL、ITGAM、CDllb、ITGAX、CDllc、ITGBl、CD29、ITGB2、CD18、ITGB7、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAMl(CD226)、SLAMF4(C244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAMl、CRTAM、Ly9(CD229)、PSGLl、ClOO(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMFl、CD150、IP0-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS及びPAG/Cbpから選択されるものが挙げられる。
【0183】
いくつかの実施形態において、共刺激シグナル伝達ドメインは、天然に存在するヒト共刺激分子、例えば、本明細書に開示される天然に存在するヒト共刺激分子の細胞内シグナルの発生に十分である全細胞内領域又は細胞内領域の断片と少なくとも70、75、80、85、90、95、98又は99%の同一性を有するか、又はそれらの対応する残基と30、25、20、15、10、5、4、3、2若しくは1以下のアミノ酸が異なる。
【0184】
6.3.7.4.キメラ抗原受容体(CAR)を含む免疫エフェクター細胞
第6の態様において、本発明は、態様4によるキメラ抗原ch-UMG1又は態様5による発現ベクターを含む、CD3+リンパ球、NKリンパ球、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、ガンマ-デルタリンパ球、NKT細胞又は別の免疫エフェクター細胞を提供する。
【0185】
一般に、CD3は、機能的T細胞受容体複合体中のT細胞受容体のα:βヘテロ二量体に会合した4つのシグナル伝達鎖の複合体である。CD3複合体は、通常、T細胞受容体のシグナル伝達に必要である。一般に、CD3+リンパ球のグループは、胸腺細胞及びT細胞を独占的に含有する。CD3+細胞の検出は、例えば、フローサイトメトリーによって達成することができる。
【0186】
6.3.8.二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)
T細胞再方向付けのための2つの主な手法は、キメラ抗原受容体(CAR)によるそれらの遺伝子改変、又は二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)と呼ばれる組換えタンパク質の使用を含む。
【0187】
本開示は、BiTE-UMG1構築物の様々な実施形態を提供し(Huehls AMら、「Bispecific T-cell engagers for cancer immunotherapy」Immunol Cell Biol. 2015年3月;93(3):290~6頁;Zhukovsky EAら、「Bispecific antibodies and CARs: generalized immunotherapeutics harnessing T cell redirection.」Curr Opin Immunol. 2016年6月;40:24~35頁)、これらの開示は、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0188】
一般に、BiTEは、フレキシブルなリンカーによってタンデムに接続された2つの一本鎖可変断片(scFv)で構築される。1つのscFvは、T細胞特異的分子、通常、CD3に結合するが、第2のscFvは、腫瘍関連抗原に結合する。この構造及び特異性は、BiTEが、T細胞を腫瘍細胞に物理的に連結させ、最終的にT細胞の活性化、腫瘍死滅及びサイトカイン産生を刺激することを可能にする。
【0189】
いくつかの実施形態において、BiTE-UMG1構築物は、血液がんを標的にする。いくつかの実施形態において、BiTE-UMG1構築物は、固形腫瘍のがん型を標的にする。いくつかの実施形態において、BiTE-UMG1構築物は、固形腫瘍中の腫瘍関連マクロファージを標的にする。
【0190】
6.4.CD43結合タンパク質の医薬組成物
第7の態様において、本発明は、態様1若しくは2によるモノクローナルUMG1抗体、又は態様3によるUMG1結合分子、又は態様6によるCD3+リンパ球、NKリンパ球、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、ガンマ-デルタリンパ球、NKT細胞若しくは他の免疫エフェクター細胞を含む医薬組成物を提供する。
【0191】
「医薬組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、「薬物」という用語と互換可能に使用され得る。
【0192】
医薬組成物のいくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合断片である。いくつかの実施形態において、抗体は、モノクローナルである。いくつかの実施形態において、モノクローナル抗体は、キメラ抗体である。いくつかの実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒト化抗体である。いくつかの実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒト抗体である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、抗体薬物コンジュゲートである。
【0193】
様々な実施形態において、医薬組成物は、米国特許第8,961,964号、米国特許第8,945,865号、米国特許第8,420,081号、米国特許第6,685,940号、米国特許第6,171,586号、米国特許第8,821,865号、米国特許第9,216,219号、米国出願第10/813,483号、国際公開第2014/066468号、国際公開第2011/104381号及び国際公開第2016/180941号においてより詳細に記載されており、これらのそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0194】
6.5.製造の方法
本開示によって提供されるUMG1結合分子(抗体、タンパク質、抗原等)は、当技術分野において公知の標準的な方法を使用して、製造することができる。
【0195】
例えば、UMG1結合分子は、標準的な無細胞翻訳、一過性トランスフェクション、及び抗体製造のために現在使用されている安定なトランスフェクション手法を使用する発現によって作製することができる。具体的な実施形態において、Expi293細胞(ThermoFisher社)を、ThermoFisher社からのプロトコール及び試薬、例えば、ExpiFectamine、又は当業者に公知の他の試薬、例えば、その全体が本明細書に組み込まれるFangら(Biological Procedures Online、2017年19:11頁)に詳細に記載されているポリエチレンイミンを使用して、結合分子の産生のために使用することができる。発現したタンパク質は、当技術分野において公知の標準的な方法、例えば、CaptureSelect CH1樹脂等のCH1親和性樹脂、及びThermoFisher社からの提供されたプロトコール等を使用して、容易に精製することができる。更なる精製は、当技術分野において日常的に使用されるイオン交換クロマトグラフィーを使用して、達成することができる。
【0196】
6.6.投与
本開示によって提供されるUMG1医薬組成物は、任意の好適な投与の経路によって投与され得る。投与の好適な経路としては、限定されるものではないが、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、腹腔内、経鼻及び肺の経路を含む非経口投与が挙げられる。
【0197】
6.7.併用療法
本開示は、併用療法も提供する。いくつかの実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、別の治療的処置と組み合わせて与えられる。治療的処置は、細胞増殖性疾患又はがんの処置のために公知の、手術、放射線、ホリスティック、細胞療法、組織再生又は別の医薬組成物であり得る。
【0198】
治療有効投薬量は、いくつかの実施形態において、本開示によって提供される医薬組成物が処置の組み合わせで使用される場合に、変わる。併用処置レジメンにおける使用のための薬物及び他の薬剤の治療有効投薬量を実験的に決定するための方法は、規則正しい投薬の使用、即ち、有害な副作用を最小化するために、より頻繁に、より低い用量を提供することを含む。
【0199】
併用処置レジメンは、本明細書に記載の化合物の投与が、上記に記載の第2の薬剤による処置の前、その間又はその後に開始され、第2の薬剤による処置の間の任意の時、又は第2の薬剤による処置の完了後まで継続される、処置レジメンを包含する。そのようなレジメンは、本明細書に記載の化合物及び組み合わせて使用される第2の薬剤が、同時に若しくは異なる時に、及び/又は処置の期間の間の減少若しくは増加した間隔で、投与される処置も含む。
【0200】
併用処置は、患者の臨床管理を支援する様々な時に開始及び停止する定期的な処置を更に含む。例えば、併用処置における本明細書に記載の化合物は、処置の開始において毎週、隔週に減少し、更に必要に応じて減少して、投与される。
【0201】
6.8.製剤
本開示は、有効量のUMG1抗原、抗体、若しくは結合分子、又はタンパク質を含む、様々なUMG1医薬製剤も提供する。
【0202】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、活性化合物の薬学的に使用され得る調製物への処理を促進する賦形剤及び補助剤を含む1つ又は複数の薬学的に許容される担体を使用して、任意の従来の方法で製剤化される。適切な製剤は、選択された投与の経路に依存する。任意の薬学的に許容される技法、担体及び賦形剤は、好適な場合、任意選択で使用される。UMG1抗体又はUMG1結合分子を含む医薬組成物は、従来の方法で、例えば、例として、従来の混合、溶解、造粒、糖衣作製、粉末化、乳化、カプセル化、封入又は圧縮処理の手段によって、製造される。
【0203】
UMG1医薬組成物は、任意選択で、他の医学的又は薬学的な薬剤、担体、アジュバント、例えば、保存剤、安定化剤、湿潤剤若しくは乳化剤、溶液促進剤、浸透圧を調整するための塩、緩衝剤、及び/又は他の治療的に有益な物質を含むことができる。本明細書に記載の化合物を含む組成物の調製のための方法は、化合物を、1つ若しくは複数の不活性な薬学的に許容される賦形剤又は担体と製剤化して、固体、半固体又は液体を形成することを含む。
【0204】
組成物の固形製剤としては、限定されるものではないが、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤及び坐剤が挙げられる。
【0205】
液体製剤組成物としては、化合物が溶解した溶液、化合物を含むエマルジョン、本明細書に開示される化合物を含むリポソーム、ミセル又はナノ粒子を含有する溶液が挙げられる。半固形組成物としては、限定されるものではないが、ゲル、懸濁剤及びクリームが挙げられる。本明細書に記載の医薬組成物の形態は、液体の溶液若しくは懸濁液、液体中の溶液若しくは懸濁液に好適な使用前の固体形態、又はエマルジョンを含む。これらの組成物は、任意選択で、少量の非毒性の補助物質、例えば、湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤等も含有する。
【0206】
医薬組成物中の抗体、結合分子又はCD3+リンパ球の含有量は、処置又は予防のために有用である限り限定されないが、好ましくは、総組成物あたり0.0000001~10重量%を含有する。更に、本明細書に記載の抗体、結合分子又はCD3+リンパ球は、好ましくは、担体中で用いられる。担体の選択は、活性薬剤の投与の経路及び濃度に依存し得、担体は、凍結乾燥組成物又は水溶液の形態であってもよい。一般に、適切な量の薬学的に許容される塩が、組成物を等張にするために、担体中で使用される。担体の例としては、限定されるものではないが、生理食塩水、リンゲル液及びデキストロース溶液が挙げられる。好ましくは、許容される賦形剤、担体又は安定化剤は、用いられる投薬量及び濃度で非毒性であり、クエン酸塩、リン酸塩及び他の有機酸等の緩衝剤;塩形成対イオン、例えば、ナトリウム及びカリウム;低分子質量(>10アミノ酸残基)のポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミン若しくはゼラチン;親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;ヒスチジン、グルタミン、リジン、アスパラギン、アルギニン又はグリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース若しくはデキストリンを含む炭水化物;単糖類;二糖類:他の糖類、例えば、スクロース、マンニトール、トレハロース若しくはソルビトール;キレート化剤、例えば、EDTA;非イオン性界面活性剤、例えば、Tween、Pluronic又はポリエチレングリコール;メチオニン、アスコルビン酸及びトコフェロールを含む抗酸化剤;並びに/又は保存剤、例えば、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルアルコール若しくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチルパラベン若しくはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾールが挙げられる。好適な担体及びそれらの製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences、第17版、1985年、Mack Publishing Coにおいてより詳細に記載されている。組成物は、少なくとも1つの更なる活性化合物、例えば、化学療法剤も含有し得る。
【0207】
好ましくは、抗体、結合分子、CD3+リンパ球及び/又は活性化合物は、有効量で含まれる。「有効量」という用語は、医薬組成物が投与される対象において検出可能な治療応答を誘導するのに十分な量を指す。
【0208】
6.9.CD43結合タンパク質をコードするポリヌクレオチド
第8の態様において、本発明は、態様1若しくは2によるUMG1抗体又は態様3によるUMG1結合分子をコードする、核酸又はポリヌクレオチドを提供する。
【0209】
例えば、コドン/RNA最適化、異種シグナル配列による置き換え、及びmRNA不安定エレメントの排除によって最適化された抗体をコードするポリヌクレオチドも本明細書に提供する。コドン変更の導入及び/又はmRNA中の阻害性領域の排除による組換え発現のための抗体又はその断片(例えば、軽鎖、重鎖、VHドメイン又はVLドメイン)をコードする最適化された核酸を作製するための方法は、したがって、例えば、それらのそれぞれが、その全体が参照によって組み込まれる米国特許第5,965,726号;同第6,174,666号;同第6,291,664号;同第6,414,132号;及び同第6,794,498号に記載の最適化方法を適応することによって、行うことができる。例えば、RNA内の可能性があるスプライス部位及び不安定エレメント(例えば、A/T又はA/Uリッチエレメント)を、核酸配列によってコードされるアミノ酸を変更することなく変異させて、組換え発現のためのRNAの安定性を増加させることができる。変更は、例えば、同一アミノ酸に対する代替コドンを使用する、遺伝コードの縮重を利用する。いくつかの実施形態において、例えば、元のアミノ酸と類似の化学構造並びに特性及び/又は機能を有する類似のアミノ酸による保存的変異をコードする1つ又は複数のコドンを変更することが望ましくあり得る。そのような方法は、最適化されていないポリヌクレオチドによってコードされる抗体の発現に対して、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍若しくは100倍、又はそれ以上まで、抗体又はその断片の発現を増加させることができる。
【0210】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の抗体又はその断片(例えば、VLドメイン及び/又はVHドメイン)をコードする最適化されたポリヌクレオチド配列は、本明細書に記載の抗体又はその断片(例えば、VLドメイン及び/又はVHドメイン)をコードする最適化されていないポリヌクレオチド配列のアンチセンス(例えば、相補的な)ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることができる。具体的な実施形態において、本明細書に記載の抗体又は断片をコードする最適化されたヌクレオチド配列は、本明細書に記載の抗体又はその断片をコードする最適化されていないポリヌクレオチド配列のアンチセンスポリヌクレオチドと、高ストリンジェンシーな条件下でハイブリダイズする。具体的な実施形態において、本明細書に記載の抗体又はその断片をコードする最適化されたヌクレオチド配列は、本明細書に記載の抗体又はその断片をコードする最適化されていないヌクレオチド配列のアンチセンスポリヌクレオチドと、高ストリンジェンシー、中又は低ストリンジェンシーなハイブリダイズ条件下で、ハイブリダイズする。ハイブリダイゼーション条件に関する条件は、記載されており、例えば、米国特許出願公開第2005/0048549号(例えば、段落72~73)を参照されたい。
【0211】
当技術分野において公知の方法によって、本発明のポリヌクレオチドを得ることができ、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定することができる。本明細書に記載の抗体をコードするヌクレオチド配列及びこれらの抗体の改変バージョンは、当技術分野において周知の方法を使用して決定することができ、即ち、特定のアミノ酸をコードすることが公知のヌクレオチドコドンは、抗体をコードする核酸を作製するそのような方法で、アセンブルされる。抗体をコードするそのようなポリヌクレオチドは、化学合成されたオリゴヌクレオチドからアセンブルすることができ(例えば、その全体が参照によって組み込まれるKutmeier Gら(1994年)、BioTechniques 17:242~6頁に記載の通り)、これは、簡潔には、抗体をコードする配列の部分を含有する重複するオリゴヌクレオチドの合成、これらのオリゴヌクレオチドのアニーリング及びライゲート、及び次いで、PCRによるライゲートされたオリゴヌクレオチドの増幅を含む。
【0212】
或いは、本明細書に記載の抗体をコードするポリヌクレオチドは、当技術分野において周知の方法(例えば、PCR及び他の分子クローニング方法)を使用して、好適な供給源(例えば、ハイブリドーマ)由来の核酸から作製することができる。例えば、公知の配列の3'及び5'末端とハイブリダイズする合成プライマーを使用するPCR増幅を、目的の抗体を産生するハイブリドーマ細胞から得られたゲノムDNAを使用して、行うことができる。そのようなPCR増幅法を使用して、抗体の軽鎖及び/又は重鎖をコードする配列を含む核酸を得るために使用することができる。そのようなPCR増幅法を使用して、抗体の可変軽鎖領域及び/又は可変重鎖領域をコードする配列を含む核酸を得ることができる。増幅された核酸は、宿主細胞における発現のため、及び例えばキメラ抗体及びヒト化抗体を作製するための更なるクローニングのために、ベクターにクローニングすることができる。
【0213】
特定の抗体をコードする核酸を含有するクローンは利用可能でないが、抗体分子の配列が公知である場合、免疫グロブリンをコードする核酸は、化学的に合成することができ、或いは配列の3'及び5'末端にハイブリダイズ可能な合成プライマーを使用するPCR増幅によって、又は例えば抗体をコードするcDNAライブラリーからcDNAクローンを同定するための特定の遺伝子配列に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使用するクローニングによって、好適な供給源(例えば、本明細書に記載の抗体を発現するように選択されたハイブリドーマ細胞等の、抗体を発現する任意の組織若しくは細胞から作製された抗体cDNAライブラリー又はcDNAライブラリー、或いはそれらから単離された核酸、好ましくはポリA+RNA)から得ることができる。次いで、PCRによって作製された増幅された核酸は、当技術分野において周知の任意の方法を使用して、複製可能なクローニングベクターにクローニングすることができる。
【0214】
本明細書に記載の本発明の抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して(例えば、抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)、容易に単離及び配列決定することができる。ハイブリドーマ細胞は、そのようなDNAの供給源としての役割を果たすことができる。単離されたら、DNAを発現ベクターに配置することができ、これを、次いで、大腸菌細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えば、CHO GS System(商標)(Lonza社)からのCHO細胞)、又はそうでなければ免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞等の宿主細胞にトランスフェクトして、組換え宿主細胞において抗体の合成が得られる。
【0215】
全抗体を作製するために、VH又はVLヌクレオチド配列、制限部位及び制限部位を保護するための隣接配列を含むPCRプライマーを使用して、scFvクローン又は他のクローンにおいて、VH又はVL配列を増幅することができる。当業者に公知のクローニング技法を利用して、PCR増幅されたVHドメインを、重鎖定常領域、例えば、ヒトガンマ4定常領域を発現するベクターにクローニングすることができ、PCR増幅されたVLドメインを、軽鎖定常領域、例えば、ヒトカッパ又はラムダ定常領域を発現するベクターにクローニングすることができる。ある特定の実施形態において、VH又はVLドメインを発現するためのベクターは、プロモーター、分泌シグナル、可変領域のためのクローニング部位、定常ドメイン、及びネオマイシン等の選択マーカーを含む。VH及びVLドメインは、必要な定常領域を発現する1つのベクターにクローニングすることもできる。次いで、重鎖転換ベクター及び軽鎖転換ベクターを、当業者に公知の技法を使用して、細胞株に共トランスフェクトして、全長抗体、例えば、IgGを発現する安定又は一過的な細胞株を作製する。
【0216】
DNAは、例えば、マウス配列の代わりに、ヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインについてのコード配列を置換することによって、又は非免疫グロブリンポリペプチドについてのコード配列の全部若しくは一部を免疫グロブリンコード配列に共有結合的に連結させることによって、改変することもできる。
【0217】
可変領域の部位特異的変異誘発若しくは高密度変異誘発、又は他の変異誘発の方法を使用して、モノクローナル抗体の特異性、親和性等を最適化することができる。特に、親和性変異誘発戦略及び鎖シャッフル戦略(Marksら、1992年、Bio/Technology 10:779~783頁;このそれぞれは、その全体が参照によって組み込まれる)は、当技術分野において公知であり、高親和性のヒト抗体を作製するために用いることができる。
【0218】
6.10.UMG1モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞
第9の態様において、本発明は、態様1又は2の抗体によるモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞を提供する。
【0219】
6.11.ハイブリドーマ組成物
本発明は、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ組成物も提供する。
【0220】
6.12.UMG1モノクローナル抗体を産生するための方法
第11の態様において、本発明は、態様1又は2によるモノクローナル抗体を産生するための方法を提供し、前記方法は、ICLC PD番号16001で寄託されたハイブリドーマ細胞から前記抗体を単離する工程を含む。
【0221】
6.13.UMG1抗体及び/又は結合分子を使用する細胞の単離
第12の態様において、本発明は、T細胞急性リンパ芽球性白血病細胞、Tリンパ腫細胞、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞若しくは腫瘍関連マクロファージの同定又は単離のための方法であって、前記細胞を含む細胞試料を、態様1若しくは2によるモノクローナル抗体と、又は態様3による結合分子と接触させる工程を含む方法を提供する。
【0222】
一般に、マクロファージは、腫瘍微小環境において、最も代表的な非悪性腫瘍細胞である。腫瘍関連マクロファージ(TAM)は、腫瘍促進性炎症及び免疫抑制の表現型を獲得し、化学療法剤耐性、血管新生、細胞の運動性及び血管内異物侵入/漏血管外出に有利に働くと考えられる。したがって、TAMを標的化することは、新規の治療薬、及び現在の抗がん処置の有効性を改善する依然として研究されていない臨床の選択肢を表し得る。
【0223】
抗体又は結合分子に基づいて、T細胞急性リンパ芽球性白血病細胞、Tリンパ腫細胞、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞若しくは腫瘍関連マクロファージ等の特異的な細胞の同定又は単離のための方法、例えば、フローサイトメトリーによる蛍光細胞選別、磁気細胞単離又は例えば、細胞選別機による単一細胞選別に基づく方法は、一般に、当業者に周知である。
【0224】
6.14.免疫エフェクター細胞を産生するための方法
第13の態様において、本発明は、態様4のキメラ抗原受容体によるキメラ抗原受容体を発現するCD3+リンパ球、NKリンパ球、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、ガンマ-デルタリンパ球、NKT細胞若しくは他の免疫エフェクター細胞を産生するための方法であって、態様5の発現ベクターによる発現ベクターの前記CD3+リンパ球、NKリンパ球、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、ガンマ-デルタリンパ球、NKT細胞若しくは他の免疫エフェクター細胞への導入を含む方法を提供する。
【0225】
6.15.発現ベクター組成物
第15の態様において、本発明は、態様4によるキメラ抗原受容体、態様1及び2による抗体、又は態様3による結合分子をコードする核酸配列を含む発現ベクターを提供する。
【0226】
一般に、発現ベクターは、遺伝子等の所望の核酸配列を標的細胞に導入するために使用されるプラスミドであり、核酸配列によってコードされるタンパク質、即ち、キメラ抗原受容体、抗体又は結合分子の転写及び翻訳をもたらす。したがって、発現ベクターは、一般に、発現ベクターにおいて核酸配列の有効な転写を指示するために、プロモーター及びエンハンサー領域等の制御配列、並びにポリアデニル化部位を含む。発現ベクターは、追加の必要又は有用な領域、例えば、真核細胞若しくは原核細胞における選択のための選択マーカー、得られるタンパク質の精製のための精製タグ、複数のクローニング部位、又は複製開始点を更に含んでいてもよい。
【0227】
通常、発現ベクターは、ウイルスベクター又は非ウイルスベクターであり得る。一般に、様々な種類のウイルスベクター、例えば、レトロウイルスベクター、例えば、レンチウイルスベクター若しくはアデノウイルスベクター、又はプラスミドが使用され得る。好ましい実施形態において、態様5による発現ベクターは、ウイルスベクターである。より好ましい実施形態において、発現ベクターは、レンチウイルスベクターである。
【0228】
6.16.処置の方法
別の態様において、処置の方法であって、本明細書に記載の結合分子又は抗体を、患者を処置するのに有効な量で患者に投与する工程を含む方法を提供する。
【0229】
いくつかの実施形態において、方法は、本明細書に記載の結合分子又は抗体を、CAR又はCAR-Tを使用して、患者を処置するのに有効な量で患者に投与する工程を含む。
【0230】
いくつかの実施形態において、方法は、本明細書に記載の結合分子又は抗体を、BiTEを使用して、患者を処置するのに有効な量で患者に投与する工程を含む。
【0231】
いくつかの実施形態において、方法は、本明細書に記載の結合分子又は抗体を、抗体薬物コンジュゲートを使用して、患者を処置するのに有効な量で患者に投与する工程を含む。
【0232】
6.16.1.適応症
いくつかの実施形態において、本開示の抗体又は結合分子は、増殖性疾患又はがんを処置するために使用され得る。いくつかの実施形態において、がんは、固形腫瘍である。いくつかの実施形態において、がんは、限定されるものではないが、T細胞悪性腫瘍、T細胞白血病、T細胞リンパ腫、T細胞急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、B細胞悪性腫瘍、骨髄性悪性腫瘍、急性骨髄性白血病及び慢性骨髄性白血病を含む血液がんである。
【0233】
いくつかの実施形態において、がん又は増殖性疾患は、膀胱、血液、血液免疫細胞(例えば、T細胞又はB細胞、単球等)、骨、骨髄、脳、乳房、結腸、結腸直腸、食道、胃腸、歯肉、頭部、腎臓、肝臓、肺、鼻咽頭、頸部、卵巣、前立腺、膵臓、皮膚、胃、精巣、舌又は子宮由来のがんであり得る。
【0234】
いくつかの実施形態において、本開示の抗体又は結合分子で処置されるがん又は腫瘍は、悪性の新生物;非悪性;癌腫;未分化の癌腫;巨細胞及び紡錘細胞癌;小細胞癌;乳頭癌;扁平上皮癌;リンパ上皮癌;基底細胞癌;ピロマトリックス癌;移行上皮癌;乳頭移行上皮癌;腺癌;悪性のガストリノーマ;胆管細胞癌;肝細胞癌;肝細胞癌及び胆管細胞癌の組み合わせ;線維柱帯腺癌;腺様嚢胞癌; 腺腫性ポリープにおける腺癌;家族性大腸ポリポーシスにおける腺癌;固形癌腫;悪性のカルチノイド腫瘍;細気管支肺胞腺癌;乳頭腺癌;嫌色素性癌;好酸性癌;好酸性腺癌;好塩基性癌;明細胞腺癌;顆粒細胞癌;濾胞状腺癌;乳頭腺癌及び濾胞状腺癌;非被嚢性硬化性癌;副腎皮質癌;類内膜癌、皮膚付属器癌;アポクリン腺癌;皮脂腺癌;耳道腺癌;粘膜表皮癌;嚢胞腺癌;乳頭状嚢胞腺癌;乳頭状漿液性嚢胞腺癌;粘液性嚢胞腺癌;粘液腺癌;印環細胞癌;浸潤性腺管癌;髄様癌;小葉癌;炎症性乳癌;乳房のパジェット病;腺房細胞癌;腺扁平上皮癌;腺癌、w/扁平上皮化生;悪性の胸腺腫;悪性の卵巣間質性腫瘍;悪性の莢膜細胞腫;悪性の顆粒膜細胞腫;悪性のセルトリ間質細胞腫瘍;セルトリ細胞癌;悪性のライディッヒ細胞腫;悪性の脂質細胞腫瘍;悪性の傍神経節腫;悪性の乳房外傍神経節腫;褐色細胞腫;グロムス血管肉腫;悪性黒色腫;メラニン欠乏性黒色腫;表在拡大型黒色腫;巨大色素性母斑における悪性黒色腫;類上皮細胞黒色腫;悪性の青色母斑;肉腫;線維肉腫;悪性の線維性組織球腫;粘液肉腫;脂肪肉腫;平滑筋肉腫;横紋筋肉腫;胎児性横紋筋肉腫;胞巣状横紋筋肉腫;間質肉腫;悪性の混合腫瘍;ミュラー混合腫瘍;腎芽細胞腫;肝芽腫;癌肉腫;悪性の間葉腫;悪性のブレンナー腫瘍;悪性の葉状腫瘍;滑膜肉腫;悪性の中皮腫;未分化胚細胞腫;胚性癌腫;悪性の奇形腫;悪性の卵巣甲状腺腫;絨毛癌;悪性の中腎腫;血管肉腫;悪性の血管内皮腫;カポジ肉腫;悪性の血管周囲細胞腫;リンパ管肉腫;骨肉腫;傍骨性骨肉腫;軟骨肉腫;悪性の軟骨芽細胞腫;間葉性軟骨肉腫;骨の巨細胞腫;ユーイング肉腫;悪性の歯原性腫瘍;エナメル上皮肉腫;悪性のエナメル上皮腫;エナメル上皮線維肉腫;悪性の松果体腫;脊索腫;悪性の神経膠腫;上衣腫;星状細胞腫;原形質星状細胞腫;線維性星状細胞腫;星状芽細胞腫;神経膠芽腫;乏突起神経膠腫;乏突起膠
腫;原始神経外胚葉性腫瘍;小脳肉腫;神経節芽細胞腫;神経芽細胞腫;網膜芽細胞腫;嗅神経原性腫瘍;悪性の髄膜腫;神経線維肉腫;悪性の神経鞘腫;悪性の顆粒細胞腫;悪性リンパ腫;ホジキン病;ホジキン;側肉芽腫;小細胞型リンパ急性の悪性リンパ腫;大細胞型、びまん性の悪性リンパ腫;濾胞性の悪性リンパ腫;菌状息肉腫;他の規定された非ホジキンリンパ腫;悪性組織球増殖症;多発性骨髄腫;肥満細胞肉腫;免疫増殖性小腸疾患;白血病;リンパ性白血病;形質細胞白血病;赤白血病;リンパ肉腫細胞性白血病;骨髄性白血病;好塩基球性白血病;好酸球性白血病;単球性白血病;肥満細胞性白血病;巨核芽球性白血病;骨髄性肉腫;ヘアリー細胞白血病及び/又はワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症であり得る。
【0235】
第13の態様において、本発明は、態様4のキメラ抗原受容体によるキメラ抗原受容体を発現するCD3+リンパ球、NKリンパ球、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、ガンマ-デルタリンパ球、NKT細胞若しくは他の免疫エフェクター細胞を産生するための方法であって、態様5の発現ベクターによる発現ベクターの前記CD3+リンパ球、NKリンパ球、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、ガンマ-デルタリンパ球、NKT細胞若しくは他の免疫エフェクター細胞への導入を含む方法を提供する。
【0236】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される抗体によって処置されるがんは、限定されるものではないが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を含む、末梢B細胞又は末梢T細胞に由来する非ホジキンリンパ腫である。
【0237】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される抗体によって処置されるがんは、多発性骨髄腫である。
【0238】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される抗体によって処置されるがんは、黒色腫である。
【0239】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される抗体によって処置されるがんは、限定されるものではないが、精上皮腫、胚性癌腫、卵黄嚢腫瘍及び奇形腫を含む、精巣がんである。
【0240】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される抗体によって処置されるがん、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、内胚葉洞癌、網膜芽細胞腫、肝芽腫、髄芽腫、脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫又は平滑筋肉腫等の小児悪性腫瘍である。
【実施例】
【0241】
6.17.実施例
以下の実施例は、本発明を説明する目的のために提供され、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。実施例は技術的特徴を含み、本発明が実施例において提供される技術的特徴の任意の組み合わせにも関することが認識される。
【0242】
6.17.1.実施例1:UMG1結合特異性 - UMG1抗体はリンパ球に結合するが、PBMC中の骨髄由来細胞に結合しない
健康なドナー由来のヒト末梢血単核細胞(PBMC)へのUMG1の結合を試験した。
【0243】
方法:異なる健康なドナー由来の末梢血単核細胞(PBMC)を、Ficoll勾配分離によって得た。その後、細胞を、5mlのチューブに播種し、100μlの結合溶液(リン酸緩衝食塩水(PBS)+0.5%のウシ胎仔血清(FBS))中で1μg/mlのUMG1抗体又は1μg/mlの陰性対照の「スクランブル」マウスIgG1抗体で染色し、4℃で30分間インキュベートした。次いで、細胞を、結合溶液中で2回洗浄し、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)コンジュゲート化二次抗体で、暗所で、4℃で30分間染色した。その後、細胞を、結合溶液中で2回洗浄した。細胞を、ATTUNE NxTフローサイトメーター(THERMO Scientific社)において分析した。それぞれのドナーについて1本のチューブを未染色のままにし、それぞれのドナーについて1本のチューブを、陰性対照としてFITCコンジュゲート化二次抗体のみで染色した。
【0244】
結果:UMG1抗体は、異なるヒトドナーにおいて可変の有病率(範囲:0~15%)を有するリンパ球下位集団を認識することが可能であった。UMG1抗体は、骨髄由来細胞を含むPBMC内の任意の他の細胞集団との任意の反応性を示さず、健康な対象由来のPBMC中の骨髄由来細胞が、UMG1エピトープの発現に対して陰性であることを実証した(
図1A及び
図1Bを参照されたい)。
【0245】
対照的に、本発明者らが、市販の抗CD43抗体((Becton Dickinson社からのS7)を使用することによってCD43発現について同じPBMCをアッセイした場合、全てのリンパ球及び骨髄細胞は、陽性であることが見出された(
図1Bを参照されたい)。
【0246】
そのため、UMG1抗体によって認識されるCD43におけるエピトープは、市販の抗CD43抗体(S7)によって認識されるエピトープの発現のパターンとは異なる、PBMC細胞中の特異的で制限された発現パターンを示す。
【0247】
6.17.2.実施例2:UMG1結合特異性 - UMG1抗体に結合するPBMC Tリンパ球サブセット
この実施例は、代表的なリンパ球の免疫磁気選別を使用して、UMG1抗体によって検出されるリンパ球の下位集団を更に特徴付ける。
【0248】
方法:簡潔には、15μgのUMG1抗体を、製造者によって提供された成分(EasySep(商標)「Do-it-yourself」選択キット、STEMCELL Technologies社)と混合して、免疫磁気分離のために準備された溶液を得た。この溶液を、抗体によって検出される少なくとも10%のリンパ球を有する3人の異なるドナー由来のPBMCに添加し、FcRブロッキング後、細胞を、室温(r.t.)で15分間インキュベートした。その後、EasySep(登録商標)磁気ナノ粒子を溶液に添加し、細胞を、r.t.で更に10分間インキュベートした。次いで、溶液を磁石に置き、未結合の細胞を除去した。
【0249】
結果:UMG1抗体によって検出された細胞は、ほとんど全てのCD45
+CD3
+CD4
+CD8
-CD127
+CCR7
+ Tリンパ球であった(
図2A~
図2D及びTable 1(表1)を参照されたい)。
【0250】
【0251】
6.17.3.実施例3:UMG1結合特異性 - T-ALL及びワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症がん細胞株のみがUMG1エピトープを発現する
この実施例において、様々な造血器及び非造血器がん細胞株を、UMG1エピトープの発現について評価した。
【0252】
方法:簡潔には、細胞を、5mlのチューブに播種し、100μlの結合溶液(リン酸緩衝食塩水(PBS)+0.5%のウシ胎仔血清(FBS))中で1μg/mlのmAb UMG1又は1μg/mlのスクランブルマウスIgG1抗体で染色し、4℃で30分間インキュベートした。次いで、細胞を、結合溶液中で2回洗浄し、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)コンジュゲート化二次抗体で、暗所で、4℃で30分間染色した。その後、細胞を、結合溶液中で2回洗浄し、ATTUNE NxTフローサイトメーター(THERMO Scientific社)において取得した。それぞれの細胞株について1本のチューブを未染色のままにし、それぞれの細胞株について1本のチューブを、FITCコンジュゲート化二次抗体のみで染色した。
【0253】
結果:EGIL T3分類に属するT-ALL細胞株及びワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症(
図3A~
図3B)が、UMG1エピトープの発現に対して全て陽性であったが、アッセイされた他の細胞株が、UMG1エピトープに対して陰性であったことが観察された(Table 2(表2)を参照されたい)。UMG1抗体は、T-ALL及びワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞株を認識するが、他の造血器がん及び非造血器腫瘍を認識しない。
【0254】
【0255】
6.17.4.実施例4:UMG1結合特異性 - UMG1は、市販のCD43抗体とは異なる結合パターンでT-ALLヒト細胞株に結合する
この実施例は、2つの異なるT-ALLヒト細胞株のALL-SIL及びKE-37における市販のCD43抗体と比較したUMG1抗体の固有の結合特性を実証する。
【0256】
方法:市販のCD43抗体:クローンのCD43 1G10(Becton Dickinson社)、CD43 MEM-59(Invitrogen社)及びCD43 L-10(Invitrogen社)をUMG1抗体と比較した。
【0257】
様々なヒト細胞株由来の細胞(100,000個細胞/チューブ)を収集した。細胞を、2mLの冷染色緩衝液を添加することによって洗浄し、細胞を、1,200rpmで、室温で5分間遠心分離し、上清を廃棄した。一次抗体UMG1を、100μLの細胞の最終染色体積中に1μg/mlの濃度で添加した。細胞を、パルスボルテックスによって穏やかに混合した。次に、細胞を、光から保護して、2~8℃で15分間インキュベートした。細胞を、2mLの染色緩衝液を添加することによって、2回洗浄し、細胞を、1,200rpmで、室温で5分間遠心分離し、上清を廃棄した。二次蛍光色素標識抗体を、製造者の使用説明書に従って、100μLの細胞の最終体積に希釈し、光から保護して、2~8℃で少なくとも15分間インキュベートした。細胞を、上記で示されたようにして2回洗浄し、次いで、500μLのPBS 1×に再懸濁させ、フローサイトメトリーによって分析した。
【0258】
結果:本発明者らは、ALL-SIL及びKE-37細胞株の両方において、UMG1抗体、並びにCD43 1G10(Becton Dickinson社)、CD43 MEM-59(Invitrogen社)及びCD43 L-10(Invitrogen社)についてのFACS分析による異なる発現密度及び強度を観察した。
図12A及び
図12Bを参照されたい。これらの観察は、UMG1抗体が、3つの異なるCD43の市販抗体とは異なるCD43における結合部位を有することを示唆する。
【0259】
6.17.5.実施例5:UMG1結合特異性 - UMG1は、腫瘍免疫浸潤と反応性である。
この実施例は、他の特徴付けられたCD43抗体と比較した、ヒト結腸、肺及び乳がん組織におけるm-UMG1の固有の結合特性及び発現を実証する。
【0260】
方法:3つの異なるヒトがん由来のパラフィン包埋組織試料を切片化し、脱パラフィン化し、次いで、以下のプロトコールを使用して、UMG1エピトープの発現について免疫組織化学的検査によって分析した。
【0261】
試料を、ヒーター中、65℃で30分間、脱パラフィン化に置いた。次に、切片を、(1)キシレンに10分間、(2)キシレンに5分間、浸漬し、次いで、段階的なアルコール:90%のエタノールで2分間;70%のアルコールで2分間により、再水和した。スライドを流れている水道水中で洗浄し、次いで、最終洗浄を脱イオン化水で実施した。
【0262】
抗原の脱マスキングを、Novocastra Epitope Retrieval溶液、pH9(Leica Biosystems社)を使用して、恒温槽中で、98℃で30分間行った。Peroxidase Blockを使用して、10分間、内因性ペルオキシダーゼを中和する。Peroxidase Block 3/4%(v/v) H2O2。次に、試料を、PBS中で2回、それぞれの洗浄で5分間、洗浄した。洗浄後、試料を、Protein Blockとともに8分間インキュベートした。Protein Block、リン酸緩衝食塩水中の0.4%のカゼイン。ブロッキング後、スライドを、PBS中で2回、それぞれの洗浄で5分間、洗浄した。
【0263】
切片を、一次抗体UMG1(「m-UMG1」)を使用して、1:300の希釈で、4℃で終夜染色した。次に、染色された切片を、PBS中で2回、それぞれの洗浄で5分間、洗浄した。洗浄後、試料を、ウサギ抗マウスIgG抗体とともに30分間インキュベートし、次いで、PBS中で2回、それぞれの洗浄で5分間、洗浄した。洗浄後、試料を、Novolink Polymerとともに30分間、抗ウサギポリ-HRP-IgGとインキュベートし、次いで、PBS中で2回、それぞれの洗浄について5分間、洗浄した。
【0264】
切片における染色を、AEC(3-アミノ-9-エチルカルバゾール)基質-色素原(Dako社)によって明らかにし、次いで、流れている水道水中ですすいだ。切片を、ヘマトキシリンを使用して、5分間対比染色し、次いで、再び流れている水道水中で洗浄した。切片を、Ultramount Aqueous Permenent Mounting Medium(Dako社)に載せた。組織切片を、光学顕微鏡(Leica Microsystems社)の下でUMG1染色について分析し、顕微鏡写真を、デジタルカメラ(Leica社)を使用して収集した。
【0265】
結果:本発明者らは、様々な固形腫瘍の免疫浸潤においてUMG1染色を観察した。より具体的には、本発明者らは、肺がん、結腸直腸がん及び乳がんの組織において、腫瘍関連マクロファージとの著しい反応性を認めた。
図14A(結腸直腸腺癌(グレード2、G2)、
図14B(肺腺癌)及び
図14C(乳房、トリプルネガティブの乳管浸潤乳がん(G2、基底様)を参照されたい。
【0266】
著しく、UMG1は、UN1等の他の以前に記載されたCD43抗体とは違って、がん細胞を直接染色できなかった(De Laurentiis, A.ら、Molecular Cellular Proteomics、2011年、
図9におけるUN1染色を参照されたい)。
【0267】
これらの結果は、UMG1抗体が、他の特徴付けられたCD43抗体、特に、がん細胞においてCD43に結合することが以前に示されているUN1とは異なるCD43に対する結合プロファイルを有することを実証する。
【0268】
6.17.6.実施例6:UMG1結合特異性 - UMG1エピトープは、腫瘍関連マクロファージにおいて発現し、UMG1エピトープの発現は、マクロファージががん細胞と共培養され、それと相互作用する場合に上昇する
この実施例において、異なる種類のがん由来の検体を、免疫組織化学的検査によって、UMG1エピトープの発現について評価し、UMG1に結合する特異的なCD43エピトープが腫瘍関連マクロファージ(TAM)によって高発現されることを発見した。
【0269】
方法:異なる型のがんを、本明細書に提供される実施例において概要を述べる通り、染色した。
【0270】
結果:免疫組織化学的検査による異なる型のがんからの検体を評価することによって(Table 3(表3)、
図4及び
図14A~
図14C)、UMG1
+マクロファージが、健康な対象のPBMC中の骨髄由来細胞においてUMG1エピトープの非存在にもかかわらず、膵臓がん及び卵巣がんにおける特異的かつ特定の高グレードの浸潤を伴って、ほとんどの腫瘍の高浸潤性の成分であることが観察された。
【0271】
【0272】
マクロファージにおけるUMG1エピトープの意義をより良く理解するために、第2の実験において、UMG1エピトープの発現の変化を、共培養されたがん細胞の存在下又は非存在下で、マクロファージ分化のモデルにおいて評価した。この目的のために、THP-1単球性白血病細胞を使用し、実施例3に示されるように、これらの細胞は、UMG1エピトープを発現しない。
【0273】
方法:分化したヒト非分極M0マクロファージ(THP-1M)を得るために、細胞を、50ng/mlのホルボール 12-ミリスチレート 13-アセテート(PMA)の存在下、完全に適切な培地中で48時間培養した。次いで、培地を、PMAなしの新鮮な培地と置き換えた。次に、PANC1膵臓がん細胞株の細胞を、選択されたウェルに1:1の比で添加し、48時間インキュベートした。
【0274】
次いで、細胞を、免疫蛍光アッセイのために調製した。簡潔には、固定後、THP-1M細胞を、UMG1に由来するキメラ抗体である実施例16において更に記載されるch-UMG1、又はヒトIgG1対照で染色し、4℃で終夜インキュベートした。次いで、FITC抗ヒト二次mAbを、細胞に2時間添加した。洗浄後、DAPI(Vectashield(登録商標)、Vectorlabs社)を有する抗フェードマウンティング培地を細胞及びカバースリップに添加し、次いで、分析した。
【0275】
結果:
図5Aに示されるように、対照IgG1で染色されたTHP-1由来マクロファージは完全に陰性であったが、ch-UMG1で染色されたものは弱い(淡い)陽性であった。興味深いことに、PANC1の存在下では、THP1由来マクロファージは、強い(鮮やかな)UMG1発現を示した。THP1由来マクロファージ(白色矢印)及びPANC1(赤色矢印)の間の1つの特定の相互作用を示す(
図5A、左側)。
【0276】
これらの知見は、マクロファージが、再構築された腫瘍微小環境内でがん細胞と共培養され、相互作用する場合に、UMG1特異的エピトープが、顕著に上方制御される(即ち、上昇する)ことを実証する。この上昇した発現は、UMG1エピトープが、腫瘍関連マクロファージの一掃に集中した治療手法のための好適な標的であることを意味する。治療ツールとしてのこの明らかな可能性を超えて、UMG1は、予後の役割及び予測研究の検出、分析のために有用であることが判明する可能性もある。
【0277】
6.17.7.実施例7:UMG1結合特異性 - 競合結合アッセイは、CD43におけるUMG1結合部位が、市販のCD43抗体と比較して固有であることを示唆する
UMG1の結合部位が、市販のCD43抗体と同じ又は異なるかを決定するために、(i)h-UMG1(UMG1抗体のヒト化バージョン、下記の実施例19において更に記載する)及びフィコエリトリンコンジュゲート化h-UMG1(h-UMG1-PE)、並びに(ii)h-UMG1及び3つの市販のCD43抗体の間の競合結合アッセイを、2つの異なる細胞株CEM及びHPB-ALLにおいて実施した。
【0278】
方法:競合結合アッセイを行い、以下の抗体:非コンジュゲート化h-UMG1、h-UMG1-PE並びに市販のCD43抗体:MEM-59 PE(Invitrogen社)、L-10 PE(Invitrogen社)及び1G10 PE(Becton Dickinson社)を使用して、FACS分析によって分析した。簡潔には、CEM及びHPB-ALL細胞を、1μg/mlのCD43クローン又はh-UMG1-PE(陽性対照)のうちの1つの存在下、漸増濃度(0.016μg/ml、0.08μg/ml、0.4μg/ml、1μg/ml、2μg/ml)のコンジュゲートされていないh-UMG1とともに、暗所で、氷上で20分間インキュベートした。
【0279】
およそ、500,000個の細胞を収集し、それぞれの試験のために染色した。細胞を、分析し、FACS Canto(Becton Dickinson社)で測定し、DIVAソフトウェア(BD FACSDiva(商標)ソフトウェア)によって分析した。それぞれの測定について、10,000事象を、DIVAソフトウェアを使用してゲート開閉した。それぞれの実験を三連で行った。
【0280】
結果:予想通り、非コンジュゲート化h-UMG1は、CEM及びHPB-ALL細胞株の両方において、h-UMG1-PEの結合と競合する。即ち、h-UMG1-PEでマークされた染色細胞の数は、非染色h-UMG1の濃度の増加により、低減する。
図13A及び
図13B(線と丸)を参照されたい。
【0281】
対照的に、非コンジュゲート化h-UMG1は、他の市販のCD43抗体(MEM-59(Invitrogen社)、L-10(Invitrogen社)及び1G10(Becton Dickinson社))の結合と競合しない。実際に、抗CD43でマークされた染色細胞の数は、非コンジュゲート化h-UMG1抗体の濃度の増加により、低減しなかった。
図13A及び
図13B(線と上向き三角、線と下向き三角、線と四角)を参照されたい。
【0282】
これらの結果は、h-UMG1抗体が、3つの市販のCD43抗体とは異なる結合部位を有することを示唆する。
【0283】
6.17.8.実施例8:UMG1結合特異性 - UN1の過去の公開されたデータと比較する、造血系列の細胞株におけるh-UMG1のフローサイトメトリープロファイル
上記で述べたように、UN1は、文献において、様々ながん株と直接結合することが報告されたが、上記の実施例3及び実施例5において報告された実験において、UMG1はそうではない。実際に、UMG1は、固形腫瘍に浸潤する腫瘍関連マクロファージに結合する。
【0284】
UN1抗体を分泌するハイブリドーマは、生物リポジトリにこれまで寄託されず、UN1ハイブリドーマのマスター細胞バンク又は実用的な細胞バンクは作製されておらず、元のUN1抗体及びUMG1の間の並べた実験の比較が排除されたので、本発明者らは、Tassoneら、Tissue Antigens 44:73~82頁、1994年に最初に報告された実験を繰り返すことによって、UN1及びUMG1の結合の間の類似性及び相違を更に調査した。この参考文献において、JURKAT、MOLT-4、CEM及びHPB-ALL株等の造血系列の様々な細胞株へのUN1の結合を、フローサイトメトリー発現によって評価した。
【0285】
方法:ヒト細胞株由来の細胞を、およそ100,000個細胞/チューブで収集した。次いで、細胞を、2mLの冷染色緩衝液を添加することによって洗浄し、細胞を、1,200rpmで、室温で5分間遠心分離してペレットにし、上清を廃棄した。
【0286】
h-UMG1一次抗体を、100μLの細胞の最終染色体積中に1μg/mlの濃度で添加した。次に、細胞を、パルスボルテックスによって混合し、光から保護して、2~8℃で15分間インキュベートした。次いで、過剰の一次抗体を、2mLの染色緩衝液を添加することによって、2回洗い流し、細胞を、1,200rpmで、室温で5分間遠心分離してペレットにし、上清を廃棄した。二次蛍光色素標識抗体を、100μLの細胞の最終体積中の推奨される希釈で添加し、光から保護して、2~8℃で少なくとも15分間インキュベートした。
【0287】
次いで、過剰の二次抗体を、2mLの染色緩衝液を添加することによって2回、細胞を洗い流し、細胞を、1,200rpmで、室温で5分間遠心分離してペレットにし、上清を廃棄した。洗浄したペレット化細胞を、500μLのPBS 1×に再懸濁させ、フローサイトメトリーによって分析した。
【0288】
結果:
図17Aは、JURKAT、MOLT-4、CEM及びHPB-ALL細胞株において、Tassone研究室(Tassoneら、Tissue Antigens 44:73~82頁、1994年)によって1994年に行われたUN1の過去のフローサイトメトリープロファイルを示す。
図17Bは、JURKAT、MOLT-4、CEM及びHPB-ALL細胞株におけるh-UMG1抗体のフローサイトメトリープロファイルの結果を示す。
【0289】
比較は、UMG1及びUN1が両方とも、JURKAT細胞に結合しないが、MOLT-4、CEM及びHPB-ALL細胞株に結合することを示す。
【0290】
とりわけ、CEM細胞株におけるUMG1のフローサイトメトリープロファイルは、UN1と比較して、曲線においておよそ1logのシフトを示す。UN1及びUMG1の曲線における相違は、CEM細胞に対する結合親和性の相違があることを示唆する。
【0291】
6.17.9.実施例9:UMG1結合特異性 - 活性化された好中球におけるh-UMG1 mAb結合
この実施例において、UMG1エピトープの発現を、健康なヒトドナーの末梢血から単離された、不活性化及び活性化された好中球において評価した。
【0292】
方法:2人の健康なドナーからのヒト全血を、ヘパリン抗凝固バキュテナーに収集し、PBSで1:1に希釈し、Ficoll-Paque密度勾配遠心分離(600rcf、15分、RT、ブレーキなし)で分離した。RBC(赤血球ペレット)を1×PBSに懸濁させ、その後、6%のデキストラン溶液を添加した。デキストラン沈降を、暗所で、RTで30分間行った。好中球上清を収集し、遠心分離した(5分、RT、600rcf)。純粋な好中球集団を得るために、RBC溶解を、10×溶解緩衝液を使用して20秒間行い、溶解を、1×PBSを使用して停止した。試料を、400rcf、ブレーキなしで、10分間遠心分離し、上清を廃棄し、顆粒球ペレットを培養培地に再懸濁させた。それぞれの健康なドナーの顆粒球試料について、半分は成長培地のみで培養したが、他の半分は、PMA(5ng/ml)及びイオノマイシン(250ng/ml)で、37℃、5%のCO2で、15分間刺激した。試料を、収集し、染色溶液中で洗浄し、Fcブロッキングを行った。細胞を、CD11b Pe-Cy7(汎顆粒球マーカー)、CD55(好中球活性化マーカー)及びUMG1-APC又はAPCコンジュゲート化IgG1ヒトアイソタイプ対照とともにインキュベートし、フローサイトメトリーで取得して、不活性化及び活性化された顆粒球におけるh-UMG1発現を評価した。
【0293】
結果:不活性化及び活性化された好中球集団におけるh-UMG1 mAb結合は、アイソタイプ対照(IgG1)と類似していた。少数の好中球のみが、h-UMG1 mAbによって標的化される特定のCD43エピトープを発現した(
図33)。CD43は、通常、好中球において発現し、この結果は、UMG1 mAb標的の独自性を強化する。
【0294】
6.17.10.実施例10:UMG1結合特異性 - 活性化されたTリンパ球におけるh-UMG1 mAb結合
この実施例において、UMG1エピトープの発現を、健康なドナーの末梢血由来の活性化されたTリンパ球において評価した。
【0295】
方法:全健康なドナー(HD)末梢血を、EDTA抗凝固バキュテナーに収集した。末梢血単核細胞(PBMC)を、Ficoll-Paque密度勾配遠心分離プロトコールに従って、単離した。3人のHD由来のリンパ球を、PMA(25ng/ml)及びイオノマイシン(1μg/ml)で、37℃、5%のCO2で、24時間活性化した。活性化後、細胞を、収集し、1×PBSで洗浄し、初期及び後期T細胞活性化マーカー、具体的には、CD25-BV515、CD69-PE、及びh-UMG1-APC又はIgGアイソタイプ対照APCで染色した。フローサイトメトリー分析を行って、CD25+T細胞及びCD69+T細胞におけるh-UMG1発現を評価した。
【0296】
結果:h-UMG1 mAb結合の顕著な相違は、活性化されたTリンパ球において、IgGアイソタイプ対照と比較して、観察されなかった(
図34A~
図34D)。したがって、h-UMG1 mAbは、活性化されたTリンパ球を標的にしない。
【0297】
6.17.11.実施例11:UMG1結合特異性 - 健康な組織及び新生物組織におけるmUMG1結合の免疫組織化学的分析
方法:免疫組織化学的分析において使用される組織マイクロアレイ(TMA)は、US Biomax, Inc社によって生成された、イヌの雌の正常臓器(DGF281);ラット正常臓器(RAT901a);マウス正常臓器(MO541c);アカゲザル正常臓器(RhFDA1a);カニクイザル正常臓器(CyFDA1c);複数臓器がん及び正常組織(MC5003c);悪性黒色腫及び皮膚組織(ME2081);リンパ腫調査組織(Ly2084);乳がん組織(BR1505d);精巣疾患(TE2081);胚性腫瘍試験(T001a);ヒト消化系(GI1441);ヒト脳腫瘍(GL2082);ヒト小児悪性腫瘍(PC701)、並びにBioChain社によって生成されたFDA標準パラフィン組織アレイヒト正常臓器(カタログ番号:T8234701)を含む。選択されたTMAの説明を下記に提供する。
【0298】
FDA標準組織アレイ(ヒト組織、T8234701-5):30の異なるヒト正常組織型及び組織型あたり3人のドナーを含有する5スライドで提供される正常ヒト組織マイクロアレイ。
【0299】
複数臓器がん及び正常組織(MC5003c):20のタイプの臓器を含有し、それぞれの臓器が25個体(20例の腫瘍及び5例の正常組織)から採取された、正常組織マイクロアレイを伴う高密度複数臓器腫瘍、症例あたり単一のコア。
【0300】
悪性黒色腫(ME2081):88例の悪性黒色腫、16例の皮膚組織を含有する、悪性黒色腫及び皮膚組織マイクロアレイ、症例あたり二連のコア。
【0301】
リンパ腫調査組織(Ly2084):104例の悪性腫瘍(64のB細胞リンパ腫、24の粘膜関連リンパ腫組織、6つのT細胞リンパ腫、4つのホジキンリンパ腫、4つの未分化大細胞型リンパ腫、それぞれ1つのマントル細胞リンパ腫及びバーキットリンパ腫)を含有する、リンパ腫の腫瘍調査組織マイクロアレイ(520例のリンパ腫調査スライドセットのスライド4)、症例あたり二連のコア。
【0302】
精巣疾患(TE2081):46例の精上皮腫、8例の卵黄嚢腫瘍、16例の胚性癌腫、5例の奇形腫、3例の結核、6例の萎縮症、15例の隣接正常組織及び5例の正常組織を含有する、精巣腫瘍組織マイクロアレイ、症例あたり二連のコア。
【0303】
ヒト小児悪性腫瘍(PC701):21例の腎芽細胞腫、13例の神経芽細胞腫、7例の内胚葉洞癌、4例の網膜芽細胞腫、3例の肝芽腫、2例の髄芽腫、4例のリンパ腫、それぞれ1例の脈絡叢乳頭腫、神経膠芽腫、副腎皮質癌、胎児性横紋筋肉腫、上衣腫、未分化神経外胚葉性腫瘍、胞巣状横紋筋肉腫、未成熟奇形腫、平滑筋肉腫と7つの正常組織を含有する、正常組織を伴う小児悪性腫瘍組織マイクロアレイ、症例あたり単一のコア。
【0304】
免疫染色のために、組織切片を、脱ワックス化及び再水和した。抗原の脱マスキング技法を、Novocastra Epitope Retrieval溶液、pH9 EDTAに基づく緩衝液を使用して、恒温槽(FALC Instruments S.r.L社、Treviglio(BG)、イタリア、モデルWB-MD 5)中、98℃で20分間行った。
【0305】
TMAを、一次UMG1 mAb(m-UMG1 mAbをこの適用のために使用した、希釈1:300)とともに、4℃で終夜インキュベートした。免疫染色は、ポリマー検出法(Novolink Polymer Detection Systems Novocastra Leica Biosystems Newcastle Ltd社、製品番号:RE7280-K)又はすぐに使用できるAEC(3-アミノ-9-エチルカルバゾール、Dako社、Ref K3464)基質-色素原のいずれかによって明らかにした。スライドを、Harrisヘマトキシリン(Novocastra、Leica Biosystems社)で対比染色した。
【0306】
全ての切片を、Zeiss Axio Scope A1光学顕微鏡(Zeiss社、ドイツ)の下で分析し、顕微鏡写真を、Axiocam 503カラーデジタルカメラとZEN2イメージングソフトウェア(Zeiss社、ドイツ)を使用して収集した。
【0307】
UMG1発現の評価:切片を、Aperio CS2 Leicaを使用してスキャンした。タンパク質発現のレベルを、4グレードのスケール:陰性(0)、弱い(1)、中程度(2)及び強い(3)を使用してシグナル強度を決定することによって、手作業でスコア化した。その全体が参照によって組み込まれる、Micke Pら、2014年、Int J Cancer、135:2206~2214頁を参照されたい。
【0308】
結果:正常ヒト組織において、UMG1 mAbの陽性結合が、胸腺(
図38A)及び扁桃リンパ節(
図38B)において観察された。膜染色は、50%より多くのリンパ球、及び単球/マクロファージ形態を有するエレメントの小区画において、中程度/非常に強い強度(スコア2~3)で、陽性であった。まれな結合が、他の臓器内の散在している免疫細胞において観察されたが、これらの細胞において、発現は、膜の強化なしで、細胞質発現とより適合性であった(肺組織からの例を伴う
図38Cを参照されたい)。
【0309】
リンパ種疾患スペクトルにおいて、細胞質及び膜染色は、頻繁に観察され、可変の強度によって強調された(
図39A~
図39B、Table 6(表4))。UMG1 mAb標的エピトープの膜発現はまた、異なる程度の強度及び分布であるが複数の観察されたスポットで、悪性細胞において明確であった。
【0310】
悪性黒色腫に関して、UMG1 mAb標的は、悪性細胞膜において、及びTAMにおいて発現した(
図40A、Table 6(表4))。また、腫瘍内白血球浸潤が、腫瘍関連マクロファージにおけるエピトープ発現に対する予備データによる予想通り、いくつかの試料において陽性に染色された。
【0311】
精巣新生物のうち、新生物クローンにおけるより高い陽性が、精上皮腫において見られ(
図40B、Table 6(表4))、胚性癌腫及び卵黄嚢腫瘍が続いた。一方、腫瘍周辺の健康な組織及び正常な健康な精巣は両方とも陰性であった。
【0312】
【0313】
【0314】
新生細胞及び免疫浸潤の両方においてUMG1 mAbエピトープの発現を示したがんの別のセットは、異なる臓器の小児腫瘍である(Table 7(表5)を参照されたい)。
【0315】
加えて、がん細胞又は免疫細胞浸潤における(腫瘍関連マクロファージ(TAM)及び他の免疫細胞浸潤の両方における)UMG1エピトープ発現が、異なる臓器の複数の固形腫瘍を表すいくつかにおいてスポットで観察された(MC5003c組織マイクロアレイ)。これらの試料におけるUMG1 mAb結合は、異なるレベルの分布及び強度によって特徴付けられた(データは示さない)。
【0316】
6.17.12.実施例12:UMG1結合特異性 - CD43におけるエピトープ結合部位
様々なCD43タンパク質バリアントを、ウエスタンブロット及びFACS分析によって、h-UMG1抗体の結合について試験して、CD43を発現しないHEK293T野生型細胞において、CD43におけるh-UMG1の結合部位を決定した。
【0317】
CD43タンパク質バリアント:試験したCD43タンパク質クローンの配列を、
図15A、Table 4(表6)、及び配列番号17~24として配列表に提供する。「CD43 #1」として示される野生型CD43は、全部の400アミノ酸領域を使用して作製した。CD43タンパク質バリアントを操作により作製するために、N末端ドメインを連続的に切断した。第1のCD43切断型バリアント「CD43 #2」を、全長CD43の31~400のaaを使用して作製した。「CD43 #3」として示される第2のCD43バリアントを、全長CD43の41~400のaaを使用して作製した。「CD43 #4」として示される第3のCD43バリアントを、全長CD43の61~400のaaを使用して作製した。「CD43 #5」として示される第4のCD43バリアントは、全長CD43のaa91~400からなる。「CD43 #6」として示される第5のCD43バリアントは、aa64~78の欠失を有する。
【0318】
加えて、単一アミノ酸欠失バリアントも試験した。「CD43 #7」として示される第6のCD43バリアントは、GalNac部位であると考えられるaa69の単一アミノ酸の欠失を有する。「CD43 #8」として示される第7のCD43バリアントは、aa69においてTがNに変化した単一アミノ酸置換、又は「T69N」を有する。
【0319】
【0320】
構築物:CD43タンパク質構築物を、Applied Biological Materials (ABM) Inc.社のサービス(Vancouver、カナダ)からのpLenti-CMV-(挿入)-Hisタグ-GFP-2A-Puro発現ベクターを使用して発現させた。Hisタグ及び/又はGFP検出は、成功したトランスフェクション及び/又はタンパク質発現についての陽性対照としての機能を果たした。
【0321】
トランスフェクション:それぞれのベクターを、製造者のプロトコールに従って、Lipofectamine LTX(Thermo Fisher Scientific社、MA、米国)を使用することによって、HEK293T細胞において一過的に発現させた。HEK293T細胞を、10%のFBS及び1%のペニシリン/ストレプトマイシン(ThermoFisher Scientific社、MA、米国)を補充されたDMEM中で、37℃及び5%のCO2で維持した。トランスフェクションの72時間後、細胞を、ウエスタンブロット又はフローサイトメトリー(FACS)分析に付した。
【0322】
ウエスタンブロット:UMG1抗体によるウエスタン分析を実施して、UMG1抗体が、予想されるkDaのサイズでCD43野生型及びCD43タンパク質バリアントと結合及び検出することができるかを決定した。Hisタグ化抗体を陽性対照として使用した。
【0323】
簡潔には、全血タンパク質抽出物を、Halt(商標)プロテアーゼ及びプロテアーゼ阻害剤カクテル(ThermoFisher Scientific社、MA、米国)を補充されたNP40溶解緩衝液を使用して得た。Bradfordアッセイ(Bio-Rad Laboratories社、Berkeley、CA、米国)を使用して、タンパク質濃度を推定した。細胞溶解物を、レーンあたり60μgの濃度でロードし、NuPAGE(商標) 3~8%のトリス-酢酸タンパク質ゲル(Invitrogen社、Thermo Scientific社、MA、米国)を使用して分離した。タンパク質を、Trans-Blot(登録商標)Turbo(商標)Transfer System(Bio-Rad Laboratories社、Berkeley、CA、米国)で30分間電気泳動転写によって転写し、Cell Signaling社から購入した抗アクチン抗体(データは示さない)、abm社(Vancouver、カナダ)からの抗Hisタグ抗体(#G020)及びh-UMG1一次抗体(両方とも1:500希釈)で免疫ブロットした。ヤギ抗マウス及びウサギ抗ヒトHRPコンジュゲート化抗体(Invitrogen社)を二次抗体として使用した(1:3,000希釈)。免疫反応性バンドを、SuperSignal(商標)West Pico PLUS化学発光基質(Thermo Scientific社、MA、米国)を使用して、高感度化学発光検出法によって明らかにした。
【0324】
フローサイトメトリー(FACS)分析:FACSを実施して、抗体がHEK293T細胞株の細胞において発現するCD43野生型及びCD43バリアントを検出することができるかを決定した。
【0325】
FACSアッセイを、標準手順に従って、1μg/mlのh-UMG1-PEコンジュゲート化抗体を使用することによって実施して、GFP陽性細胞の中のh-UMG1陽性細胞のパーセンテージを検出した。試料を、フローサイトメトリー(LSRFortessa(商標)X-20、BD社)によって取得し、DIVAソフトウェア(BD FACSDiva(商標)ソフトウェア)によって分析した。最小で20,000事象を、それぞれの測定についてゲート開閉した。
【0326】
結果:ウエスタン分析からの結果は、UMG1エピトープの結合部位が、aa61~91に位置することを示唆する(野生型CD43における番号付けとして)。h-UMG1抗体についての強調された結合部位を示す
図15A中のボックス内の配列を参照されたい。更にまた、これらの研究は、UMG1抗体が、UMG1が認識する特異的な細胞外領域を欠くCD43 Hisタグ化タンパク質のものよりもむしろUMG1に特異的に結合することを示す。
図15C及び
図15Eを参照されたい。
【0327】
FACS観察は、CD43 #5及びCD43 #6タンパク質バリアントのGFP発現細胞においてそれを検出することができないので、エピトープ結合部位におけるUMG1がCD43野生型のaa61~91に位置するというウエスタンブロットで観察された結果を確認する。
図15D及び
図15Fを参照されたい。加えて、
図15E及び
図15Fに提供されたウエスタンブロット及びFACS研究は、CD43の61~91のaa領域が、トレオニン69が欠失されたか(CD43 #7)又はO-グリコシル化されていないアミノ酸で置換された(CD43 #8)場合でもCD43のトランスジェニック発現を有するHEK293T細胞において、h-UMG1抗体によって認識されることを示唆する。これらは、任意の糖基を持たないはずのエピトープの結合をもたらす。予想通り、CD43で形質転換されていない野生型HEK293T細胞は、UMG1抗体との任意の反応性を示さない。
【0328】
6.17.13.実施例13:UMG1結合特異性 - h-UMG1 mAb-CD43エピトープの直鎖状エピトープマッピング
方法:マイクロアレイ内容物:ヒトCD43の配列(配列番号17)を、切断型ペプチドを回避するために、C末端及びN末端で中性GSGSGSG(配列番号46)リンカーで伸長した。伸長された抗原配列を、14アミノ酸のペプチド-ペプチド重複を有する直鎖状の15アミノ酸ペプチドに翻訳した。得られたCD43ペプチドマクロアレイは、二連で印刷された400の異なるペプチド(800ペプチドスポット)を含有し、追加のHA(YPYDVPDYAG(配列番号7)、82スポット)対照ペプチドによって囲んだ。マイクロアレイの合成及び分析をPEPperPRINT GmbH社、Heidelbergによって行った。
【0329】
CD43ペプチドマイクロアレイコピーの事前染色を、二次抗体(ヤギ抗ヒトIgG(H+L) DyLight680(0.2μg/ml))及び対照抗体(マウスモノクローナル抗HA(12CA5) DyLight800(0.5μg/ml))で行った。洗浄緩衝液(0.05%のTween 20を有するPBS、pH7)中での15分の事前膨潤及びブロッキング緩衝液(Rocklandブロッキング緩衝液MB-070)中での30分のインキュベーション後、CD43ペプチドマイクロアレイを、最初に、インキュベーション緩衝液(10%のブロッキング緩衝液を有する洗浄緩衝液)中、二次抗体及び対照抗体とともに室温(RT)で45分間インキュベートして、メインアッセイを妨げ得る直鎖状CD43ペプチドとのバックグラウンド相互作用を調べた。
【0330】
インキュベーション緩衝液中の10μg/ml及び100μg/mlの濃度のヒト化モノクローナル抗CD43抗体(h-UMG1 mAb)との他のCD43ペプチドマイクロアレイコピーのその後のインキュベーション(4℃及び140rpmで16時間)に続いて、二次抗体及び対照抗体で染色した。読み取りを、LI-COR Odysseyイメージングシステムを用いて、7/7(赤色=700nm/緑色=800nm)の走査強度、0.65mmの走査オフセット及び21μmの解像度で行った。ペプチドマイクロアレイを囲む追加のHA対照ペプチドを、内部品質対照として対照抗体で同時に染色して、アッセイの品質及びペプチドマイクロアレイの整合性を確認した。
【0331】
7/7(赤色/緑色)の走査強度で、本発明者らは、明度及びコントラストの顕著な増加においてさえも、直鎖状CD43ペプチドとの二次抗体及び対照抗体の任意のバックグラウンド相互作用は観察しなかった。そのため、PepSlide(登録商標)アナライザーによるデータの定量化を省略した。対照抗体による染色は、ペプチドマイクロアレイを囲む予想された明確なHA対照スポットパターン(緑色)を生じ、全体的なマイクロアレイの強度及びアッセイ品質が検証された。
【0332】
スポット強度及びペプチドアノテーションの定量化は、24ビットのカラーのtiffファイルよりも高いダイナミックレンジを示した16ビットのグレースケールのtiffファイルに基づいた。マイクロアレイ画像分析を、PepSlide(登録商標)アナライザーを用いて行った。ソフトウェアアルゴリズムは、それぞれのスポットの蛍光強度を未加工のフォアグラウンドシグナル及びバックグラウンドシグナルに分解し、平均のメジアンフォアグラウンド強度及び二連のスポットのスポット間の偏差を計算した。平均のメジアンフォアグラウンド強度に基づいて、強度マップを作成し、ペプチドマップにおける相互作用を、高スポット強度について赤色、及び低スポット強度について白色の強度カラーコードによって強調した。本発明者らは、40%の最大スポット間偏差を許容し、そうでなければ、対応する強度値をゼロにした。
【0333】
本発明者らは、ヒト化モノクローナル抗体によるアッセイの平均のスポット強度を、CD43のN末端からC末端の抗原配列に対して更にプロットして、全体のスポット強度及びシグナル対ノイズ比を可視化した。この強度プロットを、ペプチド及び強度マップ、並びにマイクロアレイスキャンの目視検査と相関させて、ヒト化モノクローナル抗CD43抗体のエピトープを同定した。ある特定のアミノ酸が抗体結合に寄与するかが明らかではない場合において、対応する文字を灰色で記載した。より良好なデータ概観のために、強度プロットのベースラインを平らにした。
【0334】
結果:本発明者らは、隣接ペプチドによって囲まれたエピトープ様スポットパターンに対するコンセンサスモチーフINEGSPLW(配列番号48;ヒトCD43におけるaa71~78)との弱い抗体応答を観察し、加えて、本発明者らは、多分に抗体の非特異的イオン結合に起因する、強い塩基性コンセンサスRRRQKR(配列番号49)及びRRPTLTTFFGRRK(配列番号50)を有するペプチドとの2つの更に強い相互作用を観察した(
図35)。中程度のシグナル対ノイズ比は、HA対照ペプチドの同時染色により明確であった。
【0335】
6.17.14.実施例14:UMG1結合特異性 - h-UMG1 mAbの直鎖状エピトープマッピング - エピトープ置換スキャン
方法:マイクロアレイ内容物:野生型ペプチドPPSTSINEGSPLWTS(配列番号51)のエピトープ置換スキャンは、20の主なアミノ酸による全てのアミノ酸位置の交換に基づいた。得られたペプチドマイクロアレイは、三連で印刷された野生型ペプチドの300の異なるペプチド(900ペプチドスポット)、カスタム対照ペプチドPPSTSVNEGSPLGTS(配列番号52)の9スポット及び追加のHA対照ペプチド(YPYDVPDYAG、82スポット(配列番号47))の枠を含有した。マイクロアレイの合成及び分析をPEPperPRINT GmbH社、Heidelbergによって行った。
【0336】
ペプチドマイクロアレイコピーの事前染色を、二次抗体及び対照抗体で行った。洗浄緩衝液中での15分の事前膨潤及びブロッキング緩衝液中での30分のインキュベーション後、ペプチドマイクロアレイコピーを、最初に、二次抗体及び対照抗体とともに室温で45分間インキュベートして、メインアッセイを妨げ得る野生型ペプチドのバリアントとのバックグラウンド相互作用を分析した。
【0337】
インキュベーション緩衝液中の1μg/ml、10μg/ml、100μg/ml(データは示さない)及び250μg/mlの濃度のヒト化モノクローナル抗CD43抗体との他のCD43ペプチドマイクロアレイコピーのその後のインキュベーションに続いて、二次抗体及び対照抗体で染色した。洗浄後、読み取りを7/7(赤色/緑色)の走査強度で行った。ペプチドマイクロアレイを囲む追加のHA対照ペプチドを、内部品質対照として同時に染色して、アッセイの品質及びペプチドマイクロアレイの整合性を確認した。
【0338】
7/7(赤色/緑色)の走査強度で、本発明者らは、明度及びコントラストの顕著な増加においてさえも、野生型ペプチドの300のバリアント又は追加のカスタムペプチドとの二次抗体及び対照抗体の任意のバックグラウンド相互作用は観察しなかった(隣接するスキャンを参照されたい)。そのため、PepSlide(登録商標)アナライザーによるデータの定量化を省略した。対照抗体による染色は、ペプチドマイクロアレイを囲む予想された明確なHA対照スポットパターンを生じ、全体的なマイクロアレイの強度及びアッセイ品質が検証された。
【0339】
スポット強度及びペプチドアノテーションの定量化は、24ビットのカラーのtiffファイルよりも高いダイナミックレンジを示す16ビットのグレースケールのtiffファイルに基づいた。マイクロアレイ画像分析を、PepSlide(登録商標)アナライザーを用いて行った。ソフトウェアアルゴリズムは、それぞれのスポットの蛍光強度を未加工のフォアグラウンドシグナル及びバックグラウンドシグナルに分解し、平均のメジアンフォアグラウンド強度及び三連のスポットのスポット間の偏差を計算した。平均のメジアンフォアグラウンド強度に基づいて、強度マップを作成し、ペプチドマップにおける相互作用を、高スポット強度について赤色、及び低スポット強度について白色の強度カラーコードによって強調した。ぼやけたスポット形態を有する非常に弱いシグナルをゼロにした。
【0340】
本発明者らは、ヒト化モノクローナル抗体によるアッセイの平均のスポット強度を、行型の様式でチップの上部左側から底部右側のマイクロアレイ内容物に対して更にプロットして、全体のスポット強度及びシグナル対ノイズ比を可視化した。この強度プロットを、ペプチド及び強度マップ、並びにマイクロアレイスキャンの目視検査と相関させて、ヒト化モノクローナル抗CD43抗体と相互作用する野生型ペプチドのバリアントを同定した。
【0341】
野生型ペプチドのエピトープ置換スキャンにおける綿密な表示を提供するために、本発明者らは、マクロアレイスキャンのヒートマップ、並びに所与の位置におけるアミノ酸の好ましさを反映する置換マトリックス及びアミノ酸プロットを更に作成した。データセットを分析して、野生型ペプチドの保存及び可変のアミノ酸位置を同定した。
【0342】
置換マトリックスは、カラーコードによる所与のアミノ酸についての好ましさを強調し(好ましいアミノ酸について赤色、あまり好ましくないアミノ酸について青色)、所与のペプチドのスポット強度を、同じ位置で置換された全部で20のペプチドの平均スポット強度で除することによって計算した。アミノ酸プロットは、所与のペプチドのスポット強度を、野生型ペプチドのスポット強度で除することによって計算した。したがって、アミノ酸の位置は、ネイティブの野生型ペプチドのアミノ酸と比較した強度比を反映した。
【0343】
結果:野生型ペプチドPPSTSINEGSPLWTS(配列番号51)の置換スキャンは、保存(行中の少数又は単一のスポット)及び可変(スポットの連続する行)のアミノ酸位置での弱いが典型的なエピトープ置換パターンを示した(
図36を参照されたい)。低いシグナル対ノイズ比が観察され、HA対照ペプチドの枠の同時対照染色により明確であった。
【0344】
野生型ペプチドPPSTSINEGSPLWTS(配列番号51、ヒトCD43のaa66~80)の置換スキャンに対してアッセイされたヒト化モノクローナル抗CD43抗体のヒートマップ、置換マトリックス及びアミノ酸プロットは、N及びC末端可変ストレッチPPSTSIN(配列番号54、ヒトCD43のaa66~72)及びTS(配列番号55、ヒトCD43のaa79~80)によって囲まれた保存コアモチーフEGSPLW(配列番号53、ヒトCD43のaa73~78)を強調した(
図37A~
図37Cを参照されたい)。この知見は、全長ヒトCD43タンパク質に対する以前のエピトープマッピングの提案されたエピトープINEGSPLWと一致した。
【0345】
ヒトCD43のアミノ酸位置76(P)及び77(L)は、抗体結合に必須であり、任意のアミノ酸交換をまったく許容しなかった。アミノ酸位置73(E)及び78(W)は、非常に保存されており、それぞれ、D及びFによる保存的交換のみ許容した。78位におけるWのFによる交換は、抗体結合の明らかな増加を更にもたらした。アミノ酸位置74(G)は、低い程度の配列保存を示し、M、酸性アミノ酸D及びE、並びに芳香族アミノ酸W、F及びYによる置き換えの影響を受けやすかった。
【0346】
アミノ酸位置75(S)を含む全ての他のアミノ酸位置は、可変の特徴を示した。可変のアミノ酸位置において、本発明者らは、E、D、F及びWのような酸性及び芳香族アミノ酸についての一般的な好ましさを観察した。また、可変のアミノ酸位置は、塩基性アミノ酸K及びHによる置換では差し障りがあったが、驚くべきことにRによる置換ではそうではなかった。
【0347】
6.17.15.実施例15a:UMG1結合特異性 - 他のCD43抗体と比較した、CD43の脱グリコシル化細胞外部分への結合
この実施例は、ヒト化UMG1(h-UMG1)(H3-L4)及びCD43の細胞外部分(aa20~253)の間の結合親和性の測定を示す。結果を、解離定数KDとして報告する。
【0348】
方法:水に溶解した抗体を、40%の湿度で、裸の金でコーティングされた(厚さ47mm)PlexArray Nanocaptureセンサーチップ(Plexera Bioscience社、Seattle、WA、米国)上に手作業で印刷した。異なる濃度の分析物(CD43)を親和性について試験した。それぞれの濃度を反復して印刷し、それぞれのスポットは0.2uLの試料溶液を含有した。チップを、80%の湿度、4℃で終夜インキュベートし、10×PBSTで10分間、1×PBSTで10分間、及び脱イオン化水で2回、10分間、すすいだ。次いで、チップを、水中の5%(w/v)の脱脂粉乳でブロッキングし、10×PBSTで10分間、1×PBSTで10分間、及び脱イオン化水で2回、10分間、洗浄した後、使用前に窒素気流下で乾燥させた。SPRi測定を、PlexAray HT(Plexera Bioscience社、Seattle、WA、米国)を用いて行った。コリメート光(660nm)を、カップリングプリズムを通過させ、SPR活性金表面に反射させ、CCDカメラによって受信した。様々な濃度の分析物(CD43の大腸菌ベクターによって産生されたヒト組換えCD43細胞外部分(aa20~253);配列番号42)を実験において使用した(様々な濃度の分析物を
図19において異なる色の線によって示す)。緩衝液及び試料を、カップリングプリズムに載せられた30μLのフローセルに、非脈動ピストンポンプによって注入した。それぞれの測定サイクルは、以下の4工程を含んだ:2uL/秒の一定速度でPBSTランニング緩衝液により洗浄して、安定なベースラインを得ること、結合のための5uL/秒での試料注入、300秒間の2uL/秒でのPBSTによる表面洗浄、及び300秒間の2uL/秒での0.5%(v/v)のH3PO4による再生。全ての測定は25℃で行った。結合及び洗浄(AU中)後のシグナル変化を、アッセイ値として記録する。
【0349】
SPR画像中の選択したタンパク質グラフト化領域を分析し、選択した領域の平均反射変動量を時間の関数としてプロットした。リアルタイム結合シグナルを、記録し、Data Analysis Module(DAM、Plexera Bioscience社、Seattle、WA、米国)によって分析した。動態分析を、BIAevaluation 4.1ソフトウェア(Biacore, Inc.社)を使用して行った。
【0350】
結果:SPR結合の結果は、CD43の細胞外部分及びh-UMG1の間の99.4nMのK
D値を示した(
図19)。結果は、標的に対する強い結合親和性を示す。
【0351】
更に、CD43の脱グリコシル化細胞外部分(大腸菌において産生、哺乳動物のグリコシル化なし)への結合は、それぞれ、UN1及びMEM-59等のグリコシル化又はノイラミニダーゼ感受性エピトープにのみ結合する他の抗CD43抗体由来のUMG1を区別する(de Laurentiis Aら、Mol Cell Proteomics. 2011年5月;10(5))。
【0352】
6.17.16.実施例15b:UMG1結合特異性 - UN1の過去のデータとのUMG1結合特徴の比較
上記の実施例において実証されたように、UMG1、並びにそのキメラ及びヒト化派生物のそれぞれch-UMG1及びh-UMG1は、UN1において過去に報告されたデータを含む他の抗CD43抗体と比較して、いくつかの異なる結合特性を有する。Table 5(表7)は、UMG1の特性をUN1において過去に報告されたデータと比較する。
【0353】
【0354】
【0355】
【0356】
6.17.17.実施例16:ch-UMG1 - UMG1の結合特異性を有するキメラ抗体の構築
UMG1の結合特異性を有するキメラ抗体(ch-UMG1)を、標準的な技法を使用して、マウスUMG1 VH(配列番号34)をヒトVH定常領域に、及びマウスUMG1 VL(配列番号35)をヒト軽鎖定常領域に融合させることによって構築した。
【0357】
6.17.18.実施例17:ch-UMG1 - ch-UMG1は、T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫の抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導する
免疫療法ツールとしてのmAb ch-UMG1の可能性がある活性を決定するために、抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を誘導するその能力を、UMG1エピトープを発現する実施例3に示した2つの細胞株に対して試験した。
【0358】
健康なドナー由来のPBMC(エフェクター細胞)を、以下の通りの異なる濃度のch-UMG1の存在下、T-ALL細胞株HPB-ALL又はTリンパ腫細胞株H9(標的細胞)とともに共培養した。
【0359】
方法:4×104個の標的細胞を、96ウェル丸底プレートに播種し、異なる濃度のmAb ch-UMG1(0、10、50、100、200μg/ml)又はキメラ陰性対照若しくは陽性対照(それぞれNC及びPC、それぞれ200μg/ml each)のIgG1の存在下、最高用量(200μg/ml)で、37℃、5%のCO2で30分間培養した。その後、同じドナー由来の0.4×106個のPBMC(固定されたE:T=10:1)を、20μl/mlのPEコンジュゲート化抗CD107a mAb(Becton Dickinson社)と一緒に各ウェルに添加し、次いで、細胞を、37℃、5%のCO2で3時間インキュベートした。1時間後、6μg/mlのモネンシンを、各ウェルに添加した(GolgiStop、BD社)。インキュベーション時間の最後に、細胞を、APCコンジュゲート化抗CD56及びPerCpコンジュゲート化抗CD3で染色し、ATTUNE NxTフローサイトメーター(THERMO Scientific社)を使用して、GACSによって分析した。
【0360】
結果:CD3
-/CD56
+/CD107a
+細胞は、ch-UMG1抗体の濃度に従って顕著に増加することが見出され、ADCCインデューサーとしてのch-UMG1抗体の可能性を確認した(
図6A~
図6B)。
【0361】
キメラmAb ch-UMG1は、T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫のための活性な免疫療法ツールである。これらのデータは、T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫における緊急かつ満たされていない臨床的必要性である、免疫標的化手法の設計を可能にする。
【0362】
6.17.19.実施例18:ch-UMG1 - ch-UMG1はワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞の抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を誘導する
ch-UMG1抗体の免疫療法の可能性を更に調べるために、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症細胞の抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)を誘導するその能力を、評価した。
【0363】
方法:本発明者らは、異なる濃度のch-UMG1抗体又は陰性/陽性対照の存在下で、健康なドナー由来の精製されたNK細胞(エフェクター細胞)及びBCWM.1細胞株(標的細胞)の共培養による脱顆粒アッセイを行った。本発明者らは、陰性対照としてmAbセツキシマブ、及び陽性対照としてmAbリツキシマブを選択した。
【0364】
具体的には、105個の標的細胞を、96ウェル丸底プレートに播種し、異なる濃度のch-UMG1抗体(0、10、50、100、200μg/ml)、200μg/mlのセツキシマブ又は200μg/mlのリツキシマブの存在下、37℃、5%のCO2で30分間培養した。その後、同じドナー由来の105個のNK細胞(固定されたE:T=1:1)を、20μl/mlのPEコンジュゲート化抗CD107a mAb(BD社)と一緒に各ウェルに添加し、次いで、細胞を、37℃、5%のCO2で2時間インキュベートした。1時間後、6μg/mlのモネンシンを、各ウェルに添加した(GolgiStop、BD社)。インキュベーション時間の最後に、細胞を、APCコンジュゲート化抗CD56及びPerCpコンジュゲート化抗CD3で染色し、ATTUNE NxTフローサイトメーター(THERMO Scientific社)において分析した。
【0365】
結果:CD3
-/CD56
+/CD107a
+細胞は、ch-UMG1抗体の濃度に従って顕著に増加することが見出され、リツキシマブで得られた正確に同じ効果に達した。これらの結果は、ADCCインデューサーとしてのch-UMG1抗体の可能性を確認する(
図7)。キメラmAb ch-UMG1は、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症のための活性な免疫療法ツールである。
【0366】
6.17.20.実施例19:h-UMG1 - ヒト化UMG1モノクローナル抗体の構築
ヒト化UMG1抗体を、本明細書に提供した、ヒト重鎖の配列番号8~配列番号11、及びヒト軽鎖の配列番号13~配列番号16の組み合わせを使用して構築した。
【0367】
抗体の発現及び精製は、以下の通り実施した。抗体の対応するcDNAを、従来の(非PCR系)クローニング技法を使用して、ベクター系にクローニングした。ベクタープラスミドを遺伝子合成した。プラスミドDNAを、アニオン交換クロマトグラフィーに基づく低エンドトキシン条件下で調製した。DNA構築物を、260nmの波長での吸収を測定することによって決定した。配列の正確性をSanger配列決定で検証した(cDNAのサイズに依存するプラスミドあたり最大で2つの配列決定反応による)。
【0368】
懸濁液適合CHO K1細胞(元々はATCCから受領し、懸濁培養において無血清成長に適合させた)を産生のために使用した。脱フコシル化抗体(a-h-UMG1)のために、GlymaxX技術を使用し(ProBioGen社)、それを、CHO細胞(Evitria社)において一過的に発現させた。種を、化学的に規定された、動物成分を含まない無血清培地中で成長させた。細胞を、特注の所有者のトランスフェクション試薬でトランスフェクトし、トランスフェクション後、細胞を、動物成分を含まない無血清培地中で成長させた。
【0369】
上清を、遠心分離及びその後の濾過(0.2μmのフィルター)によって回収した。抗体を、MabSelect(商標)SuRe(商標)を使用して精製した。純度は、Agilent AdvanceBio SECカラム(300A 2.7um 7.8×300mm)を備えた分析用サイズ排除クロマトグラフィー及び0.8ml/分のランニング緩衝液としてのDPBSによって決定した。
【0370】
エンドトキシン含量を、Charles River Endosafe PTSシステムを用いて測定した。力価を、ForteBioプロテインAバイオセンサー(動態アッセイ)を用いて測定し、ヒトIgG1標準に基づいて計算した。
【0371】
推定h-UMG1抗体(実施例19に記載の通り構築された)を、UMG1エピトープに対して陽性であることが公知であるHPB-ALL及びH9細胞株において、それらの親和性について試験した。
【0372】
方法:4つのヒト化重鎖(H1~4)及び4つのヒト化軽鎖(L1~4)バリアントを、マウス相補性決定領域(CDR)を同定すること、及びマウス対応物の可能性がある構造的に重要な残基を保存することを目標として、フレームワーク領域の最も近いヒト生殖系列の配列中の選択された残基を置き換えることによりCDRをヒト抗体フレームワークにグラフト化することによって、作製した。16のヒト化抗体を、4つのヒト化重鎖(配列番号8~11)のそれぞれを4つのヒト化軽鎖(配列番号13~16)のそれぞれと組み合わせることによって、構築した。IgG1アイソタイプを、全ての重鎖バリアントについて使用した。
【0373】
加えて、8つのハイブリッドCHL(1-4)及びH(1-4)CLバリアントを作製した。8つのハイブリッドバリアントは、マウス重鎖及びL1~4(配列番号13~16)の間で選択されたヒト軽鎖を有する4つ、並びにマウス軽鎖及びH1~4(配列番号8~11)の間で選択されたヒト重鎖を有する4つを含む。
【0374】
組換え遺伝子を、Evitriaベクタープラスミドに配置し、CHO K1細胞にトランスフェクトした(eviFectを用いて、Evitria社)。トランスフェクション後、細胞を、動物成分を含まない無血清培地(eviMake2、Evitria社)中で成長させた。上清を、遠心分離によって回収し、その後、無菌濾過(0.2μmのフィルター)した。
【0375】
6.17.21.実施例20:h-UMG1 - HPB-ALL及びH9細胞株への結合についてのh-UMG1抗体のスクリーニング
選択:それぞれのヒト化抗体を、2つの異なる細胞株(HPB-ALL及びH9)における標的に対するその親和性(平均蛍光強度、MFIによって推定)についてスクリーニングし、フローサイトメトリー(Attune NxT、Thermo Scientific社)によって、キメラ(ch-UMG1)及びハイブリッドmAbの結合と比較した。それぞれのスクリーニングは、2回、合計四連で行った。全ての試験は同じ条件下で行った:全てのmAbは、1μg/mlの最終濃度で使用した;リツキシマブ(Roche社)をIgG1陰性対照として使用した;FITCマウス抗ヒトIgG(BD Biosciences社)を二次mAbとして使用した。
【0376】
結果:評価された抗体は全て、キメラmAb(ch-UMG1)の少なくとも同じ親和性で、標的に結合することが可能であった。
図16を参照されたい。スクリーニングにおいて最も高いMFIを達成した1つのヒト化抗体(H3-L4)を、UMG1の名称で更なる開発のために選択した。
図16を参照されたい。
【0377】
6.17.22.実施例21:h-UMG1 - ヒト化UMG1(h-UMG1)及び脱フコシル化h-UMG1(a-h-UMG1)によるNSGマウスモデルにおけるHPB-ALL腫瘍の低減
この実施例は、対照IgGをUMG1-mAbのヒト化バージョン(h-UMG1)及びUMG1-mAbの脱フコシル化バージョン(a-h-UMG1)に対して比較するインビボ実験の腫瘍体積曲線を報告する。
【0378】
方法:この実験において、15頭のNOD-SCID-g鎖-ヌル(NSG)マウスに、5×10
6個のHPB-ALL細胞を皮下に移植した。次いで、マウスを無作為化して、15mg/kgの対照IgG1、h-UMG1又はa-h-UMG1の毎週の腹腔内投与を、1日目に開始して、死亡、腫瘍体積が>2000mm
3又は許容できない毒性のいずれかまで受けた。腫瘍体積を、1日おきに評価し、それぞれの処置群について、それぞれの時点での腫瘍の平均体積を、報告し、
図11に要約した。
【0379】
結果:29日目に開始して、h-UMG1(線と四角)及びa-h-UMG1(線と三角)抗体処置コホートは両方とも、IgG1対照(線と丸)コホートと比較して、顕著に低減された疾患負荷を示した。
図11を参照されたい。これらの結果は、両方の抗体が強い抗腫瘍活性を有することを示唆する。
【0380】
6.17.23.実施例22:CAR-UMG1 - UMG1標的化キメラ抗原受容体-T細胞(CAR-UMG1)は、H9細胞の存在下で、T細胞の活性化を誘導する
免疫療法ツールとしてのUMG1抗体の可能性を更に改善するために、第三世代のCARを開発した。
【0381】
方法:第三世代のCARを、UMG1抗体(重鎖について配列番号7、及び軽鎖について配列番号12)の配列に由来するscFvからなる細胞外ドメインを、CD3ζ鎖(TCRのシグナル伝達領域)、2つの共刺激ドメインであるCD28及び4-1BBからなる細胞内領域とカップリングさせることによって設計し、このようにして生理学的なT細胞の活性化を模倣した。CAR構築物のマップを
図20に提供し(円形マップ)、CAR構築物の完全配列を配列番号41に提供する。
【0382】
構築物を、レンチウイルスベクター中のCARカセットとしてクローニングした(Qin DYら、Anticancer Drugs. 2016年9月;27(8):711~22頁)。その後、ウイルス粒子を使用して、健康なドナー由来のCD3+リンパ球を感染の多重度(MOI)が5で形質導入し、形質導入効率をフローサイトメトリーによって評価した(約38%)。これらのCAR-T細胞を、標的細胞の存在下でIFNγ及びIL-2を放出するそれらの能力、並びにそれらの選択的な細胞傷害能力についてアッセイした。
【0383】
結果:
図8及び
図9に示されるように、CAR-UMG1は、H9 T細胞リンパ腫細胞の存在下でのみ、顕著に高い量のインターフェロンガンマ(IFNγ)及びインターロイキン2(IL-2)を放出することが可能であった。加えて、CAR-UMG1のみが、H9細胞の選択的死滅を誘導することが可能であった(
図10を参照されたい)。これらの結果は、CAR-UMG1のH9細胞を認識し、かつT細胞の活性化を誘導する能力を実証する。
【0384】
キメラ抗原受容体CAR-UMG1は、UMG1エピトープを発現する細胞に対する顕著な細胞傷害を誘導する。
【0385】
6.17.24.実施例23:UMG1-CD3二重特異性抗体
UMG1-CD3二重特異性抗体の特異性、及びUMG1陽性細胞へとT細胞の細胞傷害を再方向付けするその能力を試験するために、アッセイを、UMG1 CD43エピトープを発現するがCD3に対して陰性である(UMG1+、CD3-)KE37細胞株、及びUMG1抗原及びCD3の両方に対して陰性である(UMG1-、CD3-)ALL-SIL細胞株において実施した。
【0386】
方法:配列番号40を含むUMG1-CD3構築物を使用して、UMG1-CD3二重特異性抗体を作製した。再方向付けされたT細胞の細胞傷害性を、ヒトPBMC(末梢血単核細胞)、並びにKE37細胞株(UMG1+、CD3-)及びALL-SIL細胞株(UMG1-、CD3-)を使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。
【0387】
漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体を、CFSE(Invitrogen社)標識標的細胞及びエフェクター細胞とともに、10:1又は20:1のPBMC E:T細胞の比で、インキュベートした。細胞溶解物を、処理72時間後に、7AADの核取り込みによって反映される標的-細胞膜完全性の喪失として、フローサイトメトリーによって評価した。
【0388】
1μg/mlのUMG1-CD3二重特異性抗体及び20:1のE:T細胞比を使用する実験からの代表的なFACS画像を、
図18A~
図18Bに示す。
【0389】
結果:増加した死滅が、未処理細胞(NTとして示す)と比較して、UMG1-CD3二重特異性抗体で処理されたKE37(
図18Aを参照されたい)及びALL-SIL(
図18Bを参照されたい)の両方の細胞株において観察された。
【0390】
更に、UMG1抗原を発現するKE37細胞株は、アッセイされた細胞集団の約86%のより高い細胞死を示したが、UMG1抗原を発現しないALL-SIL細胞株は、アッセイされた細胞集団の約22%のより低い細胞死%を有していた。これらの結果は、T細胞による死滅が、UMG1-CD3二重特異性抗体によりUMG1
+細胞へと方向付けられ得ることを実証する。
図18A~
図18Bを参照されたい。
【0391】
6.17.25.実施例24:UMG1-CD3二重特異性結合活性
この実施例は、KE37細胞株(UMG1+、CD3-)、CCRF-CEM細胞(UMG1-、CD3+)及びJurkat細胞株(UMG1-、CD3+)におけるUMG1-CD3二重特異性抗体の結合を試験する。
【0392】
方法:結合活性を、KE37細胞株(UMG1+、CD3-)、CCRF-CEM細胞(UMG1-、CD3+)及びJurkat細胞株(UMG1-、CD3+)を使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。
【0393】
T-ALL細胞株を、漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体とともに20分間インキュベートした。2回の1×PBS pH7.4(Gibco社、10010-015)洗浄(5分、RT、1300rpm)後、AF647抗ヒトIgG(PE)を使用して、T-ALL細胞を20分間染色した。2回の1×PBS pH7.4(Gibco社、10010-015)洗浄(5分、RT、1300rpm)後、結合活性を、陰性対照と比較した処理細胞におけるPE陽性細胞のパーセンテージとして、フローサイトメトリーによって評価した。
【0394】
結果:
図32に示されるように、UMG1-CD3二重特異性結合は、KE37において0.001μg/mlの濃度で最大レベルに達したが、より段階的な結合が、CCRF-CEM細胞において観察され、90%の結合に10μg/mlの濃度で達した。対照的に、非常に低いUMG1-CD3二重特異性結合が、本発明者らの実験条件で試験された全ての濃度で、Jurkat細胞において観察された。この結果は、UMG1-CD3二重特異性抗体が、UMG1
+又はCD3
+陽性細胞に結合することができることを示す。この結果は、CD3に対するよりもむしろUMG1に対するより高いUMG1-CD3二重特異性親和性も示唆する。
【0395】
6.17.26.実施例25:T-ALL細胞におけるUMG1-CD3二重特異性抗体が媒介するT細胞の細胞傷害性
この実施例は、T-ALL細胞株及び患者由来の初代T-ALL細胞におけるUMG1-CD3二重特異性抗体の有効性を試験する。
【0396】
方法:配列番号40を含むUMG1-CD3構築物を使用して、UMG1-CD3二重特異性抗体を作製した。再方向付けされたT細胞の細胞傷害性を、ヒトPBMC(末梢血単核細胞)、並びにT-ALL細胞株及びT-ALL初代芽細胞のパネルを使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。
【0397】
漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体を、Far-Red(Invitrogen社)標識標的細胞及びエフェクター細胞とともに、1:1、5:1、10:1又は20:1の異なるPBMC E:T細胞の比で、インキュベートした。48時間のインキュベーション後、細胞混合物を、7AAD(BD Pharmingen社)の核取り込みによって反映される標的-細胞膜完全性の喪失として、フローサイトメトリーによって評価した。
【0398】
結果:増加した死滅が、未処理細胞と比較して、UMG1-CD3二重特異性抗体による処理後に、UMG1陽性細胞において主に観察された(
図21A~
図21B、
図22A~
図22C)。更に、UMG1抗原を発現するCCRF-CEM(
図21A及び
図22Aを参照されたい)、KE37細胞株(
図22Bを参照されたい)及びEGILIII T-ALL芽細胞(
図21Bを参照されたい)は、アッセイされた細胞集団のより高い細胞死(80~95%)を示したが、UMG1抗原を発現しないALL-SIL細胞株は、アッセイされた細胞集団のより低い細胞死(10%)を有していた(
図22Cを参照されたい)。
【0399】
6.17.27.実施例26:UMG1-CD3二重特異性 - T-ALL細胞におけるUMG1-CD3二重特異性抗体が媒介するT細胞の細胞傷害性の確認
T-ALL細胞株を、全ヒトPBMC、又はCD8+ T細胞若しくはCD4+ T細胞が免疫磁気ビーズによって枯渇したPBMCとともに共培養した。
【0400】
方法:再方向付けされたT細胞の細胞傷害性を、全ヒトPBMC、又はCD8+ T細胞若しくはCD4+ T細胞が免疫磁気枯渇(Miltenyi磁気ビーズによる)したPBMC、及びCCRF-CEM細胞株を使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。
【0401】
UMG1-CD3二重特異性抗体(1μg/ml)を、Far-Red(Invitrogen社)標識標的細胞及びエフェクター細胞とともに、10:1のPBMC E:T細胞の比で、インキュベートした。48時間のインキュベーション後、細胞混合物を、7AAD(BD Pharmingen社)の核取り込みによって反映される標的-細胞膜完全性の喪失として、フローサイトメトリーによって評価した。
【0402】
結果:減少した標的細胞の細胞傷害性が、全PBMCと比較して、リンパ枯渇試料において観察され、したがって、T-ALL細胞におけるUMG1-CD3二重特異性細胞傷害性のT細胞が媒介する活性を確認した(
図24を参照されたい)。
【0403】
6.17.28.実施例27:UMG1-CD3二重特異性抗体は、T-ALL細胞株においてアポトーシスを誘導した
この実施例は、T-ALL細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のアポトーシスを誘導する能力を示す。
【0404】
方法:アポトーシスを、ヒトPBMC(末梢血単核細胞)及びCCRF-CEM細胞を使用して、フローサイトメトリーによって評価した。
【0405】
漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体を、Far-Red(Invitrogen社)標識標的細胞及びエフェクター細胞とともに、10:1のPBMC E:T細胞の比で、インキュベートした。アポトーシスを、処理の24時間後に、標的細胞におけるアネキシン陽性のパーセンテージとして、フローサイトメトリーによって評価した。
【0406】
結果:増加したアポトーシス率が、用量依存性の様式で、UMG1-CD3二重特異性抗体による処理後に観察された(
図23を参照されたい)。
【0407】
6.17.29.実施例28:UMG1-CD3二重特異性抗体は、PBMCの活性化を誘導した
この実施例において、CD3陽性T細胞が関与することによるUMG1-CD3二重特異性のPBMCの活性化を誘導する能力を試験した。
【0408】
方法:再方向付けされたT細胞の細胞傷害性を、異なる健康なドナー由来のヒトPBMC(末梢血単核細胞)を使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。
【0409】
漸増濃度のUMG1-CD3二重特異性抗体を、CFSE(Invitrogen社)標識PBMCとともにインキュベートした。細胞増殖を、処理の96時間後に、Cell-Titer Glo(Promega社)及びフローサイトメトリーによって評価した。PBMCの活性化を、UMG1-CD3二重特異性抗体又は陰性対照による処理の24時間後に、CD4及びCD8細胞におけるCD69及びCD25の陽性のフローサイトメトリー分析によって評価した。ホスホ-NFκB-p65(A-8、Santacruz社)のタンパク質発現も、PBMC単独又はCCRF-CEM単独のUMG1-CD3二重特異性抗体処理の96時間後に、ウエスタンブロット分析によって評価した。サイトカイン放出を、UMG1-CD3二重特異性抗体処理から24時間のCD4及びCD8細胞における細胞内IFNγ及びTNFα(BD Pharmingen社)陽性として、ブレフェルジンA(Santacruz社)とのPBMCのインキュベーションの4時間後に評価した。
【0410】
結果:UMG1-CD3二重特異性による処理は、PBMCの増殖を増加させた(
図25及び
図26A~
図26B)。T細胞における初期及び後期T細胞活性化マーカーのCD25及びCD69の上方制御は、陰性対照(NC)と比較して、UMG1-CD3二重特異性の存在下で観察された(
図27A~
図27B)。UMG1-CD3二重特異性によって誘導される活性化は、IFNγ及びTNFαの放出の増加、並びにT細胞の増殖をもたらした(
図28A~28D)。NFκB経路は、UMG1-CD3二重特異性処理によって、PBMCにおいてのみ活性化されたが、CCRF-CEM細胞株において活性化されなかった(
図29)。NFκB経路が、CCRF-CEM細胞株において構成的活性化されていることは公知である。
【0411】
6.17.30.実施例29:UMG1-CD3二重特異性 - 多発性骨髄腫細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性
UMG1-CD3二重特異性の有効性を、3つの異なる骨髄腫細胞株において評価した。
【0412】
方法:再方向付けされたT細胞の細胞傷害性を、ヒトPBMC(末梢血単核細胞)及び多発性骨髄腫(MM)細胞株を使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。2つのUMG1陽性MM細胞株(H929、Kms26)及び1つのUMG1標的エピトープ陰性(Delta 47)を試験した。
【0413】
UMG1-CD3二重特異性抗体(1μg/ml)を、Far-Red(Invitrogen社)標識標的細胞及びエフェクター細胞とともに、10:1のPBMC E:T細胞の比で、インキュベートした。48時間の処理後、細胞混合物を、7AAD(BD Pharmingen社)の核取り込みによって反映される標的-細胞膜完全性の喪失として、フローサイトメトリーによって評価した。
【0414】
結果:増加した死滅が、未処理細胞(NCと示す;陰性対照)と比較して、UMG1-CD3二重特異性抗体による処理後に、UMG1陽性細胞において主に観察された。更に、H929及びKms26 UMG1陽性細胞は、80~95%の細胞死を示したが(
図30A~
図30D)、UMG1抗原を発現しないdelta47細胞株は、10%の細胞死を有していた(
図30E~
図30F)。
【0415】
6.17.31.実施例30:UMG1-CD3二重特異性 - 精巣がん(精上皮腫)細胞株におけるUMG1-CD3二重特異性のインビトロ有効性
UMG1-CD3二重特異性の有効性を、精巣がん(精上皮腫)細胞株において評価した。
【0416】
方法:再方向付けされたT細胞の細胞傷害性を、ヒトPBMC(末梢血単核細胞)及び精上皮腫細胞株を使用して、フローサイトメトリーによってアッセイした。特に、TCAM2精上皮腫UMG1エピトープ陽性細胞株を試験した。
【0417】
UMG1-CD3二重特異性抗体(1μg/ml)を、Far-Red(Invitrogen社)標識標的細胞及びエフェクター細胞とともに、10:1のPBMC E:T細胞の比で、インキュベートした。48時間の処理後、細胞混合物を、7AAD(BD Pharmingen社)の核取り込みによって反映される標的-細胞膜完全性の喪失として、フローサイトメトリーによって評価した。第2の実験を、類似の方法を使用し、但し、a-h-UMG1 mAb(15mg/kg)で処理された群を加え、かつ7AAD(BD Pharmingen社)の核取り込みによって反映される標的-細胞膜完全性の喪失として、フローサイトメトリーによって処理の24時間後に細胞混合物を評価して行った。
【0418】
結果:顕著な死滅が、未処理細胞と比較して、UMG1-CD3二重特異性抗体による処理の48時間後に、TCAM2細胞において観察された(
図31A~
図31B)。UMG1-CD3二重特異性抗体は、a-h-UMG1 mAbと比較して、処理の24時間後に増加した死滅を示した(
図31C)。
【0419】
6.18.配列
【0420】
- UMG1重鎖CDR1[配列番号1]:
Gly Phe Thr Phe Ser Ser Phe Gly Met His
【0421】
- UMG1重鎖CDR2[配列番号2]:
Tyr Ile Ser Ser Gly Ser Gly Asn Phe Tyr Tyr Val Asp Thr Val Lys
【0422】
- UMG1重鎖CDR3[配列番号3]:
Ser Thr Tyr Tyr His Gly Ser Arg Gly Ala Met Asp Tyr
【0423】
- UMG1軽鎖CDR1[配列番号4]:
Ser Ala Ser Ser Ser Val Ser Ser Met Tyr Trp Tyr
【0424】
- UMG1軽鎖CDR2[配列番号5]:
Asp Thr Ser Lys Met Ala Ser
【0425】
- UMG1軽鎖CDR3[配列番号6]:
Gln Gln Trp Ser Ser Tyr Pro Pro Ile Thr
【0426】
- UMG1 VH(マウス)(クローンIGHV5-17*02)[配列番号7]:
【0427】
【0428】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 生殖系列の変異は太字である
・ Vは、生殖系列中のAである
【0429】
- ヒト化VH1(クローンIGHV3-48*01)[配列番号8]:
【0430】
【0431】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0432】
- ヒト化VH2(生殖系列の転換を有するクローンIGHV3-48*01)[配列番号9]:
【0433】
【0434】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0435】
- ヒト化VH3(生殖系列の転換及びCDRに隣接する保存された残基を有するクローンIGHV1-48*01)[配列番号10]:
【0436】
【0437】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0438】
- ヒト化VH2(生殖系列の転換を有するクローンIGHV3-30*0)[配列番号11]:
【0439】
【0440】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0441】
- UMG1 VL(マウス、カッパ)(クローンIG IGKV4-55*01) [配列番号12]:
【0442】
【0443】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 生殖系列の変異は太字
・ 生殖系列中のVとしてA
・ 生殖系列中のQとしてL
・ 生殖系列中のVとしてI
・ 生殖系列中のYとしてF
・ 生殖系列中のIとしてV
・ 生殖系列中のMとしてV
【0444】
- ヒト化VL1(クローンIGKV3D-20*01)[配列番号13]:
【0445】
【0446】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0447】
- ヒト化VL2(生殖系列の転換を有するクローンIGKV3D-20*01)[配列番号14]:
【0448】
【0449】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0450】
- ヒト化VL3(クローンIGKV6D-41*01)[配列番号15]:
【0451】
【0452】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0453】
- ヒト化VL4(クローンIGKV6D-41*01 部分的な生殖系列の転換を有する)[配列番号16]:
【0454】
【0455】
〇 CDRは下線及びイタリックである
〇 元のマウス配列に対する変異は太字である
【0456】
- CD43クローン#1(400aaを有する野生型CD43)[配列番号17]:
MATLLLLLGVLVVSPDALGSTTAVQTPTSGEPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSALPPSTSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0457】
- CD43クローン#2(切断型CD43)(aa31~400)[配列番号18]:
EPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSALPPSTSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0458】
- CD43クローン#3 切断型CD43(aa41~400)[配列番号19]:
QTSALPPSTSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0459】
- CD43クローン#4 切断型CD43(aa61~400)[配列番号20]:
QTSALPPSTSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0460】
- CD43クローン#5 切断型CD43(aa91~400)[配列番号21]:
EPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0461】
- CD43クローン#6 aa64~78から欠失[配列番号22]:
MATLLLLLGVLVVSPDALGSTTAVQTPTSGEPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0462】
- CD43クローン#7 aa69の欠失(GalNacについてのOグリコシル化部位)[配列番号23]:
MATLLLLLGVLVVSPDALGSTTAVQTPTSGEPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSALPPSSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0463】
- CD43クローン#8 アミノ酸置換T69N[配列番号24]:
MATLLLLLGVLVVSPDALGSTTAVQTPTSGEPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSALPPSNSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0464】
- ヒトヌクレオチドCD43全長[配列番号25]:
ATGGCCACGC TTCTCCTTCT CCTTGGGGTG CTGGTGGTAA GCCCAGACGC TCTGGGGAGC ACAACAGCAG TGCAGACACC CACCTCCGGA GAGCCTTTGG TCTCTACTAG CGAGCCCCTG
AGCTCAAAGA TGTACACCAC TTCAATAACA AGTGACCCTA AGGCCGACAG CACTGGGGAC CAGACCTCAG CCCTACCTCC CTCAACTTCC ATCAATGAGG GATCCCCTCT TTGGACTTCC
ATTGGTGCCA GCACTGGTTC CCCTTTACCT GAGCCAACAA CCTACCAGGA AGTTTCCATC AAGATGTCAT CAGTGCCCCA GGAAACCCCT CATGCAACCA GTCATCCTGC TGTTCCCATA
ACAGCAAACT CTCTAGGATC CCACACCGTG ACAGGTGGAA CCATAACAAC GAACTCTCCA GAAACCTCCA GTAGGACCAG TGGAGCCCCT GTTACCACGG CAGCTAGCTC TCTGGAGACC
TCCAGAGGCA CCTCTGGACC CCCTCTTACC ATGGCAACTG TCTCTCTGGA GACTTCCAAA GGCACCTCTG GACCCCCTGT TACCATGGCA ACTGACTCTC TGGAGACCTC CACTGGGACC
ACTGGACCCC CTGTTACCAT GACAACTGGC TCTCTGGAGC CCTCCAGCGG GGCCAGTGGA CCCCAGGTCT CTAGCGTAAA ACTATCTACA ATGATGTCTC CAACGACCTC CACCAACGCA
AGCACTGTGC CCTTCCGGAA CCCAGATGAG AACTCACGAG GCATGCTGCC AGTGGCTGTG CTTGTGGCCC TGCTGGCGGT CATAGTCCTC GTGGCTCTGC TCCTGCTGTG GCGCCGGCGG
CAGAAGCGGC GGACTGGGGC CCTCGTGCTG AGCAGAGGCG GCAAGCGTAA CGGGGTGGTG GACGCCTGGG CTGGGCCAGC CCAGGTCCCT GAGGAGGGGG CCGTGACAGT GACCGTGGGA
GGGTCCGGGG GCGACAAGGG CTCTGGGTTC CCCGATGGGG AGGGGTCTAG CCGTCGGCCC ACGCTCACCA CTTTCTTTGG CAGACGGAAG TCTCGCCAGG GCTCCCTGGC GATGGAGGAG
CTGAAGTCTG GGTCAGGCCC CAGCCTCAAA GGGGAGGAGG AGCCACTGGT GGCCAGTGAG GATGGGGCTG TGGACGCCCC AGCTCCTGAT GAGCCCGAAG GGGGAGACGG GGCTGCCCCT
TAA
【0465】
- ヒトタンパク質CD43全長[配列番号26]:
MATLLLLLGVLVVSPDALGSTTAVQTPTSGEPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSALPPSTSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSRGMLPVAVLVALLAVIVLVALLLLWRRRQKRRTGALVLSRGGKRNGVVDAWAGPAQVPEEGAVTVTVGGSGGDKGSGFPDGEGSSRRPTLTTFFGRRKSRQGSLAMEELKSGSGPSLKGEEEPLVASEDGAVDAPAPDEPEGGDGAAP
【0466】
- UMG1キメラ重鎖、核酸(クローンNUC 7200_evi-5 UMG.1.CH-h1.HC)[配列番号27]:
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTGACGTGCAGCTGGTCGAGAGTGGCGGAGGGCTGGTGCAGCCCGGTGGCAGCCGAAAGCTGTCTTGCGTCGCTAGTGGTTTCACCTTTTCCAGCTTCGGCATGCACTGGGTGAGGCAGGCACCTGAGAAAGGACTGGAATGGGTCGCCTACATCTCTAGTGGAAGCGGGAACTTCTACTATGTGGACACTGTCAAGGGGAGGTTTACCATTTCTCGGGATAACCCAAAAAATACACTGTTTCTGCAAATGACTTCACTGAGATCCGAAGACACCGCCATGTACTATTGTGCTAGATCAACATACTACCACGGCTCCAGGGGCGCTATGGACTATTGGGGTCAGGGCACCTCTGTGACAGTCTCGAGCGCTAGCACAAAGGGCCCTAGTGTGTTTCCTCTGGCTCCCTCTTCCAAATCCACTTCTGGTGGCACTGCTGCTCTGGGATGCCTGGTGAAGGATTACTTTCCTGAACCTGTGACTGTCTCATGGAACTCTGGTGCTCTGACTTCTGGTGTCCACACTTTCCCTGCTGTGCTGCAGTCTAGTGGACTGTACTCTCTGTCATCTGTGGTCACTGTGCCCTCTTCATCTCTGGGAACCCAGACCTACATTTGTAATGTGAACCACAAACCATCCAACACTAAAGTGGACAAAAAAGTGGAACCCAAATCCTGTGACAAAACCCACACCTGCCCACCTTGTCCTGCCCCTGAACTGCTGGGAGGACCTTCTGTGTTTCTGTTCCCCCCCAAACCAAAGGATACCCTGATGATCTCTAGAACCCCTGAGGTGACATGTGTGGTGGTGGATGTGTCTCATGAGGACCCTGAGGTCAAATTCAACTGGTACGTGGATGGAGTGGAAGTCCACAATGCCAAAACCAAGCCTAGAGAGGAACAGTACAATTCAACCTACAGAGTGGTCAGTGTGCTGACTGTGCTGCATCAGGATTGGCTGAATGGCAAGGAATACAAGTGTAAAGTCTCAAACAAGGCCCTGCCTGCTCCAATTGAGAAAACAATCTCAAAGGCCAAGGGACAGCCTAGGGAACCCCAGGTCTACACCCTGCCACCTTCAAGAGAGGAAATGACCAAAAACCAGGTGTCCCTGACATGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCTTCTGACATTGCTGTGGAGTGGGAGTCAAATGGACAGCCTGAGAACAACTACAAAACAACCCCCCCTGTGCTGGATTCTGATGGCTCTTTCTTTCTGTACTCCAAACTGACTGTGGACAAGTCTAGATGGCAGCAGGGGAATGTCTTTTCTTGCTCTGTCATGCATGAGGCTCTGCATAACCACTACACTCAGAAATCCCTGTCTCTGTCTCCCGGGAAATGATAGTAAAAGCTT
【0467】
- UMG1キメラ軽鎖、核酸(クローンNUC 7201_evi-5 UMG.1.CH-hk.LC)[配列番号28]
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTCAGATCGCCCTGACCCAGAGTCCTGCAATTATGTCAGCCTCCCCGGGCGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCTGTCAGTTCAATGTACTGGTATCAGCTGAAGCCCGGCTCCTCCCCCAGGCTGCTGATCTACGACACAAGCAAAATGGCATCTGGCGTGCCCATTCGGTTCAGCGGCTCTGGAAGTGGGACTTCATTTTCCCTGACCGTGTCCAGAGTCGAGGCTGAAGATGCCGCTACATACTATTGTCAGCAGTGGTCTAGTTATCCCCCTATCACTTTCGGTGCAGGCAGCAAGCTCGAGCTGAAACGTACGGTCGCGGCGCCTTCTGTGTTCATTTTCCCCCCATCTGATGAACAGCTGAAATCTGGCACTGCTTCTGTGGTCTGTCTGCTGAACAACTTCTACCCTAGAGAGGCCAAAGTCCAGTGGAAAGTGGACAATGCTCTGCAGAGTGGGAATTCCCAGGAATCTGTCACTGAGCAGGACTCTAAGGATAGCACATACTCCCTGTCCTCTACTCTGACACTGAGCAAGGCTGATTACGAGAAACACAAAGTGTACGCCTGTGAAGTCACACATCAGGGGCTGTCTAGTCCTGTGACCAAATCCTTCAATAGGGGAGAGTGCTGATAGTAAAAGCTT
【0468】
- ヒト化重鎖(VH3)、核酸(クローンNUC 7683_evi-5 UMG.HUM3-h1.HC)、核酸[配列番号29]
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTGAGGTGCAGCTGGTGGAATCTGGCGGAGGGCTGGTGCAGCCCGGTGGCAGCCTGAGACTGTCTTGCGTCGCCAGTGGATTCACCTTTTCCAGCTTCGGGATGCACTGGGTCAGGCAGGCACCTGGAAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCCTACATCTCTAGTGGTTCCGGCAACTTCTACTATGTGGACACTGTCAAGGGCAGGTTTACCATTAGCCGGGATAACGCTAAAAATTCTCTGTATCTGCAAATGAATAGTCTGAGAGCCGAAGACACAGCCGTGTACTATTGTGCTAGATCAACTTACTATCATGGTTCCCGCGGCGCAATGGATTACTGGGGACAGGGGACCCTGGTGACAGTCTCGAGCGCTAGCACAAAGGGCCCTAGTGTGTTTCCTCTGGCTCCCTCTTCCAAATCCACTTCTGGTGGCACTGCTGCTCTGGGATGCCTGGTGAAGGATTACTTTCCTGAACCTGTGACTGTCTCATGGAACTCTGGTGCTCTGACTTCTGGTGTCCACACTTTCCCTGCTGTGCTGCAGTCTAGTGGACTGTACTCTCTGTCATCTGTGGTCACTGTGCCCTCTTCATCTCTGGGAACCCAGACCTACATTTGTAATGTGAACCACAAACCATCCAACACTAAAGTGGACAAAAAAGTGGAACCCAAATCCTGTGACAAAACCCACACCTGCCCACCTTGTCCTGCCCCTGAACTGCTGGGAGGACCTTCTGTGTTTCTGTTCCCCCCCAAACCAAAGGATACCCTGATGATCTCTAGAACCCCTGAGGTGACATGTGTGGTGGTGGATGTGTCTCATGAGGACCCTGAGGTCAAATTCAACTGGTACGTGGATGGAGTGGAAGTCCACAATGCCAAAACCAAGCCTAGAGAGGAACAGTACAATTCAACCTACAGAGTGGTCAGTGTGCTGACTGTGCTGCATCAGGATTGGCTGAATGGCAAGGAATACAAGTGTAAAGTCTCAAACAAGGCCCTGCCTGCTCCAATTGAGAAAACAATCTCAAAGGCCAAGGGACAGCCTAGGGAACCCCAGGTCTACACCCTGCCACCTTCAAGAGAGGAAATGACCAAAAACCAGGTGTCCCTGACATGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCTTCTGACATTGCTGTGGAGTGGGAGTCAAATGGACAGCCTGAGAACAACTACAAAACAACCCCCCCTGTGCTGGATTCTGATGGCTCTTTCTTTCTGTACTCCAAACTGACTGTGGACAAGTCTAGATGGCAGCAGGGGAATGTCTTTTCTTGCTCTGTCATGCATGAGGCTCTGCATAACCACTACACTCAGAAATCCCTGTCTCTGTCTCCCGGGAAATGATAGTAAAAGCTT
【0469】
- ヒト化軽鎖(VL4)、核酸(クローンNUC 7700_evi-5 UMG.HUM4-hk.LC)[配列番号30]
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTCAGGTGGTCATGACCCAGTCTCCTGCTTTCCTGTCCGTGACACCGGGCGAGAAGGTCACCATCACATGCTCCGCATCCAGCTCTGTCAGTTCAATGTACTGGTATCAGCTGAAGCCAGACCAGGCACCCAAACTGCTGATCTACGATACATCTAAAATGGCCAGTGGCGTCCCCATTAGGTTCTCGGGATCGGGGAGCGGAACTGACTTCACTTTTACCGTGTCGAGCGTCGAGGCCGAAGATGCCGCTACCTACTATTGTCAGCAGTGGTCTAGTTATCCCCCTATCACATTTGGCGGAGGGACTAAGGTGGAGATTAAGCGTACGGTCGCGGCGCCTTCTGTGTTCATTTTCCCCCCATCTGATGAACAGCTGAAATCTGGCACTGCTTCTGTGGTCTGTCTGCTGAACAACTTCTACCCTAGAGAGGCCAAAGTCCAGTGGAAAGTGGACAATGCTCTGCAGAGTGGGAATTCCCAGGAATCTGTCACTGAGCAGGACTCTAAGGATAGCACATACTCCCTGTCCTCTACTCTGACACTGAGCAAGGCTGATTACGAGAAACACAAAGTGTACGCCTGTGAAGTCACACATCAGGGGCTGTCTAGTCCTGTGACCAAATCCTTCAATAGGGGAGAGTGCTGATAGTAAAAGCTT
【0470】
- マウス重鎖、核酸(クローンNUC 29709_evi-5 UMG.VH-m1.HC)[配列番号31]
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTGACGTGCAGCTGGTCGAGAGTGGCGGAGGGCTGGTGCAGCCCGGTGGCAGCCGAAAGCTGTCTTGCGTCGCTAGTGGTTTCACCTTTTCCAGCTTCGGCATGCACTGGGTGAGGCAGGCACCTGAGAAAGGACTGGAATGGGTCGCCTACATCTCTAGTGGAAGCGGGAACTTCTACTATGTGGACACTGTCAAGGGGAGGTTTACCATTTCTCGGGATAACCCAAAAAATACACTGTTTCTGCAAATGACTTCACTGAGATCCGAAGACACCGCCATGTACTATTGTGCTAGATCAACATACTACCACGGCTCCAGGGGCGCTATGGACTATTGGGGTCAGGGCACCTCTGTGACAGTCTCGAGCGCAAAAACAACCCCTCCAAGCGTCTACCCCCTGGCGCCTGGGAGCGCGGCGCAGACGAACTCGATGGTCACGTTGGGGTGCCTCGTCAAGGGATATTTCCCGGAGCCAGTCACGGTCACGTGGAACTCGGGGAGCCTGTCGAGCGGCGTCCACACGTTCCCGGCAGTCCTGCAAAGCGACCTGTACACGCTGAGCTCGTCAGTCACGGTCCCGAGCTCGACGTGGCCGTCGGAGACGGTCACGTGCAACGTGGCGCACCCGGCGAGCTCGACGAAAGTGGACAAGAAGATCGTGCCGCGGGACTGCGGGTGCAAGCCATGCATATGCACGGTCCCGGAAGTGTCGAGCGTGTTCATCTTCCCGCCGAAGCCGAAGGACGTGCTGACGATCACGCTGACGCCGAAAGTCACGTGCGTCGTCGTAGACATCTCGAAGGACGACCCGGAAGTCCAGTTCTCGTGGTTCGTCGACGACGTGGAAGTCCACACGGCGCAGACGCAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACTCGACGTTCAGGAGCGTGTCGGAGCTGCCGATCATGCACCAGGACTGGCTGAACGGGAAGGAGTTCAAGTGCCGCGTCAACTCGGCGGCGTTCCCAGCGCCAATTGAGAAGACGATCTCGAAGACGAAGGGGCGGCCGAAAGCGCCGCAAGTCTACACGATCCCGCCGCCGAAGGAGCAGATGGCGAAGGACAAAGTCTCGCTGACGTGCATGATCACGGACTTCTTCCCGGAGGACATCACGGTCGAGTGGCAGTGGAACGGGCAGCCTGCAGAGAACTACAAGAACACGCAGCCGATCATGGACACGGACGGGAGCTACTTCGTGTACTCGAAGCTGAACGTGCAGAAGTCGAACTGGGAGGCGGGGAACACGTTCACGTGCTCAGTCCTGCACGAGGGGCTGCACAACCACCACACGGAGAAGAGCCTGTCGCACTCGCCCGGGAAATGATAAGCTT
【0471】
- マウス軽鎖、核酸(クローンNUC 29710_evi-5 UMG.VL-mk.LC)[配列番号32]
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTCAGATCGCCCTGACCCAGAGTCCTGCAATTATGTCAGCCTCCCCGGGCGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCTGTCAGTTCAATGTACTGGTATCAGCTGAAGCCCGGCTCCTCCCCCAGGCTGCTGATCTACGACACAAGCAAAATGGCATCTGGCGTGCCCATTCGGTTCAGCGGCTCTGGAAGTGGGACTTCATTTTCCCTGACCGTGTCCAGAGTCGAGGCTGAAGATGCCGCTACATACTATTGTCAGCAGTGGTCTAGTTATCCCCCTATCACTTTCGGTGCAGGCAGCAAGCTCGAGCTGAAACGGGCTGACGCGGCGCCTACAGTCTCCATTTTTCCACCTAGTAGCGAACAGCTGACATCCGGGGGGGCTTCCGTCGTCTGCTTTCTGAACAACTTTTACCCCAAGGACATCAACGTGAAGTGGAAAATTGATGGCTCCGAGAGGCAGAACGGAGTCCTGAATTCTTGGACCGACCAGGATTCTAAGGACAGTACATATTCAATGTCCAGCACCCTGACACTGACTAAAGATGAGTACGAACGGCACAATAGCTATACCTGCGAGGCAACCCATAAAACAAGCACAAGCCCAATCGTCAAATCCTTCAACCGTAATGAGTGTTGATAAGCTT
【0472】
- 二重特異性ヒト重鎖、核酸(NUC 32827_evi-5 UMG.VH3-h1.HC-CD3.scFv)[配列番号33]
GCGGCCGCCATGAATTTTGGACTGAGGCTGATTTTCCTGGTGCTGACCCTGAAAGGCGTCCAGTGTGAGGTGCAGCTGGTGGAATCTGGCGGAGGGCTGGTGCAGCCCGGTGGCAGCCTGAGACTGTCTTGCGTCGCCAGTGGATTCACCTTTTCCAGCTTCGGGATGCACTGGGTCAGGCAGGCACCTGGAAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCCTACATCTCTAGTGGTTCCGGCAACTTCTACTATGTGGACACTGTCAAGGGCAGGTTTACCATTAGCCGGGATAACGCTAAAAATTCTCTGTATCTGCAAATGAATAGTCTGAGAGCCGAAGACACAGCCGTGTACTATTGTGCTAGATCAACTTACTATCATGGTTCCCGCGGCGCAATGGATTACTGGGGACAGGGGACCCTGGTGACAGTCTCGAGCGCTAGCACAAAGGGCCCTAGTGTGTTTCCTCTGGCTCCCTCTTCCAAATCCACTTCTGGTGGCACTGCTGCTCTGGGATGCCTGGTGAAGGATTACTTTCCTGAACCTGTGACTGTCTCATGGAACTCTGGTGCTCTGACTTCTGGTGTCCACACTTTCCCTGCTGTGCTGCAGTCTAGTGGACTGTACTCTCTGTCATCTGTGGTCACTGTGCCCTCTTCATCTCTGGGAACCCAGACCTACATTTGTAATGTGAACCACAAACCATCCAACACTAAAGTGGACAAAAAAGTGGAACCCAAATCCTGTGACAAAACCCACACCTGCCCACCTTGTCCTGCCCCTGAACTGCTGGGAGGACCTTCTGTGTTTCTGTTCCCACCAAAACCAAAAGATACCCTGATGATCTCTAGAACCCCTGAGGTGACATGTGTGGTGGTGGATGTGTCTCATGAGGACCCTGAGGTCAAATTCAACTGGTACGTGGATGGAGTGGAAGTCCACAATGCCAAAACCAAGCCTAGAGAGGAACAGTACAATTCAACCTACAGAGTGGTCAGTGTGCTGACTGTGCTGCATCAGGATTGGCTGAATGGCAAGGAATACAAGTGTAAAGTCTCAAACAAGGCCCTGCCTGCTCCAATTGAGAAAACAATCTCAAAGGCCAAGGGACAGCCTAGGGAACCCCAGGTCTACACCCTGCCACCTTCAAGAGAGGAAATGACCAAAAACCAGGTGTCCCTGACATGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCTTCTGACATTGCTGTGGAGTGGGAGTCAAATGGACAGCCTGAGAACAACTACAAAACAACCCCCCCTGTGCTGGATTCTGATGGCTCTTTCTTTCTGTACTCCAAACTGACTGTGGACAAGTCTAGATGGCAGCAGGGGAATGTCTTTTCTTGCTCTGTCATGCATGAGGCTCTGCATAACCACTACACTCAGAAATCCCTGTCTCTGTCTCCTGGCAAAGGCGGCGGAGGATCCGGGGGTGGGGGAAGCGGCGGAGGAGGTAGCGACATCAAACTGCAGCAGAGTGGAGCCGAACTGGCTAGACCTGGTGCTTCTGTGAAAATGTCCTGTAAAACCTCCGGTTACACCTTTACCCGGTACACAATGCATTGGGTGAAACAGAGGCCTGGACAGGGGCTGGAATGGATCGGATACATCAACCCTAGTCGGGGATACACAAACTACAACCAGAAATTCAAAGACAAGGCCACCCTGACAACCGACAAATCTTCTTCTACTGCCTACATGCAGCTGTCATCTCTGACTTCCGAGGATAGTGCCGTCTACTACTGTGCTCGGTACTACGATGATCATTACTGTCTGGACTACTGGGGCCAGGGAACAACACTTACCGTTTCTAGCGTCGAGGGCGGATCTGGCGGTAGCGGTGGATCTGGAGGCTCTGGAGGAGTGGATGATATCCAGCTGACCCAGTCTCCTGCTATCATGTCCGCTTCACCTGGCGAAAAAGTGACCATGACCTGCCGTGCTTCATCTTCCGTGTCATACATGAATTGGTACCAGCAGAAATCTGGCACATCTCCCAAACGATGGATCTACGACACCTCAAAAGTCGCTAGTGGCGTGCCTTACCGTTTCTCCGGTTCCGGATCTGGAACATCATACTCCCTGACCATCTCTTCTATGGAGGCTGAGGATGCTGCCACATACTACTGTCAGCAGTGGAGTAGCAATCCTCTGACCTTTGGTGCTGGGACAAAACTGGAGCTGAAATGATAAGCTTTGA
【0473】
- キメラ重鎖(クローンPRO 7200_evi-5 UMG.1.CH-h1.HC)[配列番号34]
DVQLVESGGGLVQPGGSRKLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPEKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNPKNTLFLQMTSLRSEDTAMYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTSVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0474】
- キメラ軽鎖(クローンPRO 7201_evi-5 UMG.1.CH-hk.LC)[配列番号35]
QIALTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSSMYWYQLKPGSSPRLLIYDTSKMASGVPIRFSGSGSGTSFSLTVSRVEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGAGSKLELKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0475】
- ヒト重鎖(VH3)(クローンPRO 7683_evi-5 UMG.HUM3-h1.HC)[配列番号36]
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0476】
- ヒト軽鎖(VL4)(クローンPRO 7700_evi-5 UMG.VL4-hk.LC)[配列番号37]
QVVMTQSPAFLSVTPGEKVTITCSASSSVSSMYWYQLKPDQAPKLLIYDTSKMASGVPIRFSGSGSGTDFTFTVSSVEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0477】
- マウス重鎖(クローンPRO 29709_evi-5 UMG.VH-m1.HC)[配列番号38]
DVQLVESGGGLVQPGGSRKLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPEKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNPKNTLFLQMTSLRSEDTAMYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTSVTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDTDGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK
【0478】
- マウス軽鎖(クローンPRO 29710_evi-5 UMG.VL-mk.LC)[配列番号39]
`QIALTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSSMYWYQLKPGSSPRLLIYDTSKMASGVPIRFSGSGSGTSFSLTVSRVEAEDAATYYCQQWSSYPPITFGAGSKLELKRADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC
【0479】
- 二重特異性ヒト重鎖-CD3(クローンPRO 32827_evi-5 UMG.VH3-h1.HC-CD3.scFv)[配列番号40]
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSVEGGSGGSGGSGGSGGVDDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELK
【0480】
- CAR-Tのためのプラスミド配列、核酸[配列番号41]:
ACGCGTGTAGTCTTATGCAATACTCTTGTAGTCTTGCAACATGGTAACGATGAGTTAGCAACATGCCTTACAAGGAGAGAAAAAGCACCGTGCATGCCGATTGGTGGAAGTAAGGTGGTACGATCGTGCCTTATTAGGAAGGCAACAGACGGGTCTGACATGGATTGGACGAACCACTGAATTGCCGCATTGCAGAGATATTGTATTTAAGTGCCTAGCTCGATACAATAAACGGGTCTCTCTGGTTAGACCAGATCTGAGCCTGGGAGCTCTCTGGCTAACTAGGGAACCCACTGCTTAAGCCTCAATAAAGCTTGCCTTGAGTGCTTCAAGTAGTGTGTGCCCGTCTGTTGTGTGACTCTGGTAACTAGAGATCCCTCAGACCCTTTTAGTCAGTGTGGAAAATCTCTAGCAGTGGCGCCCGAACAGGGACCTGAAAGCGAAAGGGAAACCAGAGCTCTCTCGACGCAGGACTCGGCTTGCTGAAGCGCGCACGGCAAGAGGCGAGGGGCGGCGACTGGTGAGTACGCCAAAAATTTTGACTAGCGGAGGCTAGAAGGAGAGAGATGGGTGCGAGAGCGTCAGTATTAAGCGGGGGAGAATTAGATCGCGATGGGAAAAAATTCGGTTAAGGCCAGGGGGAAAGAAAAAATATAAATTAAAACATATAGTATGGGCAAGCAGGGAGCTAGAACGATTCGCAGTTAATCCTGGCCTGTTAGAAACATCAGAAGGCTGTAGACAAATACTGGGACAGCTACAACCATCCCTTCAGACAGGATCAGAAGAACTTAGATCATTATATAATACAGTAGCAACCCTCTATTGTGTGCATCAAAGGATAGAGATAAAAGACACCAAGGAAGCTTTAGACAAGATAGAGGAAGAGCAAAACAAAAGTAAGACCACCGCACAGCAAGCGGCCACTGATCTTCAGACCTGGAGGAGGAGATATGAGGGACAATTGGAGAAGTGAATTATATAAATATAAAGTAGTAAAAATTGAACCATTAGGAGTAGCACCCACCAAGGCAAAGAGAAGAGTGGTGCAGAGAGAAAAAAGAGCAGTGGGAATAGGAGCTTTGTTCCTTGGGTTCTTGGGAGCAGCAGGAAGCACTATGGGCGCAGCCTCAATGACGCTGACGGTACAGGCCAGACAATTATTGTCTGGTATAGTGCAGCAGCAGAACAATTTGCTGAGGGCTATTGAGGCGCAACAGCATCTGTTGCAACTCACAGTCTGGGGCATCAAGCAGCTCCAGGCAAGAATCCTGGCTGTGGAAAGATACCTAAAGGATCAACAGCTCCTGGGGATTTGGGGTTGCTCTGGAAAACTCATTTGCACCACTGCTGTGCCTTGGAATGCTAGTTGGAGTAATAAATCTCTGGAACAGATTGGAATCACACGACCTGGATGGAGTGGGACAGAGAAATTAACAATTACACAAGCTTAATACACTCCTTAATTGAAGAATCGCAAAACCAGCAAGAAAAGAATGAACAAGAATTATTGGAATTAGATAAATGGGCAAGTTTGTGGAATTGGTTTAACATAACAAATTGGCTGTGGTATATAAAATTATTCATAATGATAGTAGGAGGCTTGGTAGGTTTAAGAATAGTTTTTGCTGTACTTTCTATAGTGAATAGAGTTAGGCAGGGATATTCACCATTATCGTTTCAGACCCACCTCCCAACCCCGAGGGGACCCGACAGGCCCGAAGGAATAGAAGAAGAAGGTGGAGAGAGAGACAGAGACAGATCCATTCGATTAGTGAACGGATCTCGACGGTATCGGTTAACTTTTAAAAGAAAAGGGGGGATTGGGGGGTACAGTGCAGGGGAAAGAATAGTAGACATAATAGCAACAGACATACAAACTAAAGAATTACAAAAACAAATTACAAAATTCAAAATTTTATCGATACTAGTATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCATGGTGATGCGGTTTTGGCAGTACATCAATGGGCGTGGATAGCGGTTTGACTCACGGGGATTTCCAAGTCTCCACCCCATTGACGTCAATGGGAGTTTGTTTTGGCACCAAAATCAACGGGACTTTCCAAAATGTCGTAACAACTCCGCCCCATTGACGCAAATGGGCGGTAGGCGTGTACGGTGGGAGGTTTATATAAGCAGAGCTCGTTTAGTGAACCGTCAGATCGCCTGGAGACGCCATCCACGCTGTTTTGACCTCCATAGAAGATTCTAGAGCCGCCACCATGGCCCTCCCAGTAACCGCCCTCCTGCTCCCCCTTGCTTTGCTGCTGCACGCCGCACGGCCCGCTAGCGAAGTTCAGCTTGTCGAATCTGGGGGAGGGTTGGTTCAGCCGGGAGGGAGTCTGCGCCTTTCTTGCGTGGCTTCAGGCTTTACCTTTTCCAGTTTTGGGATGCATTGGGTACGACAAGCACCTGGGAAAGGACTGGAGTGGGTGGCATATATATCAAGCGGCAGCGGAAACTTCTACTACGTTGACACTGTAAAAGGGAGATTCACCATCTCCCGAGACAACGCTAAAAACTCACTCTATCTTCAAATGAATAGCCTGCGAGCTGAGGATACGGCGGTTTACTACTGCGCGCGATCAACATATTACCACGGGTCCAGAGGCGCGATGGACTACTGGGGGCAAGGGACTTTGGTTACTGTGGGTGGCGGAGGCAGCGGCGGTGGTGGTTCCGGAGGCGGCGGTTCTCAAGTCGTTATGACCCAAAGCCCCGCATTTCTTTCTGTGACTCCAGGCGAGAAGGTGACGATAACCTGTTCAGCCAGTTCCAGTGTCTCCAGTATGTATTGGTATCAACTGAAACCAGATCAGGCACCGAAGCTTTTGATATATGACACATCTAAAATGGCATCAGGGGTACCCATAAGGTTTAGCGGGTCCGGCTCAGGGACCGATTTTACGTTTACTGTCTCATCCGTCGAGGCGGAAGATGCAGCGACCTATTACTGCCAGCAGTGGAGTAGTTATCCCCCCATCACGTTTGGCGGCGGTACGAAAGTGGAGATAAAGGACTACAAAGACGATGACGACAAGCTCGAGACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTTTGGGTGCTGGTGGTGGTTGGTGGAGTCCTGGCTTGCTATAGCTTGCTAGTAACAGTGGCCTTTATTATTTTCTGGGTGAGGAGTAAGAGGAGCAGGCTCCTGCACAGTGACTACATGAACATGACTCCCCGCCGCCCCGGGCCCACCCGCAAGCATTACCAGCCCTATGCCCCACCACGCGACTTCGCAGCCTATCGCTCCAAACGGGGCAGAAAGAAACTCCTGTATATATTCAAACAACCATTTATGAGACCAGTACAAACTACTCAAGAGGAAGATGGCTGTAGCTGCCGATTTCCAGAAGAAGAAGAAGGAGGATGTGAACTGAGAGTGAAGTTCAGCAGGAGCGCAGACGCCCCCGCGTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTCTATAACGAGCTCAATCTAGGACGAAGAGAGGAGTACGATGTTTTGGACAAGAGACGTGGCCGGGACCCTGAGATGGGGGGAAAGCCGAGAAGGAAGAACCCTCAGGAAGGCCTGTACAATGAACTGCAGAAAGATAAGATGGCGGAGGCCTACAGTGAGATTGGGATGAAAGGCGAGCGCCGGAGGGGCAAGGGGCACGATGGCCTTTACCAGGGTCTCAGTACAGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTTCACATGCAGGCCCTGCCCCCTCGCTAATAGGAATTCGTCGACAATCAACCTCTGGATTACAAAATTTGTGAAAGATTGACTGGTATTCTTAACTATGTTGCTCCTTTTACGCTATGTGGATACGCTGCTTTAATGCCTTTGTATCATGCTATTGCTTCCCGTATGGCTTTCATTTTCTCCTCCTTGTATAAATCCTGGTTGCTGTCTCTTTATGAGGAGTTGTGGCCCGTTGTCAGGCAACGTGGCGTGGTGTGCACTGTGTTTGCTGACGCAACCCCCACTGGTTGGGGCATTGCCACCACCTGTCAGCTCCTTTCCGGGACTTTCGCTTTCCCCCTCCCTATTGCCACGGCGGAACTCATCGCCGCCTGCCTTGCCCGCTGCTGGACAGGGGCTCGGCTGTTGGGCACTGACAATTCCGTGGTGTTGTCGGGGAAATCATCGTCCTTTCCTTGGCTGCTCGCCTGTGTTGCCACCTGGATTCTGCGCGGGACGTCCTTCTGCTACGTCCCTTCGGCCCTCAATCCAGCGGACCTTCCTTCCCGCGGCCTGCTGCCGGCTCTGCGGCCTCTTCCGCGTCTTCGCCTTCGCCCTCAGACGAGTCGGATCTCCCTTTGGGCCGCCTCCCCGCCTGGTACCTTTAAGACCAATGACTTACAAGGCAGCTGTAGATCTTAGCCACTTTTTAAAAGAAAAGGGGGGACTGGAAGGGCTAATTCACTCCCAACGAAAATAAGATCTGCTTTTTGCTTGTACTGGGTCTCTCTGGTTAGACCAGATCTGAGCCTGGGAGCTCTCTGGCTAACTAGGGAACCCACTGCTTAAGCCTCAATAAAGCTTGCCTTGAGTGCTTCAAGTAGTGTGTGCCCGTCTGTTGTGTGACTCTGGTAACTAGAGATCCCTCAGACCCTTTTAGTCAGTGTGGAAAATCTCTAGCAGTAGTAGTTCATGTCATCTTATTATTCAGTATTTATAACTTGCAAAGAAATGAATATCAGAGAGTGAGAGGAACTTGTTTATTGCAGCTTATAATGGTTACAAATAAAGCAATAGCATCACAAATTTCACAAATAAAGCATTTTTTTCACTGCATTCTAGTTGTGGTTTGTCCAAACTCATCAATGTATCTTATCATGTCTGGCTCTAGCTATCCCGCCCCTAACTCCGCCCAGTTCCGCCCATTCTCCGCCCCATGGCTGACTAATTTTTTTTATTTATGCAGAGGCCGAGGCCGCCTCGGCCTCTGAGCTATTCCAGAAGTAGTGAGGAGGCTTTTTTGGAGGCCTAGACTTTTGCAGAGACGGCCCAAATTCGTAATCATGGTCATAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCACAATTCCACACAACATACGAGCCGGAAGCATAAAGTGTAAAGCCTGGGGTGCCTAATGAGTGAGCTAACTCACATTAATTGCGTTGCGCTCACTGCCCGCTTTCCAGTCGGGAAACCTGTCGTGCCAGCTGCATTAATGAATCGGCCAACGCGCGGGGAGAGGCGGTTTGCGTATTGGGCGCTCTTCCGCTTCCTCGCTCACTGACTCGCTGCGCTCGGTCGTTCGGCTGCGGCGAGCGGTATCAGCTCACTCAAAGGCGGTAATACGGTTATCCACAGAATCAGGGGATAACGCAGGAAAGAACATGTGAGCAAAAGGCCAGCAAAAGGCCAGGAACCGTAAAAAGGCCGCGTTGCTGGCGTTTTTCCATAGGCTCCGCCCCCCTGACGAGCATCACAAAAATCGACGCTCAAGTCAGAGGTGGCGAAACCCGACAGGACTATAAAGATACCAGGCGTTTCCCCCTGGAAGCTCCCTCGTGCGCTCTCCTGTTCCGACCCTGCCGCTTACCGGATACCTGTCCGCCTTTCTCCCTTCGGGAAGCGTGGCGCTTTCTCATAGCTCACGCTGTAGGTATCTCAGTTCGGTGTAGGTCGTTCGCTCCAAGCTGGGCTGTGTGCACGAACCCCCCGTTCAGCCCGACCGCTGCGCCTTATCCGGTAACTATCGTCTTGAGTCCAACCCGGTAAGACACGACTTATCGCCACTGGCAGCAGCCACTGGTAACAGGATTAGCAGAGCGAGGTATGTAGGCGGTGCTACAGAGTTCTTGAAGTGGTGGCCTAACTACGGCTACACTAGAAGGACAGTATTTGGTATCTGCGCTCTGCTGAAGCCAGTTACCTTCGGAAAAAGAGTTGGTAGCTCTTGATCCGGCAAACAAACCACCGCTGGTAGCGGTGGTTTTTTTGTTTGCAAGCAGCAGATTACGCGCAGAAAAAAAGGATCTCAAGAAGATCCTTTGATCTTTTCTACGGGGTCTGACGCTCAGTGGAACGAAAACTCACGTTAAGGGATTTTGGTCATGAGATTATCAAAAAGGATCTTCACCTAGATCCTTTTAAATTAAAAATGAAGTTTTAAATCAATCTAAAGTATATATGAGTAAACTTGGTCTGACAGTTACCAATGCTTAATCAGTGAGGCACCTATCTCAGCGATCTGTCTATTTCGTTCATCCATAGTTGCCTGACTCCCCGTCGTGTAGATAACTACGATACGGGAGGGCTTACCATCTGGCCCCAGTGCTGCAATGATACCGCGAGACCCACGCTCACCGGCTCCAGATTTATCAGCAATAAACCAGCCAGCCGGAAGGGCCGAGCGCAGAAGTGGTCCTGCAACTTTATCCGCCTCCATCCAGTCTATTAATTGTTGCCGGGAAGCTAGAGTAAGTAGTTCGCCAGTTAATAGTTTGCGCAACGTTGTTGCCATTGCTACAGGCATCGTGGTGTCACGCTCGTCGTTTGGTATGGCTTCATTCAGCTCCGGTTCCCAACGATCAAGGCGAGTTACATGATCCCCCATGTTGTGCAAAAAAGCGGTTAGCTCCTTCGGTCCTCCGATCGTTGTCAGAAGTAAGTTGGCCGCAGTGTTATCACTCATGGTTATGGCAGCACTGCATAATTCTCTTACTGTCATGCCATCCGTAAGATGCTTTTCTGTGACTGGTGAGTACTCAACCAAGTCATTCTGAGAATAGTGTATGCGGCGACCGAGTTGCTCTTGCCCGGCGTCAATACGGGATAATACCGCGCCACATAGCAGAACTTTAAAAGTGCTCATCATTGGAAAACGTTCTTCGGGGCGAAAACTCTCAAGGATCTTACCGCTGTTGAGATCCAGTTCGATGTAACCCACTCGTGCACCCAACTGATCTTCAGCATCTTTTACTTTCACCAGCGTTTCTGGGTGAGCAAAAACAGGAAGGCAAAATGCCGCAAAAAAGGGAATAAGGGCGACACGGAAATGTTGAATACTCATACTCTTCCTTTTTCAATATTATTGAAGCATTTATCAGGGTTATTGTCTCATGAGCGGATACATATTTGAATGTATTTAGAAAAATAAACAAATAGGGGTTCCGCGCACATTTCCCCGAAAAGTGCCACCTGACGTCTAAGAAACCATTATTATCATGACATTAACCTATAAAAATAGGCGTATCACGAGGCCCTTTCGTCTCGCGCGTTTCGGTGATGACGGTGAAAACCTCTGACACATGCAGCTCCCGGAGACGGTCACAGCTTGTCTGTAAGCGGATGCCGGGAGCAGACAAGCCCGTCAGGGCGCGTCAGCGGGTGTTGGCGGGTGTCGGGGCTGGCTTAACTATGCGGCATCAGAGCAGATTGTACTGAGAGTGCACCATATGCGGTGTGAAATACCGCACAGATGCGTAAGGAGAAAATACCGCATCAGGCGCCATTCGCCATTCAGGCTGCGCAACTGTTGGGAAGGGCGATCGGTGCGGGCCTCTTCGCTATTACGCCAGCTGGCGAAAGGGGGATGTGCTGCAAGGCGATTAAGTTGGGTAACGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTGCCAAGCTG
【0481】
- 組換えヒトタンパク質CD43(aa20~253)[配列番号42]:
STTAVQTPTSGEPLVSTSEPLSSKMYTTSITSDPKADSTGDQTSALPPSTSINEGSPLWTSIGASTGSPLPEPTTYQEVSIKMSSVPQETPHATSHPAVPITANSLGSHTVTGGTITTNSPETSSRTSGAPVTTAASSLETSRGTSGPPLTMATVSLETSKGTSGPPVTMATDSLETSTGTTGPPVTMTTGSLEPSSGASGPQVSSVKLSTMMSPTTSTNASTVPFRNPDENSR
【0482】
- UMG1重鎖CDR2-長[配列番号43]
YISSGSGNFYYVDTVKG
【0483】
- UMG1 VH(マウス)-代替配列[配列番号44]
DVQVESGGGLVQPGGSRKLSCVASGFTFSSFGMHWVRQAPEKGLEWVAYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNPKNTLFLQMTSLRSEDTAMYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTSVTVSS
【0484】
- ヒト化VH1-代替配列[配列番号45]
EVQVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVSYISSGSGNFYYVDTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARSTYYHGSRGAMDYWGQGTLVTVSS
【0485】
- 中性ペプチドリンカー[配列番号46]
GSGSGSG
【0486】
- インフルエンザ赤血球凝集素(HA)エピトープ由来の合成ペプチド[配列番号47]
YPYDVPDYAG
【0487】
- ヒトCD43の直鎖状エピトープ-aa71~78[配列番号48]
INEGSPLW
【0488】
- ヒトCD43の直鎖状エピトープ-高度に塩基性の配列1[配列番号49]
RRRQKR
【0489】
- ヒトCD43の直鎖状エピトープ-高度に塩基性の配列2[配列番号50]
RRPTLTTFFGRRK
【0490】
- 置換スキャンにおいて使用されるヒトCD43の直鎖状エピトープ[配列番号51]
PPSTSINEGSPLWTS
【0491】
- 非ヒトCD43の直鎖状エピトープ[配列番号52]
PPSTSVNEGSPLGTS
【0492】
- ヒトCD43の直鎖状エピトープ-aa73~78[配列番号53]
EGSPLW
【0493】
- ヒトCD43の直鎖状ペプチド配列-aa66~72[配列番号54]
PPSTSIN
【0494】
- ヒトCD43の直鎖状ペプチド配列-aa79~80[配列番号55]
TS
【0495】
【0496】
7.参照による組み込み
本出願において引用される全ての刊行物、特許、特許出願及び他の文献は、それぞれの個々の刊行物、特許、特許出願又は他の文献が、全ての目的のために参照によって組み込まれることが個々に示されるのと同じ程度に、全ての目的のために、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0497】
8.均等
様々な具体的な実施形態を、説明及び記載したが、上記の明細書は制限されない。様々な変更を、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、行うことができることが認識される。多くの変形は、本明細書の再検討の際に、当業者に明らかになるだろう。
【配列表】
【国際調査報告】