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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(54)【発明の名称】衝突衝撃緩衝装置システムと方法
(51)【国際特許分類】
   E01F 15/14 20060101AFI20221005BHJP
【FI】
E01F15/14
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022514774
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-03-04
(86)【国際出願番号】 US2020055797
(87)【国際公開番号】W WO2021076767
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】63/054,911
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/915,592
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510130631
【氏名又は名称】トラフィックス デバイシィズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TrafFix Devices,Inc.
【住所又は居所原語表記】160 Avenida La Pata San Clemente CA 92673(United States of America)
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】マウス、ジェフリー ビー
(72)【発明者】
【氏名】アルマンザ、フェリペ
(72)【発明者】
【氏名】カルプ、ジャック エイチ
【テーマコード(参考)】
2D101
【Fターム(参考)】
2D101CA04
2D101DA04
2D101EA01
2D101FA27
2D101FA35
2D101FB02
2D101FB12
2D101GA17
2D101GA24
(57)【要約】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムは、前記衝突衝撃緩衝装置システムの長さに沿って延伸されているレールと、最初は前記レールの長さに沿って間隔の関係で配置されている複数の隔壁と、を備えている。前記複数の隔壁は各々前記レールに沿って移動し、前記衝突衝撃緩衝装置システムの前端が車両から衝撃力を受けると、前記隔壁の1つ目が前記レールに沿って後方に移動すると共に前記隔壁の2つ目に衝突し、前記1つ目及び2つ目の隔壁が前記レールに沿って更に後方に移動し、この過程で前記衝撃力が完全に減衰するまで他の1つの前記隔壁を持続的に使用する。前記衝突衝撃緩衝装置システムの引き裂き部材は前記衝突衝撃緩衝装置システムの引き裂き可能部材を形成している材料に接合され、前記引き裂き部材が前記引き裂き可能部材を形成している材料を引き裂くことにより、前記衝撃力の減弱が増加する.
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムであって、
前記衝突衝撃緩衝装置システムの長さに沿って延伸されているレールと、
最初は前記レールの長さに沿って間隔の関係で配置されている複数の隔壁であって、前記複数の隔壁の各1つは前記レールに移動可能に接合されるのに適している基端を有し、前記衝突衝撃緩衝装置システムの前端が誤った車両からの衝撃力を受けた際に、前記複数の隔壁のうちの1つ目がレールに沿って後方に移動すると共に前記複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、前記複数の隔壁のうちの1つ目及び2つ目が前記レールに沿って更に後方に移動し、この過程で衝撃力が完全に減衰するまで前記複数の隔壁のうちの他の隔壁を持続的に使用する複数の隔壁と、
前記衝突衝撃緩衝装置システム上で前記衝突衝撃緩衝装置システムの引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適している引裂き部材であって、前記衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると、前記引裂き部材及び前記引裂き可能部材が相対的に移動し、前記引裂き部材が前記引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加する引裂き部材と、を備えていることを特徴とする、
衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項2】
前記引裂き部材はボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の前記衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項3】
前記引裂き部材は前記複数の隔壁の1つ上に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項4】
前記引裂き部材は前記複数の隔壁のうちの1つ目の隔壁の基端上に設置されていることを特徴とする請求項3に記載の衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項5】
前記引裂き部材は複数の引裂き部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項6】
前記引裂き可能部材は前記衝突衝撃緩衝装置の長さの少なくとも一部分に沿って延伸されていると共にその中に設けられている複数の孔を備え、前記複数の孔は前記引裂き可能部材の長さに沿って延伸されていると共に互いに縦方向に間隔を空けており、前記引裂き部材は前記複数の孔の1つに接合され、前記衝突衝撃緩衝装置に衝撃力が加えられると、前記引裂き可能部材と前記引裂き部材との間に相対運動が発生し、前記相対運動により前記引裂き部材が前記複数の孔のうちの隣接する孔の間にある材料を引き裂き、これにより連続的な隙間が発生し、前記材料が引き裂かれることにより衝撃力を減弱する作用が生じることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項7】
前記複数の孔が設けられている引裂き可能部材の長さ上に沿って、前記複数の孔が不均一に間隔を空けていることを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項8】
前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに更に近接している隣接する孔の間隔は、前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に更に近接している隣接する孔の間隔よりも更に近接していることを特徴とする請求項7に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項9】
前記複数の孔のサイズは互いに相違することを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項10】
前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに更に近接している孔は、前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に更に近接している孔よりも更に大きく、且つ更に細長いことを特徴とする請求項8に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項11】
前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けて前記引裂き可能部材を形成している材料はより薄く、且つ前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に向けて前記引裂き可能部材を形成している材料はより厚いことを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項12】
前記引裂き可能部材は前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つから前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端に向けて延伸され、前記引裂き可能部材は複数の段を備え、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けられている第一段は、前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端に向けられている第二段よりも更に軟らかいことを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項13】
前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの1つは前記衝突衝撃緩衝装置の前端であり、且つ前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端は前記衝突衝撃緩衝装置の後端であることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項14】
前記第一段を形成している材料が前記第二段を形成している材料よりも薄いため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項15】
前記第一段中に設けられている前記複数の孔のうちの孔が前記第二段中に設けられている前記複数の孔のうちの孔よりも更に近接しているため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項16】
前記第一段中に設置されている前記複数の孔のうちの孔が前記第二段中に設置されている前記複数の孔のうちの孔のサイズよりも大きいため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項17】
前記レールは幅方向上に間隔を空けている第一アウターレール及び第二アウターレールを備え、且つ前記引裂き可能部材はセンターレールを含むことを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項18】
前記衝突衝撃緩衝装置の長さに沿ってその各一側に沿って設置されている複数のフェンダーパネルを更に備え、衝突衝撃緩衝装置が車両により衝突された場合、前記複数のフェンダーパネルのうちの最前面の複数のフェンダーパネルが前記フェンダーパネルのうちの最後の複数のフェンダーパネルと重なってスライドするのに適合することを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項19】
前記衝突衝撃緩衝装置の最前端に設置されているノーズボックスを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項20】
前記引裂き可能部材は静止しており、且つ前記引裂き部材は前記衝撃力に反応して移動することを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項21】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムであって、
ベース部であって、前記ベース部の長さに沿って延伸されている第一外レールと、第一外レールと間隔を空けていると共にベース部の長さに沿って延伸されている第二外レールと、ベース部の幅を超えて延伸されていると共に前記第一外レールを前記第二外レールに連結している複数の間隔を空けている横ばりと、を備えているベース部と、
最初は前記ベース部の長さに沿って間隔を置いて配置されている複数の隔壁を備えているアッパー緩衝装置部分であって、前記複数の隔壁は全て前記第一外レール及び前記第二外レールのうちの各1つに移動可能に接合されるのに適している基端を各々有し、前記アッパー緩衝装置部分の前端が誤った車両からの衝撃力を受けた場合、前記複数の隔壁のうちの1つ目が前記第一及び第二アウターレールに沿って後方に移動すると共に前記複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、前記複数の隔壁のうちの1つ目及び2つ目の隔壁が前記第一及び第二アウターレールに沿って更に後方に移動し、前記過程で衝撃力が完全に減衰するまで前記複数の隔壁のうちの他の隔壁を持続的に使用するアッパー緩衝装置部分と、
前記アッパー緩衝装置部分上に設置されている引裂き部材であって、前記引裂き部材は前記アッパー緩衝装置部分の引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適し、前記衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると前記引裂き部材及び前記引裂き可能部材が相対的に移動し、前記引裂き部材が前記引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加する引裂き部材と、を備えていることを特徴とする、
衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項22】
逸脱した(errant)車両から加えられる衝突衝撃力を減弱する方法であって、さもなければ前記逸脱した車両が移動不可能な物体に衝突し、
ベース部及びアッパー緩衝装置部分を有している衝突衝撃緩衝装置の前端が衝撃力を受けることと、
前記アッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材が衝撃力に反応して前記ベース部に沿って後方に移動することと、
アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材が後方に移動した際に、前記衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引裂き部材が衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引き裂き可能材料を引き裂き、前記引き裂き可能材料が引き裂きかれることにより衝撃力を減弱する作用が生じることと、を含むことを特徴とする、
方法。
【請求項23】
前記引裂き部材は前記アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材の1つ上に設けられている突起であり、前記突起は最初は前記引き裂き可能材料中に形成されている孔に接合されていることを特徴とする請求22に記載の方法。
【請求項24】
前記引き裂き可能材料中には縦方向に沿って間隔を置いて配置されている複数の孔が存在し、且つ前記引き裂き工程は、前記最初に接合されている孔及び前記複数の孔のうちの隣接する孔の間にある前記引き裂き可能材料を引き裂き、隙間を形成することを含むことを特徴とする請求23に記載の方法。
【請求項25】
前記アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材は1つまたは複数の隔壁を備え、且つ前記引き裂き可能材料は前記ベース部の一部分を形成しているレールを含むことを特徴とする請求24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に衝突衝撃緩衝装置に関し、且つより具体的にはモータービークル及び橋台(abutments)の前縁及び他の固定された路上の障害物から保護する固定システムを備えているガードレールの衝突衝撃緩衝装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路上の車両事故は世界的に重大な問題であり、現在発展している国家にとって経済的及び人的損失を負わせる苦難の最大の原因の1つとなっている。特にこれらの悲惨な事故による死傷者を減らすため、防護柵、衝突緩和装置、車載衝突衝撃緩衝装置、衝突バレル等が既に開発されており、車両及び橋台のような剛性の移動不可能な障害物の衝撃を軽減している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらのタイプの衝突衝撃緩衝装置は車両の減速度の限界を超過せずに、車両の衝撃エネルギーを吸収しなければならない。また、重量車両及び軽量車両に同時に適用可能でなくてはならない。最軽量の車両は低い減速度により、緩衝装置及び重量車両が発生させる最大力の限度を決定し、これにより必要な総衝撃変形を確定している。前記力は軽量車両の限度を超過しないため、初期の力及び減速度が低く、エネルギーの吸収を制限している。車両が衝撃速度「低下」から0になった場合、衝突抵抗力が増加することは、厳格な政府の安全基準を満たす衝突衝撃緩衝装置システムの非常に重要な特徴である。本発明は革新的で廉価であり、非常に簡単だが有効的な方式でこの目標を実現している。
【0004】
本発明及びその付加する特徴及び利点について以下の添付図面の描写を参照することで最適な理解が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的な実施態様では、本発明は、例えば、橋台のような固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムを備えている。前記システムは衝突衝撃緩衝装置システムの長さに沿って延伸されているレールと、最初はレールの長さに沿って間隔の関係で配置されている複数の隔壁と、を備えている。複数の隔壁のうちの各1つがレールに移動可能に接合されるのに適している基端を有し、衝突衝撃緩衝装置システムの前端が誤った車両からの衝撃力を受けた場合、複数の隔壁のうちの1つ目がレールに沿って後方に移動すると共に複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、1つ目及び2つ目の隔壁がレールに沿って更に後方に移動し、前記過程で衝撃力が完全に減弱するまで複数の隔壁のうちの更に多くの隔壁を持続的に使用する。前記システムは衝突衝撃緩衝装置システム上にある引裂き部材を更に備え、前記引裂き部材は衝突衝撃緩衝装置システムの引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適している。衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると、引裂き部材及び引裂き可能部材が相対的に移動し、引裂き部材が引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加する。
【0006】
例示的な実施態様では、引裂き部材はボルトを備え、複数の隔壁の1つ上に設置してもよく、例えば、複数の隔壁のうちの1つ目の基端上に設置してもよい。引裂き部材は複数の引裂き部材を含んでもよい。
【0007】
引裂き可能部材は衝突衝撃緩衝装置の長さの少なくとも一部分に沿って延伸されていると共にその中に設けられている複数の孔を備え、前記複数の孔は引裂き可能部材の長さに沿って延伸されていると共に互いに縦方向に間隔を空けている。引裂き部材が複数の孔の1つに接合されることにより、衝突衝撃緩衝装置に衝撃力が加えられた際に、引裂き可能部材と引裂き部材との間に相対運動が発生し、前記相対運動により引裂き部材が複数の孔のうちの隣接する孔の間にある材料を引き裂くことにより、連続的な隙間が形成され、前記材料が引き裂かれることにより衝撃力が減弱する作用が生じる。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態では、複数の孔を有している引裂き可能部材の長さに沿って設けられている前記複数の孔は均等に間隔を空けているわけではない。例えば、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに近接している前記複数の孔のうちの隣接する孔は、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に近接している複数の孔のうちの隣接する孔よりも更に緊密な間隔を有している。幾つかの状況においては、前記複数の孔のサイズが互いに相違している。例えば、図示する実施例において、前記複数の孔のうちの最前面にある孔は、衝突衝撃緩衝装置の後端に更に近接するように位置している複数の孔のうちの孔よりも更に大きく、更に細長い。応用及び必要な減衰特性に基づいて、前記方向は具体的な状況に基づいて反転可能である。
【0009】
他の変形例では、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けて前記引裂き可能部材を形成している材料は更に薄くしてもよく、且つ衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に向けられている材料は更に厚い。上述のあらゆるまたは全ての実施例及び変形例において、単独で使用するか、或いは各種組み合わせて使用し、引裂き可能部材は衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つから他端に向けて延伸される場合、複数の段(stage)を備えてもよく、前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けられている第一段は、前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に向けられている第二段よりも更に軟らかい。
【0010】
示す実施例において、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの1つは衝突衝撃緩衝装置の前端であり、且つ衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端は衝突衝撃緩衝装置の後端である。
【0011】
第一段を形成している材料が第二段を形成している材料よりも更に薄いため、第一段は更に軟らかくてもよい。第一段中に設けられている複数の孔のうちのこれら前記孔が、第二段中に設けられている複数の孔のうちのこれら前記孔よりも更に緊密な間隔を有しているため、第一段も更に軟らかくてもよい。第一段中に設けられている複数の孔のうちのこれら前記孔のサイズが第二段中に設けられている複数の孔のうちのこれら前記孔のサイズよりも大きいため、第一段も更に軟らかくてもよい。
【0012】
本発明の特定の実施形態では、レールが幅方向上に間隔を空けている第一及び第二アウターレールを備え、且つ引裂き可能部材がセンターレールを備えている。複数のフェンダーパネルは衝突衝撃緩衝装置の長さに沿って衝突衝撃緩衝装置の各一側に配置されている。衝突衝撃緩衝装置が車両に衝突された場合、複数のフェンダーパネルのうちの最前面にあるフェンダーパネルは複数のフェンダーパネルのうちの最後面にあるフェンダーパネルと並列してスライドするのに適している。ノーズボックスは衝突衝撃緩衝装置の最前端に設置されている。特定の実施例において、引裂き可能部材は静止していると共に引裂き部材は衝撃力に反応して移動し、これも設計目標に基づいて変化可能である。
【0013】
本発明の他の態様では、固定構造の前面部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムを提供する。前記システムは、ベース部を有し、前記ベース部の長さに沿って延伸されている第一アウターレールと、同様に前記ベース部の長さに沿って延伸されていると共に第一アウターレールとの間隔を空けている第二アウターレールと、複数の間隔を空けている横ばりと、を備え、前記横ばりは前記ベース部の幅を超えて延伸されていると共に前記第一アウターレールを前記第二アウターレールに連結している。アッパー緩衝装置部分は、最初はベース部の長さに沿って間隔の関係で配置されている複数の隔壁を含む。複数の隔壁のうちの各1つは第一アウターレール及び第二アウターレールのうちの各1つに移動可能に接合されるのに適している基端を有し、アッパー緩衝装置部分の前端が誤った車両からの衝撃力を受けた場合、複数の隔壁のうちの1つ目が第一及び第二アウターレールに沿って後方に移動すると共に複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、複数の隔壁のうちの第一及び第二隔壁が共に第一及び第二アウターレールに沿って更に後方に移動し、衝撃力が完全に減衰するまで複数の隔壁のうちの更に多くの隔壁に対しこの過程を持続する。引裂き部材はアッパー緩衝装置部分上に設置され、前記引裂き部材はアッパー緩衝装置部分の引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適しており、衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると、引裂き部材及び引裂き可能部材が相対的に移動し、引裂き部材が引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加する。
【0014】
本発明のさらなる他の態様では、誤った車両から加えられる衝突衝撃力を減弱する方法を開示し、さもなければ前記車両が不動の物体に衝突する。前記方法は以下の工程を含む。ベース部及びアッパー緩衝装置部分を有している衝突衝撃緩衝装置の前端により衝撃力を受け、且つアッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材が衝撃力に反応してベース部に沿って後方に移動する。更なる工程は、アッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材が後方に移動すると、衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引裂き部材が衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引き裂き可能材料を引き裂き、前記材料が引き裂かれることにより衝撃を減弱する作用力が生じる。
【0015】
前記方法の幾つかの変化において、引裂き部材はアッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材の1つ上に設けられている突起であり、最初は引き裂き可能材料中に形成されている孔に接合されている。引き裂き可能材料中には複数の孔を有し、間隔の関係で縦方向に配置され、且つ引き裂き工程は最初に接合されている孔と複数の孔のうちの隣接する孔との間にある引き裂き可能材料を引き裂いて、隙間を形成することを含む。アッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材は1つまたは複数の隔壁を備え、且つ引き裂き可能材料はベース部の一部分を形成しているレールを含む。
【0016】
本発明及びその付加する特徴及び利点について、以下の添付図面の描写を結合して参照することで最適な理解が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の原理に基づいて構成されている衝突衝撃緩衝装置の例示的な実施例を示す等角図であり、展開方向上に配置されている状態を示す。
図2図1に類似する等角図であり、衝突衝撃緩衝装置は部分的に圧縮される方向にあり、示される衝突衝撃緩衝装置中から革新的な引裂き部材を排除することにより、引き裂きが発生しなくなり、且つセンターレール中の孔または穴が視認可能となっている。
図3図2に類似する等角図であって、本発明の引裂き部材を図示すると共に前穴38の引き裂きが発生して衝撃力が減弱している状態を示す。
図4図1及び図2に類似する等角図であって、衝突衝撃緩衝装置が完全に圧縮される方向にあり、但し、本発明の引裂き部材が既に排除されているため、引き裂きが発生せず、且つセンターレール中の孔または穴が視認可能となっている。
図5図4に類似する等角図であって、本発明の引裂き部材が存在していると共に前穴38の引き裂きが発生して衝撃力が減弱している状態を示す。
図6】衝突衝撃緩衝装置の先端から見た背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
現在添付図面を更に具体的に参照する。図1乃至図6は上述の説明の固定された衝突衝撃緩衝装置システム10の例示的な実施例を示す。前記システムは1回限りの衝撃のために用いられた後に交換されるため、犠牲的に設計されている。このため、設計及び構造上安価で簡単に設計されているが、衝突衝撃緩衝装置の車両の乗員を保護する点では非常に有効である。
【0019】
システム10の設計はアメリカ連邦TL(テストレベル)-3の衝突減衰仕様に適合することを考慮しており、その外形は狭く、双方向能力を有し、MASH(ハードウェアの安全評価マニュアル)に適合し、安価であり、且つ独立している(当然ながら、剛性物体に連結しなくてもよい)。
前記システムは設計が簡単であり、製造が容易であり(材料が全て標準サイズ及び形状となっており、フェンダーパネル(fender panels)は標準のスリービーム(Thrie Beam)に基づいている)、組み立て易く、且つ完全な組立品として輸送できる。ベース部はドリルテンプレートであり、ユニット10を組み立てた状況でアンカーホールを穿孔している。例示的な実施例において、前記ユニットの長さは約20乃至24フィートに設計されている。その幅は32インチまたは更に小さく、トラック上で3つ分の幅のユニット10を輸送することを許容している。高さは32乃至36インチである。ユニット10はコンクリート、アスファルト、または両者の混合体上に係留してもよく、且つ標準アンカー及び接着剤を使用して係留している。華氏-40度から150+度の温度範囲内での使用に適合している。
【0020】
図示の例示的な実施形態では、システム10は梯子フレーム設計を有しているベース部12を備え、第一アウターレール16及び第二アウターレール18をそれぞれ支持している複数の横ばり14及びセンターレール20を含む。横ばり14はアンカーホール22を具備し、ボルトアンカーまたは他の適合する機械的締結部材を使用してベースが地面に係留されている。幾つかの状況において、接着剤により代替するか同時に使用してもよい。示す実施例において、第一及び第二アウターレール16、18の外側及び内側には、アンカーホール22が各横ばり14の長さに沿って間隔を空けて設けられている。
【0021】
システム10は、ノーズボックス(nose box)26と、複数の隔壁(diaphragm)28と、複数のフェンダーパネル30と、を含むアッパー緩衝装置部分24を更に備えている。
ノーズボックス26は警告サイン32を具備してもよく、且つその前部で、サイン32の後面に圧砕可能な部材を具備してもよい。ノーズボックス26は正面、側面及び傾斜角度(angled nose)の衝突に関連する負荷を支持し、且つローラー34により支持され、これが前部面板がアウターレール16、18に沿って後方に移動するのを許可している。ローラー34は傾斜角度(angled nose)の衝突中にバインド/ロックされるのを防止するように設計されている。ノーズボックス26が車両の衝突後に後方に移動するに連れて、減衰が稼働する。
【0022】
隔壁28はノーズボックス26の後面に間隔を空けて設置されている。これらは標準形状及びサイズで製造され、且つサイズが負荷に適合する交叉ブレース(cross braces)を有している。各交叉ブレースはフェンダーパネル30の組み立てを利便にするように位置決めされている。図示するように、各隔壁28はその各側の基端36箇所が外レール16、18にスライド可能に装設されている。
【0023】
フェンダーパネル30は構造上は標準的であり、標準的なスリー(Thrie)ビームを採用し、好ましくは10または12号鋼(10or12-gauge steel)により製造されている。車両が衝突した場合、緩衝装置が圧縮され、図2図3及び図4図5に示すように、フェンダーパネル30は、好ましくは、スライド方式で相互に嵌装または重畳するように設計され、図示するようになっている。
フェンダーパネル30の長さは側面の衝突中の負荷により確定し、且つフェンダーパネルは好ましくは共通に設計されていると共に可能な状況において互換可能となっている。ボルトは最前面のフェンダーパネル30をノーズボックス26上に固定し、且つフェンダーパネルを隔壁28上に更に固定している。示す実施例において、他の取付方法を使用してもよく、フェンダーパネル30の後部はスロット(slot)ではなくクリップ(clip)により固定されている。システム10の設計には標準スリービームトランジションピースを使用している。
【0024】
フェンダーパネルを形成している鋼は亜鉛めっきされてもよく、且つ、例えば、A36、A513またはA517でもよい。
【0025】
衝突/衝撃力を減弱するための各種方法は全て本発明の範囲内に含まれる。例えば、リッパープレート(ripper plate)を使用してもよく、これは変化及び段階的な厚さ及び形状を有し、段階的に減衰するか、レーザー/プラズマがパターンに切断することで段階的に減衰するか、或いは、例えばノーズボックス26上に位置している切断機(cutter)がある。剪断ボルト(shearing bolts)を使用してもよく、例えば、二面剪断(double shear)方法またはノーズボックス26上にあるカッターを含む。
失効したワイヤーロープ段は、失効するまで引っ張られたワイヤーロープループ、結ばれたチューブアーチ(tube arch)、ハニカムカートリッジ(アルミニウム、鋼、またはプラスチック)、圧砕可能な発泡材充填カートリッジ、砂充填カートリッジ、小砂利充填カートリッジ、水充填カートリッジ、油中にガラスビーズを充填したカートリッジ、オフセットローラー(offset roller)により引っ張られる金属ストリップ、ワイヤーロープにより引っ張られる摩擦ブレーキ、棒材(bar stock)上にある摩擦ブレーキ、或いは速度磁石(磁気減衰)を全て潜在的に可能な実施例として含む。
【0026】
図1乃至図6は減衰方法を例示し、これはセンターレール20を備えている。図に示すように、レール20は垂直方向にベース部12の横ばり14上に固定されるように装設されている。図3及び図5に示すように、複数の孔または穴38はレール20の長さに沿って間隔を空けて設けられている。
【0027】
車両に衝突された場合、アッパー緩衝装置部分24が後方に移動すると共に減衰が発生し、これにより衝突の衝撃エネルギーが吸収される。このような減衰能力は1つまたは複数の革新的な剪断ボルトまたは引裂き部材40を使用し(図3図5図6参照)、これは緩衝装置部分24から延伸されていると共に孔38に接合されている。ちなみに、図3図5では引裂き部材40を排除し、孔38を図示し、図2b及び図3bには引裂き部材40が位置している衝突衝撃緩衝装置を図示し、実際の取付中の状況である。なお、「引き裂くtear」、「裂くrip」、「剪断shear」、「切るslice」、「切断cut」等の用語は本出願中では互換的に使用しており、材料中に隙間(slit)が生じて衝撃エネルギーを消散及び減衰するあらゆる過程を識別している。「引き裂くtear」、「引き裂きtearing」、「引き裂き可能tearable」等の用語 は本文及び添付する特許請求の範囲において上述のあらゆる用語の代替として用いており、衝突衝撃緩衝装置部材中に縦方向の隙間を形成して衝撃エネルギーを減衰するために用い、且つ十分広い範囲のあらゆるこれらの用語を含む。
【0028】
示す実施例において、引裂き部材40は最前面の隔壁28上に設置される。図に示すように、本発明の範囲内には複数の引裂き部材40を採用してもよく、1つの隔壁28の横方向上に間隔を空けて設置することで対応する構造部材を引き裂き、例えば、レール20、或いはレール20の対向する側を引き裂くか、または代替として、複数の隔壁28のうちの1つ以上に1つまたは複数の引裂き部材40を採用している。
図2b及び図3bに示すように、緩衝装置部分24が後方に移動するに連れて、孔38が引裂き部材40により引き裂かれ、孔38の間にレール20を形成している材料を引き裂くことにより、孔38中に隙間42を形成し、大部分の衝突衝撃力を吸収している。レール20の異なる段中にある孔38の間隔を改変することにより、及び/または孔のサイズを改変することにより、引き裂きを最適化するように孔38を調整でき、これにより減衰効果を最適化する。例えば、レール20の前部にある孔38を更に緊密に間隔を空けるか、更に細長くすることにより、レールが圧縮される際に「更に軟らかく」なり、レール20の更に後にある部分中の孔38を緩衝装置のこれら部分が圧搾される際に「更に硬く」することにより、更に高い力を減衰するために、これらを更に小さくし、引き延ばしを更に少なくし、間隔を更に広くしてもよい。
また、必要であれば、類似する理由により、レール20を前部では薄い材料(ゲージ)で製造し、後部では厚い材料(ゲージ)で製造してもよい。これによりレール20の「調整可能性」を高めている。また、必要であれば、レール自体の材料を緩衝装置に連れて前から後に、1つの段(stage)から次の段にレールに沿って進行させて改変してもよい。当然ながら、示す実施例においては、なるべく軟らかい部分を前にし、硬い部分を後にしているが、但し、相違する設計を考慮して異なる方向を規定しており、例えば、軟らかい部分を後にし、硬い部分を前にしてもよい。
【0029】
隔壁28は横ばり14及びアンカー部材22により側方向の衝撃の負荷を隔壁から路面に伝達している。これは路面のアンカーに対し路面自体を緩衝装置システム10の構造部材としている。
【0030】
以上より、本発明の重要な特徴は、例えば、
1)コストが低いこと、
2)独立式であること(最終処理ではない-遮蔽された構造により構造の支持を提供するわけではない)、
3)組み立て易い-20フィートの長さの組立品はトラックで現場まで輸送でき、且つボルトで地面上に容易に固定できる-標準的な材料の長さにより輸送が更に容易になること、
4)調整可能性により異なる衝突標準及び応用に適応するように改変可能であること、を含む。
【0031】
本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0032】
10 システム
10 ユニット
12 ベース部
14 横ばり
20 センターレール
22 アンカーホール
16 第一アウターレール
18 第二アウターレール
24 アッパー緩衝装置部分
26 ノーズボックス
28 隔壁
30 フェンダーパネル
32 警告サイン
34 ローラー
36 基端
38 穴
40 引裂き部材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-08-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムであって、
前記衝突衝撃緩衝装置システムの長さに沿って延伸されているレールと、
最初は前記レールの長さに沿って間隔の関係で配置されている複数の隔壁であって、前記複数の隔壁の各1つは前記レールに移動可能に接合されるのに適している基端を有し、前記衝突衝撃緩衝装置システムの前端が誤った車両からの衝撃力を受けた際に、前記複数の隔壁のうちの1つ目がレールに沿って後方に移動すると共に前記複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、前記複数の隔壁のうちの1つ目及び2つ目が前記レールに沿って更に後方に移動し、この過程で衝撃力が完全に減衰するまで前記複数の隔壁のうちの他の隔壁を持続的に使用する複数の隔壁と、
前記衝突衝撃緩衝装置システム上で前記衝突衝撃緩衝装置システムの引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適している引裂き部材であって、前記衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると、前記引裂き部材及び前記引裂き可能部材が相対的に移動し、前記引裂き部材が前記引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加し、前記引き裂き可能部材を調整することにより前記引き裂き可能部材の引き裂きを最適化する引裂き部材と、を備えていることを特徴とする、
衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項2】
前記引裂き部材はボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の前記衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項3】
前記引裂き部材は前記複数の隔壁の1つ上に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項4】
前記引裂き部材は前記複数の隔壁のうちの1つ目の隔壁の基端上に設置されていることを特徴とする請求項3に記載の衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項5】
前記引裂き部材は複数の引裂き部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項6】
前記引裂き可能部材は前記衝突衝撃緩衝装置の長さの少なくとも一部分に沿って延伸されていると共にその中に設けられている複数の孔を備え、前記複数の孔は前記引裂き可能部材の長さに沿って延伸されていると共に互いに縦方向に間隔を空けており、前記引裂き部材は前記複数の孔の1つに接合され、前記衝突衝撃緩衝装置に衝撃力が加えられると、前記引裂き可能部材と前記引裂き部材との間に相対運動が発生し、前記相対運動により前記引裂き部材が前記複数の孔のうちの隣接する孔の間にある材料を引き裂き、これにより連続的な隙間が発生し、前記材料が引き裂かれることにより衝撃力を減弱する作用が生じることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項7】
前記複数の孔を配置することで前記引き裂き可能部材を調整することにより、引裂き可能部材の長さ上に沿って、前記複数の孔が不均一に間隔を空けていることを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項8】
前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに更に近接している隣接する孔の間隔は、前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に更に近接している隣接する孔の間隔よりも更に近接していることを特徴とする請求項7に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項9】
前記複数の孔を配置することで前記引き裂き可能部材を調整することにより、前記複数の孔のサイズは互いに相違することを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項10】
前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに更に近接している孔は、前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に更に近接している孔よりも更に大きく、且つ更に細長いことを特徴とする請求項8に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項11】
前記引き裂き可能部材を調整することにより、前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けて前記引裂き可能部材を形成している材料より薄くなり、且つ前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に向けて前記引裂き可能部材を形成している材料はより厚くなることを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項12】
前記引裂き可能部材は前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つから前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端に向けて延伸され、前記引裂き可能部材を調整することによりこれが複数の段を備え、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けられている第一段は、前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端に向けられている第二段よりも更に軟らかいことを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項13】
前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの1つは前記衝突衝撃緩衝装置の前端であり、且つ前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端は前記衝突衝撃緩衝装置の後端であることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項14】
前記第一段を形成している材料が前記第二段を形成している材料よりも薄いため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項15】
前記第一段中に設けられている前記複数の孔のうちの孔が前記第二段中に設けられている前記複数の孔のうちの孔よりも更に近接しているため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項16】
前記第一段中に設置されている前記複数の孔のうちの孔が前記第二段中に設置されている前記複数の孔のうちの孔のサイズよりも大きいため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項17】
前記レールは幅方向上に間隔を空けている第一アウターレール及び第二アウターレールを備え、且つ前記引裂き可能部材はセンターレールを含むことを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項18】
前記衝突衝撃緩衝装置の長さに沿ってその各一側に沿って設置されている複数のフェンダーパネルを更に備え、衝突衝撃緩衝装置が車両により衝突された場合、前記複数のフェンダーパネルのうちの最前面の複数のフェンダーパネルが前記フェンダーパネルのうちの最後の複数のフェンダーパネルと重なってスライドするのに適合することを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項19】
前記衝突衝撃緩衝装置の最前端に設置されているノーズボックスを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項20】
前記引裂き可能部材は静止しており、且つ前記引裂き部材は前記衝撃力に反応して移動することを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置。
【請求項21】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムであって、
ベース部であって、前記ベース部の長さに沿って延伸されている第一外レールと、第一外レールと間隔を空けていると共にベース部の長さに沿って延伸されている第二外レールと、ベース部の幅を超えて延伸されていると共に前記第一外レールを前記第二外レールに連結している複数の間隔を空けている横ばりと、を備えているベース部と、
最初は前記ベース部の長さに沿って間隔を置いて配置されている複数の隔壁を備えているアッパー緩衝装置部分であって、前記複数の隔壁は全て前記第一外レール及び前記第二外レールのうちの各1つに移動可能に接合されるのに適している基端を各々有し、前記アッパー緩衝装置部分の前端が誤った車両からの衝撃力を受けた場合、前記複数の隔壁のうちの1つ目が前記第一及び第二アウターレールに沿って後方に移動すると共に前記複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、前記複数の隔壁のうちの1つ目及び2つ目の隔壁が前記第一及び第二アウターレールに沿って更に後方に移動し、前記過程で衝撃力が完全に減衰するまで前記複数の隔壁のうちの他の隔壁を持続的に使用するアッパー緩衝装置部分と、
前記アッパー緩衝装置部分上に設置されている引裂き部材であって、前記引裂き部材は前記アッパー緩衝装置部分の引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適し、前記衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると前記引裂き部材及び前記引裂き可能部材が相対的に移動し、前記引裂き部材が前記引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加し、前記引き裂き可能部材を調整することにより前記引き裂き可能部材の引き裂きを最適化する引裂き部材と、を備えていることを特徴とする、
衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項22】
逸脱した(errant)車両から加えられる衝突衝撃力を減弱する方法であって、さもなければ前記逸脱した車両が移動不可能な物体に衝突し、
ベース部及びアッパー緩衝装置部分を有している衝突衝撃緩衝装置の前端が衝撃力を受けることと、
前記アッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材が衝撃力に反応して前記ベース部に沿って後方に移動することと、
アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材が後方に移動した際に、前記衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引裂き部材が衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引き裂き可能材料を引き裂き、前記引き裂き可能材料が引き裂きかれることにより衝撃力を減弱する作用が生じ、前記引き裂き可能部材を調整することにより前記引き裂き可能部材の引き裂きを最適化することと、を含むことを特徴とする、
方法。
【請求項23】
前記引裂き部材は前記アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材の1つ上に設けられている突起であり、前記突起は最初は前記引き裂き可能材料中に形成されている孔に接合されていることを特徴とする請求22に記載の方法。
【請求項24】
前記引き裂き可能材料中には縦方向に沿って間隔を置いて配置されている複数の孔が存在し、且つ前記引き裂き工程は、前記最初に接合されている孔及び前記複数の孔のうちの隣接する孔の間にある前記引き裂き可能材料を引き裂き、隙間を形成することを含むことを特徴とする請求23に記載の方法。
【請求項25】
前記アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材は1つまたは複数の隔壁を備え、且つ前記引き裂き可能材料は前記ベース部の一部分を形成しているレールを含むことを特徴とする請求24に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムであって、
前記衝突衝撃緩衝装置システムの長さに沿って延伸されているレールと、
最初は前記レールの長さに沿って間隔の関係で配置されている複数の隔壁であって、前記複数の隔壁の各1つは前記レールに移動可能に接合されるのに適している基端を有し、前記衝突衝撃緩衝装置システムの前端が誤った車両からの衝撃力を受けた際に、前記複数の隔壁のうちの1つ目がレールに沿って後方に移動すると共に前記複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、前記複数の隔壁のうちの1つ目及び2つ目が前記レールに沿って更に後方に移動し、この過程で衝撃力が完全に減衰するまで前記複数の隔壁のうちの他の隔壁を持続的に使用する複数の隔壁と、
前記衝突衝撃緩衝装置システム上で前記衝突衝撃緩衝装置システムの引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適している引裂き部材であって、前記衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると、前記引裂き部材及び前記引裂き可能部材が相対的に移動し、前記引裂き部材が前記引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加し、前記引き裂き可能部材を調整することにより前記引き裂き可能部材の引き裂きを最適化する引裂き部材と、を備えていることを特徴とする、
衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項2】
前記引裂き部材はボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の前記衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項3】
前記引裂き部材は前記複数の隔壁の1つ上に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項4】
前記引裂き部材は前記複数の隔壁のうちの1つ目の隔壁の基端上に設置されていることを特徴とする請求項3に記載の衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項5】
前記引裂き部材は複数の引裂き部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項6】
前記引裂き可能部材は前記衝突衝撃緩衝装置の長さの少なくとも一部分に沿って延伸されていると共にその中に設けられている複数の孔を備え、前記複数の孔は前記引裂き可能部材の長さに沿って延伸されていると共に互いに縦方向に間隔を空けており、前記引裂き部材は前記複数の孔の1つに接合され、前記衝突衝撃緩衝装置に衝撃力が加えられると、前記引裂き可能部材と前記引裂き部材との間に相対運動が発生し、前記相対運動により前記引裂き部材が前記複数の孔のうちの隣接する孔の間にある材料を引き裂き、これにより連続的な隙間が発生し、前記材料が引き裂かれることにより衝撃力を減弱する作用が生じることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項7】
前記複数の孔を配置することで前記引き裂き可能部材を調整することにより、引裂き可能部材の長さ上に沿って、前記複数の孔が不均一に間隔を空けていることを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項8】
前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに更に近接している隣接する孔の間隔は、前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に更に近接している隣接する孔の間隔よりも更に近接していることを特徴とする請求項7に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項9】
前記複数の孔を配置することで前記引き裂き可能部材を調整することにより、前記複数の孔のサイズは互いに相違することを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項10】
前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに更に近接している孔は、前記複数の孔のうちの前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に更に近接している孔よりも更に大きく、且つ更に細長いことを特徴とする請求項8に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項11】
前記引き裂き可能部材を調整することにより、前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けて前記引裂き可能部材を形成している材料がより薄くなり、且つ前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの他端に向けて前記引裂き可能部材を形成している材料はより厚くなることを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項12】
前記引裂き可能部材は前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つから前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端に向けて延伸され、前記引裂き可能部材を調整することによりこれが複数の段を備え、衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端の1つに向けられている第一段は、前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端に向けられている第二段よりも更に軟らかいことを特徴とする請求項6に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項13】
前記衝突衝撃緩衝装置の前端及び後端のうちの1つは前記衝突衝撃緩衝装置の前端であり、且つ前記衝突衝撃緩衝装置の第一端及び第二端のうちの他端は前記衝突衝撃緩衝装置の後端であることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項14】
前記第一段を形成している材料が前記第二段を形成している材料よりも薄いため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項15】
前記第一段中に設けられている前記複数の孔のうちの孔が前記第二段中に設けられている前記複数の孔のうちの孔よりも更に近接しているため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項16】
前記第一段中に設置されている前記複数の孔のうちの孔が前記第二段中に設置されている前記複数の孔のうちの孔のサイズよりも大きいため、前記第一段が更に軟らかくなっていることを特徴とする請求項12に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項17】
前記レールは幅方向上に間隔を空けている第一アウターレール及び第二アウターレールを備え、且つ前記引裂き可能部材はセンターレールを含むことを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項18】
前記衝突衝撃緩衝装置の長さに沿ってその各一側に沿って設置されている複数のフェンダーパネルを更に備え、衝突衝撃緩衝装置が車両により衝突された場合、前記複数のフェンダーパネルのうちの最前面の複数のフェンダーパネルが前記フェンダーパネルのうちの最後の複数のフェンダーパネルと重なってスライドするのに適合することを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項19】
前記衝突衝撃緩衝装置の前端に設置されているノーズボックスを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項20】
前記引裂き可能部材は静止しており、且つ前記引裂き部材は前記衝撃力に反応して移動することを特徴とする請求項1に記載の衝突衝撃緩衝装置システム
【請求項21】
固定構造の前部に用いられる衝突衝撃緩衝装置システムであって、
ベース部であって、前記ベース部の長さに沿って延伸されている第一外レールと、第一外レールと間隔を空けていると共にベース部の長さに沿って延伸されている第二外レールと、ベース部の幅を超えて延伸されていると共に前記第一外レールを前記第二外レールに連結している複数の間隔を空けている横ばりと、を備えているベース部と、
最初は前記ベース部の長さに沿って間隔を置いて配置されている複数の隔壁を備えているアッパー緩衝装置部分であって、前記複数の隔壁は全て前記第一外レール及び前記第二外レールのうちの各1つに移動可能に接合されるのに適している基端を各々有し、前記アッパー緩衝装置部分の前端が誤った車両からの衝撃力を受けた場合、前記複数の隔壁のうちの1つ目が前記第一及び第二レールに沿って後方に移動すると共に前記複数の隔壁のうちの2つ目に衝突し、前記複数の隔壁のうちの1つ目及び2つ目の隔壁が前記第一及び第二レールに沿って更に後方に移動し、前記過程で衝撃力が完全に減衰するまで前記複数の隔壁のうちの他の隔壁を持続的に使用するアッパー緩衝装置部分と、
前記アッパー緩衝装置部分上に設置されている引裂き部材であって、前記引裂き部材は前記アッパー緩衝装置部分の引裂き可能部材を形成している材料に接合されるのに適し、前記衝突衝撃緩衝装置システムに衝撃力が加えられると前記引裂き部材及び前記引裂き可能部材が相対的に移動し、前記引裂き部材が前記引裂き可能部材を引き裂くことにより、衝撃力の減衰が増加し、前記引き裂き可能部材を調整することにより前記引き裂き可能部材の引き裂きを最適化する引裂き部材と、を備えていることを特徴とする、
衝突衝撃緩衝装置システム。
【請求項22】
逸脱した(errant)車両から加えられる衝突衝撃力を減弱する方法であって、さもなければ前記逸脱した車両が移動不可能な物体に衝突し、
ベース部及びアッパー緩衝装置部分を有している衝突衝撃緩衝装置の前端が衝撃力を受けることと、
前記アッパー緩衝装置部分の1つまたは複数の部材が衝撃力に反応して前記ベース部に沿って後方に移動することと、
アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材が後方に移動した際に、前記衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引裂き部材が衝突衝撃緩衝装置上に設置されている引き裂き可能材料を引き裂き、前記引き裂き可能材料が引き裂きかれることにより衝撃力を減弱する作用が生じ、前記引き裂き可能部材を調整することにより前記引き裂き可能部材の引き裂きを最適化することと、を含むことを特徴とする、
方法。
【請求項23】
前記引裂き部材は前記アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材の1つ上に設けられている突起であり、前記突起は最初は前記引き裂き可能材料中に形成されている孔に接合されていることを特徴とする請求22に記載の方法。
【請求項24】
前記引き裂き可能材料中には縦方向に沿って間隔を置いて配置されている複数の孔が存在し、且つ前記引き裂き工程は、前記最初に接合されている孔及び前記複数の孔のうちの隣接する孔の間にある前記引き裂き可能材料を引き裂き、隙間を形成することを含むことを特徴とする請求23に記載の方法。
【請求項25】
前記アッパー緩衝装置部分の前記1つまたは複数の部材は1つまたは複数の隔壁を備え、且つ前記引き裂き可能材料は前記ベース部の一部分を形成しているレールを含むことを特徴とする請求24に記載の方法。
【国際調査報告】