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<図1>
  • 特表-乗客コンベヤシステム 図1
  • 特表-乗客コンベヤシステム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】乗客コンベヤシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 21/04 20060101AFI20221027BHJP
   B66B 21/10 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
B66B21/04 Z
B66B21/10 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512842
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(85)【翻訳文提出日】2022-03-07
(86)【国際出願番号】 EP2020074194
(87)【国際公開番号】W WO2021043709
(87)【国際公開日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】A50764/2019
(32)【優先日】2019-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500579431
【氏名又は名称】インノヴァ・パテント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【住所又は居所原語表記】Konrad-Doppelmayr-Strasse 1 A-6922 Wolfurt Austria
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パヴェル ヴラサーク
(72)【発明者】
【氏名】ズデネック グレムリカ
(72)【発明者】
【氏名】ジリ ドレンコ
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321BA08
3F321CB02
(57)【要約】
本発明は、乗客コンベヤシステム(1)に関し、上記乗客コンベヤシステム(1)は、搬送方向(12)に長手(4)を有するコンベヤベルト(3)と、上記コンベヤベルト(3)の少なくとも一方のサイドに欄干(6)を備え、上記欄干(6)の少なくとも複数の区画が、上記コンベヤベルト(3)の側方に隣接して延びる。上記欄干(6)は、少なくとも2つの欄干区画(6a,6b)を有する。上記コンベヤベルト(3)に乗り降りするための少なくとも1つの開口部(8)が、上記コンベヤベルト(3)の側方に隣接する上記欄干(6)の連続する2つの欄干区画(6a,6b)の間に配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向(12)に長手(4)を有するコンベヤベルト(3)と、前記コンベヤベルト(3)の少なくとも一方のサイドに欄干(6)を備え、前記欄干(6)が、前記コンベヤベルト(3)の側方に隣接して、少なくとも複数の区画に延びる、乗客コンベヤ装置(1)であって、前記欄干(6)は、少なくとも2つの欄干区画(6a,6b)を有し、前記コンベヤベルト(3)に乗り降りするための少なくとも1つの開口部(8)が、前記コンベヤベルト(3)の側方に隣接する前記欄干の連続する2つの欄干区画(6a,6b)の間に配置される、ことを特徴とする乗客コンベヤ装置。
【請求項2】
前記開口部(8)が、前記欄干区画(6a、6b)の欄干端(9a、9b)によって画定されることを特徴とする、請求項1に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項3】
前記欄干端(9a,9b)のうちの少なくとも一方に、前記欄干(6)を超えて上方に突出するほぼ垂直なバー(11)が配置されることを特徴とする、請求項2に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項4】
2つの前記欄干端(9a,9b)のそれぞれに、前記欄干(6)を超えて上方に突出するほぼ垂直なバー(11)が配置されることを特徴とする、請求項2または3に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項5】
案内要素(13)が、前記搬送方向(12)から見て前記開口部(8)の前方にある前記欄干区画(6a)に配置され、前記案内要素(13)は、前記開口部(8)の方へ、前記コンベヤベルト(3)から斜めに遠ざかる方向に延び、前記欄干区画(6a)に対して、90°~160°、好ましくは100°~135°、特に105°~120°の角度(α)をなすことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項6】
前記案内要素(13)が、前記搬送方向(12)から見て前記開口部(8)の前方にある前記欄干区画(6a)の前記欄干端(9a)の領域に、特に前記欄干端(9a)に直接、配置されることを特徴とする、請求項2および請求項5に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項7】
もう1つの案内要素が、前記搬送方向(12)から見て前記開口部(8)の後方にある前記欄干区画(6b)に配置され、前記もう1つの案内要素は、前記開口部(8)の方へ、前記コンベヤベルト(3)から斜めに遠ざかる方向に延び、前記欄干区画(6b)に対して、90°~160°、好ましくは100°~135°、特に105°~120°の角度(β)をなすことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項8】
前記もう1つの案内要素が、前記搬送方向(12)から見て前記開口部(8)の後方にある前記欄干区画(6b)の前記欄干端(9b)の領域に、特に前記欄干端(9b)に直接、配置されることを特徴とする、請求項2および請求項7に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項9】
前記1つまたは複数の案内要素が、U字形のフープの形を有することを特徴とする、請求項5~8のいずれか一項に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項10】
前記コンベヤベルト(3)が、曲線状の軌道区画と直線状の軌道区画を有し、前記開口部(8)が、好ましくは、直線状の軌道区画に配置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項11】
前記乗客コンベヤ装置(1)が、前記コンベヤベルト(3)を挟んで前記欄干区画(6a、6b)の反対側のサイドに、もう1つの欄干(6)を有し、ハンドレールが、前記もう1つの欄干(6)の上縁(7)に沿って案内されることを特徴とする、請求項10に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項12】
前記コンベヤベルト(3)が、例えばベース(14)の上など、一段高く配置され、プラットフォーム(15)が、前記開口部(8)に沿って配置され、このプラットフォーム(15)が好ましくは、前記コンベヤベルト(3)または任意選択で前記ベース(14)と同じ高さにあることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の乗客コンベヤ装置。
【請求項13】
ハンドレールが、前記開口部(8)が間に配置された前記欄干区画(6a、6b)の少なくとも一方に配置されることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の乗客コンベヤ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客コンベヤ装置に関し、上記乗客コンベヤ装置は、搬送方向に長手を有するコンベヤベルトと、上記コンベヤベルトの少なくとも一方のサイドに欄干を備え、上記欄干は、上記コンベヤベルトの側方に隣接して、少なくとも複数の区画に延びる。
【背景技術】
【0002】
徒歩で移動中の、場合によっては手荷物を持ち運んでいたり買い物をしていたりする人のために、空港、駅、モール、展示ホールなどに乗客コンベヤ装置が存在している。この乗客コンベヤ装置は動く歩道とも呼ばれ、それによって水平距離をより簡単にかつ/またはより迅速に移動することができる。
【0003】
このタイプの乗客コンベヤ装置のコンベヤベルトは、原則として直線状に延び、その両サイドに、ハンドレールが配置された欄干を備え、入口領域は乗客コンベヤ装置の始点のみ、出口領域は終点のみにある。コンベヤベルトの、人が立ったり歩いたりできる一方の部分は上面に延び、その部分の下で、コンベヤベルトのもう一方の部分が、反対方向に戻される。
【0004】
特許文献1が、乗客コンベヤ装置を開示している。従来の乗客コンベヤ装置の場合とは異なり、そのコンベヤベルトは、ほぼ水平の向きの閉じたループ状に延び、その結果、この乗客コンベヤ装置は、定義された始点、または定義された終点を有さない。この乗客コンベヤ装置の場合、出入りを可能にするために、欄干は一方のサイドのみに取り付けられる。しかしながらこれは、欄干の支えおよび/または保護機能が、もう一方のサイドで省略されることを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2012/097390号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来技術の不利な点を有さない、冒頭で述べた汎用タイプの乗客コンベヤ装置を提供するという目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載の特徴を有する乗客コンベヤ装置によって達成される。
【0008】
本発明の好ましい有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0009】
本発明によれば、上記欄干は、少なくとも2つの欄干区画を有し、上記コンベヤベルトに乗り降りするための少なくとも1つの開口部が、上記コンベヤベルトの側方に隣接する上記欄干の連続する2つの欄干区画の間に配置される。
【0010】
上記欄干は、平均的なサイズの成人の腰までほぼ到達するのに十分な高さであることが好ましく、その結果、乗客コンベヤ装置を使用する乗客は、その上で自分自身を支えることができる。本発明による欄干は、コンベヤベルトに乗り降りするための1つまたは複数の開口部以外では、従来技術により周知の欄干の利点のほぼ全てを提供する。
【0011】
本発明による乗客コンベヤ装置のコンベヤベルトを用いることによって、人を水平方向に輸送することができる。それと同時に行われる垂直方向への人の輸送は必ずしも提供されるわけではないが、除外されることもない。本発明による乗客コンベヤ装置は、例えば、ほぼ1つの平面内に延びる乗客コンベヤ装置であるが、少なくとも複数の区画では、例えば最大12°(約20.8%の勾配に相当)までの、一定の勾配を乗り越える乗客コンベヤ装置でもある。例えば、本発明による乗客コンベヤ装置は、プレートコンベヤであり得る。
【0012】
しかしながら、本発明の文脈内では、上記乗客コンベヤ装置は、12%を超える、例えば25%~40%、特に約30%の勾配のエスカレータであることも、あるいは水平またはわずかに傾斜した区画と組み合わせてエスカレータの形をした区画を有することも可能である。
【0013】
特に、本発明による乗客コンベヤ装置の開口部は、上記欄干区画の欄干端によって画定される。上記欄干端を有する欄干区画は、長手方向から見ると、連続してまたは前後に配置される。
【0014】
本発明による乗客コンベヤ装置は、好ましくは、上記コンベヤベルトの両サイドに、少なくとも複数の区画に延びる2つの欄干を有し、上記欄干の一方のみまたは両方が1つまたは複数の開口部を有し得る。上記コンベヤベルトが、一方のサイドのみの欄干によって画定される場合の実施形態も考えられ得る。このタイプの実施形態の場合、例えば、コンベヤベルトのもう一方のサイドには、壁が配置されたり、画定手段が存在していなかったりする。
【0015】
好ましい実施形態では、上記開口部が間に形成された上記欄干区画の2つの上記欄干端のうちの少なくとも一方に、上記欄干を超えて上方に突出するほぼ垂直なバーが配置される。このタイプのバーが乗客コンベヤ装置の搬送方向から見て開口部の前方の欄干端に配置された場合、コンベヤベルトに乗る人がそのバーを握ることができ、コンベヤベルトに乗るときに生じるその人の移動方向の変更の間、そのバーは支点または旋回軸として機能する。このタイプのバーが搬送方向から見て開口部の後方の欄干端に配置された場合、それに応じて、コンベヤベルトを降りるときにそのバーを利用することができる。
【0016】
このタイプのバーは、好ましくは、上記開口部の2つの上記欄干区画または上記欄干端に配置され、その結果、コンベヤベルトに乗る人に加え、降りる人もそれを使用することができる。
【0017】
本発明の文脈内で、特に好ましい実施形態では、案内要素が、上記開口部が間に形成された連続する2つの上記欄干区画のうちの少なくとも一方に配置され、上記案内要素は、上記コンベヤベルトから斜めに遠ざかるように延び、隣接する上記欄干区画に対して、90°~160°、特に100°~135°、好ましくは約110°の角度をなす。このタイプの案内要素により、コンベヤベルトに乗り降りする人は、強制的に、コンベヤベルトと案内要素のなす特定の角度範囲内で乗り降りされられる。その結果、人が乗り降りするときに突然移動方向が変化しすぎたり、場合によっては転倒するリスクが小さくなる。
【0018】
上記1つまたは複数の案内要素は、上記欄干端の一方または両方の領域に、特にその欄干端の一方または両方に直接隣接して、配置される。上記案内要素は、さらに好ましくは、対応する欄干区画に、その上縁の高さで隣接する。
【0019】
上記1つまたは複数の案内要素は、好ましくは、U字形のフープの形を有し、その脚部の端が、上記欄干区画、特に上記欄干端に配置される。すでに説明したバーが、上記欄干端に配置される場合は、そのバーに上記案内要素が連結され得る。
【0020】
本発明の文脈内では、上記案内要素は、特に好ましくは、上記開口部を画定する後方の上記欄干区画に配置され、特にその欄干区画の上記欄干端に配置される。ただし、上記案内要素は、上記開口部を画定する前方の上記欄干区画、特にその欄干区画の上記欄干端にも配置され得る。また、好ましくなくとも、上記案内要素を、上記開口部を区切る2つの上記欄干区画、特にそれらの欄干区画の上記欄干端に配置することも可能である。
【0021】
上記案内要素が、上記開口部を画定する(乗客コンベヤ装置の搬送方向から見て)後方の上記欄干区画、特にその欄干区画の上記欄干端に配置される場合、上記案内要素は、人がコンベヤベルトを降りる間、その人を支援する。さらに、このタイプの案内要素により、上記コンベヤベルトに、搬送方向とは逆方向には乗りづらくなり、その結果、人が不注意により転倒するリスクが小さくなる。
【0022】
上記案内要素が、上記開口部を画定する(乗客コンベヤ装置の搬送方向から見て)前方の上記欄干区画、特にその欄干区画の上記欄干端に配置される場合、それに応じて、上記案内要素は、人がコンベヤベルトに乗る間、その人を支援する。
【0023】
本発明の文脈内では、上記案内要素はまた、上記開口部が間に形成された2つの上記欄干区画に配置され得る。このタイプの実施形態の場合、各案内要素は、好ましくは、それぞれの隣接する上記欄干区画に対して、同一の角度または別々の角度をなす。本発明の文脈内では、これらの角度は、やはり、90°~160°、特に100°~135°、好ましくは約110°の大きさを有し得る。あるいは、好ましくなくとも、これらの角度の1つは、20°~90°、特に45°~80°、好ましくは約70°の大きさを有し得る。
【0024】
好ましくは、上記乗客コンベヤ装置は、上記コンベヤベルトのもう一方のサイドに、もう1つの欄干を有する。特に好ましくは、ハンドレールが、上記もう1つの欄干の上縁に沿って案内される。上記コンベヤベルトを使用する人は、その移動中、上記ハンドレールで、特に上記コンベヤベルトと同じ方向に同じ速度で動くハンドレールで、自分自身を支えることができる。
【0025】
本発明の文脈内では、上記コンベヤベルトが、上記コンベヤ装置のすぐそばに隣接する地面よりも1段高く配置され、プラットフォームが上記開口部に沿って延びることが提供され得る。上記プラットフォームは、好ましくは、上記コンベヤベルトと同じ高さにある。
【0026】
上記コンベヤベルトおよび上記欄干の一方または両方はまた、ベースの上に配置され得る。上記プラットフォームは、上記ベースがある場合でも、上記コンベヤベルトと同じ高さにあることが好ましいが、それより低い位置にあってもよく、その結果、小さな段が形成される。
【0027】
上記プラットフォームにより、上記コンベヤベルトと上記コンベヤ装置のすぐそばに隣接する地面との間に直に形成される、人がコンベヤベルトに乗り降りした途端つまずき得る過度に大きな段が回避される。
【0028】
他の実施形態では、ハンドレールが、上記欄干区画の一方または両方に配置される。このハンドレールの、順方向に延びるストリップが、上記欄干の上縁に沿って案内され、上記欄干端で下向きに延びて、上記欄干の下端を通って案内される戻りストリップを形成する。このタイプのハンドレールにより、人が、上記コンベヤベルト上を移動しているときに、上記開口部を有する上記欄干でも自分自身を支えることが可能になる。上記ハンドレールのストリップが下向きおよび上向きに延びる上記欄干端の領域は、好ましくは、被覆要素によって覆われる。
【0029】
本発明による乗客コンベヤ装置は、好ましくは、国際公開第2012/097390号、同2016/205839号または同第2017/044996号に記載されているコンベヤ装置の特徴を有し得る。
【0030】
上記コンベヤベルトは、特に、曲線状の軌道区画と直線状の軌道区画を有することができ、上記開口部は、好ましくは、直線状の軌道区画に配置される。
【0031】
本発明の他の詳細、特徴および利点は、好ましい実施形態が示されている添付の図面を参照した以下の説明から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明による乗客コンベヤ装置の一区画の等角図である。
図2】本発明による乗客コンベヤ装置の区画の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、多数のセグメント2で組み立てられたコンベヤベルト3を備える本発明による乗客コンベヤ装置1の一区画を示している。コンベヤベルト3および乗客コンベヤ装置1は、長手4に沿って搬送方向12に延びる。
【0034】
乗客コンベヤ装置1は、コンベヤベルト3に沿った両サイドに、欄干6を有し、欄干6はそれぞれ、プレート状の要素5で組み立てられる。欄干6の上縁7は、平均的なサイズの成人のほぼ腰の高さにある。
【0035】
欄干6のうちの一方は開口部8を有し、この開口部8は、2つの欄干区画6a、6bの欄干端9aと9bの間に形成され、欄干6の高さ全体にわたって、すなわち、コンベヤベルト3から欄干6の上縁7まで延びる。人は、開口部8を通ってサイドからコンベヤベルト3に乗り降りすることができる。
【0036】
搬送方向12に移動させられ得るハンドレールが、欄干6のうちの少なくとも一方の上縁7、特に(図2の搬送方向12から見て)左側の、開口部8を有しない欄干6に配置され得る。
【0037】
欄干6の上縁7を超えて垂直に突出するバー11が、欄干端9a、9bのそれぞれに配置される。
【0038】
U字形のフープの形をした案内要素13が、(搬送方向12から見て)後方の欄干区画6aのバー11またはその欄干区画6aの欄干端9aに配置される。案内要素13は、コンベヤベルト3から斜めに遠ざかるように、開口部8を画定するもう一方の欄干区画6bの方向、またはその欄干区画6bの欄干端9bの方向に延びる。上記フープの上側の脚部が、欄干区画6bの上縁7とほぼ同じ高さにある。
【0039】
図示されている実施形態では、各バー11は上側の領域に埋め込まれている。これに加えて、(搬送方向12から見て)前方のバー11は、欄干端9bの領域に埋め込まれる。しかしながら、本発明の文脈内では、バー11はまた、他の領域に埋め込まれても、または全く埋め込まれていなくともよい。
【0040】
コンベヤベルト3および欄干6は、一段高く、ベース14上に配置される。欄干6のサイドに配置されたプラットフォーム15が、開口部8に沿って、コンベヤベルト3とほぼ同じ高さに延びる。その結果、プラットフォーム15とコンベヤ装置のすぐそばに隣接する地面との間に段が形成される。この段はコンベヤベルト3から離れており、それによって、人がコンベヤベルト3に乗り降りする時間と、その段を横切る時間とを切り離すことが可能になる。
【0041】
図2は、本発明による乗客コンベヤ装置1を平面図で示しており、図1と同様に、乗客コンベヤ装置1の一区画のみを示している。
【0042】
図2の下側に配置された欄干6は、2つの欄干区画6a、6bの間、特にその欄干区画6a、6bの欄干端9a、9bの間に延びる開口部8を有する。これを通って、コンベヤベルト3に乗り降りすることが可能である。
【0043】
案内要素13は、(搬送方向12から見て)後方の欄干端9aに配置され、隣接する欄干区画6aに対して角度αをなす。図2では、角度αは約135°の大きさを有し、その結果、案内要素13は、約45°の角度でコンベヤベルト3から遠ざかるように方向づけられる。
【0044】
図2に示されるように、コンベヤベルト3のセグメント2は、その表面にリブを有することができる。ただし、セグメント2は、滑らかな構造であってもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 乗客コンベヤ装置
2 セグメント
3 コンベヤベルト
4 長手
5 プレート状の要素
6 欄干
6a/6b 欄干区画
7 上縁
8 開口部
9a/9b 欄干端
11 バー
12 搬送方向
13 案内要素
14 ベース
15 プラットフォーム
図1
図2
【国際調査報告】