(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】ロボット真空掃除機及びロボット真空掃除機における方法
(51)【国際特許分類】
A47L 9/04 20060101AFI20221102BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
A47L9/04 A
A47L9/28 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513852
(86)(22)【出願日】2020-09-01
(85)【翻訳文提出日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2020074341
(87)【国際公開番号】W WO2021043763
(87)【国際公開日】2021-03-11
(32)【優先日】2019-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516124465
【氏名又は名称】アクチエボラゲット エレクトロルックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリンテマイヤー、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ヘーゲルマルク、アンデルス
【テーマコード(参考)】
3B057
3B061
【Fターム(参考)】
3B057DE06
3B061AA05
3B061AA41
3B061AD02
3B061AD04
3B061AD06
3B061AE02
(57)【要約】
本明細書において、真空掃除機のハウジングの一部分に配置されたノズル(12)を備えるロボット真空掃除機が開示される。ノズル(12)は、穴を有する前縁部分/前縁(42)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット真空掃除機であって、ハウジングと、清掃される表面に沿って前記ロボット真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置と、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、前記清掃される表面に面する前記ハウジングの一部分に配置されたノズルとを備え、前記ノズルが、吸込口を形成するフレーム構造を備え、前記吸込口が、前記ゴミ屑容器と流体連通して配置され、前記真空発生ユニットが、前記吸込口と流体連通して配置され、前記フレーム構造が、前縁部分と、その反対側の後縁部分とを有し、前記前縁部分及び前記後縁部分が、前記吸込口に接し、前記前縁部分が、前記前縁部分と前記清掃される表面との間の第1の距離上に第1のチャンネルを形成する、ロボット真空掃除機において、前記前縁部分が、第2のチャンネルを備え、前記第2のチャンネルの前記前縁部分が、前記第1の距離と比較して遠い、前記前縁部分と前記清掃される表面との間の第2の距離上にある、ロボット真空掃除機。
【請求項2】
前記第1の距離が、前記清掃される表面から5mmより小さい距離で延在する、請求項1に記載のロボット真空掃除機。
【請求項3】
前記第2の距離が、前記清掃される表面から5mmより大きい距離で延在する、請求項1又は2に記載のロボット真空掃除機。
【請求項4】
前記第2の距離が、前記清掃される表面から7mmより大きい距離で延在する、請求項1~3のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項5】
ベース部分が、前記清掃される表面の最も近くで延在する前記ノズルのその一部である、請求項1~4のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項6】
前記ノズルが、前記ハウジングの一部を形成、又は、前記ハウジングに取り付けられ、前記ベース部分が、前記ノズル及び前記ハウジングの前記清掃される表面の最も近くで延在する、請求項1~5のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項7】
前記ノズルが、前記前縁部分から前記後縁部分まで延在する少なくとも1つのクロスブレースを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項8】
前記ハウジングの内側に配置されて、前記ノズルに沿って延在する回転可能な細長いブラシロールを備え、前記回転可能な細長いブラシロールが、前記ハウジングの内側から少なくとも前記第1のレベルまで延在する半径方向延在部材を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項9】
前記半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材が弾性唇部を備え、前記半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材がブラシ毛を備える、請求項8に記載のロボット真空掃除機。
【請求項10】
ブラシ毛を備える回転可能なサイドブラシを備え、穴が、前記ブラシ毛の端部の近くに配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項11】
前記回転可能なサイドブラシが、前記回転可能なサイドブラシの回転軸の半径方向に延在し、前記清掃される表面と略平行に延在するブラシ毛を備え、前記ブラシ毛が、前記ハウジングの側方部分まで、そしてそれを越えて延在し、且つ、前記ノズルの側部上を延在し、前記穴が、前記側部内に配置される、又は、前記側部の近くに配置される、請求項1~10のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項12】
吸込口に沿って延在する前縁を備えるロボット真空掃除機のためのノズルにおいて、前記前縁が、前縁と清掃される表面との間の第1の距離を有する第1のセクションと、前記第1の距離より長い第2の距離を有する第2のセクションとを備える、ノズル。
【請求項13】
前記第2の距離が、前記第1の距離の2倍より長く、好ましくは、前記第1の距離の3倍より長い、請求項1に記載のノズル。
【請求項14】
前記前縁の前記第1のセクションが、前記清掃される表面の最も近くに配置される、請求項12又は13に記載のノズル。
【請求項15】
前記第2のセクションが、前記前縁に沿った1つ又は2つの位置に配置される、請求項20~22のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項16】
前記第1のセクションが、前記前縁に沿った1つ又は複数の位置に、好ましくは、1つ、2つ、又は3つの位置に配置される、請求項12~15のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項17】
前記第2のセクションが、前記吸込口の一端又は両端の近くに配置され、好ましくは、前記吸込口が細長い開口である、請求項12~16のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項18】
前記第1のセクションが、前記前縁の75%を超える、好ましくは、前記前縁の90%を超える範囲に沿って延在する、請求項12~17のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項19】
前記吸込口が、前記前縁に隣接して延在する細長い開口である、請求項12~18のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項20】
前記第2のセクションが穴を備える、請求項12~19のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項21】
前記第2のセクションが1つ又は2つの穴を備える、請求項12~20のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項22】
前記第2のセクションの前記穴が、前記細長い吸込口の一端に隣接して配置される、又は、前記第2のセクションの前記2つの穴が、前記細長い吸込口の各端に隣接して配置される、請求項12~21のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項23】
ロボット真空掃除機であって、ハウジングと、清掃される表面に沿って前記真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置と、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、前記清掃される表面に面する前記ハウジングの一部分に配置されたノズルとを備える、ロボット真空掃除機において、請求項12~22のいずれか一項に記載のノズルを備える、ロボット真空掃除機。
【請求項24】
ロボット真空掃除機であって、ハウジングと、清掃される表面に沿って前記真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置と、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、前記清掃される表面に面する前記ハウジングの一部分に配置されたノズルとを備え、前記ノズルが、細長い吸込口を備え、前記吸込口が、前記ゴミ屑容器と流体連通して配置され、前記真空発生ユニットが、前記吸込口と流体連通して配置され、前記前縁が、前記細長い吸込口の一方側に沿って配置され、前記前縁と前記清掃される表面との間に、空気チャンネルが作られる、ロボット真空掃除機において、前記前縁が穴を備える、ロボット真空掃除機。
【請求項25】
前記穴における空気流が、前記空気チャンネルの他の部分における空気流と比較して増加する、請求項32に記載のロボット真空掃除機。
【請求項26】
前記穴により、前記前縁の他の部分と比較して、より大きな粒子が、前記前縁の下を前記吸込口へと通ることが可能となる、請求項24又は25に記載のロボット真空掃除機。
【請求項27】
ロボット真空掃除機であって、ハウジングと、清掃される表面に沿って前記真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置と、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、前記清掃される表面に面する前記ハウジングの一部分に配置されたノズルとを備え、前記ノズルが、細長い吸込口を備え、前記吸込口が、前記ゴミ屑容器と流体連通して配置され、前記真空発生ユニットが、前記吸込口と流体連通して配置され、前記ノズルが、前記細長い吸込口に沿って延在する前縁を備える、ロボット真空掃除機において、前記前縁が、前記前縁と清掃される表面との間の第1の距離を有する第1のセクションと、前記第1の距離より長い第2の距離を有する第2のセクションとを備える、ロボット真空掃除機。
【請求項28】
前記第2の距離が、前記第1の距離の2倍より長く、好ましくは、前記第1の距離の3倍より高い、請求項27に記載のロボット真空掃除機。
【請求項29】
前記清掃される表面の最も近くに配置される前記前縁のセクションが、前記第1のセクションである、請求項27又は28に記載のロボット真空掃除機。
【請求項30】
前記第2のセクションが、前記前縁に沿った1つ又は2つの位置に配置される、請求項27~29のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項31】
前記第2のセクションが、前記細長い吸込口の一端又は両端の近くに配置される、請求項27~30のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項32】
ロボット真空掃除機であって、ハウジングと、清掃される表面に沿って前記真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置と、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、前記清掃される表面に面する前記ハウジングに配置されたノズルとを備え、前記ノズルが、前縁と、開口とを備え、前記開口が、前記ゴミ屑容器及び前記真空発生ユニットと流体連通して配置される、ロボット真空掃除機において、前記前縁が穴を備える、ロボット真空掃除機。
【請求項33】
前記開口が、前記ロボット真空掃除機の駆動方向に対して垂直な方向に延在して伸ばされ、前記穴が、前記細長い吸込口の一端に隣接して配置される、請求項32に記載のロボット真空掃除機。
【請求項34】
前記穴が、前記ノズルの右側又は左側に配置される、請求項32又は51に記載のロボット真空掃除機。
【請求項35】
1つの穴が、前記ノズルの前記右側に配置され、第2の穴が、前記ノズルの前記左側に配置される、請求項32~52のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項36】
サイドブラシが、前記ノズルの一端に配置され、前記穴が、同一端に配置される、請求項32~53のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項37】
前記穴が、前記サイドブラシの前記ブラシ毛の端部に隣接して配置される、請求項36に記載のロボット真空掃除機。
【請求項38】
請求項32~37のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項39】
請求項1~56のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機における方法であって、
- 清掃経路に沿って前記ロボット真空掃除機を駆動するステップと、
- ゴミ屑粒子を検出する、又は、ゴミ屑粒子に遭遇するステップであって、
- 前記前縁の前記第1のセクションと前記被清掃面との間を通るのに好適なサイズのゴミ屑粒子が、前記吸込口に、さらに、前記ゴミ屑容器に吸引され、
- 前記前縁の前記第1のセクションの間を通るのに好適ではないサイズのゴミ屑粒子が、前記真空掃除機の前方に押される、ステップと、
- 前記第2のセクション又は穴の少なくとも1つが、回転において前記ロボット真空掃除機の外側の方にあるように、前記ロボット真空掃除機を回転させるステップと、
- 回転中、前記前縁に沿って半径方向外方に前記ゴミ屑粒子を押すステップと
を含み、
- 前記ゴミ屑粒子が前記第2のセクション又は穴の前にあるとき、前記粒子が、前記第2のセクション又は穴を通って、前記吸込口に、さらに、前記ゴミ屑容器に吸引される、方法。
【請求項40】
前記ロボット真空掃除機が清掃モードである、請求項39に記載のロボット真空掃除機における方法。
【請求項41】
前記清掃モードが、螺旋経路に従うことを含む、請求項39に記載のロボット真空掃除機における方法。
【請求項42】
前記清掃モードが、ジグザク経路及び/又はランダム経路に従うことを含む、請求項40に記載のロボット真空掃除機における方法。
【請求項43】
前記掃除機が、より大きい粒子を前記前縁部分に沿って前記第2のセクション/穴の方へ移動させる経路において駆動する、請求項39~42のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機における方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット真空掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿ったロボット真空掃除機の移動を制御するように構成される制御システムを備える駆動装置が設けられる自走式ユニットから形成される。制御システムは、ロボット真空掃除機の移動の制御を支援する入力を提供する1つ又は複数のセンサを備えてもよい。ロボット真空掃除機の真空発生ユニットは、清掃される表面に面するノズル入口の開口と流体連通して配置される。開口に吸引された又は別様に動かされたゴミ屑は、ロボット真空掃除機のゴミ屑容器に向けられる。ある程度ゴミ屑で満たされると、ゴミ屑容器は空にされる、又は取り替えられる。
【0003】
ロボット真空掃除機は清掃される表面のあちこちを自由に移動するため、電気コードによって移動が制限される。したがって、ロボット真空掃除機はバッテリ式であり、ロボット真空掃除機の清掃能力は、搭載バッテリの能力を意識して設計されなければならない。そのため、駆動装置、真空発生ユニットの能力、さまざまな回転ブラシの使用などが、電力の消費、したがってロボット真空掃除機の設計に影響を与える。
【0004】
したがって、真空発生ユニットによって発生される真空又は吸引は、できるだけ少ない電気エネルギ消費量で発生されなければならず、同時に、優れた清掃効率を維持しなければならない。
【0005】
また、今日の掃除機は、ノズル幅の長さにわたる粒子の拡散を同様に想定しており、それにより、これを可能にするノズルの開口を有している。ノズルを開けることは空気の漏れをもたらすため、これにより、全体的な清掃性能が低下することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
細かいほこり及び粒子を効率的に清掃するポテンシャルを有し、さらに、ほこりより大きいゴミ屑、そのようなより大きい粒子、及び小石を、ロボット真空掃除機へと清掃するロボット真空掃除機、ノズル、及び方法を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、独立請求項に記載される。
【0008】
本発明のある態様によると、ハウジングと、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成される駆動装置と、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、清掃される表面に面するハウジングの一部分に配置されるノズル入口とを備えるロボット真空掃除機。ノズル入口は開口を形成するフレーム構造を備え、開口はゴミ屑容器と流体連通して配置され、真空発生ユニットは開口と流体連通して配置される。フレーム構造は、前縁部分と、その反対側の後縁部分とを有し、前縁部分及び後縁部分は開口に接する。フレーム構造は、清掃される表面と略平行に延在するベース部分を備える。第1の高さは、第2の高さより清掃される表面の近くに配置される。
【0009】
ノズル入口が第1の高さで延在するベース部分を備え、間隔部材の間に形成されるチャンネルが第2の高さで延在する境界設定面を有するため、ベース部分及び第1の高さの間隔部材におけるよりも大きな空気流が、真空発生ユニットによってチャンネルで発生する。
【0010】
ロボット真空掃除機の使用時、第1の高さが第2の高さより被掃除面の近くに配置されることが理解される。ロボット真空掃除機は自走式ユニットでもよい。駆動装置は、1つ又は複数のホイールを備えてもよく、そのうちの少なくとも1つのホイールが、電気駆動モータによって直接又は間接的に駆動される。駆動装置は、電気駆動モータを制御するように構成される制御システムをさらに備え、ロボット真空掃除機を清掃される表面のあちこちに移動させてもよい。制御システムは、ロボット真空掃除機の移動の制御を支援する入力を提供する1つ又は複数のセンサを備えてもよい。少なくとも1つのセンサは、赤外線センサ、レーザセンサ、超音波センサ、又は接触覚センサなどの1つ又は複数の異なる種類でもよい。真空発生ユニットは、電動ファンモータによって駆動されるファンを備えてもよい。開口は、ゴミ屑ダクトシステムを介して、ゴミ屑容器と流体連通して配置されてもよい。真空発生ユニットは、ゴミ屑ダクトシステムを介して、開口と、そして任意選択的にゴミ屑容器とも流体連通して配置されてもよく、すなわち、真空発生ユニットはいくつかの実施形態において、ゴミ屑ダクトシステムを介してノズル入口の開口からゴミ屑容器までの吸引を作成してもよい。ロボット真空掃除機の使用時、フレーム構造の前縁部分は、ほとんどの清掃状況において、後縁部分より前を進む。ロボット真空掃除機は、ノズル入口の開口の方へ、又は開口内へのゴミ屑の前進を支援する1つ又は複数の回転可能なブラシを備えてもよい。回転可能なブラシは、1つ又は複数の電気ブラシモータによって駆動されてもよい。駆動モータの制御に加えて、制御システムは、ファンモータ及び/あるいは1つ又は複数のブラシモータも制御してもよい。ロボット真空掃除機は、制御システム及びさまざまな電気モータを含む駆動装置に電力を供給するように構成される1つ又は複数の充電式バッテリを備えてもよい。
【0011】
実施形態によると、第1の高さは、清掃される表面から2mmより小さい距離で延在してもよい。このようにして、真空発生ユニットは、フレーム構造のベース部分のまわりの領域で実質的な吸引力を生み出してもよく、ベース部分は第1の高さに配置され、開口の一部に沿って延在する弾性的な隆起部などの突出要素が、開口に流れ込む空気の量を減少させるために必要とされないことがある。さらに、清掃される表面から2mmより小さい距離で延在する第1の高さで、チャンネルのより大きな空気流が達成されてもよい。ロボット真空掃除機の使用時、第1の高さが清掃される表面から2mmより小さい距離で延在してもよいことが理解される。第1の高さと清掃される表面との間の距離は、ロボット真空掃除機が硬材フローリングなどの堅い表面上にあるときに計測される。
【0012】
実施形態によると、ベース部分は、清掃される表面の最も近くで延在するノズル入口の部分でもよい。このようにして、ノズル入口は、ベース部分のまわりの領域で十分な吸引を生み出すための開口の一部に沿って延在する弾性的な隆起部などの任意の突出要素を必要としないことがある。
【0013】
実施形態によると、ノズル入口は、ハウジングの一部を形成してもよく、あるいは、ハウジングに取り付けられてもよく、ノズル入口及びハウジングのベース部分は、清掃される表面の最も近くで延在してもよい。
【0014】
実施形態によると、間隔部材のそれぞれの底面は、第2の高さと第1の高さとの間に平滑な遷移を形成してもよい。間隔部材はフレーム構造の前縁部分に備えられるため、このようにして、たとえば、ロボット真空掃除機が裸の床面からカーペット上又は敷居上を通過するときに、前縁部分が清掃される表面の垂直遷移上を摺動してもよい。
【0015】
実施形態によると、ノズル入口は、間隔部材の少なくとも1つから後縁まで延在する少なくとも1つのクロスブレースを備えてもよい。このようにして、ケーブルなどの細長い物体が、開口で引っかかることを防止することができる。
【0016】
実施形態によると、少なくとも1つのクロスブレースは、ベース部分の一部を形成し、第1の高さで延在する。このようにして、クロスブレースは、開口において、後縁がカーペットの縁などの清掃される表面の垂直遷移に接することを防止することができる。これはそれ以外に、ロボット真空掃除機が強引に進み続けることを防止する可能性がある。
【0017】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングの内側に配置されて、ノズル入口に沿って延在する回転可能な細長いブラシロールを備えてもよく、回転可能な細長いブラシロールは、ハウジングの内側から少なくとも第1の高さまで延在する半径方向延在部材を備える。このようにして、細長いブラシロールは、特に、砂や小石などのより大きなゴミ屑の開口への前進を支援してもよい。
【0018】
実施形態によると、半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材は弾性唇部を備えてもよく、半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材はブラシ毛を備えてもよい。
【0019】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングと、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置とを備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器とを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に面するハウジングの一部分に配置されたノズルを備える。ノズルは、吸込口を形成するフレーム構造を備える。開口は、ゴミ屑容器と流体連通して配置される。真空発生ユニットは、開口と流体連通して配置される。フレーム構造は、前縁部分又は前縁と、その反対側の後縁部分とを有する。前縁部分及び後縁部分は、吸込口に接する。前縁部分は、前縁部分と清掃される表面との間の第1の距離上に第1のチャンネルを形成する。前縁部分は、第2のチャンネルを備える。ここで、第2のチャンネルの前縁部分は、第1の距離と比較して遠い、前縁部分と清掃される表面との間の第2の距離上にある。
【0020】
実施形態による、第1の距離が、清掃される表面から5mmより小さい距離で延在する、ロボット真空掃除機。
【0021】
実施形態による、第2の距離が、清掃される表面から5mmより大きい距離で延在する、ロボット真空掃除機。
【0022】
実施形態による、第2の距離が、清掃される表面から7mmより大きい距離で延在する、ロボット真空掃除機。
【0023】
実施形態による、ベース部分が、清掃される表面の最も近くで延在するノズルのその一部である、ロボット真空掃除機。
【0024】
実施形態による、ノズルが、ハウジングの一部を形成する、又は、ハウジングに取り付けられる、ロボット真空掃除機。ここで、ベース部分は、ノズル及びハウジングの、清掃される表面の最も近くで延在する。
【0025】
実施形態による、ノズルが、前縁部分から後縁部分まで延在する少なくとも1つのクロスブレースを備える、ロボット真空掃除機。
【0026】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングの内側に配置されて、ノズルに沿って延在する回転可能な細長いブラシロールを備える。回転可能な細長いブラシロールは、ハウジングの内側から少なくとも第1のレベルまで延在する半径方向延在部材を備える。
【0027】
実施形態による、半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材が弾性唇部を備える、ロボット真空掃除機。半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材は、ブラシ毛を備える。
【0028】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ブラシ毛を備える回転可能なサイドブラシを備え、穴は、ブラシ毛の端部の近くに配置される。
【0029】
実施形態による、回転可能なサイドブラシが、回転可能なサイドブラシの回転軸まで半径方向に延在し、清掃される表面と略平行に延在するブラシ毛を備える、ロボット真空掃除機。ブラシ毛は、ハウジングの側方部分まで、そしてそれを越えて延在し、且つ、ノズルの側部上を延在する。穴は、側部内に配置される、又は、側部の近くに配置される。
【0030】
実施形態によると、ロボット真空掃除機のためのノズルは、吸込口に沿って延在する前縁を備える。前縁は、前縁と清掃される表面との間の第1の距離を有する第1のセクションを備える。そして、第1の距離より長い第2の距離を有する第2のセクション。
【0031】
実施形態による、第2の距離が、第1の距離の2倍より長く、好ましくは、第1の距離の3倍より長い、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0032】
実施形態による、前縁の第1のセクションが、清掃される表面の最も近くに配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0033】
実施形態による、第2のセクションが、前縁に沿った1つ又は2つの位置に配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0034】
実施形態による、第1のセクションが、前縁に沿った1つ又は複数の位置に、好ましくは、1つ、2つ、又は3つの位置に配置される、ノズル。
【0035】
実施形態による、第2のセクションが、吸込口の一端又は両端の近くに配置され、好ましくは、吸込口が細長い開口である、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0036】
実施形態による、第1のセクションが、前縁の75%を超える、好ましくは、前縁の90%を超える範囲に沿って延在する、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0037】
実施形態による、吸込口が、前縁に隣接して延在する細長い開口である、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0038】
実施形態による、第2のセクションが穴を備える、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0039】
実施形態による、第2のセクションが1つ又は2つの穴を備える、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0040】
実施形態による、第2のセクションの穴が、細長い吸込口の一端に隣接して配置される、又は、第2のセクションの2つの穴が、細長い吸込口の各端に隣接して配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0041】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジング(4)と、清掃される表面に沿って真空掃除機(2)を駆動するように構成された駆動装置(6)とを備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、清掃される表面に面するハウジングの一部分に配置されたノズルとを備える。ロボット真空掃除機は、上記のようなノズルを備える。
【0042】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングと、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置とを備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器と、清掃される表面に面するハウジングの一部分に配置されたノズルとを備える。ノズルは、細長い吸込口を備える。吸込口は、ゴミ屑容器と流体連通して配置される。真空発生ユニットは、吸込口と流体連通して配置される。前縁は、細長い吸込口の一方側に沿って配置される。前縁と清掃される表面との間に、空気チャンネルは作られる。前縁は穴を備える。
【0043】
実施形態による、穴における空気流が、空気チャンネルの他の部分における空気流と比較して増加する、ロボット真空掃除機。
【0044】
実施形態による、穴により、前縁の他の部分と比較して、より大きな粒子が、前縁の下を吸込口へと通ることが可能となる、ロボット真空掃除機。
【0045】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングと、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置とを備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニットと、清掃される表面に面するハウジングの一部分に配置されたノズルとを備える。ノズルは、細長い吸込口を備える。吸込口は、ゴミ屑容器と流体連通して配置され、真空発生ユニットは、吸込口と流体連通して配置される。ノズルは、細長い吸込口に沿って延在する前縁を備える。前縁は、前縁と清掃される表面との間の第1の距離に第1のセクションを備える。前縁は、第1の距離より長い第2の距離に第2のセクションを備える。
【0046】
実施形態による、第2の距離が、第1の距離の2倍より長く、好ましくは、第1の距離の3倍より高い、ロボット真空掃除機。
【0047】
実施形態による、清掃される表面の最も近くに配置される前縁のセクションが、第1のセクションである、ロボット真空掃除機。
【0048】
実施形態による、第2のセクションが、前縁に沿った1つ又は2つの位置に配置される、ロボット真空掃除機。
【0049】
実施形態による、第2のセクションが、細長い開口の一端又は両端の近くに配置される、ロボット真空掃除機。
【0050】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成された駆動装置を備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニットと、ゴミ屑容器とを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に面するハウジングに配置されたノズルを備える。ノズルは、前縁と、吸込口とを備える。吸込口は、ゴミ屑容器及び真空発生ユニットと流体連通して配置される。前縁は穴を備える。
【0051】
実施形態による、開口が、ロボット真空掃除機の駆動方向に対して垂直な方向に延在して伸ばされ、穴が、細長い開口の一端に隣接して配置される、ロボット真空。
【0052】
実施形態による、穴が、ノズルの右側又は左側に配置される、ロボット真空掃除機。
【0053】
実施形態による、1つの穴が、ノズルの右側に配置される、ロボット真空掃除機。第2の穴は、ノズルの左側に配置される。
【0054】
実施形態による、サイドブラシが、ノズルの一端に配置される、ロボット真空掃除機。穴は、同一端に配置される。
【0055】
実施形態による、穴が、サイドブラシのブラシ毛の端部に隣接して配置される、ロボット真空掃除機。
【0056】
実施形態によると、上に記載されたようなロボット真空掃除機における方法は、
- 清掃経路に沿ってロボット真空掃除機を駆動するステップと、
- ゴミ屑粒子を検出する、又は、ゴミ屑粒子に遭遇するステップであって、
- 前縁の第1のセクションと被清掃面との間を通るのに好適なサイズのゴミ屑粒子が、吸込口に、さらに、ゴミ屑容器に吸引され、
- 前縁の第1のセクションの間を通るのに好適ではないサイズのゴミ屑粒子(80)が、真空掃除機の前方に押される、ステップと、
- 第2のセクション又は穴の少なくとも1つが、回転においてロボット真空掃除機の外側の方にあるように、ロボット真空掃除機を回転させるステップと、
- 回転中、前縁に沿って半径方向外方にゴミ屑粒子を押すステップと
を含み、
- ゴミ屑粒子が第2のセクション又は穴の前にあるとき、粒子は、第2のセクション又は穴を通って、吸込口に、さらに、ゴミ屑容器に吸引される。
【0057】
実施形態による、ロボット真空掃除機が清掃モードである、ロボット真空掃除機における方法。
【0058】
実施形態による、清掃モードが、螺旋経路に従うことを含む、ロボット真空掃除機における方法。
【0059】
実施形態による、清掃モードが、ジグザク経路及び/又はランダム経路に従うことを含む、ロボット真空掃除機における方法。
【0060】
実施形態による、ロボット真空掃除機が、より大きい粒子を前縁部分に沿って第2のセクション/穴の方へ移動させる経路において駆動する、ロボット真空掃除機における方法。
【0061】
その特定の特徴及び利点を含む本発明のさまざまな態様は、以下の詳細な記述及び添付図面において論じられる例示的な実施形態から、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】実施形態によるロボット真空掃除機の上面図を示す。
【
図2】実施形態によるロボット真空掃除機の斜視底面図を示す。
【
図3】
図2に示されるロボット真空掃除機のノズル入口を示す。
【
図4】
図3に示されるノズル入口の部分拡大を示す。
【
図7】
図1又は2のようなロボット真空掃除機の底面側を示す。
【
図8】
図1又は2のようなロボット真空掃除機の前面側を示す。
【
図9】
図1又は2のようなロボット真空掃除機、及び移動経路を示す。
【
図10a】ロボット真空掃除機及び移動経路を示す。
【
図10b】ロボット真空掃除機及び移動経路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
ここで、本発明の態様がより完全に記載される。同じ数字は全体を通して同じ要素を指す。よく知られている機能又は構成は、簡潔さ及び/又は明瞭さのために、必ずしも詳細に記載されるわけではない。
【0064】
図1及び2は、実施形態によるロボット真空掃除機2の上面図及び斜視底面図を示す。ロボット真空掃除機2は、ハウジング4と、清掃される表面に沿って真空掃除機2を駆動するように構成される駆動装置6と、真空発生ユニット8(概略的に示される)と、ゴミ屑容器10、清掃される表面に面するハウジング4の一部分に配置されるノズル12とを備える。
【0065】
駆動装置6は、ロボット真空掃除機が自走式ユニットであることを保証する。駆動装置6は、(概略的に示された)電気駆動モータ20によって駆動される2つのホイール18を備える。駆動装置6は、駆動されない支持ホイール22を備える。駆動装置6はまた、電気駆動モータ20を制御するように構成される(概略的に示された)制御システム24を備える。制御システム24は、ロボット真空掃除機2の移動の制御を支援するセンサ26を備える。
【0066】
ゴミ屑容器10はハウジング4に配置される。ゴミ屑容器10の一方側の部分32は、ロボット真空掃除機2の外面部分を形成する。したがって、ゴミ屑容器10は、その排出のために、ユーザによって容易にアクセス可能かつ着脱可能である。ノズル12は細長く、2つの駆動されるホイール18の回転軸と平行に延在する。したがって、ノズルは、広い清掃範囲のために、ロボット真空掃除機2の進行方向にわたって延在する。
【0067】
ノズル12は、開口30を形成するフレーム構造28を備える。開口30はゴミ屑容器10と流体連通して配置され、真空発生ユニット8は開口30と流体連通して配置される。したがって、真空発生ユニット8は、開口30で吸引力を発生させ、開口30のあたりの領域から、ゴミ屑ダクトシステムを介してゴミ屑容器10までゴミ屑を搬送する。
【0068】
ロボット真空掃除機2は、回転可能なサイドブラシ14の回転軸16の半径方向に延在し、清掃される表面と略平行に延在するブラシ毛34を備える回転可能なサイドブラシ14を備える。ブラシ毛34は、ハウジング4の側方部分35まで、そしてそれを越えて延在し、かつ、ノズル12の側部36上に延在する。ブラシ毛34は
図2に概略的に示されている。実際には、ブラシ毛34は示されるよりもかなり細くてもよく、回転可能なサイドブラシ14は示されるよりもかなり多くのブラシ毛34が設けられてもよい。ロボット真空掃除機2は、ハウジング4の内側に配置されて、ノズル12の側部36を含むノズル12に沿って延在する回転可能な細長いブラシロール38を備える。
【0069】
図3は、
図2に示されるロボット真空掃除機2のノズル12をより詳細に示す。これらの実施形態において、ノズル12は、ロボット真空掃除機2のハウジングに設置されるように構成される着脱可能な蓋40に備えられる。代替の実施形態において、ノズル12は、ハウジングに直接、形成されてもよい。
【0070】
上記のように、ノズル12は、開口30を形成するフレーム構造28を備える。フレーム構造28は、前縁部分(前縁)42と、その反対側の後縁部分44とを有する。前縁部分42及び後縁部分44は、開口30に接する。フレーム構造28はベース部分46を備え、それは、ロボット真空掃除機の使用において第1の高さで清掃される表面と略平行に延在する。
【0071】
前縁部分42は、その間で開口30へのチャンネル50を形成する少なくとも2つの間隔部材48を備える。これらの実施形態において、前縁部分42は5つの間隔部材48、48'を備える。代替の実施形態において、前縁部分は、5つより少ない間隔部材、たとえば3つ又は4つの間隔部材、あるいは、5つより多い間隔部材、たとえば6~10個の間隔部材を備えてもよく、あるいは間隔部材がなくてもよい。
【0072】
図4は、
図3に示されるノズル12の部分拡大を示す。チャンネル50は、第1の高さと略平行な第2の高さで延在する境界設定面52を有する。ロボット真空掃除機の使用時、第1の高さが第2の高さより清掃される表面の近くに配置される。
【0073】
間隔部材が使用されない場合、境界設定面52は、前縁部分42の全体に沿って延在する。
【0074】
この実施形態によると、各間隔部材48は、第1の平面と略平行に延在する略三角形の断面を有する。各間隔部材48は、第1の高さと第2の高さとの間で延在し、開口30から外方に向く略三角形断面の頂部54を有し、略三角形断面の基部56が開口30と平行に延在する。間隔部材48の側面58は、実質的に頂部54から略三角形断面の基部56まで延在する。側面58の少なくとも一部は、ベース部分46、及びチャンネル50の境界設定面52に略垂直に延在する。
【0075】
後縁部分44は、ベース部分46の一部及びノズル12の側部36の一部を形成する。これらの実施形態において、側部36は第2の高さで延在する。そのため、ベース部分46において、後縁部分44は第1の高さで延在し、側部36において、後縁部分44は第2の高さで延在する。代替の実施形態において、後縁部分44全体が第1の高さで延在してもよい。
【0076】
境界設定面52が、ベース部分46とは異なる高さで、すなわち第2の高さで延在することが、
図3及び4で明瞭に視認できる。また、ノズル入口12の側端部47及び側部36の後縁部分44において、側部36が第2の高さで延在してもよい。あるいは、側端部47及び側部36の後縁部分44は第1の高さで延在してもよい。また、
図3及び4で明瞭に視認できるように、前縁部分42は、第2の高さ、すなわち、間隔部材48の間で形成されるチャンネルの境界設定面52で、同様に外側の間隔部材48'の隣の開口30の端部で延在する多数の部分を備える。
【0077】
ノズル12は、間隔部材48の少なくとも1つから後縁44まで延在する少なくとも1つのクロスブレース62を備える。少なくとも1つのクロスブレース62は、ベース部分46の一部を形成し、第1の高さで延在する。
【0078】
2つの隣接する間隔部材48の略三角形の断面により、その間で形成されるチャンネル50の断面は開口30の方へ減少する。したがって、少なくとも2つの間隔部材48のうちの第1のものの側面58の1つと、それに向かいあう少なくとも2つの間隔部材48の第2のものの側面58の1つとが、開口30の方への漏斗状のものを形成する。
【0079】
間隔部材48のそれぞれの底面60は、第2の高さと第1の高さとの間に平滑な遷移を形成する。
【0080】
図5は、
図2の囲まれた領域Vの拡大を示し、明瞭さのために回転可能なサイドブラシが取り外されている。
図2に関連して論じられるように、ロボット真空掃除機2は、ハウジング4の内側に配置されて、ノズル入口12に沿って延在する回転可能な細長いブラシロール38を備える。回転可能な細長いブラシロール38は、ハウジング40の内側から少なくとも第1の高さまで延在する半径方向延在部材64'、64''を備える。これらの実施形態において、半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材64'は弾性唇部を備え、半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材64''はブラシ毛を備える。あるいは、すべての半径方向延在部材64'、64''が弾性唇部又はブラシ毛を備えてもよい。
【0081】
ロボット真空掃除機2の使用において、第1の高さのベース部材46は、清掃される表面から2mmより小さい距離で延在してもよい。ロボット真空掃除機2の使用において、ベース部分46は、清掃される表面に最も近くで延在するノズル12の部分でもよい。ロボット真空掃除機2の使用時、ノズル12は、ハウジング4の一部を形成してもよく、あるいは、ハウジング4に取り付けられてもよく、ノズル12及びハウジング4のベース部分46は、清掃される表面の最も近くで延在してもよい。
【0082】
図6は、壁に沿って移動するロボット真空掃除機2を示す。拡大部分は、前縁部分/前縁と清掃される表面との間に入るにはあまりに大きすぎる、ロボット真空掃除機の前の粒子80を示す。粒子80は、前縁部分の前にとどまるであろう。ロボット真空掃除機の回転中、粒子は、ロボット真空掃除機の外側の方へ、前縁部分に対して移動するであろう。(上の図に描かれるような)穴51は、ノズルの端部に配置される。穴51がより大きい開口を提供するので、粒子は、ノズルを通って、ノズルに入り、さらに、ほこり容器に入ってもよい。
【0083】
第2の粒子81も示されている。この粒子は移動され、ノズル12の方のサイドブラシのブラシ毛である。粒子が前縁部分/前縁と清掃される表面との間に入るにはあまりに大きい場合。粒子81は、ロボット真空掃除機の前又は前縁部分にとどまるであろう。穴51は、より大きい開口を提供し、粒子は、ノズルを通って、ノズルに入り、さらに、ほこり容器に入ってもよい。
【0084】
図7は、上記のようなロボット真空掃除機の底面側を示す。ロボット真空掃除機2は、前縁42と開口12とを有するノズルを備える。開口の内側に、回転可能なブラシ38が配置されてもよい。ロボット真空掃除機は、サイドブラシ14も備える。前縁は穴51を備える。
【0085】
図8は、上記、たとえば、
図7のようなロボット真空掃除機の正面を示す。正面は、上記のような管理システムに接続されたセンサ26を示す。前縁42は、清掃される表面までの1つの距離に配置された第1のセクションS1と、第1の距離より高い、清掃される表面までの第2の距離を有する第2のセクションS2とを備える。第2のセクションS2は、穴(51)を備える。それによって、第2のセクションS2は、より大きい粒子がノズル及びロボット真空掃除機に入ることを可能にするためのより大きい開口を提供する。
【0086】
図9は、上からの、上記のようなロボット真空掃除機、及び、清掃中の移動パターンを示す。ロボット真空掃除機は、回転の外側に常に面する側部に配置されたサイドブラシを備える。粒子80は、前縁と清掃される表面との間を通るにはあまりに大きいので、ロボット真空掃除機の前に捕捉される。ロボット真空掃除機を回転させるとき、粒子80は、回転の外側の方の前縁に沿って、親類、ロボット真空掃除機を移動させるであろう。前縁の残りの部分の高さより大きい高さを有する穴51を有することによって、粒子80は、穴を通過してもよく、それによって、清掃されてもよい。
【0087】
図10aは、上記のようなロボット真空掃除機2の正面を示す。本実施形態では、ロボット真空掃除機はサイドブラシを有しない、しかしながら、センサ、駆動手段、制御手段などは、上記のような、たとえば、
図1~2のロボット真空掃除機と類似している。ロボット真空掃除機は、第1のセクションS1及び第2のセクションS2を有する前縁42を備える。本実施形態において、第1のセクションは、主に、第2のセクションの2つの部分の間で延在する。第2のセクションは穴を備え、本実施形態では、第2のセクションの各部分は穴51を備える。第2のセクション及び穴51は、開口30の各端に配置される
(
図10b参照)。
【0088】
図10bは、上記のようなロボット真空掃除機2の正面を示す。図は、特に、サイドブラシがロボット真空掃除機に取り付けられていないときの、特許請求される種類のロボット真空掃除機の好ましい移動経路を示す。そのサイズが前縁と清掃される表面との間を通るには、たとえば、第1のセクションS1を通るにはあまりに大きいために、ロボット真空掃除機の前に捕捉された粒子80。S形移動パターンにより、これらのより大きな粒子さえ取り除くことを可能にすることができる。ロボット真空掃除機を回転させると、粒子80は、回転の外側の方へ、前縁に沿って移動する。粒子80が通ることを可能にするのに十分に大きい穴を有することによって粒子80は取り除かれる。
【0089】
清掃中のロボット真空掃除機の移動パターンが、常に同じ方向への回転に基づく場合、たとえば、螺旋清掃の場合、ロボット真空掃除機は、常に曲線の外側に向く側に配置される1つの穴のみで十分であることがある。清掃中の移動パターンが左右両方に回転する場合、たとえば、ランダム清掃の場合、ロボット真空掃除機の両側に、たとえば、細長い開口の両側に1つの穴を配置することが好ましい。
【0090】
ロボット真空掃除機(2)は、ハウジング(4)と、清掃される表面に沿って真空掃除機(2)を駆動するように構成される駆動装置(6)とを備える。ロボット真空掃除機(2)は、真空発生ユニット(8)と、ゴミ屑容器(10)とを備える。備えるロボット真空掃除機(2)、及び、清掃される表面に面するハウジング(4)の一部分に配置されたノズル(12)。ノズル(12)は、吸込口(30)を形成するフレーム構造(28)を備える。吸込口(30)は、ゴミ屑容器(10)と流体連通して配置される。真空発生ユニット(8)は、吸込口(30)と流体連通して配置される。フレーム構造(28)は、前縁部分/前縁(42)と、その反対側の後縁部分(44)とを有する。前縁部分(42)及び後縁部分(44)は、吸込口(30)に接する。前縁部分(42)は、前縁部分と清掃される表面との間の第1の距離上に第1のチャンネル(50)を形成する。前縁部分(42)は、第2のチャンネル(51、S2)を備え、ここで、第2のチャンネルの前縁部分は、前縁部分と清掃される表面との間の第2の距離上にある。第2の距離は第1の距離より長い。第2の距離は、第1の距離と比較して増加する。
【0091】
第1の距離が、清掃される表面から5mmより小さい、好ましくは、1.5~5mmの距離で延在する、ロボット真空掃除機(2)。
【0092】
第2の距離が、清掃される表面から5mmより大きい、好ましくは、8~15mm、又はより大きい距離で延在する、ロボット真空掃除機(2)。
【0093】
第2の距離が、清掃される表面から7mmより大きい距離で延在する、ロボット真空掃除機(2)。
【0094】
ベース部分(46)が、清掃される表面の最も近くで延在するノズル(12)のその一部である、ロボット真空掃除機(2)。
【0095】
ノズル(12)がハウジング(4)の一部を形成する、ロボット真空掃除機(2)。又は、ノズルはハウジング(4)に取り付けられる。ベース部分(46)は、ノズル(12)及びハウジング(4)の清掃される表面の最も近くで延在する。
【0096】
ノズル(12)が、前縁部分から後縁部分(44)まで延在する少なくとも1つのクロスブレース(62)を備える、ロボット真空掃除機(2)。
【0097】
ロボット真空掃除機(2)は、ハウジング(4)の内側に配置された回転可能な細長いブラシロール(38)を備える。ブラシは、ノズル(12)に沿って延在する。回転可能な細長いブラシロール(38)は、ハウジング(4)の内側から、少なくとも第1の距離、延在する半径方向延在部材(64'、64'')を備える。
【0098】
半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材(64')が弾性唇部を備える、ロボット真空掃除機(2)。半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材(64'')はブラシ毛を備える。
【0099】
ロボット真空掃除機(2)は、ブラシ毛34を備える回転可能なサイドブラシ14を備える。穴は、ブラシ毛の端部の近くに配置される。
【0100】
回転可能なサイドブラシ14がブラシ毛34を備える、ロボット真空掃除機(2)。ブラシ毛は、回転可能なサイドブラシ14の回転軸16まで半径方向に延在する。ブラシ毛は、清掃される表面と略平行に延在する。ブラシ毛34は、ハウジング4の側方部分35まで、そして、それを越えて延在する。ブラシ毛は、ノズル12の側部36上を延在する。穴は、側部36内に配置される、又は、側部36の近くに配置される。
【0101】
ロボット真空掃除機のためのノズルは、吸込口(30)に沿って延在する前縁(24)を備える。前縁(42)は、前縁と清掃される表面との間の第1の距離を有する第1のセクション(S1)を備える。前縁は、第2の距離を有する第2のセクション(S2)を備える。第2の距離は第1の距離より長い。
【0102】
第2の距離が、第1の距離の2倍より長く、好ましくは、第1の距離の3倍より長い、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0103】
前縁の第1のセクションが、清掃される表面の最も近くに配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0104】
第2のセクションが、前縁に沿った1つ又は2つの位置に配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0105】
第1のセクションが、前縁に沿った1つ又は複数の位置に、好ましくは、1つ、2つ、又は3つの位置に配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0106】
第2のセクションが、吸込口の一端又は両端の近くに配置され、ロボット真空掃除機のためのノズル。好ましくは、吸込口が細長い開口である。
【0107】
第1のセクションが、前縁の75%を超える範囲に沿って延在する、ロボット真空掃除機のためのノズル。好ましくは、前縁の90%を超える。
【0108】
吸込口が、前縁に隣接して延在する細長い開口である、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0109】
第2のセクションが穴(51)を備える、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0110】
第2のセクションが、1つ又は2つの穴(51)を備える、ロボット真空掃除機のためのノズル。
【0111】
第2のセクションの穴が、細長い吸込口の一端に隣接して配置される、ロボット真空掃除機のためのノズル。或いは、第2のセクションの2つの穴が、細長い吸込口の各端に隣接して配置される。
【0112】
ロボット真空掃除機は、ハウジング(4)を備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿って真空掃除機(2)を駆動するように構成される駆動装置(6)を備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニット(8)と、ゴミ屑容器(10)とを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に面するハウジング(4)の一部分に配置されたノズル(12)を備える。ロボット真空掃除機は、上記のようなノズルを備える。
【0113】
ロボット真空掃除機(2)は、ハウジング(4)を備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿って真空掃除機(2)を駆動するように構成される駆動装置(6)を備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニット(8)と、ゴミ屑容器(10)とを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に面するハウジング(4)の一部分に配置されたノズル(12)を備える。ノズル(12)は、細長い吸込口(30)を備える。吸込口(30)は、ゴミ屑容器(10)と流体連通して配置される。真空発生ユニット(8)は、吸込口(30)と流体連通して配置される。前縁(42)は、細長い吸込口(30)の一方側に沿って配置される。前縁と清掃される表面との間に、空気チャンネルが(50)作られる。前縁(42)は穴(51)を備える。
【0114】
穴(51)における空気流が、空気チャンネルの他の部分における空気流と比較して増加する、ロボット真空掃除機。
【0115】
穴(51)により、前縁の他の部分と比較して、より大きな粒子が、前縁の下を吸込口へと通ることが可能となる、ロボット真空掃除機。
【0116】
ロボット真空掃除機(2)は、ハウジング(4)を備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿って真空掃除機(2)を駆動するように構成される駆動装置(6)を備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニット(8)と、ゴミ屑容器(10)とを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に面するハウジング(4)の一部分に配置されたノズルを備える。ノズルは、細長い吸込口を備える(30)。吸込口(30)は、ゴミ屑容器(10)と流体連通して配置される。真空発生ユニット(8)は、吸込口(30と流体連通して配置される。ノズルは、細長い吸込口(30)に沿って延在する前縁を備える。前縁は、前縁と清掃される表面との間の第1の距離に第1のセクションを備える。前縁は、第1の距離より長い第2の距離に第2のセクションを備える。
【0117】
第2の距離が、第1の距離の2倍より長く、好ましくは、第1の距離の3倍より高い、ロボット真空掃除機。
【0118】
清掃される表面の最も近くに配置される前縁のセクションが、第1のセクションである、ロボット真空掃除機。
【0119】
第2のセクションが、前縁に沿った1つ又は2つの位置に配置される、ロボット真空掃除機。
【0120】
第2のセクションが、細長い開口の一端又は両端の近くに配置される、ロボット真空掃除機。
【0121】
ロボット真空掃除機(2)は、ハウジング(4)を備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿って真空掃除機(2)を駆動するように構成される駆動装置(6)を備える。ロボット真空掃除機は、真空発生ユニット(8)と、ゴミ屑容器(10)とを備える。ロボット真空掃除機は、清掃される表面に面するハウジング(4)に配置されたノズルを備える。ノズルは、前縁と、吸込口(30)とを備える。吸込口(30)は、ゴミ屑容器(10)及び真空発生ユニット(8)と流体連通して配置される。前縁は穴(51)を備える。
【0122】
開口が、ロボット真空掃除機の駆動方向に対して垂直な方向に延在して伸ばされる、ロボット真空掃除機。穴は、細長い吸込口の一端に隣接して配置される。
【0123】
穴が、ノズルの右側若しくは左側、及び/又は、細長い吸込口の右側若しくは左側に配置される、ロボット真空掃除機。
【0124】
1つの穴が、ノズルの右側に配置される、ロボット真空掃除機。第2の穴は、ノズルの左側に配置される。
【0125】
サイドブラシ(14)が、ノズルの一端に配置される、ロボット真空掃除機。穴は、同一端に配置される。
【0126】
穴が、サイドブラシのブラシ毛の端部に隣接して配置される、ロボット真空掃除機。
【0127】
上記のようなロボット真空掃除機における方法は、
- 清掃経路に沿ってロボット真空掃除機を駆動するステップと、
- ゴミ屑粒子を検出する、又は、ゴミ屑粒子に遭遇するステップであって、
- 前縁の第1のセクションと被清掃面との間を通るのに好適なサイズのゴミ屑粒子が、吸込口に、さらに、ゴミ屑容器に吸引され、
- 前縁の第1のセクション(S1)の間を通るのに好適ではないサイズのゴミ屑粒子(80)が、真空掃除機の前方に押される、ステップと、
- 第2のセクション又は穴(51)の少なくとも1つが、回転においてロボット真空掃除機の外側の方にあるように、ロボット真空掃除機を回転させるステップと、
- 回転中、前縁(42)に沿って半径方向外方にゴミ屑粒子を押すステップと
を含み、
- ゴミ屑粒子が第2のセクション又は穴の前にあるとき、粒子は、第2のセクション又は穴を通って、吸込口に、さらに、ゴミ屑容器に吸引される。
【0128】
ロボット真空掃除機が清掃モードである、ロボット真空掃除機における方法。
【0129】
清掃モードが、螺旋経路に従うことを含む、ロボット真空掃除機における方法。
【0130】
清掃モードが、ジグザク経路及び/又はランダム経路に従うことを含む、ロボット真空掃除機における方法。
【0131】
ロボット真空掃除機が、より大きい粒子を前縁部分に沿って第2のセクション/穴の方へ移動させる経路において駆動する、ロボット真空掃除機における方法。
【0132】
本発明は、本明細書に示される実施形態に限定されると解釈すべきではない。本明細書に開示される実施形態の異なる特徴は、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲を逸脱しない範囲で、本明細書に記載される以外の実施形態を作成するために組み合わされてもよいことを当業者は理解であろう。本発明は例示的な実施形態に関して記載されているが、多くの異なる変更、修正、及び同様のものが当業者には明らかになるであろう。したがって、上記はさまざまな例示的な実施形態の説明であり、本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ定義されることが理解されるべきである。
【0133】
本明細書で使用される場合、用語「備える(comprising)」又は「備える(comprises)」は開放式(open -ended)であり、1つ又は複数の説明された特徴、要素、ステップ、構成要素、又は機能を含むが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、構成要素、機能、又はその群の存在又は付加を排除するものではない。
【国際調査報告】