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特表2022-548002スキンタグの周りに糸ループを取り付けるための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】スキンタグの周りに糸ループを取り付けるための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/22 20060101AFI20221109BHJP
【FI】
A61B17/22 528
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515951
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 SE2020050804
(87)【国際公開番号】W WO2021049989
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】1930292-6
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522094141
【氏名又は名称】スカンジナビアン ヘルス トレード アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エクルンド、グスタフ
(72)【発明者】
【氏名】ウィドルンド、デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE28
4C160MM14
(57)【要約】
スキンタグ(26)の周りに糸ループを適用するための装置であって、ピストン(7)はハンドルの内側を走行することができるピストン(7)を有する中空円筒形ハンドル(1)に接続されるように配置された糸カートリッジ(10)を含み、ピストン(7)はピストンの基部位置においてハンドルの前端(3)の開口部(5)に接続する第1の端部(9)を有し、親指グリップ(16)はピストン(7)に取り付けられ、ハンドル(2)のスロット(17)を介してハンドル(2)の外側からアクセス可能に配置され、それによって、ピストン(7)はハンドル(2)の内部に沿ってその基部位置から変位可能であり、ピストン(7)は前記糸カートリッジ(10)の内側端部が接続されるように配置された第1の端部(9)にキャリア(18)を有し、糸カートリッジ(10)の外端がスキンタグ(26)の周りに置かれるように配置され、親指グリップ(16)によるピストン(7)の基部位置からの変位はスキンタグ(26)の周りの糸ループ(14)を収縮させ、糸カートリッジ(10)の内端はハンドル(2)が糸カートリッジ(10)の長手方向に対して傾けられたときに、キャリア(18)から取り外されるように配置され、それによって、ハンドル(2)は糸カートリッジ(10)から取り外される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキンタグ(26)の周りに糸ループを適用するための装置であって、
前記装置は、中空円筒形のハンドル(2)と前記ハンドルの内部に走行可能に配置されたピストン(7)を有する工具(1)に連結されるように配置された糸カートリッジ(10)を含み、前記ピストン(7)は第1の端部(9)を有し、前記第1の端部(9)は前記ピストンの基部位置で前記ハンドルの前端部(3)の開口部(5)に当接し、
親指グリップ(16)が、前記ピストン(7)に取り付けられ、かつ、前記ハンドル(2)のスロット(17)を介してハンドル(2)の外側からアクセス可能に配置され、これにより前記ピストン(7)はハンドル(2)の内側に沿ってその基部位置から変位可能であり、
前記ピストン(7)は、第1の端部(9)に、前記糸カートリッジ(10)の内端が接続されるように配置されたキャリア(18)を有し、
前記糸カートリッジ(10)の外側端部の糸ループ(14)は、前記スキンタグ(26)の周りに置かれるように配置され、
前記親指グリップ(16)による前記ピストン(7)の基部位置からの変位は前記スキンタグ(26)の周りの前記糸ループ(14)を一緒に引っ張り、
前記糸カートリッジ(10)は、前記親指グリップ(16)を解放することによってキャリア(18)から取り外されるように配置され、これによって前記糸カートリッジの糸(11)はキャリア(18)から取り外される、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記糸カートリッジ(10)が、前端にループ結び目(15)の前方に締め付け可能な前記糸ループ(14)を有し、後端にキャリア(18)の壁(19)の内側に嵌合するように意図されたノブ(12)を有する糸(11)を含み、これによって、前記ピストン(7)がその基部位置から後方に動かされるときに、前記糸(11)がハンドル(2)内に引っ張られ、前部の前記糸ループ(14)と後部の前記ノブ(12)との間の前記糸(11)の周りをさらに回り、貫通孔を有するシリンダ(13)がその長手方向軸に沿って配置され、これによって、前記糸カートリッジ(10)の前記糸(11)が前記貫通孔に沿って長手方向に変位することができる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記キャリア(18)は、前壁(19)にスロット(20)を備えて配置され、前記糸カートリッジが前記工具(1)に装填されると、前記糸カートリッジ(10)の前記スロット(20)および前記ノブ(12)が前記キャリア(18)の壁の後ろに配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ハンドル(2)の前端部(3)の最も外側には、翼部(22)を有するクランプ(23)が装備されており、前記糸カートリッジ(10)がハンドル(2)とピストン(7)に装填されたときに、前記糸カートリッジ(10)の前記シリンダ(13)は、前記翼部(22)の間の前記クランプ(23)内に押圧され、さらに、前記クランプ(23)の後方にラグ(24)が形成されており、ピストン(7)が後方に移動したときに、前記シリンダ(13)が糸カートリッジ(10)内の前記糸(11)に張力を加えたときに、前記シリンダの後方への移動が前記ラグ(24)によって停止されるので、前記シリンダ(13)が後方に摺動することができない、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
ばね(8)がハンドル(2)の内側に配置され、前記ばねが前記ハンドルの後壁(6)に当接し、それによって前記ピストンが前記ハンドルの前端の是木開口部(5)に所定の力で押し付けられるように前記ピストンの第2の端部(7a)に押し付けられ、これによって、前記糸ループ(14)に張力をかけるために前記ピストンを後方に移動させるときに前記親指グリップを後方に変位させるユーザによって反力が感知されることができる、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ピストン(7)の前記親指グリップ(16)が前記ハンドル(2)のケーシングに沿って長手方向に細長いスロット(17)内で変位可能な細長いブラケットを有し、これによって前記ピストン(7)が前記親指グリップ(16)によって前記スロット(17)に沿って前記ばね(8)に向かって後方に変位可能であり、さらに前記ピストン(7)は前端に、前記キャリア(18)が、前記ピストンの壁(19)の穴(21)に開口する前記スロット(20)を備える壁(19)からなるように配置された前記キャリア(18)を有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置によってスキンタグ(26)の周りに糸ループ(14)を適用する方法であって、
糸カートリッジ(10)が前記ピストン(7)の前記第1の端部で内側端部が前記キャリア(18)に挿入されて接続され、
前記糸カートリッジ(10)の外側端部の前記糸ループ(14)が前記スキンタグ(26)の周りに巻かれ、
前記ピストン(7)が前記親指グリップ(16)によって基部位置から後方に変位され、これによって前記キャリアが前記糸ループ(14)の前記糸(11)を引っ張り、これによって前記糸ループが前記スキンタグ(26)の周りに収縮される、
工程を含む方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
糸(11)を含む前記糸カートリッジ(10)の内端部は、前記糸ループ(14)が前記スキンタグ(26)の周りに適用されるときに、前記糸カートリッジ(10)の長手方向に対して前記ハンドル(2)を傾けることによって前記キャリア(18)から取り外されるように配置され、これによって、前記糸(11)が緩められ、次に、前記ハンドルの前端部が収縮した前記糸ループ(14)から取り外され、この結果、前記糸カートリッジの内端部がスライドして外れ、前記キャリア(18)から取り外される、
工程を含む方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記ハンドル(2)に糸カートリッジ(10)を装填するとき、前記糸カートリッジ内の前記糸(11)の内端部に取り付けられたノブ(12)が前記ピストン(7)の前壁(19)の穴(21)を通って挿入され、前記ノブ(12)が壁(19)の後方で終わり、
前記糸(11)が前記壁(19)内のスロット(20)内に下降され、これにより、前記糸(11)の内端部は前記ピストン(7)が前記親指グリップ(16)と共に後方に移動されるときに、後方に引っ張られて前記ハンドル(2)内に入ることができる、
工程を含む方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記糸ループ(14)と前記ノブ(12)との間の前記糸(11)を取り囲むシリンダ(13)は、前記ハンドル(2)の前部にクランプ(23)を形成する翼部(22)の間に押し付けられ、これにより、糸カートリッジ(10)が前記ハンドル(2)に装填されると、前記シリンダ(13)は位置保持され、
前記クランプ(23)の横および後部に配置されたラグ(24)の前方に前記シリンダ(13)の後端を配置することにより、前記壁(19)の前記スロット(20)からなる前記ピストン(7)の前記キャリア(18)が前記糸(18)を伸長したときに前記糸(11)を囲む前記シリンダ(13)は後方に移動させることができず、前記親指グリップ(16)によって前記ピストン(7)が移動したときに、前記糸ループ(14)を自動的に引っ張り、
前記親指グリップ(16)が解放されると、前記糸(11)が前記糸カートリッジ内で弛んで、前記ばね(8)が前記ハンドル(2)の内部で前記ピストン(7)を前方に押し、その後、前記ハンドル(2)を前記糸の長手方向に対して30~90度傾斜させて除去し、前記糸ループが前記キャリア(18)から摺動するようにする、
工程を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は望ましくないスキンタグ(skin tag)の周りに収縮した糸(thread)ループを取り付けるために使用される装置に関し、それによって、スキンタグは絞められ、死んで、しばらくすると脱落する。
【背景技術】
【0002】
スキンタグはここでは、通常は顔、首、腕のくぼみ、または鼠径部において、身体のそこここで生じ得る小さな皮膚成長の名称として使用される。これらのスキンタグはさらに線維腫(肢端軟骨)と呼ばれ、結合組織細胞とコラーゲンからなる。それらは、切断することによって外科的に除去することができ、通常は交流によって、または活性な特定の液体を適用することによって燃焼除去することができる。スキンタグは無害であるが、不快であると知覚することがある。本明細書において、用語「スキンタグ」はまた、涙形の母斑(birthmark)ならびに老齢のいぼを含むことを意味する。
【0003】
従来技術はまた、スキンタグの基部の周りに配置されるワイヤースネアによって、またはスキンタグの周りに適用されるループによって、使用者がスキンタグを塞ぐことができ、その結果、栄養不足のために、皮膚が死んで、皮膚から落ちる機械的デバイスを含む。このような公知の技術は例えば、米国特許出願公開第2017273705号明細書に開示されている。この明細書では、スネアがスキンタグの周りに締め付けられる工具が報告されている。ユーザは、スネアに接続されたリングを引っ張る。この構造のために、工具は片手だけで扱うのにそれほど便利ではなく、それによって、工具を自身の身体で使用するユーザにそれほど適していない。さらに、工具の使用のためにワイヤを取り付けることは簡単ではない。
【0004】
従来技術の別の例が、米国特許出願公開第2018092646号に開示されている。ここでは、スキンタグの周りに巻かれた糸スネアを含む補助具が記載される。糸は緩い端部を有し、それによって使用者はスネアを締め付ける。この種の補助具は、特に使用者が自身の身体のスキンタグを除去するために補助具を使用する場合、使用者にとって最も取り扱いが容易ではない。
【0005】
従来技術のさらなる例として、英国特許第2322802号が参照される。これには、弾性材料のループが使用され、スキンタグの周りに適用される工具が記載されている。この場合、ループはスキンタグの周りに適用され、工具の前部をスキンタグに押し付けて、スキンタグの周りに(すなわち、スキンタグが配置される皮膚に押し付けて)工具の上を通過し、その後、弾性ループは、スキンタグの上および周りに押し付けられる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様による装置はスキンタグの周囲に糸ループを適用するための工具からなり、該工具はピストンがハンドルの内側を走行するように配置された中空の円筒形ハンドルを備え、該ピストンはピストンのためのベース位置がハンドルの前端の開口部に当接する第1の端部を有する。親指グリップがピストンに取り付けられ、ハンドル内のスロットを介して、ピストンはハンドルの外側からアクセス可能に配置され、これにより、ピストンはハンドルの内部に沿ってそのベース位置から変位可能である。ピストンは第1の端部に、糸カートリッジの内側の端部が接続されるように配置されたキャリヤを有する。糸ループは、糸カートリッジの外側端部においてスキンタグの周りに置かれるように配置される。親指グリップによる基部位置からのピストンの変位はそのキャリヤを有するピストンがピストンの基部位置から後方に変位し、それによって、糸カートリッジの糸がキャリヤに取り付けられたときに、糸ループをタグの周りに集中させ、それによって、糸カートリッジの糸がキャリヤに取り付けられるときに、糸を伸張させる。糸カートリッジの内端部は糸カートリッジの長手方向に対してハンドルが傾いたときにキャリアから取り外されるように配置され、それによって糸がたるみ、その後、ハンドルが糸カートリッジから取り外される。次に、糸カートリッジのループをスキンタグの周りに締め付け、それへの栄養素の供給を停止する。糸カートリッジは、スキンタグに残され、スキンタグが最終的に皮膚から緩んだときに脱落する。ここで、糸カートリッジは、装置の一部を形成するように意図されていることに言及すべきである。
【0007】
ここで、装置は狭い基部を有するスキンタグの周りに締め付けられた糸ループを適用するように配置され、その結果、糸ループはスキンタグから滑り落ちることなく、スキンタグの周りに効果的に適用され得ることが言及されるべきである。このため、涙滴状のバーチマークや老齢のいぼ(脂漏性角化症)も含め、スキンタグ(末端角質)の除去にのみ使用すべきである。
【0008】
ハンドルの内側にあるバネがハンドルの後壁に当接し、ピストンの他端に押し付けられることにより、ピストンがハンドルの前端の開口部に所定の力で押し付けられる。このようにして、使用者が親指グリップを後方に移動させて糸ループに張力をかけることによってピストンを引っ込めると、使用者は反力を感知することができる。
【0009】
糸カートリッジは予め形成された部分であり、糸はその前端部において、糸の後部がループが形成されるループノットを通して引っ張られるときに、タイトイネーブルループを有する糸を備える。糸の後端部には、糸の端部に取り付けられているノブが設けられている。このノブはキャリヤの壁の内側に配置され、これにより、ピストンがそのベース位置から後方に移動したときに、ねじ山がハンドル内に引っ張られる。糸の周囲には、その前部のループとその後部のノブとの間に、中空の円筒が配置され、その軸に沿って貫通孔が配置される。糸カートリッジの糸は、貫通孔に沿って長手方向に変位させることができる。
【0010】
ピストン内のキャリヤは、その前壁にスロットを備えて配置される。糸カートリッジを使用して工具をロードする場合のこのスロットの目的は糸ノブをキャリアの壁の後ろに挿入でき、糸をスロットの内側で前進させ、主にハンドルの前でハンドルの縦軸に沿って伸ばすことができるようにすることである。
【0011】
ハンドルはその前端の遠端に、ハンドルに沿って長手方向に延長された翼を備えたクランプが装備されている。糸カートリッジがハンドルおよびそのピストンに装填されると、シリンダは、前記翼の間で押し下げられ、翼によって所定の位置に保持されるようになる。さらに、その背後のクランプの隣にラグが形成され、これにより、シリンダはシリンダがラグによって停止されるので、ピストンが後方に動かされるときに、糸カートリッジ内の糸をテンションするときに、後方にスライドすることができない。その結果、親指グリップの後方への各動きは、そのキャリヤを有するピストンを後方に運び、次いで、糸をハンドル内側に引っ張ってループを締め付けることになる。
【0012】
装置は、請求項1に記載された特徴に従った特性を有する。方法の特徴は、独立した方法の請求項に記載されている。本発明のさらなる実施形態は、従属請求項に提示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の一態様による装置の平面図を概略的に示す。
図2図2は、工具をその目的のために使用するときに工具に接続するように意図された糸カートリッジを斜視図で示す。
図3図3は、図1による工具の縦断面を示す。
図4図4は、装置の詳細と、互いに対するそれらの相互位置とを示す。
図5図5は、ねじ山カートリッジが接続された工具の前部を示す。
図6図6は、糸カートリッジの平面図および糸カートリッジを通る長手方向断面図を示す。
図7図7は、親指グリップを前方に移動させ、それによって糸を緩めて、糸カートリッジがキャリアの前部のギャップから滑り出ることができるようにすることによって、糸カートリッジがハンドルからどのように解放されるかを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明のいくつかの実施形態が添付の図面を参照して説明される。図面は、装置の原理を概略的に示すに過ぎず、異なる要素間のいかなる比率も、いかなる縮尺でも示すことを請求するものではない。
【0015】
図1を参照すると、本発明の態様による工具1が示されている。工具は、中空円筒体からなるハンドル2を有する。円筒形とは、閉曲線を有する断面を有する任意のタイプの円筒形を意味する。最も単純な実施形態では、ハンドル2は円形-円筒形である。その前端部3において、ハンドルは、ハンドルの中心縦軸の隣のハンドルハウジングを横切って斜めに切り取られた開口部5を有する前壁4を有する。ハンドル2の後端には、後壁6が設けられている。ハンドル2は、好ましくはハンドルの外側と同じ形状を有する円筒形の長手方向キャビティの内側を有する。このキャビティ内にはピストン7が配置されている。このピストンはキャビティの形状に対応する外形を有するように配置されており、ピストン7は、ハンドル2の内側で長手方向に走行可能である。ピストン7は、中実であってもよく、ハンドルと同様に中空に設計されていてもよい。ピストン7は、ハンドルの円筒形キャビティよりも短い。ハンドルのピストン7と後壁6との間には、バネ8、例えば螺旋バネが配置されている。このように、ピストン7はピストンの第1の端部9がハンドル2の前壁4に当接するベース位置から、バネ8が完全に圧縮される後方の位置まで変位可能である。バネ8は第2の端部7aに、すなわちピストン7の後端に向かって突き当たる。
【0016】
本装置の糸カートリッジ10は図2に詳細に示されており、糸カートリッジは、後部でノブ12に取り付けられた糸11を有するように見える。糸11は、中空シリンダ13を長手方向に通るねじ溝内を自由に走行することができる。糸11は、前部において、締め付け可能なループ14に形成されている。ループのためのループ結び目15はシリンダ13の前部で視認される。ループノット15はシリンダ13内に引っ張ることができない。なぜなら、シリンダ内のねじ溝内側の狭まり(図6参照)がこれを妨げるからである。従って、シリンダ13が保持されている間にノブ12を後方に動かすと、ループ14はループ結び目15に対して締め付けられることになる。
【0017】
ピストン7は図4に明確に示されており、ここでは親指グリップ16で示されている。この親指グリップはピストン7の本体に最も近く、その長手方向にハンドル2のハウジングに沿って細長いギャップ17に沿って延びることができる細長いブラケットを有し、この親指グリップは、かくしてハンドル2のハウジングの外側に位置している。したがって、ピストン7がハンドル2のキャビティの内側に配置されると、ピストン7は親指グリップ16によって、バネ8に対してギャップ17に沿って後方に移動し、これを圧縮することができ、これによって、親指グリップの移動に対する反力が達成される。ピストン7の前端には、キャリヤ18が配置されている。このキャリヤ18は、ピストンの壁19の孔21に開口する細長いスロット20を含む壁19からなる。ハンドル2に糸カートリッジ10を装填するとき、ノブ12が穴21を通して挿入され、これにより、糸が間隙20内に下ろされている間に、ノブ12が壁19の後方で終わり、これにより、糸11は親指グリップ16でピストン7が後方に動かされるときに、後方に引っ張られてハンドル2内に入ることができる。
【0018】
ハンドル2への糸カートリッジ10の装填は図5に最も明確に示されており、糸カートリッジのノブ12はノブ12がピストン7キャリヤ18内の壁19の後方に終わるように、穴21を通して挿入される。ノブ12の前の糸は、スロット20内に下げられる。シリンダ13は、ハンドル2の最前部の翼部22の間で押し下げられる。それにより、翼部22は、ねじカートリッジがハンドルに装填されるときにシリンダ13を所定の位置に保持するクランプ23を形成する。ここでは、シリンダ13の後壁が突き当て部の前方にラグ24の形成で配置されていることも確保されている。その結果、ピストン7が親指グリップ16によって後方に変位している間に、ピストン7キャリヤ18がねじ山を伸ばすと、糸11を囲むシリンダ13を後方に動かすことができない。
【0019】
糸カートリッジ10をハンドル2に装填した後、予め形成された糸ループ14が、顧客の皮膚から取り外されるスキンタグ上にもたらされる。もちろん、これはクライアント自身が行うこともできる。糸ループ14は、その基部でスキンタグの周りに置かれる。この後、親指グリップ16は、ハンドルに沿って後方に変位される。その結果、上述したように、糸ループは、スキンタグの周りに締め付けられる。この工具の利点は、1人のユーザが片手だけで取り扱うことができることである。
【0020】
図7には、糸カートリッジ10がハンドル2からどのように取り外されるかが示されている。使用者がハンドル2の把持を解放することにより、ばね8がハンドル2の内側のピストン7を前方に押すので、糸カートリッジの糸11が緩められる。ユーザは30~90度の提案として、皮膚25からハンドルを上に向けて大きな角度で傾け、スキンタグ26が配置されている皮膚25に対してハンドルの前部を適切に押圧し、スキンタグから離れる方向にハンドルの前部を引っ張る。その結果、糸カートリッジのシリンダ13がクランプ23から取り外され、皮膚25に最も近い糸11の長手方向に対するハンドルの傾斜により、ノブ12と共に糸11がキャリヤ18からスライドして出る。
【0021】
ハンドルを糸カートリッジから取り外した後、糸カートリッジ10は、脱落するまでスキンタグ26に留まることができる。しかしながら、所望であれば、糸11を糸ループ14のループ結び目15の外側で切断することができる。
【0022】
糸カートリッジは例えば、パッケージ当たり5個または10個の糸カートリッジを有する、より多数のパッケージで市販され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】