(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-17
(54)【発明の名称】クラウドベースの角膜表面差分マッピングシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 3/107 20060101AFI20221110BHJP
G16H 50/20 20180101ALI20221110BHJP
G16H 10/00 20180101ALI20221110BHJP
A61B 3/14 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
A61B3/107
G16H50/20
G16H10/00
A61B3/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518691
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(85)【翻訳文提出日】2022-05-13
(86)【国際出願番号】 US2020052318
(87)【国際公開番号】W WO2021061854
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522113349
【氏名又は名称】ダブコ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ウォレス,デイビッド エー
(72)【発明者】
【氏名】クライス,スティーブン ディー.
【テーマコード(参考)】
4C316
5L099
【Fターム(参考)】
4C316AA01
4C316AA03
4C316AA07
4C316AA09
4C316AA24
4C316AB09
4C316AB16
4C316FB21
4C316FC12
4C316FC15
5L099AA04
(57)【要約】
自動角膜トポグラフィー又はトモグラフィー差分マッピングを実行する方法は、角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから、検査される患者についての1つ若しくは複数の角膜トポグラフィー若しくはトモグラフィーデータファイル及び/又は角膜画像を受信することと、角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される収集されたユーザ個人データからの個人識別パラメータを受信することと、受信された患者識別パラメータを、データベースにおける既存の患者識別パラメータと比較して、データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別することとを含む。方法は、データベースから、患者についての以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを取得することと、受信されたトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを、データベースから取得された以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルと比較することによって差分マッピングを実行して、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを生成することとを更に含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動角膜トポグラフィー又はトモグラフィー差分マッピングを実行する方法であって、
1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のメモリデバイスに記憶されたコンピュータ可読命令、
前記1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサであって、
角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから、検査される患者についての1つ若しくは複数の角膜トポグラフィー若しくはトモグラフィーデータファイル及び/又は角膜画像を受信することと、
前記角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される収集されたユーザ個人データからの個人識別パラメータを受信することと、
受信された患者識別パラメータを、データベースにおける既存の患者識別パラメータと比較して、前記データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別することと、
前記データベースから、前記患者についての以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを取得することと、
前記受信されたトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを、前記データベースから取得された前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルと比較することによって差分マッピングを実行して、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを生成することと
を行うように前記コンピュータ可読命令で構成されている1つ又は複数のプロセッサ
を含む方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、前記データベースに前記トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを記憶し、及び前記トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップをユーザに関連付けるように前記コンピュータ可読命令で構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、前記トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを解析して、大幅なトポグラフィー変化が発生しているかどうかを識別し、及び前記大幅なトポグラフィー変化が発生している場合、前記トポグラフィー差分マップ及び/又は前記トポグラフィー若しくはトモグラフィー差分マップに関連付けられた助言メッセージを、プロバイダへの表示のためにプロバイダ計算デバイスに通信するように前記コンピュータ可読命令で構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、前記生成されたトポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを解析して、大幅なトポグラフィー変化が発生しているかどうかを識別し、及び前記大幅なトポグラフィー変化が発生している場合、電子メール又は電子メッセージをプロバイダ計算デバイスに通信するように前記コンピュータ可読命令で構成されており、前記電子メール又は電子メッセージは、前記データベースに記憶されている前記生成されたトポグラフィー又はトモグラフィー差分マップへのリンクを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記大幅なトポグラフィー変化は、前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから.25ジオプトリの変化であり、任意選択的に、前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.20~0.30ジオプトリの範囲の変化内であり、及び任意選択的に、前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.10~0.40ジオプトリの範囲の変化内である、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記大幅なトポグラフィー変化は、前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから.50ジオプトリの変化であり、任意選択的に、前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.40~0.60ジオプトリの範囲の変化内であり、及び任意選択的に、前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.25~0.75ジオプトリの範囲内である、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項7】
前記大幅なトポグラフィー変化は、初期円錐角膜、不完全型円錐角膜、Lasikに関連する角膜の形状の変化、屈折矯正手術後の安定性損失又は薄い角膜との組み合わせにおける眼摩擦に関連付けられる、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項8】
前記データベースは、HIPAA対応データベースである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記クラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、前記差分マッピングの前記実行が前記患者の正常な眼で完了されていると判定するように命令で更に構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記クラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、患者の既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルについて現在の検査日を以前の検査日と比較して、正しい時間フレームが経過していることを確認して差分マッピングを実行するように命令で更に構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記個人識別パラメータは、電話番号、患者の名及び姓、患者の生年月日及び電子メールアドレスを含み、及び前記個人識別パラメータのいずれか1つの一致は、患者の記録が前記データベースに存在することを確認する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記クラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、
前記角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される患者サムネイル画像を受信すること、
前記受信された患者サムネイル画像を、データベースにおける既存の患者サムネイル画像と比較して、前記データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別すること
を行うように命令で更に構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記クラウドベースのサーバーデバイスにおける前記1つ又は複数のプロセッサは、
前記角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される患者結膜毛細血管構造画像を受信すること、
前記受信された患者結膜毛細血管構造画像を、データベースにおける既存の患者結膜毛細血管構造画像と比較して、前記データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別すること
を行うように命令で更に構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
自動角膜トポグラフィー差分マッピングを実行する方法であって、
1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のメモリデバイスに記憶されたコンピュータ可読命令、
前記1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサであって、
角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから、検査される患者についての1つ若しくは複数の角膜トポグラフィー若しくはトモグラフィーデータファイル及び/又は角膜画像を受信することと、
前記角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される収集されたユーザ個人データからの個人識別パラメータを受信することと、
受信された患者識別パラメータを、データベースにおける既存の患者識別パラメータと比較して、前記データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別することと、
前記データベースにおいて、前記同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがない場合、プロバイダデータベース、地域データベース、全国データベース、多国籍データベース及び/又は他の外国データベースに照会して、前記データベースのいずれかが、前記受信された個人識別パラメータに一致する個人識別パラメータを含むかどうかを判定することと、
前記受信された個人識別パラメータが、前記プロバイダデータベース、前記地域データベース、前記全国データベース、前記多国籍データベース及び/又は前記他の外国データベースにおける個人識別パラメータに一致する場合、前記特定された個人識別パラメータが、前記検査されている患者に対応することを検証することをプロバイダに要求するメッセージをプロバイダ計算デバイスに通信することと、
前記受信された個人識別パラメータについて前記一致が見つけられた前記データベースから、前記患者についての以前のデータファイルを取得することと、
前記受信されたトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを、前記一致が見つけられた前記データベースから取得された前記以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルと比較することによって差分マッピングを実行して、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを生成することと
を行うように前記コンピュータ可読命令で構成されている1つ又は複数のプロセッサ
を含む方法。
【請求項15】
エンドユーザ使用許諾契約(EULA)は、前記患者が1つの管轄から別の管轄に移動している場合、医療プロバイダ又はデータベースプロバイダが、患者個人識別パラメータ及び/又は取得された患者トポグラフィー若しくはトモグラフィーデータファイルを前記データベースプロバイダに転送することを許可する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
EULAは、前記データベースプロバイダが前記患者に直接連絡することを許可する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
患者データベースのための患者データを受信する方法であって、
医療プロバイダソフトウェアアプリケーションのためのエンドユーザ使用許諾契約(EULA)を検討及び受け入れることであって、前記EULAは、医療プロバイダがユーザの個人データを前記患者データベースに記憶し、且つユーザ医療検査診断データ及び画像も前記患者データベースに記憶することを識別する、検討及び受け入れること、
前記医療プロバイダソフトウェアアプリケーションをユーザのモバイル通信デバイスにダウンロードすることであって、前記医療プロバイダソフトウェアアプリケーションは、個人データ転送ソフトウェアアプリケーションを含む、ダウンロードすること、
ユーザの個人データを受信し、及び前記ユーザの個人データを前記個人データ転送ソフトウェアアプリケーションに記憶することであって、前記ユーザの個人データは、ユーザの名、ユーザの姓、ユーザの携帯電話番号、ユーザの物理アドレス、ユーザの電子メールアドレス、連絡方法の優先順位及び/又はユーザの生年月日の1つ又は複数を含む、受信及び記憶すること
を含む方法。
【請求項18】
前記ユーザのモバイル通信デバイス上の前記個人データ転送ソフトウェアアプリケーションを開始すること、
医療診断デバイス上の近距離無線通信(NFC)送受信機に近接して前記ユーザのモバイル通信デバイスを配置すること、
前記ユーザのモバイル通信デバイスへのユーザ入力に応じて、前記個人データ転送ソフトウェアアプリケーションを開始して、前記ユーザの個人データの転送を許可すること、
前記ユーザの個人データを前記医療診断デバイスに転送すること、
前記転送ソフトウェアアプリケーションを介して転送される前記ユーザの個人データを前記医療診断デバイスから受信し、及び前記モバイル通信デバイスの画面上に前記ユーザ個人データを表示すること
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
モバイル通信の所有者が、前記モバイル通信デバイスにおける識別検証システムと通信することによって前記ユーザの個人データを転送する前記ユーザであることを認証することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記識別システムは、顔ID、タッチID又は別の生体認証システムである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記医療診断デバイスによって受信される前記ユーザ個人データのコピーが正しいことを検証することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
医療診断処置を前記ユーザに対して実行することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記医療診断デバイスにより、1つ若しくは複数の医療診断画像ファイル及び/又は1つ若しくは複数の医療診断データファイルを生成することと、
前記医療診断デバイスにおいて、前記ユーザ個人データを暗号化して、暗号化されたユーザ個人データを生成することと、
前記医療診断デバイスにより、前記暗号化されたユーザ個人データをクラウドベースのサーバーデバイスに転送することと、
前記医療診断デバイスにより、前記1つ若しくは複数の医療診断画像ファイル及び/又は前記1つ若しくは複数の医療診断データファイルを前記クラウドベースのサーバーデバイスに転送することと、
前記暗号化されたユーザ個人データ、前記1つ若しくは複数の医療診断画像ファイル及び/又は前記1つ若しくは複数の医療診断データファイルを前記クラウドベースのサーバーデバイスの前記患者データベースに記憶することと
を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
複数の患者について、請求項1~7のいずれか一項に記載のステップを完了して、患者記録を前記患者データベースに蓄積することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記医療診断デバイスは、角膜トポグラフィーデバイスを含み、前記1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、角膜トポグラフィー画像ファイルであり、及び前記1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜トポグラフィーデータファイルである、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
コンピュータ可読命令は、前記受信された角膜トポグラフィーデータファイル及び前記データベースに記憶された以前の角膜トポグラフィーデータファイルに対して差分マッピングを実行するために前記クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記医療診断デバイスは、自動屈折器を含み、前記1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、自動屈折器画像ファイルを含み、及び前記1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜自動屈折器データファイルを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
コンピュータ可読命令は、前記受信された自動屈折器データファイル及び前記データベースに記憶された以前の自動屈折器データファイルに対して差分マッピングを実行するために前記クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記医療診断デバイスは、波面センサーを含み、前記1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、波面画像ファイルを含み、及び前記1つ又は複数の医療診断データファイルは、波面データファイルを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
コンピュータ可読命令は、前記受信された波面センサーデータファイル及び前記データベースに記憶された以前の波面センサーデータファイルに対して差分マッピングを実行するために前記クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記医療診断デバイスは、眼底カメラを含み、前記1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、眼底画像ファイルを含み、及び前記1つ又は複数の医療診断データファイルは、眼底データファイルを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
コンピュータ可読命令は、前記受信された眼底データファイル及び前記データベースに記憶された以前の眼底データファイルに対して差分マッピングを実行するために前記クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記医療診断デバイスは、前記ユーザの角膜の映像を収集し、前記1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、角膜映像ファイルであり、及び前記1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜データファイルである、請求項23に記載の方法。
【請求項34】
コンピュータ可読命令は、前記ユーザの角膜の前記受信された映像を解析することによって涙液膜破壊時間解析を実行するために前記クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記医療診断デバイスは、ユーザの角膜の画像を収集し、及び角膜データファイルを生成し、前記角膜画像及び前記角膜データファイルをデータベースサーバーに通信し、コンピュータ可読命令は、前記受信された角膜画像及び/又は前記角膜データファイルの少なくとも一部に基づいて眼表面解析を実行するために前記データベースサーバーの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である、請求項23に記載の方法。
【請求項36】
患者は、前記医療診断デバイスと同じ施設における新しい医療診断デバイスに行き、及び請求項1~7のいずれか一項は、前記新しい医療診断デバイスで実行され、任意選択的に、前記新しい医療診断デバイスは、前記医療診断デバイスの200フィート以内にある、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記ユーザ個人データは、民族的地位、国籍又は性別の1つ又は複数を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記ユーザ個人データは、ユーザ地理位置データを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記受信された患者医療診断データファイル及び/又は前記受信された患者医療診断画像ファイルデータに対して解析を実行し、及び患者の民族的地位、性別又は国籍に基づいて、前記受信された患者医療診断データファイル及び/又は患者医療診断画像ファイルを解析するために前記クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読命令を更に含む、請求項37又は38に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本PCT特許出願は、2020年9月23日に出願の米国特許出願公開第17/029,390号、2019年9月24日に出願の米国仮特許出願第62/904,926号及び2020年2月17日に出願の米国仮特許出願第62/977,652号(これらの開示は、参照により本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
角膜トポグラフィー機器は、角膜形状及び光パワーを測定し、アイケアの多くの部門で重要な診断ツールである。角膜トポグラフィー機器は、角膜の前面を測定し、前面湾曲測定値に基づいてデータファイルを生成する。角膜トポグラフィーシステムは、角膜の後面及び角膜の前面を測定し、前及び後仰角測定値に基づいてデータファイルを生成する。下記の本明細書は、角膜トポグラフィーの説明に注目するが、特許請求の範囲の主題において本明細書に記載のデバイス、装置及び方法は、角膜トモグラフィーシステムにも当てはまる。機器は、眼の定期検査、角膜病状の評価、コンタクトレンズの取り付けの支援、白内障及び眼内レンズ移植手術の候補の評価及び/又はレーザー視力矯正手術(LASIK、SMILE、PRK)についての患者の評価を含む様々な用途に一般的に使用される。現在の角膜トポグラフィー設備は、コンピュータモニターに表示され、アイケア専門家によって評価される角膜表面の色分けされたトポグラフィーパワーマップ及び統計的解析を生成するために専用コンピュータに接続できるかなり大きいテーブル装架式の機器からなる。これらのシステムの一部は、一体型表示画面を有し、外部コンピュータに接続しない。試験結果を別々のプリンタ及び例えば角膜トポグラフィーデバイスを実行するローカルコンピュータ及び/又はローカルエリアネットワーク(「LAN」)位置及び/又はローカル電子健康記録(「EHR」)システムに局所的に記憶された画像ファイルに印刷することができる。試験結果の読み取りでかなり正確であるが、これらの角膜トポグラフィー機器は、大きく、持ち運びできず、標準的な検査室又は「通路」で通常使用できず、機能によって12,000ドル~50,000ドル以上の範囲の費用がかかる。サイズ、持ち運びできないこと及び/又は費用の組み合わせは、以前の角膜トポグラフィーシステムの使用及び市場範囲を制限している。
【0003】
プラチド反射率トポグラフィーシステムの場合、各角膜デバイスは、試験される眼に特定の照明源パターン(典型的に一連の同心照明リング)を投影し、角膜からのリング反射の画像を収集する。各角膜トポグラフィーシステムは、調査される各眼について収集されたリング画像から一意のデータファイルを生成する。データファイルは、較正基準面と比較したリングエッジの位置に基づいて角膜表面湾曲の三次元再構成を可能にする数値表現である。この説明の目的のため及び本明細書内において、「パワー」は、一般的な使用と一致する「湾曲」と同義語として使用され得、これらの用語は、本明細書全体にわたって交換可能に使用され得る。異なる角膜トポグラフィーシステムは、角膜トポグラフィーシステムのデータファイルを別々に構造化し得る。これらのデータファイルは、交換可能でなくてもよく、典型的には測定を実行する角膜トポグラフィーシステムのみに記憶される。しかし、派生マップ(軸方向パワーマップ)は、ネットワークドライブに記憶され得るか又はEHRシステムに出力され得る。基礎的なデータファイルは、一般的に、共有されないか、ネットワークドライブに記憶されないか又はEHRシステムに出力されない。
【0004】
プラチドベースの角膜トポグラフィーは、Klyce SD, Oshika T: Placido-based topography. In: Corneal Surgery: Theory, Technique, & Tissue. Part II. Testing and Measuring Corneal Function. 4th edition. Ed., FS Brightbill FS, McDonnell PJ, Farjo AA, McGhee CNJ, Serdarevic ON, Mosby Elsevier, New York, NY, 2009, pp 75-82(この開示は、参照により本明細書に援用される)に詳述されている。
【0005】
特定の状況において、異なる試験日からの同じ眼に関する2つの異なる角膜トポグラフィー検査(又は検査)を比較することは、有利である。この種の試験は、「差分マッピング」と呼ばれることがあり、初期円錐角膜及び/又はレーザー視力矯正手術後の予期しない角膜トポグラフィー変化と一致する非常に初期のトポグラフィー変化を識別することがある。レーザー視力矯正手術後の予期しない角膜トポグラフィー変化の状態は、「後LASIK拡張症」又は角膜拡張症と呼ばれている。差分マップを生成するために、プロバイダは、典型的には、角膜トポグラフィーデバイスのコンソールに座り、調査される患者を選択し、「差分マッピング」のサブルーチンを選択し、差分マップを構成する調査の日付を強調表示し、特定の「差分マップ」形式で出力を生成するように技術者に指示する。差分マップの例を、先行技術による差分マップサブシステムの出力を例示する
図1に示す。
【0006】
図1に示すトポグラフィー差分マップにおいて、緑色(
図1における明るい領域)マップは、角膜表面上の安定領域(例えば、トポグラフィー変化が殆どないか又はない)を表す。
図1において、差分マップ上の暖色(
図1で「急峻な」参照又は表示によって表される黄色及び赤色)は、急峻化した(パワーが高い)角膜の領域を表す一方、寒色(
図1で「平坦な」参照又は表示によって表される青色及び紫色)は、平坦化した(パワーが低い)領域を表す。歴史的に、これらの以前の角膜トポグラフィーシステムを用いて、2つの異なる検査日に関するトポグラフィー調査を異なる角膜トポグラフィー機器によって実行した差分マップを生成することは、通常、不可能である。従って、パワーマップなどの他の印刷物が利用できる場合でも、基礎的なデータファイルがこれらのタイプの出力に関連付けられていないため、これらの印刷物を使用して差分マップを構成することができない。換言すれば、異なる角膜トポグラフィーシステムからの基礎的なデータファイルは、互いに互換性がなく、市販のソフトウェアを用いて互いに比較できない。差分マッピング処理は、異なる日付に関する2つの選択調査からの検査角膜の対応するデータ点及び関連する測定値を比較し、パワーマップ(例えば、画像)を比較しない。角膜トポグラフィー機器によって収集された画像を解析することによってデータ点を生成する。
図1は、数カ月離れた円錐角膜の患者のトポグラフィーマップを示す。画像は、差分マップ(最右パネル)で同じように見え、急峻化及び平坦化する領域を矢印又は識別子で示す。これらの領域は、円錐角膜病の進行を告げ、治療を必要とすることをヘルスケア専門家に警告する。
【0007】
図2は、老眼の治療後に発生する角膜トポグラフィー変化を示す。左パネルは、治療前検査である一方、中央パネルは、1カ月後の角膜トポグラフィーであり、最右パネルは、3カ月後の角膜トポグラフィーである。変化が僅かであるが、差分マップ(下部パネル)は、老眼治療によって生じた変化が時間と共に安定していることを示す。激しいマップにおけるより明るい領域は、角膜表面上のより高い誘導パワーの領域を示す。
【0008】
更に、差分マッピングは、小さい初期トポグラフィー変化を識別する最良の方法である。差分マッピングは、
図2に示すように別々に異なる角膜トポグラフィー検査を視覚的に比較することよりも大幅に優れている。
図2は、先行技術差分マッピングシステムの出力を例示する。
図2において、1カ月離れて(B-A)行われた検査Aと検査Bとの間の角膜の患者パワーの僅かな増加がある。第3の調査Cにおいて、更に1カ月先では、変化は、同じままである(C-A)。この患者は、その後、数カ月間にわたって追跡され、拡張症及び視力低下を引き起こさない安定したトポグラフィーを保証する。これらの例は、小さい初期トポグラフィー変化に関連する病気の早期診断で差分マッピングの重要性を示す。
【0009】
UV角膜架橋(「CXL」)を含む治療法の選択肢の影響。数十年間、円錐角膜などの角膜の病理学的状態を任意の治療で安定させるか又は打ち消すことができない。およそ1970年~おそよ2010年の期間中、円錐角膜は、世界中で角膜移植手術の必要性の主な原因の1つであった。円錐角膜を有する患者は、特注硬質気体透過性コンタクトレンズを取り付ける専門治療及び最終的に移植治療を必要とする前の他の措置を必要とした。これにより、医療のかなりの直接費用及び失われた教育の機会、休業、所得能力の減少、ときに視覚障害慢性状態を伴う苦痛並びに多くの場合に精神的影響を含む間接費用がかかった。
【0010】
1998年、UV角膜架橋(「CXL」)と呼ばれる治療方法が導入された(Spoerl E, Huhle M, Seiler T. Induction of cross-links in corneal tissue. Exp. Eye Res. 1998 Jan;66(1):97-103)。この治療は、角膜へのリボフラビン溶液の塗布及び紫外線(「UV」)光による治療を伴っていた。光化学に特別な意味合いを持たせ、その結果、角膜コラーゲン及びコラーゲン間基質をこの治療によって強化することができる。CXLは、欧州連合及び世界の多くの地域で普及している。2017年、この治療の形態は、米国で商業用途の食品医薬品局の認可を受けた。
【0011】
現在、CXLの出現は、初期円錐角膜を治療する際の重要なステップとして認識され、病気の進行及び潜在的に視力を脅かす結果を防止する。角膜移植治療の必要性は、CXL治療を受けている円錐角膜患者の集団で急激に低下している。失われた教育の機会、休業、所得能力の減少及び他の社会的費用の副次的影響も著しく低下している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
CXLは、KC及び場合により他の角膜状態のための非常に実用的な治療戦略を示すことが一層認識されている。この分野における先駆者は、最大限に有効であるため、早期スクリーニング及び早期検出の戦略を導入する必要があると認識している。グローバルトポグラフィーデータベースを生成するデルファイなどの小さくて費用効果が高いトポグラフィーシステムの役割は、スクリーニングの機会を拡大する際及びクラウドベースの差分マッピングと組み合わせて、早期疾患検出を可能にする際に重要であることがある。本質的に、新しい治療法(CXL)の出現は、費用効果が高く、単純であり、使い易い適所において幅広いトポグラフィースクリーニング方法を有するという要望を刺激する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
参照による援用
本明細書で参照され、特定される全ての特許、出願及び刊行物は、全体として参照により本明細書に援用され、本出願の他の部分でも参照されるかのように参照により完全に援用されると考えられるものとする。
【0014】
図面の簡単な説明
本開示の特徴、利点及び原理のよりよい理解は、例示的な実施形態を示す下記の詳細な説明及び添付図面の参照によって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】先行技術による差分マップサブシステムの出力を例示する。
【
図2】先行技術差分マッピングシステムの出力を例示する。
【
図3】幾つかの実施形態による角膜トポグラフィー検査の自動差分マッピングを実行する方法を例示する。
【
図4】幾つかの実施形態によるクラウドベースのサーバー計算デバイスと通信する複数の角膜トポグラフィーデバイスを含むシステムを例示する。
【
図5A】幾つかの実施形態による患者データベースを生成するフローチャートを例示する。
【
図5B】幾つかの実施形態による患者データベースを生成するフローチャートを例示する。
【
図5C】幾つかの実施形態による患者データベースを生成するフローチャートを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
下記の詳細な説明は、本明細書に開示の実施形態による本開示に記載の本発明の特徴及び利点のよりよい理解を与える。詳細な説明は、多くの特定の実施形態を含むが、これらの実施形態は、ごく一例として与えられ、本明細書に開示の本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0017】
幾つかの実施形態において、特許請求の範囲の主題は、1つ又は複数のメモリデバイスに記憶された差分マッピングコンピュータ可読命令を含み得る。幾つかの実施形態において、差分マッピングコンピュータ可読命令は、1つ又は複数の揮発性メモリデバイスにロードされ得、ワールドワイドウェブ、インターネット又はグローバル通信ネットワークに設置されたサーバー計算デバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である。これらのサーバーデバイスは、クラウドベースのサーバーデバイスと呼ばれることもある。幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイス上の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な差分マッピングコンピュータ可読命令は、クラウドベースの差分マッピング(「CBDM」)ソフトウェアと呼ばれることもある。幾つかの実施形態において、クラウドベースの差分マッピング(「CBDM」)システムは、CBDMソフトウェアを稼働又は実行しているクラウドベースのサーバーデバイスを含み得る。
【0018】
上記で詳述したように、本明細書に記載及び/又は例示の計算デバイス及びシステムは、例えば、本明細書に記載のモジュール内に含まれるコンピュータ可読命令を実行することができる任意のタイプ又は形態の計算デバイス又はシステムを概して表す。最も基本的な構成において、これらの計算デバイスの各々は、少なくとも1つのメモリデバイス及び少なくとも1つの物理的プロセッサを含み得る。
【0019】
更に、CBDMシステムは、クラウドベースのサーバーデバイスにインストールされるか又は常駐しているデータベースに患者角膜診断情報、患者識別情報及び/又は患者角膜データファイルを記憶し得る。換言すれば、CDBMシステムは、クラウドベースのサーバーデバイスに記憶される1つ又は複数のデータベースを含み得る。これらのクラウドベースのサーバーデバイスを同じ位置又は多くの異なる位置に設置し得る。幾つかの実施形態において、医療プロバイダは、患者記録をローカルクラウドベースのサーバーデバイスに記憶するCBDMシステムにアカウントを有し得る。このデータベースは、プロバイダ角膜データベース又はプロバイダデータベースと呼ばれることもある。更に、CBDMシステムは、他の角膜トポグラフィー調査が患者で実行されているかどうかを判定するために、特定の地理的領域内(例えば、カリフォルニア内)に設置された他のクラウドベースのサーバーデバイスにおけるローカルデータベースにリンク及び/又は関連付けられ得る。これらのデータベースは、ローカル角膜データベース又はローカルデータベースと呼ばれることもある。幾つかの実施形態において、CBDMシステムは、他の角膜調査が患者で実行されているかどうかをCBDMソフトウェアが検索して確かめることができるように、特定の国内の他のクラウドベースのサーバーデバイスにおける他のデータベースにリンク及び/又は関連付けられ得る。多くの場合、全国若しくは地域政府、及び/又はプライバシー規制、及び/又は考慮は、特定の国及び/又は地域内に物理的に設置されたクラウドベースのサーバーデバイスに患者情報を記憶することを必要とする。特定の国又は地域内の他のデータベースへのローカルデータベースのリンク及び関連付けは、全国データベースと呼ばれることもある。更に、CBDMシステムは、世界中のクラウドベースのサーバーデバイスにおける他のデータベースにリンク及び/又は関連付けられ得る。世界中の他のデータベースへのローカルデータベースのリンク及び関連付けは、グローバルデータベースと呼ばれることもある。換言すれば、世界中で記憶された1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにグローバルデータベースを記憶する。
【0020】
特許請求の範囲の主題及び本明細書に記載の主題は、現在の角膜差分マッピングの自動化及び大幅な改良に注目する。CBDMシステムは、角膜差分マッピング処理を自動化し、大幅に改良することができる。更に、本明細書に記載の特許請求の範囲の主題は、潜在的な検査員の間違いを減らす。更に、特許請求の範囲の主題は、検査プロバイダ及び患者(又は患者/法定後見人)に潜在的な角膜の問題を通知する処理を改良する。幾つかの実施形態において、CBDMシステム上のCBDMソフトウェアは、例えば、ある設定又は閾値時間間隔(典型的に6~12カ月)によって分離された2つの調査を検査される患者が有する場合、2つの角膜トポグラフィー調査で差分マッピングを自動的に実行し得る。従って、幾つかの実施形態において、関心のある条件又は病理学的状態(例えば、臨床的に関連するトポグラフィー変化)と一致する僅かなトポグラフィー変化がある場合、CBDMソフトウェアは、(例えば、電子メール、テキストメッセージ又は他の警告を介して)医療プロバイダに電子的に通知し得る。幾つかの実施形態において、医療プロバイダに警告した後、CBDMソフトウェアは、この患者記録に関連付けられたモバイル通信デバイスへの電子メール又はテキストメッセージを介して患者(又は患者又は法定後見人)に更に通知し得る。
【0021】
差分マッピング処理の改良は、円錐角膜などの病理学的状態のより簡単な自動検出及びより早期の検出を容易にする。これは、角膜架橋(「CXL」)を含む治療方法が角膜コラーゲンを安定させるために存在するため、医療プロバイダにとって重要であり、差分マッピング処理の改良は、より早期の治療のために候補患者を識別することができる。より早期の検出及び治療は、視力障害を引き起こす角膜の必然的な光学的劣化を伴う大幅なトポグラフィー変化を含む、後の診断の悪影響の多くを防止することができる。CXL治療の到来前に、円錐角膜は、教育の機会を失う(学校の欠席日)大幅なライフスタイルの乱れの危険を抱え、作業時間を失い、所得能力及び角膜専門家からの専門治療の必要性を減らした。これは、典型的には、特別なコンタクトレンズ(ここでは、硬質プラスチック「PMMA」レンズを以前用いた強膜硬質気体透過性又は「強膜RGP」レンズ)に適合する特別な検査を含むことがあり、ときに角膜移植治療を含む外科的介入を必要とすることもある。
【0022】
幾つかの実施形態において、デルファイ角膜トポグラフィーシステムは、所有権を主張できるプラチド円板照明システム及びケプラー式望遠鏡撮像光学部品類を専用スマートフォン又はモバイル通信デバイスに統合する小さい携帯角膜トポグラフィー機器である。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令(例えば、所有権を主張できるソフトウェアアプリケーション)は、1)プロバイダ情報を記憶し、対象又は患者情報を受信し、2)画像収集を促進し、3)画像内のリングエッジを見つけ、4)特定のプロトコルに従ってリングエッジ位置のデータファイルを構成し、5)モバイル通信デバイス表示画面上の表示のために様々なタイプの角膜パワーマップを取得し、及び/又は6)安全な暗号化HIPAA対応の手段を介してクラウドサーバーにそれぞれの一意の「データファイル」を含む基本データ及び較正基準データを伝送又は通信し、及び7)調査のコンピュータ生成解釈又は解析を表示する。幾つかの実施形態において、デルファイ角膜トポグラフィーシステムは、ヘルスケア産業で基本診断機器のための独自の価格決定パラダイムである僅かな費用及び手頃な月決めの予約金でアイケア専門家に提供され得る。この収益モデルは、かなりの前払い費用を負うことなく、設備/サービス費を収益の流れに一致させることなく、業界トップの技術をアイケア専門家のケア納入処理にアイケア専門家が組み込むことができるため、収益モデルは、全体的にアイケア専門家にとって魅力的であり得る。
【0023】
このモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステムは、1)世界中のアイケア専門家へのトポグラフィーアクセスの拡大を促進し得ることが予想される。現在、市販のコンピュータベースの角膜トポグラフィー機器は、特に、都市部又は農村部におけるより小さい事務所の開業医にとって非常に高価であることが多いか、又は世界中で経済的に特権的な地理が少ない。非常に低いコストで高品質システムを提供することにより、全体的にアイケア専門家によって与えられる患者のための診断アイケアの有効性が大幅に改善する。2)検査室の利便性及び患者の経験の改善。デルファイシステム(モバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム)は、世界中の殆ど全てのアイケア専門家に存在する細隙灯顕微鏡に装着するように設計されている。この概念は、正確な診断データへの迅速なアクセスを検査医師に与える威圧的でない設備を有する慣れた環境で患者を検査することを可能にしながら、患者の移動を最小限にすることによって患者の経験を高める。対照的に、専用パソコンに固定されたレガシートポグラフィーデバイスは、非常に大きく、かなり十分な設置面積を占める電動式台に装着される。これらのより大きいシステムを収容できる余裕がある事務所において、患者は、典型的に、まずこれらのデバイス及びその他が設置された別々の試験室を通して連れていかれ、次に基本的な眼の検査を実行する従来の検査室又は「通路」に連れていかれる。デバイスを非常に小さいスマートフォン(又はモバイル通信デバイス)ベース及び携帯用にすることにより、プロバイダのためにワークフローを向上させる。3.クラウド記憶、遠隔医療及び集約データ解析の機会。幾つかの実施形態において、クラウドポータルは、(HIPAA及びGDPR対応)クラウドベースのサーバー又は遠隔計算デバイスに保持された患者の調査へのプロバイダアクセスを可能にする。幾つかの実施形態において、医療プロバイダは、一意のアカウントユーザID及びパスワードを有するログインを介してクラウドデータにアクセスし得る。これらの実施形態において、デルファイクラウドベースのアーキテクチャは、容易なデータアクセス及びアカウントアクセスを有する(任意のタブレット、ラップトップ又はデスクトップ計算デバイスからの)アイケア専門家との共有を許可し得る。このアクセス機能は、多くの遠隔医療用途を許可し、専門家が世界のいずれの箇所でも試験データを検討する機会を可能にし、専門家が診断処理を支援するか又は研究を行うことができる。
【0024】
「Use of Near Field Communications Technology to Transfer Patient-Related Data to Diagnostic Medical Equipment in a Medical Office or Other Healthcare Facility」という名称の、2019年6月20日に出願の米国特許出願公開第16/447,642号において、近距離無線通信プロトコル及び関連するチップセット(「NFC」)を用いて特定の患者識別子情報を伝送するシステム及び方法が詳述及び/又は説明されている。幾つかの実施形態では、ソフトウェアアプリケーション(「アプリケーション」)を患者自身のスマートフォン(又はモバイル通信デバイス)にダウンロードし、エンドユーザ使用許諾契約(「EULA」)を受け入れ、次に患者のアイケア専門家の事務所に関連する様々な機能のためにアプリケーションを使用するように患者が勧められ得る。幾つかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーションに含まれるこれらの機能は、事務所の住所の提供、連絡情報の提供、運転道順の提供、予約通知及び/又はスケジューリングの提供、アフターケア指示の詳細及び患者についての医療関連情報の提供を含む。幾つかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーションのモジュール又は一部により、患者は、NFC可能なデルファイモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステムなどの診断デバイスに通信される個人情報に入ることができる。幾つかの実施形態において、電子メールアドレス及び携帯電話番号などの連絡情報をソフトウェアアプリケーションに含めることにより、ソフトウェアアプリケーションは、情報の削除又は収集されたデータからの個人情報の編集を任意のクライアント(又は患者)が要求することができるシステムを適所に有するために、個人情報を記憶するクラウド記憶装置の任意のプロバイダを必要とするGDPR要件に適合及び/又は対処することができる。
【0025】
角膜の前面を評価する角膜トポグラフィーシステム(例えば、プラチド反射率システムなど)は、収集されたリング画像で識別可能な反射プラチドリングエッジの全部について、典型的に1度刻みで360弧度までの極座標でリングエッジ位置を表すリングエッジ位置のパラメータ又は測定値を含むデータファイルを生成する。角膜パワー(軸方向、屈折及び接線)及び仰角に対する値を、見つけられた各リングエッジ位置についてデルファイユニット及び/又はモバイル通信デバイス内のプロセッサ又は複数のプロセッサによって計算し、検査のための関連するデータファイルに記憶する。更に、データファイルは、患者診断情報と一緒に較正基準情報及び測定値を含む。この患者診断情報は、右眼又は左眼の識別子データ、検査日時データ、トポグラフィー機器デバイス識別子、臨床及び/又はプロバイダ識別子並びに検査整列及び品質データを含む。これは、(後述される)以前の患者角膜調査を特定するためにCBDMソフトウェアによって利用される患者識別子データではない。
【0026】
角膜の後面及び/又は前面を評価する角膜トポグラフィーシステムは、コンピュータ生成最適球面又はトロイダル表面上の点と比較される角膜表面上の複数の点で仰角座標を取得又は生成する。幾つかの実施形態において、幾つかのデバイスは、前及び後角膜表面の両方から複数の点の空間座標を取得するために角膜トポグラフィーを利用する。幾つかの実施形態において、デバイスは、前角膜表面上の湾曲座標を生成するために角膜トポグラフィーを利用し得、後角膜表面上の複数の点で仰角座標を生成するために角膜トポグラフィーを利用し得る。
【0027】
幾つかの実施形態において、CBDMシステムのクラウド記憶装置(例えば、クラウドベースのサーバーデバイス)は、上述及び後述のように、付随する研究及びデータマイニングの機会と共に、世界中からの患者を含む大きいグローバルトポグラフィーデータベースを蓄積する機会をもたらし得る。これらの実施形態において、これらの特徴は、統計的解析の観点(病理学的有病率、従ってリスクの局所的、地域的及び場合のより民族的差異を識別することができる)及び「ビッグデータ」の観点の両方から強制的に引き出され得る。
【0028】
幾つかの実施形態において、角膜トポグラフィーシステムは、各調査に関連付けられた特定の患者識別子情報を有し得る。幾つかの実施形態において、この患者識別子情報は、患者の名、患者の姓及び生年月日並びに調査のGPS位置(又は地理的表示)を最小でも含み得る。更に、他の患者識別子情報は、プロバイダのEHRアカウント番号、医療プロバイダのための契約情報及び/又は電子メールアドレス及び/又は携帯電話番号を含む患者の連絡情報を含み得る。幾つかの実施形態において、他の患者識別子情報は、患者の生体情報(例えば、指紋、音声ファイル、顔特徴データ及び/又は網膜走査)を含み得る。一意の患者識別子(又は一意ID)を見つけるために、上述の識別子情報のいずれかを単独で及び/又は他の識別子情報と組み合わせて利用し得る。以前の既存の角膜調査が、CBDMシステムのデータベースにおいて患者について存在するかどうかを判定するために、この一意IDを利用し得る。任意のグローバルデータベースにおける患者の検索を妨げる患者の名前のミススペルは、患者データの任意の記憶装置で依然として問題である。患者のための一意IDの開発は、この問題に対処し、軽減するのに役立つ。一意の患者IDは、任意の患者診断又は検査データを含むべきではないことに留意されたい。
【0029】
換言すれば、一意の患者IDにより、想定されるシステムは、患者が、2つ以上の異なる(非関連)プロバイダ事務所の事務所で調査され、及び/又は異なる地理的位置(その異なる位置が別の国にある場合でも)に移動している場合でも、同じ患者を識別することができる。例えば、患者が、角膜トポグラフィーシステムを有する2つの異なるプロバイダ事務所で調査されており、データファイルがCBDMシステムのデータベースに記憶されている場合、CBDMソフトウェアは、データベース(例えば、ローカルデータベース、全国データベース及び/又はグローバルデータベース)の1つで患者の識別子を検索し得、患者の識別子の1つ又は複数の識別子で一致が見つけられた場合、CBDMソフトウェアを開始し得、以前の調査と最新の調査との間の差分マップを実行及び/又は完了し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、必要に応じて(例えば、臨床的に大幅なトポグラフィー変化が差分マッピング処理によって識別されている場合)、患者の計算デバイス及び/又はプロバイダ(例えば、最新の眼検査プロバイダ)の計算デバイスに通信及び/又は警告し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、任意のプロバイダ事務所、ネットワーク又はヘルスケアシステムよりも大きいグローバル早期検出システムを可能にし、及び/又は提供することができる。
【0030】
図3は、幾つかの実施形態による、角膜トポグラフィー検査の自動差分マッピングを実行する方法を例示する。当業者は、本明細書に開示の任意の処理又は方法を多くの方法で修正し得ることが分かる。本明細書に記載及び/又は例示の処理パラメータ及び一連のステップをごく一例として与え、必要に応じて変更することができる。例えば、本明細書に例示及び/又は記載のステップを特定の順序で示すか又は記載するが、必ずしもこれらのステップを例示又は記載の順序で実行する必要はない。本明細書に記載及び/又は例示の様々な例示的な方法は、本明細書に記載若しくは例示のステップの1つ若しくは複数のステップを省略し得るか、又は開示のステップに加えて追加ステップを含み得る。更に、本明細書に開示のような任意の方法のステップは、本明細書に開示のような任意の他の方法の任意の1つ又は複数のステップと組み合わされ得る。後述の処理のステップをCBDMソフトウェアによって実行し得る。
【0031】
幾つかの実施形態において、ステップ310では、患者は、CBDMシステムにおけるデータベースへのトポグラフィーデータファイル及び/又は角膜画像の記憶と関連して使用される制限個人情報の収集を許可又は促進し得る。幾つかの実施形態において、患者は、(例えば、上述のようなエンドユーザ使用許諾契約又はEULAを受け入れることによって)専用ソフトウェアアプリケーションをダウンロードし、及び/又は動作させる場合にこの許可を与え得る。
【0032】
幾つかの実施形態において、ステップ315では、患者は、角膜トポグラフィーシステム(例えば、デルファイモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム)によって実行される角膜検査を受け得る。幾つかの実施形態において、角膜トポグラフィーシステムは、1つ若しくは複数の角膜トポグラフィーデータファイル及び/又は1つ若しくは複数の角膜画像を通信し得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のトポグラフィーデータファイルは、基準データ又は測定値を含み得る。幾つかの実施形態において、更に、1つ又は複数のトポグラフィーデータファイルは、角膜トポグラフィーシステムによって調査を完了した時刻を識別するために、時刻測定値(例えば、タイムスタンプ)を含み得る。幾つかの実施形態において、データファイル及び/又は角膜画像を患者の各眼について通信し得る。幾つかの実施形態において、各眼についてのデータファイル及び/又は角膜画像を同時に又は異なる時点で通信し得る。幾つかの実施形態において、トポグラフィーデータファイル及び角膜画像を異なる時点で通信し得る。
【0033】
幾つかの実施形態において、ステップ320では、CBDMソフトウェアは、受信された1つ又は複数のトポグラフィーデータファイルにおける患者識別パラメータを、クラウドベースのサーバー計算デバイスでデータベースに記憶された既存の患者識別パラメータと自動的に比較して、患者が既存のトポグラフィーデータファイル及び/又はデータベースにおける関連する調査を有することを確認及び/又は発見し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、最初にCBDMシステムのプロバイダデータベースを見ることができる。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、CBDMシステムのローカルデータベースを見ることができる。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、CBDMシステムの全国データベースを更に見ることができる。幾つかの実施形態において、加えて、CBDMソフトウェアは、CBDMシステムのグローバルデータベースを更に見ることができる。幾つかの実施形態において、患者識別パラメータは、患者名、数値的識別子、データファイルが右眼又は左眼の場合であるかどうか、患者電子メールアドレス及び/又は他の識別パラメータであり得る。幾つかの実施形態において、これは、検査されている患者の正常な眼についての既存のデータファイルがあることをまさに検証する。この確認及び/又は発見ステップを自動的に実行するように差分マッピングソフトウェアアプリケーションをプログラムすることができるため、検査員は、これらの判定のいずれかを行うことに関与しない。従って、CBDMソフトウェアアプリケーションの使用により、差分マッピング処理中に異なる患者の調査を不適切に選択及び/又は比較した場合に発生することがある任意のヒューマンエラー又はオペレーターエラーを排除することができる。これは、CBDMアプリケーションの重要な利益である。幾つかの実施形態において、患者の片眼又は両眼についての既存のトポグラフィーデータファイルがない場合、角膜トポグラフィーシステムと通信するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。特定の動作を実行するために、オペレーター又は技術者の介入を必要としない特定の動作手段を実行するようにCBDMソフトウェアがプログラム又はプログラムされることに留意されたい。換言すれば、ソフトウェアは、開始又は初期化された後、ソフトウェア自体でこのステップ(又は複数のステップ)を実行する。更に、ソフトウェアにより、追加ステップを実行することができる。
【0034】
幾つかの実施形態において、ステップ325では、患者の1つ又は複数の最新のトポグラフィーデータファイルを取得するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。幾つかの実施形態において、これは、患者がCBDMシステムのデータベースに既存の調査を有するとCBDMソフトウェアが判定した後に行われ得る。幾つかの実施形態において、この取得されたトポグラフィーデータファイルは、受信された現在のトポグラフィーデータファイルを比較するデータファイルであり得る。
【0035】
幾つかの実施形態において、取得されたトポグラフィーデータファイルが正常な眼に関するものあることを確認するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。再度、確認及び/又は取得は、CBDMソフトウェアによって開始され、任意の検査員又は患者の介入を必要としない。これは、間違った日付(例えば、患者についての最新のトポグラフィーデータファイルでない)、間違った患者を選択したオペレーターによって間違ったトポグラフィーデータファイルを取得する際及び/又は間違った眼についてのデータファイルを選択する際のオペレーターエラーを排除するという利点も与える。
【0036】
幾つかの実施形態において、ステップ330では、差分マッピングを実行するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。幾つかの実施形態において、(角膜トポグラフィーデバイスから)受信された1つ又は複数のトポグラフィーデータファイルは、CBDMシステムのデータベースの1つのデータベースからの取得された次の最新のトポグラフィーデータファイルと自動的に比較され得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、差分マップデータファイル及び/又はトポグラフィー差分マップ画像を生成し得る。幾つかの実施形態において、両眼及び両眼の対応する受信されたトポグラフィーデータファイル(CBDMシステムのデータベースから取得された両眼についての最新調査のトポグラフィーデータファイルと比較される)に対して実行されるか又は行われるようにCBDMソフトウェアプログラムをプログラムし得る。
【0037】
幾つかの実施形態において、追加ステップは、患者の最後のトポグラフィー検査を完了したときを判定し、次に日付閾値を満たしている場合、最後の(又は次の最新の)トポグラフィーデータファイルに対して差分マッピングを実行するようにプログラムされ得るCBDMソフトウェアを伴い得る。幾つかの実施形態において、現在の日付が2019年8月23日である場合、最新のトポグラフィーデータファイルは、2018年9月23日のタイムスタンプを有し、差分マッピングを実行するために、日付閾値は、最後の検査から10カ月であり、その後、CBDMソフトウェアは、自動差分マッピングの実行を進め得る。幾つかの実施形態において、重要な患者についての全検査のリストを表示する選択肢を含むようにCBDMソフトウェアをプログラムし得、その結果、プロバイダは、比較する検査を選択し得る。例えば、これは、実際に良好な検査を得ることを課題とされている技術者又はオペレーターのために繰り返し検査を同じセッションで実行する場合に有用である。
【0038】
幾つかの実施形態において、トポグラフィー差分マップデータファイル及び/又はトポグラフィー差分マップ画像を生成するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、CBDMシステムにおけるデータベース(例えば、プロバイダデータベース又はローカルデータベース)に生成差分マップデータファイル及び/又は差分マップ画像を記憶し得る。幾つかの実施形態において、ステップ335では、生成差分マップファイル及び/又は差分マップ画像をプロバイダのモバイル通信デバイス(又はプロバイダ計算デバイス)に通信するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。幾つかの実施形態において、プロバイダのモバイル通信デバイスに通信された2つ以上の差分マップファイル及び/又は差分マップ画像があることがある。幾つかの実施形態において、差分マップファイル及び/又は差分マップ画像を患者の眼の各々(例えば、左眼及び右眼)について通信し得る。
【0039】
幾つかの実施形態において、ステップ340では、差分マッピングの結果を解析し、ある臨床的に関連するトポグラフィー変化が現在の検査と最新の検査との間の時間フレームで発生していると判定するようにCBDMソフトウェアをプログラムし得る。幾つかの実施形態において、臨床的に関連するトポグラフィー変化が発生している場合、CBDMソフトウェアは、メッセージを自動的に生成し、(例えば、医療プロバイダ計算デバイスへの電子メール、SMSテキスト又は他の警告を介して)臨床的に関連するトポグラフィー変化の医療プロバイダに通知し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、メッセージを自動的に生成し、(例えば、患者計算デバイスへの電子メール、SMSテキスト又は他の警告を介して)臨床的に関連するトポグラフィー変化の患者に通知し得、追跡アイケアの必要性を示唆し得る。幾つかの実施形態において、メッセージを送信し得ることをプロバイダ及び/又は患者が許可していない限り、CBDMソフトウェアは、メッセージを患者計算デバイスに通信しなくてもよい。
【0040】
前角膜撮像デバイスを利用する角膜トポグラフィーシステム(例えば、反射率プラチド撮像を利用するデルファイモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム)又は(角膜の前面及び後面の両方を評価して撮像する)両面角膜検査デバイスのための差分マッピングを実行するために、上述の処理及び/又は方法を利用し得る。これらの角膜トポグラフィー及び/又はトモグラフィー検査システムのいずれかの1つ又は複数のデータファイルにおけるデータは、プラチド型反射率システムの場合、検査される患者の前角膜表面及び両面を角膜検査システムによって撮像する場合に前及び後角膜表面の両方の数学的記述である。幾つかの実施形態において、各角膜撮像システムは、左眼、右眼及び/又は両眼についての関連する角膜データを生成する。従って、角膜トモグラフィーデータファイルがCBDMシステムによって比較され得る。
【0041】
幾つかの実施形態において、CBDMシステムにおける地域、全国及び/又はグローバルデータベースの利用は、追加の利点を与えることができる。例えば、CBDMシステムは、アイケアプロバイダを変更するか又は新しい位置に移動している患者を識別し得、悪化しているように見える進行性眼状態を潜在的に認識するために差分マッピングを自動的に実行し得る。幾つかの実施形態において、例えば、(例えば、プロバイダデータベースをチェックすることによって)検査されている患者についての以前の眼の調査を現在のアイケア専門家が有しないことをCBDMソフトウェアが認識した場合、CBDMソフトウェアは、患者についての1つ又は複数の既存のトポグラフィーデータファイルを識別するために、(元の患者調査を生成した角膜トポグラフィーソフトウェアアプリケーションとして互換角膜トポグラフィーソフトウェアアプリケーションを有する)他の角膜トポグラフィーシステムによって生成されたトポグラフィーデータファイルのプロバイダデータベース、ローカルデータベース、全国データベース及び/又はグローバルデータベースに自動的に照会し得る。幾つかの実施形態において、次に、CBDMソフトウェアは、患者についての最新のトポグラフィーデータファイルを取得して利用し、現在の検査からの受信されたトポグラフィーデータファイルを比較して、この受信されたトポグラフィーデータファイルを、プロバイダデータベース、ローカルデータベース、全国データベース又はグローバルデータベースから取得された最新のトポグラフィーデータファイルと比較することにより、上述の差分マッピングを自動的に実行する。
【0042】
幾つかの実施形態において、CBDMシステム上のCBDMソフトウェアは、臨床的に関連するトポグラフィー変化が発生しているかどうかを評価し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、電子メール若しくはテキストメッセージを介して又はプロバイダのクラウドアカウントポータルにメッセージを提示することにより、メッセージをプロバイダのモバイル通信デバイスに通信し、以前のトポグラフィーデータファイルが存在すること及び臨床的に関連するトポグラフィー変化が発生していることを医療プロバイダに警告し得る。幾つかの実施形態において、最初にプロバイダに連絡又は連絡しようとした後、CBDMソフトウェアは、メッセージを患者のモバイル通信デバイスに通信し、以前の調査が完了したこと及び専門家の評価を勧めるあり得る臨床的に関連するトポグラフィー変化を差分マッピングが識別していることを患者に警告し得る。幾つかの実施形態において、患者へのメッセージの通信は、個人識別情報の近距離無線通信通信を可能にするモバイル通信デバイスにアプリケーションをダウンロードし、最初の使用前にエンドユーザ使用許諾契約を受け入れ、従って同意をクラウドサーバーに与えて、個人情報、連絡情報及び/又は角膜トポグラフィーデータファイル及び/又は画像を記憶する場合、電子メール、テキスト及び/又は患者が元来提供している任意の通信方法を介して行われ得る。
【0043】
図4は、幾つかの実施形態によるCBDMシステムと通信する複数の角膜トポグラフィーデバイスを含むシステムを例示する。幾つかの実施形態において、CBDMシステムは、第1のモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム405、第2のモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム410及び/又は1つ若しくは複数のクラウドベースのサーバーデバイス415を含み得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイス415は、1つ若しくは複数のプロセッサ420、1つ若しくは複数の不揮発性メモリデバイス422、1つ若しくは複数の揮発性メモリデバイス423、CBDMソフトウェア424及び/又は1つ若しくは複数のデータベース460、461、462及び/又は463を含み得る。幾つかの実施形態において、CBDMシステムは、プロバイダ計算デバイス450及び/又は患者計算デバイス455を更に含み得る。幾つかの実施形態において、第1のモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム405及び/又は第2のモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム410は、患者に関する角膜トポグラフィー調査をオペレーターに実行させ得る。幾つかの実施形態において、次に、モバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステムのいずれかは、生成された1つ又は複数のトポグラフィーデータファイル及び/又は関連する画像をクラウドベースのサーバーデバイス415に通信及び/又は伝送し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェア424を1つ又は複数の不揮発性メモリデバイス422に記憶し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアを1つ又は複数の揮発性メモリデバイス423にロードし、1つ又は複数のプロセッサ420によって実行し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェア424は、プロバイダデータベース460、ローカルデータベース461、全国データベース462及び/又はグローバルデータベース463と通信し、実行された以前の角膜検査調査を患者が有しているかどうかを判定し得る。幾つかの実施形態において、以前の調査が存在するとCBDMソフトウェアが判定した場合、CBDMソフトウェアは、以前のトポグラフィーデータファイルを取得して差分マッピングを実行するために、識別データベース(460、461、462及び/又は463のいずれか)と通信し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェア424が差分マッピングを自動的に実行した後、CBDMソフトウェア424は、プロバイダデータベース460と通信し、差分マッピングトポグラフィーデータファイル及び/又は差分マッピング画像を記憶し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェアは、生成差分マッピングトポグラフィーデータファイル及び/又は差分マッピング画像を医療プロバイダによる閲覧及び/又は解析のためのプロバイダ計算デバイス450に通信又は伝送し得る。幾つかの実施形態において、CBDMソフトウェア424は、臨床的に大幅なトポグラフィー変化が発生しているかどうかを自動的に判定し得る。CBDMソフトウェア424がこの判定を行う場合、CBDMシステムは、臨床的に大幅なトポグラフィー変化が発生していることを識別するプロバイダ計算デバイス450にメッセージを通信し得、患者の追跡を推奨し得る。幾つかの実施形態において、CBDMシステムは、臨床的に大幅なトポグラフィー変化が発生していることを識別する患者計算デバイス455にメッセージを通信し得、追跡医療ケアを推奨し得る。
【0044】
図5A、
図5B及び
図5Cは、幾つかの実施形態による患者データベースを生成するフローチャートを例示する。当業者は、本明細書に開示の任意の処理又は方法を多くの方法で修正し得ることが分かる。本明細書に記載及び/又は例示の処理パラメータ及び一連のステップをごく一例として与え、必要に応じて変更することができる。例えば、本明細書に例示及び/又は記載のステップを特定の順序で示すか又は記載するが、必ずしもこれらのステップを例示又は記載の順序で実行する必要はない。本明細書に記載及び/又は例示の様々な例示的な方法は、本明細書に記載若しくは例示のステップの1つ若しくは複数のステップを省略し得るか、又は開示のステップに加えて追加ステップを含み得る。更に、本明細書に開示のような任意の方法のステップは、本明細書に開示のような任意の他の方法の任意の1つ又は複数のステップと組み合わされ得る。
【0045】
幾つかの実施形態において、ステップ502では、ユーザは、医療プロバイダソフトウェアアプリケーションのためのエンドユーザ使用許諾契約(EULA)を検討して受け入れ得る。幾つかの実施形態において、EULAは、医療プロバイダがユーザの個人データを患者データベースに記憶し、ユーザ医療検査診断データ及び画像を患者データベースに更に記憶することを識別し得る。幾つかの実施形態において、ステップ504では、ユーザは、医療プロバイダソフトウェアアプリケーションをユーザのモバイル通信デバイスにダウンロードし得、医療プロバイダソフトウェアアプリケーションは、個人データ転送ソフトウェアアプリケーションを含む。幾つかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザの個人データを受信し得、ユーザの個人データを個人データ転送ソフトウェアアプリケーションに記憶し得る。幾つかの実施形態において、ユーザの個人データは、ユーザの名、ユーザの姓、ユーザの携帯電話番号、ユーザの物理アドレス、ユーザの電子メールアドレス、連絡方法の優先順位及び/又はユーザの生年月日の1つ又は複数を含み得る。幾つかの実施形態において、ユーザ個人データは、ユーザ地理位置データ及び/又は民族的地位、国籍又は性別データの1つ又は複数を含み得る。
【0046】
幾つかの実施形態において、ステップ506では、ユーザは、ユーザのモバイル通信デバイス上の個人データ転送ソフトウェアアプリケーションを開始し得る。これは、ボタン又はアイコン及び/又は音声起動を選択することによって開始され得る。幾つかの実施形態において、ステップ508では、ユーザは、医療診断デバイス上の近距離無線通信(NFC)送受信機に近接してユーザのモバイル通信デバイスを配置し得る。幾つかの実施形態において、ユーザは、医療診断デバイスにおけるNFC送受信機の上及び/又は隣のユーザのモバイル通信デバイスにNFC送受信機を配置し得る。具体的には、モバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーデバイスにおいて、(ユーザ及び角膜トポグラフィーデバイスの)2つのモバイル通信デバイスにおけるNFC送受信機は、データ転送が行われるために極めて近接している必要がある。
【0047】
幾つかの実施形態において、ステップ510では、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザのモバイル通信デバイスへのユーザ入力に応じて、個人データ転送ソフトウェアアプリケーションを開始し、医療診断デバイスへのユーザの個人データの転送を許可し得る。幾つかの実施形態において、ステップ512では、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザの個人データを医療診断デバイスに転送し得る。幾つかの実施形態において、ステップ514では、医療診断デバイス上のソフトウェアは、転送ソフトウェアアプリケーションを介して転送されるユーザの個人データを受信し得、ユーザが受信データを見ることができるようにモバイル通信デバイスの画面上にユーザ個人データを表示し得る。幾つかの実施形態において、他の計算デバイスが利用され得るか、又は医療診断デバイスは、医療診断デバイスに含まれる及び/又は統合される計算デバイスを有し得、これらの表示器を利用して画面上にユーザ個人データを表示し得る。
【0048】
幾つかの実施形態において、ステップ516では、ソフトウェアアプリケーションは、モバイル通信の所有者が、モバイル通信デバイスにおける識別検証システムと通信することによってユーザの個人データを医療診断デバイスに転送するユーザであることを認証し得る。幾つかの実施形態において、識別認証システムは、顔ID、タッチID又は別の生体識別/認証システムであり得る。幾つかの実施形態において、ステップ518では、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザ個人データのコピーが正しいことを検証し得る。幾つかの実施形態において、ステップ520では、医療診断処置がユーザによって実行され得る。
【0049】
幾つかの実施形態において、ステップ522では、医療診断デバイス(又は医療診断デバイスにインストールされるソフトウェアアプリケーション)は、1つ若しくは複数の医療診断画像ファイル及び/又は1つ若しくは複数の医療診断データファイルを生成し得る。幾つかの実施形態において、ステップ524では、ユーザ個人データを医療診断デバイス(又は医療診断デバイスで利用される計算デバイス)で暗号化し得る。幾つかの実施形態において、ステップ526では、医療診断デバイス(又は医療診断デバイスで利用される計算デバイス)は、暗号化されたユーザ個人データをクラウドベースのサーバーデバイスに転送し得る。幾つかの実施形態において、ユーザ個人データは、暗号化される必要がなく、安全性リスクを生成することがある。幾つかの実施形態において、ステップ528では、医療診断デバイス(又は医療診断デバイスで利用される計算デバイス)は、1つ若しくは複数の医療診断画像ファイル及び/又は1つ若しくは複数の医療診断データファイルをクラウドベースのサーバーデバイスに転送し得る。幾つかの実施形態において、個人データ、1つ若しくは複数の医療診断データファイル及び/又は1つ若しくは複数の医療診断画像ファイルのこの伝送は、安全であり、暗号化され、且つ外部の第三者から保護され得る。場合により、伝送をHIPAAガイドラインに従って実行し得る。幾つかの実施形態において、ステップ530では、ソフトウェア(又はクラウドベースのサーバーデバイス)は、暗号化されたユーザ個人データ、1つ若しくは複数の医療診断画像ファイル及び/又は1つ若しくは複数の医療診断データファイルをクラウドベースのサーバーデバイスの患者データベースに記憶し得る。
【0050】
幾つかの実施形態において、ステップ532では、ユーザ又は患者は、医療診断デバイスと同じ施設における新しい医療診断デバイスに行くことができ、ステップ502~530の一部が新しい医療診断デバイスで実行され得る。これにより、複数の医療診断器具を多くの訪問中に1人の患者で利用することができる。幾つかの実施形態において、新しい医療診断デバイスは、最初又は元の医療診断デバイスの200フィートの範囲内にあり得る。
【0051】
幾つかの実施形態において、ステップ534では、新しい患者は、診療所に入り得、クラウドベースの患者データベースに記録を蓄積するためにステップ502~532が実行され得る。幾つかの実施形態において、クラウドベースの患者データベースは、患者データベースに記憶されたデータ及び/又は画像の一部又は全部に準拠するHIPAAであり得る。
【0052】
幾つかの実施形態において、ステップ536では、クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令は、患者個人データ、受信された患者医療診断データファイル及び/又は受信された患者医療診断画像ファイルデータを利用して解析を実行し得、幾つかの実施形態において、患者の民族的地位、性別又は国籍に基づいて、受信された患者医療診断データファイル及び/又は患者医療診断画像ファイルを解析し得る。幾つかの実施形態において、データを他の要因に従って解析し得る。
【0053】
収集される患者及び画像データは、様々な医療診断処置のために存在し得、クラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のメモリデバイスに記憶され得る。幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、角膜トポグラフィーデバイスであり得、1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、角膜トポグラフィー画像ファイルであり得、1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜トポグラフィーデータファイルであり得る。幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイス(CBDMソフトウェア)の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令は、受信された角膜トポグラフィーデータファイル及びデータベースに記憶された以前の角膜トポグラフィーデータファイルに対して差分マッピングを実行し得る。幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、角膜トポグラフィーデバイスであり得、1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、角膜トポグラフィー画像ファイルであり得、1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜トポグラフィーデータファイルであり得る。幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイス(CBDMソフトウェア)の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令は、受信された角膜トポグラフィーデータファイル及びデータベースに記憶された以前の角膜トポグラフィーデータファイルに対して差分マッピングを実行し得る。
【0054】
幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、自動屈折器であり得、1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、自動屈折器画像ファイルを含み得、1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜自動屈折器データファイルを含み得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読命令は、クラウドベースのサーバーデバイス(CBDMソフトウェア)の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり得、受信された自動屈折器データファイル及びデータベースに記憶され、データベースから取得された以前の自動屈折器データファイルに対して差分マッピングを実行し得る。
【0055】
幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、波面センサーを含み得、1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、波面画像ファイルを含み得、1つ又は複数の医療診断データファイルは、波面データファイルを含み得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読命令は、クラウドベースのサーバーデバイス(CBDMソフトウェア)の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり得、受信された波面センサーデータファイル及びデータベースに記憶された以前の波面センサーデータファイルに対して差分マッピングを実行し得る。
【0056】
幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、眼底カメラを含み得、1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、眼底画像ファイルを含み得、1つ又は複数の医療診断データファイルは、眼底データファイルを含み得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読命令は、クラウドベースのサーバーデバイス(CBDMソフトウェア)の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり得、受信された眼底データファイル及びデータベースに記憶された以前の眼底データファイルに対して差分マッピングを実行し得る。
【0057】
幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、ユーザの角膜の映像を収集し得、1つ又は複数の医療診断画像ファイルは、角膜映像ファイルであり得、1つ又は複数の医療診断データファイルは、角膜データファイルであり得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読命令は、クラウドベースのサーバーデバイス(CBDMソフトウェア)の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり得、ユーザの角膜の受信された映像を解析することによって涙液膜破壊時間解析を実行し得る。
【0058】
幾つかの実施形態において、医療診断デバイスは、ユーザの角膜の画像を収集し得、角膜データファイルを生成し得、角膜画像及び角膜データファイルをデータベースサーバーに通信し得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読命令は、データベースサーバーの1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり得、受信された角膜画像及び/又は角膜データファイルの少なくとも一部に基づいて眼表面解析を実行し得る。
【0059】
幾つかの実施形態において、自動角膜トポグラフィー又はトモグラフィー差分マッピングを実行する方法は、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のメモリデバイスに記憶されたコンピュータ可読命令を含み得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから、検査される患者についての1つ若しくは複数の角膜トポグラフィー若しくはトモグラフィーデータファイル及び/又は角膜画像を受信し、角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される収集されたユーザ個人データからの個人識別パラメータを受信し、受信された患者識別パラメータを、データベースにおける既存の患者識別パラメータと比較して、データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別し、データベースから、患者についての以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを取得し、受信されたトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを、データベースから取得された以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルと比較することによって差分マッピングを実行し、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを生成するようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、データベースにおけるトポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを記憶し、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップをユーザに関連付けるようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを解析し、大幅なトポグラフィー変化が発生しているかどうかを識別するようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化が発生している場合、ソフトウェアは、トポグラフィー差分マップ及び/又はトポグラフィー又はトモグラフィー差分マップに関連付けられる助言メッセージをプロバイダへの表示のためにプロバイダ計算デバイスに通信し得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、生成トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを解析し、大幅なトポグラフィー変化が発生しているかどうかを識別するようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化が発生している場合、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、電子メール又は電子メッセージをプロバイダ計算デバイスに通信するようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、電子メール又は電子メッセージは、データベースに記憶される生成トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップへのリンクを含み得る。
【0060】
幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化は、以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから.25ジオプトリの変化であり得、任意選択的に、以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.20~0.30ジオプトリの範囲の変化内であり得る。幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化は、任意選択的に、以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.10~0.40ジオプトリの範囲の変化内であり得る。幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化は、以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから.50ジオプトリの変化であり得るか、又は任意選択的に、以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.40~0.60ジオプトリの範囲の変化内であり得る。幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化は、任意選択的に、以前のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルから0.25~0.75ジオプトリの範囲の変化内であり得る。幾つかの実施形態において、大幅なトポグラフィー変化は、初期円錐角膜、不完全型円錐角膜、Lasikに関連する角膜の形状の変化、屈折矯正手術後の安定性損失又は薄い角膜との組み合わせにおける眼摩擦に関連付けられ得る。
【0061】
幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、データファイルに関連付けられる個人識別パラメータをチェックすることにより、差分マッピングの実行が患者の正常な眼で完了されていると判定するように命令で更に構成され得る。幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、患者の既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルについて現在の検査日を以前の検査日と比較して、正しい時間フレームが経過していることを確認し、差分マッピングを実行するように命令で更に構成され得る。幾つかの実施形態において、個人識別パラメータは、電話番号、患者の名及び姓、患者の生年月日及び電子メールアドレスを含み得、個人識別パラメータのいずれか1つの一致は、患者の記録がデータベースに存在することを確認する。
【0062】
幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される患者サムネイル画像を受信し、受信された患者サムネイル画像を、データベースにおける既存の患者サムネイル画像と比較して、データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別するように命令で更に構成され得る。幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される患者結膜毛細血管構造画像を受信するように命令で更に構成され得、且つ受信された患者結膜毛細血管構造画像を、データベースにおける既存の患者結膜毛細血管構造画像と比較して、データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別し得る。
【0063】
幾つかの実施形態において、自動角膜トポグラフィー差分マッピングを実行する方法は、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスの1つ又は複数のメモリデバイスに記憶されたコンピュータ可読命令を含み得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、a)角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから、検査される患者についての1つ若しくは複数の角膜トポグラフィー若しくはトモグラフィーデータファイル及び/又は角膜画像を受信するようにコンピュータ可読命令で構成され得、b)角膜トポグラフィー又はトモグラフィーシステムから通信される収集されたユーザ個人データからの個人識別パラメータを受信し得、及びc)受信された患者識別パラメータを、データベースにおける既存の患者識別パラメータと比較して、データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがあるかどうかを識別し得る。幾つかの実施形態において、データベースにおいて、同じ患者についての既存のトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルがない場合、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、プロバイダデータベース、地域データベース、全国データベース、多国籍データベース及び/又は他の外国データベースに照会し、データベースのいずれかが、受信された個人識別パラメータに一致する個人識別パラメータを含むかどうかを判定するようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、受信された個人識別パラメータが、プロバイダデータベース、地域データベース、全国データベース、多国籍データベース及び/又は他の外国データベースにおける個人識別パラメータに一致する場合、特定された個人識別パラメータが、検査されている患者に対応することを検証することをプロバイダに要求するメッセージをプロバイダ計算デバイスに通信するようにコンピュータ可読命令で構成され得る。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のクラウドベースのサーバーデバイスにおける1つ又は複数のプロセッサは、受信された個人識別パラメータについて一致が見つけられたデータベースから、患者についての以前のデータファイルを取得し、受信されたトポグラフィー又はトモグラフィーデータファイルを、一致が見つけられたデータベースから取得された以前のトポグラフィーデータファイルと比較することによって差分マッピングを実行し、トポグラフィー又はトモグラフィー差分マップを生成するようにコンピュータ可読命令で更に構成され得る。幾つかの実施形態において、エンドユーザ使用許諾契約(EULA)は、患者が1つの管轄から別の管轄に移動している場合、医療プロバイダ又はデータベースプロバイダが、患者個人識別パラメータ及び/又は取得された患者トポグラフィーデータファイルをデータベースプロバイダに転送することを許可し得る。幾つかの実施形態において、EULAは、データベースプロバイダが患者に直接連絡することを許可し得る。
【0064】
幾つかの実施形態において、外部認証処理は、近距離無線通信(NFC)を介して個人データを与える人が、個人データを実際に記憶するモバイル通信デバイスであることを検証し得る。従って、個人データを医療診断デバイスに転送する前に、NFC転送ソフトウェアアプリケーションは、モバイル通信デバイスに既に常駐している識別(ID)検証システム又はサブシステムへの外部通信又は呼び出しを行い、モバイル通信デバイスが、電話に記憶された個人データを転送しようとしている所有者であることを検証及び/又は認証する。幾つかの実施形態において、ID検証システムが検証を実行した後、PHI転送アプリケーションは、NFC送受信機を介して個人情報を医療診断デバイスに通信する。幾つかの実装形態において、例えばアプリモバイル通信デバイスを用いて、ID検証システムは、タッチID検証システム又は顔ID検証システムであり得る。他のモバイル通信デバイスにおいて、他の生体ID検証システムを利用し得る。他のモバイル通信デバイスにおいて、課題用語及び/又はユーザ特定試験質問を利用する他の所有者ID検証システムを利用し得る。
【0065】
第1に、NFCによる個人情報の転送に関して、送信する人が、実際に、情報を記憶している電話所有者であることを外部から認証することが理解され得る。アプリは、この認証をタッチID及び顔IDで行い、他の電話製造業者は、同様のシステムを有する。幾つかの実施形態において、NFCアプリケーションは、NFCチャンネルを介して識別情報を送信する前に、タッチID、顔ID又は同様の所有者識別を使用する電話で既に利用できるID検証システムへの外部呼び出しを行う。
【0066】
幾つかの実施形態において、患者のサムネイル画像を検査員及び/又はクラウドベースの差分マッピングシステムに提供し、同じ対象が試験装置によって検査されていることを検証することは、有益であり得る。幾つかの実施形態において、サムネイル患者画像をトポグラフィーリング画像に関連付け得る。幾つかの実施形態において、トポグラフィーシステム又はモバイル通信デバイスベースのトポグラフィーシステムは、患者がトポグラフィーシステムに近づくにつれて患者の顔の画像を収集し得る。幾つかの実施形態において、トポグラフィーシステムは、収集された画像からサムネイル患者画像を生成し得る。幾つかの実施形態において、患者サムネイル画像をトポグラフィーリング画像及び/又はトポグラフィーデータファイルにリンクし得る。幾つかの実施形態において、患者サムネイル画像をクラウドベースのサーバー計算デバイスに通信し得る。幾つかの実施形態において、撮像デバイスは、(例えば、眼カップ及び/又は近接センサーによって)患者に面しているトポグラフィーシステムの側面内に位置決めされ得、このトポグラフィーシステムの側面に設置又は部分的に密封し得る。
【0067】
幾つかの実施形態において、患者サムネイル画像をクラウドサーバー計算デバイスのメモリデバイスに記憶し得る。幾つかの実施形態において、クラウドサーバー計算デバイスで実行する差分マッピングソフトウェアは、患者サムネイル画像が、トポグラフィーデータファイルが比較されている同じ患者であることを検証するために、収集された患者サムネイル画像を事前記憶患者サムネイル画像と比較し得る。換言すれば、異なる日付からの患者サムネイル画像を互いに比較し得る。幾つかの実施形態において、検査員は、同じ患者が検査され、トポグラフィー画像が比較されていることを検証するために患者サムネイル画像を見ることができる。
【0068】
幾つかの実施形態において、クラウドベースのサーバー計算デバイスは、異なる日付に撮影された患者サムネイル画像が同じでないか又は一致しない(例えば、同じ個人でない可能性がある)と判定し得る。患者サムネイル画像の不一致があるとクラウドベースのサーバー計算デバイスが判定した場合、クラウドベースのサーバー計算デバイスは、エラーメッセージを医療プロバイダに送信し得、及び/又はトポグラフィーデータファイルに対して差分マッピングを実行しなくてもよい。
【0069】
第2に、おそらく、トポグラフィーリング画像に関連付けられた対象の顔のサムネイル写真を有することにある程度の価値がある。原理上、これは、対象がデルファイユニットの前に近づくにつれて、前方を向くカメラの1つのカメラに顔画像を取り込ませることによって実行可能である。プラチド基準リング画像に関連するサムネイル画像の記憶により、検査員(又は場合によりクラウドサーバーシステム)は、様々な異なる日付に関するトポグラフィー調査のための試験装置の前に同じ対象がいることを外部から認証して確認することができる。逆に、様々な異なる日付に関するトポグラフィー調査のためのシステムである。逆に、システムは、異なる日付に関する調査間で対象の顔が一致しない状態を識別し得、これは、エラーフラグを送信し得る。この状態を識別した場合、クラウドにおける角膜トポグラフィー差分マッピングの性能を許容しない可能性がある。
【0070】
幾つかの実施形態において、データベースにおける以前の調査と同じ対象の眼が検査されていることを検証する追加方法は、患者データベースに記憶された調査のための結膜毛細血管構造と患者の眼の結膜毛細血管構造との比較であり得る。これは、(翼状片又は他の状態に対して行われる外科治療を患者が受けていない限り)前結膜血管の外観が数十年にわたって一致しているため、比較のためのサムネイル画像の利用よりも正確である。従って、結膜毛細血管構造検証システムを利用して、同じ患者の同じ眼で2つの調査が実行されていることを検証することができる。異なる日付にとられた調査間の比較を可能にする毛細血管「マップ」を収集することができるシステムは、同じ眼が調査されている個別検証及び認証方式を設定するであろう。これは、異なる日付に関する個々の対象の同じ眼の2つの調査間の差分マッピングの実行を予想するため、関連がある。
【0071】
幾つかの実施形態において、角膜トポグラフィーシステムにおける撮像デバイスは、患者についての結膜毛細血管構造画像を収集し得る。幾つかの実施形態において、角膜トポグラフィーシステムは、トポグラフィーデータファイル及び/又はトポグラフィー画像を有する結膜毛細血管構造画像をクラウドベースのサーバー計算デバイスに通信し得る。幾つかの実施形態において、角膜トポグラフィーシステムから受信されたトポグラフィーデータファイル間及び異なる日付に収集された取得されたトポグラフィーデータファイル間で差分マッピングを実行する前に、クラウドベースのサーバー計算デバイスは、角膜トポグラフィーシステムから受信された結膜毛細血管構造画像を、異なる検査日からのデータベースにおける結膜毛細血管構造画像と比較して、同じ患者の眼が検査されていることを検証する。結膜毛細血管構造画像が異なる場合、クラウドベースのサーバー計算デバイスは、エラーメッセージを生成し、及び/又はトポグラフィーデータファイルに対して差分マッピングを実行しない。
【0072】
本明細書に開示のような1つ又は複数のプロセッサは、本明細書に開示のような任意の方法の任意の1つ又は複数のステップを実行する命令で構成可能である。これらの命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令であり得る。上記で詳述したように、本明細書に記載及び/又は例示の計算デバイス及びシステムは、例えば、本明細書に記載のモジュール内に含まれるコンピュータ可読命令を実行することができる任意のタイプ又は形態の計算デバイス又はシステムを概して表す。最も基本的な構成において、これらの計算デバイスの各々は、少なくとも1つのメモリデバイス及び少なくとも1つの物理的プロセッサを含み得る。クラウドベースのサーバーデバイス及び/又は遠隔計算デバイスは、角膜トポグラフィーシステム(例えば、デルファイモバイル通信デバイスベースの角膜トポグラフィーシステム)から離れて地理位置に物理的に設置された1つ又は複数の計算デバイスであり得る。
【0073】
本明細書で使用されるような用語「メモリ」又は「メモリデバイス」は、一般的に、データ及び/又はコンピュータ可読命令を記憶することができる任意のタイプ又は形態の揮発性又は不揮発性記憶デバイス又は媒体を表す。1つの例において、メモリデバイスは、本明細書に記載のモジュールの1つ又は複数のモジュールを記憶、ロード及び/又は維持し得る。メモリデバイスの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクドライブ、キャッシュ、これらの1つ又は複数の変型例又は組み合わせ又は任意の他の適切な記憶メモリ(これらに限定されない)を含む。
【0074】
更に、本明細書で使用されるような用語「プロセッサ」又は「物理的プロセッサ」は、一般的に、コンピュータ可読命令を解釈及び/又は実行することができる任意のタイプ又は形態のハードウェア実装処理ユニットを意味する。1つの例において、物理的プロセッサは、上述のメモリデバイスに記憶された1つ又は複数のモジュールにアクセスし得、及び/又は1つ又は複数のモジュールを変更し得る。物理的プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央処理装置(CPU)、ソフトコアを実施するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、これらの1つ又は複数の一部、これらの1つ又は複数の変型例又は組み合わせ又は任意の他の適切な物理的プロセッサ(これらに限定されない)を含む。
【0075】
別々の要素として例示されているが、本明細書に記載及び/又は例示の方法ステップは、単一アプリケーションの一部を表し得る。更に、幾つかの実施形態において、これらのステップの1つ又は複数のステップは、計算デバイスによって実行される場合、方法ステップなどの1つ又は複数のタスクを計算デバイスに実行させ得る1つ又は複数のソフトウェアアプリケーション又はプログラムを表し得るか、又は1つ又は複数のソフトウェアアプリケーション又はプログラムに対応し得る。更に、本明細書に記載のデバイスの1つ又は複数のデバイスは、データ、物理的デバイス及び/又は形態毎の物理的デバイスの表現を変換し得る。例えば、本明細書に列挙のデバイスの1つ又は複数のデバイスは、変換されるサンプルの画像データを受信し、画像データを変換し、変換の結果を出力して三次元処理を判定し、変換の結果を使用して三次元処理を実行し、変換の結果を記憶してサンプルの出力画像を生成し得る。更に又は代わりに、本明細書に列挙のモジュールの1つ又は複数のモジュールは、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及び/又は計算デバイスで実行し、計算デバイスにデータを記憶し、及び/又は別の方法で計算デバイスと対話することによる計算デバイスの形態毎の物理的計算デバイスの任意の他の部分を変換し得る。
【0076】
本明細書で使用されるような用語「コンピュータ可読媒体」は、一般的に、コンピュータ可読命令を記憶又は通信することができる任意の形態のデバイス、担体又は媒体を意味する。コンピュータ可読媒体の例は、搬送波などの伝送型媒体及び磁気記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ、テープドライブ及びフロッピーディスク)、光学記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)及びブルーレイディスク)、電子記憶媒体(例えば、ソリッドステートドライブ及びフラッシュ媒体)などの持続型媒体及び他の配布システム(これらに限定されない)を含む。
【0077】
当業者は、本明細書に開示の任意の処理又は方法を多くの方法で修正し得ることが分かる。本明細書に記載及び/又は例示の処理パラメータ及び一連のステップをごく一例として与え、必要に応じて変更することができる。例えば、本明細書に例示及び/又は記載のステップを特定の順序で示すか又は記載するが、必ずしもこれらのステップを例示又は記載の順序で実行する必要はない。
【0078】
本明細書に記載及び/又は例示の様々な例示的な方法は、本明細書に記載若しくは例示のステップの1つ若しくは複数のステップを省略し得るか、又は開示のステップに加えて追加ステップを含み得る。更に、本明細書に開示のような任意の方法のステップは、本明細書に開示のような任意の他の方法の任意の1つ又は複数のステップと組み合わされ得る。
【0079】
特に指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用されるような用語「~に接続される」及び「~に結合される」(並びにこれらの派生語)は、直接接続及び(即ち他の要素又は構成要素を介する)間接接続の両方を認めると解釈されるべきである。更に、本明細書及び特許請求の範囲で使用されるような用語「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、「~の少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきである。最後に、使用を簡単にするために、本明細書及び特許請求の範囲で使用されるような用語「包含する」及び「有する」(並びにこれらの派生語)は、交換可能であり、用語「含む」と同じ意味を有するものとする。
【0080】
本明細書に開示のようなプロセッサは、本明細書に開示のような任意の方法の任意の1つ又は複数のステップを実行する命令で構成可能である。
【0081】
本明細書で使用されるように、用語「又は」は、項目を代替的に及び組み合わせて参照するために包含的に使用される。
【0082】
本明細書で使用されるように、数字などの文字は、同じ要素を意味する。
【0083】
本開示の実施形態は、本明細書に記載のように示され及び説明されており、ごく一例として与えられる。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの改造形態、変更形態、変型形態及び置換形態を認める。本開示及び本明細書に開示の本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示の実施形態の幾つかの代替形態及び組み合わせを利用することができる。従って、本開示の発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及び特許請求の範囲の均等物の範囲のみによって規定されるものとする。
【国際調査報告】