(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(54)【発明の名称】車両用カメラモジュール
(51)【国際特許分類】
B60R 1/26 20220101AFI20221205BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20221205BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20221205BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20221205BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20221205BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20221205BHJP
【FI】
B60R1/26 200
G03B17/56 A
G03B15/00 V
G03B17/02
H04N5/225 700
G03B30/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508548
(86)(22)【出願日】2019-08-09
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2019071484
(87)【国際公開番号】W WO2021028009
(87)【国際公開日】2021-02-18
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517089662
【氏名又は名称】フィコミロース, エセ. ア. ウ.
【氏名又は名称原語表記】Ficomirrors, S.A.U.
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】ホセ・マヌエル・エスピノサ・モラレス
(72)【発明者】
【氏名】ダビド・ゴメス・ティモネダ
(72)【発明者】
【氏名】ホセ・メンドーサ・ビシオソ
(72)【発明者】
【氏名】澤田 真
(72)【発明者】
【氏名】須貝 英正
【テーマコード(参考)】
2H100
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H100BB06
2H105AA02
5C122DA14
5C122EA55
5C122GE01
5C122GE07
5C122GE11
(57)【要約】
本発明は、カメラを動力車に取り付けるためのカメラモジュールを対象とする。カメラモジュールは、光軸を有するカメラユニット(2)と、カメラを収容するように構成されたサポート(3)とを備える。サポート(3)は、光軸に対して横断方向に主位置決め面(10)を有し、カメラがサポート(3)に取り付けられたとき、カメラの前方接触面および主位置決め面は接触状態にある。カバー(4)は、サポート(3)に取付け可能であり、カメラを、サポートに対して、光軸に平行な方向に押し付けた状態に保持する。第1の圧力手段(17、17')が、カバー(4)に、かつ/またはサポート(3)に設けられ、カバー(4)がサポート(3)に締結されたとき、圧力手段(17、17')は、カメラユニット(2)を、サポート(3)に対して、光軸(X)に平行な方向に、かつ/または主位置決め面(10)に直角な方向に押し付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用カメラモジュール(1)であって、
カメラハウジング(5)、および前記ハウジング(5)により支持され、かつカメラの光軸(X)を画定する光学レンズ(6)を備えるカメラユニット(2)と、
前記カメラユニット(2)を、画像を取り込むための事前定義された動作位置に収容するように構成されたサポート(3)と、
前記サポート(3)に取付け可能なカバー(4)であって、前記サポート(3)および前記カバー(4)が共に締結されたとき、前記カメラユニット(2)を、前記サポート(3)に対して押し付けた状態に保持するように構成される、カバー(4)と、
前記サポート(3)に前記カバー(4)を締結するための締結手段(13、13'、14、14')であって、前記カバー(4)が前記サポート(3)に締結されるように構成され、かつ配置される、締結手段(13、13'、14、14')と、
前記カバー(4)および/または前記サポート(3)に設けられる第1の圧力手段(17、17')であって、前記カバー(4)が前記サポート(3)に固定されたとき、前記第1の圧力手段(17、17')は、前記カメラユニット(2)を、前記サポート(3)に対して、前記光軸(X)に平行な方向に、かつ/または主位置決め面(10)に直角な方向に押し付けるように構成される、第1の圧力手段(17、17')と
を備え、
前記カメラハウジング(5)は、前記光軸(X)に対して横断方向にある前方接触面(7)を有し、また前記サポート(3)は、前記光軸(X)に対してこれも横断方向にある主位置決め面(10)を有し、前記カバー(4)が前記サポート(3)に締結されたとき、前記カメラユニット(2)の前記前方接触面(7)、および前記主位置決め面(10)は、接触し、前記第1の圧力手段(17、17')により共に押し付けられる、カメラモジュール(1)。
【請求項2】
前記第1の圧力手段(17、17')は、前記カバー(4)に設けられる、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記カバー(4)を前記サポート(3)に締結するための前記締結手段は、前記カバー(4)が、前記光軸(X)に対して横断方向に、前記サポート(3)に締結されるように構成され、かつ配置される、請求項1または2に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記サポート(3)および前記カバー(4)は、前記サポート(3)および前記カバー(4)が共に取り付けられたとき、前記カバー(4)が前記カメラユニット(2)に対して押し付けられるように構成され、かつそのような寸法を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記サポート(3)は、前記サポート(3)の水平部分(3b)から延び、かつ前記カバー(4)の垂直部分(4b)と外側で接触するように構成された制御要素(20、20')を有し、前記カバー(4)は、前記制御要素(20、20')と前記カメラユニット(2)の間に嵌合するような寸法を有する、請求項2から4のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記制御要素(20、20')は、前記カバー(4)の前記垂直部分(4b)と接触する、前記主位置決め面(10)に面している少なくとも1つの背面(19)を備える、請求項5に記載のカメラモジュール。
【請求項7】
前記サポート(3)は、垂直部分(3a)および水平部分(3b)を有する少なくとも概してL形状の構成を備える部分を有し、前記垂直部分(3a)は、前記主位置決め面(10)を有し、また前記カバー(4)はさらに、垂直部分(4b)および水平部分(4a)を有する少なくともL形状の構成を備える部分を有し、前記サポート(3)および前記カバー(4)は、それらが締結されたとき、前記サポート(3)および前記カバー(4)の前記垂直部分(3a、4b)は、概して互いに平行であり、かつ前記サポート(3)および前記カバー(4)の前記水平部分(3b、4a)は、概して互いに平行であるように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記カメラハウジング(5)は、前記光軸(X)に対して直線的に配置された前部(5a)および後部(5b)を有し、前記前部(5a)は前記レンズ(6)を有し、また前記後部(5b)は、前記カメラユニット(2)の電気端子(8)を有し、また前記サポート(3)の前記垂直部分(3a)は、前記主位置決め面(10)に前方窓(11)を有し、また前記カメラユニット(2)の前記前部(5a)は、その窓(11)を通過して前記サポート(3)の外側に突出し、また前記カバー(4)の前記垂直部分(4b)は後方窓(12)を有し、前記カメラユニット(2)の前記後部(5b)は、前記後方窓(12)を通過して前記カバー(4)の外側に突出する、請求項1から7のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記締結手段は、2本のねじ(13、13')を含み、そのねじ込み軸(14、14')は、前記光軸(X)に対して横断方向にあり、また前記ねじ(13、13')は、前記カバー(4)の前記水平部分(4a)の外側からアクセス可能であり、好ましくは、前記光軸(X)は、前記ねじ込み軸(14、14')を含む平面に対して横断方向にある、請求項1から8のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記カバー(4)は、前記垂直部分(4b)において、少なくとも1つの第1の圧力手段(17、17')を有する、請求項2から9のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記カバー(4)は、前記カバー(4)が前記サポート(3)に締結されたとき、第2の圧力手段(18、18')が、前記カメラユニット(2)を、前記サポート(3)の前記水平部分(3b)に画定された第2の位置決め面に対して、前記光軸(X)に対して横断方向に押し付けるように構成された前記第2の圧力手段(18)をさらに備える、請求項2から10のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記サポート(3)は、少なくとも1つの側方壁(3c、3d)を有し、前記カバー(4)もまた、1つの側方壁(4c、4d)を備え、また前記カバー(4)の少なくとも1つの側方壁(4c、4d)は、前記カメラモジュール(2)を、前記サポート(3)の前記側方壁(3c、3d)の一方に画定される第3の位置決め面に対して、前記光軸(X)に対して横断方向に押し付けるように構成された第3の圧力手段を含む、請求項2から10のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記第1および/または第2および/または第3の圧力手段は、前記カバー(4)が動作可能に前記サポート(3)に締結されたとき、前記カメラユニット(2)を、可撓性のある変形によって押すように構成された少なくとも1つの可撓性のあるタブを備える、請求項12に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記カバーおよび前記サポートを、それらが締結される前、およびその間に、共に事前に組み立てられた状態に保持するように協動する係合手段をさらに備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記協動する係合手段は、前記サポート(3)の前記垂直部分(3a)に形成された突起部(16)と可撓性のある変形により係合する、前記カバー(4)に形成された可撓性のある前方タブ(15)を備える、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記カバー(4)は、前記カバー(4)の前記水平部分(4a)の内面に設けられた突出し部材(22)を組み込み、したがって、前記カバー(4)および前記サポート(3)が動作可能に結合されたとき、前記突出し部材(22)は、前記カメラユニット(2)に接触し、かつその上を、前記光軸に対して横断方向に押し付けるようにする、請求項1から15のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項17】
少なくとも1つの制御要素(20、20')は、2つの連続するガイド面(19、19')を有し、そのそれぞれは、前記サポート(3)に結合される間、前記カバー(4)をガイドするために異なる傾斜を備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項18】
前記カバー(4)は、前記垂直部分(4b)に対して概して平行な方向に、前記カバー(4)の前記水平部分(4a)の前縁部から下方に突出したひさし(41)を有し、前記ひさし(41)および前記サポートは、前記カバー(4)が、カメラユニット(2)を囲む前記サポート(3)と組み立てられたとき、前記サポート(3)の前壁(23)の一部が前記カメラユニット(2)の前面と前記ひさし(41)の間に閉じ込められるように構成される、請求項1から17のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項19】
前記カメラハウジング(24)は、車両の外側面に固定されるように適合され、かつ前記カメラユニット(2)の前記レンズ(6)が、画像を取り込むことのできる開口部(27)を有する、請求項1から18のいずれか一項に記載のカメラモジュールを組み込む車両用カメラハウジング(24)。
【請求項20】
前記ハウジング(24)は、ハウジング底部に底部ハウジング部分(24a)と、内側ハウジング部分(24b)と、外側ハウジング部分(24c)とを有する、請求項19に記載のカメラハウジング(24)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周囲の画像を取り込むための、動力車の表面に取り付けられるカメラモジュールまたは組立体の構成を対象とする。
【0002】
本発明の目的は、削減された数の構成要素を用いて構成することができ、また製作時間およびコストを低減するために、車両に容易に取り付けることのできるカメラモジュールを提供することである。
【0003】
本発明のさらなる目的は、小型で、カメラの光軸の適正な位置合わせを確保するカメラモジュールを提供することである。
【背景技術】
【0004】
例えば、自動車両において、駐車中に、または車両の周囲の障害物の検出において、運転者を支援する運転支援システムでは、自動カメラモジュールが、様々な目的に対して広く使用される。例えば、カメラモジュールは、車両が駐車されている間、後方視野を提供するために、または外側のサイドミラーの補足的な、または交換可能な要素として、車両の後部に取り付けることができる。
【0005】
カメラモジュールは、通常、カメラユニットと、カメラユニットを車両の表面に固定するためのハウジングとを含み、カメラユニットおよびサポートは、車両の製作工程中に、それを車両に取り付けるために、単一のモジュールまたは組立体へと共に組み立てられる。例えば、カメラモジュールは、従来、カメラの光軸を画定するレンズおよび光センサを組み込む光学的な組立体を含む。ハウジングは2つの部分、すなわち、フロントハウジング部分と後部ハウジング部分とを有し、これらの部分が、光軸の方向に軸方向に組み立てられるようにし、したがって、カメラユニットは、ハウジングの2つの部分の間に軸方向に保持される。
【0006】
フロントハウジング部分は、カメラレンズを受け入れるための円形の窓を有し、また後部ハウジング部分は、カメラのセンサ電子回路に接続されたワイヤハーネスへのアクセスを提供するための別の窓を含む。
【0007】
特許文献1は、ハウジングの2つの部分を締結するために4本のねじを必要とする従来のカメラモジュール組立体を述べている。これらのねじは、光軸に対して平行な方向にねじ込まれ、したがって、それらには、カメラのワイヤハーネスが通常配置されるカメラモジュールの後部エリアからだけアクセスすることができる。ねじのこの位置は、カメラモジュールの組立工程中に操作者がねじにアクセスするのを困難にする。
【0008】
したがって、従来のカメラモジュールは、それらを組み立てるために多数のねじを必要とし、ねじはモジュールの後方部分に配置されているため、そこに達するのが困難であり、したがって、カメラモジュールの取付け工程は、扱いにくく、時間がかかり、かつコストもかかるという欠点を有する。
【0009】
他方で、カメラの正しい動作のためには、車両の振動にかかわらず、確実に光軸が正しく位置合せされていることが基本である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第10,277,786A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
動力車の製作におけるカメラモジュールの需要の増加、および安全運転に対して高まるその関連性に起因して、製作時間およびコストを低減し、かつ光軸の完全な位置合せを確実にするように、容易に取り付けることができ、かつ削減された数の構成要素で組み立てることのできるカメラモジュールが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、添付の独立請求項で定義され、従来技術の前述の欠点を十分に解決する。
【0013】
本発明の態様は、車両に対するカメラモジュールを対象とし、それは、カメラハウジングを備えるカメラユニットと、カメラハウジングの内側に嵌合された光軸を画定する光学システムとを備える。カメラハウジングは、カメラハウジングの前部に外側の前方接触面を有し、この前方接触面は、光軸に対して横断方向にあるようにする。この記述において、横断するものとは、任意の角度の別の平面または線と交差する、または切断する平面または線、すなわち、他の1つまたは複数の平面もしくは線と平行ではない平面または線であると理解されたい。好ましくは、前方接触面および光軸は、直交している、すなわち、光軸が前方接触面に対して垂直な横断構成の特定な場合として直交している。
【0014】
カメラモジュールは、車両の表面に取り付けられるように構成されたサポートと、サポートに取り付けることができ、かつサポートおよびカバーが共に締結されたとき、カメラユニットを、サポートに対して押し付けた状態に保持するように構成されたカバーとをさらに備える。
【0015】
サポートは、事前定義された動作位置にカメラユニットを収容するようにさらに構成される。そのために、サポートは、光軸に対して横断方向にある主基準面を画定する主位置決め面を有し、したがって、カメラハウジングが、サポートに動作可能に取り付けられたとき、カメラハウジングの前方接触面および主位置決め面が接触し、互いに対して押されて、カメラユニットが確実に正しい位置に置かれるようにする。
【0016】
カメラモジュールは、カバーおよびサポートを共に取り付けるための締結手段をさらに備える。締結手段は、カバーがサポートと共に締結され得るように構成され、かつ配置され、また好ましくは、締結手段は、光軸に対して横断する、または傾斜する締結方向を有するように構成される。
【0017】
カバーおよび/またはサポートは、カメラユニットを、少なくとも光軸に対して平行な方向に、かつ/または主位置決め面に対して直角な方向に、主位置決め面に向けて押し付けるように構成される。好ましくは、カバーは、カメラユニットを、少なくとも光軸に平行な方向に、かつ/または主位置決め面に直角な方向に、主位置決め面に向けて押し付けるように構成される。
【0018】
好ましくは、締結手段は、2本のねじであり、そのねじ込み軸は、光軸に対して横断方向である、すなわち、光軸(X)は、ねじ込み軸(互いに平行である)を含む平面に対して横断方向である。ねじ込み軸が互いに平行ではない場合、それらは異なる平面にあり、平行ではないので、ねじ込み軸および光軸は、ねじれ位置の直線(skew line)であると規定することができる。
【0019】
この構成を用いると、また車両座標系において光軸は実質的に水平方向であるように使用されることを考慮すると、ねじには、従来技術のモジュールの場合のように、カメラの電気的な端子およびワイヤハーネスが従来位置している後方部分、または車両座標系から水平方向にではなく、モジュールの上の領域から、または車両座標系から垂直方向にアクセスすることができる。このように、組立工程に対して、操作者は、カメラモジュールに後方からではなく別方向から接近することができ、ねじは、上方視点位置からねじ回しなどの工具を用いて、操作者により容易にアクセスすることができる。
【0020】
別の利点として、カメラモジュールは、例えば、ばね、ゴムブロック、可撓性のあるプラスチックタブ、または可撓性のある金属タブなど、少なくとも1つの第1の圧力手段をさらに備え、それは、カバーおよび/またはサポートに設けられ、かつカバーがサポートに締結されたとき、第1の圧力手段がカメラユニットを、少なくとも主位置決め面に対して、すなわち、サポートの主基準面に対して、光軸に平行な方向に、かつ/または主位置決め面に直角な方向に押し付ける。第1の圧力手段は、カバーに設けられることが好ましい。
【0021】
サポートおよびカバーは、サポートおよびカバーが、共に動作可能に結合されたとき、カバーが、サポートによってカメラユニットに押し付けられ得るように、すなわち、カバーがサポートと圧入嵌めされ得るように構成され、かつそのような寸法を有することができる。
【0022】
サポートは、カバーを、主位置決め面に対して所定の距離に配置する圧力制御要素を有し、カバーの第1の圧力手段が、カメラユニットを、所定の力で主位置決め面への押し付けを達成する、またカバーは、カメラユニットと圧力制御要素の間に嵌合するような寸法にする。好ましくは、少なくとも1つの制御要素は、2つの連続するガイド面を有し、各ガイド面は、サポートと結合されている間に、カバーをガイドするための異なる傾斜を備える。
【0023】
好ましい実施形態では、サポートは、垂直部分および水平部分を有する概してL形状の構成(横断面において)を備える少なくとも部分を有し、垂直部分は、主位置決め面を有する。好ましい実施形態では、カバーもまた、垂直部分および水平部分を有するL形状の構成(横断面において)を有する少なくとも部分を有し、サポートおよびカバーは、それらが締結されたとき、サポートおよびカバーの垂直部分が、概して互いに平行になり、かつサポートおよびカバーの水平部分が、概して互いに平行になるように構成される。サポートおよびカバーが取り付けられたとき、カメラユニットが動かないようにその内部に収容されるチャンバを共に画定する。
【0024】
カバーは、カメラユニットを、光軸に対して平行な方向に、かつ/または主位置決め面に対して直角な方向に押し付ける第1の圧力手段を垂直部分に有し、また好ましくは、カバーはさらに、カメラユニットを、光軸に対して横断方向に、サポートの水平部分に画定されるサポートの第2の位置決め面に押し付ける第2の圧力手段を水平部分に有する。水平部分における第2の圧力手段は、カメラユニットを、主位置決め面に対して押し付けるために、カバーの垂直部分に設けられた第1の圧力手段により作られる圧力よりも低い強度を用いて、カメラユニットを、第2の位置決め面に向けて押し付ける。
【0025】
上記で述べたように、カバーの垂直部分と水平部分の両方における第1および第2の圧力手段を構成し、かつ設けることにより、カバーは、少なくともカメラユニットを2つの方向に押し付ける、すなわち、1つは光軸に平行な方向であり、別のものは光軸に対して横断方向である。モジュールのこの構成を用いると、カメラユニットは、2本のねじだけを用いて、簡単な方法でモジュールに固定される。
【0026】
さらにカバーはまた、カメラユニットを、光軸に対して横断方向に、かつカバーの水平部分の第1の圧力手段の押付け方向に対して横断方向に、サポートの横側面に画定されるサポートの第3の位置決め面に対して押し付けるための第3の圧力手段を側方壁に含む。
【0027】
例えば、第1および/または第2および/または第3の圧力手段は、カバーがサポートに動作可能に締結されたとき、カメラモジュールに接触し、かつそれに対して撓んで、カメラモジュールを押し付けるように構成される少なくとも1つの可撓性のあるタブを備える。
【0028】
好ましい実施形態では、カバーおよびサポートは、例えば、カバーおよびサポートにそれぞれ形成された突起部に係合する可撓性のあるタブなど(逆も同様である)、協動して係合する手段を有し、したがって、カバーおよびサポートは、それらが締結される前に、またその間に事前に組み立てられ、共に保持される。
【0029】
本発明は、車両に手動で容易に取り付けることができ、かつ削減された数の締結手段(例えば、ねじなど)を用いて費用効果の高い方法で構成することができ、また同時に、カメラモジュールのライブスパン(live span)中に、カメラの光軸が完全に確実に位置合せされるようになるカメラモジュールを提供する。
【0030】
好ましい実施形態では、カバーは、カバーおよびサポートが、動作可能に結合されたとき、突出し部材がカメラユニットに接触し、光軸に対して横断方向に押し付けるようにする、カバーの水平部分の内面に設けられた突出し部材を組み込む。
【0031】
本発明はまた、上記で定義されたものなどカメラモジュールを組み込む車両用カメラハウジングを対象とし、カメラハウジングは、車両の外側面上に締結されるように適合され、かつカメラユニットのレンズが配置される開口部を有する。
【0032】
本発明の好ましい実施形態が、この後に添付図面を参照して述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】ヨー(α)、ピッチ(β)、およびロール(γ)であるカメラモジュールの妨げる動きが3軸座標空間で示されている本発明の好ましい実施形態の分解斜視図である。
【
図2】組立状態における
図1のカメラモジュールの斜視図である。
【
図3】
図1のカメラモジュールの別の斜視図である。
【
図7】
図6における平面A-Aに沿った横断面図である。
【
図8】
図7からの拡大された細部Bを示す図である。
【
図10】
図6の平面C-Cに沿った横断面図である。
【
図11A】カバーが事前に組み立てられた位置で示された、本発明の別の好ましい実施形態の斜視図であり、矢印は、カバーが結合されたとき、カバーの弾性的なタブとカメラユニットの接触領域を示している。
【
図11B】カバーの下からの斜視図であり、矢印は、カバーが結合されたとき、カバーの弾性的なタブとカメラユニットの接触領域を示している。
【
図12】カバーが第1のガイド部分と接触しているときの事前組立位置にあるカメラモジュールの側面立面図を示し、かつ第1のガイド部分と接触するカバーの一部の拡大された細部を含む。
【
図13】カバーがサポートおよびカメラユニットと組み立てられた状態のカメラモジュールの側面立面図である。
【
図14D】外側ハウジングの固定ベースの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、本発明によるカメラモジュール(1)の好ましい実施形態を示しており、それは、カメラユニット(2)と、サポート(3)と、サポート(3)に取り付けられ、サポート(3)およびカバー(4)が共に締結されたとき、カメラユニット(2)をサポート(3)に対して押し付けた状態に維持するように構成されたカバー(4)とを備える。カメラユニット(2)それ自体は、従来のものであり、本発明の一部ではない。
【0035】
カメラユニット(2)は、カメラハウジング(5)、およびハウジング(5)の内部に装着される光学系を備え、光学系は、カメラの光軸(X)を画定するレンズ(6)および光センサ(図示せず)を含む。カメラハウジング(5)は、ハウジング(5)の前部において外側に形成され、かつ光軸(X)に対して直交して配置される前方接触面(7)を有する。この例では、前方接触面(7)は、4つの個々の突起部(21)により形成される。
【0036】
カメラハウジング(5)は、ハウジング(5)の両側に配置され、かつ光軸(X)に対して直線的に配置される前部(5a)および後部(5b)を有する。前部(5a)はレンズ(6)を有し、後部(5b)は、カメラユニット(2)を外部システム(図示せず)に電気接続するためのカメラの電気端子(8)を有する。
【0037】
サポート(3)は、例えば、従来手段により、その下面(9)を介して、車両の表面にカメラモジュール(1)を取り付けるように構成される。サポート(3)は、例えば、
図7および
図10で示されるように、カメラユニット(2)を事前定義された動作位置に受け入れるように構成される。そのために、サポート(3)は、サポートの内部に形成され、かつ光軸(X)に対して横断方向の主基準平面(H)(
図10で示される)を画定する主位置決め面(10)を有する。カメラユニット(2)が、サポート(3)に動作可能に取り付けられたとき、カメラユニット(2)の前方接触面(7)、および主位置決め面(10)は、
図7および
図10でよく示されるように、接触し、確実にカメラユニット(2)を光軸(X)の方向に正しく位置決めするようにし、光軸(X)におけるカメラユニット(5)の何らかの変位、ならびにピッチおよびヨー角における何らかの回転を妨げようにする。
【0038】
図1および
図9で示されるように、サポート(3)は、垂直部分(3a)および水平部分(3b)を有する概してL形状の構成を有し、垂直部分(3a)は、主位置決め面(10)と、主位置決め面(10)に前方窓(11)とを有する。
【0039】
カバー(4)はまた、後方窓(12)を備える垂直部分(4b)と、水平部分(4a)とを有するL形状の構成を有する。
図2、
図3、および
図9で示されるように、サポート(3)およびカバー(4)は、それらが結合されたとき、サポートおよびカバーの垂直部分(3a、4b)は、互いに対して概して平行であり、またサポートおよびカバーの水平部分(3b、4a)は、互いに対して概して平行である。
【0040】
図7、
図9、および
図10で示されるように、モジュール(1)は、サポートおよびカバーが、カメラユニット(2)を収容するハウジングを共に画定するため、低減された容積を有しており、カメラユニット(2)の前部(5a)は、前方窓(11)を通過して、サポート(3)の外側に突出し、またカメラユニット(2)の後方部分(5b)は、後方窓(12)を通過して、カバー(4)の外側に突出する。
【0041】
サポートおよびカバー(3、4)を取り付けるための締結手段は、2本のねじ(13、13')だけからなり、また対応する穿孔(14、14')は、カバー(4)およびサポート(3)を貫通する。この場合、ねじ(13、13')の軸(Y'、Y)は、光軸(X)と交差することはなく、軸(Y'、Y)は、光軸(X)に対して傾斜する、または横断方向にある(この場合直交する)。言い換えると、この実施形態では、ねじ込み軸が平行であることを考慮すると、光軸(X)は、軸(Y'、Y)を含む平面に対して横断方向にある。
【0042】
したがって、カバー(4)は、光軸(X)に対して横断する方向(ねじ軸(Y'、Y)の方向)にサポート(3)と締結され、またカバー(4)は、カメラユニット(2)を、光軸(X)に対して平行な方向に、かつ/または主位置決め面(10)に対して直角な方向に、主位置決め面(10)に対して押し付ける。
【0043】
したがって、ねじ(13、13')には、カバー(4)の水平部分(4a)の上方の領域から容易にアクセスできる、すなわち、カメラコネクタおよびワイヤハーネスが通常配置されるカメラユニット(2)の後部(5b)から離れてアクセスすることができる。加えて、ねじ(13、13')のこの構成は、カメラモジュールの後方領域には容積を必要としないので、カメラモジュール(1)を、車両の限られたスペースに取り付けることが可能になる。
【0044】
図6で示されるように、第1の圧力手段がカバー(4)に設けられる。第1の圧力手段は、少なくとも1つの可撓性のあるタブ(17、17')を備える。この実施形態では、2つの可撓性のあるタブ(17、17')が、それぞれ、カバー(4)の垂直部(4b)の2つの横側面に配置される。これらの2つの可撓性のあるタブ(17、17')は、カバー(4)がサポート(3)に締結されたとき、それらは、カメラユニット(2)を、サポート(3)の主位置決め面(10)に対して、光軸(X)と同じまたは平行な方向に、かつ/または主位置決め面(10)に対して直角な方向に、すなわち、光軸(X)に沿って、主基準面(H)に対して直角な方向に押し付けるように構成される。カバー(4)は、可撓性のあるタブ(17、17')により加えられる圧力が、少なくとも軸(X)に沿ってカメラユニット(2)の何らかの変位、ならびにピッチ(β)およびヨー(α)角における何らかの回転を阻止するのに十分であるように設計される。
【0045】
カバー(4)はまた、その水平部分(4a)の前縁部に可撓性のある前方タブ(15)を備え、それは、サポート(3)の垂直部分(3a)の上方縁部に形成された突起部(16)と協動し、可撓性のある前方タブ(15)が撓んで突起部(16)と係合し、カバー(4)およびサポート(3)を、ねじ込み工程の前、およびその工程中に係合状態に保持するようにする。2つの構成要素を手で共に保持する必要がなく、ねじ込みを片手だけで実行できるため、ねじ込み動作中に、事前に組み立てられたカバー(4)およびサポート(3)の2つの構成要素を有することは、操作者にとって、非常に便利である。突起部(16)と結合される可撓性のあるタブ(15)は、可撓性のあるタブ(17、17')により、光軸(X)の方向に加えられる圧力に少なくとも耐えるように設計される。
【0046】
さらに、サポート(3)は、光軸(X)に平行なサポート(3)の水平部分(3b)において画定される第2の基準面(H')、または第2の位置決め面(
図10で示される)を少なくとも画定するように構成される。カバー(4)は、本実施形態において、別の可撓性のあるタブ(18)である第2の圧力手段をさらに備え、それは、カバー(4)がサポート(3)に締結されたとき、可撓性のあるタブ(18)が、光軸(X)に対して横断方向に、またさらに、第2の基準面(H')に対して横断方向に、第2の位置決め面に対して、可撓性のある力によってカメラユニット(2)を押し付けるように構成される。可撓性のあるタブ(18)により加えられる圧力は、少なくとも軸(Y)に沿ったカメラユニット(2)の何らかの変位、およびロール角における回転を阻止するのに十分である。
【0047】
したがって、ねじ(13、13')の構成と組み合わせて上記で述べられたサポート(3)およびカバー(4)の構成により、2本のねじ(13、13')だけが、カメラモジュール(1)の組立に必要であり、それは、カバー(4)が、
図10の矢印により示された2つの横断方向(A、A')にカメラユニット(2)を押すためである。
【0048】
カバー(4)は、例えば、射出成形により、または3Dプリンティング製作工程により、プラスチックまたは金属材料から一体に取得される単一の本体とすることができる。したがって、タブ(15、17、17'、18)は、カバー(4)と一体に形成することができる。
【0049】
サポート(3)は、金属製またはプラスチック製とすることができ、またそれは、一体の単一の本体として形成することもできる。他の実際的な実施形態では、カバーおよび/またはサポートは、金属およびプラスチックの組合せとして得られる。
【0050】
サポート(3)は、サポート(3)の水平部分(3b)から垂直に延びる、本実施形態では2つの、1組の制御要素(20、20')を有し、制御要素(20、20')は、主位置決め面(10)に面する背面(19)を有する。この実施形態における背面(19)は、主位置決め面(10)に対して平行であるが、それは、何らかの他の可能な角度を除外するものではなく、背面(19)は、カバー(4)の垂直部分(4b)と外側で接触するように構成される。
【0051】
好ましくは、また
図7および
図8で示されるように、制御要素(20、20')は、2つの連続する面または傾斜路(19、19')を有し、それぞれは、カバー(4)を、サポート(3)に結合される間にその恒久的かつ最終位置へとガイドするために、異なる傾斜を有する。
【0052】
例として、カバー(4)は、背面(19)とカメラユニット(2)の間に嵌合するような寸法を有する。さらに、カバー(4)は、背面(19)とカメラユニットの間に嵌合するような寸法を有することができ、カバー(4)が、カメラユニットに対して押し付けられるようにする。
【0053】
サポート(3)は、少なくとも1つの側方壁(3c、3d)を有し、実施形態では、互いに平行であり、かつサポート(3)の垂直および水平部分(3a、3b)と連結される2つの側方壁(3c、3d)を示す。これらの側方壁(3c、3d)は、サポート(3)の垂直部分(3a)から直角に突出する。
【0054】
同様に、カバー(4)は、少なくとも1つの側方壁(4c、4d)を有し、実施形態では、互いに平行にすることができ、かつカバー(4)の垂直および水平部分(4a、4b)と連結される2つの側方壁(4c、4d)を示す。これらの側方壁(4c、4d)は、カバー(4)の垂直部分(4b)から直角に突出する。
【0055】
さらに、カバー(4)の少なくとも1つの側方壁(4c、4d)は、例えば、タブ(17、17')に類似したタブ(図示せず)など、第3の圧力手段を含み、それは、
図1で示された軸(Z)の方向に、カメラモジュール(2)が変位するのを妨げるように、光軸(X)に対して横断方向に、カメラモジュール(2)を、サポート(3)の側方壁(3c、3d)の一方に画定された第3の位置決め面に対して押し付けるように構成される。
【0056】
締結手段は、カバーの水平部分(4a)を、第2の位置決め面に対して所定の距離に配置し、したがって、締結手段は、制御手段の他の組として理解することもできる。
【0057】
第3の位置決め面からの所定の距離において、第3の圧力手段を含むさらなる組の制御手段が、カバー(4)の側方壁(4c、4d)と外側で接触するように、サポート(3)の側方壁(3c、3d)に設けられる。
【0058】
第2および/または第3の圧力手段により加えられる圧力は、可撓性のあるタブ(17、17')の作用が、第2および/または第3の圧力手段によってカメラユニット(2)に加えられる圧力により影響を受ける可能性があるため、可撓性のあるタブ(17、17')により加えられる圧力よりも低いことが好ましい。
【0059】
例えば、
図9において、また
図8の拡大された細部で示されるように、サポート(3)およびカバー(4)が取り付けられたとき、カバー(4)の側方壁(4c、4d)は、それぞれ、制御要素(20、20')と側方壁(3c、3d)の間にしっかりと嵌合される。これはまた、カバー(4)とサポート(3)の間の結合をより直感的な(intuitive)ものにする。
【0060】
図11から
図14の実施形態では、カメラモジュール(1)はまた、カメラユニット(2)と、サポート(3)と、サポート(3)に取り付けることができ、かつサポート(3)およびカバー(4)が共に締結されたとき、カメラユニット(2)を、サポート(3)に対して押し付けた状態に保持するように構成されるカバー(4)とを備える。サポートおよびカバー(3、4)を取り付けるための締結手段はまた、2本のねじ(13、13')と、カバー(4)およびサポート(3)を貫通する対応する穿孔(14、14')とだけからなる。
【0061】
カバー(4)はまた、L形状の構成を有しており、それは、後方窓(12)および水平部分(4a)を備える垂直部分(4b)を有し、窓(12)と関連するカバー(4)の垂直部分(4b)の2つの横側面にそれぞれ配置された2つの可撓性のあるタブ(17、17')を組み込み、かつ
図1から
図10の実施形態に対して上記で述べたものと同じ機能を提供する。
【0062】
カバー(4)は、第2の可撓性のあるタブ(18)をさらに備え、それは、カバー(4)の水平部分(4a)に設けられ、またカバー(4)がサポート(3)と締結されたとき、可撓性のあるタブ(18)は、カメラユニット(2)を、第2の位置決め面に対して、光軸(X)に対して横断方向に可撓性のある力により押し付ける。
【0063】
図11から
図14の実施形態では、カバー(4)は、カバー(4)の水平部分(4a)の内面に設けられた突出し部材(22)をさらに組み込み、したがって、
図13で示されるように、カバー(4)およびサポート(3)が動作可能に結合されたとき、これらの突出し部材(22)は、カメラユニット(2)の上部に接触してその上を押し、カメラユニット(2)を安定に保持するようにする、すなわち、カメラユニットの光軸の何らかの望ましくない位置合せ不良が起きないようにする。
【0064】
これらの突出し部材(22)は、サポート(3)の水平部分(3b)に画定された、すなわち、
図10で示されるように、カメラの光軸(X)に対して概して平行な第2の基準面(H')に対してカメラユニット(2)を押し付けるために設けられる。
【0065】
図12で表されるように、サポート(3)は、その正しい位置へのその組立中にカバー(4)を徐々にガイドするために、垂直部分(4b)と接触するように配置された少なくとも1つの背面(19)を有する制御要素(20、20')(好ましくは2つ)を有し、組立工程は、操作者に対して、簡単かつ直感的であり、したがってより速いものとなる。
【0066】
好ましくは、
図12および
図8でより明確に示されるように、制御要素(20、20')は、傾斜路の形態の連続する2つのガイド面(19、19')を有し、それぞれは、サポート(3)に結合されている間に、カバー(4)を、レンズ(6)の反対側のカメラユニット(2)の後部における恒久的かつ最終的な位置へと徐々にガイドするように、異なる傾斜を備える。
【0067】
制御要素(20)の上の領域に形成される第1のガイド面(19')は、最初にカバー(4)を受け入れるために、一定の傾斜を有するが、第1のガイド面(19')の右下に形成される第2のガイド面(19)は、その最後のアプローチ中に、カバーの垂直部分(4b)をその最終的な位置にガイドするために、第1のものとは異なる(
図12で表されるように垂直に近い)傾斜を有する。
【0068】
レンズ(6)の光軸(X)を基準とすると、第1のガイド面(19')は、第2のガイド面(19)よりも少ない傾斜で画定することができる。
【0069】
カバー(4)がサポート(3)と正しく組み立てられたとき、制御要素(20)は、
図12の拡大された細部における矢印により示されるように、垂直部分(4b)を、その光軸の方向に、カメラユニット(2)に対して押し付けるように強制する。
【0070】
カバーの垂直部分(4b)の端部の外側領域は、2つのガイド面(19、19')と協動する傾斜面(42)として構成されることが好ましい。
【0071】
さらにカバー(4)は、垂直部分(4b)に対して概して平行な方向に、カバー(4)の水平部分(4a)の前縁部から下方に突出したひさし(41)を有する。このひさし(41)は、
図13でより明確に示されるように、サポート(3)とカバー(4)を固定する工程をさらに容易にする。より詳細には、ひさし(41)およびサポートは、カバー(4)が、カメラユニット(2)を囲むサポート(3)と組み立てられるとき、サポート(3)の前壁(23)の一部が、カメラユニット(2)の前面とひさし(41)の間に閉じ込められるように構成される。この構成を用いると、いずれかの事前組立クリップ(15)(例えば、
図1で示されたものなど)で生ずる何らかの問題が阻止される。
【0072】
図14A、
図14Bは、その固定ベース(25)(概して平坦で、わずかに湾曲している、または取り付けられる車両の外側面の輪郭に従う)を介して、また例えば、固定ピンのねじなどの締結具(26)手段により、例えば、横のドアなど、車両の外側面上に固定されるように適合された車両用の外側ハウジング(24)を示す。外側ハウジング(24)は、車両の後部の側方領域から、カメラが画像を取り込めるようにする位置において、車両の外側面上に取り付けられるように構成される。
【0073】
外側ハウジング(24)は、レンズ(6)が画像を取り込める開口部(27)を有する。この例示的な実施形態のハウジング(24)は、3つの部分により形成され、それは、ハウジング底部(上記で述べたように、車両に取り付けられたとき、外側ハウジングの動作可能な位置で見たとき)における底部ハウジング部分(24a)と、内側ハウジング部分(24b)と、外側ハウジング部分(24c)とであり、したがって、外側と内側ハウジング部分(24b、24c)の間で分離線(28)が画定される。電気接続ハーネス(29)は、ベース(25)を通過して、カメラを、車両の外部の画像処理機器(図示せず)に接続する。
【0074】
図14Dで示されるように、カメラユニット(2)を受け入れるためのサポート(3)は、ハウジング(24)のベース(25)と連結され、使用時、カメラユニット(2)は、ハウジング(24)により保護される。
【0075】
本発明の他の好ましい実施形態は、添付の従属請求項、およびこれらの請求項の複数の組合せにおいて述べられる。
【符号の説明】
【0076】
1 カメラモジュール
2 カメラユニット
3 サポート
3a 垂直部分
3b 水平部分
3c 側方壁
3d 側方壁
4 カバー
4a 水平部分
4b 垂直部分
4c 側方壁
4d 側方壁
5 カメラハウジング
5a 前部
5b 後部
6 レンズ
7 前方接触面
8 電気端子
9 下面
10 主位置決め面
11 前方窓
12 後方窓
13 ねじ
13' ねじ
14 穿孔
14' 穿孔
15 可撓性のある前方タブ
16 突起部
17 可撓性のあるタブ、第1の圧力手段
17' 可撓性のあるタブ、第1の圧力手段
18 第2の圧力手段、可撓性のあるタブ
18' 第2の圧力手段
19 背面、第2のガイド面、傾斜路
19' 背面、第1のガイド面、傾斜路
20 制御要素
20' 制御要素
21 突起部
22 突出し部材
23 前壁
24 カメラハウジング、外側ハウジング
24a 底部ハウジング部分
24b 内側ハウジング部分
24c 外側ハウジング部分
25 ベース
26 締結具
27 開口部
28 分離線
29 電気接続ハーネス
41 ひさし
42 傾斜面
α ヨー角
β ピッチ角
γ ロール角
A 横断方向
A' 横断方向
H 主基準面
H' 第2の基準面
Y ねじ軸
Y' ねじ軸
X 光軸
【国際調査報告】