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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】折り畳み可能な自転車
(51)【国際特許分類】
   B62K 15/00 20060101AFI20221221BHJP
【FI】
B62K15/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524071
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-04-24
(86)【国際出願番号】 CN2020121158
(87)【国際公開番号】W WO2021078059
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】201911010674.9
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521473907
【氏名又は名称】威達電子有限公司
【氏名又は名称原語表記】PERTEC ELECTRONICS COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】ROOM 1901, 19/F WITTY COMMERCIAL BULIDING, 1A-1L TUNG CHOI STREET, MONG KOK, KONLOON, Hong Kong 999077 China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】郭 汝明
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BA07
(57)【要約】
本発明に係る折り畳み可能な自転車は、前輪、後輪、ハンドル、メインフレーム、支持フレーム、ペダル機構、第1固定錠および第2固定錠を含み、前輪はハンドルに接続され、ペダル機構はチェーンを介して後輪に接続することにより後輪を回転させることができ、支持フレームの一端にはサドルが設けられ、他端はメインフレームに予め設けられた貫通孔を通ってペダル機構に接続され、メインフレームの一端はハンドルに接続され、他端は第1回転軸を介してペダル機構に接続され、支持フレームは貫通孔に沿って移動することにより、ペダル機構を第1回転軸に沿って回転させるとともにメインフレームと互いに近接させることができ、第1固定錠は支持フレームとメインフレームとの相対位置を固定でき、メインフレームにおける貫通孔と記ハンドルとの間には第2回転軸が設けられ、メインフレームを第2回転軸に沿って折り曲げることにより前輪と後輪とを互いに近接させることができ、第2固定錠はメインフレームを非折り曲げの状態に固定できる。本発明に係る折り畳み可能な自転車よれば、持ち運びがさらに便利になる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪(1)、後輪(2)、ハンドル(3)、メインフレーム(4)、支持フレーム(5)、ペダル機構(6)、第1固定錠(453)および第2固定錠(432)を含み、
前記前輪(1)は前記ハンドル(3)に接続され、前記ペダル機構(6)はチェーン(8)を介して前記後輪(2)に接続することにより前記後輪(2)を回転させることができ、
前記支持フレーム(5)の一端にはサドル(7)が設けられ、前記支持フレーム(5)の他端は前記メインフレーム(4)に予め設けられた貫通孔(451)を通って前記ペダル機構(6)に接続され、前記メインフレーム(4)の一端は前記ハンドル(3)に接続され、前記メインフレーム(4)の他端は第1回転軸(61)を介して前記ペダル機構(6)に接続され、前記支持フレーム(5)は前記貫通孔(451)に沿って移動することにより、前記ペダル機構(6)を前記第1回転軸(61)に沿って回転させるとともに前記メインフレーム(4)と互いに近接させることができ、前記第1固定錠(453)は前記支持フレーム(5)と前記メインフレーム(4)との相対位置を固定でき、
前記メインフレーム(4)における貫通孔(451)と前記ハンドル(3)との間には第2回転軸(41)が設けられ、前記メインフレーム(4)を前記第2回転軸(41)に沿って折り曲げることにより前記前輪(1)と前記後輪(2)とを互いに近接させることができ、前記第2固定錠(432)は前記メインフレーム(4)を非折り曲げの状態に固定できる、折り畳み可能な自転車。
【請求項2】
前記前輪(1)は第1車輪板および第2車輪板を有し、前記第1車輪板は、前記第2車輪板と互いに平行となる位置まで折り畳みでき、および/または、前記後輪(2)は第3車輪板および第4車輪板を有し、前記第3車輪板は、前記第4車輪板と互いに平行となる位置まで折り畳みできる、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項3】
前記メインフレーム(4)は、前記ハンドル(3)に接続される前段部(43),前記第2回転軸(41)を介して前記前段部(43)と接続される中段部(44)および前記ペダル機構(6)と接続されている後段部(45)を含み、
前記後段部(45)は第1スロット(452)および前記第1スロット(452)の側壁に設けられる締結部品(454)を有し、前記中段部(44)は、前記第1スロット(452)に挿入され、前記締結部品(454)を介して前記中段部(44)の前記第1スロット(452)に挿入される深さを調整できる、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項4】
前記貫通孔(451)は前記後段部(45)に設けられ、前記第1スロット(452)は2つあり、前記貫通孔(451)の両側にそれぞれ設けられ、
前記中段部(44)は前記第1スロット(452)に対応して設けられた少なくとも2本の長棒(441)を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項5】
前記中段部(44)には、接続用プラットフォーム(442)および前記接続用プラットフォーム(442)から伸び出している接続用タング(443)が設けられ、
前記第2回転軸(41)は前記接続用タング(443)を通って前記中段部(44)を回転可能に前記前段部(43)に接続させ、
前記第2固定錠(432)は前記前段部(43)に設けられ、前記接続用プラットフォーム(442)のジョイントおよび固定に用いられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項6】
前記中段部(44)は、回転軸(445)を介して前記接続用プラットフォーム(442)と接続する回転部品(444)をさらに含み、前記長棒(441)は前記回転部品(444)に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項7】
前記支持フレーム(5)は、メスフレーム(52)およびオスフレーム(51)を含み、前記サドル(7)は前記オスフレーム(51)に設けられ、
前記メスフレーム(52)には第2スロットが設けられ、前記オスフレーム(51)を前記第2スロットに挿し込むことにより前記メスフレーム(52)と接続させる、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項8】
前記メスフレーム(52)は、フレーム底部(521)およびフレーム上部(522)を含み、
前記フレーム上部(522)は第3回転軸(53)を介して前記フレーム底部(521)に接続され、前記ペダル機構(6)と前記メインフレーム(4)とが揃える場合、前記フレーム底部(521)の少なくとも一部は前記貫通孔(451)から露出され、前記フレーム上部(522)は前記第3回転軸(53)を介して前記フレーム底部(521)に相対して反転できる、ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項9】
前記オスフレーム(51)は前記第2スロットから取り外し可能である、ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項10】
前記ハンドル(3)は、グリップ部およびT型部を含み、
前記T型部は前記前輪(1)および前記メインフレーム(4)に接続され、
前記グリップ部は第4回転軸を介して前記T型部に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能な自転車。
【請求項11】
前記後輪(2)には第2歯車が同軸に設けられ、
前記ペダル機構(6)は、第1歯車(62)、固定フレーム(64)およびぺダル(63)を含み、前記ペダル(63)は前記第1歯車(62)に接続され、
前記第1歯車(62)と前記第2歯車とは前記チェーン(8)を介して駆動可能に接続され、
前記固定フレーム(64)の両端はそれぞれ、前記第1歯車(62)および前記後輪(2)に接続され、前記第1回転軸(61)は前記固定フレーム(64)における前記第2歯車の近接位置に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能な自転車。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通用具に関し、特に折り畳み可能な自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
既存技術には、折り畳み可能にデザインされた自転車が存在する。たとえば、出願番号が201610242667.1である中国特許出願には、自転車のハンドルを二つの部分に分けることにより、自転車を便宜に折り畳める折り畳み式自転車が記載されている。また、出願番号が200880018092.9である中国特許出願には、自転車のサドルの支持フレームを、複数の連結棒を連結する形で実現ことにより自転車を折り畳める折り畳み式自転車が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、既存技術に係る折り畳み可能な自転車は、多くは支持フレームやハンドルを折り畳むことについて工夫しているため、小型やタイヤの直径が小さいタイプの自転車に適することが多い。このようなタイプの自転車は、タイヤの直径が大きいタイプの自転車に比べて、走行時の乗り心地が明らかに悪い。また、既存技術に係る折り畳み式自転車には、折り畳みの連結箇所における強度が低く、折り畳んだ後の断面の面積低減率が小さいなどの問題を有する。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、折り畳み可能な自転車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明に係る折り畳み可能な自転車は、前輪、後輪、ハンドル、メインフレーム、支持フレーム、ペダル機構、第1固定錠および第2固定錠を含み、
前記前輪は前記ハンドルに接続され、前記ペダル機構はチェーンを介して前記後輪に接続することにより前記後輪を回転させることができ、
前記支持フレームの一端にはサドルが設けられ、前記支持フレームの他端は前記メインフレームに予め設けられた貫通孔を通って前記ペダル機構に接続され、前記メインフレームの一端は前記ハンドルに接続され、前記メインフレームの他端は第1回転軸を介して前記ペダル機構に接続され、前記支持フレームは前記貫通孔に沿って移動することにより、前記ペダル機構を前記第1回転軸に沿って回転させるとともに前記メインフレームと互いに近接させることができ、前記第1固定錠は前記支持フレームと前記メインフレームとの相対位置を固定でき、
前記メインフレームにおける前記貫通孔と前記ハンドルとの間には第2回転軸が設けられ、前記メインフレームを前記第2回転軸に沿って折り曲げることにより前記前輪と前記後輪とを互いに近接させることができ、前記第2固定錠は前記メインフレームを非折り曲げの状態に固定できる。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る折り畳み可能な自転車よれば、持ち運びがさらに便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態または既存技術に係る技術的解決手段をより明確に説明するため、以下、実施形態または既存技術において使用される図面について簡単に説明する。以下に説明される図面は本発明の一部の実施形態にすぎず、いわゆる当業者は、なんら創作的工夫もしない前提において、これらの図面に基づいて図面で示されていないその他の関連構造を案出できることは明らかである。
図1】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第1状態における構造を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第2状態における構造を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車の車輪本体が反転される際の分解図である。
図4】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第4状態における構造を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第5状態における構造を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第6状態における構造を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第7状態におけるオスフレームの挿し込み方法を説明するための図である。
図8】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第7状態におけるオスフレームの挿し込み方法を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第8状態における車輪折り畳み方法を説明するための図である。
図10】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車が第8状態における車輪折り畳み方法を説明するための図である。
図11】本発明の実施形態に係る折り畳み可能な自転車の他の折り畳み方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の発明者は、既存技術に係る通常の折り畳み式自転車における折り畳み位置は主にハンドルや支持フレームであり、自転車のフレームや支持フレームを折り畳んだ後、平らに置かれた2つの車輪は依然として大きなスペースを占め、折り畳みによる断面の面積低減率は依然として小さいことに気づいた。
【0009】
車輪の占めるスペースが大きいため、既存技術に係る折り畳み式自転車では、直径の小さい車輪が大量に採用されている。しかしながら、直径の小さい車輪本体では、走行時の乗り心地が非常に悪いため、既存技術に係る折り畳み自転車は、折り畳むために乗り心地を犠牲にしていることになる。
【0010】
上記問題点に鑑みて、本実施形態に係る折り畳み可能な自転車は、図1に示されるように、既存技術に係る通常の自転車とほぼ同じく、前輪1、後輪2、ハンドル3、メインフレーム4、支持フレーム5およびペダル機構6を含む。前輪1はハンドル3に接続され、支持フレーム5の一端にはサドル7が設けられ、ペダル機構6はチェーン8を介して後輪2に接続することにより後輪2を回転させる。
【0011】
一方、既存技術と異なって、本実施形態において、支持フレーム5の他端はメインフレームに予め設けられた貫通孔451を通ってペダル機構6に接続されている。
【0012】
図1に示されるように、メインフレーム4の一端はハンドル3に接続され、他端は第1回転軸61を介してペダル機構6に接続され、支持フレーム5は貫通孔451に沿って移動することによりペダル機構6を第1回転軸61に沿って回転させるとともにメインフレーム4と互いに近接させることができる。ここで、メインフレーム4または支持フレーム5に第1固定錠453を設けることにより、メインフレーム4と支持フレーム5との相対位置を固定できることがわかる。第1固定錠453は、締付ボトルであってよく、摩擦力を利用することにより締め付けでき、または、通常のボトルであってもよく、支持フレーム5に設けられた止まり穴またはスロットに挿し込むことにより固定できる。なお、第1固定錠453は、その他の形態により実現されてもよい。
【0013】
メインフレーム4における貫通孔451とハンドル3との間には第2回転軸41が設けられ、メインフレーム4を第2回転軸41に沿って折り曲げることにより前輪1と後輪2とを互いに近接させることができる。同様に、メインフレーム4に第2固定錠432を設けることによりメインフレーム4を非折り曲げの状態に固定できる。第2固定錠432は、留め具であってもよく、ネジ接続部品であってよく、その形態は様々で、いわゆる当業者であれば、必要に応じて選択できるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0014】
好ましくは、本実施形態において、後輪2には第2歯車(図示せず)が同軸に設けられている。図2に示されるように、ペダル機構6は、第1歯車62、固定フレーム64およびぺダル63を含んでもよく、ペダル63は第1歯車62に接続され、第1歯車62と第2歯車とはチェーン8を介して駆動可能に接続され、固定フレーム64の両端はそれぞれ、第1歯車62および後輪2に接続され、第1回転軸61は固定フレーム64における第2歯車の近接位置に設けられている。
【0015】
第1回転軸61を固定フレーム64における第2歯車の近接位置に設けた場合、固定フレーム64とメインフレーム4とは互いに近づけてほぼ平行な位置になるため、折り畳んだ後の断面の面積低減率がさらに向上される。また、この位置における第1回転軸61は、よりよく重量を負荷できる。
【0016】
好ましくは、前輪1は第1車輪板および第2車輪板を有し、第1車輪板は、第2車輪板と互いに平行となる位置まで折り畳みでき、および/または、後輪2は第3車輪板および第4車輪板を有し、第3車輪板は、第4車輪板と互いに平行となる位置まで折り畳みできる。前輪および後輪の車輪板が折り畳み可能な場合、自転車はさらに折り畳まれ、スペースをさらに節約でき、折り畳み率を向上できる。
【0017】
図3に示されるように、本実施形態に係る自転車車輪の折り畳み方法において、自転車車輪は、車輪本体91、接続部品92、スライドレール機構および固定機構96を含んでもよく、車輪本体91は、互いに結合可能な2つの車輪板を含んでよく、2つの車輪板が互いに結合される際、両者の間には切欠き領域が形成され、接続部品92は、切欠き領域内に設けられている。
【0018】
スライドレール機構は、少なくとも一部が接続部品92に設けられ、その他の部分は各車輪板に設けられている。スライドレール機構は、レール溝94およびレール溝94に組み込まれた車輪板軸95を含み、2つの車輪板は車輪板軸95を介してレール溝94に沿って互いに結合または分離でき、さらに車輪板軸95を介して接続部品92に相対して反転(ひっくり返し)できる。
【0019】
固定機構96は、2つの車輪板を互いに結合された状態に固定(維持)できる。2つの車輪板は左右対称に設けられ、これに対応して、スライドレール機構も2つの車輪板にそれぞれ設けられている。ここで、固定機構96は、係合、スクリュー接合などを含む様々な実施形態を有しうることがわかる。スクリュー接合を例にすると、2つの車輪板にそれぞれ半円形の突起を設け、各半円形の突起にネジ穴を設け、かつ、車輪板の厚さ方向へずらせる。2つの車輪板を結合する際、2つの半円形の突起のネジ穴は厚さ方向に沿って重なり合う。この際、ユーザはボルトを2つのネジ穴に同時に通して、2つの車輪板をロックできる。
【0020】
本実施形態において、前輪および後輪は複数の折り畳み可能な形態を有しうることに注意されたい。車輪がどのように折り畳まれても、最終的に、各車輪における2つの車輪板同士が互いに平行またはほぼ平行であれば、メインフレーム4の折り畳みの動作とさらによく協調できる。
【0021】
上述した構造に基づいて、本実施形態に係る折り畳み方法は、以下のステップを含む。
1)図1に示されるように、自転車は初期の第1状態であり、この状態において、自転車は完全に展開(折り畳まれていない)され、走行できる。
【0022】
2)図2に示されるように、自転車の車輪が分離されると、自転車は第2状態となる。この状態において、自転車の前輪1、後輪2のそれぞれに対して折り畳みでき、具体的な折り畳み方法は前輪1、後輪2の折り畳みのデザイン(設計)によって異なり、既に上記内容において検討したため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0023】
3)車輪が折り畳まれると、自転車は第3状態となる。ここで、車輪の前輪1、後輪2はそれぞれ折り畳まれるが、折り畳まれる順番については、何ら限定もしなくてよい。
【0024】
4)図4に示されるように、第1固定錠453を解錠することにより、支持フレーム5は貫通孔451内を自在移動できる。サドル7の方向へ支持フレーム5を移動させることにより、ペダル機構6とメインフレーム4とを互いに近接させ、ひいてはメインフレーム4と固定フレーム64とを揃えることもできる。この場合、自転車は第4状態となる。さらに、第1固定錠453を介してメインフレーム4と固定フレーム64との相対位置についてさらに相対固定でき、自転車はより安定になる。
【0025】
5)第2固定錠432を解錠することにより、メインフレーム4を折り曲げできるようにする。図5に示されるように、メインフレーム4が折り曲げられると、自転車本体の占める面積は大幅に縮小され、いろんな場所に便利に収納でき、特に交通用具のトランクに収納できる。この場合、自転車は第5状態となる。
【0026】
既存技術に比べて、本実施形態では、メインフレーム4の折り曲げおよび車輪の折り畳みを実現しているため、折り畳み式自転車の断面の面積低減率を顕著に向上できる。本実施形態において、自転車本体における最も太いメインフレーム4が折り曲げられるため、自転車の折り畳みの接続箇所における強度を保証できる。
【0027】
本実施形態において、折り畳み車輪を採用することにより、断面の面積低減率をさらに向上しているが、折り畳み車輪を採用しなくても、メインフレーム4の折り曲げ、およびペダル機構6とメインフレーム4との相互近接によっても、既存技術より断面の面積を低減できることに注意されたい。このため、折り畳み式自転車においても直径の大きい車輪を採用でき、走行時の乗り心地を顕著に向上できる。当然でありながら、比較的直径の小さい車輪を採用しても、占めるスペースをさらに小さくでき、持ち運びがさらに便利になる。
【0028】
好ましくは、図1および図5に示されるように、メインフレーム4は、ハンドル3に接続される前段部43,第2回転軸41を介して前段部43と接続される中段部44およびペダル機構6と接続されている後段部45を含んでもよい。
【0029】
図9に示されるように、後段部45は第1スロット452および第1スロット452の側壁に設けられる締結部品454を有し、中段部44は、第1スロット452に挿入され、締結部品454を介して中段部44の第1スロット452に挿入される深さを調整できる。ここで、締結部品454は、さらに、第1固定錠453と1つの部品に統合でき、構造を簡略化して、操作ステップの回数を減らすことができる。
【0030】
また、複数の第1スロット452を有する場合、各々の第1スロット452は、後段部45の断面において均一に分布されても、または、断面の両側に並列に設けられてもよい。当然でありながら、その他十分な荷重を負荷可能な構造を採用してもよい。なお、第1スロット452は、図示された外側に露出されるスロットを採用してもよいし、密閉されたスロットを採用してもよく、いわゆる当業者は、必要に応じて選択すればよい。
【0031】
さらに、貫通孔451は後段部45に設けられ、第1スロット452は2つあり、貫通孔451の両側にそれぞれ設けられ、中段部44は第1スロット452に対応して設けられた少なくとも2本の長棒441を含む。
【0032】
また、図5に示されるように、好ましくは、本実施形態において、中段部44には、接続用プラットフォーム442および接続用プラットフォーム442から伸び出している接続用タング443が設けられ、第2回転軸41は接続用タング443を通って中段部44を回転可能に前段部43に接続させ、第2固定錠432は前段部43に設けられ、接続用プラットフォーム442のジョイントおよび固定に用いられる。プラットフォームの方法で接続すると、より大きな接触面積を保証でき、接続の安定性が向上される。
【0033】
好ましくは、図5に示されるように、支持フレーム5は、メスフレーム52およびオスフレーム51を含み、サドル7はオスフレーム51に設けられ、メスフレーム52には第2スロットが設けられ、オスフレーム51を第2スロットに挿し込むことによりメスフレーム52と接続させ、さらに、メスフレーム52において第1固定錠453に似た構造またはその他の施錠構造により両者を互いに相対固定できる。ここで、図6に示されるように、オスフレーム51は、取り外し可能にメスフレーム52に接続され、オスフレーム51が取り外されると、断面の面積低減率がさらに向上される。
【0034】
さらに好ましくは、図6に示されるように、メスフレーム52は、フレーム底部521およびフレーム上部522を含んでもよく、フレーム上部522は第3回転軸53を介してフレーム底部521に接続され、ペダル機構6とメインフレーム4とが1カ所に揃える場合、フレーム底部521の少なくとも一部は貫通孔451から露出され、フレーム上部522は第3回転軸53を介してフレーム底部521に相対して反転できる。
【0035】
好ましくは、オスフレーム51は第2スロットから取り外し可能である。また、オスフレーム51が取り外される場合、サドル7においてブレスレット71を設けることにより、持ち運びを便利にしてもよい。
【0036】
好ましくは、ハンドル3とメインフレーム4との相対位置は相対的に調整および固定でき、その固定、分離およびその他の構造は、支持フレーム5とメインフレーム4との固定原理に似てもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0037】
上述した構造に基づいて、上述の折り畳み方法は、さらに、以下のステップを含んでもよい。
6)締結部品を緩めることにより、第1スロット452に相対して長棒441を移動できるようにする。長棒441を第1スロット452内に深く挿し込むとともに、自転車は図5に示される第5状態から図6に示される第6状態になる。この場合、前輪1と後輪2とはほぼ並列の位置まで近接できるため、折り畳んだ後の自転車の高さ方向に占めるスペースを顕著に低減できる。
【0038】
また、第6状態においては、さらに、支持フレーム5におけるオスフレーム51を取り外した後、第3回転軸53に沿ってフレーム上部522を回転させることにより、折り畳んだ後の自転車の幅方向に占めるスペースを低減できる。
【0039】
なお、第6状態においては、さらに、ハンドル3とメインフレーム4との相対位置を調整することにより、前輪1と後輪2との位置を合せる(整列させる)ことができる。
【0040】
7)図7に示されるように、フレーム上部522を回転させた後、さらに、適切な方向に沿って支持フレーム5におけるオスフレーム51をメスフレーム52に挿し込むことにより、自転車が第7状態になる。この状態において、自転車は一体化され、持ち運びがさらに便利になる。
【0041】
また、図7には、ハンドル3およびメインフレーム4の位置を調整することだけでなく、前輪1と後輪2との位置を合わせた後の状態も示されている。
【0042】
図8に示されるように、フレーム上部522は、後輪2に近接する方向へ反転できるだけでなく、後輪2から離れる方向へ反転することもでき、これに対応して、フレーム上部522が後輪2から離れる方向へ反転する場合、予め十分なスペースを設ける必要があるため、オスフレーム51を取り外し不可能に設けることにより、接続の強度を向上できる。
【0043】
また、本実施形態において、同様にサドル7を折り畳み可能に設け、さらに、互いにほぼ平行やほぼ垂直の2つの角度に相対的に固定することにより、断面の面積低減率をさらに向上させてもよい。
【0044】
なお、好ましくは、図9に示されるように、ハンドル3は、グリップ部32およびT型部31を含んでもよく、T型部31は前輪1およびメインフレーム4に接続され、グリップ部32は第4回転軸33を介してT型部31に接続される。ハンドル3を折り畳むことにより、断面の面積低減率をさらに向上できる。
【0045】
本実施形態において、折り畳み可能な車輪を採用する場合、前輪1と後輪2とは、図9に示されるように、1つの方向へ折り畳んでもよく、図10に示されるように、異なる方向へ折り畳んでもよく、この場合、自転車は第8状態に置かれる。その他の折り畳み可能な箇所の折り畳み原理も似ており、ユーザは実際の必要に応じて適切な折り畳み方法を選択できる。
【0046】
本実施形態において、さらに、以下のような選択可能な方法を提供する。
図11に示されるように、好ましくは、中段部44は、回転軸445を介して接続用プラットフォーム442と接続する回転部品444をさらに含み、長棒441は回転部品444に接続される。回転軸445に沿って回転部品444を回転させることにより、長棒441とハンドル3とがほぼ平行な位置になるようにさせることができる。
【0047】
上述の構造に基づいて、本実施形態に係る新しい折り畳み方法は、その前の折り畳み方法と比較して異なるところは、自転車の車輪を折り畳む必要がなくなり、回転軸445に沿って回転部品444を回転させた後、前輪1と後輪2とが重なるため、断面の面積低減率を向上させる目的を同様に実現できる。
【0048】
いわゆる当業者であれば、上述の各実施形態においては、本発明をさらにわかりやすく理解できるように様々な技術が詳細に記載されていることがわかる。ただし、これらの詳細な技術や上記各実施形態に基づく様々な変化や改良がなくても、本発明の特許請求の範囲に係る技術解決手段が実現できる。このため、実際の応用において、上記実施形態について様々な変更を加えることができるが、これらは本発明の技術的思想および保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0049】
1 前輪、
2 后輪、
3 ハンドル、
31 T型部、
32 グリップ部、
33 第4回転軸、
4 メインフレーム、
41 第2回転軸、
43 前段部、
432 第2固定錠、
44 中段部、
441 長棒、
442 接続用プラットフォーム、
443 接続用タング、
444 回転部材、
445 回転軸、
45 後段部、
451 貫通孔、
452 第1スロット、
453 第1固定錠、
454 締結部品、
5 支持フレーム、
51 オスフレーム、
52 メスフレーム、
521 フレーム底部、
522 フレーム上部、
53 第3回転軸、
6 ペダル機構、
61 第1回転軸、
62 第1歯車、
63 ペダル、
64 固定フレーム、
7 サドル、
71 ブレスレット、
8 チェーン、
91 車輪本体、
92 接続部品、
94 レール溝、
95 車輪板軸、
96 固定機構。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】