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特表2023-503447穿孔組立品を備えるエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-30
(54)【発明の名称】穿孔組立品を備えるエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 1/30 20060101AFI20230123BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20230123BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20230123BHJP
【FI】
A24F1/30
A24F40/10
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529639
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 IB2020061338
(87)【国際公開番号】W WO2021111305
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】19213012.8
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】リンチ ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】レニック ジミー
(72)【発明者】
【氏名】マーテネン テーム
(72)【発明者】
【氏名】ランディ ジョヴァンナ
(72)【発明者】
【氏名】グロスフィエルド モーテン
(72)【発明者】
【氏名】リンデン アレクサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ノルビー ピーター
(72)【発明者】
【氏名】マクナリー エオイン
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー ブライアン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB23
4B162AB28
4B162AC02
4B162AC17
4B162AC41
4B162AD06
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
穿孔システムは、エアロゾル発生装置上に取り付け可能なキャップを含む。エアロゾル発生装置は、本体と、エアロゾル形成基体を収納するカートリッジを受容するためのレセプタクルと、を有するエアロゾル発生要素を備える。キャップは、本体と係合可能であってもよい。キャップは、カートリッジを受容するように配置された空洞を含むフレームを有する。キャップは、空洞内に配置され、カートリッジの壁を穿孔するように構成された穿孔要素を備える。キャップは、第一の位置と第二の位置との間で、本体に対して移動可能であってよく、第二の位置では、穿孔要素はカートリッジを穿孔するためにカートリッジと係合する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
本体と、エアロゾル形成基体を備えるカートリッジを受容するためのレセプタクルとを含むエアロゾル発生要素と、
液体充填レベルを有し、かつ前記液体充填レベルの上方に上部空間出口を画定するベッセルと、
前記レセプタクルから前記ベッセルに気流を搬送するための導管と、
前記本体と係合可能なキャップであって、
空洞を備え、中心軸を有するフレームであって、前記空洞は前記カートリッジを受容するために配置される、フレームと、
前記空洞内に配置され、前記カートリッジの壁を穿孔するように構成された穿孔要素と、を含むキャップと、を含み、
前記キャップは、前記本体に対して、第一の位置と第二の位置との間で、前記第二の位置と第三の位置との間で、および前記第三の位置と前記第一の位置との間で、移動可能であり、
前記第三の位置が、前記第一および前記第二の位置の間の中間位置であり、外部環境、前記空洞、および前記レセプタクルの間で空気経路が開いている、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記キャップフレームが、側壁、開放端、および端壁を含む閉鎖端を備え、前記中心軸が前記開放端から前記閉鎖端まで延在し、前記穿孔要素が前記開放端に向かって面するように配向されている、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記穿孔要素が前記閉鎖端に隣接して配置される、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記穿孔要素が、前記中心軸と同軸である、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記キャップが、前記穿孔要素を前記レセプタクルから離れるように付勢するばね要素をさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記第一の位置では、前記穿孔要素は、前記レセプタクル内に受容された前記カートリッジと係合せず、
前記第二の位置では、前記穿孔要素は、前記カートリッジを穿孔するために、前記レセプタクル内に受容された前記カートリッジと係合する、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記キャップが、外側覆いおよび前記外側覆い内に配置された内側覆い、をさらに含み、
前記外側覆いが前記穿孔要素を備え、前記内側覆いが前記空洞を画定し、前記外側覆いが前記内側覆いに対して軸方向に移動可能である、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記内側覆いが、前記中心軸と同軸の円筒状側壁、および前記円筒状側壁の一方の端に端壁を備え、前記端壁が、前記穿孔要素を受容するように構成された開放部を備える、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記穿孔要素が前記端壁開放部内に受容され、前記キャップが前記第三の位置にあるとき、前記内側覆いの前記端壁の前記開放部を気流が通ることを可能にするように構成された隙間が、前記穿孔要素と前記内側覆いの前記端壁との間に残る、請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記内側覆いが、一つ以上の誘導トラックを備え、前記外側覆いが、前記一つ以上の誘導トラックと協働するように構成された一つ以上のトラックピンを備える、請求項7~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記一つ以上の誘導トラックの各々が、第一の部分および第二の部分を備え、前記第一の部分が第一の距離を画定し、前記第二の部分が前記第一の距離よりも短い第二の距離を画定する、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記第一の部分が、前記トラックピンを軸方向および半径方向に誘導するように構成される、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記第一の部分の終了位置が、前記穿孔要素の穿孔位置を画定する、請求項11または12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記エアロゾル発生装置が、前記本体の前記レセプタクルの基部に第二の穿孔要素を備え、前記第二の穿孔要素が、前記レセプタクルの前記基部から前記レセプタクルの前記基部から離れる方向に前記レセプタクル内へと延在する、請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置で使用される穿孔カートリッジの穿孔システムに関する。より具体的には、本開示は、シーシャ装置で使用するための穿孔組立品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシーシャ装置は、たばこを喫煙するために使用され、また消費者による吸入の前に蒸気および煙が水盤を通過するように構成される。シーシャ装置は、一つの出口を含んでもよく、または二人以上の消費者によって同時に装置が使用されてもよいように二つ以上の出口を含んでもよい。シーシャ装置の使用は、一部の人によって娯楽活動および社交体験であると考えられている。
【0003】
典型的に、従来のシーシャは基体と組み合わせて使用され、当該技術分野では、水たばこ、たばこ糖蜜、または単に糖蜜と呼ばれる。従来のシーシャ基体は、糖分が比較的に高い(一部の事例では、可燃性紙巻たばこなどの従来のたばこ基体で典型的に見られる20%以下と比較して50%以下)。シーシャ装置で使用されるたばこは、例えば生成される蒸気および煙の量を増やすために、風味を変化させるために、またはその両方のために、他の成分と混合されてもよい。
【0004】
従来のシーシャ装置は、たばこ基体を加熱し、時には燃焼させて、ユーザーが吸入するためのエアロゾルを発生させるために、木炭ペレットなどの木炭を用いる。たばこを加熱するために木炭を使用することは、たばこまたは他の成分を全体的にまたは部分的に燃焼させる場合がある。追加的に、木炭は一酸化炭素などの有害な、または潜在的に有害な生成物を発生させる場合があり、この有害な生成物はシーシャの蒸気と混合する場合があり、かつ水盤を通過して出口に至る場合がある。
【0005】
一酸化炭素および燃焼副産物の生成を低減する一つの方法は、たばこではなくeリキッドを採用することである。eリキッドを採用するシーシャ装置は、燃焼副産物を除去するが、シーシャ消費者から従来のたばこ由来の体験を奪う。
【0006】
たばこを加熱するが燃焼させないように電気ヒーターを採用する他のシーシャ装置が提案されている。このような電気加熱非燃焼式シーシャ装置は、基体を燃焼することなく、基体からエアロゾルを生成するために十分な温度までたばこ基体を加熱し、従ってたばこの燃焼に伴う副産物を低減または除去する。
【0007】
シーシャ装置は、エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジを採用してもよい。カートリッジは、このようなエアロゾル形成基体で充填されてもよい。エアロゾル形成基体は、たばこ、好ましくはシーシャ基体、例えば糖蜜(たばこ、水、糖、他の成分(グリセリン、風味剤など)の混合物)を含んでもよい。電気加熱式シーシャ装置の加熱システムは、カートリッジの内容物を加熱してエアロゾルを発生させ、このエアロゾルは気流経路を通してユーザーに運ばれる。
【0008】
カートリッジを通る気流およびカートリッジからのエアロゾルの流れを容易にするために、シーシャカートリッジは、一つ以上の壁を通る一つ以上の穴を有してもよい。カートリッジは、上部に一つ以上の穴、または底部に一つ以上の穴、または上部に一つ以上の穴と底部に一つ以上の穴の両方を含んでもよい。代替的に、上部は開いていてもよく、すなわち、上部壁は部分的または完全に存在しなくてもよい。
【0009】
先行技術のカートリッジは、典型的に、上部および底部壁のいずれか一方または両方など、カプセルの壁の少なくとも一つの上に一つ以上の開放部を有する。上部および底部壁の穴または開放部のうちの少なくとも一部は、保管中に、フィルム、ステッカー、またはライナーなどの取り外し可能な(例えば、剥離可能な)シール層によって閉鎖されていてもよい。取り外し可能な層は、内容物(例えば、糖蜜)を空気および酸素への曝露から保護し得る。取り外し可能な層は、カートリッジの初回使用前にユーザーによって除去(例えば、引っ張られたり、または剥がされたり)されてもよい。
【0010】
カートリッジの穴または開放部は、塞がれてない場合、漏れの問題に加えて、基体の新鮮さ(例えば、含水量)の喪失または汚染をもたらす可能性がある。新鮮さを維持するため、基体の漏れを防止するため、または保管中の基体の品質および完全性を保つためなどの一つ以上の理由から、使用の直前のみに、カートリッジに開放部または穴を設けることが望ましい。
【0011】
エアロゾル発生装置で使用されるカートリッジを穿孔するための穿孔組立品を提供することが望ましい。エアロゾル発生装置の一部として組み込まれ得る穿孔組立品を提供することが望ましい。エアロゾル発生装置に加えて、追加の器具を必要としない穿孔組立品を提供することが望ましい。便利で使いやすい穿孔組立品を提供することが望ましい。予め形成された空気入口または出口を有しないカートリッジと使用することができる穿孔組立品を提供することが望ましい。カートリッジを穿孔する際に、ユーザーが穿孔要素を直接取り扱う必要がない穿孔組立品を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0012】
本開示の実施形態によれば、エアロゾル発生装置に使用され得る穿孔組立品が提供される。例えば、穿孔組立品は、シーシャ装置で使用され得る。穿孔組立品は、カートリッジ内に一つ以上の開放部を形成するために使用され得る。例えば、穿孔組立品は、シーシャカートリッジ内に一つ以上の開放部を形成するために使用され得る。
【0013】
穿孔組立品は、エアロゾル発生装置と共に使用されるキャップの一部であってもよい。キャップは、シーシャ装置の一部として組み込まれてもよい。
【0014】
穿孔組立品は、キャップを含む。キャップは、エアロゾル発生装置に取り付け可能であってもよい。キャップは、空洞を有する本体を含む。空洞は、カートリッジおよび穿孔要素を受容するためのものであってもよい。穿孔要素は、その中に受容されるカートリッジの壁を穿孔するよう構築されてもよい。穿孔要素は、カートリッジを穿孔する(例えば、一つ以上の穴をあける)ように構成される。
【0015】
穿孔組立品は、カートリッジをエアロゾル発生装置に挿入することによって操作されてもよい。キャップは、装置上(例えば、エアロゾル発生要素のレセプタクル上)に置かれてもよい。キャップは、穿孔要素がカートリッジと係合するように押し下げられてもよい。穿孔組立品の穿孔要素は、カートリッジに穿孔(例えば、一つ以上の穴をあける)してもよい。エアロゾル発生装置は、シーシャ装置であってもよく、カートリッジはシーシャカートリッジであってもよい。
【0016】
本開示の穿孔システムは、製造者およびユーザーの両方に様々な利点を提供し得る。利点の一部は、穿孔システムが便利で、簡単で、かつ安全に使用できることを含む。シーシャ装置のユーザーは、カートリッジを穿孔するために追加の機器を必要としない。さらに、ユーザーは、穿孔要素を直接取り扱う必要なく、カートリッジを穿孔することができる。穿孔組立品はまた、カートリッジからステッカーまたはフィルムを取り外すことなく、カートリッジが穿孔されることを可能にし得る。穿孔組立品はまた、予め形成された穴または開放部を必ずしも持たないカートリッジを有するシーシャ装置の使用を可能にし得る。これは、カートリッジが、漏れの可能性を低減し、このようなステッカーの必要性を除去し、穴がなく、完全に密封されて提供され得ることを意味する。カートリッジは、カートリッジの開栓前に、シーシャ装置またはキャップの中に配置されてもよい。したがって、穿孔組立品は、漏れおよび他の汚れの可能性を低減する。穿孔要素は、予め形成された穿孔なしにカートリッジの使用を可能にする。これにより、より安価、より速い、より容易のうちの一つ以上であるカートリッジの製造が可能となる。
【0017】
本開示の実施形態によれば、穿孔システムは、キャップを含んでもよい。キャップは、エアロゾル発生装置と係合可能であってもよい。エアロゾル発生装置は、本体と、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを受容するためのレセプタクルとを含む、エアロゾル発生要素を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、液体充填レベルを有し、かつ液体充填レベルの上で上部空間出口を画定するベッセルを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、レセプタクルからベッセルに気流を運ぶための導管を備えてもよい。キャップは、本体と係合可能であってもよい。キャップは、空洞を含むフレームを備えてもよい。キャップは、中心軸を有してもよい。空洞は、カートリッジを受容するよう配置され得る。キャップは、空洞内に配置され、カートリッジの壁を穿孔するように構成された穿孔要素を備えてもよい。キャップはばねを含み得る。ばね要素は、レセプタクルを穿孔要素から軸方向に離れて付勢するように構成され得る。キャップは、本体に対して、第一の位置と第二の位置との間で移動可能であってもよい。第一の位置では、穿孔要素は、レセプタクル内に受容されたカートリッジと係合しなくてもよい。第二の位置では、穿孔要素は、カートリッジを穿孔するために、レセプタクル内に受容されたカートリッジと係合してもよい。
【0018】
本開示の実施形態によれば、穿孔システムは、エアロゾル発生装置に取り付け可能なキャップを含む。エアロゾル発生装置は、本体と、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを受容するためのレセプタクルと、液体充填レベルを有し、液体充填レベルの上方に上部空間出口を画定するベッセルと、レセプタクルからベッセルに気流を搬送するための導管とを含む、エアロゾル発生要素を含む。キャップは、本体と係合可能であってもよい。キャップは、空洞を備え、中心軸を有するフレームを備えてもよい。空洞は、カートリッジを受容するよう配置され得る。キャップは、空洞内に配置され、カートリッジの壁を穿孔するように構成された穿孔要素を更に備えてもよい。キャップは、レセプタクルを穿孔要素から軸方向に離れるように付勢するばね要素を含み得る。キャップは、本体に対して、第一の位置と第二の位置との間で移動可能であってもよい。第一の位置では、穿孔要素は、レセプタクル内に受容されたカートリッジと係合しなくてもよい。第二の位置では、穿孔要素は、カートリッジを穿孔するために、レセプタクル内に受容されたカートリッジと係合してもよい。
【0019】
キャップフレームは、側壁、開放端、および端壁を含む閉鎖端を備えてもよい。中心軸は、開放端から閉鎖端まで延在する。穿孔要素は、開放端に面するように配向されてもよい。穿孔要素は、閉鎖端に隣接して配置されてもよい。穿孔要素は中心軸と同軸であってもよい。穿孔要素は中心軸の中心に位置してもよい。
【0020】
キャップは、本体に対して、第二の位置と第三の位置との間で、および第三の位置と第一の位置の間で、移動可能であってもよい。第三の位置は、第一と第二の位置との間の中間位置であってもよい。第三の位置では、空気経路は、外部環境、空洞、およびカートリッジの間に開いてもよい。
【0021】
キャップは、外側覆いおよび外側覆い内に配置された内側覆いを備えてもよい。外側覆いは、穿孔要素を含んでもよい。内側覆いは、空洞を画定し得る。外側覆いは、内側覆いに対して軸方向に移動可能であってもよい。内側覆いは、中心軸と同軸の円筒状側壁、および円筒状側壁の一方の端に存する端壁を備えてもよい。端壁は、穿孔要素を受容するように構成される開放部を含んでもよい。穿孔要素が端壁開放部に受容され、キャップが第三の位置にあるとき、開放部を気流が通ることを可能にするように構成された隙間は、穿孔要素と内側覆いの端壁との間に残ってもよい。
【0022】
内側覆いは、一つ以上の誘導トラックを備えてもよい。外側覆いは、一つ以上の誘導トラックと協働するように構成された一つ以上のトラックピンを備えてもよい。一つ以上の誘導トラックのそれぞれは、第一の部分および第二の部分を含み得る。第一の部分は、第一の距離を画定してもよく、第二の部分は、第一の距離よりも短い第二の距離を画定してもよい。第一の部分は、トラックピンを軸方向および半径方向に誘導し得る。第一の部分は、穿孔要素の穿孔位置を画定し得る。
【0023】
エアロゾル発生装置は、第二の穿孔要素を備えてもよい。第二の穿孔要素は、レセプタクルの基部からレセプタクル内にレセプタクルの基部から離れる方向に延在してもよい。
【0024】
エアロゾル発生装置は、シーシャ装置であってもよい。カートリッジは、シーシャカートリッジであってもよい。穿孔システムは、シーシャカートリッジを穿孔するためにシーシャ装置と共に使用され得る。穿孔システムは、シーシャ装置の一部であってもよい。
【0025】
「エアロゾル」という用語は本明細書において、固体粒子もしくは液滴の懸濁液、または気体中の固体粒子と液滴の組み合わせを指すために使用される。気体は空気であってもよい。固体粒子または液滴は、一つ以上の揮発性風味化合物を含んでもよい。エアロゾルは、可視でも不可視でもよい。エアロゾルは、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。エアロゾルは、固体粒子と組み合わせて、または液滴と組み合わせて、または固体粒子と液滴の両方と組み合わせて、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。一部の実施形態において、エアロゾルはニコチンを含む。
【0026】
「エアロゾル形成基体」という用語は本明細書において、エアロゾルを形成することができる一つ以上の揮発性化合物を放出する能力を有する材料を指すために使用される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体を加熱して、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素を揮発させ、エアロゾルを形成してもよい。加熱または燃焼に代わるものとして、一部の場合では、化学反応によって、または超音波などの機械的な刺激によって揮発性化合物が放出されてもよい。エアロゾル形成基体はカートリッジ内部に配置されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体成分と液体成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、担体または支持体上に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填されてもよい。エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および風味剤などの成分を含んでもよい。
【0027】
「一体の」および「一体的に形成された」という用語は本明細書において、一体品(単一で、分解できないもの)に形成されている要素を説明するために使用される。一体のまたは一体的に形成された構成要素は、その一体品に構造的な損傷を引き起こすことなく、それらが互いから分離可能に取り外すことができないように、構成されてもよい。
【0028】
用語「穿孔刃」は、本明細書では、カートリッジを穿孔することができる刃を記述するために使用される。穿孔刃は長さを有する。穿孔刃は、穿孔端部で終了し得る。穿孔刃の例は、ナイフ刃である。
【0029】
用語「穿孔先端」は、本明細書では、カートリッジを穿孔することができる物体のとがった端部を記述するために使用される。穿孔先端の例は、針の先端である。
【0030】
また本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を含むが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0031】
本明細書で使用される「または」は概して、「一方、または他方、または両方」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0032】
「約」という用語は本明細書において、当業者によって期待される通りの測定値の正常な変動を含むように数値と併せて使用され、かつ「およそ」と同じ意味を有すると理解される。「約」という用語は、典型的な誤差の範囲を網羅すると理解される。典型的な誤差の範囲は、例えば示された値の±5%であってもよい。
【0033】
本明細書で使用される「有する(have)」、「有している(having)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「から成る(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0034】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0035】
本明細書で使用される「実質的に」という用語は、後続の用語を、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%、と修飾すると理解され得る。本明細書で使用される「実質的に~ではない」という用語は、「実質的に」と逆の意味を有し、すなわち後続の用語を10%以下、5%以下、または2%以下である、と修飾すると理解され得る。
【0036】
「上」、「下」、「左」、「右」、「上方」、「下方」および他の方向または向きなど、本明細書で言及される任意の方向は、明瞭化および簡潔性のために本明細書に記載され、実際の装置またはシステムを限定することを意図しない。本明細書に記載の装置およびシステムは、数多くの方向および配向で使用されてもよい。
【0037】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生要素をさらに備えてもよい。エアロゾル発生要素は、本体と、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを受容するためのレセプタクルを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、液体充填レベルを有し、かつ液体充填レベルの上で上部空間出口を画定するベッセルを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、レセプタクルからベッセルに気流を運ぶための導管を備えてもよい。穿孔システムを有するキャップは、エアロゾル発生装置と共に使用され、エアロゾル発生要素およびその中に挿入されるカートリッジを係合してもよい。キャップは、エアロゾル発生要素の本体と係合可能であってもよい。一部の実施形態によれば、キャップは、キャップ内の穿孔組立品と共に、カートリッジを穿孔するための穿孔システムを形成する。
【0038】
エアロゾル発生装置は、シーシャ装置であってもよい。シーシャ装置は、本体と、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを受容するためのレセプタクルとを含む、エアロゾル発生要素を備えてもよい。シーシャ装置は、液体充填レベルを有し、液体充填レベルよりも上で上部空間出口を画定するベッセルと、気流をレセプタクルからベッセルに搬送する導管と、を備えてもよい。穿孔システムを有するキャップは、シーシャ装置と共に使用され、エアロゾル発生要素およびその中に挿入されるカートリッジを係合してもよい。キャップは、エアロゾル発生要素の本体と係合可能であってもよい。一部の実施形態によれば、キャップは、キャップ内の穿孔組立品と共に、カートリッジを穿孔するための穿孔システムを形成する。
【0039】
キャップは、空洞を備え、中心軸を有するフレームを備えてもよい。空洞は、カートリッジを受容するよう配置され得る。キャップは、空洞内に配置され、カートリッジの壁を穿孔するように構成された穿孔組立品をさらに備えてもよい。キャップは有利にも穿孔装置を操作するために使用され得る。これにより、ユーザーは、穿孔要素と直接接触する必要なく、カートリッジを穿孔することができる。キャップはまた、穿孔組立品を強化および保護してもよい。また、ユーザーは、穿孔後、およびシーシャ装置でカートリッジを使用する前に、カートリッジを取り扱う必要もない。これにより、開いたカートリッジからの漏れや汚れを防ぐことができます。
【0040】
キャップは、外側フレームを含んでもよい。外側フレームは、適切な任意の形状を持ち得る。一部の実施形態において、外側フレームは、第一の端壁と開放された第二の端との間に延在する円筒状外壁によって形成される。第一の端壁は、上部壁であってもよい。外側フレームは、底部で開いてもよい。外側フレームは、穿孔組立品を収納するための空洞を画定してもよい。キャップおよび穿孔組立品は、長軸方向軸を画定し得る。長軸方向軸は、中心軸であってもよい。長軸方向軸は、ステムパイプの中空管と同軸であってもよい。外側フレームの形状およびサイズは、穿孔組立品の最大移動経路を適切に制限するように構成され得る。
【0041】
キャップの第一の端壁は、空洞内に延在する突起部を有してもよい。突起部は、キャップ外側フレームと穿孔組立品との間に隙間を残しながら、穿孔組立品(例えば、外側覆い)を押すように構成され得る。突起部は、中心軸に沿って配置されてもよい。これにより、均等に力が配分される。外側フレームは、装置を通して気流経路の一部を形成するように構成され得る。空気隙間はまた、発熱体とキャップとの間に断熱を提供する役目を果たし得る。
【0042】
穿孔組立品は、本体および本体上に配置された穿孔要素を含み得る。本体は、空洞を画定する外側覆いを備えてもよい。穿孔要素は、空洞内に少なくとも一部は位置付けられ得る。外側覆いは、第一の端壁と開いた第二の端との間に延在する円筒状外壁を備えてもよい。外側覆いは、穿孔要素および内側覆いを収納するための空洞を画定し得る。
【0043】
実施形態によれば、外側覆いは穿孔要素を含む。穿孔要素は、外側覆いの空洞の内側に軸方向に下向きに延在する。穿孔要素は、外側覆いと一体であってもよく、または外側覆いの第一の端壁の内側に取り付けられてもよい。
【0044】
穿孔要素は、カートリッジの壁を穿孔するための任意の適切な形状を有してもよい。例えば、穿孔要素は、一つ以上の穿孔刃または穿孔先端を備えてもよい。穿孔刃または穿孔先端は、カートリッジの壁(例えば、上部壁)を穿孔するように構成される。穿孔先端または刃の数は特に限定されない。穿孔要素は、単一の穿孔先端または刃のみを有してもよい。穿孔要素は、複数の穿孔先端または刃のみを有してもよい。例えば、穿孔要素は、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、または8つ以上の穿孔先端または刃を有してもよい。穿孔要素は、20個以下、15個以下、12個以下、10個以下、または8個以下の穿孔先端または刃を有してもよい。一実施形態では、穿孔要素は、下向きに延在する複数の穿孔先端を有する逆さまの王冠のような形状である。逆さまの王冠は、4~10または6~8の穿孔先端または刃を有してもよい。
【0045】
穿孔組立品は、内側覆いを含み得る。内側覆いは、外側覆いの空洞内に少なくとも部分的に嵌合するよう構築される。内側覆いは、第一の部品および第二の部品を含む外壁を有してもよい。第一および第二の部品は、異なる直径を有する円筒状要素であってもよい。第一の部品は、第一の直径を有する円筒状壁であってもよく、第二の部品は、第二の直径を有する円筒状壁であってもよい。第二の直径は第一の直径よりも大きくてもよい。第二の部品は、第一の部品と第二の部品の間の移行部分に肩部が形成されるように、第一の部品と同軸であってよく、かつその下に位置してもよい。肩部は、圧縮ばねを支持してもよい。圧縮ばねは、第一の部品の周りに適合し得る。圧縮ばねは、肩部から外側覆いの第一の端壁まで延在し得る。
【0046】
内側覆いの外壁は、第一の端壁と開いた第二の端との間に延在してもよい。内側覆いは、カートリッジを受容するための空洞を画定し得る。内側覆いは、第一の端壁に開放部を有してもよい。開放部は、穿孔要素を受容するように構成されてもよい。開放部は、内側覆いを通る気流を促進するための一つ以上の凹みまたはチャネルをさらに含んでもよく、一方で穿孔要素は開放部に受容される。
【0047】
外側および内側覆いは、外側および内側覆いの互いに相対的な動きを誘導するためのトラックおよびピンシステムを含み得る。外側覆いは、垂直に、水平に、または垂直および水平に双方向に移動可能であってもよい。内側覆いは、垂直に、水平に、または垂直および水平に双方向に移動可能であってもよい。一実施形態では、内側覆いは、トラックおよび一つ以上のピンを備える外側覆いを画定する。別の方法として、トラックは外側覆い内に画定されてもよく、一つ以上のピンは内側覆い上にあってもよい。一実施形態では、外側覆いは、その円筒状の外壁から半径方向内側に延在する一つ以上のピンを備える。内側覆いは、一つ以上のピンに対応する一つ以上のトラックを含み得る。一つ以上のトラックは、内側覆いの第二の(下側)部品上に配置されてもよい。一つ以上のトラックは、外側覆いの複数の位置を画定し得る。例えば、一つ以上のトラックは、休息位置である第一の位置、穿孔位置である第二の位置、および使用位置である第三の位置を画定し得る。外側覆いが第二の位置にある時、圧縮ばねは外側覆いを上方に付勢する。一つ以上のトラックはまた、解放位置である第四の位置を画定してもよい。外側覆いが第四の位置にある時、圧縮ばねは外側覆いを上方に付勢する。圧縮ばねが外側覆いを上方に付勢するにつれて、それはキャップ外側フレームも上方に付勢する。
【0048】
外側覆いは、第一の位置から第二の位置へ(例えば、ユーザーがキャップ外側フレームを押すことによって)押し下げられてもよい。第二の位置に入ると、穿孔要素が係合し、カートリッジを穿孔する。圧力が外側覆いから解放されると、圧縮ばねは外側覆いを上方に、第三の位置まで戻す。第三の位置では、気流経路は、カートリッジ内に形成された開放部を通して開放されている。気流経路は、シーシャ装置の外部とベッセルとの間に開いてもよい。ユーザーは、マウスピースを吸うことによって、シーシャ装置を使用し得る。キャップを解放および取り外すために、ユーザーは、外側覆いを再び押し(例えば、キャップ外側フレームを押すことによって)、外側覆いを第四の位置に移動させてもよい。第四の位置から、圧縮ばねは、外側覆いを当初の第一の位置(休息位置)に戻す。
【0049】
キャップ外側フレームの底部は、支持板に取り付けられてもよい。支持板は、外側フレームの空洞内に穿孔組立品を保持するよう構成されてよい。支持板は、板を通って延在する中央穴を有する実質的に丸い板であってもよい。穴は、カートリッジを収容するようにサイズ決めされてもよい。穴はまた、カートリッジを収納し得るレセプタクルを収容するようにサイズ設定されてもよい。穴は、その上側に内向きに先細の傾斜した内側縁部を有してもよい。角度の付いた内側縁部は、キャップがエアロゾル発生要素と係合し、カートリッジを内側覆いに受容するのを補助し得る。支持板は、接着剤、またはねじ、クリップ、ねじ込みカップリング、スナップ嵌合、または摩擦嵌合などのカップリング要素によってなど、任意の適切な様式で取り付けられてもよい。
【0050】
キャップおよび穿孔組立品は、カートリッジをつかむように構成されたグリップ要素を含み得る。グリップ要素は、リング部材およびリング部材から延在する一つ以上のグリップ指を含み得る。グリップ指は、中心軸に向かって半径方向に付勢されたばね指であってもよい。グリップ要素は、内側覆いの中に配置されてもよい。グリップ要素は、一つ以上のグリップ指が上方を指すように配向されてもよい。カートリッジが内側覆い内に受容されるとき、リング部材は、カートリッジ本体を囲むことができる。一つ以上のグリップ指は、グリップ指の端部がカートリッジの上部輪縁に対して当接するように構成され得る。一つ以上のグリップ指は、カートリッジの高さよりも小さい長さを有してもよい。キャップが取り外されると、輪縁に当接するグリップ指により、カートリッジはキャップと共に取り外され、それによってカートリッジが内側覆いの空洞から落ちるのを防ぐ。
【0051】
キャップおよび穿孔組立品は、任意の適切な材料から作製されてもよい。適切な材料は、プラスチック、金属、セラミック、ガラスおよびそれらの組み合わせを含む。穿孔組立品の異なる部品は、異なる材料から作製されてもよい。例えば、外側覆いおよび内側覆いなどの一部の部品は、プラスチックで作製されてもよく、一方、ばねおよびグリップ要素などの他の部品は、金属で作製されてもよい。他の組み合わせも可能である。
【0052】
ユーザーが、一実施形態により、キャップおよび穿孔組立品を有するシーシャ装置を使用する場合、ユーザーは、カートリッジをシーシャ装置のレセプタクルに設置することにより、カートリッジが内側覆い内に受容されるように、エアロゾル発生要素の上または中にキャップを配置することにより、始めることができる。キャップがグリップ要素を含む場合、グリップ要素のグリップ指は、グリップ指がカートリッジを掴むように、カートリッジの上部を超えて滑ってもよい。次に、ユーザーはカートリッジを穿孔するためにキャップを押してもよい。ユーザーがキャップを押すと、外側覆いのピンは、内側覆い内のトラックによって形成される経路に沿ってスライドし、外側覆いを穿孔位置に誘導し、ここで穿孔要素はカートリッジの上部を穿孔する。ユーザーがキャップを解放した後、圧縮ばねは、キャップフレームおよび外側覆いを動作位置内に押し上げる。動作位置では、カートリッジを通る空気経路は開放されている。シーシャ装置を使用した後、ユーザーはキャップを再度押し、キャップを解放してもよい。トラックとピンのシステムは、キャップと外側覆いの動きを誘導し、ばねがキャップをその当初の(休息)位置に戻すことを可能にする。次に、ユーザーは、キャップを装置から取り外してもよい。
【0053】
一部の実施形態において、シーシャ装置は、第二の穿孔組立品を含む。第二の穿孔組立品は、ステムパイプの上端に、カートリッジの下に配置されてもよい。第二の穿孔組立品は、レセプタクルの基部からレセプタクル内に、レセプタクルの基部から離れた方向に、延在してもよい。キャップおよび穿孔組立品が押し下げられるとき、カートリッジはまた、第二の穿孔組立品に対して押されてもよい。キャップは、両方の穿孔組立品によって穿孔されてもよい。穿孔組立品は、カートリッジの上部および底部壁を穿孔してもよい。
【0054】
カートリッジは、空洞を画定する任意の好適な本体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、カートリッジの空洞の中に配置され得る。本体は、耐熱性金属またはポリマーなどの一つ以上の耐熱性材料から形成されていることが好ましい。本体は熱伝導性材料を含んでもよい。例えば、本体はアルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、それらの任意の合金、およびそれらの組み合わせのいずれかを含んでもよい。本体はアルミニウムを含むことが好ましい。
【0055】
カートリッジは、任意の好適な形状であってもよい。例えば、カートリッジは、シーシャ装置によって受容されるように構成された形状を有してもよい。カートリッジは、実質的に立方体の形状、円筒状の形状、円錐台状の形状、または任意の他の適切な形状を有してもよい。カートリッジは、概して円筒状の形状または概して円錐台状の形状を有することが好ましい。
【0056】
シーシャ装置は、カートリッジ中でエアロゾル形成基体を加熱するように構成されている。装置は、伝導によって、カートリッジ中でエアロゾル形成基体を加熱するように構成され得る。カートリッジは、発熱体からカートリッジ中のエアロゾル形成基体への効率的な熱伝達を提供するために、シーシャ装置の発熱体との接触を可能にするように、またはシーシャ装置の発熱体との間の距離を最小化するように形状設定およびサイズ設定されていることが好ましい。熱は、任意の好適な機構によって(例えば抵抗加熱によって、または誘導によって)発生されてもよい。誘導加熱を容易にするために、カートリッジにはサセプタが提供されてもよい。例えば、カートリッジ本体は、サセプタとして機能を果たすことができる材料(例えば、アルミニウム)から作製されてもよいか、もしくはそれを含んでもよく、またはサセプタ材料は、カートリッジの空洞内に提供されてもよい。サセプタ材料は、任意の形態(例えば、粉末、中実ブロック、断片など)でカートリッジの空洞内に提供されてもよい。
【0057】
任意の好適なエアロゾル形成基体は、カートリッジの本体によって画定された空洞中に提供されてもよい。エアロゾル形成基体は、好ましくは揮発性化合物を放出することができる基体である。エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成し得る化合物を放出することができる基体であることが好ましい。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。揮発性化合物は、化学反応や、超音波などの機械的刺激によって、放出されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体成分と液体成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、担体または支持体上に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填されてもよい。
【0058】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含むことが好ましい。たばこ含有材料は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むことが好ましい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。エアロゾル形成基体は別の方法として、または追加的に、非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来の材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および風味剤などの成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体はシーシャ基体であることが好ましい。シーシャ基体は、シーシャ装置での使用に適切な消耗品材料を意味すると理解される。シーシャ基体は糖蜜を含んでもよい。
【0059】
エアロゾル形成基体は、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含み得る。エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、膨化たばこのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0060】
エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。適切なエアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にする、かつシーシャ装置の動作温度で熱分解に対して実質的に耐性のある化合物、または化合物の混合物を含む。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、最も好ましくはグリセリンなど)である。エアロゾル形成基体は、任意の適切な量のエアロゾル形成体を含んでもよい。例えば、基体のエアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で5%以上であってもよく、乾燥質量基準で30重量%より高いことが好ましい。エアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で約95%未満であってもよい。エアロゾル形成体含有量は最大約55%であることが好ましい。
【0061】
エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含むことが好ましい。一部の実施形態において、エアロゾル形成体は、グリセリンまたはグリセリンおよび一つ以上の他の適切なエアロゾル形成体(上記のものなど)の混合物である。
【0062】
エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤、甘味料など)を含んでもよい。一部の実施例において、エアロゾル形成基体は、任意の適切な量の一つ以上の糖を含む。エアロゾル形成基体は、転化糖を含むことが好ましい。転化糖は、スクロースを分割することによって得られたグルコースおよびフルクトースの混合物である。エアロゾル形成基体は、約1重量%~約40重量%の糖(転化糖など)を含むことが好ましい。一部の実施例において、一つ以上の糖は、コーンスターチまたはマルトデキストリンなどの適切な担体と混合されてもよい。
【0063】
一部の実施例において、エアロゾル形成基体は一つ以上の感覚促進剤を含む。適切な感覚増強剤としては、風味剤および感覚剤(冷感剤など)が挙げられる。適切な風味剤としては、天然または合成のメントール、ペパーミント、スペアミント、コーヒー、茶、スパイス(シナモン、クローブ、ショウガ、またはこれらの組み合わせなど)、ココア、バニラ、果実風味、チョコレート、ユーカリ、ゼラニウム、オイゲノール、リュウゼツラン、ビャクシン、アネトール、リナロール、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0064】
一部の実施例において、エアロゾル形成基体は懸濁液の形態である。例えば、エアロゾル形成基体は、糖蜜を含んでもよい。本明細書で使用される「糖蜜」とは、約20%以上の糖を含むエアロゾル形成基体組成物を意味する。例えば、糖蜜は、少なくとも約35重量%の糖など、少なくとも約25重量%の糖を含んでもよい。典型的に、糖蜜は、約50重量%未満の糖など、約60重量%未満の糖を含有する。
【0065】
任意の適切な量のエアロゾル形成基体(例えば、糖蜜またはたばこ基体)を空洞の中に配置してもよい。一部の好ましい実施形態において、約3g~約25gのエアロゾル形成基体が空洞の中に配置されている。カートリッジは、少なくとも6g、少なくとも7g、少なくとも8g、または少なくとも9gのエアロゾル形成基体を含んでもよい。カートリッジは、最大15g、最大12g、最大11g、または最大10gのエアロゾル形成基体を含んでもよい。約7g~約13gのエアロゾル形成基体が、空洞の中に配置されていることが好ましい。
【0066】
エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。「熱的に安定な」という用語は本明細書において、基体が典型的に加熱される温度(例えば、約150℃~約300℃)で実質的に劣化しない材料を示すために使用される。担体は、第一の主表面上に、または第二の主外表面上に、または第一と第二の主表面の両方上に基体が堆積された薄層を備えてもよい。担体は、例えば紙もしくは紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、または穿孔された金属箔、もしくは任意の他の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。別の方法として、担体は粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートの形態を取ってもよい。担体は、たばこ成分が組み込まれた不織布または繊維の束とし得る。不織布または繊維の束は、例えば炭素繊維、天然セルロース繊維、またはセルロース誘導体繊維を含んでもよい。
【0067】
カートリッジの本体は、一つ以上の壁を含んでもよい。一部の実施形態において、本体は、上部壁、底部壁、および側壁を含む。側壁は、底部から上部へと延びる、円筒状または円錐台状であってもよい。本体は、一つ以上の部品を含んでもよい。例えば、側壁および底部壁は、一体型の単一部品であってもよい。側壁および底部壁は、任意の適切な様態で互いに係合するように構成された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および底部壁は、螺合または締まり嵌めによって互いに係合するように構成されてもよい。側壁および底部壁は、一緒に結合された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および底部壁は、溶接によって、または接着剤によって一緒に結合されてもよい。上部壁および側壁は、単一の一体型の部品であってもよい。側壁および上部壁は、任意の適切な様態で互いに係合するように構成された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および上部壁は、螺合または締まり嵌めによって互いに係合するように構成されてもよい。側壁および上部壁は、一緒に結合された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および上部壁は、溶接によって、または接着剤によって一緒に結合されてもよい。上部壁、側壁、および底部壁はすべて、単一の一体型の部品であってもよい。上部壁、側壁、および底部壁は、任意の適切な様態で互いに係合するように構成された三つの別個の部品であってもよい。例えば、上部壁、側壁、および底部壁は、螺合、締まり嵌め、溶接、または接着剤によって互いに係合するように構成されてもよい。
【0068】
本体の一つ以上の壁は、加熱可能な壁または表面を形成し得る。本明細書で使用される「加熱可能な壁」および「加熱可能な表面」は、直接的または間接的のいずれかで熱が加えられてもよい壁または表面の区域を意味する。加熱可能な壁または表面は熱伝達表面として機能してもよく、この表面を通して熱が本体の外側から、空洞または空洞の内部表面に伝達され得る。
【0069】
カートリッジの本体は、約15cm以下の長さ(例えば、垂直中心軸に沿った軸長さ)を有することが好ましい。一部の実施形態において、本体は約10cm以下の長さを有する。本体は約1cm以上の内径を有してもよい。本体の内径は約1.75cm以上であってもよい。カートリッジは空洞中に、約70cm2~約100cm2など、約25cm2~約100cm2の加熱可能な表面積を有してもよい。空洞の容積は、約10cm3~約50cm3であってもよく、好ましくは約25cm3~約40cm3であってもよい。一部の実施形態において、本体は約3.5cm~約7cmの範囲の長さを有する。本体の内径は約1.5cm~約4cmであってもよい。本体は空洞中に、約70cm2~約100cm2など、約30cm2~約100cm2の加熱可能な表面積を有してもよい。空洞の容積は、約10cm3~約50cm3であってもよく、好ましくは約25cm3~約40cm3であってもよい。本体は円筒状または円錐台状であることが好ましい。
【0070】
カートリッジ本体は、本体の一つ以上の壁を通る一つ以上の開放部または通気孔を含み得る。通気孔は、入口、出口、またはその両方であってもよい。通気孔は、カートリッジの底部壁に、上部壁に、側面に、またはこれらの組み合わせに配置されてもよい。一部の実施形態において、カートリッジは、いかなる予め形成された開放部または通気孔も含まない。一部の実施形態において、カートリッジは、予め形成された開放部または通気孔を一つの壁にのみ含む。例えば、カートリッジは、底部壁にのみ開放部または通気孔を含み得る。一部の実施形態において、カートリッジがシーシャ装置と共に使用される時に、空気がエアロゾル形成基体を通して流れることを可能にするために、穿孔組立品により、一つ以上の入口あるいは一つ以上の出口がカートリッジの壁に形成される。一部の実施形態において、カートリッジがシーシャ装置と共に使用される時に、空気がエアロゾル形成基体を通して流れることを可能にするために、穿孔組立品により、一つ以上の入口および一つ以上の出口がカートリッジの壁に形成される。一部の実施形態において、カートリッジの底部壁は、カートリッジの一つ以上の出口を形成するために一つ以上の開放部を画定してもよい。一つ以上の入口および出口は、カートリッジを通して好適な引き出し抵抗(RTD)を提供するようにサイズ設定および形状設定されることが好ましい。一部の実施例では、入口または複数の入り口から出口または複数の出口へのカートリッジを通したRTDは、約10mmのH2O~約50mmのH2Oであってもよく、約20mmのH2O~約40mmのH2Oであることが好ましい。試料のRTDは、体積流量が出力端で17.5ミリリットル/秒である安定した条件下で気流によって横断された時の、試料の二つの端の間の静圧の差を指す。標本のRTDは、ISO規格6565:2002に記載の方法を使用して測定してもよい。
【0071】
一つ以上の開放部は、本体上に、ひとたび形成されると、開放部がある壁の面積の5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、または25%以上を覆ってもよい。例えば、開放部が上部壁上にある場合、開放部は上部壁の面積の少なくとも5%を覆ってもよい。本体上の一つ以上の開放部は、開放部がある壁の面積の75%以下、50%以下、40%以下、または30%以下を覆ってもよい。
【0072】
カートリッジは、使用前に一つ以上の予め形成された開放部を覆うシールまたは層をさらに含み得る。カートリッジは、一つ以上の入口を覆う第一の取り外し可能なシール、および一つ以上の出口を覆う第二の取り外し可能なシールを含んでもよい。第一のシールおよび第二のシールは、カートリッジの内容物の漏れを防止し、かつ貯蔵寿命を延ばすために、気流が入口および出口を通って流れることを防止するのに十分であることが好ましい。シールは、ステッカー、箔、またはこれに類する剥離可能なラベルを備えてもよい。シールは、ステッカー、箔、またはこれに類する穿孔可能なラベルを備えてもよい。ラベル、ステッカー、または箔は、接着剤、捲縮、溶接、または別様に容器に接合されるなど、任意の好適な様式でカートリッジに貼り付けられてもよい。シールは、ラベル、ステッカー、または箔をカートリッジから剥がす、または取り外すために把持されてもよいタブを含んでもよい。
【0073】
一部の実施形態において、カートリッジは、任意の好適なシーシャ装置とともに使用され得るシーシャカートリッジである。シーシャ装置は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを形成するためにカートリッジ中のエアロゾル形成基体を十分に加熱するが、エアロゾル形成基体を燃焼しないように構成されていることが好ましい。例えば、シーシャ装置は、エアロゾル形成基体を約150℃~約300℃の範囲の温度に加熱するように、より好ましくは約180℃~約250℃、または約200℃~約230℃の範囲の温度に加熱するように構成されてもよい。
【0074】
シーシャ装置は、カートリッジを受容するためのレセプタクルを含んでもよい。シーシャ装置は、カートリッジがレセプタクルの中に受容されている時にカートリッジの本体に接触するように、またはこれに近接するように構成された発熱体を含んでもよい。発熱体は、レセプタクルの少なくとも一部を形成してもよい。例えば、発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部分を形成してもよい。シーシャカートリッジは、伝導によって発熱体から空洞中のエアロゾル形成基体に熱を伝達するように構成されてもよい。一部の実施形態において、発熱体は電気発熱体を含む。一部の実施形態において、発熱体は抵抗加熱構成要素を含む。例えば、発熱体は、一つ以上の抵抗性ワイヤまたは他の抵抗素子を含んでもよい。抵抗性ワイヤは熱伝導性材料と接触して、生成した熱をより広い区域にわたって配分してもよい。適切な導電性材料の例としては、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、およびこれらの組み合わせが挙げられる。発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部分を形成してもよい。
【0075】
シーシャ装置は、発熱体に動作可能に連結された制御電子機器を含んでもよい。制御電子機器は発熱体の加熱を制御するように構成されてもよい。制御電子機器は、カートリッジ中のエアロゾル形成基体が加熱される温度を制御するように構成されてもよい。制御電子機器は任意の適切な形態で提供されてもよく、例えばコントローラ、またはメモリとコントローラを含んでもよい。コントローラは、特定用途向け集積回路(ASIC)状態機械、デジタル信号プロセッサ、ゲートアレイ、マイクロプロセッサ、または等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路のうちの一つ以上を含んでもよい。制御電子機器は、回路の一つ以上の構成要素に制御電子機器の機能または態様を実行させる命令を含むメモリを含んでもよい。本開示における制御電子機器に帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアのうちの一つ以上として具現化されてもよい。
【0076】
電子回路はマイクロプロセッサを含んでもよく、これはプログラム可能なマイクロプロセッサであってもよい。電子回路は電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力は、電流パルスの形態でヒーター要素に供給されてもよい。
【0077】
一部の実施例において、制御電子機器は、発熱体の電気抵抗をモニターするように、かつ発熱体の電気抵抗に応じて発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。このようにして、制御電子機器は抵抗素子の温度を調節し得る。
【0078】
シーシャ装置は、熱電対などの温度センサーを含んでもよい。温度センサーは、発熱体の温度を制御するために制御電子機器に動作可能に連結されてもよい。温度センサーは、任意の適切な場所に位置付けられてもよい。例えば、温度センサーは、加熱されているエアロゾル形成基体の温度をモニターするために、レセプタクル内に受容された時にカートリッジの中に挿入されるように構成されてもよい。加えて、または別の方法として、温度センサーは発熱体と接触してもよい。加えて、または別の方法として、温度センサーは、シーシャ装置のエアロゾル出口またはその一部分での温度を検出するように位置付けられてもよい。センサーは、感知された温度に関連する信号を制御電子機器に送信してもよい。制御電子機器は、センサーで適切な温度を達成するために、信号に応答して発熱体の加熱を調整してもよい。
【0079】
制御電子機器は電源に動作可能に連結されてもよい。シーシャ装置は任意の適切な電源を含んでもよい。例えば、シーシャ装置の電源は、電池または電池の組であってもよい。電源の電池は、再充電可能であってもよく、または取り外し可能かつ交換可能であってもよく、または再充電可能かつ取り外し可能かつ交換可能であってもよい。任意の適切な電池が使用されてもよい。例えば、産業用のヘビーデューティー電動工具に使用されるなどの、市販のヘビーデューティータイプの、または標準的な電池である。別の方法として、電源は、スーパーコンデンサまたはハイパーコンデンサを含む任意のタイプの電力であってもよい。別の方法として、組立品は、外部電力供給源に接続されてもよく、このような目的のために電気的および電子的に設計されてもよい。採用される電源のタイプにかかわらず、電源は、再充電される前に、または外部電力供給源への接続を必要とする前に、エアロゾルがカートリッジ中のエアロゾル形成基体から枯渇するまで、少なくとも一回のシーシャセッションの間に組立品の通常の機能のために十分なエネルギーを提供することが好ましい。電源は、再充電される前に、または外部電力供給源への接続を必要とする前に、少なくとも約70分の装置の連続動作ができる、組立品の通常の機能のために十分なエネルギーを提供することが好ましい。
【0080】
一実施例において、シーシャ装置は、カートリッジレセプタクルと、発熱体と、エアロゾル出口と、空気入口と、を含むエアロゾル発生要素を含む。エアロゾル形成基体を含む本開示によると、カートリッジレセプタクルはカートリッジを受容するよう構成される。発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部を画定してもよい。
【0081】
シーシャ装置は、レセプタクルと流体接続している空気入口チャネルを含む。使用時、カートリッジ内部の基体が加熱されると、基体中のエアロゾル形成体構成成分は気化する。カートリッジを通して空気入口チャネルから流れる空気は、カートリッジ中のエアロゾル形成体構成成分から発生したエアロゾルに同伴される。
【0082】
一部の電気加熱式シーシャ装置は、予熱された空気を用い、典型的には吸煙に伴い空気が熱源の近くを移動するように、気流経路を用いる。さらに、一部の電気加熱式シーシャ装置は、加熱される表面積を増大することによって、放射熱伝達を増大させる要素を用いる。
【0083】
空気入口チャネルは、シーシャ装置の外部からの空気がチャネルを通って、一つ以上の開口部を通ってカートリッジレセプタクルの中に流れ得るように、カートリッジレセプタクルを通る一つ以上の開口部を含んでもよい。チャネルが二つ以上の開口部を含む場合、チャネルは、チャネルを通って各開口部に流れる空気を方向付けるマニホールドを含んでもよい。シーシャ装置は、二つ以上の空気入口チャネルを含むことが好ましい。
【0084】
上述の通り、カートリッジは、本体内に形成された一つ以上の開放部(入口または出口など)を含み、空気がカートリッジを通って流れることを可能にする。レセプタクルが一つ以上の入口開口部を含む場合、カートリッジ中の入口のうちの少なくとも一部は、レセプタクルの上部の開口部と整列してもよい。カートリッジは、カートリッジがレセプタクルの中に挿入されている時、レセプタクルの相補的な整列機構と嵌合して、カートリッジの入口をレセプタクルの開口部と整列させるように構成された整列の特徴を含んでもよい。
【0085】
カートリッジに入る空気は、エアロゾル形成基体にわたって、またはエアロゾル形成基体を通って、またはエアロゾル形成基体にわたってかつそれを通って流れ、エアロゾルを同伴し、エアロゾル出口を経由して、カートリッジおよびレセプタクルから出てもよい。エアロゾル出口から、エアロゾルを搬送する空気は、シーシャ装置のベッセルにステムパイプを経由して入る。
【0086】
シーシャ装置は、液体を含むように構成された内部容積を画定し、かつ液体充填レベルよりも上に上部空間内の出口を画定する、任意の適切なベッセルを含んでもよい。ベッセルは、ベッセル中に含有された内容物を消費者が観察することを可能にする光学的に透明または不透明なハウジングを含んでもよい。ベッセルは、液体充填ラインなどの液体充填境界を含んでもよい。ベッセルのハウジングは任意の適切な材料で形成されてもよい。例えば、ベッセルハウジングは、ガラスまたは好適な剛直なプラスチック材料を含んでもよい。好ましくは、ベッセルは、消費者がベッセルを充填する、空にする、または洗浄することを可能にするように、エアロゾル発生要素を含むシーシャ組立品の一部分から取り外し可能である。
【0087】
ベッセルは、消費者によって液体充填レベルまで充填されてもよい。液体は水を含むことが好ましく、これには一つ以上の着色剤、または風味剤、または着色剤と風味剤が随意に注入されてもよい。例えば、水には植物の浸出液と薬草の浸出液のうちの一方または両方が注入されてもよい。
【0088】
レセプタクルのエアロゾル出口を出る空気中に同伴されたエアロゾルは、ベッセルの中に位置付けられた導管を通って移動してもよい。ベッセルを通って流れるエアロゾルが、消費者への送達のために、導管の開放部を通った後、液体を通って、ベッセルの上部空間の中に入り、上部空間出口を通って出るように、導管はエアロゾル発生要素のエアロゾル出口に連結されてもよく、またベッセルの液体充填レベルの下に開放部を有してもよい。
【0089】
上部空間出口は、エアロゾルを消費者に送達するためのマウスピースを備えるホースに連結されてもよい。マウスピースは、ユーザーによって起動可能なスイッチ、またはマウスピースでのユーザーの吸煙を検出するように配設された吸煙センサー、またはユーザーによって起動可能なスイッチと吸煙センサーの両方などの起動要素を含んでもよい。起動要素は、シーシャ装置の制御電子機器に動作可能に連結されている。起動要素は、制御電子機器に無線で連結されてもよい。起動要素の起動は、エネルギーを発熱体に常に供給するのではなく、制御電子機器に発熱体を起動させてもよい。その結果、起動要素の使用は、こうした要素を採用していない装置と比較してエネルギーを節約するよう機能して、一定した加熱ではなく要求に応じた加熱を提供する場合がある。
【0090】
例示の目的のために、本明細書に記載の通りのシーシャ装置を使用する一つの方法が下記に、時系列で提供されている。ベッセルは、シーシャ装置の他の構成要素から取り外されて、水で充填されてもよい。天然果汁、植物浸出液、および薬草浸出液のうちの一つ以上が、風味付けのために水に添加されてもよい。添加される液体の量は、導管の一部分を覆うべきであるが、ベッセル上に随意に存在する場合がある充填レベルのマークを越えてはならない。次いで、ベッセルは、シーシャ装置に再び組み立てられる。カートリッジは、レセプタクル内に配置されてもよい。キャップは、カートリッジがキャップ内部の空洞内に受容されるように、レセプタクルおよびカートリッジ上に配置されてもよい。ユーザーは、穿孔要素がカートリッジと係合してカートリッジの一つ以上の壁を穿孔するように、カートリッジに対してキャップを押し下げてもよい。その後、装置は作動されてもよい。装置をオンにすることは、エアロゾル形成基体の気化温度以上であるが燃焼温度未満の温度にエアロゾル形成基体を加熱するための、発熱体の加熱プロファイルを開始してもよい。エアロゾル形成基体のエアロゾル形成化合物は気化し、エアロゾルを発生させる。ユーザーは所望の通りにマウスピースを吸煙してもよい。ユーザーは、所望の長さの時間にわたって、またはエアロゾルが見えなくなるまで、もしくは送達されなくなるまで、装置を使用し続けてもよい。一部の実施形態において、カートリッジ、またはカートリッジの区画の使用可能なエアロゾル形成基体が枯渇した時に、装置は自動的に停止するように配設されてもよい。一部の実施形態において、消費者は、例えばカートリッジ中のエアロゾル形成基体が枯渇した、またはほとんど枯渇したという合図を装置から受信した後、装置を未使用のカートリッジで再充填してもよい。シーシャ装置は、例えば装置のスイッチをオフにすることによって、消費者によっていつでもオフにし得る。
【0091】
シーシャ装置は、任意の適切な空気管理を有してもよい。一実施例において、ユーザーからの吸煙動作は、吸込み効果を作り出して、装置内部に低圧を引き起こす、これは外部の空気を装置の空気入口を通じて、空気入口チャネルおよびレセプタクルの中に流れさせる。空気はその後、レセプタクル内のカートリッジを通って流れることができ、エアロゾル形成基体から生成されたエアロゾルに同伴され得る。同伴されたエアロゾルを含む空気はその後、レセプタクルのエアロゾル出口を出て、導管を通ってベッセル内部の液体に流れる。エアロゾルはその後、泡になって液体から出て、ベッセルの中の液体のレベルよりも上の上部空間の中に入り、上部空間出口を出て、消費者への送達のためにホースおよびマウスピースを通る。外部の空気の流れ、およびシーシャ装置内部のエアロゾルの流れは、ユーザーからの吸煙の動作によって駆動されてもよい。
【0092】
ここで、本開示に記載の一つ以上の実施形態を図示する図面を参照する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の実施形態は、本開示の範囲および趣旨に収まる。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素を指す。異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同一または同様であることはできないと示すことを意図しない。図は例示の目的で提示されていて、制限の目的で提示されていない。図中に提示された概略図は、必ずしも実寸に比例していない。
【図面の簡単な説明】
【0093】
図1図1はシーシャ装置の概略図である。
図2A-2B】図2Aおよび図2Bはそれぞれ、一実施形態による、図1のシーシャ装置で使用するためのシーシャカートリッジの本体の概略上面図および底面斜視図である。
図3A図3Aは、一実施形態による、穿孔組立品によって穿孔された後のシーシャカートリッジの概略底面図である。
図3B図3Bは、一実施形態による、図1のシーシャ装置でのシーシャカートリッジ使用の概略上面図である。
図4A-4B】図4Aおよび4Bは、一実施形態による、使用中の穿孔組立品を有するシーシャ装置およびキャップの概略図である。
図5A図5Aは、一実施形態による、図4Aのキャップと穿孔システムの断面側面図である。
図5B図5Bは、図5Aのキャップおよび穿孔システムの分解図である。
図6図6は、一実施形態による、図4Aのキャップのキャップフレームおよび穿孔システムの概略斜視図である。
図7図7は、一実施形態による、図4Aのキャップの外側覆いおよび穿孔システムの概略斜視図である。
図8図8は、一実施形態による、図4Aのキャップのばねおよび穿孔システムの概略斜視図である。
図9図9は、一実施形態による、図4Aのキャップの内側覆いおよび穿孔システムの概略斜視図である。
図10図10は、一実施形態による、図4Aのキャップの支持リングおよび穿孔システムの概略斜視図である。
図11図11は、一実施形態による、図4Aのキャップのグリップ要素および穿孔システムの概略斜視図である。
図12A-12B】図12Aおよび12Bはそれぞれ、一実施形態による、図4Aのキャップの外側覆いおよび穿孔システムの概略断面側面および底面図である。
図13A-13D】図13A~13Dは、一実施形態による、図4Aのキャップ使用中の異なる位置でのトラックとピンおよび穿孔システムの側面図である。
図14図14は、一実施形態による、図4Aのキャップと穿孔システムの使用についての断面概略部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0094】
図1は、シーシャ装置100の一実施例の概略部分図である。装置100は、液体19を収容するように構成された内部容積を画定し、かつ液体19の充填レベルよりも上の上部空間出口15を画定する、ベッセル17を含む。液体19は水を含むことが好ましく、この水には一つ以上の着色剤、または一つ以上の風味剤、または一つ以上の着色剤と一つ以上の風味剤が随意に注入されてもよい。例えば、水には植物の浸出液と薬草の浸出液のうちの一方または両方が注入されてもよい。
【0095】
装置100はまた、エアロゾル発生要素130を含む。エアロゾル発生要素130は、エアロゾル形成基体を含むカートリッジ200を受容するように構成されたレセプタクル140を含む。エアロゾル発生要素130はまた、発熱体160を含んでもよい。発熱体160は、レセプタクル140の少なくとも一つの表面を形成し得る。図示した実施形態において、発熱体160は、レセプタクル140の側面を画定する。エアロゾル発生要素130はまた、空気を装置100の中に引き込む空気入口チャネル170を含む。一部の実施形態において、空気入口チャネル170の部分は、空気がレセプタクル140に入る前に空気を加熱するために、発熱体160によって形成される。予熱された空気はその後、カートリッジ200に入り、それはまた、発熱体160によって加熱され、エアロゾル形成体およびエアロゾル形成基体によって発生したエアロゾルを搬送する。空気はエアロゾル発生要素130の出口を出て、導管190に入る。
【0096】
導管190は、液体19のレベルよりも下のベッセル17の中に空気およびエアロゾルを搬送する。空気およびエアロゾルは、泡になって液体19を通して、ベッセル17の上部空間出口15を出てもよい。エアロゾルをユーザーの口に搬送するために、ホース20を上部空間出口15に取り付けてもよい。マウスピース25は、ホース20に取り付けられてもよいし、またはその一部を形成してもよい。
【0097】
使用時における装置の典型的な気流経路は、図1において太い矢印で図示される。
【0098】
マウスピース25は起動要素27を含んでもよい。起動要素27は、スイッチ、ボタンもしくはこれに類するものであってもよく、または吸入センサーもしくはこれに類するものであってもよい。起動要素27は、装置100の任意の他の適切な場所に定置されてもよい。起動要素27は制御電子機器30と無線通信して、例えば電源35に発熱体160を給電させることによって、装置100を使用状態にするか、または制御電子機器に発熱体160を起動させてもよい。
【0099】
制御電子機器30および電源35は、図1に図示された通り、要素130の底部部分以外の場所を含む、エアロゾル発生要素130の任意の適切な位置に設置し得る。
【0100】
ここで図2Aおよび図2Bを参照して、本体210の様々な実施形態を示す。本体210は、空洞218を画定する、側壁212、上部壁215、および底部壁213を含んでもよい。側壁212は、図示の通り、円筒状または円錐台状であってもよい。図2Aは、上部215の一部が取り除かれた本体210を示し、本体内部の空洞218を示す。本体210は、本体210を通って延びる中心軸Aを画定し得る。図2Bに示す通り、上部は、側壁212から延びる輪縁219を備えてもよい。
【0101】
ここで図3Aおよび図3Bを参照すると、本体の上部215および底部213のいずれか一方または両方は、カートリッジの使用時に空気がカートリッジを通って流れることを可能にするために、複数の開口部217、216を有してもよい。上部215の開口部217は、穿孔組立品によって形成され得る。カートリッジ200はまた、もしくは代わりに、側壁212に沿って開口部を含んでもよい。底部213の開口部216は、カートリッジが使用前に保管されるとき、または底部壁の側面上の第二の穿孔組立品によって形成され得るとき、剥離可能なシールまたはライナーによって閉鎖され得る。
【0102】
キャップ400および穿孔組立品401を有するシーシャ装置の部分概略図が図4Aに示される。キャップ400は、穿孔組立品401を収納する外側フレーム410を含んでもよい。穿孔組立品401は、外側覆い420および外側覆い420の内側壁上に位置する穿孔要素440を含み得る。例えば図示したものなどの、一部の実施形態において、穿孔要素440は、内側端壁421上に配置されてもよい。穿孔組立品401は、外側覆い内に少なくとも部分的に配置される内側覆い430をさらに含み得る。穿孔要素440は、シーシャ装置100のレセプタクル内に配置されたカートリッジ200に向かって配向されてもよい。カートリッジ200が穿孔組立品401によって穿孔されると、図4Bで示す通り、気流経路がカートリッジ200を通って設定される。
【0103】
キャップ400および穿孔組立品401の実施例が図5Aおよび5Bに示される。キャップ400および穿孔組立品401のそれぞれの要素の詳細図を図6図11に示す。キャップ400および穿孔組立品401は、長軸方向軸Aを画定し得る。長軸方向軸Aは、中心軸であってもよい。長軸方向軸Aは、ステムパイプの中空管190と同軸であってもよい。
【0104】
図6に示すキャップ外側フレーム410は、第一の端壁411と開いた第二の端412との間に延在する円筒状外壁413を備えてもよい。外側フレーム410は、穿孔組立品401を収納するための空洞419を画定してもよい。第一の端壁411は、内側壁から延在する突起部414を有してもよい。突起部414は、キャップ外側フレーム410と外側覆い420との間に隙間を残しながら、外側覆い420を押すように構成され得る。
【0105】
キャップ400は、図11に示される通り、カートリッジ200をつかむように構成されたグリップ要素450を含み得る。グリップ要素450は、リング部材451および一つ以上のグリップ指452を含み得る。一つ以上のグリップ指452は、リング部材451から上端453まで延在する。グリップ要素450は、図5Aに示す通り、内側覆い430の中に配置されてもよい。一つ以上のグリップ指452は、カートリッジ200が内側覆い430内に受容される時に、グリップ指452の端部がカートリッジ200の上部輪縁に対して当接するように構成され得る。
【0106】
外側フレーム410は、支持板460(図10)を外側フレーム410の底部に固定するように構成されたねじ穴462を随意に含み得る。別の方法として、支持板460は、接着剤など、他の手段によって固定されてもよい。支持板460は、板を通って延在する中央穴461を有する実質的に丸い板であってもよい。図5Aで示すように、支持板460は、外側フレーム410の空洞419の中に穿孔組立品401を保持する大きさであってよい。
【0107】
図7、12A、および12Bに示す外側覆い420は、キャップ外側フレーム410の空洞419内に少なくとも部分的に嵌合するよう構築される。外側覆い420は、第一の端壁421と開いた第二の端422との間に延在する円筒状外壁423を備えてもよい。外側覆い420は、穿孔要素440および内側覆い430を収納するための空洞429を画定し得る。外側覆い420は、穿孔要素440を含む。穿孔要素440は、外側覆い420の空洞の内側に軸方向に下向きに延在する。穿孔要素440は、外側覆い420の長軸方向軸Aに対して中心に位置する。穿孔要素440は、外側覆い420と一体であってもよく、または外側覆い420の第一の端壁421の内側に取り付けられてもよい。穿孔要素440は、一つ以上のつなぎ刃または穿孔先端441を備えてもよい。つなぎ刃または穿孔先端441は、カートリッジ200の壁(例えば、上部壁)を穿孔するように構成される。穿孔要素440は、幅W440を有してもよい。幅W440は、穿孔要素440が内側覆い430上の開放部437を通って嵌合できるように構成されてもよい。外側覆い420は、底部輪縁427を備えてもよい。底部輪縁427は、外壁423の底部から外側に延在してもよい。
【0108】
図9に示す内側覆い430は、外側覆い420の空洞429内に少なくとも部分的に嵌合するよう構築される。内側覆い430は、第一の部品433および第二の部品434を含む外壁を有してもよい。第一の部品433は、第一の直径を有する円筒状壁であってもよく、第二の部品434は、第二の直径を有する円筒状壁であってもよい。第二の直径は第一の直径よりも大きくてもよい。第一および第二の部品433、434は、肩部435によって分離されてもよい。肩部435は、圧縮ばね470を支持するように構築されてもよい。圧縮ばね470は、第一の部品433の周りに適合し得る。圧縮ばね470の端部は、ばねが肩部435に対して圧縮され得るように、肩部435上に支持されてもよい。内側覆い430の外壁は、第一の端壁431と開いた第二の端432との間に延在してもよい。内側覆い440は、カートリッジ200を受容するための空洞439を画定し得る。内側覆い430は、第一の端壁431に開放部437を有してもよい。開放部437は、穿孔要素440を受容するように構成されてもよい。開放部437は、内側覆い430を通る気流を促進するための一つ以上のチャネル438をさらに含み、穿孔要素440は開放部437内に受容される。
【0109】
外側および内側覆い420、430は、外側覆い420の動きを誘導するためのトラックおよびピンシステムを含み得る。外側覆い420は、その円筒状外壁423から半径方向内側に延在する一つ以上のピン425を備えてもよい。内側覆い430は、一つ以上のピン425に対応する一つ以上のトラック436を含み得る。典型的なトラック436およびトラック436によって誘導される経路が、図13A-13Dに示される。最初に、キャップ外側フレーム410および外側覆い420は、第一の位置P1にある。第一の位置P1は、休息位置とみなされ得る。誘導トラックは、第一の部分および第二の部分を含み得る。誘導トラックは、穿孔要素の穿孔位置であってもよい第二の位置P2を備えてもよい。第一の部分は、第一の位置P1と第二の位置P2との間の第一の距離を画定してもよい。第一の部分は、第三の位置P3を画定してもよい。第三の位置P3は、使用位置であってもよい。第二の部分は、第三の位置P3と第四の位置P4との間に第二の距離を画定してもよい。第二の距離は、第一の距離よりも短くてもよい。第一の部分は、トラックピンを軸方向および半径方向に誘導し得る。力は、キャップ外側フレーム410および外側覆い420に加えられてもよく、例えば、キャップ410は、ピンを第一の位置P1から第二の位置P2に移動させるために(例えば、ユーザーによって)押し下げられてもよく(図13Aの矢印参照)、穿孔要素440はカートリッジ200に係合し、それを穿孔する。力が取り除かれると、例えば、圧力がキャップ外側フレーム410および外側覆い420から解放されると(例えば、ユーザーが放すと)、圧縮ばね470は、キャップ外側フレーム410および外側覆い420を第三の位置P3まで戻す。カートリッジを穿孔するための当初のキャップを押し下げるキャップの動き、およびキャップが第三の(使用)位置に戻ることを可能にするキャップの解放は、トラックの第一の部分によって定義される。第三の位置P3では、気流経路は、カートリッジ200内に形成された開放部を通して開き、シーシャ装置の外側とベッセルとの間に開いている。キャップ400を解放および取り外すために、ユーザーは、キャップ外側フレーム410を再度押し、キャップ外側フレーム410および外側覆い420を第四の位置P4に移動させると、そこから圧縮ばね470がキャップ外側フレーム410および外側覆い420を当初の第一の位置P1に戻す。キャップを解放するためにキャップを押し下げる第二の過程の間のキャップの動きは、トラックの第二の部分によって画定される。
【0110】
シーシャ装置100およびキャップ400および穿孔組立品401の操作は、図14にても概略的に示される。シーシャ装置100は、エアロゾル形成基体を含むカートリッジ200を受容するように構成されたレセプタクル140を有するエアロゾル発生要素130を含む。エアロゾル発生要素130はまた、発熱体160を含んでもよい。発熱体160は、レセプタクル140の一部を形成してもよい。ユーザーは、カートリッジ200をレセプタクル140内に配置(ステップ1)し、カートリッジ200が内側覆い430内に受容されるように、キャップ400をカートリッジ200上に配置(ステップ2)することによって開始することができる。キャップがグリップ要素450を含む場合、カートリッジ200の上部は、グリップ指452がカートリッジ200を掴むように、グリップ要素450を超えて滑ってもよい。次に、ユーザーはキャップを押してカートリッジ200を穿孔してもよい(ステップ3)。キャップ400を放した後、ばね470は、キャップフレーム410および外側覆い420を動作位置に押し上げる(ステップ4)。動作位置では、カートリッジ200を通る空気経路は開いており、ユーザーは、通常通りシーシャ装置を使用し得る。シーシャ装置を使用した後、ユーザーはキャップ400を再度押し、キャップを解放してもよい(ステップ5)。トラックとピンのシステムは、キャップ400の動きを誘導し、ばね470がキャップ400をその開始位置に戻すことを可能にする(ステップ6)。次に、ユーザーは、キャップ400を装置から取り外すことができる(ステップ7)。
【0111】
このように、シーシャ装置向けの穿孔システムは記載される。本発明の様々な修正および変形は、本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。特定の好ましい実施形態に関連して本発明を説明してきたが、当然のことながら、特許請求の通りの本発明は、こうした特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、機械技術、化学技術、およびエアロゾル発生物品製造または関連分野の当業者にとって明らかである、本発明を実施するための記載された方法の様々な修正は、以下の特許請求の範囲内に収まるものであることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】