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特表2023-510227スイッチを有するエアロゾル発生装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】スイッチを有するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 1/30 20060101AFI20230306BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20230306BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20230306BHJP
【FI】
A24F1/30
A24F40/53
A24F40/57
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541214
(86)(22)【出願日】2021-01-05
(85)【翻訳文提出日】2022-07-04
(86)【国際出願番号】 IB2021050044
(87)【国際公開番号】W WO2021140436
(87)【国際公開日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】20150512.0
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ベッソ クレメント
(72)【発明者】
【氏名】カリ リカルド
(72)【発明者】
【氏名】サルヴァドール トーマス フィリップ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AB20
4B162AC06
4B162AC22
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD16
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体を受容するように構成された本体と、エアロゾル発生基体を加熱するように構成された発熱体と、発熱体に動作可能に接続された電源と、電源および発熱体を制御するように構成されたコントローラと、アクチュエータの存在を検出するためのセンサーを含むスイッチとを有する。スイッチは、コントローラに動作可能に接続される。エアロゾル発生装置を使用するための方法は、アクチュエータセンサーに隣接して定置することと、アクチュエータの存在を検出することと、発熱体への電力供給を制御することとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生基体を受容するように構成された本体と、
前記エアロゾル発生基体を加熱するように構成された発熱体と、
前記発熱体に動作可能に接続された電源と、
前記電源および前記発熱体を制御するように構成されたコントローラと、
アクチュエータの存在を検出するためのセンサーを含むスイッチであって、前記コントローラに動作可能に接続される、スイッチと、を備え、
前記コントローラが、前記アクチュエータの存在が検出されたときに、前記発熱体のスタンバイモードを確立するように構成される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記スイッチが、磁気スイッチを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生。
【請求項3】
前記スイッチが、前記アクチュエータを受容するように構成された磁気ドッキングステーションを含む、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記アクチュエータが、マウスピースハンドルを含む、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記コントローラが、前記アクチュエータの不在が検出されたときに、前記発熱体のエアロゾル発生モードを確立するように構成される、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記発熱体が、
抵抗加熱構成要素を含む第一の発熱体構成要素、および、
誘導加熱構成要素を含む第二の発熱体構成要素、のうちの一方または両方を含む、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記発熱体に動作可能に接続されたコンデンサをさらに備える、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
エアロゾル発生装置を使用するための方法であって、前記装置が、
エアロゾル発生基体を受容するように構成された本体と、
前記エアロゾル発生基体を加熱するように構成された発熱体と、
前記発熱体に動作可能に接続された電源と、
前記電源および前記発熱体を制御するように構成されたコントローラと、
アクチュエータの存在を検出するためのセンサーを含むスイッチであって、前記コントローラに動作可能に接続される、スイッチと、を備え、
前記コントローラが、前記アクチュエータの存在が検出されたときに、前記発熱体のスタンバイモードを確立するように構成され、
前記方法が、
前記アクチュエータを前記センサーに隣接して定置し、前記アクチュエータの存在を検出することと、
前記発熱体への電力供給を制御することと、を含む、方法。
【請求項9】
前記アクチュエータを取り外すことおよび前記アクチュエータの不在を検出すること、
前記発熱体のエアロゾル発生モードを確立すること、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記スイッチが、磁気スイッチを含む、請求項8または請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記スイッチが、前記アクチュエータを受容するように構成された磁気ドッキングステーションを含み、前記アクチュエータを前記センサーに隣接して定置することが、前記アクチュエータを前記磁気ドッキングステーションにドッキングすることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アクチュエータが、マウスピースハンドルを含む、請求項8~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、前記発熱体のスタンバイモードを確立することをさらに含み、前記スタンバイモードで、前記発熱体が、前記本体内に受容されたエアロゾル発生基体を第一の温度に加熱し、随意に、前記第一の温度が、100℃以上、120℃以上、140℃以上、または160℃以上であり、随意に、第一の温度が、200℃以下、180℃以下、または160℃以下である、請求項8~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記エアロゾル発生モードで、前記発熱体が、前記本体内に受容されたエアロゾル発生基体を第二の温度に加熱し、随意に、前記第二の温度が、160℃以上、170℃以上、180℃以上、または200℃以上であり、随意に、前記第二の温度が、260℃以下、240℃以下、または220℃以下である、請求項8~13のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチを備えたエアロゾル発生装置に関する。本開示は、マウスピースのためのドッキングステーションを備えたエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシーシャ装置は、たばこを喫煙するために使用され、また消費者による吸入の前にベイパーおよび煙が水盤を通過するように構成される。シーシャ装置は、一つの出口を含んでもよく、または二人以上の消費者によって同時に装置が使用されてもよいように二つ以上の出口を含んでもよい。シーシャ装置の使用は、一部の人によって娯楽活動および社交体験であると考えられている。
【0003】
典型的に、従来のシーシャは基体と組み合わせて使用され、当該技術分野では、水たばこ、たばこ糖蜜、または単に糖蜜と呼ばれる。従来のシーシャ基体は、糖分が比較的に高い(一部の事例では、可燃性紙巻たばこなどの従来のたばこ基体で典型的に見られる約20%と比較して最高約50%)。シーシャ装置で使用されるたばこは、例えば生成されるベイパーおよび煙の量を増やすために、または風味を変化させるために、またはその両方のために、他の成分と混合されてもよい。
【0004】
従来のシーシャ装置は、たばこ基体を加熱し、時には燃焼させて、ユーザーが吸入するためのエアロゾルを発生させるために、木炭(木炭ペレットなど)を採用する。たばこを加熱するために木炭を使用することは、たばこまたは他の成分を全体的にまたは部分的に燃焼させる場合がある。追加的に、木炭は一酸化炭素などの有害な、または潜在的に有害な生成物を発生させる場合があり、この有害な生成物はシーシャのベイパーと混合する場合があり、かつ水盤を通過して出口に至る場合がある。
【0005】
一酸化炭素および燃焼副産物の生成を低減する一つの方法は、たばこではなくeリキッドを採用することである。eリキッドを採用するシーシャ装置は、燃焼副産物を除去するが、シーシャ消費者から従来のたばこ由来の体験を奪う。
【0006】
たばこを加熱するが燃焼させないように電気ヒーターを採用する他のシーシャ装置が提案されている。このような電気加熱非燃焼式シーシャ装置は、基体を燃焼することなく、基体からエアロゾルを生成するために十分な温度までたばこ基体を加熱し、従ってたばこの燃焼に伴う副産物を低減または除去する。
【0007】
シーシャ装置は、エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジを採用してもよい。カートリッジは、このようなエアロゾル形成基体で充填されてもよい。エアロゾル形成基体は、たばこ、好ましくはシーシャ基体、例えば糖蜜(たばこ、水、糖、他の成分(グリセリン、風味剤など)の混合物)を含んでもよい。電気加熱式シーシャ装置の加熱システムは、カートリッジの内容物を加熱してエアロゾルを発生させ、このエアロゾルは気流経路を通してユーザーに運ばれる。
【0008】
カートリッジを通る気流およびカートリッジからのエアロゾルの流れを容易にするために、シーシャカートリッジは、一つ以上の壁を通る一つ以上の穴を有してもよい。カートリッジは、上部に一つ以上の穴、または底部に一つ以上の穴、または上部の一つ以上の穴と底部の一つ以上の穴の両方を含んでもよい。穴はまた、カートリッジの側面に沿って配置されてもよい。別の方法として、上部は開いていてもよく、すなわち、上部壁は部分的または完全に存在しなくてもよい。上部壁および底部壁における任意の穴または開口部は、保管中はフィルム、ステッカー、またはライナーなどの取り外し可能な(例えば、剥離可能な)密封層によって閉鎖されていてもよい。取り外し可能な層は、内容物(例えば、糖蜜)を空気および酸素への曝露から保護し得る。取り外し可能な層は、カートリッジの最初の使用前にユーザーによって除去(例えば、引っ張る、または剥ぎ取る)されてもよい。
【0009】
カートリッジの穴または開口部は、密封されていないままの場合、漏れの問題だけでなく、基体の新鮮さ(例えば、含水量)の喪失または汚染につながる場合がある。新鮮さを維持するため、または基体の漏れを防止するため、または保管中に基体の品質および完全性を保つためなどの一つ以上の理由のために、使用前に、またはカートリッジの全内容物が一度に使用されない場合、使用と使用との間に、カートリッジの開口部または穴を閉じるか、または密封することが望ましい。
【0010】
シーシャ装置などのエアロゾル発生装置は、典型的には、液体を含有するベッセルと、ベッセルおよびエアロゾル形成基体を収容するためのレセプタクルと流体連通している導管とを備える。ベッセルは、液体の上方の上部空間、および上部空間とベッセルの外側との間の出口を含み得る。上部空間出口は、エアロゾルを消費者に送達するためのマウスピースを備えるホースに連結されてもよい。
【0011】
ユーザーがエアロゾル発生装置(シーシャ装置など)を使用している間、ユーザーは、エアロゾル発生装置の使用を一時停止することを望む場合がある。その後、ユーザーは、使用を一時停止した後に、エアロゾル発生装置の使用を続けることを望む場合がある。ユーザーは、温度を上げるおよび下げるなどの任意の温度調整が、装置の使用中に自動的であることを望む場合がある。ユーザーがエアロゾル発生装置の使用を一時停止する間、ユーザーは、簡便かつ衛生的にマウスピースを置きたいと望む場合がある。
【0012】
マウスピース内に起動要素を有するシーシャ装置が提案されている。起動要素は、ユーザーによって起動可能なスイッチ、またはマウスピースでのユーザーの吸煙を検出するように配設された吸煙センサーを含み得る。起動要素は、エアロゾル発生装置の制御電子回路に動作可能に連結されている。起動要素の起動により、制御電子機器が発熱体を起動させ得る。
【0013】
代替的なスイッチング機構を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。二つ以上の動作モード間で容易に切り替えられ得る、エアロゾル発生装置を提供することが望ましい。改善された電力管理を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。改善されたエネルギー効率を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。エネルギーを節約するために、エアロゾル発生モードからスタンバイモードに容易に切り替えられ得るエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。エネルギーを節約するために、容易にオフに切り替えられ得るエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。アクチュエータの存在または不在に応じて、一つの動作モードから別の動作モードに切り替わる能力を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。装置をアクチュエータと接触させることによって、一つの動作モードから別の動作モードに切り替わる能力を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。マウスピースハンドルがドッキングされたときに、発熱体をスタンバイモードまたはオフに切り替える能力を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0014】
本開示の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、代替的なスイッチング機構を備える。エアロゾル発生装置は、装置を二つ以上の動作モード間で容易に切り替えることを可能にするシステムを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、装置をエアロゾル発生モードからオフまたはスタンバイモードに容易に切り替えることを可能にするシステムを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生モードとスタンバイモードとの間で装置を容易に切り替えることを可能にするシステムを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、アクチュエータの存在を検出するセンサーを含むスイッチを備えてもよい。アクチュエータは、マウスピースのハンドルであってもよい。スイッチは、マウスピースハンドルの存在を検出する能力を提供し得る。本開示の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、マウスピースハンドルのためのドッキングステーションを備える。ドッキングステーションは、マウスピースハンドルの存在を検出する能力を有し得る。
【0015】
本開示の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、磁気スイッチを使用して、一つの動作モードから別の動作モードに切り替わる能力を有する。エアロゾル発生装置は、装置をアクチュエータと接触させることによって、一つの動作モードから別の動作モードに切り替わる能力を有し得る。エアロゾル発生装置は、装置をマウスピースハンドルと接触させることによって、一つの動作モードから別の動作モードに切り替わる能力を有し得る。
【0016】
本開示の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、マウスピースハンドルのためのドッキングステーションを備える。マウスピースハンドルのためのドッキングステーションは、マウスピースハンドルがドッキングされたときに、発熱体をスタンバイモードに切り替える能力を有し得る。マウスピースハンドルのためのドッキングステーションは、マウスピースハンドルがドッキングされたときに、発熱体をオフに切り替える能力を有し得る。マウスピースハンドルのためのドッキングステーションは、マウスピースハンドルがドッキングステーションから取り外されたときに、発熱体をエアロゾル発生モードに切り替える能力を有し得る。
【0017】
一実施形態によれば、スイッチは、磁気機構を含み得る。スイッチは、アクチュエータのための磁気ドッキングステーションを含み得る。例えば、スイッチは、マウスピースのハンドルのための磁気ドッキングステーションを含み得る。エアロゾル発生装置は、ユーザーがマウスピースを装置本体上にドッキングすることを可能にする。
【0018】
エアロゾル発生装置は、一つ以上の発熱体、または発熱体構成要素を備え得る。異なる発熱体構成要素は、協調して作動するか、または異なる動作モード中に別々に作動するように構成され得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体を、スタンバイ温度からエアロゾル発生温度に迅速に加熱する能力を有する発熱体を備え得る。装置は、エアロゾル発生基体をエアロゾル発生温度に迅速に加熱する能力を有する誘導加熱構成要素を備え得る。
【0019】
エアロゾル発生装置は、予熱のための第一の発熱体構成要素を備え得る。エアロゾル発生装置は、スタンバイモードでスタンバイ温度を維持するための第一の発熱体構成要素を備え得る。第一の発熱体構成要素は、抵抗加熱構成要素を含み得る。
【0020】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生モードでエアロゾル発生温度に加熱するための第二の発熱体構成要素を備え得る。第二の発熱体構成要素は、誘導加熱構成要素を含み得る。
【0021】
エアロゾル発生装置は、ユーザーが装置の発熱体をスタンバイモードおよびエアロゾル発生モードに簡便に設定することを可能にし得る。例えば、装置は、ユーザーが装置の使用を一時停止することを意図するときに、ユーザーが発熱体をスタンバイモードに設定することを可能にし得る。装置は、ユーザーが装置を使用することを意図するときに、ユーザーが発熱体をエアロゾル発生モードに設定することを可能にし得る。装置は、アクチュエータが装置本体上のスイッチ上に(例えば、センサーに隣接して)定置されるときに、自動的にヒーターをスタンバイモードに設定してもよい。装置は、アクチュエータがスイッチから移動または取り外される(例えば、ユーザーがピックアップする)ときに、ヒーターをエアロゾル発生モードに自動的に設定してもよい。一実施形態によれば、装置は、発熱体をスタンバイモードでより低温に加熱することを可能にすることによって、エネルギーを節約する。
【0022】
装置は、ユーザーが装置の発熱体をスタンバイモードおよびエアロゾル発生モードに簡便に設定することを可能にする。例えば、装置は、ユーザーが装置の使用を一時停止することを意図するときに、ユーザーが発熱体をスタンバイモードに設定することを可能にする。装置は、ユーザーが装置を使用することを意図するときに、ユーザーが発熱体をエアロゾル発生モードに簡便に設定することを可能にする。装置は、アクチュエータが装置本体上のスイッチ上に(例えば、センサー上またはセンサーに隣接して)定置されるときに、自動的にヒーターをスタンバイモードに設定してもよい。装置は、アクチュエータがスイッチから移動または取り外される(例えば、ユーザーがピックアップする)ときに、ヒーターをエアロゾル発生モードに自動的に設定してもよい。
【0023】
装置は、有益なことに、発熱体の温度をスタンバイモードで下げること、または使用が一時停止されたときに発熱体をオフにすることを可能にすることによって、エネルギーを節約する。
【0024】
アクチュエータは、マウスピースのハンドルであってもよい。スイッチは、アクチュエータ(例えば、マウスピース)のためのドッキングステーションを含み得る。ユーザーは、好都合なことに、装置のドッキングステーションからマウスピースをピックアップするだけで、装置を使用する意図を示し得る。ユーザーは、好都合なことに、マウスピースをドッキングステーション上に定置することによって、装置の使用を一時停止または停止する意図を示し得る。
【0025】
装置は、装置本体上にマウスピースのための簡便なドッキングステーションを提供し得る。ドッキングステーションおよびマウスピースの一方または両方は、磁石を含んでもよい。一実施形態では、ドッキングステーションは磁石を含み、マウスピースは磁石によって適所に保持されるように構成されている。一実施形態では、マウスピースは磁石を含み、ドッキングステーションは対応する磁気連結要素を含む。ドッキングステーションは、マウスピースを支持するように構成された機械的シートを含み得る。ドッキングステーションは、マウスピースの一部に接触するように構成された接点を含み得る。マウスピースは、マウスピースハンドルを含み得る。マウスピースは、マウスピース本体を含み得る。マウスピースは、ドッキングステーションと連結するように構成されたマウスピース連結要素を含み得る。連結要素は、本体またはハンドルの一部であり得る。
【0026】
本開示の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体を受容するように構成された本体と、エアロゾル発生基体を加熱するように構成された発熱体と、発熱体に動作可能に接続された電源と、電源および発熱体を制御するように構成されたコントローラと、アクチュエータの存在を検出するためのセンサーを含むスイッチとを備えてもよく、スイッチはコントローラに動作可能に接続されている。スイッチは、磁気スイッチを含み得る。スイッチは、アクチュエータを受容するように構成された磁気ドッキングステーションを含み得る。アクチュエータは、マウスピースハンドルを含み得る。コントローラは、アクチュエータの存在が検出されたときに、発熱体のスタンバイモードを確立するように構成され得る。コントローラは、アクチュエータの不在が検出されたときに、発熱体のエアロゾル発生モードを確立するように構成され得る。
【0027】
本開示の別の実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体を受容するように構成された本体と、エアロゾル発生基体を加熱するように構成された発熱体と、発熱体に動作可能に接続された電源と、電源および発熱体を制御するように構成されたコントローラと、アクチュエータの存在を検出するためのセンサーを含むスイッチとを備え、スイッチは、コントローラに動作可能に接続されている。スイッチは、磁気スイッチを含み得る。スイッチは、アクチュエータを受容するように構成された磁気ドッキングステーションを含み得る。アクチュエータは、マウスピースハンドルを含み得る。コントローラは、アクチュエータの存在が検出されたときに、発熱体のスタンバイモードを確立するように構成され得る。コントローラは、アクチュエータの不在が検出されたときに、発熱体のエアロゾル発生モードを確立するように構成され得る。
【0028】
本開示の一実施形態によれば、エアロゾル発生装置を使用するための方法は、アクチュエータをセンサーに隣接して定置することと、アクチュエータの存在を検出することと、発熱体への電力供給を制御することとを含み得る。方法は、装置をオンに切り替えることを含んでもよく、装置をオンに切り替えるのに伴い、コントローラが予熱モードを開始する。方法は、アクチュエータの存在または不在を検出することと、アクチュエータの存在または不在に応じて、発熱体に供給される電力を制御することとを含み得る。制御することは、発熱体を予熱温度またはスタンバイ温度などの第一の温度に維持することを含み得る。発熱体を第一の温度に制御することは、スタンバイモードの一部であってもよい。制御することは、エアロゾル発生基体を第一の温度から、使用温度またはエアロゾル発生温度などの第二の温度に加熱するために、発熱体の温度を上げることを含み得る。発熱体を第二の温度に制御することは、エアロゾル発生モードの一部であってもよい。方法は、アクチュエータの存在を検出するのに伴い、コントローラがスタンバイモードを選択することを含み得る。方法は、アクチュエータの不在を検出するのに伴い、コントローラがエアロゾル発生モードを選択することを含み得る。
【0029】
本開示の別の実施形態によれば、エアロゾル発生装置を使用するための方法は、アクチュエータをセンサーに隣接して定置することと、アクチュエータの存在を検出することと、発熱体への電力供給を制御することとを含む。方法は、装置をオンに切り替えることを含んでもよく、装置をオンに切り替えるのに伴い、コントローラが予熱モードを開始する。方法は、アクチュエータの存在または不在を検出することと、アクチュエータの存在または不在に応じて、発熱体に供給される電力を制御することとを含み得る。制御することは、発熱体を予熱温度またはスタンバイ温度などの第一の温度に維持することを含み得る。発熱体を第一の温度に制御することは、スタンバイモードの一部であってもよい。制御することは、エアロゾル発生基体を第一の温度から、使用温度またはエアロゾル発生温度などの第二の温度に加熱するために、発熱体の温度を上げることを含み得る。発熱体を第二の温度に制御することは、エアロゾル発生モードの一部であってもよい。方法は、アクチュエータの存在を検出するのに伴い、コントローラがスタンバイモードを選択することを含み得る。方法は、アクチュエータの不在を検出するのに伴い、コントローラがエアロゾル発生モードを選択することを含み得る。
【0030】
「エアロゾル」という用語は本明細書において、固体粒子もしくは液滴の懸濁液、または気体中の固体粒子と液滴の組み合わせを指すために使用される。気体は空気であってもよい。固体粒子または液滴は、一つ以上の揮発性風味化合物を含んでもよい。エアロゾルは、可視でも不可視でもよい。エアロゾルは、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。エアロゾルは、固体粒子と組み合わせて、または液滴と組み合わせて、または固体粒子と液滴の両方と組み合わせて、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。一部の実施形態において、エアロゾルはニコチンを含む。
【0031】
「エアロゾル形成基体」という用語は本明細書において、エアロゾルを形成することができる一つ以上の揮発性化合物を放出する能力を有する材料を指すために使用される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体を加熱して、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素を揮発させ、エアロゾルを形成してもよい。加熱または燃焼に代わるものとして、一部の場合では、化学反応によって、または超音波などの機械的な刺激によって揮発性化合物が放出されてもよい。エアロゾル形成基体はカートリッジ内部に配置されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体成分と液体成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、担体または支持体上に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填されてもよい。エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0032】
「スタンバイ温度」という用語は本明細書において、スタンバイモード中にエアロゾル発生装置によって標的または達成される温度または温度範囲を記述するために使用される。温度は、スタンバイモードにおいて活性な発熱体の温度、またはエアロゾル発生基体の温度を指し得る。
【0033】
「エアロゾル発生温度」という用語は本明細書において、エアロゾル発生モード中にエアロゾル発生装置によって標的または達成される温度または温度範囲を記述するために使用される。温度は、エアロゾル発生モードにおいて活性な発熱体の温度、またはエアロゾル発生基体の温度を指し得る。
【0034】
「一体型の」および「一体的に形成された」という用語は本明細書において、一体品(単一の分解できないもの)に形成されている要素を説明するために使用される。一体型または一体的に形成された構成要素は、その一体品に構造的な損傷を引き起こすことなく、互いから分離可能に取り外すことができないように構成され得る。
【0035】
また本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0036】
本明細書で使用される「または」は概して、「一方、または他方、または両方」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0037】
「約」という用語は本明細書において、当業者によって期待される通りの測定値の正常な変動を含むように数値と併せて使用され、かつ「およそ」と同じ意味を有すると理解される。「約」という用語は、典型的な誤差の範囲を網羅すると理解される。典型的な誤差の範囲は、例えば示された値の±5%であってもよい。
【0038】
本明細書で使用される「有する(have)」、「有している(having)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「から成る(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0039】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0040】
本明細書で使用される「実質的に」という用語は、「著しく」と同じ意味を有し、修飾する後続の用語の意味の度合いが少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%であると理解されうる。本明細書で使用される「実質的に~ではない」という用語は、「著しく~ではない」と同じ意味を有し、また「実質的に」と逆の意味を有し、すなわち修飾する後続の用語の意味の度合いが10%以下、5%以下、または2%以下であると理解されうる。
【0041】
「上部」、「下部」、「左」、「右」、「上方」、「下方」および他の方向または向きなどの、本明細書で言及される任意の方向は、明瞭性および簡潔性のために本明細書に記述されるが、実際の装置またはシステムを限定すること意図しない。本明細書に記載の装置およびシステムは、数多くの方向および配向で使用され得る。
【0042】
一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体を受容するように構成された本体を備える。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体を加熱するように構成された発熱体を備える。発熱体は、エアロゾル発生基体を、エアロゾルが発生され得るエアロゾル発生温度に加熱するように構成されてもよい。発熱体は、エアロゾル発生基体をスタンバイ温度に加熱するように構成されてもよい。スタンバイ温度は、エアロゾル発生温度よりも低くてもよい。スタンバイ温度はまた、予熱温度とみなされ得る。
【0043】
発熱体は、電気加熱式発熱体であることが好ましい。発熱体は、一つ以上の加熱構成要素を含み得る。一つ以上の加熱構成要素は、タイプおよび機能において類似していても、異なっていてもよい。一つ以上の加熱構成要素は、同時に作動するように構成されてもよい。一つ以上の加熱構成要素は、特定の動作モード中に作動するように構成されてもよい。例えば、発熱体は、抵抗加熱構成要素を含み得る。発熱体は、誘導加熱構成要素を含んでもよい。一部の実施形態において、発熱体は、抵抗加熱構成要素および誘導加熱構成要素を含む。抵抗加熱構成要素は、エアロゾル発生基体をスタンバイ温度に加熱するために使用され得る。誘導加熱構成要素は、エアロゾル発生基体をエアロゾル発生温度に加熱するために使用され得る。一実施形態によれば、コントローラは、発熱体がスタンバイ温度にあるか、またはスタンバイ温度に加熱される、スタンバイモードに装置を切り替え得る。一実施形態によれば、コントローラは、発熱体がエアロゾル発生温度にあるか、またはエアロゾル発生温度に加熱される、エアロゾル発生モードに装置を切り替え得る。
【0044】
エアロゾル発生装置は、発熱体に動作可能に接続された電源を備える。任意の好適な電源が使用され得る。例えば、電源は、電池または一組の電池を含んでもよい。電源の電池は、再充電可能であってもよく、または取り外し可能かつ交換可能であってもよく、または再充電可能かつ取り外し可能かつ交換可能であってもよい。任意の適切な電池が使用されてもよい。例えば、市販のヘビーデューティータイプの電池または標準的な電池(産業用のヘビーデューティー電動工具のために使用される電池など)である。別の方法として、電源は、スーパーコンデンサまたはハイパーコンデンサを含む任意のタイプの電力であってもよい。別の方法として、組立品は、外部電力供給源に接続されてもよく、このような目的のために電気的および電子的に設計されてもよい。採用される電源のタイプにかかわらず、電源は、再充電される前に、または外部電力供給源への接続を必要とする前に、エアロゾルがカートリッジ中のエアロゾル形成基体から枯渇するまで、少なくとも一回のシーシャセッションの間に組立品の通常の機能のために十分なエネルギーを提供することが好ましい。電源は、再充電される前に、または外部電力供給源への接続を必要とする前に、少なくとも約70分の装置の連続動作の間、組立品の通常の機能のために十分なエネルギーを提供することが好ましい。
【0045】
一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、コントローラを備える。コントローラは、電源および発熱体を制御するように構成され得る。コントローラは、アクチュエータが存在するときに、発熱体のスタンバイモードを確立するように構成され得る。コントローラは、アクチュエータが不在のときに、発熱体のエアロゾル発生モードを確立するように構成され得る。コントローラは、スイッチから信号を受信するように構成され得る。
【0046】
一実施形態によれば、エアロゾル発生装置は、スイッチを備える。スイッチは、コントローラに動作可能に接続され得る。スイッチおよびコントローラは、アクチュエータの存在または不在に基づいて、発熱体の加熱モードを変更するように協働し得る。
【0047】
一部の実施形態では、スイッチは、磁気スイッチを含み得る。スイッチは、アクチュエータのための磁気ドッキングステーションを含み得る。アクチュエータは、マウスピース、またはマウスピースハンドルなどのその一部分であってもよい。スイッチは、アクチュエータがスイッチと接触するとき、またはスイッチから取り外されたときに、一つの位置または状態から別の位置または状態に切り替えられてもよい。マウスピースは、磁石によって適所に保持されるように構成されてもよい。マウスピースは、ドッキングステーションと連結するように構成された連結要素を含み得る。例えば、マウスピースは、磁石または磁性である材料を含んでもよい。それに応じて、スイッチは、磁性である材料または磁石を含んでもよい。スイッチは、アクチュエータの存在または不在を検出するように構成されてもよい。アクチュエータは、スイッチをトリガするように構成されてもよい。スイッチは、マウスピースハンドルの存在または不在を検出するように構成されてもよい。マウスピースハンドルは、スイッチをトリガするように構成され得る。コントローラは、マウスピースハンドルが磁気ドッキングステーションにドッキングされたときに、発熱体のスタンバイモードを確立するように構成され得る。コントローラは、マウスピースハンドルが磁気ドッキングステーションにドッキングされていないときに、発熱体のエアロゾル発生モードを確立するように構成され得る。
【0048】
スイッチは、電気回路の一部を形成してもよい。スイッチは、電気回路が開いている(すなわち、電気が回路を通って流れない)第一の位置または第一の状態を有してもよい。スイッチは、電気回路が閉じている(すなわち、電気が回路を通って流れ得る)第二の位置または第二の状態を有してもよい。アクチュエータをスイッチに隣接して定置することにより、スイッチが第一の位置または第一の状態になり得る。スイッチの近くからアクチュエータを取り外すことにより、スイッチが第二の位置または第二の状態に移動し得る。マウスピースハンドルを磁気ドッキングステーション上にドッキングすることにより、スイッチが第一の位置または第一の状態になり得る。マウスピースハンドルを磁気ドッキングステーションから取り外すことにより、スイッチが第二の位置または第二の状態に移動し得る。
【0049】
スイッチは、アクチュエータの存在または不在を検出する能力を有するセンサーを含み得る。スイッチは、アクチュエータの存在または不在を示す信号を送信するように構成されてもよい。アクチュエータの存在または不在に関する信号をスイッチから受信するのに伴い、コントローラは、電源および発熱体をスタンバイモード(アクチュエータが存在するとき)またはエアロゾル発生モード(アクチュエータが不在のとき)に制御し得る。アクチュエータは、マウスピースであってもよい。スイッチは、磁気センサー、光学センサー、導電センサー、機械的スイッチなどの任意の適切なタイプのセンサーを含み得る。スイッチは、磁気リレー、電気リレー、電磁リレー、電気機械リレーなどを含み得る。一実施形態では、スイッチは磁気リレーを含む。スイッチは、アクチュエータに接触するように構成された接点を含み得る。センサーは、接点に位置付けられてもよい。接点はまた、磁石を含み得る。磁石はまた、マウスピースハンドルを接点に位置付けるのに役立ち得る。
【0050】
エアロゾル発生装置は、第一の電気回路および第二の電気回路を備え得る。第一の電気回路は、第一の加熱構成要素を含み得る。第二の電気回路は、第二の加熱構成要素を含み得る。電気回路の少なくとも一つは、回路上の加熱構成要素に動作可能に接続されたコンデンサを含み得る。第一の電気回路は、予熱回路であってもよい。第一の電気構成要素は、抵抗発熱体を含み得る。第二の電気回路は、ブースター熱回路であってもよい。第二の電気構成要素は、誘導発熱体を含み得る。第二の電気回路は、コンデンサを含み得る。回路にコンデンサを含めることにより、より速い加熱が提供され、電源(例えば、電池)の節約に役立ち得る。第二の電気回路は、エアロゾル形成基体をエアロゾル形成温度に加熱するように構成され得る。第二の電気回路は、第一の電気回路よりも速い加熱速度でエアロゾル発生基体を加熱する能力を有し得る。
【0051】
エアロゾル発生装置を使用するための方法は、装置をオンにすることを含み得る。方法は、スイッチ上にアクチュエータを定置することと、スイッチを第一の位置または第一の状態に作動させることとを含み得る。方法は、アクチュエータの存在を検出することを含み得る。アクチュエータをスイッチ上に定置することは、アクチュエータをセンサーに隣接して定置することと、アクチュエータの存在を検出することとを含み得る。アクチュエータをスイッチ上に定置することは、アクチュエータを磁気ドッキングステーションにドッキングすることを含み得る。方法は、アクチュエータの存在を検出するのに伴い、コントローラがスタンバイモードを選択することを含み得る。方法は、アクチュエータをスイッチ上に定置するのに伴い、発熱体のスタンバイモードを確立することを含み得る。方法は、アクチュエータをスイッチ上に定置するのに伴い、発熱体の予熱モードを確立することを含み得る。方法は、発熱体への電力供給を制御することを含み得る。制御することは、発熱体を加熱して、エアロゾル発生基体を予熱温度またはスタンバイ温度などの第一の温度に維持することを含み得る。加熱を第一の温度に制御することは、スタンバイモードの一部であってもよい。
【0052】
方法は、アクチュエータを取り外して、スイッチを第二の位置または第二の状態に作動させることを含み得る。方法は、アクチュエータの取り外しに伴い、発熱体のエアロゾル発生モードを確立することを含み得る。アクチュエータの取り外しは、磁気ドッキングステーションからアクチュエータを取り外すことを含み得る。方法は、アクチュエータの不在を検出することを含み得る。アクチュエータの取り外しは、センサーからアクチュエータを取り外すことと、アクチュエータの不在を検出することとを含み得る。方法は、アクチュエータの不在を検出するのに伴い、コントローラがエアロゾル発生モードを選択することを含み得る。方法は、スイッチからのアクチュエータの取り外しに伴い、発熱体のエアロゾル発生モードを確立することを含み得る。方法は、発熱体への電力供給を制御することを含み得る。制御することは、エアロゾル発生基体を第一の温度から、使用温度またはエアロゾル発生温度などの第二の温度に加熱するために、発熱体の温度を上げることを含み得る。発熱体を第二の温度に制御することは、エアロゾル発生モードの一部であってもよい。アクチュエータをスイッチ上に再び定置することにより、スタンバイモードが再確立され得る。制御することは、第二の温度から第一の温度に温度を下げることを含み得る。
【0053】
スタンバイモードを確立することは、発熱体の第一の加熱プログラムを開始することを含み得る。第一の加熱プログラムは、本体内に受容されるエアロゾル発生基体を第一の温度に加熱することを含み得る。一部の場合において、第一の温度は、発熱体または発熱体構成要素の温度であり得る。第一の温度は、100℃以上、120℃以上、140℃以上、または160℃以上であってもよい。第一の温度は、200℃以下、180℃以下、または160℃以下であってもよい。一部の実施形態では、第一の温度は、100℃~200℃、または120℃~180℃の範囲内である。第一の加熱プログラムは、第一の加熱構成要素を使用することを含み得る。
【0054】
エアロゾル発生モードを確立することは、発熱体の第二の加熱プログラムを開始することを含み得る。第二の加熱プログラムは、本体内に受容されたエアロゾル発生基体を第二の温度に加熱することを含み得る。一部の事例において、第二の温度は、発熱体または発熱体構成要素の温度であり得る。第二の温度は、160℃以上、170℃以上、180℃以上、または200℃以上であってもよい。第二の温度は、260℃以下、240℃以下、または220℃以下であってもよい。一部の実施形態では、第二の温度は、160℃~260℃、または170℃~240℃の範囲内である。第二の加熱プログラムは、第二の加熱構成要素を使用することを含み得る。
【0055】
エアロゾル発生装置は、シーシャシステムを備えてもよい。シーシャシステムは、カートリッジをレセプタクル内に定置し、シーシャ装置をオンにすることによって使用され得る。マウスピースがドッキングステーション上にある間、発熱体はスタンバイモードにあり得る。当初、発熱体は予熱段階にあり得る。発熱体またはエアロゾル発生基体の温度が標的スタンバイ温度に到達すると、発熱体はスタンバイモードに留まり、スタンバイ温度を維持し得る。マウスピースがドッキングステーションから取り外され(例えば、ユーザーがピックアップする)、センサーによってもはや検出されない場合、シーシャ装置は、エアロゾル発生モードに切り替わり得る。エアロゾル発生モードでは、発熱体は、エアロゾル発生基体をエアロゾル発生温度に加熱し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、任意の好適なシーシャ装置とともに使用され得るシーシャカートリッジである。シーシャ装置は、カートリッジを受容するためのレセプタクルを含み得る。シーシャ装置は、カートリッジがレセプタクルの中に受容されているときにカートリッジの本体に接触するように、またはこれに近接するように構成された発熱体を含み得る。発熱体は、レセプタクルの少なくとも一部を形成し得る。例えば、発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部分を形成してもよい。シーシャカートリッジは、伝導によって発熱体からカートリッジの空洞中のエアロゾル形成基体に熱を伝達するように構成されてもよい。一部の実施形態において、発熱体は電気発熱体を含む。一部の実施形態において、発熱体は抵抗加熱構成要素を含む。例えば、発熱体は、一つ以上の抵抗性ワイヤまたは他の抵抗素子を含んでもよい。抵抗性ワイヤは熱伝導性材料と接触して、生成した熱をより広い区域にわたって配分してもよい。適切な導電性材料の例としては、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、およびこれらの組み合わせが挙げられる。発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部分を形成してもよい。一部の実施形態において、発熱体は、誘導加熱構成要素を含む。誘導加熱構成要素は、誘導コイルを含み得る。誘導加熱構成要素は、サセプタを含み得る。一部の実施形態では、サセプタ材料は、エアロゾル発生基体のためのカートリッジの一部として含まれてもよく、またはカートリッジ内に配置されてもよい。
【0057】
一実施形態によると、エアロゾル発生装置はコントローラを含む。コントローラは、電源に動作可能に接続されてもよい。コントローラは、スイッチに動作可能に接続されてもよい。コントローラは、発熱体に動作可能に接続されてもよい。コントローラは、発熱体の加熱を制御するように構成されてもよい。コントローラは、カートリッジ中のエアロゾル形成基体が加熱される温度を制御するように構成されてもよい。コントローラは、特定用途向け集積回路(ASIC)状態機械、デジタル信号プロセッサ、ゲートアレイ、マイクロプロセッサ、または等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路のうちの一つ以上を含んでもよい。制御電子機器は、回路の一つ以上の構成要素に制御電子機器の機能または態様を実行させる命令を含むメモリを含んでもよい。本開示における制御電子機器に帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアのうちの一つ以上として具現化されてもよい。コントローラはマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラム可能マイクロプロセッサであってもよい。コントローラは電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力は、電流パルスの形態でヒーター要素に供給されてもよい。
【0058】
エアロゾル発生装置は、一つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を備えるコントローラを含んでもよい。一つ以上のプロセッサは、処理プログラムまたはルーチンに、および例示的な方法を実行するために使用されうる一つ以上のタイプのデータにアクセスするために、関連付けられたデータストレージまたはメモリで動作してもよい。例えば、データストレージに保存された処理プログラムまたはルーチンは、電源または発熱体、または電源および発熱体の両方を制御する、電源および発熱体の各々を個別に制御する、スイッチまたはセンサーから入力を受信する、電源および発熱体を使用してプログラムまたはスキームを実施する、一つ以上の動作モードに関連付けられた一つ以上のプログラムを呼び出す、一つ以上の発熱体に電力を供給するための、および一つ以上の発熱体の加熱、標準化アルゴリズム、比較アルゴリズム、または本明細書に記述される一つ以上の例示的な方法およびプロセスを実施するために使用される任意の他の処理のためのプログラムまたはルーチンを含み得る。データストレージまたはメモリは、発熱体を制御するための一つ以上のプロセスまたはスキームに関連するデータ、スタンバイモードおよびエアロゾル発生モードなどの一つ以上の動作モードに関連するデータおよび式、ならびに本明細書に記述されるプロセスおよび方法を実施するために必要な任意の他のデータまたは式を保存するようにさらに構成されてもよい。
【0059】
一つ以上の実施形態において、エアロゾル発生装置を使用する方法は、処理能力(例えば、マイクロコントローラ、またはプログラマブルロジックデバイス)と、データストレージ(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、または記憶素子)と、入力装置と、出力装置とを含む一つ以上のプログラム可能なプロセッサ上で実行される一つ以上のコンピュータプログラムを使用して実施されるものとして記載されている場合がある。本明細書に記載のプログラムコードまたはロジックは、入力データに適用されて、本明細書に記載の機能を実行し、所望の出力情報を生成してもよい。出力情報は、本明細書に記載の通りに、または公知の方法で適用されるであろう通りに、一つ以上の他の装置またはプロセスへの入力として適用されてもよい。
【0060】
本明細書に記載のプロセスを実施するために使用されるコンピュータプログラム製品は、任意のプログラム可能な言語、例えばコンピュータシステムとの通信に適した、高レベル手続き型またはオブジェクト指向型のプログラム言語を使用して提供されてもよい。任意のこうしたプログラム製品は、例えば任意の適切な装置、例えば汎用または特定用途プログラムによって読み出し可能な記憶媒体、本明細書に記載の手順を遂行するために適切な装置が読み出された時にコンピュータを構成および動作させるためのコントローラ装置上に保存されてもよい。言い換えれば、少なくとも一つの実施形態において、エアロゾル発生方法は、コンピュータプログラムを有して構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を使用して実施されてもよく、そのように構成された記憶媒体は、本明細書に記載の機能を実行するために、コンピュータを特定のかつ所定の様式で動作させる。
【0061】
エアロゾル発生装置のコントローラの正確な構成は限定されるものではなく、本質的に、方法を実施するために適切な計算能力および制御能力を提供する能力を有する任意の装置が使用されてもよい。上記を考慮すると、当業者に公知であろう通りの任意の様態で機能が実施されてもよいことは容易に明らかであろう。そのため、コンピュータ言語、コントローラ、または本明細書に記載のプロセスを実施するために使用される任意の他のソフトウェア/ハードウェアは、本明細書に記載のシステム、プロセス、またはプログラム(例えば、こうしたプロセスまたはプログラムによって提供される機能)の範囲に限定されるものではない。本システムに起因するものを含む、本開示に記載の方法およびプロセス、または様々な構成要素は少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。例えば、本技術の様々な実施形態は、一つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、CPLD、マイクロコントローラ、または他の任意の同等の集積論理回路もしくは個別の論理回路、ならびにこうした構成要素の任意の組み合わせを含む、一つ以上のプロセッサ内で実装されてもよい。ソフトウェア内に実装される場合、本開示で説明されるシステム、装置、および方法に属する機能は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、FLASH(登録商標)メモリ、磁気データ記憶媒体、光データ記憶媒体、またはこれに類するものなどのコンピュータ可読媒体上の命令として具体化されてもよい。命令は、一つ以上のプロセッサによって実行され、機能の一つ以上の実施形態を支持してもよい。
【0062】
コントローラは、所望のモードを示す入力を受信するように構成されてもよい。モードは、経時的な一つ以上の動作パラメータを指し得る。例えば、モードは、加熱温度または加熱プロファイル(例えば、加熱の温度および速度を定義する)を指し得る。例えば、スタンバイモードは、スタンバイ温度を指し得る。エアロゾル発生モードは、エアロゾル発生温度を指し得る。ユーザーまたは製造者は、モードに対する特定の温度または加熱プロファイルを画定し得る。コントローラによって受信される入力は、センサーからの入力であってもよい。コントローラは、アクチュエータの存在または不在を感知するように構成されたセンサーから入力を受信するように構成されてもよい。コントローラは、マウスピースの存在または不在を感知するように構成されたセンサーから入力を受信するように構成されてもよい。受信した入力に基づいて、コントローラは、スタンバイモードまたはエアロゾル発生モードなどのモードを開始するように構成されてもよい。受信した入力に基づいて、コントローラは、一つ以上の発熱体への電力を制御してもよい。例えば、コントローラは、一つ以上の発熱体の電力をオンにしてもよい。コントローラは、一つ以上の発熱体への電力入力を下げてもよい。コントローラは、一つ以上の発熱体への電力をオフにしてもよい。コントローラは、一つ以上の発熱体への電力入力を上げてもよい。
【0063】
一部の実施例において、制御電子機器は、発熱体の電気抵抗をモニターするように、かつ発熱体の電気抵抗に応じて発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。このようにして、制御電子回路は抵抗素子の温度を調節し得る。
【0064】
エアロゾル発生装置は、熱電対などの温度センサーを含んでもよい。温度センサーは、発熱体の温度を制御するために制御電子回路に動作可能に連結されてもよい。温度センサーは、任意の適切な場所に位置付けられてもよい。例えば、温度センサーは、加熱されているエアロゾル形成基体の温度をモニターするために、レセプタクル内に受容された時にカートリッジの中に挿入されるように構成されてもよい。加えて、または別の方法として、温度センサーは発熱体と接触してもよい。加えて、または別の方法として、温度センサーは、エアロゾル発生装置のエアロゾル出口またはその一部分にて温度を検出するように位置付けられてもよい。センサーは、感知された温度に関する信号をコントローラに送信してもよい。コントローラは、センサーにおいて適切な温度を達成するために、信号に応答して発熱体の加熱を調整してもよい。
【0065】
一実施例において、エアロゾル発生装置は、カートリッジレセプタクルを含むエアロゾル発生要素と、発熱体と、エアロゾル出口と、空気吸込み口とを含む。カートリッジレセプタクルは、エアロゾル形成基体を含有する、本開示によるカートリッジを受容するように構成されている。発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部を画定してもよい。
【0066】
エアロゾル発生装置は、レセプタクルと流体接続する空気吸込み口チャネルを含む。使用時、カートリッジ内部の基体が加熱されると、基体中のエアロゾル形成体構成成分は気化する。カートリッジを通して空気吸込み口チャネルから流れる空気は、カートリッジ中のエアロゾル形成体構成成分から発生したエアロゾルに同伴されるようになる。
【0067】
一部の電気加熱式のエアロゾル発生装置(例えば、シーシャ装置)は、予熱された空気を採用し、かつ気流経路を典型的に採用し、これによって吸煙に伴い空気が熱源の近くを移動する。さらに、一部の電気加熱式のエアロゾル発生装置は、加熱される表面積を増大することによって放射熱伝達を増大させる要素を採用する。
【0068】
空気吸込み口チャネルは、シーシャ装置の外側からの空気がチャネルを通って、かつ一つ以上の開口を通ってカートリッジレセプタクルの中に流れ得るように、カートリッジレセプタクルを通る一つ以上の開口を含み得る。チャネルは二つ以上の開口を含む場合、チャネルを通って各開口に流れる空気を方向付けるためのマニホールドを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、二つ以上の空気吸込み口チャネルを含むことが好ましい。
【0069】
以下により詳述するように、カートリッジは、本体内に形成された一つ以上の開口部(入口または出口など)を含み、空気がカートリッジを通って流れることを可能にする。レセプタクルが一つ以上の入口開口を含む場合、カートリッジ中の入口のうちの少なくとも一部は、レセプタクルの上部の開口と整列してもよい。カートリッジは、カートリッジがレセプタクルの中に挿入されている時、レセプタクルの相補的な整列機構と嵌合して、カートリッジの入口をレセプタクルの開口と整列させるように構成された整列の特徴を含んでもよい。
【0070】
カートリッジに入る空気は、エアロゾル形成基体にわたって、またはエアロゾル形成基体を通って、またはエアロゾル形成基体にわたってかつそれを通って流れ、エアロゾルを同伴し、エアロゾル出口を経由してカートリッジおよびレセプタクルを出てもよい。エアロゾル出口から、エアロゾルを搬送する空気は、ステムパイプを介してエアロゾル発生装置のベッセルに入る。
【0071】
エアロゾル発生装置は、液体を含有するように構成された内部容積を画定し、かつ液体充填レベルより上方の上部空間に出口を画定する任意の好適なベッセルを含んでもよい。ベッセルは、ベッセル中に含有された内容物を消費者が観察することを可能にする光学的に透明または不透明なハウジングを含んでもよい。ベッセルは、液体充填ラインなどの液体充填境界を含んでもよい。ベッセルのハウジングは任意の適切な材料で形成されてもよい。例えば、ベッセルハウジングは、ガラスまたは好適な剛直なプラスチック材料を含んでもよい。ベッセルは、消費者がベッセルを充填する、空にする、または洗浄することを可能にするように、エアロゾル発生要素を含むエアロゾル発生組立品の一部分から取り外し可能であることが好ましい。
【0072】
ベッセルは、消費者によって液体充填レベルまで充填されてもよい。液体は水を含むことが好ましく、これには一つ以上の着色剤、または風味剤、または着色剤と風味剤が随意に注入されてもよい。例えば、水には植物の浸出液と薬草の浸出液のうちの一方または両方が注入されてもよい。
【0073】
レセプタクルのエアロゾル出口を出る空気中に同伴されたエアロゾルは、ベッセルの中に位置付けられた導管を通って移動してもよい。ベッセルを通って流れるエアロゾルが、消費者への送達のために、導管の開口部を通った後、液体を通って、ベッセルの上部空間の中に入り、上部空間出口を通って出るように、導管はエアロゾル発生要素のエアロゾル出口に連結されてもよく、またベッセルの液体充填レベルの下に開口部を有してもよい。
【0074】
カートリッジは、空洞を画定する任意の好適な本体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、カートリッジの空洞の中に配置され得る。本体は、耐熱性金属またはポリマーなどの一つ以上の耐熱性材料から形成されていることが好ましい。本体は熱伝導性材料を含んでもよい。例えば、本体はアルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、それらの任意の合金、およびそれらの組み合わせのいずれかを含んでもよい。本体はアルミニウムを含むことが好ましい。
【0075】
カートリッジは、任意の好適な形状であってもよい。例えば、カートリッジは、シーシャ装置によって受容されるように構成された形状を有してもよい。カートリッジは、実質的に立方体の形状、円筒状の形状、円錐台状の形状、または任意の他の適切な形状を有してもよい。カートリッジは、略円筒形状または略円錐台形状を有することが好ましい。
【0076】
エアロゾル発生装置は、カートリッジ内のエアロゾル形成基体を加熱するように構成されている。装置は、カートリッジ中のエアロゾル形成基体を伝導によって加熱するように構成されてもよい。カートリッジは、発熱体からカートリッジ中のエアロゾル形成基体への効率的な熱伝達を提供するために、エアロゾル発生装置の発熱体と接触できるように、またはエアロゾル発生装置の発熱体からの距離を最小化するように形状設定およびサイズ設定されていることが好ましい。熱は、任意の好適な機構によって(例えば抵抗加熱によって、または誘導によって)発生されてもよい。誘導加熱を容易にするために、カートリッジにはサセプタが提供されてもよい。例えば、カートリッジ本体は、サセプタとして機能を果たすことができる材料(例えば、アルミニウム)から作製されてもよいか、もしくはそれを含んでもよく、またはサセプタ材料は、カートリッジの空洞内に提供されてもよい。サセプタ材料は、任意の形態(例えば、粉末、中実ブロック、断片など)でカートリッジの空洞内に提供されてもよい。
【0077】
任意の適切なエアロゾル形成基体は、カートリッジの本体によって画定された空洞内に提供されてもよい。エアロゾル形成基体は、好ましくは揮発性化合物を放出することができる基体である。エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成しうる化合物を放出することができる基体であることが好ましい。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。揮発性化合物は、化学反応によって、または超音波などの機械的刺激によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体成分と液体成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、担体または支持体上に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填されてもよい。
【0078】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含むことが好ましい。たばこ含有材料は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むことが好ましい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。エアロゾル形成基体は別の方法として、または追加的に、非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。エアロゾル形成基体はシーシャ基体であることが好ましい。シーシャ基体は、シーシャ装置での使用に適切な消耗品材料を意味すると理解される。シーシャ基体は糖蜜を含んでもよい。
【0079】
エアロゾル形成基体は、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含みうる。エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、膨化たばこのうちの一つ以上を含有してもよい。
【0080】
エアロゾル形成基体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。適切なエアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつエアロゾル発生装置の動作温度で熱分解に対して実質的に耐性のある化合物、または化合物の混合物を含む。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、最も好ましくはグリセリンなど)である。エアロゾル形成基体は、任意の適切な量のエアロゾル形成体を含んでもよい。例えば、基体のエアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で5%以上であってもよく、乾燥重量基準で30重量%より高いことが好ましい。エアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で約95%未満であってもよい。エアロゾル形成体含有量は最大約55%であることが好ましい。
【0081】
エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含むことが好ましい。一部の実施形態において、エアロゾル形成体は、グリセリンまたはグリセリンおよび一つ以上の他の適切なエアロゾル形成体(上記のものなど)の混合物である。
【0082】
エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤、甘味料など)を含んでもよい。一部の実施例において、エアロゾル形成基体は、任意の適切な量の一つ以上の糖を含む。エアロゾル形成基体は、転化糖を含むことが好ましい。転化糖は、スクロースを分割することによって得られたグルコースおよびフルクトースの混合物である。エアロゾル形成基体は、約1重量%~約40重量%の糖(転化糖など)を含むことが好ましい。一部の実施例において、一つ以上の糖は、コーンスターチまたはマルトデキストリンなどの適切な担体と混合されてもよい。
【0083】
一部の実施例において、エアロゾル形成基体は一つ以上の感覚促進剤を含む。適切な感覚増強剤としては、風味剤および感覚剤(冷感剤など)が挙げられる。適切な風味剤としては、天然または合成のメントール、ペパーミント、スペアミント、コーヒー、茶、スパイス(シナモン、クローブ、ショウガ、またはこれらの組み合わせなど)、ココア、バニラ、果実風味、チョコレート、ユーカリ、ゼラニウム、オイゲノール、リュウゼツラン、ビャクシン、アネトール、リナロール、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0084】
一部の実施例において、エアロゾル形成基体は懸濁液の形態である。例えば、エアロゾル形成基体は、糖蜜を含んでもよい。本明細書で使用される「糖蜜」とは、約20%以上の糖を含むエアロゾル形成基体組成物を意味する。例えば、糖蜜は、少なくとも約35重量%の糖など、少なくとも約25重量%の糖を含んでもよい。典型的に、糖蜜は、約50重量%未満の糖など、約60重量%未満の糖を含有する。
【0085】
任意の適切な量のエアロゾル形成基体(例えば、糖蜜またはたばこ基体)を空洞の中に配置してもよい。一部の好ましい実施形態において、約3g~約25gのエアロゾル形成基体が空洞の中に配置されている。カートリッジは、少なくとも6g、少なくとも7g、少なくとも8g、または少なくとも9gのエアロゾル形成基体を含んでもよい。カートリッジは、最大15g、最大12g、最大11g、または最大10gのエアロゾル形成基体を含んでもよい。約7g~約13gのエアロゾル形成基体が、空洞の中に配置されていることが好ましい。
【0086】
エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。「熱的に安定な」という用語は本明細書において、基体が典型的に加熱される温度(例えば、約150℃~約300℃)で実質的に劣化しない材料を示すために使用される。担体は、第一の主表面上に、または第二の主外表面上に、または第一の主表面と第二の主表面の両方上に基体が堆積された薄層を備えてもよい。担体は、例えば紙もしくは紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、または穿孔された金属箔、もしくは任意の他の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。別の方法として、担体は粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートの形態を取ってもよい。担体は、たばこ成分が組み込まれた不織布または繊維の束としうる。不織布または繊維の束は、例えば炭素繊維、天然セルロース繊維、またはセルロース誘導体繊維を含んでもよい。
【0087】
カートリッジの本体は、一つ以上の壁を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本体は、上部壁、底部壁、および側壁を含む。側壁は、底部から上部へと延びる、円筒状または円錐台状であってもよい。本体は、一つ以上の部品を含んでもよい。例えば、側壁および底部壁は、一体型の単一部品であってもよい。側壁および底部壁は、任意の適切な様態で互いに係合するように構成された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および底部壁は、螺合または締まり嵌めによって互いに係合するように構成されてもよい。側壁および底部壁は、一緒に結合された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および底部壁は、溶接によって、または接着剤によって一緒に結合されてもよい。上部壁および側壁は、単一の一体型の部品であってもよい。側壁および上部壁は、任意の適切な様態で互いに係合するように構成された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および上部壁は、螺合または締まり嵌めによって互いに係合するように構成されてもよい。側壁および上部壁は、一緒に結合された二つの部品であってもよい。例えば、側壁および上部壁は、溶接によって、または接着剤によって一緒に結合されてもよい。上部壁、側壁、および底部壁はすべて、単一の一体型の部品であってもよい。上部壁、側壁、および底部壁は、任意の適切な様態で互いに係合するように構成された三つの別個の部品であってもよい。例えば、上部壁、側壁、および底部壁は、螺合、締まり嵌め、溶接、または接着剤によって互いに係合するように構成されてもよい。
【0088】
本体の一つ以上の壁は、加熱可能な壁または表面を形成しうる。本明細書で使用される「加熱可能な壁」および「加熱可能な表面」は、直接的または間接的のいずれかで熱が加えられてもよい壁または表面の区域を意味する。加熱可能な壁または表面は熱伝達表面として機能してもよく、この表面を通して熱が本体の外側から、空洞または空洞の内部表面に伝達されうる。
【0089】
カートリッジの本体は、約15cm以下の長さ(例えば、垂直中心軸に沿った軸長さ)を有することが好ましい。一部の実施形態において、本体は約10cm以下の長さを有する。本体は約1cm以上の内径を有してもよい。本体の内径は約1.75cm以上であってもよい。カートリッジは空洞中に、約70cm2~約100cm2など、約25cm2~約100cm2の加熱可能な表面積を有してもよい。空洞の容積は、約10cm3~約50cm3であってもよく、好ましくは約25cm3~約40cm3であってもよい。一部の実施形態において、本体は約3.5cm~約7cmの範囲の長さを有する。本体の内径は約1.5cm~約4cmであってもよい。本体は空洞中に、約70cm2~約100cm2など、約30cm2~約100cm2の加熱可能な表面積を有してもよい。空洞の容積は、約10cm3~約50cm3であってもよく、好ましくは約25cm3~約40cm3であってもよい。本体は円筒状または円錐台状であることが好ましい。
【0090】
カートリッジ本体は、本体の一つ以上の壁を通る一つ以上の開口部または通気穴を含み得る。通気穴は、入口、出口、またはその両方であってもよい。通気穴は、カートリッジの底部壁に、上部壁に、側面に、またはこれらの組み合わせに配置されてもよい。一部の場合では、カートリッジは、カートリッジがエアロゾル発生装置で使用されるときに、空気がエアロゾル形成基体を通して流れることを可能にするための一つ以上の入口および一つ以上の出口を含む。一部の場合では、カートリッジの上部壁は、存在しなくてもよいか、またはカートリッジの一つ以上の入口を形成するために一つ以上の開口部を画定してもよい。カートリッジの底部壁は、カートリッジの一つまたは複数の出口を形成するための一つまたは複数の開口部を画定してもよい。一つまたは複数の入口および出口は、カートリッジを通した好適な引き出し抵抗(RTD)を提供するようにサイズ設定および形状設定されていることが好ましい。一部の実施例では、入口から出口へのカートリッジを通したRTDは、約10mmのH2O~約50mmのH2Oであってもよく、約20mmのH2O~約40mmのH2Oであることが好ましい。試料のRTDは、体積流量が出力端で17.5ミリリットル/秒である安定した条件下で気流によって横断された時の、試料の二つの端の間の静圧の差を指す。標本のRTDは、ISO規格6565:2002に記載の方法を使用して測定してもよい。
【0091】
本体上の一つまたは複数の開口部は、開口部がその上にある壁の面積の5%以上、10%以上、15%以上、または20%以上、または25%以上を覆ってもよい。例えば、開口部が上部壁上にある場合、開口部は、上部壁の面積の少なくとも5%を覆ってもよい。本体上の一つまたは複数の開口は、開口がある壁の面積の75%以下、50%以下、40%以下、または30%以下を覆ってもよい。
【0092】
カートリッジは、使用前に、一つまたは複数の入口を覆うシールまたは層、および任意選択で、一つまたは複数の出口を覆う第二のシールまたは層をさらに含んでもよい。カートリッジは、一つまたは複数の入口を覆う第一の取り外し可能なシール、および一つまたは複数の出口を覆う第二の取り外し可能なシールを含んでもよい。第一のシールおよび第二のシールは、カートリッジの内容物の漏れを防止し、かつ貯蔵寿命を延ばすために、空気が入口および出口を通って流れることを防止するのに十分であることが好ましい。シールは、ステッカー、箔、またはこれに類するものの剥離可能なラベルを備えてもよい。ラベル、ステッカー、または箔は、接着剤、捲縮、溶接、または別の方法で容器に接合されるなど、任意の適切な様態でカートリッジに貼り付けられてもよい。シールは、ラベル、ステッカー、または箔をカートリッジから剥がす、または取り外すために把持されてもよいタブを含んでもよい。
【0093】
例示の目的のために、本明細書に記載の通りのシーシャ装置などのエアロゾル発生装置を使用するための一つの方法が下記に、時系列で提供されている。ベッセルは、シーシャ装置の他の構成要素から取り外されて、水で充填されてもよい。天然果汁、植物浸出液、および薬草浸出液のうちの一つ以上が、風味付けのために水に添加されてもよい。添加される液体の量は、導管の一部分を覆うべきであるが、ベッセル上に随意に存在する場合がある充填レベルのマークを越えてはならない。次いで、ベッセルは、シーシャ装置に再び組み立てられる。カートリッジは、任意の取り外し可能な層(存在する場合)を除去することによって準備されてもよい。エアロゾル発生要素の一部分は、カートリッジをレセプタクルの中に挿入することを可能にするように取り外されてもよいか、または開かれてもよい。その後、エアロゾル発生要素は再び組み立てられるか、または閉じられる。次いで、装置はオンにされてもよい。センサーは、ドッキングステーション上のマウスピースの存在を検出してもよく、それに応じてコントローラに信号を送信してもよい。信号の受信に伴い、コントローラは、スタンバイモードに従って、発熱体の加熱プロファイルを開始し得る。発熱体は、エアロゾル発生基体をスタンバイ温度に予熱してもよい。ドッキングステーションからマウスピースを取り外すことにより、センサーがマウスピースの不在を検出し、それに応じてコントローラに信号を送信し得る。信号の受信に伴い、コントローラは、エアロゾル発生モードに従って、発熱体の加熱プロファイルを開始し得る。発熱体は、エアロゾル形成基体の気化温度以上であるが燃焼温度未満の温度にエアロゾル形成基体を加熱するために加熱され得る。エアロゾル形成基体のエアロゾル形成化合物は気化し、エアロゾルを発生させる。ユーザーは所望の通りにマウスピースを吸煙してもよい。ユーザーは、所望の長さの時間にわたって、またはエアロゾルが見えなくなるまで、もしくは送達されなくなるまで、装置を使用し続けてもよい。ユーザーは、マウスピースをドッキングステーションに戻すよう設定し得る。センサーは、マウスピースの存在を検出し、それに応じてコントローラに信号を送信してもよい。信号の受信に伴い、コントローラは、スタンバイモードに従って、発熱体の加熱プロファイルを開始し得る。一部の実施形態において、カートリッジ、またはカートリッジの区画の使用可能なエアロゾル形成基体が枯渇した時に、装置は自動的に停止するように配設されてもよい。一部の実施形態において、消費者は、例えばカートリッジ中のエアロゾル形成基体が枯渇した、またはほとんど枯渇したという合図を装置から受信した後、装置を未使用のカートリッジで再充填してもよい。シーシャ装置は、例えば装置のスイッチをオフにすることによって、消費者によっていつでもオフにしうる。
【0094】
シーシャ装置は、任意の適切な空気管理を有してもよい。一実施例では、ユーザーからの吸煙行為は、吸込み効果を作り出して、装置の内側に低圧を引き起こすことになり、これが外部空気を、装置の空気吸込み口を通して、空気吸込み口チャネルの中へと、そしてレセプタクルの中へと流れさせる。空気はその後、レセプタクル内のカートリッジを通って流れることができ、エアロゾル形成基体から生成されたエアロゾルに同伴されうる。同伴されたエアロゾルを含む空気はその後、レセプタクルのエアロゾル出口を出て、導管を通ってベッセル内部の液体に流れる。エアロゾルはその後、泡になって液体から出て、ベッセルの中の液体のレベルよりも上の上部空間の中に入り、上部空間出口を出て、消費者への送達のためにホースおよびマウスピースを通る。外部の空気の流れ、およびシーシャ装置内部のエアロゾルの流れは、ユーザーからの吸煙の動作によって駆動されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0095】
ここで、本開示に記載の一つ以上の実施形態を図示する図面を参照する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の実施形態は、本開示の範囲および趣旨に収まる。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素を指す。異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同一または同様であることはできないと示すことを意図しない。図は例示の目的で提示されていて、制限の目的で提示されていない。図中に提示された概略図は、必ずしも実寸に比例していない。
【0096】
図1図1は、エアロゾル発生装置の概略図である。
図2図2Aおよび2Bは、一実施形態による図1のエアロゾル発生装置で使用するためのシーシャカートリッジの本体の、それぞれ概略側面斜視図および概略底面斜視図である。
図3図3Aおよび3Bは、一実施形態による、シーシャ装置の概略図である。
図4図4Aは、一実施形態による図3Aおよび3Bのシーシャ装置のスイッチおよび制御システムの概略図である。 図4Bは、一実施形態による図3Aおよび3Bのシーシャ装置のマウスピースの概略図である。
図5図5Aは、一実施形態による図3Aおよび3Bのシーシャ装置のスイッチおよび制御システムの概略図である。 図5Bは、一実施形態による図3Aおよび3Bのシーシャ装置のマウスピースの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0097】
図1は、エアロゾル発生装置100の一実施例の概略断面図である。装置100は、液体19を含有するように構成された内部容積を画定する、かつ液体19の充填レベルよりも上の上部空間出口15を画定するベッセル17を含む。液体19は水を含むことが好ましく、この水には一つ以上の着色剤、または一つ以上の風味剤、または一つ以上の着色剤と一つ以上の風味剤が随意に注入されてもよい。例えば、水には植物の浸出液と薬草の浸出液のうちの一方または両方が注入されてもよい。
【0098】
装置100は、エアロゾル発生要素130を備える。エアロゾル発生要素130は、エアロゾル形成基体を含むカートリッジ200を受容するように構成されたレセプタクル140を含む。エアロゾル発生要素130はまた、発熱体160を含んでもよい。発熱体160は、レセプタクル140の少なくとも一つの表面を形成しうる。図示した実施形態において、発熱体160は、レセプタクル140の側面を画定する。エアロゾル発生要素130はまた、空気を装置100の中に引き出す空気吸込み口チャネル170を含む。一部の実施形態において、空気吸込み口チャネル170の一部分は、空気がレセプタクル140に入る前に空気を加熱するために発熱体160によって形成される。予熱された空気はその後、カートリッジ200に入り、これはまた、発熱体160によって加熱され、エアロゾル形成体およびエアロゾル形成基体によって発生したエアロゾルを搬送する。空気はエアロゾル発生要素130の出口を出て、導管190に入る。
【0099】
導管190は、液体19のレベルよりも下のベッセル17の中に空気およびエアロゾルを搬送する。空気およびエアロゾルは、泡になって液体19を通して、ベッセル17の上部空間出口15を出てもよい。エアロゾルをユーザーの口に搬送するために、ホース20を上部空間出口15に取り付けてもよい。マウスピース25は、ホース20に取り付けられてもよいか、またはその一部を形成してもよい。使用時における装置の例示的な気流経路は、図1に太い矢印で図示されている。マウスピース25は、ホース20の下流端に配置される。
【0100】
一実施形態によれば、装置100は、マウスピース25のためのドッキングステーション300を備える。ドッキングステーション300は、スイッチ400を含み得る。スイッチ400は、コントローラ30に動作可能に接続され得る。マウスピース25は、連結要素253を含み得る。連結要素253は、ドッキングステーション300と連結するように構成されてもよい。例えば、ドッキングステーション300は、磁石を含んでもよく、連結要素253は、磁性材料を含み得る。ドッキングステーション300は、装置本体上など、装置100の任意の適切な位置に定置され得る。スイッチ400は、マウスピース25の存在または不在を示す信号をコントローラ30に送信するように構成され得る。スイッチ400は、コントローラ30と有線または無線通信し得る。コントローラ30は、電源35に動作可能に接続されてもよい。コントローラ30は、発熱体160に動作可能に接続されてもよい。
【0101】
コントローラ30および電源35は、図1に図示された通りの要素130の底部部分以外の場所を含む、エアロゾル発生要素130の任意の好適な位置に位置し得る。
【0102】
ここで図2Aおよび図2Bを参照して、カートリッジ200の様々な実施形態を示す。カートリッジ200は、空洞218を画定する、側壁212、上部壁215、および底部壁213を含んでもよい。側壁212は、図示の通り、円筒状または円錐台状であってもよい。図2Aは、上部215の一部分が取り外されたカートリッジ200を示し、本体内部の空洞218を示す。カートリッジ200は、カートリッジ200を通って延びる中心軸Aを画定し得る。図2Bに示す通り、上部は、側壁212から延びるフランジ219を備えてもよい。フランジ219は、フランジを把持することによって使用後にカートリッジ200をレセプタクルから容易に取り外しうるように、シーシャ装置のレセプタクルのショルダー部上に置かれてもよい。
【0103】
図3Aおよび3Bは、ドッキングステーション300にドッキングされているマウスピース25を備える、およびドッキングステーション300から取り外された、エアロゾル発生装置100をそれぞれ図示する。ドッキングステーション300は、装置のハウジング180に沿ったどこにでも配置され得る。例えば、ドッキングステーション300は、ハウジング180の壁内に構築されてもよい。エアロゾル発生要素130は、キャップ131を含み得る。キャップ131は、ハウジング180内に取り外し可能に部分的に配置されてもよい。
【0104】
図3Aにおいて、マウスピースハンドル252は、ドッキングステーション300に連結されている。ユーザーは、図3Bに示すように、マウスピース25をドッキングステーション300から取り外し得る。一実施形態によれば、スイッチ400は、マウスピース25の存在を感知する能力を有する。一実施形態によれば、スイッチ400は、図3Aにおけるように、ドッキングステーション300上のマウスピース25の存在に関する、または図3Bにおけるように、ドッキングステーション300からのマウスピース25の不在に関する信号をコントローラ30に送信する能力を有する。
【0105】
ドッキングステーション300およびスイッチ400は、図4Aに示すように、コントローラ30に動作可能に接続され得る。接続は、有線接続または無線接続であってもよい。コントローラ30は、電源35に動作可能に接続されてもよい。コントローラ30は、発熱体160に動作可能に接続されてもよい。電源35は、発熱体160に動作可能に接続されてもよい。
【0106】
ドッキングステーション300は、一つ以上の磁石310を含み得る。一つ以上の磁石310は、図4Bに示すように、マウスピース25を受容するように構成され得る。一つ以上の磁石310は、電気回路の一部を形成し得る。電気回路はまた、コントローラ30、電源35、および発熱体160のうちの一つ以上を含んでもよい。一つ以上の磁石310は、スイッチ400またはその一部を形成し得る。マウスピース25をドッキングステーション300上にドッキングすることにより、電気回路が開き得る。マウスピース25をドッキングステーション300上にドッキングすることにより、スイッチ400が第一の位置または第一の状態に移動し得る。第一の位置または第一の状態において、スイッチ400は、マウスピース25の存在を示す信号をコントローラ30に送信してもよい。応答して、コントローラ30は、スタンバイモードを開始するか、または発熱体160への電力をオフにし得る。マウスピース25をドッキングステーション300から取り外すことにより、電気回路が閉じ得る。マウスピース25をドッキングステーション300から取り外すことにより、スイッチが第二の位置または第二の状態に移動し得る。第二の位置または第二の状態において、スイッチ400は、マウスピース25の不在を示す信号をコントローラ30に送信してもよい。応答して、コントローラ30は、エアロゾル発生モードを開始してもよい。
【0107】
マウスピース25は、ホース20に接続されたマウスピースハンドル本体252を含み得る。マウスピース25は、連結要素253を含み得る。連結要素253は、マウスピースハンドル本体252の一部を形成してもよい。連結要素253は、マウスピースハンドル本体252に包埋されてもよい。連結要素253は、マウスピースハンドル本体252の表面上に配置されてもよい。連結要素253は、磁石または磁性材料を含み得る。
【0108】
図5Aおよび5Bに示す別の実施形態によれば、一つ以上の磁石255は、マウスピースハンドル本体252内に配置される。対応する連結要素313は、スイッチ400内に配置される。別の方法として、磁石は、マウスピースハンドル本体252およびスイッチ400の両方に配置されてもよい。マウスピース25の一つ以上の磁石255をスイッチ400に隣接または接触させることによって、スイッチ400がトリガされ、スタンバイモードなどの動作モードが開始し得る。マウスピース25の一つ以上の磁石255をスイッチ400から取り外すことによって、スイッチ400がトリガされ、エアロゾル発生モードなどの別の動作モードが開始し得る。
【0109】
このように、スイッチを有するエアロゾル発生装置が記載されている。本発明の様々な修正および変形が、本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。特定の好ましい実施形態に関連して本発明を説明してきたが、当然のことながら、特許請求の通りの本発明は、こうした特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、機械技術、化学技術、およびエアロゾル発生物品製造または関連分野の当業者にとって明らかである、本発明を実施するための記載された方法の様々な修正は、以下の特許請求の範囲内に収まるものであることが意図される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A-4B】
図5A-5B】
【国際調査報告】