(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(54)【発明の名称】アンテナルーティング方法及び関連装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0413 20170101AFI20230309BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20230309BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20230309BHJP
H01Q 21/24 20060101ALI20230309BHJP
H01Q 3/24 20060101ALI20230309BHJP
H04B 17/309 20150101ALI20230309BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20230309BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20230309BHJP
【FI】
H04B7/0413 320
H04B7/06 042
H04B7/08 022
H01Q21/24
H01Q3/24
H04B17/309
H04W88/02 140
H04W16/28 130
H04B7/06 910
H04B7/08 740
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544225
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(85)【翻訳文提出日】2022-07-20
(86)【国際出願番号】 CN2020132931
(87)【国際公開番号】W WO2021147517
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】202010072640.9
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、レイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チー
【テーマコード(参考)】
5J021
5K067
【Fターム(参考)】
5J021AA06
5J021AA12
5J021DB04
5J021EA04
5J021GA01
5J021HA06
5J021JA05
5K067AA21
5K067DD43
5K067DD45
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
アンテナルーティング方法及び関連装置が提供される。当該方法は、ユーザー端末装置に適用される。ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを備える。各アンテナグループは2つのアンテナを含む。各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なる。当該方法は以下を含む。複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナがそれぞれ有効にされ、且つ第1の信号品質が測定されて、複数の第1の信号品質を取得する。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末装置に適用されるアンテナルーティング方法であって、
前記ユーザー端末装置は、前記ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを備え、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なり、前記方法は、
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効(enable)にし、且つ第1の信号品質を測定して、複数の第1の信号品質を取得する(S401)ことと、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする(S402)ことと、を含む、
ことを特徴とするアンテナルーティング方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にする前に、
プレーン接続モードを開始して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることであって、前記プレーン接続モードのもとで、前記複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが有効にされること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にすることは、
予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効(disable)にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にすること、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にした後、前記プレーン接続モードを開始すること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナを有効にすることは、
各アンテナグループから任意の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、
各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、又は、
各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることは、
前記各アンテナグループにおける各アンテナの信号品質を測定することと、
前記各アンテナの前記信号品質に基づいて、各アンテナグループにおける最適な信号品質に対応の前記1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする、ことと、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、
前記2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを有効にし、前記2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを無効にすることと、
複数の第2の信号品質を測定することと、
前記複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナを有効にすることは、
以前の第1の信号品質を取得すること、
最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にすること、又は、
最適な以前の第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループのうちの前記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループを有効にすること、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、
前記ユーザー端末装置がネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、前記複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にして、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ユーザー端末装置であって、無線周波数フロントエンドモジュール(910)、複数のアンテナグループ(920)、少なくとも1つのプロセッサ(930)、及び非一時的なコンピュータ可読記憶装置を含み、
前記無線周波数フロントエンドモジュール(910)は、アンテナが無線周波数信号を受送信するように制御するように構成されており、
前記複数のアンテナグループ(920)は、前記ユーザー端末装置の周縁に配置されており、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶装置は、前記少なくとも1つのプロセッサ(930)に結合されており、少なくとも1つのコンピュータ実行可能な命令を記憶しており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサ(930)によって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサ(930)に以下を実行させ、
前記複数のアンテナグループ(920)のうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、第1の信号品質を測定し、また、前記複数のアンテナグループ(920)における別の2つの隣接するアンテナグループに対して上記を繰り返して、複数の第1の信号品質を取得し、前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする、
ことを特徴とするユーザー端末装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサ(930)は、プレーン接続モードを開始して、無線周波数信号を受信又は送信するようにするようにさらに構成されており、前記プレーン接続モードのもとで、前記複数のアンテナグループ(920)の各々における1つのアンテナが有効にされる、
ことを特徴とする請求項10に記載のユーザー端末装置。
【請求項12】
前記複数のアンテナグループ(920)のうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にするように構成された前記少なくとも1つのプロセッサ(930)は、予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にするように構成されている、
ことを特徴とする請求項11に記載のユーザー端末装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサ(930)は、前記プレーン接続モードを開始するようにさらに構成されている、
ことを特徴とする請求項12に記載のユーザー端末装置。
【請求項14】
前記複数のアンテナグループ(920)の各々における1つのアンテナを有効にするように構成された前記少なくとも1つのプロセッサ(930)は、
各アンテナグループから任意の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにし、
各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにし、又は、
各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにするように構成されている、
ことを特徴とする請求項11に記載のユーザー端末装置。
【請求項15】
電子デバイス(1000)であって、少なくとも1つのプロセッサ(1010)、通信インターフェース(1030)、及び非一時的なコンピュータ可読記憶装置(1020)を含み、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶装置(1020)は、前記少なくとも1つのプロセッサ(1010)に結合されており、少なくとも1つのコンピュータ実行可能な命令(1021)を記憶しており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサ(1010)によって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサ(1010)に、
前記電子デバイス(1000)の複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にして、複数の第1の信号品質を取得することであって、前記複数のアンテナグループは、前記電子デバイス(1000)の周縁に配置されており、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なることと、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、複数の第1の信号品質を取得することと、を実行させる、
ことを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信の技術分野に関し、特に、アンテナルーティング方法及び関連装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、電磁波信号を受送信し、且つ無線通信を実現するように、携帯電話、タブレットコンピュータなどの移動端末はアンテナを備える。多入力多出力(Multiple-input multiple-output、MIMO)は、マルチアンテナ無線通信システムである。一般的な単入力単出力(single-input single-output、SISO)システムと比べて、MIMOは、送信側で複数のアンテナを利用してそれぞれ独立して信号を送信し、受信側で複数のアンテナを利用して元の情報を受信・復元することができる。MIMOは、帯域幅又は総消費電力を増やすことなく、通信システムのデータスループット(throughput)と伝送距離を大幅に向上させることができるため、近年注目されている。SISOとMIMOが両立する複数の動作モードのアンテナシステムにおいて、アンテナ間の低周波の相関が高いため、MIMOシステムの性能に影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
第一様態において、実施形態はアンテナルーティング方法を提供する。当該方法は、ユーザー端末装置に適用される。ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを備える。各アンテナグループは2つのアンテナを含む。各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なる。当該方法は以下を含む。
【0004】
複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナがそれぞれ有効(enable)にされ、且つ第1の信号品質が測定されて、複数の第1の信号品質を取得する。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0005】
第二様態において、実施形態はユーザー端末装置を提供する。当該ユーザー端末装置は、無線周波数フロントエンドモジュール、複数のアンテナグループ、少なくとも1つのプロセッサ、及び非一時的なコンピュータ可読記憶装置を含む。
【0006】
無線周波数フロントエンドモジュールは、アンテナが無線周波数信号を受送信するように制御するように構成されている。複数のアンテナグループは、ユーザー端末装置の周縁に配置されており、各アンテナグループは2つのアンテナを含む。非一時的なコンピュータ可読記憶装置は、少なくとも1つのプロセッサに結合されており、少なくとも1つのコンピュータ実行可能な命令を記憶しており、命令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに以下を実行させる。アンテナが無線周波数信号を受送信する際に、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、第1の信号品質を測定し、また、複数のアンテナグループにおける別の2つの隣接するアンテナグループに対して上記を繰り返して、複数の第1の信号品質を取得し、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0007】
第三様態において、実施形態は電子デバイスを提供する。当該電子デバイスは、少なくとも1つのプロセッサ、通信インターフェース、及び非一時的なコンピュータ可読記憶装置を含む。非一時的なコンピュータ可読記憶装置は、少なくとも1つのプロセッサに結合されており、少なくとも1つのコンピュータ実行可能な命令を記憶している。少なくとも1つのコンピュータ実行可能な命令が、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、
電子デバイスの複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、第1の信号品質を測定して、複数の第1の信号品質を取得することであって、複数のアンテナグループは、電子デバイスの周縁に配置されており、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なることと、
複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明に必要な添付図面を簡単に紹介する。明らかに、説明される添付図面は本開示のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者は創造的な努力なしに、これらの添付図面によって他の図面を得ることができる。
【
図1】
図1は、実施形態に係るユーザー端末装置のアプリケーションシステムアーキテクチャを示す概略図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るユーザー端末装置の構造を示す概略図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るハウジングが取り外された
図2のユーザー端末装置の構造を示す概略図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るアンテナルーティング(antenna routing)方法を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態に係る2つの隣接するアンテナグループをそれぞれ有効にするプロセスを示す概略図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るアンテナセットの選択を示す概略図である。
【
図7】
図7は、別の実施形態に係るアンテナセットの選択を示す概略図である。
【
図8】
図8は、別の実施形態に係るアンテナルーティング方法を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係るユーザー端末装置の構造を示す概略図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る電子デバイスの構造を示す概略図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るアンテナルーティング装置の機能ユニットを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
当業者が本出願の技術的解決策をより良く理解できるように、以下、添付図面を参照しながら本開示の実施形態における技術的解決策を明晰に、全面的に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本開示の一部の実施形態だけのものであり、全ての実施形態ではない。本開示の実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得ることができるすべての他の実施形態は、皆本開示の保護範囲に属する。
【0010】
本開示の明細書、請求項及び添付図面における「第1」「第2」などの用語は特定のシーケンスの説明のためではなく、異なる対象を区別するために用いられる。また、「含む」、「備える」、「有する」又は他のいかなるバリアントなどの用語は非排他的な含みをカバーすることを意図する。例えば、一連の操作又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は装置は、リストされた操作もしくはユニットに限定されず、選択的に、リストされていない他の操作もしくはユニットを含み、又は選択的に、これらのプロセス、方法、製品又は装置に固有の他の操作もしくはユニットを含むことができる。
【0011】
本明細書に言及される用語「実施形態」は、実施形態と結びついて説明される特定の特徴、構造、又は特性は本開示の少なくとも一つの実施形態に含まれることができることを意味する。明細書のいかなるところに現れる当該言葉は必ずしも同じ実施形態を示すとは限らなく、他の実施形態と相互に排他的な独立の実施形態又は選択可能な実施形態ではない。当業者は、本明細書に記載される実施形態が他の実施形態と組み合わせることができることを明示的に又は暗示的に理解することができる。
【0012】
図1は、実施形態に係るユーザー端末装置のアプリケーションシステムアーキテクチャを示す概略図である。
図1に示されるように、ユーザー端末装置10は、顧客宅内機器(customer premises equipment、CPE)である。ユーザー端末装置10は、基地局30と通信し、基地局30によって送信された第1のネットワーク信号を受信し、第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換するように構成されている。第2のネットワーク信号は、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ノートパソコンなどの端末装置20によって利用されることができる。第1のネットワーク信号は、第5世代(5th Generation、5G)移動通信技術信号であってもよいが、これに限定されない。第2のネットワーク信号は、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)信号であってよいが、これに限定されない。CPEは、農村、町、病院、工場、住宅街などに広く適用されることができる。CPEがアクセスできる第1のネットワーク信号は、無線ネットワーク信号であってもよいため、有線ネットワークを敷設するコストを節約することができる。
【0013】
図2は、実施形態に係るユーザー端末装置の構造を示す概略図である。
図2に示されるように、ユーザー端末装置はハウジング200を含む。ハウジング200は、マルチスペース円筒形、円筒状、又は他の形状を有してもよく、本明細書では限定されない。ハウジング200は、プラスチックなどの絶縁材料で作られてもよいが、これに限定されない。ユーザー端末装置は、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせたシステムである。
図2に示されるように、ユーザー端末装置は複数のインターフェースをさらに含み、複数のインターフェースは外部インターフェースを含み、外部インターフェースは、外部アンテナグループに電気的に接続するために用いられる。ユーザー端末装置は、内部アンテナ及び外部アンテナをさらに含み、内部アンテナ及び外部アンテナは、無線周波数信号を送信及び/又は受信するために用いられる。ユーザー端末装置は、CPEを含んでもよいが、これに限定されない。CPEは、新規の光ファイバユーザーのアクセスネットワークサービスのクライアント端末であり、有線ブロードバンドなどのサービスを提供するために用いられる。また、CPEは、移動体信号を受信し、無線Wi-Fi信号を介して移動体信号を転送し出力する移動体信号アクセス装置であり、基地局によって送信されたネットワーク信号をWi-Fi信号に変換する装置でもある。ユーザー端末装置は、内部アンテナ及び外部アンテナの中から4つのアンテナを選択して、無線周波数信号を送信及び/又は受信するようにし、例えば、基地局によって送信された第1の信号を受信し、第1の信号を第2の信号に変換し、第2の信号をスマートフォンやタブレットコンピュータなどの端末装置に送信するようにする。
【0014】
図3は、実施形態に係るハウジングが取り外された
図2のユーザー端末装置の構造を示す概略図である。ユーザー端末装置は、複数のアンテナグループ310a、及び信号変換装置を含む。複数のアンテナグループ310aは、ユーザー端末装置の周縁に配置されている。各アンテナグループ310aは、2つのアンテナ310を含む。各アンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310は、向きが同じであり、偏波方向が異なる。複数のアンテナ310は、第1のネットワーク信号を受信するように構成されている。信号変換装置は、複数のアンテナ310から4つのアンテナ310を選択して、第1のネットワーク信号を受信するように構成され、選択された4つのアンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換するように構成されている。
【0015】
上記複数のアンテナグループは、4つのアンテナグループであってもよいが、これに限定されない。
【0016】
アンテナ310は、ミリ波信号又はテラヘルツ信号の受信アンテナであってもよいが、これらに限定されない。それに応じて、第1のネットワーク信号は、ミリ波信号又はテラヘルツ信号であってもよいが、これらに限定されない。現在、5G無線システムでは、3GPP TS38.101プロトコルの規定に基づいて、5Gニューラディオ(new radio、NR)において、周波数帯(frequency range、FR)1と周波数帯(FR)2という2つの周波数帯が主に用いられる。FR1はsub-6GHz帯とも呼ばれ、周波数帯の範囲が450MHz~6GHzである。FR2はミリ波(millimeter wave、mm Wave)周波数帯とも呼ばれ、周波数帯の範囲が24.25GHz~52.6GHzである。3GPP(リリース15)において、5Gミリ波は現在、n257(26.5~29.5GHz)、n258(24.25~27.5GHz)、n261(27.5~28.35GHz)とn260(37~40GHz)であると規定されている。ミリ波信号又はテラヘルツ信号は、伝送速度が速いなどの利点を有する。しかし、ミリ波又はテラヘルツの信号は、外部の物体に遮蔽されやすい。アンテナ310と基地局3との間に物体が存在する場合に、アンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号は、信号強度が弱くなる。この場合、信号強度の弱い第1のネットワーク信号が第2のネットワーク信号に変換されると、取得される第2のネットワーク信号の信号強度も弱くなる可能性がある。本実施形態の説明では、アンテナ310は、sub-6GHz信号の受信アンテナである。それに応じて、第1のネットワーク信号は、sub-6GHzにおける無線周波数信号であり、第2のネットワーク信号は、Wi-Fi信号であってもよいが、これに限定されない。
【0017】
複数のアンテナグループ310aは、ユーザー端末装置の周縁に配置されてもよく、それは、複数のアンテナグループ310aがハウジング200の内部を1周以上囲む場合に限定されない。複数のアンテナグループ310aは、ユーザー端末装置の周縁を囲むように配置されていれば、ハウジング200の内壁に直接又は間接に配置されてもよいし、他の部材に配置されてもよい。
【0018】
第1のネットワーク信号を送信する基地局3の位置が不明確であるため、第1のネットワーク信号の送信方向が不明確である。また、各方向におけるアンテナ310によって受信される第1のネットワーク信号の信号強度が異なる。例えば、アンテナ310と基地局3との間に物体が隠れている場合に、アンテナ310によって受信される第1のネットワーク信号は信号強度が弱い。この場合、信号強度の弱い第1のネットワーク信号が第2のネットワーク信号に変換されると、取得される第2のネットワーク信号の信号強度も弱くなる可能性がある。本出願によれば、複数のアンテナ310は、複数の方向における第1のネットワーク信号を検出できるように、ユーザー端末装置の周縁に配置されている。このようにして、収集された第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて、最も強い信号強度を有する第1のネットワーク信号を判断する精度を向上させることができ、それによって、より強い信号強度を有する第2のネットワーク信号を取得するための必要な基礎を提供することができる。信号変換装置は、アンテナ310によって受信された最も強い信号強度を有する1つ又は複数の第1のネットワーク信号を選択し、上記1つ又は複数の第1のネットワーク信号を1つ又は複数の第2のネットワーク信号に変換し、それによって、変換された第2のネットワーク信号の信号強度を向上させることができる。
【0019】
また、基地局3によって送信された第1のネットワーク信号は、ユーザー端末装置への伝播中に、散乱(scattering)などにより楕円偏波(elliptical polarization)を呈する。通常、ある偏波方向におけるアンテナ310は、第1のネットワーク信号の全てのエネルギーを受信することができず、ひいては、ある偏波方向におけるアンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号のエネルギーは非常に低い。本出願では、1つのアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310は、偏波方向が異なるため、アンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号がより高いエネルギーを有する確率を向上させることができる。
【0020】
少なくとも1つの例において、1つのアンテナグループ310aは、2つのアンテナ310を含む。同じアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310のうちの1つのアンテナ310は、第1の偏波方向を有し、同じアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310のうちのもう1つのアンテナ310は、第2の偏波方向を有し、第1の偏波方向及び第2の偏波方向はそれぞれ±45°偏波方向である。
【0021】
上述したように、基地局3によって送信された第1のネットワーク信号は、ユーザー端末装置への伝播中に、散乱などにより楕円偏波を呈する。水平偏波方向又は垂直偏波方向における単一のアンテナ310は、全てのエネルギーを受信することができない。そこで、第1のネットワーク信号のエネルギーをできるだけ多く受信するために、偏波方向が互いに垂直な2つのアンテナ310が1つのアンテナグループ310aに配置されることによって、第1のネットワーク信号を受信する。それで、アンテナグループ310aでは、第1のネットワーク信号のエネルギーをいつでも受信することができる。しかし、垂直偏波又は水平偏波の第1のネットワーク信号の送信中に、第1のネットワーク信号は楕円偏波の第1のネットワーク信号となり、楕円偏波の第1のネットワーク信号は、垂直方向と水平方向でコンポーネントが一致しない。また、0°直線偏波方向におけるアンテナ310と90°直線偏波方向におけるアンテナ310がそれぞれアンテナグループ310aに使用された場合に、第1のネットワーク信号のほとんどが1つのアンテナ310によって受信される。そこで、同じアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310を有効に利用できるように、同じアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310はそれぞれ±45°偏波方向を有するように設定されて、同じアンテナグループ310aにおける各アンテナ310が第1のネットワーク信号を有効に受信できるようにする。
【0022】
現在、携帯電話などの電子デバイス及び他の移動端末製品による従来の2/3/4Gネットワーク及び5G NRネットワークをサポートするために、5G NR周波数帯の関連無線端末製品の設計では、4つのアンテナの方案が採用されている。しかし、屋内で使用する場合に、大きな消費電力、ひどい発熱、受信信号の大きな減衰、基地局とのデータ伝送速度(スループット)の低下などの課題がある。
【0023】
上記課題に対して、本出願はアンテナルーティング方法を提供する。以下、添付図面を参照しながら、本出願の実施形態を詳細に説明する。
【0024】
図4は、実施形態に係るアンテナルーティング方法を示すフローチャートである。当該方法は、ユーザー端末装置に適用される。ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを含む。各アンテナグループは、2つのアンテナを含む。各アンテナグループにおける2つのアンテナは、偏波方向が異なる。
図4に示されるように、当該方法はS401から開始される。
【0025】
S401において、ユーザー端末装置は、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、且つ第1の信号品質を測定して、複数の第1の信号品質を取得する。
【0026】
図5は、実施形態に係る2つの隣接するアンテナグループをそれぞれ有効にするプロセスを示す概略図である。
図5に示されるように、ユーザー端末装置が起動又はネットワークアクセスを検出すると、複数のアンテナグループの中から選択された2つの隣接するアンテナグループを用いて、基地局のネットワークにアクセスする。前記ネットワークは、従来の2/3/4Gネットワーク及び5G NRネットワークであり、5G NRネットワークは、ノンスタンダローン(non-standalone、NSA)/スタンドアローン(standalone、SA)ネットワークを含む。ユーザー端末装置は、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、例えば、異なるアンテナセットを順次に有効にする。例として、ユーザー端末装置は、アンテナ1とアンテナ6、及びアンテナ8とアンテナ4のアンテナセットを有効にし、アンテナ2とアンテナ5、及びアンテナ8とアンテナ4のアンテナセットを有効にし、アンテナ2とアンテナ5、及びアンテナ3とアンテナ7のアンテナセットを有効にし、又は、アンテナ3とアンテナ7、及びアンテナ1とアンテナ6のアンテナセットを有効にすることができる。添付図面では、有効にされたアンテナは太線で示されている。
【0027】
1つの例では、2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナがネットワークに成功にアクセスされた後、その後のアンテナの選択が進み、そうでなければ、NSA/SAネットワーク接続の試行を終了する。
【0028】
プレーンスペースアンテナセットの片側(又は、端)にあるアンテナグループにおける2つのアンテナは有効のままで、プレーンスペースアンテナセットの片側にある別のアンテナグループにおける2つのアンテナは無効で、別のアンテナグループにおける2つのアンテナの対角に位置する2つのアンテナは有効である。この場合、現在のアンテナセットの信号品質が測定される。
【0029】
例えば、異なるアンテナセットを有効にした場合に、第1の信号品質をそれぞれ測定して、複数の第1の信号品質を取得する。
【0030】
S402において、ユーザー端末装置は、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0031】
ユーザー端末装置は、測定された複数の第1の信号品質を比較することによって、最適な第1の信号品質及び対応の2つの隣接するアンテナグループを確定し、確定された2つの隣接するアンテナグループを介して無線周波数信号を受信又は送信する。
【0032】
本実施態様によれば、ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを備え、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なる。ユーザー端末装置は、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、複数の第1の信号品質を取得するために測定し、また、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。このように、複数のアンテナグループをユーザー端末装置のハウジングに配置し、ネットワークアクセスのために最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを選択することによって、実際の信号環境に応じた自動方向調整を実現し、アンテナの通信効率及び基地局とのデータ伝送速度を向上させることができる。
【0033】
少なくとも1つの実施形態では、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にする前に、プレーン接続モード(plane connection mode)が開始されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。プレーン接続モードのもとで、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが有効にされる。
【0034】
図6は、実施形態に係るアンテナセットの選択を示す概略図である。
図6は、ユーザー端末装置の上面図である。
図6に示されるように、ユーザー端末装置は、起動の際に、又は初めてネットワークアクセスを実行する際に、複数(例えば、4つ)のアンテナグループの各々から選択された1つのアンテナを用いて、基地局のネットワークへのアクセスを試行する。ネットワークは、従来の2/3/4Gネットワーク及び5G NRネットワークであり、5G NRネットワークは、NSA/SAネットワークを含む。複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが、
図6に示されるように有効にされることができ、例えば、アンテナ1、アンテナ2、アンテナ3、及びアンテナ4のアンテナセット、又は他のアンテナセット(例えば、アンテナ5、アンテナ6、アンテナ7、及びアンテナ8のアンテナセット)が挙げられるが、各アンテナグループは、基地局のネットワークにアクセスするための有効にされた1つのアンテナを有することが必要である。
【0035】
本実施形態によれば、ユーザー端末装置は、複数のアンテナグループの各々における任意の1つのアンテナをそれぞれ有効にすることによって、プレーン接続モードを確定することができるため、アンテナの選択中に、信号品質不良によるユーザー端末装置のコールドロップを回避し、プレーン接続モードにおけるアンテナの最良の信号品質及び性能を確保することができる。
【0036】
少なくとも1つの実施形態では、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナは、以下のようにそれぞれ有効にされる。予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナが無効にされ、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナが有効にされる。
【0037】
プレーンスペースアンテナセットの片側にある2つのアンテナは有効のままで、プレーンスペースアンテナセットの残りの2つのアンテナは無効で、前記片側にあるアンテナモジュールの各々における有効にされていない1つのアンテナがそれぞれ有効にされる。この場合、現在のアンテナセットの信号品質が測定される。
【0038】
本実施形態のユーザー端末装置によれば、ネットワークにアクセスするアンテナの信号品質を確保し、アンテナの効率を向上させることができる。
【0039】
少なくとも1つの実施態様において、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナが無効にされ、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナが有効にされた後、プレーン接続モードが開始される。
【0040】
図7は、別の実施形態に係るアンテナセットの選択を示す概略図である。
図7は、ユーザー端末装置の上面図である。
図7に示されるように、ユーザー端末装置において、1回目の試行では、アンテナ1及びアンテナ4のオン/オフ状態は変化せず、アンテナ2及びアンテナ3は無効となり、アンテナ8及びアンテナ6は有効となり、この場合にアンテナの信号品質R1が測定される。その後、プレーン接続モードを開始、即ち、アンテナ1、アンテナ2、アンテナ3及びアンテナ4を含むアンテナセットが有効な初期状態に戻り、2回目の試行では、アンテナ2及びアンテナ4のオン/オフ状態は変化せず、アンテナ1及びアンテナ3は無効となり、アンテナ5及びアンテナ8は有効となり、この場合にアンテナの信号品質R2が測定される。その後、上記初期状態に戻り、3回目の試行では、アンテナ2及びアンテナ3のオン/オフ状態は変化せず、アンテナ1及びアンテナ4は無効となり、アンテナ5及びアンテナ7は有効となり、この場合にアンテナの信号品質R3が測定される。その後、上記初期状態に戻り、4回目の試行では、アンテナ1及びアンテナ3のオン/オフ状態は変わらず、アンテナ2及びアンテナ4は無効となり、アンテナ6及びアンテナ7は有効となり、この場合にアンテナの信号品質R4が測定される。
【0041】
本実施形態によれば、確定されたプレーン接続モードに基づいて、ユーザー端末装置は、複数のコレクションを有効にし(各コレクションは2つの隣接するアンテナグループを含む)、対応の信号品質を測定することができるため、サイド(又は、エッジ)スペースアンテナグループの選択中に、信号品質不良によるユーザー端末装置のコールドロップを回避し、2つの隣接するアンテナグループの最良の信号品質及び性能を確保することができる。
【0042】
少なくとも1つの例において、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを以下のように確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。複数のコレクション、対応の複数の第1の信号品質、及び予め設定されたスペクトル効率アルゴリズムに基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定する。各コレクションは、2つの隣接するアンテナグループを含む。
【0043】
上記複数のコレクション、対応の複数の第1の信号品質、及び予め設定されたスペクトル効率アルゴリズムに基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを以下のように確定する。ユーザー端末装置は、プレーンスペースアンテナセットを複数のサイドスペースアンテナセットのうちの任意の1つのサイドスペースアンテナセットに切り替えた後、モデムによって報告された現在のサイドスペースアンテナセットに対応する測定情報を受信する。測定情報は、予め設定された周期内における現在のサイドスペースアンテナセットのランクインジケータ(rank indicator)、各ランクの信号対雑音比(signal-to-noise ratio、SINR)値、参照信号受信電力(reference signal receiving power)、及び変調次数mである。また、上記測定情報に基づいてスペクトル効率アルゴリズムを実行して、現在のサイドスペースアンテナセットに対応するスペクトル効率を確定する。スペクトル効率アルゴリズムは、以下を含む。チャネル品質表示(Channel Quality Indication、CQI)値とSINR値との予め設定されたマッピング関係に基づいて、SINR値における各フローのCQI
k値を確定し、CQI値とコードレートとの予め設定されたマッピング関係に基づいて、各フローのCQI
k値に対応するコードレートR
kを確定し、予め設定されたスペクトル効率の計算式に基づいて、現在のサイドスペースアンテナセットに対応するスペクトル効率を計算し、ここで、予め設定されたペクトル効率の計算式は、
であることができる。ηはスペクトル効率を表す。ここで、プレーンスペースアンテナセットは、各アンテナグループにおける1つのアンテナのみがネットワークアクセスのために有効にされることを意味する。
【0044】
本実施態様によれば、ユーザー端末装置は、複数の第1の信号品質及び予め設定されたスペクトル効率アルゴリズムに基づいて、最適な2つの隣接アンテナグループを選択することによって、実際のネットワーク信号環境に応じた自動方向調整を実現し、アンテナの接続性能を向上させることができる。
【0045】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが以下のように有効にされる。各アンテナグループから任意の1つのアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。又は、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。又は、各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0046】
ユーザー端末装置が起動してから初めてネットワークアクセスを実行する際に、ユーザー端末装置は、4つのアンテナグループの各々から任意の1つのアンテナを選択して、予め設定されたネットワークにアクセスすることができる。又は、ユーザー端末装置は、起動の際に、最適なアンテナを選択し、即ち、予め設定されたネットワークへのアクセスが成功する確率が大きなアンテナを選択してから、動作中に、最適なアンテナを選択する。又は、ユーザー端末装置は、アンテナの配置及び偏波に基づいて、4つのアンテナグループの各々から任意の1つのアンテナを選択して、予め設定されたネットワークにアクセスする。ユーザー端末装置が初めてでなくネットワークアクセスを実行する際に、ユーザー端末装置は、ネットワークアクセスのために、最適な信号品質を有する以前(又は、過去)のアンテナを選択することができる。
【0047】
本実施形態によれば、実際のネットワーク信号環境に応じた自動方向調整を実現し、アンテナの接続性能を向上させることができる。
【0048】
少なくとも1つの実施態様において、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナが以下のように選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。各アンテナグループにおける各アンテナの信号品質が測定される。各アンテナの信号品質に基づいて、各アンテナグループにおける、最適な信号品質に対応の1つのアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0049】
ユーザー端末装置が基地局のネットワークへのアクセスを試行する際に、各アンテナの信号品質を直接に測定することによって、各アンテナグループの信号品質が確定され、最終的に、最適な信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが選択されて、無線周波数信号を受送信するようにする。
【0050】
例えば、各アンテナの信号品質を取得することができるため、アンテナのオン/オフ状態の切り替え回数を減らすことができる。例えば、最初は、アンテナ1、アンテナ2、アンテナ3及びアンテナ4のみが有効にされた場合に、アンテナ1、アンテナ2、アンテナ3及びアンテナ4のそれぞれの信号品質を取得し、その後、アンテナ5、アンテナ6、アンテナ7及びアンテナ8のみが有効にされた状態に切り替え、アンテナ5、アンテナ6、アンテナ7及びアンテナ8のそれぞれの信号品質を取得する。このように、上記8つのアンテナのそれぞれの単一の信号品質を取得することができ、最適な性能を有するアンテナセットは計算を介して直接に確定されることができる。
【0051】
本実施形態によれば、ユーザー端末装置は、各アンテナの信号品質を確定することによって、2つの隣接するアンテナグループを選択することができ、そのため、ユーザー端末装置のネットワーク接続の成功率及びアンテナの接続性能を向上させることができる。
【0052】
少なくとも1つの実施形態では、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、以下がさらに実行される。2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが有効にされ、2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが無効にされる。複数の第2の信号品質が測定される。複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0053】
最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループの信号品質が予め設定された品質より低い場合に、角度接続モード(angular connection mode)を選択することができる。即ち、確定された2つの隣接するアンテナグループのうちの任意の1つのアンテナグループにおける2つのアンテナは有効のままで、確定された2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが無効にされ、上記2つの隣接するアンテナグループのうちの任意の1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが有効にされる。例えば、確定された2つの隣接するアンテナグループが、アンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループと、アンテナ4及びアンテナ8を含むアンテナグループである場合に、アンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループは有効のままで、アンテナ4及びアンテナ8を含むアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが無効にされ、アンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループに隣接するアンテナ3及びアンテナ7を含むアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが有効にされる。
【0054】
本実施形態によれば、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループの信号品質が悪い場合に、ユーザー端末装置は、2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを有効にし、2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを無効にすることができ、それで、アンテナルーティングの効率と能力を向上させることが可能である。
【0055】
少なくとも1つの実施形態では、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナが以下のように有効にされる。以前の第1の信号品質が取得される。最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが有効にされる。又は、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの上記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループが有効にされる。
【0056】
ユーザー端末装置は、2つの隣接するアンテナグループを以下のように有効にする。ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置によって記憶された以前の第1の信号品質を直接に取得し、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にする。又は、ユーザー端末装置は、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの上記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループを有効にする。例えば、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが、アンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループと、アンテナ4及びアンテナ8を含むアンテナグループとであると仮定すると、アンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループが有効にされ、且つアンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループに隣接するアンテナ3及びアンテナ7を含むアンテナグループが有効にされるか、アンテナ4及びアンテナ8を含むアンテナグループが有効にされ、且つアンテナ4及びアンテナ8を含むアンテナグループに隣接するアンテナ2及びアンテナ5を含むアンテナグループが有効にされる。
【0057】
本実施形態によれば、ユーザー端末装置は、最適な以前の第1の信号品質を有するアンテナグループに基づいて、ネットワークにアクセスすることができるため、ユーザー端末装置のネットワーク接続の効率及び成功率を向上させることができる。
【0058】
少なくとも1つの実施態様において、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、以下がさらに実行される。ユーザー端末装置がネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが有効にされて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0059】
ネットワークから切断された場合に、ユーザー端末装置は、測定された複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを直接に有効にして、無線周波数信号を受送信するようにする。
【0060】
本実施形態によれば、ユーザー端末装置がネットワークから切断された場合に、ユーザー端末装置は、複数の第1の信号品質に基づいて、2つの隣接するアンテナグループを切り替えることができ、それで、ユーザー端末装置のアンテナのネットワーク接続の安定性を確保することができる。
【0061】
図4の実施態様と一致するように、
図8は、別の実施形態に係るアンテナルーティング方法を示すフローチャートである。当該方法は、ユーザー端末装置に適用される。ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループ(又は、アンテナモジュール)を含む。各アンテナグループは、2つのアンテナを含む。各アンテナグループにおける2つのアンテナは、偏波方向が異なる。
図8に示されるように、当該方法はS801から開始される。
【0062】
S801において、ユーザー端末装置が起動すると、ユーザー端末装置は、各アンテナモジュールから、予め設定されたネットワークにアクセスするための1つのアンテナを選択して、プレーンスペースアンテナセットを取得する。
【0063】
S802において、ユーザー端末装置は、予め設定された方向で順次に、プレーンスペースアンテナセットにおける第1の側にある第1のアンテナ及び第2のアンテナを無効にし、前記第1のアンテナ及び第2のアンテナに対向する側にあるアンテナモジュールの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にして、複数のサイドスペースアンテナセットを取得する。
【0064】
S803において、ユーザー端末装置は、複数のサイドスペースアンテナセットの信号品質をそれぞれ測定する。
【0065】
S804において、ユーザー端末装置は、複数のサイドスペースアンテナセットと、複数のサイドスペースアンテナセットの信号品質とに基づいて、最適な信号品質を有する目標サイドスペースアンテナセットを確定する。
【0066】
本実施態様によれば、ユーザー端末装置は、起動の際に、予め設定されたネットワークにアクセスするために、各アンテナモジュールから1つのアンテナを選択して、プレーンスペースアンテナセットを取得することができる。その後、ユーザー端末装置は、プレーンスペースアンテナセット中の第1のアンテナ及び第2のアンテナを無効にし、目標アンテナモジュールの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にして、複数のサイドスペースアンテナセット及び対応の信号品質を取得することができる。第1のアンテナ及び第2のアンテナがそれぞれ属するアンテナモジュールは、隣接するアンテナグループであり、目標アンテナモジュールは、第1のアンテナ及び第2のアンテナがそれぞれ属するアンテナモジュール以外のアンテナモジュールである。ユーザー端末装置は、複数のサイドスペースアンテナセットと、複数のサイドスペースアンテナセットの信号品質とに基づいて、最適な信号品質を有する目標サイドスペースアンテナセットをさらに確定することができる。このように、ユーザー端末装置のハウジングに複数(例えば、4つ)のアンテナモジュールが配置され、ユーザー端末装置は、プレーンスペースアンテナセットを介して初期ネットワークアクセスを実行し、サイドスペースアンテナセットの選択中に、最適な信号品質を有する2つのアンテナモジュールを選択して、ネットワークにアクセスする。実際の信号環境に応じた自動方向調整を実現し、最高の性能を発揮させ、基地局とのデータ伝送速度を向上させることができる。
【0067】
さらに、ユーザー端末装置は、プレーンスペースアンテナセットに基づいて、複数のサイドスペースアンテナセットを取得し、複数のサイドスペースアンテナセットの信号品質を測定することによって、目標サイドスペースアンテナセットを確定することができる。サイドスペースアンテナセットの選択中に、信号品質不良によるユーザー端末装置のコールドロップを回避し、目標サイドスペースアンテナセットの最良の信号品質及び性能を確保することができる。
【0068】
図4の実施態様と一致するように、
図9は、実施形態に係るユーザー端末装置の構造を示す概略図である。ユーザー端末装置は、無線周波数(radio frequency、RF)フロントエンドモジュール910、複数のアンテナグループ920、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ930)、入力/出力(input/output、I/O)システム940、及び非一時的コンピュータ可読記憶装置(例えば、メモリ950)を含む。
図9に示されるように、ユーザー端末装置は、RFフロントエンドモジュール910、複数のアンテナグループ920、及びプロセッサ930を含む。
【0069】
RFフロントエンドモジュール910は、アンテナが無線周波数信号を受送信するように制御するように構成されている。RFフロントエンドモジュール910は、複数のRF回路911を含む。
【0070】
複数のアンテナグループ920は、ユーザー端末装置の周縁に配置されており、各アンテナグループは2つのアンテナを含む。複数のアンテナグループは、I/Oシステム940の周辺インターフェース941を介して、RFフロントエンドモジュールと電気的に結合される。
【0071】
プロセッサ930は、アンテナが無線周波数信号を受送信する際に、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、第1の信号品質を測定し、また、複数のアンテナグループにおける別の2つの隣接するアンテナグループに対して上記を繰り返して、複数の第1の信号品質を取得し、複数の第1の信号品質に基づいて最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにするように構成されている。
【0072】
図5を参照しながら、本明細書における「任意の2つの隣接するアンテナグループ」及び「別の2つの隣接するアンテナグループ」について詳細に説明する。明確化のため、アンテナ1及びアンテナ6を含むアンテナグループをアンテナグループAと称し、アンテナ4及びアンテナ8を含むアンテナグループをアンテナグループBと称し、アンテナ2及びアンテナ5を含むアンテナグループをアンテナグループCと称し、アンテナ3及びアンテナ7を含むアンテナグループをアンテナグループDと称する。「任意の2つの隣接するアンテナグループ」がアンテナグループA及びBである場合に、「別の2つの隣接するアンテナグループ」は、アンテナグループB及びC、アンテナグループC及びD、並びにアンテナグループD及びAを指す。即ち、プロセッサ930は、以下のように構成されており、アンテナグループA及びBの各々における2つのアンテナのみを有効にし(この場合、別のアンテナグループ(即ち、アンテナグループC及びD)の各々における2つのアンテナが無効にされ)、第1の信号品質Q1を測定し、又は、アンテナグループB及びCの各々における2つのアンテナのみを有効にし(この場合、別のアンテナグループ(即ち、アンテナグループA及びD)の各々における2つのアンテナが無効にされ)、第1の信号品質Q2を測定し、又は、アンテナグループC及びDの各々における2つのアンテナのみを有効にし(この場合、別のアンテナグループ(即ち、アンテナグループB及びA)の各々における2つのアンテナが無効にされ)、第1の信号品質Q3を測定し、又は、アンテナグループD及びAの各々における2つのアンテナのみを有効にし(この場合、別のアンテナグループ(即ち、アンテナグループB及びC)の各々における2つのアンテナが無効にされ)、第1の信号品質Q4を測定する。このように、複数の第1の信号品質が取得される。
【0073】
メモリ950は、オペレーティングシステム951、通信モジュール952、及び全地球測位システム(global position system、GPS)モジュール953をさらに含む。
【0074】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。プレーン接続モードを開始して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。前記プレーン接続モードのもとで、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが有効にされる。
【0075】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にする。
【0076】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナが有効にされ、且つ第1の信号品質が測定されたたびに、プレーン接続モードを開始する。
【0077】
少なくとも1つの例において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。複数のコレクション(各コレクションは2つの隣接するアンテナグループを含む)、対応の複数の第1の信号品質、及び予め設定されたスペクトル効率アルゴリズムに基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定する。
【0078】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。各アンテナグループから任意の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにし、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにし、又は、各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0079】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。各アンテナグループにおける各アンテナの信号品質を測定し、また、各アンテナの信号品質に基づいて、各アンテナグループにおける最適な信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0080】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを有効にし、2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを無効にし、複数の第2の信号品質を測定し、また、複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0081】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。以前の第1の信号品質を取得し、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にするか、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの上記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループを有効にする。
【0082】
少なくとも1つの実施態様において、プロセッサ930は、以下のようにさらに構成されている。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、ユーザー端末装置がネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にして、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0083】
図4の実施態様と一致するように、
図10は、実施形態に係る電子デバイス1000の構造を示す概略図である。
図10に示されるように、電子デバイス1000は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、アプリケーションプロセッサ1010)、通信インターフェース1030、及び非一時的なコンピュータ可読記憶装置(例えば、メモリ1020)を含む。非一時的なコンピュータ可読記憶装置は、少なくとも1つのプロセッサ1010と通信インターフェース1030に結合されており、少なくとも1つのコンピュータ実行可能な命令(例えば、1つ又は複数のプログラム1021)を記憶するように構成されている。1つ又は複数のプログラム1021は、アプリケーションプロセッサ1010によって実行されるように構成されており、以下を実行するように構成された命令を含む。
【0084】
複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナがそれぞれ有効にされ、且つ第1の信号品質が測定されて、複数の第1の信号品質を取得する。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0085】
本実施態様によれば、電子デバイスは、電子デバイスの周縁に配置された複数のアンテナグループを備え、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なる。電子デバイスは、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、複数の第1の信号品質を取得するために測定し、また、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることができる。このように、複数のアンテナグループを電子デバイスのハウジングに配置し、ネットワークアクセスのために最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを選択することによって、実際の信号環境に応じた自動方向調整を実現し、アンテナの通信効率及び基地局とのデータ伝送速度を向上させることができる。
【0086】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にする前に、1つ又は複数のプログラムは、以下を実行するように構成された命令をさらに含む。プレーン接続モードが開始されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。プレーン接続モードのもとで、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが有効にされる。
【0087】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にすることについて、1つ又は複数のプログラムの命令は、以下を実行するように構成されている。予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にする。
【0088】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、且つ第1の信号品質を測定して、複数の第1の信号品質を取得することについて、1つ又は複数のプログラムの命令は、以下を実行するように構成されている。別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナが有効にされ、且つ第1の信号品質が測定されたたびに、プレーン接続モードが開始される。
【0089】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナを有効にすることについて、1つ又は複数のプログラムの命令は、以下を実行するように構成されている。各アンテナグループから任意の1つのアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。又は、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。又は、各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0090】
少なくとも1つの実施態様において、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることについて、1つ又は複数のプログラムの命令は、以下を実行するように構成されている。各アンテナグループにおける各アンテナの信号品質が測定される。各アンテナの信号品質に基づいて、各アンテナグループにおける最適な信号品質に対応の1つのアンテナが選択されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0091】
少なくとも1つの実施態様において、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、1つ又は複数のプログラムは、以下を実行するように構成された命令をさらに含む。2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが有効にされ、2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナが無効にされる。複数の第2の信号品質が測定される。複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0092】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナを有効にすることについて、1つ又は複数のプログラムの命令は、以下を実行するように構成されている。以前の第1の信号品質が取得される。最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが有効にされる。又は、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの上記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループが有効にされる。
【0093】
少なくとも1つの実施態様において、1つ又は複数のプログラムは、以下を実行するように構成された命令をさらに含む。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、電子デバイスがネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが有効にされて、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0094】
以上は、主に方法の実行プロセスの角度から本開示の実施形態の方案を紹介した。上記機能を実現するために、ユーザー端末装置又は電子デバイスは各機能に対応のハードウェア構造、及び/又はソフトウェアモジュールを含む。本明細書に開示された実施形態に記載された例示のユニット及び方案のステップと結びつけて、本開示がハードウェア、又はハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせにより実現され得ることは、当業者にとって明らかである。ある機能が、ハードウェアにより実行されるか又はコンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動する方法により実行されるかについては、技術的解決策の特定の応用場合や設計の制限条件などによって決められる。当業者は、特定応用ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実現できるが、これらの実現は、本開示の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0095】
本開示の実施形態によれば、ユーザー端末装置に対して、機能ユニットの分割が、上記の方法例に基づいて実施されてもよい。例えば、各機能ユニットは、各機能に基づいて分割されてもよければ、2つ以上の機能は1つの処理ユニットに集積されてもよい。上記集積ユニットは、ハードウェア又はソフトウェア機能ユニットの形式で実現されることができる。本開示の実施形態において、機能ユニットの分割は例示的なものであり、ロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現される場合に、別の分割形態を有してもよい。
【0096】
図11は、実施形態に係るアンテナルーティング装置1100の機能ユニットを示すブロック図である。アンテナルーティング装置1100は、ユーザー端末装置に適用される。ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを含む。各アンテナグループは、2つのアンテナを含む。各アンテナグループにおける2つのアンテナは、偏波方向が異なる。当該装置は、処理ユニット1101及び通信ユニット1102を含む。
【0097】
処理ユニット1101は、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、複数の第1の信号品質を取得するために測定し、また、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにするように構成されている。
【0098】
アンテナルーティング装置1100は、ユーザー端末装置のプログラムコード及びデータを記憶するための記憶ユニット1103をさらに含むことができる。処理ユニット1101はプロセッサであってもよく、通信ユニット1102はタッチディスプレイスクリーン又はトランシーバであってもよく、記憶ユニット1103はメモリであってもよい。
【0099】
本実施態様によれば、ユーザー端末装置は、ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを備え、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なる。ユーザー端末装置は、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、複数の第1の信号品質を取得するために測定し、また、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。このように、複数のアンテナグループをユーザー端末装置のハウジングに配置し、ネットワークアクセスのために最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを選択することによって、実際の信号環境に応じた自動方向調整を実現し、アンテナの通信効率及び基地局とのデータ伝送速度を向上させることができる。
【0100】
少なくとも1つの実施態様において、処理ユニット1101は、以下のようにさらにように構成されている。複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にする前に、プレーン接続モードを開始して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。プレーン接続モードは、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナである。
【0101】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にすることについて、処理ユニット1101は、予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にするように構成されている。
【0102】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にし、且つ第1の信号品質を測定して、複数の第1の信号品質を取得することについて、処理ユニット1101は、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナが有効にされ、且つ第1の信号品質が測定されたたびに、プレーン接続モードを開始するように構成されている。
【0103】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナを有効にすることについて、処理ユニット1101は、以下のように構成されている。各アンテナグループから任意の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにし、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにし、又は、各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0104】
少なくとも1つの実施態様において、各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることについて、処理ユニット1101は、以下のように構成されている。各アンテナグループにおける各アンテナの信号品質を測定し、また、各アンテナの信号品質に基づいて、各アンテナグループにおける最適な信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0105】
少なくとも1つの実施態様において、処理ユニット1101は、以下のようにさらに構成されている。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを有効にし、2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを無効にし、複数の第2の信号品質を測定し、また、複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0106】
少なくとも1つの実施態様において、複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナを有効にすることについて、処理ユニット1101は、以下のように構成されている。以前の第1の信号品質を取得し、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にするか、最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループのうちの上記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループを有効にする。
【0107】
少なくとも1つの実施態様において、処理ユニット1101は、以下のようにさらに構成されている。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループが確定されて、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、ユーザー端末装置がネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にして、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【0108】
方法実施形態と装置実施形態は同じ技術概念の異なる表現形態であるため、本出願では、方法実施形態の内容は装置実施形態に適用されるべきであることが理解でき、ここでは繰り返さない。
【0109】
本開示の実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ記憶媒体は、電子データ交換(electronic data interchange、EDI)のために用いられるコンピュータプログラムを記憶することができる。コンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータに上記方法実施形態に記載された任意の方法における操作の一部又は全部を実行させる。上記コンピュータはユーザー端末装置を含む。
【0110】
本開示の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータプログラムは、コンピュータに上記方法実施形態に記載された任意の方法における操作の一部又は全部を実行させることができる。このコンピュータプログラム製品はソフトウェアインストールパッケージであることができる。上記コンピュータはユーザー端末装置を含む。
【0111】
簡略化のために、前記方法実施形態は、一連の動作の組み合わせと表現されていることに留意されたい。しかしながら、本開示が、説明した動作の順序に限定されないということを当業者は理解すべきである。それは、本発明に基づいて、あるステップ又は操作が他の順序に従い、又は同時に実行されることができるからである。また、明細書に記載された実施形態は例示的な実施形態であり、係る動作とモジュールは必ずしも本発明に必要なものであるとは限らないということを当業者は理解すべきである。
【0112】
上記実施形態では、各実施形態の説明にはそれぞれ強調点がある。ある実施形態において、詳しく説明されなかった部分については、他の実施形態の関連説明を参照することができる。
【0113】
本開示の実施形態において、明細書に係る実施形態に開示された装置は、他の形態により実現され得ると理解されるべきである。例えば、上記デバイス/装置実施形態は、例示的なものに過ぎない。例えば、ユニットの分割はロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現される場合に、別の分割形態を有してもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントを組み合わせ、又は別のシステムに集積し、又はその若干の特徴を無視し、又は実行しなくてもよい。さらに、示される又は検討されるコンポーネントの間の結合や通信接続は、いくつかのインタフェースによる直接結合や通信接続であってもよく、装置もしくはユニットの間の間接結合や通信接続であってもよく、電気接続、又は他の形態であってもよい。
【0114】
分離コンポーネントとして記載されたユニットは、物理的に分離してもよく、分離しなくてもよい。ユニットとして表示されるコンポーネントは、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットではなくてもよい。即ち、一つの場所に位置してもよく、複数のネットワークエレメントに配置されてもよい。実際のニーズに応じて一部又は全部のユニットを選択して本実施形態の技術的解決策の目的を実現することができる。
【0115】
また、本開示の様々な実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよいし、各ユニットが単独に物理的に存在してもよいし、2つ以上のユニットは1つのユニットに集積されてもよい。上記集積ユニットは、ハードウェア又はソフトウェア機能モジュールの形式で実現されることができる。
【0116】
集積ユニットは、ソフトウェア機能モジュールとして実現され、且つ独立の製品として販売されたり使用されたりする場合に、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。この理解によれば、本開示の技術的解決策について、本質的な部分、又は従来技術に貢献できた部分、又は当該技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品として表現され得る。このコンピュータソフトウェア製品は、メモリに記憶されており、コンピュータデバイス(パソコン、サーバ、又はネットワークデバイスなどであってもよい)に本開示の様々な実施形態に記載の操作の全部又は一部を実行させるための複数の命令を含む。前記メモリは、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)フラッシュディスク、読み取り専用メモリ(Read Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、モバイルハードディスク、磁気ディスク又はコンパクトディスク(compact disk、CD)などのプログラムコードを記憶可能な各種類の媒体を含む。
【0117】
上記実施形態の様々な方法の一部又は全部は、プログラムが関連ハードウェアを指示することによって完成され得るということを、当業者は理解できる。このプログラムはコンピュータ可読メモリに記憶されることができる。上記メモリは、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク又はコンパクトディスク(CD)などを含むことができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
アンテナ310は、ミリ波信号又はテラヘルツ信号の受信アンテナであってもよいが、これらに限定されない。それに応じて、第1のネットワーク信号は、ミリ波信号又はテラヘルツ信号であってもよいが、これらに限定されない。現在、5G無線システムでは、3GPP TS38.101プロトコルの規定に基づいて、5Gニューラディオ(new radio、NR)において、周波数帯(frequency range、FR)1と周波数帯(FR)2という2つの周波数帯が主に用いられる。FR1はsub-6GHz帯とも呼ばれ、周波数帯の範囲が450MHz~6GHzである。FR2はミリ波(millimeter wave、mm Wave)周波数帯とも呼ばれ、周波数帯の範囲が24.25GHz~52.6GHzである。3GPP(リリース15)において、5Gミリ波は現在、n257(26.5~29.5GHz)、n258(24.25~27.5GHz)、n261(27.5~28.35GHz)とn260(37~40GHz)であると規定されている。ミリ波信号又はテラヘルツ信号は、伝送速度が速いなどの利点を有する。しかし、ミリ波又はテラヘルツの信号は、外部の物体に遮蔽されやすい。アンテナ310と基地局30との間に物体が存在する場合に、アンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号は、信号強度が弱くなる。この場合、信号強度の弱い第1のネットワーク信号が第2のネットワーク信号に変換されると、取得される第2のネットワーク信号の信号強度も弱くなる可能性がある。本実施形態の説明では、アンテナ310は、sub-6GHz信号の受信アンテナである。それに応じて、第1のネットワーク信号は、sub-6GHzにおける無線周波数信号であり、第2のネットワーク信号は、Wi-Fi信号であってもよいが、これに限定されない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
第1のネットワーク信号を送信する基地局30の位置が不明確であるため、第1のネットワーク信号の送信方向が不明確である。また、各方向におけるアンテナ310によって受信される第1のネットワーク信号の信号強度が異なる。例えば、アンテナ310と基地局30との間に物体が隠れている場合に、アンテナ310によって受信される第1のネットワーク信号は信号強度が弱い。この場合、信号強度の弱い第1のネットワーク信号が第2のネットワーク信号に変換されると、取得される第2のネットワーク信号の信号強度も弱くなる可能性がある。本出願によれば、複数のアンテナ310は、複数の方向における第1のネットワーク信号を検出できるように、ユーザー端末装置の周縁に配置されている。このようにして、収集された第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて、最も強い信号強度を有する第1のネットワーク信号を判断する精度を向上させることができ、それによって、より強い信号強度を有する第2のネットワーク信号を取得するための必要な基礎を提供することができる。信号変換装置は、アンテナ310によって受信された最も強い信号強度を有する1つ又は複数の第1のネットワーク信号を選択し、上記1つ又は複数の第1のネットワーク信号を1つ又は複数の第2のネットワーク信号に変換し、それによって、変換された第2のネットワーク信号の信号強度を向上させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
また、基地局30によって送信された第1のネットワーク信号は、ユーザー端末装置への伝播中に、散乱(scattering)などにより楕円偏波(elliptical polarization)を呈する。通常、ある偏波方向におけるアンテナ310は、第1のネットワーク信号の全てのエネルギーを受信することができず、ひいては、ある偏波方向におけるアンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号のエネルギーは非常に低い。本出願では、1つのアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310は、偏波方向が異なるため、アンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310によって受信された第1のネットワーク信号がより高いエネルギーを有する確率を向上させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
上述したように、基地局30によって送信された第1のネットワーク信号は、ユーザー端末装置への伝播中に、散乱などにより楕円偏波を呈する。水平偏波方向又は垂直偏波方向における単一のアンテナ310は、全てのエネルギーを受信することができない。そこで、第1のネットワーク信号のエネルギーをできるだけ多く受信するために、偏波方向が互いに垂直な2つのアンテナ310が1つのアンテナグループ310aに配置されることによって、第1のネットワーク信号を受信する。それで、アンテナグループ310aでは、第1のネットワーク信号のエネルギーをいつでも受信することができる。しかし、垂直偏波又は水平偏波の第1のネットワーク信号の送信中に、第1のネットワーク信号は楕円偏波の第1のネットワーク信号となり、楕円偏波の第1のネットワーク信号は、垂直方向と水平方向でコンポーネントが一致しない。また、0°直線偏波方向におけるアンテナ310と90°直線偏波方向におけるアンテナ310がそれぞれアンテナグループ310aに使用された場合に、第1のネットワーク信号のほとんどが1つのアンテナ310によって受信される。そこで、同じアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310を有効に利用できるように、同じアンテナグループ310aにおける2つのアンテナ310はそれぞれ±45°偏波方向を有するように設定されて、同じアンテナグループ310aにおける各アンテナ310が第1のネットワーク信号を有効に受信できるようにする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
プレーンスペースアンテナセットの片側にある2つのアンテナは有効のままで、プレーンスペースアンテナセットの残りの2つのアンテナは無効で、前記片側にあるアンテナモジュール(又は、アンテナグループ)の各々における有効にされていない1つのアンテナがそれぞれ有効にされる。この場合、現在のアンテナセットの信号品質が測定される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0105
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0105】
少なくとも1つの実施態様において、処理ユニット1101は、以下のようにさらに構成されている。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを有効にし、2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを無効にし、複数の第2の信号品質を測定し、また、複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
少なくとも1つの実施態様において、処理ユニット1101は、以下のようにさらに構成されている。複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、ユーザー端末装置がネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にして、無線周波数信号を受信又は送信するようにする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
ユーザー端末装置に適用されるアンテナルーティング方法であって、
前記ユーザー端末装置は、前記ユーザー端末装置の周縁に配置された複数のアンテナグループを備え、各アンテナグループは2つのアンテナを含み、各アンテナグループにおける2つのアンテナは偏波方向が異なり、前記
アンテナルーティング方法は、
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効(enable)にし、且つ第1の信号品質を測定して、複数の第1の信号品質を取得する(S401)ことと、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする(S402)ことと、を含む、
ことを特徴とするアンテナルーティング方法。
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項2】
前記
アンテナルーティング方法は、
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にする前に、
プレーン接続モードを開始して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることであって、前記プレーン接続モードのもとで、前記複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナが有効にされること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正10】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項3】
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナをそれぞれ有効にすることは、
予め設定された方向で順次に、2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効(disable)にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にすること、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正11】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされた1つのアンテナを無効にし、別の2つの隣接するアンテナグループの各々における有効にされていない1つのアンテナを有効にした後、前記プレーン接続モードを開始すること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正12】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項5】
前記複数のアンテナグループの各々における1つのアンテナを有効にすることは、
各アンテナグループから任意の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、
各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、又は、
各アンテナグループにおける、以前の接続レコードにおける最適な第1の信号品質に対応の1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正13】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項6】
各アンテナグループにおける1つの最適なアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることは、
前記各アンテナグループにおける各アンテナの信号品質を測定することと、
前記各アンテナの前記信号品質に基づいて、各アンテナグループにおける最適な信号品質に対応の前記1つのアンテナを選択して、無線周波数信号を受信又は送信するようにする、ことと、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正14】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
前記
アンテナルーティング方法は、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、
前記2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを有効にし、前記2つの隣接するアンテナグループのうちのもう1つのアンテナグループにおける任意の1つのアンテナを無効にすることと、
複数の第2の信号品質を測定することと、
前記複数の第2の信号品質に基づいて、最適な第2の信号品質を有するアンテナセットを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにすることと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正15】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項8】
前記複数のアンテナグループのうちの任意の2つの隣接するアンテナグループの各々における2つのアンテナを有効にすることは、
以前の第1の信号品質を取得すること、
最適な以前の第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にすること、又は、
最適な以前の第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループのうちの1つのアンテナグループ、及び最適な以前の第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループのうちの前記1つのアンテナグループに隣接するアンテナグループを有効にすること、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の
アンテナルーティング方法。
【手続補正16】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項9】
前記
アンテナルーティング方法は、
前記複数の第1の信号品質に基づいて、最適な第1の信号品質を有する前記2つの隣接するアンテナグループを確定して、無線周波数信号を受信又は送信するようにした後、
前記ユーザー端末装置がネットワークから切断され、ネットワークに再接続した場合に、前記複数の第1の信号品質に基づいて、準最適な第1の信号品質を有する2つの隣接するアンテナグループを有効にして、無線周波数信号を受信又は送信するようにすること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の
アンテナルーティング方法。
【国際調査報告】