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特表2023-512817サイドリンク制御情報ステージ2フォーマット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-29
(54)【発明の名称】サイドリンク制御情報ステージ2フォーマット
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/25 20230101AFI20230322BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20230322BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20230322BHJP
   H04L 1/1867 20230101ALI20230322BHJP
【FI】
H04W72/25
H04W92/18
H04W28/04 110
H04L1/1867
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022547981
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(85)【翻訳文提出日】2022-08-05
(86)【国際出願番号】 CN2020074903
(87)【国際公開番号】W WO2021159318
(87)【国際公開日】2021-08-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】イェ チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】オテリ オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】タン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ ジエ
(72)【発明者】
【氏名】キム ユチュル
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】タン ジア
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014DA02
5K014FA03
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE25
5K067HH28
(57)【要約】
サイドリンク通信を実行するためのシステム、方法、及び回路が提供される。例示的な方法は、トランスポートブロック(TB)をユーザ機器デバイス(UE)に送信するためのSCIステージ1及びステージ2を生成する。この方法は、TBを送信するためのサイドリンク通信のタイプを決定することを含む。SCIステージ2のフォーマットは、サイドリンク通信のタイプに基づいて選択される。SCIステージ2ペイロードは、選択されたSCIステージ2フォーマットに従って符号化される。選択されたSCIステージ2のフォーマット値は、SCIステージ1ペイロード内に符号化される。SCIステージ1ペイロード及びSCIステージ2ペイロードは、UEに送信される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを判定させ、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除させる、
ように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加させる
ように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにする
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサは、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト又はグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる
ように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを判定させ、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除させる、
ように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加させる
ように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させ、
前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにするよう、フィードバックビッチを有効化させて、
前記第2のUEにフィードバックを提供させないためには、前記フィードバックビッチを無効化させる、
ように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにし、
前記通信範囲をゼロにセットさせて、前記第2のUEにフィードバックを提供させない
ように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項12】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
【請求項13】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストであるときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に共通のブロードキャスト宛先識別子(ID)を符号化させる
ように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、すべてのブロードキャスト通信に対して予め定められている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、リソースプールごとに予め定められている、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させない、
ように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2である場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
【請求項19】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させ、
前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効化させ、
前記第2のUEにフィードバックを提供させないように、前記フィードバックビットを無効化させる、
ように構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記1つ以上のプロセッサは、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにし、
前記通信範囲をゼロにセットさせて、前記第2のUEにフィードバックを提供させない
ように構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
第2のUEのゾーン識別子(ID)を判定させ、
前記ゾーンIDに基づいて、前記第2のUEの推定位置を判定させ、
前記推定位置に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の推定距離を判定させる、
ように構成されている、装置。
【請求項23】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記第2のUEから受信したサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2に基づいて、前記ゾーンIDを識別させる、
ように構成されている、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心に基づいて、前記推定位置を判定させる、
ように構成されている、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
2つ以上の地理的ゾーンが前記ゾーンIDにより識別されていることを判定させ、
前記第1のUEに最も近い地理的ゾーンを選択させ、
前記第2のUEの前記推定位置を、前記選択した地理的ゾーンに基づいて判定させる、ように構成されている、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心を判定し、
前記測地中心をフィードバック係数によって調整し、
前記調整された測地中心に基づいて前記推定位置を判定させる、
ことによって、前記推定位置を判定させるように構成されている、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数をリソースプール構成に基づいて決定させる、
ように構成されている、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記推定距離に基づいて送信されるトランスポートブロックのデータ優先度に基づいて、前記フィードバック係数を決定させる、
ように構成されている、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数の値を調整して、前記データ優先度が高まるにつれて前記推定距離を最小化させる、
ように構成されている、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数をチャネルビジー率(CBR)に基づいて決定させる、
ように構成されている、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数の値を調整して、前記CBRが増加するにつれて前記推定距離を最大化させる、
ように構成されている、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
トランスポートブロック(TB)をユーザ機器無線通信デバイス(UE)に送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項33】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記UEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを判定することと、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除することと、
を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加すること、
を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2のペイロード内に通信範囲を符号化させて、
前記UEが前記通信範囲内にあるときには前記UEにNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにすること、
を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト又はグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項38】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記UEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを決定することと、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除することと、
を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加すること、
を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化することと、
前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供させないように前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化して、前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないようにする、ことと、
前記通信範囲をゼロにセットして、前記UEにフィードバックを提供させないようにする、ことと、
を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項44】
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストであるときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に共通のブロードキャスト宛先識別子(ID)を符号化すること、
を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、すべてのブロードキャスト通信に対して予め定められている、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、リソースプールごとに予め定められている、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2のペイロード内に通信範囲を符号化して、前記UEが前記通信範囲内にあるときには前記UEにNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにすること、
を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項49】
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2である場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項50】
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化することと、
前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供させないように、前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化して、前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないようにする、ことと、
前記通信範囲をゼロにセットして、前記UEにフィードバックを提供させないようにすることと、
を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
第1のUEで、
第2のUEのゾーン識別子(ID)を判定することと、
前記ゾーンIDに基づいて、前記第2のUEの推定位置を判定することと、
前記推定位置に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の推定距離を判定することと、
を含む、方法。
【請求項54】
前記第2のUEから受信されたサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2に基づいて、前記ゾーンIDを識別すること、
を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心に基づいて、前記推定位置を判定すること、
を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
2つ以上の地理的ゾーンが前記ゾーンIDによって識別されると判定することと、
前記第1のUEに最も近い地理的ゾーンを選択することと、
前記選択された地理的ゾーンに基づいて、前記第2のUEの前記推定位置を判定することと、
を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記推定位置を、
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心を判定し、
前記測地中心をフィードバック係数によって調整し、
前記調整された測地中心に基づいて前記推定位置を判定する、
ことによって判定すること、を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
リソースプール構成に基づいて前記フィードバック係数を決定すること、
を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記推定距離に基づいて送信されるトランスポートブロックのデータ優先度に基づいて、前記フィードバック係数を決定すること、
を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記フィードバック係数の値を調整して、前記データ優先度が高まるにつれて前記推定距離を最小化させること、
を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
チャネルビジー率(CBR)に基づいて前記フィードバック係数を決定すること、
を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記フィードバック係数の値を調整して、前記CBRが増加するにつれて前記推定距離を最大化させること、
を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項63】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)で、
第2のUEから、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ1、SCIステージ2、及びトランスポートブロックを受信することと、
前記SCIステージ1を復号して、前記SCIステージ2のフォーマットを特徴づけるSCIステージ2フォーマットを判定することと、
前記SCIステージ2フォーマットに基づいて、前記第2のUEに提供する、前記TBが正常に受信されたかどうかを示すためのフィードバックのタイプを判定することと、
を含む、方法。
【請求項64】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット1であると判定することと、
それに応じて、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控えることと、
を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEに肯定応答/否定応答(ACK/NACK)フィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号して、通信範囲を決定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、フィードバックビットがセットされているかどうか、及び通信範囲を判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあり、前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にない、又は前記フィードバックビットがセットされていないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット1であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項70】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号して、通信範囲を決定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、フィードバックビットがセットされているかどうか、及び通信範囲を判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあり、前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にない、又は前記フィードバックビットがセットされていないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項69に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
車両対すべて(V2X)通信は、車両ベースの通信デバイスから幅広い実体への通信を包含し、実体には、インフラストラクチャ(例えば、交通信号機)、他の車両ベースのデバイス、歩行者ベースのデバイス、及び/又は電力網を含む。V2Xシステムの広範な実装は、道路の安全性、交通効率、及びエネルギー節約を推進すると考えられている。V2Xは、1つのデバイスから別のデバイスへの通信に基づいており、これは、サイドリンク通信と呼ばれる。サイドリンク通信は、ダウンリンク通信(ネットワークアクセスポイント(AP)からユーザ機器(UE)へ)及びアップリンク通信(UEからAPへ)から区別される。V2X通信は、複数のデバイスが、ネットワークからの支援が限られた状態でサイドリンク通信を実行できることに依拠している。
【0002】
回路、装置、及び/又は方法のいくつかの例を、単なる例として以下に記載する。この文脈において、添付の図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1A】ユニキャストサイドリンク通信の簡略化された概要を示す図である。
図1B】グループキャストサイドリンク通信の簡略化された概要を示す図である。
図1C】ブロードキャストサイドリンク通信の簡略化された概要を示す図である。
図2】送信ユーザ機器無線通信デバイス(UE)と受信(RX)UEとの間のサイドリンク通信の例示的な通信シーケンスを示す図である。
図3】サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2の例示的なビット割り当てを示す図である。
図4】記載の様々な態様による、SCIステージ2フォーマットを選択するための例示的な方法のフロー図である。
図5】記載の様々な態様による、2ステージSCIに基づいて、要求されたフィードバックのタイプを決定するための例示的な方法のフロー図である。
図6】記載の様々な態様による、2ステージSCIに基づいて、要求されたフィードバックのタイプを決定するための例示的な方法のフロー図である。
図7】記載の様々な態様による、2ステージSCIに基づいて、要求されたフィードバックのタイプを決定するための例示的な方法のフロー図である。
図8】記載の様々な態様による、2ステージSCIに基づいて、要求されたフィードバックのタイプを決定するための例示的な方法のフロー図である。
図9】記載の様々な態様による、ユーザ機器無線通信デバイスの簡略化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本開示は、添付図面を参照して説明される。図は縮尺通りには描かれておらず、単に本開示を説明するために提供されている。本開示のいくつかの態様は、図示するための例示的な用途を参照して以下に説明される。本開示の理解をもたらすために、多くの特定の詳細、関係性、及び方法が記載されている。本開示は、いくつかの動作が異なる順序で、かつ/又は他の動作又は事象と同時に発生する可能性があるため、動作又は事象の図示された順序に限定されない。更に、選択された本開示による方法論を実施するために、図示された動作又は事象の全てが必要ではない。
【0005】
図1A図1Cは、無線通信デバイス(例えば、ユーザ機器(UE)デバイス)がユニキャスト、グループキャスト、及びブロードキャスト通信を使用する無線通信ネットワークのブロック図である。ネットワーク内の各デバイスは、様々なタイプのV2X通信を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む、車両からすべて(V2X)回路110を含む。この説明の目的のために、「デバイス」が何かしらの機能を実行するものとして説明される場合、その機能を実行しているのはV2X回路内のプロセッサ(複数可)であることを理解されたい。例示的な無線通信デバイスは、より詳細に図9に示している。
【0006】
無線通信ネットワーク内の1つ以上の受信(RX)デバイスにデータを送信しようとしている送信(TX)デバイス(例えば、デバイス101)は、まず、この目的のために利用可能なサイドリンクチャネルリソースを決定する。モード1(図示せず)では、TXデバイス101は、ネットワーク内のデバイス間の通信を調整するマネージャデバイス100からサイドリンクチャネルリソースを要求する。マネージャデバイス100は、別のUEデバイス又は基地局デバイス(gNB、eNBなど)であり得る。マネージャデバイス100は、データを送信するためにTXデバイスによって使用される特定のサイドリンクチャネルリソースを識別するダウンリンク制御情報(DCI)及び/又はサイドリンク設定グラント構成をTXデバイスに提供する。特定のサイドリンクチャネルリソースは、ネットワークに割り当てられたリソースプールから選択される。
【0007】
TXデバイスがデータのユニキャスト、グループキャスト、又はブロードキャスト送信を実行するかどうかに応じて、TXデバイスは、TXデバイス101と、特定のRXデバイス(ユニキャスト識別子)、RXデバイスのグループ(グループキャスト識別子)、又はすべてのRXデバイス(ブロードキャスト識別子)との間の1つ以上のチャネルを一意に識別するレイヤ1宛先識別子(L1宛先ID)を、(例えば高位層シグナリングを介して)無線通信ネットワーク内で判定する。一例では、LI宛先IDによって識別されるチャネルは、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)である。
【0008】
図1A図1Cに示す)モード2では、TXデバイス101は、データを送信するためのサイドリンクチャネルリソースを、マネージャデバイス100から特定のサイドリンク通信リソースの指定又は割り当てを受けるのではなく、マネージャデバイスから先験的に受領した事前割り当てされたリソースプールから選択する。
【0009】
図1Aのユニキャストの例では、TXデバイス101は、データをRXデバイス102に送信しようとし、他のデバイスにはしようとしない。この「直接」通信を可能にするために、TXデバイス101は、RXデバイス102との通信を開始するためにデバイス102に対するユニキャストLI宛先IDを使用する。TXデバイス101は、RXデバイス102のLI宛先IDに関連付けられたPSCCHリソースを使用して、サイドリンク制御情報(SCI)を送信する。SCIは、RXデバイス102に、TXデバイス101からのデータのトランスポートブロック(TB)を続けて受信する方法を指示する。例えば、SCIは、RXデバイス102に対するユニキャストL1宛先IDを含み、TBを送信(及び特定の状況では再送信)するために使用される物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を指定する周波数及び時間リソースを識別する。SCIはまた、TBの受信を確認する、又はTBが受信されなかったことを伝達するために、肯定応答/否定応答(ACK/NACK)表示などのフィードバックを提供するかどうかをRXデバイスに指示することができる。この目的のために、SCIは、RXデバイスがフィードバックを提供する際に使用するTBを一意に識別するハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセス識別子を含み得る。
【0010】
図1Bのグループキャストの例では、TXデバイス101は、いくつかのデバイス102、103、104、105を含むグループGにデータを送信しようとしている(図示されたグループには4つのデバイスしかないが、グループには異なる数のデバイスが含まれ得る)。グループキャストのLI宛先IDは、グループG内のデバイスによってSCIのために監視されるPSCCHチャネルを識別する。TXデバイス101は、グループキャスト通信を可能にするために、グループGに対するLI宛先IDを判定する。TXデバイス101は、グループGに対するLI宛先IDに関連付けられたPSCCHリソースを使用してSCIを送信する。SCIは、グループG内のデバイスに、デバイス101から続けてTBを受信する方法を指示する。例えば、SCIは、グループGに対するグループキャストL1宛先IDを含み、TBを送信及び(特定の状況で)再送信するために使用される物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を指定する周波数及び時間リソースを識別する。
【0011】
SCIは、グループG内のRXデバイスに、フィードバックを提供するかどうか、及び提供方法を指示するグループキャストオプション1又は2を示し得る。グループキャストオプション1では、フィードバックが有効にされるとき、RXデバイスによって提供される唯一のタイプのフィードバックはNACKであり、いくつかの例では、特定のRXデバイスがSCIで指定された通信範囲外にあるとき、RXデバイスは、いかなるフィードバックをも提供しない。グループキャストオプション2では、フィードバックが有効にされると、ACK/NACKフィードバックの両方がRXデバイスによって提供される。SCIは、フィードバックを提供する際にRXデバイスによって使用されるTBを一意に識別するハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセス識別子を含み得る。
【0012】
図1Cのブロードキャストの例では、TXデバイス101は、ネットワーク内のすべてのデバイスにデータを送信しようとする。ブロードキャストLI宛先IDは、SCIのネットワーク内のすべてのデバイスによって監視されるPSCCHチャネル(複数可)を識別する。デバイス101は、ブロードキャスト通信を可能にするために、ネットワークに対するブロードキャストLI宛先IDを判定する。TXデバイス101は、ネットワークに対するブロードキャストLI宛先IDに関連付けられたPSCCHリソースを使用して、SCIを送信する。SCIは、デバイス、ネットワークに、デバイス101からのデータを続けて受信する方法を指示する。例えば、SCIは、ブロードキャストL1宛先IDを含み、TBを送信及び(特定の状況で)再送信するために使用される物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を指定する周波数及び時間リソースを識別する。
【0013】
2ステージのSCIプロセスが5G New Radioで採用されており、その例が図2に簡略化された形態で提示されている。ステージ1では、SCIが、ネットワーク内でNR DCIに採用されている極性コードを使用してPSCCHで送信される。SCIステージ1の情報はビットシーケンスで符号化され、ビットシーケンスを第1のスクランブリング初期化値Cinitを使用してTXデバイスによって生成される擬似ランダムスクランブルシーケンスと組み合わせることによって(例えば、モジュロ2の加算を実行して)、スクランブルされる。得られたビットシーケンスは、RXデバイスのPSCCHの周波数及び時間リソースにマッピングされ、210でTXデバイスによって送信される。
【0014】
図2に示すように、SCIステージ1は、部分的に、TBを送信及び任意選択で再送信するための周波数/時間リソースの予約(複数可)を含む。5G NRにおけるサイドリンク通信は、同じTBを2回まで再送信するためのリソースの予約をサポートし、再送信のための予約リソースの数は、SCIステージ1で定義される。図示の例では、再送信のための予約リソースの数は2である。SCIステージ1はまた、SCIステージ2フォーマットを示し、SCIステージ2フォーマットは、フィードバックが提供されるかどうか、又はフィードバックのタイプをRXデバイスに指示する。
【0015】
210では、SCIステージ2がPSSCH上で、ネットワーク内の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)に対して採用されている極性コードを使用して送信される。SCIステージ2の情報は、ビットシーケンスで符号化され、ビットシーケンスを第2のCinitを使用してTXデバイスによって生成される擬似ランダムスクランブルシーケンスと組み合わせることによって(例えば、モジュロ2の加算を実行して)、スクランブルされる。得られたビットシーケンスは、PSSCHの周波数及び時間リソースにマッピングされ、220でTXデバイスによって送信される。SCIステージ2のフォーマットは、フィードバックが予想されるかどうか、又はそのタイプを定義し、更に、HARQプロセスID、TXデバイスのゾーンID、及びグループキャストオプション1においてNACKフィードバックを提供するかどうかを判定するために使用される通信範囲をその一部として含む。
【0016】
210では、TXデバイスはまた、210でSCIステージ1に割り当てられている周波数/時間リソースを使用してTBを送信する。TBは、ネットワーク内の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対して採用されたLDPCコードを使用してPSSCH上で送信される。TBデータは、ビットシーケンスで符号化され、ビットシーケンスを第3のCinitを使用してTXデバイスによって生成される擬似ランダムスクランブルシーケンスと組み合わせることによって(例えば、モジュロ2の加算を実行して)、スクランブルされる。得られたビットシーケンスは、PSSCHの周波数及び時間リソースにマッピングされ、230でTXデバイスによって送信される。
【0017】
240では、RXデバイスは、SCIステージ2のフォーマットに応じて、適切なフィードバックACK/NACKを提供する、NACKのみを提供する、又はフィードバックを提供しない。グループキャストオプション1(NACKのみ)がSCIステージ2フォーマットに示されている場合、RXデバイスは、SCIステージ2に示されるゾーンIDに基づいて、TXデバイスとRXデバイスとの間の近似距離を判定する。RXデバイスは、この距離をSCIステージ2にも示されている通信範囲と比較する。距離が通信範囲よりも短い場合、RXデバイスはNACKフィードバックを適宜提供する。距離が通信範囲以上である場合、RXデバイスはいかなるフィードバックをも提供しない。
【0018】
250では、TXデバイスは、210でSCIステージ1において予約された周波数/時間リソースを使用して、SCIステージ1及びステージ2、それとTBをも再送信する。TBの第2及び第3の再送信のための周波数/時間リソースは250でSCIステージ1において予約され、TBの最初の再送信のための周波数/時間リソースは、250でSCIステージ1において割り当てられる。一例では、TXデバイスが240でACKを受信した場合、又は(SCIステージ2のフォーマットに応じて)RXデバイスからNACKを受信しなかった場合、TXデバイスはTBを再送信しない。図示の例では、TXデバイスは、受信されたフィードバックに関係なく、TBを再送信する。260では、RXデバイスは、SCIステージ2フォーマット、及び任意選択(例えば、グループキャストオプション1)でTXデバイスとRXデバイスとの間の距離に応じ、適切なフィードバックACK/NACKを提供する、NACKのみを提供する、又はフィードバックを提供しない。
【0019】
270では、TXデバイスは、210でSCIステージ1において予約された周波数/時間リソースを使用して、SCIステージ1及びステージ2、それとTBをも再送信する。TBの第3及び第4の再送信のための周波数/時間リソースは270でSCIステージ1において予約され、TBの第2の再送信のための周波数/時間リソースは270でSCIステージ1において割り当てられる。280では、RXデバイスは、SCIステージ2フォーマット、及び任意選択(例えば、グループキャストオプション1)でTXデバイスとRXデバイスとの間の距離に応じ、適切なフィードバックACK/NACKを提供する、NACKのみを提供する、又はフィードバックを提供しない。
SCIステージ2フォーマット設計
【0020】
図3は、ブロードキャスト、フィードバックを伴わないユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、フィードバックを伴うユニキャスト、フィードバックを伴うグループキャストオプション1、及びフィードバックを伴うグループキャストオプション2を含む、6つの異なるタイプ(例えば、キャストタイプ及びフィードバック有無)のサイドリンク通信に適用される、SCIステージ2ペイロードのビット割り当て300の模式図である。8ビットがソースIDに割り当てられ、16ビットが宛先IDに割り当てられ(使用される場合)、7ビットがHARQID、新しいデータインジケータ(NDI)、及び冗長バージョン(RV)に割り当てられ、1ビットがチャネル状態情報(CSI)要求に割り当てられ、16ビットがゾーンID及び通信範囲に割り当てられていることが分かる。一例では、50、80、180、200、350、400、500、700、及び1000メートルを含む候補の中から通信範囲要件を示すために4ビットが使用される。
【0021】
SCIステージ2の1つの目的は、フィードバックが提供されるべきかどうか、及びどのタイプのフィードバックが提供されるべきかに関してRX UEに指示することである。したがって、SCIステージ2のフォーマットは、期待されるフィードバックを効率的かつ明確にコンパクトな方法で伝達するべきである。以下の説明は、受信した2ステージSCIを使用して適切なフィードバックを決定する方法の文脈におけるいくつかの異なるSCIステージ2フォーマットを概説する。いくつかの例では、同じSCIステージ2フォーマットが、グループキャストHARQフィードバックオプション1及びオプション2の両方に使用される。これらの実施例では、インジケータがSCIステージ2ペイロードに含まれ、グループキャストフィードバックオプション1とオプション2とを識別表示する。他の例では、グループキャストHARQフィードバックオプション1とオプション2で、異なるSCIステージ2フォーマットが使用される。これらの実施例では、SCIステージ1は、どのSCIステージ2フォーマットが使用されるかを示す。
【0022】
以下は、例示的な方法を概説するいくつかのフロー図である。この説明及び添付の特許請求の範囲では、方法のステップ又は機能を説明する際のいくつかの実体(entity)(例えば、パラメータ、変数など)に関する「決定する、判定する(determine)」という用語の用途は、幅広く解釈されるべきである。例えば、「決定する、判定する」は、例えば、実体又は実体の値を符号化する通信を受信し解析することを包含すると解釈されるべきである。「決定する、判定する」は、実体又は実体の値を記憶するメモリ(例えば、ルックアップテーブル、レジスタ、デバイスメモリ、リモートメモリなど)にアクセスし読み取ることを包含すると解釈されるべきである。「決定する、判定する」は、他の量又は実体に基づいて、実体又は実体の値を計算又は導出することを包含すると解釈されるべきである。「決定する、判定する」は、実体又は実体の値を推測又は識別する任意の方法を包含すると解釈されるべきである。
【0023】
本明細書で使用される場合、識別する(identify)という用語は、何らかの実体又は実体の値に関して使用されるとき、実体又は実体の値を決定する任意の方法を包含するように幅広く解釈されるべきである。例えば、識別するという用語は、例えば、実体又は実体の値を符号化する通信を受信し解析することを包含すると解釈されるべきである。識別するという用語は、実体又は実体の値を記憶するメモリ(例えば、デバイスキュー、ルックアップテーブル、レジスタ、デバイスメモリ、リモートメモリなど)にアクセスし読み取ることを包含すると解釈されるべきである。
【0024】
本明細書で使用される場合、符号化するという用語は、何らかの実体又は実体の値に関して使用されるとき、実体を別の構成要素に伝達するデータシーケンス又は信号を生成するための任意の方法又は技術を包含するように幅広く解釈されるべきである。
【0025】
本明細書で使用される場合、選択するという用語は、何らかの実体又は実体の値に関して使用されるとき、実体又は実体の値を複数又はある範囲の可能な選択肢の中から決定する任意の方法を包含するものとして幅広く解釈されるべきである。例えば、選択するという用語は、実体又は実体の値を記憶するメモリ(例えば、ルックアップテーブル、レジスタ、デバイスメモリ、リモートメモリなど)にアクセスして読み取り、記憶されている実体又は実体の値のうちから1つの実体又は実体の値を返すことを包含すると解釈されるべきである。選択するという用語は、適切な実体又は実体の値を決定するために、1つ以上の制約又はルールを入力されたパラメータのセットに適用することとして解釈されるべきである。選択するという用語は、1つ以上のパラメータ又は条件に基づいて実体を選択する任意の方法を幅広く包含するものとして解釈されるべきである。
【0026】
図4は、TBをUEに送信するためのSCIを生成する例示的な方法400を概説するフロー図である。方法400は、記憶された命令を実行するプロセッサ及び/又はUEのハードウェアによって実行され得る(図9を参照)。方法は、410において、TBを送信するためのサイドリンク通信のタイプ(例えば、ブロードキャスト、フィードバックを伴うユニキャスト、フィードバックを伴わないユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、フィードバックを伴うグループキャストオプション1、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2)を決定することを含む。420では、サイドリンク通信のタイプに基づいてSCIステージ2フォーマットが選択される。430では、選択されたSCIステージ2のフォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードが符号化される。440では、選択されたSCIステージ2フォーマットの値がSCIステージ1ペイロード内で符号化される。一例では、SCIステージ1ペイロードは、SCIステージ2ペイロードを符号化する前に符号化される。450では、SCIステージ1ペイロード及びSCIステージ2ペイロードがUEに送信される。
【0027】
図5は、受信されたSCIステージ1ペイロード及びSCIステージ2ペイロードに基づいて、提供するフィードバックのタイプを決定する例示的な方法500を概説するフロー図である。方法500は、記憶された命令を実行するプロセッサ及び/又はRX UEのハードウェアによって実行され得る(図9を参照)。方法500は、第1のSCIステージ2フォーマットの設計選択に従う。この設計選択では、3つのSCIステージ2フォーマットがある。510ではSCIステージ1ペイロードが復号化され、520ではSCIステージ2フォーマットが識別される。
【0028】
530では、SCIステージ2フォーマット1は、TBがブロードキャスト通信を使用して送信されていることを示し、したがって530ではフィードバックは提供されない。一例では、巡回冗長検査(CRC)コード及び予約ビットを含まないSCIステージ2フォーマット1のペイロードは、15ビットである。
【0029】
540では、SCIステージ2フォーマット2は、TBが、ユニキャスト、又はフィードバックを伴わないグループキャスト、又は、フィードバックを伴うユニキャストとグループキャストオプション2とを使用して、送信されることを示す。SCIステージ2ペイロードは復号化され、550では、フィードバックビット(例えば、図3に示していない追加のビット)がセットされているか否かが判定される。フィードバックビットがセットされていない場合、フィードバックは、530で提供されない。560では、フィードバックビットがセットされている場合、ACK/NACKフィードバックが提供される。一例では、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されていない場合、フィードバックビットは排除又は無効化され得る。1つ以上のパディングビットをSCIステージ2フォーマット2に追加して、グループキャストとユニキャストとを区別することができる。一例では、CRCコード及び予約ビットを含まないSCIステージ2フォーマット2のペイロードは、33ビットである。
【0030】
570では、SCIステージ2フォーマット3は、TBがフィードバックを伴うグループキャストオプション1を使用して送信されていることを示し、したがってフィードバック(例えば、NACKフィードバック)が提供される。一例では、NACKフィードバックは、UEが送信UEの通信範囲内にあるときにのみ提供される。通信範囲は、SCIステージ2ペイロードにおいて指定される。この例では、570では、SCIステージ2が通信範囲を決定するために復号され、UEが通信範囲内にあるときにNACKフィードバックが提供される。一例では、CRCコード及び予約ビットを含まない第2のSCIステージ3フォーマットのペイロードは、39~47ビットである。
【0031】
図6は、提供するフィードバックのタイプを、受信されたSCIステージ1ペイロード及びSCIステージ2ペイロードに基づいて決定する例示的な方法600の例を概説するフロー図である。方法600は、記憶された命令を実行するプロセッサ及び/又はRX UEのハードウェアによって実行され得る(図9を参照)。方法600は、第2のSCIステージ2フォーマット設計選択に従う。この設計選択では、3つのSCIステージ2フォーマットがある。610ではSCIステージ1ペイロードが復号化され、620ではSCIステージ2フォーマットが識別される。
【0032】
630では、SCIステージ2フォーマット1は、TBがブロードキャスト通信を使用して送信されたことを示し、したがって630ではフィードバックが提供されない。一例では、巡回冗長検査(CRC)コード及び予約ビットを含まないSCIステージ2フォーマット1のペイロードは、15ビットである。
【0033】
640では、SCIステージ2フォーマット2は、TBがユニキャスト又はグループキャストオプション2を使用して送信されることを示す。SCIステージ2ペイロードは復号化され、650で、フィードバックビットがセットされているか否かを判定する。フィードバックビットがセットされていない場合、630ではフィードバックが提供されない。660では、フィードバックビットがセットされている場合、ACK/NACKフィードバックが提供される。一例では、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されていない場合、フィードバックビットは排除又は無効化され得る。1つ以上のパディングビットをSCIステージ2フォーマット2に追加して、グループキャストとユニキャストとを区別することができる。一例では、CRCコード及び予約ビットを含まないSCIステージ2フォーマット2のペイロードは、33ビットである。
【0034】
670では、SCIステージ2フォーマット3は、TBがグループキャストオプション1を使用して送信されることを示す。SCIステージ2ペイロードは復号化され、680で、フィードバックビットがセットされているか否かを判定する。フィードバックビットがセットされていない場合、630ではフィードバックが提供されない。フィードバックビットがセットされている場合、NACKフィードバックが690で提供される。一例では、NACKフィードバックは、UEが送信UEの通信範囲内にあるときにのみ提供される。通信範囲は、SCIステージ2ペイロードにおいて指定される。この例では、670において、SCIステージ2は、通信範囲を決定するために復号され、UEが通信範囲内にあり、かつフィードバックビットがセットされているときにNACKフィードバックが提供される。別の例では、通信範囲が0メートルであることは、フィードバックビットがセットされていてもフィードバックが提供されるべきではないことを示す。別の例では、通信範囲が0メートルであることは、フィードバックが提供されるべきではなく、フィードバックビットがもはやSCIステージ2ペイロードに含まれないことを示す。一例では、CRCコード及び予約ビットを含まない第2のSCIステージ3フォーマットのペイロードは、39~47ビットである。
【0035】
図7は、提供するフィードバックのタイプを、受信されたSCIステージ1ペイロード及びSCIステージ2ペイロードに基づいて決定する例示的な方法700の例を概説するフロー図である。方法700は、記憶された命令を実行するプロセッサ及び/又はRX UEのハードウェアによって実行され得る(図9を参照)。方法700は、第3のSCIステージ2フォーマット設計選択に従う。この設計選択では、2つのSCIステージ2のフォーマットがある。710では、SCIステージ1ペイロードが復号化され、720ではSCIステージ2フォーマットが識別される。
【0036】
730では、SCIステージ2フォーマット1は、TBが、ブロードキャスト、フィードバックを伴わないユニキャスト若しくはグループキャスト、又はフィードバックを伴うユニキャストとグループキャストオプション2とを使用して、送信されることを示す。一例では、SCIステージ2ペイロードの宛先IDは、ブロードキャストサイドリンク通信を示すために、予め定められている固定又は(リソースプール毎に)事前設定された値にセットされる。SCIステージ2ペイロードは復号化され、740で、フィードバックビットがセットされているか否かを判定する。フィードバックビットがセットされていない場合、750ではフィードバックが提供されない。760では、フィードバックビットがセットされている場合、ACK/NACKフィードバックが提供される。
【0037】
770において、SCIステージ2フォーマット2は、TBがフィードバックを伴うグループキャストオプション1を使用して送信されることを示し、NACKフィードバックが提供される。一例では、UEが送信UEの通信範囲内にあるときにのみ、NACKフィードバックが提供される。通信範囲は、SCIステージ2ペイロードにおいて指定される。この例では、770で、SCIステージ2は通信範囲を決定するために復号され、UEが通信範囲内にあるときにNACKフィードバックが提供される。
【0038】
図8は、受信されたSCIステージ1ペイロード及びSCIステージ2ペイロードに基づいて提供されるフィードバックのタイプを決定する例示的な方法800を概説するフロー図である。方法800は、記憶された命令を実行するプロセッサ及び/又はRX UEのハードウェアによって実行され得る(図9を参照)。方法800は、第4のSCIステージ2フォーマット設計選択に従う。この設計選択では、2つのSCIステージ2のフォーマットがある。810ではSCIステージ1ペイロードが復号化され、820ではSCIステージ2フォーマットが識別される。
【0039】
830では、SCIステージ2フォーマット1は、TBがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2を使用して送信されることを示す。SCIステージ2ペイロードは復号化され、840で、フィードバックビットがセットされているか否かが判定される。フィードバックビットがセットされていない場合、860ではフィードバックが提供されない。850において、フィードバックビットがセットされている場合、ACK/NACKフィードバックが提供される。
【0040】
870では、SCIステージ2フォーマット2は、TBがグループキャストオプション1を使用して送信されることを示す。SCIステージ2ペイロードは復号化され、880で、フィードバックビットがセットされているか否かが判定される。フィードバックビットがセットされていない場合、860ではフィードバックが提供されない。フィードバックビットがセットされている場合、890でフィードバックが提供される。一例では、UEが送信UEの通信範囲内にあるときにのみ、NACKフィードバックが提供される。通信範囲は、SCIステージ2ペイロードにおいて指定される。この例では、870において、SCIステージ2は、通信範囲を決定するために復号され、UEが通信範囲内にあり、かつフィードバックビットがセットされているときにNACKフィードバックが提供される。別の例では、通信範囲が0であることは、フィードバックビットがセットされていてもフィードバックが提供されるべきではないことを示す。別の例では、通信範囲が0メートルであることは、フィードバックが提供されるべきでなく、フィードバックビットがもはやSCIステージ2ペイロードに含まれないことを示す。
2つのUE間の距離計算
【0041】
グループキャストオプション1は、RX UEがSCIステージ2ペイロード内で識別された(TX UEに関する)通信範囲内にあるときに、NACKタイプのフィードバックを提供するべきであることを示す。図3から、TX UEのゾーンIDもまた、SCIステージ2ペイロードに含まれることを想起されたい。RX UEは、このゾーンIDを使用して、それ自体とTX UEとの間の距離を決定することができる。次いで、RX UEは、RX UEがSCIステージ2ペイロードで識別された通信範囲内にあるかどうかを判定し、RX UEが通信範囲内にあるときにNACKフィードバックを提供することができる。
【0042】
LTE V2Xの場合、ゾーンID計算式は、以下の通りである。
【数1】
この式では、xは、メートル単位のUEの現在の位置と地理座標(0,0)との間の経度の測地距離である。yは、メートル単位のUEの現在の位置と地理座標(0,0)との間の緯度の測地距離である。Lは、ゾーン構成におけるゾーン長の値であり、Wは、ゾーン構成におけるゾーン幅の値である。Nxは、ゾーン構成におけるzoneIdLogiModの値であり、Nyは、ゾーン構成におけるzoneIdLatiModの値である。
【0043】
ゾーンID構成及び計算式が5G NRV2Xにおいて同じであると仮定する。TX UEのゾーンIDはSCIステージ2から知られており、RX UEの測地位置(xR,yR)はRX UEによって知られており、TX UEとRX UEとの間の距離は以下のようにRX UEによって計算することができる。
【0044】
TX UEのゾーンID経度値
【数2】
及びゾーンID緯度値
【数3】
は、TX UE ゾーンIDから計算される。一例では、いくつかの候補TX UE ゾーンID経度値及び緯度値は、TX UEのゾーンIDと同一であるゾーンIDを有する1つ以上の測地位置を取得することによって計算される(これは、ゾーンIDが再利用されるためである)。
【数4】
【0045】
測地中心がRX UEに最も近いゾーンIDは、以下のようにTX UE ゾーンIDとして識別される。
【数5】
又は、
【数6】
式3及び4において、
【数7】
は、時間的推定TX UEの位置と地理座標(0,0)との間の経度及び緯度のメートル単位の測地距離である。
【0046】
ゾーン内の
【数8】
の推定測地位置は、以下のように決定される。
【数9】
式5では、αは、[0、L]の間のゾーン又はゾーン[-L/2,L/2]を用いてTX UEの推定経度位置を調整するために使用されるフィードバック係数であり、βは[0、W]の間のゾーン又はゾーン[-W/2,W/2]を用いてTX UEの推定緯度位置を調整するために使用されるフィードバック係数である。α及びβは、(TX UEの推定位置が通信範囲外となるために)RX UEがNACKフィードバックを提供する可能性に影響を与えるフィードバック要因と見なすことができる。例えば、フィードバックの可能性を高めるために、α及びβは、TX UEの推定位置をRX UEに近づけさせるように調整され得る。1つの例では、α及びβの値は、リソースプールごとに予め定められている又は事前設定されている。更に別の例では、α及びβの値は、データ優先度値及び/又はチャネルビジー率(channel busy ratio、CBR)に依存する。例えば、より高いデータ優先度のために、α及びβは、TX UEがRX UEにより近く、RX UEがフィードバックを提供する可能性を高めるように、選択される。例えば、より高いCBRのためには、α及びβは、TX UEがRX UEからより遠くにあり、RX UEがフィードバックを提供してトラフィックを減らす可能性を低下させるように選択される。
【0047】
次いで、RX UEがTX UEの通信範囲内にあるかどうかを判定する際に使用するための推定距離を、推定位置(任意選択的にフィードバック係数によって調整される)を使用して判定することができる。
【数10】
【0048】
上記の様々な態様で論じられるように、SCIステージ2のフォーマットを使用して、サイドリンク通信のタイプを伝達し、RX UEのフィードバックのタイプを指定することができる。
【0049】
図9を参照すると、本明細書に記載の様々な態様による、サイドリンク通信を実行するように構成されたユーザ機器無線通信デバイス(UE)のブロック図が図示されている。UEデバイス900は、処理回路及び関連付けられたインターフェース(複数可)を備えた1つ以上のプロセッサ910(例えば、1つ以上のベースバンドプロセッサ)と、(例えば、(例えば、1つ以上の送信チェーンに関連付けられた)送信機回路、及び/又は、(例えば、1つ以上の受信チェーンに関連付けられ、)共通回路構成要素、別個の回路構成要素、又はそれらの組み合わせを用いることができる受信機回路を含み得るRF回路を備えた)トランシーバ回路920と、(任意の様々な記憶媒体を含むことができ、1つ以上のプロセッサ910又はトランシーバ回路920に関連付けられた命令及び/又はデータを記憶することができる)メモリ930と、を含む。
【0050】
本明細書で論じられる様々な実施形態では、信号及び/又はメッセージを生成、出力して送信することができ、かつ/又は送信されたメッセージを受信して処理することができる。生成される信号又はメッセージのタイプに応じて、(例えば、プロセッサ(複数可)910などによって)送信を出力することは、以下の1つ以上を含み得る。信号又はメッセージの内容を符号化する関連付けられたビットのセットの生成、符号化(例えば、巡回冗長検査(CRC)の追加、及び/又はターボ符号、低密度パリティ検査(LDPC)符号、テイルバイティング畳み込み符号(TBCC)、Polar符号などのうちの1つ以上を介した符号化を含むことができる)、スクランブル(例えば、スクランブリングシードに基づく)、変調(例えば、バイナリ位相シフトキーイング(BPSK)、直交位相シフトキーイング(QPSK)、又は何らかの形式の直交振幅変調(QAM)のうちの1つを介して)、及び/又は、(例えば、スケジュールされたリソースのセットへの、アップリンク送信のために許可された時間及び周波数リソースのセットへの)リソースマッピング。受信信号又はメッセージのタイプに応じて、(例えば、プロセッサ(複数可)910による)処理は、以下のうちの1つ以上を含み得る。信号/メッセージと関連付けられた物理リソースの識別、信号/メッセージの検出、リソースエレメントグループのデインターリービング、復調、デスクランブル、及び/又は復号化。
【0051】
方法は一連の動作又は事象として本明細書に例示され、説明されているが、そのような動作又は事象の図示された順序は、限定的な意味で解釈されるべきではないことが理解されよう。例えば、いくつかの動作は、本明細書に図示及び/又は説明された動作又は事象とは別に、異なる順序で、かつ/又は他の動作又は事象と同時に発生し得る。加えて、本明細書の本開示の1つ以上の態様又は実施形態を実装するために、すべての図示された動作が必要とされない場合がある。更に、本明細書に示す動作のうちの1つ以上は、1つ以上の別個の動作及び/又は段階で実行され得る。いくつかの実施形態では、上記の方法は、メモリに記憶された命令を使用して、コンピュータ可読媒体に実装され得る。特許請求される開示の範囲内で、多くの他の実施形態及び変形が可能である。
【0052】
「結合」という用語は、本明細書全体を通して使用されている。この用語は、本開示の説明と一致する機能的関係を可能にする接続、通信、又は信号経路をカバーすることができる。例えば、デバイスAがデバイスBを制御して動作を実行するために信号を生成する場合、第1の例では、デバイスAはデバイスBに結合される、又は第2の例では、デバイスBがデバイスAによって生成された制御信号を介してデバイスAによって制御されるよう、介在構成要素CがデバイスAとデバイスBとの間の機能的関係を実質的に変化させない場合、デバイスAは介在構成要素Cを介してデバイスBに結合される。
【0053】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることを十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス若しくは使用のリスクを最小限に抑えるように管理かつ取り扱われるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
付録A
1 導入
Release-16 NR V2X仕様は、2019年12月に承認されている[1]。NRV 2Xにはまだいくつかの残されたタスクがあり、それらは[2]において識別されている。
この寄与においては、TBSの決定、第1ステージSCI用のスクランブリングシーケンス生成器の初期化、第2ステージSCI及びPSSCH上で送信されるデータ、第2ステージSCIフォーマット、第1ステージSCIにおける時間及び周波数リソース指示、並びにサイドリンクデータ送信のためのMCSテーブルを含むいくつかの識別された残されたタスクの詳細について議論する。
2 考察
2.1 TBSの決定
NR Uuリンクにおいて、トランスポートブロックサイズ(TBS)は、式又はルックアップテーブルによって決定される。式又はルックアップテーブルからの選択は、情報ビットの中間数に基づく。具体的には、中間数が3824より大きい場合、TBSは式によって計算され、そうでなければTBSはルックアップテーブルから得られる。
情報ビットの中間数は、データ送信のための符号化率、変調順序、層数、及びリソースエレメント(RE)の総数の乗算に等しい。各割り当てられたデータチャネルリソースブロック(RB)におけるデータ送信のためのREの数が同一であるという仮定の下で、データ送信のためのREの総数は、RBごとのデータ送信のためのREの数の計算に基づく。ここで、DMRS、CSI-RS、及びCORESETからのオーバーヘッドは、計算において低減される。
全体として、NR UuリンクにおけるTBSの決定手順は、サイドリンクデータ送信のためのREの数を数えるためのいくつかの修正を伴って、NR V2Xサイドリンクのために再利用することができる。PSCCH及びPSSCHの多重化を考慮すると、各PSSCH RBでのサイドリンクデータ送信のための同一数のREの仮定は保持されない。具体的には、PSCCHはいくつかのRBには含まれるが、他のRBには含まれない。したがって、データ送信のためのREの総数は、RBごとのデータ送信のREの数に基づいて計算されるべきではない。
代わりに、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数が最初に計算される。次いで、計算された数からオーバーヘッドを差し引くことにより、サイドリンクデータREの数が得られる。ここで、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数は、SCIに示されるサブチャネルの数、リソースプール当たりの(事前)構成のサブチャネルサイズ、及びスロットごとのサイドリンクシンボルの数の乗算に等しい。
所見1:PSCCHとPSSCHの多重化において、RBごとのサイドリンクデータREの総数の計算は正確ではない。
提案1:サイドリンクTBS決定において、サイドリンクデータREの数は、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数からオーバーヘッドを差し引くことによって計算される。
DMRS、CSI-RS、及びCORESETからのオーバーヘッドは、NR UuリンクTBSを決定する際にカウントされる。同様に、PSSCH DMRS、CSI-RS、及びPSCCHからのオーバーヘッドも、サイドリンクTBSを決定する際にカウントされるべきである。更に、サイドリンクのためのいくつかの追加のオーバーヘッドを考慮する必要がある。
1.GAPシンボル:サイドリンクにおけるGAPシンボルはデータ送信には使用されない。
2.AGCシンボル:AGCシンボルはAGCトレーニングに使用され、データ送信には適していない。
3.第2ステージSCI:第2ステージSCIはNR V2Xに対してサポートされ、そこでPSSCHで搬送される。サイドリンクデータは第2ステージSCIで速度整合されるため、第2ステージSCIのPSSCHリソースは、差し引かれるべきである。
4.PSFCHシンボル:PSFCHがPSCCH/PSSCHとのTDMであり、PSFCHがスロット内のサイドリンクに利用可能な最後のシンボルを使用することがサポートされる。
提案2:サイドリンクTBS決定において、PSSCH DMRS、CSI-RS、PSCCH、GAPシンボル、AGCシンボル、第2ステージSCI、及びPSFCHシンボルからのオーバーヘッドをカウントする必要がある。
NR V2Xは、TBのブラインド再送信(複数可)をサポートする。初期送信で計算されたTBSは、異なるPSFCHオーバーヘッドにより、ブラインド再送(複数可)で計算されたTBSとは異なる可能性がある。PSFCHの周期性は、1、2、又は4スロットであることがサポートされる。PSFCHの周期性が2又は4スロットである場合、PSFCHは初期送信のためのスロット内に存在し得るが、ブラインド再送信のためのスロット内には存在し得ず、又はその逆も同様である。
Release 15NR PDSCHに対して使用されるLDPCコードがPSSCHに適用されることが合意された[3]。NR PDSCHでは、2つのLDPCベースグラフが設計され、これら2つのLDPCベースグラフ間の選択は、符号化率及びTBSに依存する。初期送信とブラインド再送信(複数可)との間のTBSミスマッチにより、異なるLDPCベースグラフを選択する結果となり得る。誤ったLDPCベースグラフの選択は、PSSCH復号化エラーを引き起こす。したがって、LDPCベースグラフ選択に使用される共通モデルTBSを導入することによって、初期送信とブラインド再送信(複数可)との間でTBS計算を整合させる必要がある。
具体的には、PSFCHリソースを含まないリソースプールの場合、PSFCHオーバーヘッドは、TBS決定に際し常にカウントされない。1スロットのPSFCH周期性を有するリソースプールの場合、PSFCHオーバーヘッドは、TBS決定に際し常にカウントされる。2又は4スロットのPSFCH周期性を有するリソースプールの場合、PSFCHオーバーヘッドがカウントされるか否かは、リソースプールの(事前)構成による。この設計は初期送信とブラインド再送信との間の潜在的なギャップを閉じ、その結果、初期送信又はブラインド再送信(複数可)のいずれかを受信するUEが同じTBSを取得する。
提案3:サイドリンクTBSの決定において、PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHリソースを含まないリソースプールについてはカウントされない。PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHの周期性が1スロットのリソースプールについてはカウントされる。PSFCHオーバーヘッドがカウントされるか否かは、PSFCHの周期性が2又は4スロットのリソースプールの(事前)構成による。
2.2 スクランブリングシーケンスの初期化
LTE V2Xでは、PSCCHのスクランブルシーケンスは、初期化値が定数510であるゴールド・シーケンスである。この一定の値により、すべての受信機UEがPSCCHを復号できることが確実となる。これは、LTE V2Xがサイドリンクブロードキャストをサポートし、すべてのモード4のUEによって、PSCCH内のリソース予約情報は、それらのリソース割り当て動作のために復号化される必要があるためである。
NR V2Xでは、リソース予約情報は第1ステージSCIに含まれて、PSCCHで搬送される。この情報がすべてのモード2UEリソース割り当て動作に必要であるため、PSCCHはすべてのUEによって復号化可能である必要がある。したがって、LTE V2Xの場合と同様に、一定の初期化値がPSCCHスクランブリングシーケンス生成器に使用されるべきである。この一定の初期化値は、リソースプールに基づくことができる。
提案4:第1ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、一定の初期化値を有するゴールド・シーケンスである。
別個のスクランブリングが、第2ステージSCI及びPSSCHに適用されることが合意された[4]。PSCCHのスクランブリングシーケンスと同様に、第2ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、ゴールド・シーケンスである。ゴールド・シーケンスの初期化値は、PSCCH CRCに基づく。この設計は、PSCCHの誤検出の場合に、第2ステージSCIの極性復号化の早期停止を容易にする。例えば、初期化値は、cinit=nRNTI15+nconstとしてセットすることができ、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIはPSCCH CRCの16LSB(最下位ビット)である。
提案5:第2ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、PSCCH CRCに依拠する初期化値、例えば、cinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIはPSCCH CRCの16LSB(最下位ビット)である。
更に、PSSCHデータのスクランブリングシーケンスはまた、第1ステージSCI CRC及び第2ステージSCI CRCの両方に依拠する初期化値を有するゴールド・シーケンスである。PSSCHデータ復号情報の一部は、第2ステージSCI(例えば、ソースID、宛先ID、HARQプロセス番号など)に含まれることに留意されたい。第2ステージSCIの検出ミスは、PSSCHデータの復号の失敗につながる。更に、第2ステージSCI(ひいてはそのCRC)に含まれるランダム性が限られているため、第1ステージSCI CRCの一部もまた、PSSCHデータスクランブリングシーケンスの初期化値に使用され得る。例えば、初期化値は、cinit=nRNTI15+nconstとしてセットすることができ、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIは第1ステージSCI CRCの16LSB(最下位ビット)と第2ステージSCI CRCの16MSB(最上位ビット)とのXOR(排他的論理和)である。
提案6:PSSCH上のデータのスクランブリングシーケンスは、第1ステージSCI CRC及び第2ステージSCI CRCの両方に依拠する初期化値、例えばcinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIは第1ステージSCI CRCの16LSB(最下位ビット)と第2ステージSCI CRCの16MSB(最上位ビット)とのXOR(排他的論理和)である。
2.3 第2ステージSCIフォーマット
NR V2Xでは2ステージSCI設計が採用され、第1ステージSCI(又はSCIフォーマット0_1)は、時間及び周波数リソース割り当て、優先度、DMRSパターン、第2ステージSCIフォーマット、ベータオフセットインジケータ、並びにDMRSポート、MCS、及び予約ビットの数を含む。第2ステージSCI(又はSCIフォーマット0_2)は、HARQプロセスID、NDI、RV、ソースID、宛先ID、CSI要求、ゾーンID、及び通信範囲要件を含み、最後の2つのフィールドは、グループキャストオプション1のみのためである。第2ステージSCIフォーマットの詳細は未定である。
我々の見解では、第2ステージSCIのすべてのフィールドが、すべてのタイプのキャスト、及びグループキャストの2つのオプションで使用されるわけではない。例えば、ゾーンID及び通信範囲要件は、グループキャストオプション1にのみ使用される。ブロードキャストには16ビットの宛先IDが必要とされない可能性がある。以下の表に、推定されたフィールドサイズ及び適用性を要約する。
【表1】
表からは、ブロードキャストの第2ステージSCIペイロードサイズは、ユニキャスト及びグループキャストのための第2ステージのSCIペイロードサイズよりも小さく、他方、グループキャストオプション1の第2ステージのSCIペイロードサイズは、他のキャストタイプのものよりも大きいようである。この観察に基づいて、3つの第2ステージSCIフォーマット、すなわち、ブロードキャスト用に1つ、ユニキャスト及びグループキャストオプション2用に1つ、及びグループキャストオプション1用に1つを有することを提案する。
提案7:3つの第2ステージ用SCIフォーマットを、それぞれ、ブロードキャスト、ユニキャスト及びグループキャストオプション2、並びにグループキャストオプション1のために、それぞれ定義する。
3つの第2ステージSCIフォーマットのうちの1つを示すための第1ステージSCIの「第2ステージSCIフォーマット」フィールドは、2ビットであるべきである。このフィールドの最後の符号ポイントは、将来の使用のために予約される。
提案8:第1ステージSCIの「第2ステージSCIフォーマット」フィールドのサイズは2ビットである。
グループキャスト及びユニキャストについてリソースプール内でPSFCHリソースが(事前)構成されている場合、対応するPSSCH送信に対してHARQフィードバックが使用されるか否かをSCIが明示的に示すことが動作上の前提である[4]。HARQフィードバックを動的に無効化することは、第2ステージSCIにビットを1つ追加することで達成可能である。
グループキャストオプション1は、第2ステージSCIの最大ペイロードサイズを既に有しているため、HARQフィードバックの無効化を示すために、その第2ステージのSCIペイロードサイズを更に増加させることは望ましくない。実際には、HARQフィードバックがグループキャストオプション1に対して無効にされる場合、ゾーンID及び通信範囲要件のフィールドは使用されない。したがって、これらのフィールドを再利用して、HARQフィードバックがグループキャストオプション1に対して無効にされることを示すことができる。1つの可能な方法は、通信範囲要件のセットに、候補値、例えば0メートルを追加することである。直感的に、第2ステージSCIにおける通信範囲要件の値が0であることは、TxUEとRX UEとの間のいかなる距離も通信範囲要件の範囲外であることを意味し、したがってHARQフィードバックは必要ない。
提案9:ユニキャスト及びグループキャストオプション2について、HARQフィードバックが無効になっているかどうかを示す追加ビットが第2ステージSCIに含められる。グループキャストオプション1については、HARQフィードバックを無効化する指示は、通信範囲要件を0メートルに設定することを介することとする。
2.4 第1ステージSCIにおける時間及び周波数リソース指示
1つのSCI内で、Nmax=3リソースがTBのために予約可能であることが合意されている[5]。言い換えれば、SCIシグナリングは、32スロットのウィンドウ内にて、時間及び周波数位置において完全な柔軟性を有してNmax=3リソースを示すことを可能とするように設計されている[6]。時間リソースの指示は、周波数リソースの指示とは別個である。すべての予約リソースの時間位置の共同符号化及びすべての予約リソースの周波数位置の共同符号化はサポートされる。しかしながら、時間位置又は周波数位置の共同符号化の詳細は、設計を要する。
時間リソース指示値は、1つのリソースが予約されている1つの符号化ポイントと、2つのリソースが予約されている31の符号化ポイントとを含むべきである。リソース予約ウィンドウサイズをS=32で表し、第1のリソースと第2のリソースの間の時間ギャップをΔt1で表し、第2のリソースと第3のリソースの間の時間ギャップをΔt2で表すこととする。ここで、定義により、Δt2=0,...,S-2であり、Δt2=0は、第3のリソースが予約されていないことを示す。Δt2=0の場合、
Δt1=0,...,S-1であり、式中Δt1=0は、第2のリソースが予約されていないことを示す。Δt2>0,Δt1=1,...,S-1-Δt2である場合、Δt1>0は、第2のリソースが常に予約されていることを示す。その後、時間リソース指示値は、
【数11】
によって与えられる。
この時間リソース指示の式は、2つの特性を有する。1)結果として得られる時間リソース指示値は、Δt1とΔt2のすべての可能な値にわたって連続している。2)式は、Nmax=2及びNmax=3の両方に適用可能である。Nmax=2、時間リソース指示の式は、単にΔt2=0をセットすることによりΔt1に減じられる。
提案10:時間リソース表示値は、
【数12】
で与えられる。式中、S=32はリソース予約ウィンドウのサイズ、Δt1は第1のリソースと第2のリソースとの間の時間ギャップであり、Δt2は、第2のリソースと第3のリソースとの間の時間ギャップである。
・Δt2=0,...,S-2(式中Δt2=0は、第3のリソースが予約されていないことを示す)。
・Δt2=0の場合、Δt1=0,...,S-1(式中Δt1=0は、第2のリソースが予約されていないことを示す)。
・Δt2>0の場合、Δt1=1,...,S-1-Δt2
予約リソースの数は、SCI内の時間リソース指示値によって決定される。所与の数の予約リソースの場合、各リソースのサブチャネルの数並びに第2のリソース及び第3のリソースの開始サブチャネルインデックス(示されている場合)は、SCI内の周波数リソース指示値によって計算される。
リソースプール内のサブチャネルの総数がNsubであり、各リソースのサブチャネルの数がLsubであると仮定すると、1≦Lsub≦Nsubである。
1.SCIに1つのリソースのみが予約されている場合、周波数リソース指示値はLsub-1である。
2.2つのリソースがSCIに予約されていて、第2のリソースの開始サブチャネルインデックスがx1であり、x1=0,...,Nsub-Lsubである場合、周波数リソース指示値は
【数13】
により与えられる。
3.3つのリソースがSCIに予約されていて、第2のリソースの開始サブチャネルインデックスがx1であり、第3のリソースのスタートサブチャネルインデックスがx2であり、x1,x2=0,...,Nsub-Lsubである場合、周波数リソース指示値は
【数14】
で与えられる。
上記の周波数リソース指示の式から得られた周波数リソース指示値は、x1、x2の各すべての可能な値にわたって隣接している。
提案11:1つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は、Lsub-1により与えられる。2つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は、
【数15】
で与えられる。3つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は
【数16】
で与えられ、式中、Nsubはリソースプール内のサブチャネルの合計数であり、Lsubは各予約されたリソースのサブチャネルの番号であり、x1=0,...,Nsub-Lsubは第2のリソースのスタートサブチャネルインデックスであり、x2=0,...,Nsub-Lsubは第3のリソースのスタートサブチャネルインデックスである。
2.5 MCSテーブル
NR V2XサイドリンクのためのRel-15NR UuCP-OFDMの3つのMCSテーブルすべてをサポートすることが合意された[4]。サイドリンクにおける低スペクトル効率64QAM MCSテーブルのサポートは、Uuリンクのように、任意選択のUE機能である。送信機の視点からの256QAMのサポートは、UE capabilityに基づく。受信機の視点からの256QAMのサポートを必須とするか、又はUE capabilityに基づくものとするかどうかに関しては未定である。
Rel-15 NR Uuリンク[7]では、256QAMのサポートはFR1におけるPDSCHに必須であるが、FR2におけるPDSCHでは任意選択である。これは、NR Uuリンク上のFR2で動作するUEの場合、送信機の視点及び受信機の視点の両方から、256QAMのサポートがUE capabilityに基づいて任意選択であることを暗に意味する。我々の見解では、このUE capabilityをNR V2Xサイドリンクに拡張することが自然であり、すなわち、FR2における256QAMのサポートは、UE capabilityに基づいて任意選択である。
NR V2XサイドリンクがFR1及びFR2の共通設計を標的とするため、受信機の視点から、UE capabilityに基づいてFR1及びFR2の両方で256QAMをサポートすることが好ましい。
提案12:受信機の視点からUEによる256QAMのサポートを行うことは、UE capabilityに基づく。
256QAM MCSテーブルは、良好なチャネル条件における高スループット使用事例を標的とする。サイドリンクブロードキャスト及びグループキャストにおいて、送信器UEから各受信機UEへのチャネルが同時に良好な状態であることは保証されない。したがって、256QAM MCSテーブルの使用シナリオは限定される。
一方、低スペクトル効率64QAM MCSテーブルを使用する主な動機は、ワンショットで超高信頼性の送信を達成することである。これは、URLLC使用事例に有用である。超高信頼性送信のため、低スペクトル効率64QAM MCSテーブルが、低スペクトル効率64QAM CQI表を伴って使用される。NR V2Xサイドリンクでは、CQIレポートはサイドリンクユニキャストに対してのみサポートされる。これは、低スペクトル効率64QAMMCSテーブルの使用がサイドリンクユニキャストに限定されることを暗に意味する。
更に、256QAMのサポートは、UE capabilityである。UE capabilityの交換は、サイドリンクブロードキャスト及び多くのサイドリンクグループキャストの場合に不可能である。したがって、サイドリンクブロードキャスト及びグループキャストのために256QAM MCSテーブル及び低スペクトル効率MCSテーブルをサポートすることは非効率的である。
所見2:256QAM MCSテーブル及び低スペクトル効率64QAM MCSテーブルを使用する利点は、サイドリンクブロードキャスト及びグループキャストにおいては不明確である。
リソースプールが、サイドリンクユニキャスト、グループキャスト、及びブロードキャストをサポートするように設計されているため。すべてのキャストタイプに適用可能な唯一のMCSテーブルは、従来の64QAM MCSテーブルである。したがって、NR V2XサイドリンクのデフォルトMCSテーブルとして64QAM MCSテーブルを設定することが好ましい。256QAM MCSテーブル及び低スペクトル効率64QAM MCSテーブルの使用は、サイドリンクユニキャストのためのPC5-RRC構成を介している。
提案13:従来の64QAM MCSテーブルが、NR V2XサイドリンクのためのデフォルトのMCSテーブルである。256QAM MCSテーブル又は低スペクトル効率64QAM MCSテーブルの使用は、PC5-RRC構成を介する。
3 結論
この寄与において、NR V2X物理層構造に関する残る詳細を考察した。本発明者らの提案は以下の通りである。
提案1:サイドリンクTBS決定において、サイドリンクデータREの数は、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数からオーバーヘッドを差し引くことによって計算される。
提案2:サイドリンクTBS決定において、PSSCH DMRS、CSI-RS、PSCCH、GAPシンボル、AGCシンボル、第2ステージSCI、及びPSFCHシンボルからのオーバーヘッドをカウントする必要がある。
提案3:サイドリンクTBSの決定において、PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHリソースを含まないリソースプールについてはカウントされない。PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHの周期性が1スロットのリソースプールについてはカウントされる。PSFCHオーバーヘッドが、PSFCHの周期性が2又は4スロットのリソースプールについてカウントされるか否かは、リソースプールの(プレ)構成による。
提案4:第1ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、一定の初期化値を有するゴールド・シーケンスである。
提案5:第2ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、PSCCH CRCに依拠する初期化値、例えば、cinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIはPSCCH CRCの16LSB(最下位ビット)である。
提案6:PSSCH上のデータのスクランブリングシーケンスは、第1ステージSCI CRC及び第2ステージSCI CRCの両方に依拠する初期化値、例えばcinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIは第1ステージSCI CRCの16LSB(最下位ビット)と第2ステージSCI CRCの16MSB(最上位ビット)とのXOR(排他的論理和)である。
提案7:3つの第2ステージSCIフォーマットを、ブロードキャスト、ユニキャスト及びグループキャストオプション2、並びにグループキャストオプション1のために、それぞれ定義する。
提案8:第1ステージSCIの「第2ステージSCIフォーマット」フィールドのサイズは2ビットである。
提案9:ユニキャスト及びグループキャストオプション2について、HARQフィードバックが無効になっているかどうかを示す追加ビットが第2ステージSCIに含められる。グループキャストオプション1について、HARQフィードバックを無効化する指示は、通信範囲要件を0メートルに設定することを介することとする。
提案10:時間リソース表示値は、
【数17】
で与えられる。ここで、S=32はリソース予約ウィンドウのサイズ、Δt1は第1のリソースと第2のリソースとの間の時間ギャップであり、Δt2は、第2のリソースと第3のリソースとの間の時間ギャップである。
・Δt2=0,...,S-2、式中Δt2=0は、第3のリソースが予約されていないことを示す。
・Δt2=0の場合、Δt1=0,...,S-1(式中Δt1=0は、第2のリソースが予約されていないことを示す)。
・Δt2>0の場合、Δt1=1,...,S-1-Δt2
提案11:1つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値はLsub-1により与えられる。2つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は
【数18】
で与えられる。3つのリソースがSCIに予約されている場合、周波数リソース指示値は
【数19】
で与えられ、式中、Nsubはリソースプール内のサブチャネルの合計数であり、Nsubは各予約されたリソースのサブチャネルの番号であり、x1=0,...,Nsub-Lsubは第2のリソースのスタートサブチャネルインデックスであり、x2=0,...,Nsub-Lsubは第3のリソースのスタートサブチャネルインデックスである。
提案12:受信機の視点からのUEによる256QAMのサポートは、UE capabilityに基づく。
提案13:従来の64QAM MCSテーブルは、NR V2XサイドリンクのためのデフォルトのMCSテーブルである。256QAM MCSテーブル又は低スペクトル効率64QAM MCSテーブルの使用は、PC5-RRC構成を介する。
4 参照文献
[1] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN #86 Meeting,Sitges,ES,Dec.2019.
[2] RP-193198,Task list for 5G V2X in RAN1 #100,Sitges,ES,Dec.2019.
[3] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #96bis Meeting,Xi’an,China,Apr.2019.
[4] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #98bis Meeting,Chongqing,China,Oct.2019.
[5] 3GPP email discussion on maximum number of reserved resources for a TB,[98b-NR-15],Oct.2019.
[6] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #99 Meeting,Reno,USA,Nov.2019.
[7] 3GPP TS38.822,NR user equipment(UE)feature list,v15.0.1,Jul.2019.
添付書類B
5 導入
Release-16 NR V2X仕様は、2019年12月に承認された[1]。NRV 2Xにはまだいくつかの残されたタスクがあり、それらは[2]において特定されている。
この寄与においては、サイドリンク電力制御、PSFCH候補リソース決定、グループキャストHARQフィードバックオプション2のためのグループサイズ制限、Tx-Rx距離計算、及びグループキャストHARQフィードバックオプションの第2ステージSCIフォーマットを含む、いくつかの識別された残りのタスクの詳細について議論する。
6 考察
6.1 サイドリンク電力制御
LTE V2Xでは、PSCCHのEPREは、PSCCHカバレッジを増加させるためにPSSCHのEPREよりも3dB多い。しかしながら、そのようなPSCCH電力増強は、NR V2Xには適用されない。
総サイドリンク送信電力は、PSCCH/PSSCH送信のためにスロット内で使用されるシンボルにおける送信電力と同じであることが合意された[3]。PSCCH及びPSSCH多重化オプション3では、PSCCHが電力増強を有する場合、PSCCHと同じシンボル内のPSSCHリソースのEPREを減少させて、一定のシンボル送信電力を維持する必要がある。これらのPSSCHリソースの電力低減は、PSSCH復号化性能の劣化をもたらす。更に、電力増強後のPSCCHの送信電力は、特にPSCCHがサブチャネル内の周波数リソースのほとんどを占める場合、既に送信電力定数を超えている可能性がある。したがって、PSCCHの電力増強はサポートされるべきではない。
提案1:PSCCH上の出力増強はサポートされない。
サイドリンクCSI-RSが、そのリソースマッピングのためにNR Uu CSI-RS時間-周波数/CDMリソースマッピングパターンのサブセットを使用することが合意されている[4]。CSI-RSは、すべてのPSCCH/PSSCHシンボルには現れない。スロット内のPSCCH/PSSCH送信に使用されるすべてのシンボルにわたって同じサイドリンク送信電力を保持するために、サイドリンクCSI-RSは、サイドリンクデータとして同じEPREを使用するべきである。同様の解決策が、サイドリンクPT-RSに適用される。
提案2:サイドリンクCSI-RS及びサイドリンクPT-RSの電力増強はサポートされない。
6.2 PSFCH候補リソース決定
Rx UEが、PSFCH候補リソースのセットからそのPSFCHリソースを決定することが動作上の前提であった[5]。更に、対応するPSSCHに使用される開始サブチャネルインデックス及びスロットインデックスから、PSFCH候補リソースのセットを決定することが合意されている[4]。1つの未定事項は、PSSCHが複数のサブチャネルを占有することについて、候補となるPSFCHリソースは、以下の2つのオプションのうちの1つと関連付けられたPRBのセットである。1)PSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロット、2)PSSCHに使用されるサブチャネル(複数可)及びスロット。
ユニキャスト及びグループキャストフィードバックオプション1には1つのPSFCHリソースのみが必要であることが知られており、このPSFCHリソースは、グループキャストフィードバックオプション1のためのすべてのRX UEによって共有される。その後、候補PSFCHリソースの小さなセットを割り当てるだけで足りる。候補PSFCHリソースは、PSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであることが好ましい。これにより、TxUEは候補PSFCHリソースの小さなセットにわたってPSFCHを検出すればよいだけなので、PSFCH受信が単純化される。
これに対して、使用されるPSFCHリソースの数がグループ内のRx UEの数に等しいグループキャストフィードバックオプション2には複数のPSFCHリソースが必要である。その後、候補PSFCHリソースの大きなセットを割り当てる必要がある。したがって、候補PSFCHリソースは、PSSCHに使用されるすべてのサブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであることが有益である。この増加した候補PSFCHリソースのセットによって、PSFCHの衝突の可能性が低減するだけでなく、PSSCH送信のために複数のサブチャネルを使用することによって、大きなグループのためのグループキャストフィードバックオプション2をサポートすることも可能になる。
提案3:ユニキャスト及びグループキャストフィードバックオプション1におけるPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであり、グループキャストフィードバックオプション2のPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用されるすべてのサブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットである。
6.3 グループキャストHARQフィードバックオプション2のグループサイズ制限
上記の提案に基づき、グループキャストフィードバックオプション2の候補PSFCHリソースの数は、PSSCHに使用されるサブチャネルの数に比例する。PSSCHのサブチャネルが多いほど、より多くのPSFCHリソース候補があり、したがって、グループキャストフィードバックオプション2でサポートされるグループサイズも、より大きい。言い換えれば、グループキャストHARQフィードバックオプション2のサポートされるグループサイズは、対応するPSSCHリソースに応じて変化する。したがって、グループキャストフィードバックオプション2は明確なグループサイズ制限を有する必要はない。
提案4:グループキャストHARQフィードバックオプション2には明示的なグループサイズ制限が課されない。
6.4 Tx-Rx距離計算
少なくともグループキャストHARQフィードバックオプション1、すなわちHARQ-NACKのみについて、Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックがサポートされることが合意されている[3]。Tx-Rx距離の計算は、TxUEが、第2ステージSCIを介してゾーンIDに関してその位置情報を送信することによって容易にされる。各Rx UEは、それ自体の測地位置及びTx UEのゾーンIDに基づいて、Tx UEまでの距離を計算することができる。距離計算は、以下のステップを有することができる。
1.対応するゾーンIDがTx UEのゾーンIDと同一であるゾーン中心測地位置のリストを取得する。ここで、ゾーンIDのラップアラウンドが考慮される。
2.中心測地位置がRx UEの測地位置に最も近いリストからゾーンを識別する。Rx UEの測地位置から各候補ゾーン中心測地位置までの距離が計算され、最小距離が選択される。
3.データ優先度に応じて、識別されたゾーン内のTx UEの測地位置をセットする。各ゾーンは矩形であり、Tx UEは、識別されたゾーン内のどこにあってもよい。識別されたゾーン内でのTx UEの測地位置のセットは、データ優先度に依存する。例えば、高い優先度データの場合、Tx UEの測地位置は、Rx UEがHARQフィードバックをトリガする可能性がより高くなるように、識別されたゾーン内のRx UEの測地位置に近づいてセットされる。
4.Tx UEの測地位置とRx UEの測地位置との間の距離を計算する。
提案5:グループキャストHARQフィードバックオプション1について、Tx-Rx距離の計算は、以下のステップを有する。
1.対応するゾーンIDがTx UEのゾーンIDと同一であるゾーン中心測地位置のリストを取得する。
2.中心測地位置がRx UEの測地位置に最も近いリストからゾーンを識別する。
3.データ優先度に応じて、識別されたゾーン内のTx UEの測地位置をセットする。
4.Tx UEの測地位置とRx UEの測地位置との間の距離を計算する。
6.5 グループキャストHARQフィードバックオプションのための第2ステージSCIフォーマット
少なくともグループキャストHARQフィードバックオプション1について、Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックがサポートされることが合意されている[3]。我々の見解では、Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックは、グループキャストHARQフィードバックオプション2に適用されるべきではない。主な問題は、Tx UEがRx UEからHARQ ACK/NACKフィードバックを受信しない場合、Rx UEがPSSCH送信を復号化するもののTx-Rx距離の大きさのためにHARQACK/NACKをフィードバックしないのか、それともRx UEが全くPSCCHを復号しないのかを区別することができないことである。Tx UEは、これら2つの場合に対して異なる行動を有することが期待されていることに留意されたい。具体的には、Tx UEは、前者の場合は再送信する必要はないが、後者の場合には再送信する必要がある。受信機UEからのフィードバックがないことによって引き起こされる曖昧さにより、グループキャストHARQフィードバックオプション2に対してTx-Rx距離ベースのHARQフィードバックをサポートすることは矛盾している。
提案6:Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックは、グループキャストHARQフィードバックオプション2に対してサポートされない。
グループキャストHARQフィードバックオプション1については、通信範囲要件及びTx UEの位置情報が第2ステージSCIペイロードに含まれることが合意されている。これは主に、グループキャストHARQフィードバックオプション1のTx-Rx距離ベースのHARQフィードバックをサポートするためである。このメカニズムはグループキャストHARQフィードバックオプション2に適用可能ではないため、グループキャストHARQフィードバックオプション2が取られる場合、第2ステージSCIにTx UEの位置情報及び通信範囲要件を含める必要はない。このロジスティックに従い、グループキャストHARQフィードバックオプション1は、グループキャストHARQフィードバックオプション2とは異なる第2ステージSCIフォーマットを有する。第2ステージSCIの詳細な設計は、我々の仲間による寄与に含まれている[6]。
提案7:グループキャストHARQフィードバックオプション1とオプション2とでは異なる第2ステージSCIフォーマットが使用され、Tx UEの位置情報及び通信範囲要件は、グループキャストHARQフィードバックオプション2の第2ステージSCIには含まれない。
7 結論
この寄与においては、NRサイドリンク物理層手順に関する残る詳細を考察した。本発明者らの提案は以下の通りである。
提案1:PSCCH、CSI-RS、及びPT-RS上の電力増強はサポートされない。
提案2:サイドリンクCSI-RS及びサイドリンクPT-RSの電力電力はサポートされない。
提案3:ユニキャスト及びグループキャストフィードバックオプション1におけるPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであり、グループキャストフィードバックオプション2のPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用されるすべてのサブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットである。
提案4:グループキャストHARQフィードバックオプション2には明示的なグループサイズ制限が課されない。
提案5:グループキャストHARQフィードバックオプション1について、Tx-Rx距離の計算は、以下のステップを有する。
1.対応するゾーンIDがTx UEのゾーンIDと同一であるゾーン中心測地位置のリストを取得する。
2.中心測地位置がRx UEの測地位置に最も近いリストからゾーンを識別する。
3.データ優先度に応じて、識別されたゾーン内のTx UEの測地位置をセットする。
4.Tx UEの測地位置とRx UEの測地位置との間の距離を計算する。
提案6:Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックは、グループキャストHARQフィードバックオプション2に対してサポートされない。
提案7:グループキャストHARQフィードバックオプション1とオプション2とでは異なる第2ステージSCIフォーマットが使用され、Tx UEの位置情報及び通信範囲要件は、グループキャストHARQフィードバックオプション2の第2ステージSCIには含まれない。
8 参照文献
[8] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN #86 Meeting,Sitges,ES,Dec.2019.
[9] RP-193198,Task list for 5G V2X in RAN1 #100,Sitges,ES,Dec.2019.
[10] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #97 Meeting,Reno,USA,May 2019.
[11] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #98bis Meeting,Chongqing,China,Oct.2019.
[12] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #99 Meeting,Reno,USA,Nov.2019.
[13] R1-200xxxx,Remaining details on NR V2X physical layer structure,Apple,Feb.2020.
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-08-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2である場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させ、
前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効化させ、
前記第2のUEにフィードバックを提供させないように、前記フィードバックビットを無効化させる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサは、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにし、
前記通信範囲をゼロにセットさせて、前記第2のUEにフィードバックを提供させない
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2である場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項6】
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化することと、
前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供させないように、前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化して、前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないようにする、ことと、
前記通信範囲をゼロにセットして、前記UEにフィードバックを提供させないようにすることと、
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)で、
第2のUEから、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ1、SCIステージ2、及びトランスポートブロックを受信することと、
前記SCIステージ1を復号して、前記SCIステージ2のフォーマットを特徴づけるSCIステージ2フォーマットを判定することと、
前記SCIステージ2フォーマットに基づいて、前記第2のUEに提供する、前記TBが正常に受信されたかどうかを示すためのフィードバックのタイプを判定することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット1であると判定することと、
それに応じて、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控えることと、
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEに肯定応答/否定応答(ACK/NACK)フィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号して、通信範囲を決定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、フィードバックビットがセットされているかどうか、及び通信範囲を判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあり、前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にない、又は前記フィードバックビットがセットされていないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット1であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号して、通信範囲を決定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、フィードバックビットがセットされているかどうか、及び通信範囲を判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあり、前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にない、又は前記フィードバックビットがセットされていないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることを十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス若しくは使用のリスクを最小限に抑えるように管理かつ取り扱われるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
付録A
1 導入
Release-16 NR V2X仕様は、2019年12月に承認されている[1]。NRV 2Xにはまだいくつかの残されたタスクがあり、それらは[2]において識別されている。
この寄与においては、TBSの決定、第1ステージSCI用のスクランブリングシーケンス生成器の初期化、第2ステージSCI及びPSSCH上で送信されるデータ、第2ステージSCIフォーマット、第1ステージSCIにおける時間及び周波数リソース指示、並びにサイドリンクデータ送信のためのMCSテーブルを含むいくつかの識別された残されたタスクの詳細について議論する。
2 考察
2.1 TBSの決定
NR Uuリンクにおいて、トランスポートブロックサイズ(TBS)は、式又はルックアップテーブルによって決定される。式又はルックアップテーブルからの選択は、情報ビットの中間数に基づく。具体的には、中間数が3824より大きい場合、TBSは式によって計算され、そうでなければTBSはルックアップテーブルから得られる。
情報ビットの中間数は、データ送信のための符号化率、変調順序、層数、及びリソースエレメント(RE)の総数の乗算に等しい。各割り当てられたデータチャネルリソースブロック(RB)におけるデータ送信のためのREの数が同一であるという仮定の下で、データ送信のためのREの総数は、RBごとのデータ送信のためのREの数の計算に基づく。ここで、DMRS、CSI-RS、及びCORESETからのオーバーヘッドは、計算において低減される。
全体として、NR UuリンクにおけるTBSの決定手順は、サイドリンクデータ送信のためのREの数を数えるためのいくつかの修正を伴って、NR V2Xサイドリンクのために再利用することができる。PSCCH及びPSSCHの多重化を考慮すると、各PSSCH RBでのサイドリンクデータ送信のための同一数のREの仮定は保持されない。具体的には、PSCCHはいくつかのRBには含まれるが、他のRBには含まれない。したがって、データ送信のためのREの総数は、RBごとのデータ送信のREの数に基づいて計算されるべきではない。
代わりに、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数が最初に計算される。次いで、計算された数からオーバーヘッドを差し引くことにより、サイドリンクデータREの数が得られる。ここで、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数は、SCIに示されるサブチャネルの数、リソースプール当たりの(事前)構成のサブチャネルサイズ、及びスロットごとのサイドリンクシンボルの数の乗算に等しい。
所見1:PSCCHとPSSCHの多重化において、RBごとのサイドリンクデータREの総数の計算は正確ではない。
提案1:サイドリンクTBS決定において、サイドリンクデータREの数は、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数からオーバーヘッドを差し引くことによって計算される。
DMRS、CSI-RS、及びCORESETからのオーバーヘッドは、NR UuリンクTBSを決定する際にカウントされる。同様に、PSSCH DMRS、CSI-RS、及びPSCCHからのオーバーヘッドも、サイドリンクTBSを決定する際にカウントされるべきである。更に、サイドリンクのためのいくつかの追加のオーバーヘッドを考慮する必要がある。
1.GAPシンボル:サイドリンクにおけるGAPシンボルはデータ送信には使用されない。
2.AGCシンボル:AGCシンボルはAGCトレーニングに使用され、データ送信には適していない。
3.第2ステージSCI:第2ステージSCIはNR V2Xに対してサポートされ、そこでPSSCHで搬送される。サイドリンクデータは第2ステージSCIで速度整合されるため、第2ステージSCIのPSSCHリソースは、差し引かれるべきである。
4.PSFCHシンボル:PSFCHがPSCCH/PSSCHとのTDMであり、PSFCHがスロット内のサイドリンクに利用可能な最後のシンボルを使用することがサポートされる。
提案2:サイドリンクTBS決定において、PSSCH DMRS、CSI-RS、PSCCH、GAPシンボル、AGCシンボル、第2ステージSCI、及びPSFCHシンボルからのオーバーヘッドをカウントする必要がある。
NR V2Xは、TBのブラインド再送信(複数可)をサポートする。初期送信で計算されたTBSは、異なるPSFCHオーバーヘッドにより、ブラインド再送(複数可)で計算されたTBSとは異なる可能性がある。PSFCHの周期性は、1、2、又は4スロットであることがサポートされる。PSFCHの周期性が2又は4スロットである場合、PSFCHは初期送信のためのスロット内に存在し得るが、ブラインド再送信のためのスロット内には存在し得ず、又はその逆も同様である。
Release 15NR PDSCHに対して使用されるLDPCコードがPSSCHに適用されることが合意された[3]。NR PDSCHでは、2つのLDPCベースグラフが設計され、これら2つのLDPCベースグラフ間の選択は、符号化率及びTBSに依存する。初期送信とブラインド再送信(複数可)との間のTBSミスマッチにより、異なるLDPCベースグラフを選択する結果となり得る。誤ったLDPCベースグラフの選択は、PSSCH復号化エラーを引き起こす。したがって、LDPCベースグラフ選択に使用される共通モデルTBSを導入することによって、初期送信とブラインド再送信(複数可)との間でTBS計算を整合させる必要がある。
具体的には、PSFCHリソースを含まないリソースプールの場合、PSFCHオーバーヘッドは、TBS決定に際し常にカウントされない。1スロットのPSFCH周期性を有するリソースプールの場合、PSFCHオーバーヘッドは、TBS決定に際し常にカウントされる。2又は4スロットのPSFCH周期性を有するリソースプールの場合、PSFCHオーバーヘッドがカウントされるか否かは、リソースプールの(事前)構成による。この設計は初期送信とブラインド再送信との間の潜在的なギャップを閉じ、その結果、初期送信又はブラインド再送信(複数可)のいずれかを受信するUEが同じTBSを取得する。
提案3:サイドリンクTBSの決定において、PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHリソースを含まないリソースプールについてはカウントされない。PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHの周期性が1スロットのリソースプールについてはカウントされる。PSFCHオーバーヘッドがカウントされるか否かは、PSFCHの周期性が2又は4スロットのリソースプールの(事前)構成による。
2.2 スクランブリングシーケンスの初期化
LTE V2Xでは、PSCCHのスクランブルシーケンスは、初期化値が定数510であるゴールド・シーケンスである。この一定の値により、すべての受信機UEがPSCCHを復号できることが確実となる。これは、LTE V2Xがサイドリンクブロードキャストをサポートし、すべてのモード4のUEによって、PSCCH内のリソース予約情報は、それらのリソース割り当て動作のために復号化される必要があるためである。
NR V2Xでは、リソース予約情報は第1ステージSCIに含まれて、PSCCHで搬送される。この情報がすべてのモード2UEリソース割り当て動作に必要であるため、PSCCHはすべてのUEによって復号化可能である必要がある。したがって、LTE V2Xの場合と同様に、一定の初期化値がPSCCHスクランブリングシーケンス生成器に使用されるべきである。この一定の初期化値は、リソースプールに基づくことができる。
提案4:第1ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、一定の初期化値を有するゴールド・シーケンスである。
別個のスクランブリングが、第2ステージSCI及びPSSCHに適用されることが合意された[4]。PSCCHのスクランブリングシーケンスと同様に、第2ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、ゴールド・シーケンスである。ゴールド・シーケンスの初期化値は、PSCCH CRCに基づく。この設計は、PSCCHの誤検出の場合に、第2ステージSCIの極性復号化の早期停止を容易にする。例えば、初期化値は、cinit=nRNTI15+nconstとしてセットすることができ、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIはPSCCH CRCの16LSB(最下位ビット)である。
提案5:第2ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、PSCCH CRCに依拠する初期化値、例えば、cinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIはPSCCH CRCの16LSB(最下位ビット)である。
更に、PSSCHデータのスクランブリングシーケンスはまた、第1ステージSCI CRC及び第2ステージSCI CRCの両方に依拠する初期化値を有するゴールド・シーケンスである。PSSCHデータ復号情報の一部は、第2ステージSCI(例えば、ソースID、宛先ID、HARQプロセス番号など)に含まれることに留意されたい。第2ステージSCIの検出ミスは、PSSCHデータの復号の失敗につながる。更に、第2ステージSCI(ひいてはそのCRC)に含まれるランダム性が限られているため、第1ステージSCI CRCの一部もまた、PSSCHデータスクランブリングシーケンスの初期化値に使用され得る。例えば、初期化値は、cinit=nRNTI15+nconstとしてセットすることができ、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIは第1ステージSCI CRCの16LSB(最下位ビット)と第2ステージSCI CRCの16MSB(最上位ビット)とのXOR(排他的論理和)である。
提案6:PSSCH上のデータのスクランブリングシーケンスは、第1ステージSCI CRC及び第2ステージSCI CRCの両方に依拠する初期化値、例えばcinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIは第1ステージSCI CRCの16LSB(最下位ビット)と第2ステージSCI CRCの16MSB(最上位ビット)とのXOR(排他的論理和)である。
2.3 第2ステージSCIフォーマット
NR V2Xでは2ステージSCI設計が採用され、第1ステージSCI(又はSCIフォーマット0_1)は、時間及び周波数リソース割り当て、優先度、DMRSパターン、第2ステージSCIフォーマット、ベータオフセットインジケータ、並びにDMRSポート、MCS、及び予約ビットの数を含む。第2ステージSCI(又はSCIフォーマット0_2)は、HARQプロセスID、NDI、RV、ソースID、宛先ID、CSI要求、ゾーンID、及び通信範囲要件を含み、最後の2つのフィールドは、グループキャストオプション1のみのためである。第2ステージSCIフォーマットの詳細は未定である。
我々の見解では、第2ステージSCIのすべてのフィールドが、すべてのタイプのキャスト、及びグループキャストの2つのオプションで使用されるわけではない。例えば、ゾーンID及び通信範囲要件は、グループキャストオプション1にのみ使用される。ブロードキャストには16ビットの宛先IDが必要とされない可能性がある。以下の表に、推定されたフィールドサイズ及び適用性を要約する。
【表1】
表からは、ブロードキャストの第2ステージSCIペイロードサイズは、ユニキャスト及びグループキャストのための第2ステージのSCIペイロードサイズよりも小さく、他方、グループキャストオプション1の第2ステージのSCIペイロードサイズは、他のキャストタイプのものよりも大きいようである。この観察に基づいて、3つの第2ステージSCIフォーマット、すなわち、ブロードキャスト用に1つ、ユニキャスト及びグループキャストオプション2用に1つ、及びグループキャストオプション1用に1つを有することを提案する。
提案7:3つの第2ステージ用SCIフォーマットを、それぞれ、ブロードキャスト、ユニキャスト及びグループキャストオプション2、並びにグループキャストオプション1のために、それぞれ定義する。
3つの第2ステージSCIフォーマットのうちの1つを示すための第1ステージSCIの「第2ステージSCIフォーマット」フィールドは、2ビットであるべきである。このフィールドの最後の符号ポイントは、将来の使用のために予約される。
提案8:第1ステージSCIの「第2ステージSCIフォーマット」フィールドのサイズは2ビットである。
グループキャスト及びユニキャストについてリソースプール内でPSFCHリソースが(事前)構成されている場合、対応するPSSCH送信に対してHARQフィードバックが使用されるか否かをSCIが明示的に示すことが動作上の前提である[4]。HARQフィードバックを動的に無効化することは、第2ステージSCIにビットを1つ追加することで達成可能である。
グループキャストオプション1は、第2ステージSCIの最大ペイロードサイズを既に有しているため、HARQフィードバックの無効化を示すために、その第2ステージのSCIペイロードサイズを更に増加させることは望ましくない。実際には、HARQフィードバックがグループキャストオプション1に対して無効にされる場合、ゾーンID及び通信範囲要件のフィールドは使用されない。したがって、これらのフィールドを再利用して、HARQフィードバックがグループキャストオプション1に対して無効にされることを示すことができる。1つの可能な方法は、通信範囲要件のセットに、候補値、例えば0メートルを追加することである。直感的に、第2ステージSCIにおける通信範囲要件の値が0であることは、TxUEとRX UEとの間のいかなる距離も通信範囲要件の範囲外であることを意味し、したがってHARQフィードバックは必要ない。
提案9:ユニキャスト及びグループキャストオプション2について、HARQフィードバックが無効になっているかどうかを示す追加ビットが第2ステージSCIに含められる。グループキャストオプション1については、HARQフィードバックを無効化する指示は、通信範囲要件を0メートルに設定することを介することとする。
2.4 第1ステージSCIにおける時間及び周波数リソース指示
1つのSCI内で、Nmax=3リソースがTBのために予約可能であることが合意されている[5]。言い換えれば、SCIシグナリングは、32スロットのウィンドウ内にて、時間及び周波数位置において完全な柔軟性を有してNmax=3リソースを示すことを可能とするように設計されている[6]。時間リソースの指示は、周波数リソースの指示とは別個である。すべての予約リソースの時間位置の共同符号化及びすべての予約リソースの周波数位置の共同符号化はサポートされる。しかしながら、時間位置又は周波数位置の共同符号化の詳細は、設計を要する。
時間リソース指示値は、1つのリソースが予約されている1つの符号化ポイントと、2つのリソースが予約されている31の符号化ポイントとを含むべきである。リソース予約ウィンドウサイズをS=32で表し、第1のリソースと第2のリソースの間の時間ギャップをΔt1で表し、第2のリソースと第3のリソースの間の時間ギャップをΔt2で表すこととする。ここで、定義により、Δt2=0,...,S-2であり、Δt2=0は、第3のリソースが予約されていないことを示す。Δt2=0の場合、
Δt1=0,...,S-1であり、式中Δt1=0は、第2のリソースが予約されていないことを示す。Δt2>0,Δt1=1,...,S-1-Δt2である場合、Δt1>0は、第2のリソースが常に予約されていることを示す。その後、時間リソース指示値は、
【数11】
によって与えられる。
この時間リソース指示の式は、2つの特性を有する。1)結果として得られる時間リソース指示値は、Δt1とΔt2のすべての可能な値にわたって連続している。2)式は、Nmax=2及びNmax=3の両方に適用可能である。Nmax=2、時間リソース指示の式は、単にΔt2=0をセットすることによりΔt1に減じられる。
提案10:時間リソース表示値は、
【数12】
で与えられる。式中、S=32はリソース予約ウィンドウのサイズ、Δt1は第1のリソースと第2のリソースとの間の時間ギャップであり、Δt2は、第2のリソースと第3のリソースとの間の時間ギャップである。
・Δt2=0,...,S-2(式中Δt2=0は、第3のリソースが予約されていないことを示す)。
・Δt2=0の場合、Δt1=0,...,S-1(式中Δt1=0は、第2のリソースが予約されていないことを示す)。
・Δt2>0の場合、Δt1=1,...,S-1-Δt2
予約リソースの数は、SCI内の時間リソース指示値によって決定される。所与の数の予約リソースの場合、各リソースのサブチャネルの数並びに第2のリソース及び第3のリソースの開始サブチャネルインデックス(示されている場合)は、SCI内の周波数リソース指示値によって計算される。
リソースプール内のサブチャネルの総数がNsubであり、各リソースのサブチャネルの数がLsubであると仮定すると、1≦Lsub≦Nsubである。
1.SCIに1つのリソースのみが予約されている場合、周波数リソース指示値はLsub-1である。
2.2つのリソースがSCIに予約されていて、第2のリソースの開始サブチャネルインデックスがx1であり、x1=0,...,Nsub-Lsubである場合、周波数リソース指示値は
【数13】
により与えられる。
3.3つのリソースがSCIに予約されていて、第2のリソースの開始サブチャネルインデックスがx1であり、第3のリソースのスタートサブチャネルインデックスがx2であり、x1,x2=0,...,Nsub-Lsubである場合、周波数リソース指示値は
【数14】
で与えられる。
上記の周波数リソース指示の式から得られた周波数リソース指示値は、x1、x2の各すべての可能な値にわたって隣接している。
提案11:1つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は、Lsub-1により与えられる。2つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は、
【数15】
で与えられる。3つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は
【数16】
で与えられ、式中、Nsubはリソースプール内のサブチャネルの合計数であり、Lsubは各予約されたリソースのサブチャネルの番号であり、x1=0,...,Nsub-Lsubは第2のリソースのスタートサブチャネルインデックスであり、x2=0,...,Nsub-Lsubは第3のリソースのスタートサブチャネルインデックスである。
2.5 MCSテーブル
NR V2XサイドリンクのためのRel-15NR UuCP-OFDMの3つのMCSテーブルすべてをサポートすることが合意された[4]。サイドリンクにおける低スペクトル効率64QAM MCSテーブルのサポートは、Uuリンクのように、任意選択のUE機能である。送信機の視点からの256QAMのサポートは、UE capabilityに基づく。受信機の視点からの256QAMのサポートを必須とするか、又はUE capabilityに基づくものとするかどうかに関しては未定である。
Rel-15 NR Uuリンク[7]では、256QAMのサポートはFR1におけるPDSCHに必須であるが、FR2におけるPDSCHでは任意選択である。これは、NR Uuリンク上のFR2で動作するUEの場合、送信機の視点及び受信機の視点の両方から、256QAMのサポートがUE capabilityに基づいて任意選択であることを暗に意味する。我々の見解では、このUE capabilityをNR V2Xサイドリンクに拡張することが自然であり、すなわち、FR2における256QAMのサポートは、UE capabilityに基づいて任意選択である。
NR V2XサイドリンクがFR1及びFR2の共通設計を標的とするため、受信機の視点から、UE capabilityに基づいてFR1及びFR2の両方で256QAMをサポートすることが好ましい。
提案12:受信機の視点からUEによる256QAMのサポートを行うことは、UE capabilityに基づく。
256QAM MCSテーブルは、良好なチャネル条件における高スループット使用事例を標的とする。サイドリンクブロードキャスト及びグループキャストにおいて、送信器UEから各受信機UEへのチャネルが同時に良好な状態であることは保証されない。したがって、256QAM MCSテーブルの使用シナリオは限定される。
一方、低スペクトル効率64QAM MCSテーブルを使用する主な動機は、ワンショットで超高信頼性の送信を達成することである。これは、URLLC使用事例に有用である。超高信頼性送信のため、低スペクトル効率64QAM MCSテーブルが、低スペクトル効率64QAM CQI表を伴って使用される。NR V2Xサイドリンクでは、CQIレポートはサイドリンクユニキャストに対してのみサポートされる。これは、低スペクトル効率64QAMMCSテーブルの使用がサイドリンクユニキャストに限定されることを暗に意味する。
更に、256QAMのサポートは、UE capabilityである。UE capabilityの交換は、サイドリンクブロードキャスト及び多くのサイドリンクグループキャストの場合に不可能である。したがって、サイドリンクブロードキャスト及びグループキャストのために256QAM MCSテーブル及び低スペクトル効率MCSテーブルをサポートすることは非効率的である。
所見2:256QAM MCSテーブル及び低スペクトル効率64QAM MCSテーブルを使用する利点は、サイドリンクブロードキャスト及びグループキャストにおいては不明確である。
リソースプールが、サイドリンクユニキャスト、グループキャスト、及びブロードキャストをサポートするように設計されているため。すべてのキャストタイプに適用可能な唯一のMCSテーブルは、従来の64QAM MCSテーブルである。したがって、NR V2XサイドリンクのデフォルトMCSテーブルとして64QAM MCSテーブルを設定することが好ましい。256QAM MCSテーブル及び低スペクトル効率64QAM MCSテーブルの使用は、サイドリンクユニキャストのためのPC5-RRC構成を介している。
提案13:従来の64QAM MCSテーブルが、NR V2XサイドリンクのためのデフォルトのMCSテーブルである。256QAM MCSテーブル又は低スペクトル効率64QAM MCSテーブルの使用は、PC5-RRC構成を介する。
3 結論
この寄与において、NR V2X物理層構造に関する残る詳細を考察した。本発明者らの提案は以下の通りである。
提案1:サイドリンクTBS決定において、サイドリンクデータREの数は、スロット内のサイドリンク送信のためのREの総数からオーバーヘッドを差し引くことによって計算される。
提案2:サイドリンクTBS決定において、PSSCH DMRS、CSI-RS、PSCCH、GAPシンボル、AGCシンボル、第2ステージSCI、及びPSFCHシンボルからのオーバーヘッドをカウントする必要がある。
提案3:サイドリンクTBSの決定において、PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHリソースを含まないリソースプールについてはカウントされない。PSFCHオーバーヘッドは、PSFCHの周期性が1スロットのリソースプールについてはカウントされる。PSFCHオーバーヘッドが、PSFCHの周期性が2又は4スロットのリソースプールについてカウントされるか否かは、リソースプールの(プレ)構成による。
提案4:第1ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、一定の初期化値を有するゴールド・シーケンスである。
提案5:第2ステージSCIのスクランブリングシーケンスは、PSCCH CRCに依拠する初期化値、例えば、cinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIはPSCCH CRCの16LSB(最下位ビット)である。
提案6:PSSCH上のデータのスクランブリングシーケンスは、第1ステージSCI CRC及び第2ステージSCI CRCの両方に依拠する初期化値、例えばcinit=nRNTI15+nconstを有するゴールド・シーケンスであり、式中、nconstは、PSCCHスクランブリングシーケンス初期化値に等しい値を有する定数であり、nRNTIは第1ステージSCI CRCの16LSB(最下位ビット)と第2ステージSCI CRCの16MSB(最上位ビット)とのXOR(排他的論理和)である。
提案7:3つの第2ステージSCIフォーマットを、ブロードキャスト、ユニキャスト及びグループキャストオプション2、並びにグループキャストオプション1のために、それぞれ定義する。
提案8:第1ステージSCIの「第2ステージSCIフォーマット」フィールドのサイズは2ビットである。
提案9:ユニキャスト及びグループキャストオプション2について、HARQフィードバックが無効になっているかどうかを示す追加ビットが第2ステージSCIに含められる。グループキャストオプション1について、HARQフィードバックを無効化する指示は、通信範囲要件を0メートルに設定することを介することとする。
提案10:時間リソース表示値は、
【数17】
で与えられる。ここで、S=32はリソース予約ウィンドウのサイズ、Δt1は第1のリソースと第2のリソースとの間の時間ギャップであり、Δt2は、第2のリソースと第3のリソースとの間の時間ギャップである。
・Δt2=0,...,S-2、式中Δt2=0は、第3のリソースが予約されていないことを示す。
・Δt2=0の場合、Δt1=0,...,S-1(式中Δt1=0は、第2のリソースが予約されていないことを示す)。
・Δt2>0の場合、Δt1=1,...,S-1-Δt2
提案11:1つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値はLsub-1により与えられる。2つのリソースがSCI内に予約されている場合、周波数リソース指示値は
【数18】
で与えられる。3つのリソースがSCIに予約されている場合、周波数リソース指示値は
【数19】
で与えられ、式中、Nsubはリソースプール内のサブチャネルの合計数であり、Nsubは各予約されたリソースのサブチャネルの番号であり、x1=0,...,Nsub-Lsubは第2のリソースのスタートサブチャネルインデックスであり、x2=0,...,Nsub-Lsubは第3のリソースのスタートサブチャネルインデックスである。
提案12:受信機の視点からのUEによる256QAMのサポートは、UE capabilityに基づく。
提案13:従来の64QAM MCSテーブルは、NR V2XサイドリンクのためのデフォルトのMCSテーブルである。256QAM MCSテーブル又は低スペクトル効率64QAM MCSテーブルの使用は、PC5-RRC構成を介する。
4 参照文献
[1] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN #86 Meeting,Sitges,ES,Dec.2019.
[2] RP-193198,Task list for 5G V2X in RAN1 #100,Sitges,ES,Dec.2019.
[3] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #96bis Meeting,Xi’an,China,Apr.2019.
[4] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #98bis Meeting,Chongqing,China,Oct.2019.
[5] 3GPP email discussion on maximum number of reserved resources for a TB,[98b-NR-15],Oct.2019.
[6] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #99 Meeting,Reno,USA,Nov.2019.
[7] 3GPP TS38.822,NR user equipment(UE)feature list,v15.0.1,Jul.2019.
添付書類B
5 導入
Release-16 NR V2X仕様は、2019年12月に承認された[1]。NRV 2Xにはまだいくつかの残されたタスクがあり、それらは[2]において特定されている。
この寄与においては、サイドリンク電力制御、PSFCH候補リソース決定、グループキャストHARQフィードバックオプション2のためのグループサイズ制限、Tx-Rx距離計算、及びグループキャストHARQフィードバックオプションの第2ステージSCIフォーマットを含む、いくつかの識別された残りのタスクの詳細について議論する。
6 考察
6.1 サイドリンク電力制御
LTE V2Xでは、PSCCHのEPREは、PSCCHカバレッジを増加させるためにPSSCHのEPREよりも3dB多い。しかしながら、そのようなPSCCH電力増強は、NR V2Xには適用されない。
総サイドリンク送信電力は、PSCCH/PSSCH送信のためにスロット内で使用されるシンボルにおける送信電力と同じであることが合意された[3]。PSCCH及びPSSCH多重化オプション3では、PSCCHが電力増強を有する場合、PSCCHと同じシンボル内のPSSCHリソースのEPREを減少させて、一定のシンボル送信電力を維持する必要がある。これらのPSSCHリソースの電力低減は、PSSCH復号化性能の劣化をもたらす。更に、電力増強後のPSCCHの送信電力は、特にPSCCHがサブチャネル内の周波数リソースのほとんどを占める場合、既に送信電力定数を超えている可能性がある。したがって、PSCCHの電力増強はサポートされるべきではない。
提案1:PSCCH上の出力増強はサポートされない。
サイドリンクCSI-RSが、そのリソースマッピングのためにNR Uu CSI-RS時間-周波数/CDMリソースマッピングパターンのサブセットを使用することが合意されている[4]。CSI-RSは、すべてのPSCCH/PSSCHシンボルには現れない。スロット内のPSCCH/PSSCH送信に使用されるすべてのシンボルにわたって同じサイドリンク送信電力を保持するために、サイドリンクCSI-RSは、サイドリンクデータとして同じEPREを使用するべきである。同様の解決策が、サイドリンクPT-RSに適用される。
提案2:サイドリンクCSI-RS及びサイドリンクPT-RSの電力増強はサポートされない。
6.2 PSFCH候補リソース決定
Rx UEが、PSFCH候補リソースのセットからそのPSFCHリソースを決定することが動作上の前提であった[5]。更に、対応するPSSCHに使用される開始サブチャネルインデックス及びスロットインデックスから、PSFCH候補リソースのセットを決定することが合意されている[4]。1つの未定事項は、PSSCHが複数のサブチャネルを占有することについて、候補となるPSFCHリソースは、以下の2つのオプションのうちの1つと関連付けられたPRBのセットである。1)PSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロット、2)PSSCHに使用されるサブチャネル(複数可)及びスロット。
ユニキャスト及びグループキャストフィードバックオプション1には1つのPSFCHリソースのみが必要であることが知られており、このPSFCHリソースは、グループキャストフィードバックオプション1のためのすべてのRX UEによって共有される。その後、候補PSFCHリソースの小さなセットを割り当てるだけで足りる。候補PSFCHリソースは、PSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであることが好ましい。これにより、TxUEは候補PSFCHリソースの小さなセットにわたってPSFCHを検出すればよいだけなので、PSFCH受信が単純化される。
これに対して、使用されるPSFCHリソースの数がグループ内のRx UEの数に等しいグループキャストフィードバックオプション2には複数のPSFCHリソースが必要である。その後、候補PSFCHリソースの大きなセットを割り当てる必要がある。したがって、候補PSFCHリソースは、PSSCHに使用されるすべてのサブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであることが有益である。この増加した候補PSFCHリソースのセットによって、PSFCHの衝突の可能性が低減するだけでなく、PSSCH送信のために複数のサブチャネルを使用することによって、大きなグループのためのグループキャストフィードバックオプション2をサポートすることも可能になる。
提案3:ユニキャスト及びグループキャストフィードバックオプション1におけるPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであり、グループキャストフィードバックオプション2のPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用されるすべてのサブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットである。
6.3 グループキャストHARQフィードバックオプション2のグループサイズ制限
上記の提案に基づき、グループキャストフィードバックオプション2の候補PSFCHリソースの数は、PSSCHに使用されるサブチャネルの数に比例する。PSSCHのサブチャネルが多いほど、より多くのPSFCHリソース候補があり、したがって、グループキャストフィードバックオプション2でサポートされるグループサイズも、より大きい。言い換えれば、グループキャストHARQフィードバックオプション2のサポートされるグループサイズは、対応するPSSCHリソースに応じて変化する。したがって、グループキャストフィードバックオプション2は明確なグループサイズ制限を有する必要はない。
提案4:グループキャストHARQフィードバックオプション2には明示的なグループサイズ制限が課されない。
6.4 Tx-Rx距離計算
少なくともグループキャストHARQフィードバックオプション1、すなわちHARQ-NACKのみについて、Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックがサポートされることが合意されている[3]。Tx-Rx距離の計算は、TxUEが、第2ステージSCIを介してゾーンIDに関してその位置情報を送信することによって容易にされる。各Rx UEは、それ自体の測地位置及びTx UEのゾーンIDに基づいて、Tx UEまでの距離を計算することができる。距離計算は、以下のステップを有することができる。
1.対応するゾーンIDがTx UEのゾーンIDと同一であるゾーン中心測地位置のリストを取得する。ここで、ゾーンIDのラップアラウンドが考慮される。
2.中心測地位置がRx UEの測地位置に最も近いリストからゾーンを識別する。Rx UEの測地位置から各候補ゾーン中心測地位置までの距離が計算され、最小距離が選択される。
3.データ優先度に応じて、識別されたゾーン内のTx UEの測地位置をセットする。各ゾーンは矩形であり、Tx UEは、識別されたゾーン内のどこにあってもよい。識別されたゾーン内でのTx UEの測地位置のセットは、データ優先度に依存する。例えば、高い優先度データの場合、Tx UEの測地位置は、Rx UEがHARQフィードバックをトリガする可能性がより高くなるように、識別されたゾーン内のRx UEの測地位置に近づいてセットされる。
4.Tx UEの測地位置とRx UEの測地位置との間の距離を計算する。
提案5:グループキャストHARQフィードバックオプション1について、Tx-Rx距離の計算は、以下のステップを有する。
1.対応するゾーンIDがTx UEのゾーンIDと同一であるゾーン中心測地位置のリストを取得する。
2.中心測地位置がRx UEの測地位置に最も近いリストからゾーンを識別する。
3.データ優先度に応じて、識別されたゾーン内のTx UEの測地位置をセットする。
4.Tx UEの測地位置とRx UEの測地位置との間の距離を計算する。
6.5 グループキャストHARQフィードバックオプションのための第2ステージSCIフォーマット
少なくともグループキャストHARQフィードバックオプション1について、Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックがサポートされることが合意されている[3]。我々の見解では、Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックは、グループキャストHARQフィードバックオプション2に適用されるべきではない。主な問題は、Tx UEがRx UEからHARQ ACK/NACKフィードバックを受信しない場合、Rx UEがPSSCH送信を復号化するもののTx-Rx距離の大きさのためにHARQACK/NACKをフィードバックしないのか、それともRx UEが全くPSCCHを復号しないのかを区別することができないことである。Tx UEは、これら2つの場合に対して異なる行動を有することが期待されていることに留意されたい。具体的には、Tx UEは、前者の場合は再送信する必要はないが、後者の場合には再送信する必要がある。受信機UEからのフィードバックがないことによって引き起こされる曖昧さにより、グループキャストHARQフィードバックオプション2に対してTx-Rx距離ベースのHARQフィードバックをサポートすることは矛盾している。
提案6:Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックは、グループキャストHARQフィードバックオプション2に対してサポートされない。
グループキャストHARQフィードバックオプション1については、通信範囲要件及びTx UEの位置情報が第2ステージSCIペイロードに含まれることが合意されている。これは主に、グループキャストHARQフィードバックオプション1のTx-Rx距離ベースのHARQフィードバックをサポートするためである。このメカニズムはグループキャストHARQフィードバックオプション2に適用可能ではないため、グループキャストHARQフィードバックオプション2が取られる場合、第2ステージSCIにTx UEの位置情報及び通信範囲要件を含める必要はない。このロジスティックに従い、グループキャストHARQフィードバックオプション1は、グループキャストHARQフィードバックオプション2とは異なる第2ステージSCIフォーマットを有する。第2ステージSCIの詳細な設計は、我々の仲間による寄与に含まれている[6]。
提案7:グループキャストHARQフィードバックオプション1とオプション2とでは異なる第2ステージSCIフォーマットが使用され、Tx UEの位置情報及び通信範囲要件は、グループキャストHARQフィードバックオプション2の第2ステージSCIには含まれない。
7 結論
この寄与においては、NRサイドリンク物理層手順に関する残る詳細を考察した。本発明者らの提案は以下の通りである。
提案1:PSCCH、CSI-RS、及びPT-RS上の電力増強はサポートされない。
提案2:サイドリンクCSI-RS及びサイドリンクPT-RSの電力電力はサポートされない。
提案3:ユニキャスト及びグループキャストフィードバックオプション1におけるPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用される開始サブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットであり、グループキャストフィードバックオプション2のPSSCHの場合、候補PSFCHリソースは、そのPSSCHに使用されるすべてのサブチャネル及びスロットと関連付けられたPRBのセットである。
提案4:グループキャストHARQフィードバックオプション2には明示的なグループサイズ制限が課されない。
提案5:グループキャストHARQフィードバックオプション1について、Tx-Rx距離の計算は、以下のステップを有する。
1.対応するゾーンIDがTx UEのゾーンIDと同一であるゾーン中心測地位置のリストを取得する。
2.中心測地位置がRx UEの測地位置に最も近いリストからゾーンを識別する。
3.データ優先度に応じて、識別されたゾーン内のTx UEの測地位置をセットする。
4.Tx UEの測地位置とRx UEの測地位置との間の距離を計算する。
提案6:Tx-Rx距離ベースのHARQフィードバックは、グループキャストHARQフィードバックオプション2に対してサポートされない。
提案7:グループキャストHARQフィードバックオプション1とオプション2とでは異なる第2ステージSCIフォーマットが使用され、Tx UEの位置情報及び通信範囲要件は、グループキャストHARQフィードバックオプション2の第2ステージSCIには含まれない。
8 参照文献
[8] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN #86 Meeting,Sitges,ES,Dec.2019.
[9] RP-193198,Task list for 5G V2X in RAN1 #100,Sitges,ES,Dec.2019.
[10] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #97 Meeting,Reno,USA,May 2019.
[11] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #98bis Meeting,Chongqing,China,Oct.2019.
[12] Chairman‘s Notes,3GPP TSG RAN1 WG1 #99 Meeting,Reno,USA,Nov.2019.
[13] R1-200xxxx,Remaining details on NR V2X physical layer structure,Apple,Feb.2020.
[項目1]
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
[項目2]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、項目1に記載の装置。
[項目3]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを判定させ、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除させる、
ように構成されている、項目2に記載の装置。
[項目4]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加させる
ように構成されている、項目2に記載の装置。
[項目5]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにする
ように構成されている、項目1に記載の装置。
[項目6]
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサは、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト又はグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
[項目7]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる
ように構成されている、項目6に記載の装置。
[項目8]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを判定させ、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除させる、
ように構成されている、項目7に記載の装置。
[項目9]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加させる
ように構成されている、項目7に記載の装置。
[項目10]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させ、
前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにするよう、フィードバックビッチを有効化させて、
前記第2のUEにフィードバックを提供させないためには、前記フィードバックビッチを無効化させる、
ように構成されている、項目6に記載の装置。
[項目11]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにし、
前記通信範囲をゼロにセットさせて、前記第2のUEにフィードバックを提供させない
ように構成されている、項目6に記載の装置。
[項目12]
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
[項目13]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストであるときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に共通のブロードキャスト宛先識別子(ID)を符号化させる
ように構成されている、項目12に記載の装置。
[項目14]
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、すべてのブロードキャスト通信に対して予め定められている、項目13に記載の装置。
[項目15]
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、リソースプールごとに予め定められている、項目13に記載の装置。
[項目16]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、項目12に記載の装置。
[項目17]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させない、
ように構成されている、項目12に記載の装置。
[項目18]
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
トランスポートブロック(TB)を第2のUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定させ、
前記サイドリンク通信タイプに基づいて、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2である場合には第1のSCIステージ2フォーマットを選択し、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択する
ことによって、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択させ、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化させ、
前記SCIステージ2ペイロードを前記第2のUEに送信させる、
ように構成されている、装置。
[項目19]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にさせ、
前記第2のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にさせる、
ように構成されている、項目18に記載の装置。
[項目20]
前記1つ以上のプロセッサが、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させ、
前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効化させ、
前記第2のUEにフィードバックを提供させないように、前記フィードバックビットを無効化させる、
ように構成されている、項目18に記載の装置。
[項目21]
前記1つ以上のプロセッサは、前記UEに、前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に前記第1のUEとの間の距離を定義する通信範囲を符号化させて、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを提供させ、前記第2のUEが前記第1のUEに対して前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにし、
前記通信範囲をゼロにセットさせて、前記第2のUEにフィードバックを提供させない
ように構成されている、項目18に記載の装置。
[項目22]
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
第2のUEのゾーン識別子(ID)を判定させ、
前記ゾーンIDに基づいて、前記第2のUEの推定位置を判定させ、
前記推定位置に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の推定距離を判定させる、
ように構成されている、装置。
[項目23]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記第2のUEから受信したサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2に基づいて、前記ゾーンIDを識別させる、
ように構成されている、項目22に記載の装置。
[項目24]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心に基づいて、前記推定位置を判定させる、
ように構成されている、項目22に記載の装置。
[項目25]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
2つ以上の地理的ゾーンが前記ゾーンIDにより識別されていることを判定させ、
前記第1のUEに最も近い地理的ゾーンを選択させ、
前記第2のUEの前記推定位置を、前記選択した地理的ゾーンに基づいて判定させる、ように構成されている、項目22に記載の装置。
[項目26]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心を判定し、
前記測地中心をフィードバック係数によって調整し、
前記調整された測地中心に基づいて前記推定位置を判定させる、
ことによって、前記推定位置を判定させるように構成されている、項目22に記載の装置。
[項目27]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数をリソースプール構成に基づいて決定させる、
ように構成されている、項目26に記載の装置。
[項目28]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記推定距離に基づいて送信されるトランスポートブロックのデータ優先度に基づいて、前記フィードバック係数を決定させる、
ように構成されている、項目26に記載の装置。
[項目29]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数の値を調整して、前記データ優先度が高まるにつれて前記推定距離を最小化させる、
ように構成されている、項目28に記載の装置。
[項目30]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数をチャネルビジー率(CBR)に基づいて決定させる、
ように構成されている、項目29に記載の装置。
[項目31]
前記1つ以上のプロセッサが、前記第1のUEに、
前記フィードバック係数の値を調整して、前記CBRが増加するにつれて前記推定距離を最大化させる、
ように構成されている、項目30に記載の装置。
[項目32]
トランスポートブロック(TB)をユーザ機器無線通信デバイス(UE)に送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
[項目33]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記UEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、項目32に記載の方法。
[項目34]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを判定することと、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除することと、
を含む、項目33に記載の方法。
[項目35]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加すること、
を含む、項目33に記載の方法。
[項目36]
前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2のペイロード内に通信範囲を符号化させて、
前記UEが前記通信範囲内にあるときには前記UEにNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにすること、
を含む、項目32に記載の方法。
[項目37]
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストである場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがユニキャスト又はグループキャストオプション2である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第3のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
[項目38]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記UEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、項目37に記載の方法。
[項目39]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が構成されているかどうかを決定することと、
前記PSFCHが構成されていない場合、前記SCIステージ2ペイロードから前記フィードバックビットを排除することと、
を含む、項目38に記載の方法。
[項目40]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがグループキャストであるときに、
1つ以上のパディングビットを前記SCIステージ2ペイロードに追加すること、
を含む、項目38に記載の方法。
[項目41]
前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化することと、
前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供させないように前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、項目37に記載の方法。
[項目42]
前記第3のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化して、前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないようにする、ことと、
前記通信範囲をゼロにセットして、前記UEにフィードバックを提供させないようにする、ことと、
を含む、項目37に記載の方法。
[項目43]
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、フィードバックを伴わないグループキャスト、又はフィードバックを伴うグループキャストオプション2である場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがフィードバックを伴うグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
[項目44]
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択され、かつ前記サイドリンク通信タイプがブロードキャストであるときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に共通のブロードキャスト宛先識別子(ID)を符号化すること、
を含む、項目43に記載の方法。
[項目45]
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、すべてのブロードキャスト通信に対して予め定められている、項目44に記載の方法。
[項目46]
前記共通のブロードキャスト宛先IDが、リソースプールごとに予め定められている、項目44に記載の方法。
[項目47]
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、項目43に記載の方法。
[項目48]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2のペイロード内に通信範囲を符号化して、前記UEが前記通信範囲内にあるときには前記UEにNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときにはフィードバックを提供させないようにすること、
を含む、項目43に記載の方法。
[項目49]
トランスポートブロック(TB)をUEに送信する際に使用するためのサイドリンク通信タイプを決定することと、
前記サイドリンク通信タイプがブロードキャスト、ユニキャスト、又はグループキャストオプション2である場合には第1のサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2フォーマットを選択することと、
前記サイドリンク通信タイプがグループキャストオプション1である場合には第2のSCIステージ2フォーマットを選択することと、
前記選択されたSCIステージ2フォーマットに従ってSCIステージ2ペイロードを符号化することと、
前記SCIステージ2ペイロードを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
[項目50]
前記第1のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記のUEにACK/NACKフィードバックを提供するように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内のフィードバックビットを有効にすることと、
前記のUEにフィードバックを提供しないように命令するために、前記SCIステージ2ペイロード内の前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、項目49に記載の方法。
[項目51]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化することと、
前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないように、フィードバックビットを有効にすることと、
前記UEにフィードバックを提供させないように、前記フィードバックビットを無効にすることと、
を含む、項目49に記載の方法。
[項目52]
前記第2のSCIステージ2フォーマットが選択されたときに、
前記SCIステージ2ペイロード内に距離を定義する通信範囲を符号化して、前記UEに、前記UEが前記通信範囲内にあるときはNACKフィードバックを提供させ、前記UEが前記通信範囲外にあるときはフィードバックを提供させないようにする、ことと、
前記通信範囲をゼロにセットして、前記UEにフィードバックを提供させないようにすることと、
を含む、項目49に記載の方法。
[項目53]
第1のUEで、
第2のUEのゾーン識別子(ID)を判定することと、
前記ゾーンIDに基づいて、前記第2のUEの推定位置を判定することと、
前記推定位置に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の推定距離を判定することと、
を含む、方法。
[項目54]
前記第2のUEから受信されたサイドリンク制御情報(SCI)ステージ2に基づいて、前記ゾーンIDを識別すること、
を含む、項目53に記載の方法。
[項目55]
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心に基づいて、前記推定位置を判定すること、
を含む、項目53に記載の方法。
[項目56]
2つ以上の地理的ゾーンが前記ゾーンIDによって識別されると判定することと、
前記第1のUEに最も近い地理的ゾーンを選択することと、
前記選択された地理的ゾーンに基づいて、前記第2のUEの前記推定位置を判定することと、
を含む、項目53に記載の方法。
[項目57]
前記推定位置を、
前記ゾーンIDによって識別された地理的ゾーンの測地中心を判定し、
前記測地中心をフィードバック係数によって調整し、
前記調整された測地中心に基づいて前記推定位置を判定する、
ことによって判定すること、を含む、項目53に記載の方法。
[項目58]
リソースプール構成に基づいて前記フィードバック係数を決定すること、
を含む、項目57に記載の方法。
[項目59]
前記推定距離に基づいて送信されるトランスポートブロックのデータ優先度に基づいて、前記フィードバック係数を決定すること、
を含む、項目57に記載の方法。
[項目60]
前記フィードバック係数の値を調整して、前記データ優先度が高まるにつれて前記推定距離を最小化させること、
を含む、項目57に記載の方法。
[項目61]
チャネルビジー率(CBR)に基づいて前記フィードバック係数を決定すること、
を含む、項目57に記載の方法。
[項目62]
前記フィードバック係数の値を調整して、前記CBRが増加するにつれて前記推定距離を最大化させること、
を含む、項目57に記載の方法。
[項目63]
第1のユーザ機器無線通信デバイス(UE)で、
第2のUEから、サイドリンク制御情報(SCI)ステージ1、SCIステージ2、及びトランスポートブロックを受信することと、
前記SCIステージ1を復号して、前記SCIステージ2のフォーマットを特徴づけるSCIステージ2フォーマットを判定することと、
前記SCIステージ2フォーマットに基づいて、前記第2のUEに提供する、前記TBが正常に受信されたかどうかを示すためのフィードバックのタイプを判定することと、
を含む、方法。
[項目64]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット1であると判定することと、
それに応じて、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控えることと、
を含む、項目63に記載の方法。
[項目65]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEに肯定応答/否定応答(ACK/NACK)フィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目64に記載の方法。
[項目66]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号して、通信範囲を決定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるときには前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目65に記載の方法。
[項目67]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目65に記載の方法。
[項目68]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット3であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、フィードバックビットがセットされているかどうか、及び通信範囲を判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあり、前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にない、又は前記フィードバックビットがセットされていないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目65に記載の方法。
[項目69]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット1であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、前記SCIステージ2のフィードバックビットがセットされているかどうかを判定し、
前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにACK/NACKフィードバックを送信し、
前記フィードバックビットがセットされていないときには、前記第2のUEにフィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目63に記載の方法。
[項目70]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号して、通信範囲を決定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目69に記載の方法。
[項目71]
前記SCIステージ2フォーマットがフォーマット2であると判定することと、
それに応じて、
前記SCIステージ2を復号化して、フィードバックビットがセットされているかどうか、及び通信範囲を判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあるかどうかを判定し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にあり、前記フィードバックビットがセットされているときには、前記第2のUEにNACKフィードバックを送信し、
前記第2のUEが前記通信範囲内にない、又は前記フィードバックビットがセットされていないときには、フィードバックを送信することを控える、ことと、
を含む、項目69に記載の方法。
【国際調査報告】