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  • 特表-ハイバリア粉末カプセル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(54)【発明の名称】ハイバリア粉末カプセル
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/07 20060101AFI20230405BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20230405BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20230405BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
A61J3/07 E
B32B27/00 H
B32B15/08 F
B65D65/40 D
A61J3/07 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022548700
(86)(22)【出願日】2021-02-23
(85)【翻訳文提出日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 IB2021051522
(87)【国際公開番号】W WO2021171180
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】20159624.4
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ランゲ ロス
(72)【発明者】
【氏名】ネアグ クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ロレンツェッティ チェーザレ
【テーマコード(参考)】
3E086
4C047
4F100
【Fターム(参考)】
3E086AA22
3E086AD30
3E086BA04
3E086BA13
3E086BA15
3E086BB02
3E086BB05
3E086CA29
4C047AA40
4C047BB04
4C047BB11
4C047BB28
4C047BB29
4C047BB35
4C047CC14
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4C047GG33
4C047GG34
4C047LL11
4F100AB01
4F100AB01B
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4F100AB33
4F100AB33B
4F100AK01
4F100AK01A
4F100AR00C
4F100AR00D
4F100BA03
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4F100DA01B
4F100DA01C
4F100GB16
4F100JA04C
4F100JA11C
4F100JD01B
4F100JD01C
4F100JL12C
4F100JL12D
4F100YY00B
4F100YY00C
(57)【要約】
カプセル物品(100)は、第一の端から第二の端に長軸方向軸に沿って延びる、かつ粉末を含有のカプセル空洞(105)を画定するポリマー本体(110)と、ポリマー本体の外表面を覆う金属箔(120)およびシーラント層(130)とを含む。密封カプセルを形成する方法は、カプセルを金属箔で包装する工程と、カプセルをシーラント層で封入して、カプセルを封入の密封バリアを形成する工程とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセル物品であって、
第一の端から第二の端に長軸方向軸に沿って延びる、かつ粉末を含有のカプセル空洞を画定するポリマー本体と、
前記ポリマー本体の外表面を覆う金属箔およびシーラント層とを備え、
前記シーラント層および金属箔が協働して、前記ポリマー本体またはカプセル空洞を封入する密封バリアを形成する、カプセル物品。
【請求項2】
前記シーラント層が前記金属箔に接触し、前記金属箔が前記シーラント層を前記ポリマー本体から分離する、請求項1に記載のカプセル物品。
【請求項3】
前記シーラント層が前記金属箔に接触し、前記シーラント層が前記金属箔を前記ポリマー本体から分離する、請求項1に記載のカプセル物品。
【請求項4】
前記シーラント層が前記金属箔に接触し、前記シーラント層が前記金属箔を前記ポリマー本体から分離し、第二のシーラント層が前記金属箔に接触し、前記金属箔が前記シーラント層を前記第二のシーラント層から分離する、請求項1に記載のカプセル物品。
【請求項5】
前記ポリマー本体が長円形を画定し、前記金属箔および前記シーラント層が長円形を画定する、請求項1~4のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項6】
前記シーラント層が、約100°C以下、または約40°C~約80°Cの範囲の溶融温度を有する、請求項1~5のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項7】
前記シーラント層が、約2マイクロメートル~約15マイクロメートル、または約3マイクロメートル~約10マイクロメートルの厚さを有する、請求項1~6のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項8】
前記シーラント層がワックス材料を含む、請求項1~7のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項9】
前記シーラント層が微結晶ワックスを含む、請求項1~8のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項10】
前記金属箔が、約2マイクロメートル~約10マイクロメートル、または約4マイクロメートル~約8マイクロメートルの範囲の厚さを有する、請求項1~9のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項11】
前記金属箔がアルミ箔を含む、請求項1~10のいずれかに記載のカプセル物品。
【請求項12】
密封カプセルを形成する方法であって、
カプセルを金属箔で包装する工程と、
前記カプセルをシーラント層で封入して、前記カプセルを封入の密封バリアを形成する工程と、を含む、方法。
【請求項13】
前記封入する工程が、前記金属箔を前記シーラント層で封入することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記封入する工程が、前記カプセルを前記シーラント層で封入することと、次いで前記シーラント層を前記金属箔で包装することとを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記封入する工程が、前記金属箔を第二のシーラント層で封入することを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、粉末を含有するハイバリアカプセルに関する。ハイバリアカプセルは、金属箔およびシーラント層によって覆われている。金属箔およびシーラント層は協働して、ハイバリアカプセルの内容物への水または水分の移動を抑止する。
【背景技術】
【0002】
カプセルは概して、バリア性に乏しい。治療用乾燥粉末はしばしば、吸湿性の材料、および水または水分との接触によって分解される材料から形成されている。これらのカプセルはしばしば、非生分解性の包装で封印されている。この非生分解性の包装は、これらのカプセルおよび関連する吸入器システムの製造のコストと複雑さを増大させる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カプセル空洞への水または水分の移動を抑止または防止するカプセルを提供することが望ましい。生分解性でありうるハイバリアカプセルを提供することが望ましいであろう。ハイバリアカプセルはカプセルの空気力学的特性を維持すべきであり、吸入器装置内でハイバリアカプセルが消費中に回転またはスピンすることを可能にするべきであることが望ましいであろう。ハイバリアカプセルは費用対効果が高いべきであり、かつ吸入可能な乾燥粉末のカプセルへの適用が単純かつ容易であるべきであることが望ましいであろう。ハイバリアカプセルは食品安全材料から形成されるべきであることが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によると、第一の端から第二の端に長軸方向軸に沿って延びる、かつ粉末を含有のカプセル空洞を画定するポリマー本体を備えるカプセル物品が提供されている。金属箔およびシーラント層は、ポリマー本体の外表面を覆う。
【0005】
有利なことに、金属箔およびシーラント層は、カプセルを封入の保護バリアを形成するために協働する。金属箔およびシーラント層は、カプセルの形状を維持しうる、かつカプセルの空気力学的特性を維持しうる、カプセルを封入の薄型保護バリアを形成する。
【0006】
カプセル物品は、金属箔に接触するシーラント層と、シーラント層をポリマー本体から分離する金属箔とを含みうる。金属箔をシーラント層で被覆することは、金属箔に形成された、または金属箔包装プロセス中に形成された穴または亀裂を埋めるのに有利でありうる。
【0007】
カプセル物品は、金属箔に接触するシーラント層と、金属箔をポリマー本体から分離するシーラント層とを含みうる。シーラント層は、金属箔をポリマー本体に接着することを支援しうる。シーラント層は有利なことに、金属箔層の穴を埋めうる。金属箔にカプセル物品の外層を形成させることは、より高温の貯蔵または輸送においてカプセル物品をさらに安定化しうる。金属箔にカプセル物品の外層を形成させることは、より高温の貯蔵または輸送においてカプセル物品がべたついて外表面の摩擦を増大させることを防止しうる。
【0008】
カプセル物品は、金属箔に接触する、かつ金属箔をポリマー本体と、金属箔に接触する第二のシーラント層とから分離するシーラント層を含んでもよく、金属箔はシーラント層を第二のシーラント層から分離する。二つのシーラント層の間に金属箔を挟むことは、バリア特性を向上する場合があり、その一方で有利なことに、金属箔包装プロセス中に形成された穴または亀裂を第二の封印層で埋める。
【0009】
カプセル物品のポリマー本体は、長円形を画定してもよく、金属箔およびシーラント層は長円形を画定する。カプセルの外形を模倣する金属箔およびシーラント層は有利なことに、カプセルの空気力学的特性を維持し、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にしてもよい。
【0010】
カプセル物品のシーラント層は、約100°C以下、または約40°C~約80°Cの範囲の溶融温度を有してもよい。カプセル空洞内に含有された粉末は、100°Cを超える温度、または80°Cを超える温度で劣化する場合があり、それ故に液体または流動性のシーラントをカプセルまたは金属箔に塗布することは有利なことに、約100°C以下の温度で起こる。
【0011】
カプセル物品のシーラント層は、約2マイクロメートル~約15マイクロメートル、または約3マイクロメートル~約10マイクロメートルの厚さを有してもよい。15マイクロメートル未満または10マイクロメートル未満のシーラント厚さは、カプセルの空気力学的特性を維持し、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にしうる一方で、依然として金属箔と協働して、カプセル空洞の周りに密封バリアを形成する。
【0012】
カプセル物品のシーラント層は、ワックス材料を含んでもよい。カプセル物品のシーラント層は、微結晶ワックス材料を含んでもよい。ワックス材料は食品安全材料であってもよく、また生分解性材料であってもよい。
【0013】
カプセル物品の金属箔は、約2マイクロメートル~約10マイクロメートル、または約4マイクロメートル~約8マイクロメートルの範囲の厚さを有してもよい。10マイクロメートル未満または8マイクロメートル未満の金属箔厚さは、カプセルの空気力学的特性を維持し、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にしうる一方で、依然として金属箔と協働して、カプセル空洞の周りに密封バリアを形成する。
【0014】
カプセル物品の金属箔は、アルミ箔を含んでもよい。アルミ箔は食品安全材料であってもよく、また生分解性材料であってもよい。
【0015】
カプセル物品の金属箔およびシーラント層および随意の第二のシーラント層は協働して、ポリマー本体またはカプセル空洞を封入する密封バリアを形成してもよい。金属箔をシーラント層と組み合わせることは有利なことに、厚さが低減されてカプセルの空気力学的特性を維持しつつ密封バリアを形成することと、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にする一方で、依然として金属箔と協働して、カプセル空洞の周りに密封バリアを形成することとが見いだされた。
【0016】
本発明の別の態様によると、カプセルを金属箔で包装する工程と、カプセルをシーラント層で封入して、カプセルを封入の密封バリアを形成する工程とを含む密封カプセルを形成する方法が提供されている。
【0017】
有利なことに、金属箔で物品を包装することは、高精細度または高精度で高速度にて行われてもよい。金属箔およびシーラント層は、カプセルを封入の保護バリアを形成するために協働する。金属箔およびシーラント層は、カプセルの形状を維持しうる、かつカプセルの空気力学的特性を維持しうる、カプセルを封入の薄型保護バリアを形成する。金属箔およびシーラント層は協働して、各層の相加的なバリア効果よりも強力な防湿バリアを提供しうる。
【0018】
方法は、金属箔をシーラント層で封入することを含みうる。金属箔をシーラント層で封入または被覆することは、金属箔包装プロセス中に形成された穴または亀裂を埋めるのに有利でありうる。
【0019】
方法は、カプセルをシーラント層で封入することと、次いでシーラント層を金属箔で包装することとを含んでもよい。
【0020】
方法は、カプセルをシーラント層で封入することと、次いでシーラント層を金属箔で包装することと、次いで金属箔を第二のシーラント層で封入することとを含んでもよい。二つのシーラント層の間に金属箔を挟むことは、バリア特性を向上する場合があり、その一方で有利なことに、金属箔包装プロセス中に形成された穴または亀裂を第二の封印層で埋める。
【0021】
方法は、約100°C以下、または約40°C~約80°Cの範囲の温度でカプセルをシーラント層で封入することを含んでもよい。カプセル空洞内に含有された粉末は、100°Cを超える温度、または80°Cを超える温度で劣化する場合があり、それ故に液体または流動性のシーラントをカプセルまたは金属箔に塗布することは有利なことに、約100°C以下の温度で起こる。
【0022】
方法は、金属箔をカプセルのポリマー本体上に包装する前に、シーラントまたはシーラント層を金属箔に塗布することを含んでもよい。シーラントまたはシーラント層は、包装工程の前に金属箔上に配置されて、包装されたカプセルを形成してもよい。金属箔およびシーラント層は、カプセル上に包装されうるラミネートを形成してもよい。このシーラントの金属箔ラミネートは、約5マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約10マイクロメートル~約20マイクロメートルの範囲の厚さまたは均一な厚さを有してもよい。
【0023】
次いで、包装されたカプセルを、シーラント層の溶融温度を超える温度に加熱して、カプセルを封入の密封バリアを形成してもよい。シーラントが箔の表面上に予め塗布される場合、密封プロセスは有利なことに、包装されたカプセルを高温表面、または高温空気と接触させることで、または誘導加熱によって行われてもよい。
【0024】
ハイバリアカプセルは、カプセル空洞を有する吸入器装置で利用されてもよい。吸入器装置のカプセル空洞を通した気流管理は、吸入中および消費中にその中に包含されたハイバリアカプセルを回転させる場合がある。ハイバリアカプセルは、ニコチンを含有する粒子(「ニコチン粉末」または「ニコチン粒子」とも呼ばれる)、および随意に、風味を含む粒子(「風味粒子」とも呼ばれる)を含有してもよい。これらの粒子は吸湿性である場合があり、有害なことに、水または水分がこれらの粒子に接触する場合に凝集または凝集しうる。貫通されたハイバリアカプセルの回転は、貫通されたハイバリアカプセルから、吸入器装置を通して移動する吸入空気の中に放出されたニコチン粒子を懸濁およびエアロゾル化してもよい。随意の風味粒子は、ニコチン粒子よりも大きくてもよく、またユーザーの肺へのニコチン粒子の搬送を補助してもよく、その一方で風味粒子はユーザーの口または口腔に優先的に留まる。ニコチン粒子および随意の風味粒子は従来の喫煙方法の吸入量または気流量内の吸入量または気流量で、吸入器装置を用いて送達されてもよい。
【0025】
「溶融温度値」という用語は、一つの大気圧または標準圧力で、重力および気圧以外の外力を加えることなく材料が流れ始める温度値を指す。
【0026】
「ワックス材料」という用語は、天然起源または合成起源でありうる低分子量の成形可能な物質を指す。本出願の枠組み内でのワックスとは、約7000ダルトン未満の分子量を有する物質または物質の混合物である。例としては、天然パラフィン、合成パラフィン、微結晶ワックス、低分子量のエチレンポリマー、プロピレン、またはアクリルモノマー(アクリル酸またはメタクリル酸など)とそのエステルを有する前記物質の共重合体が挙げられる。エチレン、プロピレン、および酢酸ビニルの様々な共重合体も周知である。
【0027】
天然起源の他のワックスには、カルナウバワックス、カンデリラワックス、ダンマーガム/ワックス、サトウキビワックス、パルミチン、ステアリンなどが含まれる。
【0028】
前述の適用を参照すると、ワックスは、列挙されたものなどの幾つかの構成要素の製剤であってもよく、組成物のレオロジーおよび機械的特性を調整する目的で微量の高分子量ポリマーを含有してもよい。
【0029】
本明細書で使用されているすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当該技術分野で一般的に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書において頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするためのものである。
【0030】
本明細書で使用される単数形(「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」)は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0031】
本明細書で使用される「または」は概して、「および/または」を含む意味で採用されているが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の一つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の二つ以上の組み合わせを意味する。
【0032】
本明細書で使用される「有する、持つ(have)」、「有している、持っている(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、その制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「含む、備える(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0033】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0034】
本開示は、粉末を含有するハイバリアカプセルを対象としている。ハイバリアカプセルは、金属箔およびシーラント層によって覆われている。金属箔およびシーラント層は協働して、ハイバリアカプセルの内容物への水または水分の移動を抑止する。
【0035】
ハイバリアカプセル物品は、第一の端から第二の端に長軸方向軸に沿って延びる、かつ粉末を含有のカプセル空洞を画定するポリマー本体を含む。金属箔およびシーラント層は、ポリマー本体の外表面を覆う。
【0036】
カプセル本体は高分子材料で形成されてもよい。高分子材料はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)であってもよい。カプセルはサイズ1~サイズ4のカプセル、またはサイズ3のカプセルであってもよい。ポリマー本体は、長円形を画定しうる。ポリマー本体は、約75マイクロメートル~約120マイクロメートル、または約85マイクロメートル~約110マイクロメートルの範囲の単一壁厚さを有してもよい。ポリマー本体は、約14ミリメートル~約22ミリメートル、または約15ミリメートル~約20ミリメートルの範囲の値の第一の端から第二の端までの長軸方向の長さを有してもよい。ポリマー本体は、約4.5ミリメートル~約10ミリメートル、または約5.5ミリメートル~約6.5ミリメートルの範囲の外径値を有してもよい。
【0037】
ハイバリアカプセル物品は、金属箔に接触するシーラント層と、シーラント層をポリマー本体から分離する金属箔とを含みうる。金属箔は、ポリマー本体を完全に覆ってもよい。シーラント層は、金属箔を完全に覆ってもよい。金属箔は、ポリマー本体の第一の端および第二の端上に包装されてもよい。第一の端は半球表面を形成してもよく、第二の端は半球表面を形成してもよい。第一の半球端および第二の半球端上に金属箔を包装することは、吸入空気と協働する湾曲した空気チャネルを形成し、消費中のハイバリアカプセルの空気力学的特性および回転特性またはスピン特性を改善する場合がある。
【0038】
カプセル物品は、金属箔に接触するシーラント層と、金属箔をポリマー本体から分離するシーラント層とを含みうる。シーラント層は、ポリマー本体を完全に覆ってもよい。金属箔は、シーラント層を完全に覆ってもよい。金属箔は、ポリマー本体の第一の端および第二の端上に包装されてもよい。第一の端は半球表面を形成してもよく、第二の端は半球表面を形成してもよい。第一の半球端および第二の半球端上に金属箔を包装することは、吸入空気と協働する湾曲した空気チャネルを形成し、消費中のハイバリアカプセルの空気力学的特性および回転特性またはスピン特性を改善する場合がある。シーラント層は、ポリマー本体への金属箔の接着を提供してもよい。
【0039】
カプセル物品は、金属箔に接触する、かつ金属箔をポリマー本体と、金属箔に接触する第二のシーラント層とから分離するシーラント層を含んでもよく、金属箔はシーラント層を第二のシーラント層から分離する。シーラント層は、ポリマー本体を完全に覆ってもよい。金属箔は、シーラント層を完全に覆ってもよい。金属箔は、ポリマー本体の第一の端および第二の端上に包装されてもよい。第一の端は半球表面を形成してもよく、第二の端は半球表面を形成してもよい。第一の半球端および第二の半球端上に金属箔を包装することは、吸入空気と協働する湾曲した空気チャネルを形成し、消費中のハイバリアカプセルの空気力学的特性および回転特性またはスピン特性を改善する場合がある。シーラント層は、ポリマー本体への金属箔の接着を提供してもよい。
【0040】
カプセル物品のポリマー本体は、長円形を画定してもよく、金属箔およびシーラント層は長円形を画定する。カプセルの外形を模倣する金属箔およびシーラント層は有利なことに、カプセルの空気力学的特性を維持し、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にしてもよい。
【0041】
カプセル物品のシーラント層は、約100°C以下、または約40°C~約80°Cの範囲の溶融温度を有してもよい。カプセル空洞内に含有された粉末は、100°Cを超える温度、または80°Cを超える温度で劣化する場合があり、それ故に液体または流動性のシーラントをカプセルまたは金属箔に塗布することは有利なことに、約100°C以下の温度で起こる。
【0042】
カプセル物品のシーラント層は、約2マイクロメートル~約15マイクロメートル、または約3マイクロメートル~約10マイクロメートルの厚さを有してもよい。15マイクロメートル未満または10マイクロメートル未満のシーラント厚さは、カプセルの空気力学的特性を維持し、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にしうる一方で、依然として金属箔と協働して、カプセル空洞の周りに密封バリアを形成する。
【0043】
カプセル物品のシーラント層は、ワックス材料、脂肪族ポリエステル、および好ましくは水分散液から塗布されたパラフィンワックスとの混合物を含んでもよい。カプセル物品のシーラント層は、セルロースエステル、および好ましくは水分散液またはアルコール分散液から塗布されたパラフィンワックスとの混合物を含んでもよい。カプセル物品のシーラント層は、セルロース誘導体(エステル、エーテル、または硝酸塩)およびパラフィンの有機溶媒分散液から調製されてもよい。カプセル物品のシーラント層は、植物ワックス系製剤(例えば、カルナウバワックス、カンデリラワックス、ダンマーガム/ワックス、サトウキビワックス、パルミチン、ステアリンなど)を含んでもよい。このシーラント層は、溶液、ホットメルトコーティングまたは押出成形コーティングから塗布された分散液コーティングによって調製されてもよい。
【0044】
カプセル物品のシーラント層は、カルボン酸官能基を有するポリマーまたは材料などの接着促進剤、またはブロッキング防止剤およびスリップ剤などの他の物質を含んでもよい。
【0045】
カプセル物品のシーラント層の製剤は、ポリマー本体または金属箔への接着性を改善することと、その融点を調整することと、その生分解性または堆肥化性を確実にすることとを目的に、当業者によって適合されてもよい。
【0046】
カプセル物品のシーラント層は、ワックス材料を含んでもよい。カプセル物品のシーラント層は、微結晶ワックス材料を含んでもよい。ワックス材料は食品安全材料であってもよく、また生分解性材料であってもよい。
【0047】
微結晶ワックスなどの物質はまた、極性基体に対する接着を強化するために酸化されてもよい。
【0048】
カプセル物品の金属箔は、約2マイクロメートル~約10マイクロメートル、または約4マイクロメートル~約8マイクロメートルの範囲の厚さを有してもよい。10マイクロメートル未満または8マイクロメートル未満の金属箔厚さは、カプセルの空気力学的特性を維持し、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にしうる一方で、依然として金属箔と協働して、カプセル空洞の周りに密封バリアを形成する。穴またはピンホールは、製造または物品組立プロセスの結果として、この金属箔内に存在してもよい。
【0049】
カプセル物品の金属箔は、アルミ箔を含んでもよい。アルミ箔は食品安全材料であってもよく、また生分解性材料であってもよい。
【0050】
カプセル物品の金属箔およびシーラント層および随意の第二のシーラント層は協働して、ポリマー本体またはカプセル空洞を封入する防湿バリアまたは密封バリアを形成してもよい。金属箔をシーラント層と組み合わせることは有利なことに、個別に各層の相加的なバリア効果よりも大きい場合のある防湿バリアまたは密封バリアを形成する一方で、厚さを低減してカプセルの空気力学的特性を維持することと、消費中にハイバリアカプセルがスピンまたは回転することを可能にする一方で、依然として金属箔と協働して、カプセル空洞の周りに相乗的な防湿密封バリアを形成することとが見いだされた。
【0051】
カプセル物品の金属箔およびシーラント層は、約4マイクロメートル~約15マイクロメートル、または約8マイクロメートル~約12マイクロメートルの範囲の総厚さ、または約10マイクロメートルの総厚さを有してもよい。
【0052】
カプセル物品の金属箔およびシーラント層および第二のシーラント層は、約6マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約10マイクロメートル~約20マイクロメートルの範囲の総厚さ、または約15マイクロメートルの総厚さを有してもよい。
【0053】
本開示は、カプセルを金属箔で包装する工程と、カプセルをシーラント層で封入して、カプセルを封入の密封バリアを形成する工程とを含む、密封カプセルを形成する方法を対象としている。ハイバリア粉末カプセルは、38°C、および0.02グラム/(m2x日)以下の90%相対湿度で測定される水透過率を有してもよい。
【0054】
方法は、金属箔をシーラント層で封入することを含んでもよい。金属箔をシーラント層で封入または被覆することは、金属箔包装プロセス中に形成された穴または亀裂を埋めるのに有利でありうる。
【0055】
方法は、カプセルをシーラント層で封入することと、次いでシーラント層を金属箔で包装することとを含んでもよい。外側の金属箔層または表面は、高くなった環境温度でも低摩擦外表面を確実にしうる。シーラント層は、金属箔内に存在する穴またはピンホールを埋める一方で、金属箔をカプセルのポリマー層に接着してもよい。
【0056】
方法は、カプセルをシーラント層で封入することと、次いでシーラント層を金属箔で包装することと、次いで金属箔を第二のシーラント層で封入することとを含んでもよい。二つのシーラント層の間に金属箔を挟むことは、バリア特性を向上する場合があり、その一方で有利なことに、金属箔包装プロセス中に形成された穴または亀裂を第二の封印層で埋める。
【0057】
方法は、約100°C以下、または約40°C~約80°Cの範囲の温度でカプセルをシーラント層で封入することを含んでもよい。カプセル空洞内に含有された粉末は、100°Cを超える温度、または80°Cを超える温度で劣化する場合があり、それ故に液体または流動性のシーラントをカプセルまたは金属箔に塗布することは有利なことに、約100°C以下の温度で起こる。
【0058】
ハイバリアカプセルは医薬的に活性な粒子を含有してもよい。例えば、医薬的に活性な粒子はニコチンを含んでもよい。医薬的に活性な粒子は、約5マイクロメートル以下、または約0.5マイクロメートル~約4マイクロメートルの範囲内、または約1マイクロメートル~約3マイクロメートルの範囲内の空気動力学的中央粒子径を有してもよい。
【0059】
ハイバリアカプセルは、ニコチンを含むニコチン粒子(「ニコチン粉末」または「ニコチン粒子」とも呼ばれる)、および随意に、風味を含む粒子(「風味粒子」とも呼ばれる)を含有してもよい。ハイバリアカプセルは所定の量のニコチン粒子および随意の風味粒子を含有してもよい。ハイバリアカプセルは、少なくとも2回の吸入もしくは「吸煙」、または少なくとも約5回の吸入もしくは「吸煙」、または少なくとも約10回の吸入もしくは「吸煙」を提供するのに十分なニコチン粒子を含有してもよい。ハイバリアカプセルは、約5~50回の吸入もしくは「吸煙」、または約10~30回の吸入もしくは「吸煙」を提供するのに十分なニコチン粒子を含有してもよい。各々の吸入または「吸煙」は、約0.1mg~約3mgのニコチン粒子をユーザーの肺に、または約0.2mg~約2mgのニコチン粒子をユーザーの肺に、または約1mgのニコチン粒子をユーザーの肺に送達する場合がある。
【0060】
ニコチン粒子は、採用される特定の処方に基づいて任意の有用な濃度のニコチンを有してもよい。ニコチン粒子は、少なくとも約1重量%~最高約30重量%のニコチン、または約2重量%~約25重量%のニコチン、または約3重量%~約20重量%のニコチン、または約4重量%~約15重量%のニコチン、または約5重量%~約13重量%のニコチンを有してもよい。好ましくは、各吸入もしくは「吸煙」で、約50~約150マイクログラムのニコチンがユーザーの肺に送達されてもよい。
【0061】
ハイバリアカプセルは、少なくとも約5mgのニコチン粒子、または少なくとも約10mgのニコチン粒子を保持または含有してもよい。カプセルは約900mg未満のニコチン粒子、または約300mg未満のニコチン粒子、または150mg未満のニコチン粒子を保持または含有してもよい。カプセルは、約5mg~約300mgのニコチン粒子、または約10mg~約200mgのニコチン粒子を保持または含有してもよい。
【0062】
カプセルの中で風味粒子がニコチン粒子とブレンドされたまたは組み合わせられた時、ユーザーに送達される各吸入もしくは「吸煙」に所望の風味を提供する量の風味粒子が存在してもよい。
【0063】
ニコチン粒子は、ユーザーの肺の中に優先的に吸入送達するために有用な任意のサイズ分布を有してもよい。カプセルはニコチン粒子以外の粒子を含んでもよい。ニコチン粒子およびその他の粒子は粉末系を形成してもよい。
【0064】
ハイバリアカプセルは、少なくとも約5mgの乾燥粉末(粉末系とも呼ばれる)または少なくとも約10mgの乾燥粉末を保持または含有してもよい。ハイバリアカプセルは、約900mg未満の乾燥粉末、または約300mg未満の乾燥粉末、または約150mg未満の乾燥粉末を保持または含有してもよい。ハイバリアカプセルは、約5mg~約300mgの乾燥粉末、または約10mg~約200mgの乾燥粉末、または約25mg~約100mgの乾燥粉末を保持または含有してもよい。
【0065】
乾燥粉末または粉末系は、約5マイクロメートル以下、または約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲内の粒子サイズのニコチン粒子から成る、少なくとも約40重量%、または少なくとも約60重量%、または少なくとも約80重量%の粉末系を有してもよい。
【0066】
ニコチンを含む粒子は、約5マイクロメートル以下、または約0.5マイクロメートル~約4マイクロメートルの範囲内、または約1マイクロメートル~約3マイクロメートルの範囲内、または約1.5マイクロメートル~約2.5マイクロメートルの範囲内の空気動力学的中央粒子径を有してもよい。空気動力学的中央粒子径は、カスケードインパクターで測定することが好ましい。
【0067】
風味を含む粒子は、約20マイクロメートル以上、または約50マイクロメートル以上、または約50~約200マイクロメートルの範囲内、または約50~約150マイクロメートルの範囲内の空気動力学的中央粒子径を有してもよい。空気動力学的中央粒子径は、カスケードインパクターで測定することが好ましい。
【0068】
粉末系中またはニコチン粒子中のニコチンは、医薬品として許容可能な遊離塩基ニコチン、またはニコチン塩もしくはニコチン塩水和物であってもよい。有用なニコチン塩またはニコチン塩水和物としては、例えばピルビン酸ニコチン、クエン酸ニコチン、アスパラギン酸ニコチン、乳酸ニコチン、重酒石酸ニコチン、サリチル酸ニコチン、フマル酸ニコチン、モノ-ピルビン酸ニコチン、グルタミン酸ニコチン、またはニコチン塩酸塩が挙げられる。ニコチンと結合して塩または塩水和物を形成する化合物は、その予想される薬理学的効果に基づいて選ばれてもよい。
【0069】
好ましくは、ニコチンは表面修飾されたニコチン塩であってもよく、その場合、ニコチン塩粒子は被覆された粒子または複合粒子を含む。好ましい被覆材料または複合材料はL-ロイシンであってもよい。一つの特に有用なニコチン粒子は、L-ロイシンを有する重酒石酸ニコチンであってもよい。
【0070】
粉末系は風味粒子の集団を含んでもよい。風味粒子は、選択的にユーザーの口または口腔の中に吸入送達するために任意の有用なサイズ分布を有してもよい。
【0071】
風味を含む粒子は、接着力または表面エネルギーおよび結果としてもたらされる凝集を低減するための化合物を含んでもよい。風味粒子は接着力低減化合物を用いて表面修飾されて、被覆された風味粒子を形成してもよい。一つの好ましい接着力低減化合物は、ステアリン酸マグネシウムであってもよい。ステアリン酸マグネシウムなどの接着力低減化合物を風味粒子に提供すること、特に風味粒子を被覆することは、風味を含む粒子の接着力を低減する場合があり、また風味粒子の間の引力を低減し、それ故に風味粒子の凝集を低減する場合がある。それ故に、ニコチン粒子を有する風味粒子の凝集も低減する場合がある。それ故に、本明細書に記載の粉末系は、ニコチン粒子と風味粒子が組み合わせられる時でさえも、ニコチンを含む粒子と風味を含む粒子の安定した相対的な粒子サイズを有する場合がある。好ましくは、粉末系は自由流動であってもよい。
【0072】
ニコチン粒子および風味粒子は、ニコチン粒子とともに消費された時にユーザーが風味粒子に気付くように、任意の有用な相対的な量で組み合わせられてもよい。ニコチン粒子および風味粒子は、粉末系の全重量の少なくとも約90重量%、または少なくとも約95重量%、または少なくとも約99重量%、または100重量%を形成することが好ましい。
【0073】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴の任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0074】
実施例1:第一の端から第二の端に長軸方向軸に沿って延びる、かつ粉末を含有のカプセル空洞を画定するポリマー本体と、ポリマー本体の外表面を覆う金属箔およびシーラント層とを含むカプセル物品。
【0075】
実施例2:シーラント層が金属箔に接触し、金属箔がシーラント層をポリマー本体から分離する、実施例1のカプセル物品。
【0076】
実施例3:シーラント層が金属箔に接触し、シーラント層が金属箔をポリマー本体から分離する、実施例1に記載のカプセル物品。
【0077】
実施例4:シーラント層が金属箔に接触し、シーラント層が金属箔をポリマー本体から分離し、第二のシーラント層が金属箔に接触し、金属箔がシーラント層を第二のシーラント層から分離する、実施例1に記載のカプセル物品。
【0078】
実施例5:ポリマー本体が長円形を画定し、金属箔およびシーラント層が長円形を画定する、実施例1~4のいずれかに記載のカプセル物品。
【0079】
実施例6:シーラント層が、約100°C以下、または約40°C~約80°Cの範囲の溶融温度を有する、実施例1~5のいずれかに記載のカプセル物品。
【0080】
実施例7:シーラント層が、約2マイクロメートル~約15マイクロメートル、または約3マイクロメートル~約10マイクロメートルの厚さを有する、実施例1~6のいずれかに記載のカプセル物品。
【0081】
実施例8:シーラント層がワックス材料を含む、実施例1~7のいずれかに記載のカプセル物品。
【0082】
実施例9:シーラント層が微結晶ワックスを含む、実施例1~8のいずれかに記載のカプセル物品。
【0083】
実施例10:金属箔が、約2マイクロメートル~約10マイクロメートル、または約4マイクロメートル~約8マイクロメートルの範囲の厚さを有する、実施例1~9のいずれかに記載のカプセル物品。
【0084】
実施例11:金属箔がアルミ箔を含む、実施例1~10のいずれかに記載のカプセル物品。
【0085】
実施例12:シーラント層および金属箔が協働して、ポリマー本体またはカプセル空洞を封入する密封バリアを形成する、実施例1~11のいずれかに記載のカプセル物品。
【0086】
実施例13:カプセルを金属箔で包装する工程と、カプセルをシーラント層で封入して、カプセルを封入の密封バリアを形成する工程とを含む、密封カプセルを形成する方法。
【0087】
実施例14:封入する工程が、金属箔をシーラント層で封入することを含む、実施例13に記載の方法。
【0088】
実施例15:封入する工程が、カプセルをシーラント層で封入することと、次いでシーラント層を金属箔で包装することとを含む、実施例13に記載の方法。
【0089】
実施例16:封入する工程が、金属箔を第二のシーラント層で封入することを含む、実施例15に記載の方法。
【0090】
実施例17:包装工程の前にシーラント層を金属箔上に配置して、包装されたカプセルを形成することをさらに含む、実施例13~16に記載の方法。
【0091】
実施例18:包装されたカプセルを、シーラント層の溶融温度を超える温度に加熱して、カプセルを封入の密封バリアを形成することをさらに含む、実施例17に記載の方法。
【0092】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0093】
図1図1は、例示的なハイバリアカプセルの斜視概略図である。
図2図2は、図1の線2-2に沿って取られた例示的なハイバリアカプセルの概略断面図である。
図3図3は、図1の線2-2に沿って取られた別の例示的なハイバリアカプセルの断面概略図である。
図4図4は、図1の線2-2に沿って取られた別の例示的なハイバリアカプセルの概略断面図である。
【0094】
概略図は必ずしも実寸に比例していなく、また図示の目的で提示されていて、限定するものではない。図面は本開示に記載の一つ以上の態様を図示する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の態様は、本開示の範囲および趣旨の中に収まる。
【0095】
図1は、例示的なハイバリアカプセル100の斜視概略図である。図2図4は、ハイバリアカプセル100の代替的な構成である。ハイバリアカプセル100は、第一の端101から第二の端102に長軸方向軸LAに沿って延びる、かつ粉末150を含有するカプセル空洞105を画定するポリマー本体110を含む。金属箔120およびシーラント層130は、ポリマー本体110の外表面を覆う。
【0096】
図2は、例示的なハイバリアカプセル100の概略断面図である。シーラント層130は金属箔120に接触し、シーラント層130は金属箔120をポリマー本体110から分離する。
【0097】
図3は、別の例示的なハイバリアカプセル100の概略断面図である。シーラント層130は金属箔120に接触し、金属箔120はシーラント層130をポリマー本体110から分離する。
【0098】
図4は、別の例示的なハイバリアカプセル100の概略断面図である。シーラント層130は金属箔120に接触し、シーラント層130は金属箔130をポリマー本体110から分離し、第二のシーラント層135は金属箔120に接触し、金属箔120はシーラント層130を第二のシーラント層135から分離する。
【0099】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合も列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±2%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合も列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】