(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(54)【発明の名称】電子ディスプレイの二重メモリ駆動
(51)【国際特許分類】
G09G 3/32 20160101AFI20230406BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230406BHJP
H10K 59/90 20230101ALI20230406BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20230406BHJP
【FI】
G09G3/32 A
G09G3/20 631A
G09G3/20 624B
G09G3/20 641A
G09G3/20 641E
G09G3/20 612R
G09G3/20 623B
H10K59/90
H10K59/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552483
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(85)【翻訳文提出日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 US2021022178
(87)【国際公開番号】W WO2021202085
(87)【国際公開日】2021-10-07
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】ワン ビリン
(72)【発明者】
【氏名】クオ ティエン-チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン カンフーン
(72)【発明者】
【氏名】ファン チュン-ヤオ
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
ディスプレイシステムは、第1のデジタルデータ値を記憶する画素外部メモリと、第2のデジタルデータ信号を記憶する画素内部メモリと、を含むことができ、第1のデジタルデータ信号と第2のデジタルデータ信号との組み合わせは、特定の画像フレームについての画素に割り当てられた目標グレーレベルを示すことができる。画素は、第1のデジタルデータ信号に従って第1の持続時間中に駆動され得、第2のデジタルデータ信号に従って第2の持続時間中に駆動され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイシステムのディスプレイの一部分から目標グレーレベルで発光をもたらすためにコントローラによって生成された第1のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第1のメモリであって、前記目標グレーレベルが、データ範囲内の値で表され、前記値が、前記第1のデジタルデータ信号により部分的に表され、前記コントローラによって生成された第2のデジタルデータ信号により部分的に表される、ように構成されている、第1のメモリ
を備えるディスプレイドライバと、
前記ディスプレイドライバに通信可能に結合された画素回路と、
を備えるディスプレイシステムであって、
前記画素回路が、
前記コントローラから受信された前記第2のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第2のメモリと、
前記第1のデジタルデータ信号に従って第1の持続時間中に発光することと、
前記第2のデジタルデータ信号に従って第2の持続時間中に発光することと、に少なくとも部分的によって、
前記目標グレーレベルに対応する輝度で発光するように構成された発光ダイオードと、
を備える、ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記ディスプレイシステムが、
カウンタと、
前記カウンタからのバイナリ出力のビットの第1の部分が前記第1のデジタルデータ信号と一致すると判定するために、前記第1のデジタルデータ信号と、前記カウンタからの前記バイナリ出力のビットの前記第1の部分とを比較する第1の比較器と、
を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記画素回路が、前記第1の比較器が、前記カウンタからの前記バイナリ出力が前記第1のデジタルデータ信号と一致すると判定することに応答して、前記第1のデジタルデータ信号に従って前記第1の持続時間中に発光するように、前記発光ダイオードを駆動するように構成されている、請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記第1の比較器が、前記カウンタからの前記バイナリ出力によって表されたカウントの最上位ビットと、前記第1のデジタルデータ信号とを比較することに少なくとも部分的によって、前記カウンタからの前記バイナリ出力が前記第1のデジタルデータ信号と一致すると判定し、前記第1のデジタルデータ信号が、前記データ範囲内の前記値を表す複数のビットのうちの最上位ビットを表すように構成されている、請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記画素回路が、第2の比較器を備え、前記第2の比較器が、前記カウンタからの前記バイナリ出力の第2のサブセットが前記第2のデジタルデータ信号と一致すると判定するために、前記第2のデジタルデータ信号と、前記カウンタからの前記バイナリ出力の前記第2のサブセットとを比較する、請求項4に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記画素回路が、
前記発光ダイオードが発光する前に前記画素回路を初期化するように構成された初期化トランジスタと、
前記第2のデジタルデータ信号に少なくとも部分的に基づいて作動するように構成された駆動トランジスタと、
を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記駆動トランジスタが、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)として構成されており、前記画素回路が、制御信号に応答して前記発光ダイオードを発光させるように構成された複数のp型又はn型MOSFETを備える、請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
前記第2のメモリが、前記第2のデジタルデータ信号を記憶するように構成されたレジスタと、前記第2のデジタルデータ信号と、カウンタによって生成された出力とを比較するように構成された比較器と、を備え、前記第2のメモリが、前記発光ダイオードを発光させるために、前記比較器からの出力を送信するように構成されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
第1のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第1のメモリと、
第1の画素を含む複数の画素を備えるディスプレイパネルと、
を備える電子デバイスであって、
前記第1の画素が、第2のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第2のメモリを備え、前記ディスプレイパネルが、フレームに対応する第1の持続時間にわたって目標グレーレベルで前記第1の画素から発光するように構成されており、前記目標グレーレベルが、前記フレームの第1のサブフレームに対応する第2の持続時間中に発光するために、前記第1のデジタルデータ信号を使用することによって、及び前記フレームの第2のサブフレームに対応する第3の持続時間中に発光するために、前記第2のデジタルデータ信号を使用することによって表される、電子デバイス。
【請求項10】
前記第1の画素が、前記第2のデジタルデータ信号が前記第2のメモリにロードされている間に、前記第1のデジタルデータ信号に従って発光するように構成されている、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記複数の画素が、第2の画素を含み、前記第2の画素が、第3のメモリを備え、前記第1の画素が、前記第2のデジタルデータ信号に従って発光するように駆動されている間に、第3のデジタルデータ信号が前記第3のメモリに記憶されている、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記第2のデジタルデータ信号を前記第2のメモリにロードする開始時刻と実質的に同時の開始時刻に、前記第1のデジタルデータ信号が前記第1のメモリにロードされる、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記電子デバイスが、マルチプレクサ回路を制御することに少なくとも部分的によって、前記複数の画素のそれぞれに対応するデジタルデータ信号の送信を調停するように構成されたコントローラを備える、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第1の画素が、発光ダイオード、有機発光ダイオード、若しくは液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、ドットマトリックスディスプレイ、デジタルミラードライブディスプレイをサポートする回路、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項15】
目標グレーレベルに従って発光する第1の画素を備えるディスプレイと関連付けられたコントローラを介して、第1のバイナリ値を第1のメモリに記憶し、第2のバイナリ値を第2のメモリに記憶することであって、前記目標グレーレベルが、バイナリシーケンスによって表され、前記バイナリシーケンスが、前記第1のバイナリ値を前記第2のバイナリ値の前に前記バイナリシーケンスに含めることによって表される、記憶することと、
前記コントローラを介して、前記ディスプレイのカウンタによって維持されたカウントを増分することと、
前記カウントが前記第1のバイナリ値以上であると判定するために、前記コントローラを介して、前記カウンタからのバイナリ出力の第1の部分と、前記第1のバイナリ値とを比較することであって、前記カウンタからの前記バイナリ出力が、前記カウントの現在の状態を識別するように構成されている、比較することと、
に少なくとも部分的によって、前記第1のメモリ内の前記第1のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動することと、
前記コントローラを介して、前記カウンタによって維持された前記カウントを増分することと、
前記カウントが前記第2のバイナリ値以上であると判定するために、前記コントローラを介して、前記バイナリ出力の第2の部分と、前記第2のバイナリ値とを比較することと、
に少なくとも部分的によって、前記カウントが前記第2のバイナリ値以上であると判定することに応答して、前記第2のメモリ内の前記第2のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動することと、
前記カウントが前記第2のバイナリ値以上であると判定することに応答して、画像フレームを提示するために割り当てられた残りの持続時間中に発光を停止するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動することと、
を含む、方法
【請求項16】
前記方法が、
前記第1のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように前記第1の画素を駆動する前に、前記コントローラを介して、前記第1の画素を初期化することと、
前記カウンタによって維持された前記カウントを増分する前に、前記コントローラを介して、前記第1の画素のノードをプリチャージすることと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記バイナリ出力の前記第1の部分が、前記バイナリシーケンスの最上位ビット位置に対応し、前記バイナリ出力の前記第2の部分が、前記バイナリシーケンスの任意の残りのビット位置に対応する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、後続の画像フレームを準備するために電圧をリセットするために、前記コントローラを介して、前記第1の画素と、前記比較を実行するために使用される比較器回路と、をリセットすることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、
前記カウントが前記第1のバイナリ値以下であることを示すように構成された第1の比較結果に応答して、前記コントローラを介して、前記第2のメモリと前記第1の画素との間に配置されたスイッチを無効にすることと、
前記カウントが前記第1のバイナリ値よりも大きいと判定することに応答して、前記コントローラを介して、前記スイッチを有効にすることと、
に少なくとも部分的によって、前記第1のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動すること
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記第1の画素を駆動することが、前記コントローラを介して、書き戻し期間中に、第2の比較結果を、前記第1の画素の発光回路に結合されたインバータ対にロードすることを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
目標グレーレベルに対応するバイナリ値の第1の部分を第1の画素に記憶するための手段と、
前記目標グレーレベルに対応する前記バイナリ値の第2の部分を前記第1の画素外に記憶するための手段と、
前記バイナリ値の前記第1の部分及び前記バイナリ値の前記第2の部分に少なくとも部分的に基づいて前記目標グレーレベルで発光するように、前記第1の画素を駆動するための手段と、
を備えるシステム。
【請求項22】
前記目標グレーレベルで発光するように、前記第1の画素を駆動するために前記手段が、
前記バイナリ値の前記第1の部分と、時間量に対応するカウントとを比較するための手段と、
前記比較に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記第1の画素を駆動するための手段と、
を備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記目標グレーレベルで発光するように、前記第1の画素を駆動するために前記手段が、
前記バイナリ値の前記第1の部分のビット深度に対応するカウントを維持するための手段と、
前記バイナリ値の前記第2の部分が第1の状態に対応するときに、前記カウント全体にわたって発光するように、前記第1の画素を駆動するための、及び前記バイナリ値の前記第2の部分が第2の状態に対応するときに、前記バイナリ値の前記第1の部分に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記第1の画素を駆動するための手段と、
を備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
第1の画素についての目標グレーレベルに対応するデジタルデータを生成するように構成された処理回路と、
前記デジタルデータの少なくとも最上位ビットを保持するように構成された第1のメモリを備えるディスプレイドライバ集積回路と、
前記第1の画素と、
を備える電子ディスプレイと、
を備える電子デバイスであって、
前記第1の画素が、前記デジタルデータの少なくとも最下位ビットを保持するように構成された第2のメモリを備える、電子デバイス。
【請求項25】
第1の画素の目標グレーレベルに対応するデジタルデータの最上位ビットを記憶するように構成された第1のメモリを備えるディスプレイドライバ集積回路と、
前記第1の画素を備えるディスプレイパネルと、
を備えるシステムであって、
前記ディスプレイパネルが、
前記第1の画素の前記目標グレーレベルに対応する前記デジタルデータの複数の最下位ビットを記憶するように構成された第2のメモリと、
前記デジタルデータの前記複数の最下位ビットに等しいビット深度を有するカウントに対応する複数のカウンタ値と、
前記デジタルデータの前記複数の最下位ビットと、前記複数のカウンタ値とをそれぞれ比較するように構成された複数の比較器と、
前記デジタルデータの前記最上位ビットが第1の状態を有するときに、連続的に発光するように、及び
前記デジタルデータの前記最上位ビットが第2の状態を有するときに、前記複数の比較器による前記比較に基づいて変調して発光するように、
前記第1の画素を駆動するように構成されたドライバ回路と、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ディスプレイに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年3月31日に出願された、「DUAL-MEMORY DRIVING OF AN ELECTRONIC DISPLAY」と題された米国特許仮出願第63/003,039号の優先権を主張する非仮出願であり、この全体が参照により全ての目的で本明細書に組み込まれている。
【発明の概要】
【0002】
本明細書に開示のある実施形態の要約を以下に記載する。これらの態様が、単にこれらのある実施形態の概要を読者に提供するために提示されていること、及びこれらの態様が、本開示の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。実際に、本開示は、以下に記載されていない様々な態様を包含し得る。
【0003】
電子ディスプレイの画素内メモリを実装することによって電子ディスプレイに提示するための画像を準備するために送信及び処理される画像データの帯域幅又は同時に送信される量を低減するための方法及びシステムは、莫大な価値を提供することができる。画素内メモリのこのような実装は、電子ディスプレイに関連付けられたフレームバッファの排除又は該フレームバッファのサイズにおける低減を可能にすることができる。画素内にメモリを有することは、電子ディスプレイの設計の複雑さを減らすことができ、少ない画像が、電子ディスプレイの画素アレイに同時に送信されるため、電子ディスプレイをより簡単に設計することができる。例えば、画素内メモリは、画像の提示時刻まで値を記憶するため、画素は、より小さいグループでプログラムされ得る。
【0004】
本開示では、電子ディスプレイでの提示のための画像データの送信及び処理に関連付けられた帯域幅を減少させるのを助長することができる、メモリ及びドライバを含む1つ以上の画素を有する電子ディスプレイが記載されている。画素内にメモリを含めることは、画素の発光部分への出力の前に、画像データの記憶を可能にすることができる。よって、画素内メモリは、画素についての個々のフレームバッファとして機能することによって、電子ディスプレイ内のフレームバッファへの依存を低減することができ、又はいくつかの事例において、該依存を排除することができる。画素内メモリは、画素の発光部分を発光させるために、ドライバと共に使用されてもよい。
【0005】
本開示の様々な態様は、以下の詳細な説明を読み以下の図面を参照すると、より良好に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態による、電子デバイスの概略ブロック図である。
【
図2】一実施形態による、
図1の電子デバイスの一実施形態を表す携帯時計の斜視図である。
【
図3】一実施形態による、
図1の電子デバイスの一実施形態を表すハンドタブレット装置の正面図である。
【
図4】一実施形態による、
図1の電子デバイスの一実施形態を表すコンピュータの正面図である。
【
図5】一実施形態による、
図1の電子デバイスのディスプレイシステムのブロック図である。
【
図6】一実施形態による、
図5のディスプレイシステムの画素アレイのブロック図である。
【
図7】一実施形態による、
図5のディスプレイシステムの別の例示的な画素アレイのブロック図である。
【
図8】一実施形態による、単一パルス幅変調発光スキームに従って発光する
図6の画素アレイの画素のブロック図である。
【
図9】一実施形態による、
図8の画素を動作させるためのプロセスの図である。
【
図10】一実施形態による、
図8で記載の単一パルス幅変調スキームを説明することを助長するために、バイナリシーケンスのそれぞれ内のビットのそれぞれについての相対重みの表現に隣接する例示的なバイナリシーケンスの図である。
【
図11A】一実施形態による、並べ替えの実装なしに対応するビットプレーングラフである。
【
図11B】一実施形態による、並べ替えの実装なしに対応する誤差グラフである。
【
図11C】一実施形態による、2つの並べ替えに対応するビットプレーングラフである。
【
図11D】一実施形態による、2つの並べ替えに対応する誤差グラフである。
【
図11E】一実施形態による、3つの並べ替えに対応するビットプレーングラフである。
【
図11F】一実施形態による、3つの並べ替えに対応する誤差グラフである。
【
図11G】一実施形態による、並べ替えの理想的な場合に対応するビットプレーングラフである。
【
図11H】一実施形態による、並べ替えの理想的な場合に対応する誤差グラフである。
【
図12】一実施形態による、
図5のディスプレイシステムと、電子ディスプレイのアクティブエリア外にスマートバッファを有する第1の例示的なディスプレイシステムとを比較するブロック図である。
【
図13】一実施形態による、パネルの画素内部メモリと、スマートバッファの内部にあるが、パネルの画素のそれぞれに割り当てられたメモリと、を有する第2の例示的なディスプレイシステムのブロック図である。
【
図14】一実施形態による、パネルの画素内部メモリと、ディスプレイシステムの外部メモリであるが、パネルの画素のそれぞれに割り当てられたメモリと、を有する第3の例示的なディスプレイシステムのブロック図である。
【
図15】一実施形態による、コントローラが、
図8の画素を駆動するために目標グレーレベルをどのように使用することができるかを強調する図である。
【
図16】一実施形態による、グレーレベルとパルス幅制御動作との関係を示すプロットである。
【
図17】一実施形態による、
図8の例示的な画素の回路図である。
【
図18】一実施形態による、カウントの変化と、発光制御信号の状態とを比較するタイミング図である。
【
図19】一実施形態による、
図17の画素を動作させるためのプロセスである。
【
図20】一実施形態による、
図17の画素の全てオン動作及び
図17の画素の変調動作を示す図である。
【
図21】一実施形態による、
図17の画素の全てオフ動作を示す図である。
【
図22】一実施形態による、
図19のプロセスに従って
図17の画素を動作させることに関連付けられた信号のタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1つ以上の具体的な実施形態について、以下に記載する。これらの実施形態の簡潔な記載を提供するために、実際の実装形態の全ての特徴が、本明細書に記載されているわけではない。工学的又は設計プロジェクトにおいてのように、このような実際の実装形態の開発において、実装形態ごとに変動し得るシステム関連及びビジネス関連の制約への準拠などの開発者の具体的な目標を達成するために、実装形態に特有の多数の決定がなされなければならないことを理解されたい。また、このような開発努力は、複雑であり得時間がかかり得るが、本開示の利益を有する当業者にとっては、設計、製作、及び製造の慣例的な仕事であることを理解されたい。
【0008】
本開示の様々な実施形態の要素を導入するときに、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、1つ以上の要素があることを意味することが意図されている。「含む(including)」及び「有する(having)」という用語は、包括的であることが意図されており、列挙された要素以外に追加の要素があり得ることを意味する。加えて、本開示の「いくつかの実施形態」、「実施形態」、「1つの実施形態」、又は「一実施形態」の言及は、列挙された特徴を組み込む追加の実施形態の存在を除外するとして解釈されることは意図されていないことを理解されたい。更に、B「に基づく」Aという句は、AがBに少なくとも部分的に基づくことを意味することが意図されている。また、「又は」という用語は、包括的であること(例えば、論理OR)が意図されており、排他的であること(例えば、論理XOR)は意図されていない。換言すれば、A「又は」Bという句は、A、B、又はA及びBの両方を意味することが意図されている。
【0009】
電子ディスプレイは、携帯電話からコンピュータ、テレビ、及び自動車のダッシュボードなどにわたる多数の電子デバイスにおいて見出される。電子ディスプレイは、個々の画素サイズを低減することによって、ますますより高い解像度を達成してきた。しかし、解像度を増加させることは、例えば、増加した画像データ量を処理することから増加した電力消費加をもたらすことによって、画像を表示する前に処理回路によって処理される増加した解像度に関連付けられた増加した画像データ量を管理することに関連付けられた困難を増加させ得る。更に、より多くの画像データが、より高い電子ディスプレイ解像度で同じ画像を通信するために使用されるため、解像度を増加させることは、画像を提示するために処理回路から画素アレイに画像データを通信するために使用される帯域幅を増加させ得る。
【0010】
本開示の実施形態は、画素のそれぞれについての個々のフレームバッファとして使用され得る画素内メモリ回路を実装するためのシステム及び方法に関する。画素内メモリ回路を実装するための本開示のシステム及び方法は、画素が画像データをメモリに記憶することができるため、表示のための画素アレイへの画像データの送信帯域幅を低減することができる。このようにして、画素が、画像データを表示する前に画素自体の画像データを記憶するための画素自体のメモリを有するため、画像データを画素の外部に一時的に記憶するためのフレームバッファへの依存が低減される。
【0011】
メモリは、発光ダイオード(Light-Emitting Diode、LED)を含む画素回路において実装され得る。有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)は、画素内に見出され得る1つのタイプのLEDを表すが、他のタイプのLED又は発光素子がまた使用されてもよい。画素回路内に使用され得る他の発光又は光許容構成要素(light-emitting or -permissive component)は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、プラズマディスプレイパネル、及び/又はドットマトリックスディスプレイを支持するための構成要素を含む。
【0012】
いくつかの場合では、画素のそれぞれについてのあるメモリは、画素回路内に含まれてもよく、画素のそれぞれについてのあるメモリは、ディスプレイの駆動回路内に含まれてもよい。画素内に実装されたメモリが、画素に割り当てられた追加の外部メモリと組み合わせて使用されていないときに、メモリに記憶される画像データについての最大ビット深度は、画素のそれぞれについて指定された物理的な設置面積画定によって制約され得る。例えば、画素のそれぞれ内で使用されるメモリの量、よって、画像を提示するときに参照する画素のそれぞれについての目標グレーレベルを表すために使用されるビットのそれぞれの数は、画素のそれぞれの専用のディスプレイのパネル内のスペースの量によって制限され得る。
【0013】
画素のそれぞれについて指定されたメモリをディスプレイの別個の部分に分離することは、画素のそれぞれについて指定されたメモリの量を増加させることができ、目標グレーレベルを表すために使用されるビットのそれぞれの数における増加を可能にすることができる。例えば、他の画素内メモリパネルと同じ数のメモリストレージユニットが画素内に含められてもよいが、理解されるように、画素についての追加のメモリをディスプレイの駆動回路内に含むことに少なくとも部分的に起因して、追加のビットが、目標グレーレベルを表すために使用されてもよい。
【0014】
更に、いくつかの場合では、複数の駆動サイクルが、1つの画像フレームを提示するために使用されてもよい。これらの複数の駆動サイクルは、「サブフレーム」として考えられ得、特定の画素についての同じメモリユニットには、データが、画像フレームの提示に割り当てられた持続時間内に複数回ロードされてもよい。フレーム全体を提示するためにサブフレームを使用してディスプレイを駆動するときに、サブフレーム期間は、目標グレーレベルをサブフレームベースのチャンクに分解するために活用されてもよい。例えば、目標グレーレベルを表すビットのある部分は、第1のサブフレーム中に発光するようにディスプレイを駆動するために使用されてもよく、目標グレーレベルを表すビットの異なる部分は、第2のサブフレーム中にディスプレイを駆動するために使用されてもよく、2つのサブフレームにわたる発光は、画像フレーム全体にわたって目標グレーレベルとして出現する発光である。
【0015】
画素内メモリ技法を使用するディスプレイはまた、ディスプレイのためのドライバ内に配置された画素に割り当てられたメモリを実装することができる。サブフレームは、画素内部メモリと画素外部メモリの使用とを組み合わせて及び/又は該使用により自動的に、活用され得る。例えば、画素は、画素に割り当てられた外部メモリに記憶されたデータに従って、第1のサブフレームに対応する持続時間中に発光するように駆動され得、画素内部メモリ(画素内メモリ)に記憶されたデータに従って、第2のサブフレームの少なくとも一部分中に発光するように駆動され得る。目標グレーレベルは、全発光を目標グレーレベルとして知覚可能にさせるために、画素が内部メモリから駆動されるサブフレームの数と、画素が外部メモリから駆動されるサブフレームの数とについて定義され得る。このようにして、第1のサブフレーム中の画素からの発光と第2のサブフレーム中の画素からの発光との組み合わせは、ディスプレイの観察者によって、画素についての目標グレーレベルに対応するとして知覚され得る。
【0016】
目標グレーレベルでの画素の駆動を、複数のサブフレームにまたがる複数の駆動動作に分割することは、画素駆動方法を改善することができる。複数の駆動動作への分割は、電子デバイスのカウンタベースのシステムなどを自動的に使用して、電子デバイスの処理回路(例えば、ディスプレイドライバ、コントローラ)によって制御され得る。
【0017】
処理回路が駆動動作を制御するときに、目標グレーレベルのそれぞれは、所望の発光を生成するための駆動動作の組み合わせを判定するために分析され得る。発光するように画素を駆動するために使用される動作は、画素を画素内部メモリ(例えば、画素内メモリ)から選択的に駆動すること、画素を、画素の外部にあるが画素に割り当てられたメモリ(例えば、割り当てられた外部メモリ)から駆動すること、又はこれらの組み合わせを含むことができる。更に、画素を画素外部メモリから駆動することはまた、サブフレームの持続時間中の未変調及び/又は連続発光命令(又は非発光命令)を含むことができることに留意されたい。例えば、画素は、発光がサブフレームの持続時間中に停止する予想なしに、サブフレームの持続時間中に発光するように、及び/又は発光がサブフレームの持続時間中に開始する予想なしに、サブフレームの持続時間中に発光しないように、駆動され得る。未変調発光命令と変調発光命令とを組み合わせることは、画素が、未変調光を発光するように、第1のサブフレーム中に駆動され、(例えば、第1のサブフレーム中に提示されたグレーレベルを微調整するために)変調光を発光するように、第2のサブフレームの少なくとも一部分中に駆動され、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを使用して目標グレーレベルが提示された後に発光しない(例えば、未変調ゼロ発光)ように、第3のサブフレーム中に駆動されることを意味し得る。このようにして、目標グレーレベルが閾値グレーレベルよりも大きいときに、目標グレーレベルが閾値グレーレベル未満であるときとは異なる、動作の組み合わせが、使用され得る。
【0018】
カウンタベースのシステムが駆動動作を制御するときに、画素は、目標グレーレベルと現在のカウントとの比較の結果に応答して、上記の駆動動作間で自動的に切り替えられ得る。例えば、カウンタの現在のカウントを表すバイナリデータのサブセットは、カウントにおける変化のそれぞれにおいて、目標グレーレベルを表すバイナリの同じビット位置と比較され得る。目標グレーレベルを表すバイナリデータのサブセットが、カウントを表すバイナリデータのサブセットに一致するのを待つ間に、画素は、未変調光を発光するように駆動され得る。対応するビット位置に記憶されたデータが一致するときに、画素は、目標グレーレベルを表す残りのバイナリデータに従って駆動され、これにより、変調光を発光するように画素を駆動する。変調光と称させるときに、画素からの発光は、画素に割り当てられた外部メモリに記憶された画像データとは対照的に、画素のメモリに記憶された画像データに従った発光であり得ることを理解されたい。
【0019】
変調光又は未変調光(又は無光)を発光するように画素を駆動するときに、データオーバーライド及び/又はメモリ無効化動作が使用され得る。画素内部メモリに記憶及び送信されたデータは、サブフレームの持続時間中に、画素の影響している出力からの制御信号によってオーバーライドされる又は無効にされ得る。制御信号は、画素内部メモリを無効にすることができ、割り当てられた外部メモリが画素を駆動することを可能にすることができる。
【0020】
例えば、目標グレーレベルが0~第1の閾値の間であるときに、画素内部メモリは、サブ画素の少なくとも発光部から結合解除され得、よって、画素内部メモリは、使用されないように一時的にされてもよく、又は画素内部メモリには、このようにするために「0」値が供給されてもよい。画素内部メモリを無効にする又は使用しないことは、割り当てられた外部メモリが画素を第1のサブフレーム中に駆動することを可能にすることができ、画素内部メモリは、画素を第2のサブフレーム中に駆動することができる。いくつかの場合では、割り当てられた外部メモリからの出力と、カウンタからの出力とは、比較器によって比較され得る。比較器からの出力は、画素の発光部への画素内部メモリの結合又は結合解除を制御するために、制御信号として使用され得る。しかしながら、いくつかの場合では、制御信号は、動作を直接制御するためのコントローラ又はドライバによって生成されてもよい。
【0021】
2つ以上の割り当てられたメモリの使用は、例えば、画素のパネルの物理的境界によって可能にされ得る範囲を超えて駆動範囲の可能性を延長することによって、駆動方法を改善することができる。例えば、6ビットのデータを記憶するメモリは、画素内に含められ得るが、画素は、6ビットのデータ(例えば、64グレーレベルオプション)に制限されるのとは対照的に、画素内部メモリの8ビットの設置面積を使用することなく、8ビットのデータ(例えば、256グレーレベルオプション)に従って発光するように、駆動され得る。更に、画素内部メモリには、画素が、割り当てられた外部メモリに記憶されたデータに従って、第1のサブフレームリフレッシュ中に発光する間に又はこれと並列に、発光のためのデータがロードされ得る。本明細書で考察する駆動画素は、他の画素内メモリ駆動方法と比較してディスプレイの知覚可能な外観を改善するために、単一パルス幅変調駆動方法を活用してもよい。実際に、他の駆動方法は、バイナリパルス幅変調で駆動される画素の発光ダイオード(Light-Emitted Diode、LED)の低速チャージからの視覚的アーチファクトなどの視覚的アーチファクトを導入し得るため、単一パルス幅変調駆動方法の使用は、バイナリパルス幅変調(Binary Pulse Width Modulation、BPWM)駆動方法などの駆動方法を改善することができる。
【0022】
例示を助長するために、電子デバイス10が
図1に示されている。以下により詳細に記載するように、電子デバイス10は、コンピュータ、携帯電話、ポータブルメディアデバイス、タブレット、テレビ、仮想現実ヘッドセット、及び車両ダッシュボードなどの任意の好適な電子デバイスであることができる。よって、
図1は、単に一例であり、電子デバイス10において存在し得る構成要素のタイプを例示することが意図されていることに留意されたい。電子デバイス10は、とりわけ、システムオンチップ(System On A Chip、SoC)及び/又は1つ以上の処理回路などの処理コア複合体12と、1つ以上の記憶装置(例えば、記憶装置14)と、1つ以上の通信インタフェース(例えば、通信インタフェース16)と、1つ以上の電子ディスプレイ(例えば、電子ディスプレイ、ディスプレイ18)と、1つ以上の入力構造(例えば、入力構造体20)と、1つ以上の電源(例えば、電源22)と、を含むことができる。
図1に示す様々な構成要素は、ハードウェア要素(例えば、回路)、ソフトウェア要素(例えば、命令を記憶する有形的非一時的コンピュータ可読媒体)、又はハードウェア要素及びソフトウェア要素の両方の組み合わせを含んでもよい。図示の様々な構成要素は、組み合わされてより数の少ない構成要素になされてもよく、又は分離されて追加の構成要素になされてもよいことを留意されたい。
【0023】
発光構成要素(例えば、LED、OLED)を含む画素を使用して、ディスプレイ18は、処理コア複合体12によって生成された画像を表示することができる。処理コア複合体12は、記憶装置14に動作可能に結合され得る。処理コア複合体12は、画像データを生成する及び/又は送信することなどの動作を実行するために、記憶装置14に記憶された命令を実行することができる。よって、処理コア複合体12は、1つ以上の汎用マイクロプロセッサ、1つ以上の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、1つ以上のフィールドプログラマブルロジックアレイ(Field Programmable Logic Array、FPGA)、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0024】
命令に加えて、記憶装置14は、処理コア複合体12によって処理されるデータを記憶することができる。よって、いくつかの実施形態では、記憶装置14は、1つ以上の有形的非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。記憶装置14は、揮発性及び/又は不揮発性であってもよい。例えば、記憶装置14は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)及び/若しくは読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、及び/若しくは光ディスクなどの書き換え可能な不揮発性メモリ、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0025】
図示のように、処理コア複合体12はまた、通信インタフェース16に動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、通信インタフェース16は、データを別の電子デバイス及び/又はネットワークと通信することを容易にすることができる。例えば、通信インタフェース16(例えば、無線周波数システム)は、電子デバイス10が、Bluetooth(登録商標)ネットワークなどのパーソナルエリアネットワーク(Personal Area Network、PAN)、1622.11x Wi-Fi(登録商標)ネットワークなどのローカルエリアネットワーク(Local Area Network、LAN)、及び/又は4G若しくは長期進化型(Long-Term Evolution、LTE)セルラーネットワーク、5Gなどの広域ネットワーク(Wide Area Network、WAN)などに通信可能に結合することを可能にすることができる。
【0026】
加えて、図示のように、処理コア複合体12はまた、電源22に動作可能に結合されている。いくつかの実施形態では、電源22は、電力を処理コア複合体12及び/又はディスプレイ18などの電子デバイス10における1つ以上の構成要素に提供することができる。よって、電源22は、充電式リチウムポリマー(Lithium polymer、Li-poly)バッテリ及び/又は交流(Alternating Current、AC)電力変換器などの任意の好適なエネルギー源を含んでもよい。
【0027】
図示のように、電子デバイス10はまた、入力構造体20に動作可能に結合されている。いくつかの実施形態では、入力構造体20は、例えばユーザ入力を受信することによって、電子デバイス10とのユーザ対話を容易にすることができる。よって、入力構造体20は、ボタン、キーボード、マウス、及び/又はラックパッドなどを含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、入力構造体20は、ディスプレイ18におけるタッチ感知構成要素を含むことができる。このような実施形態では、タッチ感知構成要素は、ディスプレイ18の表面にタッチする物体の発生及び/又は位置を検出することによって、ユーザ入力を受信することができる。
【0028】
ユーザ入力を可能にすることに加えて、ディスプレイ18は、1つ以上の表示画素を有するディスプレイパネルを含むことができる。上記のように、ディスプレイ18は、対応する画像データに少なくとも部分的に基づいてフレームを表示することによって、オペレーティングシステムのグラフィカルユーザインタフェース(Graphical User Interface、GUI)、アプリケーションインタフェース、静止画像、又は映像コンテンツなどの情報の視覚表現を提示するように、表示画素からの発光を制御することができる。図示のように、ディスプレイ18は、処理コア複合体12に動作可能に結合されている。このようにして、ディスプレイ18は、処理コア複合体12によって生成された画像データに少なくとも部分的に基づいて、フレームを表示することができる。加えて又は代わりに、ディスプレイ18は、通信インタフェース16及び/又は入力構造体20を介して受信された画像データに少なくとも部分的に基づいて、フレームを表示することができる。
【0029】
理解され得るように、電子デバイス10は、いくつかの異なる形態をとることができる。
図2に示すように、電子デバイス10は、携帯時計30の形態をとることができる。例示の目的で、携帯時計30は、Apple Inc.から入手可能な任意のApple Watch(登録商標)モデルであってもよい。図示のように、携帯時計30は、エンクロージャ32(例えば、筐体)を含む。いくつかの実施形態では、エンクロージャ32は、内部構成要素を物理損害から保護することができ、及び/又は内部構成要素を電磁干渉(例えば、家庭用構成要素(house component))から防護することができる。ストラップ34により、携帯時計30が腕又は手首に着用されることを可能にする。ディスプレイ18は、携帯時計30の動作に関する情報を表示することができる。入力構造体20は、ユーザが、携帯時計30を作動若しくは非作動させること、ユーザインタフェースをホーム画面にナビゲーションすること、ユーザインタフェースをユーザにより構成可能なアプリケーション画面にナビゲーションすること、音声認識機能を作動させること、音量調節を提供すること、及び/又は振動モードと鳴動モードとの間でトグルすることを可能にすることができる。図示のように、入力構造体20は、エンクロージャ32の開口部を介してアクセスされてもよい。いくつかの実施形態では、入力構造体20は、例えば、外部デバイスに接続するためのオーディオジャックを含んでもよい。
【0030】
電子デバイス10はまた、
図3に示すように、タブレット装置40の形態をとることができる。例示の目的で、タブレット装置40は、Apple Inc.から入手可能な任意のiPad(登録商標)モデルであってもよい。タブレット装置40のサイズに依存して、タブレット装置40は、携帯電話などのハンドヘルド装置として機能し得る。タブレット装置40は、エンクロージャ42を含み、入力構造体20は、エンクロージャ42を通って突出し得る。ある例では、入力構造体20は、ハードウェアキーパッド(図示せず)を含んでもよい。エンクロージャ42はまた、ディスプレイ18を保持する。入力構造体20は、ユーザが、タブレット装置40のGUIと対話することを可能にすることができる。例えば、入力構造体20は、ユーザが、リッチ通信サービス(Rich Communication Service、RCS)テキストメッセージ、ショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS)テキストメッセージをタイプすること、又は電話をかけることを可能にすることができる。スピーカ44は、受信されたオーディオ信号を出力することができ、マイクロフォン46は、ユーザの音声を取り込むことができる。タブレット装置40はまた、タブレット装置40が有線接続を介して別の電子デバイスに接続することを可能にするための通信インタフェース16を含んでもよい。
【0031】
図4は、電子デバイス10がとることができる別の形態を表すコンピュータ48を示す。例示の目的で、コンピュータ48は、Apple Inc.から入手可能な任意のMacBook(登録商標)又はiMac(登録商標)モデルであってもよい。電子デバイス10はまた、デスクトップコンピュータを含む任意の他のコンピュータの形態をとることができることを理解されたい。
図4に示すコンピュータ48は、ディスプレイ18と、キーボード及びトラックパッドを含む入力構造体20と、を含む。コンピュータ48の通信インタフェース16は、例えば、ユニバーサルサービスバス(Universal Serial Bus、USB)接続を含むことができる。
【0032】
いずれの場合でも、上記のように、画像を電子デバイス10のディスプレイ18に表示することによって情報を通信するために電子デバイス10を動作させることは、一般に電力を消費する。加えて、上記のように、電子デバイス10は、しばしば、有限量の電気エネルギーを蓄積する。よって、電力消費効率の改善を容易にするために、いくつかの実施形態では、電子デバイス10は、ディスプレイ18を含むことができ、ディスプレイ18は、画像を表示する際の外部フレームバッファの使用を低減若しくは排除する方法として画素内メモリを実装し、よって、画像を表示する際にフレームバッファを使用することによって及び/又はディスプレイ18に受信される画像データの帯域幅を低減することによって消費される電力を低減する。いくつかの場合では、(例えば、ディスプレイ18内に、例えば、ディスプレイ18のディスプレイドライバ集積回路内に位置する)内部フレームバッファは、画素内メモリ技法に加えて又は画素内メモリ技法の代わりに使用されてもよい。画素内メモリ又は関連技法を実装することによって、ディスプレイ18は、より小さい帯域幅の画像データでプログラムされてもよく、電力消費の節約を更に可能にする。加えて、画素内メモリ又はオンボードフレームバッファ内メモリを使用するディスプレイ18は、画素内メモリを有さない又はオンボードフレームバッファを有さないディスプレイ18よりも複雑でない設計を有することができる。画素は、メモリに送信されたデータを、新しい画像データがメモリに書き込まれるまで保持するため、これらの利点は実現され得る。
【0033】
同様に、画像データの部分は、ディスプレイ18に関連付けられた画素のサブセットを、サブフレーム間を含めて一度にプログラムすることができる。表示される画像は、典型的には、画像がディスプレイ18の構成要素によって解釈可能であるように、数値データ又は画像データに変換される。このようにして、画像データ自体は、小さな「画素」部分に分割され得、該画素部分のそれぞれは、ディスプレイ18の画素部分、又はディスプレイ18に対応するディスプレイパネルの画素部分に対応することができる。いくつかの実施形態では、画像データは、赤色光、緑色光、青色光の組み合わせにより表され、これにより、単一の色を有するように出現する1つの画素は、実際には、3つのサブ画素であり、3つのサブ画素はそれぞれ、単一の色を作成するようにある割合の赤色光、緑色光、及び青色光を発光する。このようにして、赤色-緑色-青色光の組み合わせを定量化する数値又は画像データは、これらの特定のサブ画素についての画像データの色のルミナンスレベル(例えば、輝度)を関連付けるデジタルルミナンスレベル又はグレーレベルに対応することができる。理解されるように、画像内のグレーレベルの数は、通常、特定のディスプレイ18においてグレーレベルを表すために使用されるいくつかのビットに依存し、画像内のグレーレベルの数は、2Nと表され得、Nは、グレーレベルを表すために使用されるビット数に対応する。例として、ディスプレイ18がグレーレベルを表すために8ビットを使用する実施形態では、グレーレベルは、合計256の潜在的なグレーレベルについて、画素によって発光される黒色光又は無光についての0から、画素によって発光され得る最大光及び/又は全光についての255までの範囲である。同様に、6ビットを使用するディスプレイ18は、サブ画素のそれぞれについてのルミナンス強度を表すために(例えば、サブ画素のそれぞれについての無発光と最大発光との間の値を指定するために)、64グレーレベル増分を使用することができる。
【0034】
ディスプレイ18の画素内部メモリを有することは、画像データが、第2の色に関連付けられた追加のサブ画素に同時に送信される必要なしに、画像データが、1つの色に関連付けられたサブ画素に送信されることを可能にすることができる。本開示の目的で、サブ画素は、赤色-緑色-青色チャネルに関して考察されており、色チャネルは、単一の色についてのグレーレベルを含む画像データの層であり、追加の色チャネルと組み合わされたときに、真の又は所望の色の画像を作成し、色チャネルについての画像データは、色チャネルについてのサブ画素に送信された画像データに対応する。しかしながら、青色-緑色-赤色、シアン-マゼンタ-黄色、及び/又はシアン-マゼンタ-黄色-黒色などの色チャネル及び/又はサブ画素の任意の組み合わせが使用されてもよいことを理解されたい。
【0035】
例示を助長するために、それぞれが電子デバイス10において固有に実装され得る、画素内メモリを実装しないディスプレイ18に関連付けられたディスプレイシステム50と、画素内メモリを実装するディスプレイ18に関連付けられたディスプレイシステム52とが、
図5に示されている。ディスプレイシステム50は、画像データ56を受信するためのタイミングコントローラ54と、フレームバッファ58と、通信リンク64を介してタイミングコントローラ54に通信可能に結合された行ドライバ60及び列ドライバ62と、画像をディスプレイ18において作成するために、列ドライバ62及び行ドライバ60から制御信号を受信する画素アレイ66と、を含む。更に、ディスプレイシステム52は、画像データ56を受信するためのタイミングコントローラ54と、通信リンク68を介してタイミングコントローラ54に通信可能に結合された行ドライバ60及び列ドライバ62と、画像をディスプレイ18において作成するために、列ドライバ62及び行ドライバ60から制御信号を受信する、画素内メモリ技法を実装する画素アレイ70と、を含む。
【0036】
画像を表示するのを準備することにおいて、ディスプレイシステム50は、画像データ56をタイミングコントローラ54において受信してもよい。タイミングコントローラ54は、列ドライバ62及び行ドライバ60を介する画素アレイ66への画像データ56の提供を制御するためにクロック信号及び/又は制御信号を判定するために、画像データ56を受信及び使用してもよい。加えて又は代わりに、いくつかの実施形態では、画像データ56は、フレームバッファ58によって受信される。
【0037】
いずれかの場合で、フレームバッファ58は、タイミングコントローラ54が列ドライバ62及び/又は行ドライバ60への出力前に画像データ56を記憶するための外部ストレージとして、機能することができる。タイミングコントローラ54は、画像データ56を、フレームバッファ58から列ドライバ62及び/又は行ドライバ60に通信リンク64を介して送信することができる。
【0038】
通信リンク64は、全てのチャネルに関連付けられた画像データ56、例えば、赤色チャネル、緑色チャネル、青色チャネルに関連付けられた画像データ56を、行ドライバ60及び/又は列ドライバ62に同時に送信するのに十分に大きい(例えば、画像データの送信帯域幅により判定される)。このようにして、通信リンク64は、赤色チャネル、緑色チャネル、及び青色チャネルについての画素アレイ66の固有の画素に関連付けられた画像データ56を同時に通信する。列ドライバ62及び行ドライバ60は、画像データ56に基づく制御信号を画素アレイ66に送信することができる。制御信号に応答して、画素アレイ66は、画像を通信するために、例えば0~255の範囲のグレーレベルにより示される様々な光度又は輝度で発光する。
【0039】
しかしながら、ディスプレイシステム52は、画像データ56をタイミングコントローラ54において受信する。タイミングコントローラ54は、画像データ56を画素内メモリ画素アレイ70に提供するために使用されるクロック信号を判定するために、画像データ56を使用することができる。タイミングコントローラ54は、画素アレイ70のメモリを画像データ56に関連付けられたデジタルデータ信号でプログラムするために、画像データ56を行ドライバ60及び/又は列ドライバ62に送信し、デジタルデータ信号は、画素アレイ70の画素についての発光輝度/グレーレベルを示す。
【0040】
画素内メモリシステム及び方法を実装することによって、ディスプレイシステム52は、例えば、通信リンク64を介して通信される信号の帯域幅と比較したときに、通信リンク68を介して通信される信号の帯域幅を低減することができる。いくつかの事例では、画像データ56の単一チャネルは、全てのチャネルが画素アレイ66(例えば、赤色-緑色-青色チャネル)に同時に送信されるのとは対照的に、通信リンク64(例えば、赤色チャネル)を介して送信され得る。このようにして、通信リンク68は、赤色チャネル、緑色チャネル、及び青色チャネルについての画素アレイ66の固有の画素に関連付けられた画像データ56を異なる時刻に通信して、画像データ56を通信するために使用される信号の帯域幅全体における減少をもたらす。より少ないデータ(例えば、画像データの単一チャネル)を所与の時刻に処理することは、より多くのデータ(例えば、画像データの3つのチャネル)を処理するよりも少ない処理リソースを消費し得るため、通信リンク68の帯域幅全体を減少させることは、電子デバイス10の電力消費における減少につながり得る。
【0041】
画像を表示するために、画素内メモリを有する画素アレイ70を動作させることを詳述するために、
図6は、画素内メモリを実装する例示的なディスプレイシステム52、ディスプレイシステム52Aのブロック図である。ディスプレイシステム52Aは、1つ以上の画素72を有するL行×M列の画素アレイ70を含む。画素72のそれぞれは、ディスプレイ18の色チャネルに対応するサブ画素74、例えば、赤色サブ画素74Rと、緑色サブ画素74Gと、青色サブ画素74Bと、を含むことができる。サブ画素74のそれぞれは、Nビットまでを記憶するためのメモリ78と、発光するようにサブ画素74を動作させるためのドライバ(DRV)80と、を含むことができる。図示のディスプレイシステム52Aは、単に例示であり限定でないことが意図されていることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、画素アレイ70は、赤色-緑色-青色の色チャネルの代わりに又はこれらに加えて、シアン-黄色-マゼンタの色チャネルに対応する様々な量のシアン光、黄色光、及びマゼンタ光を発光するサブ画素74を含むことができる。
【0042】
ディスプレイシステム52Aの動作を説明すると、タイミングコントローラ54は、画素アレイ70を有するディスプレイ18に表示される次の画像に対応する画像データ56を受信する。タイミングコントローラ54は、画像フレームがディスプレイ18を介して提示されている間に、画像データ56を受信することができる。タイミングコントローラ54は、画像データ56に応答して、制御信号及び/又はクロック信号を生成することができる。これらの生成された制御信号及び/又はクロック信号は、画素72の動作行に関連し得、及び/又は画素72の動作列に関し得、したがって、行ドライバ60及び/又は列ドライバ62にそれぞれ送信され得る。
【0043】
行ドライバ60は、タイミングコントローラ54から送信された画像データ56に関連付けられた信号に応答し、赤色-緑色-青色(Red-Green-Blue、RGB)チャネルのそれぞれについて発光制御信号82及び書き込み制御信号84を生成する。列ドライバ62はまた、タイミングコントローラ54から送信された画像データ56に関連付けられた信号に応答し、画素72のそれぞれのメモリ78に送信される画像データ86を生成する。列ドライバ62は、一部分の実施形態では、画像データ56に関連付けられた信号及び/又は画像データ56に応答して、画像データ86を生成することができるが、いくつかの実施形態では、画像データ56は、画像データ86として画素72のそれぞれに送信される。列ドライバ62は、サイズNビットであるメモリ78のサイズに一致する、サブ画素74のそれぞれについてサイズNビットのデータを生成する。
【0044】
概して、発光制御信号82、書き込み制御信号84、及び画像データ86の送信により、画素72は、ディスプレイ18に画像を作成するために、発光するように動作する。画素72のそれぞれは、行ドライバ60から送信された発光制御信号82の固有の発光制御信号88と、書き込み制御信号84の3つの書き込み制御信号90のそれぞれと、画素72のチャネルについての固有の画像データ92、例えば、赤色チャネルについての画像データのNビット(画像データ-R)92RのNビット、緑色チャネルについての画像データ(画像データ-G)92GのNビット、及び青色チャネルの画像データ(画像データ-B)92BのNビットと、を受信する。書き込み制御信号84は、画素72のメモリ78が、列ドライバ62によって送信された画像データ86によってプログラムされることを可能にすることができる。加えて、発光制御信号82の固有の発光制御信号88は、画素72が発光することが可能であるかどうかを制御することができる。発光制御信号88は、列の画素72のそれぞれに送信される。有効にされた発光制御信号88は、メモリ78からのデジタル画像データ92を、画素72の発光部、例えば、画素72から発光させるためにアナログデータ信号を使用するサブ画素74と関連付けられた発光ダイオード(LED)に送信するように、ドライバ80を作動させることができる。図示の実施形態では、画素72の列、例えば、第1の列内の画素72 R1C1、R2C1、R3C1~RLC1は、同じ発光制御信号88を受信する。画素72に送信された画像データ92は、画素72を色全体及び/又は輝度で発光させる。
【0045】
画素72から発光される知覚色は、画素72の3つのチャネルのそれぞれから発光された光、すなわち、固有のサブ画素のそれぞれから発光された光に基づいて変化する。例えば、輝度0を出力するようにサブ画素のそれぞれを動作させることは、画素72をオフであるように出現させ、輝度100%を出力するように赤色サブ画素74Rを動作させること、輝度50%を出力するように緑色サブ画素74Gを動作させること、及び輝度0%を出力するように青色サブ画素74Bを動作させることは、画素72を、橙色として知覚される色全体で発光させることができる。したがって、データは、画素72の個々の色チャネルに対応するように、レンダリングされサブ画素74のそれぞれに送信される。
【0046】
メモリ78を画素72内に実装することは、画像の所望の提示時刻の前に、画像データ92が画素72にプログラムされることを可能にする。いくつかの実施形態では、有効にされた書き込み制御信号90は、メモリ78に、記憶された画像データ92をクリア(又は上書き)させ、書き込み制御信号90を有効にしないことは、メモリ78に、プログラムされた画像データ92を保持させることができる。例えば、新しい画像データを書き込むために、書き込み制御信号-R 90Rは、赤色サブ画素74Rのメモリ78にクリアさせることができ、メモリ78にロードされる新しい画像データ、画像データ-R 92Rの書き込みを有効にする。この例では、書き込み制御信号-B 90Bは有効にされておらず、よって、青色サブ画素74Bのメモリ78は、クリアされず、青色サブ画素74Bのメモリ78のプログラムされた画像データ、画像データ-B 92Bを保持し続ける。メモリ78は、データのフレーム全体ではなく画像データ86の部分が一度に書き込まれることを可能にして、ディスプレイ18に表示するために画像データを通信するための使用可能な帯域幅の使用の改善をもたらすため、メモリ78を画素72内に有することは、ディスプレイ技術及び処理技術の改善であり、また、メモリ78を画素72内に有することは、
図5を参照して先に説明したように、画像データを処理するために使用される電力消費の改善である。
【0047】
画素アレイ70において、画像データ86は、直接通信可能な結合、例えば、通信可能な結合94を介して、列ドライバ62からサブ画素74に通信される。いくつかの実施形態では、マルチプレクサ回路は、サブ画素74への画像データ86の送信を制御するために使用され得、これにより、多重化制御信号は、サブ画素74への画像データの送信を調停するために、列ドライバ62によって使用され、例えば、このような調停において、赤色サブ画素74Rは、青色サブ画素74Bと同時に画像データを受信しなくてもよく、及び/又は緑色サブ画素74Gは、画像データを受信する。
【0048】
詳述するために、
図7は、画素内メモリ技法を実装するディスプレイ18と関連付けられた別の例示的なディスプレイシステム52、ディスプレイシステム52Bのブロック図である。
図6に示すディスプレイシステム52Aと同様のディスプレイシステム52Bは、L行×M列の画素アレイ70を含み、1つ以上の画素72はそれぞれ、サブ画素74、例えば、赤色サブ画素74Rと、緑色サブ画素74Gと、青色サブ画素74Bと、を有し、サブ画素74のそれぞれは、Nビットまで記憶するためのメモリ78と、発光するようにサブ画素74を動作させるためのドライバ(DRV)80と、を含む。図示のディスプレイシステム52Bは、単に例示であり限定でないことが意図されていることを理解されたい。
図6及び
図7の両方に共通であるディスプレイシステム52の機能及び/又は記載は、本明細書で依存することに留意されたい。
【0049】
図7のディスプレイシステム52Bにおいて、画素アレイ70は、サイズNビットの画像データ98を列ドライバ62から受信するマルチプレクサ回路96を含む。マルチプレクサ回路96は、多重化制御信号101の固有の多重化制御信号(MUX制御信号)100に応答する。MUX制御信号100は、マルチプレクサ回路96に、データを画素72のサブ画素74に出力させることができる。このようにして、MUX制御信号100の放出により、列ドライバ62は、画素72のサブ画素74(例えば、1つの色チャネル)を、例えば、通信可能なカップリング94を介して一度にプログラムするように動作することができる。画素アレイ70については、サブ画素74回路の様々な実施形態が使用されてもよい。
【0050】
画素内メモリ技法を実装するサブ画素74の一実施形態の例が、
図8に示されている。
図8は、単一のパルス幅駆動方法(例えば、単一パルス幅変調発光スキーム)を使用して駆動されるサブ画素74のブロック図である。サブ画素74は、メモリ78と、ドライバ80と、電流源102と、発光構成要素(例えば、回路、発光ダイオード(LED)104)と、スイッチ106と、カウンタ108と、を含む。サブ画素74は、レンダリングされる現在のフレーム中のサブ画素74の動作に対応する画像データ56の一部分(例えば、画像データ56A)と、グレーレベルクロック110と、共通電圧112と、第1の基準電圧114と、第2の基準電圧116と、データクロック118と、を含む様々な信号を受信することができる。図示のサブ画素74は、単に例示であり限定でないことが意図されていることを理解されたい。例えば、メモリ78は、8ビットレジスタ、又は任意の好適な数のビットを記憶するための任意の好適なメモリ回路であってもよい。図示のサブ画素74は、単一パルス幅変調発光スキームに従って発光することができる。更に、上記のように、画像データ56Aは、(例えば、
図6で少なくとも部分的に記載されているように)非多重化駆動スキームに従って送信された画像データ92に対応することができ、及び/又は(例えば、
図7で少なくとも部分的に記載されているように)多重化駆動スキームに従って送信された画像データ98に対応することができる。
【0051】
サブ画素74の動作を説明するために、画像データ56Aは、例えば列ドライバ62から、メモリ78に送信される。加えて又は代わりに、画像データ92、画像データ56、又は任意の好適な画像データは、記憶のためにメモリ78に送信されてもよい。画像データ56Aの受信後に、メモリ78は、データクロック118によってクロックインされた画像データ56Aを記憶する。画像データ56Aは、バイナリデータによって表され得る。メモリ78は、画像データ56Aを比較器120(例えば、比較器回路)に出力することができ、これにより、カウンタ108の増分のそれぞれにおいて、全カウントが、全カウントが画像データ56A以上であるときを識別するために、メモリ78に記憶された画像データ56Aに対してチェックされる。
【0052】
比較器120が、カウントがメモリ78に記憶された画像データ56A以下であると判定したときに、比較器120は、スイッチ106を動作させるために制御信号を生成して、LED 104を発光させる。スイッチ106の動作は、LED 104からの発光を変調する方法として、(例えば、画像データ56Aとしてメモリ78に記憶された数字の大きさによって定義される)様々な発光期間に応答して発生して、サブ画素74の知覚される輝度を、変調が変化するにつれて変化させる。このようにして、スイッチ106は、画像データ56A及び/又は比較器120からの出力などのデジタルデータ信号に少なくとも部分的に基づいて作動する駆動トランジスタと考えられ得る。本明細書に記載のスイッチ106又は任意のスイッチは、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor、MOSFET)などの任意の好適なスイッチングデバイスであり得る。このようにして、電子デバイス10は、1つ以上のp型MOSFET及び/又はn型MOSFETを含むことができる。制御信号レベルは、異なるタイプのスイッチの使用に適応するように調整され得る。例えば、p型MOSFETは、図のスイッチとして使用され得、このように記載され得るが、実際の実装形態では、n型MOSFETであり得、したがって、画素72を動作させるときに、反対の極性又は調整された振幅の制御信号を受信し得る。
【0053】
例えば、比較器120からの出力とスイッチ106からの出力との関係により、「00000000」に等しい画像データ56Aは、LED 104を発光させないことができ、「10101100」又は任意の非ゼロの数字に等しい画像データ56Aは、LED 104をより明るく知覚させることができる。サブ画素74は、スイッチ106を作動させてLED 104から発光することを可能にする値により、論理ハイ値「1」のそれぞれに応答して、発光するように動作するため、「10101100」に等しい画像データ56Aは、より明るく知覚され得る。
【0054】
スイッチ106が発光期間中に作動している持続時間が長いほど、より多くの光が経時的に発光されるため、画素がより明るく知覚される。いくつかの場合では、画像データ56Aは、グレーレベルの正確なバイナリ表現ではなく、例えば、割合が画素についての目標グレーレベルを表すために使用されるときに、サブ画素74についての所望のグレーレベルから導出され得る。しかしながら、サブ画素74についての目標グレーレベルが、画像データ56Aを介して送信されたバイナリ表現に実際に等しいシナリオがあり得ることに留意されたい。
【0055】
画素内メモリを有する図示のサブ画素74は、単一のパルス幅発光スキームに従って光発光することができる。サブ画素74の動作を説明するために、画像データ56Aは、記憶のために、例えば列ドライバ62から、メモリ78に送信される。加えて又は代わりに、画像データ92、画像データ56、又は任意の好適な画像データは、記憶のためにメモリ78に送信されてもよい。いくつかの実施形態では、画像データ56Aは、データクロック118によって、例えば、データクロック118の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ、又は両方で、メモリ78にクロックインされてもよい。サブ画素74に通信された画像データ56Aは、サブ画素74が発光する所望のグレーレベルに対応することができる。メモリ78に記憶された画像データ56Aを使用して、比較器120は、カウンタ108によって表された現在の数字が、メモリ78内の画像データ56A以下であるかどうかを判定する。換言すれば、カウンタ108は、画像データ56Aによって示された数字までカウントし、カウンタ108によって表された数字が、例えば、画像データ56Aによって示された数字以上であるという条件を満たすことに応答して、条件が満たされたときに、比較器120は、スイッチ106を開くために制御信号を出力する。条件が満たされないときに、比較器120は、スイッチ106を閉じたままにするために、したがって、LED 104からの発光を連続するために、制御信号を出力し続ける。加えて又は代わりに、比較器120は、スイッチ106を開くために、非作動制御信号を有効にすることができる。例えば、メモリ78が、数字181に対応する10110101のバイナリシーケンスを記憶する場合、比較器120は、カウンタ108が数字181までカウントしたかどうかをチェックし、カウンタ108が数字181を超えた後に、比較器120は、スイッチ106を開くために信号を送信して、これにより、LED 104からの発光を停止する。
【0056】
スイッチ106が閉じたときに、電気的接続が、共通電圧112と第1の基準電圧114との間に作成される。これは、電流源102からの電流をLED 104に伝送させることができ、サブ画素74から発光させる。よって、サブ画素74の発光期間は、画像データ56Aによって示された数字を変化させることにより、サブ画素74から発光された知覚光を制御するように、変更され得る。加えて又は代わりに、いくつかの実施形態では、第2の基準電圧116は、LED 104から発光される光を制御するために使用される電流値全体を変更するために含まれている。例えば、第2の基準電圧116は、電流変化に対するLED 104の感度を増加させることができ、これにより、より低い電流値は、LED 104を発光させるために使用されてもよく、又はLED 104を有効にするために使用されてもよい。
【0057】
カウンタ108は、0から255までカウントし、グレーレベルクロック110、例えば、グレーレベルクロック110の立ち上がりエッジに基づいて増分する。グレーレベルクロック110の周期は、ディスプレイ18についてのグレーレベルの増分間の時間差、例えば、グレーレベル100の発光とグレーレベル101の発光との間の発光における差を表す。このようにして、カウンタ108は、メモリ78に記憶された画像データ56Aによって表された数字までカウントし、その後に、発光を、所望のグレーレベルに対応する期間中に発生させる。カウンタ108は、メモリ78に記憶された画像データ56Aによって表された数字を超えて、最大値、例えば、255までカウントし続けてもよく、最小値、例えば0でカウントを再開してもよい。よって、いくつかの実施形態では、カウンタ108のカウント範囲は、カウンタ108の設計により、例えば、カウンタ108に含まれたいくつかのレジスタ及び/又は論理構成要素により定義されてもよい。カウンタ108が0でカウントを再開する時刻までに、追加の画像データ56Aは、追加の画像データ56Aに関連付けられたグレーレベルの次の発光期間中に比較を開始するために、メモリ78に記憶され得る。
【0058】
この発光スキームに従うことにより、サブ画素74は、単一パルス幅変調発光スキームに従うことができる。単一パルス幅変調発光スキームに従うサブ画素74からの発光の表現が、グラフ122に示されている。グラフ122は、実際の発光期間124と、全発光期間126と、を含む。全発光期間126は、画像データ56Aとして送信される最大数、例えば255によって表された発光の全長さに対応し、サブ画素74から発光される光の最大知覚輝度に対応してもよい。実際の発光期間124は、例えばカウンタ108から画像データ56Aとして送信される最大数未満の数字に従って、サブ画素74が発光する期間に対応する。カウンタ108は、全発光期間126によって表された時間量をとって、0から255まで増分し、比較器120は、実際の発光期間124によって表された時間量中に、発光を可能にする。このようにして、サブ画素74は、様々な知覚輝度で発光することができる。
【0059】
図8に示すサブ画素74の動作を詳述するために、比較器120と、メモリ回路78と、を有するサブ画素74を動作させるためのプロセス130が、
図9に示されている。概して、プロセス130は、メモリ回路を初期化すること(ブロック132)、比較器からの共通出力をプリチャージすること(ブロック134)、カウント回路のカウントを増分すること(ブロック136)、メモリ回路に記憶された自動比較器判定に基づいて発光をもたらすこと(ブロック138)、カウント回路が最大カウントに到達したかどうかを判定すること(ブロック140)、を含む。カウント回路が最大カウントに到達したことに応答して、次の画像を準備する(ブロック142)、カウント回路が最大カウントに到達していないことに応答して、メモリ回路に記憶された自動比較器判定に基づいて発光をもたらし続ける(ブロック138)。いくつかの実施形態では、プロセス130は、処理コア複合体12などの処理回路を使用して、記憶装置14などの有形的非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行することに少なくとも部分的によって、実行されてもよい。加えて又は代わりに、プロセス130は、行ドライバ60、列ドライバ62、及び/又はタイミングコントローラ54などのディスプレイ制御回路において形成された回路接続に少なくとも部分的に基づいて実装されてもよい。
【0060】
よって、いくつかの実施形態では、タイミングコントローラ54は、メモリ78を初期化してもよい(ブロック132)。メモリ78を初期化するために、タイミングコントローラ54は、例えば行ドライバ60又は列ドライバ62への命令により、メモリ78のノードを低電圧値に強制的にするために、制御信号を有効にしてもよい。例えば、
図8を参照すると、メモリ78を初期化するために、行ドライバ60は、タイミングコントローラ54から制御信号を受信することに応答して、メモリ78のノードの電圧値をリセットするために、リセット信号を有効にすることができる。メモリ78を初期化することは、比較器120が(例えば、メモリに記憶されたグレーレベルがカウンタ108によって到達されたことに応答して)発光を停止するために制御信号を出力するまで、サブ画素74の発光回路(例えば、LED 104)が発光することを可能にし得る。換言すれば、比較器120を実装する1つ以上のサブ画素74については、サブ画素74は、発光を一緒に同時に開始することができるが、発光を異なる時刻に停止することができ、固有の発光持続時間は、固有のサブ画素74についての目標グレーレベルに対応する。
【0061】
タイミングコントローラ54は、メモリ78を初期化した後に、比較器120からの共通出力をプリチャージすることができる(ブロック134)。タイミングコントローラ54は、電圧によりサブ画素74の回路を昇圧するために、プリチャージ信号を(例えば、行ドライバ60を介して、列ドライバ62を介して)有効にすることができ、これにより、比較器120からの出力における変化へのサブ画素74の応答性を改善する。任意の好適な回路装置(circuitry arrangement)が、サブ画素74をプリチャージするのを容易にするために使用され得ることを理解されたい。
【0062】
比較器120をプリチャージした後に、タイミングコントローラ54は、カウンタ108のカウントを増分することができる(ブロック136)。タイミングコントローラ54は、グレーレベルクロック110を使用することによって、カウンタ108を増分することができる。カウンタ108を増分した後に、サブ画素74は、カウンタ108のカウントが画像データ56Aによって表された値以上であるかどうかを自動的に判定することができる。これは、カウントの個々のビット及び画像データ56Aの個々のビットが比較器120にそれぞれ送信されるため、発生する。ビットのうちのいずれもが一致しないときに、比較器120は、論理ハイ値を出力することができ、又はビットのそれぞれが一致するときに、若しくはビットが変化して、画像データ56Aがカウントによって超えられたことを意味するときに、比較器120は、論理ロー値を出力することができる。
【0063】
カウント回路のカウントを増分した後に、タイミングコントローラ54は、比較器120からの出力に基づいて、発光をもたらすことができる(ブロック138)。比較器120から送信された値は、LEDドライバのスイッチング回路(例えば、スイッチ106)及び発光を担うLED 104を作動又は非作動させることができる。
【0064】
タイミングコントローラ54は、カウンタ108のカウントが最大カウントであるかどうかを判定することができる(ブロック140)。カウンタ108は、最小値から最大値まで、例えば0から255までカウントすることができる。よって、最大値又は最大カウントがカウント回路によって到達されたときに、タイミングコントローラ54は、カウントを再開するためのある処理ステップを実行してもよい。いくつかの実施形態では、タイミングコントローラ54は、カウントアップの代わりにカウントダウンすることができ、よって、タイミングコントローラ54は、最小カウントが到達されたかどうかを判定することができることに留意されたい。
【0065】
最大カウントが到達されていないことに応答して、タイミングコントローラ54は、サブ画素74からの発光をもたらし続けることができる(ブロック138)。しかしながら、最大カウントが到達されたことに応答して、タイミングコントローラ54は、次の画像フレームの提示を準備することができる(ブロック142)。これを行うために、タイミングコントローラ54は、次の画像フレームを通信するために使用されるサブ画素74の目標グレーレベルに対応する新しい画像データ56Aを受信するのを準備することができる。
【0066】
いくつかの場合では、タイミングコントローラ54は、画像データ56Aによって表されたバイナリ順序に従って発光するようにサブ画素74を動作させることができる。しばしば、行ドライバ60は、画像データ56Aが熱符号化されるときに発生し得るように、サブ画素74の駆動の効率を改善するために、画像データ56Aのビット順序を並べ替えることができる。例えば、画像データ56Aが0010に等しい場合、行ドライバ60は、1-0-0-0に等しい画像データに従って動作することができ、これにより、「1」についての発光時刻は、最初に発生し、「00」に対応する期間後に発光されない。この並べ替えは、並べ替えられた画像データによって表されたグレーレベル(例えば、グレーレベル=8)とは対照的に、「0010」によって示された同じグレーレベル(例えば、グレーレベル=2)をサブ画素74から依然として発光させつつ、ディスプレイ18における視覚的アーチファクトの外観を改善することができる。行ドライバ60が画像データ56Aを並べ替えるときに、ビットのそれぞれについての相対発光期間は同じままであり得ることに留意されたい。例えば、グレーレベル20を表すデータが、サブ画素74の効率的な駆動のために並べ替えられたときに、並べ替えは、画像データ56Aについてのグレーレベルにおける変化をもたらさない(例えば、並べ替え前のグレーレベル=20及び並べ替え後のグレーレベル=20)。
【0067】
図10は、バイナリシーケンス150のそれぞれにおけるビットのそれぞれについての相対重みの表現に隣接する例示的なバイナリシーケンス150の図である。バイナリシーケンスのそれぞれは、ディスプレイ18の動作中のある時点で、画像データ56Aに対応し得る。相対重みは、バイナリシーケンス150のそれぞれの(例えば、テーブル152に要約された)ビット位置のそれぞれに割り当てられ得る。ビットプレーン
図154は、発光するようにサブ画素74を駆動するためにビットを使用するときのグレーレベル全体へのビット点のそれぞれの相対効果を示すことができる。
【0068】
例えば、ビット位置0は、サブ画素74からの発光への1影響相対単位(例えば、2
0=1)に対応することができ、ビット位置3は、8影響単位(例えば、2
3=8、ビット位置0よりも4倍のグレーレベル全体への影響)に対応することができる。例えば、行156は、バイナリシーケンス「0001」に対応することができ、行158は、バイナリシーケンス「0100」に対応することができ、行160は、バイナリシーケンス「1111」に対応することができる。ビットプレーン
図154は、バイナリシーケンス150のバイナリ組み合わせのそれぞれのビットプレーン表現を視覚的に示す。いくつかの場合では、画像データ56Aに対応するバイナリシーケンス150の固有のバイナリシーケンスは、固有のバイナリシーケンスが
図8の画像データ56Aとしてメモリ78に記憶されているとき(例えば、メモリ78が4ビットを記憶したときに)などに、サブ画素74を駆動するために使用され得る。
【0069】
バイナリシーケンス150の固有のバイナリシーケンスは、バイナリシーケンスが数字の自然数表現にどのように対応するかを示すために、熱符号化され得る。熱符号化は、2進数に基づく数値を有するシーケンス162Aを、いくつかの連続値(例えば、「1」又は「0」の連続値)に基づく数値を有するシーケンス162Bに変化させることができる。この例では、シーケンス162Aの熱符号化後に11個の連続する「1」があるため、シーケンス162Bの値は、「11」(例えば、11(eleven))に等しい数値を有するとして解釈され得る。別様に説明すると、シーケンス162Aは、熱符号化されたときにシーケンス162B「111111111110000」によって表された2進数「1011」に対応する。
図10はまた、別の熱符号化例を示す。2進数「1101」は、「111111111111100」に等しくなるように熱符号化され得る。
【0070】
ビットプレーン
図154から明らかであり得るように、バイナリシーケンス150は、パターンに従ってビットプレーン表現で表され得る。例えば、ビット位置3におけるビットは、数字0~7からバイナリシーケンスによって表されたグレーレベルを、数字8~15についてバイナリシーケンスを表すグレーレベルに変化させることができる。このように、ビット位置3におけるビットは、サブ画素74によって発光された光の知覚最終値グレーレベルへの比較的高い影響を有すると考えられ得る。
【0071】
ビットプレーン
図154を更に詳述すると、
図11Aは、ビットプレーングラフ170を示し、
図11Bは、誤差グラフ172を示し、
図11Cは、ビットプレーングラフ174を示し、
図11Dは、誤差グラフ176を示し、
図11Eは、ビットプレーングラフ178を示し、
図11Fは、誤差グラフ180を示し、
図11Gは、ビットプレーングラフ182を示し、
図11Hは、誤差グラフ184を示し、全体としての
図11は、全誤差への並べ替え効果を示す。
図11A~
図11Hは、サブ画素及び/又は画素についての目標グレーレベルを表す6ビットの2進数についての並べ替えを有する発光スキーム及び該並び替えを有さない発光スキームを実装するディスプレイ18の擬似的性能を表す。
【0072】
ビットプレーングラフ170は、6ビットで表されたグレーレベルについての並べ替えを有さない発光スキームの元のシーケンスを示し、全てについてビットプレーングラフ170、174、178、及び182は、発光に対応する明るい部分186と、発光なしに対応する暗い部分188とを有する。この第1の例では、サブ画素74は、示された光部分186のそれぞれにおいて発光するように駆動され得、示された暗い部分188のそれぞれにおいて発光しないように駆動され得る。人間の眼は、経時的に発光された光を統合することができるため、変調非連続的に発光された光は、滑らかであるとして知覚され得る。しかしながら、並べ替えは、第1のビットプレーングラフ170で発生しておらず、しばしば、変調は、知覚可能であるため、示された明るい部分186に従った発光は、不完全であるとして及び視覚的アーチファクトを有するとして知覚され得る。加えて又は代わりに、変調は、動的偽輪郭(Dynamic False Contouring、DFC)アーチファクトをもたらし得、ディスプレイ18の観察者が、視野位置を調整する(例えば、振り向く、身体を動かす)ときに、DFCアーチファクトは、悪化する又は悪化しないことがある。
【0073】
サブ画素74が、並べ替えを有さない発光スキームに従って(例えば、ビットプレーングラフ170に従って)発光するように動作するときに、誤差グラフ172に示すように、全誤差カウントは高い(例えば、誤差カウント=322、DFCなどの視覚的アーチファクトとして知覚可能な誤差)。これらの誤差は、例えば、動的偽輪郭、色割れ、及び/又は1つ以上の画素から発光された光のちらつきとして、ディスプレイ18の電子スクリーンに現れ得るため、並べ替えにより全誤差カウントを低下させることが望ましいことがある。
【0074】
ビットプレーングラフ174及びビットプレーングラフ178に示すように、並べ替えが発生するときに、及び最上位ビットが、ビットプレーングラフのグレーレベルをもたらすために、最初に発光するように並べ替えられたときに、ビットプレーンパターンは、ビットプレーングラフ182に示す理想的なビットプレーンのような外見になる傾向がある。加えて、誤差グラフ172、誤差グラフ176、誤差グラフ180、及び誤差グラフ184で示すように、並べ替えが発生したときに、誤差は減少する。知覚画質は、ビットプレーンの並べ替えを介する誤差カウントの減少により改善され得る。
【0075】
理想的な場合(例えば、ビットプレーングラフ182)は、グレーレベルが増加するときにビットプレーングラフ182が、徐々のビットプレーン変化になる傾向がどのようにあるか、及び全誤差が、いくつかの並べ替えを増加することにより、ビットプレーンによって表されたいくつかの全状態になる傾向(例えば、6ビットは、状態の数=2z(式中、zは、ビット数である)の関係に従って、64の全状態に対応する)がどのようにあるかを示す。更に、単一パルス幅変調技法を使用してディスプレイ18のサブ画素74を駆動することは、上記の理想的な場合(例えば、ビットプレーングラフ182)に似ていることがあり、よって、画像フレームを提示するときに発生する知覚可能な視覚的アーチファクトの発生を低減できることに留意されたい。本明細書に記載のシステム及び方法は、これらの単一パルス幅変調技法を使用してサブ画素74を駆動することに関して記載されていることに留意されたい。しかしながら、割り当てられた外部メモリを画素内部メモリと組み合わせて使用することは、駆動技法のそれぞれと同様の利点を提供することができることを理解されたい。例えば、いくつかのバイナリパルス幅変調ディスプレイシステムは、サブ画素に割り当てられたメモリの組み合わせからサブ画素を部分的に駆動することから利益を得ることができる。
【0076】
画素内メモリアーキテクチャを更に詳述するために、画素内メモリパネルは、アクティブエリア内のメモリ及び/又はディスプレイ18のスマートバッファを実装することができる。例えば、
図12は、画素内メモリアーキテクチャディスプレイ210及びスマートバッファアーキテクチャディスプレイ212を示すブロック図である。画素内メモリアーキテクチャディスプレイ210は、図示のように、ディスプレイ18のアクティブエリア214内に位置するサブ画素74のそれぞれ内にメモリ78を含み、アクティブエリア214は、ディスプレイ18の発光構成要素と、発光構成要素へのデータ送信をサポートするための通信可能な結合と、を含む。画素内メモリアーキテクチャディスプレイ210において、デジタルデータは、メモリ78内の局所化バッファリングのために、メモリ216から固有のサブ画素74のそれぞれに送信され得る。いくつかの実施形態では、デジタルデータは、局所化バッファリング(例えば、サブ画素74内のバッファリング)のためにメモリ78に送信される前に、メモリ216からソースエリア(Source Area、SA)218に送信される。しかしながら、メモリ78と実質的に同様のメモリは、フレームバッファへの依存を排除する又は少なくとも低減するために、及びメモリ78をアクティブエリア214から除去するために、スマートバッファアーキテクチャディスプレイ212のスマートバッファ220に含まれ得る。メモリ78をスマートバッファ220内に移動させることにより、行ドライバ60は、ドライバ(DRV)80などのアナログ出力回路を介してサブ画素74のそれぞれからの発光を調停するために、入力ラッチ222及び出力ラッチ224を使用することができる。ここで、スマートバッファ220は、ディスプレイ18の集積回路内に配置されているが、ディスプレイ18のアクティブエリア外に配置されている任意の好適なバッファメモリを表すことができる。具体的には図示されていないが、読み出し回路は、メモリ78からの及び/又はメモリ78への信号の送信を可能にするために、メモリ78とインタフェース回路との間に含まれてもよいことに留意されたい。
【0077】
更に、いくつかの場合では、メモリ78の一部は、サブ画素74に含められてもよく、メモリ78の一部は、スマートバッファ220に含められてもよい。
図13は、別の例示的な画素内メモリアーキテクチャディスプレイ236を示すブロック図である。画素内メモリアーキテクチャディスプレイ236において、サブ画素74は、サブ画素74に割り当てられた全メモリ78の一部(例えば、メモリ78A)を含み、スマートバッファ220は、サブ画素74に割り当てられた残りのメモリ78(例えば、メモリ78B)を含む。メモリ78が、概して、2つの部分(例えば、メモリ78A及びメモリ78B)に分割されているこれらの場合に、
図8は、サブ画素74に含まれているものを簡単にすることができることに留意されたい。例えば、
図14に示すように、メモリ78Aは、サブ画素74内に含まれ得、メモリ78Bは、サブ画素74の外部に、例えば、スマートバッファ220又は追加のメモリ内に配置され得る。
図8を再度参照すると、明確化のため、サブ画素74のドライバ(DRV)80は、電流源102、比較器120、又はスイッチ106、処理のためにメモリ78A及び/若しくはメモリ78Bからの出力をサブ画素74に送信するための回路などを含むことができる。いくつかの場合では、比較器120はまた、サブ画素74の外部に配置されてもよく、よって、スマートバッファ220、行ドライバ60、列ドライバ62、又はタイミングコントローラ54内などに配置されてもよい。
【0078】
図14は、画素内メモリアーキテクチャディスプレイ238の更に別の例を示すブロック図である。画素内メモリアーキテクチャディスプレイ238において、サブ画素74は、サブ画素74に割り当てられた全メモリ78の一部(例えば、メモリ78A)を含み、メモリ216(例えば、動的ランダムアクセスメモリ(Dynamic Random-Access Memory、DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory、SRAM))は、サブ画素74に割り当てられた残りのメモリ78(例えば、メモリ78B)を含む。
図13及び
図14に特に示されていないが、
図12に示すものと同様に、ソースエリア218は、加えて、スマートバッファ220とアクティブエリア214との間に、及び/又はメモリ216とアクティブエリア214との間に結合され得ることに留意されたい。
【0079】
スマートバッファ220及び/又はメモリ216に関連付けられたコントローラは、画像データ56Aの一部分をメモリ78Aに送信する前に、受信された画像データ56Aに熱符号化動作を実行することができる。熱符号化動作は、目標グレーレベルを実施可能な動作に変換すること、及び/又はあるスイッチの時間作動のために制御信号を生成することを助長することができる。いくつかの場合では、メモリ78A又はメモリ78Bのうちのどちらがサブ画素74の発光に影響するかを制御するスイッチは、熱符号化されたメモリ78Bのデータに基づいて生成された制御信号を受信することができる。例えば、メモリ78Bが、「1010」の最上位ビットを記憶し、4ビットのバイナリシーケンスによって許容される第1のバイナリ状態として数字0からカウントしたときに、最上位ビットが、数字7に等しいときに、スイッチは、「1111 1110 0000 0000」に等しい制御信号によって制御され得る。制御信号は、カウンタが数字7に到達すると予想されるときと実質的に同様の時刻にトグルすることができる。
【0080】
詳述するために、
図15は、電子デバイス10(例えば、電子デバイス10のコントローラ又はプロセッサ)がどのように目標グレーレベルを動作に変換することができるかを強調する図である。例えば、電子デバイス10は、タイミングコントローラ54、行ドライバ60、列ドライバ62、スマートバッファ220、メモリ216のコントローラ、又は処理コア複合体12などによって生成された制御信号に基づいて、サブ画素74を駆動することができる。本明細書に記載のように、タイミングコントローラ54は、実施可能な動作への目標グレーレベルの変換を指示するとして記載されているが、電子デバイス10の任意の好適な処理回路が、変換動作の一部分又は全てを実行し得ることを理解されたい。いくつかの場合では、熱符号化動作は、例えば、いくつのサブフレームがサブ画素74を目標グレーレベルで発光させるために使用されるかを識別するために、サブ画素74について目標グレーレベルを制御信号及び/又は実施可能な動作に変換することを助長することができる。
【0081】
タイミングコントローラ54は、メモリ78Aをオーバーライドし、メモリ78Aに記憶されたデータにかかわらず(例えば、メモリ78Bに記憶されたデータに従って)、サブフレーム持続時間全体中に、サブ画素74を発光させる全てオン動作、メモリ78Aをオーバーライドし、メモリ78Aに記憶されたデータにかかわらず、サブフレーム持続時間全体中に、サブ画素74を発光させない全てオフ動作、及び/又はメモリ78Aをオーバーライドせず、メモリ78Aに記憶されたデータに従って、サブ画素74を発光させる変調動作を、サブ画素74を目標グレーレベルで発光させる方法として使用することができる。よって、タイミングコントローラ54は、メモリ78Aをしばしばオーバーライドすることによって、及びサブ画素74をメモリ78Aからしばしば駆動することによって、サブ画素74からの発光を制御することができる。サブ画素74のこの二重駆動(例えば、二重制御)は、到来画像フレームについての画像データを提示及び/又は処理することに関連付けられた効率を改善することができる。よって、サブ画素74は、目標グレーレベルで発光するために、第1の持続時間中に第1のデジタルデータ信号(例えば、メモリ78Bに記憶されたデータ)に従って、及び第2の持続時間中に第2のデジタルデータ信号(例えば、メモリ78Aに記憶されたデータ)に従って(例えば、基づいて)発光するように駆動され得る。
【0082】
サブ画素74からの発光を制御するために、画像フレーム表示持続時間のそれぞれ(例えば、フレーム持続時間のそれぞれ、フレームのそれぞれ)は、サブフレーム表示持続時間に分割されているとして考えられ得る。完全な画像フレーム表示持続時間を形成するために使用されるいくつかのサブフレームは、メモリ78の特定の構成と、よって、メモリ78の構成に関連付けられた2進算術とに依存し得る。例えば、メモリ78は、メモリ78A及びメモリ78Bに分割され得る。メモリ78A深さのサイズとメモリ78の全サイズとの間の比は、サブフレームの数を定義することができる。図示の例については、メモリ78の全サイズは、256ビット(28=256全ビット=0~255)に対応し、メモリ78Aのサイズは、64ビット(例えば、26=64全ビット=0~63)に対応する。したがって、4つのサブフレームは、1つのフレーム(例えば、256/64=4)に等しくてもよく、サブフレームのそれぞれは、サブ画素に割り当てられた目標グレーレベルの4分の1を発光するものである。理解されるように、それぞれのサブフレームのそれぞれの持続時間は、カウント=0からカウント=2Mに増分する(式中、2Mは、メモリ78Aに記憶されたデータによって表されたいくつかのビットを表す)ためにカウンタ108によって使用される持続時間に対応し得ることに留意されたい。
【0083】
詳述することを助長するために、タイミングコントローラ54は、255に等しい目標グレーレベル(例えば、矢印246)についてのバイナリシーケンスを受信することができ、255に等しい目標グレーレベルにおいて、255/255は、自然数表現248によって視覚化されている。このようにして、タイミングコントローラ54は、3つのサブフレーム中に100%発光(例えば、全てオン動作)をもたらすように、サブ画素74をメモリ78Bから駆動することができ、1つのサブフレーム中に変調発光(例えば、変調されているが、サブ画素74を、全オン動作と同様に発光させる)をもたらすように、サブ画素74をメモリ78Aから駆動することができる。目標グレーレベルが0に等しい例(例えば、矢印250)については、タイミングコントローラ54は、サブ画素74をメモリ78Bから駆動することができ、目標グレーレベル0を伝達するために、サブフレームのそれぞれ中に0%発光(例えば、全てオフ動作)をもたらすことができる。
【0084】
更に、目標グレーレベルが120に等しい例(例えば、矢印252)については、タイミングコントローラ54は、63/63と実質的に同様の又は等しいグレーレベルで発光するように、全てオン動作(例えば、矢印254)のための第1のサブフレーム中に、サブ画素をメモリ78Bから駆動することができ、55/63と実質的に同様の又は等しいグレーレベルで発光するように、変調動作(例えば、矢印256)のための第2のサブフレーム中に、画素をメモリ78Aからサブ駆動することができ、2つのサブフレーム中に0/63と実質的に同様の又は等しいグレーレベルで発光するように、全てオフ動作(例えば、矢印258A、矢印258B)ための第3のサブフレーム及び第4のサブフレーム中に、サブ画素をメモリ78Bから駆動することができる。よって、4つのサブフレームにわたる発光がディスプレイ18のオペレータによって知覚されるときに、サブ画素74は、目標グレーレベル119(例えば、自然数表現260によって視覚化された119/2556)に従って発光するとして知覚される。
【0085】
次いで、サブフレームのそれぞれには、タイミングコントローラ54によるサブ画素74のそれぞれについての発光動作が割り当てられ得る。しばしば、サブ画素74は、メモリ78Aに記憶されたデータ(例えば、全てオン動作、全てオフ動作)にかかわらず発光するように命令され、しばしば、サブ画素74は、メモリ78Aに記憶されたデータに従って発光するように命令される。例えば、変調動作は、サブ画素74がメモリ78Aに記憶されたデータ(例えば、バイナリデータ)に従って発光することを可能にし得る。
【0086】
メモリ78Bに記憶されたデータは、メモリ78Aに記憶されたデータによって表されたビット位置よりも比較的上位ビット位置に対応し得、よって、メモリ78Bが、連続発光又は(無光又は未変調光の)未変調発光を駆動することを可能にする。このように、サブ画素74は、目標グレーレベルで発光するように構築されているが、サブ画素74は、より下位ビットを懸念することなく、最終グレーレベルへの影響のより多くを有するより上位ビットを使用して駆動されてもよい。この発光は、目標グレーレベルとして知覚されるように発光された光の全量を微調整するために発光においてより下位ビットを使用する時刻が到達されるまで、連続することができる。
【0087】
図16は、グレーレベル(例えば、x軸)とパルス幅制御動作(例えば、y軸)との間のガンマ関係を示すプロットである。点線276は、サブフレームと、メモリ78によってサポートされたバイナリデータ範囲が二重メモリ駆動技法にどのように適合し得るかと、を示す。サブフレームのそれぞれは、グレーレベルの2
M範囲に対応し得る。このようにして、第1のサブフレーム中のグレーレベルは、0~2
M-1のグレーレベルの間に対応することができ、第2のサブフレームは、2
M-~2
*2M-1の間の数字に対応することができ、第3のサブフレームは、2
*2
M~3
*2
M-1の間の数字に対応することができ、第4のサブフレームは、3
*2
M~4
*2
M-1の間の数字に対応することができる。目標グレーレベル278で発光するようにサブ画素74を駆動するときに、サブ画素74は、第1のサブフレーム中に未変調光を発光するように動作することができ、第2のサブフレーム中に変調光を発光するように動作することができ、第3のサブフレーム及び第4のサブフレーム中に無光を発光するように動作することができる。
【0088】
サブ画素74の変調動作を制御する最上位ビットは、例えば、タイミングコントローラ54、行ドライバ60、若しくは列ドライバ62などからの直接制御信号に応答して、及び/又は目標グレーレベルに等しくなるまでバイナリカウントシーケンスにより増分するカウンタに応答して、サブフレーム間で更新され得る。このようにして、サブ画素74が未変調光、無光、又は変調光を発光するかを制御するビットが、サブフレーム間で更新され得る。サブフレーム間のビットを更新することは、サブ画素74からの発光挙動の変化を可能にすることができる。いくつかの場合では、ディスプレイ18は、グレーレベルとパルス幅制御動作との間の関係(例えば、発光を制御するために使用されるパルス幅は、経時的に必ずしも指数関数的に増加しないが、グレーレベルが増加するにつれて一定速度で増加し得る)を変化させることができる線形ディスプレイであってもよいことに留意されたい。
【0089】
図17は、画素内メモリ回路を含むサブ画素74の回路図である。少なくとも
図8を参照して記載されているように、画素内メモリ技法及び、比較器120を使用することは、行ドライバが単一パルス幅変調発光スキームを作成することを可能にすることができる。したがって、比較器120と、メモリ78Aと、メモリ回路78Bと、を含むサブ画素74の一例が、
図17に示されている。サブ画素74は、例示であり限定でないことが意図されていることを理解されたい。例えば、比較器120は、LEDドライバ回路、及びサブ画素74の発光回路に結合されているとして図示されているが、比較器120は、任意の好適な発光回路及び/又は駆動回路に結合されてもよい。
【0090】
図示のサブ画素74では、画像データ56Aは、メモリ78Aに記憶されるデータ284と、メモリ78Aに記憶されるデータ286と、を生成するために使用される。データ284をメモリ78に書き込むことは、行ドライバ60が、インバータ対290へのデータ284の送信をもたらすために、制御信号288(例えば、write_en制御信号)を有効にすることを含むことができる。いくつかの実施形態では、行ドライバ60は、インバータ対290へのデータ284に関連付けられた全てのビットの並列伝送を、制御信号288を同時に有効にすることによってもたらすために、列ドライバ62と協働して(in tandem with)動作する。加えて又は代わりに、行ドライバ60は、制御信号288を選択的に有効にすることにより、例えば、データ284の第1のビットの送信をもたらすために制御信号288Aを選択的に有効にすることによって、ビットをインバータ対290Aにロードすることにより、データ284に関連付けられたビットのビット単位伝送をもたらすことができる。
【0091】
インバータ対292に記憶されたデータ286は、全てオン動作に従ってサブ画素74を発光させるために、行ドライバ60、列ドライバ62、又はタイミングコントローラ54などによって生成された制御信号に対応することができる。加えて又は代わりに、インバータ対292に記憶されたデータ286は、比較結果(compare result)(例えば、比較結果(comparison result))に対応することができる。
【0092】
行ドライバ60、列ドライバ62、又はタイミングコントローラ54などは、メモリ78Bに記憶された最上位ビットと、カウンタ108の現在のカウントの対応する最上位ビット(例えば、現在のカウントの一部分)とを比較することによって、比較結果を生成することができる。メモリ78Bに記憶された最上位ビットが、カウントの現在の状態の対応する最上位ビットに一致するのを待つ間に、発光から全てオン動作に従って発光するサブ画素74は、メモリ78Aに記憶されたビット値にかかわらず、実行される。メモリ78Bに記憶された最上位ビットが、カウントの対応する最上位ビットと一致するときに、比較結果は、トグルすることができ、トグル後の値をインバータ対292に記憶させることができる。いくつかの場合では、インバータ対292に記憶された比較結果は、論理ハイ値(例えば、電子デバイス10の回路によって論理ハイ値として解釈された電圧値)に等しくてもよい。比較結果は、スイッチ294に適用され得、スイッチ294に、一致後の論理ハイ値を有する比較結果に応答して比較器120をインバータ対296から結合解除させることができる。
【0093】
データ284がインバータ対290に記憶されると、及びインバータ対292に記憶されたデータ286がサブ画素74の変調駆動を可能にする(例えば、一致が発生しており、比較結果をもたらすデータ286が、カウントが少なくとも画像データ56Aの対応するビットに少なくとも一致することを示す)と、発光は、変調動作に従って連続することができる。変調出力中に、比較器120は、データ284の記憶されたビットと、現在のカウントを示すカウンタ108からスイッチ298(例えば、トランジスタ)において受信されたカウントビット(例えば、CNT)との間の比較を実行するために、ビットの2つのセットを使用する。
【0094】
単一パルス幅変調発光スキームでは、カウンタ108は、グレーレベルクロック110のようなクロック信号の遷移に応答して、最大グレーレベルまで増分することができ、発光は、カウンタ108が、記憶されたデータ284によって表された数字に等しい及び/又はこれを超える数字までカウントするまで、サブ画素74から発生することに留意されたい。カウンタ108は、ノードを含むことができ、ノードの信号は、カウントの2進数として回路によって解釈されることが可能である値で送信され得る。例えば、カウントが1~15であるときに、4ビットによって表された最大数は15であるため、カウンタ108は、「0001」を表す信号を生成することができる。スイッチ298のそれぞれは、カウントを表す信号、又は反対のカウント(例えば、CNTn<0:4>、逆カウント)を表す信号のいずれかを受信することができる。カウントを表す信号のそれぞれが、データ284を表す信号のそれぞれに一致するときに(例えば、ビットのそれぞれがビットのそれぞれに一致するときに)、比較器120は、論理ハイ信号(例えば、MTCH=1)を出力することができる。カウントがデータ284と一致しないときに、信号の組み合わせのうちの少なくとも1つが、インバータ対290のうちの対応するインバータ対からの論理ハイ出力をスイッチ294に結合することなく、スイッチ298のうちの少なくとも1つを接地(例えば、論理ロー基準電圧、システム低電圧、0ボルトに等しい電圧、第1の基準電圧114)に結合させることができるため、比較器120は、論理ロー信号(例えば、MTCH=0)を出力することができる。このようにして、比較器120は、データ284の全てのビットを、データ284がカウンタ108から送信されたカウントと同じであるかどうかを示す単一のビットに圧縮する。よって、比較器120は、ビット単位排他的否定論理和(Exclusive Not-Or、XNOR)圧縮を単一ビットに実行し、ここで、全てのビットが一致しない限り、比較器120からの出力は、論理ロー(例えば、「0」)値である。
【0095】
比較器120からの出力は、インバータ対296に記憶され得る。インバータ対296は、行ドライバ60が、インバータ対296によって記憶された電圧を、リセット信号300を使用してリセットするまで、値を保持することができる。リセット信号300は、スイッチ301(例えば、初期化トランジスタ)を作動させることができる。スイッチ301が「オン」である(例えば、作動している)ときに、インバータ対296は、接地に結合され得る。
【0096】
更に、スイッチ302は、比較器120の共通出力(例えば、MTCH)ノードをプリチャージすることからの節電利益を提供するために、サブ画素74内に含まれてもよく、これにより、回路を比較器120からの出力における変化により応答性にすることができる。共通出力ノードをプリチャージすることは、タイミングコントローラ54及び/又は行ドライバ60が、スイッチ294に、共通出力ノードをシステム論理ハイ基準電圧に結合させるために、プリチャージ信号304(PCH)を生成及び送信することを含むことができる。サブ画素74の駆動前にサブ画素74の1つ以上の部分をプリチャージすることは、例えば、構成要素の電圧レベルを、システムにおける論理ローを論理ハイから分離する電圧レベルにより近づけることによって、サブ画素74の動作を変化させるための電圧におけるより低い変化を可能にすることができる。図示の回路からの出力は、比較器120からの出力が発光を停止するまで(例えば、MTCH=1)、サブ画素74のLED 104からの発光を駆動する発光制御(EM)信号306としての出力であることに留意されたい。インバータ対296は、スイッチ307が作動したことに応答して、記憶のための値を受信することができ、これにより、インバータ対296への電気経路を完了する。よって、タイミングコントローラ54は、カウンタ108のカウントが画像データ56Aと一致するかどうかを、判定(例えば、比較)の結果をインバータ対296の回路においてロックするようにスイッチ307を作動させる前に判定するように、サブ画素74を駆動することができる。
【0097】
様々な有効な実施形態は、記載の画素内メモリ技法に当てはまり得、よって、いくつかの実施形態では、カウント回路は減分し得ることを理解されたい。このようにして、全てのビットが一致する場合、比較器120は、論理ロー値を出力することができ、及び/又はスイッチ302は、サブ画素74から除外され得る。
【0098】
動作を更に説明するために、
図18は、カウンタ108のカウント308の変化と、EM信号306の状態とを比較するタイミング図である。グレーレベルクロック110は、単調に増加しており、これにより、カウント308における変化間の持続時間の増加をもたらす。サブフレームのそれぞれに対応する持続時間は、線310と同様の線を介して描写されている。このようにして、この例の第1のサブフレームは、全てオン動作(例えば、符号312)に対応し、この例の第2のサブフレームは、全てオン動作(例えば、符号314)に対応し、この例の第3のサブフレームは、全てオン動作(例えば、符号316)に対応し、この例の第4のサブフレームは、全てオン動作(例えば、符号318)に対応する。
【0099】
第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間に、例えば、カウント308における遷移間(よって、及びグレーレベルクロック110における遷移間)に指定された書き込み期間320中に、メモリ78Bに記憶されたビット(例えば、最上位ビット(Most Significant Bit、MSB))は、更新されなくてもよく、よって、サブ画素74をメモリ78Bから駆動し続けることができる。第2のサブフレームと第3のサブフレームとの間に(例えば、書き込み持続時間322中に)、メモリ78Bは、0に等しいデータを記憶するように更新され得る。これは、サブ画素74を駆動するメモリを、メモリ78Bからメモリ78Aに切り替える。よって、第3のサブフレーム(例えば、サブフレーム持続時間324)中に、メモリ78Aは、発光するようにサブ画素74を駆動する。発光は、第3のサブフレーム持続時間324中のある時刻に停止することが予期されるため、サブ画素74は、変調動作に従って発光する。この場合、発光は、時刻326で停止し、時刻326までにサブ画素74によって発光された光の全量は、目標グレーレベルとして、又は目標グレーレベルと実質的に同様のグレーレベルとして知覚される。
【0100】
図19は、二重制御駆動スキームに従ってサブ画素74を動作させるためのプロセス340を示す。概して、プロセス340は、現在のフレーム(例えば、フレーム)中にメモリ回路を初期化すること(ブロック342)と、比較器からの共通出力をプリチャージすること(ブロック344)と、二重制御動作に基づいて発光をもたらすこと(ブロック346)と、次のフレームを準備すること(ブロック350)と、を含む。いくつかの実施形態では、プロセス340は、処理コア複合体12などの処理回路を使用して、記憶装置14などの有形的非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行することに少なくとも部分的によって、実行され得る。加えて又は代わりに、プロセス340は、行ドライバ60、列ドライバ62、及び/又はタイミングコントローラ54などのディスプレイ制御回路において形成された回路接続に少なくとも部分的に基づいて実装され得る。本明細書に記載のように、プロセス340は、タイミングコントローラ54によって実行される。
【0101】
よって、いくつかの実施形態では、タイミングコントローラ54は、フレーム(例えば、現在のフレーム、提示される現在のフレーム)を提示するのを準備するために、メモリ78を初期化することができる(ブロック342)。メモリ78を初期化するために、タイミングコントローラ54は、メモリ78をリセット及び/又はクリアするためにメモリ78の1つ以上のノードを低電圧値に強制的にするために制御信号を生成するために、行ドライバ60及び/又は列ドライバ62を使用することができる。タイミングコントローラ54は、インバータ対296に記憶された電圧値をリセットするために、リセット信号300を(例えば、行ドライバ60を介して)有効にすることができる。いくつかの場合では、メモリ78は、メモリ78への画像データ56Aの書き込みを指示するタイミングコントローラ54によって初期化される。メモリ78を初期化することは、比較器120が(例えば、メモリに記憶されたグレーレベルがカウンタ108によって到達されたことに応答して)発光を停止するために制御信号を出力するまで、サブ画素74の発光回路(例えば、LED 104)が発光することを可能にし得る。換言すれば、比較器120を実装する1つ以上のサブ画素74については、サブ画素74は、発光を一緒に同時に開始することができるが、発光を異なる時刻に停止することができ、固有の発光持続時間は、固有のサブ画素74についての目標グレーレベルに対応する。
【0102】
行ドライバ60は、メモリ78を初期化した後に、サブ画素74をプリチャージすることができる(ブロック344)。サブ画素74をプリチャージするために、行ドライバ60は、電圧により、比較器120からの出力をインバータ対296の入力に結合するノードの電圧を昇圧するために、プリチャージ信号を有効にすることができる。ノードの電圧を昇圧することは、サブ画素74を、比較器120からの出力における変化により応答性にさせることができる。
【0103】
サブ画素74の1つ以上の部分をプリチャージした後に、タイミングコントローラ54は、二重制御動作に基づいて、サブ画素74からの発光をもたらす(ブロック346)。例えば、タイミングコントローラ54は、カウンタ108のカウントを変化させる(例えば、増分、減分)ことができる。タイミングコントローラ54は、グレーレベルクロック110を使用してカウンタ108を増分することができ、これにより、カウンタ108からの出力によって表されたカウントは、グレーレベルクロック110の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジに応答して変化する。カウンタ108のカウントが画像データ56Aを超えると、LED 104からの発光は停止することができる。カウンタ108のカウントを変化させた後に、サブ画素74は、カウンタ108のカウントが画像データ56Aによって表された値以上であるかどうかを自動的に判定することができる。これは、カウントのビットのサブセット及び画像データ56Aのビットのサブセットが比較のために比較器120に送信されるため、発生する。ビットのうちのいずれもが一致しないときに、比較器120は、論理ハイ値を出力することができ、又はビットのそれぞれが一致するときに、若しくはビットが変化して、画像データ56Aがカウントによって超えられたことを意味するときに、比較器120は、論理ロー値を出力することができる。比較器120からのこの出力は、サブ画素74からの発光を停止することができる。
【0104】
サブ画素74が、目標グレーレベルで発光すると、又はサブ画素74が、目標グレーレベルと実質的に同様の光量を発光すると、タイミングコントローラ54は、次のフレーム、又は(部分フレーム提示動作においてあり得るように)次のフレームの一部分を提示するのを準備することができる(ブロック350)。このようにして、タイミングコントローラ54は、後続のフレームを提示するために、プロセス340の動作を繰り返することができ、後続のフレームは、初期フレームからの1つ以上の繰り返されたグレーレベルを含むことができる。サブ画素74に割り当てられたグレーレベルがフレーム間で変化しないときに、メモリ78に記憶されたデータは、変化しなくてもよく、又はオーバーライドされなくてもよい。いくつかの場合では、初期フレームの一部分が後続のフレーム中に繰り返されるかどうか、又は後続フレームの一部分が、初期フレームに対する繰り返されたグレーレベルで発光するサブ画素74を使用して提示されるかどうかにかかわらず、サブ画素74のそれぞれは、後続のフレーム中に画像データ56Aを受信する。
【0105】
図19を参照して考察された二重制御動作(例えば、ブロック346)を更に詳述するために、
図20は、(例えば、ブロック360内のように経時的に変化するとして表された)サブ画素74の全オン動作と、(例えば、ブロック364内のように経時的に変化するとして表された)カウンタ108のカウントに応答した(例えば、ブロック362内のように経時的に変化するとして表された)サブ画素74の変調動作と、を示す図であり、
図21は、(例えば、ブロック364内のように経時的に変化するとして表された)カウンタ108のカウントに応答した(例えば、ブロック366内のように経時的に変化するとして表された)サブ画素74の全てオフ動作を示す図である。説明を容易にするために、
図20及び
図21は一緒に参照される。
図20及び
図21に示す例示的なメモリシステムは、全サイズが8ビットであるメモリ78に対応し、メモリ78Aは、6ビットを記憶し、メモリ78Bは、2ビットを記憶する。ブロック364は、カウンタ108によって維持されたカウントの経時的な表現を示す。このようにして、カウンタ108は、複数の直列結合フリップフロップ又は状態保持デバイスを含むことができ、複数の直列結合フリップフロップ又は状態保持デバイスは、バイナリ状態間の出力(例えば、直列結合フリップフロップ又はデバイス間のノードにおける電圧レベルを表す出力)を遷移させるように、クロック(例えば、グレーレベルクロック110)に応答して動作する。
【0106】
メモリ78が8ビットの全サイズを有するこの例示的なメモリ構成については、256グレーレベルの全範囲が存在し得る。「00000000」は、256グレーレベルのうちの最低グレーレベルを表すことができ、「11111111」は、256グレーレベルのうちの最高グレーレベルを表すことができる。サブ画素74は、メモリ78に記憶されたデータに従って発光するように駆動され得、記憶されたデータは、グレーレベルの全範囲のうちの目標グレーレベルを示すことができる。例えば、この例での目標グレーレベルは、グレーレベルについての合計256オプションからの140(例えば、最大輝度に対して54.7%の輝度)に対応することができる。グレーレベル140は、バイナリデータ「10001100」によって表され得る。この例では、メモリ78Bは、目標グレーレベルの比較的より上位のビット(例えば、バイナリデータ「10」)を記憶し、メモリ78Aは、残りのビット(例えば、バイナリデータ「001100」)を記憶する。
【0107】
サブ画素74からの発光を制御するときに、概して記載された比較動作は、2つの動作(例えば、二重制御)に分割され得る。第1の動作は、より上位ビットが一致するまで発光をもたらすことができ、次いで、より上位ビットが一致すると、第2の動作は、残りのビット(例えば、より下位ビット)が(例えば、グレーレベルを微調整するために)一致するまで発光をもたらすことができる。発光は、メモリ78Bに記憶されたビットと、カウントの対応するビット(例えば、ビット368)との比較に基づいて、第1の動作中にもたらされる。カウントが増分されるごとに、この例では、カウントの対応するビットは、メモリ78Bに記憶されたビットと比較される。最初のいくつかのビットが一致しないときに画像データ56Aがカウントに等しくなることはないため、カウントが、画像データ56Aの最初のいくつかのビットに一致するのを待つ間に、残りのビットが一致するかどうかを、全てオン動作(例えば、ブロック360)を介して懸念することなく、サブ画素74は、発光するように駆動され得る。
【0108】
全てオン動作(例えば、ブロック360)に従って駆動されている間に、サブ画素74は、メモリ78Aに記憶されたデータを考慮せずに発光する。カウントの最初の2ビットは、メモリ78Bに記憶されたデータと一致しない間に、データ286は、論理ハイ値(例えば、「1」)に等しく、スイッチ294はオフにされる。比較器120からの出力は、スイッチ294がオフである間に、発光するようにサブ画素74を駆動することが可能であることから停止され得る。カウントの最初の2ビットがメモリ78Bに記憶されたデータと一致すると、データ286は、論理ロー値(例えば、「0」)に等しくなるように変化することができる。書き込み制御信号291(write_enX制御信号)は、全てオン動作(例えば、ブロック360)中に有効にされ得、これにより、変化が発生した後に比較的にすぐに、変化は、インバータ対292において取り込まれる。
【0109】
この変化を例示するため、表現されたカウント状態のサブセット370は、カウントの最初の2ビットがメモリ78Bに記憶されたデータと一致しないとき(例えば、「00000000」~「01111111」)に対応し、表現されたカウント状態のサブセット372は、カウントがメモリ78Bに記憶されたデータと一致するとき(例えば、「10000000」~「10111111」)に対応する。データ286が、論理ロー値(例えば、「0」)に変化したときに、スイッチ294は作動し、これにより、比較器120からの出力(例えば、MTCH)が、サブ画素74の発光を駆動することを可能にする。
【0110】
データ286が、論理ロー値(例えば、「0」)に変化したときに、サブ画素74は、メモリ78Bに記憶されたデータに従って、変調動作(例えば、ブロック362)を介して、発光するように駆動され得、画像データ56Aの任意の残りのビットは、全てオン動作(例えば、ブロック360)中にサブ画素74によって発光された光の量を微調整するために使用される。サブ画素74は、カウントの残りのビットが画像データ56A以上になるまで発光することができる。カウントが画像データ56Aよりも大きいときに(例えば、カウントの最後の6ビットが、メモリ78Aに記憶された画像データ56Aの6ビットを超えると)、比較器120からの出力は、論理ハイレベルであり得、よって、全てオフ動作(例えば、ブロック366)の一部分としてサブ画素74からの発光を停止することができる。変調動作(例えば、ブロック362)と全てオフ動作(例えば、ブロック366)との間のこの遷移は、カウント374からカウント376まで変化するカウントに応答して発生し得る。
【0111】
全てオフ動作(例えば、ブロック366)に従って駆動されている間に、サブ画素74は、発光しなくてもよい、及び/又は発光しないように駆動されてもよい。全てオフ動作(例えば、ブロック366)への遷移は、比較器120によって生成された論理ハイ値をインバータ対296にロックすることができ、及び/又はプリチャージ信号304を無効にすることができ、これにより、比較器120の出力を、インバータ対296に記憶された値を調整することから無効にする。このようにして、新しい画像データ56Aは、進行中のフレームの提示を中断することなく次のフレームを準備するために、全てオフ動作(例えば、ブロック366)への遷移後に、メモリ78Aにロードされ得る。カウントが、カウント状態のサブセット378に対応する残りの状態にわたる遷移(例えば、「10001101」~「11111111」)を終了する間に、全てオフ動作(例えば、ブロック366)は、継続することができる。サブ画素74は、インバータ対296がリセットされ、論理ロー値(例えば、「0」)を記憶するまで、再び発光するように駆動されなくてもよい。このようにして、タイミングコントローラ54は、後続のフレームの提示を開始する準備ができたときに、(例えば、
図17から)リセット信号300を送信することができる。インバータ対292は、書き込み制御信号291に応答して比較結果を記憶するように動作し、制御信号291は全てオフ動作(例えば、ブロック366)中に送信されないため、インバータ対292に記憶された値は、全てオフ動作(例えば、ブロック366)中に変化し得ないことに留意されたい。「全て」という用語は、「全てオン動作」又は「全てオフ動作」を記載するために使用されるが、これらの動作は、1つのサブ画素74、1つの画素70、画素アレイ70の領域、サブ画素74の領域、ディスプレイ18全体、又はこれらの任意の組み合わせに当てはまり得ることを理解されたいことに留意されたい。
【0112】
駆動回路は、サブ画素74を駆動しないときに電源から結合解除されてもよいため、サブ画素74を駆動するために二重制御(例えば、メモリ78A及びメモリ78B)を使用することは、駆動回路が、発光するようにサブ画素74を駆動している時間量を低減することによって、駆動回路(例えば、インバータ対290、比較器120)によって消費される電力を低減することを助長することができる。加えて又は代わりに、二重制御駆動は、画像データをロードするための及び/又は発光するようにサブ画素74を駆動するためのいくつかのオプションを増加させることによって、ディスプレイ18の駆動柔軟性を改善することができる。更に、サブ画素74の二重制御駆動は、単一パルス幅変調駆動技法が、メモリを含む画素と共に使用されることを可能にし得る。
【0113】
図22は、プロセス340の様々な動作によるサブ画素74の例示的な動作のタイミング図である。例えば、タイミングコントローラ54は、初期化動作(例えば、ブロック342)と、プリチャージ動作(例えば、ブロック344)と、増分及び評価動作(例えば、ブロック346)と、書き戻し動作とに従って、最終的には、プリチャージ動作、書き込み動作、並びに/又は増分及び評価動作、次のフレームを準備するための準備動作(例えば、ブロック350)の1つ以上の相互作用の実行後に、サブ画素74を駆動することができる。タイミングコントローラ54からの命令に応答して生成された制御信号の様々な組み合わせは、
図22に示され得、本明細書に記載され得る。
【0114】
例えば、サブ画素74を初期化するために、タイミングコントローラ54は、リセット信号300の作動をもたらすことができる。初期化は、インバータ対296(例えば、信号392)によって記憶された値を論理ロー値(例えば、「0」)にリセットさせることができる。リセット信号300の作動は、カウンタ108(例えば、信号394)によって維持されており比較器120のスイッチ298で受信されたカウントを遷移させるために使用されるクロックのリセットに対応することができる。初期化期間396及びプリチャージ期間398後に、信号394は、サブ画素74が発光を連続する準備ができると、カウントにおける変化の第1の事例(例えば、0から1)を発生させるのに十分な論理ハイ値の信号であってもよい。
【0115】
サブ画素74をプリチャージするために、タイミングコントローラ54は、プリチャージ信号304(例えば、信号400)をトグルすることができる。画像データ56Aは、初期化期間396中に、ある又は両方メモリ78(例えば、メモリ78A、メモリ78B)にロードされ得る。
【0116】
増分及び評価期間404中に、プリチャージ信号304は、プリチャージ信号304がプリチャージ期間398の一部分中にあった状態とは反対の状態にトグルすることができる。カウントは、クロックの状態(例えば、信号394)に応答して増分することができ、信号394の「4’h0」と示された部分は、カウントにおける変化間の持続時間、例えば、カウンタ108のカウントを更新するようにカウンタ108を駆動する持続時間などに対応する。信号394の「4’hn...4’h1...4’hF」と示された部分は、カウンタ108のカウントに関連付けられた持続時間に対応することができる「4’hb」、又は「4’h1」などの示された数字を読み取っている。
【0117】
カウントとメモリ78に記憶された画像データ56Aとの間の一致は、自動的に評価され得る。カウントがメモリ78Bに記憶された画像データ56Aと一致する場合、比較器120からの出力の値は変化することができる(例えば、信号406のトグルによって表される)。信号406は、比較器120からの出力の値をリセットし、よって、比較器120をスイッチ294に結合するノードをプリチャージするために、プリチャージ期間398中に一時的に駆動され得、評価は、プリチャージ期間398(及び後続のプリチャージ期間)の後に実行され得ることに留意されたい。比較器120の出力は、電圧における比較的より低い変化を可能にするために、フレームのそれぞれ中に1回以上プリチャージされ得、スイッチ294の状態における変化をもたらし得、これにより、プリチャージ期間398中に信号406の一時的なトグルをもたらす。
【0118】
信号406がプリチャージ期間398中にハイになると、増分及び評価期間404中の信号406の後続のハイレベルは、インバータ対296からの出力を書き戻し期間408中にハイにさせることができる。スイッチ307は、制御信号(例えば、信号410)の論理ハイレベルに応答して制御され得る。書き戻し期間408中に、スイッチ307は、論理ハイレベルへの信号410のトグルに応答して作動することができ、これにより、比較器120からの出力を信号392としてインバータ対296に記憶させる。サブ画素74からの発光は、信号392がハイになることに応答して停止する。信号392は、後続のフレームに対応する後続の初期化期間396まで、よって、次のフレームまでハイのままであり得る。更に、信号392がハイなり、ハイのままであると、信号406は、ハイレベルまでのチャージを停止することができ、よって、後続の初期化期間396まで論理ロー値に留まることができる。このようにして、信号406(例えば、比較器120からの出力)及び信号392(例えば、インバータ対296からの出力)は、初期化期間396中に、及び/又はリセット信号300に応答して、実質的に同様の時刻にリセットされ得ると言うことができる。
【0119】
上記に留意して、タイミングコントローラ54は、サブフレーム間のサブ画素74のそれぞれについてのデータをリロードすることができる。これは、しばしば、メモリ78Aに記憶されたデータが、サブフレーム間で変化し、これにより、メモリ78Aが、メモリ78Bについてのロード動作とは独立してロードされ得ることを意味することができる。例えば、第1のフレーム中の第1のサブフレーム中にメモリ78Aに記憶されたデータは、タイミングコントローラ54が、現在のフレーム中にメモリ78Aに記憶されたデータを更新するまで、以前のフレームに対応することができる。これは、並列駆動及び/又は並列画像フレーム処理動作のためのディスプレイ18の能力を改善する(例えば、第2の画像フレームの提示を完了する間に、1つの画像フレームのロードを可能にする)ことによって、駆動動作を改善することができる。第1の画像フレームが第2の画像フレームの前に提示される場合について考える。第1の画像フレームは、4つのサブフレーム駆動期間のセットにわたって表示され得、第2の画像フレームは、4つのサブフレーム駆動期間のセットにわたって表示され得る。タイミングコントローラ54は、第2の画像フレームの提示に対応する第1のサブフレームの提示のためにデータをメモリ78Bにロードしながら、第1の画像フレームの提示に対応する最後のサブフレーム中に、発光するようにサブ画素74をメモリ78Aから駆動することができる。
【0120】
更に、いくつかの場合では、データは、メモリ78Bと同様のロード動作中に、メモリ78Aに記憶され得、これにより、メモリ78Aは、メモリ78Aに従う発光動作(例えば、変調動作362)の前に事前ロードされる。メモリ78A及びメモリ78Bについての別個のロードシーケンスを使用してディスプレイ18を駆動するときに、メモリ78の部分のそれぞれのロードは、ディスプレイ18にとって比較的最適なときに、例えば、リフレッシュが既に発生するときに、発生することができ、これは、ディスプレイ18の効率を改善することができる。
【0121】
本開示全体にわたって考察されているように、画素内メモリ技法は、様々な実施形態及びディスプレイ技術に有効であることを理解されたい。また、図で考察された又は開示された基準電圧のそれぞれについて、追加又は代替の基準電圧が使用されてもよいことを理解されたい。加えて又は代わりに、フレームバッファの使用への依存を低減又は排除するものとして記載されているが、いくつかの実施形態では、画素内メモリ技法は、フレームバッファと協働して使用されてもよいことに留意されたい。更に、メモリ回路は、6ビット及び/又は8ビットを記憶するとして記載されているが、任意の好適なメモリ構造が、12ビット又は16ビットなどの任意の好適なビット数を記憶するために使用されてもよいことを理解されたい。また、記載のシステム又は方法のいずれもが、互いに組み合わせて使用されてもよいことに留意されたい。例えば、サブ画素間で共有されるメモリは、発光するようにサブ画素のそれぞれを駆動するときに、サブ画素に割り当てられた外部メモリを使用する駆動方法から利益を得ることができる。
【0122】
したがって、本開示の技術的効果は、例えば、目標グレーレベルに対応するデータを記憶する個々のメモリによって記憶されることが可能であるビット深度よりも比較的高いビット深度を、目標グレーレベルを提示するために使用することによって、提示のための画像データの処理技法を改善するために、メモリをディスプレイの1つ以上の画素内に実装するための技法を含む。この技法は、画像データを受信し、画像データを、画素に割り当てられたメモリ(例えば、画素内部メモリ、及び割り当てられた外部メモリ)に記憶し、発光するように画素の発光素子を動作させるために画像データをドライバ回路に送信するためのシステム及び方法を含む。画素に割り当てられたメモリに記憶された画像データに従って画素を駆動することによって、例えば、画素についての画像データをロード又は記憶するために使用されるオプションの柔軟性を増加させることによって、及び/又は画素内メモリ(例えば、画素内部メモリ)によって提供された能力を超えて画像データをロード又は保存するために使用されることが可能であるビット深度を増加させることによって、駆動動作を改善することができる。例えば、画像データを画素内部メモリに記憶することは、画素に割り当てられた外部メモリにロードされる画像データよりも異なる時刻に、ロードされてもよい。更に、サブ画素の二重制御駆動を使用することは、サブ画素74を駆動するためにサブ画素の回路(例えば、駆動回路)に電気信号が送信される時間量を低減することによって、サブ画素の駆動回路及び/又はサブ画素によって消費される電力を低減することを助長することができる。サブ画素のある回路は、サブ画素74を駆動するために使用されていないときに、電源から結合解除されてもよいため、サブ画素の回路を使用して電気信号が送信される持続時間は、時間において低減することができ、及び/又は電力を消費するいくつかの構成要素において低減することができる。更に、サブ画素74の二重制御は、単一パルス幅変調駆動技法が、メモリを含む画素と共に使用されることを可能にする。
【0123】
本明細書に記載の技法は、様々なディスプレイ技術に適用及び統合されてもよく、本明細書に図示及び/又は記載の具体的な実施形態に限定されるべきではない。例えば、メモリを有する画素は、発光ダイオードを光変調デバイスとして有するとして図示されているが、画素内メモリ技法は、概して、様々な光変調デバイスを使用する様々なディスプレイ技術をサポートするために、異なる画素回路に適用されてもよい。このように、発光ダイオード、デジタルミラーディスプレイ、有機発光ダイオード、又は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、若しくはドットマトリックスディスプレイをサポートする回路を介する発光をサポートする好適な画素回路はそれぞれ、少なくともデータ送信帯域幅の改善及び画素のプログラミングの容易さを達成するために、画素内メモリを有することができる。
【0124】
上記の具体的な実施形態は、例として示されており、これらの実施形態は、様々な修正形態及び代替形態が可能であり得ることを理解されたい。特許請求の範囲は、開示の特定の形態に限定されることは意図されておらず、むしろ、本開示の精神及び範囲内の全ての修正形態、均等物、及び代替形態を包含することが意図されていることを更に理解されたい。
【0125】
本明細書に提示されており特許請求されている技法は、本技術分野を実証可能に改善する、実用的な性質の有形物(material object)及び実際の例に参照及び適用され、よって、抽象的な、無形の、又は純粋に理論的なものではない。更に、本明細書の最後に添付された特許請求の範囲のいずれかの請求項が、「~[機能]を[実行]するための手段」又は「~[機能]を[実行]するためのステップ」として示された1つ以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法第112条(f)下で解釈されることが意図されている。しかしながら、他の方法で示された要素を含む請求項については、このような要素は、米国特許法第112条(f)下で解釈されるべきではないことが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイシステムのディスプレイの一部分から目標グレーレベルで発光をもたらすためにコントローラによって生成された第1のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第1のメモリであって、前記目標グレーレベルが、データ範囲内の値で表され、前記値が、前記第1のデジタルデータ信号により部分的に表され、前記コントローラによって生成された第2のデジタルデータ信号により部分的に表される、ように構成されている、第1のメモリ
を備えるディスプレイドライバと、
前記ディスプレイドライバに通信可能に結合された画素回路と、
を備えるディスプレイシステムであって、
前記画素回路が、
前記コントローラから受信された前記第2のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第2のメモリと、
前記第1のデジタルデータ信号に従って第1の持続時間中に発光することと、
前記第2のデジタルデータ信号に従って第2の持続時間中に発光することと、に少なくとも部分的によって、
前記目標グレーレベルに対応する輝度で発光するように構成された発光ダイオードと、
を備える、ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記ディスプレイシステムが、
カウンタと、
前記カウンタからのバイナリ出力のビットの第1の部分が前記第1のデジタルデータ信号と一致すると判定するために、前記第1のデジタルデータ信号と、前記カウンタからの前記バイナリ出力のビットの前記第1の部分とを比較する第1の比較器と、
を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記画素回路が、前記第1の比較器が、前記カウンタからの前記バイナリ出力が前記第1のデジタルデータ信号と一致すると判定することに応答して、前記第1のデジタルデータ信号に従って前記第1の持続時間中に発光するように、前記発光ダイオードを駆動するように構成されている、請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記第1の比較器が、前記カウンタからの前記バイナリ出力によって表されたカウントの最上位ビットと、前記第1のデジタルデータ信号とを比較することに少なくとも部分的によって、前記カウンタからの前記バイナリ出力が前記第1のデジタルデータ信号と一致すると判定し、前記第1のデジタルデータ信号が、前記データ範囲内の前記値を表す複数のビットのうちの最上位ビットを表すように構成されている、請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記画素回路が、第2の比較器を備え、前記第2の比較器が、前記カウンタからの前記バイナリ出力の第2のサブセットが前記第2のデジタルデータ信号と一致すると判定するために、前記第2のデジタルデータ信号と、前記カウンタからの前記バイナリ出力の前記第2のサブセットとを比較する、請求項4に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記画素回路が、
前記発光ダイオードが発光する前に前記画素回路を初期化するように構成された初期化トランジスタと、
前記第2のデジタルデータ信号に少なくとも部分的に基づいて作動するように構成された駆動トランジスタと、
を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記駆動トランジスタが、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)として構成されており、前記画素回路が、制御信号に応答して前記発光ダイオードを発光させるように構成された複数のp型又はn型MOSFETを備える、請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
前記第2のメモリが、前記第2のデジタルデータ信号を記憶するように構成されたレジスタと、前記第2のデジタルデータ信号と、カウンタによって生成された出力とを比較するように構成された比較器と、を備え、前記第2のメモリが、前記発光ダイオードを発光させるために、前記比較器からの出力を送信するように構成されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
第1のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第1のメモリと、
第1の画素を含む複数の画素を備えるディスプレイパネルと、
を備える電子デバイスであって、
前記第1の画素が、第2のデジタルデータ信号を記憶するように構成された第2のメモリを備え、前記ディスプレイパネルが、フレームに対応する第1の持続時間にわたって目標グレーレベルで前記第1の画素から発光するように構成されており、前記目標グレーレベルが、前記フレームの第1のサブフレームに対応する第2の持続時間中に発光するために、前記第1のデジタルデータ信号を使用することによって、及び前記フレームの第2のサブフレームに対応する第3の持続時間中に発光するために、前記第2のデジタルデータ信号を使用することによって表される、電子デバイス。
【請求項10】
前記第1の画素が、前記第2のデジタルデータ信号が前記第2のメモリにロードされている間に、前記第1のデジタルデータ信号に従って発光するように構成されている、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記複数の画素が、第2の画素を含み、前記第2の画素が、第3のメモリを備え、前記第1の画素が、前記第2のデジタルデータ信号に従って発光するように駆動されている間に、第3のデジタルデータ信号が前記第3のメモリに記憶されている、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記第2のデジタルデータ信号を前記第2のメモリにロードする開始時刻と実質的に同時の開始時刻に、前記第1のデジタルデータ信号が前記第1のメモリにロードされる、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記電子デバイスが、マルチプレクサ回路を制御することに少なくとも部分的によって、前記複数の画素のそれぞれに対応するデジタルデータ信号の送信を調停するように構成されたコントローラを備える、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第1の画素が、発光ダイオード、有機発光ダイオード、若しくは液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、ドットマトリックスディスプレイ、デジタルミラードライブディスプレイをサポートする回路、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項15】
目標グレーレベルに従って発光する第1の画素を備えるディスプレイと関連付けられたコントローラを介して、第1のバイナリ値を第1のメモリに記憶し、第2のバイナリ値を第2のメモリに記憶することであって、前記目標グレーレベルが、バイナリシーケンスによって表され、前記バイナリシーケンスが、前記第1のバイナリ値を前記第2のバイナリ値の前に前記バイナリシーケンスに含めることによって表される、記憶することと、
前記コントローラを介して、前記ディスプレイのカウンタによって維持されたカウントを増分することと、
前記カウントが前記第1のバイナリ値以上であると判定するために、前記コントローラを介して、前記カウンタからのバイナリ出力の第1の部分と、前記第1のバイナリ値とを比較することであって、前記カウンタからの前記バイナリ出力が、前記カウントの現在の状態を識別するように構成されている、比較することと、
に少なくとも部分的によって、前記第1のメモリ内の前記第1のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動することと、
前記コントローラを介して、前記カウンタによって維持された前記カウントを増分することと、
前記カウントが前記第2のバイナリ値以上であると判定するために、前記コントローラを介して、前記バイナリ出力の第2の部分と、前記第2のバイナリ値とを比較することと、
に少なくとも部分的によって、前記カウントが前記第2のバイナリ値以上であると判定することに応答して、前記第2のメモリ内の前記第2のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動することと、
前記カウントが前記第2のバイナリ値以上であると判定することに応答して、画像フレームを提示するために割り当てられた残りの持続時間中に発光を停止するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動することと、
を含む、方法
【請求項16】
前記方法が、
前記第1のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように前記第1の画素を駆動する前に、前記コントローラを介して、前記第1の画素を初期化することと、
前記カウンタによって維持された前記カウントを増分する前に、前記コントローラを介して、前記第1の画素のノードをプリチャージすることと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記バイナリ出力の前記第1の部分が、前記バイナリシーケンスの最上位ビット位置に対応し、前記バイナリ出力の前記第2の部分が、前記バイナリシーケンスの任意の残りのビット位置に対応する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、後続の画像フレームを準備するために電圧をリセットするために、前記コントローラを介して、前記第1の画素と、前記比較を実行するために使用される比較器回路と、をリセットすることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、
前記カウントが前記第1のバイナリ値以下であることを示すように構成された第1の比較結果に応答して、前記コントローラを介して、前記第2のメモリと前記第1の画素との間に配置されたスイッチを無効にすることと、
前記カウントが前記第1のバイナリ値よりも大きいと判定することに応答して、前記コントローラを介して、前記スイッチを有効にすることと、
に少なくとも部分的によって、前記第1のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記コントローラを介して、前記第1の画素を駆動すること
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のバイナリ値に少なくとも部分的に基づいて発光するように、前記第1の画素を駆動することが、前記コントローラを介して、書き戻し期間中に、第2の比較結果を、前記第1の画素の発光回路に結合されたインバータ対にロードすることを更に含む、請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】