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特表2023-516468空気進入ゾーンを有するエアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】空気進入ゾーンを有するエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/20 20200101AFI20230412BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20230412BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20230412BHJP
   A24D 1/02 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
A24F40/20
A24F40/42
A24D1/20
A24D1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022554362
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(85)【翻訳文提出日】2022-09-08
(86)【国際出願番号】 EP2021056419
(87)【国際公開番号】W WO2021180967
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】20162839.3
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】バウアー ギヨーム バスチアン
(72)【発明者】
【氏名】サンナ ダニエレ
(72)【発明者】
【氏名】ユテュリー ジェローム
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA50
4B045AB01
4B045AB12
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC41
(57)【要約】
エアロゾル発生物品(1)およびエアロゾル発生装置(10)を備える、エアロゾル発生システム(100)が提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッド(12)と、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置付けられたフィルターとを備える。エアロゾル形成基体のロッドおよびフィルターは、ラッパー(22)内に組み立てられている。エアロゾル発生物品は、ラッパー上に位置する第一の空気進入ゾーン(15)を備える。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の内部への空気の進入を可能にするように構成されている。エアロゾル発生装置は、遠位端および口側端(2)を有する。エアロゾル発生装置は、ハウジング(4)を備える。ハウジングは、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときにエアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターを備える。エアロゾル発生装置は、チャネル入口(7)とチャネル出口(9)との間に延びる気流チャネル(5)を備える。気流チャネルは、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成されている。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立されるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムであって、
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル形成基体のロッド、および、
前記エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置付けられたフィルター、を備え、
前記エアロゾル形成基体のロッドおよび前記フィルターが、ラッパー内に組み立てられ、前記エアロゾル発生物品が、前記ラッパー上に位置する第一の空気進入ゾーンを含み、前記第一の空気進入ゾーンが、前記エアロゾル発生物品の内部への空気の進入を可能にするように構成される、エアロゾル発生物品と、
遠位端および口側端を有するエアロゾル発生装置であって、前記エアロゾル発生装置が、
ハウジングであって、前記ハウジングが、前記装置の前記口側端で前記エアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する、ハウジング、
前記エアロゾル発生物品が前記装置空洞内に受容されたときに前記エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター、および、
チャネル入口とチャネル出口との間に延びる気流チャネルであって、前記気流チャネルが、前記装置空洞の内部と前記エアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成される、気流チャネル、を備える、エアロゾル発生装置と、を備え、
前記エアロゾル発生システムが、前記エアロゾル発生物品が前記装置空洞内に受容されたときに、前記エアロゾル発生物品の内部と前記エアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、前記装置空洞内に受容された前記エアロゾル発生物品の前記第一の空気進入ゾーンと前記エアロゾル発生装置の前記気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立されるように構成され、
さらに、前記エアロゾル発生装置が、前記装置空洞を画定する周辺壁を備え、前記エアロゾル発生物品が前記エアロゾル発生装置内に受容されたときに、前記周辺壁の封止部分が、前記エアロゾル発生物品の前記第一の空気進入ゾーンの下流または上流の位置において前記エアロゾル発生物品の一部分と気密嵌合を確立するように構成される、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記エアロゾル発生物品の内部と前記エアロゾル発生装置の外部との間の前記流体連通が、前記装置空洞内に受容された前記エアロゾル発生物品の前記第一の空気進入ゾーンを覆う前記エアロゾル発生装置の前記気流チャネル出口によって確立される、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたとき、前記エアロゾル発生物品の前記上流端が、空気がその上流端を通して前記エアロゾル発生物品に入ることが実質的に防止されるように遮断される、請求項1または2に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記装置空洞の直径が、前記周辺壁の前記封止部分から前記装置空洞の前記遠位端に向かう方向に増大する、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記エアロゾル発生装置が、前記装置空洞を画定する周辺壁を備え、前記エアロゾル発生装置が、前記周辺壁から前記装置空洞の中に延びる外周突出部を備え、前記外周突出部が、前記エアロゾル発生装置内に受容されたときに、前記エアロゾル発生物品の前記第一の空気進入ゾーンの下流の位置において前記エアロゾル発生物品の一部分と気密嵌合を確立するように構成される、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記エアロゾル発生物品の前記ラッパーが、空気不透過性の材料を含む、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記第一の空気進入ゾーンが、前記エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置する、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記第一の空気進入ゾーンが、前記エアロゾル形成基体のロッドの前記上流端の少なくとも2mm下流に位置する、請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記エアロゾル発生物品の前記フィルターが、
前記エアロゾル形成基体のロッドの下流に配設された濾過材料のプラグを含むマウスピースセグメントと、
前記マウスピースセグメントと前記エアロゾル形成基体のロッドとの間に位置する中空管状セグメントと、を備える、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記第一の空気進入ゾーンが、前記中空管状セグメントに沿って位置する、請求項9に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記エアロゾル発生物品が、前記第一の空気進入ゾーンの下流の位置に、前記ラッパー上に位置する第二の空気進入ゾーンを備える、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記第二の空気進入ゾーンが、前記エアロゾル形成基体のロッドの少なくとも1mm下流の位置に位置する、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記第一の空気進入ゾーンを通した前記エアロゾル発生物品の前記内部への空気進入のレベルが、前記第二の空気進入ゾーンを通した前記エアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルより大きくなるように構成される、請求項11または12に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
空気進入ゾーンが、前記ラッパーを貫通する複数の開口を含む、請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムであって、エアロゾル発生物品を受容するように構成されたエアロゾル発生装置を備える、エアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有基体などのエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品が、当技術分野で公知である。典型的に、こうした加熱式エアロゾル発生物品において、エアロゾルは、熱源からの熱を、物理的に分離されたエアロゾル形成基体または材料に伝達することによって発生し、このエアロゾル発生基体または材料は熱源に接触して、または熱源の中に、または熱源の周囲に、または熱源の下流に位置してもよい。エアロゾル発生物品の使用中に、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、かつエアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成する。
【0003】
数多くの先行技術文書は、エアロゾル発生物品を消費するためのエアロゾル発生装置を開示している。こうした装置としては、例えばエアロゾル発生装置の一つ以上の電気ヒーター要素から加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体への熱伝達によってエアロゾルが発生される、電気加熱式エアロゾル発生装置が挙げられる。
【0004】
典型的には、エアロゾル発生物品が、特定のエアロゾル発生装置と併せて使用されるように特定的に適合されるか、または、エアロゾル発生装置が、特定のエアロゾル発生物品と併せて使用されるように特定的に適合される。特に、特定のエアロゾル発生物品を、特定のエアロゾル発生装置とともに使用しないようにする必要がある場合がある。これは、こうした装置は、特定のエアロゾル発生物品を過熱するか、または他のエアロゾル発生物品を加熱しない場合があるため、特定の物品は、特定のエアロゾル発生装置の発熱体によって加熱されるのに適しているためであり得る。
【0005】
したがって、不適合なエアロゾル発生物品を特定のエアロゾル発生装置とともに使用することが防止されるか、または不適合なエアロゾル発生装置を特定のエアロゾル発生物品とともに使用することが防止される、エアロゾル発生システムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本明細書において、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置とを備える、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドと、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置付けられたフィルターと、を備える。エアロゾル形成基体のロッドおよびフィルターは、ラッパー内に組み立てられている。エアロゾル発生物品は、ラッパー上に位置する第一の空気進入ゾーンを備える。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の内部への空気の進入を可能にするように構成されている。エアロゾル発生装置は、遠位端および口側端を有する。エアロゾル発生装置はハウジングを備える。ハウジングは、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときにエアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターを備える。エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口との間に延びる気流チャネルを備える。気流チャネルは、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成されている。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立されるように構成されている。
【0007】
本明細書において、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置とを備える、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドを備え得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置付けられたフィルターを備え得る。エアロゾル形成基体のロッドは、ラッパー内に組み立てられ得る。フィルターは、ラッパー内に組み立てられてもよい。エアロゾル発生物品は、ラッパー上に位置する第一の空気進入ゾーンを備え得る。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の内部への空気の進入を可能にするように構成され得る。エアロゾル発生装置は、遠位端および口側端を有し得る。エアロゾル発生装置は、ハウジングを備え得る。ハウジングは、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときにエアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターを備え得る。エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口との間に延びる気流チャネルを備え得る。気流チャネルは、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成され得る。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立され得るように構成され得る。
【0008】
本明細書において、下流セクションとは、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置する一つ以上の構成要素を指し得る。フィルターは、下流セクションであり得る。フィルターは、下流セクションの一部を形成してもよい。下流セクションは、フィルターを含んでもよい。
【0009】
本明細書において、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置とを備える、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドを備え得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置付けられた下流セクションを備え得る。エアロゾル形成基体のロッドは、ラッパー内に組み立てられ得る。下流セクションは、ラッパー内に組み立てられてもよい。エアロゾル発生物品は、ラッパー上に位置する第一の空気進入ゾーンを備え得る。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の内部への空気の進入を可能にするように構成され得る。エアロゾル発生装置は、遠位端および口側端を有し得る。エアロゾル発生装置は、ハウジングを備え得る。ハウジングは、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときにエアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターを備え得る。エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口との間に延びる気流チャネルを備え得る。気流チャネルは、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成され得る。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立され得るように構成され得る。
【0010】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成体を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で約10パーセント超のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。
【0011】
フィルター、または下流セクションは、中空管状セグメントを含んでもよい。中空管状セグメントは、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置してもよい。中空管状セグメントは、エアロゾル形成基体のロッドのすぐ下流に位置してもよい。
【0012】
本発明のエアロゾル発生装置内で、エアロゾル発生物品を消費し、エアロゾルを発生するためには、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立する必要がある。消費中、ユーザーは、エアロゾル発生物品内で発生しているエアロゾルをユーザーが体験および消費できるように、エアロゾル発生物品を吸い得る。こうした引き出し動作を通して、物品内で発生したエアロゾルをユーザーの口に搬送するために、空気は、エアロゾル発生装置の外部から、エアロゾル発生装置を通してエアロゾル発生物品に流入し、エアロゾル発生物品を通して流れ得る。
【0013】
エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立されるように、エアロゾル発生システムを構成することによって、適合性のあるエアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置とともに使用されることが確保される。本発明のエアロゾル発生システムで使用するために、適合性のあるエアロゾル発生物品は、装置空洞内に受容されたときのエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に流体連通が確立されるように構成された第一の空気進入ゾーンを有する必要がある。さらに、適合性のあるエアロゾル発生装置は、装置内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンとの流体連通を確立するように構成される気流チャネルを有する必要がある。
【0014】
エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通は、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンを覆っているか、またはこれに重なり合うエアロゾル発生装置の気流チャネル出口によって確立され得る。したがって、適合性のあるエアロゾル発生物品は、装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生装置の気流チャネル出口が、エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンを覆うか、またはこれに重なり合うように構成された第一の空気進入ゾーンを有する必要がある。さらに、適合性のあるエアロゾル発生装置は、装置内に受容されたときに、出口がエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンを覆うか、またはこれと重なり合うように構成される気流チャネルを有する必要がある。
【0015】
不適合なエアロゾル発生物品が、本開示のエアロゾル発生システムのエアロゾル発生装置とともに使用される場合、ユーザーは、エアロゾル発生システムを使用することができず、不適合なエアロゾル発生物品を消費する、または少なくとも完全に体験することができない場合がある。さらに、適合性のあるエアロゾル発生物品が、本開示のエアロゾル発生システムに属さない異なるエアロゾル発生装置とともに使用される場合、ユーザーは、エアロゾル発生システムを使用することができず、適合性のあるエアロゾル発生物品を消費する、または少なくとも完全に体験することができない場合がある。これは、エアロゾル発生装置の気流チャネル出口とエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンの整列が生じない場合、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が適切にまたは完全に確立されない可能性があるためである。
【0016】
エアロゾル発生装置の外部とエアロゾル発生物品の内部との間の流体連通は、装置の気流チャネルの出口と物品の第一の空気進入ゾーンとの間の部分的または完全な重複または整列によって確立されてもよい。
【0017】
エアロゾル発生装置の外部とエアロゾル発生物品の内部との間の流体連通は、装置の気流チャネルと物品の第一の空気進入ゾーンとの間の部分的または完全な重複または整列によって確立されてもよい。
【0018】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用するヒーター要素を備える装置を指す。
【0019】
本明細書で使用される場合、「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生装置の上流端と下流端との間に延びる、エアロゾル発生物品または装置の主な長軸方向軸に対応する方向を指す。
【0020】
本明細書で使用される場合、「上流」および「下流」という用語は、使用中にエアロゾル発生物品を通してエアロゾルが搬送される方向に対する、エアロゾル発生物品または装置の要素もしくは要素の部分の相対的な位置を説明する。
【0021】
「口側端」という用語は、要素または構成要素の通常の使用中に、ユーザーの口の中または口の近くにあるように構成されている、要素または構成要素の部分を指す。構成要素の口側端はまた、同じ構成要素の下流端に対応し得る。例えば、エアロゾル発生物品の口側端はまた、物品の下流端であってもよい。エアロゾル発生物品または装置の口側端は、通常の使用中に、消費者の口の中または口の近くに置かれるように構成されている。エアロゾル発生装置の口側端は、エアロゾル発生装置の近位端とも称され得る。
【0022】
使用中、主に空気はエアロゾル発生物品を通して長軸方向に引き出される。装置の外部では、空気は、上流端を介して物品を通して引き出され得る。
【0023】
「横断方向」という用語は、長手方向軸に対して直角をなす方向を指す。エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生物品の構成要素の「断面」への任意の言及は、別途記載のない限り、横断断面を指す。
【0024】
「長さ」という用語は、長軸方向に対するエアロゾル発生物品または装置の構成要素の寸法を意味する。
【0025】
装置空洞は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーと称され得る。装置空洞は、遠位端と口側端または近位端との間に延び得る。装置空洞の遠位端は、閉鎖端であってもよく、装置空洞の口側端または近位端は、開放端であってもよい。エアロゾル発生物品は、装置空洞の開放端を介して、装置空洞または加熱チャンバーの中に挿入されてもよい。装置空洞は、エアロゾル発生物品の同じ形状に適合するように、円筒形状であってもよい。
【0026】
「内に受容」という表現は、構成要素または要素が、別の構成要素または要素内に、完全にまたは部分的に受容されるという事実を指す場合がある。例えば、「エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されている」という表現は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生物品の装置空洞内に、完全にまたは部分的に受容されていることを指す。エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品は、装置空洞の遠位端に当接し得る。エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品は、装置空洞の遠位端に実質的に近接し得る。装置空洞の遠位端は、端壁によって画定され得る。
【0027】
装置空洞の長さは、約10mm~約50mmであってもよい。装置空洞の長さは、約20mm~約40mmであってもよい。装置空洞の長さは、約25mm~約30mmであってもよい。装置空洞の長さは、エアロゾル形成基体のロッドの長さと同じか、またはそれより長くてもよい。
【0028】
装置空洞の直径は、約4mm~約50mmであってもよい。装置空洞の直径は、約4mm~約30mmであってもよい。装置空洞の直径は、約5mm~約15mmであってもよい。装置空洞の直径は、約6mm~約12mmであってもよい。装置空洞の直径は、約7mm~約10mmであってもよい。装置空洞の直径は、約7mm~約8mmであってもよい。
【0029】
装置空洞の直径は、エアロゾル発生物品の直径と同じか、またはそれより大きくてもよい。装置空洞の直径は、エアロゾル発生物品との緊密な嵌合を確立するために、エアロゾル発生物品の直径と同じであってもよい。
【0030】
装置空洞は、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品との緊密な嵌合を確立するように構成され得る。緊密な嵌合とは、滑り嵌めを指し得る。エアロゾル発生装置は、周辺壁を備え得る。こうした周辺壁は、装置空洞、または加熱チャンバーを画定し得る。装置空洞を画定する周辺壁は、装置内に受容されたときに、装置空洞を画定する周辺壁とエアロゾル発生物品との間に実質的にギャップまたは空のスペースがないように、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品と緊密な嵌合で係合するように構成され得る。
【0031】
こうした気密嵌合は、装置空洞と、その中に受容されたエアロゾル発生物品との間に気密嵌合または構成を確立し得る。こうした気密な構成は、空気は、気流チャネル出口および第一の空気進入ゾーンの整列または重複を通してのみ、エアロゾル発生物品の内部に引き出すことができることを意味し得る。こうした気密な構成では、装置空洞を画定する周辺壁と、空気が流れるエアロゾル発生物品との間に、実質的にギャップまたは空のスペースがない。したがって、不適合なエアロゾル発生物品が、エアロゾル発生装置とともに使用される場合には、こうした整列は生じず、したがって、不適合なエアロゾル発生物品を通して空気が引き出されない場合がある。
【0032】
エアロゾル発生物品との緊密な嵌合は、装置空洞の全長に沿って、または装置空洞の長さの一部分に沿って確立され得る。緊密な嵌合は、エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンの下流の位置に確立され得る。こうした緊密な嵌合を確立するように構成された周辺壁の一部分は、周辺壁の封止部分と称され得る。こうした緊密な嵌合は、気流チャネルがエアロゾル発生装置の周辺壁の厚さ内に画定されるときに確立され得る。周辺壁の封止部分は、装置空洞の全長に沿って画定されてもよい。
【0033】
気流チャネルが装置ハウジングの周辺壁の内表面上に画定される場合、気流チャネルと装置空洞の遠位端との間の周辺壁の一部分は、周辺壁の封止部分を画定し得る。これにより、空気が気流チャネルを超えてエアロゾル発生物品の上流端に向かって流れないことが確保される。気流チャネルと装置空洞の遠位端との間の周辺壁の一部分は、装置内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の上流部分との気密な構成を形成し得る。
【0034】
周辺壁の封止部分は、エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンの下流の位置においてエアロゾル発生物品の一部分との気密嵌合を確立するように構成され得る。周辺壁の封止部分は、エアロゾル発生物品の第二の空気進入ゾーンの下流の位置においてエアロゾル発生物品の一部分との気密嵌合を確立するように構成され得る。
【0035】
装置空洞の直径は、エアロゾル発生装置の長軸方向に沿って変化し得る。装置空洞の直径は、装置空洞の遠位端から周辺壁の封止部分まで減少してもよい。
【0036】
装置空洞の直径は、周辺壁の封止部分から装置空洞の遠位端に向かう方向に増大してもよい。装置空洞の遠位端と周辺壁の封止部分との間の装置空洞の直径は、装置空洞の残りの部分の直径より大きくてもよい。装置空洞の直径は、周辺壁の封止部分から離れる方向、および装置の口側端から離れる方向に増大してもよい。
【0037】
装置空洞の他の部分よりも大きな直径または複数のより大きな直径を装置空洞の一部に提供することによって、装置空洞は、装置内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の上流部分の周り(周囲)にギャップまたはチャンバーを画定し得る。こうした実施形態では、第一の空気進入ゾーンと装置の気流チャネルの第一の出口との間の整列または重複は、装置の外部と物品の内部との間の流体連通を確保するために必要ではない場合がある。第一の空気進入ゾーンを介して空気を物品の中に入れる必要は依然としてある。気流チャネルの第一の出口を介して装置空洞に流入する空気は、こうしたギャップまたはチャンバーに流入し、次いで、第一の空気進入ゾーンを介して物品の中に引き出され得る。こうしたギャップまたはチャンバーは、物品の当該上流部分の周りに空気のクッションを提供し、これは、装置のヒーターによって加熱されるか、または物品を囲む冷却空気のクッションとして作用するかのいずれかであり得る。
【0038】
エアロゾル発生装置は、装置空洞を画定する周辺壁を備えてもよく、エアロゾル発生装置は、周辺壁から装置空洞の中に延びる外周突出部を備えてもよく、外周突出部は、エアロゾル発生装置内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンの下流の位置においてエアロゾル発生物品の一部分との気密嵌合を確立するように構成されている。
【0039】
装置空洞の直径は、エアロゾル発生物品の直径より大きくてもよく、外周突出部の内径は、物品がエアロゾル発生装置内に受容された後に、物品と外周突出部との間に緊密な嵌合が確立されるように、エアロゾル発生物品の直径と同じであってもよい。外周突出部の内径は、エアロゾル発生物品の直径より小さくてもよい。これにより、気密嵌合がより確実に確立されることが確保され得る。
【0040】
第一の空気進入ゾーンの下流にエアロゾル発生物品との気密嵌合を確立することによって、空気が、気流チャネル出口と第一の空気進入ゾーンの整列を通してのみ、エアロゾル発生物品の内部に入ることができることがさらに確保される。これは、いずれも上述した、周辺壁の封止部分または外周突出部のいずれかによって達成され得る。
【0041】
エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたとき、エアロゾル発生物品の上流端は、空気がその上流端を通してエアロゾル発生物品に入ることが実質的に防止されるように遮断されてもよい。しかしながら、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置内に受容されていないときには、空気は、その上流端を通してエアロゾル発生物品を通して流れ得る。物品が装置内に受容または挿入されると、エアロゾル発生物品の上流端は、空気がもはや物品の上流端を通して流れることができなくなり得るように、装置空洞の遠位端の周りにあってもよい。そのため、気流チャネルを通して流れる空気は、第一の空気進入ゾーンを介してのみ物品を通して引き出すことができ得る。エアロゾル発生物品の上流端は、エアロゾル形成基体のロッドの上流端によって画定されてもよい。
【0042】
エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口との間に延びる気流チャネルを備え得る。気流チャネルは、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成され得る。エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジング内に画定されて、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通を可能にし得る。エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容される場合、気流チャネルは、発生されたエアロゾルを、物品の口側端から引き出すユーザーに送達するために、物品に流入する空気を提供するように構成され得る。
【0043】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジングの周辺壁内に、または周辺壁によって画定されてもよい。言い換えれば、エアロゾル発生装置の気流チャネルは、周辺壁の厚さ内に、または周辺壁の内表面によって、または両方の組み合わせによって画定されてもよい。気流チャネルは、周辺壁の内表面によって部分的に画定されてもよく、周辺壁の厚さ内に部分的に画定されてもよい。周辺壁の内表面は、装置空洞の周縁を画定する。
【0044】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置の口側端または近位端に位置する入口から、装置の口側端から離れて位置する出口まで延び得る。気流チャネルは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に沿って延び得る。気流チャネルの出口は、適合性のあるエアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、出口が物品の第一の空気進入ゾーンを覆うように構成されている。
【0045】
気流チャネルには、エアロゾル発生装置とともに使用されるように構成された物品に提供された空気進入ゾーン毎に一つずつ、二つ以上の出口が提供されてもよい。例えば、エアロゾル発生物品が第一の空気進入ゾーンおよび第二の空気進入ゾーンを備える場合、対応するエアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置内に完全に受容されたときに、第一の空気進入ゾーンを覆うための少なくとも一つの第一の出口、および第二の空気進入ゾーンを覆うための少なくとも一つの第二の出口を有してもよい。したがって、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一および第二の空気進入ゾーンとエアロゾル発生装置の気流チャネルとの間に確立される流体連通によって確立されるように構成され得る。
【0046】
気流チャネルが装置の周辺壁内に画定される場合、気流チャネルは、チャネル入口から装置の軸方向に延びる第一の部分、および第一の部分の端からチャネル出口の方向に対して横断方向または半径方向に延びる第二の部分を含んでもよい。結果として、気流チャネルは、気流チャネルの入口および出口を接続するための屈曲またはエルボーを含み得る。気流チャネルがその長さに沿って二つ以上の出口を含む場合、気流チャネルは、第一の部分からさらなる出口の各々に横断方向に延びるさらなるチャネル部分を含み得る。気流チャネルが単一の出口を含む場合、気流チャネルはL字形状の屈曲またはエルボーを含み得る。
【0047】
気流チャネルが周辺壁の内表面によって画定される場合、気流チャネルの長さは、装置空洞に直接露出されてもよく、すなわち、気流チャネルの長軸方向側面は、装置空洞に対して開放されてもよい。気流チャネルを画定する周辺壁の一部分の厚さは、周辺壁の残りの部分の厚さより小さい場合がある。気流チャネルを画定する周辺壁の一部分の直径は、周辺壁の残りの部分の直径より大きい場合がある。こうした実施形態では、気流チャネルは、気流チャネルが装置空洞および装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品を囲むように、環状形状であってもよい。
【0048】
気流チャネルがハウジングの周辺壁の内表面によって画定される実施形態では、気流チャネルの全長は、装置空洞、およびそれ故に装置内に受容されたエアロゾル発生物品に露出または開放されてもよい。こうした実施形態では、エアロゾル発生装置の外部とエアロゾル発生物品の内部との間に流体連通を確立するために、気流チャネルは、適合性のあるエアロゾル発生物品のすべての空気進入ゾーンを覆うように構成されている。こうした実施形態では、気流チャネルの出口は、気流チャネルの開放側、すなわち、装置空洞に露出または開放された気流チャネルの側面とみなされ得る。
【0049】
気流チャネルの長さは、装置空洞の長さ未満であってもよい。気流チャネルの長さは、気流チャネルが延びる長軸方向または軸方向の距離を指す。
【0050】
気流チャネルは、気流チャネルの第一の出口が、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンと整列するか、またはこれを覆うように配設されるように構成されてもよい。気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジングの口側端に位置する第一の入口から第一の出口まで延び得る。気流チャネルの第一の出口、または任意の出口は、装置空洞の遠位端と口側端との間に提供され得る。
【0051】
第一の出口は、装置空洞の遠位端から少なくとも約2mm離れて位置してもよい。第一の出口は、装置空洞の遠位端から少なくとも約3mm離れて位置してもよい。第一の出口は、装置空洞の遠位端から少なくとも約5mm離れて位置してもよい。第一の出口は、装置空洞の遠位端から少なくとも約7mm離れて位置してもよい。
【0052】
第一の出口の装置空洞の遠位端からの距離と、物品が装置空洞内に受容されたときの、第一の空気進入ゾーンの装置空洞の遠位端からの距離は、類似しているか、同じであり得る。気流チャネルのさらなる出口の装置空洞の遠位端からの距離と、物品が装置空洞内に受容されたときの、さらなる空気進入ゾーンの装置空洞の遠位端からの距離は、類似しているか、同じであり得る。気流チャネルの遠位端の装置空洞の遠位端からの距離と、物品が装置空洞内に受容されたときの、空気進入ゾーンの装置空洞の遠位端からの距離は、類似しているか、同じであり得る。
【0053】
第一の出口は、装置空洞の遠位端から約25mm以下離れて位置してもよい。第一の出口は、装置空洞の遠位端から約3mm~約20mm離れて位置してもよい。第一の出口は、装置空洞の遠位端から約5mm~約18mm離れて位置してもよい。第一の出口は、装置空洞の遠位端から約7mm~約16mm離れて位置してもよい。気流チャネルは、装置空洞の遠位端を超えて延びない場合がある。
【0054】
気流チャネルの長さは、約23mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約3mm~約100mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約8mm~約70mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約10mm~約50mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約12mm~約40mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約12mm~約40mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約15mm~約30mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約20mm~約25mmであってもよい。
【0055】
適合性のあるエアロゾル発生物品がエアロゾル形成基体のロッドの下流に位置する第一の空気進入ゾーンを備える場合、気流チャネルの長さは、約8mm~約25mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約10mm~約15mmであってもよい。気流チャネルの長さは、約11mm~約13mmであってもよい。
【0056】
気流チャネルの直径は、約0.1mm~約5mmであってもよい。気流チャネルの直径は、約0.5mm~約4mmであってもよい。気流チャネルの直径は、約1mm~約3mmであってもよい。気流チャネルの直径は、約1.5mm~約2.5mmであってもよい。気流チャネルとその出口および入口の直径は、同じであっても異なっていてもよい。
【0057】
気流チャネルの「長さ」は、気流チャネルが長軸方向にどの程度延びるかを指し得る。
【0058】
エアロゾル発生装置内に、各々が少なくとも一つの入口と少なくとも一つの出口を有する複数の気流チャネルが提供されてもよい。こうした複数の気流チャネルは、装置空洞の周りに均等に、かつ円周方向に分布し得る。
【0059】
気流チャネル、または各気流チャネルは、単一の入口および複数の出口を含んでもよい。こうした実施形態では、エアロゾル発生装置内に受容されるように構成されたエアロゾル発生物品上に提供された各空気進入ゾーンに対応する一つの出口が存在してもよい。
【0060】
上述したように、本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドおよびフィルター、またはエアロゾル形成基体のロッドの下流に位置する下流セクションを備える。
【0061】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体のロッドの上流の位置に上流セクションをさらに備え得る。上流セクションは、一つ以上の上流要素を備え得る。一部の実施形態では、上流セクションは、エアロゾル発生要素のすぐ上流に配設された上流要素を含み得る。上流要素は、エアロゾル発生基体の上流端からエアロゾル発生物品の上流端に延び得る。上流要素は、エアロゾル発生物品の上流端に当接し得る。上流要素は、上流セクションと称され得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の上流端に空気吸込み口を備え得る。エアロゾル発生物品が上流要素を備える場合、空気吸込み口は上流要素を通して提供されてもよい。空気吸込み口を通して入る空気は、主流エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生基体を通過し得る。
【0062】
上流セクションの空隙率または浸透性は、エアロゾル発生物品の望ましい全体的な引き出し抵抗を提供するために、有利に変化し得る。
【0063】
一部の実施形態では、上流セクションは、空気に対して不透過性である材料から形成されてもよい。こうした実施形態では、エアロゾル発生物品は、ラッパー内に提供される好適な通気手段を介して、空気がエアロゾル発生基体のロッド内に流れるように構成され得る。
【0064】
上流セクションは、エアロゾル発生物品での使用に好適な任意の材料で作製されてもよい。例えば、上流要素は、材料のプラグを含み得る。上流セクションを形成するための好適な材料には、フィルター材料、セラミック、高分子材料、セルロースアセテート、厚紙、ゼオライト、またはエアロゾル発生基体が含まれる。上流セクションは、セルロースアセテートを含むプラグを含むことが好ましい。
【0065】
上流セクションが材料のプラグを含む場合、材料のプラグの下流端は、エアロゾル発生基体の上流端の周りにあってもよい。例えば、上流セクションは、エアロゾル発生基体の上流端に当接するセルロースアセテートを含むプラグを含み得る。これは有利なことに、エアロゾル発生基体を適所に保持するのに役立ち得る。
【0066】
上流セクションが材料のプラグを含む場合、材料のプラグの下流端は、エアロゾル発生基体の上流端から間隙を介してもよい。上流要素は、繊維質の濾過材料を含むプラグを含み得る。
【0067】
上流セクションは、少なくとも約1ミリメートルの長さを有し得る。例えば、上流セクションは、少なくとも約2ミリメートル、少なくとも約4ミリメートル、または少なくとも約6ミリメートルの長さを有してもよい。
【0068】
上流セクションは、約15ミリメートル以下の長さを有してもよい。例えば、上流セクションは、約12ミリメートル以下、約10ミリメートル以下、または約8ミリメートル以下の長さを有してもよい。
【0069】
上流セクションは、約1ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有してもよい。例えば、上流セクションは、約2ミリメートル~約12ミリメートル、約4ミリメートル~約10ミリメートル、または約6ミリメートル~約8ミリメートルの長さを有してもよい。
【0070】
上流セクションまたは要素は、中空管状セグメントを含んでもよい。
【0071】
フィルターまたは下流セクションは、濾過材料のプラグと、エアロゾル形成基体のロッドとマウスピースセグメントとの間の場所にある中空管状セグメントとを含み得る。三つの要素はすべて長軸方向に整列していてもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、少なくともエアロゾル形成体を含み得る。中空管状セグメントは、支持セグメントまたは冷却セグメントであってもよい。中空管状セグメントは、エアロゾル形成基体のすぐ下流に位置付けられてもよく、または位置してもよい。
【0072】
フィルターまたは下流セクションは、濾過材料のプラグと、エアロゾル形成基体のロッドとマウスピースセグメントとの間の場所にあるエアロゾル冷却セグメント(または要素)とを含み得る。三つの要素はすべて長軸方向に整列していてもよい。
【0073】
マウスピースセグメントは、中空管状セグメントを含み得る。マウスピースセグメントは、中空管状セグメントであってもよい。マウスピースセグメントは、濾過材料のプラグであってもよい。
【0074】
本明細書で使用される「エアロゾル冷却要素」は、使用中にエアロゾル形成基体から放出された揮発性化合物によって形成されたエアロゾルが、ユーザーによって吸入される前にエアロゾル冷却要素を通過し、かつエアロゾル冷却要素によって冷却されるように、エアロゾル形成基体の下流に位置するエアロゾル発生物品の構成要素を指し得る。エアロゾル冷却要素は広い表面積を有するが、低い圧力降下を生じさせる。エアロゾル冷却要素は、熱伝達によって要素を通して引き出されたエアロゾルの流れの温度を冷却するように作用する場合がある。エアロゾルの成分は、エアロゾル冷却要素および緩い熱エネルギーと相互作用するだろう。
【0075】
エアロゾル冷却要素は、金属箔、ポリマーシート、および実質的に非多孔性の紙またはボール紙から成る群より選択されるシート材料を含み得る。一部の実施形態では、エアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)およびアルミ箔からなる群から選択されるシート材料を含んでもよい。
【0076】
消費後、エアロゾル発生物品は典型的には廃棄される。エアロゾル発生物品を形成する要素を生分解性とすることは有利であり得る。したがって、エアロゾル冷却要素は、例えば、非多孔性紙などの生分解性材料、またはポリ乳酸またはMater-Bi(登録商標)の等級(デンプンベースのコポリエステルの市販のファミリー)などの生分解性高分子から形成されることが有利であり得る。一部の実施形態では、エアロゾル発生物品全体は、生分解性または堆肥化可能である。
【0077】
一部の実施形態では、本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドと中空管状セグメントまたはエアロゾル冷却セグメント(または要素)との間に、これらと長軸方向に整列して配設された追加の支持要素(または支持セグメント)を備え得る。より詳細には、支持要素(または支持セグメント)は、ロッドのすぐ下流、かつ中空管状セグメントまたはエアロゾル冷却要素のすぐ上流に提供され得る。追加の支持要素またはセグメントは、管状であってもよい。
【0078】
エアロゾル発生物品のラッパーは、空気不透過性材料を含んでもよい。エアロゾル発生物品のラッパーは、空気不浸透性材料を含んでもよい。エアロゾル発生物品に空気不透過性または空気不浸透性の材料を提供することによって、エアロゾル発生物品の上流端が、エアロゾル発生装置の装置空洞または加熱チャンバー内への挿入時に遮断されるときに、空気をエアロゾル発生物品に入れるためには第一の空気進入ゾーンを通して空気を引き出さす必要があることが確保される。言い換えれば、第一の空気進入ゾーンは、空気を物品内に引き出すことができる、主な、かつ唯一の物品の空気取り込み部分を画定し得る。
【0079】
「空気不透過性材料」または「空気不浸透性材料」という表現は本明細書全体を通して、材料中の隙間また細孔を通して流体、特に空気および煙の通過を実質的に可能にしない材料を意味するために使用される。例えば、ラッパーが空気およびエアロゾル粒子に対して不浸透性の材料で形成される場合、物品を通して引き出される空気およびエアロゾル粒子は、ラッパーの材料にわたって流れることができない。対照的に、「多孔性」という用語は本明細書において、材料を通した空気の通過を可能にする複数の細孔または開口部を提供する材料を指すために使用される。
【0080】
ラッパーに空気不透過性材料を提供することによって、空気は、エアロゾル発生装置内に物品が受容されたときに、ラッパー内に提供された第一の空気進入ゾーンを介してのみ、エアロゾル発生物品の内部にアクセスし得る。
【0081】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品に沿って(第一)の位置に位置してもよい。エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの周りに位置してもよい。エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドに沿った位置に位置してもよい。
【0082】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流の位置に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの、またはロッドから少なくとも1mm下流に位置してもよい。
【0083】
エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントに沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの周りに位置してもよい。エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントに沿った位置に位置してもよい。
【0084】
エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンは、支持セグメントに沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、支持セグメントの周りに位置してもよい。エアロゾル発生物品の第一の空気進入ゾーンは、支持セグメントに沿った位置に位置してもよい。支持セグメントは、中空支持セグメントであってもよい。
【0085】
エアロゾル発生物品は、上流端と下流端との間に延びてもよい。物品の下流端は、エアロゾル形成基体のロッドの下流端と一致し得る。言い換えれば、エアロゾル形成基体のロッドの下流端は、エアロゾル発生物品の下流端を画定し得る。
【0086】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約2mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約3mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約4mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約5mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約6mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約7mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約8mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約9mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約10mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約12mm下流に位置してもよい。
【0087】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約20mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約15mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約14mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約13mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約12mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約10mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約9mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約8mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約6mm以下下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約5mm以下下流に位置してもよい。
【0088】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約20mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約3mm~約15mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約4mm~約12mm下流に位置してもよい。
【0089】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約15mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約3mm~約12mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約5mm~約10mm下流に位置してもよい。
【0090】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約12mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約3mm~約10mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約5mm~約8mm下流に位置してもよい。
【0091】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約10mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約3mm~約9mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約5mm~約8mm下流に位置してもよい。
【0092】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約8mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約6mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約2mm~約5mm下流に位置してもよい。
【0093】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約10mm~約20mm下流に位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約12mm~約15mm下流に位置してもよい。
【0094】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流半分に沿って位置してもよい。エアロゾル形成基体のロッドの上流半分に沿って第一の空気進入ゾーンを位置付けることによって、エアロゾル発生を最適化し、エアロゾル形成基体を効率的に使用するために、第一の空気進入ゾーンを通して引き出される空気が、エアロゾル形成基体のロッドの実質的な長さを通して引き出され得る。
【0095】
第一の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流半分に沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流半分に沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流半分に沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの下流半分に沿って位置してもよい。第一の空気進入ゾーンは、支持セグメントの下流半分に沿って位置してもよい。
【0096】
本明細書全体を通して、空気進入ゾーンがエアロゾル発生物品の特定の構成要素に沿って位置しているか、または位置し得ると記載される場合、これは、空気進入ゾーンが、エアロゾル発生物品のこうした構成要素を覆うラッパーの一部上に位置するという事実を指す。例えば、空気進入ゾーンが、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置する場合、これは、空気進入ゾーンが、エアロゾル形成基体のロッドを覆うラッパーの一部分上に位置するという事実を指す。
【0097】
「上流半分」という用語は、要素の上流端と要素の中間点との間の、要素の領域または部分を指す。「下流半分」という用語は、要素の下流端と要素の中間点との間の、要素の領域または部分を指す。
【0098】
エアロゾル発生物品には、第一の空気進入ゾーンに追加の機能を提供するために、追加の空気進入ゾーンが提供されてもよい。エアロゾル発生物品は、ラッパー上に位置する第二の空気進入ゾーンを備え得る。こうした第二の空気進入ゾーンは、通気ゾーンとして使用中に装置内のエアロゾル発生物品に通気を提供するように構成されてもよく、第一の空気進入ゾーンは、物品の空気取り込みゾーンとして機能する。さらに、空気進入ゾーンは、通常の使用および適合性のある使用中に物品にさらなる通気を提供するために提供され得る。
【0099】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品に沿った(第二の)位置に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの下流の位置においてラッパー上に位置し得る。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンと同じエアロゾル発生物品の構成要素に沿った場所に提供されてもよい。例えば、第一の空気進入ゾーンがエアロゾル形成基体のロッドに沿って提供される場合、第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの下流の位置においてエアロゾル形成基体のロッドに沿って提供されてもよい。
【0100】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流端の下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品のフィルターまたは下流作用に沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントに沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントに沿って位置してもよい。
【0101】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの少なくとも約1mm下流に位置してもよい。すなわち、第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流端の少なくとも1mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの少なくとも約2mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの少なくとも約3mm下流に位置してもよい。
【0102】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約8mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約7mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約6mm以下下流に位置してもよい。
【0103】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約1mm~約8mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約2mm~約7mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約2mm~約6mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの約3mm~約6mm下流に位置してもよい。
【0104】
第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の少なくとも約1mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の少なくとも約2mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の少なくとも約3mm下流に位置してもよい。
【0105】
第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約8mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約7mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約6mm以下下流に位置してもよい。
【0106】
第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約1mm~約8mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約2mm~約7mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約2mm~約6mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流端の約3mm~約6mmの下流に位置してもよい。
【0107】
第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の少なくとも約1mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の少なくとも約2mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の少なくとも約3mm下流に位置してもよい。
【0108】
第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約8mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約7mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約6mm以下下流に位置してもよい。
【0109】
第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約1mm~約8mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約2mm~約7mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約2mm~約6mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流端の約3mm~約6mmの下流に位置してもよい。
【0110】
上述したように、第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約3.5mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約4mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の少なくとも約6.5mm下流に位置してもよい。
【0111】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約20mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約16mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約12mm以下下流に位置してもよい。
【0112】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約3.5mm~約20mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約4mm~約16mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流端の約6.5mm~約12mm下流に位置してもよい。
【0113】
第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの少なくとも約1.5mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの少なくとも約2mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの少なくとも約3mm下流に位置してもよい。
【0114】
第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの少なくとも約10mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの少なくとも約12mm下流に位置してもよい。こうした実施形態では、第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置してもよい。
【0115】
第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの約20mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの約18mm以下下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの約16mm以下下流に位置してもよい。
【0116】
第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの約1.5mm~約20mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの約2mm~約18mm下流に位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、第一の空気進入ゾーンの約3mm~約16mm下流に位置してもよい。
【0117】
第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの上流半分に沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドの下流半分に沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの上流半分に沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの上流半分に沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、中空管状セグメントの下流半分に沿って位置してもよい。第二の空気進入ゾーンは、支持セグメントの下流半分に沿って位置してもよい。
【0118】
空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品のラッパーを貫通する、一つ以上の列の開口または穿孔を含み得る。空気進入ゾーンの開口または穿孔は、エアロゾル発生物品のフィルターまたは下流セクションを通って延び得る。空気進入ゾーンの開口または穿孔は、物品の中空管状セグメントの周辺壁を通って延び得る。空気進入ゾーンの開口または穿孔は、特に支持セグメントが中空である場合、物品の支持セグメントの周辺壁を通って延び得る。
【0119】
空気進入ゾーンは、一列の開口または穿孔のみを含み得る。開口または穿孔の列は、8~30個の開口または穿孔を備え得る。開口または穿孔の列は、10~20個の開口または穿孔を備え得る。空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品を囲んでもよい。空気進入ゾーンは、エアロゾル形成基体のロッドを囲んでもよい。空気進入ゾーンは、中空管状セグメントを囲んでもよい。空気進入ゾーンは、支持セグメントを囲んでもよい。
【0120】
空気進入ゾーンの穿孔は、均一なサイズのものであってもよい。代替として、穿孔はサイズが変動してもよい。穿孔の数およびサイズを変動させることによって、消費者が使用中にエアロゾル発生物品のマウスピースを吸うときに、中空管状セグメントの中に入る外気の量を調整することが可能である。そのため、有利なことに、エアロゾル発生物品の通気レベルまたは空気取り込みレベルを調整することが可能である。穿孔は、円形であることが好ましい。
【0121】
空気進入穿孔は、任意の適切な技法を使用して、例えばレーザー技術、エアロゾル発生物品の一部としての中空管状セグメントまたは支持セグメントの機械的穿孔、または他の要素と組み合わされてエアロゾル発生物品を形成する前の中空管状セグメントまたは支持セグメントの事前穿孔によって、形成することができる。穿孔は、オンラインレーザー穿孔によって形成されることが好ましい。
【0122】
加えて、発明者らは、本発明によるエアロゾル発生物品において、上述の中空管状セグメントによって画定された導管に沿った場所で通気空気を入れることによって生じる冷却および希釈効果には、フェノール含有種の発生および送達に驚くべき低減効果があることを見いだした。
【0123】
空気進入ゾーンまたは通気ゾーンは、中空管状セグメントの周辺壁を通して形成された一列以上の穿孔を含んでもよい。上述したように、第二の空気進入ゾーンは通気ゾーンであり得る。通気ゾーンは、一列の穿孔のみを含むことが好ましい。これは、中空管セグメントによって画定された空洞の短い部分にわたる通気によってもたらされた冷却効果を凝縮させることによって、エアロゾルの核形成をさらに高めることが可能であるという点で有利であると理解される。これは、揮発した種の流れの、より高速でより劇的な冷却が、エアロゾル粒子の新たな核の形成に特に有利に働くことが期待されるからである。
【0124】
一列以上の穿孔は、中空管の壁の周りに円周方向に配置されていることが好ましい。通気ゾーンが、中空管状セグメントの周辺壁を通して形成された二列以上の穿孔を備える場合、列は中空管状セグメントに沿って互いに長軸方向に離隔している。
【0125】
空気進入穿孔または開口の半径は、少なくとも約0.05mmであってもよい。空気進入穿孔または開口の半径は、少なくとも約0.06mmであってもよい。空気進入穿孔または開口の半径は、少なくとも約0.1mmであってもよい。空気進入穿孔の半径は、約0.06mm~約0.1mmであってもよい。
【0126】
通気穿孔または空気進入穿孔のうちの少なくとも一つの相当直径は好ましくは、少なくとも約100マイクロメートルである。通気穿孔のうちの少なくとも一つの相当直径は、少なくとも約150マイクロメートルであることが好ましい。通気穿孔のうちの少なくとも一つの相当直径は、少なくとも約200マイクロメートルであることがなおより好ましい。加えて、または代替として、通気穿孔のうちの少なくとも一つの相当直径は、約500マイクロメートル未満であることが好ましい。通気穿孔のうちの少なくとも一つの相当直径は、約450マイクロメートル未満であることがより好ましい。通気穿孔のうちの少なくとも一つの相当直径は、約400マイクロメートル未満であることがなおより好ましい。「相当直径」という用語は本明細書において、通気穿孔の断面と同一の表面積を有する円の直径を意味するために使用される。通気穿孔の断面は、任意の適切な形状を有してもよい。しかしながら、円形の通気穿孔が好ましい。
【0127】
通気穿孔または空気進入穿孔は、均一なサイズのものであってもよい。代替として、通気穿孔はサイズが変動してもよい。通気穿孔の数およびサイズを変動させることによって、消費者が使用中にエアロゾル発生物品のマウスピースを吸うときに、中空管状セグメントの中に入る外気の量を調整することが可能である。そのため、有利なことに、エアロゾル発生物品の通気レベルを調整することが可能である。
【0128】
空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品のラッパーの実質的に多孔性部分を含み得る。こうした多孔性部分は、エアロゾル発生物品の空気不透過性または空気不浸透性のラッパーに画定されてもよく、またはエアロゾル発生物品のラッパーの一部を形成する異なる材料によって画定されてもよい。こうした多孔性部分は、ラッパーに画定される多孔性パターンによって画定されてもよい。こうした多孔性部分は、第一または第二の空気進入ゾーンを画定し得る。このように、第一または第二の空気進入ゾーンは、こうした多孔性部分の空隙率特性を有し得る。
【0129】
ラッパーのこうした多孔性部分は、エアロゾル発生物品のラッパーの残りの部分に対して、比較的高い空隙率を有し得る。こうした多孔性部分の空隙率は、少なくとも約3000コレスタ単位(CU)であってもよい。こうした多孔性部分の空隙率は、少なくとも約5000コレスタ単位(CU)であってもよい。こうした多孔性部分の空隙率は、約25000コレスタ単位(CU)未満であってもよい。こうした多孔性部分の空隙率は、約20000コレスタ単位(CU)未満であってもよい。こうした多孔性部分の空隙率は、約3000CU~約25000CUであってもよい。こうした多孔性部分の空隙率は、約5000CU~約20000CUであってもよい。
【0130】
空気進入ゾーン(第一、第二、または任意の空気進入ゾーン)の幅は、少なくとも約1mmであってもよい。空気進入ゾーンの幅は、少なくとも約3mmであってもよい。空気進入ゾーンの幅は、少なくとも約5mmであってもよい。空気進入ゾーンの「幅」は、エアロゾル発生物品の軸方向または長軸方向の空気進入ゾーンのサイズ設定を指す。この空気進入ゾーンの「幅」は、空気進入ゾーンの「長さ」と称され得る。
【0131】
第一の空気進入ゾーンの幅は、第二の空気進入ゾーンの幅より大きくてもよい。これにより、第一の空気進入ゾーンは、適合性のあるエアロゾル発生装置内で受容されたときに、エアロゾル発生物品の一次空気取り込みとしてその機能を果たし、第二のまたは後続の空気進入ゾーンは、二次空気取り込みゾーンまたは通気ゾーンとして機能し得る。
【0132】
こうした比較的幅の広い空気進入ゾーンは、(上述したように)比較的高い空隙率、複数の列の穿孔、または比較的広い穿孔を有するラッパーの多孔性部分から形成され得る。
【0133】
第一の空気進入ゾーンなどの幅の広い空気進入ゾーンを提供することによって、エアロゾル発生装置の気流チャネルの出口と重複または整列する第一の空気進入の表面積がより広く存在することになる。したがって、これは、消費者が適切に物品を消費できるように、エアロゾル発生装置の外部と、装置内に受容されたエアロゾル発生物品の内部との間の流体連通か確立されることを確実に確保する。比較的幅の広い空気進入ゾーンを有することは、装置の気流チャネルの出口と空気進入ゾーンの位置関係に影響を与え得る空気進入ゾーンの製造の不正確さの主な原因となり得る。
【0134】
空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品を完全にまたは部分的に囲んでもよい。空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の周りに位置してもよい。
【0135】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置する第一の空気進入ゾーンおよび第二の空気進入ゾーンを備えてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置する第一の空気進入ゾーンと、エアロゾル形成基体のロッドの下流に位置付する第二の空気進入ゾーンとを備えてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置する第一の空気進入ゾーンと、中空管状セグメントに沿って位置する第二の空気進入ゾーンとを備えてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体のロッドに沿って位置する第一の空気進入ゾーンと、支持セグメントに沿って位置する第二の空気進入ゾーンとを備えてもよい。
【0136】
各空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の内部への一定のレベルの空気進入を提供または可能にし得る。空気進入のレベルは、エアロゾル発生物品の内部に入るために、空気進入ゾーンを通して入ることが可能な流体の量を指し得る。空気進入のレベルは、一定期間の間(秒で表される)に空気進入ゾーンを介して入り得る空気の体積(立方ミリメートル)で表され得る。空気進入のレベルは、質量流量(グラムまたはキログラム/秒)、または体積流量(ミリリットルまたはリットル/秒)で表され得る。
【0137】
第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルより大きくなるように構成され得る。これは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置内に受容されたときに、物品のための一次空気取り込みゾーンとして機能するように、使用中に適切な量の空気が第一の空気進入ゾーンを通して流れ、第二の空気進入ゾーンは、物品に通気を提供し得ることを確保する。
【0138】
空気進入ゾーンを通した空気進入のレベルは、体積流量として定義され得る。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より少なくとも約10パーセント大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より少なくとも約20パーセント大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より少なくとも約30パーセント大きくてもよい。
【0139】
空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より約300パーセント未満大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より約200パーセント未満大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より約100パーセント未満大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より約90パーセント未満大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より約75パーセント未満大きくてもよい。空気進入のレベル、すなわち、第一の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベルは、第二の空気進入ゾーンを通したエアロゾル発生物品の内部への空気進入のレベル(体積流量)より約60パーセント未満大きくてもよい。
【0140】
一定期間中、気流チャネル、または複数の気流チャネルを通してエアロゾル発生装置に入る特定の体積の空気から、こうした空気取り込みの第一の割合が第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、こうした空気取り込みの第二の割合が第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。例えば、一定期間T中、空気の体積Vがエアロゾル発生装置の中に入り、次いで、Vの第一の割合(Vの割合で表される)が第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、Vの第二の割合が第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0141】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の少なくとも約50パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の少なくとも約55パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の少なくとも約60パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の少なくとも約70パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の少なくとも約75パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0142】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約50パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約45パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約40パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約30パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約25パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0143】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約50パーセントが第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、こうした総体積の約50パーセントが第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0144】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約55パーセントが第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、こうした総体積の約45パーセントが第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0145】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約60パーセントが第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、こうした総体積の約40パーセントが第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0146】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約70パーセントが第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、こうした総体積の約30パーセントが第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0147】
一定期間中、エアロゾル発生装置に入る空気取り込みの総体積に対して、こうした総体積の約75パーセントが第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り、こうした総体積の約25パーセントが第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品の内部に入り得る。
【0148】
同様に、特定の体積流量は、空気がエアロゾル発生物品に向かって気流チャネルを出る前に、エアロゾル発生装置の気流チャネルまたは複数の気流チャネルを通って流れてもよい。こうした取り込み体積流量(または出口前の気流チャネル内に存在する気流チャネル体積流量)から、こうした取り込み体積流量の第一の割合が第一の空気進入ゾーンを通して流れてもよく、こうした取り込み体積流量の第二の割合が第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。例えば、体積流量VFは、気流チャネルを通して流れてもよく、次いで、VFの第一の割合(VFの割合で表される)が第一の空気進入ゾーンを通して流れ、VFの第二の割合が第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0149】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の少なくとも約50パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の少なくとも約55パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の少なくとも約60パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の少なくとも約70パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の少なくとも約75パーセントは、第一の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0150】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約50パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約45パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約40パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約30パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約25パーセント未満は、第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0151】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約50パーセントが第一の空気進入ゾーンを通して流れ、こうした取り込み体積流量の約50パーセントが第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0152】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約55パーセントが第一の空気進入ゾーンを通して流れ、こうした取り込み体積流量の約45パーセントが第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0153】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約60パーセントが第一の空気進入ゾーンを通して流れ、こうした取り込み体積流量の約40パーセントが第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0154】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約70パーセントが第一の空気進入ゾーンを通して流れ、こうした取り込み体積流量の約30パーセントが第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0155】
エアロゾル発生装置の気流チャネルを通して流れる取り込み体積流量に対して、こうした取り込み体積流量の約75パーセントが第一の空気進入ゾーンを通して流れ、こうした取り込み体積流量の約25パーセントが第二の空気進入ゾーンを通して流れてもよい。
【0156】
「通気レベル」という用語は、空気進入ゾーン(空気進入気流)を介してエアロゾル発生物品中に入る気流と、口側端または下流端を介してエアロゾル発生物品を出る気流との間の体積比を示すために、本明細書全体を通して使用され得る。通気レベルが大きいほど、消費者に送達されるエアロゾル流の希釈が高くなる。通気レベルは、エアロゾル発生物品上でそれ自体に対して、つまり、エアロゾル発生物品を、エアロゾル形成基体を加熱するように適合された好適なエアロゾル発生装置に挿入することなく、測定される。
【0157】
第一の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、存在する場合、他のすべての空気進入ゾーンを遮蔽して、空気がエアロゾル発生物品の前方端または上流端および第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品に流入するように、エアロゾル発生物品の口側端から空気を引き出すことによって測定され得る。第一の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、第一の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品に入る空気(気流)の流量と、口側端でエアロゾル発生物品を出る空気の流量との間の比として定義され得る。
【0158】
第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、存在する場合、他のすべての空気進入ゾーンを遮蔽して、空気がエアロゾル発生物品の前方端または上流端および第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品に流入するように、エアロゾル発生物品の口側端から空気を引き出すことによって測定され得る。第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、第二の空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品に入る空気(気流)の流量と、口側端でエアロゾル発生物品を出る空気の流量との間の比として定義され得る。
【0159】
エアロゾル発生物品の総通気レベルは、エアロゾル発生物品に存在するいずれの空気進入ゾーンも遮蔽せず、空気がエアロゾル発生物品の前方端または上流端および空気進入ゾーンを通してエアロゾル発生物品に流入するように、エアロゾル発生物品の口側端から空気を引き出すことによって測定され得る。エアロゾル発生物品の総通気レベルは、空気進入ゾーンの各々を通してエアロゾル発生物品に入る空気の流量の合計と、口側端でエアロゾル発生物品を出る空気の流量との間の比として定義され得る。
【0160】
第一の空気進入ゾーンによってエアロゾル発生物品に提供される通気レベルは、少なくとも約10パーセントであってもよい。第一の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約20パーセントであってもよい。第一の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約25パーセントであってもよい。第一の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約50パーセントであってもよい。第一の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約75パーセントであってもよい。
【0161】
第二の空気進入ゾーンによってエアロゾル発生物品に提供される通気レベルは、少なくとも約10パーセントであってもよい。第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約20パーセントであってもよい。第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約25パーセントであってもよい。第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約50パーセントであってもよい。第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、少なくとも約75パーセントであってもよい。
【0162】
第一の空気進入ゾーンによって、または第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、約75パーセント以下であってもよい。第一の空気進入ゾーンによって、または第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、約60パーセント以下であってもよい。第一の空気進入ゾーンによって、または第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、約50パーセント以下であってもよい。
【0163】
第一の空気進入ゾーンによって、または第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、約10パーセント~約75パーセントであってもよい。第一の空気進入ゾーンによって、または第二の空気進入ゾーンによって提供される通気レベルは、約30パーセント~約60パーセントであってもよい。
【0164】
エアロゾル発生物品は典型的に、少なくとも約10パーセント、好ましくは少なくとも約20パーセントの総通気レベルを有してもよい。
【0165】
エアロゾル発生物品は、少なくとも約20パーセント、または少なくとも約25パーセント、または少なくとも約30の総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、少なくとも約35パーセントの総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約60パーセント未満の総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約50パーセント未満、または約40パーセント未満の総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約25パーセント~約60パーセントの総通気レベルを有してもよい。
【0166】
エアロゾル発生物品は、約10パーセント~約90パーセントの総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約20パーセント~約80パーセントの総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約25パーセント~約60パーセントの総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約30パーセント~約50パーセントの総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約30パーセント~約40パーセントの総通気レベルを有してもよい。
【0167】
エアロゾル発生物品は、約28パーセント~約42パーセントの総通気レベルを有してもよい。エアロゾル発生物品は、約35パーセントの通気レベルを有してもよい。発明者らは驚くべきことに、エアロゾルに対する希釈効果(これは、特に、エアロゾル形成体としてエアロゾル形成基体中に含まれるグリセリンの送達に及ぼす効果を測定することによって評価することができる)が、通気レベルが約30パーセント~約50パーセントである時に、有利なことに最小化されることを見い出した。特に、約35パーセント~約42パーセントの通気レベルが、特に満足のいくグリセリン送達の値につながることが見い出された。同時に、核生成の程度、および結果として、ニコチンおよびエアロゾル形成体(例えば、グリセロール)の送達が強化される。
【0168】
第一の空気進入ゾーンは、第一の、または一次空気取り込みゾーンとして機能してもよく、第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品の通気ゾーンとして機能してもよい。これは、第一の進入ゾーンが、エアロゾル発生物品が装置空洞内に位置するときに空気の第一の取り込み点となるように構成され、物品のラッパー上に提供される任意の他の空気進入ゾーンと比較して、最も高いレベルの空気を中に入れるように構成され得るからである。
【0169】
第一の空気進入ゾーンは、上述のように、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置との間の適合性を、物品の一次空気取り込みゾーンを定義することによって確保し、第二の空気進入ゾーンは、エアロゾル発生物品が装置内に受容されたときに、通常の使用中にエアロゾル発生物品への通気を提供する。すべての空気進入ゾーンは、通常の使用中に、エアロゾル発生装置の装置空洞または加熱チャンバー内に位置し得る。これにより、通常の使用中に、不注意により手または唇で空気進入ゾーンのいずれかを遮蔽し、これにより、物品が良好に通気され得ないためにユーザーの体験に悪影響を与え得ることが防止され得る。
【0170】
通常の使用中にエアロゾル発生物品に通気を提供することには利点がある。理論に束縛されることを望むものではないが、より冷たい外気を、通気ゾーンを介して中空管状セグメントの中に入れることによって生じる温度低下が、エアロゾル粒子の核形成および成長に有利な効果を及ぼす場合があることが見いだされた。
【0171】
このシナリオにおいて(シナリオは融合現象によってさらに複雑である場合)、冷却の温度および速度は、システムがどのように応答するかを決定する上で重要な役割を果たす場合がある。一般に、核形成プロセスが典型的に非線形であるため、異なる冷却速度は、液相(液滴)の形成に関して、著しく異なる温度挙動につながる場合がある。理論に束縛されることを望むものではないが、冷却は液滴の凝縮数の急速な増加を生じさせることができ、その後、この成長の短期間の強力な増加が続く(核形成バースト)と仮定される。この核形成バーストは、より低い温度にて、より著しいと思われる。さらに、より速い冷却速度は、早期の核形成の開始に有利に働く場合があると思われる。対照的に、冷却速度の減少は、エアロゾル液滴が最終的に到達する最終的なサイズに有利な効果を及ぼすと思われる。
【0172】
したがって、通気ゾーンを介して中空管状セグメントの中に外気を入れることによって誘起された急速な冷却は、エアロゾル液滴の有利な核形成および成長に有利なように使用することができる。しかしながら、同時に、中空管状セグメントの中に外気を入れることは、消費者に送達されるエアロゾルの流れの希釈という直接の欠点を有する。
【0173】
加えて、本発明によるエアロゾル発生物品において、上述の中空管状セグメントによって画定された導管に沿った場所で通気空気を入れることによって生じる冷却および希釈効果には、フェノール含有種の発生および送達に驚くべき減少効果があることが見いだされた。
【0174】
これは、中空管状セグメントによって画定された空洞の短い部分にわたる通気によってもたらされた冷却効果を凝縮させることによって、エアロゾルの核形成がさらに強化される可能性があり得るという点で有利であると理解される。これは、エアロゾル形成基体から揮発した種の流れの、より高速でより劇的な冷却が、エアロゾル粒子の新たな核の形成に特に有利に働くことが期待されるからである。
【0175】
エアロゾル形成基体のロッドは、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0176】
エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約4ミリメートル(mm)の外径を有することが好ましい。エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約5ミリメートルの外径を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、約5ミリメートル~約12ミリメートルの外径、例えば約5ミリメートル~約10ミリメートルの外径、または約6ミリメートル~約8ミリメートルの外径を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体のロッドは7.2ミリメートル±10パーセントの外径を有する。
【0177】
エアロゾル形成基体のロッドは、約5ミリメートル~約100mmの長さを有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約5ミリメートルの長さを有することが好ましく、少なくとも約7ミリメートルの長さを有することがより好ましい。加えて、または代替として、エアロゾル形成基体のロッドは、約80ミリメートル未満の長さを有することが好ましく、約65ミリメートル未満の長さを有することがより好ましく、約50ミリメートル未満の長さを有することがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体のロッドは、約35ミリメートル未満の長さを有し、25ミリメートル未満の長さを有することがより好ましく、約20ミリメートル未満の長さを有することがなおより好ましい。一実施形態において、エアロゾル形成基体のロッドは、約10ミリメートルの長さを有してもよい。好ましい一実施形態において、エアロゾル形成基体のロッドは、約12ミリメートルの長さを有する。
【0178】
エアロゾル形成基体のロッドは、ロッドの長さに沿って実質的に均一な断面を有することが好ましい。エアロゾル形成基体のロッドは、実質的に円形の断面を有することが特に好ましい。
【0179】
好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の一つ以上のシートの集合体を備える。一つ以上の均質化したたばこ材料のシートは、テクスチャ加工されてもよい。本明細書で使用される「テクスチャ加工されたシート」という用語は、捲縮された、エンボス加工された、デボス加工された、穿孔された、またはその他の方法で変形されたシートを意味する。本発明で使用する均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートは、複数の離隔したへこみ、突出部、穿孔、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、ラッパーによって囲まれた、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含み得る。
【0180】
ある特定の好ましい実施形態では、エアロゾル形成基体は、均質化した植物材料、好ましくは、均質化したたばこ材料を含む。
【0181】
本明細書で使用される「均質化した植物材料」という用語は、植物の粒子の凝集によって形成された任意の植物材料を包含する。例えば、本発明のエアロゾル形成基体のための均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、植物材料および随意に、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎のうちの一つ以上をすり潰す、粉砕する、または細分することによって取得されたたばこ材料の粒子を凝集することによって形成され得る。均質化した植物材料は、キャスティング、押出成形、製紙プロセス、または当技術分野で公知の他の任意の好適なプロセスによって生成されてもよい。
【0182】
均質化した植物材料は、任意の好適な形態で提供され得る。例えば、均質化した植物材料は、一つ以上のシートの形態であり得る。本発明に関して本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりもかなり大きい幅および長さを有する薄層状の要素を説明する。
【0183】
別の方法として、または追加的に、均質化した植物材料は、複数のペレットまたは顆粒の形態であり得る。
【0184】
別の方法として、または追加的に、均質化した植物材料は、複数のストランド、細片、または断片の形態であり得る。本明細書で使用される「ストランド」という用語は、その幅および厚さより実質的に大きい長さを有する材料の細長い要素を説明する。「ストランド」という用語は、細片、断片、および類似の形態を有する任意のその他の均質化した植物材料を包含するものと見なされる。均質化した植物材料のストランドは、例えば、切断もしくは細断によって、または他の方法、例えば、押出成形方法によって、均質化した植物材料のシートから形成されてもよい。
【0185】
本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、「しわ付けしたシート」という用語と同義語であることが意図され、複数の実質的に平行した隆起または波形のあるシートを意味する。均質化したたばこ材料の捲縮したシートは、実質的に本発明によるロッドの円筒軸に平行な複数の隆起または波形を有することが好ましい。これは有利なことに、ロッドを形成するための均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合を容易にする。しかしながら、本発明で使用する均質化したたばこ材料の捲縮したシートは、代替的に、またはさらに、ロッドの円筒軸に対して鋭角または鈍角で配列された複数の実質的に平行な隆起または波形を有することが理解されよう。ある特定の実施形態において、本発明の物品のロッドで使用する均質化したたばこ材料のシートは、実質的にその表面全体にわたって実質的に均等にテクスチャ加工されてもよい。例えば、本発明によるエアロゾル発生物品で使用するロッドの製造に使用する均質化したたばこ材料の捲縮したシートは、シートの幅にわたって実質的に均一に離隔した複数の実質的に平行な隆起または波形を含んでもよい。
【0186】
本発明で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で少なくとも約40重量パーセントのたばこ含有量を有してもよく、乾燥重量基準で少なくとも約60重量パーセントのたばこ含有量を有することがより好ましく、乾燥基準で少なくとも約70重量パーセントのたばこ含有量を有することがより好ましく、乾燥重量基準で少なくとも約90重量パーセントのたばこ含有量を有することが最も好ましい。
【0187】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、粒子状たばこを凝集するのを補助するために、一つ以上の内因性結合剤、つまり、たばこ内因性結合剤、一つ以上の外因性結合剤、つまり、たばこ外因性結合剤、またはこれらの組み合わせを含み得る。別の方法として、または追加的に、エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料シートは、たばこ繊維および非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶媒、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0188】
均質化した植物材料またはたばこ材料は、非たばこ植物風味粒子と組み合わせて、たばこ粒子またはたばこ材料を含む。非たばこ植物風味粒子は、ショウガ粒子、ローズマリー粒子、ユーカリ粒子、クローブ粒子、およびスターアニス粒子のうちの一つ以上から選択され得る。
【0189】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブに含める適切な外因性結合剤は当技術分野で公知であり、ガム(例えばグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ローカストビーンガムなど)、セルロース系結合剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなど)、多糖類(例えばデンプン、有機酸(アルギン酸など)、有機酸の共役塩基塩(アルギン酸ナトリウムなど)、寒天、ペクチンなど)、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0190】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブに含めるための好適な非たばこ繊維は当技術分野で公知であり、セルロース繊維、針葉樹繊維、広葉樹繊維、ジュート繊維、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートに含める前に、非たばこ繊維は、当技術分野で公知の好適なプロセスによって処理されてもよく、プロセスには機械パルプ化、精製、化学パルプ化、漂白、硫酸塩パルプ化、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0191】
本発明の別の実施形態では、エアロゾル形成基体は、アルカロイド化合物、またはカンナビノイド化合物、またはアルカロイド化合物およびカンナビノイド化合物の両方を含む、ゲル組成物を含み得る。エアロゾル形成基体は、ニコチンを含むゲル組成物を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、ニコチンを含まないゲル組成物を含んでもよい。
【0192】
好ましくは、ゲル組成物は、アルカロイド化合物、またはカンナビノイド化合物、またはアルカロイド化合物およびカンナビノイド化合物の両方、エアロゾル形成体、ならびに少なくとも一つのゲル化剤を含む。好ましくは、少なくとも一つのゲル化剤は、固体媒体を形成し、グリセロールは、固体媒体中に分散し、アルカロイドまたはカンナビノイドはグリセロール中に分散する。ゲル組成物は、安定ゲル相であることが好ましい。
【0193】
有利なことに、ニコチンを含む安定なゲル組成物は、保管の際に、または製造から消費者への移行の際に、予測可能な組成物形態を提供する。ニコチンを含む安定なゲル組成物は、その形状を実質的に維持する。ニコチンを含む安定なゲル組成物は、保管の際に、または製造から消費者への移行の際に、液相を実質的に放出しない。ニコチンを含む安定なゲル組成物は、単純な消耗品設計を提供する場合がある。この消耗品は、液体を収容するように設計される必要がない場合があり、それ故に、より広い範囲の材料および容器構造が企図されてもよい。
【0194】
本明細書に記載のゲル組成物は、ニコチンエアロゾルを、従来の喫煙方法の吸入速度または気流速度内の吸入速度または気流速度にて肺に提供するために、エアロゾル発生装置と組み合わせられてもよい。エアロゾル発生装置は、ゲル組成物を連続的に加熱し得る。消費者は、各々の「吸煙」がニコチンエアロゾルの量を送達する複数の吸入または「吸煙」を摂ることができる。ゲル組成物は、加熱時、好ましくは連続的な方法で、高ニコチン/粒子状物質総量(TPM)エアロゾルを消費者に送達することができる。
【0195】
「安定ゲル相」または「安定ゲル」という語句は、様々な環境条件に曝露された時にその形状および質量を実質的に維持するゲルを指す。安定ゲルは、相対湿度を約10パーセント~約60パーセントに変化させながら、標準的な温度および圧力に晒された場合、実質的に水(汗)を放出または吸収し得ない。例えば、安定ゲルは、相対湿度を約10パーセント~約60パーセントに変化させながら、標準的な温度および圧力に晒された場合、その形状および質量を実質的に維持し得る。
【0196】
ゲル組成物は、アルカロイド化合物、またはカンナビノイド化合物、またはアルカロイド化合物およびカンナビノイド化合物の両方を含む。ゲル組成物は、一つ以上のアルカロイドを含み得る。ゲル組成物は、一つ以上のカンナビノイドを含み得る。ゲル組成物は、一つ以上のアルカロイドと一つ以上のカンナビノイドの組み合わせを含み得る。
【0197】
「アルカロイド化合物」という用語は、一つ以上の塩基性窒素原子を含む自然発生的有機化合物の任意の一つ以上のクラスを意味する。一般的に、アルカロイドは、アミンタイプ構造にある少なくとも一つの窒素原子を含有する。アルカロイド化合物の分子内のこの窒素原子または別の窒素原子は、酸塩基反応における塩基として活性であることができる。大半のアルカロイド化合物は、例えば複素環などの環状系の一部として、その窒素原子のうちの一つ以上を有する。自然界において、アルカロイド化合物は主に植物に見られ、ある特定の科の顕花植物において特に一般的である。しかしながら、一部のアルカロイド化合物は動物種および真菌に見られる。本開示において、「アルカロイド化合物」という用語は、天然由来のアルカロイド化合物と、合成的に製造されたアルカロイド化合物との両方を指す。
【0198】
ゲル組成物は、好ましくは、ニコチン、アナタビン、およびその組み合わせからなる群から選択されるアルカロイド化合物を含む。
【0199】
好ましくは、ゲル組成物はニコチンを含む。
【0200】
「ニコチン」という用語は、ニコチンおよびニコチン誘導体(例えば、遊離塩基ニコチン、ニコチン塩、ならびにこれに類するものなど)を指す。
【0201】
「カンナビノイド化合物」という用語は、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、およびカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)の大麻植物の一部に見られる天然の化合物の任意の一つの種類を意味する。カンナビノイド化合物は雌の頭状花で特に濃縮される。大麻植物において自然発生するカンナビノイド化合物は、カンナビジオール(CBD)およびテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。本開示では、「カンナビノイド化合物」という用語は、天然由来のカンナビノイド化合物および合成的に製造されたカンナビノイド化合物の両方を記載するために使用される。
【0202】
ゲルは、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビシクロル(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビエルソイン(CBE)、カンナビシトラン(CBT)、およびその組み合わせからなる群から選択されるカンナビノイド化合物を含み得る。
【0203】
ゲル組成物は、好ましくは、カンナビジオール(CBD)、THC(テトラヒドロカンナビノール)およびその組み合わせからなる群から選択されるカンナビノイド化合物を含み得る。
【0204】
ゲルは好ましくはカンナビジオール(CBD)を含む。
【0205】
ゲル組成物は、ニコチンおよびカンナビジオール(CBD)を含み得る。
【0206】
ゲル組成物はニコチン、カンナビジオール(CBD)、およびTHC(テトラヒドロカンナビノール)を含み得る。
【0207】
ゲル組成物は、エアロゾル形成体を含むことが好ましい。理想的には、エアロゾル形成体は、関連付けられたエアロゾル発生装置の作動温度で熱劣化に対して実質的に耐性がある。好適なエアロゾル形成体としては、多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。多価アルコールまたはその混合物は、トリエチレングリコール、1、3-ブタンジオールおよび、グリセリン(グリセロールもしくはプロパン-1,2,3-トリオール)またはポリエチレングリコールのうちの一つ以上であり得る。エアロゾル形成体は、好ましくはグリセロールである。
【0208】
好ましくは、上述のように、エアロゾル形成基体のロッドがゲル組成物を含む実施形態では、エアロゾル発生物品の下流セクションは、約10ミリメートル未満の長さを有するエアロゾル冷却要素を備える。比較的短いエアロゾル冷却要素をゲル組成物と組み合わせて使用することで、消費者へのエアロゾルの送達を最適化することが見出された。
【0209】
エアロゾル形成基体のロッドが、上述のゲル組成物を含む本発明の実施形態は、好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドの上流に上流要素(または上流セクション)を備える。この場合、上流要素またはセクションは、ゲル組成物との物理的接触を有利に防止する。上流要素またはセクションはまた、例えば、使用中にエアロゾル形成基体のロッドを加熱した時のゲル組成物の蒸発による、RTDのいかなる潜在的な減少も有利に補償することができる。
【0210】
均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用時にエアロゾルの形成を容易にする、かつエアロゾル発生物品の動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である、任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物を記述する。
【0211】
好適なエアロゾル形成体は当技術分野で公知であり、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、トリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。
【0212】
好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましくはグリセリンなど)またはこれらの混合物である。
【0213】
均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。別の方法として、均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
【0214】
均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で10パーセントを超えるエアロゾル形成体含有量を有する。均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で12パーセントを超えるエアロゾル形成体含有量を有することが好ましい。均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で14パーセントを超えるエアロゾル形成体含有量を有することがより好ましい。均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で16パーセントを超えるエアロゾル形成体含有量を有することがなおより好ましい。
【0215】
均質化したたばこ材料のシートは、乾燥重量基準でおよそ10パーセント~およそ30パーセントのエアロゾル形成体含有量を有してもよい。均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で25パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有することが好ましい。
【0216】
好ましい一実施形態において、均質化したたばこ材料のシートは、乾燥重量基準でおよそ20パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する。
【0217】
本発明のエアロゾル発生物品で使用する均質化したたばこのシートまたはウェブは、当技術分野で公知の方法(例えば国際特許出願第WO-A-2012/164009(A2)号で開示されている方法)によって作製されてもよい。好ましい一実施形態において、エアロゾル発生物品で使用する均質化したたばこ材料のシートはキャストプロセスによって、粒子状たばこ、グアーガム、セルロース繊維、およびグリセリンを含むスラリーから形成されている。
【0218】
エアロゾル発生物品で使用するためのロッド内の均質化したたばこ材料の代替的な配置は、当業者に公知であり、均質化したたばこ材料の複数の積み重ねられたシート、長軸方向の軸の周りに均質化したたばこ材料の細片を巻き取って形成された複数の細長い管状要素などを含み得る。
【0219】
さらなる代替として、エアロゾル形成基体のロッドは、ニコチン(例えば、ニコチン塩の形態のもの)およびエアロゾル形成体を装填した吸収材非たばこ材料のシートなど、非たばこ由来のニコチンを有する材料を含んでもよい。かかるロッドの例は、国際出願第WO-A-2015/052652号に記載されている。加えて、または代替として、エアロゾル形成基体のロッドは、香りの良い非たばこ植物材料などの非たばこ植物材料を含んでもよい。
【0220】
エアロゾル形成基体は、ラッパーによって囲まれている。ラッパーは多孔性または非多孔性のシート材料で形成されてもよい。ラッパーは任意の好適な材料または材料の組み合わせで形成されてもよい。ラッパーは紙ラッパーであることが好ましい。
【0221】
マウスピースセグメントは、粒子状の構成要素、気体状の構成要素、または組み合わせを除去する能力を有する濾過材料のプラグを備える。好適な濾過材料は当技術分野で公知であり、繊維質の濾過材料(例えば、セルロースアセテートトウ、ビスコース繊維、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)繊維、ポリ乳酸(PLA)繊維、紙など)、吸着剤(例えば活性化アルミナ、ゼオライト、分子ふるい、シリカゲルなど)、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。加えて、濾過材料のプラグは、一つ以上のエアロゾル修飾剤をさらに含んでもよい。好適なエアロゾル修飾剤は当技術分野で公知であり、例えばメントールなどの風味剤を含むが、これに限定されない。一部の実施形態において、マウスピースセグメントは、濾過材料のプラグの下流に口側端の凹部をさらに含んでもよい。一例として、マウスピースセグメントは、濾過材料のプラグと長軸方向に整列して、濾過材料のプラグのすぐ下流に配設された中空のチューブを備えることができ、中空のチューブは、マウスピースセグメントおよびエアロゾル発生物品の下流端で外側環境に対して開放されている口側端に空洞を形成する。
【0222】
マウスピースセグメントの長さは少なくとも約4ミリメートルであることが好ましく、少なくとも約6ミリメートルであることがより好ましく、少なくとも約8ミリメートルであることがなおより好ましい。加えて、または代替として、マウスピースセグメントの長さは25ミリメートル未満であることが好ましく、20ミリメートル未満であることがより好ましく、15ミリメートル未満であることがなおより好ましい。一部の好ましい実施形態において、マウスピースセグメントの長さは約4ミリメートル~約25ミリメートルであり、約6ミリメートル~約20ミリメートルであることがより好ましい。マウスピースセグメントの長さは、約7ミリメートルであってもよい。マウスピースセグメントの長さは、約12ミリメートルであってもよい。
【0223】
中空管状セグメントの長さは、少なくとも約10ミリメートルであることが好ましい。中空管状セグメントの長さは、少なくとも約15ミリメートルであることがより好ましい。加えて、または代替として、中空管状セグメントの長さは、約30ミリメートル未満であることが好ましい。中空管状セグメントの長さは、約25ミリメートル未満であることがより好ましい。中空管状セグメントの長さは、約20ミリメートル未満であることがなおより好ましい。一部の好ましい実施形態において、中空管状セグメントの長さは、約10ミリメートル~約30ミリメートルであり、約12ミリメートル~約25ミリメートルであることがより好ましく、約15ミリメートル~約20ミリメートルであることがなおより好ましい。一例として、特に好ましい一実施形態において、中空管状セグメントの長さは約18ミリメートルである。別の特に好ましい一実施形態において、中空管状セグメントの長さは約13ミリメートルである。
【0224】
エアロゾル冷却要素の長さは、少なくとも約10ミリメートルであることが好ましい。エアロゾル冷却要素の長さは、少なくとも約15ミリメートルであることがより好ましい。加えて、または代替として、エアロゾル冷却要素の長さは、約30ミリメートル未満であることが好ましい。エアロゾル冷却要素の長さは、約25ミリメートル未満であることがより好ましい。エアロゾル冷却要素の長さは、約20ミリメートル未満であることがなおより好ましい。一部の好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素の長さは、約10ミリメートル~約30ミリメートルであり、約12ミリメートル~約25ミリメートルであることがより好ましく、約15ミリメートル~約20ミリメートルであることがなおより好ましい。一例として、特に好ましい一実施形態において、エアロゾル冷却要素の長さは約18ミリメートルである。別の特に好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素の長さは、約13ミリメートルである。
【0225】
本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、少なくとも約40ミリメートルであることが好ましい。加えて、または代替として、本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、約70ミリメートル未満であることが好ましく、60ミリメートル未満であることがより好ましく、50ミリメートル未満であることがなおより好ましい。好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品の全長は、約40ミリメートル~約70ミリメートルである。例示的な実施形態において、エアロゾル発生物品の全長は約45ミリメートルである。
【0226】
支持要素(または支持セグメント)は、約5ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有し得る。好ましい実施形態において、支持要素は、約8ミリメートルの長さを有する。
【0227】
エアロゾル発生物品は、約90ミリメートルH2O(約900Pa)未満の全体的なRTDを有することが好ましい。エアロゾル発生物品は、約80ミリメートルH2O(約800Pa)未満の全体的なRTDを有することがより好ましい。エアロゾル発生物品は、約70ミリメートルH2O(約700Pa)未満の全体的なRTDを有することがなおより好ましい。
【0228】
加えて、または代替として、エアロゾル発生物品は、少なくとも約30ミリメートルH2O(約300Pa)の全体的なRTDを有することが好ましい。エアロゾル発生物品は、少なくとも約40ミリメートルH2O(約400Pa)の全体的なRTDを有することがより好ましい。エアロゾル発生物品は、少なくとも約50ミリメートルH2O(約500Pa)の全体的なRTDを有することがなおより好ましい。
【0229】
エアロゾル発生物品のRTDは、ISO3402で定義された通りの試験条件下で、マウスピースを通して安定した空気の体積流量17.5ml/sを維持するために、マウスピースの下流端に印加される必要がある陰圧として評価されてもよい。上記に列挙したRTDの値は、通気ゾーンの穿孔を封鎖することなく、エアロゾル発生物品上でそれ自体に対して(すなわち、物品をエアロゾル発生装置の中に挿入する前に)測定されることが意図されている。
【0230】
本明細書で使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、たばこ材料の粒子の凝集によって形成される任意のたばこ材料を包含する。均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、たばこ葉の葉身およびたばこ葉の茎のうちの一方または両方を粉砕することによって、またはその他の方法で粉末化することによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されている。加えて、均質化したたばこ材料は、たばこの処理中、取り扱い中、および発送中に形成された少量のたばこダスト、たばこ微粉、およびその他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料のシートは、キャスティング、押出成形、製紙プロセス、または当技術分野で公知の他の任意の適切なプロセスによって生産されてもよい。
【0231】
支持要素は、任意の好適な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。例えば、支持要素は、酢酸セルロース、ボール紙、捲縮した紙(捲縮した耐熱紙または捲縮した硫酸紙など)、および高分子材料(低密度ポリエチレン(LDPE)など)からなる群から選択される一つ以上の材料から形成されてもよい。好ましい実施形態では、支持要素は、酢酸セルロースから形成されている。
【0232】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置内に受容されたエアロゾル発生物品を抽出するための抽出器を備えることができ、抽出器は、装置空洞内で移動可能であるように構成されている。
【0233】
抽出器は、抽出器が動作位置にあるときに気流チャネルを露出させるように構成されてもよく、動作位置は、ヒーターがエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と接触することによって画定される。
【0234】
抽出器は、エアロゾル発生物品を受容するように構成された容器本体を備える。抽出器(抽出器本体)の容器本体は、端壁および周辺壁を備え得る。抽出器の容器本体は、端壁の反対側の開放端を備え、開放端を通して、エアロゾル発生物品を受容することができる。エアロゾル発生物品は、抽出器本体内に受容されると、端壁に当接するように構成されている。容器本体の周辺壁は、抽出器内に受容されたときにエアロゾル発生物品を囲むことができる。抽出器が存在するこうした実施形態では、抽出器本体の周辺壁は、気流チャネルを画定し得る。代替的に、装置ハウジングの周辺壁は、気流チャネルを画定し得る。
【0235】
抽出器は、動作位置で、容器本体が気流チャネルの第一の端と装置空洞の遠位端との間に延びるようにサイズ設定され得る。これにより、抽出器本体が気流チャネルとエアロゾル発生物品との間の流体連通を覆い隠すことなく、エアロゾル発生物品を気流チャネルに直接露出させることが可能になる。
【0236】
抽出器は、動作位置で、容器本体が装置空洞の口側端と装置空洞の遠位端との間に延びるようにサイズ決めすることができる。こうした実施形態では、抽出器本体は、挿入されたときに気流チャネルをエアロゾル発生物品に露出させることができるように、切り抜きまたは複数の切り抜きを有し得る。抽出器本体および装置空洞は一緒になって、当該切り抜きまたは複数の切り抜きの使用中に、気流チャネルまたは複数の気流チャネルとの整列を確保するように構成され得る。例えば、抽出器本体は、エアロゾル発生装置のハウジング内に位置するスロットまたは溝と協働するように配置された突起を備え得る。
【0237】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品に挿入されるように配置された細長いヒーターを備え得る。細長いヒーターは、装置空洞とともに配置され得る。細長いヒーターは、装置空洞内に延び得る。代替的な加熱配置について、以下でさらに考察する。しかしながら、ヒーターが装置空洞内に延びるかかる実施形態では、抽出器本体は、ヒーターがエアロゾル発生物品内に延びることを可能にするための開口を端壁に備える。かかる開口は、空気が抽出器空洞の内部に入ることを可能にし得、そのため、空気は、使用中にエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体のロッドを通って流れることができる。代替的に、空気が抽出器空洞の内部に入ることを可能にするために、さらなる開口を提供することができる。
【0238】
一部の実施形態では、抽出器本体の長さは、装置空洞の長さよりも小さい場合がある。こうした実施形態では、抽出器が動作位置にある場合(抽出器が装置空洞の遠位端に当接する場合)、気流チャネルは、抽出器を囲んでいない装置ハウジングの周辺壁の部分によって画定され得る。周辺壁のこうした部分は、抽出器が動作位置にある場合に気流チャネルを画定し得る。効果的に、装置ハウジングの周辺壁の当該部分は、気流チャネルを画定するように、抽出器を越えて長軸方向に延び得る。エアロゾル発生物品と装置ハウジングの周辺壁との間の空間またはギャップは、気流チャネルを画定する。
【0239】
抽出器が提供される実施形態では、エアロゾル発生装置ハウジングの周辺壁と抽出器の外部表面との間に気流チャネルが画定され得る。別の方法として、気流チャネルは、抽出器本体内に画定されてもよい。気流チャネルは、抽出器本体の周辺壁に画定されてもよい。気流チャネルは、抽出器本体の周辺壁の厚さ内に画定されてもよい。気流チャネルは、抽出器本体の長さに沿って延びてもよい。気流チャネルは、抽出器本体の端壁から離れた長軸方向の位置から、抽出器本体の開放端の近く、または抽出器本体の開放端における長軸方向の位置に延び得る。
【0240】
抽出器が提供されない実施形態では、気流チャネルは、エアロゾル発生装置ハウジングの周辺壁の厚さ内に画定され得る。
【0241】
ヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置内に受容されたときにエアロゾル形成基体のロッドを貫通するように構成された細長い発熱体を備え得る。
【0242】
ヒーターは、適切な任意のタイプのヒーターとし得る。ヒーターは最初に、エアロゾル発生物品を加熱し得る。代替的に、ヒーターは、エアロゾル発生物品を外部から加熱し得る。かかる外部ヒーターは、エアロゾル発生装置内に挿入または受容されたときに、エアロゾル発生物品を囲むことができる。
【0243】
一部の実施形態では、ヒーターは、エアロゾル形成基体の外表面を加熱するように配置されている。一部の実施形態では、ヒーターは、エアロゾル形成基体が空洞内に受容されたときに、エアロゾル形成基体に挿入されるように配置されている。ヒーターは空洞内に位置付けられてもよい。ヒーターは空洞の中へと延びてもよい。ヒーターは細長いヒーターであってもよい。細長いヒーターはブレード形状であってもよい。細長いヒーターはピン形状であってもよい。細長いヒーターは円錐形状であってもよい。一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品に挿入されるように配置された細長いヒーターを備える。
【0244】
ヒーターは、少なくとも一つの発熱体を備えてもよい。少なくとも一つの発熱体は、任意の適切なタイプの発熱体であり得る。一部の実施形態では、装置は、一つの発熱体のみを備える。一部の実施形態では、装置は、複数の発熱体を備える。ヒーターは、少なくとも一つの抵抗発熱体を含み得る。ヒーターは、複数の抵抗発熱体を含むことが好ましい。抵抗発熱体は、平行な配置で電気的に接続されていることが好ましい。有利なことに、平行な配置で電気的に接続された複数の抵抗発熱体を提供することは、望ましい電力を提供するために必要とされる電圧を減少させるか、または最小化しながら、ヒーターへの望ましい電力の送達を容易にし得る。有利なことに、ヒーターを動作させるために必要とされる電圧を減少させるか、または最小化することは、電源の物理的なサイズを減少させるか、または最小化することを容易にし得る。
【0245】
少なくとも一つの抵抗発熱体を形成するための適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0246】
一部の実施形態において、少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気抵抗性材料(ステンレス鋼など)の一つ以上のスタンプ加工された部分を含む。別の方法として、少なくとも一つの抵抗発熱体は、加熱ワイヤーまたはフィラメント(例えばNi-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステンもしくは合金のワイヤー)を含んでもよい。
【0247】
一部の実施形態では、少なくとも一つの発熱体は、電気的に絶縁された基体を含み、少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気的に絶縁された基体上に提供される。
【0248】
電気的に絶縁された基体は、任意の適切な材料を含み得る。例えば、電気的に絶縁された基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆金属、およびポリイミドのうちの一つ以上を含み得る。セラミックは、マイカ、アルミナ(Al2O3)またはジルコニア(ZrO2)を含み得る。電気的に絶縁された基体は、約40ワット/メートルケルビン以下、好ましくは約20ワット/メートルケルビン以下、理想的には約2ワット/メートルケルビン以下の熱伝導率を有することが好ましい。
【0249】
ヒーターは、その表面上に配列された一つ以上の導電性トラックまたはワイヤーを有する剛直な電気的に絶縁された基体を含む発熱体を備え得る。電気的に絶縁された基体のサイズおよび形状により、ヒーターをエアロゾル形成基体に直接挿入することができる場合がある。電気的に絶縁された基体が十分に剛直でない場合、発熱体は、さらなる補強手段を含んでもよい。電流は、発熱体およびエアロゾル形成基体を加熱するために、一つ以上の導電性トラックを通過し得る。
【0250】
一部の実施形態では、ヒーターは、誘導加熱配置を備える。誘導加熱配置は、インダクタコイルと、高周波振動電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源と、を備え得る。本明細書で使用される高周波振動電流とは、500kHz~30MHzの周波数を有する振動電流を意味する。ヒーターは、有利なことに、DC電源によって供給されるDC電流を交流電流に変換するためのDC/ACインバータを含み得る。インダクタコイルは、電源から高周波振動電流を受信すると高周波振動電磁場を発生させるように配置され得る。インダクタコイルは、装置空洞内に高周波振動電磁場を発生させるように配置され得る。一部の実施形態では、インダクタコイルは、装置空洞を実質的に囲むことができる。インダクタコイルは、装置空洞の長さに沿って少なくとも部分的に延び得る。
【0251】
ヒーターは、誘導発熱体を含んでもよい。誘導発熱体は、サセプタ素子であってもよい。本明細書で使用される「サセプタ素子」という用語は、電磁エネルギーを熱に変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタ素子が交流電磁場内に位置しているときに、サセプタは加熱される。サセプタ素子の加熱は、サセプタ材料の電気的特性および磁性に依存して、サセプタ内で誘発されるヒステリシス損失および渦電流のうちの少なくとも一つの結果であり得る。
【0252】
サセプタ素子は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容されたときに、インダクタコイルによって発生した振動電磁場がサセプタ素子内に電流を誘発し、サセプタ素子を加熱するように配置され得る。これらの実施形態では、エアロゾル発生装置は、1~5キロアンペア/メートル(kA/m)、好ましくは2~3kA/m、例えば約2.5kA/mの磁界強度(H場の強度)を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。電気的に動作するエアロゾル発生装置は、周波数が1~30MHz、例えば1~10MHz、例えば5~7MHzである、変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。
【0253】
一部の実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生物品内に位置する。これらの実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル形成基体に接触して位置することが好ましい。サセプタ素子は、エアロゾル形成基体内に位置し得る。
【0254】
一部の実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生装置内に位置する。これらの実施形態では、サセプタ素子は、空洞内に位置してもよい。エアロゾル発生装置は、一つのサセプタ素子のみを含み得る。エアロゾル発生装置は、複数のサセプタ素子を備え得る。
【0255】
一部の実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル形成基体の外表面を加熱するように配置されている。一部の実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル形成基体が空洞内に受容されたときに、エアロゾル形成基体に挿入されるように配置されている。
【0256】
サセプタ素子は、任意の適切な材料を含み得る。サセプタ素子は、エアロゾル形成基体から揮発性化合物を放出するのに十分な温度に誘導加熱され得る任意の材料から形成されてもよい。細長いサセプタ素子に適した材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が含まれる。いくつかのサセプタ素子は、金属または炭素を含む。有利なことに、サセプタ素子は、例えばフェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性材料を含む、またはその強磁性材料からなり得る。適切なサセプタ素子はアルミニウムであってよく、またはアルミニウムを含んでもよい。サセプタ素子は好ましくは、約5パーセント超、好ましくは約20パーセント超、より好ましくは約50パーセント超もしくは約90パーセント超の強磁性材料または常磁性材料を含む。いくつかの細長いサセプタ素子は、摂氏約250度を超える温度に加熱されてもよい。
【0257】
サセプタ素子は、非金属コア上に配列された金属層を有する非金属コアを備え得る。例えば、サセプタ素子は、セラミックコアまたは基体の外表面上に形成された金属トラックを含み得る。
【0258】
一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの抵抗発熱体および少なくとも一つの誘導発熱体を備え得る。一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、抵抗発熱体と誘導発熱体との組み合わせを備え得る。
【0259】
エアロゾル発生装置は、電源を備えてもよい。電源はDC電源であってもよい。一部の実施形態において、電源は電池である。電源は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウムベースの電池(例えば、リチウムコバルト、リン酸鉄リチウム、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態において、電源は、コンデンサーなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を要するものとしてもよく、例えば一回以上のエアロゾル発生の体験などの一回以上のユーザー操作のために十分なエネルギーの蓄積が許容される容量を有し得る。例えば、電源は、従来の紙巻たばこ一本を喫煙するのにかかる一般的な時間に対応する約六分間、または六分間の倍数の時間にわたるエアロゾル形成基体の連続的な加熱を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の吸煙回数、またはヒーターの不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0260】
具体的な実施形態について、ここで図を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0261】
図1】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である
図2】本発明によるエアロゾル発生システムの別の実施形態の概略断面図である。
図3】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である。
図4】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である。
図5図3および4に示すエアロゾル発生システムで使用されるエアロゾル発生物品の概略断面図である。
図6】エアロゾル発生システムの比較実施例の概略断面図である。
図7】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である。
図8図7に示すエアロゾル発生システムで使用されるエアロゾル発生物品の概略断面図である。
図9】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である。
図10】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である。
図11】本発明による、図9および10に示すエアロゾル発生システムで使用されるエアロゾル発生物品の概略断面図である。
図12】本発明によるエアロゾル発生システムの一実施形態の概略断面図である。
図13図12に示すエアロゾル発生システムで使用されるエアロゾル発生物品の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0262】
図1は、エアロゾル発生装置10およびエアロゾル発生物品1を備える、エアロゾル発生システム100を例示している。エアロゾル発生装置10は、口側端2と遠位端(図示せず)との間に延びるハウジング4を備える。ハウジング4は、周辺壁6を備える。周辺壁6は、エアロゾル発生物品1を受容するための装置空洞を画定する。装置空洞は、閉鎖された遠位端および開放された口側端によって画定されている。装置空洞の口側端は、エアロゾル発生装置10の口側端に位置する。エアロゾル発生物品1は、装置空洞の口側端を通して受容されるように構成され、かつ装置空洞の閉鎖端に当接するように構成されている。
【0263】
気流チャネル5は、周辺壁6内に画定される。気流チャネル5は、エアロゾル発生装置10の口側端に位置する入口7と、周辺壁6に沿った遠位位置に位置する出口9との間に延びる。
【0264】
エアロゾル発生装置10は、ヒーター(図示せず)、およびヒーターに電力を供給するための電源(図示せず)をさらに備える。ヒーターへのかかる電力供給源を制御するために、コントローラ(図示せず)も提供されている。ヒーターは、エアロゾル発生物品1が装置10内に受容されたときに、使用中にエアロゾル発生物品1を加熱するように構成されている。
【0265】
エアロゾル発生物品1は、ラッパー22に沿って位置する第一の空気進入ゾーン15を備える。図1に示すように、第一の空気進入ゾーン15は、ラッパー22を貫通する一列の穿孔を含む。エアロゾル発生物品1が装置空洞内に受容されるとき、出口9は、第一の空気進入ゾーン15と整列または第一の空気進入ゾーン15を覆うように構成されている。装置空洞内に受容された後、エアロゾル発生物品1の上流端は、エアロゾル発生装置10を通して引き出される空気がエアロゾル発生物品1の上流端を通って流れないように、装置空洞の閉鎖端に当接するように配設される。エアロゾル発生装置10を通して引き出される空気は、図1に示すように、第一の空気進入ゾーン15を通してのみ、エアロゾル発生物品1に入り得る。
【0266】
図1に示すように、エアロゾル発生物品1および装置空洞は、空気が周辺壁6と物品1との間に流れることができないように、気密嵌合を形成するように配設される。この気密嵌合は、装置空洞の全長の大部分に沿って確立される。装置空洞は、約25mmの長さを有する。
【0267】
図2に示すように、全長にわたって装置空洞とエアロゾル発生物品1との間に気密嵌合を画定する代替として、エアロゾル発生システム200は、周辺壁6から装置空洞内に延びる外周突出部29を有するエアロゾル発生装置20を備えてもよい。外周突出部29は、エアロゾル発生装置内に受容されたときに、第一の空気進入ゾーン15の下流の位置においてエアロゾル発生物品1の一部分との気密嵌合を確立するように構成されている。外周突出部29の内径は、気密嵌合を画定するために、エアロゾル発生物品1の直径と類似するように配設される。これにより、エアロゾル発生装置20を通して引き出される空気が、気流チャネル5およびその出口7を介してのみエアロゾル発生物品1に入ることができ、物品1と装置空洞との間のギャップを通らないことが確保される。
【0268】
図3は、図1に図示したものと類似したエアロゾル発生システム100のより詳細な図である。気流チャネル5は、周辺壁6内に画定される。気流チャネル5は、入口7から軸方向に延びる第一の部分と、第一の部分の端から出口9へ横断方向または半径方向に延びる第二の部分とを含む。結果として、気流チャネル5は、L字型の屈曲を含む。
【0269】
図4は、図3に示すものと類似したエアロゾル発生システム300を示す。エアロゾル発生システム300は、エアロゾル発生装置30およびエアロゾル発生物品1を備える。エアロゾル発生装置30は、エアロゾル発生装置10と類似しているが、気流チャネル205が周辺壁6の内表面に沿って画定されるという点で異なっている。こうした実施形態では、気流チャネル205の一部分は、エアロゾル発生物品1の第一の空気進入ゾーン15を覆うように構成されている。気流チャネル205は、約23ミリメートルの長さを有する。気流チャネル205の全長は、装置30内に受容されたときに、エアロゾル発生物品1を覆うように構成されている。
【0270】
図5は、図1~4に示すエアロゾル発生システム100、200、300で使用されるように構成されたエアロゾル発生物品1を示す。
【0271】
エアロゾル発生物品1は、エアロゾル形成基体のロッド12、中空支持セグメント14、エアロゾル冷却要素(またはセグメント)16、およびマウスピースセグメント18を備える。エアロゾル形成基体のロッド12の下流の構成要素(この場合、中空支持セグメント14、エアロゾル冷却要素16およびマウスピースセグメント18)は、エアロゾル発生物品1の下流セクションを形成する。これらの四つの要素は、端から端まで長軸方向に整列して配置され、かつエアロゾル発生物品1を形成するようにラッパー22によって囲まれている。図1に示されるエアロゾル発生物品1は、エアロゾル形成基体のロッド12を加熱するためのヒーターを備える電気的に作動するエアロゾル発生装置1とともに使用するのに特に適している。
【0272】
エアロゾル形成基体のロッド12は、約12ミリメートルの長さ、および約7ミリメートルの直径を有する。ロッド12は円筒状の形状である、および実質的に円形の断面を有する。ロッド12は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含む。中空のセルロースアセテートチューブ(中空の支持セグメント)14は、約8ミリメートルの長さを有し、その周辺壁は、約1ミリメートルの厚さを有する。
【0273】
マウスピースセグメント18は、フィラメント当たり8デニールのセルロースアセテートトウのプラグを備え、約7ミリメートルの長さを有する。マウスピースセグメント18は、約7ミリメートルの直径を有する。エアロゾル冷却要素16は、約18mmの長さと約7mmの直径を有する。
【0274】
エアロゾル発生物品1は、エアロゾル形成基体のロッドに沿って、エアロゾル形成基体のロッド12の上流端から少なくとも約2ミリメートルに、第一の空気進入ゾーン15を備える。第一の空気進入ゾーン15は、エアロゾル形成基体のロッド12の下流端または中空支持セグメント14の上流端から約10ミリメートル未満に位置する。第一の空気進入ゾーン15は、エアロゾル発生物品1を囲む。すなわち、第一の空気進入ゾーン15は、エアロゾル発生物品1の全周を囲む。
【0275】
図6は、図4に示すエアロゾル発生装置30とともに使用される、エアロゾル形成基体のロッドに沿っておよびその周りに位置する第一の空気進入ゾーンを有さない、不適合なエアロゾル発生物品102の比較例を示す。物品102が空気進入ゾーンを有しておらず、物品102の上流端が装置空洞の遠位端と当接しているため、空気は装置および物品102を通して引き出されない。
【0276】
図7は、図4に示すエアロゾル発生システム300と類似したエアロゾル発生システム400を示す。エアロゾル発生システム400は、エアロゾル発生装置40およびエアロゾル発生物品103を備える。エアロゾル発生システム400は、図8に示すように、第一の空気進入ゾーン115がエアロゾル発生物品103の中空支持セグメント14の周りに位置するという点で、エアロゾル発生システム300とは異なる。第一の空気進入ゾーン115は、エアロゾル形成基体のロッド12および中空支持セグメント14が直接当接していることを考慮すると、中空支持セグメント14の上流端の約2mm下流およびエアロゾル形成基体のロッド12の下流端の約2mm下流に位置する。
【0277】
第一の空気進入ゾーン115の位置の結果として、エアロゾル発生装置40の周辺壁6に画定される気流チャネル305は、気流チャネル5より短い。気流チャネル305の長さは、約11~約13mmである。
【0278】
図9は、エアロゾル発生システム100と類似するエアロゾル発生システム500を示す。エアロゾル発生システム500は、エアロゾル発生装置50およびエアロゾル発生物品104を備え、両方とも互いとともに使用されるように構成されている。エアロゾル発生装置50は、エアロゾル発生装置10と類似しているが、装置50が、一つの入口7および二つの出口9、19を含む気流チャネル405を備える点で異なっている。気流チャネル405の第一の出口9は、エアロゾル発生装置50の外部とエアロゾル発生物品104の第一の空気進入ゾーン15との間に流体連通を提供するように構成されている。気流チャネル405の第二の出口19は、エアロゾル発生装置50の外部とエアロゾル発生物品104の第二の空気進入ゾーン115との間に流体連通を提供するように構成されている。
【0279】
図10は、エアロゾル発生システム500と類似したエアロゾル発生システム600を示す。代わりに、エアロゾル発生システム600は、エアロゾル発生装置30およびエアロゾル発生物品104を備える。上述したように、気流チャネル205は、周辺壁6の内表面に沿って画定される。
【0280】
エアロゾル発生物品104は、図11に示される。二つの空気進入ゾーン15、115は、エアロゾル発生物品104の二つの異なる構成要素に沿って、その周りに位置する。第一の空気進入ゾーン15は、エアロゾル形成基体のロッド12の上流端の少なくとも約2mm下流にエアロゾル形成基体のロッド12に沿って配設される。第二の空気進入ゾーン115は、エアロゾル形成基体のロッド12の少なくとも約2mm下流、および中空支持セグメント14の上流端の少なくとも約2mm下流に中空支持セグメント14に沿って配設される。
【0281】
図9および図10の両方に示すように、エアロゾル発生装置30、40の外部とエアロゾル発生物品104の内部との間の流体連通は、二つの異なる空気進入ゾーン15、115を介して確立される。第一の空気進入ゾーン15は、第二の空気進入ゾーン115よりも多くの空気の通過を可能にすることができるように構成されている。言い換えれば、第一の空気進入ゾーン15は、第二の空気進入ゾーン115よりも高いレベルの空気進入を提供するように構成されている。
【0282】
第一の空気進入ゾーン15は、物品104の上流端と装置空洞の遠位端の当接が生じたときに、物品104が装置30、40内に受容されたときのエアロゾル発生物品104の一次空気取り込みゾーンとなるように構成されている。第二の空気進入ゾーン115は、物品104に通気を提供する、すなわち、エアロゾル形成基体のロッド12から物品104の口側端に向かって中空支持セグメント14を通して流れるエアロゾルに通気するように構成されている。第二の空気進入ゾーン115は、ラッパー22の周りに延び、ラッパー22および中空支持セグメント14の周辺壁を貫通する、一列の穿孔を含む。
【0283】
図12は、エアロゾル発生装置30および図13に示すエアロゾル発生物品105を備える、エアロゾル発生システム700を示す。エアロゾル発生物品105は、約1.5mmの距離だけ分離された二つの空気進入ゾーン215、315を備える。第一の空気進入ゾーン215は、ラッパー22の多孔性部分を含む。第一の空気進入ゾーン15を形成するこうした多孔性部分は、約3mmの幅である。第二の空気進入ゾーン315は、ラッパー22を貫通して周囲に延びる一列の穿孔を含む。第二の空気進入ゾーン315は、第一の空気進入ゾーン215の約1.5mm下流に位置する。第一の空気進入ゾーン215および第二の空気進入ゾーン315は両方とも、エアロゾル形成基体12のロッドに沿って位置する。第一の空気進入ゾーン215は、エアロゾル形成基体のロッド12の上流端の約2mm下流に位置する。
【0284】
エアロゾル発生装置30内に受容されるとき、空気がエアロゾル発生物品105の上流端を通して流れることを防止するために、エアロゾル発生物品105の上流端は、装置空洞の遠位端に当接する。したがって、使用中、空気は、気流チャネル205と第一の空気進入ゾーン215との間の重複のために、第一の空気進入ゾーン215を通して流れるように構成されている。
【0285】
上述のエアロゾル発生装置10、20、50の各々は、二つ以上の気流チャネルを備える。図1、2、3、6および9に示すエアロゾル発生装置10、20、50は、少なくとも二つの細長い気流チャネル5、405を備える。エアロゾル発生装置30、40の各々は、図4、7、10および12に示すように、環状の気流チャネル205、305を備える。
【0286】
別途指定のない限り、記載されるエアロゾル発生物品1、102、103、104、105の各々は、同じ構造構成要素、例えば、エアロゾル形成基体のロッド12、中空支持セグメント14、エアロゾル冷却要素16、およびラッパー22内に配設されたマウスピースセグメント18を備えるが、主に物品上に提供される空気進入ゾーンの構成が異なっている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】